JP2004008341A - 医療機器用ラベルと医療機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ラベルの熱伸縮を低減することができる医療機器用ラベルと医療機器を提供することを最も主要な特徴とする。
【解決手段】内視鏡1のコネクタ部10に貼り付けたシート状のラベル本体12に切り込み17を設け、熱変形によって伸縮するラベル本体12に加わる伸縮力をこの切り込み17によって分散させるものである。
【選択図】 図2
【解決手段】内視鏡1のコネクタ部10に貼り付けたシート状のラベル本体12に切り込み17を設け、熱変形によって伸縮するラベル本体12に加わる伸縮力をこの切り込み17によって分散させるものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、体腔内を観察、処置するための内視鏡などの医療機器の一部に貼り付けられて使用され、使用上の注意事項や、製造元などの情報が記載された医療機器用ラベルと医療機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、医療機器としての内視鏡は、光源装置や、制御装置などの外部装置に接続して使用する。ここで、内視鏡の操作部に基端部が接続されたユニバーサルコードの先端部にはコネクタ部が連結されている。そして、このコネクタ部を介して外部装置と内視鏡との接続が行われる。
【0003】
また、例えば特開平10−276963号公報にはこのコネクタ部に内視鏡の使用上の注意事項や、製造元を記載したラベルが貼り付けられている構成が開示されている。
【0004】
医療機器用のラベルとしては、例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のシートによって形成されたラベルが従来から用いられている。このラベルは、シート状のラベル本体の母材層の表面側に注意文などを表示する印刷層と、この印刷層を保護するためのラミネート層が順次、積層されているとともに、母材層の裏面側にコネクタなどに貼り付けるための粘着材層が積層されて構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、医療機器としての内視鏡や、各種処置具などは、使用後に洗浄、滅菌などの作業が行なわれる。ここで、オートクレーブ滅菌などの滅菌作業時には高温、高圧の雰囲気の下で医療機器が保持される。そのため、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下では、その熱水によりラベルの伸縮は避けられない。
【0006】
ここで、熱滅菌を施している医療機器に貼付されているラベルは熱収縮率の違う複数の層から構成されている。そのため、ラベルが伸縮すると、ラベル本体の母材層、またはラベル本体を構成する各層間の接合部に伸縮方向の力が働く。その結果、ラベルが、熱による伸縮の繰り返しが原因で、層の接合部が剥離し、ラベルの剥離などの不具合が発生することがある。これにより、ラベル自体が医療機器から剥離してしまう問題がある。
【0007】
例えば、上記従来構成のラベルを医療機器に貼り付けて、これをオートクレーブ滅菌に投入すると、ラベルが伸縮し、ラミネート層と印刷層とが剥離して、ラベル全体がよれよれになることが確認されている。
【0008】
また、ラベルの面積が大きくなると、前述した伸縮の影響をより大きく受け、ラベルの剥離が進行することが分かっている。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、ラベルの熱伸縮を低減することができる医療機器用ラベルと医療機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シート状のラベル本体の表面に医療機器に関する情報が表示され、滅菌可能な医療機器に前記ラベル本体の裏面が貼付される医療機器用ラベルにおいて、
熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段を前記ラベル本体に設けたことを特徴とする医療機器用ラベルである。
【0011】
そして、本請求項1の発明では、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑えるようにしたものである。
【0012】
請求項2の発明は、熱滅菌可能な医療機器において、
シート状のラベル本体の表面に前記医療機器の本体に関する情報が表示され、前記医療機器本体に前記ラベル本体の裏面が貼付されるラベルと、
前記ラベル本体に設けられ、熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と
を有することを特徴とする医療機器である。
【0013】
そして、本請求項2の発明では、医療機器をオートクレーブ滅菌などの処理する際に、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑え、ラベル自体が医療機器から剥離してしまうことを防止するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の医療機器としての内視鏡1の概略構成を示すものである。この内視鏡1には体内に挿入される細長い挿入部2の基端部に手元側の操作部3が連結されている。
【0015】
さらに、挿入部2は、図示しない固体撮像素子を搭載した先端部4と、この先端部4の後部に設けられた湾曲自在の湾曲部5と、この湾曲部5の後部に設けられた長尺で可とう性を有する軟性部6とが連設されて構成されている。
【0016】
また、操作部3には、挿入部2側の部分に術者が把持する把持部7が設けられている。さらに、操作部3の一側面には、湾曲部5を湾曲操作するための湾曲操作レバー8が設けられている。この操作部3の他側面にはユニバーサルコード9の基端部が連結されている。ユニバーサルコード9の先端部側には、内視鏡1と同時に使用する光源装置や制御装置などの外部装置に接続するためのコネクタ部10が連結されている。
【0017】
コネクタ部10の外周面には、医療機器用ラベル11が貼り付けられている。このラベル11には図2(A)に示すように例えば内視鏡1の使用上の注意事項や製造元などの医療機器に関する情報が記載されている。
【0018】
さらに、本実施の形態の医療機器用ラベル11には、図2(B)に示すように例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のシートによって形成されたシート状のラベル本体12が設けられている。このラベル本体12の母材層13の表面側には注意文などを表示する印刷層14と、この印刷層14を保護するための透明なラミネート層15とが順次、積層されている。さらに、母材層13の裏面側にはコネクタ部10などに貼り付けるための粘着材層16が積層されて構成されている。
【0019】
また、ラベル11には、図2(A)に示すように、そのシート状のラベル面全体に複数の切り込み(伸縮力分散手段)17が設けられている。そして、上記構成のラベル11を医療機器である内視鏡1のコネクタ部10に貼り付けて、これを例えば、オートクレーブ滅菌する場合には熱変形によって伸縮するラベル本体12に加わる伸縮力を切り込み17によって分散させるようになっている。
【0020】
また、内視鏡1のコネクタ部10には図3に示すように円柱状のコネクタ本体10aの端末部にライトガイドファイバ接続部18が突設されている。さらに、このコネクタ本体10aの外周面には一側面に電気接点部19が配設されている。この電気接点部19には防水キャップ20が着脱可能に取り付けられるようになっている。この防水キャップ20の構成は、例えば特開平7−191266号公報に開示されている通りである。そして、内視鏡1の洗浄、滅菌などの作業時にはこの防水キャップ20をコネクタ部10の電気接点部19に取り付けることによって、内視鏡1を防水構造にするようになっている。
【0021】
また、コネクタ本体10aの基端部側の円柱部には、チェーン取り付け部材21が取り付けられている。このチェーン取り付け部材21には弾性部材で構成された取り付けリング22が設けられている。この取り付けリング22の弾性力を利用することで、円柱状のコネクタ本体10aにもチェーン取り付け部材21を着脱自在に取り付けることが可能である。
【0022】
さらに、チェーン取り付け部材21にはチェーン23の一端部が固定されている。このチェーン23の他端部は防水キャップ20に固定されている。これにより、コネクタ部10と防水キャップ20は、チェーン23によって接続されている。
【0023】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。内視鏡1の使用後には洗浄、滅菌などの作業が行なわれる。このとき、例えばオートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベル11に伸縮が生じた際に、ラベル本体12の母材層13またはラベル11を構成する各層の接合部に伸縮方向の力が働いても、ラベル11の切り込み17によって、その力を開放する(その力の伝達を遮断する)ことができる。そのため、ラベル本体12に加わる伸縮力をラベル本体12の切り込み17によって分散させ、その力を開放することにより、熱歪によりラベル面に働く熱応力を低減させ、ラベル11の剥離の進行を抑えることができる。
【0024】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、ラベル11のシート状のラベル面全体に複数の切り込み17を設けたので、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下でも、或いは経時的にその他の理由からラベル11の伸縮によるラベル11の剥離を抑えることができる。そのため、本実施の形態のラベル11を内視鏡1などの医療機器に貼り付けることで、その使用者に対して、必要な情報を確実に伝えることが可能となる。
【0025】
さらに、本実施の形態のラベル11では、切り込み17の部分でラベル11の伸縮を吸収し、ラベル11の剥離防止に効果があることが確認されている。そのため、ラベル11の伸縮の影響を受け易い比較的大型のラベルも使用することが可能となる。
【0026】
また、図4(A)は第1の実施の形態の内視鏡1における防水キャップ20のチェーン取り付け部材21の第1の変形例を示すものである。本変形例のチェーン取り付け部材21ではコネクタ部10のコネクタ本体10aの円柱部の直径よりやや小さい円形部31が設けられている。この円形部31の一部にはリングを切り離した切欠部32が形成されている。この切欠部32の両端部には外向きに屈曲された屈曲部33が形成されている。さらに、各屈曲部33の先端部にはチェーン取り付け部34が形成されている。
【0027】
そして、本変形例のチェーン取り付け部材21の使用時には、円形部31をコネクタ部10の円柱部に嵌め込み、チェーン取り付け部34にチェーン23の基端部を取り付ける。このとき、円形部31はコネクタ部10のコネクタ本体10aの円柱部の直径よりやや小さく形成されているので、円形部31の弾性力がコネクタ部10に対して圧接される方向に働く。そのため、チェーン取り付け部材21とチェーン23は、コネクタ部10に対して固定される。なお、チェーン23の基端部には、例えば、チェーン取り付け部材21のチェーン取り付け部34よりもやや小さい孔を形成した弾性部材を使用することができる。
【0028】
さらに、図4(B)は防水キャップ20のチェーン取り付け部材21の第2の変形例を示すものである。本変形例では帯状に形成した固定ベルト41の一端部側に2つの突起部42、他端部側に2つの係止孔43が設けられている。
【0029】
さらに、固定ベルト41の内側の突起部42と係止孔43との間の中心間距離である固定有効長L1はコネクタ部10の円柱部の円周長よりもやや短く設定されている。これにより、コネクタ部10の円柱部に固定ベルト41を巻き付け、突起部42と係止孔43を嵌め合わせることで、これらを固定する際に、固定ベルト41の弾性力が働くようにしてある。また、固定ベルト41には、チェーン23を固定するための固定孔44が形成されている。そして、この固定孔44にチェーン23の基端部を固定するようになっている。
【0030】
また、図5は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のラベル11におけるシート状のラベル面全体に亙り分散させた多数のメッシュ状の孔(伸縮力分散手段)51を設けたものである。それ以外の構成は、第1の実施の形態と同じである。
【0031】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態ではオートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベル11に伸縮が生じた際に、ラベル本体12の母材層13またはラベル11を構成する各層の接合部に伸縮方向の力が働いても、ラベル11のメッシュ状の孔51によって、その力を開放する(その力の伝達を遮断する)ことができる。そのため、ラベル本体12に加わる伸縮力をラベル本体12のメッシュ状の孔51によって分散させ、その力を開放することにより、熱歪によりラベル面に働く熱応力を低減させ、ラベル11の剥離の進行を抑えることができる
そこで、本実施の形態ではラベル11のシート状のラベル面全体に多数のメッシュ状の孔51を設けたので、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下でも、ラベル11の伸縮によるラベル11の剥離を抑えることができる。
【0032】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 医療機器に用いられるラベルにおいて、
前記ラベルの全体に切り込みを入れたことを特徴とする医療機器用のラベル。
【0033】
(付記項2) 前記ラベルにおいて、ラベルの全体にメッシュ状の孔を設けたことを特徴とする医療機器用のラベル。
【0034】
(付記項3) 滅菌可能な医療機器に貼付される医療用ラベルにおいて、
前記熱滅菌により伸縮力が生じる伸縮部と、
前記伸縮部に形成され、前記伸縮部に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と、
を有することを特徴とする医療用ラベル。
【0035】
(付記項4) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた切り込み部を含むこと、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0036】
(付記項5) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた穿孔部を含むこと、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0037】
(付記項6) 前記伸縮力分散手段は前記医療機器のラベルが貼付される位置の形状に適合するように前記伸縮部に形成されること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0038】
(付記項7) 前記伸縮部は収縮率の異なる複数の層から成ること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0039】
(付記項8) 前記伸縮部は複数のポリエステル層から成ること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0040】
(付記項9) 熱滅菌可能な医療機器において、
前記熱滅菌により伸縮する伸縮部を有するラベルと、
前記ラベルを前記医療機器に貼付するために前記ラベルに設けられた貼付手段と、
前記伸縮部に形成され前記伸縮部に生じる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と、
を有することを特徴とする医療機器。
【0041】
(付記項10) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた切り込み部を含むこと、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0042】
(付記項11) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた穿孔部を含むこと、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0043】
(付記項12) 前記伸縮力分散手段は前記医療機器のラベルが貼付される位置の形状に適合するように前記伸縮部に形成されること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0044】
(付記項13) 前記伸縮部は収縮率の異なる複数の層から成ること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0045】
(付記項14) 前記伸縮部は複数のポリエステル層から成ること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0046】
(付記項1〜14の従来技術) 医療機器用のラベルは、例えば、体腔内を観察、処置するための内視鏡で使用されている。
【0047】
一般に、内視鏡は、光源装置や制御装置などの外部装置に接続して使用する。外部装置と内視鏡との接続は、例えばユニバーサルコードで内視鏡の操作部に接続されたコネクタ部を介して行われる。このコネクタ部には、特開平10−276963号公報に開示されるように、内視鏡の使用上の注意事項や製造元を記載したラベルが貼り付けられている。
【0048】
(付記項1〜14が解決しようとする課題) 従来、医療機器用のラベルとしては、例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のラベルが用いられている。前記ラベルは、コネクタなど貼り付けるための粘着材層と、ラベルの母材層、注意文などを表示する印刷層、印刷層を保護するためのラミネート層から構成されている。
【0049】
しかしながら、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下では、その熱水によりラベルの伸縮は避けられない。ラベルが伸縮すると、母材または前記ラベルを構成する層との接合部に伸縮方向の力が働き、その結果、ラベルの剥離などの不具合が発生することがあった。また、ラベルの面積が大きくなると、前記伸縮の影響をより大きく受け、ラベルの剥離が進行することが分かっている。
【0050】
(付記項1の目的) 本発明の目的は、ラベルの熱伸縮を低減することができる医療機器用ラベルと医療機器を提供することにある。
【0051】
(付記項1の課題を解決するための手段) 医療機器に用いられるラベルにおいて、前記ラベルの全体に切り込みを入れたことを特徴とする。
【0052】
(付記項2の課題を解決するための手段) 前記ラベルにおいて、ラベルの全体にメッシュ状の孔を設けたことを特徴とする。
【0053】
(付記項1、2の作用) オートクレーブ滅菌などによってラベルに伸縮が生じた結果、母材またはラベルを構成する各層との接合部に伸縮方向の力が働いても、請求項に記載の切り込みや孔部で、その力を開放することが可能となる。その結果、ラベルの剥離の進行を抑えることができる。
【0054】
(付記項1、2の効果) 以上の説明の通り、本発明によれば、経時的にその他の理由からラベルの伸縮が発生しても、ラベルの剥離などの不具合を抑えることが可能である。これを医療機器に貼り付けることで、その使用者に対して、必要な情報を確実に伝えることが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、熱変形によって伸縮するラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段をラベル本体に設けたので、ラベルの熱伸縮を低減することができる。
【0056】
請求項2の発明によれば、医療機器をオートクレーブ滅菌などの処理する際に、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑え、ラベル自体が医療機器から剥離してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す内視鏡の斜視図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡のコネクタ部に貼り付けられているラベルの一例を示すもので、(A)はコネクタ部の側面図、(B)はラベルの縦断面図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡におけるコネクタ部の防水キャップの取付け状態を示す側面図。
【図4】(A)は第1の実施の形態の内視鏡における防水キャップのチェーン取り付け部材の第1の変形例を示す平面図、(B)は防水キャップのチェーン取り付け部材の第2の変形例を示す側面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の内視鏡のコネクタ部に貼り付けられているラベルを示すコネクタ部の側面図。
【符号の説明】
1 内視鏡
10 コネクタ部
11 ラベル
12 ラベル本体
17 切り込み(伸縮力分散手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、体腔内を観察、処置するための内視鏡などの医療機器の一部に貼り付けられて使用され、使用上の注意事項や、製造元などの情報が記載された医療機器用ラベルと医療機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、医療機器としての内視鏡は、光源装置や、制御装置などの外部装置に接続して使用する。ここで、内視鏡の操作部に基端部が接続されたユニバーサルコードの先端部にはコネクタ部が連結されている。そして、このコネクタ部を介して外部装置と内視鏡との接続が行われる。
【0003】
また、例えば特開平10−276963号公報にはこのコネクタ部に内視鏡の使用上の注意事項や、製造元を記載したラベルが貼り付けられている構成が開示されている。
【0004】
医療機器用のラベルとしては、例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のシートによって形成されたラベルが従来から用いられている。このラベルは、シート状のラベル本体の母材層の表面側に注意文などを表示する印刷層と、この印刷層を保護するためのラミネート層が順次、積層されているとともに、母材層の裏面側にコネクタなどに貼り付けるための粘着材層が積層されて構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、医療機器としての内視鏡や、各種処置具などは、使用後に洗浄、滅菌などの作業が行なわれる。ここで、オートクレーブ滅菌などの滅菌作業時には高温、高圧の雰囲気の下で医療機器が保持される。そのため、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下では、その熱水によりラベルの伸縮は避けられない。
【0006】
ここで、熱滅菌を施している医療機器に貼付されているラベルは熱収縮率の違う複数の層から構成されている。そのため、ラベルが伸縮すると、ラベル本体の母材層、またはラベル本体を構成する各層間の接合部に伸縮方向の力が働く。その結果、ラベルが、熱による伸縮の繰り返しが原因で、層の接合部が剥離し、ラベルの剥離などの不具合が発生することがある。これにより、ラベル自体が医療機器から剥離してしまう問題がある。
【0007】
例えば、上記従来構成のラベルを医療機器に貼り付けて、これをオートクレーブ滅菌に投入すると、ラベルが伸縮し、ラミネート層と印刷層とが剥離して、ラベル全体がよれよれになることが確認されている。
【0008】
また、ラベルの面積が大きくなると、前述した伸縮の影響をより大きく受け、ラベルの剥離が進行することが分かっている。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、ラベルの熱伸縮を低減することができる医療機器用ラベルと医療機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シート状のラベル本体の表面に医療機器に関する情報が表示され、滅菌可能な医療機器に前記ラベル本体の裏面が貼付される医療機器用ラベルにおいて、
熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段を前記ラベル本体に設けたことを特徴とする医療機器用ラベルである。
【0011】
そして、本請求項1の発明では、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑えるようにしたものである。
【0012】
請求項2の発明は、熱滅菌可能な医療機器において、
シート状のラベル本体の表面に前記医療機器の本体に関する情報が表示され、前記医療機器本体に前記ラベル本体の裏面が貼付されるラベルと、
前記ラベル本体に設けられ、熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と
を有することを特徴とする医療機器である。
【0013】
そして、本請求項2の発明では、医療機器をオートクレーブ滅菌などの処理する際に、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑え、ラベル自体が医療機器から剥離してしまうことを防止するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の医療機器としての内視鏡1の概略構成を示すものである。この内視鏡1には体内に挿入される細長い挿入部2の基端部に手元側の操作部3が連結されている。
【0015】
さらに、挿入部2は、図示しない固体撮像素子を搭載した先端部4と、この先端部4の後部に設けられた湾曲自在の湾曲部5と、この湾曲部5の後部に設けられた長尺で可とう性を有する軟性部6とが連設されて構成されている。
【0016】
また、操作部3には、挿入部2側の部分に術者が把持する把持部7が設けられている。さらに、操作部3の一側面には、湾曲部5を湾曲操作するための湾曲操作レバー8が設けられている。この操作部3の他側面にはユニバーサルコード9の基端部が連結されている。ユニバーサルコード9の先端部側には、内視鏡1と同時に使用する光源装置や制御装置などの外部装置に接続するためのコネクタ部10が連結されている。
【0017】
コネクタ部10の外周面には、医療機器用ラベル11が貼り付けられている。このラベル11には図2(A)に示すように例えば内視鏡1の使用上の注意事項や製造元などの医療機器に関する情報が記載されている。
【0018】
さらに、本実施の形態の医療機器用ラベル11には、図2(B)に示すように例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のシートによって形成されたシート状のラベル本体12が設けられている。このラベル本体12の母材層13の表面側には注意文などを表示する印刷層14と、この印刷層14を保護するための透明なラミネート層15とが順次、積層されている。さらに、母材層13の裏面側にはコネクタ部10などに貼り付けるための粘着材層16が積層されて構成されている。
【0019】
また、ラベル11には、図2(A)に示すように、そのシート状のラベル面全体に複数の切り込み(伸縮力分散手段)17が設けられている。そして、上記構成のラベル11を医療機器である内視鏡1のコネクタ部10に貼り付けて、これを例えば、オートクレーブ滅菌する場合には熱変形によって伸縮するラベル本体12に加わる伸縮力を切り込み17によって分散させるようになっている。
【0020】
また、内視鏡1のコネクタ部10には図3に示すように円柱状のコネクタ本体10aの端末部にライトガイドファイバ接続部18が突設されている。さらに、このコネクタ本体10aの外周面には一側面に電気接点部19が配設されている。この電気接点部19には防水キャップ20が着脱可能に取り付けられるようになっている。この防水キャップ20の構成は、例えば特開平7−191266号公報に開示されている通りである。そして、内視鏡1の洗浄、滅菌などの作業時にはこの防水キャップ20をコネクタ部10の電気接点部19に取り付けることによって、内視鏡1を防水構造にするようになっている。
【0021】
また、コネクタ本体10aの基端部側の円柱部には、チェーン取り付け部材21が取り付けられている。このチェーン取り付け部材21には弾性部材で構成された取り付けリング22が設けられている。この取り付けリング22の弾性力を利用することで、円柱状のコネクタ本体10aにもチェーン取り付け部材21を着脱自在に取り付けることが可能である。
【0022】
さらに、チェーン取り付け部材21にはチェーン23の一端部が固定されている。このチェーン23の他端部は防水キャップ20に固定されている。これにより、コネクタ部10と防水キャップ20は、チェーン23によって接続されている。
【0023】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。内視鏡1の使用後には洗浄、滅菌などの作業が行なわれる。このとき、例えばオートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベル11に伸縮が生じた際に、ラベル本体12の母材層13またはラベル11を構成する各層の接合部に伸縮方向の力が働いても、ラベル11の切り込み17によって、その力を開放する(その力の伝達を遮断する)ことができる。そのため、ラベル本体12に加わる伸縮力をラベル本体12の切り込み17によって分散させ、その力を開放することにより、熱歪によりラベル面に働く熱応力を低減させ、ラベル11の剥離の進行を抑えることができる。
【0024】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、ラベル11のシート状のラベル面全体に複数の切り込み17を設けたので、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下でも、或いは経時的にその他の理由からラベル11の伸縮によるラベル11の剥離を抑えることができる。そのため、本実施の形態のラベル11を内視鏡1などの医療機器に貼り付けることで、その使用者に対して、必要な情報を確実に伝えることが可能となる。
【0025】
さらに、本実施の形態のラベル11では、切り込み17の部分でラベル11の伸縮を吸収し、ラベル11の剥離防止に効果があることが確認されている。そのため、ラベル11の伸縮の影響を受け易い比較的大型のラベルも使用することが可能となる。
【0026】
また、図4(A)は第1の実施の形態の内視鏡1における防水キャップ20のチェーン取り付け部材21の第1の変形例を示すものである。本変形例のチェーン取り付け部材21ではコネクタ部10のコネクタ本体10aの円柱部の直径よりやや小さい円形部31が設けられている。この円形部31の一部にはリングを切り離した切欠部32が形成されている。この切欠部32の両端部には外向きに屈曲された屈曲部33が形成されている。さらに、各屈曲部33の先端部にはチェーン取り付け部34が形成されている。
【0027】
そして、本変形例のチェーン取り付け部材21の使用時には、円形部31をコネクタ部10の円柱部に嵌め込み、チェーン取り付け部34にチェーン23の基端部を取り付ける。このとき、円形部31はコネクタ部10のコネクタ本体10aの円柱部の直径よりやや小さく形成されているので、円形部31の弾性力がコネクタ部10に対して圧接される方向に働く。そのため、チェーン取り付け部材21とチェーン23は、コネクタ部10に対して固定される。なお、チェーン23の基端部には、例えば、チェーン取り付け部材21のチェーン取り付け部34よりもやや小さい孔を形成した弾性部材を使用することができる。
【0028】
さらに、図4(B)は防水キャップ20のチェーン取り付け部材21の第2の変形例を示すものである。本変形例では帯状に形成した固定ベルト41の一端部側に2つの突起部42、他端部側に2つの係止孔43が設けられている。
【0029】
さらに、固定ベルト41の内側の突起部42と係止孔43との間の中心間距離である固定有効長L1はコネクタ部10の円柱部の円周長よりもやや短く設定されている。これにより、コネクタ部10の円柱部に固定ベルト41を巻き付け、突起部42と係止孔43を嵌め合わせることで、これらを固定する際に、固定ベルト41の弾性力が働くようにしてある。また、固定ベルト41には、チェーン23を固定するための固定孔44が形成されている。そして、この固定孔44にチェーン23の基端部を固定するようになっている。
【0030】
また、図5は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のラベル11におけるシート状のラベル面全体に亙り分散させた多数のメッシュ状の孔(伸縮力分散手段)51を設けたものである。それ以外の構成は、第1の実施の形態と同じである。
【0031】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態ではオートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベル11に伸縮が生じた際に、ラベル本体12の母材層13またはラベル11を構成する各層の接合部に伸縮方向の力が働いても、ラベル11のメッシュ状の孔51によって、その力を開放する(その力の伝達を遮断する)ことができる。そのため、ラベル本体12に加わる伸縮力をラベル本体12のメッシュ状の孔51によって分散させ、その力を開放することにより、熱歪によりラベル面に働く熱応力を低減させ、ラベル11の剥離の進行を抑えることができる
そこで、本実施の形態ではラベル11のシート状のラベル面全体に多数のメッシュ状の孔51を設けたので、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下でも、ラベル11の伸縮によるラベル11の剥離を抑えることができる。
【0032】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 医療機器に用いられるラベルにおいて、
前記ラベルの全体に切り込みを入れたことを特徴とする医療機器用のラベル。
【0033】
(付記項2) 前記ラベルにおいて、ラベルの全体にメッシュ状の孔を設けたことを特徴とする医療機器用のラベル。
【0034】
(付記項3) 滅菌可能な医療機器に貼付される医療用ラベルにおいて、
前記熱滅菌により伸縮力が生じる伸縮部と、
前記伸縮部に形成され、前記伸縮部に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と、
を有することを特徴とする医療用ラベル。
【0035】
(付記項4) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた切り込み部を含むこと、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0036】
(付記項5) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた穿孔部を含むこと、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0037】
(付記項6) 前記伸縮力分散手段は前記医療機器のラベルが貼付される位置の形状に適合するように前記伸縮部に形成されること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0038】
(付記項7) 前記伸縮部は収縮率の異なる複数の層から成ること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0039】
(付記項8) 前記伸縮部は複数のポリエステル層から成ること、
を特徴とする付記項3記載の医療用ラベル。
【0040】
(付記項9) 熱滅菌可能な医療機器において、
前記熱滅菌により伸縮する伸縮部を有するラベルと、
前記ラベルを前記医療機器に貼付するために前記ラベルに設けられた貼付手段と、
前記伸縮部に形成され前記伸縮部に生じる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と、
を有することを特徴とする医療機器。
【0041】
(付記項10) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた切り込み部を含むこと、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0042】
(付記項11) 前記伸縮力分散手段は前記伸縮部に設けられた穿孔部を含むこと、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0043】
(付記項12) 前記伸縮力分散手段は前記医療機器のラベルが貼付される位置の形状に適合するように前記伸縮部に形成されること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0044】
(付記項13) 前記伸縮部は収縮率の異なる複数の層から成ること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0045】
(付記項14) 前記伸縮部は複数のポリエステル層から成ること、
を特徴とする付記項9記載の医療機器。
【0046】
(付記項1〜14の従来技術) 医療機器用のラベルは、例えば、体腔内を観察、処置するための内視鏡で使用されている。
【0047】
一般に、内視鏡は、光源装置や制御装置などの外部装置に接続して使用する。外部装置と内視鏡との接続は、例えばユニバーサルコードで内視鏡の操作部に接続されたコネクタ部を介して行われる。このコネクタ部には、特開平10−276963号公報に開示されるように、内視鏡の使用上の注意事項や製造元を記載したラベルが貼り付けられている。
【0048】
(付記項1〜14が解決しようとする課題) 従来、医療機器用のラベルとしては、例えば、耐薬品性に優れたポリエステル製のラベルが用いられている。前記ラベルは、コネクタなど貼り付けるための粘着材層と、ラベルの母材層、注意文などを表示する印刷層、印刷層を保護するためのラミネート層から構成されている。
【0049】
しかしながら、オートクレーブ滅菌などの過酷な条件下では、その熱水によりラベルの伸縮は避けられない。ラベルが伸縮すると、母材または前記ラベルを構成する層との接合部に伸縮方向の力が働き、その結果、ラベルの剥離などの不具合が発生することがあった。また、ラベルの面積が大きくなると、前記伸縮の影響をより大きく受け、ラベルの剥離が進行することが分かっている。
【0050】
(付記項1の目的) 本発明の目的は、ラベルの熱伸縮を低減することができる医療機器用ラベルと医療機器を提供することにある。
【0051】
(付記項1の課題を解決するための手段) 医療機器に用いられるラベルにおいて、前記ラベルの全体に切り込みを入れたことを特徴とする。
【0052】
(付記項2の課題を解決するための手段) 前記ラベルにおいて、ラベルの全体にメッシュ状の孔を設けたことを特徴とする。
【0053】
(付記項1、2の作用) オートクレーブ滅菌などによってラベルに伸縮が生じた結果、母材またはラベルを構成する各層との接合部に伸縮方向の力が働いても、請求項に記載の切り込みや孔部で、その力を開放することが可能となる。その結果、ラベルの剥離の進行を抑えることができる。
【0054】
(付記項1、2の効果) 以上の説明の通り、本発明によれば、経時的にその他の理由からラベルの伸縮が発生しても、ラベルの剥離などの不具合を抑えることが可能である。これを医療機器に貼り付けることで、その使用者に対して、必要な情報を確実に伝えることが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、熱変形によって伸縮するラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段をラベル本体に設けたので、ラベルの熱伸縮を低減することができる。
【0056】
請求項2の発明によれば、医療機器をオートクレーブ滅菌などの処理する際に、オートクレーブ滅菌などによる熱変形によってラベルに伸縮が生じた結果、ラベル本体に加わる伸縮力をラベル本体の伸縮力分散手段によって分散させ、その力を開放することにより、ラベルの剥離の進行を抑え、ラベル自体が医療機器から剥離してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す内視鏡の斜視図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡のコネクタ部に貼り付けられているラベルの一例を示すもので、(A)はコネクタ部の側面図、(B)はラベルの縦断面図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡におけるコネクタ部の防水キャップの取付け状態を示す側面図。
【図4】(A)は第1の実施の形態の内視鏡における防水キャップのチェーン取り付け部材の第1の変形例を示す平面図、(B)は防水キャップのチェーン取り付け部材の第2の変形例を示す側面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の内視鏡のコネクタ部に貼り付けられているラベルを示すコネクタ部の側面図。
【符号の説明】
1 内視鏡
10 コネクタ部
11 ラベル
12 ラベル本体
17 切り込み(伸縮力分散手段)
Claims (2)
- シート状のラベル本体の表面に医療機器に関する情報が表示され、滅菌可能な医療機器に前記ラベル本体の裏面が貼付される医療機器用ラベルにおいて、
熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段を前記ラベル本体に設けたことを特徴とする医療機器用ラベル。 - 熱滅菌可能な医療機器において、
シート状のラベル本体の表面に前記医療機器の本体に関する情報が表示され、前記医療機器本体に前記ラベル本体の裏面が貼付されるラベルと、
前記ラベル本体に設けられ、熱変形によって伸縮する前記ラベル本体に加わる伸縮力を分散させる伸縮力分散手段と
を有することを特徴とする医療機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002163260A JP2004008341A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | 医療機器用ラベルと医療機器 |
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JP2002163260A JP2004008341A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | 医療機器用ラベルと医療機器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004008341A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006106828A1 (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-12 | Pioneer Corporation | ラベルおよび電気機器 |
US8428685B2 (en) | 2001-09-05 | 2013-04-23 | Given Imaging Ltd. | System and method for magnetically maneuvering an in vivo device |
JP2014032321A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Toppan Printing Co Ltd | ステッカーおよび包装容器 |
US9963278B2 (en) | 2011-09-09 | 2018-05-08 | Toppan Printing Co., Ltd. | Funnel component and packaging container using funnel component |
JP2021016585A (ja) * | 2019-07-19 | 2021-02-15 | ニプロ株式会社 | 医療機器梱包材、シール、および医療機器梱包材用ラベル |
-
2002
- 2002-06-04 JP JP2002163260A patent/JP2004008341A/ja not_active Withdrawn
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