JP2004011812A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン制御用コントローラから基本燃料噴射量の情報を自動変速機制御用コントローラに送信する構成において、通信コストを低下させつつ、自動変速機の制御性能を維持できるようにする。
【解決手段】エンジン制御用コントローラで2バイトデータとして演算される基本燃料噴射量Tpを1バイトデータTpoに変換して、自動変速機制御用コントローラに送信させる。前記自動変速機制御用コントローラでは、受信した1バイトデータTpo(S11)の下位に全て0の8ビットデータを付加することで、2バイトデータTphに変換し(S12)、該2バイトデータTphを加重平均して、2バイトの加重平均値Tpsを求める(S13)。そして、前記加重平均値Tpsに基づいて変速制御を行う(S14)。
【選択図】 図3
【解決手段】エンジン制御用コントローラで2バイトデータとして演算される基本燃料噴射量Tpを1バイトデータTpoに変換して、自動変速機制御用コントローラに送信させる。前記自動変速機制御用コントローラでは、受信した1バイトデータTpo(S11)の下位に全て0の8ビットデータを付加することで、2バイトデータTphに変換し(S12)、該2バイトデータTphを加重平均して、2バイトの加重平均値Tpsを求める(S13)。そして、前記加重平均値Tpsに基づいて変速制御を行う(S14)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のコントローラ間で情報の送受信を行わせる車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動変速機を備えた車両において、エンジンを制御するコントローラと、自動変速機を制御するコントローラとを個別に備え、エンジン制御用コントローラで演算したエンジン負荷の情報を、通信回線を介して自動変速機制御用コントローラに送信し、自動変速機制御用コントローラにおいて、前記エンジン負荷の情報から変速制御を行う制御装置が知られている(特開平5−164233号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コントローラ間での通信における情報のビット数が多ければ、受信側で高い分解能の情報に基づき精度良く制御を行うことができるが、通信におけるビット数が多いとコストアップになり、逆に、通信における情報のビット数を少なくすれば、コスト低減を図ることができるものの、受信側での情報の分解能が低くなって制御性能が低下してしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、コントローラ間で通信される情報のビット数を抑制しつつ、受信側での制御性能を確保できる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、他のコントローラから情報を受信したコントローラが、受信した情報を平滑化演算し、該平滑化演算後の情報に基づいて制御を行う構成とすると共に、受信した情報の分解能よりも前記平滑化演算後の情報の分解能を高く設定する構成とした。
【0006】
上記構成によると、コントローラ間での通信によって、受信側のコントローラが受信した情報を平滑化演算(例えば加重平均演算)するが、受信した情報の分解能よりも平滑化後の分解能を高く設定するから、送信時の分解能を抑制した分が平滑化演算で補われることになる。
従って、通信時における情報のビット数を抑制してコスト低減を図りつつ、受信側では充分な分解能の情報に基づいて高い制御性能を発揮させることができる。
【0007】
請求項2記載の発明では、受信した情報をよりビット数の大きなデータに変換し、該変換後の情報について平滑化演算を行わせる構成とした。
上記構成によると、例えば受信した情報が1バイトの情報であったとすると、該1バイト情報を上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットを付加することで2バイト情報に変換し、該2バイト情報について平滑化演算を行わせることで、下位8ビットに平滑化演算の結果が反映されるようにして、1バイトの受信情報よりも分解能の高い情報を得る。
【0008】
従って、ビットシフト操作と平滑化演算とによって、送信時よりも分解能の高い情報を得ることができ、通信時における情報のビット数を抑制してコスト低減を図りつつ、受信側では充分な分解能の情報に基づいて高い制御性能を発揮させることができる。
請求項3記載の発明では、送信側のコントローラにおいて、送信する情報の演算結果をよりビット数の小さいデータに変換し、該変換後の情報を受信側のコントローラに向けて送信する一方、前記受信側のコントローラにおいて、受信した情報を、前記送信側のコントローラで変換される前のビット数のデータに戻す変換を行い、該変換後の情報について平滑化演算を行う構成とした。
【0009】
上記構成によると、送信時には、情報のビット数を低下させるが、受信側では、情報のビット数を元に戻してから平滑化演算を行うことで、元の情報の分解能と同等の分解能に設定する。
従って、通信におけるビット数を抑制して通信コストを低下させつつ、元の情報が持つ分解能で制御を行わせることができ、情報をそのままのビット数で送信させた場合と同等の制御性能を発揮させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における車両の制御装置を示す。
この図1において、エンジン1の出力軸には、流体式トルクコンバータ2を介して自動変速機3が接続されている。
【0011】
エンジン制御用コントローラ4は、マイクロコンピュータを含んで構成され、エンジン1への燃料供給量や点火時期などを制御する機能を有している。
また、前記エンジン制御用コントローラ4とは個別に、マイクロコンピュータを含んで構成される自動変速機制御用コントローラ5が設けられ、該自動変速機制御用コントローラ5は、自動変速機3における変速やロックアップなどを制御する機能を有している。
【0012】
前記エンジン制御用コントローラ4には、エンジン1の吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ11、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転センサ12、スロットル弁13の開度を検出するスロットルセンサ14などからの検出信号が入力される。
また、自動変速機制御用コントローラ5には、自動変速機2の出力軸から回転信号を得て車速VSPを検出する車速センサ15、トルクコンバータ2のタービン回転速度Ntを検出するタービンセンサ16などからの検出信号が入力される。
【0013】
更に、前記エンジン制御用コントローラ4と自動変速機制御用コントローラ5とは、通信線21を介して接続され、リアルタイム通信が行えるようになっている。
前記通信線21を介した通信において、エンジン制御用コントローラ4は、自動変速機制御用コントローラ5に向けて、エンジン負荷やアクセル開度の情報を送信すると共に、トルクダウン許可信号やロックアップ禁止信号などを送信する。
【0014】
一方、自動変速機制御用コントローラ5は、エンジン制御用コントローラ4に向けて、トルクダウン信号,ロックアップ中信号などを送信する。
ここで、前記エンジン制御用コントローラ4から自動変速機制御用コントローラ5に対するエンジン負荷情報の送信について詳細に説明する。
図2のフローチャートは、エンジン制御用コントローラ4における処理を示し、ステップS1では、基本燃料噴射量Tpの演算を行う。
【0015】
前記基本燃料噴射量Tpは、エアフローメータ11で検出される吸入空気流量Qaとエンジン回転速度Neとに基づいて、下式に従って算出される。
Tp=Qa/Ne・K (Kは定数)
前記基本燃料噴射量Tpは2バイトデータとして算出され、燃料噴射制御においては、そのままの2バイトデータで処理される。
【0016】
次のステップS2では、前記2バイトデータの基本燃料噴射量Tpを、1バイトのデータTpoに変換する処理を行う(図4参照)。
前記ステップS2における変換処理は、基本燃料噴射量Tpの2バイトデータの上位8ビットのみを抽出して、8ビットのデータとする。
ステップS3では、前記1バイトデータの基本燃料噴射量Tpoを、エンジン負荷を代表するデータとして、自動変速機制御用コントローラ5に対して送信する。
【0017】
図3のフローチャートは、自動変速機制御用コントローラ5における処理を示すものであり、ステップS11では、エンジン制御用コントローラ4から送信される1バイトデータの基本燃料噴射量Tpoを受信する。
ステップS12では、前記1バイトデータである基本燃料噴射量Tpoを、2バイトデータTphに変換する。
【0018】
具体的には、1バイトデータであるTpoを上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットデータを付加することで、2バイトデータTphに変換する。
ステップS13では、前記2バイトデータである基本燃料噴射量Tphの加重平均演算(平滑化演算)を、下式に従って行う。
Tps=(Tpso×3+Tph)/4
上式で、Tpsoは加重平均値Tpsの前回値であり、加重平均値Tpsは2バイトデータとして算出されるものとする。
【0019】
1バイトデータであるTpoを上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットデータを付加して2バイトデータTphに変換するだけでは、実質的には、1バイトデータであるTpoと同じ情報量しかない。
しかし、2バイトデータTphを加重平均することで、下位8ビットに演算結果が反映される結果、2バイトが有効利用されて、加重平均値Tpsは、受信した1バイトデータTpoよりも分解能の高い、元の基本燃料噴射量Tpと同じ分解能を有することになる(図4参照)。
【0020】
ステップS14では、前記加重平均値Tpsを用いた変速制御を行う。
前記ステップS14での制御は、例えば勾配推定制御である。
前記勾配推定制御では、前記加重平均値Tpsに基づいて自動変速機3の入力軸トルクを求め、該入力軸トルクから駆動力を演算し、該駆動力から各種走行抵抗を減じることで、勾配抵抗を求める。
【0021】
そして、前記勾配抵抗に基づいて変速段の選択特性を切り換えることで、そのときの路面勾配に適した変速段に自動変速させる。
上記実施の形態によると、通信時には基本燃料噴射量が1バイトデータとして送信されるから、通信システムのコストを抑制することができる一方、受信側である自動変速機制御用コントローラ5では、元の2バイトデータTpと同じ分解能を有するTpsに基づいて変速制御が行われるので、2バイトデータで送信が行われる場合と同等の変速制御性能を発揮することができる(図4参照)。
【0022】
尚、上記実施形態では、基本燃料噴射量データの送受信について述べたが、他の情報においても同様な処理を施すことで、同様の効果が得られることは明らかである。
また、平滑化演算を加重平均に限定するものではなく、所定数のサンプルの単純平均を求める構成であっても良い。
【0023】
また、情報のビット数を上記の設定に限定するものではなく、更に、送信時のビット数よりも多くのビット数の変換してから平滑化演算することで、通信コストの低減及び制御性能の維持が図られるので、自動変速機制御用コントローラ5でのビット数の変換においては、必ずしも元のビット数に戻す必要なく、送信時のビット数よりも多ければ良い。
【0024】
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記複数のコントローラとして、エンジン制御用コントローラと自動変速機制御用コントローラとを含み、
前記エンジン制御用コントローラから前記自動変速機制御用コントローラに対してのエンジン負荷情報の送信であることを特徴とする車両の制御装置。
【0025】
上記構成によると、エンジン制御用コントローラから自動変速機制御用コントローラに送られたエンジン負荷の情報は、平滑化演算後に分解能が高くなるように平滑化演算され、該平滑化演算後のエンジン負荷情報に基づいて変速制御が行われる。
従って、エンジン制御用コントローラと自動変速機制御用コントローラとの間の通信コストを低減させつつ、エンジン負荷に基づく変速制御の性能を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の制御装置のシステム構成図。
【図2】エンジン制御用コントローラ側での処理を示すフローチャート。
【図3】自動変速機制御用コントローラ側での処理を示すフローチャート。
【図4】基本燃料噴射量の送信時の特性変化を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…トルクコンバータ、3…自動変速機、4…エンジン制御用コントローラ、5…自動変速機制御用コントローラ、11…エアフローメータ、12…エンジン回転センサ、14…スロットルセンサ、15…車速センサ、16…タービンセンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のコントローラ間で情報の送受信を行わせる車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動変速機を備えた車両において、エンジンを制御するコントローラと、自動変速機を制御するコントローラとを個別に備え、エンジン制御用コントローラで演算したエンジン負荷の情報を、通信回線を介して自動変速機制御用コントローラに送信し、自動変速機制御用コントローラにおいて、前記エンジン負荷の情報から変速制御を行う制御装置が知られている(特開平5−164233号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コントローラ間での通信における情報のビット数が多ければ、受信側で高い分解能の情報に基づき精度良く制御を行うことができるが、通信におけるビット数が多いとコストアップになり、逆に、通信における情報のビット数を少なくすれば、コスト低減を図ることができるものの、受信側での情報の分解能が低くなって制御性能が低下してしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、コントローラ間で通信される情報のビット数を抑制しつつ、受信側での制御性能を確保できる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、他のコントローラから情報を受信したコントローラが、受信した情報を平滑化演算し、該平滑化演算後の情報に基づいて制御を行う構成とすると共に、受信した情報の分解能よりも前記平滑化演算後の情報の分解能を高く設定する構成とした。
【0006】
上記構成によると、コントローラ間での通信によって、受信側のコントローラが受信した情報を平滑化演算(例えば加重平均演算)するが、受信した情報の分解能よりも平滑化後の分解能を高く設定するから、送信時の分解能を抑制した分が平滑化演算で補われることになる。
従って、通信時における情報のビット数を抑制してコスト低減を図りつつ、受信側では充分な分解能の情報に基づいて高い制御性能を発揮させることができる。
【0007】
請求項2記載の発明では、受信した情報をよりビット数の大きなデータに変換し、該変換後の情報について平滑化演算を行わせる構成とした。
上記構成によると、例えば受信した情報が1バイトの情報であったとすると、該1バイト情報を上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットを付加することで2バイト情報に変換し、該2バイト情報について平滑化演算を行わせることで、下位8ビットに平滑化演算の結果が反映されるようにして、1バイトの受信情報よりも分解能の高い情報を得る。
【0008】
従って、ビットシフト操作と平滑化演算とによって、送信時よりも分解能の高い情報を得ることができ、通信時における情報のビット数を抑制してコスト低減を図りつつ、受信側では充分な分解能の情報に基づいて高い制御性能を発揮させることができる。
請求項3記載の発明では、送信側のコントローラにおいて、送信する情報の演算結果をよりビット数の小さいデータに変換し、該変換後の情報を受信側のコントローラに向けて送信する一方、前記受信側のコントローラにおいて、受信した情報を、前記送信側のコントローラで変換される前のビット数のデータに戻す変換を行い、該変換後の情報について平滑化演算を行う構成とした。
【0009】
上記構成によると、送信時には、情報のビット数を低下させるが、受信側では、情報のビット数を元に戻してから平滑化演算を行うことで、元の情報の分解能と同等の分解能に設定する。
従って、通信におけるビット数を抑制して通信コストを低下させつつ、元の情報が持つ分解能で制御を行わせることができ、情報をそのままのビット数で送信させた場合と同等の制御性能を発揮させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における車両の制御装置を示す。
この図1において、エンジン1の出力軸には、流体式トルクコンバータ2を介して自動変速機3が接続されている。
【0011】
エンジン制御用コントローラ4は、マイクロコンピュータを含んで構成され、エンジン1への燃料供給量や点火時期などを制御する機能を有している。
また、前記エンジン制御用コントローラ4とは個別に、マイクロコンピュータを含んで構成される自動変速機制御用コントローラ5が設けられ、該自動変速機制御用コントローラ5は、自動変速機3における変速やロックアップなどを制御する機能を有している。
【0012】
前記エンジン制御用コントローラ4には、エンジン1の吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ11、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転センサ12、スロットル弁13の開度を検出するスロットルセンサ14などからの検出信号が入力される。
また、自動変速機制御用コントローラ5には、自動変速機2の出力軸から回転信号を得て車速VSPを検出する車速センサ15、トルクコンバータ2のタービン回転速度Ntを検出するタービンセンサ16などからの検出信号が入力される。
【0013】
更に、前記エンジン制御用コントローラ4と自動変速機制御用コントローラ5とは、通信線21を介して接続され、リアルタイム通信が行えるようになっている。
前記通信線21を介した通信において、エンジン制御用コントローラ4は、自動変速機制御用コントローラ5に向けて、エンジン負荷やアクセル開度の情報を送信すると共に、トルクダウン許可信号やロックアップ禁止信号などを送信する。
【0014】
一方、自動変速機制御用コントローラ5は、エンジン制御用コントローラ4に向けて、トルクダウン信号,ロックアップ中信号などを送信する。
ここで、前記エンジン制御用コントローラ4から自動変速機制御用コントローラ5に対するエンジン負荷情報の送信について詳細に説明する。
図2のフローチャートは、エンジン制御用コントローラ4における処理を示し、ステップS1では、基本燃料噴射量Tpの演算を行う。
【0015】
前記基本燃料噴射量Tpは、エアフローメータ11で検出される吸入空気流量Qaとエンジン回転速度Neとに基づいて、下式に従って算出される。
Tp=Qa/Ne・K (Kは定数)
前記基本燃料噴射量Tpは2バイトデータとして算出され、燃料噴射制御においては、そのままの2バイトデータで処理される。
【0016】
次のステップS2では、前記2バイトデータの基本燃料噴射量Tpを、1バイトのデータTpoに変換する処理を行う(図4参照)。
前記ステップS2における変換処理は、基本燃料噴射量Tpの2バイトデータの上位8ビットのみを抽出して、8ビットのデータとする。
ステップS3では、前記1バイトデータの基本燃料噴射量Tpoを、エンジン負荷を代表するデータとして、自動変速機制御用コントローラ5に対して送信する。
【0017】
図3のフローチャートは、自動変速機制御用コントローラ5における処理を示すものであり、ステップS11では、エンジン制御用コントローラ4から送信される1バイトデータの基本燃料噴射量Tpoを受信する。
ステップS12では、前記1バイトデータである基本燃料噴射量Tpoを、2バイトデータTphに変換する。
【0018】
具体的には、1バイトデータであるTpoを上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットデータを付加することで、2バイトデータTphに変換する。
ステップS13では、前記2バイトデータである基本燃料噴射量Tphの加重平均演算(平滑化演算)を、下式に従って行う。
Tps=(Tpso×3+Tph)/4
上式で、Tpsoは加重平均値Tpsの前回値であり、加重平均値Tpsは2バイトデータとして算出されるものとする。
【0019】
1バイトデータであるTpoを上位にシフトさせ、下位に全て0の8ビットデータを付加して2バイトデータTphに変換するだけでは、実質的には、1バイトデータであるTpoと同じ情報量しかない。
しかし、2バイトデータTphを加重平均することで、下位8ビットに演算結果が反映される結果、2バイトが有効利用されて、加重平均値Tpsは、受信した1バイトデータTpoよりも分解能の高い、元の基本燃料噴射量Tpと同じ分解能を有することになる(図4参照)。
【0020】
ステップS14では、前記加重平均値Tpsを用いた変速制御を行う。
前記ステップS14での制御は、例えば勾配推定制御である。
前記勾配推定制御では、前記加重平均値Tpsに基づいて自動変速機3の入力軸トルクを求め、該入力軸トルクから駆動力を演算し、該駆動力から各種走行抵抗を減じることで、勾配抵抗を求める。
【0021】
そして、前記勾配抵抗に基づいて変速段の選択特性を切り換えることで、そのときの路面勾配に適した変速段に自動変速させる。
上記実施の形態によると、通信時には基本燃料噴射量が1バイトデータとして送信されるから、通信システムのコストを抑制することができる一方、受信側である自動変速機制御用コントローラ5では、元の2バイトデータTpと同じ分解能を有するTpsに基づいて変速制御が行われるので、2バイトデータで送信が行われる場合と同等の変速制御性能を発揮することができる(図4参照)。
【0022】
尚、上記実施形態では、基本燃料噴射量データの送受信について述べたが、他の情報においても同様な処理を施すことで、同様の効果が得られることは明らかである。
また、平滑化演算を加重平均に限定するものではなく、所定数のサンプルの単純平均を求める構成であっても良い。
【0023】
また、情報のビット数を上記の設定に限定するものではなく、更に、送信時のビット数よりも多くのビット数の変換してから平滑化演算することで、通信コストの低減及び制御性能の維持が図られるので、自動変速機制御用コントローラ5でのビット数の変換においては、必ずしも元のビット数に戻す必要なく、送信時のビット数よりも多ければ良い。
【0024】
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記複数のコントローラとして、エンジン制御用コントローラと自動変速機制御用コントローラとを含み、
前記エンジン制御用コントローラから前記自動変速機制御用コントローラに対してのエンジン負荷情報の送信であることを特徴とする車両の制御装置。
【0025】
上記構成によると、エンジン制御用コントローラから自動変速機制御用コントローラに送られたエンジン負荷の情報は、平滑化演算後に分解能が高くなるように平滑化演算され、該平滑化演算後のエンジン負荷情報に基づいて変速制御が行われる。
従って、エンジン制御用コントローラと自動変速機制御用コントローラとの間の通信コストを低減させつつ、エンジン負荷に基づく変速制御の性能を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の制御装置のシステム構成図。
【図2】エンジン制御用コントローラ側での処理を示すフローチャート。
【図3】自動変速機制御用コントローラ側での処理を示すフローチャート。
【図4】基本燃料噴射量の送信時の特性変化を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…トルクコンバータ、3…自動変速機、4…エンジン制御用コントローラ、5…自動変速機制御用コントローラ、11…エアフローメータ、12…エンジン回転センサ、14…スロットルセンサ、15…車速センサ、16…タービンセンサ
Claims (3)
- 車両を制御する複数のコントローラを備え、該複数のコントローラ間で情報の送受信を行わせる車両の制御装置において、
他のコントローラから情報を受信したコントローラが、受信した情報を平滑化演算し、該平滑化演算後の情報に基づいて制御を行う構成とすると共に、受信した情報の分解能よりも前記平滑化演算後の情報の分解能を高く設定することを特徴とする車両の制御装置。 - 前記受信した情報をよりビット数の大きなデータに変換し、該変換後の情報について平滑化演算を行うことを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
- 送信側のコントローラにおいて、送信する情報の演算結果をよりビット数の小さいデータに変換し、該変換後の情報を受信側のコントローラに向けて送信する一方、
前記受信側のコントローラにおいて、受信した情報を、前記送信側のコントローラで変換される前のビット数のデータに戻す変換を行い、該変換後の情報について平滑化演算を行うことを特徴とする請求項2記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002167640A JP2004011812A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002167640A JP2004011812A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 車両の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004011812A true JP2004011812A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30434831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002167640A Abandoned JP2004011812A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004011812A (ja) |
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2002
- 2002-06-07 JP JP2002167640A patent/JP2004011812A/ja not_active Abandoned
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041217 |
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