JP2004011969A - 鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備及びリサイクル処理方法 - Google Patents

鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備及びリサイクル処理方法 Download PDF

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岩崎 克博
Hideaki Mizukami
水上 秀昭
Takeshi Nakayama
中山 剛
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Abstract

【課題】大量に発生する使用済み自動車等の鉄系粗大廃棄物をシュレッダー処理することなく、即ち、シュレッダーダストを発生させずに鉄源としてリサイクル処理する設備及び方法を提供する。
【解決手段】上記課題は、加熱源6,7を有する溶解室2を備えた鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備1であって、前記溶解室の上部ガス空間と連通する領域に、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択される鉄系粗大廃棄物16aを所定のサイズ以下に切断する切断装置25を備えていることを特徴とするリサイクル処理設備により解決される。
【選択図】      図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑等の鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備及びリサイクル処理方法に関するもので、詳しくは、鉄系粗大廃棄物をシュレッダー処理することなく鉄源としてリサイクルするためのリサイクル処理設備及びリサイクル処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄系粗大廃棄物は有価部品、例えば使用済み自動車の場合にはバッテリー、エンジン、タイヤ等の有価部品が取り外された後にプレスされ、プレス後にシュレッダー処理され、鉄源として再利用されている。このシュレッダー処理時にプラスチック、ゴム、鉄、アルミニウム、銅等々が混在したシュレッダーダストが発生する。約1トンの使用済み自動車1台のシュレッダー処理で約200kgのシュレッダーダストが発生し、日本で年間およそ80万トンのシュレッダーダストが使用済み自動車から発生している。このシュレッダーダストは、埋め立て処分されるか廃棄物焼却炉にて燃焼・溶融処理される。
【0003】
埋め立て処分は処分地が限られることから、高額の処分費用が必要となり、又、焼却炉による燃焼処理では、シュレッダーダスト中の灰分及び金属分が残留し、この処分が問題になる。更に、シュレッダーダストをガス化すると同時に不燃分を直接溶融する方法では、鉄及び銅を主成分とする溶融金属が生成し、これは凝固後にカウンターウェイトとしての利用があるが、使用量に限度があり、この地金の処分が問題となる。
【0004】
一方、使用済み自動車(以下「廃車」とも記す)をシュレッダー処理せずに、使用済み自動車のプレス屑(以下「廃車プレス屑」と呼ぶ)を転炉に代表される製鋼溶解炉で直接溶解する方法が、特開平10−330821号公報に提案されている。この方法によれば、シュレッダーダストは発生せず、又、プラスチックやゴム等は溶解時の熱源にもなり、効率良く廃車プレス屑を溶解することができる。しかしながら、この方法では溶解可能な廃車プレス屑量に限界がある。即ち、同号公報によれば、250トン転炉への装入可能な廃車プレス屑は、鋼成分の関係からは1ヒート当たり15トン(廃車:約10台分)まで可能としているが、転炉へのスクラップ装入方法や装入時の発煙等の問題から、現実には1ヒート当たり廃車4台分程度が限界である。
【0005】
又、廃車プレス屑をアーク溶解設備(電気炉)へ直接装入する方法も当然考えられるが、廃車プレス屑は、サイズ(約0.8m×0.8m×1.3m)が大きい上に見掛け密度が小さいため、通常のアーク溶解設備では廃車プレス屑の装入のたびに溶解室の上蓋を開閉しなければならず、アーク溶解設備の生産性及び環境対策の観点から、アーク溶解設備への装入にも自ずと限界がある。
【0006】
更に、廃車プレス屑をアーク溶解設備へ直接装入する場合には、廃車プレス屑のサイズが大きいため、廃車プレス屑に混入されるプラスチック分が十分に分解・揮発し難く、溶融鉄浴中へ浸漬したときの爆発的なガス化反応が懸念されることや、これに伴って、後工程の排ガス処理設備或いは排ガス燃焼設備における安全操業が阻害されることが懸念されるため、廃車プレス屑の配合比率を高くすることは実際には不可能であった。
【0007】
廃車プレス屑以外の鉄系粗大廃棄物に関しても、サイズが廃車プレス屑と同等であるものやプラスチック等の高温でガス化する物質を含むものについては、鉄源として溶解する場合には廃車プレス屑と同様の状況であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
鉄系粗大廃棄物の中で、発生量が最大の使用済み自動車の数だけでも日本国内で年間約500万台にもなり、上述したように、従来技術のままではこのように大量に発生する使用済み自動車等の鉄系粗大廃棄物をシュレッダー処理せずに、代表的な製鋼溶解設備である転炉又はアーク溶解設備でリサイクルすることは到底不可能である。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、大量に発生する使用済み自動車等の鉄系粗大廃棄物をシュレッダー処理することなく、即ち、シュレッダーダストを発生させずに鉄源としてリサイクル処理する設備及び方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決する手段として、先に特願2001−84357を提案した。提案したリサイクル処理方法は、加熱源を有する溶解室と、この溶解室に直結し、溶解室で発生する排ガスにより予熱するシャフト型の予熱室とを有する溶解設備を用いて、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑を溶解する際に、未溶解の廃車プレス屑が溶解室内と予熱室内とに連続して存在する状態を保つように予熱室へ廃車プレス屑を連続的又は断続的に供給しながら溶解室内の廃車プレス屑を前記加熱源にて溶解し、溶解室内に所定量の溶湯が生成した時点で出湯することを特徴とするものである。
【0011】
しかしながら、その後の検討結果から提案したリサイクル処理方法にも、以下のような問題点があることが分かった。即ち、一般の鉄スクラップと併用して溶解する場合に、廃車プレス屑の配合比率を増やしていくと、廃車プレス屑のサイズによっては予熱室内で棚吊り現象が起こり、安定して廃車プレス屑が下方へ降下していかない場合が発生する。この問題を解決するために、プレス成形時の圧縮力を高め、廃車プレス屑のサイズを小さくして配合比率を上げようとすると、今度は廃車プレス屑の見掛け密度が上がってしまい、廃車プレス屑自体が溶けにくくなり、そのため、溶解に時間を費やすと云う現象が発生する。
【0012】
又、廃車プレス屑の配合比率が高いと、廃車プレス屑中のプラスチック、ゴム等の可燃部材(1台から4000kcal/kg×約200kg/1台)から大量の排ガスが発生し、排ガス吸引設備はもとより、排ガスの二次燃焼設備及び冷却設備の大型化が不可欠になると云う問題が発生する。
【0013】
更に、廃車プレス屑のサイズが大きいと、一定の配合比率及び装入間隔で予熱室に装入する際、一度に入れることが可能な廃車プレス屑の個数が限られ、この点からも廃車プレス屑のサイズの上限を設定する必要があることが分かった。
【0014】
これらの問題を解決するために、廃車プレス屑のサイズ、廃車プレス屑の配合比率、及び、廃車からの可燃部材の除去率を種々変更した試験を実施し、その影響を調査した。尚、廃車プレス屑のサイズは、廃車プレス屑の形状が直方体状であるので、その三辺の長さの和(L)で評価した。又、廃車プレス屑は一般の市中スクラップと併用して溶解した。
【0015】
その結果、廃車プレス屑のサイズを変更した試験から、廃車プレス屑自体を迅速に溶解するためには、廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)は1200mm以上必要であるとの知見が得られた。三辺の長さの和(L)が1200mm未満の場合には、プレス成形時の圧縮力を高める必要があるため、廃車プレス屑の見掛け密度が大きくなり、溶解速度が極端に低下することが確認できた。但し、この条件は見掛け密度に規定されるものであり、三辺の長さの和(L)が1200mm以上となる条件でプレスした廃車プレス屑を切断した場合には、廃車プレス屑自体の溶解速度を遅くすることはない。
【0016】
又、廃車からの可燃部材の除去率(X)を変更すると共に、廃車プレス屑の配合比率(R)を変更して排ガスの発生量について調査した結果から、廃車プレス屑の配合比率(R)は、可燃部材の除去率(X)に対して下記の(1)式を満足する必要があるとの知見が得られた。廃車プレス屑の配合比率が下記の(1)式を満足しない場合には、廃車プレス屑からのガス発生量が多く、通常の電気炉の排ガス処理系では対応できなくなり、設備費の大幅な上昇につながることが確認できた。ここで、除去率(X)は、プレス前の廃車からプラスチック、ゴム等の可燃部材を除去した質量を、廃車に装着されていた可燃部材の質量に対して百分率で表示した値である。尚、(1)式におけるRは廃車プレス屑の配合比率(mass%)、Xは廃車からの可燃部材の除去率(mass%)である。
【0017】
【数1】
Figure 2004011969
【0018】
又、廃車プレス屑のサイズを変更すると共に、廃車プレス屑の配合比率(R)を変更して予熱室内での廃車プレス屑の降下性について調査した試験から、廃車プレス屑の配合比率(R)は、廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)に対して下記の(2)式を満足する必要があるとの知見が得られた。廃車プレス屑の配合比率が下記の(2)式を満足しない場合には、予熱室内での棚吊りが発生することが確認できた。尚、(2)式におけるRは廃車プレス屑の配合比率(mass%)、Lは廃車プレス屑の三辺の長さの和(mm)である。
【0019】
【数2】
Figure 2004011969
【0020】
(1)式及び(2)式により得られる廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)及び除去率(X)と、配合比率(R)との関係を図1に示す。図1に示すように、除去率(X)が50mass%であっても廃車プレス屑を切断しない場合には、和(L)が1200mm以上必要である条件に規定され、配合比率(R)の上限は50mass%となり、それ以上配合することはできないが、廃車プレス屑を三辺の長さの和(L)が900mm以下になるように切断することにより、配合比率(R)を除去率(X)で規定される配合比率である60mass%まで増加させることができる。即ち、廃車プレス屑を溶解する場合には、配合比率(R)と可燃部材の除去率(X)とを考慮した最適なサイズ範囲に廃車プレス屑のサイズを調整する必要があり、この調整のためには廃車プレス屑を切断する必要が生じることが分かった。
【0021】
但し、廃車プレス屑を溶解室若しくは予熱室への装入前に予め所定のサイズ以下に切断する場合に、バーナー式切断機で切断した際には、廃車プレス屑に含まれるプラスチックが燃焼し、大量の煙の発生のみならず、排ガス中の有害物質を除去するために排ガス集塵設備を別途必要とし、一方、機械式切断機で切断した際には、大量の切断屑が発生し、これを溶解室若しくは予熱室へ装入するための新たな設備が必要になると云った問題点が発生する。従って、廃車プレス屑を切断する場合には、これらの問題点を解決する必要があることが分かった。
【0022】
本発明は、上記の検討結果からなされたもので、第1の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備は、加熱源を有する溶解室を備えた鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備であって、前記溶解室の上部ガス空間と連通する領域に、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択される鉄系粗大廃棄物を所定のサイズ以下に切断する切断装置を備えていることを特徴とするものである。
【0023】
第2の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備は、第1の発明において、前記加熱源はアーク加熱であることを特徴とするものである。
【0024】
第3の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備は、第1の発明又は第2の発明において、前記切断装置は、純酸素を用いた羽口又はバーナーであることを特徴とするものである。
【0025】
第4の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備は、第1の発明又は第2の発明において、前記切断装置は、純酸素を用いた羽口を中心孔とし、その周囲に、支燃性ガスを吹き込みむための複数の羽口又は同心円状スリット羽口を配した構造であることを特徴とするものである。
【0026】
第5の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備は、第1の発明ないし第4の発明の何れかに記載の鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備おいて、更に、前記溶解室に直結し、溶解室で発生する排ガスにより鉄系粗大廃棄物を予熱する予熱室を備えていることを特徴とするものである。
【0027】
第6の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理方法は、第1の発明ないし第4の発明の何れか1つに記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備を用い、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択された1種又は2種以上の鉄系粗大廃棄物を、少なくともその長径が溶解室内径の1/2以下となるように切断した後に、溶解室内で鉄鋼製品の鉄源として溶解することを特徴とするものである。
【0028】
第7の発明による鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理方法は、第5の発明に記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備を用い、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択された1種又は2種以上の鉄系粗大廃棄物を、少なくともその長径が予熱室内径の1/2以下となるように切断した後に、溶解室内で鉄鋼製品の鉄源として溶解することを特徴とするものである。
【0029】
第1の発明によれば、溶解室と連通した空間において廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物の切断装置を備えているので、鉄系粗大廃棄物を所定のサイズに切断・調整することができ、鉄系粗大廃棄物の配合比率の拡大、予熱室内及び溶解室内での棚吊り防止、鉄系粗大廃棄物自体の溶解遅れの防止、切断した鉄系粗大廃棄物の溶解室又は予熱室への装入に伴う問題点の解消、更に、ガス切断時に生じる排ガス処理の問題点の解消等が達成され、安定して廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物を鉄源としてリサイクル溶解することができる。
【0030】
第2の発明によれば、加熱源としてアーク加熱を用いているので、加熱量及び加熱速度の制御が容易となり、廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物を迅速且つ安定して溶解することができる。
【0031】
第3の発明によれば、切断装置が純酸素を用いた羽口又はバーナーであるので、機械式剪断機構を有する通常の切断機を使用した場合の刃の損耗とその交換、並びに切断機能低下の監視等を必要とせず、溶解操業を長期間安定して効率的に行うことができる。更に、バーナーにより加熱された部分を純酸素で切断していくので、効率良く切断することができると共に、鉄系粗大廃棄物に含まれるプラスチック分を加熱して揮発・熱分解・燃焼させることができるので、鉄系粗大廃棄物の予熱にも効果的であるのみならず、プラスチック分の揮発が促進されるので、鉄系粗大廃棄物が鉄浴に浸漬した際の、プラスチックからの急激なガス発生やプラスチックの分解吸熱を避けることができる。
【0032】
第4の発明によれば、切断装置が純酸素を用いた羽口を中心として、その周囲に支燃性ガス吹き込み羽口を配しているので、第3の発明によるバーナー燃焼を省略することができる。尚、支燃性ガス吹き込み羽口から、純酸素、酸素富化空気、空気等を吹き込み、溶解室で発生する可燃性ガスを巻き込み燃焼させることにより、第3の発明によるバーナー燃焼分を省略することができる。
【0033】
第5の発明によれば、溶解室で発生する排ガスによって鉄系粗大廃棄物を予熱する予熱室を備えているので、溶解時の所要電力を削減することができ、設備の生産性を高めることができる。
【0034】
第6の発明及び第7の発明では、少なくとも鉄系粗大廃棄物の長径が溶解室内径の1/2以下又は予熱室内径の1/2以下となるように鉄系粗大廃棄物を切断した後に溶解室内で溶解するので、鉄系粗大廃棄物の配合比率の拡大や予熱室での棚吊りを防止するのみならず、切断後の鉄系粗大廃棄物の比表面積が切断前に比べて大幅に拡大し、排ガスによる予熱が促進されると同時にプラスチック分の揮発が促進される。
【0035】
尚、本発明において、廃車プレス屑とは、バッテリー、エンジン、タイヤ等の有価部品やバンパー等のプラスチックの一部、及び、ハーネス、モーター等の銅を含む部品の一部が取り除かれた使用済み自動車をプレスしたものやプレス後に切断したものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。先ず、第1の実施の形態について、図2及び図3に基づき説明する。図2は、本発明の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図、図3は、図2に示すアーク溶解設備の概略平面図である。
【0037】
図2及び図3において、内部を耐火物で構成され、底部に底部電極6を備えた溶解室2の上部には、シャフト型の予熱室3と水冷構造の側壁4とが配置され、側壁4の上部開口部は開閉自在な水冷構造の上蓋5で覆われている。この上蓋5を貫通して、溶解室2内へ上下移動可能な黒鉛製の上部電極7が設けられている。底部電極6と上部電極7とは直流電源(図示せず)に連結し、底部電極6と上部電極7との間で、加熱源となるアーク19を発生させる。
【0038】
予熱室3の上部側には、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択される鉄系粗大廃棄物16aを切断し、切断した鉄系粗大廃棄物16aを溶解原料16として予熱室3内に供給するための粗大原料装入部11が設置されている。この粗大原料装入部11には、鉄系粗大廃棄物16aを切断するための切断装置として酸素バーナー25が設置されると共に、鉄系粗大廃棄物16aを搬送するためのコンベア等の適宜の搬送手段(図示せず)が設置されており、粗大原料装入部11の入口側に設置された開閉蓋27及び開閉蓋27aを交互に開閉させ、コンベア、リフター、ホイスト等の適宜の供給手段により粗大原料装入部11内に装入された鉄系粗大廃棄物16aは、粗大原料装入部11内をコンベア等の適宜の搬送手段によって搬送され、酸素バーナー25で切断されて予熱室3内に装入されるようになっている。
【0039】
又、予熱室3の上方には、一般の市中スクラップ16bを溶解原料16として供給するための底開き型の供給用バケット15が走行台車24に吊り下げられて設けられており、この供給用バケット15により、予熱室3の上部に設けられた開閉蓋20及び開閉蓋20aを開閉させて、市中スクラップ16bが予熱室3内に装入される。市中スクラップ16bの装入の際に、開閉蓋20及び開閉蓋20aを交互に開閉させること、即ち、どちらか一方の開閉蓋20、20aを閉鎖しておくことで、溶解室2で発生する排ガスの漏洩を防止することができる。
【0040】
溶解用原料16としては、前述したように、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択される1種若しくは2種以上の鉄系粗大廃棄物16aと一般の市中スクラップ16bとを或る割合で配合して用いることとする。但し、これら以外に冷銑や直接還元鉄等の他の冷鉄源を市中スクラップ16bの替わりに併用しても良い。又、粗大原料装入部11内へ供給する鉄系粗大廃棄物16aは、その三辺の長さの和(L)が1200mm〜2700mmのものを使用することが好ましい。又、用いる鉄系粗大廃棄物16aは全てシュレッダー処理が施されていないものである。図2は鉄系粗大廃棄物16aとして廃車プレス屑を用いた場合を示している。尚、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物や不燃残渣とは、従来の廃棄物焼却炉や廃棄物溶融炉ではそのサイズや質量が大き過ぎて処理できない鉄系粗大廃棄物や不燃残渣と云う意味である。
【0041】
自動車には導電材料として多量の銅製部材が配置されており、この銅製部材が溶解後の溶湯17の銅濃度を上昇させる主原因であるので、使用済み自動車から予め銅製部材を取り除き、その後に屑化しても良い。その際に、自動車を構成する銅製部材の内の80mass%以上を予め取り除くことで、生成される溶湯17の銅濃度を0.35mass%以下に抑えることができ、高炉溶銑と配合しなくても銅濃度規格が0.35mass%程度以下の鉄鋼製品の鉄源として使用することができる。
【0042】
予熱室3の上部には集塵機(図示せず)に連結するダクト21が設けられており、溶解室2で発生する高温の排ガスは、予熱室3及びダクト21を経由して排出される。その際、予熱室3を通過する排ガスにより、予熱室3内に装入された溶解原料16は予熱される。
【0043】
予熱室3の下部にはプッシャー12が設置されている。プッシャー12は予熱室3内を出入りし、予熱室3内に充填される溶解原料16を溶解室2内に押し込んで供給する。プッシャー12の予熱室3内への出入りを頻繁に行えば、多量の溶解原料16が溶解室2へ供給され、又、プッシャー12を停止すれば、溶解原料16は溶解室2内で溶解される溶解原料16の量に見合って、溶解室2内に自由落下し、溶解室2へ装入される。但し、この場合には、溶解原料16の溶解室2への供給量は安定せず、又、予熱室3内で棚吊り状態となって供給が停滞することも発生する。
【0044】
上蓋5を貫通して、溶解室2内を上下移動可能な酸素吹き込みランス8と炭材吹き込みランス9とが設けられ、酸素吹き込みランス8からは酸素が溶解室2内に吹き込まれ、そして、炭材吹き込みランス9からは空気や窒素等を搬送用ガスとしてコークス、チャー、石炭、木炭、黒鉛等の等の炭材が溶解室2内に吹き込まれる。
【0045】
溶解室2の予熱室3が直結されている側とは異なる部分に設けられた突出部2aには、その底部に、扉22で出口側を押さえ付けられて内部に詰め砂又はマッド剤が充填された出湯口13と、その側壁に、扉23で出口側を押さえ付けられて内部に詰め砂又はマッド剤が充填された出滓口14とが設けられている。そして、出湯口13の鉛直上方に対応する部位の上蓋5には、バーナー10が取り付けられている。バーナー10は、重油、灯油、微粉炭、プロパンガス、天然ガス等の化石燃料を、空気又は酸素若しくは酸素富化空気により溶解室2内で燃焼させる。尚、溶解室2は傾動装置(図示せず)により出湯口13側に傾動するようになっている。このようにして直流式アーク溶解設備1が構成されている。
【0046】
このような構成の直流式アーク溶解設備1において鉄系粗大廃棄物16aを溶解原料16としてリサイクル処理するに際しては、先ず、溶解室2を水平状態とし、粗大原料装入部11から鉄系粗大廃棄物16aを予熱室3内に装入すると共に、供給用バケット15から予熱室3内に市中スクラップ16bを装入する。予熱室3内に装入された溶解原料16は、予熱室3を経由して溶解室2内にも装入され、やがて予熱室3内を充填する。尚、溶解室2内へ溶解原料16を均一に装入するために、上蓋5を開けて予熱室3と反対側の溶解室2内に溶解原料16を装入しても良い。又、前述したように、通常の鉄スクラップや冷銑及び直接還元鉄等の他の冷鉄源を同時に予熱室3や溶解室2へ溶解原料16として装入しても良い。
【0047】
この際に、鉄系粗大廃棄物16aの配合比率を前述の(1)式及び(2)式に基づき設定することが好ましい。この場合、可燃部材の除去率(X)は鉄系粗大廃棄物16aのプレス成形前に予め分かっており、又、鉄系粗大廃棄物16aの三辺の和(L)は酸素バーナー25による切断後の値を用いることとする。前述したように、鉄系粗大廃棄物16aを細かく切断した方が棚吊り防止や鉄系粗大廃棄物16a自体の溶解遅れの防止には効果的であるが、予熱室3における棚吊りを防止すると云う観点から、少なくともその長径が予熱室3の内径の1/2以下となるように切断することが好ましい。
【0048】
次いで、底部電極6と上部電極7との間に直流電流を給電しつつ上部電極7を昇降させ、底部電極6と上部電極7との間、又は、装入された溶解原料16と上部電極7との間でアーク19を発生させる。そして、発生するアーク熱により溶解原料16を溶解して溶湯17を生成させる。溶湯17の生成に伴い、生石灰、蛍石等のフラックスを溶解室2内に装入して溶融スラグ18を溶湯17上に形成させ、溶湯17の酸化を防止すると共に溶湯17の保温を図る。溶融スラグ18の量が多すぎる場合には、溶解中でも出滓口14から排滓することができる。
【0049】
溶湯17の生成に伴って溶解室2内の溶解原料16は減少するので、溶解室2内に溶湯17が生成する頃からプッシャー12の運転を開始する。プッシャー12は数分間隔、例えば3分間に1回、予熱室3内を10秒程度で往復するように運転すれば良い。プッシャー12により予熱室3内に充填する溶解原料16は強制的に押し込まれ、溶湯17側に供給される。
【0050】
又、予熱室3内の溶解原料16は、溶湯17の生成に伴って減少するので、この減少分を補うために、粗大原料装入部11から鉄系粗大廃棄物16aを装入すると共に、供給用バケット15から市中スクラップ16bを装入する。これらの溶解原料16の予熱室3内への装入は、溶解原料16が予熱室3と溶解室2とに連続して存在する状態を保つように、連続的又は断続的に行う。この場合、(1)式及び(2)式の関係を満足するように、鉄系粗大廃棄物16aを切断することが好ましい。
【0051】
溶湯17の生成する頃から、酸素吹き込みランス8から酸素を、又、炭材吹き込みランス9から炭材を、溶解室2内の溶湯17又は溶融スラグ18中に吹き込むことが好ましい。吹き込まれて溶湯17中に溶解した炭材又は溶融スラグ18中に懸濁した炭材は、吹き込まれる酸素と反応して燃焼熱を発生し、補助熱源として作用して電力使用量を節約する。同時に、反応生成物のCOガスが溶融スラグ18をフォーミングさせ、アーク19が溶融スラグ18に包まれた、所謂スラグフォーミング操業となるので、アーク19の着熱効率が上昇する。
【0052】
又、酸素及び炭材の吹き込みに伴い、大量に発生する高温のCOガスと、このCOガスが燃焼して生成するCOガスは、予熱室3を通りダクト21を経由して排出される。この排ガスによって予熱室3内の溶解原料16は効率良く予熱される。この炭材の吹き込み量は、酸素吹き込み量に対応して決める。即ち、少なくとも吹き込まれる酸素の化学当量に等しい程度の炭材を吹き込むこととする。炭材吹き込み量が酸素吹き込み量に比べて化学当量的に少ないと、溶湯17が過剰に酸化するので好ましくない。
【0053】
溶解原料16の溶解が進行して所定量、例えば1ヒート分の溶湯17が溶解室2内に溜まったなら、溶解室2を出湯口13側に傾動させつつ、出湯口13を塞いでいた扉22を開き、出湯口13から1ヒート分の溶湯17を溶湯保持容器(図示せず)へ出湯する。出湯に際しては、溶湯17の凝固による出湯口13の閉塞を防止するために、バーナー10で溶湯17を加熱しても良い。尚、本発明における所定量の溶湯量とは、例えば1ヒート分の溶湯量や、出湯後に溶解室2内に溶湯17を残留させる場合には、1ヒート分の溶湯量と溶解室2内の残留溶湯量とを合わせた量であり、操業状況により適宜決定される溶湯量である。
【0054】
溶湯17の銅濃度が高く、溶湯17を高炉溶銑と混合して転炉等の精錬炉で精錬する必要がある場合には、溶湯17の炭素濃度は高いほど次工程の転炉精錬が容易となるので、溶湯17の炭素濃度を高めて、溶湯17を溶銑として出湯することが好ましい。溶湯17の炭素濃度は、炭材吹き込みランス9からの炭材吹き込み量を制御することにより任意の値に調整することができる。又、この場合には、出湯前、必要に応じて炭素濃度の調整を行っても良い。そして、出湯後、高炉溶銑と混合して転炉等の精錬炉で精錬し、所定の成分の溶鋼に溶製し、その後、連続鋳造機等により鋳造する。この場合、精錬炉での精錬後の溶鋼成分が鉄鋼製品の銅濃度の規格に適合するように溶湯17の配合量を調整する。
【0055】
尚、転炉等の精錬炉で精錬する際に、溶湯17のまま精錬炉に装入しても、又、溶湯17を一旦凝固させてから精錬炉に装入しても、どちらでも良い。又、溶湯17のまま装入する場合に、高炉溶銑と混合してから精錬炉に装入しても、個別に装入して精錬炉内で混合しても、どちらでも良い。
【0056】
一方、使用済み自動車中の銅製部材が取り除かれた場合や市中スクラップ16b等が大量に配合された場合には、生成する溶湯17中の銅濃度は低くなり、高炉溶銑との混合が不要になる。このように溶湯17を高炉溶銑と混合する必要がない場合には、溶湯17の炭素濃度等の化学成分を出湯前に目的とする鉄鋼製品の規格範囲に調整するか、又は、出湯後に取鍋精錬炉等で精錬することが可能であれば規格範囲近傍に調整して出湯し、取鍋精錬炉等で鉄鋼製品の規格範囲に調整して連続鋳造機等により鋳造する。
【0057】
溶湯17を出湯し、更に必要に応じて溶融スラグ18を排滓した後、溶解室2を水平に戻し、出湯口13及び出滓口14内に詰め砂又はマッド材を充填した後、次回ヒートの溶解を開始する。
【0058】
出湯時、予熱室3及び溶解室2内に未溶解の溶解原料16が連続して存在する状態を保つようにしても良く、又、予熱室3及び溶解室2内の溶解原料16を全て溶解してから出湯しても良い。予熱室3及び溶解室2内に溶解原料16を残留させた場合には、2ヒート目以降に溶解する溶解原料16を全て予熱することが可能となり、電力使用量を削減することができ、一方、溶解原料16を出湯毎に全て溶解する場合には、出湯時の溶湯17の温度を任意に調整することができるので、溶湯温度低下に起因する出湯時のトラブル(出湯口13の閉塞等)を防止することができる。
【0059】
出湯時に、予熱室3及び溶解室2内に未溶解の溶解原料16が連続して存在する状態を保つようにした場合には、溶湯17中に溶解原料16が埋没して共存しているので、溶湯温度は凝固温度近傍になり、十分な過熱度を得ることが困難である。そこで、出湯時の溶湯温度を上昇させる場合には、所定量、例えば1ヒート分の溶湯17が溶解室2内に溜まったら、プッシャー12の運転を停止し、溶解原料16の溶解室2への供給を減少させた状態で、アーク加熱又はアーク加熱とバーナー10との併用により加熱するか、又は、プッシャー12の停止後に溶解室2を出湯口13側に傾動した状態で、アーク加熱又はアーク加熱とバーナー10との併用により加熱することが好ましい。このようにすることで、溶湯17中に埋没する溶解原料16が減少し、溶湯17と溶解原料16との接触面積が低減し、溶湯17の温度上昇に寄与する加熱エネルギー分が増加するので、大きな過熱度を持った溶湯17を得ることができる。
【0060】
このようにして廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物16aを溶解することで、使用済み自動車や使用済み家電機器等をシュレッダー処理することなしに溶解すること、即ち、シュレッダーダストを発生させずに鉄系粗大廃棄物16aを鉄鋼製品の鉄源としてリサイクルすることができる。又、鉄系粗大廃棄物16aは直接溶湯17中に装入されず、予熱室3内に充填する未溶解の溶解原料16の上に上置きされ、予熱室3内で予熱された後に溶湯17中に供給されるので、鉄系粗大廃棄物16aに含まれる可燃物の揮発及び燃焼が予熱中に徐徐に進行し、溶湯17中に浸漬した際の急激な燃焼及び発煙を防止することができる。更に、鉄系粗大廃棄物16aのサイズと配合比率とを適切に設定した場合には、鉄系粗大廃棄物16aの配合比率の拡大のみならず、予熱室3内での棚吊りの問題点、鉄系粗大廃棄物16aの溶解遅れの問題点、排ガス処理設備の能力増強の問題点、予熱室3への切断屑装入の問題点が全て解消され、安定して鉄系粗大廃棄物16aを溶解することができる。
【0061】
次いで、第2の実施の形態について、図4に基づき説明する。図4は、本発明の他の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図である。
【0062】
この直流式アーク溶解設備1Aは、溶解室2に直結されたシャフト型の原料装入室26を備えており、溶解室2で発生する排ガスを排出するためのダクト21は側壁4に設置されている。そして、原料装入室26には、鉄系粗大廃棄物16aを切断し、切断した鉄系粗大廃棄物16aを溶解原料16として溶解室2内に供給するための粗大原料装入部11が設置されている。
【0063】
即ち、原料装入室26は溶解原料16を溶解室2に装入するための装置であって、排ガスによって溶解原料16を積極的に予熱するようにはなっていない。そのため、原料装入室26は、図2に示す直流式アーク溶解設備1に設置されていた予熱室3に較べて高さが低く、原料装入室26内に存在する溶解原料16も極めて少なく、溶解原料16は自由落下により円滑に溶解室2内に供給されるので、前述の直流式アーク溶解設備1に設置されていたプッシャー12は設置されていない。但し、プッシャー12を設置しても良いことは云うまでもない。
【0064】
このように、直流式アーク溶解設備1Aでは、前述の直流式アーク溶解設備1に対比して、予熱室3の替わりに原料装入室26が設置され、ダクト21の設置位置が変更され、プッシャー12が設置されていないが、それ以外は直流式アーク溶解設備1と同一であり、直流式アーク溶解設備1と同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。
【0065】
このように構成される直流式アーク溶解設備1Aにおいて、鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを溶解原料16として溶解するに際しては、溶解原料16である鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを積極的には予熱しないこと以外は、基本的に前述の第1の実施の形態と同一であり、従って、溶解中における溶解原料16の溶解室2内への装入以外は、前述の第1の実施の形態と同一方法で実施する。即ち、直流式アーク溶解設備1Aにおいては、溶解中、未溶解の溶解原料16が溶解室2内に存在する状態を保つように、粗大原料装入部11から鉄系粗大廃棄物16aを連続的又は断続的に供給すると共に、供給用バケット15から市中スクラップ16bを連続的又は断続的に供給しながら溶解室2内の溶解原料16をアーク19により溶解する。それ以外は、前述の第1の実施の形態に準じて、溶解原料16を溶解する。但し、この場合には鉄系粗大廃棄物16aは溶解室2へ直接装入されるので、溶解室2における棚吊りを防止すると云う観点から、少なくともその長径が溶解室2の内径の1/2以下となるように切断することが好ましい。
【0066】
このようにして廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物16aを溶解することで、使用済み自動車や使用済み家電機器等をシュレッダー処理することなしに溶解すること、即ち、シュレッダーダストを発生させずに鉄系粗大廃棄物16aを鉄鋼製品の鉄源としてリサイクルすることができる。又、鉄系粗大廃棄物16aは直接溶湯17中に装入されず、溶解室2内に堆積する未溶解の溶解原料16の上に上置きされ、溶解室2内で予熱された後に溶湯17中に供給されるので、鉄系粗大廃棄物16aに含まれる可燃物の揮発及び燃焼が予熱中に徐徐に進行し、溶湯17中に浸漬した際の急激な燃焼及び発煙を防止することができる。更に、鉄系粗大廃棄物16aのサイズと配合比率とを適切に設定した場合には、鉄系粗大廃棄物16aの配合比率の拡大のみならず、溶解室2内での棚吊りの問題点、鉄系粗大廃棄物16aの溶解遅れの問題点、排ガス処理設備の能力増強の問題点、溶解室2への切断屑装入の問題点が全て解消され、安定して鉄系粗大廃棄物16aを溶解することができる。
【0067】
次いで、第3の実施の形態について、図5に基づき説明する。図5は、本発明の他の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図である。
【0068】
この直流式アーク溶解設備1Bでは、図1に示す直流式アーク溶解設備1に対比して鉄系粗大廃棄物16aを装入するための粗大原料装入部11が設置されておらず、鉄系粗大廃棄物16aは予熱室3の上方に設置した供給用バケット15により予熱室3内に供給される。供給用バケット15は市中スクラップ16bも予熱室3内に供給する。そして、予熱室3の下方に該当する溶解室2内に、純酸素の羽口を中心とし、その周囲に支燃性ガスを吹き込む羽口を有する酸素羽口25aが設置されており、予熱室3に装入された鉄系粗大廃棄物16aはこの酸素羽口25aにより溶解室2内で切断される。
【0069】
このように、直流式アーク溶解設備1Bでは、前述の直流式アーク溶解設備1に対比して、粗大原料装入部11が設置されておらず、又、粗大原料装入部11に設置されていた酸素バーナー25の替わりに溶解室2内に酸素羽口25aが設置されているが、それ以外は直流式アーク溶解設備1と同一であり、直流式アーク溶解設備1と同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。
【0070】
このように構成される直流式アーク溶解設備1Bにおいて、鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを溶解原料16として溶解するに際しては、鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを供給用バケット15により予熱室3に供給することと、鉄系粗大廃棄物16aを溶解室2内で切断すること以外は、基本的に前述の第1の実施の形態と同一であり、従って、これら以外は、前述した第1の実施の形態と同一方法で実施する。即ち、直流式アーク溶解設備1Bにおいては、溶解中、未溶解の溶解原料16が溶解室2内及び予熱室3内に連続して存在する状態を保つように、供給用バケット15から鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを連続的又は断続的に供給しながら溶解室2内の溶解原料16をアーク19により溶解する。それ以外は、前述した第1の実施の形態に準じて、溶解原料16を溶解する。この場合、鉄系粗大廃棄物16a及び市中スクラップ16bを単独で供給しても、又、鉄系粗大廃棄物16aと市中スクラップ16bとの混合物を供給してもどちらでも良い。但し、どちらの場合も、鉄系粗大廃棄物16aの配合比率が(1)式及び(2)式を満足するように配合することが好ましい。
【0071】
このようにして廃車プレス屑等の鉄系粗大廃棄物16aを溶解することで、使用済み自動車や使用済み家電機器等をシュレッダー処理することなしに溶解すること、即ち、シュレッダーダストを発生させずに鉄系粗大廃棄物16aを鉄鋼製品の鉄源としてリサイクルすることができる。又、鉄系粗大廃棄物16aは直接溶湯17中に装入されず、予熱室3内に充填する未溶解の溶解原料16の上に上置きされ、予熱室3内で予熱された後に溶湯17中に供給されるので、鉄系粗大廃棄物16aに含まれる可燃物の揮発及び燃焼が予熱中に徐徐に進行し、溶湯17中に浸漬した際の急激な燃焼及び発煙を防止することができる。更に、鉄系粗大廃棄物16aのサイズと配合比率とを適切に設定した場合には、鉄系粗大廃棄物16aの配合比率の拡大のみならず、鉄系粗大廃棄物16aの溶解遅れの問題点、排ガス処理設備の能力増強の問題点、予熱室3への切断屑装入の問題点が解消され、安定して鉄系粗大廃棄物16aを溶解することができる。
【0072】
尚、上記説明では直流式アーク溶解設備の場合について説明したが、交流式アーク溶解設備でも全く支障なく本発明を適用することができる。又、溶解室2における予熱室3と出湯口13との位置関係は溶解室2の中心に対して180度の対向する位置に限るものではなく、90度の位置であっても良い。又、出湯時に、数トン〜数十トンの溶湯17を溶解室2内に残留させて、次回ヒートの溶解を再開しても良い。こうすることで初期の溶解が促進され、溶解効率が向上する。又、加熱源としてアーク加熱の場合について説明したが、アーク加熱以外の加熱源としては、ガスバーナー加熱、電気誘導加熱、プラズマガス加熱等を用いることができる。更に、上記説明では鉄系粗大廃棄物16bを切断する切断装置がガスを用いたバーナーや羽口であるが、切断装置はこれらに限るものではなく、剪断力により切断する機械式切断機を用いることができる。この場合、酸素バーナー25に替えて機械式切断機を粗大原料装入部11に設置すれば良い。
【0073】
【実施例】
[実施例1]
図1に示す直流式アーク溶解設備において、使用済み自動車からモーターや配線類等の銅製部材を取り外し、更に、タイヤ、バンパー等の可燃部材のうち30mass%を取り外した後にプレスした廃車プレス屑(幅:500mm、高さ:500mm、長さ:600mm)を使用した実施例を以下に説明する。用いたアーク溶解設備は、溶解室が炉径7.2m、高さ4m、予熱室が最大幅3m、長さ5m、高さ7mで、炉容量が180トンであり、又、使用済み自動車を構成する銅製部材のうちから約80mass%を取り外した。
【0074】
この場合、廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)は1600mmで、可燃部材の除去率(X)は30mass%であるので、廃車プレス屑の配合比率(R)の上限値は前述の(2)式により決定され、上限値は36mass%となる。これでは廃車プレス屑の配合比率が低いので、廃車プレス屑を切断して略二分割(幅:500mm、高さ:500mm、長さ:300mm)した。この場合も廃車プレス屑の配合比率(R)の上限値は前述の(2)式により決定されるが46mass%に上昇する。従って、本実施例では廃車プレス屑を切断して二分割することを条件として廃車プレス屑の配合比率(R)を40mass%に設定した。
【0075】
先ず、廃車プレス屑の配合比率(R)が40mass%となるように市中スクラップとの配合を調整しつつ、略二分割した廃車プレス屑と市中スクラップとを溶解用原料として溶解室及び予熱室内に80トン装入し、直径30インチの黒鉛製上部電極を用い、最大750V、130kAの電源容量により溶解を開始した。溶湯の生成に伴ってプッシャーを3分間間隔で予熱室に出入りさせた。又、溶湯の生成に伴い、生石灰と蛍石とを添加して溶融スラグを形成し、次いで、酸素吹き込みランスから酸素を約1500Nm/hrで吹き込むと共に、炭材吹き込みランスからコークスを約20kg/minで溶融スラグ中に吹き込んだ。酸素とコークスの吹き込みにより、溶融スラグはフォーミングし、上部電極の先端は溶融スラグ中に埋没した。この時の電圧を450Vに設定した。
【0076】
この後、溶解室内の廃車プレス屑及び市中スクラップが溶解するにつれて、予熱室内の廃車プレス屑及び市中スクラップが下降したら、銅製部材を取り外した廃車プレス屑(幅:500mm、高さ:600mm、長さ:700mm)の略二分割品(幅:500mm、高さ:600mm、長さ:300mm)及び市中スクラップを、廃車プレス屑の配合比率が40mass%になるように予熱室に装入し、予熱室内における廃車プレス屑と市中スクラップとの充填物の高さを一定の高さに保持しながら溶解を続けた。そして、溶解室内に約160トンの溶湯が生成した時点で、プッシャーの運転及び炭材吹き込みを停止し、酸素のみを吹き込んで所定の炭素濃度の溶鋼とし、1600℃に昇温後、約40トンの溶鋼を溶解室に残し、溶解室と予熱室とに廃車プレス屑及び市中スクラップが連続して存在する状態で、銅濃度が0.28mass%、炭素濃度が0.2mass%の溶鋼約120トンを取鍋に出湯した。出湯後、ビレット連続鋳造機にて150mm角のビレット鋳片に鋳造した。
【0077】
この操業を繰り返し実施した結果、予熱室における棚吊りは全く起こらず、安定して廃車プレス屑を溶解すること、即ち、鉄源としてリサイクル処理することができた。又、廃車プレス屑から発生する排ガス量も少なく、従前の排ガス処理設備で対処することができた。
【0078】
[実施例2]
実施例1と同一の設備を用い、使用済み自動車からモーターや配線類等の銅製部材を取り外し、更に、タイヤ、バンパー等の可燃部材のうち30mass%を取り外した後にプレスした廃車プレス屑(幅:500mm、高さ:600mm、長さ:700mm)を用いて溶解をおこなった。この場合、廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)は1800mmで、可燃部材の除去率(X)は30mass%であるので、廃車プレス屑の配合比率(R)の上限値は前述の(2)式により決定され、上限値は30mass%となる。
【0079】
これでは廃車プレス屑の配合比率が低いので、廃車プレス屑を切断して略二分割(幅:500mm、高さ:600mm、長さ:350mm)した。この場合も廃車プレス屑の配合比率(R)の上限値は前述の(2)式により決定されるが41mass%に上昇する。従って、本実施例では廃車プレス屑を切断して二分割することを条件として廃車プレス屑の配合比率(R)を35mass%に設定し、実施例1と同様の溶解を行った。
【0080】
数ヒートの溶解の結果、予熱室における棚吊りは全く起こらず、安定して廃車プレス屑を溶解すること、即ち、鉄源としてリサイクル処理することができた。又、廃車プレス屑から発生する排ガス量も少なく、従前の排ガス処理設備で対処することができた。
【0081】
[比較例1]
廃車プレス屑を二分割に切断しない以外は実施例1と同一の条件で、実施例1と同一の設備を用い、廃車プレス屑を溶解した。この場合には、溶解の途中で予熱室内で棚吊りが発生し、最大5分間棚吊りが解消されないことが発生した。
【0082】
[比較例2]
実施例1と同一の設備を用い、使用済み自動車からモーターや配線類等の銅製部材を取り外し、更に、タイヤ、バンパー等の可燃部材のうち30mass%を取り外した後にプレスした廃車プレス屑(幅:700mm、高さ:700mm、長さ:800mm)を切断しないまま20mass%配合して実施例1と同様の溶解をおこなったが、この場合には、溶解の途中で予熱室内で棚吊りが発生し、最大7分間棚吊りが解消されないことが発生した。
【0083】
[比較例3]
実施例1と同一の設備を用い、使用済み自動車からモーターや配線類等の銅製部材を取り外し、更に、タイヤ、バンパー等の可燃部材のうち30mass%を取り外した後にプレスした廃車プレス屑(幅:350mm、高さ:380mm、長さ:400mm)を切断しないまま40mass%配合して実施例1と同様の溶解をおこなったが、この場合には、廃車プレス屑自体の溶解に時間を費やし、溶解室内の湯面上に廃車プレス屑が浮かぶような状況が確認され、予熱室からの溶解用原料の供給を阻害することがあった。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、シュレッダー処理することなく大量の使用済み自動車等の鉄系粗大廃棄物を鉄鋼製品の鉄源としてリサイクルすること、換言すれば、シュレッダー処理費用及びシュレッダーダスト処理費用を全く必要とせず、鉄系粗大廃棄物を安価に鉄源としてリサイクルすることが可能となり、産業上格別な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶解に好適な、廃車プレス屑の三辺の長さの和(L)及び除去率(X)と、配合比率(R)との関係を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図である。
【図3】図2に示すアーク溶解設備の概略平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の例を示す図であり、本発明によるアーク溶解設備の縦断面概略図である。
【符号の説明】
1 直流式アーク溶解設備
1A 直流式アーク溶解設備
1B 直流式アーク溶解設備
2 溶解室
3 予熱室
6 底部電極
7 上部電極
11 粗大原料装入部
12 プッシャー
16 溶解原料
16a 鉄系粗大廃棄物
16b 市中スクラップ
17 溶湯
18 溶融スラグ
19 アーク
25 酸素バーナー
25a 酸素羽口
26 原料装入室

Claims (7)

  1. 加熱源を有する溶解室を備えた鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備であって、前記溶解室の上部ガス空間と連通する領域に、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択される鉄系粗大廃棄物を所定のサイズ以下に切断する切断装置を備えていることを特徴とする、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備。
  2. 前記加熱源はアーク加熱であることを特徴とする請求項1に記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備。
  3. 前記切断装置は、純酸素を用いた羽口又はバーナーであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備。
  4. 前記切断装置は、純酸素を用いた羽口を中心孔とし、その周囲に、支燃性ガスを吹き込みむための複数の羽口又は同心円状スリット羽口を配した構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備。
  5. 更に、前記溶解室に直結し、溶解室で発生する排ガスにより鉄系粗大廃棄物を予熱する予熱室を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備。
  6. 請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備を用い、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択された1種又は2種以上の鉄系粗大廃棄物を、少なくともその長径が溶解室内径の1/2以下となるように切断した後に、溶解室内で鉄鋼製品の鉄源として溶解することを特徴とする、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理方法。
  7. 請求項5に記載の、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理設備を用い、使用済み自動車からシュレッダー処理を施さずに得られた廃車プレス屑、家電リサイクル屑、スチール家具屑、スチール事務用品屑、他の焼却処理設備にそぐわない鉄系粗大廃棄物若しくは不燃残渣、の群から選択された1種又は2種以上の鉄系粗大廃棄物を、少なくともその長径が予熱室内径の1/2以下となるように切断した後に、溶解室内で鉄鋼製品の鉄源として溶解することを特徴とする、鉄系粗大廃棄物のリサイクル処理方法。
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JP2011247434A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Asahi Seiren Co Ltd アルミニウム塊の溶解方法

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