JP2004009715A - 複合処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投げ込み式のロール紙装填機構を採用可能なイメージスキャナ付きの複合処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の複合処理装置1は、スリップ紙経路20とレシート紙経路21を有する。スリップ紙経路20には、印字ヘッド5と、プラテン6と、スキャナヘッド7と、スキャナローラ8とを有する。プラテン6とスキャナローラ8とがカバーユニット40に一体的に組み込まれ、レシート紙経路21から退避するように構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の複合処理装置1は、スリップ紙経路20とレシート紙経路21を有する。スリップ紙経路20には、印字ヘッド5と、プラテン6と、スキャナヘッド7と、スキャナローラ8とを有する。プラテン6とスキャナローラ8とがカバーユニット40に一体的に組み込まれ、レシート紙経路21から退避するように構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば小切手等に印字された文字等を読み取るスキャナ及びこれを用いた複合処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタに、イメージスキャナ等の処理デバイスを追加して複合的な処理を装置として、例えば、印字ヘッド、イメージスキャナ及び磁気ヘッドを備えた小切手処理装置が提案されている。
【0003】
このような小切手処理装置は、小切手への必要事項の印字処理、印字後の小切手の読取処理、必要に応じ決済機関への読取画像の送信処理を行い、取引内容を電子データとして交換することにより、小切手のオンライン決済がその場で可能になるので便利である。
【0004】
従来、このような小切手処理装置として、小切手等のスリップ紙のみならず、ロール紙に対しても印字が可能な装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の複合処理装置において印字した用紙をイメージスキャナで読み取る場合には、用紙をスキャナヘッドに押し付けて送るための例えばローラ等の押圧部材を設ける必要がある。
【0006】
特に、イメージスキャナとしてCIS(Contact Image Sensor)からなるセンサを用いた場合は、焦点深度が浅いことから、ローラ等の押圧部材を用いて用紙をスキャナヘッドの正確な読取位置に押し付ける必要がある。
【0007】
しかし、ロール紙に対しても印字が可能な装置に、このような押圧部材を有するイメージスキャナを設けた場合には、ロール紙をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入しなければならず、ロール紙を投入して蓋を閉じるだけでセットが完了する従来の投げ込み式のロール紙装填機構に比べて操作が複雑になってしまうという問題がある。
【0008】
また、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合には、ロール紙をカッタで切断した後に、改めてスリップ紙として再処理する必要があり、処理時間がかかってしまうという問題もある。
【0009】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、その目的は、投げ込み式のロール紙装填機構を採用可能なイメージスキャナ付きの複合処理装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、レシートの印字及び読取処理を迅速に行うことが可能なイメージスキャナ付きの複合処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明は、装置本体の所定の用紙収容部に収容される用紙を搬送する搬送経路と、前記搬送経路の側部近傍に設けられ、前記用紙に対して所定の印字を行う印字ヘッドと、前記印字ヘッドに対し前記搬送経路を挟んで対向配置され、印字時に前記用紙を支持するための第1のプラテン部材と、前記印字ヘッドに対し用紙搬送方向下流側に設けられ、前記用紙を読み取るためのスキャナヘッドと、前記スキャナヘッドに対して前記搬送経路を挟んで対向配置され、読取時に前記前記用紙を前記スキャナヘッドに対して押圧するための第2のプラテン部材とを備え、前記印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち前記搬送経路に対して前記用紙収容部側に位置する収容部側手段が、前記搬送経路から退避するように構成されていることを特徴とする複合処理装置である。
【0012】
本発明においては、前記収容部側手段が、一体的なユニットに組み込まれていることも効果的である。
【0013】
また、前記収容部側手段が、前記第1及び第2のプラテン部材であることも効果的である。
【0014】
さらに、前記用紙収容部が、所定のロール紙を保持するロール紙保持部であることも効果的である。
【0015】
さらにまた、前記搬送経路は複数系統の搬送路を有し、前記搬送路が、前記印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されていることも効果的である。
【0016】
さらにまた、前記搬送路が、前記スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成されていることも効果的である。
【0017】
前記印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、前記用紙を切断するためのカッタが設けられていることも効果的である。
【0018】
前記カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、前記カッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれていることも効果的である。
【0019】
さらにまた、前記ユニットが、装置本体の蓋部を兼用していることも効果的である。
【0020】
本発明の場合、印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち搬送経路に対して用紙収容部(例えばロール紙保持部)側に位置する収容部側手段が、搬送経路から退避するように構成されていることから、ロール紙等をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することが可能になる。
【0021】
また、本発明によれば、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0022】
このような構成を有する本発明において収容部側手段が一体的なユニットに組み込まれている場合には、簡素な構成で収容部側手段を退避させることが可能になる。
【0023】
また、収容部側手段が第1及び第2のプラテン部材である場合には、収容部の開閉に伴う、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線の屈曲回数を減らすことができるため、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性を向上させることが可能になる。
【0024】
さらに、搬送経路が複数系統の搬送路を有し、これらの搬送路が、印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されている場合には、印字ヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することが可能になる。
【0025】
この場合、これらの搬送路が、スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成すれば、スキャナヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、用紙をカッタで切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0026】
また、印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、用紙を切断するためのカッタを設けるようにすれば、従来の装置構成をそのまま利用することが可能になる。
【0027】
この場合、カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、このカッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれている場合には、ロール紙等をセットする際に、搬送経路上にカッタを配置することが可能になる。
【0028】
さらに、前述のユニットが、装置本体の蓋部を兼用するように構成すれば、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスキャナユニット及びこれを用いた複合処理装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の複合処理装置の概略構成を示す側面図である。
【0030】
図1に示すように、本実施の形態の複合処理装置1は、装置本体1a内に、搬送経路2として、小切手等のスリップ紙Sを搬送して印字及び読取を行うためのスリップ紙経路20と、ロール紙Rから用紙10を繰り出してレシートとして発行するためのレシート紙経路21を有している。
【0031】
ここで、スリップ紙経路20は、水平方向の挿入口30を有するガイド部材3を備え、このガイド部材3を介して排出口31に向って鉛直方向に延び、側方から見てL字状に屈曲するように形成されている(図1は通常の設置状態を示すものである。)。
【0032】
そして、スリップ紙経路20の鉛直方向に延びる部分には、挿入口30側から順に、スリップ紙経路20を挟むように、スリップ送りローラ対4、印字ヘッド5及びプラテン(第1のプラテン部材)6、スキャナヘッド7、スキャナローラ(第2のプラテン部材)8が配設されている。
【0033】
また、プラテン6とスキャナローラ8との間には、スリップ紙経路20と平行な面を有するガイドフレーム9が設けられている。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態においては、スリップ紙経路20に対して挿入口30側に印字ヘッド5及びスキャナヘッド7が配設されている。そして、プラテン6は、印字ヘッド5に対しスリップ紙経路20を挟んで対向配置されている。また、スキャナローラ8は、スキャナヘッド7に対しスリップ紙経路20を挟んで対向配置されている。
【0035】
一方、スリップ紙経路20を挟んで印字ヘッド5の反対側で装置本体1aの底部には、ロール紙Rを収容保持するためのロール紙ホルダ(用紙収容部)11が設けられている。
【0036】
本実施の形態の場合、レシート紙経路21は、前記印字ヘッド5の印字位置及びスキャナヘッド7の読取位置においてスリップ紙経路20と合流するように構成されている。
【0037】
すなわち、ロール紙Rから繰り出される用紙部分10が、紙送りローラ12、13を介して印字ヘッド5とプラテン6との間を通り、後述するカッタ34によって切断された後に、スキャナヘッド7とスキャナローラ8の間を通って排出口31から排出されるように構成されている。
【0038】
本実施の形態においては、上述したプラテン6、スキャナローラ8及び紙送りローラ12が、開閉フレーム41を有する一体的なカバーユニット(ユニット)40に組み込まれている。
【0039】
この開閉フレーム41は、例えばロール紙ホルダ11の後端部においてスリップ紙経路20及びレシート紙経路21と平行に設けられたフレーム支軸42を中心として上下方向に回動開閉自在に構成され、装置本体1aの蓋部として兼用する機能を有するものである。
【0040】
カバーユニット40に組み込まれたプラテン6は、フレーム支軸42と平行に設けられた紙送りローラ13の支軸13aを中心として回動するように構成されている。そして、プラテン6は、図示しない例えばバネによって、後述するように時計周り方向又は反時計周り方向に付勢されるようになっている。
【0041】
一方、スキャナローラ8は、ローラレバー32に回動自在に支持され、このローラレバー32は、フレーム支軸42と平行に設けられた支軸32aを中心として回動するように構成されている。
【0042】
そして、ローラレバー8は、図示しない例えばソレノイドによって時計周り方向又は反時計周り方向に付勢され、これによりスキャナローラ8がスキャナヘッド7に押圧されるようになっている。なお、スキャナローラ8は、スキャナ送りモータ(図示せず)によって駆動される歯車列33の動力によって駆動される。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、レシート紙経路21上で、紙送りローラ13とスキャナローラ8の間に、カッタ34が設けられている。
【0044】
このカッタ34は、カッタフレーム35に取り付けられた固定刃36と、この固定刃36と組み合わされる丸刃状の可動刃37とを有している。ここで、カッタフレーム35及び固定刃37は、装置本体1a側に取り付けられている。
【0045】
また、カッタフレーム35は、スキャナローラ8に向けて形成され、ガイド部材として機能するように構成されている。
【0046】
図2〜図5は、本実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である。
【0047】
このような構成を有する本実施の形態においてロール紙Rをセットする場合には、まず、図2に示すように、開閉フレーム41を手指によって上方に引き上げ、矢印方向Aに回転させて開かせる。
【0048】
この状態では、プラテン6は、支軸13aを中心として時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21から完全に退避した位置にある。
【0049】
また、スキャナローラ8も、支軸32aを中心として時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21から完全に退避した位置にある。
【0050】
そして、ロール紙Rを装置本体1a内に投入してロール紙ホルダ11に保持させ、用紙部分10の先端をスキャナヘッド7の上方まで繰り出す。
【0051】
次いで、図3に示すように、開閉フレーム41を矢印方向Bに回転させてこれを閉じる。この状態では、プラテン6が、支軸13aを中心として反時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21上に位置する。
【0052】
そして、ロール紙Rの用紙部分10は、紙送りローラ13によって挟まれるとともに、用紙部分10の弾性力(腰)によってカッタフレーム35とスキャナローラ8に接する。なお、この時点では、スキャナローラとスキャナヘッドとは離間しており、ローラレバー32は開いた状態にある。
【0053】
さらに、図4に示すように、ローラレバー32を支軸32aを中心として反時計周り方向に付勢して閉じ、ロール紙Rの用紙部分10を紙送りローラ32によってスキャナヘッド7に押圧する。
【0054】
この状態でカッタを動作させてロール紙Rの用紙部分10を切断した後、紙送りローラ8を正方向へ回転させてレシート10aとして排出する。
【0055】
これにより、図5に示すように、ロール紙Rのセットが終了する。
【0056】
図6〜図9は、本実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である。
【0057】
本実施の形態においてロール紙Rに印字して読み取る場合には、まず、図6に示すように、紙送りローラ13を正方向へ回転させて用紙部分10を正方向に送るとともに印字ヘッド5を駆動して用紙部分10に所定の印字を行う。なお、ローラレバー32は予め閉じておく。
【0058】
次いで、紙送りローラ10を逆方向へ回転させてロール紙Rの用紙部分10を装置本体1a側へ引き込み、その先端部をカッタフレーム35の近傍まで移動させる。
【0059】
そして、図7に示すように、ローラレバー32を開いてスキャナローラ8をスキャナヘッド7から離間させるとともに、紙送りローラ13を正方向へ回転させて用紙部分10の先端部をスキャナヘッド7とスキャナローラ8との間に挿入する。
【0060】
さらに、図8に示すように、スキャナローラ8を正方向へ回転させて用紙部分10を正方向へ搬送するとともにスキャナ7によって用紙部分10の所定の領域を読み取る。
【0061】
その後、図9に示すように、カッタ35を作動させて用紙部分10を切断し、スキャナローラ8を正方向へ回転させてレシート10aとして排出する。
【0062】
他方、スリップ紙Sを読み取る場合には、図1に示すように、印字ヘッド5によってスリップ紙Sに対して所定の印字を行った後、スキャナローラ8を正方向へ回転させてスリップ紙Sを正方向へ搬送するとともにスキャナヘッド7によってスリップ紙Sの所定の領域を読み取る。
【0063】
そして、スキャナローラ8を正方向へ回転させてスリップ紙Sを排出する。
【0064】
以上述べたように本実施の形態によれば、ロール紙経路21に対してロール紙ホルダ11側に位置するプラテン6及びスキャナローラ8が、ロール紙経路21から退避するように構成されていることから、ロール紙Rをセットする際にその先端部をスキャナヘッド7とスキャナローラ8の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することが可能になる。
【0065】
また、本実施の形態によれば、ロール紙Rに印字して得られたレシート10aの内容をスキャナヘッド7で読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0066】
さらに、本実施の形態においては、プラテン6及びスキャナローラ8が一体的なカバーユニット40に組み込まれているので、簡素な構成でプラテン6及びスキャナローラ8を退避させることができる。
【0067】
さらにまた、本実施の形態においては、搬送経路2が複数系統の搬送路(スリップ紙経路20、レシート紙経路21)を有し、これらスリップ紙経路20及びレシート紙経路21が、印字ヘッド6の印字位置において合流するように構成されているので、印字ヘッド6が一つで済み、より装置構成を簡素化することができる。
【0068】
さらにまた、本実施の形態においては、スリップ紙経路20及びレシート紙経路21が、スキャナヘッド7の読取位置において合流するように構成されているので、スキャナヘッド7が一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、ロール紙Rをカッタ34で切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0069】
また、本実施の形態では、印字ヘッド6の用紙搬送方向下流側の所定位置に、カッタ35を設けられているので、従来の装置構成をそのまま利用することができる。
【0070】
特に、本実施の形態の場合、カッタ34が、分離可能な固定刃37がカバーユニット40に組み込まれているので、ロール紙Rをセットする際に、レシート紙経路21上にカッタ34を配置することが可能になる。
【0071】
さらに、本実施の形態では、カバーユニット40が、装置本体1aの蓋部を兼用するように構成されていることから、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることができる。
【0072】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
【0073】
例えば、上述の実施の形態においては、プラテン及びスキャナローラをカバーユニットに組み込むようにしたが、本発明はこれに限られず、印字ヘッド又はスキャナヘッドをカバーユニットに組み込むことも可能である。ただし、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性向上の観点からは、上記実施の形態のように、プラテン及びスキャナローラをカバーユニットに組み込むことが好ましい。
【0074】
さらに、上述の実施の形態においては、スリップ紙経路及びレシート紙経路を印字ヘッド及びスキャナヘッドの位置で合流させるようにしたが、本発明はこれに限られず、個別の搬送路を設けることも可能である。ただし、装置構成の簡素化及び処理の迅速化の観点からは、スリップ紙経路及びレシート紙経路を印字ヘッド及びスキャナヘッドの位置で合流させることが好ましい。
【0075】
さらにまた、本発明は小切手等を読み取って印字する複合処理装置のみならず、種々の読み取り、印字を行う装置に適用することができる。
【0076】
ただし、上記実施の形態のような複合処理装置に適用した場合に最も有効となるものである。
【0077】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち搬送経路に対して用紙収容部(例えばロール紙保持部)側に位置する収容部側手段が、搬送経路から退避するように構成されていることから、ロール紙等をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することができる。
【0078】
また、本発明によれば、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0079】
このような構成を有する本発明において収容部側手段が一体的なユニットに組み込まれている場合には、簡素な構成で収容部側手段を退避させることができる。
【0080】
また、収容部側手段が第1及び第2のプラテン部材である場合には、収容部の開閉に伴う、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線の屈曲回数を減らすことができるため、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性を向上させることができる。
【0081】
さらに、搬送経路が複数系統の搬送路を有し、これらの搬送路が、印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されている場合には、印字ヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができる。
【0082】
この場合、これらの搬送路が、スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成すれば、スキャナヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、用紙をカッタで切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0083】
また、印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、用紙を切断するためのカッタを設けるようにすれば、従来の装置構成をそのまま利用することができる。
【0084】
この場合、カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、このカッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれている場合には、ロール紙等をセットする際に、搬送経路上にカッタを配置することができる。
【0085】
さらに、前述のユニットが、装置本体の蓋部を兼用するように構成すれば、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合処理装置の実施の形態の概略構成を示す側面図である。
【図2】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その1)。
【図3】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その2)。
【図4】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その3)。
【図5】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その4)。
【図6】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その1)。
【図7】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その2)。
【図8】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その3)。
【図9】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その4)。
【符号の説明】
1 複合処理装置
1a 装置本体
2 搬送経路
5 印字ヘッド
6 プラテン(第1のプラテン部材)
7 スキャナヘッド
8 スキャナローラ(第2のプラテン部材)
10 用紙部分
11 ロール紙ホルダ(用紙収容部)
20 スリップ紙経路
21 ロール紙経路
34 カッタ
36 固定刃
37 可動刃
40 カバーユニット(ユニット)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば小切手等に印字された文字等を読み取るスキャナ及びこれを用いた複合処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタに、イメージスキャナ等の処理デバイスを追加して複合的な処理を装置として、例えば、印字ヘッド、イメージスキャナ及び磁気ヘッドを備えた小切手処理装置が提案されている。
【0003】
このような小切手処理装置は、小切手への必要事項の印字処理、印字後の小切手の読取処理、必要に応じ決済機関への読取画像の送信処理を行い、取引内容を電子データとして交換することにより、小切手のオンライン決済がその場で可能になるので便利である。
【0004】
従来、このような小切手処理装置として、小切手等のスリップ紙のみならず、ロール紙に対しても印字が可能な装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の複合処理装置において印字した用紙をイメージスキャナで読み取る場合には、用紙をスキャナヘッドに押し付けて送るための例えばローラ等の押圧部材を設ける必要がある。
【0006】
特に、イメージスキャナとしてCIS(Contact Image Sensor)からなるセンサを用いた場合は、焦点深度が浅いことから、ローラ等の押圧部材を用いて用紙をスキャナヘッドの正確な読取位置に押し付ける必要がある。
【0007】
しかし、ロール紙に対しても印字が可能な装置に、このような押圧部材を有するイメージスキャナを設けた場合には、ロール紙をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入しなければならず、ロール紙を投入して蓋を閉じるだけでセットが完了する従来の投げ込み式のロール紙装填機構に比べて操作が複雑になってしまうという問題がある。
【0008】
また、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合には、ロール紙をカッタで切断した後に、改めてスリップ紙として再処理する必要があり、処理時間がかかってしまうという問題もある。
【0009】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、その目的は、投げ込み式のロール紙装填機構を採用可能なイメージスキャナ付きの複合処理装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、レシートの印字及び読取処理を迅速に行うことが可能なイメージスキャナ付きの複合処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明は、装置本体の所定の用紙収容部に収容される用紙を搬送する搬送経路と、前記搬送経路の側部近傍に設けられ、前記用紙に対して所定の印字を行う印字ヘッドと、前記印字ヘッドに対し前記搬送経路を挟んで対向配置され、印字時に前記用紙を支持するための第1のプラテン部材と、前記印字ヘッドに対し用紙搬送方向下流側に設けられ、前記用紙を読み取るためのスキャナヘッドと、前記スキャナヘッドに対して前記搬送経路を挟んで対向配置され、読取時に前記前記用紙を前記スキャナヘッドに対して押圧するための第2のプラテン部材とを備え、前記印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち前記搬送経路に対して前記用紙収容部側に位置する収容部側手段が、前記搬送経路から退避するように構成されていることを特徴とする複合処理装置である。
【0012】
本発明においては、前記収容部側手段が、一体的なユニットに組み込まれていることも効果的である。
【0013】
また、前記収容部側手段が、前記第1及び第2のプラテン部材であることも効果的である。
【0014】
さらに、前記用紙収容部が、所定のロール紙を保持するロール紙保持部であることも効果的である。
【0015】
さらにまた、前記搬送経路は複数系統の搬送路を有し、前記搬送路が、前記印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されていることも効果的である。
【0016】
さらにまた、前記搬送路が、前記スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成されていることも効果的である。
【0017】
前記印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、前記用紙を切断するためのカッタが設けられていることも効果的である。
【0018】
前記カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、前記カッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれていることも効果的である。
【0019】
さらにまた、前記ユニットが、装置本体の蓋部を兼用していることも効果的である。
【0020】
本発明の場合、印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち搬送経路に対して用紙収容部(例えばロール紙保持部)側に位置する収容部側手段が、搬送経路から退避するように構成されていることから、ロール紙等をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することが可能になる。
【0021】
また、本発明によれば、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0022】
このような構成を有する本発明において収容部側手段が一体的なユニットに組み込まれている場合には、簡素な構成で収容部側手段を退避させることが可能になる。
【0023】
また、収容部側手段が第1及び第2のプラテン部材である場合には、収容部の開閉に伴う、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線の屈曲回数を減らすことができるため、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性を向上させることが可能になる。
【0024】
さらに、搬送経路が複数系統の搬送路を有し、これらの搬送路が、印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されている場合には、印字ヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することが可能になる。
【0025】
この場合、これらの搬送路が、スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成すれば、スキャナヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、用紙をカッタで切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0026】
また、印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、用紙を切断するためのカッタを設けるようにすれば、従来の装置構成をそのまま利用することが可能になる。
【0027】
この場合、カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、このカッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれている場合には、ロール紙等をセットする際に、搬送経路上にカッタを配置することが可能になる。
【0028】
さらに、前述のユニットが、装置本体の蓋部を兼用するように構成すれば、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスキャナユニット及びこれを用いた複合処理装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の複合処理装置の概略構成を示す側面図である。
【0030】
図1に示すように、本実施の形態の複合処理装置1は、装置本体1a内に、搬送経路2として、小切手等のスリップ紙Sを搬送して印字及び読取を行うためのスリップ紙経路20と、ロール紙Rから用紙10を繰り出してレシートとして発行するためのレシート紙経路21を有している。
【0031】
ここで、スリップ紙経路20は、水平方向の挿入口30を有するガイド部材3を備え、このガイド部材3を介して排出口31に向って鉛直方向に延び、側方から見てL字状に屈曲するように形成されている(図1は通常の設置状態を示すものである。)。
【0032】
そして、スリップ紙経路20の鉛直方向に延びる部分には、挿入口30側から順に、スリップ紙経路20を挟むように、スリップ送りローラ対4、印字ヘッド5及びプラテン(第1のプラテン部材)6、スキャナヘッド7、スキャナローラ(第2のプラテン部材)8が配設されている。
【0033】
また、プラテン6とスキャナローラ8との間には、スリップ紙経路20と平行な面を有するガイドフレーム9が設けられている。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態においては、スリップ紙経路20に対して挿入口30側に印字ヘッド5及びスキャナヘッド7が配設されている。そして、プラテン6は、印字ヘッド5に対しスリップ紙経路20を挟んで対向配置されている。また、スキャナローラ8は、スキャナヘッド7に対しスリップ紙経路20を挟んで対向配置されている。
【0035】
一方、スリップ紙経路20を挟んで印字ヘッド5の反対側で装置本体1aの底部には、ロール紙Rを収容保持するためのロール紙ホルダ(用紙収容部)11が設けられている。
【0036】
本実施の形態の場合、レシート紙経路21は、前記印字ヘッド5の印字位置及びスキャナヘッド7の読取位置においてスリップ紙経路20と合流するように構成されている。
【0037】
すなわち、ロール紙Rから繰り出される用紙部分10が、紙送りローラ12、13を介して印字ヘッド5とプラテン6との間を通り、後述するカッタ34によって切断された後に、スキャナヘッド7とスキャナローラ8の間を通って排出口31から排出されるように構成されている。
【0038】
本実施の形態においては、上述したプラテン6、スキャナローラ8及び紙送りローラ12が、開閉フレーム41を有する一体的なカバーユニット(ユニット)40に組み込まれている。
【0039】
この開閉フレーム41は、例えばロール紙ホルダ11の後端部においてスリップ紙経路20及びレシート紙経路21と平行に設けられたフレーム支軸42を中心として上下方向に回動開閉自在に構成され、装置本体1aの蓋部として兼用する機能を有するものである。
【0040】
カバーユニット40に組み込まれたプラテン6は、フレーム支軸42と平行に設けられた紙送りローラ13の支軸13aを中心として回動するように構成されている。そして、プラテン6は、図示しない例えばバネによって、後述するように時計周り方向又は反時計周り方向に付勢されるようになっている。
【0041】
一方、スキャナローラ8は、ローラレバー32に回動自在に支持され、このローラレバー32は、フレーム支軸42と平行に設けられた支軸32aを中心として回動するように構成されている。
【0042】
そして、ローラレバー8は、図示しない例えばソレノイドによって時計周り方向又は反時計周り方向に付勢され、これによりスキャナローラ8がスキャナヘッド7に押圧されるようになっている。なお、スキャナローラ8は、スキャナ送りモータ(図示せず)によって駆動される歯車列33の動力によって駆動される。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、レシート紙経路21上で、紙送りローラ13とスキャナローラ8の間に、カッタ34が設けられている。
【0044】
このカッタ34は、カッタフレーム35に取り付けられた固定刃36と、この固定刃36と組み合わされる丸刃状の可動刃37とを有している。ここで、カッタフレーム35及び固定刃37は、装置本体1a側に取り付けられている。
【0045】
また、カッタフレーム35は、スキャナローラ8に向けて形成され、ガイド部材として機能するように構成されている。
【0046】
図2〜図5は、本実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である。
【0047】
このような構成を有する本実施の形態においてロール紙Rをセットする場合には、まず、図2に示すように、開閉フレーム41を手指によって上方に引き上げ、矢印方向Aに回転させて開かせる。
【0048】
この状態では、プラテン6は、支軸13aを中心として時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21から完全に退避した位置にある。
【0049】
また、スキャナローラ8も、支軸32aを中心として時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21から完全に退避した位置にある。
【0050】
そして、ロール紙Rを装置本体1a内に投入してロール紙ホルダ11に保持させ、用紙部分10の先端をスキャナヘッド7の上方まで繰り出す。
【0051】
次いで、図3に示すように、開閉フレーム41を矢印方向Bに回転させてこれを閉じる。この状態では、プラテン6が、支軸13aを中心として反時計周り方向に付勢され、レシート紙経路21上に位置する。
【0052】
そして、ロール紙Rの用紙部分10は、紙送りローラ13によって挟まれるとともに、用紙部分10の弾性力(腰)によってカッタフレーム35とスキャナローラ8に接する。なお、この時点では、スキャナローラとスキャナヘッドとは離間しており、ローラレバー32は開いた状態にある。
【0053】
さらに、図4に示すように、ローラレバー32を支軸32aを中心として反時計周り方向に付勢して閉じ、ロール紙Rの用紙部分10を紙送りローラ32によってスキャナヘッド7に押圧する。
【0054】
この状態でカッタを動作させてロール紙Rの用紙部分10を切断した後、紙送りローラ8を正方向へ回転させてレシート10aとして排出する。
【0055】
これにより、図5に示すように、ロール紙Rのセットが終了する。
【0056】
図6〜図9は、本実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である。
【0057】
本実施の形態においてロール紙Rに印字して読み取る場合には、まず、図6に示すように、紙送りローラ13を正方向へ回転させて用紙部分10を正方向に送るとともに印字ヘッド5を駆動して用紙部分10に所定の印字を行う。なお、ローラレバー32は予め閉じておく。
【0058】
次いで、紙送りローラ10を逆方向へ回転させてロール紙Rの用紙部分10を装置本体1a側へ引き込み、その先端部をカッタフレーム35の近傍まで移動させる。
【0059】
そして、図7に示すように、ローラレバー32を開いてスキャナローラ8をスキャナヘッド7から離間させるとともに、紙送りローラ13を正方向へ回転させて用紙部分10の先端部をスキャナヘッド7とスキャナローラ8との間に挿入する。
【0060】
さらに、図8に示すように、スキャナローラ8を正方向へ回転させて用紙部分10を正方向へ搬送するとともにスキャナ7によって用紙部分10の所定の領域を読み取る。
【0061】
その後、図9に示すように、カッタ35を作動させて用紙部分10を切断し、スキャナローラ8を正方向へ回転させてレシート10aとして排出する。
【0062】
他方、スリップ紙Sを読み取る場合には、図1に示すように、印字ヘッド5によってスリップ紙Sに対して所定の印字を行った後、スキャナローラ8を正方向へ回転させてスリップ紙Sを正方向へ搬送するとともにスキャナヘッド7によってスリップ紙Sの所定の領域を読み取る。
【0063】
そして、スキャナローラ8を正方向へ回転させてスリップ紙Sを排出する。
【0064】
以上述べたように本実施の形態によれば、ロール紙経路21に対してロール紙ホルダ11側に位置するプラテン6及びスキャナローラ8が、ロール紙経路21から退避するように構成されていることから、ロール紙Rをセットする際にその先端部をスキャナヘッド7とスキャナローラ8の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することが可能になる。
【0065】
また、本実施の形態によれば、ロール紙Rに印字して得られたレシート10aの内容をスキャナヘッド7で読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0066】
さらに、本実施の形態においては、プラテン6及びスキャナローラ8が一体的なカバーユニット40に組み込まれているので、簡素な構成でプラテン6及びスキャナローラ8を退避させることができる。
【0067】
さらにまた、本実施の形態においては、搬送経路2が複数系統の搬送路(スリップ紙経路20、レシート紙経路21)を有し、これらスリップ紙経路20及びレシート紙経路21が、印字ヘッド6の印字位置において合流するように構成されているので、印字ヘッド6が一つで済み、より装置構成を簡素化することができる。
【0068】
さらにまた、本実施の形態においては、スリップ紙経路20及びレシート紙経路21が、スキャナヘッド7の読取位置において合流するように構成されているので、スキャナヘッド7が一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、ロール紙Rをカッタ34で切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することが可能になる。
【0069】
また、本実施の形態では、印字ヘッド6の用紙搬送方向下流側の所定位置に、カッタ35を設けられているので、従来の装置構成をそのまま利用することができる。
【0070】
特に、本実施の形態の場合、カッタ34が、分離可能な固定刃37がカバーユニット40に組み込まれているので、ロール紙Rをセットする際に、レシート紙経路21上にカッタ34を配置することが可能になる。
【0071】
さらに、本実施の形態では、カバーユニット40が、装置本体1aの蓋部を兼用するように構成されていることから、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることができる。
【0072】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
【0073】
例えば、上述の実施の形態においては、プラテン及びスキャナローラをカバーユニットに組み込むようにしたが、本発明はこれに限られず、印字ヘッド又はスキャナヘッドをカバーユニットに組み込むことも可能である。ただし、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性向上の観点からは、上記実施の形態のように、プラテン及びスキャナローラをカバーユニットに組み込むことが好ましい。
【0074】
さらに、上述の実施の形態においては、スリップ紙経路及びレシート紙経路を印字ヘッド及びスキャナヘッドの位置で合流させるようにしたが、本発明はこれに限られず、個別の搬送路を設けることも可能である。ただし、装置構成の簡素化及び処理の迅速化の観点からは、スリップ紙経路及びレシート紙経路を印字ヘッド及びスキャナヘッドの位置で合流させることが好ましい。
【0075】
さらにまた、本発明は小切手等を読み取って印字する複合処理装置のみならず、種々の読み取り、印字を行う装置に適用することができる。
【0076】
ただし、上記実施の形態のような複合処理装置に適用した場合に最も有効となるものである。
【0077】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち搬送経路に対して用紙収容部(例えばロール紙保持部)側に位置する収容部側手段が、搬送経路から退避するように構成されていることから、ロール紙等をセットする際にその先端部をスキャナヘッドと押圧部材の間に挿入する必要がなく、従来の投げ込み式のロール紙装填機構を採用して装置を構成することができる。
【0078】
また、本発明によれば、ロール紙に印字して得られたレシートの内容をイメージスキャナで読み込む場合に、改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0079】
このような構成を有する本発明において収容部側手段が一体的なユニットに組み込まれている場合には、簡素な構成で収容部側手段を退避させることができる。
【0080】
また、収容部側手段が第1及び第2のプラテン部材である場合には、収容部の開閉に伴う、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線の屈曲回数を減らすことができるため、印字ヘッド、スキャナヘッドの配線部の信頼性を向上させることができる。
【0081】
さらに、搬送経路が複数系統の搬送路を有し、これらの搬送路が、印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されている場合には、印字ヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができる。
【0082】
この場合、これらの搬送路が、スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成すれば、スキャナヘッドが一つで済み、より装置構成を簡素化することができるとともに、用紙をカッタで切断した後に改めてスリップ紙として再処理する必要がなくなるので、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0083】
また、印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、用紙を切断するためのカッタを設けるようにすれば、従来の装置構成をそのまま利用することができる。
【0084】
この場合、カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、このカッタ部材の一部が前述のユニットに組み込まれている場合には、ロール紙等をセットする際に、搬送経路上にカッタを配置することができる。
【0085】
さらに、前述のユニットが、装置本体の蓋部を兼用するように構成すれば、従来の装置構成をそのまま用いて簡素な複合処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合処理装置の実施の形態の概略構成を示す側面図である。
【図2】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その1)。
【図3】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その2)。
【図4】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その3)。
【図5】同実施の形態においてロール紙をセットする工程を示す説明図である(その4)。
【図6】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その1)。
【図7】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その2)。
【図8】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その3)。
【図9】同実施の形態におけるロール紙へ印字及び読取シーケンスを示す説明図である(その4)。
【符号の説明】
1 複合処理装置
1a 装置本体
2 搬送経路
5 印字ヘッド
6 プラテン(第1のプラテン部材)
7 スキャナヘッド
8 スキャナローラ(第2のプラテン部材)
10 用紙部分
11 ロール紙ホルダ(用紙収容部)
20 スリップ紙経路
21 ロール紙経路
34 カッタ
36 固定刃
37 可動刃
40 カバーユニット(ユニット)
Claims (9)
- 装置本体の所定の用紙収容部に収容される用紙を搬送する搬送経路と、
前記搬送経路の側部近傍に設けられ、前記用紙に対して所定の印字を行う印字ヘッドと、
前記印字ヘッドに対し前記搬送経路を挟んで対向配置され、印字時に前記用紙を支持するための第1のプラテン部材と、
前記印字ヘッドに対し用紙搬送方向下流側に設けられ、前記用紙を読み取るためのスキャナヘッドと、
前記スキャナヘッドに対して前記搬送経路を挟んで対向配置され、読取時に前記前記用紙を前記スキャナヘッドに対して押圧するための第2のプラテン部材とを備え、
前記印字ヘッド、スキャナヘッド、第1及び第2のプラテン部材のうち前記搬送経路に対して前記用紙収容部側に位置する収容部側手段が、前記搬送経路から退避するように構成されていることを特徴とする複合処理装置。 - 請求項1において、前記収容部側手段が、一体的なユニットに組み込まれていることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項1又は2のいずれかにおいて、前記収容部側手段が、前記第1及び第2のプラテン部材であることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記用紙収容部が、所定のロール紙を保持するロール紙保持部であることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記搬送経路は複数系統の搬送路を有し、前記搬送路が、前記印字ヘッドの印字位置において合流するように構成されていることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項5において、前記搬送路が、前記スキャナヘッドの読取位置において合流するように構成されていることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記印字ヘッドの用紙搬送方向下流側の所定位置に、前記用紙を切断するためのカッタが設けられていることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項7において、前記カッタが、分離可能なカッタ部材を有し、前記カッタ部材の一部が請求項2記載のユニットに組み込まれていることを特徴とする複合処理装置。
- 請求項2乃至8のいずれかにおいて、前記ユニットが、装置本体の蓋部を兼用していることを特徴とする複合処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170632A JP2004009715A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 複合処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002170632A JP2004009715A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 複合処理装置 |
Publications (1)
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JP2004009715A true JP2004009715A (ja) | 2004-01-15 |
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Family Applications (1)
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JP2002170632A Withdrawn JP2004009715A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 複合処理装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004009715A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2557767A4 (en) * | 2010-04-09 | 2015-11-25 | Shandong New Beiyang Inf Tech | INTEGRATED SCANNING / PRINTING DEVICE FOR PRINTING AND CALCULATING LOTTERY CERTIFICATES |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002170632A patent/JP2004009715A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2557767A4 (en) * | 2010-04-09 | 2015-11-25 | Shandong New Beiyang Inf Tech | INTEGRATED SCANNING / PRINTING DEVICE FOR PRINTING AND CALCULATING LOTTERY CERTIFICATES |
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