JP2004007962A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コア組21,22,23の構造を簡易かつ薄型化して、モータを低廉化しつつ小型化を図ることを可能とする。
【解決手段】中央コア組22のコアCx,Cyにおける各一対の両挟持部Xa,Yaからそれぞれ延出する極歯22bを、それに隣接する両端コア組21,23のコアC21,C23における片側の挟持部Xa,Yaから延出する極歯21b,23bと軸方向に重合しないように形成し、これら中央コア組22の両挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを共通化した一枚の磁性板から形成したもの。
【選択図】 図2
【解決手段】中央コア組22のコアCx,Cyにおける各一対の両挟持部Xa,Yaからそれぞれ延出する極歯22bを、それに隣接する両端コア組21,23のコアC21,C23における片側の挟持部Xa,Yaから延出する極歯21b,23bと軸方向に重合しないように形成し、これら中央コア組22の両挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを共通化した一枚の磁性板から形成したもの。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周状に並設された複数の極歯を有するモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のモータにおいて、例えば図9に示されているように、回転軸1を中心として略円筒状に巻回されたコイル2,3,4を有するコア組5,6,7が、複数相をなすように軸方向に重合配置されたものが知られている。このような構成のモータでは、図10にも示されているように、例えば3相をなす各コア組5,6,7が、上記コイル2,3,4を軸方向から挟持する一対の円盤状の挟持部5a(5a1,5a2)、6a(6a1,6a2)及び7a(7a1,7a2)をそれぞれ備えているとともに、それら一対の挟持部5a(5a1,5a2)、6a(6a1,6a2)及び7a(7a1,7a2)の各内周端縁部からは、互いに対をなす他方側の挟持部に向かって延出する極歯5b(5b1,5b2)、6b(6b1,6b2)及び7b(7b1,7b2)が軸方向に略直角に折れ曲がるようにして設けられている。そして、これらの各極歯5b(5b1,5b2)、6b(6b1,6b2)、7b(7b1,7b2)は、円周方向に並設された構成になされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有するモータでは、例えば上述した3相をなす各コア組5,6,7のうち、軸方向の中央に配置された中央コア組6における一対の両挟持部6a1,6a2と、その中央コア組6に隣接する前記両端コア組5,7の片側の挟持部5a1,7a1とが別部材により形成されており、軸方向に接合されるようにして設けられている。これは、コイル2,3,4の巻回方向が全て同方向に設定された巻回の仕様におけるコイルの励磁順序とモータの回転方向との関係に基づくモータ性能上の理由によるものであって、図10に示されているように上述した隣接するコア組5,6及び6,7において、それぞれ軸方向の逆側へ折曲された極歯5b1と6b1、及び極歯6b2と7b1とが、例えば単位回転ステップ(1ステップ)分だけ歯幅方向(円周方向)に重合するように形成せざるを得ないためであり、軸方向に隣接する挟持部6a1と挟持部5a1、及び挟持部6a2と挟持部7a1を同一部材で製造することはできないからである。
【0004】
このように従来のモータでは、図11及び図12にも示されているように、中央コア組6の両挟持部6a1,6a2と、その中央コア組6に隣接する両端コア組5,7における片側の挟持部5a1,7a1とが、2枚一組で用いられる構成にならざるを得ず、その結果、コア組の製造コストが上昇しているとともに、モータを軸方向に薄型化することが困難になっている。
【0005】
そこで本発明は、コア組の構造を簡易かつ低廉な構成として、モータを低廉化しつつ小型化を図ることができるようにしたモータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかるモータでは、3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイルの巻回方向が、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、当該コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、前記コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアの挟持部が、一枚の磁性板から構成されている。
すなわち、上述のように3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイル巻回方向が、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定されているため、コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方向の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成可能になる。したがって、コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設された挟持部が、一枚の磁性板から構成可能になる。そのため、コア組、特に挟持部の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0007】
また、本発明の請求項2にかかるモータでは、3相をなす各コア組のうちの軸方向中央部分に配置された中央コア組に設けられた中央コイルの巻回方向が、軸方向両端部分に配置された両端コア組に設けられた両端コイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、それら中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアにおける挟持部から、対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、前記中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアの挟持部が、一枚の磁性板から構成されている。
すなわち、上述のように3相以上をなす各コア組のうちの軸方向中央コア組に設けられた中央コイル巻回方向が、軸方向両端部分に配置された両端コア組に設けられた両端コイルの巻回方向と逆方向に設定されているため、それら中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方向の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成可能になる。したがって、中央コア組と両端コア組との間に配設された挟持部が、一枚の磁性板から構成可能になる。そのため、コア組、特に挟持部の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明ステッピングモータに適用した実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
まず、図1に示されているように、ステータ部に設けられた一対の軸受部材11に対して回転軸12が回転自在に支承されているとともに、その回転軸12には、略円筒状に形成されたロータ部13が嵌着されている。そのロータ部13の外周面にはロータマグネット14が環状に装着されており、当該ロータマグネット14の外周側に近接して、ステータ部のコア組21,22,23が、軸方向に3相をなすように軸方向に密着して重合配置されている。そして、それらの各コア組21,22,23には、前記回転軸12を中心として円筒状に巻回されたコイル24,25,26が設けられている。
【0010】
以降、上述した3相をなす3体のコア組21,22,23のうち、軸方向の中央部分に配置されたものを中央コア組22と呼び、その中央コア組22と軸方向の両側に隣接して設けられたものを両端コア組21,23と呼ぶこととするとともに、上記中央コア組22に巻回されたコイル25を中央コイルと呼び、両端コア組21,23にそれぞれ巻回されたコイル24,26を両端コイルと呼ぶこととする。
【0011】
そして、上記中央コア組22に設けられた中央コイル25に対しては、軸方向の両側から一対のコアCx,Cyが接触するように配置されているとともに、図1左方側に配置された両端コア組21の両端コイル24に対しては、軸方向の両側から一対のコアC21,Cxが接触するように配置されている。また、図1右方側に配置された両端コア組23の両端コイル26に対しては、軸方向の両側から一対のコアCy,C23が接触するように配置されている。
【0012】
これらコアC21,Cx,Cy,C23の構造を更に詳細に説明する。
上記中央コア組22を構成しているコアCx,,Cyは、それぞれ、中央コイル25を軸方向から挟み込むように配置された一対の円盤状をなす挟持部Xa,Yaを有している。また、上記両端コア組21を構成しているコアC21は、回転軸12の軸端側(図1の左端側)から軸方向に両端コイル24を挟み込むようにして配置された円盤状の挟持部21aを有している。また、上記両端コア組23を構成しているコアC23は、回転軸12の軸端側(図1の右端側)から軸方向に両端コイル26を挟み込むようにして配置された円盤状の挟持部23aを有している。そして、挟持部21aと挟持部Xaとが一対をなし、また、挟持部23aと挟持部Yaとが一対をなすよう構成されている。
【0013】
さらに図2にも示されているように、上記挟持部Xaには、互いに対をなす他方側の挟持部Ya及び挟持部21aに向かつて軸方向の両方向へ延出する極歯22b1,21b1が形成されている。すなわち、挟持部Xaの内周縁から、挟持部Yaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯22b1が形成されているとともに、軸方向反対側の挟持部21aに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯21b1が形成されている。また、上記挟持部Yaには、互いに対をなす他方側の挟持部Xa及び挟持部23aに向かって軸方向の両方向へ延出する極歯22b2,23b1が形成されている。すなわち、挟持部Yaの内周縁から、挟持部Xaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯22b2が形成されているとともに、挟持部23aに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯23b1が形成されている。さらに、挟持部21aの内周縁には、挟持部Xaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯21b2が設けられているとともに、挟持部23aの内周縁には、挟持部Yaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯23b2が設けられている。
【0014】
そして、これら複数の極歯21b(21b1、21b2)、22b(22b1、22b2)、23b(23b1、23b2)が、各々一対をなす他方側の挟持部の近傍まで延出することで、上記回転軸12を中心とした周方向に並設されるよう極歯が構成されている。ここで、上記各極歯は、極歯21b2を基準とすると、図2中の丸付き符号で表したように、極歯21b2、23b2、22b2、21b1、23b1、22b1、21b2・・・の順番で、互いに単位回転ステップの略半分(半ステップ分)づつ円周方向に重合するように、円周方向の回転方向側(図2右側)に向かって繰り返して並設されるように構成されている。すなわち、上記各極歯21b2、23b2、22b2、21b1、23b1、22b1は、円周方向に隣接する極歯どうしのピッチを1ステップ分とし、また、それらの各極歯の歯幅寸法を略1.5ステップ分として構成されている。尚、極歯が略半ステップ分円周方向に重合するように構成されているのは、ロータを円滑に回転させるためである。
【0015】
ここで、上述したように3相をなす3体のコア組21,22,23にそれぞれ巻回された上記中央コイル25及び両端コイル24,26の各巻回方向は、前述した従来のモータのように全てのコイルが同方向に巻回されたものとは相違しており、その中央コア組22に設けられた中央コイル25の巻回方向が、両端コア組21,23に設けられた両端コイル24,26の巻回方向とは逆の方向に設定されている。そして、本実施形態では、上述したように中央コイル25の巻回方向を逆の方向に設定したことに対応させて、次に具体的に説明するように、従来のモータの両端コアに設けられた極歯(図10中の符号5b1,5b2,7b1,7b2参照)の位置をそのままにしつつ、当該従来のモータの中央コア組に設けられた一対の極歯(図10の符号6b1,6b2参照)どうしの位置を互いに入れ替えた配置関係になされている。
【0016】
より具体的には、前記中央コア組22に設けられた前記極歯22b1,22b2が、その中央コア組22と軸方向に隣接する両端コア組21,23に設けられた中央コア組22寄りの片側の極歯21b1,23b1に対して、単位回転ステップの略2つ分(2ステップ分)に相当する距離だけ周方向に位置ズレするように配置されている。また、上述のように極幅寸法は、略1.5ステップ分として構成されている。それによって、中央コア組22と両端コア組21,23との間に配置されたコアCxにおける挟持部Xaから互いに対をなす他方側の挟持部Ya及び挟持部21aに向かって軸方向の両方向へそれぞれ延出する極歯22b1と21b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されている。同様に、中央コア組22と両端コア組23との間に配設されたコアCyにおける挟持部Yaから互いに対をなす他方側の挟持部Xa及び挟持部23aに向かって軸方向の両方向へそれぞれ延出する極歯22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されている。
【0017】
そして、このように極歯22b1と21b1、及び22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しないように配置されていることによって、図3及び図4にも示されているように、これら3相をなす3体のコア組21,22,23のうち、軸方向中央部分に配置された中央コア組22を構成している一対の挟持部Xa,Yaと、その中央コア組22と軸方向に隣接して設けられた両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとは、モータの性能を低下させることなく一枚の磁性板から形成することができる。
【0018】
いいかえると、従来のもの(図10参贈)と比較した場合、b相すなわち中央コア組22における極歯22b1を後述のロータの回転方向(図2右方向)へ3ステップ、極歯22b2をロータの反回転方向(図2左方向)へ3ステップ分だけずらされたものとなっている。このような構成とすることで、挟持部XaおよびYaから軸方向の両方向へ延出する極歯22b1と21b1および22b2とI23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されるため、上述したような中央コア組22における一対の挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを、共通化した一枚の磁性板から形成することが可能となっている。なお、本実施形態における励磁は、図2中の丸付き数字の順に各極歯が励磁されていき、回転方向は従来のものと同じとなっている。
【0019】
次に、図5に示されている実施形態では、上述した実施形態において共通化された極歯21b1,21b2,22b1,22b2,23b1,23b1のうちの一つの極歯を中心として他の極歯を周方向に対称的な位置となるように入れ替えたものである。例えば、図2中の丸付き数字の▲1▼の極歯を中心として図の上から▲4▼▲6▼▲3▼▲5▼▲2▼の極歯が周方向に対称的な位置となるように入れ替えられたものである。これを従来のもの(図10参照)と比較してみると、b相すなわち中央コア組22における極歯22b1,22b2については、双方とも後述のロータの回転方向(図5左方向)へ1ステップ分だけずらされている。また、C相すなわち両端コア組23における極歯23b1,23b2については、双方とも後述のロータの回転方向(図5左方向)へ2ステップ分だけずらされている。このような構成とすることで、挟持部Xa,Yaから軸方向の両方向へ延出する極歯21b1と21b2、及び22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されるため、中央コア組22における一対の挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを、共通化した一枚の磁性板から形成することが可能となっている。
【0020】
なお、このときのロータマグネットにおける円周方向の着磁ピッチは、一つの相について隣接して対向する極歯どうしの回転方向中央位置から中央位置までの極歯間ピッチと同一になっている。すなわち、上述した図5のものにおいては、ロータマグネットの着磁ピッチと極歯間のピッチとは、共に3ステップになされている。
【0021】
一方、このような構成を有するコア組21,22,23では、例えば図6に示されているようにしてコモン結線(Y結線)されたa,b及びCの各相のコイル24,25,26に対して、図7に示されているような手順で2相励磁が行われて、図5中の丸付き数字の順に各極歯が励磁されていく。この励磁手順は、b相コイルの巻回方向が、一般のモータとは逆方向に設定されている場合であって、図13に示されている一般のモータの励磁手順と比較して、プラス側から流れ込む電流の方向が適宜に逆方向となるように設定されている。
【0022】
なお、この場合には、ロータの回転方向について励磁がCCW方向で、例えば図8に示されているようになり、図14に示されている一般のモータの回転方向とは逆方向になっている。
【0023】
このように本実施形態にかかるモータによれば、挟持部XaおよびYaから軸方向の両方向へ延出する極歯22b1と21b1、及び22b2とI23b2とが、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されることによって、隣接コア組における挟持部Xa,Yaをそれぞれ一枚の磁性板から形成することが可能となっている。したがって、従来のモータに比して、コア組21,22,23の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0024】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのは言うまでもない。
【0025】
例えば、上述した各実施形態は、3相のステッピングモータに本発明を適用したものであるが、本発明は、3相以上のステッピングモータ、或いはステッピングモータ以外の多種多様な構造をなす3相以上のモータに対しても同様に適用することができる。
【0026】
また、上述した各実施形態は、インナーロータ型のモータに本発明を適用したものであるが、アウターロータ型のモータに対しても本発明は同様に適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように本発明にかかるモータは、3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイルの巻回方向を、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定して、当該コイルの巻回方向を逆方向に設定したコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設したコアの挟持部から軸方向の両方向に向かって延出する極歯を、互いに軸方向に重合しないようにして当該挟持板を一枚の磁性板から形成したことにより、コア組の構造が簡易かつ薄型化されるように構成したものであるから、モータを低廉化しつつ小型化を図ることができ、極めて有用なモータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における3相ステッピングモータの構造を表した断面説明図である。
【図2】図1に示されたステッピングモータにおける各コア組の極歯の配置状態を展開して表した説明図である。
【図3】図1に示されたステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した正面説明図である。
【図4】図1に示されたステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した側面説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態のステッピングモータにおける各コア組の極歯の配置状態を展開して表した説明図である。
【図6】図5に示されたステッピングモータにおけるコイル結線状態を表した模式的説明図である。
【図7】図6に示されたコイル結線に対する励磁手順を表した説明図である。
【図8】図7による励磁手順によって励磁されていく状態を表したタイミング説明図である。
【図9】一般のステッピングモータの構造を表した断面説明図である。
【図10】図9に示されたステッピングモータにおける極歯の配置状態を表した展開図である。
【図11】図9に示された一般のステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した正面説明図である。
【図12】図9に示された一般のステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した側面説明図である。
【図13】一般のステッピングモータにおける励磁手順を表した説明図である。
【図14】図13による励磁手順によって励磁されていく状態を表したタイミング説明図である。
【符号の説明】
12 回転軸
21,22,23 コア組
24,25,26 コイル
C21,Cx,Cy,C23 コア
21a,Xa,Ya,23a 挟持部
21b,22b,23b 極歯
22 中央コア組
21,23 両端コア組
【発明の属する技術分野】
本発明は、周状に並設された複数の極歯を有するモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のモータにおいて、例えば図9に示されているように、回転軸1を中心として略円筒状に巻回されたコイル2,3,4を有するコア組5,6,7が、複数相をなすように軸方向に重合配置されたものが知られている。このような構成のモータでは、図10にも示されているように、例えば3相をなす各コア組5,6,7が、上記コイル2,3,4を軸方向から挟持する一対の円盤状の挟持部5a(5a1,5a2)、6a(6a1,6a2)及び7a(7a1,7a2)をそれぞれ備えているとともに、それら一対の挟持部5a(5a1,5a2)、6a(6a1,6a2)及び7a(7a1,7a2)の各内周端縁部からは、互いに対をなす他方側の挟持部に向かって延出する極歯5b(5b1,5b2)、6b(6b1,6b2)及び7b(7b1,7b2)が軸方向に略直角に折れ曲がるようにして設けられている。そして、これらの各極歯5b(5b1,5b2)、6b(6b1,6b2)、7b(7b1,7b2)は、円周方向に並設された構成になされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有するモータでは、例えば上述した3相をなす各コア組5,6,7のうち、軸方向の中央に配置された中央コア組6における一対の両挟持部6a1,6a2と、その中央コア組6に隣接する前記両端コア組5,7の片側の挟持部5a1,7a1とが別部材により形成されており、軸方向に接合されるようにして設けられている。これは、コイル2,3,4の巻回方向が全て同方向に設定された巻回の仕様におけるコイルの励磁順序とモータの回転方向との関係に基づくモータ性能上の理由によるものであって、図10に示されているように上述した隣接するコア組5,6及び6,7において、それぞれ軸方向の逆側へ折曲された極歯5b1と6b1、及び極歯6b2と7b1とが、例えば単位回転ステップ(1ステップ)分だけ歯幅方向(円周方向)に重合するように形成せざるを得ないためであり、軸方向に隣接する挟持部6a1と挟持部5a1、及び挟持部6a2と挟持部7a1を同一部材で製造することはできないからである。
【0004】
このように従来のモータでは、図11及び図12にも示されているように、中央コア組6の両挟持部6a1,6a2と、その中央コア組6に隣接する両端コア組5,7における片側の挟持部5a1,7a1とが、2枚一組で用いられる構成にならざるを得ず、その結果、コア組の製造コストが上昇しているとともに、モータを軸方向に薄型化することが困難になっている。
【0005】
そこで本発明は、コア組の構造を簡易かつ低廉な構成として、モータを低廉化しつつ小型化を図ることができるようにしたモータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかるモータでは、3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイルの巻回方向が、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、当該コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、前記コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアの挟持部が、一枚の磁性板から構成されている。
すなわち、上述のように3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイル巻回方向が、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定されているため、コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方向の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成可能になる。したがって、コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設された挟持部が、一枚の磁性板から構成可能になる。そのため、コア組、特に挟持部の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0007】
また、本発明の請求項2にかかるモータでは、3相をなす各コア組のうちの軸方向中央部分に配置された中央コア組に設けられた中央コイルの巻回方向が、軸方向両端部分に配置された両端コア組に設けられた両端コイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、それら中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアにおける挟持部から、対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、前記中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアの挟持部が、一枚の磁性板から構成されている。
すなわち、上述のように3相以上をなす各コア組のうちの軸方向中央コア組に設けられた中央コイル巻回方向が、軸方向両端部分に配置された両端コア組に設けられた両端コイルの巻回方向と逆方向に設定されているため、それら中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方向の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成可能になる。したがって、中央コア組と両端コア組との間に配設された挟持部が、一枚の磁性板から構成可能になる。そのため、コア組、特に挟持部の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明ステッピングモータに適用した実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
まず、図1に示されているように、ステータ部に設けられた一対の軸受部材11に対して回転軸12が回転自在に支承されているとともに、その回転軸12には、略円筒状に形成されたロータ部13が嵌着されている。そのロータ部13の外周面にはロータマグネット14が環状に装着されており、当該ロータマグネット14の外周側に近接して、ステータ部のコア組21,22,23が、軸方向に3相をなすように軸方向に密着して重合配置されている。そして、それらの各コア組21,22,23には、前記回転軸12を中心として円筒状に巻回されたコイル24,25,26が設けられている。
【0010】
以降、上述した3相をなす3体のコア組21,22,23のうち、軸方向の中央部分に配置されたものを中央コア組22と呼び、その中央コア組22と軸方向の両側に隣接して設けられたものを両端コア組21,23と呼ぶこととするとともに、上記中央コア組22に巻回されたコイル25を中央コイルと呼び、両端コア組21,23にそれぞれ巻回されたコイル24,26を両端コイルと呼ぶこととする。
【0011】
そして、上記中央コア組22に設けられた中央コイル25に対しては、軸方向の両側から一対のコアCx,Cyが接触するように配置されているとともに、図1左方側に配置された両端コア組21の両端コイル24に対しては、軸方向の両側から一対のコアC21,Cxが接触するように配置されている。また、図1右方側に配置された両端コア組23の両端コイル26に対しては、軸方向の両側から一対のコアCy,C23が接触するように配置されている。
【0012】
これらコアC21,Cx,Cy,C23の構造を更に詳細に説明する。
上記中央コア組22を構成しているコアCx,,Cyは、それぞれ、中央コイル25を軸方向から挟み込むように配置された一対の円盤状をなす挟持部Xa,Yaを有している。また、上記両端コア組21を構成しているコアC21は、回転軸12の軸端側(図1の左端側)から軸方向に両端コイル24を挟み込むようにして配置された円盤状の挟持部21aを有している。また、上記両端コア組23を構成しているコアC23は、回転軸12の軸端側(図1の右端側)から軸方向に両端コイル26を挟み込むようにして配置された円盤状の挟持部23aを有している。そして、挟持部21aと挟持部Xaとが一対をなし、また、挟持部23aと挟持部Yaとが一対をなすよう構成されている。
【0013】
さらに図2にも示されているように、上記挟持部Xaには、互いに対をなす他方側の挟持部Ya及び挟持部21aに向かつて軸方向の両方向へ延出する極歯22b1,21b1が形成されている。すなわち、挟持部Xaの内周縁から、挟持部Yaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯22b1が形成されているとともに、軸方向反対側の挟持部21aに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯21b1が形成されている。また、上記挟持部Yaには、互いに対をなす他方側の挟持部Xa及び挟持部23aに向かって軸方向の両方向へ延出する極歯22b2,23b1が形成されている。すなわち、挟持部Yaの内周縁から、挟持部Xaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯22b2が形成されているとともに、挟持部23aに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯23b1が形成されている。さらに、挟持部21aの内周縁には、挟持部Xaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯21b2が設けられているとともに、挟持部23aの内周縁には、挟持部Yaに向かって略直角に折れ曲がるようにして軸方向に延出する複数の極歯23b2が設けられている。
【0014】
そして、これら複数の極歯21b(21b1、21b2)、22b(22b1、22b2)、23b(23b1、23b2)が、各々一対をなす他方側の挟持部の近傍まで延出することで、上記回転軸12を中心とした周方向に並設されるよう極歯が構成されている。ここで、上記各極歯は、極歯21b2を基準とすると、図2中の丸付き符号で表したように、極歯21b2、23b2、22b2、21b1、23b1、22b1、21b2・・・の順番で、互いに単位回転ステップの略半分(半ステップ分)づつ円周方向に重合するように、円周方向の回転方向側(図2右側)に向かって繰り返して並設されるように構成されている。すなわち、上記各極歯21b2、23b2、22b2、21b1、23b1、22b1は、円周方向に隣接する極歯どうしのピッチを1ステップ分とし、また、それらの各極歯の歯幅寸法を略1.5ステップ分として構成されている。尚、極歯が略半ステップ分円周方向に重合するように構成されているのは、ロータを円滑に回転させるためである。
【0015】
ここで、上述したように3相をなす3体のコア組21,22,23にそれぞれ巻回された上記中央コイル25及び両端コイル24,26の各巻回方向は、前述した従来のモータのように全てのコイルが同方向に巻回されたものとは相違しており、その中央コア組22に設けられた中央コイル25の巻回方向が、両端コア組21,23に設けられた両端コイル24,26の巻回方向とは逆の方向に設定されている。そして、本実施形態では、上述したように中央コイル25の巻回方向を逆の方向に設定したことに対応させて、次に具体的に説明するように、従来のモータの両端コアに設けられた極歯(図10中の符号5b1,5b2,7b1,7b2参照)の位置をそのままにしつつ、当該従来のモータの中央コア組に設けられた一対の極歯(図10の符号6b1,6b2参照)どうしの位置を互いに入れ替えた配置関係になされている。
【0016】
より具体的には、前記中央コア組22に設けられた前記極歯22b1,22b2が、その中央コア組22と軸方向に隣接する両端コア組21,23に設けられた中央コア組22寄りの片側の極歯21b1,23b1に対して、単位回転ステップの略2つ分(2ステップ分)に相当する距離だけ周方向に位置ズレするように配置されている。また、上述のように極幅寸法は、略1.5ステップ分として構成されている。それによって、中央コア組22と両端コア組21,23との間に配置されたコアCxにおける挟持部Xaから互いに対をなす他方側の挟持部Ya及び挟持部21aに向かって軸方向の両方向へそれぞれ延出する極歯22b1と21b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されている。同様に、中央コア組22と両端コア組23との間に配設されたコアCyにおける挟持部Yaから互いに対をなす他方側の挟持部Xa及び挟持部23aに向かって軸方向の両方向へそれぞれ延出する極歯22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されている。
【0017】
そして、このように極歯22b1と21b1、及び22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しないように配置されていることによって、図3及び図4にも示されているように、これら3相をなす3体のコア組21,22,23のうち、軸方向中央部分に配置された中央コア組22を構成している一対の挟持部Xa,Yaと、その中央コア組22と軸方向に隣接して設けられた両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとは、モータの性能を低下させることなく一枚の磁性板から形成することができる。
【0018】
いいかえると、従来のもの(図10参贈)と比較した場合、b相すなわち中央コア組22における極歯22b1を後述のロータの回転方向(図2右方向)へ3ステップ、極歯22b2をロータの反回転方向(図2左方向)へ3ステップ分だけずらされたものとなっている。このような構成とすることで、挟持部XaおよびYaから軸方向の両方向へ延出する極歯22b1と21b1および22b2とI23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されるため、上述したような中央コア組22における一対の挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを、共通化した一枚の磁性板から形成することが可能となっている。なお、本実施形態における励磁は、図2中の丸付き数字の順に各極歯が励磁されていき、回転方向は従来のものと同じとなっている。
【0019】
次に、図5に示されている実施形態では、上述した実施形態において共通化された極歯21b1,21b2,22b1,22b2,23b1,23b1のうちの一つの極歯を中心として他の極歯を周方向に対称的な位置となるように入れ替えたものである。例えば、図2中の丸付き数字の▲1▼の極歯を中心として図の上から▲4▼▲6▼▲3▼▲5▼▲2▼の極歯が周方向に対称的な位置となるように入れ替えられたものである。これを従来のもの(図10参照)と比較してみると、b相すなわち中央コア組22における極歯22b1,22b2については、双方とも後述のロータの回転方向(図5左方向)へ1ステップ分だけずらされている。また、C相すなわち両端コア組23における極歯23b1,23b2については、双方とも後述のロータの回転方向(図5左方向)へ2ステップ分だけずらされている。このような構成とすることで、挟持部Xa,Yaから軸方向の両方向へ延出する極歯21b1と21b2、及び22b2と23b1とが互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されるため、中央コア組22における一対の挟持部Xa,Yaと、両端コア組21,23の片側の挟持部Xa,Yaとを、共通化した一枚の磁性板から形成することが可能となっている。
【0020】
なお、このときのロータマグネットにおける円周方向の着磁ピッチは、一つの相について隣接して対向する極歯どうしの回転方向中央位置から中央位置までの極歯間ピッチと同一になっている。すなわち、上述した図5のものにおいては、ロータマグネットの着磁ピッチと極歯間のピッチとは、共に3ステップになされている。
【0021】
一方、このような構成を有するコア組21,22,23では、例えば図6に示されているようにしてコモン結線(Y結線)されたa,b及びCの各相のコイル24,25,26に対して、図7に示されているような手順で2相励磁が行われて、図5中の丸付き数字の順に各極歯が励磁されていく。この励磁手順は、b相コイルの巻回方向が、一般のモータとは逆方向に設定されている場合であって、図13に示されている一般のモータの励磁手順と比較して、プラス側から流れ込む電流の方向が適宜に逆方向となるように設定されている。
【0022】
なお、この場合には、ロータの回転方向について励磁がCCW方向で、例えば図8に示されているようになり、図14に示されている一般のモータの回転方向とは逆方向になっている。
【0023】
このように本実施形態にかかるモータによれば、挟持部XaおよびYaから軸方向の両方向へ延出する極歯22b1と21b1、及び22b2とI23b2とが、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成されることによって、隣接コア組における挟持部Xa,Yaをそれぞれ一枚の磁性板から形成することが可能となっている。したがって、従来のモータに比して、コア組21,22,23の構造が簡易かつ薄型化されるようになっている。
【0024】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのは言うまでもない。
【0025】
例えば、上述した各実施形態は、3相のステッピングモータに本発明を適用したものであるが、本発明は、3相以上のステッピングモータ、或いはステッピングモータ以外の多種多様な構造をなす3相以上のモータに対しても同様に適用することができる。
【0026】
また、上述した各実施形態は、インナーロータ型のモータに本発明を適用したものであるが、アウターロータ型のモータに対しても本発明は同様に適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように本発明にかかるモータは、3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイルの巻回方向を、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定して、当該コイルの巻回方向を逆方向に設定したコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設したコアの挟持部から軸方向の両方向に向かって延出する極歯を、互いに軸方向に重合しないようにして当該挟持板を一枚の磁性板から形成したことにより、コア組の構造が簡易かつ薄型化されるように構成したものであるから、モータを低廉化しつつ小型化を図ることができ、極めて有用なモータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における3相ステッピングモータの構造を表した断面説明図である。
【図2】図1に示されたステッピングモータにおける各コア組の極歯の配置状態を展開して表した説明図である。
【図3】図1に示されたステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した正面説明図である。
【図4】図1に示されたステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した側面説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態のステッピングモータにおける各コア組の極歯の配置状態を展開して表した説明図である。
【図6】図5に示されたステッピングモータにおけるコイル結線状態を表した模式的説明図である。
【図7】図6に示されたコイル結線に対する励磁手順を表した説明図である。
【図8】図7による励磁手順によって励磁されていく状態を表したタイミング説明図である。
【図9】一般のステッピングモータの構造を表した断面説明図である。
【図10】図9に示されたステッピングモータにおける極歯の配置状態を表した展開図である。
【図11】図9に示された一般のステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した正面説明図である。
【図12】図9に示された一般のステッピングモータにおけるコア組の構造を拡大して表した側面説明図である。
【図13】一般のステッピングモータにおける励磁手順を表した説明図である。
【図14】図13による励磁手順によって励磁されていく状態を表したタイミング説明図である。
【符号の説明】
12 回転軸
21,22,23 コア組
24,25,26 コイル
C21,Cx,Cy,C23 コア
21a,Xa,Ya,23a 挟持部
21b,22b,23b 極歯
22 中央コア組
21,23 両端コア組
Claims (2)
- 回転軸を中心として円筒状に巻回されたコイルと、そのコイルに対して軸方向に接触するように配置されたコアとを有するコア組が、軸方向に3相以上をなすように列設されたものであって、
上記各コア組のコアが、前記コイルを軸方向から挟持する一対の円盤状をなす挟持部と、それら一対の各挟持部の周縁から互いに対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向に延出することにより周状に並設された複数の極歯と、を備えたモータにおいて、
上記3相以上をなす各コア組のうちのいずれかのコア組に設けられたコイルの巻回方向が、他のコア組に設けられたコイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、
当該コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアにおける挟持部から互いに対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、
前記コイルの巻回方向が逆方向に設定されたコア組と、そのコア組と軸方向に隣接するコア組との間に配設されたコアの挟持板が、一枚の磁性板から構成されていることを特徴とするモータ。 - 回転軸を中心として円筒状に巻回されたコイルと、そのコイルに対して軸方向に接触するように配置されたコアとを有するコア組が、軸方向に3相をなすように列設されたものであって、
上記各コア組のコアが、前記コイルを軸方向から挟持する一対の円盤状をなす挟持部と、それら一対の各挟持部の周縁から互いに対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向に延出することにより周状に並設された複数の極歯と、を備えたモータにおいて、
上記3相をなす各コア組のうちの軸方向中央部分に配置された中央コア組に設けられた中央コイルの巻回方向が、軸方向両端部分に配置された両端コア組に設けられた両端コイルの巻回方向と逆方向に設定されていることによって、
それら中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアにおける挟持部から、対をなす他方側の挟持部に向かって軸方向の両方向へ延出する前記極歯が、互いに軸方向に重合しない位置及び歯幅寸法に形成され、
前記中央コア組と両端コア組との間に配設されたコアの挟持部が、一枚の磁性板から構成されていることを特徴とするモータ。
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Cited By (1)
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CN105375658A (zh) * | 2015-11-16 | 2016-03-02 | 浙江工业大学 | 一种定转子双开齿式湿式高速旋转电机 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003089395A patent/JP2004007962A/ja active Pending
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CN105375658A (zh) * | 2015-11-16 | 2016-03-02 | 浙江工业大学 | 一种定转子双开齿式湿式高速旋转电机 |
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