JP2004012773A - 表示装置の壁掛け装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶テレビ等の表示装置を、簡単な構造で、容易に壁面等に据え付けることができ、使用者の見易い向きに表示装置を簡単に設定できる、表示装置の壁掛け装置を提供する。
【解決手段】表示装置固定部材10、又は表示装置固定部材10に固定された表示装置200の、左右何れか一方側に手を掛けて手前に引く。これにより、表示装置固定部材10の左右にそれぞれ設けられている軸部13,13の内、引いた側の軸部13が、壁面固定部材20の対応する軸受部材22から離脱し、壁面固定部材20の軸受部材22から離脱しない他方側の軸部13を回転中心として、表示装置固定部材10に固定された表示装置200が回動する。
【選択図】 図2
【解決手段】表示装置固定部材10、又は表示装置固定部材10に固定された表示装置200の、左右何れか一方側に手を掛けて手前に引く。これにより、表示装置固定部材10の左右にそれぞれ設けられている軸部13,13の内、引いた側の軸部13が、壁面固定部材20の対応する軸受部材22から離脱し、壁面固定部材20の軸受部材22から離脱しない他方側の軸部13を回転中心として、表示装置固定部材10に固定された表示装置200が回動する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶テレビ等の薄型表示装置を壁面等に据え付けるための、表示装置の壁掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近は、液晶表示装置やPDP(プラズマディスプレイ)等といった薄型表示装置が開発され、それら薄型表示装置の壁掛け装置が各種提案されている。
従来の表示装置の壁掛け装置について、その具体例を図面とともに説明する。
【0003】
図12,図13は、従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
図12に示した従来の壁掛け装置110は、パネル状の本体111に、鉤手状のフック112を突設し、この本体111を壁面等に固定した上で、表示装置200の本体背面に形成されている取付孔201を、このフック112に外嵌して、表示装置200を壁面等に掛止する構成になっている。
【0004】
また、図13に示した従来の壁掛け装置120は、上記図12に示した壁掛け装置110のパネル状の本体111を、壁面等に固定されるパネル部材111aと、フック112が突設されたパネル部材111bとに分割し、両パネル部材111a,111bをヒンジ機構121で接合することによって、表示装置200の壁面等に対する取付角度を上下方向に調整できる構成になっている。
また、これら従来技術とは別に、特開平11−202778号公報や、登録実用新案第3066600号公報記載の表示装置の壁掛け装置がある。
【0005】
特開平11−202778号公報記載の壁掛け装置は、平面表示装置の両側面後方に凹部を設け、同凹部側面に支軸と、取付用ネジ孔をそれぞれ設ける一方、前記両凹部側面に対応して配置される係止板に、前記支軸を挿着して支持する逆L字状の溝と、前記支軸を中心として描かれる円弧上に配置し、前記取付用ネジ孔に対応する複数の角度位置決め用取付孔とを設け、同係止板と直交する壁取付板に複数の壁取付孔を設けた左右対象略L字状の両壁掛金具を設けて構成されている。
【0006】
そして、左右両壁掛金具を壁取付孔よりネジで壁に固定し、同左右両壁掛金具の逆L字状の溝に前記支軸を挿着してチルト角を決めた後、角度位置決め用取付孔より取付用ネジ孔にネジを螺着して固定するようにしたことで、チルト角調整機構を設けて天井からの照明が視界に入らないようにできるものである。
【0007】
又、登録実用新案第3066600号公報記載の壁掛け装置は、2本の棒を連結部材で結合させて折り畳むことができる組み合わせを、表示パネル裏側のおおよそ左右対称な位置に配置し、左右の棒の折り畳み方により、表示パネルの向きを左右方向で変えることができるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来技術の表示装置の壁掛け装置では、次のような問題があった。
まず、壁面に向かって正面方向にしか表示装置を向けることができない壁掛け装置では、液晶テレビ等の表示装置を正面以外の斜め方向から鑑賞しようとした場合、非常に見にくいものとなっていた。
【0009】
また、液晶テレビ等の表示装置の多くは、背面、又は側面に外部接続端子が設けられており、VTRやDVD等の機器を接続するには、表示装置を壁掛け金具に取り付けたままでは、外部接続端子に接続ケーブルを接続しにくかった。
【0010】
さらに、表示装置の画像表示面の向きを左右方向で変えることができる従来技術の壁掛け装置は、向きの調整構造がリンク機構等を利用した複雑な構成になっており、しかも、大きく向きを変えられない、任意の位置に表示装置を固定できない等、操作性の悪いものとなっていた。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、液晶テレビ等の表示装置を、簡単な構造で、容易に壁面等に据え付けることができ、使用者の見易い向きに表示装置を簡単に設定できる、表示装置の壁掛け装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置の壁掛け装置は、液晶テレビ等の表示装置を壁に取り付けるための表示装置の壁掛け装置であって、表示装置が取り付けられる表示装置固定部材と、壁面等に取り付けられる壁面固定部材と、前記表示装置固定部材に互いの軸向きが平行になるように離間して設けられた一対の軸部と、前記壁面固定部材に該一対の軸部それぞれに対応して設けられ、当該対応する軸部を着脱可能かつ回転可能に保持する軸受部とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の表示装置の壁掛け装置にあっては、前記各軸受部は、前記対応する軸部が摺接する溝部と、前記対応する軸部の該溝部からの離脱を許容・阻止するために、揺動自在に支持された押さえ部材と、前記対応する軸部の前記溝部からの離脱を阻止するように、該押さえ部材を付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の表示装置の壁掛け装置にあっては、前記各軸部の周面には、周方向に沿って複数の歯又は溝を設け、前記各軸受部には、該軸部の周面に設けられた歯又は溝と係合可能な突起部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表示装置の壁掛け装置における実施形態について、図1〜図11に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の第一の実施の形態による表示装置の壁掛け装置に関し、表示装置が取り付けられた状態の外観図である。
【0017】
図2は、図1に示した表示装置の壁掛け装置に係り、表示装置を取り外した状態の外観図である。
【0018】
以下に、その具体的な構成について説明する。
本実施の形態による表示装置の壁掛け装置1は、表示装置200が一体的に固定されて取り付けられる表示装置固定部材10と、壁面等に取り付けられて固定される壁面固定部材20とを備えて構成される。
【0019】
表示装置固定部材10は、矩形状の平板部11と、この矩形状平板部11の4隅部分それぞれから平板部外方に延びる腕部12と、平板部一方側の一対の腕部12R,12R同士、平板部他方側の一対の腕部12L,12L同士を連結する軸部13,13(13R,13L)とを備える。
【0020】
そして、本実施の形態では、平板部11に固定された各腕部12の先端側の軸連結部位12aは、基端側の平板部11との接合部位12bに対し、平板部11の裏面側(壁面固定部材20側)にずれて位置するように、各腕部12は屈曲して延びている。
【0021】
これにより、表示装置固定部材10の平板部11、一対の腕部12R,12R(12L,12L)、及び軸部13R(13L)によって形成される開口SR(SL)は、平板部11の板面と交差するように開口し、かつ、表示装置固定部材10の平板部11と、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に、空間SB(後述の図4参照)を形成する。
【0022】
表示装置固定部材10において、それぞれ軸部13R,13Lは、一対の腕部12R,12R及び12L,12Lによって、互いの軸向きが平行になるように離間して配置されている。
【0023】
また、本実施の形態の場合は、各腕部12の軸連結部位12aは、軸部13に対して大径になっており、その軸部13側の面が支持面14を形成する構成になっている。
【0024】
このように構成された表示装置固定部材10の平板部11には、取付孔15が形成されている。この取付孔15には、例えば、表示装置200の筐体背面に植設されたボルト等の係止部材(図示省略)が挿嵌され、ナット等の抜け止め部材を装着することにより、表示装置200を、表示装置固定部材10に一体的に保持できる構成になっている。
これに対し、壁面固定部材20は、矩形状の平板部21と、その両端側部分に一体的に設けられた軸受部材22とを備えて構成される。
【0025】
図3は、図2に示した壁面固定部材の軸受部材の拡大図である。
次に、この図3を参考にして、壁面固定部材20の軸受部材22の構成について、図1,図2に基づき説明する。
【0026】
各軸受部材22(22R,22L)は、図1に示すように、その長さL2が表示装置固定部材10の軸部13の係合長L1よりも短く形成されている。各軸受部材22(22R,22L)には、表示装置固定部材10の軸部13の一部又は全部を収容可能な溝幅及び溝深さを有する係合溝23が、その長さ方向全長に亘って延設されている。
【0027】
そして、図3に示すように、係合溝23のそれぞれ溝縁部を形成する軸受部材22の肩部24,25の一方24には、その長さ方向中間位置に、係止爪部材27が装着される取付凹部26が形成されている。本実施の形態では、この取付凹部26によって、当該肩部24は、その長さ方向に、上,下肩部24u,24dに分割される構成になっている。
【0028】
取付凹部26には、凹状切欠部28を有する屈曲した係止爪部材27が、軸受部材22に対し、ピン29によって、この凹状切欠部28が形成された側を基端27bとして、揺動可能に支持されている。
【0029】
そして、係止爪部材27の凹状切欠部28は、コイル状の付勢スプリング30が、その一端側を係止爪部材27によって支持され、他端側を軸受部材22によって支持されて、拡径,縮径可能に設けられている。
【0030】
これにより、係止爪部材27の先端側の揺動端27aは、常時は付勢スプリング30の拡径による付勢力によって、平板部21の内方側に傾倒された状態になっている。係止爪部材27は、その揺動端27aと、軸受部材22の他方の肩部25との間の距離wを、係合溝23の溝幅W,又は表示装置固定部材10の軸部13の径rよりも小さくしている。
【0031】
さらに、係止爪部材27は、この状態で、その揺動端27aの端面27aaが、その内周面側に対し外周面側が平板部21の外方寄りに位置する形状になっている。これにより、この端面27aaを平板部21の正面側から平板部21とほぼ垂直な向きに押圧した場合は、係止爪部材27は、ピン29を支軸として、付勢スプリング30を縮径しながら、その付勢力に抗して揺動する。この結果、係止爪部材27は、平板部21の外方側に傾倒し、前述の距離wを拡幅する。
【0032】
このように構成された壁面固定部材20の平板部21には、取付孔31が形成されている。この取付孔31には、例えば、もくねじ等の係止部材を挿通させて、壁面固定部材20を壁等に固定可能になっている。
【0033】
なお、本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1において、前述した表示装置固定部材10に対する表示装置200の固定方法、並びに上記壁面固定部材20の壁等に対する固定方法は、上記説明した構成に限るものではない。
【0034】
また、本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1において、表示装置固定部材10の表示装置200が取り付けられる平板部11、及び壁面固定部材20の壁面に取り付けられる平板部21は、板状構造でなくとも、フレーム構造等であってもよい。
【0035】
次に、以上のように構成された本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1の作用について、図4〜図6により説明する。
【0036】
図4は、表示装置の表示面を壁面の正面方向に向けた状態の壁掛け装置の平面図である。
図4に示した表示装置200の表示面を壁面の正面方向に向けた状態では、表示装置固定部材10の軸部13R,13Lとも、壁面固定部材20の対応する軸受部材22R,22Lに対して係合している。そして、係止爪部材27R,27Lが、付勢スプリング30R,30Lの付勢力によって、それぞれ対応する軸部13R,13Lを、軸受部材22R,22Lの溝23R,23L(図3参照)に納まった状態で、かつ溝23R,23Lから離脱せぬように押さえつけている。
【0037】
そして、この状態では、表示装置200の背面と、壁面固定部材20の表面との間には、本実施の形態では、空間SBが形成されるようになっている。また、表示装置200の側面も、外部に露出された状態になっている。
【0038】
また、この際における、表示装置200の重量は、軸部13R,13Lの支持面14(図2参照)と、軸受部材22R,22Lの端面との当接によって、軸受部材22R,22Lが軸部13R,13Lの軸線方向に支持している。
【0039】
次に、図4中で、使用者が正面方向に対して左側から表示装置200を眺める場合を例に、表示装置200の表示面の調整操作について、図5及び図6により説明する。
【0040】
図5は、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の、壁掛け装置の平面図である。
【0041】
図6は、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部と、対応する側の係止爪部材との係合が解除された状態の壁掛け装置の平面図である。
この場合、使用者は、まず、表示装置固定部材10、又は表示装置200の向かって右側に手を掛けて手前に引き、軸部13Rを引き寄せる。
【0042】
これによって、図5に示すように、表示装置固定部材10は、その反対側の軸部13Lが、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23L内を、係止爪部材27Lによって押さえつけられながら回転し、この軸部13Lを回転軸として、図5中、時計回りに回動する。
【0043】
その際、付勢スプリング30Rの付勢力によって壁面固定部材20の内方側に傾倒して軸部13Rを押さえつけて拘束している係止爪部材27Rが、その付勢力に抗して、壁面固定部材20の外方側に揺動し押し広げられる。これにより、前述の図3に示した距離wは、拡幅させられる。
【0044】
そして、使用者がさらに軸部13Rを手前に引くと、軸部13Rは、溝23R及び係止爪部材27Rから完全に離脱し、図6に示すようになる。これにより、表示装置固定部材10は、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23L内に依然として係合している軸部13Lを支軸として、回動自由になる。
【0045】
このときには、軸部13Lは、軸受部材22Lの付勢スプリング30Rの付勢力を受けた係止爪部材27Lによって、その溝23L内に押さえつけられ、溝23Lから外れること無く、表示装置固定部材10の壁面固定部材20に対する位置、角度が保持される。
これにより、表示装置200の表示面を、壁掛け装置1の正面方向に対して、任意の角度に向けることができる。
【0046】
この際も、表示装置200の重量は、軸部13Lの支持面14(図2参照)と、軸受部材22Lの端面との当接によって、軸受部材22Lの軸部13Lの軸線方向に支持されるので、軸受部材22Lの付勢スプリング30Rの付勢力を、強力なものにしなくて済む。
【0047】
逆に、この状態から表示装置200の表示面を正面向きに戻す場合は、上記とは逆向きに表示装置200を回動して、その軸部13Rを前述した係止爪部材27Rの端面27aa(図3参照)に当接させた後、表示装置固定部材10又は表示装置200の向かって右側に手を掛けて、これを壁面固定部材20側に向けて押し付ける。これにより、係止爪部材27Rは、ピン29を支軸として、付勢スプリング30Rの付勢力に抗して揺動し、図3に示した、その揺動端27aと軸受部材22Rの肩部25との間の距離wを拡幅し、上述したと逆の手順を追って、壁面固定部材20の軸受部材22Rの溝23Rに係合される。
【0048】
なお、表示装置固定部材10の逆側の軸部13Lを、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23Lに対して離脱、係合させる場合は、上述したと同様な左右逆の動作によって行われるので、その説明は省略する。
【0049】
図7は、本実施の形態の壁掛け装置の具体的使用例を示す説明図である。
このように、本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置200を部屋の隅に設置しても、表示装置を使用者の見やすい位置に簡単に設定できるため、表示装置を設置する場所を選ばずに設置することが可能となる。
【0050】
図8は、表示面に向かって右側に外部接続端子がある表示装置を例に、他の機器の接続ケーブルを接続する場合の説明図である。
【0051】
本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置200の外部接続端子201が設けられている側の表示装置固定部材10の軸部13Rを、壁面固定部材20の軸受部材22Rの溝23Rから外して回動させ、開くことで、表示装置200及び壁掛け装置1を壁から取り外すことなく、外部接続端子201と壁面との距離を大きく取ることができる。これにより、外部接続端子201に接続する接続ケーブル300の抜き差しが、表示装置200の壁掛け設置後であっても、容易となる。
【0052】
また、本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置固定部材10の平板部11、一対の腕部12R,12R(12L,12L)、及び軸部13R(13L)によって開口SR(SL)が形成され、表示装置固定部材10の平板部11と、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に空間SB(後述の図4参照)が形成されている。
【0053】
これら空間SR,SL,SBにより、表示装置200の外部接続端子201に対して、他の機器が逆側に配置されていたとしても、接続ケーブル300を空間SB,SBを通して、表示装置200の側面の任意の方向からも引き出せるので、接続ケーブル300の長さが短縮できるとともに美観も向上する。
さらに、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に空間SBは、表示装置200の発熱を壁面に対し緩衝するので、壁面の熱による変色も防ぐことができる。
【0054】
図9は、本発明の第二の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置の外観図である。
【0055】
図10は、図9に示した壁掛け装置の、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【0056】
図11は、図9に示した壁掛け装置の要部の拡大図である。
【0057】
なお、第2の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置1’の説明に当たり、第1の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置1と同様な構成部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0058】
本実施の形態の壁掛け装置1’では、表示装置固定部材10の軸部13の外周面に、軸方向に平行な複数の溝16が設けられ、係止爪部材27の内側面には、この溝16に噛合する突起32を設けられている。
【0059】
これにより、表示装置固定部材10、又は表示装置200の左右何れか一方側に手を掛けて手前に引き、表示装置200を及び表示装置固定部材10を回動させる場合、軸部13の外周面の溝16と、係止爪部材27の突起32と噛み合いながら回動するので、使用者にその操作量に応じたクリック感を持たせることができる。
【0060】
また、表示装置200を及び表示装置固定部材10を一定の角度で、さらにしっかりと保持することが可能になる。
【0061】
本発明の表示装置の壁掛け装置は、以上説明したように構成されるが、その実施の形態1,1’の各部の具体的形状等は、図面に示したものに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。
【0062】
例えば、壁面固定部材に設けられ、当該対応する軸部を着脱可能かつ回転可能に保持する軸受部の軸受構造も、上記実施の形態のすべり軸受に限定されず、他の軸受構造としてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明の表示装置の壁掛け装置によれば、次のような効果を奏する。
表示装置固定部材、又は表示装置の左右何れか一方側に手を掛けて手前に引いて、表示装置を左右任意の側に開閉可能にすることによって、表示装置の画像表示面を使用者の見やすい向きに簡単に設定できる。そのため、表示装置を、例えば、部屋の隅等、設置場所を選ばずに設置することが可能になる。
【0064】
さらに、液晶テレビ等の表示装置の多くは、背面、あるいは側面に外部接続端子が設けられており、表示装置200を左右任意の側に開閉可能にすれば、VTRやDVD等の機器の接続が容易になる。
【0065】
また、表示装置固定部材及び表示装置の、壁面固定部材に対する回動構成は、複雑な機構を有する必要もなく、表示装置を使用者の見やすい向きに簡単に設定する事が可能となる。さらに、180度以上の大きな角度で左右の向きを変えることも可能になる。
【0066】
さらに、表示装置固定部材を壁面固定部材に対して回動させるときにも、軸部の周方向に沿って設けた複数の歯又は溝が、軸受部に設けた突起部と噛み合いながら回動するので、使用者にその操作量に応じたクリック感を持たせることができ、段階的に開閉させることができ、任意の位置で表示装置をより安定させて固定することができ、例えば、振動等によって表示装置が動き易いところで使用する場合等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表示装置の壁掛け装置に関し、表示装置が取り付けられた状態の外観図である。
【図2】図1に示した表示装置の壁掛け装置に係り、表示装置を取り外した状態の外観図である。
【図3】図2に示した壁面固定部材の軸受部材の拡大図である。
【図4】表示装置の表示面を壁面の正面方向に向けた状態の壁掛け装置の平面図である。
【図5】表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【図6】表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部と、対応する側の係止爪部材との係合が解除された状態の壁掛け装置の平面図である。
【図7】本実施の形態の壁掛け装置の具体的使用例を示す説明図である。
【図8】表示面に向かって右側に外部接続端子がある表示装置を例に、他の機器の接続ケーブルを接続する場合の説明図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置の外観図である。
【図10】図9に示した壁掛け装置の、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【図11】図9に示した壁掛け装置の要部の拡大図である。
【図12】従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
【図13】従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
【符号の説明】
1 壁掛け装置
10 表示装置固定部材
11 平板部
12 腕部
13 軸部
16 溝部
20 壁面固定部材
21 平板部
22 軸受部材
23 係合溝
26 取付凹部
27 係止爪部材
28 凹状切欠部
29 ピン
30 付勢スプリング
32 突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶テレビ等の薄型表示装置を壁面等に据え付けるための、表示装置の壁掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近は、液晶表示装置やPDP(プラズマディスプレイ)等といった薄型表示装置が開発され、それら薄型表示装置の壁掛け装置が各種提案されている。
従来の表示装置の壁掛け装置について、その具体例を図面とともに説明する。
【0003】
図12,図13は、従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
図12に示した従来の壁掛け装置110は、パネル状の本体111に、鉤手状のフック112を突設し、この本体111を壁面等に固定した上で、表示装置200の本体背面に形成されている取付孔201を、このフック112に外嵌して、表示装置200を壁面等に掛止する構成になっている。
【0004】
また、図13に示した従来の壁掛け装置120は、上記図12に示した壁掛け装置110のパネル状の本体111を、壁面等に固定されるパネル部材111aと、フック112が突設されたパネル部材111bとに分割し、両パネル部材111a,111bをヒンジ機構121で接合することによって、表示装置200の壁面等に対する取付角度を上下方向に調整できる構成になっている。
また、これら従来技術とは別に、特開平11−202778号公報や、登録実用新案第3066600号公報記載の表示装置の壁掛け装置がある。
【0005】
特開平11−202778号公報記載の壁掛け装置は、平面表示装置の両側面後方に凹部を設け、同凹部側面に支軸と、取付用ネジ孔をそれぞれ設ける一方、前記両凹部側面に対応して配置される係止板に、前記支軸を挿着して支持する逆L字状の溝と、前記支軸を中心として描かれる円弧上に配置し、前記取付用ネジ孔に対応する複数の角度位置決め用取付孔とを設け、同係止板と直交する壁取付板に複数の壁取付孔を設けた左右対象略L字状の両壁掛金具を設けて構成されている。
【0006】
そして、左右両壁掛金具を壁取付孔よりネジで壁に固定し、同左右両壁掛金具の逆L字状の溝に前記支軸を挿着してチルト角を決めた後、角度位置決め用取付孔より取付用ネジ孔にネジを螺着して固定するようにしたことで、チルト角調整機構を設けて天井からの照明が視界に入らないようにできるものである。
【0007】
又、登録実用新案第3066600号公報記載の壁掛け装置は、2本の棒を連結部材で結合させて折り畳むことができる組み合わせを、表示パネル裏側のおおよそ左右対称な位置に配置し、左右の棒の折り畳み方により、表示パネルの向きを左右方向で変えることができるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来技術の表示装置の壁掛け装置では、次のような問題があった。
まず、壁面に向かって正面方向にしか表示装置を向けることができない壁掛け装置では、液晶テレビ等の表示装置を正面以外の斜め方向から鑑賞しようとした場合、非常に見にくいものとなっていた。
【0009】
また、液晶テレビ等の表示装置の多くは、背面、又は側面に外部接続端子が設けられており、VTRやDVD等の機器を接続するには、表示装置を壁掛け金具に取り付けたままでは、外部接続端子に接続ケーブルを接続しにくかった。
【0010】
さらに、表示装置の画像表示面の向きを左右方向で変えることができる従来技術の壁掛け装置は、向きの調整構造がリンク機構等を利用した複雑な構成になっており、しかも、大きく向きを変えられない、任意の位置に表示装置を固定できない等、操作性の悪いものとなっていた。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、液晶テレビ等の表示装置を、簡単な構造で、容易に壁面等に据え付けることができ、使用者の見易い向きに表示装置を簡単に設定できる、表示装置の壁掛け装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置の壁掛け装置は、液晶テレビ等の表示装置を壁に取り付けるための表示装置の壁掛け装置であって、表示装置が取り付けられる表示装置固定部材と、壁面等に取り付けられる壁面固定部材と、前記表示装置固定部材に互いの軸向きが平行になるように離間して設けられた一対の軸部と、前記壁面固定部材に該一対の軸部それぞれに対応して設けられ、当該対応する軸部を着脱可能かつ回転可能に保持する軸受部とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の表示装置の壁掛け装置にあっては、前記各軸受部は、前記対応する軸部が摺接する溝部と、前記対応する軸部の該溝部からの離脱を許容・阻止するために、揺動自在に支持された押さえ部材と、前記対応する軸部の前記溝部からの離脱を阻止するように、該押さえ部材を付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の表示装置の壁掛け装置にあっては、前記各軸部の周面には、周方向に沿って複数の歯又は溝を設け、前記各軸受部には、該軸部の周面に設けられた歯又は溝と係合可能な突起部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表示装置の壁掛け装置における実施形態について、図1〜図11に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の第一の実施の形態による表示装置の壁掛け装置に関し、表示装置が取り付けられた状態の外観図である。
【0017】
図2は、図1に示した表示装置の壁掛け装置に係り、表示装置を取り外した状態の外観図である。
【0018】
以下に、その具体的な構成について説明する。
本実施の形態による表示装置の壁掛け装置1は、表示装置200が一体的に固定されて取り付けられる表示装置固定部材10と、壁面等に取り付けられて固定される壁面固定部材20とを備えて構成される。
【0019】
表示装置固定部材10は、矩形状の平板部11と、この矩形状平板部11の4隅部分それぞれから平板部外方に延びる腕部12と、平板部一方側の一対の腕部12R,12R同士、平板部他方側の一対の腕部12L,12L同士を連結する軸部13,13(13R,13L)とを備える。
【0020】
そして、本実施の形態では、平板部11に固定された各腕部12の先端側の軸連結部位12aは、基端側の平板部11との接合部位12bに対し、平板部11の裏面側(壁面固定部材20側)にずれて位置するように、各腕部12は屈曲して延びている。
【0021】
これにより、表示装置固定部材10の平板部11、一対の腕部12R,12R(12L,12L)、及び軸部13R(13L)によって形成される開口SR(SL)は、平板部11の板面と交差するように開口し、かつ、表示装置固定部材10の平板部11と、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に、空間SB(後述の図4参照)を形成する。
【0022】
表示装置固定部材10において、それぞれ軸部13R,13Lは、一対の腕部12R,12R及び12L,12Lによって、互いの軸向きが平行になるように離間して配置されている。
【0023】
また、本実施の形態の場合は、各腕部12の軸連結部位12aは、軸部13に対して大径になっており、その軸部13側の面が支持面14を形成する構成になっている。
【0024】
このように構成された表示装置固定部材10の平板部11には、取付孔15が形成されている。この取付孔15には、例えば、表示装置200の筐体背面に植設されたボルト等の係止部材(図示省略)が挿嵌され、ナット等の抜け止め部材を装着することにより、表示装置200を、表示装置固定部材10に一体的に保持できる構成になっている。
これに対し、壁面固定部材20は、矩形状の平板部21と、その両端側部分に一体的に設けられた軸受部材22とを備えて構成される。
【0025】
図3は、図2に示した壁面固定部材の軸受部材の拡大図である。
次に、この図3を参考にして、壁面固定部材20の軸受部材22の構成について、図1,図2に基づき説明する。
【0026】
各軸受部材22(22R,22L)は、図1に示すように、その長さL2が表示装置固定部材10の軸部13の係合長L1よりも短く形成されている。各軸受部材22(22R,22L)には、表示装置固定部材10の軸部13の一部又は全部を収容可能な溝幅及び溝深さを有する係合溝23が、その長さ方向全長に亘って延設されている。
【0027】
そして、図3に示すように、係合溝23のそれぞれ溝縁部を形成する軸受部材22の肩部24,25の一方24には、その長さ方向中間位置に、係止爪部材27が装着される取付凹部26が形成されている。本実施の形態では、この取付凹部26によって、当該肩部24は、その長さ方向に、上,下肩部24u,24dに分割される構成になっている。
【0028】
取付凹部26には、凹状切欠部28を有する屈曲した係止爪部材27が、軸受部材22に対し、ピン29によって、この凹状切欠部28が形成された側を基端27bとして、揺動可能に支持されている。
【0029】
そして、係止爪部材27の凹状切欠部28は、コイル状の付勢スプリング30が、その一端側を係止爪部材27によって支持され、他端側を軸受部材22によって支持されて、拡径,縮径可能に設けられている。
【0030】
これにより、係止爪部材27の先端側の揺動端27aは、常時は付勢スプリング30の拡径による付勢力によって、平板部21の内方側に傾倒された状態になっている。係止爪部材27は、その揺動端27aと、軸受部材22の他方の肩部25との間の距離wを、係合溝23の溝幅W,又は表示装置固定部材10の軸部13の径rよりも小さくしている。
【0031】
さらに、係止爪部材27は、この状態で、その揺動端27aの端面27aaが、その内周面側に対し外周面側が平板部21の外方寄りに位置する形状になっている。これにより、この端面27aaを平板部21の正面側から平板部21とほぼ垂直な向きに押圧した場合は、係止爪部材27は、ピン29を支軸として、付勢スプリング30を縮径しながら、その付勢力に抗して揺動する。この結果、係止爪部材27は、平板部21の外方側に傾倒し、前述の距離wを拡幅する。
【0032】
このように構成された壁面固定部材20の平板部21には、取付孔31が形成されている。この取付孔31には、例えば、もくねじ等の係止部材を挿通させて、壁面固定部材20を壁等に固定可能になっている。
【0033】
なお、本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1において、前述した表示装置固定部材10に対する表示装置200の固定方法、並びに上記壁面固定部材20の壁等に対する固定方法は、上記説明した構成に限るものではない。
【0034】
また、本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1において、表示装置固定部材10の表示装置200が取り付けられる平板部11、及び壁面固定部材20の壁面に取り付けられる平板部21は、板状構造でなくとも、フレーム構造等であってもよい。
【0035】
次に、以上のように構成された本実施の形態の表示装置の壁掛け装置1の作用について、図4〜図6により説明する。
【0036】
図4は、表示装置の表示面を壁面の正面方向に向けた状態の壁掛け装置の平面図である。
図4に示した表示装置200の表示面を壁面の正面方向に向けた状態では、表示装置固定部材10の軸部13R,13Lとも、壁面固定部材20の対応する軸受部材22R,22Lに対して係合している。そして、係止爪部材27R,27Lが、付勢スプリング30R,30Lの付勢力によって、それぞれ対応する軸部13R,13Lを、軸受部材22R,22Lの溝23R,23L(図3参照)に納まった状態で、かつ溝23R,23Lから離脱せぬように押さえつけている。
【0037】
そして、この状態では、表示装置200の背面と、壁面固定部材20の表面との間には、本実施の形態では、空間SBが形成されるようになっている。また、表示装置200の側面も、外部に露出された状態になっている。
【0038】
また、この際における、表示装置200の重量は、軸部13R,13Lの支持面14(図2参照)と、軸受部材22R,22Lの端面との当接によって、軸受部材22R,22Lが軸部13R,13Lの軸線方向に支持している。
【0039】
次に、図4中で、使用者が正面方向に対して左側から表示装置200を眺める場合を例に、表示装置200の表示面の調整操作について、図5及び図6により説明する。
【0040】
図5は、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の、壁掛け装置の平面図である。
【0041】
図6は、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部と、対応する側の係止爪部材との係合が解除された状態の壁掛け装置の平面図である。
この場合、使用者は、まず、表示装置固定部材10、又は表示装置200の向かって右側に手を掛けて手前に引き、軸部13Rを引き寄せる。
【0042】
これによって、図5に示すように、表示装置固定部材10は、その反対側の軸部13Lが、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23L内を、係止爪部材27Lによって押さえつけられながら回転し、この軸部13Lを回転軸として、図5中、時計回りに回動する。
【0043】
その際、付勢スプリング30Rの付勢力によって壁面固定部材20の内方側に傾倒して軸部13Rを押さえつけて拘束している係止爪部材27Rが、その付勢力に抗して、壁面固定部材20の外方側に揺動し押し広げられる。これにより、前述の図3に示した距離wは、拡幅させられる。
【0044】
そして、使用者がさらに軸部13Rを手前に引くと、軸部13Rは、溝23R及び係止爪部材27Rから完全に離脱し、図6に示すようになる。これにより、表示装置固定部材10は、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23L内に依然として係合している軸部13Lを支軸として、回動自由になる。
【0045】
このときには、軸部13Lは、軸受部材22Lの付勢スプリング30Rの付勢力を受けた係止爪部材27Lによって、その溝23L内に押さえつけられ、溝23Lから外れること無く、表示装置固定部材10の壁面固定部材20に対する位置、角度が保持される。
これにより、表示装置200の表示面を、壁掛け装置1の正面方向に対して、任意の角度に向けることができる。
【0046】
この際も、表示装置200の重量は、軸部13Lの支持面14(図2参照)と、軸受部材22Lの端面との当接によって、軸受部材22Lの軸部13Lの軸線方向に支持されるので、軸受部材22Lの付勢スプリング30Rの付勢力を、強力なものにしなくて済む。
【0047】
逆に、この状態から表示装置200の表示面を正面向きに戻す場合は、上記とは逆向きに表示装置200を回動して、その軸部13Rを前述した係止爪部材27Rの端面27aa(図3参照)に当接させた後、表示装置固定部材10又は表示装置200の向かって右側に手を掛けて、これを壁面固定部材20側に向けて押し付ける。これにより、係止爪部材27Rは、ピン29を支軸として、付勢スプリング30Rの付勢力に抗して揺動し、図3に示した、その揺動端27aと軸受部材22Rの肩部25との間の距離wを拡幅し、上述したと逆の手順を追って、壁面固定部材20の軸受部材22Rの溝23Rに係合される。
【0048】
なお、表示装置固定部材10の逆側の軸部13Lを、壁面固定部材20の軸受部材22Lの溝23Lに対して離脱、係合させる場合は、上述したと同様な左右逆の動作によって行われるので、その説明は省略する。
【0049】
図7は、本実施の形態の壁掛け装置の具体的使用例を示す説明図である。
このように、本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置200を部屋の隅に設置しても、表示装置を使用者の見やすい位置に簡単に設定できるため、表示装置を設置する場所を選ばずに設置することが可能となる。
【0050】
図8は、表示面に向かって右側に外部接続端子がある表示装置を例に、他の機器の接続ケーブルを接続する場合の説明図である。
【0051】
本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置200の外部接続端子201が設けられている側の表示装置固定部材10の軸部13Rを、壁面固定部材20の軸受部材22Rの溝23Rから外して回動させ、開くことで、表示装置200及び壁掛け装置1を壁から取り外すことなく、外部接続端子201と壁面との距離を大きく取ることができる。これにより、外部接続端子201に接続する接続ケーブル300の抜き差しが、表示装置200の壁掛け設置後であっても、容易となる。
【0052】
また、本実施の形態の壁掛け装置1によれば、表示装置固定部材10の平板部11、一対の腕部12R,12R(12L,12L)、及び軸部13R(13L)によって開口SR(SL)が形成され、表示装置固定部材10の平板部11と、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に空間SB(後述の図4参照)が形成されている。
【0053】
これら空間SR,SL,SBにより、表示装置200の外部接続端子201に対して、他の機器が逆側に配置されていたとしても、接続ケーブル300を空間SB,SBを通して、表示装置200の側面の任意の方向からも引き出せるので、接続ケーブル300の長さが短縮できるとともに美観も向上する。
さらに、壁面固定部材20の後述する平板部21との間に空間SBは、表示装置200の発熱を壁面に対し緩衝するので、壁面の熱による変色も防ぐことができる。
【0054】
図9は、本発明の第二の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置の外観図である。
【0055】
図10は、図9に示した壁掛け装置の、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【0056】
図11は、図9に示した壁掛け装置の要部の拡大図である。
【0057】
なお、第2の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置1’の説明に当たり、第1の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置1と同様な構成部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0058】
本実施の形態の壁掛け装置1’では、表示装置固定部材10の軸部13の外周面に、軸方向に平行な複数の溝16が設けられ、係止爪部材27の内側面には、この溝16に噛合する突起32を設けられている。
【0059】
これにより、表示装置固定部材10、又は表示装置200の左右何れか一方側に手を掛けて手前に引き、表示装置200を及び表示装置固定部材10を回動させる場合、軸部13の外周面の溝16と、係止爪部材27の突起32と噛み合いながら回動するので、使用者にその操作量に応じたクリック感を持たせることができる。
【0060】
また、表示装置200を及び表示装置固定部材10を一定の角度で、さらにしっかりと保持することが可能になる。
【0061】
本発明の表示装置の壁掛け装置は、以上説明したように構成されるが、その実施の形態1,1’の各部の具体的形状等は、図面に示したものに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。
【0062】
例えば、壁面固定部材に設けられ、当該対応する軸部を着脱可能かつ回転可能に保持する軸受部の軸受構造も、上記実施の形態のすべり軸受に限定されず、他の軸受構造としてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明の表示装置の壁掛け装置によれば、次のような効果を奏する。
表示装置固定部材、又は表示装置の左右何れか一方側に手を掛けて手前に引いて、表示装置を左右任意の側に開閉可能にすることによって、表示装置の画像表示面を使用者の見やすい向きに簡単に設定できる。そのため、表示装置を、例えば、部屋の隅等、設置場所を選ばずに設置することが可能になる。
【0064】
さらに、液晶テレビ等の表示装置の多くは、背面、あるいは側面に外部接続端子が設けられており、表示装置200を左右任意の側に開閉可能にすれば、VTRやDVD等の機器の接続が容易になる。
【0065】
また、表示装置固定部材及び表示装置の、壁面固定部材に対する回動構成は、複雑な機構を有する必要もなく、表示装置を使用者の見やすい向きに簡単に設定する事が可能となる。さらに、180度以上の大きな角度で左右の向きを変えることも可能になる。
【0066】
さらに、表示装置固定部材を壁面固定部材に対して回動させるときにも、軸部の周方向に沿って設けた複数の歯又は溝が、軸受部に設けた突起部と噛み合いながら回動するので、使用者にその操作量に応じたクリック感を持たせることができ、段階的に開閉させることができ、任意の位置で表示装置をより安定させて固定することができ、例えば、振動等によって表示装置が動き易いところで使用する場合等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表示装置の壁掛け装置に関し、表示装置が取り付けられた状態の外観図である。
【図2】図1に示した表示装置の壁掛け装置に係り、表示装置を取り外した状態の外観図である。
【図3】図2に示した壁面固定部材の軸受部材の拡大図である。
【図4】表示装置の表示面を壁面の正面方向に向けた状態の壁掛け装置の平面図である。
【図5】表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【図6】表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部と、対応する側の係止爪部材との係合が解除された状態の壁掛け装置の平面図である。
【図7】本実施の形態の壁掛け装置の具体的使用例を示す説明図である。
【図8】表示面に向かって右側に外部接続端子がある表示装置を例に、他の機器の接続ケーブルを接続する場合の説明図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態に係る表示装置の壁掛け装置の外観図である。
【図10】図9に示した壁掛け装置の、表示装置固定部材の回動により、手前に引いた軸部側の係止爪部材が壁面固定部材の外方側に揺動した状態の壁掛け装置の平面図である。
【図11】図9に示した壁掛け装置の要部の拡大図である。
【図12】従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
【図13】従来の表示装置の壁掛け装置の構成図である。
【符号の説明】
1 壁掛け装置
10 表示装置固定部材
11 平板部
12 腕部
13 軸部
16 溝部
20 壁面固定部材
21 平板部
22 軸受部材
23 係合溝
26 取付凹部
27 係止爪部材
28 凹状切欠部
29 ピン
30 付勢スプリング
32 突起
Claims (3)
- 液晶テレビ等の表示装置を壁に取り付けるための表示装置の壁掛け装置であって、
表示装置が取り付けられる表示装置固定部材と、
壁面等に取り付けられる壁面固定部材と、
前記表示装置固定部材に互いの軸向きが平行になるように離間して設けられた一対の軸部と、
前記壁面固定部材に該一対の軸部それぞれに対応して設けられ、当該対応する軸部を着脱可能かつ回転可能に保持する軸受部と
を備えることを特徴とする表示装置の壁掛け装置。 - 前記各軸受部は、
前記対応する軸部が摺接する溝部と、
前記対応する軸部の該溝部からの離脱を許容・阻止するために、揺動自在に支持された押さえ部材と、
前記対応する軸部の前記溝部からの離脱を阻止するように、該押さえ部材を付勢する付勢部材と
を備えることを特徴とする請求項1記載の表示装置の壁掛け装置。 - 前記各軸部の周面には、周方向に沿って複数の歯又は溝を設け、前記各軸受部には、該軸部の周面に設けられた歯又は溝と係合可能な突起部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置の壁掛け装置。
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