JP2004005968A - Prml再生回路 - Google Patents

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Abstract

【目的】最尤逐次検出によるパーシャルレスポンス信号化を利用するPRML再生回路に関し、再生回路の特性を自動調整し、適切な最尤復号を実行する。
【構成】記憶ディスクからヘッド10が読みだした信号を波形等化した後、最尤復号して、再生するPRML再生回路において、前記読み出し信号を波形等化する波形等化回路12〜15と、前記等化出力を+1側スライスレベルと−1側スライスレベルでスライスして、判定値を得た後、前記判定値を最尤復号する最尤復号器16と、前記+1側スライスレベルと−1側スライスレベルとの間の距離を可変に制御するための制御回路19とを有し、波形等化回路を自動調整する。
【選択図】    図1

Description

(目次)
産業上の利用分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段(図1)
作用
実施例
(a)PRML再生回路の説明(図2)
(b)最尤復号器の説明(図3乃至図7)
(c)スライスレベルの自動調整処理の説明(図8乃至図9)
(d)調整回路の説明(図10乃至図11)
(e)調整処理の説明(図12乃至図19)
(f)他の実施例の説明
発明の効果
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、最尤逐次検出によるパーシャルレスポンス信号化を利用するPRML再生回路に関し、特に、信号品質に応じて、各回路の特性を自動調整するPRML再生回路に関する。
【0002】
近年の磁気ディスク及び光磁気ディスク装置等の記録密度の向上のため、最尤逐次検出によるパーシャルレスポンス信号化(PRML:Partial−response signaling with maximum−likelihood sequence detection)が利用されている。このようなPRMLシステムでは、読み取り信号を再生するためのPRML再生回路が設けられる。
【0003】
【従来の技術】
パーシャルレスポンス信号化を利用したディスク記憶装置では、再生回路は、波形等化回路と、最尤復号器とからなる。この再生回路の波形等化回路の受信フィルタ群は、記録チャネルの出力信号をパーシャルレスポンス信号に等化成形する。そして、最尤逐次検出器(最尤復号器)が、等化された信号を3値判定した後、最尤検出して、記録されたデータ列を再構築する。
【0004】
このようなPRML再生回路については、日本国特許公開平成2年第150114号公報(対応米国特許第5060088号明細書)、米国特許第4644564号明細書、米国特許第4707681号明細書、米国特許第4786890号明細書、米国特許第4888775号明細書等に開示されている。
【0005】
従来のPRML再生回路において、波形等化回路や最尤復号器のパラメータは、装置の工場出荷時に、一定値にセットされていた。このため、波形等化回路や最尤復号器の特性は一定であった。例えば、最尤復号器の3値判定回路において、入力信号をスライスするための2つのスライスレベルの距離は、一定であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、次の問題があった。
【0007】
(1)実際には、磁気媒体上の欠陥による標本信号品質の劣化や、等化誤差により多項式(1−D)で記述される信号間干渉を量的に制御できない場合の標本信号品質の劣化や、MRヘッドの特性のばらつきによる信号品質の劣化がある。このようなヘッド、磁気媒体、波形等化回路の特性により等化誤差が発生すると、前述のスライスレベルの距離を一定にした従来技術では、有効な最尤復号を実行できないという問題があった。
【0008】
(2)一方において、ヘッドや波形等化回路の特性が適切でないと、等化誤差が多くなり、最適な再生ができないという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、スライスレベルの距離を最適に設定して、適切な最尤復号を実行し、且つ等化誤差を最小にするためのPRML再生回路を提供するにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、ヘッドの特性を最適に設定して、等化誤差を最小にするためのPRML再生回路を提供するにある。
【0011】
本発明の別の目的は、波形等化回路の特性を最適に設定して、等化誤差を最小にするためのPRML再生回路を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理図である。
【0013】
本発明の請求項1は、記憶ディスクからヘッド10が読みだした信号を波形等化した後、最尤復号して、再生するPRML再生回路において、前記読み出し信号を波形等化する波形等化回路12〜15と、前記等化出力を+1側スライスレベルと−1側スライスレベルでスライスして、判定値を得た後、前記判定値を最尤復号する最尤復号器16と、前記+1側スライスレベルと−1側スライスレベルとの間の距離を可変に制御するための制御回路19とを有する。更に、本発明の請求項1は、前記制御回路19は、前記波形等化回路12〜15に、調整値を設定することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2は、請求項1のPRML再生回路において、前記波形等化回路12〜15は、前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ12と、前記ゲイン制御アンプ12の出力を固定等化するエレクトリックフィルター13と、前記エレクトリックフィルター13の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ14と、前記アナログデジタルコンバータ14の出力を等化するコサインイコライザー15とを有し、前記制御回路19は、前記アナログデジタルコンバータ14にオフセット値を設定することを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項3は、請求項2のPRML再生回路において、前記制御回路19は、前記コサインイコライザー15の出力から前記アナログデジタルコンバータ14のオフセット値を測定することを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項4は、記憶ディスクからヘッド10が読みだした信号を波形等化した後、最尤復号して、再生するPRML再生回路において、前記読み出し信号を波形等化する波形等化回路12〜15と、前記等化出力を+1側スライスレベルと−1側スライスレベルでスライスして、判定値を得た後、前記判定値を最尤復号する最尤復号器16と、前記+1側スライスレベルと−1側スライスレベルとの間の距離を可変に制御するための制御回路19とを有する。更に、ヘッド10がMRヘッドで構成され、前記制御回路19は、前記MRヘッドの駆動回路11に駆動電流値を設定することを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項5は、請求項4のPRML再生回路において、前記波形等化回路12〜15は、前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ12と、前記ゲイン制御アンプ12の出力を固定等化するエレクトリックフィルター13と、前記エレクトリックフィルター13の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ14と、前記アナログデジタルコンバータ14の出力を等化するコサインイコライザー15とを有し、前記制御回路19は、前記コサインイコライザー15の出力から前記MRヘッドの駆動電流値を測定することを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項6は、請求項1のPRML再生回路において、前記波形等化
回路12〜15は、前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ12と、前記ゲイン制御アンプ12の出力を固定等化するエレクトリックフィルター13と、前記エレクトリックフィルター13の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ14と、前記アナログデジタルコンバータ14の出力を等化するコサインイコライザー15とを有し、前記制御回路19は、前記エレクトリックフィルター13にフィルターの調整値を設定することを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項7は、請求項6のPRML再生回路において、前記制御回
路19は、前記コサインイコライザー15の出力から前記エレクトリックフィルター13の調整値を測定することを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項8は、請求項1のPRML再生回路において、前記波形等化回路12〜15は、前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ12と、前記ゲイン制御アンプ12の出力を固定等化するエレクトリックフィルター13と、前記エレクトリックフィルター13の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ14と、前記アナログデジタルコンバータ14の出力を等化するコサインイコライザー15とを有し、前記制御回路19は、前記コサインイコライザー15に等化係数を設定することを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項9は、請求項8のPRML再生回路において、前記制御回路19は、前記コサインイコライザー15の出力から前記コサインイコライザー15の等化係数を測定することを特徴とする。
【0022】
【作用】
本発明の請求項1、2、6、8は、制御回路19により、最尤復号器16のスライスレベルの距離を可変に制御するため、等化誤差量に応じた最適な3値判定ができ、且つ波形等化回路12〜15の特性を制御回路19が設定するため、等化誤差の少ない適切な特性に設定できる。
【0023】
本発明の請求項4は、MRヘッドの読み出し特性を制御回路19が設定するため、等化誤差の少ない適切な信号を得ることができる。
【0024】
本発明の請求項3、5、7、9は、制御回路19により、波形等化回路及びMRヘッドの特性を自動調整するため、等化誤差の少ない最適な特性に設定できる。
【0025】
【実施例】
(a)PRML再生回路の説明
図2は本発明の一実施例PRML再生回路のブロック図である。この再生回路は、パーシャルレスポンス・クラス4と最尤復号器を適用した磁気記録再生回路である。
【0026】
図3に示すように、MR(磁気抵抗)ヘッド10は、磁気ディスクのデータを読み取るためのものである。ヘッドIC回路11は、MRヘッド10を駆動するためのものである。ゲイン制御アンプ12は、MRヘッド10の読み取り信号に所定のゲインを付与して、出力する。等化フィルター(エレクリリックフィルター)13は、1+Dの特性を有し、ゲイン制御アンプ12の出力を固定等化する。アナログ・デジタル変換回路14は、信号化速度1/Tの2進データ列を、nT+τ時にサンプリングして、デジタルサンプル値Yn を出力する。
【0027】
コサイン・イコライザー15は、ディスクの半径方向のパーシャルレスポンス特性を補正するために設けられる。このコサイン・イコライザー4は、トレーニングパターンにより、タップ係数が最適に調整される。そして、このようなコサイン・イコライザー4は、例えば、日本国特許公開平成2年第150114号公報(対応米国特許第5060088号明細書)に示されるような周知のトランスバーサル・フィルタで構成されている。
【0028】
最尤復号器16は、コサイン・イコライザー15の出力サンプルYnを処理して、記録データ列を再構築するものである。最尤復号器16は、データ間に相関を持たせて記録したデータ系列を再生する時に、最も確からしい系列を検出するものである。この最尤復号器16の動作については、“Optimal Reception forBinary Partial Response Channels”, The Bell System Technical Journal,Vol.51,No.2,February,1992(ATT) に記載されている。この最尤復号器16の構成は、図3以下により説明する。
【0029】
最尤復号器16で復号されたデータ系列は、8/9デコーダ17により、9ビットのデータが、8ビットのデータに変換される。このデコーダ17も、例えば、米国特許第4707681号明細書、米国特許第4786890号明細書等により周知である。ECC回路18は、デコーダ17で復号されたデータ系列のエラー検出を行い且つエラー訂正を行うものである。
【0030】
制御回路19は、マイクロプロセッサで構成されている。制御回路19は、後述するサンプル検出回路21の出力サンプル値Ynを観測して、等化誤差が最小となるように、ヘッドIC11のヘッド駆動電流を自動調整する。制御回路19は、同様にして、エレクトリックフィルター13の周波数特性、アナログデジタル変換回路14のオフセット電圧及びコサインイコライザー15の等化係数を自動調整する。更に、制御回路19は、ECC回路18のエラー検出結果に応じて、最尤復号器16のスライスレベルの距離を自動調整する。
【0031】
メモリ20は、調整したアナログデジタル変換回路14のオフセット電圧値を格納する。又、メモリ20は、ヘッド毎のヘッドIC11のヘッド駆動電流値、エレクトリックフィルター13の周波数特性値、コサインイコライザー15の等化係数及び最尤復号器16のスライスレベルの距離を格納する。
【0032】
サンプル検出回路21は、図10にて後述するように、コサインイコライザー15のサンプル値Ynのレベル判定を行い、且つ分類したサンプル値を出力する。サンプル検出回路21は、制御回路19が、等化誤差を最小にするための自動調整のために使用される。
【0033】
(b)最尤復号器の説明
図3は図2の最尤復号器のブロック図、図4及び図5は最尤復号器の回路図、図6は最尤復号器の動作説明図、図7は最尤復号処理フロー図である。
【0034】
図3に示すように、入力データ列は、インターリーブ回路16−3により奇数列と偶数列とに分けられる。奇数列のデータは、奇数列用最尤復号器16−1に入力される。又、偶数列のデータは、偶数列用最尤復号器16−2に入力される。
【0035】
各最尤復号器16−1、16−2は、レベルスライサ30−1、30−2と、スライスレベル更新回路31−1、31−2と、データバッファ32−1、32−2と、ポインタ33−1、33−2と、誤り検出回路34−1、34−2とを有する。
【0036】
レベルスライサ30−1、30−2は、+1側スライスレベルΔn+1と−1側スライスレベルΔn−1とによりレベルスライスして、3値判定値Xnを得る。スライスレベル更新回路31−1、31−2は、制御回路19のスライスレベル間の距離に応じた+1側スライスレベルΔn+1と−1側スライスレベルΔn−1とをレベルスライサ30−1、30−2に出力する。
【0037】
データバッファ32−1、32−2は、直列のレジスタで構成され、複数の連続する判定値を格納する。ポインタ33−1、33−2は、検査する判定値を示すものである。誤り検出回路34−1、34−2は、判定値の誤りを検出して、データバッファ32−1、32−2の判定値を修正する。
【0038】
図4にスライスレベル更新回路の詳細を示す。図4に示すように、タイミングレジスタ310、311により、サンプル値Ynのタイミングを調整する。スライス振幅設定レジスタ312は、制御回路19からのスライスレベルの振幅Aが距離としてセットされる。
【0039】
この制御回路19に接続されたメモリ20は、各ヘッド0〜n毎の所定のシリンダ位置0〜mにおける前記振幅Aを格納してある。この格納されたシリンダ位置0〜mは、例えば、1000シリンダを1グループとして、その内の1つのシリンダ位置の振幅を、そのグループの振幅として代表する。
【0040】
従って、制御回路19は、選択するヘッド番号と、シリンダ位置を受けると、メモリ20からそのヘッド番号のそのシリンダ位置のグループの振幅を読み出し、レジスタ312にセットする。
【0041】
加算器313は、レジスタ312にセットされた振幅Aからサンプル値Ynを差し引く。加算器314は、サンプル値Ynからレジスタ312にセットされた振幅Aを差し引く。スライス初期値設定レジスタ315は、制御回路19からスライスレベルの初期値がセットされる。極性ビット反転回路316は、レジスタ315の極性ビットを反転して、−1側のスライスレベルの初期値を作成する。
【0042】
セレクター317は、判定値1PJODに応じて、一対のマルチプレクサ318、319のセレクト信号を発生する。セレクター317は、リードスタート時は、3番入力選択を出力し、「1」検出時は、1番入力選択を出力し、「−1」検出時は、2番入力選択を出力する。
【0043】
+側マルチプレクサ318は、3つの入力端子を有し、セレクト信号により選択された端子の入力を、+1側スライスレベルとして出力する。1番入力端子には、サンプル値Ynが入力され、2番入力端子には、加算器313の出力が入力され、3番入力端子には、レジスタ315の初期レベルが入力される。従って、+側マルチプレクサ318は、図6に示すように、+1判定レベルΔn+1として、スタート時には、初期レベルを出力し、「1」検出時には、サンプル値Ynを出力し、「−1」検出時には、(設定振幅−サンプル値)を出力する。
【0044】
−側マルチプレクサ319は、3つの入力端子を有し、セレクト信号により選択された端子の入力を、−1側スライスレベルとして出力する。1番入力端子には、加算器314の出力が入力され、2番入力端子には、サンプル値Ynが入力され、3番入力端子には、反転回路316の反転初期レベルが入力される。従って、−側マルチプレクサ319は、図6に示すように、−1判定レベルΔn−1として、スタート時には、初期レベルを出力し、「1」検出時には、(設定振幅−サンプル値)を出力し、「−1」検出時には、サンプル値Ynを出力する。
【0045】
図5に示すように、レベルスライサ30は、サンプル値Ynと+判定スライスレベルとを比較する比較器300と、サンプル値Ynと−判定スライスレベルとを比較する比較器301と、両比較器300、301の出力のEXORをとるEOR回路302とを有する。
【0046】
比較器300は、サンプル値Ynが+判定スライスレベル以上の時に、「1」を出力する。比較器301は、サンプル値Ynが−判定スライスレベル以下の時に、「1」を出力する。従って、EOR回路302は、サンプル値Ynが+判定スライスレベル以上の時と、サンプル値Ynが−判定スライスレベル以下の時に、「1」を出力する。一方、EOR回路302は、サンプル値Ynが+判定スライスレベルと−判定スライスレルの間にある時は、「0」を出力する。
【0047】
データバッファ32は、受信レジスタ320と、5段のバッファレジスタ321〜325と、4つのアンドゲート326〜329とを有する。受信レジスタ320は、EOR回路302の出力を保持する。5段のバッファレジスタ321〜325は、「0」の連続を5で制限したため、5段としたものである。
【0048】
アンドゲート326〜329は、データクリア信号DTCLRとポインタ信号CNTFF2OD〜CNTFF5ODとの論理積をとるものである。そして、レジスタ321のクリア端子には、データクリア信号DTCLRが入力されている。他のレジスタ322〜325のクリア端子には、各々アンドゲート326〜329の出力が入力される。
【0049】
ポインタ33は、5ビットのシフトレジスタで構成されている。ポインタ33は、クロックClockに応じて、順次ポインタ信号CNTFF2OD〜CNTFF5ODを出力し、カウンタリセット信号CNTRSTによりリセットされる。
【0050】
誤り検出回路34は、アンドゲート340と、レジスタ341と、一対のEOR回路342、343と、OR回路344とを有する。アンドゲート340は、EOR回路302の出力が「1」の時に、クロックを出力して、誤り検出動作を行わせるものである。レジスタ341は、比較器300の出力を保持するものである。
【0051】
EOR回路342は、レジスタ341の出力と比較器300の出力とのEXORをとるものである。EOR回路342は、レジスタ341の反転Q出力と比較器301の出力とのEXORをとるものである。OR回路344は、両EOR回路341、342の論理和をとり、データクリア信号DTCLRを出力する。
【0052】
従って、EOR回路302の出力であるX(n−j)が「0」でない時に、EOR回路342、343により判定値X(n−j)と判定値X(n)とを一致しているかを判定する。判定値X(n−j)と判定値X(n)とを一致していると、OR回路344よりデータクリア信号DTCLRを出力する。これにより、ポインタ信号で示すバッファレジスタ321〜325の保持内容を「0」にクリアして、誤りを修正する。
【0053】
従って、図4の回路により、図6に示すように、スライスレベルは変動し、振幅aは、各ヘッド及び各シリンダ位置により可変に制御される。
【0054】
又、図7はサンプル値Ynが入力された時の最尤復号系列ynを得る最尤復号フローである。図7に示すように、図の点線内の処理により、判定レベルの変更が行われる。そして、EOR回路302の出力であるX(n−j)が「0」でない時に、EOR回路342、343により判定値X(n−j)と判定値X(n)とを一致しているかを判定する。判定値X(n−j)と判定値X(n)とを一致していると、OR回路344よりデータクリア信号DTCLRを出力する。これにより、ポインタ信号で示すバッファレジスタ321〜325の保持内容を「0」にクリアして、誤りを修正する。
【0055】
尚、図7では、図5で説明したように、復号器の回路規模を制限するため、記録する2進信号列で0が連続する数を制限する変復調コードを使用している。図5及び図7では、0の連続した場合を「5」で制限している。図7のj≦5でその条件を反映している。又、図7では、Ynは、〔0、+2、−2〕の3値をとるが、実際は、図5で説明したように、〔0、1〕に置き換えた2値データを出力する。図7のdnがこれに対応する。
【0056】
(c)スライスレベルの自動調整処理の説明
図8及び図9はスライスレベル調整処理フロー図である。
【0057】
(S1)制御回路(以下プロセッサという)19は、図示しないアクチュエータを駆動して、ヘッドを目標シリンダへシークさせる。
【0058】
(S2)プロセッサ19は、最尤復号器16の振幅設定レジスタ312にスライスレベルの距離(振幅)Aを最大値に設定する。次に、プロセッサ19は、前述のヘッドでそのシリンダに記録データを書き込む。更に、プロセッサ19は、ヘッド0を選択する。
【0059】
(S3)プロセッサ19は、選択したヘッドから記録データを読み込む。この読み込みデータは、図2で示したルートを通って、ECC回路18でエラー検査される。プロセッサ19は、ECC回路18の判定出力から、規定ビット数でデータ誤りが発生したかを調べる。
【0060】
(S4)プロセッサ19は、規定ビット数でデータ誤りが発生していると判定すると、スライスレベルの距離AをΔV下げる。そして、これをレジスタ312に書き込み、ステップS3に戻る。
【0061】
(S5)プロセッサ19は、規定ビット数で誤りが発生していないと判定すると、このスライスレベルの距離Aを、上限値として格納する。次に、プロセッサ19は、最尤復号器16の振幅設定レジスタ312にスライスレベルの距離(振幅)Aを最小値に設定する。
【0062】
(S6)プロセッサ19は、選択したヘッドから記録データを読み込む。この読み込みデータは、図2で示したルートを通って、ECC回路18でエラー検査される。プロセッサ19は、ECC回路18の判定出力から、規定ビット数でデータ誤りが発生したかを調べる。
【0063】
(S7)プロセッサ19は、規定ビット数でデータ誤りが発生していると判定すると、スライスレベルの距離AをΔV上げる。そして、これをレジスタ312に書き込み、ステップS6に戻る。
【0064】
(S8)プロセッサ19は、規定ビット数で誤りが発生していないと判定すると、このスライスレベルの距離Aを、下限値として格納する。次に、プロセッサ19は、(上限値−下限値)/2を算出する。そして、プロセッサ19は、これを現在シリンダ及び現在ヘッドのスライスレベルの距離Aとして、メモリ20(図4参照)に格納する。
【0065】
(S9)次に、プロセッサ19は、指定ヘッドが最大(MAX)ヘッドかを調べる。指定ヘッドが最大ヘッドでないと、指定ヘッドアドレスを+1して、ステップS3に戻る。一方、指定ヘッドが最大ヘッドであると、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整は終わったかを調べる。例えば、調整用シリンダは、100シリンダ毎に設定する。プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了していないと判定すると、次のシリンダへシークして、ステップS2に戻る。逆に、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了したと判定すると、調整を終了する。
【0066】
このようにして、図4に示すように、全てのヘッドの設定されたシリンダ位置における最適なスライスレベルの距離(振幅)が、メモリ20に格納される。この動作は、工場出荷時に行われる。そして、通常のアクセス時には、プロセッサ19が、選択ヘッドアドレスとシリンダアドレスを受け、選択ヘッドアドレスに対応し、且つそのシリンダアドレスに対し設定されたシリンダの距離を、メモリ20より読み出す。これを、最尤復号器16の振幅設定レジスタ312にセットする。
【0067】
このため、ヘッドや波形等化回路の特性に応じた最大のマージンを持つ距離を設定できる。これにより、最適なスライスレベルで最尤復号を実行できる。又、ヘッドに応じて特性が相違するため、ヘッド毎に最適なスライスレベルに調整する。又、シリンダ位置による記録密度の変化も再生信号に影響するため、シリンダ位置に応じて、最適なスライスレベルで最尤復号を実行する。
【0068】
(d)調整回路の説明
図10は本発明の一実施例調整回路のブロック図、図11はそのメモリの説明図である。
【0069】
磁気記録再生回路では、種々の要因により信号のS/Nが劣化し、再生信号を誤る確率が高い。この要因としては、サンプリング用のA/D変換回路14のオフセット電圧、MRヘッド10のバイアス磁界のズレによる再生信号の上下非対称性、エレクトリックフィルター13の調整ズレによる等化誤差、コサインイコライザー15の調整ズレによる等化誤差、再生ヘッドの特性バラツキ及びシリンダ位置による記録密度の変化がある。
【0070】
図10において、図2で説明したものと同一のものは、同一の記号で示している。ライトレジスタ40は、プロセッサ19によりMRヘッド10のバイアス電流値が書き込まれる。D/Aコンバータ41は、ライトレジスタ40に書き込まれたバイアス電流値をアナログ量に変換して、ヘッドIC11のバイアス電流駆動回路に供給する。
【0071】
ライトレジスタ42は、プロセッサ19によりエレクトリックフィルター13の周波数特性値(カットオフ周波数等)が書き込まれる。D/Aコンバータ43は、ライトレジスタ42に書き込まれたエレクトリックフィルターの周波数特性値をアナログ量に変換して、エレクトリックフィルター13の周波数特性を制御する。
【0072】
ライトレジスタ44は、プロセッサ19によりアナログデジタル変換回路14のオフセット値が書き込まれる。D/Aコンバータ45は、ライトレジスタ44に書き込まれたアナログデジタルコンバータ14のオフセット値をアナログ量に変換して、アナログデジタルコンバータ141の前段に設けられた加算アンプ140に出力する。尚、加算アンプ140は、エレクトリックフィルター13の出力からD/Aコンバータ45のオフセット量を差し引き、アナログデジタルコンバータ141に入力する。
【0073】
ライトレジスタ46は、プロセッサ19によりコサインイコライザー15の係数が書き込まれ、コサインイコライザー15の係数設定用レジスタに出力する。
【0074】
図2に示すサンプル検出回路21は、サンプル値Ynを3値のレベルに判定するレベル判定器210と、3つのライトレジスタ211〜213と、3つのリードレジスタ214〜216を有する。
【0075】
レベル判定器210は、サンプル値Ynのレベルを+1判定レベル及び−1判定レベルと比較して、+1、0、−1の判定値Xnに分類する。ライトレジスタ211は、判定値Xnが+1の時、サンプル値Ynがライトされる。ライトレジスタ212は、判定値Xnが0の時、サンプル値Ynがライトされる。ライトレジスタ213は、判定値Xnが−1の時、サンプル値Ynがライトされる。
【0076】
リードレジスタ214は、プロセッサ19の指示により、ライトレジスタ211の内容を保持し、プロセッサ19に通知する。リードレジスタ215は、プロセッサ19の指示により、ライトレジスタ212の内容を保持し、プロセッサ19に通知する。リードレジスタ216は、プロセッサ19の指示により、ライトレジスタ213の内容を保持し、プロセッサ19に通知する。
【0077】
メモリ20は、図11に示すように、各ヘッド0〜nの調整用シリンダ位置0〜mにおける調整された駆動電流値(バイアス電流値)、フィルタ定数値(周波数特性値)及びフィルタ係数を格納する。
【0078】
通常のアクセス時には、プロセッサ19が、選択ヘッドアドレスとシリンダアドレスを受け、選択ヘッドアドレスに対応し、且つそのシリンダアドレスに対し設定されたシリンダの駆動電流、フィルタ定数値及びフィルタ係数を、メモリ20より読み出す。これを、各々ライトレジスタ40、42、46にセットする。これにより、MRヘッド10の特性による上下非対称を補償した再生信号が得られる。又、エレクトリックフィルター13の調整ズレを補償できる。更に、コサインイコライザー15の調整ズレを補償できる。
【0079】
(e)調整処理の説明
図12及び図13はアナログデジタルコンバータのオフセット電圧調整フロー図である。
【0080】
アナログデジタルコンバータのオフセット電圧の調整は、リード動作を行わずに、アナログデジタルコンバータ自体のオフセット電圧を調べるものである。
【0081】
(S1)プロセッサ19は、パラメータA、B、C、D、Nを「0」に初期化する。次に、プロセッサ19は、ライトレジスタ44の補正用D/Aコンバータ45の初期操作値をデフォルト値に設定する。更に、プロセッサ19は、リード動作を停止して、アナログデジタルコンバータ14の加算アンプ140への入力を停止する。
【0082】
(S2)この状態で、プロセッサ19は、リードレジスタ215から、Xn=0の時のサンプル値Ynを所定数読み込む。そして、プロセッサ19は、所定数取り込んだサンプル値Ynの平均値Aを算出する。
【0083】
(S3)プロセッサ19は、誤差Cを(B−A)の絶対値より算出する。ここで、Bは、Xn=0の時の理想サンプル値である。この例では、「0」に設定してある。
【0084】
(S4)次に、プロセッサ19は、パラメータNが「0」かを調べる。
【0085】
(S5)プロセッサ19は、Nが「0」なら、初回の処理のため、前回の測定値DをCで更新する。次に、プロセッサ19は、メモリ20にNと補正用コンバータの操作量とを対応させて、格納する。更に、プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータの操作量にΔ加える。これをライトレジスタ44に、補正用D/Aコンバータ45の操作量として書き込む。更に、プロセッサ19は、NをN+1に更新する。そして、ステップS2に戻る。
【0086】
(S6)プロセッサ19は、Nが「0」でない時は、前回の測定値Dと今回の測定値Cとを比較する。D>Cなら、前回の測定値が最小値でないため、ステップS5に戻る。逆に、D>Cでないなら、前回の測定値が最小値である。このため、前回N−1時の補正用D/Aコンバータの操作量を調整結果として、メモリ20に保持する。
【0087】
このようにして、アナログデジタルコンバータ141のオフセット電圧が最小となる操作量を測定して、これをメモリ20に保持する。そして、動作時に、この最適操作量を読み出し、デフォルト値に加算したものをレジスタ44にセットする。これにより、アナログデジタルコンバータ141のオフセット電圧を最小にできる。
【0088】
図14及び図15はMRヘッドの特性調整フロー図である。
【0089】
(S1)プロセッサ19は、図示しないアクチュエータを駆動して、ヘッドを目標シリンダへシークさせる。
【0090】
(S2)プロセッサ19は、パラメータA、B、C、D、Nを「0」に初期化する。次に、プロセッサ19は、ヘッドでそのシリンダに記録データを書き込む。更に、プロセッサ19は、ヘッド0を選択する。
【0091】
(S3)プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータ41の設定値をデフォルト値に設定する。即ち、ライトレジスタ40にデフォルト値を書き込む。次に、プロセッサ19は、選択したヘッドから記録データを読み込む。
【0092】
(S4)この状態で、プロセッサ19は、リードレジスタ215から、Xn=0の時のサンプル値Ynを所定数読み込む。そして、プロセッサ19は、所定数取り込んだサンプル値Ynの平均値Aを算出する。更に、プロセッサ19は、誤差Cを(B−A)の絶対値より算出する。ここで、Bは、Xn=0の時の理想サンプル値である。この例では、「0」に設定してある。
【0093】
(S5)次に、プロセッサ19は、パラメータNが「0」かを調べる。
【0094】
(S6)プロセッサ19は、Nが「0」なら、初回の処理のため、前回の測定値DをCで更新する。次に、プロセッサ19は、メモリ20にNと補正用コンバータの操作量とを対応させて、格納する。更に、プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータの操作量にΔ加える。これをライトレジスタ40に、補正用D/Aコンバータ41の操作量として書き込む。更に、プロセッサ19は、NをN+1に更新する。そして、ステップS4に戻る。
【0095】
(S7)プロセッサ19は、Nが「0」でない時は、前回の測定値Dと今回の測定値Cとを比較する。D>Cなら、前回の測定値が最小値でないため、ステップS6に戻る。逆に、D>Cでないなら、前回の測定値が最小値である。このため、前回N−1時の補正用D/Aコンバータの操作量を当該ヘッドの当該シリンダ位置の調整結果として、図11に示すメモリ20に格納する。
【0096】
(S8)次に、プロセッサ19は、指定ヘッドが最大(MAX)ヘッドかを調べる。指定ヘッドが最大ヘッドでないと、指定ヘッドアドレスを+1して、ステップS3に戻る。
【0097】
(S9)一方、指定ヘッドが最大ヘッドであると、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整は終わったかを調べる。例えば、調整用シリンダは、100シリンダ毎に設定する。プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了していないと判定すると、次のシリンダへシークして、ステップS2に戻る。逆に、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了したと判定すると、調整を終了する。
【0098】
このようにして、図11に示すように、全てのヘッドの設定されたシリンダ位置における最適なバイアス電流値が、メモリ20に格納される。この動作は、工場出荷時に行われる。そして、通常のアクセス時には、プロセッサ19が、選択ヘッドアドレスとシリンダアドレスを受け、選択ヘッドアドレスに対応し、且つそのシリンダアドレスに対し設定されたバイアス電流値を、メモリ20より読み出す。これを、ライトレジスタ40にセットする。
【0099】
このようにして、判定値Xn=0におけるサンプル値Ynのレベルを最小にするように、MRヘッド10のバイアス電流を設定するため、MRヘッド10の特性による読み出し波形の上下非対称性を最小にできる。又、シリンダ位置による記録密度の変化も再生信号に影響するため、シリンダ位置に応じて、最適なバイアス電流値にセットしている。
【0100】
図16及び図17はエレクトリックフィルターの特性調整フロー図である。
【0101】
(S1)プロセッサ19は、図示しないアクチュエータを駆動して、ヘッドを目標シリンダへシークさせる。
【0102】
(S2)プロセッサ19は、パラメータA、Bを「0」に初期化する。次に、プロセッサ19は、ヘッドでそのシリンダに記録データを書き込む。更に、プロセッサ19は、ヘッド0を選択する。
【0103】
(S3)プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータ43の設定値をデフォルト値に設定する。即ち、ライトレジスタ42にデフォルト値を書き込む。次に、プロセッサ19は、選択したヘッドから記録データを読み込む。
【0104】
(S4)この状態で、プロセッサ19は、リードレジスタ214〜216のいずれかから、Xn=Xの時のサンプル値Ynを所定数読み込む。このXは、+1、0、−1のいずれかである。そして、プロセッサ19は、所定数取り込んだサンプル値Ynの(最大値−最小値)を算出する。これをAとする。この(最大値−最小値)の算出の代わりに、標準偏差を算出して、Aとしても良い。
【0105】
(S5)次に、プロセッサ19は、パラメータNが「0」かを調べる。
【0106】
(S6)プロセッサ19は、Nが「0」なら、初回の処理のため、前回の測定値BをAで更新する。次に、プロセッサ19は、メモリ20に、Nと補正用コンバータの操作量とを対応させて、格納する。更に、プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータの操作量にΔ加える。これをライトレジスタ42に、補正用D/Aコンバータ41の操作量として書き込む。更に、プロセッサ19は、NをN+1に更新する。そして、ステップS4に戻る。
【0107】
(S7)プロセッサ19は、Nが「0」でない時は、前回の測定値Bと今回の測定値Aとを比較する。B>Aなら、前回の測定値が最小値でないため、ステップS6に戻る。逆に、B>Aでないなら、前回の測定値が最小値である。このため、前回N−1時の補正用D/Aコンバータの操作量を当該ヘッドの当該シリンダ位置の調整結果として、図11に示すメモリ20に格納する。
【0108】
(S8)次に、プロセッサ19は、指定ヘッドが最大(MAX)ヘッドかを調べる。指定ヘッドが最大ヘッドでないと、指定ヘッドアドレスを+1して、図16のステップS3に戻る。
【0109】
(S9)一方、指定ヘッドが最大ヘッドであると、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整は終わったかを調べる。例えば、調整用シリンダは、100シリンダ毎に設定する。プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了していないと判定すると、次のシリンダへシークして、ステップS2に戻る。逆に、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了したと判定すると、調整を終了する。
【0110】
このようにして、図11に示すように、全てのヘッドの設定されたシリンダ位置における最適な周波数特性値が、メモリ20に格納される。この動作は、工場出荷時に行われる。そして、通常のアクセス時には、プロセッサ19が、選択ヘッドアドレスとシリンダアドレスを受け、選択ヘッドアドレスに対応し、且つそのシリンダアドレスに対し設定された周波数特性値を、メモリ20より読み出す。これを、ライトレジスタ42にセットする。
【0111】
このようにして、判定値Xn=Xにおけるサンプル値Ynの最大値と最小値の差又は標準偏差を最小にするように、エレクトリックフィルター13の周波数特性値を設定するため、エレクトリックフィルターの調整誤差を最小にできる。又、ヘッド毎に特性が異なるため、ヘッド毎に設定している。更に、シリンダ位置による記録密度の変化も再生信号に影響するため、シリンダ位置に応じて、最適な周波数特性値にセットしている。
【0112】
図18及び図19はコサインイコライザーの特性調整フロー図である。
【0113】
(S1)プロセッサ19は、図示しないアクチュエータを駆動して、ヘッドを目標シリンダへシークさせる。
【0114】
(S2)プロセッサ19は、パラメータA、Bを「0」に初期化する。次に、プロセッサ19は、ヘッドでそのシリンダに記録データを書き込む。更に、プロセッサ19は、ヘッド0を選択する。
【0115】
(S3)プロセッサ19は、コサインイコライザーの係数設定用レジスタの設定値をデフォルト値に設定する。即ち、ライトレジスタ46にデフォルト値を書き込む。次に、プロセッサ19は、選択したヘッドから記録データを読み込む。
【0116】
(S4)この状態で、プロセッサ19は、リードレジスタ214、215、216のいずれかから、Xn=Xの時のサンプル値Ynを所定数読み込む。このXは、+1、0、−1のいずれかである。そして、プロセッサ19は、所定数取り込んだサンプル値Ynの(最大値−最小値)を算出する。これをAとする。この(最大値−最小値)の算出の代わりに、標準偏差を算出して、Aとしても良い。
【0117】
(S5)次に、プロセッサ19は、パラメータNが「0」かを調べる。
【0118】
(S6)プロセッサ19は、Nが「0」なら、初回の処理のため、前回の測定値BをAで更新する。次に、プロセッサ19は、メモリ20に、Nと補正用コンバータの操作量とを対応させて、格納する。更に、プロセッサ19は、補正用D/Aコンバータの操作量にΔ加える。これをライトレジスタ46に、係数設定用レジスタの操作量として書き込む。更に、プロセッサ19は、NをN+1に更新する。そして、ステップS4に戻る。
【0119】
(S7)プロセッサ19は、Nが「0」でない時は、前回の測定値Bと今回の測定値Aとを比較する。B>Aなら、前回の測定値が最小値でないため、ステップS6に戻る。逆に、B>Aでないなら、前回の測定値が最小値である。このため、前回N−1時の補正用D/Aコンバータの操作量を当該ヘッドの当該シリンダ位置の調整結果として、図11に示すメモリ20に格納する。
【0120】
(S8)次に、プロセッサ19は、指定ヘッドが最大(MAX)ヘッドかを調べる。指定ヘッドが最大ヘッドでないと、指定ヘッドアドレスを+1して、図16のステップS3に戻る。
【0121】
(S9)一方、指定ヘッドが最大ヘッドであると、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整は終わったかを調べる。例えば、調整用シリンダは、100シリンダ毎に設定する。プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了していないと判定すると、次のシリンダへシークして、ステップS2に戻る。逆に、プロセッサ19は、全ての設定用シリンダの調整が終了したと判定すると、調整を終了する。
【0122】
このようにして、図11に示すように、全てのヘッドの設定されたシリンダ位置における最適なフィルター係数が、メモリ20に格納される。この動作は、工場出荷時に行われる。そして、通常のアクセス時には、プロセッサ19が、選択ヘッドアドレスとシリンダアドレスを受け、選択ヘッドアドレスに対応し、且つそのシリンダアドレスに対し設定されたフィルター係数を、メモリ20より読み出す。これを、ライトレジスタ46にセットする。
【0123】
このようにして、判定値Xn=Xにおけるサンプル値Ynの最大値と最小値の差又は標準偏差を最小にするように、コサインイコライザー15の周波数特性値を設定するため、コサインイコライザー15の調整誤差を最小にできる。又、ヘッド毎に特性が異なるため、ヘッド毎に設定している。更に、シリンダ位置による記録密度の変化も再生信号に影響するため、シリンダ位置に応じて、最適なフィルター係数にセットしている。
【0124】
(f)他の実施例の説明
上述の実施例の他に、本発明は、次のような変形が可能である。
【0125】
(1)n/mデコーダを、8/9デコーダで説明したが、他のビット数のものを用いることもできる。
【0126】
(2)磁気ディスク装置で説明したが、光磁気ディスク装置等にも適用できる。
【0127】
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果を奏する。
【0129】
(1)制御回路19により、最尤復号器16のスライスレベルの距離を可変に制御するため、等化誤差量に応じた最適な3値判定ができる。
【0130】
(2)このため、等化回路、ヘッドの特性に応じた最適な最尤復号動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の一実施例PRML再生回路のブロック図ある。
【図3】本発明の一実施例最尤復号器のブロック図である。
【図4】図3の最尤復号器の回路図(その1)である。
【図5】図3の最尤復号器の回路図(その2)である。
【図6】最尤復号動作の動作説明図である。
【図7】最尤復号フロー図である。
【図8】本発明の一実施例スライスレベル調整処理フロー図(その1)である。
【図9】本発明の一実施例スライスレベル調整処理フロー図(その2)である。
【図10】調整回路のブロック図である。
【図11】図10のメモリの説明図である。
【図12】本発明の一実施例オフセット電圧調整フロー図(その1)である。
【図13】本発明の一実施例オフセット電圧調整フロー図(その2)である。
【図14】本発明の一実施例MRヘッドの特性調整フロー図(その1)である。
【図15】本発明の一実施例MRヘッドの特性調整フロー図(その2)である。
【図16】本発明の一実施例エレクリックフィルターの特性調整フロー図(その1)である。
【図17】本発明の一実施例エレクリックフィルターの特性調整フロー図(その2)である。
【図18】本発明の一実施例コサインイコライザーの特性調整フロー図(その1)である。
【図19】本発明の一実施例コサインイコライザーの特性調整フロー図(その2)である。
【符号の説明】
10 MRヘッド
11 ヘッドIC
12 ゲイン制御アンプ
13 等化フィルター
14 A/D変換回路
15 コサインイコライザー
16 最尤復号器
17 8/9デコーダ
18 ECC回路
19 制御回路
20 メモリ

Claims (9)

  1. 記憶ディスクからヘッド(10)が読みだした信号を波形等化した後、最尤復号して、再生するPRML再生回路において、
    前記読み出し信号を波形等化する波形等化回路(12〜15)と、
    前記等化出力を+1側スライスレベルと−1側スライスレベルでスライスして、判定値を得た後、前記判定値を最尤復号する最尤復号器(16)と、
    前記+1側スライスレベルと−1側スライスレベルとの間の距離を可変に制御するための制御回路(19)とを有し、
    前記制御回路(19)は、前記波形等化回路(12〜15)に、調整値を設定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  2. 請求項1のPRML再生回路において、
    前記波形等化回路(12〜15)は、
    前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ(12)と、
    前記ゲイン制御アンプ(12)の出力を固定等化するエレクトリックフィルター(13)と、
    前記エレクトリックフィルター(13)の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ(14)と、
    前記アナログデジタルコンバータ(14)の出力を等化するコサインイコライザー(15)とを有し、
    前記制御回路(19)は、前記アナログデジタルコンバータ(14)にオフセット値を設定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  3. 請求項2のPRML再生回路において、
    前記制御回路(19)は、前記コサインイコライザー(15)の出力から前記アナログデジタルコンバータ(14)のオフセット値を測定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  4. 記憶ディスクからヘッド(10)が読みだした信号を波形等化した後、最尤復号して、再生するPRML再生回路において、
    前記読み出し信号を波形等化する波形等化回路(12〜15)と、
    前記等化出力を+1側スライスレベルと−1側スライスレベルでスライスして、判定値を得た後、前記判定値を最尤復号する最尤復号器(16)と、
    前記+1側スライスレベルと−1側スライスレベルとの間の距離を可変に制御するための制御回路(19)とを有し、
    前記ヘッド(10)がMRヘッドで構成され、
    前記制御回路(19)は、前記MRヘッドの駆動回路(11)に駆動電流値を設定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  5. 請求項4のPRML再生回路において、
    前記波形等化回路(12〜15)は、
    前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ(12)と、
    前記ゲイン制御アンプ(12)の出力を固定等化するエレクトリックフィルター(13)と、
    前記エレクトリックフィルター(13)の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ(14)と、
    前記アナログデジタルコンバータ(14)の出力を等化するコサインイコライザー(15)とを有し、
    前記制御回路(19)は、前記コサインイコライザー(15)の出力から前記MRヘッドの駆動電流値を測定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  6. 請求項1のPRML再生回路において、
    前記波形等化回路(12〜15)は、
    前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ(12)と、
    前記ゲイン制御アンプ(12)の出力を固定等化するエレクトリックフィルター(13)と、
    前記エレクトリックフィルター(13)の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ(14)と、
    前記アナログデジタルコンバータ(14)の出力を等化するコサインイコライザー(15)とを有し、
    前記制御回路(19)は、前記エレクトリックフィルター(13)にフィルターの調整値を設定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  7. 請求項6のPRML再生回路において、
    前記制御回路(19)は、前記コサインイコライザー(15)の出力から前記エレクトリックフィルター(13)の調整値を測定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  8. 請求項1のPRML再生回路において、
    前記波形等化回路(12〜15)は、
    前記読み取り信号にゲインを付与するゲイン制御アンプ(12)と、
    前記ゲイン制御アンプ(12)の出力を固定等化するエレクトリックフィルター(13)と、
    前記エレクトリックフィルター(13)の出力をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータ(14)と、
    前記アナログデジタルコンバータ(14)の出力を等化するコサインイコライザー(15)とを有し、
    前記制御回路(19)は、前記コサインイコライザー(15)に等化係数を設定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
  9. 請求項8のPRML再生回路において、
    前記制御回路(19)は、前記コサインイコライザー(15)の出力から前記コサインイコライザー(15)の等化係数を測定する
    ことを特徴とするPRML再生回路。
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