JP2004012108A - 空調設備の運転制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱源装置と外気導入機能を備えた送風装置とを備えて所定の空調空間の温度を調整する空調設備の運転を制御する運転制御装置であって、前記空調空間の温度が所定の管理温度範囲にあるとき、前記空調設備を所定の周期毎に停止させる間欠運転手段と、前記空調空間の温度変化と外気温度とに応じて前記熱源装置を用いた空調が必要であるか否かの判断に用いる境界温度を設定する境界温度設定手段と、上記境界温度と外気温度とに応じて前記熱源装置の運転を制御する熱源運転制御手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外気を導入しながら空調空間の温度を調整する空調設備の運転を制御して、上記空調空間の温度環境を犠牲にすることなく該空調設備の駆動エネルギを低減するに好適な空調設備の運転制御装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
オフィスビル等の建物内の空調空間の温度を調整する空調設備は、基本的には送風装置と熱源装置とを備え、熱源装置にて作られた冷熱または温熱を送風装置を介して上記空調空間に供給するように構成される。この際、温度制御装置を用いて前記熱源装置にて生成される冷熱量や温熱量を制御したり、送風装置による送風量を制御することで前記空調空間の温度を適正に保つようにしている。また送風装置を介して適宜外気を導入する外気導入機能も備えている。
【0003】
ところが外気温度が低いような場合、わざわざ熱源装置を作動させて冷熱を作らなくても、例えば前記送風装置を介して外気を取り込むだけで空調空間の温度を適正に保ち得ることが多々ある。そこで従来一般的には空調空間(建物内)を巡回する管理者等が、経験に基づく外気温度に応じて熱源装置を停止させ、これによって熱源装置の無駄な運転を回避するようにしている。但し、この場合には一般的には前述した温度制御装置も機能しなくなるので、専ら、管理者等が、その体感温度に応じて送風装置の作動をオン・オフ制御している。
【0004】
このようにして熱源装置および送風装置を停止させれば、これらの装置の作動に要する駆動エネルギ(例えば電力消費量)を低減することができ、省エネルギ化を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら熱源装置や送風装置を人手によりオン・オフ制御することは非常に煩わしい上、その制御精度にも問題があり、前記空調空間の温度を所定の温度範囲内に安定に保つことは困難である。特に上述したように外気温度や室内温度を経験的に判断して熱源装置や送風装置の作動を制御するので、信頼性の点で問題がある。
【0006】
一方、空調設備をオフィスの就業時間等の所定期間に亘って作動させる際、例えばその空調空間(建物内)の温度が所定の温度に達したとき、上記空調設備を自動的に一定時間に亘って強制的に停止させることが考えられている(間欠運転制御)。しかしこの種の間欠運転制御は、通常、熱源装置が運転していることを前提として実行されるので、前述したように熱源装置を停止させて外気を導入しているような場合、外気温度によっては空調設備の停止期間に上記空調空間の温度が所定の温度範囲を外れることがある。即ち、外気温度が比較的高く、十分な冷房効果を期待することができないような場合、外気の導入停止時に空調空間の温度が予想以上に上昇し、室内温熱環境の快適性が損なわれる虞がある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、熱源装置と外気導入機能を備えた送風装置とを具備した空調設備において、外気温度に応じて前記熱源装置の作動と送風装置の作動を適応的にオン・オフ制御し、空調空間の温度環境を安定に保ちながら前記空調設備の作動に要する駆動エネルギを低減してその省エネルギ化を図ることのできる空調設備の運転制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る空調設備の運転制御装置は、外気温度に応じて前記熱源装置の作動および送風装置の作動をそれぞれ適応的にオン・オフ制御することで、人手を煩わすことなしに熱源装置の無駄な運転を省いたり、更には送風装置の間欠運転を適正に実行し、空調空間の温度環境を快適に保ちながら上記空調設備の作動に要する駆動エネルギを低減するものであって、特に▲1▼ 前記空調空間の温度が所定の管理温度範囲にあるとき、前記空調設備を所定の周期毎に停止させる間欠運転手段と、
▲2▼ 前記空調空間の温度変化と外気温度とに応じて前記熱源装置を用いた空調が必要であるか否かの判断に用いる境界温度を設定する境界温度設定手段と、
▲3▼ 上記境界温度と外気温度とに応じて前記熱源装置の運転を制御する熱源運転制御手段と
を備したことを特徴としている。
【0009】
ちなみに前記間欠運転手段は、前記熱源装置の運転が停止している際、前記境界温度と外気温度とに応じて空調機の間欠運転を停止させるインターロック機能を備えることが望ましい。
また本発明の好ましい態様は前記境界温度設定手段は、前記熱源装置を停止させて前記送風装置を連続運転している際、前記空調空間の温度が前記所定の管理温度範囲よりも一定時間以上に亘って上回るときに前記境界温度を下げると共に、前記空調空間の温度が前記所定の管理温度範囲よりも一定時間以上に亘って下回るときに前記境界温度を上げるように構成される。この境界温度については、所定温度ずつ段階的に変更することが好ましい。
【0010】
尚、前記熱源装置の運転制御は、外気温度と前記境界温度とを比較して自動的に実行するようにしても良く、或いは上記外気温度と前記境界温度との比較結果をメッセージとして出力して、前記熱源装置の運転を制御するオペレータにその指示を与えるようにしても良い。また前記送風装置においては、前記空調空間の温度と外気温度とに応じて外気の導入量を制御する制御手段を備えることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る空調設備の運転制御装置について説明する。
この発明に係る運転制御装置10は、図1に例示するように所定の空調空間Sの温度を調整する空調設備に設けられるものであって、空調設備の運転自体をオン・オフ制御して該空調設備を作動させるに要する駆動エネルギ、具体的にはその電力消費を低減する役割を担う。
【0012】
ちなみに図1はセントラル方式の空調設備の概略構成を模式的に示すものであって、1(1a,1b,1c)は送風ファン(送風装置)やフィルタ、熱交換コイル、加湿器等を含む空調機(AHU;Air Handling Unit)である。これらの各空調機1(1a,1b,1c)は、基本的には図2に例示するように空調空間Sから吸い込んだ空気(還気)と外気との混合気を熱交換コイル(熱交換器)1xを介して温度調整し、温度調整した空気を冷風(または温風)として前記空調空間Sに吹き出す(給気)ことで前記空調空間Sの温度(室温)を調整する。尚、上記熱交換器1xは、外部の熱源1yから供給される所定温度の熱媒体(例えば冷水や温水)と前記空調空間Sからの還気(空気)との間で熱交換し、該空気の温度を調整する役割を担う。また前記還気と外気の導入割合は、例えばその導入路に設けられたダンパ(図示せず)等により適宜調整される。
【0013】
そして前記各空調機1(1a,1b,1c)は、前記空調空間Sに設けられたセンサ3(3a,3b,3c)により検出される温度や湿度、或いは気流等の室内環境情報に従って、コントローラ2(2a,2b,2c)によりそれぞれその作動が制御される。具体的にはコントローラ2(2a,2b,2c)は上記熱交換コイルに流れる冷水や温水の流量を調整して温度制御したり、加湿器による湿度調整等の制御を実行する。
【0014】
尚、ここではセントラル方式の空調設備を例に説明するが、パッケージ方式の空調設備に対しても同様に適用することができる。また図中7は前記空調空間Sを含む建屋の外(屋外)の外気温度を計測する温度センサを示している。更にここでは3系統の空調設備を並列に設けた例を示しているが、その系統数は特に限定されるものではない。
【0015】
さて上述した空調設備の運転をオン・オフ制御する運転制御装置10は、例えばマイクロコンピュータを主体として構成されるものであって、基本的には温度監視機能11、タイマ12、間欠運転制御機能13、運転条件変更機能14を備える。上記温度監視機能11は、例えば前述したセンサ3により検出される空調空間Sの温度が予め設定された管理温度範囲にあるか否かを監視すると共に、前記センサ7により検出される外気温度を監視する役割を担う。またタイマ12は後述するように設定された周期tを計時するものである。
【0016】
そしてこの運転制御装置10が備える前記間欠運転制御機能13は、所定のタイムスケジュールに従う前記空調設備の運転時において前記空調空間Sの温度が上記管理温度範囲内にあるとき、前記タイマ12によって計時される所定周期t毎に前記空調機1(1a,1b,1c)を強制的に停止させると共に、前記空調機1が強制的に停止している際、前記空調空間の温度が所定の管理温度範囲を外れたときに前記空調機1を再起動する役割を担っている。そして前記運転条件変更機能14は、後述するように空調空間(建物内)Sの温度Tsensや外気温度Toutに応じて境界温度Tthや設定温度(上限温度)Thighを変更し、空調機1の運転制御条件を適応的に設定する役割を担っている。
【0017】
即ち、前記運転制御装置10は、例えば図3に示すように予め設定されたタイムスケジュールに従って1日における10時から21時まで空調設備を運転する際、空調空間(建物内)Sの温度Tsensを逐次監視している。そして上記空調空間Sを冷房する場合には、運転制御装置10は室内温度Tsensが予め設定した冷房設定温度(基準温度)Trefとなるように制御している。そして上記冷房設定温度Trefから所定の温度幅を持たせて設定した管理温度範囲内に、前記空調空間Sの温度Tsensがあるか否かを監視している。具体的には運転制御装置10は、例えば暑さが気にならない程度の制御目標温度(上限温度)Thighと、寒さが気にならない程度の制御目標温度(下限温度)Tlowとにより管理温度範囲を規定しており、前記空調空間Sの温度Tsensが上記管理温度範囲内(Tlow≦Tsens<Thigh)にあるか否かを監視している。
【0018】
尚、空調空間Sを冷房する必要がある場合には、一般的には冷房しない場合における室内温度が高く、またその冷房時には室内温度が前記冷房設定温度(基準温度)Trefとなるように自動制御されている。これ故、室内温度Tsensが前記冷房設定温度Trefよりも極端に低くなることはない。従って実際的には、上述した温度の監視は、前記空調空間Sの温度Tsensが前述した冷房設定温度(基準温度)Trefと制御目標温度(上限温度)Thighとにより規定される温度範囲内(Tref≦Tsens<Thigh)にあるか否かを監視すれば十分である。
【0019】
《節電制御機能》
このような監視の下で前記運転制御装置10は、空調空間Sの温度Tsensが前記冷房設定温度(基準温度)Trefと前記制御目標温度(上限温度)Thighとにより規定される温度範囲内(Tref≦Tsens<Thigh)にある場合には、前記間欠運転制御機能13の制御の下で、例えば図4に示すように前記空調機1を所定周期t毎に1度、強制的に停止させる。そしてこの空調機1の強制的な停止によって前記空調空間Sの温度Tsensが次第に上昇し、前記所定周期t内において前記制御目標温度(上限温度)Thighに達したときには、運転制御装置10は前記空調機1を再起動する。逆に上記空調機1を強制的に停止させても、前記所定周期t内に前記空調空間Sの温度Tsensが前記制御目標温度(上限温度)Thighに達しない場合には、即ち、空調機1を強制的に停止させるべく次の新たな周期が到来しても前記空調空間Sの温度Tsensが前記制御目標温度(上限温度)Thighに達しない場合には、そのまま空調機1の停止を継続するものとなっている。
【0020】
尚、空調機1を冷房運転しても前記空調空間Sの温度Tsensが前述した温度範囲内(Tref≦Tsens<Thigh)に到達しない場合には、つまり空調空間Sの温度Tsensが前記制御目標温度(上限温度)Thighよりも高い場合には(Thigh<Tsens)、前述した間欠運転制御が行われることなく前記空調機1は連続運転される。また逆に空調機1を冷房運転したにも拘わらず前記空調空間Sの温度Tsensが前記制御目標温度(上限温度)Thighよりも低い場合には(Tsens<Tlow)、その冷房運転自体が意味を持たないので(無駄なので)前記空調機1は連続的に停止される。そしてこの場合には、前記空調機1を暖房運転する等の対策が講じられる。
【0021】
即ち、運転制御装置10は、空調設備の運転時において前記空調空間Sの温度が上記管理温度範囲内にあるとき、前記タイマ12によって計時される所定周期t毎に1度、空調機1を強制的に停止させ、その周期t内に空調空間Sの温度Tsensが前記制御目標温度(上限温度)Thighに達したときにだけ空調機1を再起動するものとなっている。従ってこのような空調機1の間欠運転制御によれば、所定周期t毎に空調機1を必ず停止させることができる。しかも所定周期tによって規定される期間内に前記空調空間Sの温度Tsensが制御目標温度(上限温度)Thighまで上昇しない場合には、その停止状態をそのまま継続することができる。従って所定の周期t毎に空調機1を必ず停止させることができるので、空調設備の運転期間中における空調機1の停止期間を十分に大きく確保することができる。そして空調機1の間欠的な停止に伴って、その停止期間での電力消費をなくすことができるので、消費電力(受電電力量)の低減効果を十分に高めることができる。
【0022】
《外気温度による間欠運転のインターロック機能》
ところで前述したように空調機1は、空調空間Sに外気を導入する機能も備えている。つまり外気の温度が低いときには、熱源装置を停止させて外気による冷房を行うことができる。しかしながらこのような外気導入機能を用いて前記空調空間Sの温度を調整している場合において、外気温度が高くなり、例えば外気の導入だけでは空調空間Sの温度を最適化する能力に欠ける(不足する)ような場合、上述したように空調機1を強制的に停止させると、空調空間Sの温度変化(温度上昇)を早めるような事態が生じる。すると前述した熱源1yを作動させて前記空調空間Sの温度を積極的に調整することが必要となり、上記熱源1yの運転時間が増えてエネルギが無駄に使われる。
【0023】
このような不具合を回避するべくこの運転制御装置10においては、センサ7により検出される外気温度Toutに応じて、例えば図5にその概念を示すように外気温度が所定の境界温度Tthよりも高い場合には前述した空調機1の間欠運転をインターロックし、空調空間Sの温度Tsensが不本意に高くならないように制御するものとなっている。尚、この間欠運転のインターロック機能は、熱源1yが停止状態であり、外気の導入だけで空調空間Sの温度を調整しているときに働くように条件設定される。
【0024】
尚、空調空間Sは、場所によって負荷(発熱量)が異なるので、外気冷房効果が期待できる温度(前述した境界温度)は空調機1毎に異なる。またその温度がどの程度であるかを人(管理者)によって判断することは非常に難しい。従って後述する運転条件変更機能の下で、上記温度(境界温度)を自動変更することが望ましい。
【0025】
《外気温度による熱源装置の運転制御機能》
さて上述した境界温度Tthを外気温度Toutおよび室内温度Tsensに応じて変更して前記熱源装置の運転を制御するには、次のようにすれば良い。この熱源1yの運転制御については、図6にその制御手順を示すように、外気温度が全ての空調機1における外気冷房効果に対する境界温度Tthよりも小さいか否かを判断する[ステップS1]。そしてこの条件が満たされた場合に熱源1yを停止させる。これに対して上記条件が満たされない場合には、後述する熱源起動の要求のある空調機1が1台でも存在するか否かを判断し[ステップS2]、熱源起動の要求のある空調機1存在する場合には熱源1yを再起動するようにすれば良い。
【0026】
このステップS2に示す判断を行うことで、外気温度が高くなっても、室内温度が或る程度高くなるまで熱源1yの再起動が抑止される。この結果、熱源装置の停止時間が長くなり、省エネルギ量を増やすことが可能となる。またこの場合、外気温度が高くなると前述したインターロック機能により間欠運転が停止されるので、室内温度の急激な上昇を抑えることができる。従って、その分、熱源装置の停止時間を延ばすことができる。
【0027】
尚、ここでは全ての空調機1でそれぞれ検出される外気冷房効果境界温度を判定しているが、各空調機1によってそれぞれ検出される外気冷房効果境界温度の加重平均温度を判定するようにしても良い。またここでは外気冷房効果境界温度を用いて熱源装置の停止とその再起動を制御したが、その判定結果をメッセージとして出力し、オペレータによる熱源装置の運転/停止の判断を支援するようにしても良い。
【0028】
また熱源1yの再起動の必要性は、図7にその概念を示し、また図8にその判断処理手順の例を示すように、各空調機1毎に判断するようにすれば良い。つまり外気温度が外気冷房境界温度よりも高く、前記室内温度Tsensが上記制御目標温度(上限温度)Thighよりも高く設定された警報温度Talmを越えた場合には、その状態が所定時間に亘って継続するか否かを判定する[ステップS3,S4]。そしてこれらの判断条件が満たされたとき、当該空調機1において熱源起動要求があると判定すれば良い。
【0029】
《境界温度の自動変更機能》
ところで上述したように外気温度Toutに応じて空調設備を間欠運転したり、或いは間欠運転を中止して連続運転する場合、空調空間Sにおける冷房効果を確認しながら、その制御の切り替えを行うことが望ましい。即ち、外気温度Tsensが境界温度Tthよりも低く、これによって空調設備を間欠運転している際、空調設備を再起動しても空調空間Sの温度Tsensが一定時間経過後にも前述した制御目標温度(上限温度)Thighを下回らない場合には、そのときの外気温度Toutによる冷房能力が低いと判断する。そしてこの場合には前記運転条件変更機能14の下で、図9に例示するように前記境界温度Tthを段階的に低下させ、間欠運転を行う条件を厳しくする。
【0030】
具体的には所定時間毎に上記境界温度Tthを、例えば0.5℃ずつ段階的に低下させる。そして変更された境界温度Tthの下で間欠運転を行うか否かを決定するようにすれば良い。尚、境界温度Tthが、例えば外気温度Toutより0.5℃の範囲内で上回るだけのような場合には、そのときの外気温度Tout自体を境界温度Tthとして設定するようにしても良い。
【0031】
逆に外気温度Tsensが境界温度Tthよりも高く、空調設備を連続運転している場合であって、空調空間Sの温度Tsensが一定時間経過後にも所定の温度よりも低く保たれているような場合には、そのときの外気温度Toutによる冷房能力が十分に高いと判断する。但し、上記所定の温度としては、設定温度Trefよりも若干高い温度として設定することが望ましい。そしてこの場合には、図10に例示するように前記境界温度Tthを段階的に低下させ、間欠運転を行う条件を緩和する。具体的には所定時間毎に上記境界温度Tthを、例えば0.5℃ずつ段階的に上昇させる。そして変更された境界温度Tthの下で間欠運転を行うか否かを決定するようにすれば良い。尚、境界温度Tthが、例えば外気温度Toutより0.5℃の範囲内で下回るだけのような場合には、そのときの外気温度Tout自体を境界温度Tthとして設定すれば良い。
【0032】
このようにして外気の導入時における空調設備の間欠運転の動作条件、つまり境界温度Tthを、そのときの空調空間Sの温度Tsensから求められる冷房効果に応じて自動的に変更すれば、外気が持つ冷房能力を有効に活用することができるので、空調設備の間欠運転による節電効果を更に高めることが可能となる。しかも空調空間の温度Tsensを所定の管理温度範囲内に安定に保ちながら空調設備の消費電力量を抑えることが可能となる。この際、例えば朝方の空調設備の起動後の一定時間や、熱源停止後の一定時間においては室内温度が安定していない為、境界温度の上述した変更制御が働かないようにすることも有効である。
【0033】
《休日運転の制御》
ところで一般的な空調設備における運転環境は、平日と休日と変わることが多い。例えば店舗においては休日の方が平日に比べて人の出入りが多く、またオフィスにおいては逆に休日における人の出入りが殆どないことが多い。従って空調環境が大きく変化する平日と休日とにおいて、前述した空調設備を間欠運転する際の運転条件を変えることが望ましい。具体的には空調設備の運転日が平日か、或いは休日かに応じて、例えば図11に示すように制御目標温度(上限温度)Thighを、つまり冷房設定温度(基準温度)Trefに対する温度幅を変えるようにすれば良い。
【0034】
このようにして制御目標温度(上限温度)Thighを変えれば、該制御目標温度(上限温度)Thighが低く設定されている日に比較して、制御目標温度(上限温度)Thighを高く設定した日における空調設備の強制的な運転停止期間を長間することができるので、その分、節電効果を高めることができる。特に平日と休日の設定を、空調設備のユーザにおいて簡易に、しかも任意に設定し得るようにしておけば、ユーザサイドでの空調設備の運用形態に応じた節電効果を発揮させることが可能となる。
【0035】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態においてはオフィスビル等の建物の空調を例に説明したが、冷凍・冷房倉庫等の建物における冷凍・冷房設備にも同様に適用することができる。また実施形態においては空調空間を冷房運転する場合を例に説明したが、空調空間を暖房運転する場合にも同様に適用することができる。但しこの暖房運転の場合には、下限温度を暖房運転を再起動する上での温度としてその制御を行うようにすれば良い。また空調設備の系統数等は、その設備仕様に応じて定められるものであり、従って運転制御についても空調設備の系統数に応じて、例えば前述したように停止タイミングを互いに異ならせる等して実行するようにすれば十分である。
【0036】
また実施形態として示した間欠運転制御機能は、上限目標温度Thighを設定し、強制的に空調機1を停止させた後、室内温度Tsensが上記上限目標温度Thighになった時点で上記空調機1を再起動するものであるが、所定の節電周期毎に空調機1の運転を所定時間に亘って停止するような、従来一般的な間欠運転制御であっても良い。即ち、前述した外気温度による間欠運転のインターロック機能や、外気温度による熱源装置の運転制御機能、更には境界温度の自動変更機能は、間欠運転制御の形態に拘わることなく実施することができる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、外気を導入しながら空調空間の温度を調整する空調設備を所定周期毎に強制的に停止させて間欠運転し、その省電力化を図るに際して、外気温度に応じてその運転を制御し、またその運転動作条件を制御するので、空調空間の温度環境を犠牲にすることなく空調設備の節電運転を実施することができる。しかも室内温度と外気温度とに応じて熱源装置の運転を制御するので、空調設備の省エネルギ効果を高めることができる等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セントラル方式の空調設備の概略構成とその運転制御装置との関係を模式的に示す図。
【図2】図1に示す空調機の基本的な機能を示す図。
【図3】所定のタイムスケジュールに従う運転制御装置の動作形態を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係る運転制御装置の基本的な制御動作の形態を示す図。
【図5】外気温度の変化に応じた空調設備の間欠運転と連続運転の変更形態を示す図。
【図6】熱源の運転制御の処理手順を示す図。
【図7】外気冷房時における熱源の起動条件を説明するための図。
【図8】外気冷房時における熱源の起動制御の判断手順を示す図。
【図9】外気冷房による間欠運転時における境界温度の変更手順を示す図。
【図10】外気冷房による連続運転時における境界温度の変更手順を示す図。
【図11】平日と休日とによる運転条件の変更形態の例を示す図。
【符号の説明】
3 室温センサ
7 外気温度センサ
10 運転制御装置
11 温度監視機能
12 タイマ
13 間欠運転制御機能
14 運転条件変更機能
Claims (1)
- 熱源装置と外気導入機能を備えた送風装置とを備えて所定の空調空間の温度を調整する空調設備の運転を制御する運転制御装置であって、
前記空調空間の温度が所定の管理温度範囲にあるとき、前記空調設備を所定の周期毎に停止させる間欠運転手段と、
前記空調空間の温度変化と外気温度とに応じて前記熱源装置を用いた空調が必要であるか否かの判断に用いる境界温度を設定する境界温度設定手段と、
上記境界温度と外気温度とに応じて前記熱源装置の運転を制御する熱源運転制御手段と
を具備したことを特徴とする空調設備の運転制御装置。
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