JP2004004218A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成により表示シート上にカラー画像を表示し、またそれを消去することが出来る表示装置を提供する。
【解決手段】複数枚のベルト状エンドレス表示シートを畳重して配設し、それぞれの表示シートの表面あるいは表裏両面共に、インクジェット記録等の手段により異なる色の画像形成物質を付着させてカラー画像表示を実現する。また、画像形成物質を表示シートから剥離して回収し、その画像形成物質を還流して次回記録時に再度利用するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数枚のベルト状エンドレス表示シートを畳重して配設し、それぞれの表示シートの表面あるいは表裏両面共に、インクジェット記録等の手段により異なる色の画像形成物質を付着させてカラー画像表示を実現する。また、画像形成物質を表示シートから剥離して回収し、その画像形成物質を還流して次回記録時に再度利用するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置に関するものであり、表示シートに画像情報を記録して表示を行い、表示終了後にはその画像を消去して新たな画像を表示することを可能にした、情報表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来表示シートに画像を記録し表示した後、消去して何度でも画像表示を行えるようにした装置として、マグネスタイラス技術を用い導電性磁性トナーをベルト状のエンドレスシートに静電的に吸着させることでトナー画像を形成し、シートを移動させてトナー画像を表示し、表示終了後にトナーとシートの静電気力を除去してトナー画像を消去かつトナーを回収・再利用させるものが一般的である。
【0003】
図9は前記従来例を示す、模式的側断面図である。同図において、801は記録電極、802は導電性磁性トナー、803は記録媒体であり、記録媒体は表面誘電層、抵抗層、導電層、支持層から成り立っている。また、804は画像形成ユニット、805は回路基板、806はクリーニングブラシ、807は回転磁石、808は非磁性円筒、809は記録媒体搬送用の搬送ローラ、810は表示窓、811は本体フレームである。
【0004】
この構成において、回転磁石807を回転させることによって、画像形成物質である導電性磁性トナー802を非磁性円筒808上で搬送し、これを磁性体で構成される記録電極801上に供給する。そして、記録媒体803の導電層と記録電極801との間に、回路基板805によって発生させた画像信号に対応する電圧を印加し、トナー802に誘起した電荷により、記録媒体803へトナー802を静電気的に付着させて画像を形成する。なお、一度形成された画像は、エンドレスベルト状の記録媒体803を1回転させることによって元の位置に戻され、トナー802はクリーニング用ブラシ806によって記録媒体803から掻き落とされ、ブラシ806の直下に設置された記録電極801上に回収され、記録媒体803を再利用しようとしたものである。
【0005】
また、インクジェット記録技術を応用した装置として、例えば特開平11−305692号公報に開示される技術のごとく、ベルト状表示シートに熱溶融性インクを用いて画像記録を行い、表示終了後にローラ状刃物でインクを除去する方式が提案されている。
さらには、同じくインクジェット記録方式を応用した装置として、エンドレスベルト状の記録媒体に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを吐出してカラー画像を形成し、表示終了後にクリーニングローラにより画像を消去し、次回表示に備えるように構成する方式が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例のうちマグネスタイラス技術を用いた方式においては、トナーに磁性が必要なために黒以外の色の着色が困難であり、カラー画像の表示ができないという問題があった。
また、熱溶融性インクを用いた表示装置あるいはインクジェット記録の後にクリーニングローラによって画像を消去する方式においてはカラー表示化が可能であるが、画像消去後に画像形成物質が混ざってしまい、画像形成物質の再利用が難しいという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明においては、ベルト状エンドレス表示媒体に画像形成物質を付着させ表示を行う表示装置において、複数のベルト状エンドレス表示媒体を畳重して配し、表示に供することにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0008】
また、表示観察側から見て少なくとも最も奥に位置するベルト状エンドレス表示媒体以外を略透明材質で構成し、それぞれの表示媒体に異なった色の画像形成物質を付着させることにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、2枚の略透明材料で構成されたベルト状エンドレス表示媒体の表裏合計4面に、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像形成物質を付着させ、フルカラー表示を行うことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0009】
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体に付着した画像形成物質を剥離させて、次回の表示に再度該画像形成物質を利用することにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の自照式照明板を配したことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の高反射率板を配したことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の通り構成された本発明の記録装置では、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【0011】
【実施例】
(第一実施例)
次に前記手段を適用した表示装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を適用した表示装置の一実施例を示す模式的側断面図である。同図において、1は表示装置全体、10はブラックおよびシアンを記録する表示媒体である第1シート、11はマゼンタおよびイエローを記録する表示媒体である第2シート、12、13、14、15はエンドレスベルト状の第1シート10を捲回して搬送する、それぞれ第1ローラ、第2ローラ、第3ローラ、第4ローラ、16、17は同様にエンドレスベルト状の第2シート11を捲回して搬送する、それぞれ第5ローラ、第6ローラ、20はブラックの画像形成物質を吐出するBkへッド、21はシアンの画像形成物質を吐出するCへッド、22はマゼンタの画像形成物質を吐出するMヘッド、23はイエローの画像形成物質を吐出するYへッド、30は表示終了後にブラックの画像形成物質を剥離・回収するBk剥離ユニット、31は表示終了後にシアンの画像形成物質を剥離・回収するC剥離ユニット、32は表示終了後にマゼンタの画像形成物質を剥離・回収するM剥離ユニット、33は表示終了後にイエローの画像形成物質を剥離・回収するY剥離ユニット、50は第2シート11の更に奥側に配されたバックライトユニット、51は表示装置の外装となる筐体、51aは筐体51に開けられた表示窓である。
【0012】
また、図2は本発明を適用した表示装置の一実施例を示す、模式的正面図である。
同図において、34、35、36、37はそれぞれの剥離ユニットで回収された画像形成物質をへッドに還流するための、それぞれBk還流部、C還流部、M還流部、Y還流部、52は第1シート10と第2シート11の搬送位置を検出するシートセンサである。
また、図5に本発明を適用した表示装置の一実施例の制御部ブロック図を示す。同図において、100は本表示装置に画像信号を与えるホストコンピュータ、101はホストコンピュータからの信号を受信するインターフェイス部、102は受信した信号を一時的に保存する受信バッファ、103は表示装置全体の制御をつかさどるCPU、104は画像データ等の展開あるいは固定データを格納するメモリ部、105は記録へッドへの信号送受信をつかさどる記録ヘッド制御部、110は2つのモータ動作を制御するモータ制御部、111は第1シート10を搬送する第4ローラ15を駆動するための第1モータ、112は第2シート11を搬送する第6ローラ17を駆動するための第2モータ、113はセンサ制御をつかさどるセンサ制御部、114は第1シートの位置を検出する第1シートセンサ、115は第2シートの位置を検出する第2シートセンサ、116は還流部に設けられたポンプを制御するポンプ制御部、117、118、119、120はそれぞれ画像形成物質を還流するためのBkポンプ、Yポンプ、Mポンプ、Cポンプ、121はバックライトユニット50を制御するバックライト制御部である。
【0013】
以上の図面を用いて、先ず本表示装置の構成概略を説明する。
表示される画像は基本的に第1シート10および第2シート11の双方に、関連性を持って記録される。そして、筐体51に設けられた表示窓51aを通して、図1矢印B方向から眺めることにより、記録された情報を見ることが可能となる。
【0014】
第1シート10および第2シート11は透明材質のフィルムでできており、その材質としては、例えばPETあるいはPC等の可撓性のある薄いシートを用いることができる。また、画像形成物質を付着させた後剥離する必要があるため、画像形成物質がシートに浸透しないよう、難浸透性の材質が選ばれる。さらには、背反する付着性と易剥離性を両立するため、後述するインクジェット記録へッドから吐出されたインクが付着後に流れ出したり、付着しなかったりすることのない程度に剥離剤が塗布されており、インク付着後の剥離を容易にしている。
【0015】
上記のようなシートをエンドレスベルト状に成型し、駆動及び従動する複数本のローラに捲回して適度なテンションを与え張架する。第1シート10は第2シート11の外側に配置されるため、Uターン部を広く取る必要があるので、合計4本のローラにより支持される。第1シート10を搬送するためには何れかのローラを駆動する必要があるが、ここではローラ間でシートが弛んだり、テンションが掛かりすぎたりしないように、1本のローラだけ駆動するように構成している。すなわち、第1ローラ12、第2ローラ13、第3ローラ14が従動ローラであり、第1シートモータ111(図1、2では不図示)により駆動される第4ローラ15によって第1シート10は搬送される。エンドレス形状のベルトを同一方向に搬送するため、第1シート10が軸方向にずれていく、いわゆるスキューを防止するため、各ローラには若干のクラウン形状を与えるようにしてもよい。また、本実施例においては、ローラの両端にフランジを設けている。また、基本的にはスキューを誘発しないように各ローラは平行度に注意を払って配置されているが、発生したスキューを積極的にキャンセルするために、何れかのローラの角度を制御可能にし、スキュー量を検知してそれに応じてローラ角度を変更し、スキュー防止するように構成することも可能である。
【0016】
同様に第2シート11は第5ローラ16と第6ローラ17間に適度なテンションを持って張架されている。第2シートの搬送は、第2シートモータ112(図1、2では不図示)により駆動される第6ローラ17の回転によって行われる。スキュー管理に関しても第1シート10と同様である。
以上のように張架された、2枚の透明シートにインクを付着させることにより記録動作を実施していく。
【0017】
次に、図3を用いて、本実施例の表示装置の記録および回収系の説明を行う。図3は4つある記録および回収系のうち、代表としてブラックインクのものを示しているが、他の3色も同様の構成である。同図において、24はBkへッド20に多数設けられたノズル、38は剥離されたインクを回収する受け部、39は第1シート10からインクを剥離させるためのブレード、40は受け部38に溜まったインクをBkへッド20に還流するための還流チューブ、41は重力に逆らってインクを還流させるための還流ポンプである。
本実施例においては、インクとして、常温で固体であり、記録を行う際には加熱することにより液化する、熱溶融性インクを用いた、いわゆるソリッドインクジェットを用いている。
【0018】
よって、先ず記録動作に先立って、インクを溶融させる必要があるため、受け部38にはヒータが設置されており、ヒータにより加熱されて固体インクが液化する。液化されたインクは還流チューブ40内を還流ポンプ41の作用により吸い上げられ、還流ポンプ40以降は押し上げられつつ、Bkへッド20まで到達する。還流チューブ40中でインクの温度が融点温度以下に低下してしまうとインクが再び固化してしまうので、還流チューブ40も適度に保温されている。また、還流ポンプ41も、電源オフ時などに流体温度が融点以下になった時、復帰できなくなってしまうので、固化したインクを液化できるヒータが組み込まれている。
【0019】
以上により、液体としてBkへッド20まで還流したインクは、へッド内部の液室に送り込まれ、ノズル24の1つ1つに対応して設けられたピエゾ素子等のアクチュエータの圧力によって、ノズル24より吐出される。何れのノズルから吐出するかをつかさどるのは記録へッド制御部105であり、記録へッド制御部105はホストコンピュータ100から与えられた画像情報によりCPU103がノズル毎のデータに変換されたものを受け取って、その動作を行う。以上によりBkヘッド20の所定ノズル24が選択的にインクを吐出できる。なお、Bkへッド20はいわゆるラインヘッドであり、へッド自体の走査は行われず、第1シート10の搬送に同期して吐出を行うことだけで画像形成を行うことが可能である。
【0020】
第1シート10の搬送に同期してBkへッド20が順次インク吐出を行うと、吐出されたインクは第1シート10の外側面に着弾する。第1インクシート10は常温であるため、着弾したインクは急激に融点以下になり、シートの表面で固化する。これにより、シート上でインクが定着する。
表示が終了した後はインクの剥離を行うわけであるが、これは第1シート10の搬送を行うだけで実施される。すなわち、第1シート10が搬送されると、所定圧力を持って第1シート10に圧接されているブレード39が記録された領域に必ずかかり、ブレード39先端が、浸透せずにシート表面で固化していたインクを機械的に引き剥がし、取り除くことができる。引き剥がされた固体のインクは、受け部38に回収される。
ブレード39は第1シート10表面を傷つけない程度の押圧力で保持されるが、材質としては、POMのような高潤滑性樹脂か、あるいは厚みが薄く、柔軟性があるステンレス箔などを使用することができる。
【0021】
以下、最初の手順に戻り、インクは半永久的に循環することができる。
以上の手順でシートの1面への記録が行われるわけであるが、他の3面についても同様の手順で記録が行われる。
すなわち、第1シート10の内側面(ブラックの記録が行われた面と反対側の面)にはシアン色の記録がCへッド21により行われる。Cへッド21は、記録動作が行われた後に記録面がローラと接しないように、第1シート10の進行方向(図1中矢印A方向)からみて第1ローラ12の下流側に配されている。
【0022】
ブラック色の記録とシアン色の記録は1枚のシートの表裏に行われるため、インクの着弾位置が表裏でずれてしまうと、いわゆる色ズレが発生する。そのため、Bkへッド20とCヘッド21の相対的位置が問題となるわけであるが、本実施例においては、表示装置の初期設定状態において同じタイミングでBkへッド20とCへッド21からインクを吐出して、第1シート10上に着弾したそれぞれのインクの相対的距離を測定しておく。そして、その測定結果をメモリ部104に設けられた不揮発性メモリ部に書き込んでおく。以降はこの相対距離を参照して、第1シート10の搬送速度から必要時間差を計算することにより、Bkへッド20とCへッド21の吐出タイミングを所定時間だけずらすことで、表裏で完全に一致した位置に所望の記録を行うことが可能となる。
第2シート11の外側面には、Mヘッド22によりマゼンタ色の記録が行われ、内側面にはYヘッド23によりイエロー色の記録が行われる。Yヘッド23の位置はCへッド21の場合と同様で、第2シート11の搬送方向(図1中矢印A方向)からみて第5ローラ16の下流側に配されている。
【0023】
また、Bkへッド20およびCへッド21の関係と同様に、Mへッド22とYヘッド23の相対距離は初期設定状態において予め測定され、その結果が不揮発性メモリに格納されている。そのデータを用いてMへッド22とYヘッド23は所定時間だけ吐出タイミングがずれて記録され、表裏で完全に一致した位置に所望の記録を行うことが可能である。
また、それぞれ4つの剥離ユニットは、図1に示すような位置に配されており、特にC剥離ユニット31およびY剥離ユニット33は、第1シート10および第2シート11の搬送方向から見て、それぞれ第4ローラ15および第6ローラ17の上流側に配されている。このような配置により、インクがシートとローラの間に挟まれて圧縮されてしまうこともない。
【0024】
ここで、第1シート10および第2シート11は双方とも透明なため、そのままだと図1中矢印B方向から見たら、表示装置内部が透けて見えてしまう。それを防止するため、第2シート11の内側の、表示窓51aに対向する部分には、バックライトユニット50が配されている。バックライトユニット50は基本的に均一な白色光を発光するようになっており、その表面は光拡散板などが設けられて照度の均一化が図られている。
【0025】
なお、バックライトユニット50を使用すると、自照式の表示装置となり、周囲が暗くても表示が判読可能になる利点があるが、本発明はこれには拘束されず、バックライトユニット50の位置に、単なる反射板を配して構成することも可能である。反射板はバックライトユニット50と同様に基本的に白色であり、均一に比較的高い反射率を持った表面を持っている。これにより、周囲が比較的明るい場所であれば、周囲光が反射板まで到達するので、反射板でその光が反射し、表示部が判読可能となる、いわゆる反射式とすることもできる。
【0026】
また、第1シート10と第2シート11の間隔は可能な限り少なくできるように設定されている。具体的には、本実施例の場合は第1ローラ12および第4ローラ15と、第5ローラ16および第6ローラ17の相対的位置を管理することにより、第1シート10の内側と第2シート11の外側が互いに接してしまわない、最小距離Lに配されている。これは視差による色ズレを防止するためである。すなわち、表示装置1を正面から見ている場合はよいが、やや角度のある位置(正面を0°として、θ°ずれた位置とする)から本表示装置を見た場合、L×tanθ分だけ2枚のシートがずれて見えるからである。Lを極力小さくすることによって、θによる影響を少なくしている。
以上に本表示装置の構成概略を説明した。
【0027】
次に図4および図6を用いて、更に詳細な記録動作を説明する。図4は本実施例の表示装置のシートセンサ52近傍を部分的に示した、模式的斜視図である。同図において、53は記録開始に先立って第1シート10にブラック色で記録された第1シート先頭マーカ、54は記録開始に先立って第2シート11にマゼンタ色で記録された第2シート先頭マーカである。
【0028】
以下、図6のフローチャートに沿って、記録動作シーケンスを説明する。
ホストコンピュータ100の指令に従って記録開始命令が送信されてくると、インターフェース部101および受信バッファ102を介して、命令がCPU103に伝えられる。記録開始命令によりCPU103は順次表示データを受信してメモリ部104にデータを展開する(S10)。所定のデータ容量になったら、表示装置の記録動作が開始する。
【0029】
最初に、S11に従い、Bkへッド20により第1シート10に第1シート先端マーカ53を記録する。同時に、S12に従い、Mへッド22により第2シート11に第2シート先端マーカ54を記録する。これは、後の工程で、第1シート先端マーカ53および第2シート先端マーカ54を位置合わせすることにより、記録終了後に2枚のシートの位置を合わせることが可能となり、色ズレを防止するためである。
【0030】
次に、S13に従い、第1シート10および第2シート11の搬送を開始する。前述したごとく、それぞれのシートはCPU103の指令により、モータ制御部110を介して第1シートモータ111および第2シートモータ112をそれぞれ駆動することによるものである。
【0031】
次に、S14に従い、第1シート10の搬送速度に同期してBkへッド20およびCヘッド21を駆動する。同様に、第2シート11の搬送速度に同期してMへッド22およびYへッド23を駆動する。前述のごとく、4つのへッドはCPU103の指令により、記録へッド制御部105を介して駆動されるものである。
【0032】
次に、S15に従い、それぞれのへッドに対する表示データの転送が終了するまで、シートの搬送とそれに同期したへッドの駆動を繰り返して記録を行う。
表示データの記録が終了したら、S16に従って、所定表示位置まで2枚のシートを搬送し続ける。
【0033】
それぞれのシートの所定位置を判定するために、記録動作開始に先立って記録を行った、第1シート先頭マーカ53と第2シート先端マーカ54を使用する。第1シート10の記録位置を検知するために、第1シート先端マーカ53を光学式のシートセンサ52で検知できるまで第1シートモータ111を駆動する。第1シート先端マーカ53が検知できたら、さらに必要な搬送量をモータ制御部110に指示することにより、所望の位置まで第1シート10を搬送してから(S17)搬送停止する(S19)。
【0034】
同様に、第2シート11の記録位置を検知するために、第2シート先端マーカ54をシートセンサ52(第1シートを検知するのとは別のディテクタを備えている)で検知するまで第2シートモータ112を駆動する。第2シート先端マーカ54が検知できたら、さらに必要な搬送量をモータ制御部110に指示することにより、所望の位置まで第2シート11を搬送してから(S18)搬送停止する(S20)。
以上の動作により、所定の表示位置に、第1シート10と第2シート11が位置合わせされた状態で動作が停止して、記録動作が終了する。
【0035】
ここまでの動作で、第1シート10の表裏で位置合わせされた状態でそれぞれブラック色とシアン色の画像が形成され、その第1シート10の画像と位置合わせされた状態で、第2シート11の表裏で位置合わせされた状態でそれぞれマゼンタ色とイエロー色の画像が形成される。すなわち、4色それぞれ独立に記録された画像が、完全に位置合わせされた状態で、表示窓51a部に停止することになる。この状態を図1矢印B方向から観察することにより、フルカラー画像として認識することができる。
【0036】
なお、前述したが、記録動作に伴って、それぞれの剥離ユニットのブレード39の作用により、既に記録されていた画像は順次剥離・消去される。よって、特に剥離・消去動作というシーケンスは設けなくても、表示終了後の画像は自動的に消去される。また、インク等の画像形成物質は循環・再利用が可能となる。
以上に本表示装置の記録動作を説明した。
上記のように表示装置を構成することにより、以下のような効果が得られる。すなわち、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
【0037】
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う、反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【0038】
(第二実施例)
上記第一実施例においては、画像形成物質として熱溶融性のインクを用いた、いわゆるソリッドインクジェット記録方式を適用しているが、本発明はこれには拘束されず、他の記録方式を適用することも可能である。
第二実施例では、熱溶融性のインクの代わりに常温にてゲル状態であるインクを使用して画像形成物質とする。液体と固体の中間的状態であるゲル状態の物質は、適度に流動性があり、第一実施例の表示装置とほぼ同一の構成で実施可能である。但し、固体から液体への相変化に熱を使用する必要がないため、剥離ユニット、還流部、ヘッド等に使用されていたヒータは特に組み込まなくてもよい。また、ゲル状物質としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル系等の水溶性ポリマーに着色したもの等を使用することができ、その粘度はおよそ0.1〜100Ps程度に調整されている。このようなゲル状物質を第一実施例と同様の、ピエゾ素子等の圧力によりノズルから吐出するへッドを用いて表示媒体上に付着させて画像形成物質とするものである。先述のごとく、ゲル状物質は固体的性質も併せ持つため、表示媒体上に微少体積ずつ付着された部分は、重力等によって流れ出すこともないので、画像表示することが可能である。また、表示終了後は、第一実施例のブレード39と同等、あるいはさらに柔軟性のある高分子体で形成されたブレードによって、剥離ユニット中に回収され、還流部によって再度へッドまで還流される。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0039】
(第三実施例)
上記第一および第二実施例以外にも、他の記録方式を適用することも可能である。
第三実施例では、インクに熱を付与することで気泡を発生させ、前記気泡の発生に基づき、インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を備えたへッドにより、水溶性インクを吐出するインクジェット記録方式とすることも可能である。しかしながら、このような水溶性インクを使用した場合には、シート上にインクが付着した後、インク中の水等揮発成分が蒸発し、乾燥することで記録が行われる。そのため、ブレード39等で剥離し、剥離ユニット内に固化したインクを回収しても、還流・再利用することはできない。そこで、インクの不揮発性物質に、蒸発してしまった揮発成分を再度添加し、希釈することで還流・再利用を可能とする。
【0040】
図7は第三実施例の表示装置にかかる、記録および回収系の一例を示す模式的斜視図である。
図7は4つある記録および回収系のうち、代表としてブラックインクのものを示しているが、他の3色も同様の構成である。同図において、42は希釈剤タンクである。
Bkへッド20から熱エネルギーにより発生した気泡の圧力で吐出されたインクが、前述のごとくシートに付着して表示され、表示後にブレード39により剥離されると、揮発成分が蒸発して固化したインクが受け部38に回収される。回収動作に伴って、希釈剤タンク42より適量の希釈剤が受け部38内のインクに添加され、Bkヘッド20から吐出される前のインクと同等の状態に復帰する。復帰したインクは還流チューブ40を介して、還流ポンプ41の作用によりBkへッド20まで還流され、再利用される。
なお、希釈剤タンク42内の希釈剤は揮発性物質であり、記録動作のたびに蒸発してしまうので、消耗品として必要に応じて追加していく必要がある。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0041】
(第四実施例)
上記第一実施例においては、2枚のシートを用いてフルカラー表示を実現していたが、本発明はこれには拘束されず、さらに多くのシートを用いて表示を行うことも可能である。
図8に、4枚のシートを用いた場合の表示装置の構成を示す模式的側面図を示す。同図において、18は第3シート、19は第4シートであり、その他図1と同一の機能部品の説明は省略する。
本実施例の場合には、透明なシートは第1シート10、第2シート11、第3シート18であり、第4シート19は白色の着色がされたシートとしている。このように構成することにより、第一実施例で必要となっていたバックライトユニット50あるいは反射板を不要としている。すなわち、第4シート19を反射板として利用することにより、反射型表示装置として構成している。
【0042】
なお、本実施例においては、記録プロセスは第一実施例と同様のソリッドインクジェット記録を想定しているが、本実施例の構成にすることにより、一枚のシートの表裏に記録を行えないようなプロセスを用いる場合でも、本発明の構成を適用することが可能となる。そのようなプロセスは、例えば静電気力を利用するようなプロセス、磁力を利用するようなプロセスが考えられる。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、上記の通り構成された本発明の表示装置では、複数枚のベルト状エンドレス表示媒体に画像形成物質を付着させ、重ねて表示し、表示終了後は画像形成物質を剥離・再利用するように構成したので、以下のような効果が得られる。
すなわち、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
【0044】
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う、反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である表示装置の構成を示す模式的側面図である。
【図2】本発明の実施の一形態である表示装置の構成を示す模式的正面図である。
【図3】本発明の実施の一形態である表示装置の記録機構部を示す模式的斜視図である。
【図4】本発明の実施の一形態である表示装置の位置合わせ機構部を示す模式的斜視図である。
【図5】本発明の実施の一形態である表示装置の制御部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の一形態である表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第三実施例の記録機構部を示す模式的斜視図である。
【図8】本発明の第四実施例の表示装置の構成を示す模式的側面図である。
【図9】従来例を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
1:表示装置
10:第1シート
11:第2シート
12:第1ローラ
13:第2ローラ
14:第3ローラ
15:第4ローラ
16:第5ローラ
17:第6ローラ
18:第3シート
19:第4シート
20:Bkへッド
21:Cへッド
22:Mヘッド
23:Yへッド
24:ノズル
30:Bk剥離ユニット
31:C剥離ユニット
32:M剥離ユニット
33:Y剥離ユニット
34:Bk還流部
35:C還流部
36:M還流部
37:Y還流部
38:受け部
39:ブレード
40:還流チューブ
41:還流ポンプ
42:希釈剤タンク
50:バックライトユニット
51:筐体
51a:表示窓
52:シートセンサ
53:第1シート先頭マーカ
54:第2シート先頭マーカ
100:ホストコンピュータ
101:インターフェイス部
102:受信バッファ
103:CPU
104:メモリ部
105:記録へッド制御部
106:Bkヘッド
107:Yへッド
108:Mへッド
109:Cへッド
110:モータ制御部
111:第1シートモータ
112:第2シートモータ
113:センサ制御部
114:第1シートセンサ
115:第2シートセンサ
116:ポンプ制御部
117:Bkポンプ
118:Yポンプ
119:Mポンプ
120:Cポンプ
121:バックライト制御部
122:バックライト
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置に関するものであり、表示シートに画像情報を記録して表示を行い、表示終了後にはその画像を消去して新たな画像を表示することを可能にした、情報表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来表示シートに画像を記録し表示した後、消去して何度でも画像表示を行えるようにした装置として、マグネスタイラス技術を用い導電性磁性トナーをベルト状のエンドレスシートに静電的に吸着させることでトナー画像を形成し、シートを移動させてトナー画像を表示し、表示終了後にトナーとシートの静電気力を除去してトナー画像を消去かつトナーを回収・再利用させるものが一般的である。
【0003】
図9は前記従来例を示す、模式的側断面図である。同図において、801は記録電極、802は導電性磁性トナー、803は記録媒体であり、記録媒体は表面誘電層、抵抗層、導電層、支持層から成り立っている。また、804は画像形成ユニット、805は回路基板、806はクリーニングブラシ、807は回転磁石、808は非磁性円筒、809は記録媒体搬送用の搬送ローラ、810は表示窓、811は本体フレームである。
【0004】
この構成において、回転磁石807を回転させることによって、画像形成物質である導電性磁性トナー802を非磁性円筒808上で搬送し、これを磁性体で構成される記録電極801上に供給する。そして、記録媒体803の導電層と記録電極801との間に、回路基板805によって発生させた画像信号に対応する電圧を印加し、トナー802に誘起した電荷により、記録媒体803へトナー802を静電気的に付着させて画像を形成する。なお、一度形成された画像は、エンドレスベルト状の記録媒体803を1回転させることによって元の位置に戻され、トナー802はクリーニング用ブラシ806によって記録媒体803から掻き落とされ、ブラシ806の直下に設置された記録電極801上に回収され、記録媒体803を再利用しようとしたものである。
【0005】
また、インクジェット記録技術を応用した装置として、例えば特開平11−305692号公報に開示される技術のごとく、ベルト状表示シートに熱溶融性インクを用いて画像記録を行い、表示終了後にローラ状刃物でインクを除去する方式が提案されている。
さらには、同じくインクジェット記録方式を応用した装置として、エンドレスベルト状の記録媒体に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを吐出してカラー画像を形成し、表示終了後にクリーニングローラにより画像を消去し、次回表示に備えるように構成する方式が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例のうちマグネスタイラス技術を用いた方式においては、トナーに磁性が必要なために黒以外の色の着色が困難であり、カラー画像の表示ができないという問題があった。
また、熱溶融性インクを用いた表示装置あるいはインクジェット記録の後にクリーニングローラによって画像を消去する方式においてはカラー表示化が可能であるが、画像消去後に画像形成物質が混ざってしまい、画像形成物質の再利用が難しいという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明においては、ベルト状エンドレス表示媒体に画像形成物質を付着させ表示を行う表示装置において、複数のベルト状エンドレス表示媒体を畳重して配し、表示に供することにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0008】
また、表示観察側から見て少なくとも最も奥に位置するベルト状エンドレス表示媒体以外を略透明材質で構成し、それぞれの表示媒体に異なった色の画像形成物質を付着させることにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、2枚の略透明材料で構成されたベルト状エンドレス表示媒体の表裏合計4面に、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像形成物質を付着させ、フルカラー表示を行うことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0009】
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体に付着した画像形成物質を剥離させて、次回の表示に再度該画像形成物質を利用することにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の自照式照明板を配したことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
また、前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の高反射率板を配したことにより、前記問題点を解決しようとするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の通り構成された本発明の記録装置では、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【0011】
【実施例】
(第一実施例)
次に前記手段を適用した表示装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を適用した表示装置の一実施例を示す模式的側断面図である。同図において、1は表示装置全体、10はブラックおよびシアンを記録する表示媒体である第1シート、11はマゼンタおよびイエローを記録する表示媒体である第2シート、12、13、14、15はエンドレスベルト状の第1シート10を捲回して搬送する、それぞれ第1ローラ、第2ローラ、第3ローラ、第4ローラ、16、17は同様にエンドレスベルト状の第2シート11を捲回して搬送する、それぞれ第5ローラ、第6ローラ、20はブラックの画像形成物質を吐出するBkへッド、21はシアンの画像形成物質を吐出するCへッド、22はマゼンタの画像形成物質を吐出するMヘッド、23はイエローの画像形成物質を吐出するYへッド、30は表示終了後にブラックの画像形成物質を剥離・回収するBk剥離ユニット、31は表示終了後にシアンの画像形成物質を剥離・回収するC剥離ユニット、32は表示終了後にマゼンタの画像形成物質を剥離・回収するM剥離ユニット、33は表示終了後にイエローの画像形成物質を剥離・回収するY剥離ユニット、50は第2シート11の更に奥側に配されたバックライトユニット、51は表示装置の外装となる筐体、51aは筐体51に開けられた表示窓である。
【0012】
また、図2は本発明を適用した表示装置の一実施例を示す、模式的正面図である。
同図において、34、35、36、37はそれぞれの剥離ユニットで回収された画像形成物質をへッドに還流するための、それぞれBk還流部、C還流部、M還流部、Y還流部、52は第1シート10と第2シート11の搬送位置を検出するシートセンサである。
また、図5に本発明を適用した表示装置の一実施例の制御部ブロック図を示す。同図において、100は本表示装置に画像信号を与えるホストコンピュータ、101はホストコンピュータからの信号を受信するインターフェイス部、102は受信した信号を一時的に保存する受信バッファ、103は表示装置全体の制御をつかさどるCPU、104は画像データ等の展開あるいは固定データを格納するメモリ部、105は記録へッドへの信号送受信をつかさどる記録ヘッド制御部、110は2つのモータ動作を制御するモータ制御部、111は第1シート10を搬送する第4ローラ15を駆動するための第1モータ、112は第2シート11を搬送する第6ローラ17を駆動するための第2モータ、113はセンサ制御をつかさどるセンサ制御部、114は第1シートの位置を検出する第1シートセンサ、115は第2シートの位置を検出する第2シートセンサ、116は還流部に設けられたポンプを制御するポンプ制御部、117、118、119、120はそれぞれ画像形成物質を還流するためのBkポンプ、Yポンプ、Mポンプ、Cポンプ、121はバックライトユニット50を制御するバックライト制御部である。
【0013】
以上の図面を用いて、先ず本表示装置の構成概略を説明する。
表示される画像は基本的に第1シート10および第2シート11の双方に、関連性を持って記録される。そして、筐体51に設けられた表示窓51aを通して、図1矢印B方向から眺めることにより、記録された情報を見ることが可能となる。
【0014】
第1シート10および第2シート11は透明材質のフィルムでできており、その材質としては、例えばPETあるいはPC等の可撓性のある薄いシートを用いることができる。また、画像形成物質を付着させた後剥離する必要があるため、画像形成物質がシートに浸透しないよう、難浸透性の材質が選ばれる。さらには、背反する付着性と易剥離性を両立するため、後述するインクジェット記録へッドから吐出されたインクが付着後に流れ出したり、付着しなかったりすることのない程度に剥離剤が塗布されており、インク付着後の剥離を容易にしている。
【0015】
上記のようなシートをエンドレスベルト状に成型し、駆動及び従動する複数本のローラに捲回して適度なテンションを与え張架する。第1シート10は第2シート11の外側に配置されるため、Uターン部を広く取る必要があるので、合計4本のローラにより支持される。第1シート10を搬送するためには何れかのローラを駆動する必要があるが、ここではローラ間でシートが弛んだり、テンションが掛かりすぎたりしないように、1本のローラだけ駆動するように構成している。すなわち、第1ローラ12、第2ローラ13、第3ローラ14が従動ローラであり、第1シートモータ111(図1、2では不図示)により駆動される第4ローラ15によって第1シート10は搬送される。エンドレス形状のベルトを同一方向に搬送するため、第1シート10が軸方向にずれていく、いわゆるスキューを防止するため、各ローラには若干のクラウン形状を与えるようにしてもよい。また、本実施例においては、ローラの両端にフランジを設けている。また、基本的にはスキューを誘発しないように各ローラは平行度に注意を払って配置されているが、発生したスキューを積極的にキャンセルするために、何れかのローラの角度を制御可能にし、スキュー量を検知してそれに応じてローラ角度を変更し、スキュー防止するように構成することも可能である。
【0016】
同様に第2シート11は第5ローラ16と第6ローラ17間に適度なテンションを持って張架されている。第2シートの搬送は、第2シートモータ112(図1、2では不図示)により駆動される第6ローラ17の回転によって行われる。スキュー管理に関しても第1シート10と同様である。
以上のように張架された、2枚の透明シートにインクを付着させることにより記録動作を実施していく。
【0017】
次に、図3を用いて、本実施例の表示装置の記録および回収系の説明を行う。図3は4つある記録および回収系のうち、代表としてブラックインクのものを示しているが、他の3色も同様の構成である。同図において、24はBkへッド20に多数設けられたノズル、38は剥離されたインクを回収する受け部、39は第1シート10からインクを剥離させるためのブレード、40は受け部38に溜まったインクをBkへッド20に還流するための還流チューブ、41は重力に逆らってインクを還流させるための還流ポンプである。
本実施例においては、インクとして、常温で固体であり、記録を行う際には加熱することにより液化する、熱溶融性インクを用いた、いわゆるソリッドインクジェットを用いている。
【0018】
よって、先ず記録動作に先立って、インクを溶融させる必要があるため、受け部38にはヒータが設置されており、ヒータにより加熱されて固体インクが液化する。液化されたインクは還流チューブ40内を還流ポンプ41の作用により吸い上げられ、還流ポンプ40以降は押し上げられつつ、Bkへッド20まで到達する。還流チューブ40中でインクの温度が融点温度以下に低下してしまうとインクが再び固化してしまうので、還流チューブ40も適度に保温されている。また、還流ポンプ41も、電源オフ時などに流体温度が融点以下になった時、復帰できなくなってしまうので、固化したインクを液化できるヒータが組み込まれている。
【0019】
以上により、液体としてBkへッド20まで還流したインクは、へッド内部の液室に送り込まれ、ノズル24の1つ1つに対応して設けられたピエゾ素子等のアクチュエータの圧力によって、ノズル24より吐出される。何れのノズルから吐出するかをつかさどるのは記録へッド制御部105であり、記録へッド制御部105はホストコンピュータ100から与えられた画像情報によりCPU103がノズル毎のデータに変換されたものを受け取って、その動作を行う。以上によりBkヘッド20の所定ノズル24が選択的にインクを吐出できる。なお、Bkへッド20はいわゆるラインヘッドであり、へッド自体の走査は行われず、第1シート10の搬送に同期して吐出を行うことだけで画像形成を行うことが可能である。
【0020】
第1シート10の搬送に同期してBkへッド20が順次インク吐出を行うと、吐出されたインクは第1シート10の外側面に着弾する。第1インクシート10は常温であるため、着弾したインクは急激に融点以下になり、シートの表面で固化する。これにより、シート上でインクが定着する。
表示が終了した後はインクの剥離を行うわけであるが、これは第1シート10の搬送を行うだけで実施される。すなわち、第1シート10が搬送されると、所定圧力を持って第1シート10に圧接されているブレード39が記録された領域に必ずかかり、ブレード39先端が、浸透せずにシート表面で固化していたインクを機械的に引き剥がし、取り除くことができる。引き剥がされた固体のインクは、受け部38に回収される。
ブレード39は第1シート10表面を傷つけない程度の押圧力で保持されるが、材質としては、POMのような高潤滑性樹脂か、あるいは厚みが薄く、柔軟性があるステンレス箔などを使用することができる。
【0021】
以下、最初の手順に戻り、インクは半永久的に循環することができる。
以上の手順でシートの1面への記録が行われるわけであるが、他の3面についても同様の手順で記録が行われる。
すなわち、第1シート10の内側面(ブラックの記録が行われた面と反対側の面)にはシアン色の記録がCへッド21により行われる。Cへッド21は、記録動作が行われた後に記録面がローラと接しないように、第1シート10の進行方向(図1中矢印A方向)からみて第1ローラ12の下流側に配されている。
【0022】
ブラック色の記録とシアン色の記録は1枚のシートの表裏に行われるため、インクの着弾位置が表裏でずれてしまうと、いわゆる色ズレが発生する。そのため、Bkへッド20とCヘッド21の相対的位置が問題となるわけであるが、本実施例においては、表示装置の初期設定状態において同じタイミングでBkへッド20とCへッド21からインクを吐出して、第1シート10上に着弾したそれぞれのインクの相対的距離を測定しておく。そして、その測定結果をメモリ部104に設けられた不揮発性メモリ部に書き込んでおく。以降はこの相対距離を参照して、第1シート10の搬送速度から必要時間差を計算することにより、Bkへッド20とCへッド21の吐出タイミングを所定時間だけずらすことで、表裏で完全に一致した位置に所望の記録を行うことが可能となる。
第2シート11の外側面には、Mヘッド22によりマゼンタ色の記録が行われ、内側面にはYヘッド23によりイエロー色の記録が行われる。Yヘッド23の位置はCへッド21の場合と同様で、第2シート11の搬送方向(図1中矢印A方向)からみて第5ローラ16の下流側に配されている。
【0023】
また、Bkへッド20およびCへッド21の関係と同様に、Mへッド22とYヘッド23の相対距離は初期設定状態において予め測定され、その結果が不揮発性メモリに格納されている。そのデータを用いてMへッド22とYヘッド23は所定時間だけ吐出タイミングがずれて記録され、表裏で完全に一致した位置に所望の記録を行うことが可能である。
また、それぞれ4つの剥離ユニットは、図1に示すような位置に配されており、特にC剥離ユニット31およびY剥離ユニット33は、第1シート10および第2シート11の搬送方向から見て、それぞれ第4ローラ15および第6ローラ17の上流側に配されている。このような配置により、インクがシートとローラの間に挟まれて圧縮されてしまうこともない。
【0024】
ここで、第1シート10および第2シート11は双方とも透明なため、そのままだと図1中矢印B方向から見たら、表示装置内部が透けて見えてしまう。それを防止するため、第2シート11の内側の、表示窓51aに対向する部分には、バックライトユニット50が配されている。バックライトユニット50は基本的に均一な白色光を発光するようになっており、その表面は光拡散板などが設けられて照度の均一化が図られている。
【0025】
なお、バックライトユニット50を使用すると、自照式の表示装置となり、周囲が暗くても表示が判読可能になる利点があるが、本発明はこれには拘束されず、バックライトユニット50の位置に、単なる反射板を配して構成することも可能である。反射板はバックライトユニット50と同様に基本的に白色であり、均一に比較的高い反射率を持った表面を持っている。これにより、周囲が比較的明るい場所であれば、周囲光が反射板まで到達するので、反射板でその光が反射し、表示部が判読可能となる、いわゆる反射式とすることもできる。
【0026】
また、第1シート10と第2シート11の間隔は可能な限り少なくできるように設定されている。具体的には、本実施例の場合は第1ローラ12および第4ローラ15と、第5ローラ16および第6ローラ17の相対的位置を管理することにより、第1シート10の内側と第2シート11の外側が互いに接してしまわない、最小距離Lに配されている。これは視差による色ズレを防止するためである。すなわち、表示装置1を正面から見ている場合はよいが、やや角度のある位置(正面を0°として、θ°ずれた位置とする)から本表示装置を見た場合、L×tanθ分だけ2枚のシートがずれて見えるからである。Lを極力小さくすることによって、θによる影響を少なくしている。
以上に本表示装置の構成概略を説明した。
【0027】
次に図4および図6を用いて、更に詳細な記録動作を説明する。図4は本実施例の表示装置のシートセンサ52近傍を部分的に示した、模式的斜視図である。同図において、53は記録開始に先立って第1シート10にブラック色で記録された第1シート先頭マーカ、54は記録開始に先立って第2シート11にマゼンタ色で記録された第2シート先頭マーカである。
【0028】
以下、図6のフローチャートに沿って、記録動作シーケンスを説明する。
ホストコンピュータ100の指令に従って記録開始命令が送信されてくると、インターフェース部101および受信バッファ102を介して、命令がCPU103に伝えられる。記録開始命令によりCPU103は順次表示データを受信してメモリ部104にデータを展開する(S10)。所定のデータ容量になったら、表示装置の記録動作が開始する。
【0029】
最初に、S11に従い、Bkへッド20により第1シート10に第1シート先端マーカ53を記録する。同時に、S12に従い、Mへッド22により第2シート11に第2シート先端マーカ54を記録する。これは、後の工程で、第1シート先端マーカ53および第2シート先端マーカ54を位置合わせすることにより、記録終了後に2枚のシートの位置を合わせることが可能となり、色ズレを防止するためである。
【0030】
次に、S13に従い、第1シート10および第2シート11の搬送を開始する。前述したごとく、それぞれのシートはCPU103の指令により、モータ制御部110を介して第1シートモータ111および第2シートモータ112をそれぞれ駆動することによるものである。
【0031】
次に、S14に従い、第1シート10の搬送速度に同期してBkへッド20およびCヘッド21を駆動する。同様に、第2シート11の搬送速度に同期してMへッド22およびYへッド23を駆動する。前述のごとく、4つのへッドはCPU103の指令により、記録へッド制御部105を介して駆動されるものである。
【0032】
次に、S15に従い、それぞれのへッドに対する表示データの転送が終了するまで、シートの搬送とそれに同期したへッドの駆動を繰り返して記録を行う。
表示データの記録が終了したら、S16に従って、所定表示位置まで2枚のシートを搬送し続ける。
【0033】
それぞれのシートの所定位置を判定するために、記録動作開始に先立って記録を行った、第1シート先頭マーカ53と第2シート先端マーカ54を使用する。第1シート10の記録位置を検知するために、第1シート先端マーカ53を光学式のシートセンサ52で検知できるまで第1シートモータ111を駆動する。第1シート先端マーカ53が検知できたら、さらに必要な搬送量をモータ制御部110に指示することにより、所望の位置まで第1シート10を搬送してから(S17)搬送停止する(S19)。
【0034】
同様に、第2シート11の記録位置を検知するために、第2シート先端マーカ54をシートセンサ52(第1シートを検知するのとは別のディテクタを備えている)で検知するまで第2シートモータ112を駆動する。第2シート先端マーカ54が検知できたら、さらに必要な搬送量をモータ制御部110に指示することにより、所望の位置まで第2シート11を搬送してから(S18)搬送停止する(S20)。
以上の動作により、所定の表示位置に、第1シート10と第2シート11が位置合わせされた状態で動作が停止して、記録動作が終了する。
【0035】
ここまでの動作で、第1シート10の表裏で位置合わせされた状態でそれぞれブラック色とシアン色の画像が形成され、その第1シート10の画像と位置合わせされた状態で、第2シート11の表裏で位置合わせされた状態でそれぞれマゼンタ色とイエロー色の画像が形成される。すなわち、4色それぞれ独立に記録された画像が、完全に位置合わせされた状態で、表示窓51a部に停止することになる。この状態を図1矢印B方向から観察することにより、フルカラー画像として認識することができる。
【0036】
なお、前述したが、記録動作に伴って、それぞれの剥離ユニットのブレード39の作用により、既に記録されていた画像は順次剥離・消去される。よって、特に剥離・消去動作というシーケンスは設けなくても、表示終了後の画像は自動的に消去される。また、インク等の画像形成物質は循環・再利用が可能となる。
以上に本表示装置の記録動作を説明した。
上記のように表示装置を構成することにより、以下のような効果が得られる。すなわち、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
【0037】
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う、反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【0038】
(第二実施例)
上記第一実施例においては、画像形成物質として熱溶融性のインクを用いた、いわゆるソリッドインクジェット記録方式を適用しているが、本発明はこれには拘束されず、他の記録方式を適用することも可能である。
第二実施例では、熱溶融性のインクの代わりに常温にてゲル状態であるインクを使用して画像形成物質とする。液体と固体の中間的状態であるゲル状態の物質は、適度に流動性があり、第一実施例の表示装置とほぼ同一の構成で実施可能である。但し、固体から液体への相変化に熱を使用する必要がないため、剥離ユニット、還流部、ヘッド等に使用されていたヒータは特に組み込まなくてもよい。また、ゲル状物質としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル系等の水溶性ポリマーに着色したもの等を使用することができ、その粘度はおよそ0.1〜100Ps程度に調整されている。このようなゲル状物質を第一実施例と同様の、ピエゾ素子等の圧力によりノズルから吐出するへッドを用いて表示媒体上に付着させて画像形成物質とするものである。先述のごとく、ゲル状物質は固体的性質も併せ持つため、表示媒体上に微少体積ずつ付着された部分は、重力等によって流れ出すこともないので、画像表示することが可能である。また、表示終了後は、第一実施例のブレード39と同等、あるいはさらに柔軟性のある高分子体で形成されたブレードによって、剥離ユニット中に回収され、還流部によって再度へッドまで還流される。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0039】
(第三実施例)
上記第一および第二実施例以外にも、他の記録方式を適用することも可能である。
第三実施例では、インクに熱を付与することで気泡を発生させ、前記気泡の発生に基づき、インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を備えたへッドにより、水溶性インクを吐出するインクジェット記録方式とすることも可能である。しかしながら、このような水溶性インクを使用した場合には、シート上にインクが付着した後、インク中の水等揮発成分が蒸発し、乾燥することで記録が行われる。そのため、ブレード39等で剥離し、剥離ユニット内に固化したインクを回収しても、還流・再利用することはできない。そこで、インクの不揮発性物質に、蒸発してしまった揮発成分を再度添加し、希釈することで還流・再利用を可能とする。
【0040】
図7は第三実施例の表示装置にかかる、記録および回収系の一例を示す模式的斜視図である。
図7は4つある記録および回収系のうち、代表としてブラックインクのものを示しているが、他の3色も同様の構成である。同図において、42は希釈剤タンクである。
Bkへッド20から熱エネルギーにより発生した気泡の圧力で吐出されたインクが、前述のごとくシートに付着して表示され、表示後にブレード39により剥離されると、揮発成分が蒸発して固化したインクが受け部38に回収される。回収動作に伴って、希釈剤タンク42より適量の希釈剤が受け部38内のインクに添加され、Bkヘッド20から吐出される前のインクと同等の状態に復帰する。復帰したインクは還流チューブ40を介して、還流ポンプ41の作用によりBkへッド20まで還流され、再利用される。
なお、希釈剤タンク42内の希釈剤は揮発性物質であり、記録動作のたびに蒸発してしまうので、消耗品として必要に応じて追加していく必要がある。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0041】
(第四実施例)
上記第一実施例においては、2枚のシートを用いてフルカラー表示を実現していたが、本発明はこれには拘束されず、さらに多くのシートを用いて表示を行うことも可能である。
図8に、4枚のシートを用いた場合の表示装置の構成を示す模式的側面図を示す。同図において、18は第3シート、19は第4シートであり、その他図1と同一の機能部品の説明は省略する。
本実施例の場合には、透明なシートは第1シート10、第2シート11、第3シート18であり、第4シート19は白色の着色がされたシートとしている。このように構成することにより、第一実施例で必要となっていたバックライトユニット50あるいは反射板を不要としている。すなわち、第4シート19を反射板として利用することにより、反射型表示装置として構成している。
【0042】
なお、本実施例においては、記録プロセスは第一実施例と同様のソリッドインクジェット記録を想定しているが、本実施例の構成にすることにより、一枚のシートの表裏に記録を行えないようなプロセスを用いる場合でも、本発明の構成を適用することが可能となる。そのようなプロセスは、例えば静電気力を利用するようなプロセス、磁力を利用するようなプロセスが考えられる。
以上のように表示装置を構成することにより、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、上記の通り構成された本発明の表示装置では、複数枚のベルト状エンドレス表示媒体に画像形成物質を付着させ、重ねて表示し、表示終了後は画像形成物質を剥離・再利用するように構成したので、以下のような効果が得られる。
すなわち、カラー表示を行うことが可能となり、多彩な表示をすることができるようになる。
【0044】
また、表示終了後の画像形成物質剥離後にもそれぞれの画像形成物質が混ざり合うことがなく、再利用が可能となるため、経済性が良好となる。
また、表示媒体の裏側に照明板を配したので、周囲の環境によらず鮮明な表示を行うことが可能となる。
また、表示媒体の裏側に反射板を配した場合は、周囲光を反射して鮮明な表示を行う、反射式表示装置として利用できるので、経済的な運用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である表示装置の構成を示す模式的側面図である。
【図2】本発明の実施の一形態である表示装置の構成を示す模式的正面図である。
【図3】本発明の実施の一形態である表示装置の記録機構部を示す模式的斜視図である。
【図4】本発明の実施の一形態である表示装置の位置合わせ機構部を示す模式的斜視図である。
【図5】本発明の実施の一形態である表示装置の制御部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の一形態である表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第三実施例の記録機構部を示す模式的斜視図である。
【図8】本発明の第四実施例の表示装置の構成を示す模式的側面図である。
【図9】従来例を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
1:表示装置
10:第1シート
11:第2シート
12:第1ローラ
13:第2ローラ
14:第3ローラ
15:第4ローラ
16:第5ローラ
17:第6ローラ
18:第3シート
19:第4シート
20:Bkへッド
21:Cへッド
22:Mヘッド
23:Yへッド
24:ノズル
30:Bk剥離ユニット
31:C剥離ユニット
32:M剥離ユニット
33:Y剥離ユニット
34:Bk還流部
35:C還流部
36:M還流部
37:Y還流部
38:受け部
39:ブレード
40:還流チューブ
41:還流ポンプ
42:希釈剤タンク
50:バックライトユニット
51:筐体
51a:表示窓
52:シートセンサ
53:第1シート先頭マーカ
54:第2シート先頭マーカ
100:ホストコンピュータ
101:インターフェイス部
102:受信バッファ
103:CPU
104:メモリ部
105:記録へッド制御部
106:Bkヘッド
107:Yへッド
108:Mへッド
109:Cへッド
110:モータ制御部
111:第1シートモータ
112:第2シートモータ
113:センサ制御部
114:第1シートセンサ
115:第2シートセンサ
116:ポンプ制御部
117:Bkポンプ
118:Yポンプ
119:Mポンプ
120:Cポンプ
121:バックライト制御部
122:バックライト
Claims (10)
- ベルト状エンドレス表示媒体に画像形成物質を付着させ表示を行う表示装置において、複数のベルト状エンドレス表示媒体を畳重して配設し、表示に供することを特徴とする表示装置。
- 表示観察側から見て少なくとも最も奥に位置するベルト状エンドレス表示媒体以外を略透明材質で構成し、それぞれの表示媒体に異なった色の画像形成物質を付着させることにより、複数色の表示を行う請求項1に記載の表示装置。
- 2枚の略透明材料で構成されたベルト状エンドレス表示媒体の表裏合計4面に、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像形成物質を付着させ、フルカラー表示を行う請求項1に記載の表示装置。
- 前記ベルト状エンドレス表示媒体に付着した画像形成物質を剥離させて、次回の表示に再度該画像形成物質を利用する請求項1〜3の何れか1項に記載の表示装置。
- 前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の自照式照明板を配した請求項2又は3に記載の表示装置。
- 前記ベルト状エンドレス表示媒体の裏側に、白色の高反射率板を配した請求項2又は3に記載の表示装置。
- 前記画像形成に用いる画像形成物質は、常温で固体であり、かつ記録時温度では液体となる熱溶融性インクを使用したソリッドインクジェット記録方式である請求項1〜6の何れか1項に記載の表示装置。
- 前記画像形成に用いる画像形成物質は、ゲル状物質をインクジェット記録方式により吐出させ記録を行う請求項1〜6の何れか1項に記載の表示装置。
- 前記画像形成に用いる画像形成物質は、水溶性インクをインクジェット記録方式により吐出させ記録を行い、表示終了後には画像形成物質として表示媒体上に残存した水溶性インクの非揮発性部を剥離・回収し、溶媒にて前記非揮発性部を希釈して再度画像形成物質として利用する請求項1〜6の何れか1項に記載の表示装置。
- 前記インクジェット記録方式のへッド手段は、インクに熱を付与することで気泡を発生させ、前記気泡の発生に基づき、インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を備える請求項9に記載の表示装置。
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Cited By (2)
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KR100740314B1 (ko) * | 2005-11-09 | 2007-07-18 | 주식회사 오토전자 | 소형 칩 타입 패턴 안테나 |
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- 2002-05-31 JP JP2002158669A patent/JP2004004218A/ja active Pending
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