JP2004004842A - 構造体を位置合わせする装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の装置は、構造体によって生成される回折パターンから、支持物と相対的な配向および位置についての情報を提供する。
【解決手段】構造体の配向および/または位置を決定する装置は、光ビームを生成する光源(28)を含む。構造体(31)は、構造体の位置および/または配向が、光ビームと相対的に、変更されることができるように、光ビームの光路に取り付けられる。装置は、第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む第1の取り込み手段(32)をさらに含む。構造体の位置合わせについての情報は、回折パターンから得られることができ、構造体(31)の位置および/または配向は、必要に応じて、光ビームと相対的に、調節され得る。
【選択図】 図9A
【解決手段】構造体の配向および/または位置を決定する装置は、光ビームを生成する光源(28)を含む。構造体(31)は、構造体の位置および/または配向が、光ビームと相対的に、変更されることができるように、光ビームの光路に取り付けられる。装置は、第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む第1の取り込み手段(32)をさらに含む。構造体の位置合わせについての情報は、回折パターンから得られることができ、構造体(31)の位置および/または配向は、必要に応じて、光ビームと相対的に、調節され得る。
【選択図】 図9A
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折パターンを生成する構造体の配向および/または位置を決定する装置および方法に関する。特に、本発明は、回折パターンを生成する光学部品に適用され得る。本発明の適用例には、高解像度写真解析の本体におけるセンサの位置合わせ、および、光学配置における光学素子または格子微細構造の位置合わせが含まれる。特に、本発明は、カメラの光学部品、例えば、ミラーまたは検出器などの位置合わせ、ならびに、立体カメラ対を形成する、2つのカメラ本体の互いに対する位置合わせに適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
人間は、顔に並んで配置されている2つの眼を有する。眼は、横方向に離れているが、その間隔は人ごとに異なり、平均は、約65mmである。これらの眼は、2つの僅かに異なった視点から、三次元の世界を見ている。物体が観察者に近い場合、左の眼は、右の眼とは異なる角度から物体を見ている。それぞれの目からの眺めが比較される場合、このような物体は、観察者からより長い距離にある物体と相対的にシフトするように見える。このシフトは、「視差」として公知である。視差は、観察者からの物体への距離に依存する。物体への距離がより長くなると、シフトもしくは視差は、より小さくなる。この性質は、「両眼視」として公知であり、人が物体への距離を判定することを可能にし、物体への距離を判定する手がかり(例えば、動き、記憶またはパースペクティブなど)が他に何もない場合に、そのことによって、物体のサイズを評価することを可能にする。物体への距離を判定するこの能力は、「立体視」と呼ばれる。これは、「立体を見ること」という意味である。
【0003】
立体視の概念は、三次元カメラを生成するため、写真術と組み合わせられてきた。1つのカメラは、二次元画像を生成することができる。三次元写真術の原理は、2つのカメラを用いて、1つのカメラで左眼の画像を得、もう1つのカメラで右眼の画像を得ることである。2つのカメラは、立体視効果をまねるように、人間の左目と右眼との間の間隔に類似する間隔で設置される。写真は、それぞれ、1つの眼によって得られる画像をまねており、従って、2つの画像は、立体視によって距離を判定するために必要な視差およびシフトを含む。2つの画像は、左眼の画像が観察者の左眼に、右眼の画像が観察者の右眼に対して表示されるように、観察者に対して表示される。
【0004】
初期の三次元投影システムは、立体鏡として公知であるが、1850年代に人気があった。レンズ系を用いて、別個の画像を観察者の目のそれぞれに対して表示する。これ以降、多くの三次元表示の方法が提案されてきた。しかし、どのような表示方法が用いられても、三次元画像の質は、それを形成するために用いられた二次元画像と同じ程度しか良好にならない。
【0005】
人間の眼が画像に焦点を合わせる場合、2つのプロセスが行われる。第1に、それぞれの眼の中の水晶体の形は、物体に焦点を合わせる焦点距離を調節するように変化する。このプロセスは、「遠近調節」として公知である。第2のプロセスは、2つの眼の軸の間の角度を変化させて、オブジェクトの焦点がそれぞれの眼の眼窩(眼窩とは、眼の網膜の最も感度が高い部分である)に同時に合わせられることを確実にする。このプロセスは、「収束」として公知である。
【0006】
図1Aは、遠方のオブジェクト3を見る人の模式図である。遠近調節プロセスは、観察者の左眼および右眼の水晶体1Lおよび1Rの形をそれぞれ変化させて、オブジェクトに焦点を合わせることを確実にする(観察者が通常の視覚を有すると仮定する)。収束プロセスは、左眼1Lの光学軸2Lの右眼1Rの光学軸2Rとの収束の点が、オブジェクト3を含む平面4に一致することを確実にする。
【0007】
図1Bに、より近いオブジェクト5を見ている観察者を示す。遠近調節プロセスは、それぞれの眼1Lおよび1Rの水晶体が、新たな画像平面6に焦点を合わせるように、形を変化させる。収束プロセスは、新たな画像平面と一致するように、2つの眼の光軸2Lおよび2Rの収束の点が調節されることを確実にする。遠近調節および収束プロセスは互いに独立しておらず、遠近調節と収束との間のあらゆる不適合は、観察者にとっての不快感につながり得る。これが、三次元表示の根本的な制限である。
【0008】
観察者の2つの眼の2つの異なる視点は、網膜上に、互いに異なるオブジェクトの画像を生成する。違いは、観察者からのオブジェクトの距離に依存する。立体視表示の原理は、左眼によって見られている画像と、右眼によって見られている画像との間の不均衡が奥行きを示すと脳によって解釈され、それに応じて眼の収束を変化させることである。しかし、上記の図1Aおよび1Bを参照しながら説明されたように、収束および遠近調節は独立しておらず、これは、立体視表示に対して限定された効果を有する。
【0009】
図1Cは、図1Aの遠方のオブジェクト3の画像3’を含み、図1Bの近いオブジェクト5の画像5’も含む立体視表示の模式図である。立体視画像は、表示画面7上に表示されている。観察者の眼は、仮想の物体、例えば遠方の仮想物体3’または近い仮想物体5’の上に収束する。この結果、および、収束および遠近調節プロセスの相互依存の結果として、眼は、遠方の仮想物体3’の見掛け上の奥行き、または、近い仮想物体5’の見掛け上の奥行きに焦点を合わせる。結果として、焦点面は、表示画面の平面とは一致せず、仮想物体と表示画面との間の見掛け上の距離が長すぎる場合、仮想物体は、焦点から外れる。従って、画面から離れすぎた位置、または画面により近すぎる位置の仮想物体は、観察者の頭痛または他の不快感の原因となる。
【0010】
人間は、概して、不快感なしに、遠近調節と収束との間のある程度の不整合に耐えることができ、これによって、表示画面7の両側で、限定された深度内で、立体視表示が機能することが可能になる。仮想物体の深度を表示画面の後または前で限定する必要性によって、水平方向に、左眼の画像と右眼の画像との間の視差が限定される。
【0011】
立体視表示のさらなる問題は、左眼に提示される画像、および右眼に提示される画像が、情景の中の他の点と相対的に垂直方向にシフトした点を含む物体を有してはならないこと、すなわち、2つの画像が「垂直方向不均衡」を有してはならないことである。
【0012】
図2A〜図2Cに、垂直方向不均衡を示す。図2Aに、観察者に近い物体8、観察者から遠方にある物体10、および、観察者から、近い物体8と遠い物体10との間の中間の距離にある物体9を含む実世界の視界を示す。
【0013】
図2Bに、立体視画像取り込みデバイスまたは立体視カメラによって取り込まれた現実世界の視界の左眼の画像11Lおよび右眼の画像11Rを示す。(本明細書中、説明を簡略化するため、「画像取り込みデバイス」ではなく、「カメラ」という用語が用いられる。以下で用いられる「カメラ」という用語は、画像を取り込むことができるあらゆるデバイスを含む。)
図2Cに、図2Bの左眼の画像11Lおよび右眼の画像11Rを重ねた結果を示す。近い物体8の左眼の画像、および近い物体8の右眼の画像は、互いに対して、水平および垂直方向にシフトされる。中間物体9の左眼の画像と、中間物体9の右眼の画像とは、互いに対してシフトされるが、水平方向シフトおよび垂直方向シフトは、両方とも、近いオブジェクト8の画像のシフトよりも、大幅に小さい。
【0014】
理想的には、三次元表示システムによって、観察者の眼に対して提示される2つの画像は、垂直方向不均衡を含んでいてはいけない。眼は、少量の垂直方向不均衡に対処することができるが、これは、眼窩ではなく、視野の周辺部でのことである。人間の眼のような収束撮像システムにおけるこのような不均衡の存在は、台形ひずみにつながり得、これは、脳において訂正される。従って、立体視表示において、脳が網膜上で画像を適切に訂正することができるように、垂直方向不均衡が存在していてはいけない。垂直方向不均衡に対する立体視撮像システムの設計上の許容度は、小さく、大幅な垂直方向不均衡が存在する場合、良好な画像が入手されない。
【0015】
立体視カメラの設計において、カメラ構成および設計は、典型的には、情景の奥行きおよび(水平方向不均衡を介して)表示された画像、ならびに意図された表示方法によって決定される。しかし、カメラ構成および設計の特徴(例えば、2つのカメラの距離、視野など)がどの程度まで正確に規定されるかは、情景における最大の許容垂直方向不均衡に依存する。最大の許容垂直方向不均衡は、殆どの情景において、典型的には、非常に低いレベルの垂直方向不均衡である。これらの要件は、立体視カメラの設計、構造、および使用に大幅な限定を課し、高品質な立体視カメラの構築を困難にしている。左眼の画像および右眼の画像の水平および垂直方向の視差は、2つのカメラの距離、ズームおよび視野、2つのカメラの光軸の収束、表示方法など、多くの要因に依存する。これらの要因の全ては、2つの写真の間で水平および垂直方向の視差を保持するため、得られる三次元画像を快適に見ることを可能にする制限範囲内で、制御される必要がある。
【0016】
理想的には、左眼の画像と右眼の画像との間に、垂直方向不均衡があってはならない。この限定がどの程度まで正確に表され得るか決定することは困難である。なぜなら、これは、平均的な人が、許容できるレベルの垂直方向不均衡であると思うものに依存するからである。この主題については、数多くの研究があるが、これらは、垂直方向の不均衡がどの程度まで許容されるかについての合意を提供していない。理想的なデジタル表示システムの場合、垂直方向不均衡が0である必要があるという要件は、垂直方向不均衡が1ピクセル誤差未満であるということを意味すると解釈され得る。1つのピクセルよりも大きい水平方向不均衡における誤差は、奥行きのひずみとして現れるが、奥行きのひずみは、いずれの場合でも、立体視画像において存在するので、このような誤差は、(水平方向不均衡が大き過ぎない限り)大きな不快感を生み出さない。従って、垂直方向不均衡は、三次元カメラシステムにおいて規定されることを必要とするカメラ位置合わせおよび位置付けの精度を判定する。
【0017】
デジタルカメラまたはスキャナを用いるデジタル写真術における最近の発展は、コンピュータソフトウェアを用いて、カメラの位置が人間の眼の位置を適切に反映していない、誤って位置合わせされたカメラシステムを用いて得られた、立体視画像の対を補正することを可能にした。このソフトウェアは、誤って位置合わせされたカメラシステムを用いて得られる画像を用いて、カメラシステムを物理的に位置合わせすることによって起こる問題を低減することが可能である。しかし、このソフトウェアは、依然として初期の段階にあり、現在利用可能な完全自動点適合補正ソフトウェアは、誤って位置合わせされたカメラについて、適切に補正することができない。ソフトウェアは、位置合わせされてない画像を適切に補正するために充分なほど正確ではないか、単に小さいデジタルカメラにおいて利用可能でないほどの処理電力および/または時間を必要とするかのいずれかである。さらに、繰り返されるパターンを含む情景(例えば、レンガの壁)は、2つの画像に多くの類似する点があり、一方の画像における点を他方の画像における対応する点と適合させることが困難になるので、ソフトウェアに問題を引き起こし得る。さらなる欠点は、ソフトウェアが、画像に情報を与えず、画像の配向を補正するのみであることである。しかも、ソフトウェアは、画像の質、場合によっては、(トリミングが含まれる場合)解像度を犠牲にして画像の配向の補正を行う。
【0018】
このようなコンピュータソフトウェアは、時間が経つにつれ、改善される可能性がある。しかし、カメラシステムがより良好に位置合わせされればされるほど、ソフトウェアが、画像の対のうちの他方の画像における適合する点を予測することがより容易になるので、要求される処理時間が短くなるのが常である。カメラシステムの良好な位置合わせは、画像において数多くの類似する領域がある場合にも役立つ。さらに、画像の品質および解像度は、カメラが正確に位置合わせされる場合には低減される。
【0019】
立体視カメラの基本的な原理は、一方は左眼の画像に対応し、他方は右眼の画像に対応する2つの別個の画像を獲得する能力にある。多くの立体視可能なカメラが提案されてきたが、基本的には、以下の4つの異なるタイプに分類されることができる。
1.1つのレンズを有する、単一センサシステム
2.複数のレンズを有する、単一センサシステム
3.1つのレンズを有する、マルチセンサシステム
4.複数のレンズを有する、マルチセンサシステム
図3Aは、1つのレンズを有する、単一センサシステムの例を示す。図3A(1)は、光レール13のような支持物に沿って並進するように取り付けられたカメラ12を含む立体視カメラの簡略的な例を示す。カメラ12は、一方の眼のための画像を入手する第1の位置と、他方の眼のための画像を入手する第2の位置との間で移動し得る。2つのカメラ位置の間の並進距離(d)は、人間の眼の間隔とほぼ等しい。この距離(d)は、第1の位置におけるカメラの光軸と第2の位置におけるカメラの光軸との間の距離に等しいので、2つのカメラ位置の「軸間間隔」とも呼ばれる。
【0020】
図3A(2)は、1つのレンズを有する、単一センサタイプのより高度な立体視カメラを示す。立体視カメラ14は、画像を取り込むセンサ15を有する。このセンサは、例えば、CCDセンサであってもよい。カメラ14は、さらに、入来する光の焦点をセンサ15に合わせるレンズ16を有する。シャッタは、レンズ16とセンサ15との間に配置される。シャッタは、2つの個別に制御可能な領域17Lおよび17Rを有する。制御可能な領域17Lおよび17Rの各々は、レンズ16のほぼ半分の領域を開く。シャッタの領域17Lは、開かれているときに、左眼によって知覚される光を透過させ、領域17Rは、開かれているときに、右眼によって知覚される光を透過させる。図3A(2)は、左眼領域17Lが開かれた状態であり、右眼領域17Rが閉じられた状態である、シャッタ17を示す。従って、センサ15は、左眼の画像を記録している。左眼の画像が記録された後、シャッタの左眼領域17Lが閉じられ、シャッタの右眼領域17Rが開けられ、その後、センサは、右眼の画像を記録する。左眼の画像および右眼の画像は、立体視画像の対を形成する。
【0021】
シャッタ17は、液晶表示デバイス(LCD)として簡便に実施され得る。液晶表示デバイスにおいては、シャッタの左眼および右眼領域17Lおよび17Rが、適切な電圧を液晶層の関係する部分に印加することによって、「透過」または「遮断」状態にし得る。
【0022】
図3A(2)の立体視カメラシステムにおいて、軸間間隔は、シャッタ17の左眼領域17Lの中心と、シャッタ17の右眼領域17Rの中心との間の距離に対応する。
【0023】
上記の説明から明らかであるように、立体視画像の対を形成する2つの画像は、1つのレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムにおいて、時間的に連続して記録される。従って、1つのレンズを有する単一センサシステムは、移動する被写体から、エラーがない静止立体視画像を得るために用いられることが、基本的には、できない。しかし、このようなシステムは、カメラの誤った位置合わせに対する許容度が高い。
【0024】
図3Bに、複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムの一例を示す。図3Bの立体視カメラシステムは、入来する光の焦点を、例えば、CCセンサのようなセンサ15上で合わせる、2つのレンズ16Lおよび16Rを有する。レンズは、横方向に空間的に離れているので、一方のレンズ16Lが左眼の画像を形成する光を受け取り、他方のレンズ16Rが、右眼の画像を形成する光を受け取る。レンズ16L、16Rを通過する光は、ミラー19Lおよび19Rによって、制御ミラー20上に反射される。制御ミラー20は、図3Bにおいて実線で示されている第1の位置と、図3Bにおいて破線で示されている第2の位置との間で切り換え可能である。制御ミラー20は、第1の位置において、左眼レンズ16Lからセンサ15への光路を完成させ(右眼レンズ16Rからセンサへの光路は遮断し)、第2の位置において、右眼レンズ16Rからセンサ15への光路を完成させる(左眼レンズ16Lからセンサへの光路を遮蔽する)。ミラー20の配向に依存して、センサは、左眼の画像または右眼の画像のいずれかを記録する。ミラー20は、第1の配向と、第2の配向との間を、後方向および前方向に往復し得るか、または、第1および第2の位置において、一時停止しながら、連続的に回転し得る。
【0025】
図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムを用いて、ビデオ立体視画像を入手し得る。立体視画像の対を形成する画像が、また、時間的に連続する様態で記録されるので、移動する被写体から、静止立体視画像を入手することができない。
【0026】
図3Cは、1つのレンズを有するマルチセンサ立体視カメラの一例を示す。入来する光は、レンズ16によって、2つのセンサに方向付けられる。一方のセンサ15Lは、左眼の画像を入手し、他方のセンサ15Rは、右眼の画像を入手する。(2つのセンサ15Lおよび15Rは、単一センサの、独立して読み出し可能な2つの領域として実装され得る。)光システムは、この例においては、ミラー22L、23Lまたは22R、23Rから形成されているが、左眼の画像を形成する光が左センサ15Lに方向付けられ、右眼の画像を形成する光が、センサ15Rに方向付けられるように、入来する光がレンズ16に方向付けられることを確実にする。
【0027】
1つのレンズを有するマルチセンサシステムにおいて、左眼の画像および右眼の画像を同時に入手することが可能であり、従って、このような立体視カメラは、移動する被写体に対して用いられ得る。1つのレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、適切な入来光システムを取り付けることによって現存するカメラに適用され得るという利点も有する。しかし、このようなシステムは、レンズの収差に対する許容度が低いという利点を有する。
【0028】
図3Dに、複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラ24の一例を示す。これは、横に並べて配置された、2つの従来のカメラ25Lおよび25Rを実質的に含むので、このタイプの立体視カメラは、概して、「立体視カメラ対」と呼ばれる。一方のカメラ25Lは、左眼の画像を取り込み、他方のカメラシステム25Rは右眼の画像を入手する。各カメラは、センサ15Lおよび15R、ならびに光の焦点をセンサに合わせる光システム(図3Dにおいては、光システムは、レンズ16Lおよび16Rによって表される)を含む。
【0029】
複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、左眼の画像および対応する右眼の画像を同時に記録することができ、ビデオ画像または静止画像のいずれかを入手するためにも用いられ得る。複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、2つのカメラが互いに対して誤って位置合わせされることへの許容度が低いという利点を有する。
【0030】
本発明は、誤った位置合わせに対する許容度が低い立体視カメラの位置合わせを行うことに関し、特に、図3Dに示すような複数のレンズを有するマルチセンサシステムに適用可能である。本発明は、図3Bに示すようなタイプの複数のレンズを有する単一センサシステムにも適用可能である。
【0031】
次に、図3Dに示すタイプの複数のレンズを有するマルチセンサシステムにおいて必要とされる位置あわせの精度の一例を示す。カメラシステム24内のカメラ25Lおよび25Rの各々が、2/3’’フォーマットで、1280×960ピクセル(合計130万ピクセル、SXGA)のCCD15Lおよび15Rを有し(ピクセルサイズは、約7μmになる)、焦点距離8mmのレンズが用いられるとすると、1つのピクセルによって対処される角度のフィールドサブは、約0.9ミリラドまたは3分(1分は、1/60°である)。左眼の画像と右眼の画像との間の垂直方向不均衡を、1ピクセルよりも少なくするため、一方のカメラシステムの光軸と、他方のカメラシステムの光軸との角度的な不適合が、各平面において、0.9ミリラドよりも少なくなる必要がある。図4に、一方のカメラ25Rの光軸が、他方のカメラ25Lの光軸と相対的に誤って設置された、図3Dに示すタイプの複数のレンズを有するマルチセンサシステムを示す。上記の計算は、角度的に誤った位置合わせが、カメラによって取り込まれる立体視画像の対の質に影響を与えない場合、0.9ミリラドよりも小さくなる必要があることを示す。誤った位置合わせは、図4の紙の平面の外での回転の結果としても起こり得る。この誤った位置合わせも、画質に影響を与えないためには、0.9ミリラドよりも小さくなる必要がある。
【0032】
焦点距離が長いレンズを用いる、より解像度が高いシステムは、上記の例よりも高い精度の位置合わせを必要とし得ることに留意されたい。
【0033】
複数のレンズを有するマルチセンサシステムにおける、誤った位置合わせの他の原因は、2つのカメラの軸間間隔が正しくない場合の並進誤差である。図5に、このような並進誤差の効果を示す。図5は、立体視カメラ対の2つのカメラ25Lおよび25Rが実線で示すように正確に位置付けられる場合、右のカメラ25Rのセンサ15Rによって取り込まれる物体の画像は、センサ15Rに焦点合わせされていることを示している。破線で示す右のカメラ25Rが正確な位置でない場合、並進誤差は、右のカメラ25Rのセンサ15Rの中心から画像がずれる原因となる。画像の中心からのずれの距離は、並進誤差、およびカメラ対と物体との距離に依存する。水平方向の並進誤差は、画像の対の2つの画像の間の水平方向不均衡の原因となり、垂直方向の並進誤差は、画像の対の2つの画像の間の垂直方向不均衡の原因となる。
【0034】
並進または回転誤差に加えて、2つのカメラシステムの光軸の間に誤った位置合わせを引き起こす、他の要因があることもある。カメラシステムのレンズの不正確さは、例えば、光軸の誤った位置合わせの原因となり、ズーム、フォーカス、開口調節などによって軸がシフトする原因となり得る。さらに、製造プロセスにおける許容誤差は、左および右のカメラシステムの2つのレンズ25Lおよび25Rが、互いに全く同一である可能性が低いことを意味する。結果として、2つのカメラを位置合わせし、適合させることが困難なので、商業的に成功する立体視カメラ対の製造が非常に困難である。
【0035】
立体視カメラ対の製造における困難は、図3Aまたは3Bに示すタイプの単一センサ立体視カメラを用いることによって、明らかに避けられ得るが、これらのシステムは、左眼の視点と右眼の視点とが異なるときに撮られるので、移動している被写体の静止写真を撮ることができない。単一センサシステムは、静止被写体の写真に適するが、多くの人々は、移動している被写体の写真を撮ることができない機能制限されたカメラシステムを望まない。
【0036】
立体視カメラ対の2つのカメラの間の誤った位置合わせを補償するために、コンピュータに基づく補正を用いることが提案されてきたが、有効なアルゴリズムは発見されていない。立体視カメラ対の2つのカメラの間に同期がないことを補正することができる、撮影された情景についての知識を必要としない有効なアルゴリズムが発見されていない。
【0037】
ホログラフィーシステムに基づく立体視カメラシステムが提案されてきた。現存する立体視カメラシステムのいくつかの欠点を克服するが、ホログラフィーシステムは、固有の問題(コヒーレント光が必要とされる、フルカラー画像の記録が困難である、など)を起こす。
【0038】
立体視カメラ対における2つのカメラの位置合わせをチェックする様々な方法が提案されてきた。1つのアプローチは、図6A(1)に示すようなタイプの較正位置合わせチャートを用いることである。立体視カメラ対24は、左のカメラ25Lおよび右のカメラ25Rを用い、左のカメラ25Lによって獲得された画像と、右のカメラ25Rによって獲得された画像とを比較して、較正チャート26の画像を獲得することによって、較正される。このプロセスを、図6A(2)に模式的に示す。2つの画像は、解析され、解析の結果は、立体視カメラ対24の2つのカメラ25Lおよび25Rの相対的な位置合わせを補正するために用いられる。画像は、手、またはコンピュータ点適合アルゴリズムのいずれかを用いることによって、解析され得る。
【0039】
この従来技術は、複数の欠点を有する。主な欠点は、立体視カメラ対から有限の距離で較正チャートを用いることが、位置合わせの誤差が、並進誤差および回転誤差に分解されることを可能にしないことである。このことを、図6Bに示す。図6Bにおいて破線で示されるカメラヘッドMは、右のカメラヘッド25Rの正しい位置(「ヘッドA」として実線で示される)からの並進の結果であり、右のカメラヘッドを左のカメラヘッド(「ヘッドC」として示される)と相対的に回転させた結果である。図6Bに模式的に示すように、並進誤差と回転誤差との組合せによって、較正チャート26のある較正点の画像が、正しく位置合わせされたカメラヘッドAおよび誤って位置合わせされたカメラヘッドMの両方において、センサの同じ点に配置されることが起こり得る。結果として、較正チャートは、誤って、カメラヘッドAが、カメラヘッドCと正しく位置合わせされていると示すことがある。これは、分離軸(ピッチ)の周りの回転誤差が、(図6Bの紙の面内の軸に沿って)並進と同じ不均衡誤差をセンサに生成することに起因して起こる。較正チャートが、位置合わせされている立体視カメラシステムから遠方に離れて位置付けされない限り、並進誤差を回転誤差から分離することは可能でない。遠方に離れての位置付けは、大きく、正確に較正されたチャート、または三次元の性質を有するチャート(すなわち、平坦でないチャート)を用いることを必要とし得る。これらは両方とも処理が困難であり、効果である。
【0040】
また、較正チャートを用いることは、レンズによって生じる誤差を、センサの位置合わせによって生じる誤差から区別しない。
【0041】
2つのカメラを位置合わせする、他の従来技術によるアプローチは、較正チャートのコンピュータに基づく解析、または、2つのカメラの誤った位置合わせを示すパラメータを判定する較正されていない情景である。このプロセスを、図7に模式的に示す。図7Aは、この方法において用いられる典型的な情景を示す。左カメラ25Lおよび右カメラ25Rは、図7Bに模式的に示すこの情景の画像を獲得する。左カメラ25Lからの画像および右カメラ25Rからの画像が、解析され、画像のうちの1つを他の画像と適合させるように補正するために必要とされる位置合わせパラメータが見出される。この解析は、再度、手、またはコンピュータ点適合アルゴリズムを用いることによって、実行され得る。画像の手動解析は遅い場合があり、オペレータにとって退屈になることもある。コンピュータを用いる点適合は、より速くなり得るが、較正されていない情景が用いられる場合に、サブピクセルの精度を信頼できる様態で達成することができない。この方法のさらなる欠点は、レンズの位置合わせ/不正確さによって生じる誤差を、センサの位置合わせ誤差と区別できないことである。結果として、ある明らかなカメラからの奥行きの情景における物体について必要とされる補正は、カメラからの異なる明らかな距離の物体からの異なる補正パラメータを必要とし得る。
【0042】
画像のコンピュータ後処理も示唆されてきた。しかし、公知の誤差の画像の後処理は、上記の問題と類似する問題を欠点として有する。さらに、画像の補間は、最終的な画像の質を低下させる。
【0043】
従来の単一カメラのパラメータを測定するため、レーザを用いるフォトジオメトリック方法を用いることは、T.A.Clarkeらによる、「The principal point and CCD cameras」(Photogrammetric Record、Vol16、No.92、293〜312頁、1998年)において提案されている。この方法を、図8Aおよび8Bに模式的に示す。初期的には、図8Aに示すように、レンズがないカメラに向かってレーザビームが方向付けられる。レーザビームは、カメラの光軸と一致し、センサ15の中心に入射するように位置合わせされる。(非特許文献1参照)
レーザビームが正確に位置合わせされた後、図8Bに示すように、レンズ16がカメラに挿入される。ここで、レーザビームがカメラのセンサの上でとる位置が、レンズシステムの「自動視準」位置を決定する。自動視準は、レンズ16の不正確さの尺度である。カメラによって獲得された写真を補正する補正パラメータを導き出すことが可能である。
【0044】
特開平9−312808号(ソニー株式会社)は、レンズをCCDセンサと位置合わせするシステムを開示する。この方法は、CCDセンサにマークをつける工程と、レンズのCCDに対する正確な位置合わせを確実にするために、レンズをマークに対して位置合わせをする工程とを含む。2つのCCDを外部データに対して位置合わせするために、このような方法を用いることが可能であり得るが、所望の精度(垂直方向不均衡を防ぐため、1ピクセル未満)を得るため、1ピクセルサイズ未満の誤差で、マークをつける必要があり得る。ピクセルの寸法は、典型的には、10μm未満であり、必要な精度でマークを位置付けることは、極度に困難であり得る。(特許文献1参照)
米国特許第5,877,854号は、2つのセンサおよび2つの光源を用いる位置合わせシステムを開示する。レーザビームは、ラインCCDセンサへと下方向に投影される。この装置は、1本の軸の回りの回転に関する必要な位置合わせ精度を達成することができるが、3本の直行軸に関しての正確な位置合わせを提供することができない。(特許文献2参照)
M.Aggerwalらは、「Camera Centre Estimation」(Proc.15thInternational Conference on Pattern Recognition、Vol.1、876〜80頁、2000年)において、カメラシステムの光学中心を判定する方法を開示している。この方法は、2つの較正チャート、およびコンピュータによる後処理方法を用いる。述べられている精度は、約3.6ピクセルであり、これは、この方法における誤差としては、立体視カメラ対における2つのカメラの位置合わせの補正に適するには、大きすぎる誤差である。(非特許文献2参照)
EP−A−0 506 039は、カットツールの端の位置を測定する装置を開示する。この装置は、カットツールの端の近傍に位置する「基準プレート」を有し、スリットが、基準プレートとカットツールの端との間に規定される。または、この装置は、基準プレートとカットツールの端との間に規定されスリットに方向付けられる光ビームを生成するレーザを有する。このスリットは、光ビームを回折させ、得られる回折パターンは、スリットの幅についての情報、およびカットツールの基準プレートとの相対的な位置についての情報を提供する。(特許文献3参照)
US−A−5 073 918は、シリコンウェハの結晶軸の配向を判定するために用いられる、X線結晶回折方法を開示する。X線のビームが、X線の経路内のゴニオメータに取り付けられたシリコンウェハに方向付けられ、得られるX線回折パターンは、フォトセンサアレイによって方向付けられる。(特許文献4参照)
US−A−3 787 117は、製造中の製品を点検する装置を開示している。繰り返しのパターンを有する製造中の製品、例えば、フォトマスクは、源からの光の経路に位置付けされる。2つの開口部を有するマスクは、製造中の製品の後ろに配置され、マスクの開口部によって、回折パターンが得られる。回折された画像は、その後、装置の光軸に対して非対称に位置付けされる格子を通過する。得られる画像は、画面上に表示され、製造中の製品における非周期的な誤差についての情報が提供される。(特許文献5参照)
US−A−3 656 838は、光特徴認識システムにおいて用いられるフィルタを開示する。特徴を表示するプレートが光ビームに位置付けられ、プレートからの光出力は、二次元回折格子を通過する。その後、回折された画像は、フィルタを通過する。最終的な画像は、プレート上に表示されている特定の特徴についての情報を提供する。(特許文献6参照)
【0045】
【非特許文献1】
T.A.Clarkeら、「The principal point and CCD cameras」(Photogrammetric Record、Vol16、No.92、293〜312頁、1998年)
【0046】
【特許文献1】
特開平9−312808号公報
【0047】
【特許文献2】
米国特許第5,877,854号明細書
【0048】
【非特許文献2】
M.Aggerwalら、「Camera Centre Estimation」(Proc.15thInternational Conference on Pattern Recognition、Vol.1、876〜80頁、2000年)
【0049】
【特許文献3】
欧州特許出願公開第0506039号明細書
【0050】
【特許文献4】
米国特許第5,073,918号明細書
【0051】
【特許文献5】
米国特許第3,787,117号明細書
【0052】
【特許文献6】
米国特許第3,656,838号明細書
【0053】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術によれば、構造体によって生成される回折パターンから、支持物と相対的な配向および位置についての情報を得ることができない。さらに、2つの構造体の位置および配向を同時に調べることができない。
【0054】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける、第1のマウントと、該第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第1の取り込み手段と、第2の光ビームを生成し、該第2の光ビームの光路が、該第1の光ビームの光路と所定の配向にある、第2の光源と、第2の構造体を該第2の光ビームの光路内に取り付ける、第2のマウントと、該第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含む装置を提供する。
【0055】
構造体によって生成される回折パターンは、支持物と相対的な配向および位置についての情報を提供する。回折パターンを用いて構造体の位置および配向をモニタリングすることは、回転誤差が並進誤差から区別されるという利点を有する。さらに、本発明は、2つの構造体の位置および配向が同時に調べられることを可能にする。本発明は、回折パターンを生成するあらゆる構造体の配向に適用され得る。本発明が適用され得る回折構造体の例には、CCDセンサ、回折格子、および微小光学アレイ(例えば、ミクロレンズアレイ)が含まれるが、これらに限定されない。
【0056】
本発明は、構造体がそこに取り付けられるか、またはその内部に取り付けられる支持物、マウント、ハウジング、本体などに対する構造体の配向および/または位置を判定するために用いられ得る。構造体が、既に、支持物、マウント、ハウジング、本体に、または、その内部に取り付けられている場合、本発明は、代替的に、支持物、マウント、ハウジング、本体などを、他の物体または基準に対して位置合わせするために用いられ得る。
【0057】
装置は、前記第1の構造の位置および/または配向を支持物と相対的に調節する、第1の調節手段を含んでいてもよい。初期的に得られる回折パターンが構造体の位置および/または配向が不正確であることを示す場合、構造体の位置および/または配向は必要に応じて調節され得る。
【0058】
装置は、支持物と、前記第1の構造の位置および/または配向を支持物と相対的に固定する第1の固定手段とをさらに含んでもよい。所望の位置/配向と比較した場合のあらゆる誤差をなくすように構造体の位置および/または配向が調節された後、構造体の位置および配向が固定され得る。例えば、本発明が、カメラ本体内のセンサに適用される場合、カメラ本体内のセンサの位置および配向が、調節され、カメラ本体と相対的に固定されることを可能にする。あるいは、センサが既に取り付けられたカメラ本体の位置および配向が、外部の物体または基準に対して調節され、外部物体または基準に対して固定されることを可能にする。
【0059】
前記第2のマウントは、第2の構造体の位置および/または配向が、支持物と相対的に調節可能であるようなマウントであってもよい。
【0060】
装置は、前記第2の構造体の位置および/または配向を前記第2の光ビームと相対的に調節する第2の調節手段を含んでもよい。この装置は、前記第2の構造体の位置および配向を固定する、固定手段をさらに含んでもよい。本発明のこの実施形態が、立体視カメラ対に適用される場合、立体視カメラ対における両方のセンサの位置および配向についての情報を提供し、各センサの位置および配向が必要に応じて調節され、その後固定されることを可能にする。
【0061】
前記第2の光源が、前記第1の光源であってもよく、前記装置が、該第1の光源によって発せられた光から、前記第1の光ビームおよび前記第2の光ビームを生成するビームスプリッタを含んでもよい。
【0062】
装置は、前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとの間の所定の位相差を生成する手段を含んでもよい。前記所定の位相差は、(2n−1)λ/2であり、ここで、λは、前記第1の光源によって発せられた光の波長であり、nは、自然数である。位相差が、奇数の半波長である場合、2つの構造体によって生成される回折パターンは、互いにちょうど位相がずれ、2つのパターンが重なり合うところで打ち消し合う。
【0063】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の取り込み手段であってもよく、該第1の取り込み手段は、用いられる場合、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンを取り込む。装置は、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターンと、前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンとの和が、0であるか否かを判定するヌル検出器を含んでもよい。
【0064】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路と平行であってもよい。あるいは、前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路から発散していてもよい。
【0065】
上記構造体または各構造体は、光学部品、例えば、マイクロレンズアレイまたはCCDセンサであってもよい。前記第1の構造体は、前記第2の構造体とほぼ同一である。
【0066】
本発明の第2の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、回折構造体を該第1の光源の光路内に取り付ける手段と、用いられる場合、該第1の光ビームから該回折構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む、取り込み手段と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける、第1のマウントと、第2の光ビームを生成し、該取り付け手段は、前記回折構造体を、該第2の光ビームの光路内に取り付けるように調節される、第2の光源と、該第2の光ビームから該回折構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含む装置が提供される。
【0067】
本発明のこの実施形態は、例えば、図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサカメラにおいて、ミラー19Lおよび19Rの一方または両方が、正確に位置づけされ、配向されるか否かを判定するために用いられ得る。
【0068】
装置は、前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する調節手段を含んでもよい。この装置は、前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する手段をさらに含んでもよい。
【0069】
装置は、第2の構造体を、前記第2の光ビームの光路内に、該第2の構造体の位置および/または配向が前記回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段をさらに含んでもよい。この装置は、前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する、第2の調節手段をさらに含んでもよいし、前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでもよい。
【0070】
前記第1の構造体は、第1の光学部品であってもよく、前記第2の構造体は、第2の光学部品であってもよい。前記第1の光学部品はミラーであってもよい。前記第2の光学部品はミラーであってもよい。
【0071】
上記光源または各光源はレーザであってもよい。
【0072】
本発明の第3の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の構造体において、第1の所定の配向の第1の光ビームを方向付ける工程と、該第1の光ビームから第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の構造体において、第2の光ビームを方向付ける工程であって、該第1および該第2の光ビームが、互いに対して相対的である所定の配向を有する、工程と、該第2の光ビームから生成された第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含する方法を提供する。この方法は、前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の光ビームと相対的に、前記第1の構造の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0073】
方法は、前記第1および第2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0074】
本発明の第4の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の光ビームを、第1の構造体を含む第1の光路に沿って、回折構造体に方向付ける工程と、該第1の光ビームから生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の光ビームを、第2の構造体を含む第2の光路に沿って、該回折構造体に方向付ける工程と、該第2の光ビームから生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含する方法を提供する。この方法は、前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記回折構造体と相対的に、前記第1の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0075】
方法は、前記第1および2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0076】
本発明の第5の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビーム内に、該第1の構造体の位置および/配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける第1のマウントと、該第1の構造によって生成された回折パターンを取り込む第1の取り込み手段と、支持物と、該第1の構造体の位置および配向を該支持物と相対的に固定する固定手段とを含み、該支持物は、該第1の光ビームの該光路と相対的に可動である、方法を提供する。本発明のこの局面は、例えば、立体視カメラ対の製造に適用され得る。第1のカメラは、位置合わせされ、支持レールのような支持物上に取り付けられ得る。その後、支持物は、所定の距離分並進移動し、第2のカメラは、支持物上で位置合わせされ取り付けられ得る。
【0077】
前記支持物は、前記第1の光ビームの方向に対して実質的に垂直な方向に可動し得る。
【0078】
本発明の第6の実施形態は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、所定の配向を有する光ビームを第1の構造体に方向付ける工程と、該第1の構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから得られた情報から、該第1の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第1の構造体の位置および配向を支持物と相対的に固定して、該第1の構造体を該支持物に取り付ける工程と、該支持物を該光ビームに対して移動させる工程と、第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを包含する方法を提供する。
【0079】
前記第2の構造体を前記支持物に取り付ける工程は、前記第2の構造体を前記光ビームの光路内に位置付ける工程と、該第2の構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから得られた情報から、該第2の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第2の構造体の位置および配向を、該支持物と相対的に固定して、該第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを含んでもよい。
【0080】
前記光ビームに対して前記支持物を移動させる工程は、該支持物を、該光ビームの光路に対して実質的に垂直な方向に移動させる工程を含んでもよい。
【0081】
本発明の第7の実施形態は、光学部品の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、光学部品を、該光ビームの光路内に、該光学部品の位置および/または配向が該光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるマウントと、該光学部品によって生成される回折パターンを取り込む取り込み手段とを含む装置を提供する。
【0082】
前記光学部品は、マイクロレンズアレイ、CCDセンサ、および回折格子からなる群から選択されてもよい。
【0083】
本発明の第8の実施形態は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、回折構造体を、該光ビームの光路内に取り付ける手段と、該光ビームから該回折構造体によって生成された回折パターンを取り込む、取り込み手段と、構造体を、該光ビームの光路内に、該構造体の位置および/または配向が該回折構造体に対して調節可能になるように取り付ける手段と、該回折パターンから、該構造体の位置および/または配向についての情報を得る手段とを含む装置を提供する。
【0084】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける、第1のマウントと、該第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第1の取り込み手段と、第2の光ビームを生成し、該第2の光ビームの光路が、該第1の光ビームの光路と所定の関係にある、第2の光源と、第2の構造体を該第2の光ビームの光路内に取り付ける、第2のマウントと、該第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含み、これにより、上記目的を達成する。
【0085】
前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に調節する、第1の調節手段を含んでよい。
【0086】
支持物と、前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に固定する、第1の固定手段とをさらに含んでよい。
【0087】
前記第2のマウントは、第2の構造体を、前記第1の構造体の位置および/または配向が前記第2の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるように調節されてもよい。
【0088】
前記第2の構造体の位置および/または配向を前記第2の光ビームと相対的に調節する第2の調節手段を含んでよい。
【0089】
前記第2の構造体の位置および配向を前記支持物と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでよい。
【0090】
前記第2の光源が、前記第1の光源であり、前記装置が、該第1の光源によって発せられた光から、前記第1の光ビームおよび前記第2の光ビームを生成するビームスプリッタを含んでよい。
【0091】
前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとの間の所定の位相差を生成する手段をさらに含んでよい。
【0092】
前記所定の位相差は、(2n−1)λ/2であってもよく、ここで、λは、前記第1の光源によって発せられた光の波長であり、nは、自然数である。
【0093】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の取り込み手段であり、該第1の取り込み手段は、用いられる場合、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンを取り込んでもよい。
【0094】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込んでもよい。
【0095】
前記第1の構造体によって生成される前記回折パターンと、前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンとの和が、0であるか否かを判定するヌル検出器を含むんでよい。
【0096】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路と平行でよい。
【0097】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路から発散してよい。
【0098】
前記構造体の各々は、光学部品でよい。
【0099】
前記光学部品の各々が、マイクロレンズアレイを含んでよい。
【0100】
前記光学部品の各々は、CCDセンサでよい。
【0101】
前記第1の構造体は、前記第2の構造体とほぼ同一でよい。
【0102】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、回折構造体を該第1の光ビームの光路内に取り付ける手段と、該第1の光ビームから該回折構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む、取り込み手段と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段と、第2の光ビームを生成し、該取り付け手段は、前記回折構造体を、該第2の光ビームの光路内に取り付けるように調節される、第2の光源と、該第2の光ビームから該回折構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0103】
前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する第1の調節手段を含んでよい。
【0104】
前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する第1の固定手段をさらに含んでよい。
【0105】
第2の構造体を、前記第2の光ビームの光路内に、該第2の構造体の位置および/または配向が前記回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段をさらに含んでよい。
【0106】
前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する、第2の調節手段を含んでよい。
【0107】
前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでよい。。
【0108】
前記第1の構造体は、第1の光学部品であり、前記第2の構造体は、第2の光学部品でよい。
【0109】
前記第1の光学部品はミラーでよい。
【0110】
前記第2の光学部品はミラーでよい。
【0111】
前記光源または各光源はレーザでよい。
【0112】
前記光源の各々はレーザでよい。
【0113】
本発明による方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の構造体において、第1の所定の配向の第1の光ビームを方向付ける工程と、該第1の光ビームから第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の構造体において、第2の光ビームを方向付ける工程であって、該第1および該第2の光ビームが、互いに対して相対的である所定の配向を有する、工程と、該第2の光ビームから生成された第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0114】
前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の光ビームと相対的に、前記第1の構造の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0115】
前記第1および第2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0116】
本発明による方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の光ビームを、第1の構造体を含む第1の光路に沿って、回折構造体に方向付ける工程と、該第1の光ビームから生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の光ビームを、第2の構造体を含む第2の光路に沿って、該回折構造体に方向付ける工程と、該第2の光ビームから生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0117】
前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記回折構造体と相対的に、前記第1の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0118】
前記第1および2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0119】
本発明による装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビーム内に、該第1の構造体の位置および/配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける第1のマウントと、該第1の構造によって生成された回折パターンを取り込む第1の取り込み手段と、支持物と、該第1の構造体の位置および配向を該支持物と相対的に固定する固定手段とを含み、該支持物は、該第1の光ビームの該光路と相対的に可動であり、これにより上記目的を達成する。
【0120】
前記支持物は、前記第1の光ビームの方向に対して実質的に垂直な方向に可動でよい。
【0121】
本発明のよる方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、所定の配向を有する光ビームを第1の構造体に方向付ける工程と、該第1の構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから得られた情報から、該第1の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第1の構造体の位置および配向を支持物と相対的に固定して、該第1の構造体を該支持物に取り付ける工程と、該支持物を該光ビームに対して移動させる工程と、第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0122】
前記第2の構造体を前記支持物に取り付ける工程は、前記第2の構造体を前記光ビームの光路内に位置付ける工程と、該第2の構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから得られた情報から、該第2の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第2の構造体の位置および配向を、該支持物と相対的に固定して、該第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを含んでよい。
【0123】
前記光ビームに対して前記支持物を移動させる工程は、該支持物を、該光ビームの光路に対して実質的に垂直な方向に移動させる工程を含んでよい。
【0124】
本発明による装置は、光学部品の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、光学部品を、該光ビームの光路内に、該光学部品の位置および/または配向が該光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるマウントと、該光学部品によって生成される回折パターンを取り込む取り込み手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0125】
前記光学部品は、マイクロレンズアレイ、CCDセンサ、および回折格子からなる群から選択されてよい。
【0126】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、回折構造体を、該光ビームの光路内に取り付ける手段と、該光ビームから該回折構造体によって生成された回折パターンを取り込む、取り込み手段と、構造体を、該光ビームの光路内に、該構造体の位置および/または配向が該回折構造体に対して調節可能になるように取り付ける手段と、該回折パターンから、該構造体の位置および/または配向についての情報を得る手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0127】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態は、以下に、添付の図面を参照しながら、例示的な実施例によって説明される。
【0128】
同一の参照符号は、説明を通じて同一の部材を示す。
【0129】
図9Aは、本発明の第1の実施形態による装置27の模式図であり、本発明の概略的な原理を示す。この実施形態において、位置合わせされる構造体とは、光学部品、すなわち、カメラのセンサであるが、上述したように、本発明は、任意の回折光学部品の位置合わせに適用され得る。
【0130】
装置27は、光の平行ビームの源28を含む。図9に示す実施形態において、レーザは、光源28として用いられるが、本発明は、レーザに限定されない。回折パターンが形成されることを可能にするために充分なコヒーレントを有する任意の光源が、原則として用いられ得る。本明細書中で用いられる用語「光ビーム」が、可視光のビームに限定されないことに留意されたい。本発明は、可視光とともに用いられることに限定されない。
【0131】
装置は、カメラ本体30を固定的に取り付ける、支持物29をさらに含む。CCDセンサのようなセンサ31がすでに取り付けられ、カメラ本体30内で位置合わせされる。装置は、支持物29上のほぼ正確な位置でカメラ本体30を支持する取り付け手段56を含む。カメラ本体は、初期的には、マウント56によって支持されるが、初期的には、支持物29と相対的に移動することができる。
【0132】
支持物29は、立体視カメラ対用の支持レールであってもよい。支持物29は、2つのカメラ本体を、支持レール上で所定の位置、および所定の配向に取り付けることが所望され得る。しかし、本発明は、この適用例に限定されない。
【0133】
光源28は、光のビームを支持物29に対して所定の配向および位置で生成するように構成される。光源28は、支持物が光ビームに対して公知の配向および/または位置にあることを確実にする任意の公知のプロセスによって、支持物と相対的に位置合わせされ得る。
【0134】
センサ31は、ピクセルの規則的なアレイを含み、マイクロレンズアレイを含み得、センサ31は、反射させるときに、光ビームを回折させ、回折パターンを設定する。装置27は、センサによって生成された回折パターンを取り込む取り込みデバイス32を含む。光源28は、可視光のビームを発し、取り込みデバイスは、原則として、単に、回折パターンが表示される画面からなる。
【0135】
本発明は、センサ31の光ビームとの相対的な位置合わせが正確であるか否かを判定するように、取り込みデバイス32によって記録された回折パターンを利用する。支持物29が、光ビームに対して所定の位置および配向にあるので、センサを光ビームに対して位置合わせするということは、センサを支持物29に対して位置合わせするという効果がある。さらに、センサ31がカメラ本体内にすでに取り付けられているので、センサを光ビームに対して位置合わせすることは、カメラ本体を支持物29に対して位置合わせする効果がある。
【0136】
回折パターンを用いてセンサ31に配向および位置を判定することの利点の1つとして、並進的な位置合わせの誤差が、回転的な位置合わせの誤差から切り離すことを可能にすることがある。好適な実施形態において、取り込み手段32には、センサ31が支持レールに対して正確に位置合わせされる場合、回折パターンの最高点に一致するように、予め位置合わせされたマークまたはセンサが設けられる。これらの回折の最高点の実際の位置を予期された位置と比較することによって、センサの支持レールに対する位置合わせ誤差についての情報を得ることが可能である。取り込みデバイス32に回折の最高点の予測された位置においてセンサが設けられる場合、これらは、例えば、ナイフエッジフォトダイオード、または位置感度検出器であってもよい。
【0137】
センサ31は有限のサイズおよび規則的な構造を有する。従って、得られる回折パターンは、センサ上の光ビームがセンサに入射する点から独立している。回折パターン、および取り込みデバイス32上でのその位置は、センサ31の光ビームに対する角度的な配向、センサの回折させる開口部、光源から発せられる光の波長、および画面32とセンサとの間の距離に依存する。これらの位置合わせ誤差は、図10B(1)〜図10B(4)に示すように、異なる方法で、現れる。
【0138】
センサの光源28とセンサとの間の軸に沿った並進は、図10Aにおいてz軸によって示されるが、取り込みデバイス上の回折パターンを、図10B(1)に示すように、広げたり、狭めたりする。図10Bの正方形は、取り込みデバイス32のインデックスマークまたは位置センサを表し、三角形34は、回折パターンの最大点を表す。センサ31がカメラハウジング30に対して正確に位置付けされる場合、回折パターンの最大点34は、画像取り込みデバイスのインデックスマークまたはセンサ33に一致する必要がある。図10B(1)において、回折パターンは、予測される回折パターンと比較すると狭められており、これは、センサ31と光源28との間の間隔が、本来の間隔より僅かに狭いことを示す。
【0139】
図10B(2)に、センサ31が、x軸(図10Aに示す水平方向軸)の周りの小さい角度分、誤って位置合わせされる場合に得られる回折パターンを示す。x軸の周りの小さい回転に関する誤った位置合わせが、回折パターンの最大点を予測される位置の上または下方向にシフトすることが明らかになり得る。
【0140】
図10B(3)に、y軸(図10Aに示す垂直方向軸)の周りの小さい角度分、センサ31が誤って位置合わせされる場合に得られる回折パターンを示す。y軸の周りの回転分の誤った位置合わせが、回折パターンの最大点を予測される位置に対して左または右方向にシフトする。
【0141】
最終的に、図10B(4)に、z軸の周りの小さい回転からなる位置合わせ誤差の回折パターンを示す。図10B(4)から明らかになり得るように、z軸の周りの回転からなる位置合わせ誤差は、回折パターンを、予測される位置に対して、画面の中心の周りを回転させる効果を有する。
【0142】
図10B(1)〜図10B(4)から、これらの位置合わせ誤差、すなわち、x軸の周りの回転、y軸の周りの回転、z軸の周りの回転、および、z軸に沿った並進移動のそれぞれが、回折パターンに区別可能な効果をもたらすことが明らかになり得る。従って、カメラハウジング内のセンサによって生成される回折パターンを解析し、センサがこれらの様式のいずれかで誤って位置合わせされているか否かを推測することが可能である。
【0143】
上述したように、回折パターンは、光ビームがセンサ31に入射する点からは独立し、x軸またはy軸に沿った誤った位置合わせは、回折パターンから推測されることができない。しかし、殆どの立体視カメラ対において、センサを、x軸およびy軸において、高い度合いの精度まで位置合わせすることは必要ない。さらに、センサのx軸およびy軸に沿った並進的な位置合わせは、単に、光ビームがセンサ上に入射する点を判定することによって、調べられ得る。
【0144】
カメラ本体を支持物に対して正確に位置合わせするため、装置27は、好ましくは、回折パターンから推測される任意の位置合わせ誤差を補正するように、カメラ本体の支持物29と相対的な位置および/または配向を調節する手段を含む。図9Aの実施形態において、カメラ本体30は、カメラ本体の支持レール29と相対的な配向および/または位置を調節することができる取り付け手段56上に取り付けられ、センサ31がカメラ本体に既に取り付けられているので、センサ31の光ビームとの相対的な配向および/または位置を変更する。x軸およびy軸方向の並進誤差を調べることが所望される場合、これは、光ビームがセンサ上に入射するところを判定することによって、上述したように行われ得る。x軸およびy軸方向における、カメラ本体の位置、および、センサの位置は、必要に応じて調節され得る。センサが、光ビームに対して正確に配置され、正確に配向されるように、カメラ本体が位置合わせされる場合、回折パターンの最大点は、取り込み手段32のインデックスマークまたはセンサに正確に一致する。
【0145】
好ましくは、カメラ本体の位置および/または配向が調節され、センサが正確に位置付けされ、正確に配向された後、カメラ本体を支持物29に対して固定する手段が設けられる。カメラ本体を支持レールに対して固定することは、センサが支持物に対して正確な位置および配向に維持されることを確実にする。
【0146】
適切な固定手段の一例を、図9Bに示す。図9Bは、図9Aを部分的に拡大した図である。
【0147】
図9Bの実施形態において、カメラ本体30には、支持物に対して最も近くなるように意図されている、カメラ本体の表面(このカメラ本体の表面を、簡略化のため、以下、カメラ本体の「ベース」と呼ぶ)から突出する、1つ以上の位置合わせピン57が設けられる。図9Bにおいて、位置合わせピン57は、カメラ本体に固定されたプレート58から突出するが、原理としては、位置合わせピン57は、カメラ本体と一体的であってもよい。
【0148】
カメラ本体に対して最も近くなるように意図されている、支持物の表面(以下、簡略化のため、「上面」と呼ぶ)には、カメラ本体が、レール29上で正確に位置付けられ、配向される場合、位置合わせピン57の予測される位置と、それぞれ、概略的に対応する位置に、1つ以上のくぼみ53がある。各くぼみ53は、対応する位置合わせピン57の断面よりも大きい断面を有する。図9Bにおけるくぼみ53は、支持レール29の上面に取り付けられるプレート55において設けられるが、原理としては、くぼみ53は、支持レール自体に設けられてもよい。
【0149】
カメラ本体がマウント56に対して並進的な移動および回転的な移動をすることができるように、カメラ本体はマウント56に接続される。従って、カメラ本体がマウント56に接続されたまま、カメラ本体の位置および配向を支持レール29に対して変更することが可能である。
【0150】
支持レール29上でカメラ本体を位置合わせするため、カメラ本体は、初期的には、マウント56に取り付けられたまま、支持レール29の上に位置づけされる。カメラ本体は、各位置合わせピン57が対応するくぼみ53において受け取られるように位置付けされるが、位置合わせピンがそれぞれのくぼみの中を移動することができるので、カメラ本体のレール29と相対的な位置および配向は、この点において固定されない。さらに、マウント56は、好ましくは、位置合わせピン57の下端が、それぞれのくぼみの底に接触せず、これによって、カメラ本体がz軸の周りをチルトすることが可能になるように、カメラ本体をレールの上で保持する。
【0151】
カメラ本体の支持レール29と相対的な位置および/または配向は、上述したように、センサが光ビームに対して正確に位置合わせされていることを示す所望の回折パターンが得られるまで調節され得る。
【0152】
その後、センサ31の正確な位置合わせを提供する位置および配向にカメラ本体を保つように、カメラ本体は支持物29と相対的に固定され得る。このことを行う簡便な方法の1つとして、接着剤54を、支持レール29の各くぼみ53に導入し、各位置合わせピン57を、支持レール29に対して固定することがある。
【0153】
接着剤が硬化した後、カメラ本体は、マウント56から切り離されてもよい。
【0154】
カメラのレンズは、本発明の位置合わせプロセスの間はない。従って、センサの位置合わせは、レンズの任意の誤った位置合わせ、またはレンズの不正確さから独立している。
【0155】
本発明のこの実施形態は、多くの方法において、立体視カメラ対の位置合わせに適用され得る。例えば、センサがその内部に取り付けられている第1のカメラ本体を、支持レールと相対的に位置合わせし、第1のカメラ本体を、支持レール上で、正しい位置に固定することが可能である。これによって、第1のカメラ本体の位置が支持レール上で固定され、また、第1のカメラ本体の支持レールに対する配向が固定される。支持レールは、光源に対して移動する。好ましくは、支持レールは、光ビーム2対して実質的に垂直な方向に(すなわち、実質的にx軸に沿って)移動する。その後、その内部にセンサが取り付けられる第2のカメラ本体が、支持レール29上に位置付けされ得る。これによって、各カメラ本体が支持レールに対して位置合わせされるにつれて、正確に位置合わせされた立体視カメラ対が得られる。
【0156】
代替的な実施形態において、装置は、2本の光線を生成するように構成される。一方の光ビームは、立体視カメラ対のうちの一方のカメラ本体の意図された軸に沿っていて、他方の光ビームは、立体視カメラ対のうちの他方のカメラ本体の光学軸と一致している。これによって、2つのカメラ本体(それぞれが、以前に位置合わせされたセンサを含む)の位置および配向が、それぞれの回折パターンを用いて、支持レールまたは光源を移動させる必要なしに、調べられることが可能になる。この実施形態は、必要とされる、2つの光ビームを生成するため、2つの光源を用いてもよいし、1つの光源およびビームスプリッタを用いてもよい。ビームスプリッタは、入射する光を部分的に反射し、部分的に透過させる、プリズムのような「受動」ビームスプリッタであってもよい。あるいは、ビームスプリッタは、1本の入力ビームから、2本の出力光ビームを生成する、回転または振動するミラーのような「能動」デバイスであってもよい。原理としては、本発明のこの実施形態は、2本の必要な光のビームを生成するため、ある位置から他の位置へと移動することができる単一光源を用いることによって、実行され得る。
【0157】
本発明は、カメラ本体内にセンサを位置合わせする初期的な工程についても用いられ得る。これを行うため、センサは、初期的には、センサのカメラ本体と相対的な位置および/または配向が調節され得るように、カメラ本体内に取り付けられる。その後、カメラ本体は、適切な支持物、例えば、図9Bの支持レール29に、所定の光ビームと相対的な位置および配向において、センサ31が光ビームの経路内になるように、取り付けられる。その後、光ビームによって照射される場合にセンサによって生成される回折パターンは、概略的に上述した様態で、センサの位置および/または配向を調節するため用いられる。しかし、この実施形態において、センサのカメラ本体と相対的な位置および/または配向は、調節され得る。カメラ本体の支持物と相対的な位置および/または配向は、変更されない。
【0158】
図9Aに示す実施形態において、カメラ本体は、カメラレンズがない状態で位置合わせされる。カメラ本体が位置合わせされた後、レンズがはめられ、位置合わせされ得る。レンズは、例えば、Clarke(上記)らによって提案され、図8を参照しながら説明した方法を用いて、位置合わせされ得る。簡略的にいうと、カメラ本体は、光ビームがセンサの中心に入射するように構成される。レンズは、正しい位置に配置され得る。レンズが光ビームを偏向させるCCD上の点は、レンズの主点であり、これは、記録され得る。立体視カメラ対によって獲得される2つの画像は、2つのカメラの主点の位置が既知である場合、レンズの位置合わせについて補正され得る。一方の眼用の画像を、他方の眼用の画像と相対的に並進移動させることによって、ピクセルを補間し、イメージの質を低下させることなしに、単なる補正を行うことが可能である。2つの画像が互いに対して並進移動された後、いずれかの領域における任意の重なる領域が、完全に位置合わせされた三次元画像を生成するため、トリミングされ得る。
【0159】
図11に、本発明のさらなる実施形態による装置50を示す。これは、原理としては、図9の実施形態に類似しているが、複数の光源28A〜28D、例えば、複数のレーザを含む。光源28A〜28Dは、発せられる光ビームが互いに平行であるように位置合わせされる。各ビームは、支持レール(図示せず)に関して位置合わせされるカメラ本体(図示せず)に取り付けられている、センサ31A〜31Dのそれぞれに入射し、各ビームは、センサ31A〜31Dから、それぞれ、回折パターンを生じさせる。カメラ本体は、それらの支持物と相対的な位置および配向が変更され得るように、支持物に取り付けられる。例えば、各カメラ本体は、図9Bの実施形態と類似する様態で、支持物に取り付けられ得る。回折パターンは、画面32のような画像取り込みデバイスによって、取り込まれる。
【0160】
図11には、光ビームを発し、各ビームがセンサ31Bおよび31Cからそれぞれ回折パターンを生成する、中央の2つの光源28Bおよび28Cのみを示す。センサ31Bおよび31Cが、互いに、名目上、同一である(すなわち、許容誤差の範囲内で互いに同一である)場合、2つの回折パターンは、互いに実質的に同一である。2つの回折パターンは、画面の32Bで示される領域において、重なりあう。好ましい実施形態において、画面32とセンサ31との間の距離は、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体が互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンの最大点が重なり合うように、選択される。2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体は、この好ましい実施形態において、2つの回折パターンの最大点が互いに一致するまで、回折パターンを設定すること、ならびに/あるいは、一方または両方のカメラ本体の位置および/または配向を調節すること、そのことにより、一方または両方のセンサ31Bおよび31Cの位置および/または配向を調節することによって、互いに対して容易に位置合わせされ得る。
【0161】
カメラ本体の絶対的な位置合わせは、回折パターンの重なり合わない領域、すなわち、センサ31Bによって生成され、画面の領域32Aに当たる、回折パターンの部分、および、センサ31Cによって生成され、レーザ28Cとレーザ28Dとの間の画面32の領域32Cに当たる、回折パターンの部分とを用いることによって、調べられ得る。センサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体の絶対的な位置合わせは、回折パターンのこれらの重なり合わない領域から、確立され得、カメラ本体の位置および/または配向は、必要に応じて調節され得る。従って、この実施形態は、2つのカメラ本体の位置合わせを、第1に、互いに対して、第2に、所定の位置合わせに関して行うことを可能にする。
【0162】
一例として、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体は、1つのセンサ、例えば、センサ31Bによって生成される回折パターンの重なり合わない部分を初期的にモニタリングすることによって、位置合わせされ得る。これによって、センサ31Bを収容するカメラ本体の絶対的な位置合わせが確立され、必要に応じて、位置および/または配向を調節することによって補正されることが可能になる。(「絶対的な位置合わせ」とは、固定された部品、例えば、図9の支持物29との相対的な位置合わせを意味する。)センサ31Bを収容するカメラ本体が正確に位置合わせされた後、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体の互いに対する位置合わせが、各センサによって生成される、回折パターンの重なり合う部分を用いることによって調べられ得る。2つのカメラ本体の相対的な位置合わせにおけるあらゆる不正確さは、センサ31Cを含むカメラ本体の位置および/または配向を調節することによって補正され得る。この段階において、第1のカメラ本体の絶対的な位置合わせが正確であり、2つのカメラ本体が互いに対して正確に位置合わせされるので、第2のカメラ本体の絶対的な位置合わせも正確であるということになる。これは、第2のセンサ31Cによって生成される回折パターンの重なり合わない部分から確認されることができる。
【0163】
各カメラ本体の位置および配向は、正確に位置合わせされた後、固定され得る。
【0164】
図11に示す実施形態は、立体視カメラ対のカメラ本体を位置合わせするために用いられ得る。光源28Bによって生成される光ビームと、光源28Cによって生成される光ビームとの間の横方向の間隔は、左のカメラの光学軸と右のカメラの光学軸との間の間隔と等しく、好ましくは、人間の左眼と右眼との間の平均的な間隔とも等しい。
【0165】
図11に示す他の光源28Aおよび28Dは、マルチカメラ3−Dカメラのカメラ本体の位置合わせ、例えば、マルチ視点カメラまたは3−D静止「ルックアラウンド」ショット用のカメラの位置合わせにおいて用いられる。光源28Aおよび28Dは、それぞれが1つのセンサを含む2つのカメラ本体のみを位置合わせ得ることが所望される場合、省かれ得る。反対に、原理としては、必要に応じて、4つより多い光源が用いられてもよい。
【0166】
原理として、図11の実施形態における取り込みデバイス32は、光源28A〜28Dが可視光を発する場合、単に、回折パターンが表示される画面からなっていてもよい。しかし、精度を高め、かつ/または、可視スペクトルの外側の光源の使用を可能にするため、イメージ取り込みデバイスは、センサの正確な位置合わせを推測する、センサ31Bおよび31Cによって生成される2つの回折パターンの最大点が重なり合う位置に配置された検出器35を含み得る。取り込みデバイス32は、回折パターンの最大点として予測される位置において、センサによって生成される回折パターンの重なり合わない部分が向けられるところに配置されたさらなるセンサ36および37をさらに含み得る。センサ35、36、37は、例えば、ナイフエッジフォトダイオードまたは位置感度検出器であってもよい。
【0167】
図11に示す実施形態は、2つ以上のセンサの位置合わせを、それぞれのカメラ本体内において、少なくとも1つのセンサのそれぞれのカメラ本体における位置および/または位置合わせを変更することによって行うために代替的に用いられ得る。
【0168】
上記の実施形態において、センサの位置合わせは、センサによって生成される回折パターンの最大点の位置から確立される。従って、センサを正確に位置合わせするため、所定の点(回折パターンの最大点として予測される位置に対応する)における回折パターンの強度が最高に達するまで、センサの位置および/または配向を調節する必要がある。これは、眼によって行うことが困難になり得る。従って、図11の検出器35、36、37のような検出器の提供によってセンサのより正確な位置合わせが可能になるので、検出器の提供は、好ましい。
【0169】
図12は、センサ対によって生成される2つの回折パターンが互いに対して位相がずれるように構成される、本発明のさらなる実施形態による、装置51を示す。センサが互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンが互いに打ち消し合い、これによって、センサの正確な位置合わせを眼によって確立することがより容易になる。
【0170】
図12の実施形態は、コヒーレント光のビームを発するレーザのような源28を必要とする。位置合わせされる2つのセンサ31Aおよび31Bに入射する2本のビームは、ビームスプリッタ構成を用いて、コヒーレント光源によって発せられる単一ビームから得られる。ビームを分割し、2つの分割されたビームを、それぞれのセンサに方向付ける光学系は、レーザから一方のセンサへの光路が、レーザと他方のセンサとの間の経路の長さとは、半波長(または、奇数の半波長)の光路差を有する。結果として、2つのセンサによって生成される回折パターンは、互いに対して、ちょうど位相がずれ、2つの回折パターンが画面のような取り込みデバイス32の上に重ねられる時に、打ち消される。
【0171】
図12の実施形態において、レーザ28によって発せられるレーザビームは、偏光子38からの出力ビームが45°で平面偏光されるように、偏光子38を介して通過する。偏光された光のビームは、入射光ビームをほぼ等しい強度の2本のビームに分割する、偏光ビームスプリッタ39に入射する。一方のビームは、偏光ビームスプリッタ39によって90°で反射され、ミラー40Aにおいて反射された後、位置合わせされるセンサ31Bのうちの1つに入射する。他方のビームは、逸脱することなく、偏光ビームスプリッタ39を通って透過され、その後、2つのミラー40Bおよび40Cによって反射されて、位置合わせされる他のセンサ31Aに入射する。補償プレート41は、偏光ビームスプリッタとセンサ31Aとの間の光路に配置されて、2本のビームの経路の間に、(n−1/2)λと等しい差があることを確実にする。但し、λは、光源28によって発せられる光の波長であり、nは、自然数である(すなわち、n=1、2、3...である)。
【0172】
2つのセンサ31Aおよび31Bに入射する光ビームが、互いにちょうど位相がずれているので、2つの得られる回折パターンも、互いに位相がずれる。2つの回折パターンが重なり合う領域において、互いに干渉し、打ち消し合う。2つのセンサが互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンが重なり合うところに、0の全体振幅がある。センサは、画面の重なり合う領域において、2つの回折パターンが互いをちょうど打ち消し合うまで、一方または両方のセンサの位置および/または配向を単に調節することによって、互いに対して、位置合わせされ得る。
【0173】
図12の実施形態は、眼によって2つのセンサを位置合わせするために用いられ得る。しかし、好適な実施形態において、装置は、2つの回折パターンが重なり合う領域に配置された、1つ以上のヌル検出器42をさらに含む(図12には、1つのヌル検出器42しか示されていないが、本発明は1つのヌル検出器に限定されない)。2つのセンサ31Aおよび31Bは、ヌル検出器が、干渉回折パターンの全体振幅が最小であることを示すまで、一方または両方のセンサの位置および/または配向を調節することによって、互いに対して位置合わせされ得る。これによって、プロセスが自動化されることが可能になり、スペクトルの可視範囲の外側の波長を発するレーザが用いられることも可能になる。
【0174】
図12の実施形態において、センサ31A〜31Dは、カメラ本体内に配置され、カメラ本体は、図9Aの実施形態に類似する様態で、支持物に取り付けられる。センサが既に取り付けられ、位置合わせされたカメラ本体の位置合わせに図12の実施形態が適用される場合、装置は、好ましくは、(例えば、図9Aの支持物29のような支持物と相対的に)各カメラ本体の位置および/または配向を調節する手段を含み、好ましくは、カメラ本体の位置および配向を固定する手段も含む。あるいは、図12の実施形態は、それぞれのカメラ本体内において各センサの位置および/または配向を調節する手段を含み、それぞれのカメラ本体内において各センサの位置および配向を固定する手段も含み得る。カメラ本体、支持物、調節手段、および固定手段は、説明を容易にするため、図12から省かれる。
【0175】
図13に、本発明のさらなる実施形態による装置を示す。図13の装置52は、概して、図9に示す装置27と類似し、ここでは、異なる点のみが説明される。
【0176】
図13に示す装置27’において、光源28は、センサが支持物29と相対的に正確に位置合わせされている場合、光のビームがセンサ31に対して垂直でないように構成される。また、レーザビームは、上記の点から装置を考慮する場合、垂直である必要はない。ビームは、任意の角度で入射することができ、回折パターンが、センサ31から鏡面反射されたビームの方向に焦点合わせされる。
【0177】
原理として、図11または12に示す装置は、位置合わせされるセンサに対して垂直でない光のビームを生成する光源(図11)、あるいは、光源および光学系(図12)を用いて、実施されてもよい。
【0178】
図14は、本発明のさらなる実施形態による、装置43を示す。この実施形態は、CCDセンサを、2つのカメラの光学軸が、平行ではなく収束する、立体視カメラ対に位置合わせするように意図されている。
【0179】
図14の装置43は、第1の偏光ミラー44aによって、第1のセンサ31A上に偏光される第1の光ビームを発する第1の光源28を含む。装置は、第2の偏光ミラー44bによって第2のセンサ31B上に偏光される、第2の光ビームを生成する第2の光源28’をさらに含む。図14において、偏光ミラー44aおよび44bは、反射プリズムの2つの面であるが、本発明は、偏光ミラーについて、この特定の構成に限定されない。第1および第2の偏光ミラーの間の角度は、2つのセンサ31Aおよび31Bに必要とされる収束の角度に依存する。すなわち、偏光ミラーの間の角度は、2つのセンサが正確に位置合わせされる場合に、各センサに入射する鏡面反射が画像取り込みデバイス32に対して垂直になるような角度である。
【0180】
各センサ31Aおよび31Bの位置合わせが、上述したように、取り込みデバイスに対して突出する回折パターンから決定され得、各センサの位置および/または配向は、観察された回折パターンに基づいて、調節され得る。画像取り込みデバイスは、画面からなり、好ましくは、それぞれのセンサが正確に位置合わせされる場合に回折パターンが最大値を有する位置において、検出器またはマークが設けられる。この実施形態においては、光源(単数または複数)が2つの回折パターンが重なり合う領域に位置付けされるが、回折パターンが二次元であり、光源(単数または複数)の上および下に(すなわち、図14の紙の平面の中または外に)、2つの最大点が一致するスポットが存在し得ることに留意されたい。
【0181】
本発明の他の実施形態を参照しながら説明されてきた装置は、光軸が収束しているセンサ対を位置合わせするように適用され得る。取り込みデバイス32について、提供される場合には、検出器について、全ての必要なものは、適切に再位置付けされることである。
【0182】
図14は、2つの別個の光源28および28’が設けられた装置43を示す。代替的な実施形態において、2つの別個の光源の代わりに、1つの光源およびビームスプリッタが用いられ得る。
【0183】
センサがそれぞれのカメラ本体において既に位置合わせされ、取り付けられる場合、各センサの位置および/または配向は、それぞれのカメラ本体の位置および/または配向を変更することによって、調節され得る。あるいは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および/または配向が調節されてもよい。後者の場合、図14の実施形態は、好ましくは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および/または配向を調節する手段を含み、好ましくは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および配向を固定する手段も含み得る。カメラ本体、支持物、調節手段、および固定手段は、説明を簡略化するため、図14から省かれる。
【0184】
図15は、本発明のさらなる実施形態による装置45を示す。この実施形態は、本発明がいかに自動化され得るかを示す。
【0185】
図15に示す装置は、概して、図9の実施形態に対応する。しかし、この実施形態において、位置合わせされるカメラ本体(図示せず)は、コンピュータ制御アクチュエータ47に接続されたマウント46上で支持される。センサ31は、カメラ本体内部に取り付けられ、カメラ本体内において既に位置合わせされている。
【0186】
アクチュエータ47は、コンピュータシステム48によって制御される。コンピュータシステム48の入力は、画像取り込みデバイス32のセンサ33からの出力である。
【0187】
図15の装置において、画像取り込みデバイスのセンサ33は、初期出力を提供し、これは、初期の配向において、CCDセンサ31によって生成される回折パターンを示す。センサからの出力は、コンピュータ48への入力であり、これは、センサによって観察される回折パターンから、CCDセンサ31の位置合わせに対する適切な補正を決定する。コンピュータは、CCDセンサ31の位置および/または配向に対する適切な調節を決定した後、支持物46を移動して、カメラ本体の位置および/または配向を変更し、それに応じて、センサ31の位置および/または配向を変更するように、アクチュエータ47に指令する。その後、センサ31の新たな位置合わせが、新たな回折パターンによって生成されるセンサ33からの出力から決定され、カメラ本体(およびセンサ31)の位置および/または配向は、必要に応じて、さらに補正される。このプロセスは、カメラ本体が正確に位置合わせされるまで繰り返される。
【0188】
図15の装置45は、カメラ本体を固定する手段(明瞭化のため、図15には示していない)をさらに含む。センサ31が正確に位置合わせされる場合、固定手段は、図9の実施形態を参照しながら説明したように、カメラ本体を、支持物に対して、正確な位置および配向に固定するように作動され得る。
【0189】
図15の実施形態は、センサが既に内部に取り付けられ、位置合わせされたカメラ本体を、支持レールのような支持物に対して位置合わせする。図15の実施形態の改変例(図示せず)は、カメラ本体内においてセンサが位置合わせされることを可能にする。この実施形態は、アクチュエータが、センサのカメラ本体との相対的な位置および/または配向を変動させるために有効である点を除いて、概して、図15の実施形態に対応する。
【0190】
図11〜14の実施形態も、これらの実施形態の画像取り込みデバイスのセンサまたは検出器の出力を用いることによって、同様に自動化され得る。
【0191】
図9〜15を参照しながら説明した装置は、複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラにおいて、センサを位置合わせするように意図されてきた。しかし、本発明は、図3Bに模式的に示すタイプの複数のレンズを有する単一センサシステムの位置合わせに適用されてもよい。図16に、図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラにおける、ミラー19Lおよび19Rのカメラのセンサに対する位置合わせに適する本発明の装置49を示す。
【0192】
装置49は、実質的に、複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムの2つの視点をシミュレートする2本の光ビームを生成する、一対の光源28Lおよび28Rからなる。光源28Lおよび28Rによって生成される光ビームは、センサ15がカメラ本体に取り付けられているが、図3Bのレンズ16Lおよび16Rがない立体視カメラに入力され、センサ15は、切り換え可能なミラー20によって遮蔽されない光ビームから、回折パターンを生成する。図16に実線で示す位置にある切り換え可能なミラー20を用いることによって、回折パターンが、レーザ28Lからの光ビームから生成され、ミラー19Lの位置合わせにも依存する。従って、図16に実線で示す位置にある切り換え可能なミラー20は、ミラー19Lの位置合わせが、取り込みデバイス32によって取り込まれる回折パターンから確立され得、ミラー19Lの位置合わせが、必要に応じて調節され得る。
【0193】
ミラー19Lが正確に位置合わせされた後、スイッチ可能なミラー20は、図16に、破線で示す位置に移動され得る。その後、センサ15は、光源28Rからの光ビームからの回折パターンを生成し、この回折パターンは、ミラー19Rの位置合わせに依存する。ミラー19Rの位置合わせは、この回折パターンから確立され得、ミラー19Rの位置合わせは、必要に応じて調節され得る。従って、本発明のこの実施形態による装置は、ミラー19Lおよび19Rが、CCDセンサ15の光学軸に対して位置合わせされることを可能にする。装置49は、ミラー19Lおよび19Rの一方または両方のカメラ本体(図16には示していない)に対する位置合わせを、ミラーが正確に位置合わせされた後固定する手段をさらに含み得る。
【0194】
図16のカメラのセンサ15は、初期的には、上記の方法によって、例えば、図9を参照しながら説明した方法によって、カメラ本体(図示せず)内で、位置合わせされ得る。このタイプの立体視カメラにおいて、ミラー19Lおよび19Rのセンサ15に対する位置合わせが、通常は、センサの位置合わせよりも重要であるが、初期ステップとして、センサをカメラ本体に対して位置合わせして、反射された回折パターンが、ミラーを位置合わせする工程について正確な位置にあるようにすることが、必要とされ得る。
【0195】
画像取り込みデバイス49は、他の実施形態における場合と同様に、光源28Lおよび28Rが可視光を発する場合に、画面32からなる。上述したように、画像取り込みデバイスには、例えば、位置合わせプロセスの精度を向上させるため、装置が自動化されることを可能にするため、または、可視スペクトルの外側で放射する光源が用いられることを可能にするため、1つ以上の検出器33が設けられ得る。検出器33が設けられる場合、2つの光源28Lおよび28Rが設けられる軸に対して垂直な軸にほぼ沿って(すなわち、図16の紙の面の外に)、位置付けされることが好ましい。検出器が、光源が設けられる軸に沿って位置づけされる場合、ミラー19Lおよび19Rが回折パターンの一部を遮蔽し、位置合わせプロセスの信頼度を下げるというリスクがある。
【0196】
図16に、2つの別個の光源28Lおよび28Rを示す。図16の実施形態は、各ミラー19Lおよび19Rに入射する光ビームを生成する、1つの光源およびビームスプリッタを用いて代替的に実施されてもよい。図16の実施形態は、原理としては、図16の光源28Lおよび28Rのうちの一方として機能を果たすある位置と、図16の光源28Lおよび28Rのうちの他方として機能を果たす他の位置との間で移動することができる1つの光源を用いて、実現されてもよい。
【0197】
図9の実施形態を参照しながら説明されたように、センサがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かを判定することは、レーザビームがセンサ上に入射する点から回折パターンが独立しているので、可能ではない。図9〜15の実施形態において、このセンサまたは各センサがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かは、光ビームがセンサ上に入射する点を観察することによって、判定され得る。図16の実施形態において、ミラーがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かを判定することはより困難であるが、これは、比較的小さい欠点である。なぜなら、ミラー19Lおよび19Rのx方向およびy方向に沿った位置合わせが、カメラシステムの三次元光学性能に影響を与えず、カメラシステムの使用可能な視野に影響を与えるのみだからである。
【0198】
本発明は、センサ(単数または複数)、または、図16の実施形態においては、ミラーを、カメラ本体に対して位置合わせし得る装置を提供する。各実施形態において、装置は、センサ/ミラーを、取り除かれるカメラレンズと位置合わせする。センサ/ミラーが位置合わせされた後、レンズは、カメラ本体にはめられ、任意の適切な従来技術を用いて、位置合わせされ得る。具体的には、レンズの位置合わせは、上記の図8を参照しながら説明された方法を用いて、実行され得る。すなわち、カメラは、レンズなしで、光ビームがCCDセンサの中心に入射するように、設置され、その後、レンズが適切な位置にはめられる。レンズがはめられたときの光ビームのセンサ上の位置における変化は、ピクセルを補間することなく(従って、画像の質を低下させることなく)、一方の画像を他方の画像に対してシフトすることによる、一対の画像に対する簡略的な補正の基盤となっている。いずれかの画像の任意の張り出している領域が、完全に位置合わせされた三次元画像を生成するように、トリミングされ得る。
【0199】
本発明の好ましい実施形態が、光学部品の位置合わせに関して説明されてきた。しかし、本発明は、原理としては、光学部品の位置合わせに限定されず、回折パターンを生成するあらゆる構造体に適用され得る。さらに、本発明は、その面積全体にわたって(または、1面の面積全体にわたって)回折性である構造体とともに用いられることに限定されず、回折性部分を有するあらゆる構造体とともに用いられ得る。本発明は、主に回折性の構造体ではない構造体にも、その構造体が、回折性の領域を有する限り、適用され得る。一例として、本発明は、小さい回折性領域を有するミラーに適用され得る。回折性領域は、ミラーを含むシステムの通常動作中、回折性領域が続いて用いられない場合でも、ミラーを位置合わせするために用いられ得る。
【0200】
上記の実施径形態において、回折パターンは、反射において生成される。しかし、原理としては、本発明は、反射において生成される回折パターンに限定されない。
【0201】
構造体の配向および/または位置を決定する装置は、光ビームを生成する光源(28)を含む。構造体(31)は、構造体の位置および/または配向が、光ビームと相対的に、変更されることができるように、光ビームの光路に取り付けられる。装置は、第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む第1の取り込み手段(32)をさらに含む。構造体の位置合わせについての情報は、回折パターンから得られることができ、構造体(31)の位置および/または配向は、必要に応じて、光ビームと相対的に、調節され得る。
【0202】
構造体は、すでに、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)に取り付けられているか、その内部に取り付けられている。この場合、本発明は、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)が、外部物体または基準(29)に対して位置合わせされることを可能にする。本発明は、構造体を、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)に対して位置合わせするために、代替的に用いられ得る。
【0203】
構造体は、光学部品であり得る。
【0204】
【発明の効果】
本発明の装置は、構造体によって生成される回折パターンによって、支持物と相対的な配向および位置についての情報を提供する。回折パターンを用いて構造体の位置および配向をモニタリングすることは、回転誤差を並進誤差から区別することができる。さらに、2つの構造体の位置および配向が同時に調べられることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】図1Aは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図1B】図1Bは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図1C】図1Cは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図2A】図2Aは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図2B】図2Bは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図2C】図2Cは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図3A】図3A(1)および図3A(2)は、1つのレンズを有する、単一センサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3B】図3Bは、複数のレンズを有する、単一センサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3C】図3Cは、1つのレンズを有する、マルチセンサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3D】図3Dは、複数のレンズを有する、マルチセンサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図4】図4は、立体視カメラ対における回転的な位置合わせ誤差を示す図である。
【図5】図5は、立体視カメラ対における並進的な位置合わせ誤差を示す図である。
【図6A】図6A(1)および6A(2)は、立体視カメラ対の位置合わせを較正する従来の方法を示す図である。
【図6B】図6Bは、図6A(1)および6A(2)の方法における起こり得る欠点を示す図である。
【図7】図7は、立体視カメラ対の位置合わせを補正する、他の従来技術による方法を示す図である。
【図8A】図8Aは、カメラのレンズの主点を判定する方法を示す図である。
【図8B】図8Bは、カメラのレンズの主点を判定する方法を示す図である。
【図9A】図9Aは、本発明の一実施形態による装置の模式図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの部分拡大図である。
【図10A】図10Aは、用いられる軸の分類を示す図である。
【図10B】図10B(1)〜図10B(4)は、本発明による装置において得られる回折パターン上の異なる位置合わせ層の効果を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第2の実施形態による装置を示す図である。
【図12】図12は、本発明の第3の実施形態による装置を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第4の実施形態による装置を示す図である。
【図14】図14は、本発明の第5の実施形態による装置を示す図である。
【図15】図15は、本発明の第6の実施形態による装置を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第7の実施形態による装置を示す図である。
【符号の説明】
27 装置
28 光源
29 支持物
30 カメラ本体
31 センサ
32 取り込みデバイス
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折パターンを生成する構造体の配向および/または位置を決定する装置および方法に関する。特に、本発明は、回折パターンを生成する光学部品に適用され得る。本発明の適用例には、高解像度写真解析の本体におけるセンサの位置合わせ、および、光学配置における光学素子または格子微細構造の位置合わせが含まれる。特に、本発明は、カメラの光学部品、例えば、ミラーまたは検出器などの位置合わせ、ならびに、立体カメラ対を形成する、2つのカメラ本体の互いに対する位置合わせに適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
人間は、顔に並んで配置されている2つの眼を有する。眼は、横方向に離れているが、その間隔は人ごとに異なり、平均は、約65mmである。これらの眼は、2つの僅かに異なった視点から、三次元の世界を見ている。物体が観察者に近い場合、左の眼は、右の眼とは異なる角度から物体を見ている。それぞれの目からの眺めが比較される場合、このような物体は、観察者からより長い距離にある物体と相対的にシフトするように見える。このシフトは、「視差」として公知である。視差は、観察者からの物体への距離に依存する。物体への距離がより長くなると、シフトもしくは視差は、より小さくなる。この性質は、「両眼視」として公知であり、人が物体への距離を判定することを可能にし、物体への距離を判定する手がかり(例えば、動き、記憶またはパースペクティブなど)が他に何もない場合に、そのことによって、物体のサイズを評価することを可能にする。物体への距離を判定するこの能力は、「立体視」と呼ばれる。これは、「立体を見ること」という意味である。
【0003】
立体視の概念は、三次元カメラを生成するため、写真術と組み合わせられてきた。1つのカメラは、二次元画像を生成することができる。三次元写真術の原理は、2つのカメラを用いて、1つのカメラで左眼の画像を得、もう1つのカメラで右眼の画像を得ることである。2つのカメラは、立体視効果をまねるように、人間の左目と右眼との間の間隔に類似する間隔で設置される。写真は、それぞれ、1つの眼によって得られる画像をまねており、従って、2つの画像は、立体視によって距離を判定するために必要な視差およびシフトを含む。2つの画像は、左眼の画像が観察者の左眼に、右眼の画像が観察者の右眼に対して表示されるように、観察者に対して表示される。
【0004】
初期の三次元投影システムは、立体鏡として公知であるが、1850年代に人気があった。レンズ系を用いて、別個の画像を観察者の目のそれぞれに対して表示する。これ以降、多くの三次元表示の方法が提案されてきた。しかし、どのような表示方法が用いられても、三次元画像の質は、それを形成するために用いられた二次元画像と同じ程度しか良好にならない。
【0005】
人間の眼が画像に焦点を合わせる場合、2つのプロセスが行われる。第1に、それぞれの眼の中の水晶体の形は、物体に焦点を合わせる焦点距離を調節するように変化する。このプロセスは、「遠近調節」として公知である。第2のプロセスは、2つの眼の軸の間の角度を変化させて、オブジェクトの焦点がそれぞれの眼の眼窩(眼窩とは、眼の網膜の最も感度が高い部分である)に同時に合わせられることを確実にする。このプロセスは、「収束」として公知である。
【0006】
図1Aは、遠方のオブジェクト3を見る人の模式図である。遠近調節プロセスは、観察者の左眼および右眼の水晶体1Lおよび1Rの形をそれぞれ変化させて、オブジェクトに焦点を合わせることを確実にする(観察者が通常の視覚を有すると仮定する)。収束プロセスは、左眼1Lの光学軸2Lの右眼1Rの光学軸2Rとの収束の点が、オブジェクト3を含む平面4に一致することを確実にする。
【0007】
図1Bに、より近いオブジェクト5を見ている観察者を示す。遠近調節プロセスは、それぞれの眼1Lおよび1Rの水晶体が、新たな画像平面6に焦点を合わせるように、形を変化させる。収束プロセスは、新たな画像平面と一致するように、2つの眼の光軸2Lおよび2Rの収束の点が調節されることを確実にする。遠近調節および収束プロセスは互いに独立しておらず、遠近調節と収束との間のあらゆる不適合は、観察者にとっての不快感につながり得る。これが、三次元表示の根本的な制限である。
【0008】
観察者の2つの眼の2つの異なる視点は、網膜上に、互いに異なるオブジェクトの画像を生成する。違いは、観察者からのオブジェクトの距離に依存する。立体視表示の原理は、左眼によって見られている画像と、右眼によって見られている画像との間の不均衡が奥行きを示すと脳によって解釈され、それに応じて眼の収束を変化させることである。しかし、上記の図1Aおよび1Bを参照しながら説明されたように、収束および遠近調節は独立しておらず、これは、立体視表示に対して限定された効果を有する。
【0009】
図1Cは、図1Aの遠方のオブジェクト3の画像3’を含み、図1Bの近いオブジェクト5の画像5’も含む立体視表示の模式図である。立体視画像は、表示画面7上に表示されている。観察者の眼は、仮想の物体、例えば遠方の仮想物体3’または近い仮想物体5’の上に収束する。この結果、および、収束および遠近調節プロセスの相互依存の結果として、眼は、遠方の仮想物体3’の見掛け上の奥行き、または、近い仮想物体5’の見掛け上の奥行きに焦点を合わせる。結果として、焦点面は、表示画面の平面とは一致せず、仮想物体と表示画面との間の見掛け上の距離が長すぎる場合、仮想物体は、焦点から外れる。従って、画面から離れすぎた位置、または画面により近すぎる位置の仮想物体は、観察者の頭痛または他の不快感の原因となる。
【0010】
人間は、概して、不快感なしに、遠近調節と収束との間のある程度の不整合に耐えることができ、これによって、表示画面7の両側で、限定された深度内で、立体視表示が機能することが可能になる。仮想物体の深度を表示画面の後または前で限定する必要性によって、水平方向に、左眼の画像と右眼の画像との間の視差が限定される。
【0011】
立体視表示のさらなる問題は、左眼に提示される画像、および右眼に提示される画像が、情景の中の他の点と相対的に垂直方向にシフトした点を含む物体を有してはならないこと、すなわち、2つの画像が「垂直方向不均衡」を有してはならないことである。
【0012】
図2A〜図2Cに、垂直方向不均衡を示す。図2Aに、観察者に近い物体8、観察者から遠方にある物体10、および、観察者から、近い物体8と遠い物体10との間の中間の距離にある物体9を含む実世界の視界を示す。
【0013】
図2Bに、立体視画像取り込みデバイスまたは立体視カメラによって取り込まれた現実世界の視界の左眼の画像11Lおよび右眼の画像11Rを示す。(本明細書中、説明を簡略化するため、「画像取り込みデバイス」ではなく、「カメラ」という用語が用いられる。以下で用いられる「カメラ」という用語は、画像を取り込むことができるあらゆるデバイスを含む。)
図2Cに、図2Bの左眼の画像11Lおよび右眼の画像11Rを重ねた結果を示す。近い物体8の左眼の画像、および近い物体8の右眼の画像は、互いに対して、水平および垂直方向にシフトされる。中間物体9の左眼の画像と、中間物体9の右眼の画像とは、互いに対してシフトされるが、水平方向シフトおよび垂直方向シフトは、両方とも、近いオブジェクト8の画像のシフトよりも、大幅に小さい。
【0014】
理想的には、三次元表示システムによって、観察者の眼に対して提示される2つの画像は、垂直方向不均衡を含んでいてはいけない。眼は、少量の垂直方向不均衡に対処することができるが、これは、眼窩ではなく、視野の周辺部でのことである。人間の眼のような収束撮像システムにおけるこのような不均衡の存在は、台形ひずみにつながり得、これは、脳において訂正される。従って、立体視表示において、脳が網膜上で画像を適切に訂正することができるように、垂直方向不均衡が存在していてはいけない。垂直方向不均衡に対する立体視撮像システムの設計上の許容度は、小さく、大幅な垂直方向不均衡が存在する場合、良好な画像が入手されない。
【0015】
立体視カメラの設計において、カメラ構成および設計は、典型的には、情景の奥行きおよび(水平方向不均衡を介して)表示された画像、ならびに意図された表示方法によって決定される。しかし、カメラ構成および設計の特徴(例えば、2つのカメラの距離、視野など)がどの程度まで正確に規定されるかは、情景における最大の許容垂直方向不均衡に依存する。最大の許容垂直方向不均衡は、殆どの情景において、典型的には、非常に低いレベルの垂直方向不均衡である。これらの要件は、立体視カメラの設計、構造、および使用に大幅な限定を課し、高品質な立体視カメラの構築を困難にしている。左眼の画像および右眼の画像の水平および垂直方向の視差は、2つのカメラの距離、ズームおよび視野、2つのカメラの光軸の収束、表示方法など、多くの要因に依存する。これらの要因の全ては、2つの写真の間で水平および垂直方向の視差を保持するため、得られる三次元画像を快適に見ることを可能にする制限範囲内で、制御される必要がある。
【0016】
理想的には、左眼の画像と右眼の画像との間に、垂直方向不均衡があってはならない。この限定がどの程度まで正確に表され得るか決定することは困難である。なぜなら、これは、平均的な人が、許容できるレベルの垂直方向不均衡であると思うものに依存するからである。この主題については、数多くの研究があるが、これらは、垂直方向の不均衡がどの程度まで許容されるかについての合意を提供していない。理想的なデジタル表示システムの場合、垂直方向不均衡が0である必要があるという要件は、垂直方向不均衡が1ピクセル誤差未満であるということを意味すると解釈され得る。1つのピクセルよりも大きい水平方向不均衡における誤差は、奥行きのひずみとして現れるが、奥行きのひずみは、いずれの場合でも、立体視画像において存在するので、このような誤差は、(水平方向不均衡が大き過ぎない限り)大きな不快感を生み出さない。従って、垂直方向不均衡は、三次元カメラシステムにおいて規定されることを必要とするカメラ位置合わせおよび位置付けの精度を判定する。
【0017】
デジタルカメラまたはスキャナを用いるデジタル写真術における最近の発展は、コンピュータソフトウェアを用いて、カメラの位置が人間の眼の位置を適切に反映していない、誤って位置合わせされたカメラシステムを用いて得られた、立体視画像の対を補正することを可能にした。このソフトウェアは、誤って位置合わせされたカメラシステムを用いて得られる画像を用いて、カメラシステムを物理的に位置合わせすることによって起こる問題を低減することが可能である。しかし、このソフトウェアは、依然として初期の段階にあり、現在利用可能な完全自動点適合補正ソフトウェアは、誤って位置合わせされたカメラについて、適切に補正することができない。ソフトウェアは、位置合わせされてない画像を適切に補正するために充分なほど正確ではないか、単に小さいデジタルカメラにおいて利用可能でないほどの処理電力および/または時間を必要とするかのいずれかである。さらに、繰り返されるパターンを含む情景(例えば、レンガの壁)は、2つの画像に多くの類似する点があり、一方の画像における点を他方の画像における対応する点と適合させることが困難になるので、ソフトウェアに問題を引き起こし得る。さらなる欠点は、ソフトウェアが、画像に情報を与えず、画像の配向を補正するのみであることである。しかも、ソフトウェアは、画像の質、場合によっては、(トリミングが含まれる場合)解像度を犠牲にして画像の配向の補正を行う。
【0018】
このようなコンピュータソフトウェアは、時間が経つにつれ、改善される可能性がある。しかし、カメラシステムがより良好に位置合わせされればされるほど、ソフトウェアが、画像の対のうちの他方の画像における適合する点を予測することがより容易になるので、要求される処理時間が短くなるのが常である。カメラシステムの良好な位置合わせは、画像において数多くの類似する領域がある場合にも役立つ。さらに、画像の品質および解像度は、カメラが正確に位置合わせされる場合には低減される。
【0019】
立体視カメラの基本的な原理は、一方は左眼の画像に対応し、他方は右眼の画像に対応する2つの別個の画像を獲得する能力にある。多くの立体視可能なカメラが提案されてきたが、基本的には、以下の4つの異なるタイプに分類されることができる。
1.1つのレンズを有する、単一センサシステム
2.複数のレンズを有する、単一センサシステム
3.1つのレンズを有する、マルチセンサシステム
4.複数のレンズを有する、マルチセンサシステム
図3Aは、1つのレンズを有する、単一センサシステムの例を示す。図3A(1)は、光レール13のような支持物に沿って並進するように取り付けられたカメラ12を含む立体視カメラの簡略的な例を示す。カメラ12は、一方の眼のための画像を入手する第1の位置と、他方の眼のための画像を入手する第2の位置との間で移動し得る。2つのカメラ位置の間の並進距離(d)は、人間の眼の間隔とほぼ等しい。この距離(d)は、第1の位置におけるカメラの光軸と第2の位置におけるカメラの光軸との間の距離に等しいので、2つのカメラ位置の「軸間間隔」とも呼ばれる。
【0020】
図3A(2)は、1つのレンズを有する、単一センサタイプのより高度な立体視カメラを示す。立体視カメラ14は、画像を取り込むセンサ15を有する。このセンサは、例えば、CCDセンサであってもよい。カメラ14は、さらに、入来する光の焦点をセンサ15に合わせるレンズ16を有する。シャッタは、レンズ16とセンサ15との間に配置される。シャッタは、2つの個別に制御可能な領域17Lおよび17Rを有する。制御可能な領域17Lおよび17Rの各々は、レンズ16のほぼ半分の領域を開く。シャッタの領域17Lは、開かれているときに、左眼によって知覚される光を透過させ、領域17Rは、開かれているときに、右眼によって知覚される光を透過させる。図3A(2)は、左眼領域17Lが開かれた状態であり、右眼領域17Rが閉じられた状態である、シャッタ17を示す。従って、センサ15は、左眼の画像を記録している。左眼の画像が記録された後、シャッタの左眼領域17Lが閉じられ、シャッタの右眼領域17Rが開けられ、その後、センサは、右眼の画像を記録する。左眼の画像および右眼の画像は、立体視画像の対を形成する。
【0021】
シャッタ17は、液晶表示デバイス(LCD)として簡便に実施され得る。液晶表示デバイスにおいては、シャッタの左眼および右眼領域17Lおよび17Rが、適切な電圧を液晶層の関係する部分に印加することによって、「透過」または「遮断」状態にし得る。
【0022】
図3A(2)の立体視カメラシステムにおいて、軸間間隔は、シャッタ17の左眼領域17Lの中心と、シャッタ17の右眼領域17Rの中心との間の距離に対応する。
【0023】
上記の説明から明らかであるように、立体視画像の対を形成する2つの画像は、1つのレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムにおいて、時間的に連続して記録される。従って、1つのレンズを有する単一センサシステムは、移動する被写体から、エラーがない静止立体視画像を得るために用いられることが、基本的には、できない。しかし、このようなシステムは、カメラの誤った位置合わせに対する許容度が高い。
【0024】
図3Bに、複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムの一例を示す。図3Bの立体視カメラシステムは、入来する光の焦点を、例えば、CCセンサのようなセンサ15上で合わせる、2つのレンズ16Lおよび16Rを有する。レンズは、横方向に空間的に離れているので、一方のレンズ16Lが左眼の画像を形成する光を受け取り、他方のレンズ16Rが、右眼の画像を形成する光を受け取る。レンズ16L、16Rを通過する光は、ミラー19Lおよび19Rによって、制御ミラー20上に反射される。制御ミラー20は、図3Bにおいて実線で示されている第1の位置と、図3Bにおいて破線で示されている第2の位置との間で切り換え可能である。制御ミラー20は、第1の位置において、左眼レンズ16Lからセンサ15への光路を完成させ(右眼レンズ16Rからセンサへの光路は遮断し)、第2の位置において、右眼レンズ16Rからセンサ15への光路を完成させる(左眼レンズ16Lからセンサへの光路を遮蔽する)。ミラー20の配向に依存して、センサは、左眼の画像または右眼の画像のいずれかを記録する。ミラー20は、第1の配向と、第2の配向との間を、後方向および前方向に往復し得るか、または、第1および第2の位置において、一時停止しながら、連続的に回転し得る。
【0025】
図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムを用いて、ビデオ立体視画像を入手し得る。立体視画像の対を形成する画像が、また、時間的に連続する様態で記録されるので、移動する被写体から、静止立体視画像を入手することができない。
【0026】
図3Cは、1つのレンズを有するマルチセンサ立体視カメラの一例を示す。入来する光は、レンズ16によって、2つのセンサに方向付けられる。一方のセンサ15Lは、左眼の画像を入手し、他方のセンサ15Rは、右眼の画像を入手する。(2つのセンサ15Lおよび15Rは、単一センサの、独立して読み出し可能な2つの領域として実装され得る。)光システムは、この例においては、ミラー22L、23Lまたは22R、23Rから形成されているが、左眼の画像を形成する光が左センサ15Lに方向付けられ、右眼の画像を形成する光が、センサ15Rに方向付けられるように、入来する光がレンズ16に方向付けられることを確実にする。
【0027】
1つのレンズを有するマルチセンサシステムにおいて、左眼の画像および右眼の画像を同時に入手することが可能であり、従って、このような立体視カメラは、移動する被写体に対して用いられ得る。1つのレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、適切な入来光システムを取り付けることによって現存するカメラに適用され得るという利点も有する。しかし、このようなシステムは、レンズの収差に対する許容度が低いという利点を有する。
【0028】
図3Dに、複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラ24の一例を示す。これは、横に並べて配置された、2つの従来のカメラ25Lおよび25Rを実質的に含むので、このタイプの立体視カメラは、概して、「立体視カメラ対」と呼ばれる。一方のカメラ25Lは、左眼の画像を取り込み、他方のカメラシステム25Rは右眼の画像を入手する。各カメラは、センサ15Lおよび15R、ならびに光の焦点をセンサに合わせる光システム(図3Dにおいては、光システムは、レンズ16Lおよび16Rによって表される)を含む。
【0029】
複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、左眼の画像および対応する右眼の画像を同時に記録することができ、ビデオ画像または静止画像のいずれかを入手するためにも用いられ得る。複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラは、2つのカメラが互いに対して誤って位置合わせされることへの許容度が低いという利点を有する。
【0030】
本発明は、誤った位置合わせに対する許容度が低い立体視カメラの位置合わせを行うことに関し、特に、図3Dに示すような複数のレンズを有するマルチセンサシステムに適用可能である。本発明は、図3Bに示すようなタイプの複数のレンズを有する単一センサシステムにも適用可能である。
【0031】
次に、図3Dに示すタイプの複数のレンズを有するマルチセンサシステムにおいて必要とされる位置あわせの精度の一例を示す。カメラシステム24内のカメラ25Lおよび25Rの各々が、2/3’’フォーマットで、1280×960ピクセル(合計130万ピクセル、SXGA)のCCD15Lおよび15Rを有し(ピクセルサイズは、約7μmになる)、焦点距離8mmのレンズが用いられるとすると、1つのピクセルによって対処される角度のフィールドサブは、約0.9ミリラドまたは3分(1分は、1/60°である)。左眼の画像と右眼の画像との間の垂直方向不均衡を、1ピクセルよりも少なくするため、一方のカメラシステムの光軸と、他方のカメラシステムの光軸との角度的な不適合が、各平面において、0.9ミリラドよりも少なくなる必要がある。図4に、一方のカメラ25Rの光軸が、他方のカメラ25Lの光軸と相対的に誤って設置された、図3Dに示すタイプの複数のレンズを有するマルチセンサシステムを示す。上記の計算は、角度的に誤った位置合わせが、カメラによって取り込まれる立体視画像の対の質に影響を与えない場合、0.9ミリラドよりも小さくなる必要があることを示す。誤った位置合わせは、図4の紙の平面の外での回転の結果としても起こり得る。この誤った位置合わせも、画質に影響を与えないためには、0.9ミリラドよりも小さくなる必要がある。
【0032】
焦点距離が長いレンズを用いる、より解像度が高いシステムは、上記の例よりも高い精度の位置合わせを必要とし得ることに留意されたい。
【0033】
複数のレンズを有するマルチセンサシステムにおける、誤った位置合わせの他の原因は、2つのカメラの軸間間隔が正しくない場合の並進誤差である。図5に、このような並進誤差の効果を示す。図5は、立体視カメラ対の2つのカメラ25Lおよび25Rが実線で示すように正確に位置付けられる場合、右のカメラ25Rのセンサ15Rによって取り込まれる物体の画像は、センサ15Rに焦点合わせされていることを示している。破線で示す右のカメラ25Rが正確な位置でない場合、並進誤差は、右のカメラ25Rのセンサ15Rの中心から画像がずれる原因となる。画像の中心からのずれの距離は、並進誤差、およびカメラ対と物体との距離に依存する。水平方向の並進誤差は、画像の対の2つの画像の間の水平方向不均衡の原因となり、垂直方向の並進誤差は、画像の対の2つの画像の間の垂直方向不均衡の原因となる。
【0034】
並進または回転誤差に加えて、2つのカメラシステムの光軸の間に誤った位置合わせを引き起こす、他の要因があることもある。カメラシステムのレンズの不正確さは、例えば、光軸の誤った位置合わせの原因となり、ズーム、フォーカス、開口調節などによって軸がシフトする原因となり得る。さらに、製造プロセスにおける許容誤差は、左および右のカメラシステムの2つのレンズ25Lおよび25Rが、互いに全く同一である可能性が低いことを意味する。結果として、2つのカメラを位置合わせし、適合させることが困難なので、商業的に成功する立体視カメラ対の製造が非常に困難である。
【0035】
立体視カメラ対の製造における困難は、図3Aまたは3Bに示すタイプの単一センサ立体視カメラを用いることによって、明らかに避けられ得るが、これらのシステムは、左眼の視点と右眼の視点とが異なるときに撮られるので、移動している被写体の静止写真を撮ることができない。単一センサシステムは、静止被写体の写真に適するが、多くの人々は、移動している被写体の写真を撮ることができない機能制限されたカメラシステムを望まない。
【0036】
立体視カメラ対の2つのカメラの間の誤った位置合わせを補償するために、コンピュータに基づく補正を用いることが提案されてきたが、有効なアルゴリズムは発見されていない。立体視カメラ対の2つのカメラの間に同期がないことを補正することができる、撮影された情景についての知識を必要としない有効なアルゴリズムが発見されていない。
【0037】
ホログラフィーシステムに基づく立体視カメラシステムが提案されてきた。現存する立体視カメラシステムのいくつかの欠点を克服するが、ホログラフィーシステムは、固有の問題(コヒーレント光が必要とされる、フルカラー画像の記録が困難である、など)を起こす。
【0038】
立体視カメラ対における2つのカメラの位置合わせをチェックする様々な方法が提案されてきた。1つのアプローチは、図6A(1)に示すようなタイプの較正位置合わせチャートを用いることである。立体視カメラ対24は、左のカメラ25Lおよび右のカメラ25Rを用い、左のカメラ25Lによって獲得された画像と、右のカメラ25Rによって獲得された画像とを比較して、較正チャート26の画像を獲得することによって、較正される。このプロセスを、図6A(2)に模式的に示す。2つの画像は、解析され、解析の結果は、立体視カメラ対24の2つのカメラ25Lおよび25Rの相対的な位置合わせを補正するために用いられる。画像は、手、またはコンピュータ点適合アルゴリズムのいずれかを用いることによって、解析され得る。
【0039】
この従来技術は、複数の欠点を有する。主な欠点は、立体視カメラ対から有限の距離で較正チャートを用いることが、位置合わせの誤差が、並進誤差および回転誤差に分解されることを可能にしないことである。このことを、図6Bに示す。図6Bにおいて破線で示されるカメラヘッドMは、右のカメラヘッド25Rの正しい位置(「ヘッドA」として実線で示される)からの並進の結果であり、右のカメラヘッドを左のカメラヘッド(「ヘッドC」として示される)と相対的に回転させた結果である。図6Bに模式的に示すように、並進誤差と回転誤差との組合せによって、較正チャート26のある較正点の画像が、正しく位置合わせされたカメラヘッドAおよび誤って位置合わせされたカメラヘッドMの両方において、センサの同じ点に配置されることが起こり得る。結果として、較正チャートは、誤って、カメラヘッドAが、カメラヘッドCと正しく位置合わせされていると示すことがある。これは、分離軸(ピッチ)の周りの回転誤差が、(図6Bの紙の面内の軸に沿って)並進と同じ不均衡誤差をセンサに生成することに起因して起こる。較正チャートが、位置合わせされている立体視カメラシステムから遠方に離れて位置付けされない限り、並進誤差を回転誤差から分離することは可能でない。遠方に離れての位置付けは、大きく、正確に較正されたチャート、または三次元の性質を有するチャート(すなわち、平坦でないチャート)を用いることを必要とし得る。これらは両方とも処理が困難であり、効果である。
【0040】
また、較正チャートを用いることは、レンズによって生じる誤差を、センサの位置合わせによって生じる誤差から区別しない。
【0041】
2つのカメラを位置合わせする、他の従来技術によるアプローチは、較正チャートのコンピュータに基づく解析、または、2つのカメラの誤った位置合わせを示すパラメータを判定する較正されていない情景である。このプロセスを、図7に模式的に示す。図7Aは、この方法において用いられる典型的な情景を示す。左カメラ25Lおよび右カメラ25Rは、図7Bに模式的に示すこの情景の画像を獲得する。左カメラ25Lからの画像および右カメラ25Rからの画像が、解析され、画像のうちの1つを他の画像と適合させるように補正するために必要とされる位置合わせパラメータが見出される。この解析は、再度、手、またはコンピュータ点適合アルゴリズムを用いることによって、実行され得る。画像の手動解析は遅い場合があり、オペレータにとって退屈になることもある。コンピュータを用いる点適合は、より速くなり得るが、較正されていない情景が用いられる場合に、サブピクセルの精度を信頼できる様態で達成することができない。この方法のさらなる欠点は、レンズの位置合わせ/不正確さによって生じる誤差を、センサの位置合わせ誤差と区別できないことである。結果として、ある明らかなカメラからの奥行きの情景における物体について必要とされる補正は、カメラからの異なる明らかな距離の物体からの異なる補正パラメータを必要とし得る。
【0042】
画像のコンピュータ後処理も示唆されてきた。しかし、公知の誤差の画像の後処理は、上記の問題と類似する問題を欠点として有する。さらに、画像の補間は、最終的な画像の質を低下させる。
【0043】
従来の単一カメラのパラメータを測定するため、レーザを用いるフォトジオメトリック方法を用いることは、T.A.Clarkeらによる、「The principal point and CCD cameras」(Photogrammetric Record、Vol16、No.92、293〜312頁、1998年)において提案されている。この方法を、図8Aおよび8Bに模式的に示す。初期的には、図8Aに示すように、レンズがないカメラに向かってレーザビームが方向付けられる。レーザビームは、カメラの光軸と一致し、センサ15の中心に入射するように位置合わせされる。(非特許文献1参照)
レーザビームが正確に位置合わせされた後、図8Bに示すように、レンズ16がカメラに挿入される。ここで、レーザビームがカメラのセンサの上でとる位置が、レンズシステムの「自動視準」位置を決定する。自動視準は、レンズ16の不正確さの尺度である。カメラによって獲得された写真を補正する補正パラメータを導き出すことが可能である。
【0044】
特開平9−312808号(ソニー株式会社)は、レンズをCCDセンサと位置合わせするシステムを開示する。この方法は、CCDセンサにマークをつける工程と、レンズのCCDに対する正確な位置合わせを確実にするために、レンズをマークに対して位置合わせをする工程とを含む。2つのCCDを外部データに対して位置合わせするために、このような方法を用いることが可能であり得るが、所望の精度(垂直方向不均衡を防ぐため、1ピクセル未満)を得るため、1ピクセルサイズ未満の誤差で、マークをつける必要があり得る。ピクセルの寸法は、典型的には、10μm未満であり、必要な精度でマークを位置付けることは、極度に困難であり得る。(特許文献1参照)
米国特許第5,877,854号は、2つのセンサおよび2つの光源を用いる位置合わせシステムを開示する。レーザビームは、ラインCCDセンサへと下方向に投影される。この装置は、1本の軸の回りの回転に関する必要な位置合わせ精度を達成することができるが、3本の直行軸に関しての正確な位置合わせを提供することができない。(特許文献2参照)
M.Aggerwalらは、「Camera Centre Estimation」(Proc.15thInternational Conference on Pattern Recognition、Vol.1、876〜80頁、2000年)において、カメラシステムの光学中心を判定する方法を開示している。この方法は、2つの較正チャート、およびコンピュータによる後処理方法を用いる。述べられている精度は、約3.6ピクセルであり、これは、この方法における誤差としては、立体視カメラ対における2つのカメラの位置合わせの補正に適するには、大きすぎる誤差である。(非特許文献2参照)
EP−A−0 506 039は、カットツールの端の位置を測定する装置を開示する。この装置は、カットツールの端の近傍に位置する「基準プレート」を有し、スリットが、基準プレートとカットツールの端との間に規定される。または、この装置は、基準プレートとカットツールの端との間に規定されスリットに方向付けられる光ビームを生成するレーザを有する。このスリットは、光ビームを回折させ、得られる回折パターンは、スリットの幅についての情報、およびカットツールの基準プレートとの相対的な位置についての情報を提供する。(特許文献3参照)
US−A−5 073 918は、シリコンウェハの結晶軸の配向を判定するために用いられる、X線結晶回折方法を開示する。X線のビームが、X線の経路内のゴニオメータに取り付けられたシリコンウェハに方向付けられ、得られるX線回折パターンは、フォトセンサアレイによって方向付けられる。(特許文献4参照)
US−A−3 787 117は、製造中の製品を点検する装置を開示している。繰り返しのパターンを有する製造中の製品、例えば、フォトマスクは、源からの光の経路に位置付けされる。2つの開口部を有するマスクは、製造中の製品の後ろに配置され、マスクの開口部によって、回折パターンが得られる。回折された画像は、その後、装置の光軸に対して非対称に位置付けされる格子を通過する。得られる画像は、画面上に表示され、製造中の製品における非周期的な誤差についての情報が提供される。(特許文献5参照)
US−A−3 656 838は、光特徴認識システムにおいて用いられるフィルタを開示する。特徴を表示するプレートが光ビームに位置付けられ、プレートからの光出力は、二次元回折格子を通過する。その後、回折された画像は、フィルタを通過する。最終的な画像は、プレート上に表示されている特定の特徴についての情報を提供する。(特許文献6参照)
【0045】
【非特許文献1】
T.A.Clarkeら、「The principal point and CCD cameras」(Photogrammetric Record、Vol16、No.92、293〜312頁、1998年)
【0046】
【特許文献1】
特開平9−312808号公報
【0047】
【特許文献2】
米国特許第5,877,854号明細書
【0048】
【非特許文献2】
M.Aggerwalら、「Camera Centre Estimation」(Proc.15thInternational Conference on Pattern Recognition、Vol.1、876〜80頁、2000年)
【0049】
【特許文献3】
欧州特許出願公開第0506039号明細書
【0050】
【特許文献4】
米国特許第5,073,918号明細書
【0051】
【特許文献5】
米国特許第3,787,117号明細書
【0052】
【特許文献6】
米国特許第3,656,838号明細書
【0053】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術によれば、構造体によって生成される回折パターンから、支持物と相対的な配向および位置についての情報を得ることができない。さらに、2つの構造体の位置および配向を同時に調べることができない。
【0054】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける、第1のマウントと、該第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第1の取り込み手段と、第2の光ビームを生成し、該第2の光ビームの光路が、該第1の光ビームの光路と所定の配向にある、第2の光源と、第2の構造体を該第2の光ビームの光路内に取り付ける、第2のマウントと、該第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含む装置を提供する。
【0055】
構造体によって生成される回折パターンは、支持物と相対的な配向および位置についての情報を提供する。回折パターンを用いて構造体の位置および配向をモニタリングすることは、回転誤差が並進誤差から区別されるという利点を有する。さらに、本発明は、2つの構造体の位置および配向が同時に調べられることを可能にする。本発明は、回折パターンを生成するあらゆる構造体の配向に適用され得る。本発明が適用され得る回折構造体の例には、CCDセンサ、回折格子、および微小光学アレイ(例えば、ミクロレンズアレイ)が含まれるが、これらに限定されない。
【0056】
本発明は、構造体がそこに取り付けられるか、またはその内部に取り付けられる支持物、マウント、ハウジング、本体などに対する構造体の配向および/または位置を判定するために用いられ得る。構造体が、既に、支持物、マウント、ハウジング、本体に、または、その内部に取り付けられている場合、本発明は、代替的に、支持物、マウント、ハウジング、本体などを、他の物体または基準に対して位置合わせするために用いられ得る。
【0057】
装置は、前記第1の構造の位置および/または配向を支持物と相対的に調節する、第1の調節手段を含んでいてもよい。初期的に得られる回折パターンが構造体の位置および/または配向が不正確であることを示す場合、構造体の位置および/または配向は必要に応じて調節され得る。
【0058】
装置は、支持物と、前記第1の構造の位置および/または配向を支持物と相対的に固定する第1の固定手段とをさらに含んでもよい。所望の位置/配向と比較した場合のあらゆる誤差をなくすように構造体の位置および/または配向が調節された後、構造体の位置および配向が固定され得る。例えば、本発明が、カメラ本体内のセンサに適用される場合、カメラ本体内のセンサの位置および配向が、調節され、カメラ本体と相対的に固定されることを可能にする。あるいは、センサが既に取り付けられたカメラ本体の位置および配向が、外部の物体または基準に対して調節され、外部物体または基準に対して固定されることを可能にする。
【0059】
前記第2のマウントは、第2の構造体の位置および/または配向が、支持物と相対的に調節可能であるようなマウントであってもよい。
【0060】
装置は、前記第2の構造体の位置および/または配向を前記第2の光ビームと相対的に調節する第2の調節手段を含んでもよい。この装置は、前記第2の構造体の位置および配向を固定する、固定手段をさらに含んでもよい。本発明のこの実施形態が、立体視カメラ対に適用される場合、立体視カメラ対における両方のセンサの位置および配向についての情報を提供し、各センサの位置および配向が必要に応じて調節され、その後固定されることを可能にする。
【0061】
前記第2の光源が、前記第1の光源であってもよく、前記装置が、該第1の光源によって発せられた光から、前記第1の光ビームおよび前記第2の光ビームを生成するビームスプリッタを含んでもよい。
【0062】
装置は、前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとの間の所定の位相差を生成する手段を含んでもよい。前記所定の位相差は、(2n−1)λ/2であり、ここで、λは、前記第1の光源によって発せられた光の波長であり、nは、自然数である。位相差が、奇数の半波長である場合、2つの構造体によって生成される回折パターンは、互いにちょうど位相がずれ、2つのパターンが重なり合うところで打ち消し合う。
【0063】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の取り込み手段であってもよく、該第1の取り込み手段は、用いられる場合、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンを取り込む。装置は、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターンと、前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンとの和が、0であるか否かを判定するヌル検出器を含んでもよい。
【0064】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路と平行であってもよい。あるいは、前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路から発散していてもよい。
【0065】
上記構造体または各構造体は、光学部品、例えば、マイクロレンズアレイまたはCCDセンサであってもよい。前記第1の構造体は、前記第2の構造体とほぼ同一である。
【0066】
本発明の第2の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、回折構造体を該第1の光源の光路内に取り付ける手段と、用いられる場合、該第1の光ビームから該回折構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む、取り込み手段と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける、第1のマウントと、第2の光ビームを生成し、該取り付け手段は、前記回折構造体を、該第2の光ビームの光路内に取り付けるように調節される、第2の光源と、該第2の光ビームから該回折構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含む装置が提供される。
【0067】
本発明のこの実施形態は、例えば、図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサカメラにおいて、ミラー19Lおよび19Rの一方または両方が、正確に位置づけされ、配向されるか否かを判定するために用いられ得る。
【0068】
装置は、前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する調節手段を含んでもよい。この装置は、前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する手段をさらに含んでもよい。
【0069】
装置は、第2の構造体を、前記第2の光ビームの光路内に、該第2の構造体の位置および/または配向が前記回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段をさらに含んでもよい。この装置は、前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する、第2の調節手段をさらに含んでもよいし、前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでもよい。
【0070】
前記第1の構造体は、第1の光学部品であってもよく、前記第2の構造体は、第2の光学部品であってもよい。前記第1の光学部品はミラーであってもよい。前記第2の光学部品はミラーであってもよい。
【0071】
上記光源または各光源はレーザであってもよい。
【0072】
本発明の第3の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の構造体において、第1の所定の配向の第1の光ビームを方向付ける工程と、該第1の光ビームから第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の構造体において、第2の光ビームを方向付ける工程であって、該第1および該第2の光ビームが、互いに対して相対的である所定の配向を有する、工程と、該第2の光ビームから生成された第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含する方法を提供する。この方法は、前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の光ビームと相対的に、前記第1の構造の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0073】
方法は、前記第1および第2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0074】
本発明の第4の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の光ビームを、第1の構造体を含む第1の光路に沿って、回折構造体に方向付ける工程と、該第1の光ビームから生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の光ビームを、第2の構造体を含む第2の光路に沿って、該回折構造体に方向付ける工程と、該第2の光ビームから生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含する方法を提供する。この方法は、前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記回折構造体と相対的に、前記第1の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0075】
方法は、前記第1および2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してもよい。
【0076】
本発明の第5の局面は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビーム内に、該第1の構造体の位置および/配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける第1のマウントと、該第1の構造によって生成された回折パターンを取り込む第1の取り込み手段と、支持物と、該第1の構造体の位置および配向を該支持物と相対的に固定する固定手段とを含み、該支持物は、該第1の光ビームの該光路と相対的に可動である、方法を提供する。本発明のこの局面は、例えば、立体視カメラ対の製造に適用され得る。第1のカメラは、位置合わせされ、支持レールのような支持物上に取り付けられ得る。その後、支持物は、所定の距離分並進移動し、第2のカメラは、支持物上で位置合わせされ取り付けられ得る。
【0077】
前記支持物は、前記第1の光ビームの方向に対して実質的に垂直な方向に可動し得る。
【0078】
本発明の第6の実施形態は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、所定の配向を有する光ビームを第1の構造体に方向付ける工程と、該第1の構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから得られた情報から、該第1の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第1の構造体の位置および配向を支持物と相対的に固定して、該第1の構造体を該支持物に取り付ける工程と、該支持物を該光ビームに対して移動させる工程と、第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを包含する方法を提供する。
【0079】
前記第2の構造体を前記支持物に取り付ける工程は、前記第2の構造体を前記光ビームの光路内に位置付ける工程と、該第2の構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから得られた情報から、該第2の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第2の構造体の位置および配向を、該支持物と相対的に固定して、該第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを含んでもよい。
【0080】
前記光ビームに対して前記支持物を移動させる工程は、該支持物を、該光ビームの光路に対して実質的に垂直な方向に移動させる工程を含んでもよい。
【0081】
本発明の第7の実施形態は、光学部品の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、光学部品を、該光ビームの光路内に、該光学部品の位置および/または配向が該光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるマウントと、該光学部品によって生成される回折パターンを取り込む取り込み手段とを含む装置を提供する。
【0082】
前記光学部品は、マイクロレンズアレイ、CCDセンサ、および回折格子からなる群から選択されてもよい。
【0083】
本発明の第8の実施形態は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、回折構造体を、該光ビームの光路内に取り付ける手段と、該光ビームから該回折構造体によって生成された回折パターンを取り込む、取り込み手段と、構造体を、該光ビームの光路内に、該構造体の位置および/または配向が該回折構造体に対して調節可能になるように取り付ける手段と、該回折パターンから、該構造体の位置および/または配向についての情報を得る手段とを含む装置を提供する。
【0084】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける、第1のマウントと、該第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第1の取り込み手段と、第2の光ビームを生成し、該第2の光ビームの光路が、該第1の光ビームの光路と所定の関係にある、第2の光源と、第2の構造体を該第2の光ビームの光路内に取り付ける、第2のマウントと、該第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含み、これにより、上記目的を達成する。
【0085】
前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に調節する、第1の調節手段を含んでよい。
【0086】
支持物と、前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に固定する、第1の固定手段とをさらに含んでよい。
【0087】
前記第2のマウントは、第2の構造体を、前記第1の構造体の位置および/または配向が前記第2の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるように調節されてもよい。
【0088】
前記第2の構造体の位置および/または配向を前記第2の光ビームと相対的に調節する第2の調節手段を含んでよい。
【0089】
前記第2の構造体の位置および配向を前記支持物と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでよい。
【0090】
前記第2の光源が、前記第1の光源であり、前記装置が、該第1の光源によって発せられた光から、前記第1の光ビームおよび前記第2の光ビームを生成するビームスプリッタを含んでよい。
【0091】
前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとの間の所定の位相差を生成する手段をさらに含んでよい。
【0092】
前記所定の位相差は、(2n−1)λ/2であってもよく、ここで、λは、前記第1の光源によって発せられた光の波長であり、nは、自然数である。
【0093】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の取り込み手段であり、該第1の取り込み手段は、用いられる場合、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンを取り込んでもよい。
【0094】
前記第2の取り込み手段は、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込んでもよい。
【0095】
前記第1の構造体によって生成される前記回折パターンと、前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンとの和が、0であるか否かを判定するヌル検出器を含むんでよい。
【0096】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路と平行でよい。
【0097】
前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路から発散してよい。
【0098】
前記構造体の各々は、光学部品でよい。
【0099】
前記光学部品の各々が、マイクロレンズアレイを含んでよい。
【0100】
前記光学部品の各々は、CCDセンサでよい。
【0101】
前記第1の構造体は、前記第2の構造体とほぼ同一でよい。
【0102】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、回折構造体を該第1の光ビームの光路内に取り付ける手段と、該第1の光ビームから該回折構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む、取り込み手段と、第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段と、第2の光ビームを生成し、該取り付け手段は、前記回折構造体を、該第2の光ビームの光路内に取り付けるように調節される、第2の光源と、該第2の光ビームから該回折構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0103】
前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する第1の調節手段を含んでよい。
【0104】
前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する第1の固定手段をさらに含んでよい。
【0105】
第2の構造体を、前記第2の光ビームの光路内に、該第2の構造体の位置および/または配向が前記回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段をさらに含んでよい。
【0106】
前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する、第2の調節手段を含んでよい。
【0107】
前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含んでよい。。
【0108】
前記第1の構造体は、第1の光学部品であり、前記第2の構造体は、第2の光学部品でよい。
【0109】
前記第1の光学部品はミラーでよい。
【0110】
前記第2の光学部品はミラーでよい。
【0111】
前記光源または各光源はレーザでよい。
【0112】
前記光源の各々はレーザでよい。
【0113】
本発明による方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の構造体において、第1の所定の配向の第1の光ビームを方向付ける工程と、該第1の光ビームから第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の構造体において、第2の光ビームを方向付ける工程であって、該第1および該第2の光ビームが、互いに対して相対的である所定の配向を有する、工程と、該第2の光ビームから生成された第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0114】
前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の光ビームと相対的に、前記第1の構造の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0115】
前記第1および第2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0116】
本発明による方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、第1の光ビームを、第1の構造体を含む第1の光路に沿って、回折構造体に方向付ける工程と、該第1の光ビームから生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、第2の光ビームを、第2の構造体を含む第2の光路に沿って、該回折構造体に方向付ける工程と、該第2の光ビームから生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0117】
前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記回折構造体と相対的に、前記第1の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0118】
前記第1および2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含してよい。
【0119】
本発明による装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、第1の光ビームを生成する第1の光源と、第1の構造体を、該第1の光ビーム内に、該第1の構造体の位置および/配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける第1のマウントと、該第1の構造によって生成された回折パターンを取り込む第1の取り込み手段と、支持物と、該第1の構造体の位置および配向を該支持物と相対的に固定する固定手段とを含み、該支持物は、該第1の光ビームの該光路と相対的に可動であり、これにより上記目的を達成する。
【0120】
前記支持物は、前記第1の光ビームの方向に対して実質的に垂直な方向に可動でよい。
【0121】
本発明のよる方法は、構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、所定の配向を有する光ビームを第1の構造体に方向付ける工程と、該第1の構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、該第1の回折パターンから得られた情報から、該第1の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第1の構造体の位置および配向を支持物と相対的に固定して、該第1の構造体を該支持物に取り付ける工程と、該支持物を該光ビームに対して移動させる工程と、第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを包含し、これにより上記目的を達成する。
【0122】
前記第2の構造体を前記支持物に取り付ける工程は、前記第2の構造体を前記光ビームの光路内に位置付ける工程と、該第2の構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、該第2の回折パターンから得られた情報から、該第2の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、該第2の構造体の位置および配向を、該支持物と相対的に固定して、該第2の構造体を該支持物に取り付ける工程とを含んでよい。
【0123】
前記光ビームに対して前記支持物を移動させる工程は、該支持物を、該光ビームの光路に対して実質的に垂直な方向に移動させる工程を含んでよい。
【0124】
本発明による装置は、光学部品の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、光学部品を、該光ビームの光路内に、該光学部品の位置および/または配向が該光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるマウントと、該光学部品によって生成される回折パターンを取り込む取り込み手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0125】
前記光学部品は、マイクロレンズアレイ、CCDセンサ、および回折格子からなる群から選択されてよい。
【0126】
本発明の装置は、構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、光ビームを生成する光源と、回折構造体を、該光ビームの光路内に取り付ける手段と、該光ビームから該回折構造体によって生成された回折パターンを取り込む、取り込み手段と、構造体を、該光ビームの光路内に、該構造体の位置および/または配向が該回折構造体に対して調節可能になるように取り付ける手段と、該回折パターンから、該構造体の位置および/または配向についての情報を得る手段とを含み、これにより上記目的を達成する。
【0127】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態は、以下に、添付の図面を参照しながら、例示的な実施例によって説明される。
【0128】
同一の参照符号は、説明を通じて同一の部材を示す。
【0129】
図9Aは、本発明の第1の実施形態による装置27の模式図であり、本発明の概略的な原理を示す。この実施形態において、位置合わせされる構造体とは、光学部品、すなわち、カメラのセンサであるが、上述したように、本発明は、任意の回折光学部品の位置合わせに適用され得る。
【0130】
装置27は、光の平行ビームの源28を含む。図9に示す実施形態において、レーザは、光源28として用いられるが、本発明は、レーザに限定されない。回折パターンが形成されることを可能にするために充分なコヒーレントを有する任意の光源が、原則として用いられ得る。本明細書中で用いられる用語「光ビーム」が、可視光のビームに限定されないことに留意されたい。本発明は、可視光とともに用いられることに限定されない。
【0131】
装置は、カメラ本体30を固定的に取り付ける、支持物29をさらに含む。CCDセンサのようなセンサ31がすでに取り付けられ、カメラ本体30内で位置合わせされる。装置は、支持物29上のほぼ正確な位置でカメラ本体30を支持する取り付け手段56を含む。カメラ本体は、初期的には、マウント56によって支持されるが、初期的には、支持物29と相対的に移動することができる。
【0132】
支持物29は、立体視カメラ対用の支持レールであってもよい。支持物29は、2つのカメラ本体を、支持レール上で所定の位置、および所定の配向に取り付けることが所望され得る。しかし、本発明は、この適用例に限定されない。
【0133】
光源28は、光のビームを支持物29に対して所定の配向および位置で生成するように構成される。光源28は、支持物が光ビームに対して公知の配向および/または位置にあることを確実にする任意の公知のプロセスによって、支持物と相対的に位置合わせされ得る。
【0134】
センサ31は、ピクセルの規則的なアレイを含み、マイクロレンズアレイを含み得、センサ31は、反射させるときに、光ビームを回折させ、回折パターンを設定する。装置27は、センサによって生成された回折パターンを取り込む取り込みデバイス32を含む。光源28は、可視光のビームを発し、取り込みデバイスは、原則として、単に、回折パターンが表示される画面からなる。
【0135】
本発明は、センサ31の光ビームとの相対的な位置合わせが正確であるか否かを判定するように、取り込みデバイス32によって記録された回折パターンを利用する。支持物29が、光ビームに対して所定の位置および配向にあるので、センサを光ビームに対して位置合わせするということは、センサを支持物29に対して位置合わせするという効果がある。さらに、センサ31がカメラ本体内にすでに取り付けられているので、センサを光ビームに対して位置合わせすることは、カメラ本体を支持物29に対して位置合わせする効果がある。
【0136】
回折パターンを用いてセンサ31に配向および位置を判定することの利点の1つとして、並進的な位置合わせの誤差が、回転的な位置合わせの誤差から切り離すことを可能にすることがある。好適な実施形態において、取り込み手段32には、センサ31が支持レールに対して正確に位置合わせされる場合、回折パターンの最高点に一致するように、予め位置合わせされたマークまたはセンサが設けられる。これらの回折の最高点の実際の位置を予期された位置と比較することによって、センサの支持レールに対する位置合わせ誤差についての情報を得ることが可能である。取り込みデバイス32に回折の最高点の予測された位置においてセンサが設けられる場合、これらは、例えば、ナイフエッジフォトダイオード、または位置感度検出器であってもよい。
【0137】
センサ31は有限のサイズおよび規則的な構造を有する。従って、得られる回折パターンは、センサ上の光ビームがセンサに入射する点から独立している。回折パターン、および取り込みデバイス32上でのその位置は、センサ31の光ビームに対する角度的な配向、センサの回折させる開口部、光源から発せられる光の波長、および画面32とセンサとの間の距離に依存する。これらの位置合わせ誤差は、図10B(1)〜図10B(4)に示すように、異なる方法で、現れる。
【0138】
センサの光源28とセンサとの間の軸に沿った並進は、図10Aにおいてz軸によって示されるが、取り込みデバイス上の回折パターンを、図10B(1)に示すように、広げたり、狭めたりする。図10Bの正方形は、取り込みデバイス32のインデックスマークまたは位置センサを表し、三角形34は、回折パターンの最大点を表す。センサ31がカメラハウジング30に対して正確に位置付けされる場合、回折パターンの最大点34は、画像取り込みデバイスのインデックスマークまたはセンサ33に一致する必要がある。図10B(1)において、回折パターンは、予測される回折パターンと比較すると狭められており、これは、センサ31と光源28との間の間隔が、本来の間隔より僅かに狭いことを示す。
【0139】
図10B(2)に、センサ31が、x軸(図10Aに示す水平方向軸)の周りの小さい角度分、誤って位置合わせされる場合に得られる回折パターンを示す。x軸の周りの小さい回転に関する誤った位置合わせが、回折パターンの最大点を予測される位置の上または下方向にシフトすることが明らかになり得る。
【0140】
図10B(3)に、y軸(図10Aに示す垂直方向軸)の周りの小さい角度分、センサ31が誤って位置合わせされる場合に得られる回折パターンを示す。y軸の周りの回転分の誤った位置合わせが、回折パターンの最大点を予測される位置に対して左または右方向にシフトする。
【0141】
最終的に、図10B(4)に、z軸の周りの小さい回転からなる位置合わせ誤差の回折パターンを示す。図10B(4)から明らかになり得るように、z軸の周りの回転からなる位置合わせ誤差は、回折パターンを、予測される位置に対して、画面の中心の周りを回転させる効果を有する。
【0142】
図10B(1)〜図10B(4)から、これらの位置合わせ誤差、すなわち、x軸の周りの回転、y軸の周りの回転、z軸の周りの回転、および、z軸に沿った並進移動のそれぞれが、回折パターンに区別可能な効果をもたらすことが明らかになり得る。従って、カメラハウジング内のセンサによって生成される回折パターンを解析し、センサがこれらの様式のいずれかで誤って位置合わせされているか否かを推測することが可能である。
【0143】
上述したように、回折パターンは、光ビームがセンサ31に入射する点からは独立し、x軸またはy軸に沿った誤った位置合わせは、回折パターンから推測されることができない。しかし、殆どの立体視カメラ対において、センサを、x軸およびy軸において、高い度合いの精度まで位置合わせすることは必要ない。さらに、センサのx軸およびy軸に沿った並進的な位置合わせは、単に、光ビームがセンサ上に入射する点を判定することによって、調べられ得る。
【0144】
カメラ本体を支持物に対して正確に位置合わせするため、装置27は、好ましくは、回折パターンから推測される任意の位置合わせ誤差を補正するように、カメラ本体の支持物29と相対的な位置および/または配向を調節する手段を含む。図9Aの実施形態において、カメラ本体30は、カメラ本体の支持レール29と相対的な配向および/または位置を調節することができる取り付け手段56上に取り付けられ、センサ31がカメラ本体に既に取り付けられているので、センサ31の光ビームとの相対的な配向および/または位置を変更する。x軸およびy軸方向の並進誤差を調べることが所望される場合、これは、光ビームがセンサ上に入射するところを判定することによって、上述したように行われ得る。x軸およびy軸方向における、カメラ本体の位置、および、センサの位置は、必要に応じて調節され得る。センサが、光ビームに対して正確に配置され、正確に配向されるように、カメラ本体が位置合わせされる場合、回折パターンの最大点は、取り込み手段32のインデックスマークまたはセンサに正確に一致する。
【0145】
好ましくは、カメラ本体の位置および/または配向が調節され、センサが正確に位置付けされ、正確に配向された後、カメラ本体を支持物29に対して固定する手段が設けられる。カメラ本体を支持レールに対して固定することは、センサが支持物に対して正確な位置および配向に維持されることを確実にする。
【0146】
適切な固定手段の一例を、図9Bに示す。図9Bは、図9Aを部分的に拡大した図である。
【0147】
図9Bの実施形態において、カメラ本体30には、支持物に対して最も近くなるように意図されている、カメラ本体の表面(このカメラ本体の表面を、簡略化のため、以下、カメラ本体の「ベース」と呼ぶ)から突出する、1つ以上の位置合わせピン57が設けられる。図9Bにおいて、位置合わせピン57は、カメラ本体に固定されたプレート58から突出するが、原理としては、位置合わせピン57は、カメラ本体と一体的であってもよい。
【0148】
カメラ本体に対して最も近くなるように意図されている、支持物の表面(以下、簡略化のため、「上面」と呼ぶ)には、カメラ本体が、レール29上で正確に位置付けられ、配向される場合、位置合わせピン57の予測される位置と、それぞれ、概略的に対応する位置に、1つ以上のくぼみ53がある。各くぼみ53は、対応する位置合わせピン57の断面よりも大きい断面を有する。図9Bにおけるくぼみ53は、支持レール29の上面に取り付けられるプレート55において設けられるが、原理としては、くぼみ53は、支持レール自体に設けられてもよい。
【0149】
カメラ本体がマウント56に対して並進的な移動および回転的な移動をすることができるように、カメラ本体はマウント56に接続される。従って、カメラ本体がマウント56に接続されたまま、カメラ本体の位置および配向を支持レール29に対して変更することが可能である。
【0150】
支持レール29上でカメラ本体を位置合わせするため、カメラ本体は、初期的には、マウント56に取り付けられたまま、支持レール29の上に位置づけされる。カメラ本体は、各位置合わせピン57が対応するくぼみ53において受け取られるように位置付けされるが、位置合わせピンがそれぞれのくぼみの中を移動することができるので、カメラ本体のレール29と相対的な位置および配向は、この点において固定されない。さらに、マウント56は、好ましくは、位置合わせピン57の下端が、それぞれのくぼみの底に接触せず、これによって、カメラ本体がz軸の周りをチルトすることが可能になるように、カメラ本体をレールの上で保持する。
【0151】
カメラ本体の支持レール29と相対的な位置および/または配向は、上述したように、センサが光ビームに対して正確に位置合わせされていることを示す所望の回折パターンが得られるまで調節され得る。
【0152】
その後、センサ31の正確な位置合わせを提供する位置および配向にカメラ本体を保つように、カメラ本体は支持物29と相対的に固定され得る。このことを行う簡便な方法の1つとして、接着剤54を、支持レール29の各くぼみ53に導入し、各位置合わせピン57を、支持レール29に対して固定することがある。
【0153】
接着剤が硬化した後、カメラ本体は、マウント56から切り離されてもよい。
【0154】
カメラのレンズは、本発明の位置合わせプロセスの間はない。従って、センサの位置合わせは、レンズの任意の誤った位置合わせ、またはレンズの不正確さから独立している。
【0155】
本発明のこの実施形態は、多くの方法において、立体視カメラ対の位置合わせに適用され得る。例えば、センサがその内部に取り付けられている第1のカメラ本体を、支持レールと相対的に位置合わせし、第1のカメラ本体を、支持レール上で、正しい位置に固定することが可能である。これによって、第1のカメラ本体の位置が支持レール上で固定され、また、第1のカメラ本体の支持レールに対する配向が固定される。支持レールは、光源に対して移動する。好ましくは、支持レールは、光ビーム2対して実質的に垂直な方向に(すなわち、実質的にx軸に沿って)移動する。その後、その内部にセンサが取り付けられる第2のカメラ本体が、支持レール29上に位置付けされ得る。これによって、各カメラ本体が支持レールに対して位置合わせされるにつれて、正確に位置合わせされた立体視カメラ対が得られる。
【0156】
代替的な実施形態において、装置は、2本の光線を生成するように構成される。一方の光ビームは、立体視カメラ対のうちの一方のカメラ本体の意図された軸に沿っていて、他方の光ビームは、立体視カメラ対のうちの他方のカメラ本体の光学軸と一致している。これによって、2つのカメラ本体(それぞれが、以前に位置合わせされたセンサを含む)の位置および配向が、それぞれの回折パターンを用いて、支持レールまたは光源を移動させる必要なしに、調べられることが可能になる。この実施形態は、必要とされる、2つの光ビームを生成するため、2つの光源を用いてもよいし、1つの光源およびビームスプリッタを用いてもよい。ビームスプリッタは、入射する光を部分的に反射し、部分的に透過させる、プリズムのような「受動」ビームスプリッタであってもよい。あるいは、ビームスプリッタは、1本の入力ビームから、2本の出力光ビームを生成する、回転または振動するミラーのような「能動」デバイスであってもよい。原理としては、本発明のこの実施形態は、2本の必要な光のビームを生成するため、ある位置から他の位置へと移動することができる単一光源を用いることによって、実行され得る。
【0157】
本発明は、カメラ本体内にセンサを位置合わせする初期的な工程についても用いられ得る。これを行うため、センサは、初期的には、センサのカメラ本体と相対的な位置および/または配向が調節され得るように、カメラ本体内に取り付けられる。その後、カメラ本体は、適切な支持物、例えば、図9Bの支持レール29に、所定の光ビームと相対的な位置および配向において、センサ31が光ビームの経路内になるように、取り付けられる。その後、光ビームによって照射される場合にセンサによって生成される回折パターンは、概略的に上述した様態で、センサの位置および/または配向を調節するため用いられる。しかし、この実施形態において、センサのカメラ本体と相対的な位置および/または配向は、調節され得る。カメラ本体の支持物と相対的な位置および/または配向は、変更されない。
【0158】
図9Aに示す実施形態において、カメラ本体は、カメラレンズがない状態で位置合わせされる。カメラ本体が位置合わせされた後、レンズがはめられ、位置合わせされ得る。レンズは、例えば、Clarke(上記)らによって提案され、図8を参照しながら説明した方法を用いて、位置合わせされ得る。簡略的にいうと、カメラ本体は、光ビームがセンサの中心に入射するように構成される。レンズは、正しい位置に配置され得る。レンズが光ビームを偏向させるCCD上の点は、レンズの主点であり、これは、記録され得る。立体視カメラ対によって獲得される2つの画像は、2つのカメラの主点の位置が既知である場合、レンズの位置合わせについて補正され得る。一方の眼用の画像を、他方の眼用の画像と相対的に並進移動させることによって、ピクセルを補間し、イメージの質を低下させることなしに、単なる補正を行うことが可能である。2つの画像が互いに対して並進移動された後、いずれかの領域における任意の重なる領域が、完全に位置合わせされた三次元画像を生成するため、トリミングされ得る。
【0159】
図11に、本発明のさらなる実施形態による装置50を示す。これは、原理としては、図9の実施形態に類似しているが、複数の光源28A〜28D、例えば、複数のレーザを含む。光源28A〜28Dは、発せられる光ビームが互いに平行であるように位置合わせされる。各ビームは、支持レール(図示せず)に関して位置合わせされるカメラ本体(図示せず)に取り付けられている、センサ31A〜31Dのそれぞれに入射し、各ビームは、センサ31A〜31Dから、それぞれ、回折パターンを生じさせる。カメラ本体は、それらの支持物と相対的な位置および配向が変更され得るように、支持物に取り付けられる。例えば、各カメラ本体は、図9Bの実施形態と類似する様態で、支持物に取り付けられ得る。回折パターンは、画面32のような画像取り込みデバイスによって、取り込まれる。
【0160】
図11には、光ビームを発し、各ビームがセンサ31Bおよび31Cからそれぞれ回折パターンを生成する、中央の2つの光源28Bおよび28Cのみを示す。センサ31Bおよび31Cが、互いに、名目上、同一である(すなわち、許容誤差の範囲内で互いに同一である)場合、2つの回折パターンは、互いに実質的に同一である。2つの回折パターンは、画面の32Bで示される領域において、重なりあう。好ましい実施形態において、画面32とセンサ31との間の距離は、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体が互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンの最大点が重なり合うように、選択される。2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体は、この好ましい実施形態において、2つの回折パターンの最大点が互いに一致するまで、回折パターンを設定すること、ならびに/あるいは、一方または両方のカメラ本体の位置および/または配向を調節すること、そのことにより、一方または両方のセンサ31Bおよび31Cの位置および/または配向を調節することによって、互いに対して容易に位置合わせされ得る。
【0161】
カメラ本体の絶対的な位置合わせは、回折パターンの重なり合わない領域、すなわち、センサ31Bによって生成され、画面の領域32Aに当たる、回折パターンの部分、および、センサ31Cによって生成され、レーザ28Cとレーザ28Dとの間の画面32の領域32Cに当たる、回折パターンの部分とを用いることによって、調べられ得る。センサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体の絶対的な位置合わせは、回折パターンのこれらの重なり合わない領域から、確立され得、カメラ本体の位置および/または配向は、必要に応じて調節され得る。従って、この実施形態は、2つのカメラ本体の位置合わせを、第1に、互いに対して、第2に、所定の位置合わせに関して行うことを可能にする。
【0162】
一例として、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体は、1つのセンサ、例えば、センサ31Bによって生成される回折パターンの重なり合わない部分を初期的にモニタリングすることによって、位置合わせされ得る。これによって、センサ31Bを収容するカメラ本体の絶対的な位置合わせが確立され、必要に応じて、位置および/または配向を調節することによって補正されることが可能になる。(「絶対的な位置合わせ」とは、固定された部品、例えば、図9の支持物29との相対的な位置合わせを意味する。)センサ31Bを収容するカメラ本体が正確に位置合わせされた後、2つのセンサ31Bおよび31Cを収容するカメラ本体の互いに対する位置合わせが、各センサによって生成される、回折パターンの重なり合う部分を用いることによって調べられ得る。2つのカメラ本体の相対的な位置合わせにおけるあらゆる不正確さは、センサ31Cを含むカメラ本体の位置および/または配向を調節することによって補正され得る。この段階において、第1のカメラ本体の絶対的な位置合わせが正確であり、2つのカメラ本体が互いに対して正確に位置合わせされるので、第2のカメラ本体の絶対的な位置合わせも正確であるということになる。これは、第2のセンサ31Cによって生成される回折パターンの重なり合わない部分から確認されることができる。
【0163】
各カメラ本体の位置および配向は、正確に位置合わせされた後、固定され得る。
【0164】
図11に示す実施形態は、立体視カメラ対のカメラ本体を位置合わせするために用いられ得る。光源28Bによって生成される光ビームと、光源28Cによって生成される光ビームとの間の横方向の間隔は、左のカメラの光学軸と右のカメラの光学軸との間の間隔と等しく、好ましくは、人間の左眼と右眼との間の平均的な間隔とも等しい。
【0165】
図11に示す他の光源28Aおよび28Dは、マルチカメラ3−Dカメラのカメラ本体の位置合わせ、例えば、マルチ視点カメラまたは3−D静止「ルックアラウンド」ショット用のカメラの位置合わせにおいて用いられる。光源28Aおよび28Dは、それぞれが1つのセンサを含む2つのカメラ本体のみを位置合わせ得ることが所望される場合、省かれ得る。反対に、原理としては、必要に応じて、4つより多い光源が用いられてもよい。
【0166】
原理として、図11の実施形態における取り込みデバイス32は、光源28A〜28Dが可視光を発する場合、単に、回折パターンが表示される画面からなっていてもよい。しかし、精度を高め、かつ/または、可視スペクトルの外側の光源の使用を可能にするため、イメージ取り込みデバイスは、センサの正確な位置合わせを推測する、センサ31Bおよび31Cによって生成される2つの回折パターンの最大点が重なり合う位置に配置された検出器35を含み得る。取り込みデバイス32は、回折パターンの最大点として予測される位置において、センサによって生成される回折パターンの重なり合わない部分が向けられるところに配置されたさらなるセンサ36および37をさらに含み得る。センサ35、36、37は、例えば、ナイフエッジフォトダイオードまたは位置感度検出器であってもよい。
【0167】
図11に示す実施形態は、2つ以上のセンサの位置合わせを、それぞれのカメラ本体内において、少なくとも1つのセンサのそれぞれのカメラ本体における位置および/または位置合わせを変更することによって行うために代替的に用いられ得る。
【0168】
上記の実施形態において、センサの位置合わせは、センサによって生成される回折パターンの最大点の位置から確立される。従って、センサを正確に位置合わせするため、所定の点(回折パターンの最大点として予測される位置に対応する)における回折パターンの強度が最高に達するまで、センサの位置および/または配向を調節する必要がある。これは、眼によって行うことが困難になり得る。従って、図11の検出器35、36、37のような検出器の提供によってセンサのより正確な位置合わせが可能になるので、検出器の提供は、好ましい。
【0169】
図12は、センサ対によって生成される2つの回折パターンが互いに対して位相がずれるように構成される、本発明のさらなる実施形態による、装置51を示す。センサが互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンが互いに打ち消し合い、これによって、センサの正確な位置合わせを眼によって確立することがより容易になる。
【0170】
図12の実施形態は、コヒーレント光のビームを発するレーザのような源28を必要とする。位置合わせされる2つのセンサ31Aおよび31Bに入射する2本のビームは、ビームスプリッタ構成を用いて、コヒーレント光源によって発せられる単一ビームから得られる。ビームを分割し、2つの分割されたビームを、それぞれのセンサに方向付ける光学系は、レーザから一方のセンサへの光路が、レーザと他方のセンサとの間の経路の長さとは、半波長(または、奇数の半波長)の光路差を有する。結果として、2つのセンサによって生成される回折パターンは、互いに対して、ちょうど位相がずれ、2つの回折パターンが画面のような取り込みデバイス32の上に重ねられる時に、打ち消される。
【0171】
図12の実施形態において、レーザ28によって発せられるレーザビームは、偏光子38からの出力ビームが45°で平面偏光されるように、偏光子38を介して通過する。偏光された光のビームは、入射光ビームをほぼ等しい強度の2本のビームに分割する、偏光ビームスプリッタ39に入射する。一方のビームは、偏光ビームスプリッタ39によって90°で反射され、ミラー40Aにおいて反射された後、位置合わせされるセンサ31Bのうちの1つに入射する。他方のビームは、逸脱することなく、偏光ビームスプリッタ39を通って透過され、その後、2つのミラー40Bおよび40Cによって反射されて、位置合わせされる他のセンサ31Aに入射する。補償プレート41は、偏光ビームスプリッタとセンサ31Aとの間の光路に配置されて、2本のビームの経路の間に、(n−1/2)λと等しい差があることを確実にする。但し、λは、光源28によって発せられる光の波長であり、nは、自然数である(すなわち、n=1、2、3...である)。
【0172】
2つのセンサ31Aおよび31Bに入射する光ビームが、互いにちょうど位相がずれているので、2つの得られる回折パターンも、互いに位相がずれる。2つの回折パターンが重なり合う領域において、互いに干渉し、打ち消し合う。2つのセンサが互いに対して正確に位置合わせされる場合、2つの回折パターンが重なり合うところに、0の全体振幅がある。センサは、画面の重なり合う領域において、2つの回折パターンが互いをちょうど打ち消し合うまで、一方または両方のセンサの位置および/または配向を単に調節することによって、互いに対して、位置合わせされ得る。
【0173】
図12の実施形態は、眼によって2つのセンサを位置合わせするために用いられ得る。しかし、好適な実施形態において、装置は、2つの回折パターンが重なり合う領域に配置された、1つ以上のヌル検出器42をさらに含む(図12には、1つのヌル検出器42しか示されていないが、本発明は1つのヌル検出器に限定されない)。2つのセンサ31Aおよび31Bは、ヌル検出器が、干渉回折パターンの全体振幅が最小であることを示すまで、一方または両方のセンサの位置および/または配向を調節することによって、互いに対して位置合わせされ得る。これによって、プロセスが自動化されることが可能になり、スペクトルの可視範囲の外側の波長を発するレーザが用いられることも可能になる。
【0174】
図12の実施形態において、センサ31A〜31Dは、カメラ本体内に配置され、カメラ本体は、図9Aの実施形態に類似する様態で、支持物に取り付けられる。センサが既に取り付けられ、位置合わせされたカメラ本体の位置合わせに図12の実施形態が適用される場合、装置は、好ましくは、(例えば、図9Aの支持物29のような支持物と相対的に)各カメラ本体の位置および/または配向を調節する手段を含み、好ましくは、カメラ本体の位置および配向を固定する手段も含む。あるいは、図12の実施形態は、それぞれのカメラ本体内において各センサの位置および/または配向を調節する手段を含み、それぞれのカメラ本体内において各センサの位置および配向を固定する手段も含み得る。カメラ本体、支持物、調節手段、および固定手段は、説明を容易にするため、図12から省かれる。
【0175】
図13に、本発明のさらなる実施形態による装置を示す。図13の装置52は、概して、図9に示す装置27と類似し、ここでは、異なる点のみが説明される。
【0176】
図13に示す装置27’において、光源28は、センサが支持物29と相対的に正確に位置合わせされている場合、光のビームがセンサ31に対して垂直でないように構成される。また、レーザビームは、上記の点から装置を考慮する場合、垂直である必要はない。ビームは、任意の角度で入射することができ、回折パターンが、センサ31から鏡面反射されたビームの方向に焦点合わせされる。
【0177】
原理として、図11または12に示す装置は、位置合わせされるセンサに対して垂直でない光のビームを生成する光源(図11)、あるいは、光源および光学系(図12)を用いて、実施されてもよい。
【0178】
図14は、本発明のさらなる実施形態による、装置43を示す。この実施形態は、CCDセンサを、2つのカメラの光学軸が、平行ではなく収束する、立体視カメラ対に位置合わせするように意図されている。
【0179】
図14の装置43は、第1の偏光ミラー44aによって、第1のセンサ31A上に偏光される第1の光ビームを発する第1の光源28を含む。装置は、第2の偏光ミラー44bによって第2のセンサ31B上に偏光される、第2の光ビームを生成する第2の光源28’をさらに含む。図14において、偏光ミラー44aおよび44bは、反射プリズムの2つの面であるが、本発明は、偏光ミラーについて、この特定の構成に限定されない。第1および第2の偏光ミラーの間の角度は、2つのセンサ31Aおよび31Bに必要とされる収束の角度に依存する。すなわち、偏光ミラーの間の角度は、2つのセンサが正確に位置合わせされる場合に、各センサに入射する鏡面反射が画像取り込みデバイス32に対して垂直になるような角度である。
【0180】
各センサ31Aおよび31Bの位置合わせが、上述したように、取り込みデバイスに対して突出する回折パターンから決定され得、各センサの位置および/または配向は、観察された回折パターンに基づいて、調節され得る。画像取り込みデバイスは、画面からなり、好ましくは、それぞれのセンサが正確に位置合わせされる場合に回折パターンが最大値を有する位置において、検出器またはマークが設けられる。この実施形態においては、光源(単数または複数)が2つの回折パターンが重なり合う領域に位置付けされるが、回折パターンが二次元であり、光源(単数または複数)の上および下に(すなわち、図14の紙の平面の中または外に)、2つの最大点が一致するスポットが存在し得ることに留意されたい。
【0181】
本発明の他の実施形態を参照しながら説明されてきた装置は、光軸が収束しているセンサ対を位置合わせするように適用され得る。取り込みデバイス32について、提供される場合には、検出器について、全ての必要なものは、適切に再位置付けされることである。
【0182】
図14は、2つの別個の光源28および28’が設けられた装置43を示す。代替的な実施形態において、2つの別個の光源の代わりに、1つの光源およびビームスプリッタが用いられ得る。
【0183】
センサがそれぞれのカメラ本体において既に位置合わせされ、取り付けられる場合、各センサの位置および/または配向は、それぞれのカメラ本体の位置および/または配向を変更することによって、調節され得る。あるいは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および/または配向が調節されてもよい。後者の場合、図14の実施形態は、好ましくは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および/または配向を調節する手段を含み、好ましくは、それぞれのカメラ本体内の各センサの位置および配向を固定する手段も含み得る。カメラ本体、支持物、調節手段、および固定手段は、説明を簡略化するため、図14から省かれる。
【0184】
図15は、本発明のさらなる実施形態による装置45を示す。この実施形態は、本発明がいかに自動化され得るかを示す。
【0185】
図15に示す装置は、概して、図9の実施形態に対応する。しかし、この実施形態において、位置合わせされるカメラ本体(図示せず)は、コンピュータ制御アクチュエータ47に接続されたマウント46上で支持される。センサ31は、カメラ本体内部に取り付けられ、カメラ本体内において既に位置合わせされている。
【0186】
アクチュエータ47は、コンピュータシステム48によって制御される。コンピュータシステム48の入力は、画像取り込みデバイス32のセンサ33からの出力である。
【0187】
図15の装置において、画像取り込みデバイスのセンサ33は、初期出力を提供し、これは、初期の配向において、CCDセンサ31によって生成される回折パターンを示す。センサからの出力は、コンピュータ48への入力であり、これは、センサによって観察される回折パターンから、CCDセンサ31の位置合わせに対する適切な補正を決定する。コンピュータは、CCDセンサ31の位置および/または配向に対する適切な調節を決定した後、支持物46を移動して、カメラ本体の位置および/または配向を変更し、それに応じて、センサ31の位置および/または配向を変更するように、アクチュエータ47に指令する。その後、センサ31の新たな位置合わせが、新たな回折パターンによって生成されるセンサ33からの出力から決定され、カメラ本体(およびセンサ31)の位置および/または配向は、必要に応じて、さらに補正される。このプロセスは、カメラ本体が正確に位置合わせされるまで繰り返される。
【0188】
図15の装置45は、カメラ本体を固定する手段(明瞭化のため、図15には示していない)をさらに含む。センサ31が正確に位置合わせされる場合、固定手段は、図9の実施形態を参照しながら説明したように、カメラ本体を、支持物に対して、正確な位置および配向に固定するように作動され得る。
【0189】
図15の実施形態は、センサが既に内部に取り付けられ、位置合わせされたカメラ本体を、支持レールのような支持物に対して位置合わせする。図15の実施形態の改変例(図示せず)は、カメラ本体内においてセンサが位置合わせされることを可能にする。この実施形態は、アクチュエータが、センサのカメラ本体との相対的な位置および/または配向を変動させるために有効である点を除いて、概して、図15の実施形態に対応する。
【0190】
図11〜14の実施形態も、これらの実施形態の画像取り込みデバイスのセンサまたは検出器の出力を用いることによって、同様に自動化され得る。
【0191】
図9〜15を参照しながら説明した装置は、複数のレンズを有するマルチセンサ立体視カメラにおいて、センサを位置合わせするように意図されてきた。しかし、本発明は、図3Bに模式的に示すタイプの複数のレンズを有する単一センサシステムの位置合わせに適用されてもよい。図16に、図3Bに示すタイプの複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラにおける、ミラー19Lおよび19Rのカメラのセンサに対する位置合わせに適する本発明の装置49を示す。
【0192】
装置49は、実質的に、複数のレンズを有する単一センサ立体視カメラシステムの2つの視点をシミュレートする2本の光ビームを生成する、一対の光源28Lおよび28Rからなる。光源28Lおよび28Rによって生成される光ビームは、センサ15がカメラ本体に取り付けられているが、図3Bのレンズ16Lおよび16Rがない立体視カメラに入力され、センサ15は、切り換え可能なミラー20によって遮蔽されない光ビームから、回折パターンを生成する。図16に実線で示す位置にある切り換え可能なミラー20を用いることによって、回折パターンが、レーザ28Lからの光ビームから生成され、ミラー19Lの位置合わせにも依存する。従って、図16に実線で示す位置にある切り換え可能なミラー20は、ミラー19Lの位置合わせが、取り込みデバイス32によって取り込まれる回折パターンから確立され得、ミラー19Lの位置合わせが、必要に応じて調節され得る。
【0193】
ミラー19Lが正確に位置合わせされた後、スイッチ可能なミラー20は、図16に、破線で示す位置に移動され得る。その後、センサ15は、光源28Rからの光ビームからの回折パターンを生成し、この回折パターンは、ミラー19Rの位置合わせに依存する。ミラー19Rの位置合わせは、この回折パターンから確立され得、ミラー19Rの位置合わせは、必要に応じて調節され得る。従って、本発明のこの実施形態による装置は、ミラー19Lおよび19Rが、CCDセンサ15の光学軸に対して位置合わせされることを可能にする。装置49は、ミラー19Lおよび19Rの一方または両方のカメラ本体(図16には示していない)に対する位置合わせを、ミラーが正確に位置合わせされた後固定する手段をさらに含み得る。
【0194】
図16のカメラのセンサ15は、初期的には、上記の方法によって、例えば、図9を参照しながら説明した方法によって、カメラ本体(図示せず)内で、位置合わせされ得る。このタイプの立体視カメラにおいて、ミラー19Lおよび19Rのセンサ15に対する位置合わせが、通常は、センサの位置合わせよりも重要であるが、初期ステップとして、センサをカメラ本体に対して位置合わせして、反射された回折パターンが、ミラーを位置合わせする工程について正確な位置にあるようにすることが、必要とされ得る。
【0195】
画像取り込みデバイス49は、他の実施形態における場合と同様に、光源28Lおよび28Rが可視光を発する場合に、画面32からなる。上述したように、画像取り込みデバイスには、例えば、位置合わせプロセスの精度を向上させるため、装置が自動化されることを可能にするため、または、可視スペクトルの外側で放射する光源が用いられることを可能にするため、1つ以上の検出器33が設けられ得る。検出器33が設けられる場合、2つの光源28Lおよび28Rが設けられる軸に対して垂直な軸にほぼ沿って(すなわち、図16の紙の面の外に)、位置付けされることが好ましい。検出器が、光源が設けられる軸に沿って位置づけされる場合、ミラー19Lおよび19Rが回折パターンの一部を遮蔽し、位置合わせプロセスの信頼度を下げるというリスクがある。
【0196】
図16に、2つの別個の光源28Lおよび28Rを示す。図16の実施形態は、各ミラー19Lおよび19Rに入射する光ビームを生成する、1つの光源およびビームスプリッタを用いて代替的に実施されてもよい。図16の実施形態は、原理としては、図16の光源28Lおよび28Rのうちの一方として機能を果たすある位置と、図16の光源28Lおよび28Rのうちの他方として機能を果たす他の位置との間で移動することができる1つの光源を用いて、実現されてもよい。
【0197】
図9の実施形態を参照しながら説明されたように、センサがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かを判定することは、レーザビームがセンサ上に入射する点から回折パターンが独立しているので、可能ではない。図9〜15の実施形態において、このセンサまたは各センサがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かは、光ビームがセンサ上に入射する点を観察することによって、判定され得る。図16の実施形態において、ミラーがx方向およびy方向に正確に位置合わせされているか否かを判定することはより困難であるが、これは、比較的小さい欠点である。なぜなら、ミラー19Lおよび19Rのx方向およびy方向に沿った位置合わせが、カメラシステムの三次元光学性能に影響を与えず、カメラシステムの使用可能な視野に影響を与えるのみだからである。
【0198】
本発明は、センサ(単数または複数)、または、図16の実施形態においては、ミラーを、カメラ本体に対して位置合わせし得る装置を提供する。各実施形態において、装置は、センサ/ミラーを、取り除かれるカメラレンズと位置合わせする。センサ/ミラーが位置合わせされた後、レンズは、カメラ本体にはめられ、任意の適切な従来技術を用いて、位置合わせされ得る。具体的には、レンズの位置合わせは、上記の図8を参照しながら説明された方法を用いて、実行され得る。すなわち、カメラは、レンズなしで、光ビームがCCDセンサの中心に入射するように、設置され、その後、レンズが適切な位置にはめられる。レンズがはめられたときの光ビームのセンサ上の位置における変化は、ピクセルを補間することなく(従って、画像の質を低下させることなく)、一方の画像を他方の画像に対してシフトすることによる、一対の画像に対する簡略的な補正の基盤となっている。いずれかの画像の任意の張り出している領域が、完全に位置合わせされた三次元画像を生成するように、トリミングされ得る。
【0199】
本発明の好ましい実施形態が、光学部品の位置合わせに関して説明されてきた。しかし、本発明は、原理としては、光学部品の位置合わせに限定されず、回折パターンを生成するあらゆる構造体に適用され得る。さらに、本発明は、その面積全体にわたって(または、1面の面積全体にわたって)回折性である構造体とともに用いられることに限定されず、回折性部分を有するあらゆる構造体とともに用いられ得る。本発明は、主に回折性の構造体ではない構造体にも、その構造体が、回折性の領域を有する限り、適用され得る。一例として、本発明は、小さい回折性領域を有するミラーに適用され得る。回折性領域は、ミラーを含むシステムの通常動作中、回折性領域が続いて用いられない場合でも、ミラーを位置合わせするために用いられ得る。
【0200】
上記の実施径形態において、回折パターンは、反射において生成される。しかし、原理としては、本発明は、反射において生成される回折パターンに限定されない。
【0201】
構造体の配向および/または位置を決定する装置は、光ビームを生成する光源(28)を含む。構造体(31)は、構造体の位置および/または配向が、光ビームと相対的に、変更されることができるように、光ビームの光路に取り付けられる。装置は、第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む第1の取り込み手段(32)をさらに含む。構造体の位置合わせについての情報は、回折パターンから得られることができ、構造体(31)の位置および/または配向は、必要に応じて、光ビームと相対的に、調節され得る。
【0202】
構造体は、すでに、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)に取り付けられているか、その内部に取り付けられている。この場合、本発明は、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)が、外部物体または基準(29)に対して位置合わせされることを可能にする。本発明は、構造体を、マウント、支持物、本体、ハウジングなど(31)に対して位置合わせするために、代替的に用いられ得る。
【0203】
構造体は、光学部品であり得る。
【0204】
【発明の効果】
本発明の装置は、構造体によって生成される回折パターンによって、支持物と相対的な配向および位置についての情報を提供する。回折パターンを用いて構造体の位置および配向をモニタリングすることは、回転誤差を並進誤差から区別することができる。さらに、2つの構造体の位置および配向が同時に調べられることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】図1Aは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図1B】図1Bは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図1C】図1Cは、遠近調節および収束の原理を示す図である。
【図2A】図2Aは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図2B】図2Bは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図2C】図2Cは、水平方向および垂直方向不均衡の発生を示す図である。
【図3A】図3A(1)および図3A(2)は、1つのレンズを有する、単一センサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3B】図3Bは、複数のレンズを有する、単一センサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3C】図3Cは、1つのレンズを有する、マルチセンサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図3D】図3Dは、複数のレンズを有する、マルチセンサ立体視カメラシステムを示す図である。
【図4】図4は、立体視カメラ対における回転的な位置合わせ誤差を示す図である。
【図5】図5は、立体視カメラ対における並進的な位置合わせ誤差を示す図である。
【図6A】図6A(1)および6A(2)は、立体視カメラ対の位置合わせを較正する従来の方法を示す図である。
【図6B】図6Bは、図6A(1)および6A(2)の方法における起こり得る欠点を示す図である。
【図7】図7は、立体視カメラ対の位置合わせを補正する、他の従来技術による方法を示す図である。
【図8A】図8Aは、カメラのレンズの主点を判定する方法を示す図である。
【図8B】図8Bは、カメラのレンズの主点を判定する方法を示す図である。
【図9A】図9Aは、本発明の一実施形態による装置の模式図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの部分拡大図である。
【図10A】図10Aは、用いられる軸の分類を示す図である。
【図10B】図10B(1)〜図10B(4)は、本発明による装置において得られる回折パターン上の異なる位置合わせ層の効果を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第2の実施形態による装置を示す図である。
【図12】図12は、本発明の第3の実施形態による装置を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第4の実施形態による装置を示す図である。
【図14】図14は、本発明の第5の実施形態による装置を示す図である。
【図15】図15は、本発明の第6の実施形態による装置を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第7の実施形態による装置を示す図である。
【符号の説明】
27 装置
28 光源
29 支持物
30 カメラ本体
31 センサ
32 取り込みデバイス
Claims (43)
- 構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、
第1の光ビームを生成する第1の光源と、
第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける、第1のマウントと、
該第1の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第1の取り込み手段と、
第2の光ビームを生成し、該第2の光ビームの光路が、該第1の光ビームの光路と所定の関係にある、第2の光源と、
第2の構造体を該第2の光ビームの光路内に取り付ける、第2のマウントと、該第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段と
を含む、装置。 - 前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に調節する、第1の調節手段を含む、請求項1に記載の装置。
- 支持物と、前記第1の構造の位置および/または配向を前記第1の光ビームと相対的に固定する、第1の固定手段とをさらに含む、請求項1に記載の装置。
- 前記第2のマウントは、第2の構造体を、前記第1の構造体の位置および/または配向が前記第2の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるように調節される、請求項1に記載の装置。
- 前記第2の構造体の位置および/または配向を前記第2の光ビームと相対的に調節する第2の調節手段を含む、請求項4に記載の装置。
- 前記第2の構造体の位置および配向を前記支持物と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含む、請求項4に記載の装置。
- 前記第2の光源が、前記第1の光源であり、前記装置が、該第1の光源によって発せられた光から、前記第1の光ビームおよび前記第2の光ビームを生成するビームスプリッタを含む、請求項1に記載の装置。
- 前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとの間の所定の位相差を生成する手段をさらに含む、請求項7に記載の装置。
- 前記所定の位相差は、(2n−1)λ/2であり、ここで、λは、前記第1の光源によって発せられた光の波長であり、nは、自然数である、請求項8に記載の装置。
- 前記第2の取り込み手段は、前記第1の取り込み手段であり、該第1の取り込み手段は、用いられる場合、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンを取り込む、請求項1に記載の装置。
- 前記第2の取り込み手段は、前記第1の構造体によって生成される前記回折パターン、および前記第2の構造体によって生成される回折パターンを取り込む、請求項9に記載の装置。
- 前記第1の構造体によって生成される前記回折パターンと、前記第2の構造体によって生成される前記回折パターンとの和が、0であるか否かを判定するヌル検出器を含む、請求項11に記載の装置。
- 前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路と平行である、請求項1に記載の装置。
- 前記第1の構造体に入射するときの前記第1の光ビームの経路は、前記第2の構造体に入射するときの前記第2の光ビームの経路から発散している、請求項1に記載の装置。
- 前記構造体の各々は、光学部品である、請求項1に記載の装置。
- 前記光学部品の各々が、マイクロレンズアレイを含む、請求項15に記載の装置。
- 前記光学部品の各々は、CCDセンサである、請求項15に記載の装置。
- 前記第1の構造体は、前記第2の構造体とほぼ同一である、請求項1に記載の装置。
- 構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、
第1の光ビームを生成する第1の光源と、
回折構造体を該第1の光ビームの光路内に取り付ける手段と、
該第1の光ビームから該回折構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む、取り込み手段と、
第1の構造体を、該第1の光ビームの光路内に、該第1の構造体の位置および/または配向が該回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段と、
第2の光ビームを生成し、該取り付け手段は、前記回折構造体を、該第2の光ビームの光路内に取り付けるように調節される、第2の光源と、
該第2の光ビームから該回折構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む、第2の取り込み手段と
を含む、装置。 - 前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する第1の調節手段を含む、請求項19に記載の装置。
- 前記第1の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する第1の固定手段をさらに含む、請求項19に記載の装置。
- 第2の構造体を、前記第2の光ビームの光路内に、該第2の構造体の位置および/または配向が前記回折構造体と相対的に調節可能であるように取り付ける手段をさらに含む、請求項19に記載の装置。
- 前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に調節する、第2の調節手段を含む、請求項22に記載の装置。
- 前記第2の構造体の位置および/または配向を、前記回折構造体と相対的に固定する、第2の固定手段をさらに含む、請求項22に記載の装置。
- 前記第1の構造体は、第1の光学部品であり、前記第2の構造体は、第2の光学部品である、請求項19に記載の装置。
- 前記第1の光学部品はミラーである、請求項25に記載の装置。
- 前記第2の光学部品はミラーである、請求項25に記載の装置。
- 前記光源または各光源はレーザである、請求項1に記載の装置。
- 前記光源の各々はレーザである、請求項19に記載の装置。
- 構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、
第1の構造体において、第1の所定の配向の第1の光ビームを方向付ける工程と、
該第1の光ビームから第1の回折パターンを取り込む工程と、
該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、
第2の構造体において、第2の光ビームを方向付ける工程であって、該第1および該第2の光ビームが、互いに対して相対的である所定の配向を有する、工程と、
該第2の光ビームから生成された第2の回折パターンを取り込む工程と、
該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と
を包含する、方法。 - 前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の光ビームと相対的に、前記第1の構造の位置および/または配向を調節する工程を包含する、請求項30に記載の方法。
- 前記第1および第2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含する、請求項30に記載の方法。
- 構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、
第1の光ビームを、第1の構造体を含む第1の光路に沿って、回折構造体に方向付ける工程と、
該第1の光ビームから生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、
該第1の回折パターンから、該第1の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と、
第2の光ビームを、第2の構造体を含む第2の光路に沿って、該回折構造体に方向付ける工程と、
該第2の光ビームから生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、
該第2の回折パターンから、該第2の構造体の配向および/または位置についての情報を得る工程と
を包含する、方法。 - 前記第1の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記回折構造体と相対的に、前記第1の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含する、請求項33に記載の方法。
- 前記第1および2の回折パターンから得られた情報に基づいて、前記第1の構造体と相対的に、前記第2の構造体の位置および/または配向を調節する工程を包含する、請求項33に記載の方法。
- 構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、
第1の光ビームを生成する第1の光源と、
第1の構造体を、該第1の光ビーム内に、該第1の構造体の位置および/配向が該第1の光ビームと相対的に調節可能になるように取り付ける第1のマウントと、
該第1の構造によって生成された回折パターンを取り込む第1の取り込み手段と、
支持物と、
該第1の構造体の位置および配向を該支持物と相対的に固定する固定手段と
を含み、該支持物は、該第1の光ビームの該光路と相対的に可動である、装置。 - 前記支持物は、前記第1の光ビームの方向に対して実質的に垂直な方向に可動である、請求項36に記載の装置。
- 構造体の配向および/または位置を決定する方法であって、
所定の配向を有する光ビームを第1の構造体に方向付ける工程と、
該第1の構造体によって生成される第1の回折パターンを取り込む工程と、
該第1の回折パターンから得られた情報から、該第1の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、
該第1の構造体の位置および配向を支持物と相対的に固定して、該第1の構造体を該支持物に取り付ける工程と、
該支持物を該光ビームに対して移動させる工程と、
第2の構造体を該支持物に取り付ける工程と
を包含する、方法。 - 前記第2の構造体を前記支持物に取り付ける工程は、
前記第2の構造体を前記光ビームの光路内に位置付ける工程と、
該第2の構造体によって生成される第2の回折パターンを取り込む工程と、
該第2の回折パターンから得られた情報から、該第2の構造体の配向および/または位置を調節する工程と、
該第2の構造体の位置および配向を、該支持物と相対的に固定して、該第2の構造体を該支持物に取り付ける工程と
を含む、請求項38に記載の方法。 - 前記光ビームに対して前記支持物を移動させる工程は、該支持物を、該光ビームの光路に対して実質的に垂直な方向に移動させる工程を含む、請求項38に記載の方法。
- 光学部品の配向および/または位置を決定する装置であって、
光ビームを生成する光源と、
光学部品を、該光ビームの光路内に、該光学部品の位置および/または配向が該光ビームと相対的に調節可能になるように取り付けるマウントと、
該光学部品によって生成される回折パターンを取り込む取り込み手段と、
を含む、装置。 - 前記光学部品は、マイクロレンズアレイ、CCDセンサ、および回折格子からなる群から選択される、請求項41に記載の装置。
- 構造体の配向および/または位置を決定する装置であって、
光ビームを生成する光源と、
回折構造体を、該光ビームの光路内に取り付ける手段と、
該光ビームから該回折構造体によって生成された回折パターンを取り込む、取り込み手段と、
構造体を、該光ビームの光路内に、該構造体の位置および/または配向が該回折構造体に対して調節可能になるように取り付ける手段と、
該回折パターンから、該構造体の位置および/または配向についての情報を得る手段と
を含む、装置。
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