JP2004010302A - 段ボールシート製函機における給紙装置 - Google Patents

段ボールシート製函機における給紙装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート搬送装置部でのシート潰れによるシート平面圧縮強度低下による品質劣化させない段ボールシート製函機の給紙装置を提供するものである。
【解決手段】キッカをシート給紙方向に往復動させるキッカ往復動装置と、キッカ往復動装置を駆動する駆動装置と、駆動装置を制御する制御装置とならなり、制御装置は、キッカをシート搬送装置速度まで増速前進させる第1の速度領域と、キッカをシート搬送装置速度と同速でシート給紙方向に所望の距離を前進させる第2の速度領域と、キッカの前進を停止させるべくシート給紙方向に減速前進させる第3の速度領域と、キッカを後退させる第4の速度領域とを構成してシートの給紙を行う特徴とする段ボールシート製函機の給紙装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、板状の段ボールシートに任意の印刷、罫線、溝切り、打ち抜き加工等を施す段ボールシート製函機におけるシート給紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
段ボールシート製函機は、主に段ボールシートを給紙する給紙ユニット、給紙された段ボールシートに印刷を行う印刷ユニット、罫線及び溝切り加工を行うクリーザスロッタユニット、打ち抜き加工を行うダイカットユニット等からなる。図11は、従来の段ボールシート製函機における給紙装置のキッカ駆動機構及びシート長に対するキッカの位置決め機構を表す断面側面図であり、図12は従来の段ボールシート製函機における給紙装置のキッカ駆動機構及びシート長に対するキッカの位置決め機構を表す図11のA−A断面平面図である。給紙ユニット26は図11及び図12に示すように、フレーム27,27間に装架された給紙テーブル28及びフロントガイド30とバックガイド29間に規制されたスペースに段ボールシートを積み上げ、最下層の段ボールシートから1枚ずつ給紙する給紙装置33によって給紙され、フィードロール31a,31bに狭持されて下流工程に送られる。給紙装置33は一般的にラムスダイダと呼ばれる摺動部材34と、該ラムスライダ34を摺動させるクランク駆動部44とから構成される。該ラムスライダ34は給紙テーブル28から片持ち支持される例えば左右一対の給紙アーム部32,32内をラムスライダ34,34が摺動するように構成される。そして、それぞれのラムスライダ34内には軸受け36により回転可能に軸架されたねじ軸35,35が設けられ、該ねじ軸35,35にヨーク体37,37が螺合している。該ヨーク体37,37の上方部にはキッカ支持体38,38が設けられ、該キッカアーム部32及び給紙テーブル28面上から突出してキッカ支持体38,38間をキッカ39が装架固定されている。該キッカ39はねじ軸35,35が回転することにより、ねじ軸35,35に螺合するヨーク体37,37がねじ軸35,35上を移動するように構成されている。ねじ軸35,35はラムスライダ34,34がいわゆる給紙零点位置と呼ばれる基準位置に位置するときにねじ軸35,35の一端に設けられたギヤー40を給紙テーブル28側に設けられた駆動装置42に繋がるギヤー41と連結させ、該駆動装置42を駆動させることに伝導体43を介してギヤー41,41及び40,40が回転し、ねじ軸35,35を回転させてヨーク体37,37を移動させる。該ヨーク体37,37がねじ軸35,35上を移動することによりキッカ39が給紙装置33のシート給紙方向に対して前進又は後退して、加工するシート長に合わせた位置決めが行われる。
【0003】
次にキッカ39及び該キッカ39をシート給紙方向に動かすラムスダイダ34を摺動させるクランク駆動部44について説明する。該クランク駆動部44は図11に示すように、支点軸45を基点に一方は該ラムスライダ34を連結する連結部材47を介して摺動アーム46が設けられる。そして、他方は図示しない駆動装置により回転するフライホイール50に設けられた支点ピン49を狭持構成する摺接狭持部材48が構成される。該摺接狭持部材48と摺動アーム46は支点軸45部で例えば図示しないキー部材等で予め設定された所望の角度が設定されている。即ち、図示しない駆動装置が起動してフライホイール50を回転させると、該フライホイール50の回転に伴って支点ピン49が回転をする。該支点ピン49は摺接狭持部材48により狭持されていることから、支点ピン49は回転をしながら該摺接狭持部材48内を摺動するため、該摺接狭持部材48は支点軸45部を支点に回動運動が発生し、該摺接狭持部材48は支点軸45部で所望の角度で摺動アーム46と連結されていることから、摺動アーム46も摺接狭持部材48に連動して回動運動を行う。そして、該摺動アーム46に連結部材47を介して連結される該ラムスライダ34も摺動運動が発生し、該ラムスライダ34内に設けられるキッカ39が該給紙ユニット26のシート給紙方向に対して摺動することになり、該摺動運動によってキッカ39が段ボールシートを給紙する作用を発生させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
さて、段ボールシート製函機における給紙装置のキッカ方式で給紙を行う給紙装置は、上述のようにいわゆる回転運動を往復運動に変換してキッカを前後に作動させるため、キッカのシート給紙方向への動きは不等速往復運動となる。即ち、キッカ39シートを給紙開始するシート給紙方向上流方向となる最後端部(シート給紙方向においては最上流側で、図11においては右側)に位置したとき、キッカ39は零速度から徐々に加速して、段ボールシート製函機の運転速度と一時同速となった後に徐々に減速して、キッカ39がシート給紙方向下流方向の最先端部(図11においては左側)に位置したとき零速度になる。この期間にシートはキッカ39によってシート後端部を押されながら徐々に加速して給紙が行われ、シート先端部がシート搬送装置となる一対のフィードロール31a,31bにくわえ込まれてフィードロール31a,31bの作用とキッカ39の作用によって下流工程に供給されることになる。ここで、フィードロール31a,31bは常に段ボールシート製函機の運転速度と一致する等速で回転している。そして、キッカ39は給紙シートの先端部がフィードロール31a,31bに到達したときに、シートの搬送速度が段ボールシート製函機の運転速度であるフィードロール31a,31bの回転速度に達するように機械的に調整されている。この時点でキッカ39はシートの先端部がシートフィードロール31a,31b間に到達した後は、キッカ39が段ボールシート製函機の運転速度であるフィードロール31a,31bの回転速度に達しており、これ以降は減速をはじめてシートの後端部から離れることになり、そして、シートはキッカ39によるシート搬送力を失うことから、シートはフィードロール31a,31bによるシート搬送力を得なければならない。しかし、給紙されフィードロール31a,31bにくわえ込まれた当該シートの上流側の上方には未だ多数のシートの重量がかかった状態であるとともに、かつ、当該シートの下方には給紙テーブル28が存在していることから、これらとの摩擦によりキッカ39によるシート搬送力を失ったシートには急激な制動力が働くことになる。従って、キッカ39によるシート搬送力を失った後のシートはフィードロール31a,31bによりシート搬送力を得る必要がある。
【0005】
ここで、シートがフィードロール31a,31bから確実なシート搬送力を得るためには、フィードロール31a,31b間をシート厚みより若干狭めに設定して、シートを確実にグリップする必要がある。しかし、シートは該シートの厚みより若干狭めに設定されているフィードロール31a,31bにくわえ込まれると、若干潰されながら搬送されることになり、このフィードロール31a,31bによるシートのくわえ込み作用は、シートを若干潰すことになるため、シート平面圧縮強度を下げることになり、段ボールシートの製品品質を劣化させるものであった。フィードロール31a,31bによる給紙は、シートがフィードロール31a,31bに確実にグリップされないということから発生するシートの搬送ずれや斜め給紙というトラブルが生じるよりも、シートを潰しながらシートを給紙搬送する方が全体的には段ボールシート製函機の運転及び生産性にも安定するということで、このような課題はあるものの慣例的に行われてきた。また、このような給紙方式のため、シート平面圧縮強度を下げるという問題の他に、シートの表面をフィードロール31a,31bとの摩擦によって傷を付けるおそれもあった。
【0006】
さらには、従来の給紙装置26は上述したようにクランク駆動部44によるラムスライダ34等の摺動運動によりキッカ39をシート給紙方向前後に動かす運動を作り出していたことから、クランク駆動部44及びラムスライダ34等が持つ固有の重量等に伴う慣性力は極めて大きなもので、該慣性力に伴う機械的な振動は機械の各部位に負荷を与え、機械及び各種制御装置等の電気機器の故障の原因になるとともに、騒音は作業場及び工場周辺の環境問題になっていた。そして、当該振動はシート搬送等に影響し、シートの搬送ずれを起こしていた。
【0007】
また、キッカを用いない回転コロとシートの摩擦による給紙装置が存在するが、回転コロとシートとの摩擦によるシート給紙方法であるため、摩擦係数が小さいシートや、給紙テーブル上に必要以上にシートを積みすぎたときなどは最下層のシートと給紙テーブル及び最下層のシートとその上方のシートとの面圧力が大きくなり、給紙される最下層のシートと回転コロとシートとの間にスリップが生じ、給紙ずれを起すこともあった。このようなから、機械的でかつシートの後端を確実に保持して給紙するキッカ方式による給紙装置へのニーズが高いことから、上述のキッカ方式における課題を解決しなければならないという機械メーカの責任もあった。
【0008】
本発明は上述した各種の課題を解決するために、キッカ方式でありながらフィードロール部でのシート搬送ずれや斜め給紙及びシート潰れの発生させることなく、さらには機械の振動や騒音の少ない段ボールシート製函機の給紙装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を克服し、所期の目的を好適に達成するために本発明は、シート給紙方向に往復動するキッカであって、給紙テーブルに積載され、最下部のシートの後端部を保持してシートをシート搬送装置に向けて給紙する段ボールシート製函機において、該キッカをシート給紙方向に往復動させるキッカ往復動装置と、該キッカ往復動装置を駆動する駆動装置と、該駆動装置を制御する制御装置とならなり、該制御装置は、キッカが給紙テーブル上に積載された最下部のシートの後端部を保持してシート給紙方向に前進始動させ、該シートの先端部がシート搬送装置に到達するまでにキッカをシート搬送装置速度まで増速前進させる第1の速度領域と、該シートの先端部がシート搬送装置に到達した後に、該キッカをシート搬送装置速度と同速でシート給紙方向に所望の距離を前進させる第2の速度領域と、該キッカがシート給紙方向に所望の距離を前進した後に、キッカを停止させるべくシート給紙方向に減速前進させる第3の速度領域と、該キッカが停止した後に、キッカを後退させる第4の速度領域とを構成してシートの給紙を行う段ボールシート製函機の給紙装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる段ボールシートにおける給紙装置について、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。図1及び図2は本発明の段ボールシート製函機における給紙装置の機械的構成を好適に表す一部断面側面図及び給紙装置の機械的構成及び制御回路構成を含みこれらを好適に表す平面図である。給紙ユニット1はフレーム2,2間に装架された給紙テーブル3及びフロントガイド5とバックガイド4に規制されたスペースに段ボールシートSを積み上げ、最下部の段ボールシートS1から1枚ずつ給紙するキッカ13を有する給紙装置7によって給紙され、フィードロール6a,6bに狭持されて下流工程に送られる。そして、キッカ13をシート給紙方向に往復動させてシート給紙する給紙装置7は、給紙テーブル3から延出する例えば一対の給紙アーム8,8に軸受け9を介してシート給紙方向に並行して回転自在に軸支されるねじ軸10,10と、該ねじ軸10,10に螺合するヨーク体11,11が設けられる。そして、該ヨーク体11,11にはキッカ支持体12,12が設けられ、該キッカ支持体12,12に該給紙アーム部8及び給紙テーブル3面上から突出してキッカ13が装架固定されている。該ねじ軸10,10はその一端がカップリング14を介してモータブラケット16上に設けられた駆動装置15,15に繋がっている。そして、該駆動装置15,15はドライバ17,17を介して制御装置18によって駆動制御されるよう構成される。ここで、駆動装置15はねじ軸10を正回転及び逆回転駆動させるようなものであればいずれの駆動装置でもよいが、ねじ軸10を瞬時に正回転及び逆回転させる必要性があることから、サーボーモータ等の電動モータが好ましいと考えられる。また、ねじ軸10は該ねじ軸10の正回転及び逆回転により、該ねじ軸10に螺合するヨーク体11を介してキッカ13を前進及び後退させる作用を発生させることから、その動きが円滑かつ機敏に行うことができるボールベアリング等の伝導部材が用いられることが好ましい。
【0011】
次に、当該給紙装置7におけるキッカ13の往復運動を発生させる制御装置について説明すると、上述のようにねじ軸10を正回転及び逆回転させるねじ軸10の一端に設けられた駆動装置15はサーボー系電動モータが好ましい。そして、該駆動装置15を作動させる制御装置18は該キッカ13を所望のストローク分だけ前進及び後退させると共に、シートSの先端がフィードロール6a,6bに到達するまでの間にフィードロール6a,6bの回転速度と一致させる加速領域と、シートがフィードロール6a,6bに到達した後にしばらくの領域はフィートロール6a,6bの回転速度と同速で所望の距離を前進する等速領域を作り出す制御を行っている。具体的には、給紙ユニット1において給紙テーブル3上に積載され、その最下部に位置するシートS1の先端とフィードロール6a,6bのシートくわえ込み位置との間には距離Laが存在する。そして、キッカ13はこの距離Laと等しい距離Lbの間に一気に増速してフィードロール6a,6bの回転速度と等しい速度まで到達するように制御装置18が駆動装置15を回転制御する。そして、その後しばらくの距離Lcはフィードロール6a,6bの回転速度と同速でキッカ13を前進制御する。そして、距離Ldで一気に減速し、所望の速度で上述の距離Ld,Lc、Lb分を後退するように制御する。即ち、制御装置18は駆動装置15を介して、キッカ13で静止している最下層のシートS1を動かしはじめ、該シートS1の先端がフィードロール6a,6bに到達する距離Laと等しい距離Lbの間で一気に段ボールシート製函機運転速度まで加速し、その後所望の距離をフィードロール6a,6bの回転速度と同期する速度で共にキッカ13がシートS1を搬送するように制御し、該シートS1を所望の距離搬送した後に減速して、前進した距離分だけ後退するように駆動装置15を介してキッカ13を動かす制御を行う。なお、キッカ13が後退する動きはキッカ13が次のシートS2を給紙開始するまでに所定の位置まで戻る速度であればよい。
【0012】
この制御装置18に伴うキッカ13の動きを時系的に表すと、例えば図3に示すようになる。図3では縦軸に正回転及び逆回転の速度を表し、横軸に時間を表している。該図3と合わせて図5乃至図8を用いてその作用を説明する。まず、キッカ13はシート給紙方向の上流端部に位置して給紙テーブル3上に載置された最下部のシートS1を給紙すべく静止状態(図5参照)から段ボールシート製函機の運転速度となるフィードロール6a,6bの回転速度と同じ速度(V1)まで一気に増速(V2)させるよう制御装置18がドライバ17,17を介して駆動装置15,15を起動させ、ねじ軸10,10を回転させ、該ねじ軸10,10に螺合するヨーク体11をシート給紙方向に前進させ、該ヨーク体11にキッカ支持体12,12を介して取り付けられるキッカ13をシート給紙方向に前進させる。このとき、図3における増速(V2)は図1及び図5に示すようにシートSの先端とフィードロール6a,6bのシートくわえ込み位置との距離Laに等しい距離Lbの間で増速が行われる。そして、図6において該制御装置18は段ボールシート製函機の運転速度となるフィードロール6a,6bの回転速度と同じ速度(V1)で所望のストローク長(L1)まで駆動装置15,15を作動させ、キッカ13を所望のストローク長L1(図1ではLcに相当)まで前進させる間に、最下部のシートS1はフィードロール6a,6bにくわえ込まれて、該シートS1を下流工程へと搬送する。続いて、キッカ13が所望のストローク長L1を移動した後に、該段ボールシート製函機の運転速度となるフィードロール6a,6bの回転速度と同じ速度(V1)でシート給紙方向に前進したキッカ13を停止させるべく図7に示すように一気に減速(V3)を行い、一時的に停止した後に即時キッカ13を次シートS2給紙するためにシート給紙方向の上流端部に位置移動させるため逆転増速(V5)及び逆転等速(V4)、続いて図8に示すように逆転減速(V6)を経て、キッカ13をシート給紙方向の上流端部に位置して給紙テーブル3上に載置された最下部の次シートS2を給紙する位置で静止状態(図5参照)となる。また、図7及び図8に示すキッカ13が減速を開始して一時的に停止し、かつキッカ13が後退するときには、キッカ13により給紙されてフィードロール6a,6bにくわえ込まれたシートS1は、当該シートS1の上方に積み上げられたシートSの重みを受けにくい位置まで搬送されており、かつ、当該シートS1の先端部はフィードロール6a,6bの下流側に配設される図示しないシート送り装置等に保持されて、安定したシート搬送状態になっている。なお、ここでキッカ13が次シートS2を給紙する位置まで戻る逆回転速度は上述した逆転等速(V4)は必ずしも必要ではなく、逆転等速(V4)が存在しない逆転増速(V5)と逆転減速(V6)のみでキッカ13を移動させるようにしてもよい。
【0013】
このように一連の動きを繰り返し、当該給紙装置7は給紙テーブル3上に載置された段ボールシートSをキッカ13により順次給紙するよう、制御装置18が駆動装置15,15を介して、ねじ軸10,10を回転させる。即ち、上述した作用及び制御において、キッカ13を給紙方向に前進及び後退させてキッカ13の等速領域となるストローク長L1は、キッカ13が給紙テーブル3上の最下部シートSの先端部がフィードロール6a,6bのシートくわえ込み位置から該フィードロール6a,6bでシートSをくわえ込み、そのしばらく後までシートSを送り出すストローク長があればよいことになる。
【0014】
次に、本発明の給紙装置7はキッカ13を給紙方向に前進及び後退させる機構で、キッカ13が取り付くヨーク体11,11に螺合するねじ軸10,10の回転量を駆動装置15,15を介して制御装置18が制御することによって給紙するシートSのシート構成やシート長に応じてそのストローク長Lを変更することが可能である。即ち、段ボールシート製函機の生産速度やシート構成及びシート長などの条件に応じて図3に示すようなストローク長L1に伴う給紙制御を行ったり、図4に示すようなストローク長L2に伴う給紙制御を行っりすることが可能である。また、段ボールシートには一般的にはコルゲートマシンのスリッタスコアラで付与されるコルゲート罫線(スコア)がシート給紙方向に対するシート幅方向に存在する場合があり、該コルゲート罫線部はシートの厚みより若干凹んでいることから、キッカ13によりシートが給紙されて該シートの先端部がフィードロール6a,6bにくわえ込まれた後に、該コルゲート罫線部がフィードロール6a,6bに到達したとき、該シートがフィードロール6a,6bによる搬送のみであると、該コルゲート罫線部がフィードロール6a,6bにに到達したとき、フィードロール6a,6bがシートを確実に狭持できず、そこでスリップ等を引き起こし、シートの搬送ずれ等のトラブルを生じさせることがある。このような問題を解決するために、コルゲート罫線位置は生産前において予め把握されていることから、コルゲート罫線位置がフィードロール6a,6b間を通過するまでキッカ13によりシート後端を保持してシートを給紙するように制御装置18が駆動装置15,15を介して、キッカ13を動かすように制御する。具体的には、該コルゲート罫線位置付与位置を数値制御して、該数値を考慮したストローク長L1,L2を作りだし、該制御装置18が該駆動装置15,15を介してキッカ13をシート給紙方向に前進させることになる。
【0015】
また、本発明による給紙装置7はキッカ13を給紙方向に対して前進及び後退させる機構は、キッカ13が取り付くヨーク体11,11に螺合するねじ軸10,10の回転量を駆動装置15,15を介して制御装置18が制御するキッカ13を直接動かす機構であるため、該制御装置18からの駆動装置15,15の起動作用によるねじ軸10,10の回転作用により、キッカ13を任意の位置に移動させることが可能である。即ち、図9に示すように生産開始前のオーダーチェンジ時において、生産するシートSのシート長に応じて、生産するシートSのシート長N1が短ければキッカ13を該シート長N1に対応する位置T1に位置決めすべく、制御装置18が駆動装置15,15を起動させ、該駆動装置15,15によりねじ軸10,10を回転させて該ねじ軸10,10に螺合するヨーク体11,11を移動させる。そして、キッカ13が当該シートN1に対応する位置T1になったときに該制御装置18が駆動装置15,15を停止させ、ねじ軸10,10の回転を止めて、当該位置T1でキッカ13を位置決めする。同様に、図9に示すように生産するシートSがシート長N2のとき、同シート長がN3のときは、それぞれ同様の制御を行い当該キッカ13をそれぞれの位置T2,T3に位置決めを行う。即ち、本発明の給紙装置7は従来用いていた給紙駆動装置とは別のキッカ位置決め装置が不要の機構であることになる。
【0016】
なお、本発明による段ボールシート製函機における給紙装置は上述したねじ軸10と、該ねじ軸10に螺合するヨーク体11によるキッカ13の摺動作用によるものに限られず、例えば、図10に開示した給紙装置19ではキッカ24をシート給紙方向に伝導体22と回転体21からなる装置によるものであってもよい。図10は別実施例による、本発明の段ボールシート製函機における給紙装置の機械的構成を好適に表す一部断面側面図であり、具体的には、給紙テーブル3から延出する例えば一対の給紙アーム20,20に回転自在な回転体21,21を設け、該回転体21,21間に張設して巻装したチェーンやタイミングベルト等の伝導体22を構成する。そして、該伝導体22にキッカ支持体23,23が設けられ、該キッカ支持体23,23に該給紙アーム部20及び給紙テーブル3面上から突出してキッカ24が装架固定されている。該伝導体22,22を巻掛する回転体21,21はその一端が駆動伝達系25を介してモータブラケット16上に設けられた駆動装置15,15に繋がっている。そして、該駆動装置15,15はドライバ17,17を介して制御装置18によって駆動制御されるよう構成される。ここで、該制御装置18による駆動装置15の駆動制御は前述のねじ軸10回転させる制御と同様の制御によるものである。このような機構による給紙装置において、該制御装置18により駆動装置15を駆動作用させて伝導体22をシート給紙方向に往復動させることにより、キッカ24がシート給紙方向に動くことになる。そして、前述したようにキッカ24は生産するシートの状況や生産状況に応じて図3又は図4に示すような増速V2及び減速V3領域やキッカ24のストローク長L1,L2に相当する等速領域V1、そして逆転回転による逆転増速V5及び逆転減速V6領域や逆転等速領域V4等を作り出してキッカ13をシート給紙方向に摺動させてシートを給紙する。そして、キッカ24の位置決め機構も前述の図1及び図2に開示したねじ軸10及びヨーク体11の実施例において説明した図9に開示したことと同様に、制御装置18が駆動装置15を起動させて回転体21を回転させ、該回転体に巻装され、キッカ24が取り付く伝導体をシート給紙方向に前後に移動させることにより、生産のため給紙するシート長に応じて任意の位置にキッカ24を移動させて位置決めすることが可能となり、その作用は図9を用いて説明した作用と同様である。
【0017】
また、上述の各実施例ではキッカより給紙されたシートを狭持して、シートを下流工程に搬送する一対のフィードロールによる実施例を開示したが、本発明による段ボールシート製函機における給紙装置では、該フィードロールによる実施例に限定されることなく、例えば該フィードロールに代わってサンドイッチベルトや、シートの上面又は下面の少なくともいずれか一方にサクションベルト又はサクションコロによるシート搬送装置を配設したものであってもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明の段ボールシート製函機における給紙装置よれば、キッカ方式であることから確実にシートの後端を保持できる。従って、段ボールシートを給紙する際にキッカが静止しているシートを始動させ、該シートがフィードロール間にくわえ込まれるまでの距離及び時間の間に、キッカが段ボールシート製函機の運転速度であるフィードロールの回転速度まで増速されるとともに、その後もシートがフィードロールにくわえ込まれ、フィードロールで搬送される速度と同速でキッカがシートを送り出すことができる。その結果、シートは共に同速で動くフィードロールとキッカの作用により、確実に、安定した給紙が行われることになる。また、シートはフィードロールに到達した時点でフィードロールの回転速度と同速の速度でキッカにより送り出されていることから、シートとフィードロール間に滑りが生じることはなく、シートの搬送ずれや斜め給紙を引き起こす他に、シートの表面をフィードロールとの摩擦によって傷を付けるというトラブルが解消される。
【0019】
そして、キッカはシートの先端がフィードロールにくわえ込まれた後も、シートの上方に積載されるシート群の重量及び給紙テーブルとの摩擦を受けにくい所望の距離分だけシートの後端部を押してシートを搬送できるようにしたことから、従来シートの搬送ずれを生じさせないようにするために、フィードロールでのグリップ力得るため、フィードロール間をシート厚みより若干狭めに設定して、若干潰されしながら搬送させる必要がなくなった。その結果として必要以上にフィードロール間のすき間を狭める必要がなくなったことから、シートを潰すことがなくなり、これによりシート平面圧縮強度を劣化させることもなくなり、段ボールシートの製品品質は段ボールシート製函機で加工される前とほぼ変わらない品質が維持でき従来のようにシート品質を劣化させることはなくなる。
【0020】
さらには、従来の給紙装置のようにクランク駆動部によるラムスライダ等の摺動部材等が存在しないことから、クランク駆動部及びラムスライダ等が持つ固有の重量等に伴う慣性力が発生せず、該慣性力に伴う機械的な振動や騒音等は少なくなり、該振動や騒音に伴う機械及び各種制御装置等における電気機器の故障の原因は解消されるとともに、作業場及び工場周辺の環境問題も軽減された。そして、振動に伴うシート搬送ずれ等の課題を解決することで、これらの結果として機械メーカとしての責務をも果たすことができることになった。
【0021】
また、本発明の給紙装置では、従来用いていた給紙駆動装置とは別のキッカ位置決め装置が不要の機構であることになることから、機構的にも部品点数が少なくて済み、機械の故障が少なくなると共に、機械製作コストが軽減できる。その結果として、安価な機械を提供できることになることから、設備投資に関する経済性と、該設備投資に伴う機械償却費の削減に伴うシート単価の軽減にも貢献でき、業界の経済効果にも貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の段ボールシート製函機における給紙装置の機械的構成を好適に表す一部断面側面図である。
【図2】本発明の段ボールシート製函機における給紙装置の機械的構成及び制御回路構成を好適に表す平面図である。
【図3】本発明の給紙装置におけるキッカの速度動作を時系列的に表した2次元回転速度図である。
【図4】図3におけるキッカのストローク長を変更した場合のキッカの速度動作を時系列的に表した2次元回転速度図である。
【図5】本発明の給紙装置におけて、シート給紙開始からキッカ及びシートがフィードロール回転速度まで増速する過程を表した給紙動作の作用図である。
【図6】本発明の給紙装置におけて、キッカ及びシートがフィードロール回転速度と等速でシートを給紙する過程を表した給紙動作の作用図である。
【図7】本発明の給紙装置におけて、キッカ及びシートがフィードロール回転速度と等速でシートを給紙した後に、フィードロール回転速度から減速して停止する過程を表した給紙動作の作用図である。
【図8】本発明の給紙装置におけて、キッカが次シートの給紙開始位置まで戻る過程を表した給紙動作の作用図である。
【図9】本発明の給紙装置を用いて、シート長が異なる場合におけるキッカの給紙開始位置の位置決めを表す側面図である。
【図10】別実施例による、本発明の段ボールシート製函機における給紙装置の機械的構成を好適に表す一部断面側面図である。
【図11】従来の段ボールシート製函機における給紙装置のキッカ駆動機構及びシート長に対するキッカの位置決め機構を表す断面側面図である。
【図12】従来の段ボールシート製函機における給紙装置のキッカ駆動機構及びシート長に対するキッカの位置決め機構を表す図11のA−A断面平面図である。
【符号の説明】
1  給紙装置     3  給紙テーブル
4  バックガイド   5  フロントガイド
6  フィードロール  7  給紙装置
10 ねじ軸      11 ヨーク体
12 キッカ支持体   13 キッカ
15 駆動装置     18 制御装置
19 給紙装置     21 伝導体
22 伝導体
S  段ボールシート  L  キッカストローク長

Claims (4)

  1. シート給紙方向に往復動するキッカであって、給紙テーブルに積載され、最下部のシートの後端部を保持してシートをシート搬送装置に向けて給紙する段ボールシート製函機において、
    該キッカをシート給紙方向に往復動させるキッカ往復動装置と、
    該キッカ往復動装置を駆動する駆動装置と、
    該駆動装置を制御する制御装置とならなり、
    該制御装置は、キッカが給紙テーブル上に積載された最下部のシートの後端部を保持してシート給紙方向に前進始動させ、該シートの先端部がシート搬送装置に到達するまでにキッカをシート搬送装置速度まで増速前進させる第1の速度領域と、
    該シートの先端部がシート搬送装置に到達した後に、該キッカをシート搬送装置速度と同速でシート給紙方向に所望の距離を前進させる第2の速度領域と、
    該キッカがシート給紙方向に所望の距離を前進した後に、キッカの前進を停止させるべくシート給紙方向に減速前進させる第3の速度領域と、
    該キッカが停止した後に、キッカを後退させる第4の速度領域とを構成してシートの給紙を行う特徴とする段ボールシート製函機の給紙装置。
  2. 前記キッカ往復動装置は、シート給紙方向に並行して配設して回転自在に軸支するとともに、一端を前記駆動装置に係合させたねじ軸と、
    前記キッカを取り付け、該ねじ軸に螺合して、ねじ軸の回転に伴いねじ軸上をシート給紙方向に往復動するヨーク体とからなる請求項1記載の段ボールシート製函機の給紙装置。
  3. 前記キッカ往復動装置は、シート給紙方向に並行して回転自在に併設するとともに、いずれか一方を前記駆動装置に係合させた一対の回転体と、
    前記キッカを取り付け、該回転体に巻装して、回転体の回転に伴い該回転体上をシート給紙方向に往復動する伝導体とからなる請求項1記載の段ボールシート製函機の給紙装置。
  4. 前記給紙装置は、オーダーチェンジ時において前記制御装置が前記駆動装置を起動させて前記キッカ往復動装置を作動させ、キッカを生産するシート長に応じた該シート給紙方向の後端部位置に位置決めする請求項2乃至請求項3記載の段ボールシート製函機の給紙装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011126715A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Mueller Martini Holding Ag 堆積体から印刷物を分離するための方法および装置
JP2011207006A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Isowa Corp 段ボールシート用製函機
JP2011207007A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Isowa Corp 段ボールシート用製函機

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