JP2004007586A - 高周波スイッチ、高周波スイッチ・増幅回路、および移動体通信端末 - Google Patents

高周波スイッチ、高周波スイッチ・増幅回路、および移動体通信端末 Download PDF

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Abstract

【課題】制御電圧の設定範囲を拡大することができる高周波スイッチを提供する。
【解決手段】切替スイッチと基準電圧生成発生回路とで構成される。切替スイッチは、信号入力端子215にソース電極が接続され信号出力端子216にドレイン電極が接続され制御端子218にソース電極が接続された電界効果トランジスタ219と、信号入力端子215にソース電極が接続され信号出力端子217にドレイン電極が接続され制御端子にゲート電極が接続された電界効果トランジスタ220とを有する。基準電圧生成回路は、値の異なる基準電圧Vref1,Vref2を生成し、基準電圧Vref1を電界効果トランジスタ219のゲート電極に与え、基準電圧Vref2を電界効果トランジスタ220のソース電極に与える。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話端末等の移動体通信端末の送信部の高周波回路部に設けられて高周波信号の信号経路を切り替える高周波スイッチに関するものである。
【0002】
また、本発明は、同じく高周波信号の信号経路を切り替えるとともに高周波信号を増幅する高周波スイッチ・増幅回路に関するものである。
【0003】
さらに、本発明は、上記の高周波スイッチまたは高周波スイッチ・増幅回路を用いた移動体通信端末に関するものである。
【0004】
特に、本発明は、制御電圧により、高周波信号の経路の切り替えを行う高周波スイッチと高周波スイッチ・増幅回路に関するものである。
【0005】
【従来の技術】
最近、移動体通信分野では、通信方式として複数の通信方式を統合化した統合携帯電話端末が主流になりつつある。たとえば、W−CDMA(Wide band Code Division Multiple Access)方式やPDC(Personal Digital Cellular)方式の両方式に対応した携帯電話端末が考えられる。このような統合携帯電話端末では、W−CDMA方式においてはデータ通信速度の高速性、PDC方式においてはサービスエリアの広さといった、それぞれの長所を生かすことができるため、今後急速な普及が期待されている。
【0006】
W−CDMA方式とPDC方式とでは、搬送波として使用する周波数が異なるため、高周波回路ブロックをW−CDMA方式用とPDC方式用との2ブロック作成する必要がある。また、移動体通信端末の小型化と高周波回路ブロックの動作電流の削減を実現する上で、高周波回路ブロックの設計が重要視されている。
【0007】
以下、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応した従来の代表的な携帯電話端末について説明する。
【0008】
図4は従来の代表的な携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。図4において、携帯電話端末の無線部は、送信部200、受信部300、シンセサイザ部400、共用器部500からなる。
【0009】
送信部200は、中間周波数(例えば600MHz)の変調信号入力(中間周波数変調信号)を送信周波数(PDC方式の場合には、約900MHz、W−CDMA方式の場合には、約1.9GHz)に変換するアップコンバータ201、アップコンバータ201の出力信号(1mW以下)を最大10mW程度まで増幅する可変利得の高周波増幅回路202、送信周波数に応じてバンドパスフィルタを切り替えて使用するための高周波スイッチ203、送信波帯域の信号を抽出するためのバンドパスフィルタ204とバンドパスフィルタ207、バンドパスフィルタ204から出力された高周波信号(10mW以下)を最大1W程度まで増幅する固定利得の高出力高周波増幅回路205、高出力高周波増幅回路205の出力を電波として送信するために共用器部500へ供給するアイソレータ206、バンドパスフィルタ207から出力された高周波信号(10mW以下)を最大1W程度まで増幅する固定利得の高出力高周波増幅回路208、高出力高周波増幅回路208の出力を電波として送信するために共用器部500へ供給するアイソレータ209で構成されている。
【0010】
受信部300は、共用器部500で受信された受信信号を高周波増幅し、この受信信号とシンセサイザ部400から供給される局部発振信号とを混合するフロントエンドIC301、フロントエンドIC301の出力信号から中間周波数信号を抽出するバンドパスフィルタ302で構成されている。
【0011】
シンセサイザ部400は、温度制御水晶発振器(TCXO)401、フェーズロックドループ(PLL)回路402、電圧制御発振器(VCO)403で構成されている。
【0012】
共用器部500は、アンテナ501、アンテナ502、デュプレクサ503で構成されている。
【0013】
PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応し、かつ移動体通信端末の高周波回路ブロックの小型化を実現するため、この無線部では、アップコンバータ201、高周波増幅回路202は共用化されている。一方、バンドパスフィルタ204,207、高出力高周波増幅回路205,208、およびアイソレータ206,209は、それぞれの通信周波数に対応した回路ブロックが必要とされる。そこで、通信周波数に対応した回路ブロックを選択するために高周波スイッチ203が必要とされる。
【0014】
図5は他の従来の携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。図5において、信号入力端子101には音声等が変調された中間周波数変調信号が入力される。アップコンバータ103には、信号入力端子101からの中間周波数変調信号と、発振器102からの局部発振信号とが入力される。これによって、アップコンバータ103は、中間周波数を送信周波数に変換する。具体的には、アップコンバータ103は、中間周波数の信号(中間周波数変調信号)と発振器102からの局部発振信号とを混合することにより、中間周波数を送信周波数に変換する。
【0015】
ここで、アップコンバータ103に入力される、中間周波数変調信号の周波数をfif、発振器102の局部発振周波数をflo、送信信号の周波数をfc とすると、送信信号の周波数と中間周波数変調信号の周波数と局部発振周波数とは、
fc =flo±fif
の関係になる。したがって、アップコンバータ103は、周波数fc の送信信号を出力する。なお、中間周波数および送信信号周波数は前述したものが例としてあげられる。また、発振器102の発振周波数を変更することにより、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の送信周波数に対応した送信波を合成することができる。
【0016】
高周波増幅回路104は、利得制御機能を内蔵し、送信周波数の信号を最大10mW程度まで増幅する。高周波スイッチ105は、通信周波数に対応した高周波回路を選択するために使用される。
【0017】
ここでは、バンドパスフィルタ106、高出力高周波増幅回路107、およびアイソレータ108をそれぞれPDC方式に用いる高周波回路と定義し、バンドパスフィルタ109、高出力高周波増幅回路110、およびアイソレータ111をそれぞれW−CDMA方式で使用する高周波回路と定義する。
【0018】
PDC方式の場合、高周波増幅回路104の出力信号は、高周波スイッチ105の端子105aから端子105bへ出力され、バンドパスフィルタ106に入力される。バンドパスフィルタ106は、入力された信号の中から、送信波帯域の信号のみを抽出して出力する。高出力高周波増幅回路107は、バンドパスフィルタ106の出力信号(送信周波数の信号)を最大1W程度まで増幅する。高出力高周波増幅回路107の出力は、アイソレータ108からデュプレクサ112の端子112aに入力される。
【0019】
W−CDMA方式の場合、高周波増幅回路104の出力信号は、高周波スイッチ105の端子105aから端子105cへ出力され、バンドパスフィルタ109に入力される。バンドパスフィルタ109は、入力された信号の中から、送信波帯域の信号のみを抽出して出力する。高出力高周波増幅回路110は、バンドパスフィルタ109の出力信号(送信周波数の信号)を最大1W程度まで増幅する。高出力高周波増幅回路110の出力は、アイソレータ111からデュプレクサ112の端子112bに入力される。
【0020】
デュプレクサ112は、アイソレータ108から出力される送信信号をアンテナ113へ送り、アンテナ113で受信した受信信号を信号出力端子115へ送り、アイソレータ111から出力される送信信号をアンテナ114へ送り、アンテナ114で受信した受信信号を信号出力端子116へ送る機能を有する。
【0021】
ここで、図5に示した高周波回路ブロックでは、通信方式に応じてアンテナ113,114を使い分けており、PDC方式ではアンテナ113を用い、W−CDMA方式では、アンテナ114を用いている。具体的には、デュプレクサ112は、以下のような機能を有する。すなわち、端子112aから端子112cへの方向の信号は通過させ、端子112aから他の端子への方向の信号は阻止する。また、端子112bから端子112dへの方向の信号は通過させ、端子112bから他の端子への方向の信号は阻止する。また、端子112cから端子112eへの方向の信号は通過させ、端子112cから他の端子への方向の信号は阻止する。また、端子112dから端子112fへの方向の信号は通過させ、端子112dから他の端子への方向の信号は阻止する。また、端子112e、および端子112fから各々他の端子への方向の信号は阻止する。
【0022】
図5に示した構成では、高周波スイッチ105により高周波回路の選択を行うことで、複数の通信方式に対応した携帯電話端末のような移動体通信端末において、高周波回路ブロックの小型化を実現してきた。今後さらなる移動体通信端末の高周波回路ブロックの小型化を実現するためには、高周波増幅回路と高周波スイッチのような、個別素子で構成してきた回路ブロックを統合化していく必要がある。
【0023】
次に、移動体通信端末の高周波回路ブロックで、使用される高周波スイッチについて説明する。
【0024】
高周波回路ブロックで用いられる高周波スイッチには、MESFETが用いられ、FETのON抵抗とOFF抵抗を用いてスイッチ動作が実現されてきた。一般にMESFETは、ディプレション型FETで、しきい値が負電圧である。MESFETを用いて、高周波スイッチを構成する場合、FETのソース電極およびドレイン電極を2つの信号電極とし、FETのゲート電極を制御電極として用いる。FETのソース電極およびドレイン電極をそれぞれ0Vとした場合、FETをON状態とするためには、ゲート電極を0Vに設定すればよく、FETをOFF状態にするためには、ゲート電極をしきい値より低い電圧に設定すればよい。
【0025】
図6は、高周波スイッチとして、FETを用いたSPDT(Single Pole DualThrough)スイッチ回路を示している。図6のSPDTスイッチ回路では、スイッチ素子である電界効果トランジスタ131のソース電極がコンデンサ151を介して信号入力端子125に接続され、電界効果トランジスタ131のドレイン電極がコンデンサ152を介して信号出力端子127に接続されている。また、スイッチ素子である電界効果トランジスタ132のソース電極がコンデンサ153を介して信号入力端子125に接続され、電界効果トランジスタ132のドレイン電極がコンデンサ154を介して信号出力端子128に接続されている。
【0026】
電界効果トランジスタ131のソース電極が抵抗141を介して制御端子124に接続されている。また、電界効果トランジスタ132のゲート電極が抵抗142を介して制御端子124に接続されている。
【0027】
電界効果トランジスタ131のソース電極およびドレイン電極は抵抗146を介して相互に接続され、同電位となっている。また、電界効果トランジスタ132のソース電極およびドレイン電極は抵抗147を介して相互に接続され、同電位となっている。
【0028】
電源端子121とグラウンド端子122の間には、抵抗143,144の直列回路が接続され、抵抗143,144の接続点が基準電圧端子123となっている。電界効果トランジスタ131のゲート電極は、抵抗145を介して基準電圧端子123に接続されている。電界効果トランジスタ132のソース電極は、直接基準電圧端子123に接続されている。
【0029】
基準電圧生成回路は、電源端子121とグラウンド端子122の間に接続された抵抗143,144により構成されている。コンデンサ151〜154は直流成分を除去するために挿入されている。抵抗141,142,145,146,147は高い抵抗値を有している。制御端子124は、スイッチ回路の動作状態を制御するための端子である。
【0030】
また、基準電圧生成回路を構成する抵抗143,144としては、抵抗値が等しいものが使用されており、基準電圧生成回路に入力される電源電圧をVddとすると基準電圧端子123から出力される電圧Vrefは、Vdd/2となる。
【0031】
たとえば、図6において、電源端子121に電圧Vddとして3Vの電圧を印加し、グラウンド端子122を接地した場合、基準電圧生成回路により基準電圧端子123には基準電圧Vrefとして1.5Vの電圧が発生する。ここで、制御端子124に制御電圧Vcとして0Vの電圧を印加したときは、スイッチ素子を構成する電界効果トランジスタ131のドレイン電極およびソース電極にはそれぞれ0Vの電圧が印加され、同じくゲート電極には1.5Vの電圧が印加される。また、スイッチ素子を構成する電界効果トランジスタ132のドレイン電極およびソース電極にはそれぞれ1.5Vの電圧が印加され、同じくゲート電極には0Vの電圧が印加される。
【0032】
ここで、電界効果トランジスタ131,132のしきい値Vthがそれぞれ−0.7Vであるとすると、電界効果トランジスタ131では、ゲート電極はソース電極およびドレイン電極に対し、電位が高く0V以上となっている。その結果、電界効果トランジスタ131のソース電極およびドレイン電極間は低インピーダンスとなり、電界効果トランジスタ131はON状態となっている。このとき、電界効果トランジスタ132では、ゲート電極はソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ132のしきい値Vthだけ低い電位より、さらに低い電位となっており、電界効果トランジスタ132のソース電極およびドレイン電極間は高インピーダンスとなり、電界効果トランジスタ132はOFF状態となっている。
【0033】
この状態において、高周波信号が信号入力端子125から入力されると、低インピーダンスの電界効果トランジスタ131を通過し信号出力端子127より高周波信号が出力される。また、信号入力端子125から入力された高周波信号は、高インピーダンスの電界効果トランジスタ132によって遮断され、信号出力端子128からは高周波信号は出力されない。結果として、信号入力端子125から入力された高周波信号は、信号出力端子127より出力される。
【0034】
つぎに、図6において、電源端子121に電源電圧Vddとして3Vの電圧を印加し、グラウンド端子122を接地した場合、基準電圧生成回路により基準電圧端子123には基準電圧Vrefとして1.5Vの電圧が発生する。ここで、制御端子124に制御電圧Vcとして3Vの電圧を印加したときは、スイッチ素子を構成する電界効果トランジスタ131のドレイン電極およびソース電極にはそれぞれ3Vの電圧が印加され、同じくゲート電極には1.5Vの電圧が印加される。また、スイッチ素子を構成する電界効果トランジスタ132のドレイン電極およびソース電極にはそれぞれ1.5Vの電圧が印加され、ゲート電極には3Vの電圧が印加される。
【0035】
ここで、電界効果トランジスタ131,132のしきい値Vthがそれぞれ−0.7Vであるとすると、電界効果トランジスタ131では、ゲート電極はソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ131のしきい値Vthだけ低い電位より、さらに低い電位となっており、電界効果トランジスタ131のソース電極およびドレイン電極間は高インピーダンスとなり、電界効果トランジスタ131はOFF状態となっている。電界効果トランジスタ132では、ゲート電極はソース電極およびドレイン電極に対し、電位が高く0V以上となっている。その結果、電界効果トランジスタ132のソース電極およびドレイン電極間は低インピーダンスとなり、電界効果トランジスタ132はON状態となっている。
【0036】
この状態において、高周波信号が信号入力端子125から入力されると、低インピーダンスの電界効果トランジスタ132を通過し、信号出力端子128より高周波信号が出力される。また、信号入力端子125から入力された高周波信号は、高インピーダンスの電界効果トランジスタ131によって遮断され、信号出力端子127からは高周波信号は出力されない。結果として、信号入力端子125から入力された高周波信号は、信号出力端子128より出力される。
【0037】
図6に示した高周波スイッチの回路構成によると、制御端子124に加える制御電圧値により、MESFETを用いた高周波スイッチを制御することができる。この際、制御電圧値としては、正電圧のみでよい。
【0038】
図7は、図6のSPDTスイッチ回路の制御電圧Vcと信号入力端子125と信号出力端子127,128間の挿入損失の関係を示している。ここで、図7において、挿入損失が0dB程度の状態を導通状態と定義し、挿入損失が−20dB以下の状態を遮断状態と定義する。
【0039】
図7において、制御電圧Vcと基準電圧VrefとがVc <Vref−|Vth|の領域では、電界効果トランジスタ131のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位より高い電位となっており、電界効果トランジスタ131はON状態となる。またこのとき、電界効果トランジスタ132のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ132のしきい値Vthだけ低い電位よりも、さらに低い電位となっており、電界効果トランジスタ132はOFF状態となる。このとき、信号入力端子125より入力された高周波信号は、電界効果トランジスタ131を通過し信号出力端子127より出力される。
【0040】
また、制御電圧Vcと基準電圧VrefがVc > Vref+|Vth|の領域では、電界効果トランジスタ131のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ131のしきい値Vthだけ低い電位より、さらに低い電位となっており、電界効果トランジスタ131はOFF状態となる。またこのとき、電界効果トランジスタ132のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位より高い電位となっており、電界効果トランジスタ132はON状態となる。このとき、信号入力端子125より入力された高周波信号は、電界効果トランジスタ132を通過し信号出力端子128より出力される。
【0041】
しかしながら、制御電圧VcがVref−|Vth| < Vc < Vref+|Vth|の範囲では、電界効果トランジスタ131または132の挿入損失が0dBから−20dBの間に存在し、スイッチ回路の電界効果トランジスタ131と電界効果トランジスタ132のON/OFF状態を決定できない状態となる。このことは、SPDTスイッチ回路の信号入力端子125と信号出力端子127または信号出力端子128との間の経路を選択できないことを意味する。つまり、SPDTスイッチ回路を制御する制御電圧Vcの電圧として設定できない範囲が存在することを意味する。この範囲を、図7では“不確定領域”と記載している。
【0042】
例えば、電源電圧Vddを3Vとし、電界効果トランジスタ131,132のしきい値をそれぞれ−0.7Vとし、制御電圧Vcの範囲を0Vから3Vまでの範囲としたとき、0.8Vから2.2Vまでの範囲(1.4V)で制御電圧Vcを設定できないことになる。制御電圧Vcの範囲は、0Vから3Vまでの範囲であるので、その約1/2の範囲で制御電圧Vcを設定することができない領域が発生することになる。
【0043】
つぎに、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応した高周波増幅回路について説明する。図8は、図5の高周波増幅回路104の具体的な回路ブロック図を示している。
【0044】
この高周波増幅回路104は、図8に示すように、信号入力端子181より入力された高周波信号がインピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路182を介して利得制御回路183に入力され、高周波入力信号の利得減衰が行われる。利得制御回路183の減衰量は、制御端子189の電圧値の設定により制御される。利得制御回路183の出力信号は、増幅器184に入力され増幅される。増幅器184の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路185を介して増幅器186に入力され増幅される。増幅器186の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路187を介し、信号出力端子188に送られる。
【0045】
次に、図8の高周波増幅回路104を複数の通信方式に対応した通信端末の高周波回路ブロックに使用することについて説明する。ここで、PDC方式やW−CDMA方式では、使用する周波数と通信端末の出力電力が異なるため、求められる高周波特性の厳しい方式にあわせて、高周波増幅回路の回路構成を決定する必要がある。例えば、高周波増幅回路の出力電力の値が異なる場合を考える。一般的に、高周波増幅回路では、大きな出力電力を得ようとすれば、高周波増幅回路の動作電流は大きくなる。このため、出力電力の大きな方式にあわせて、高周波増幅回路の設計を行う必要がある。
【0046】
【特許文献1】
特許第3031227号公報
【0047】
【発明が解決しようとする課題】
第1の課題は、高周波スイッチの従来技術において、高周波スイッチの制御電圧の設定範囲が高周波スイッチの電源電圧に依存し、高周波スイッチの制御電圧の設定範囲が狭いということである。
【0048】
その理由は、スイッチ回路を構成する電界効果トランジスタ131または電界効果トランジスタ132のON/OFF状態を決定できない制御電圧範囲が存在するためである。例えば、電源電圧Vddを3V、電界効果トランジスタ131,132のしきい値をそれぞれ−0.7Vとし、制御電圧Vcの範囲を0Vから3Vとしたとき、0.8Vから2.2Vの範囲(1.4V)で制御電圧Vcを設定できないことになる。制御電圧Vcの範囲は、0Vから3Vであるので、約1/2の範囲で制御電圧Vcを設定することができない領域が発生する。
【0049】
ここで、電界効果トランジスタのしきい値は電源電圧に依存せずほぼ一定であるので、高周波スイッチの電源電圧が減少すると、基準電圧端子の電源電圧が減少し、制御電圧として設定できる範囲はさらに狭くなる。
【0050】
第2の課題は、複数の通信方式に対応した高周波増幅回路を構成する場合、高周波増幅回路の動作電流が増大してしまうということである。
【0051】
その理由は、通信方式によって高周波増幅回路に求められる出力電力等の高周波特性が異なる場合、求められる高周波特性の厳しい方式にあわせて、高周波増幅回路の回路構成を決定する必要が発生するからである。そのため、出力電力の低い通信方式の動作モードでは、過剰な動作電流が流れてしまうことになる。
【0052】
特にW−CDMA方式の携帯電話端末の場合、通話中連続的に基地局との間で通信を行う必要があるため、消費電力が大きくなる傾向にある。そのため、限られた容量のバッテリで、より長時間の使用を可能とするためには、出力電力の低い通信方式の動作モードでの動作電流を減少させることが好ましい。しかも、それを小型軽量化の流れに反することなく実現することが要求される。
【0053】
したがって、本発明の目的は、制御電圧の設定範囲を拡大することができる高周波スイッチを提供することである。
【0054】
本発明の他の目的は、複数の通信方式に対応しつつ、動作電流の削減を実現できる高周波スイッチ・増幅回路を提供することである。
【0055】
本発明のさらに他の目的は、制御電圧の設定範囲を拡大することができる移動体通信端末を提供することである。
【0056】
本発明のさらに他の目的は、複数の通信方式に対応しつつ、動作電流の削減が実現できる移動体通信端末を提供することである。
【0057】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の高周波スイッチは、信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、基準電圧生成回路とを備えている。
【0058】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0059】
基準電圧生成回路は、値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える機能を有する。
【0060】
そして、この高周波スイッチは、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにしている。
【0061】
この構成によれば、制御端子に印加する電圧値に応じて、信号入力端子に入力された信号を第1および第2の信号出力端子の何れか一方から選択的に取り出すことが可能となる。
【0062】
また、第1および第2の基準電圧の値を異ならせることにより、第1のスイッチ素子における導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲に対して、第2のスイッチ素子における導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲を従来例の制御電圧の範囲からシフトすることができる。その結果、第1のスイッチ素子における導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2のスイッチ素子における導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とを重ねることができる。そのため、第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子とを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を広く設定することができる。
【0063】
請求項2記載の発明の高周波スイッチは、請求項1記載の高周波スイッチにおいて、第1のスイッチ素子は第1の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が他方の信号電極となり、ゲート電極が制御電極となる。また、第2のスイッチ素子は第2の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が他方の信号電極となり、ゲート電極が制御電極となる。
【0064】
この構成によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の作用を有する。
【0065】
請求項3記載の発明の高周波スイッチは、請求項2記載の高周波スイッチにおいて、第1の基準電圧より第2の基準電圧の方を高くしている。
【0066】
この構成によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の作用を有する。
【0067】
請求項4記載の発明の高周波スイッチは、請求項2記載の高周波スイッチにおいて、第1の基準電圧と第2の基準電圧の差が第1および第2の電界効果トランジスタのしきい値とほぼ同じである。
【0068】
この構成によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の作用を有する他、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とをほぼ完全に重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を最大限広く設定することができる。
【0069】
請求項5記載の発明の高周波スイッチは、請求項2記載の高周波スイッチにおいて、基準電圧生成回路が3個以上の抵抗器の直列回路で構成されている。
【0070】
この構成によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の作用を有する他、基準電圧生成回路をシンプルに形成できるため、回路規模を縮小することができる。
【0071】
請求項6記載の発明の高周波スイッチは、請求項2記載の高周波スイッチにおいて、電界効果トランジスタが、ソース電極とドレイン電極と少なくとも一つ以上のゲート電極とを備え、ソース電極とドレイン電極との間にゲート電極が配置され、ゲート電極と制御端子あるいは基準電圧生成回路の出力端子とが抵抗を介して接続されている。
【0072】
この構成によれば、請求項1と同様の作用を有する他、ゲート電極が2個以上の場合には、電界効果トランジスタのゲート幅を増加させることなく、電界効果トランジスタに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0073】
請求項7記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、第1の増幅器と、第2の増幅器と、基準電圧生成回路とを備えている。
【0074】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0075】
第1の増幅器は、第1のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され第1の信号出力端子に出力端子が接続されている。
【0076】
第2の増幅器は、第2のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され第2の信号出力端子に出力端子が接続されている。
【0077】
基準電圧生成回路は、第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える機能を有する。
【0078】
そして、この高周波スイッチ・増幅回路は、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させる。また、第1のスイッチ素子の導通時には、第1の増幅器を動作状態とし、第2の増幅器を不動作状態とし、第2のスイッチ素子の導通時には、第1の増幅器を不動作状態とし、第2の増幅器を動作状態とする。
【0079】
この構成によれば、制御端子に印加する電圧値に応じて、信号入力端子に入力された信号を増幅信号として第1および第2の信号出力端子の何れか一方から選択的に取り出すことが可能となる。
【0080】
また、第1の増幅器と第2の増幅器とを切替スイッチを介して接続しているので、複数の通信方式(例えば、PDC方式とW−CDMA方式)に対応して増幅器を構成することができ、通信方式にあわせて増幅器を設計することができる。そのため、最適な回路規模での設計ができ、回路規模の増大と動作電流の増加を防ぐことができる。
【0081】
請求項8記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路において、第1のスイッチ素子は第1の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が他方の信号電極となり、ゲート電極が制御電極となる。第2のスイッチ素子は第2の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が他方の信号電極となり、ゲート電極が制御電極となる。また、第1の増幅器は第3の電界効果トランジスタからなり、ゲート電極が入力端子となり、ドレイン電極が出力端子となり、ソース電極が高周波的に接地されている。第2の増幅器は第4の電界効果トランジスタからなり、ゲート電極が入力端子となり、ドレイン電極が出力端子となり、ソース電極が高周波的に接地されている。
【0082】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する他、第1および第2の基準電圧の値を異ならせることにより、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲に対して、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲を従来例の制御電圧の範囲からシフトすることができる。その結果、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とを重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を広く設定することができる。
【0083】
請求項9記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路において、第1の基準電圧より第2の基準電圧の方を高くしている。
【0084】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する。
【0085】
請求項10記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路において、第1の基準電圧と第2の基準電圧の差が第1および第2の電界効果トランジスタのしきい値とほぼ同じである。
【0086】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する他、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とをほぼ完全に重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を最大限広く設定することができる。
【0087】
請求項11記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路において、基準電圧生成回路が3個以上の抵抗器の直列回路で構成されている。
【0088】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する他、基準電圧生成回路をシンプルに形成できるため、回路規模を縮小することができる。
【0089】
請求項12記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路において、制御端子と第1および第2の増幅器の電源端子の何れか一方とが共通接続されている。
【0090】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する他、切替スイッチの制御端子を別に設ける必要がないため、端子数を削減することができる。さらに、増幅器の動作/停止の制御と切替スイッチの経路選択の制御を一つの端子で実現できるため、制御が容易になる。
【0091】
請求項13記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路において、信号入力端子に出力端子が接続された第3の増幅器を有し、第3の増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して信号入力端子に入力するようにし、第3の増幅器の電源端子を基準電圧生成回路の電源端子と共通に接続している。
【0092】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する他、第3の増幅器を設けたことにより、全体として利得を上昇させることができる。また、基準電圧生成回路の電源端子を別に設ける必要がないので、端子数を削減することができる。
【0093】
請求項14記載の発明の高周波スイッチ・増幅回路は、信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、基準電圧生成回路と、信号入力端子に出力端子が接続された増幅器とを備えている。
【0094】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0095】
基準電圧生成回路は、値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極に何れかに与える。
【0096】
そして、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにする。また、増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して信号入力端子に入力するようにし、増幅器の電源端子を基準電圧生成回路の電源電圧と共通にしている。
【0097】
この構成によれば、制御端子に印加する電圧値に応じて、信号入力端子に入力された信号を増幅信号として第1および第2の信号出力端子の何れか一方から選択的に取り出すことが可能となる。
【0098】
また、増幅器を設けたことにより、全体として利得を上昇させることができる。また、基準電圧生成回路の電源端子を別に設ける必要がないので、端子数を削減することができる。
【0099】
請求項15記載の発明の移動体通信端末は、高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチを有する移動体通信端末であって、高周波スイッチが信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、基準電圧生成回路とを備えている。
【0100】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0101】
基準電圧生成回路は、値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える機能を有する。
【0102】
そして、高周波スイッチは、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにしている。
【0103】
この構成によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の作用を有する。
【0104】
請求項16記載の発明の移動体通信端末は、高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチ・増幅回路を有する移動体通信端末であって、高周波スイッチ・増幅回路が信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、第1の増幅器と、第2の増幅器と、基準電圧生成回路とを備えている。
【0105】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0106】
第1の増幅器は、第1のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され第1の信号出力端子に出力端子が接続されている。
【0107】
第2の増幅器は、第2のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され第2の信号出力端子に出力端子が接続されている。
【0108】
基準電圧生成回路は、第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える機能を有する。
【0109】
そして、この高周波スイッチ・増幅回路は、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させる。また、第1のスイッチ素子の導通時には、第1の増幅器を動作状態とし、第2の増幅器を不動作状態とし、第2のスイッチ素子の導通時には、第1の増幅器を不動作状態とし、第2の増幅器を動作状態とする。
【0110】
この構成によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する。
【0111】
請求項17記載の発明の移動体通信端末は、高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチ・増幅回路を有する移動体通信端末であって、高周波スイッチ・増幅回路が、信号入力端子と、第1および第2の信号出力端子と、制御電圧が印加される制御端子と、切替スイッチと、基準電圧生成回路と、信号入力端子に出力端子が接続された増幅器とを備えている。
【0112】
切替スイッチは、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し信号入力端子に一方の信号電極が接続され第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する。
【0113】
基準電圧生成回路は、値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、第1の基準電圧を第1のスイッチ素子の制御電極に与え、第2の基準電圧を第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極に何れかに与える。
【0114】
そして、制御電圧と第1の基準電圧との関係、および制御電圧と第2の基準電圧との関係に基づき、制御電圧の値に応じて、第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにしている。また、増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して前記信号入力端子に入力するようにし、増幅器の電源端子を基準電圧生成回路の電源電圧と共通にしている。
【0115】
この構成によれば、請求項14記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の作用を有する。
【0116】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の高周波増幅回路およびそれを用いた携帯電話端末について図面を参照しながら説明する。
【0117】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態における高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。図1の高周波スイッチは、SPDTスイッチ回路であり、図4に示した従来の携帯電話端末の送信部のブロック図における高周波スイッチ203に対応している。すなわち、本発明の実施の形態の携帯電話端末では、図4に示した従来の携携帯電話端末の送信部において、高周波スイッチ203に代えて図1の高周波スイッチを用いている。
【0118】
以下、図1の高周波スイッチについて詳しく説明する。
【0119】
図1において、スイッチ素子である電界効果トランジスタ219のソース電極がコンデンサ230を介して信号入力端子215に接続され、電界効果トランジスタ219のドレイン電極がコンデンサ231を介して信号出力端子216に接続されている。また、スイッチ素子である電界効果トランジスタ220のソース電極がコンデンサ232を介して信号入力端子215に接続され、電界効果トランジスタ220のドレイン電極がコンデンサ233を介して信号出力端子217に接続されている。なお、電界効果トランジスタ219,220のソース電極とドレイン電極は、構造的に同じであるので、接続が逆であってもよい。
【0120】
電界効果トランジスタ219のソース電極が抵抗221を介して制御端子218に接続されている。また、電界効果トランジスタ220のゲート電極が抵抗228を介して制御端子218に接続されている。
【0121】
電界効果トランジスタ219のソース電極およびドレイン電極は抵抗222を介して相互に接続され、同電位となっている。また、電界効果トランジスタ220のソース電極およびドレイン電極は抵抗227を介して相互に接続され、同電位となっている。
【0122】
電源端子211とグラウンド端子212の間には、抵抗224,225,226の直列回路が接続され、抵抗224,225,226の直列回路の2つの接続点がそれぞれ基準電圧端子213および基準電圧端子214となっている。電界効果トランジスタ219のゲート電極は、抵抗223を介して基準電圧端子214に接続されている。また、電界効果トランジスタ220のソース電極は、抵抗229を介して基準電圧端子213に接続されている。
【0123】
基準電圧生成回路は、電源端子211とグラウンド端子212の間に接続された抵抗224,225,226の直列回路により構成されている。コンデンサ230〜233は直流成分を除去するために挿入されている。抵抗221,222,223,227,228,229は高い抵抗値を有している。制御端子(Vc)218は、スイッチ回路の動作状態を制御するための端子である。
【0124】
次に、図1の回路での高周波スイッチの動作について簡単に説明する。制御端子218に与えられる制御電圧Vcと基準電圧生成回路より得られる基準電圧Vref1と基準電圧Vref2の関係を所定の状態に設定することによって、電界効果トランジスタ219,220を選択的に導通させたり、あるいは開放させたりする。
【0125】
具体的には、電界効果トランジスタ219,220のソース電極とドレイン電極との間を導通状態としたり、あるいは開放状態としたりする。そして、これによって信号入力端子215と信号出力端子216,217間の切り替えを実現している。
【0126】
ここで、抵抗221、抵抗222、抵抗223、抵抗227、抵抗228、抵抗229は、高抵抗値を有し、各抵抗221〜223,227〜229の各々の両端子間の電圧降下は、ほとんどないものとする。各端子および電極の電位は以下のとおりである。すなわち、制御電圧Vcを印加する制御端子218と電界効果トランジスタ220のゲート電極と電界効果トランジスタ219のソース電極およびドレイン電極とは同電位となる。また、基準電圧端子213と電界効果トランジスタ220のソース電極およびドレイン電極とは同電位となる。また、基準電圧端子214と電界効果トランジスタ219のゲート電極とは同電位となる。
【0127】
図1の回路でスイッチ動作を行わせる場合、制御端子218に印加する制御電圧をVc、基準電圧端子213に現れる基準電圧をVref1、基準電圧端子214に現れる基準電圧をVref2とすると、電界効果トランジスタ219および電界効果トランジスタ220のソース電極−ドレイン電極間の導通/開放の関係はつぎのようになる。
電界効果トランジスタ219の場合
Vc  < Vref2         ソース電極−ドレイン電極間:導通
Vc  > Vref2 + |Vth|  ソース電極−ドレイン電極間:開放
電界効果トランジスタ220の場合
Vc  > Vref1         ソース電極−ドレイン電極間:導通
Vc  < Vref1 − |Vth|  ソース電極−ドレイン電極間:開放
ただし、電界効果トランジスタ219および電界効果トランジスタ220のしきい値を電圧Vthとする。
【0128】
なお、制御電圧Vcが基準電圧Vref2に対して、
Vref2 < Vc  < Vref2 + |Vth|
の関係にあるときは、電界効果トランジスタ219のソース電極−ドレイン電極間が、導通と開放の中間状態になっている。
【0129】
また、制御電圧Vcが基準電圧Vref1に対して
Vref1 ― |Vth| < Vc  < Vref1
の関係にあるときは、電界効果トランジスタ220のソース電極−ドレイン電極間が、導通と開放の中間状態になっている。
【0130】
このような制御電圧範囲は、スイッチを制御する際の電圧値として設定できない。ここで、スイッチ回路の動作範囲を拡大するため、電界効果トランジスタ219および電界効果トランジスタ220のソース電極−ドレイン電極間が、導通と開放の中間状態となる制御電圧範囲を重ね合わせることを考える。
【0131】
このとき、基準電圧Vref1,Vref2の関係は次のようになる。
【0132】
Vref2 = Vref1 − |Vth|  ―――(1)
また、制御電圧Vcの上限値とスイッチ回路の電源電圧Vddが等しい場合、電界効果トランジスタ219と電界効果トランジスタ220が導通状態となる制御電圧Vcの範囲を等しくするため、電源電圧Vddと基準電圧Vref1,Vref2の関係は次のようになる。
【0133】
Vdd = (Vref1 + Vref2)   ―――(2)
式(1)、(2)より、基準電圧Vref1,Vref2と電源電圧Vddと電界効果トランジスタのしきい値Vthの関係は次のようになる。
【0134】
Vref1 = 0.5 × Vdd + 0.5 × |Vth|
Vref2 = 0.5 × Vdd ― 0.5 × |Vth|
つぎに、図1のスイッチ回路の動作について説明する。一例として、電源電圧Vddを3V、制御電圧Vcの上限値を3V、電界効果トランジスタ219および電界効果トランジスタ220のしきい値Vthを−0.7Vとした場合を考える。このとき、基準電圧Vref1と基準電圧Vref2の電圧値はそれぞれ、1.15Vと1.85Vになる。
【0135】
なお、基準電圧Vref1と基準電圧Vref2の電圧値は上記した値に限らない。例えば、基準電圧Vref1については、1.15V±0.34Vの範囲内にあれば、従来例に比べて制御電圧範囲を広くできる。同様に、基準電圧Vref2については、1.85V±0.34Vの範囲内にあれば、従来例に比べて制御電圧範囲を広くできる。なお、従来例の制御電圧範囲は、0V〜0.8V、2.2V〜3Vである。
【0136】
また、電界効果トランジスタのしきい値についても、−0.7Vに限らず、また、2つの電界効果トランジスタが同じしきい値である必要はない。
【0137】
図2は、図1の高周波スイッチの制御電圧Vcと信号入力端子215と信号出力端子216,217間の挿入損失の関係を示している。ここで、図2において、挿入損失が0dB程度の状態を導通状態と定義し、挿入損失が−20dB以下の状態を遮断状態と定義する。
【0138】
図2において、制御電圧VcがVc < 0.5 × (Vdd−|Vth|)の領域では、電界効果トランジスタ219のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極より高い電位となっており、電界効果トランジスタ219のソース電極およびドレイン電極間は導通状態となっている。また、電界効果トランジスタ220のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ220のしきい値Vthだけ低い電位より、さらに低い電位となっている。このとき、信号入力端子215より入力された高周波信号は、電界効果トランジスタ219を通過し信号出力端子216より出力される。
【0139】
また、制御電圧VcがVc > 0.5 × (Vdd+|Vth|)の領域では、電界効果トランジスタ219のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極の電位から電界効果トランジスタ219のしきい値Vthだけ低い電位より、さらに低い電位となっており、電界効果トランジスタ219のソース電極およびドレイン電極間は開放状態となっている。また、電界効果トランジスタ220のゲート電極は、そのソース電極およびドレイン電極より高い電位となっており、電界効果トランジスタ220のソース電極およびドレイン電極間は導通状態となっている。このとき、信号入力端子215より入力された高周波信号は、電界効果トランジスタ220を通過し、信号出力端子217より出力される。
【0140】
制御電圧Vcが0.5 × (Vdd−|Vth|) < Vc < 0.5 ×(Vdd+|Vth|)の範囲では、電界効果トランジスタ219または電界効果トランジスタ220の挿入損失が0dBから−20dBの間に存在し、スイッチ回路の電界効果トランジスタ219および電界効果トランジスタ220のソース電極およびドレイン電極間が、導通、開放の中間状態となっている。この場合、高周波スイッチの信号入力端子215と信号出力端子216または信号出力端子217の間の経路が選択できない。そのときの制御電圧Vcの範囲は、1.15Vから1.85V(0.7V)である。
【0141】
図1の回路では、高周波スイッチの切り替えを制御電圧Vcにより実現し、高周波スイッチの電界効果トランジスタで用いられる、基準電圧を2種類設けることにより、制御電圧の設定範囲を拡大することができた。
【0142】
なお、図1の回路において、電界効果トランジスタ219,220としてはシングルゲートの電界効果トランジスタを用いていたが、図9に示すように、ソース電極とドレイン電極の間に複数(2個以上)のゲート電極を配置した構造のマルチゲート電界効果トランジスタを用いた構成とすることも可能である。図9において、参照符号219A,220Aはそれぞれマルチゲート電界効果トランジスタを示し、参照符号223A,223Bはマルチゲート電界効果トランジスタ219Aの2個のゲート電極と基準電圧端子214との間に接続した抵抗を示し、参照符号228A,228Bはマルチゲート電界効果トランジスタ220Aの2個のゲート電極と制御端子218との間に接続した抵抗を示している。その他の構成は図1と同様である。
【0143】
上記のように、マルチゲート電界効果トランジスタを使用することにより、マルチゲート電界効果トランジスタ219A,220Aのゲート幅を、シングルゲートタイプの電界効果トランジスタ219,220のゲート幅に比べて増加させることなく、電界効果トランジスタに入力される信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0144】
また、マルチゲート電界効果トランジスタ219A,220Aにおいて、ソース電極とドレイン電極の間に配置された複数のゲート電極と制御端子218あるいは基準電圧端子211とをそれぞれ抵抗223A,223B,228A,228Bを介して接続した構成とすることにより、ゲート電極のアイソレーションを向上させることができる。したがって、高周波特性を劣化させることなく、高周波スイッチを構成することができる。
【0145】
〔第2の実施の形態〕
図3は、本発明の第2の実施の形態における高周波スイッチ・増幅回路を含む高周波回路の構成を示すブロック図である。図3の高周波スイッチ・増幅回路は、図5に示した従来の携帯電話端末の送信部のブロック図において、高周波増幅回路104および高周波スイッチ105に対応している。また、本発明の実施の形態の携帯電話端末では、図4に示した従来の携携帯電話端末の送信部200において、高周波増幅回路202および高周波スイッチ203に代えて図3の高周波スイッチ・増幅回路を用いている。
【0146】
以下、図3の高周波スイッチ・増幅回路について詳しく説明する。
【0147】
図3において、信号入力端子240より入力された高周波信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路241を介して利得制御回路242に入力され、高周波入力信号の利得減衰が行われる。利得制御回路242の減衰量は、制御端子243の電圧値の設定により制御される。利得制御回路242の出力信号は、増幅器244に入力され増幅される。増幅器244の出力信号は、高周波スイッチ245の共通端子245aに入力される。
【0148】
高周波スイッチ245の端子245cより出力された信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路246を介して増幅器247に入力され増幅される。増幅器247の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路248を介し、信号出力端子249に送られる。
【0149】
高周波スイッチ245の端子245bより出力された信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路250を介して増幅器251に入力され増幅される。増幅器251の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路252を介し、信号出力端子253に送られる。
【0150】
電源電圧端子254は、利得制御回路242の基準電圧端子242bと増幅器244の電源端子と高周波スイッチ245の電源端子245dに接続される。電源電圧端子255は、高周波スイッチ245の制御端子245eと増幅器247の電源端子に接続される。電源端子256は、増幅器251の電源端子に接続される。
【0151】
上記した増幅器244,247,251は、例えば図10に示すように、電界効果トランジスタ261、コイル262、キャパシタ263〜265、抵抗266,267で構成されている。ゲート電極にはキャパシタ263を介して入力端子268が接続され、ドレイン電極にはキャパシタ264を介して出力端子269が接続され、ソース電極が高周波的に接地されている。
【0152】
なお、増幅器244,247,251としては、電界効果トランジスタの代わりに、バイポーラトランジスタを用いることも可能である。その場合、バイポーラトランジスタのコレクタ電極、ベース電極、エミッタ電極が、それぞれ電界効果トランジスタのドレイン電極、ゲート電極、ソース電極に対応する。具体的には、例えば図11に示すように、バイポーラトランジスタ271、コイル272、キャパシタ273,274、抵抗275,276で構成されている。ベース電極にはキャパシタ273を介して入力端子277が接続され、コレクタ電極にはキャパシタ274を介して出力端子278が接続され、エミッタ電極が接地されている。
【0153】
なお、増幅器として、電界効果トランジスタの代わりに、バイポーラトランジスタを用いることも可能である。その場合、バイポーラトランジスタのコレクタ電極、ベース電極、エミッタ電極が、それぞれ電界効果トランジスタのドレイン電極、ゲート電極、ソース電極に対応する。
【0154】
次に、図3の高周波スイッチ・増幅回路の動作について簡単に説明する。また、高周波スイッチ245は図1に示した高周波スイッチで構成され、高周波スイッチ245の各端子と図1の高周波スイッチとは以下のように対応する。高周波スイッチ245の共通端子245aは信号入力端子215に対応し、同じく端子245bは信号出力端子216に対応し、同じく端子245cは信号出力端子217に対応し、電源端子245dは電源端子211に対応し、制御端子245eは、制御端子218に対応している。
【0155】
一例として、電源端子254に3Vの電圧を印加し、電源端子255に3Vの電圧を印加し、電源端子256を0Vとした場合を考える。このとき、増幅器244はON(動作)状態であり、増幅器247はON(動作)状態であり、増幅器251はOFF(不動作)状態である。また、高周波スイッチ245は、共通端子245aと端子245cとが接続された状態となっている。このとき、図3の高周波回路の信号入力端子240に入力された高周波信号は、増幅器244と増幅器247とにより増幅され、信号出力端子249より出力される。
【0156】
次に、電源端子254に3Vの電圧を印加し、電源端子255を0Vとし、電源端子256に3Vの電圧を印加した場合を考える。このとき、増幅器244はON(動作)状態であり、増幅器247はOFF(不動作)状態であり、増幅器251はON(動作)状態である。また、高周波スイッチ245は、共通端子245aと端子245bとが接続された状態となっている。このとき、高周波増幅回路の信号入力端子240に入力された信号は、増幅器244と増幅器251により増幅され、信号出力端子253より出力される。
【0157】
ここで、増幅器247と増幅器251とについて、PDC方式とW−CDMA方式での仕様にそれぞれ合わせて回路構成することで、それぞれの仕様に最適な動作電流値を設定することができる。
【0158】
また、高周波スイッチ245の制御電圧245eと増幅器247の電源端子255を共通にすることにより、端子の数を削減でき、スイッチの経路の選択と増幅回路の選択を同時にでき、高周波増幅回路の制御を簡略化することができる。
【0159】
以上説明したように、本発明の実施の形態の高周波スイッチによれば、切替スイッチを2つの電界効果トランジスタ219,220により構成し、基準電圧生成回路に電圧値の異なる2つの基準電圧端子213,214を設ける。そして、一方の基準電圧端子213からは、電源電圧の中間値に電界効果トランジスタ219,220のしきい値の絶対値の1/2の電圧値をプラスした値を発生させ、電界トランジスタ220のソース電極に印加する。他方の基準電圧端子214からは、電源電圧の中間値から電界効果トランジスタ219,220のしきい値の絶対値の1/2の電圧値をマイナスした値を発生させ、電界効果トランジスタ219のゲート電極に印加する。これにより、電界効果トランジスタ219,220がオンオフの中間の状態となる電圧範囲をちょうど重ならせることができるので、電界効果トランジスタ219,220をオンオフさせるための制御電圧の設定範囲を広くすることができる。
【0160】
また、本発明の実施の形態の高周波スイッチ・増幅回路によれば、第1の増幅器247と第2の増幅器248を選択する高周波スイッチを設けるとともに、使用する通信システムに対応して第1および第2の増幅器247,248の何れか一方を選択する構成を採用している。これにより、それぞれの通信システムの仕様に対応した増幅器の回路構成を実現できるので、増幅器の回路設計を最適な状態にすることができ、動作電流を少なくできる。
【0161】
また、高周波スイッチ245の制御電圧と増幅器247の電源電圧とを共通にすることにより、端子数を削減することができ、高周波スイッチ・増幅回路の制御を簡略化することができる。
【0162】
また、第3の増幅器244の電源電圧と高周波スイッチ245における基準電圧生成回路の電源電圧とを共通にすることにより、端子数を削減することができる。
【0163】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の高周波スイッチによれば、第1および第2の基準電圧の値を異ならせることにより、第1のスイッチ素子における導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲に対して、第2のスイッチ素子における導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲を従来例の制御電圧の範囲からシフトすることができる。その結果、第1のスイッチ素子における導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2のスイッチ素子における導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とを重ねることができる。そのため、第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子とを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を広く設定することができる。
【0164】
本発明の請求項2記載の高周波スイッチによれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する。
【0165】
本発明の請求項3記載の高周波スイッチによれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する。
【0166】
本発明の請求項4記載の高周波スイッチによれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する他、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とをほぼ完全に重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を最大限広く設定することができる。
【0167】
本発明の請求項5記載の高周波スイッチによれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する他、基準電圧生成回路をシンプルに形成できるため、回路規模を縮小することができる。
【0168】
本発明の請求項6記載の高周波スイッチによれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する他、ゲート電極が2個以上の場合には、電界効果トランジスタのゲート幅を増加させることなく、電界効果トランジスタに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0169】
本発明の請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、第1の増幅器と第2の増幅器とを切替スイッチを介して接続しているので、複数の通信方式(例えば、PDC方式とW−CDMA方式)に対応して増幅器を構成することができ、通信方式にあわせ、増幅器を設計することができる。そのため、最適な回路規模での設計ができ、回路規模の増大と動作電流の増加を防ぐことができる。
【0170】
本発明の請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、第1および第2の基準電圧の値を異ならせることにより、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲に対して、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態との中間状態の制御電圧の範囲を従来例の制御電圧の範囲からシフトすることができる。その結果、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とを重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を広く設定することができる。
【0171】
本発明の請求項9記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する。
【0172】
本発明の請求項10記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、第1の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲と、第2の電界効果トランジスタにおける導通状態と開放状態の中間状態の制御電圧の範囲とをほぼ完全に重ねることができる。そのため、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トランジスタとを各々導通状態もしくは開放状態に設定するための制御電圧の電圧範囲を最大限広く設定することができる。
【0173】
本発明の請求項11記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、基準電圧生成回路をシンプルに形成できるため、回路規模を縮小することができる。
【0174】
本発明の請求項12記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、切替スイッチの制御端子を別に設ける必要がないため、端子数を削減することができる。さらに、増幅器の動作/停止の制御と切替スイッチの経路選択の制御を一つの端子で実現できるため、制御が容易になる。
【0175】
本発明の請求項13記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、第3の増幅器を設けたことにより、全体として利得を上昇させることができる。また、基準電圧生成回路の電源端子を別に設ける必要がないので、端子数を削減することができる。
【0176】
本発明の請求項14記載の高周波スイッチ・増幅回路によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する他、増幅器を設けたことにより、全体として利得を上昇させることができる。また、基準電圧生成回路の電源端子を別に設ける必要がないので、端子数を削減することができる。
【0177】
本発明の請求項15記載の移動体通信端末によれば、請求項1記載の高周波スイッチと同様の効果を奏する。
【0178】
本発明の請求項16記載の移動体通信端末によれば、請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する。
【0179】
本発明の請求項17記載の移動体通信端末によれば、請求項14記載の高周波スイッチ・増幅回路と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の高周波スイッチの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の高周波スイッチにおける切替スイッチの状態を示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態の高周波スイッチ・増幅回路の構成を示すブロック図である。
【図4】従来の携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。
【図5】他の従来の携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。
【図6】従来の高周波スイッチの構成を示すブロック図である。
【図7】従来の高周波スイッチにおける切替スイッチの状態を示すグラフである。
【図8】従来の利得制御機能を内蔵した高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の高周波スイッチの他の例の構成を示す回路図である。
【図10】図3の高周波スイッチ・増幅回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図11】図3の高周波スイッチ・増幅回路の具体的な構成の他の例を示す回路図である。
【符号の説明】
101  信号入力端子
102  発振器
103  アップコンバータ
104  高周波増幅回路
105  高周波スイッチ
106  バンドパスフィルタ
107  高出力高周波増幅回路
108  アイソレータ
109  バンドパスフィルタ
110  高出力高周波増幅回路
111  アイソレータ
112  デュプレクサ
113  アンテナ
114  アンテナ
115  信号出力端子
116  信号出力端子
121  電源端子
122  グラウンド端子
123  基準電圧端子
124  制御端子
125  信号入力端子
127  信号出力端子
128  信号出力端子
131  電界効果トランジスタ
132  電界効果トランジスタ
181  信号入力端子
182  インピーダンス整合回路
183  利得制御回路
184  増幅器
185  インピーダンス整合回路
186  増幅器
187  インピーダンス整合回路
188  信号出力端子
189  制御端子
200  携帯電話端末の送信部
201  アップコンバータ
202  可変利得の高周波増幅回路
203  高周波スイッチ
204  バンドパスフィルタ
205  高出力高周波増幅回路
206  アイソレータ
207  バンドパスフィルタ
208  高出力高周波増幅回路
209  アイソレータ
211  電源端子
212  グラウンド端子
213  基準電圧端子
214  基準電圧端子
215  信号入力端子
216  信号出力端子
217  信号出力端子
218  制御端子
219  電界効果トランジスタ
220  電界効果トランジスタ
221  抵抗
222  抵抗
223  抵抗
224  抵抗
225  抵抗
226  抵抗
227  抵抗
228  抵抗
229  抵抗
230  キャパシタ
231  キャパシタ
232  キャパシタ
233  キャパシタ
240  信号入力端子
241  インピーダンス整合回路
242  利得制御回路
243  制御回路
244  増幅器
245  高周波スイッチ
246  インピーダンス整合回路
247  増幅器
248  インピーダンス整合回路
249  信号出力端子
250  インピーダンス整合回路
251  増幅器
252  インピーダンス整合回路
253  信号出力端子
254  電源端子
255  電源端子
256  電源端子
300  携帯電話端末の受信部
301  フロントエンドIC
302  バンドパスフィルタ
400  携帯電話端末のシンセサイザ部
401  温度制御水晶発振器(TCXO)
402  フェーズロックドループ(PLL)
403  電圧制御発振器(VCO)
500  携帯電話端末の共用器部
501  アンテナ
502  アンテナ
503  デュプレクサ

Claims (17)

  1. 信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える基準電圧生成回路とを備え、前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにした高周波スイッチ。
  2. 前記第1のスイッチ素子は第1の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が前記一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が前記他方の信号電極となり、ゲート電極が前記制御電極となり、
    前記第2のスイッチ素子は第2の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が前記一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が前記他方の信号電極となり、ゲート電極が前記制御電極となる請求項1記載の高周波スイッチ。
  3. 前記第1の基準電圧より前記第2の基準電圧の方が高い請求項2記載の高周波スイッチ。
  4. 前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧の差が前記第1および第2の電界効果トランジスタのしきい値とほぼ同じである請求項2記載の高周波スイッチ。
  5. 前記基準電圧生成回路が3個以上の抵抗器の直列回路で構成されている請求項2記載の高周波スイッチ。
  6. 前記電界効果トランジスタは、ソース電極とドレイン電極と少なくとも一つ以上のゲート電極とを備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に前記ゲート電極が配置され、前記ゲート電極と前記制御端子あるいは前記基準電圧生成回路の出力端子とが抵抗を介して接続されたことを特徴とする請求項2記載の高周波スイッチ。
  7. 信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    前記第1のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され前記第1の信号出力端子に出力端子が接続された第1の増幅器と、
    前記第2のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され前記第2の信号出力端子に出力端子が接続された第2の増幅器と、
    第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える基準電圧生成回路とを備え、
    前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させ、
    前記第1のスイッチ素子の導通時には、前記第1の増幅器を動作状態とし、前記第2の増幅器を不動作状態とし、前記第2のスイッチ素子の導通時には、前記第1の増幅器を不動作状態とし、前記第2の増幅器を動作状態とした高周波スイッチ・増幅回路。
  8. 前記第1のスイッチ素子は第1の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が前記一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が前記他方の信号電極となり、ゲート電極が前記制御電極となり、
    前記第2のスイッチ素子は第2の電界効果トランジスタからなり、ソース電極およびドレイン電極の一方が前記一方の信号電極となり、ソース電極およびドレイン電極の他方が前記他方の信号電極となり、ゲート電極が前記制御電極となり、
    前記第1の増幅器は、第3の電界効果トランジスタまたは第1のバイポーラトランジスタからなり、ゲート電極あるいはベース電極が入力端子となり、ドレイン電極あるいはコレクタ電極が出力端子となり、ソース電極またはエミッタ電極が高周波的に接地され、
    前記第2の増幅器は、第4の電界効果トランジスタまたは第2のバイポーラトランジスタからなり、ゲート電極あるいはベース電極が入力端子となり、ドレイン電極あるいはコレクタ電極が出力端子となり、ソース電極またはエミッタ電極が高周波的に接地されている請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  9. 前記第1の基準電圧より前記第2の基準電圧の方が高い請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  10. 前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧の差が第1および第2の電界効果トランジスタのしきい値とほぼ同じである請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  11. 前記基準電圧生成回路が3個以上の抵抗器の直列回路で構成されている請求項8記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  12. 前記制御端子と前記第1および第2の増幅器の電源端子の何れか一方とが共通接続されている請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  13. 前記信号入力端子に出力端子が接続された第3の増幅器を有し、前記第3の増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して前記信号入力端子に入力するようにし、前記第3の増幅器の電源端子を前記基準電圧生成回路の電源端子と共通に接続した請求項7記載の高周波スイッチ・増幅回路。
  14. 信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極に何れかに与える基準電圧生成回路と、
    前記信号入力端子に出力端子が接続された増幅器とを備え、
    前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにし、
    前記増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して前記信号入力端子に入力するようにし、前記増幅器の電源端子を前記基準電圧生成回路の電源電圧と共通にした高周波スイッチ・増幅回路。
  15. 高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチを有する移動体通信端末であって、
    前記高周波スイッチが
    信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える基準電圧生成回路とを備え、前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにしたことを特徴とする移動体通信端末。
  16. 高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチ・増幅回路を有する移動体通信端末であって、
    前記高周波スイッチ・増幅回路が
    信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    前記第1のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され前記第1の信号出力端子に出力端子が接続された第1の増幅器と、
    前記第2のスイッチ素子の他方の信号電極に入力端子が接続され前記第2の信号出力端子に出力端子が接続された第2の増幅器と、
    第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極の何れかに与える基準電圧生成回路とを備え、
    前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させ、
    前記第1のスイッチ素子の導通時には、前記第1の増幅器を動作状態とし、前記第2の増幅器を不動作状態とし、前記第2のスイッチ素子の導通時には、前記第1の増幅器を不動作状態とし、前記第2の増幅器を動作状態とした移動体通信端末。
  17. 高周波信号の経路選択機能を備えた高周波スイッチ・増幅回路を有する移動体通信端末であって、
    前記高周波スイッチ・増幅回路が、
    信号入力端子と、
    第1および第2の信号出力端子と、
    制御電圧が印加される制御端子と、
    一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第1の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に一方および他方の信号電極の何れかが接続された第1のスイッチ素子と、一方および他方の信号電極と制御電極とを有し前記信号入力端子に一方の信号電極が接続され前記第2の信号出力端子に他方の信号電極が接続され前記制御端子に制御電極が接続された第2のスイッチ素子とを有する切替スイッチと、
    値の異なる第1および第2の基準電圧を生成し、前記第1の基準電圧を前記第1のスイッチ素子の制御電極に与え、前記第2の基準電圧を前記第2のスイッチ素子の一方および他方の信号電極に何れかに与える基準電圧生成回路と、
    前記信号入力端子に出力端子が接続された増幅器とを備え、
    前記制御電圧と前記第1の基準電圧との関係、および前記制御電圧と前記第2の基準電圧との関係に基づき、前記制御電圧の値に応じて、前記第1および第2のスイッチ素子を選択的に導通させるようにし、
    前記増幅器の入力端子に入力された信号を増幅して前記信号入力端子に入力するようにし、前記増幅器の電源端子を前記基準電圧生成回路の電源電圧と共通にした移動体通信端末。
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JP2007096609A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Nec Electronics Corp 半導体スイッチ回路装置
JP2009100440A (ja) * 2007-09-25 2009-05-07 Hitachi Metals Ltd 高周波部品及び通信装置

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