JP2004002366A - 動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物 - Google Patents

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JP2004002366A
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Sadanori Mizukoshi
水越 貞範
Toru Koyanagi
小柳 徹
Masayuki Morita
森田 雅之
Tadashi Imamura
今村 匡志
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、特定のピラゾール系化合物又はその塩を含有する動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物を提供する。
【解決手段】式(I):
Figure 2004002366

[式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、 Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、直鎖アルコキシカルボニル基又はターシャリーブトキシカルボニル基であり、 Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、 Yは置換可アルキル基、置換可アルケニル基、置換可アルキニル基、置換可シクロアルキル基、置換可シクロアルケニル基、置換可5−6員単環式複素環アルキレン基、置換可フェニル基、置換可ピリジル基又は置換可ピリミジニル基であり;R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物。
【選択図】     なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家畜、家禽や愛玩動物などの動物に寄生するノミに対しては、各種の害虫防除剤、殺虫剤等が用いられている。例えば、愛玩動物に寄生するノミ類の防除には、ピレスロイド系殺虫剤、ベンゾイルフェニルウレア系殺虫剤を主成分とするものなどが使用されている。
【0003】
本発明組成物の有効成分である特定のピラゾール系化合物又はその塩の大部分は、特開平2−96568号、特開平3−227975号、特公平5−43700号などに記載の公知化合物である。しかしながら、これら先行文献には、特定のピラゾール系化合物によって、動物に寄生するダニ又はノミを防除できることの具体的記載はない。また、動物寄生性のダニであるマダニ類を防除できる旨の記載もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ノミの成虫は、哺乳類や鳥類特にイヌやネコなどの愛玩動物に寄生し、その血液を吸って栄養分とすることによって生息している。ノミが愛玩動物に寄生すると、刺激や痒みによって愛玩動物がいらだつうえに、アレルギーによる皮膚炎、貧血などをおこすことがある。また、多種の病原体を媒介することもある。さらには、飼い主にも寄生し、発赤や発疹などを生じさせ、激しい痒みを伴なったり、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因となることがある。本発明は動物の外部寄生虫(ダニ、ノミ)防除用組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、動物の外部寄生虫が防除できる化合物につき、鋭意探索を行ってきた。その結果、特定のピラゾール系化合物が新たに優れた動物の外部寄生虫(ダニ、ノミ)防除効果を有することを見出し、本発明を完成した。また、一定の化合物は文献未記載の新規化合物であることも見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、式(I):
【化8】
Figure 2004002366
[式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、直鎖アルコキシカルボニル基又はターシャリーブトキシカルボニル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、Yはハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルケニル基;
【化9】
Figure 2004002366
基{式中、Qはアルキレン基であり、Cyは5−6員単環式複素環基又はフェニル基であり、Rは水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、jは1〜5の整数であり、jが2以上のときRは異なっていてもよい};
【化10】
Figure 2004002366
基(式中、Rは前述の通りであり、kは1〜5の整数である);
【化11】
Figure 2004002366
基(式中、R’は水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり;mは1〜4の整数である)又は
【化12】
Figure 2004002366
基(式中、Rは前述の通りであり、nは1〜3の整数である)であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物又はそれらの塩を有効成分として含有する動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物、また、式(I)の化合物の有効量を使用する動物に寄生するダニ又はノミを防除する方法に関する。
【0007】
さらに本発明は、式(I’):
【化13】
Figure 2004002366
[式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、R’はアルコキシ基又はアルキルチオ基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、R’は水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、mは1〜4の整数であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物又はその塩、並びに式(I’’):
【化14】
Figure 2004002366
[式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、直鎖アルコキシカルボニル基又はターシャリーブトキシカルボニル基であり、X’はアルキレン基であり、Rは水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、kは1〜5の整数であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である}で表わされるピラゾール系化合物又はその塩に関する。
【0008】
前記ピラゾール系化合物の塩は、ピラゾール系化合物と酸性物質、例えば塩酸、硫酸、炭酸などの酸との塩であって、これらは、常法により製造することができる。
【0009】
式(I)の化合物には、そのイミノ部分のC=N結合により、E体又はZ体の幾何異性体が存在し得る。この幾何異性体は式(I)の化合物の製造方法或はその製造過程によっては単一物質或は混合物質として生成する。また、式(I)の化合物は、その各置換基の選択によっては不斉炭素原子を有するため、光学異性体が存在する場合がある。
【0010】
式中のアルキル基又はアルキル部分としては、炭素数1〜6のもの、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、それらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含むが、メチル、エチル、プロピル、ブチルが望ましい。
【0011】
アルキレン基としては、炭素数1〜6のもの、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンが挙げられる。
【0012】
アルケニル基又はアルケニル部分としては、一般に炭素数2〜6のもの、例えばビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどが挙げられ、それらは直鎖または枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含むが、プロペニル又はブテニルが望ましい。
【0013】
アルキニル基又はアルキニル部分としては、一般に炭素数2〜6のもの、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどが挙げられ、それらは直鎖または枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含むが、プロピニル、ブチニルが望ましい。
【0014】
シクロアルキル基としては、炭素数3〜6のもの、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0015】
シクロアルケニル基としては、炭素数5〜6のもの、例えばシクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。
【0016】
ハロゲン原子又はハロゲンとしては、例えばフッ素、塩素、臭素、沃素が挙げられる。
【0017】
また、式中の各置換基が二次置換基を有する場合の二次置換基の数は1ケ乃至2ケ以上であり、2ケ以上の場合、その二次置換基は同種又は異種であってもよい。また、これらがアルキル部分を含む場合の該アルキル部分としては、炭素数1〜6のもの、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、またそれらは直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものも含むが、メチル、エチル、プロピル、ブチルが望ましい。
【0018】
Cyで表される5−6員単環式複素環基としては、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、ジヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、チアジアゾリル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、トリアゾリル、トリアゾリニル、トリアゾリジニル、テトラゾリル、テトラゾリニル、テトラゾリジニル、ジオキソリル、ジオキソラニル、ジチオリル、ジチオラニル、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、ピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ピラジニル、ジヒドロピラジニル、テトラヒドロピラジニル、ピペラジニル、ピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキシニル、ジオキセニル、ジオキサニル、ジチアニル、モルホリニルなどが挙げられる。これらの中でもピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、チエニル、フラニルが望ましい。
【0019】
式(I)の化合物又はその塩は、例えば、以下の方法によって製造することができる。また、式(I)の化合物のうち、式(I’)の化合物並びに式(I’’)の化合物は、新規な化合物である。
【0020】
【化15】
Figure 2004002366
(X、Y、T、R、R及びRは前述の通りであり、Aは−CH=N0H基又は−CHO基であり、Bはハロゲン原子又は−CHO基であり、Bはハロゲン原子又は−ONH基であり、但し、Aが−CH=N0H基の場合Bはハロゲン原子であり、Aが−CHO基の場合Bは−ONH基である)
【0021】
(i)製造方法(Aが−CH=N0H基でBがハロゲン原子の場合):
この反応は通常、塩基及び溶媒の存在下で行なわれ、塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属の炭酸塩;トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような有機塩基などが挙げられ、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような非プロトン性極性溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテルなどが挙げられ、また、反応温度は通常0〜100℃、望ましくは10〜60℃であり、反応時間は通常0.5〜12時間、望ましくは1〜4時間である。
【0022】
(ii)製造方法(Aが−CHO基でBが−ONH基の場合):
この反応は、通常、溶媒の存在下で行なわれ、溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル;塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素;ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられ、また、反応温度は通常0℃〜還流温度、望ましくは20〜80℃であり、反応時間は通常0.5〜6時間、望ましくは1〜4時間である。前記製造方法において、式(II)で表わされる化合物は例えば、次のような方法により製造することができる。また、特開平3−227975号又は特公平5−43700号に記載の方法によっても製造することができる。
【0023】
〔イ〕Xが酸素原子又は−OCHCO−基の場合;
次の反応工程〔A〕及び〔B〕を経由するか、或は反応工程〔A〕、〔B〕及び〔C〕を経由することによりそれぞれ製造することができる。
【0024】
反応工程〔
【化16】
Figure 2004002366
{R及びRは前述の通りであり、Xは酸素原子又は−OCHCO−基であり、Wはハロゲン原子又はHal−CHCO基(Halはハロゲン原子である)であり、Yは前述の通りである}
【0025】
上記反応は通常、塩基及び溶媒の存在下で行なわれる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム;トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような有機塩基などが挙げられ、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような非プロトン性極性溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテルなどが挙げられる。また、上記反応の反応温度は通常50〜150℃、望ましくは70〜120℃であり、反応時間は通常2〜24時間、望ましくは4〜10時間である。
【0026】
反応工程〔
【化17】
Figure 2004002366
(R、R、X及びYは前述の通りである)
【0027】
上記反応は通常、溶媒の存在下で行なわれる。溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような非プロトン性極性溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテルなどが挙げられる。また、上記反応の反応温度は通常0〜100℃、望ましくは10〜80℃であり、反応時間は通常1〜6時間、望ましくは1.5〜4時間である。
【0028】
反応工程〔
【化18】
Figure 2004002366
〔上記NHOHの鉱酸塩(Mineral acid salt of NHOH)としては、塩酸塩あるいは硫酸塩が挙げられ、R、R、X及びYは前述の通りである〕
【0029】
上記反応は通常、塩基及び溶媒の存在下で行なわれる。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属の炭酸塩−トリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基などが挙げられ、溶媒としては、メタノール、エタノールのようなアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル;アセトニトリル、ジメチルホルムアミドのような非プロトン性極性溶媒;水などが挙げられ、それらは、それぞれ単独で、あるいは混合物として使用できる。また、上記反応の反応温度は通常0〜80℃、望ましくは10〜60℃であり、反応時間は通常0.5〜12時間、望ましくは1〜6時間である。
【0030】
(ロ)Xが硫黄原子の場合;
次の反応工程〔D〕を経由するか或は反応工程〔D〕及び〔E〕を経由することにより製造することができる。
【0031】
反応工程〔
【化19】
Figure 2004002366
(R、R、Y及びHalは前述の通りである)
【0032】
上記反応は、通常、塩基及び溶媒の存在下で行なわれる。塩基及び溶媒は前記反応工程〔A〕の場合と同様のものが使用できる。また、上記反応の反応温度は通常−10〜150℃、望ましくは0〜100℃であり、反応時間は通常0.5〜24時間、望ましくは1〜12時間である。
【0033】
反応工程 (E)
【化20】
Figure 2004002366
(R、R及びYは前述の通りである)
【0034】
上記反応において、使用されるNHOHの鉱酸塩(Mineral acid salt of NHOH)、塩基及び溶媒並びに反応温度、反応時間などの反応条件は前記反応工程〔C〕の場合と同様である。
【0035】
(ハ)Xが酸素原子で、YがY(Yはハロゲンで置換されてもよいアルキル基、同アルケニル基或は同アルキニル基又は
【化21】
Figure 2004002366
基(Q、Cy、R及びjは前述の通りである)を表す)の場合;
上記の場合は前記(イ)の場合に加えて次記反応工程〔F〕を経由するか或は反応工程〔G〕を経由することによっても製造することができる。
【0036】
反応工程〔
【化22】
Figure 2004002366
(R、R、Y及びHalは前述の通りである)
【0037】
上記反応において、使用される塩基及び溶媒並びに反応温度、反応時間などの反応条件は前記反応工程〔D〕の場合と同様である。
【0038】
反応工程〔
【化23】
Figure 2004002366
(R、R及びYは前述の通りである)
【0039】
上記反応において、使用されるNHOHの鉱酸塩(Mineral acid salt of NHOH)、塩基及び溶媒並びに反応温度、反応時間などの反応条件は前記反応工程〔C〕の場合と同様である。前記製造方法中、B、W及びHalが表わすハロゲン原子としては、弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。
【0040】
式(I)の化合物は、宿主動物の体表に生息するダニ又はノミの防除に有効であるが、特にマダニ類、イヌノミ及びネコノミの防除に優れた効果を示す。ダニ又はノミは、これら宿主動物の背、腋下、下腹部、内股部などに寄生して生息する。ダニ又はノミの種類は非常に多く、全てを列記することが困難であるので、その一例を挙げる。
【0041】
動物寄生性のダニとしては、例えばオウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、イスカチマダニ(Haemaphysalis concinna)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、ヒゲナガチマダニ(Haemaphysalis kitaokai)、イヤスチマダニ(Haemaphysalis ias)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、シュルツェマダニ( xodes persulcatus)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、アミノカクマダニ(Dermacentor reticulatus)、タイワンカクマダニ(Dermacentortaiwanesis)のようなマダニ類;ワクモ(Dermanyssus gallinae);トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)、ミナミトリサシダニ(Ornithonyssus bursa)のようなトリサシダニ類;ナンヨウツツガムシ(Eutrombicula wichmanni)、アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)、フトゲツツガムシ(Leptotrombidium pallidum)、フジツツガムシ(Leptotrombidium fuji)、トサツツガムシ(Leptotrombidium tosa)、ヨーロッパアキダニ(Neotrombicula autumnalis)、アメリカツツガムシ(Eutrombicula alfreddugesi)、ミヤガワタマツツガムシ(Helenicula miyagawai)のようなツツガムシ類;イヌツメダニ(Cheyletiella yasguri)、ウサギツメダニ(Cheyletiella parasitivorax)、ネコツメダニ(Cheyletiella blakei)のようなツメダニ類;ウサギキュウセンダニ(Psoroptes cuniculi)、ウシショクヒダニ(Chorioptes bovis)、イヌミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)のようなヒゼンダニ類;イヌニキビダニ(Demodex canis)のようなニキビダニ類などが挙げられる。式(I)の化合物は、動物寄生性のダニ類の中でも、上記したマダニ類を防除するのに適している。
【0042】
ノミとしては、例えばノミ目(Siphonaptera)に属する外部寄生性無翅昆虫を、具体的にはヒトノミ科(Pulicidae)、ナガノミ科(Ceratephyllus)などに属するノミ類が挙げられる。ヒトノミ科に属するノミ類としては、例えばイヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ニワトリフトノミ(Echidnophaga gallinacea)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、メクラネズミノミ(Leptopsylla segnis)、ヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、ヤマトネズミノミ(Monopsyllus anisus)などが挙げられる。なかでも、式(I)の化合物は、ヒトノミ科に属するノミ類、特にイヌノミ、ネコノミなどの防除に有効である。
【0043】
式(I)の化合物が有効な宿主動物としては、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、リス、ウサギ、フェレット、鳥(例えば、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマツ、カナリア)などの愛玩動物;ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジなどの家畜;アヒル、ニワトリなどの家禽などが挙げられる。本発明化合物はこれらの中でも、愛玩動物又は家畜に寄生するダニ又はノミに有効である。愛玩動物の中ではイヌ及びネコに特に有効であり、家畜の中ではウシ及びウマに特に有効である。
【0044】
式(I)の化合物を動物のダニ又はノミ防除剤として使用する際、そのまま使用してもよく、また、適当な補助剤と共に粉剤、粒剤、錠剤、散剤、カプセル剤、液剤、乳剤、水生懸濁剤、油性懸濁剤などの種々の形態に製剤して使用することもできる。尚、前記製剤形態以外にも、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、後記した農薬の製剤用補助剤として例示した陰イオン系の界面活性剤や非イオン系の界面活性剤;セチルトリメチルアンモニウムブロミドのような陽イオン系の界面活性剤;水、アセトン、アセトニトリル、モノメチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ケロシン、トリアセチン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体ポリオキシエチレングリコール、ブチルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールノルマルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールノルマルブチルエーテルのような溶剤;ブチルヒドロキシアニゾール、ブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、メタ亜硫酸水素ナトリウム、プロピル没食子酸塩、チオ硫酸ナトリウムのような酸化防止剤;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマーのような被膜形成剤;後記した農薬の製剤用補助剤として例示した植物油や鉱物油;乳糖、蔗糖、ブドウ糖、澱粉、麦粉、コーン粉、大豆油粕、脱脂米糠、炭酸カルシウム、その他市販の飼料原料のような担体などが挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選択して使用することもでき、更には、後記した農薬分野で使用される各種補助剤などから適宜選択して使用することもできる。
【0045】
式(I)の化合物と各種補助剤との配合割合は、通常0.1:99.9〜90:10程度である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、または水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して使用することができる。
【0046】
また式(I)の化合物は、補助剤と共に各種ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、栄養剤、酵素製剤、解熱剤、鎮静剤、消炎剤、殺菌剤、着色剤、芳香剤、保存剤等と混用又は併用することができる。また、必要に応じて他の各種動物薬や農薬、例えば駆虫剤、抗コクシジウム剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺ノミ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗菌剤などと混用又は併用することができ、この場合に一層優れた効果を示すこともある。
【0047】
宿主動物への式(I)の化合物の投与は、経口又は非経口によって行われる。経口投与法としては、例えば式(I)の化合物を含有する錠剤、液状剤、カプセル剤、ウエハース、ビスケット、ミンチ肉、その他の飼料等を投与する方法などが挙げられる。非経口投与方法としては、例えば式(I)の化合物を適当な製剤に調製した上で、静注投与、筋肉内投与、皮内投与、皮下投与等により体内に取り込ませる方法;スポットオン(spot−on)処理、ポワオン(pour−on)処理、スプレー処理等により体表面に投与する方法;宿主動物の皮下に式(I)の化合物を含有する樹脂片等を埋め込む方法などが挙げられる。
【0048】
宿主動物への式(I)の化合物の投与量は、投与方法、投与目的、疾病症状等によって異なるが、通常、宿主動物の体重1Kgに対して0.01mg〜100g、望ましくは0.1mg〜10gの割合で投与するのが適当である。
【0049】
なお、前記式(I’)の化合物並びに式(I’’)の化合物は、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、殺菌剤などの農薬の有効成分としても有用である。これら化合物は、例えばナミハダニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニ、ネダニなどのような植物寄生性ダニ類;モモアカアブラムシ、ワタアブラムシのようなアブラムシ類、コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、コドリンガ、ボールワーム、タバコバッドワーム、マイマイガ、コブノメイガ、チャノコカクモンハマキ、コロラドハムシ、ウリハムシ、ボールウィービル、ウンカ類、ヨコバイ類、カイガラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、バッタ類、ハナバエ類、コガネムシ類、タマナヤガ、カブラヤガ、アリ類などのような農業害虫類;ネコブセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネグサレセンチュウ類、イネシンガレセンチュウ、イチゴメセンチュウ、マツノザイセンチュウなどのような植物寄生性線虫類;ナメクジ、マイマイなどのような腹足類;ダンゴムシ、ワラジムシのような等脚類などのような土壌害虫類;イエダニ、ゴキブリ類、イエバエ、アカイエカなどのような衛生害虫類;バクガ、アズキゾウムシ、コクヌストモドキ、ゴミムシダマシ類などのような貯穀害虫類;イガ、ヒメカツオブシムシ、シロアリ類などのような衣類、家屋害虫類;ケナガコナダニ、コナヒョウダニ、ミナミツメダニのような屋内塵性ダニ類などの防除に有効である。なかでも、農業害虫類、植物寄生性線虫類などの防除に有効である。また、有機リン剤、カーバメート剤、合成ピレスロイド剤などの薬剤に対する各種抵抗性害虫の防除にも有効である。さらには、優れた浸透移行性を有していることから、有効成分を土壌に処理することによって土壌有害昆虫類、ダニ類、線虫類、腹脚類、等脚類の防除と同時に茎葉部の害虫類をも防除することができる。さらに、これら化合物は、うどんこ病、ベト病などの病害の防除にも有効である。
【0050】
前記式(I’)の化合物並びに式(I’’)の化合物は、各種農業上の補助剤と混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、微量散布剤などの種々の形態に製剤して使用することができる。補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、シリカ、澱粉などの固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコール、メチルセルソルブなどの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は、当該分野で知られたものの中から選んで用いることができる。また、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。前記式(I’)又は式(I’’)の化合物と、各種補助剤との配合割合は0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤を添加して使用することができる。
【0051】
施用量は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用場所、病害虫の種類や発生状況などの相違により一概に規定できないが、一般に0.05〜800000ppm、望ましくは0.5〜500000ppmの有効成分濃度で行ない、その単位面積あたりの施用量は、1ヘクタール当り前記式(I’)又は式(I’’)の化合物が0.05〜50000g、望ましくは1〜30000gである。
【0052】
施用方法は、製剤品又はその希釈物を通常一般に行なわれている方法すなわち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)、浸漬毒餌等により行うことができる。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100%含有することが可能である。
【0053】
【発明の実施形態】
本発明に関わる動物の寄生虫(ダニ、ノミ)防除用組成物の有効成分として望ましい化合物の態様のいくつかを以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、(1)〜(3)、(4)〜(8)及び(9)に記載された各置換基の定義をそれぞれ相互に組み合わせた化合物も、望ましい化合物の態様に含まれる。また、後記(14)に記載の式(I’’’)で表される化合物は、式(I)の化合物と同様の方法で製造できる。
【0054】
(1)Xが酸素原子、硫黄原子又はアルキレン基である式(I)の化合物。
【0055】
(2)Xが酸素原子である式(I)の化合物。
【0056】
(3)Xがアルキレン基である式(I)の化合物。
【0057】
(4)Yがハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基;
【化24】
Figure 2004002366
基(式中、R及びkは前述の通りである);
【化25】
Figure 2004002366
基(式中、R’及びmは前述の通りである)又は
【化26】
Figure 2004002366
基(式中、R及びnは前述の通りである)である式(I)の化合物。
【0058】
(5)Yがハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基である(4)の化合物。
【0059】
(6)Yが
【化27】
Figure 2004002366
基(式中、R及びkは前述の通りである);
【化28】
Figure 2004002366
基(式中、R’及びmは前述の通りである)又は
【化29】
Figure 2004002366
基(式中、R及びnは前述の通りである)である(4)の化合物。
【0060】
(7)Yが
【化30】
Figure 2004002366
基{式中、Q、Cy、R及びjは前述の通りである}である(2)の化合物。
【0061】
(8)Cyがピリジル基、ジオキソラニル基、チエニル基、フラニル基又はフェニル基である(7)の化合物。
【0062】
(9)Tが−CH=であり、Rが4位のターシャリーブトキシカルボニル基である式(I)の化合物。
【0063】
(10)式(I’)の化合物。
【0064】
(11)Tが−CH=であり;R’がアルコキシ基であり;Xが酸素原子であり;R’がハロゲン原子であり;R及びRが共にアルキル基である式(I’)の化合物。
【0065】
(12)式(I’’)の化合物。
【0066】
(13)Tが−CH=であり;Rがターシャリーブトキシカルボニル基であり;R及びRは共にアルキル基である式(I’’)の化合物。
【0067】
(14)式(I’’’):
【化31】
Figure 2004002366
[式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、COAm(t)はターシャリーアミルカルボニル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、Y’はハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルケニル基;
【化32】
Figure 2004002366
基{式中、Qはアルキレン基であり、Cyは5−6員単環式複素環基又はフェニル基であり、Rは水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、jは1〜5の整数である};
【化33】
Figure 2004002366
基(式中、Rは前述の通りであり、kは1〜5の整数である)又は
【化34】
Figure 2004002366
基(式中、Rは前述の通りであり、nは1〜3の整数である)であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物。
【0068】
(15)Y’がハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルケニル基である(14)の化合物。
【0069】
次に本発明に関わる動物に寄生するダニ又はノミの防除方法として望ましい態様のいくつかを以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0070】
(16)式(I)の化合物又はその塩の有効量を使用することを特徴とする動物に寄生するダニ又はノミの防除方法。
【0071】
(17)動物に寄生するダニを防除する(16)の方法。
【0072】
(18)ダニがマダニ類である(17)の方法。
【0073】
(19)マダニ類が、オウシマダニ、クリイロコイタマダニ、フタトゲチマダニ、キチマダニ、ツリガネチマダニ、ヤマトチマダニ、ヤマトマダニ、タネガタマダニ、シュルツェマダニ、オオトゲチマダニ、アミノカクマダニ又はタイワンカクマダニである(18)の方法。
【0074】
(20)マダニ類が、オウシマダニ、フタトゲチマダニ、キチマダニ、ヤマトチマダニ、ヤマトマダニ、シュルツェマダニ、アミノカクマダニ又はタイワンカクマダニである(18)の方法。
【0075】
(21)マダニ類がフタトゲチマダニである(18)の方法。
【0076】
(22)動物に寄生するノミを防除する(16)の方法。
【0077】
(23)ノミがヒトノミ科又はナガノミ科に属するノミ類である(22)の方法。
【0078】
(24)ノミがヒトノミ科に属するノミ類である(22)の方法。
【0079】
(25)ヒトノミ科に属するノミ類が、イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ、ニワトリフトノミ、ケオプスネズミノミ、メクラネズミノミ、ヨーロッパネズミノミ又はヤマトネズミノミである(24)の方法。
【0080】
(26)ヒトノミ科に属するノミ類が、イヌノミ又はネコノミである(24)の方法。
【0081】
(27)動物が家畜又は愛玩動物である(16)の方法。
【0082】
(28)動物が愛玩動物である(27)の方法。
【0083】
(29)愛玩動物がイヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、リス、ウサギ、フェレット、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマツ又はカナリアである(28)の方法。
【0084】
(30)愛玩動物がイヌ又はネコである(28)の方法。
【0085】
(31)家畜がウシ又はウマである(27)の方法。
【0086】
【実施例】
本発明をより詳しく述べるために、以下に実施例を記載するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0087】
〔合成例1〕 4−tert−ブトキシ{1,3−ジメチル−5−(5−ブロモ−2−ピリジルオキシ)−ピラゾール−4−イル}メチレンアミノオキシメチルベンゼン(化合物No.31)の合成
特開平2−96568合成例1(1)〜(2)に準じて製造した4−ヒドロキシイミノメチル−1,3−ジメチル−5−(5−ブロモ−2−ピリジルオキシ)−ピラゾール0.95gをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解後、水素化ナトリウム(60%ヌジョール混合物)0.135gを氷冷下で徐々に加えた。加え終わった後、室温で攪拌を続け、水素ガスの発生が終結したのを確認した後、4−tert−ブトキシベンジルブロミド1gのN,N−ジメチルホルムアミド溶液5mlを滴下し、室温で2時間反応後、反応溶液を氷水に注入して反応を停止させた。次に酢酸エチルを加えて抽出を行い、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去後、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して目的物(化合物No.31;屈折率n 18.51.586)1.01gを得た。
【0088】
〔合成例2〕 O−(4−t−ブトキシカルボニルベンジル)−5−(4−クロロベンジル)‐1,3‐ジメチル‐4‐ピラゾールカルバアルデヒドオキシム(化合物No.59)の合成
(1)1,3−ジメチル−4−ピラゾールカルボン酸エチル4gのテトラヒドロフラン80ml及びヘキサメチルリン酸トリアミド5mlからなる混合溶液に、−78℃でn−ブチルリチウム7.5mlを徐々に滴下した後、同温度で20分間攪拌を続けた。次に、温度を保ったまま、4−クロロベンジルブロミド4.9gの10mlテトラヒドロフラン溶液を滴下し、30分攪拌した後、徐々に室温に戻しながら1時間反応を続けた。反応終了後、反応溶液を氷水中に注入した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、5−(4−クロロベンジル)‐1,3‐ジメチル‐4‐ピラゾールカルボン酸エチルエステル3.5gを得た。
【0089】
(2)水素化リチウムアルミニウム0.3gをエーテル100mlに懸濁した溶液に、(1)で得られたカルボン酸エステル3.4gの10mlエーテル溶液を徐々に滴下した後、室温で1時間、更に、加熱還流下で3時間反応させた。反応終了後、溶液を室温まで冷却し、水0.6mlと10%の水酸化ナトリウム水溶液0.5mlとを加えて一晩室温で撹拌した後、不溶物を濾別し、濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、5−(4−クロロベンジル)−1,3−ジメチル−4−ピラゾリルメチルアルコール1.1gを得た。
【0090】
(3)(2)で得られたピラゾリルメチルアルコール1.05gの40ml塩化メチレン溶液に、ピリジニウムクロロクロメート1.36gを室温で徐々に加えた後、更に30分間撹拌した。反応終了後エーテル100mlを加えて不溶物を濾別後、濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、5−(4−クロロベンジル)‐1,3‐ジメチル‐4‐ピラゾールカルバアルデヒド0.6gを得た。
【0091】
(4)(3)で得られたカルバアルデヒド0.57gと、O−(4−t−ブトキシカルボニルベンジル)−ヒドロキシルアミン0.51gとのメタノール10ml溶液を、1.5時間加熱還流した。反応終了後、メタノールを減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、目的物であるO−(4−t−ブトキシカルボニルベンジル)−5−(4−クロロベンジル)‐1,3‐ジメチル‐4‐ピラゾールカルバアルデヒドオキシム(化合物No.59;屈折率n 17.8 1.5445)0.54gを得た。
【0092】
以下の第1表に上記式(I)の化合物の代表例を示す。これら化合物は、上記合成例及び特開平2−96568号合成例1〜3などの記載に準じて製造される。なお、各表中のNo.は化合物No.を;X、Y、T、R、R及びRは式(I)中の各置換基を;Bu(t)はターシャリーブチル基を;Am(t)はターシャリーアミル基を表わす。また、Yで表わされる置換基中のピリジル基、ピリミジニル基及びピリダジニル基中の置換位置は、結合位置を1位として、便宜上、以下のように定義する(Arはピリジル基、ピリミジニル基又はピリダジニル基を表わす)。
【化35】
Figure 2004002366
さらに、物性として記載のn はt℃における屈折率を表わす。
【0093】
【表1】
Figure 2004002366
【0094】
【表2】
Figure 2004002366
【0095】
【表3】
Figure 2004002366
【0096】
【表4】
Figure 2004002366
【0097】
【表5】
Figure 2004002366
【0098】
試験例1:ドライフィルム法試験によるノミ成虫に対する効果試験
所定濃度の供試化合物アセトン溶液(6濃度、公比2.5)0.5mlを、底面が平滑なガラス管(内径2.6cm、底面積5.3cm、高さ12cm)に分注し、室温下でアセトンを蒸散させ、底面に試験物質のドライフィルムを形成させた。1ガラス管当りネコノミCtenocephalides felis成虫(羽化後5日以内の未吸血成虫)10頭を入れ(1濃度3ガラス管、合計30匹)、供試化合物を暴露させた。試験は各濃度毎に3回行った。
暴露24時間後及び48時間後にノミの生死を判定し、濃度及び死亡率からプロビット法により半数致死濃度(LC50)を算出し、その結果を第2表に示す。
【0099】
【表6】
Figure 2004002366
【0100】
試験例2:フタトゲチマダニに対する薬効試験
9cm径シャーレ内面に、供試化合物のアセトン溶液1ml(濃度:1μg/ml、10μg/ml)をマイクロピペットで滴下処理した。シャーレ内面が乾燥した後、60〜180頭の幼ダニを入れ、ポリエチレンシートで被って輪ゴムで密封した。その後観察時以外は、シャーレを25℃恒温、相対湿度100%、恒暗条件下で静置した。観察は幼ダニをシャーレに入れてから一定時間経過毎(濃度1μg/mlの場合:5、20、30、60分、2時間、4時間、24時間、32時間後;濃度10μg/mlの場合:10分から30分まで5分間隔、それ以降45分、60分、2時間、4時間、24時間後)に行い、薬剤接触後の横転(ノックダウン)ダニ数を記録した。対照区として、アセトン1mlを滴下したシャーレに幼ダニを入れて同様に観察した。以上の操作を2回繰り返した。
各観察時における横転ダニ数から生存率を求め、下記アボットの補正式によって補正死亡率を算出した。次いでプロビット・時間直線を引き、半数致死時間(KT50値)を求め、結果を第3表に示す。
補正死亡率(%)=[(対照区の生存率−処理区の生存率)/対照区の生存率]×100
【0101】
【表7】
Figure 2004002366
【0102】
試験例3:マダニに対するイヌを用いた薬効試験
フタトゲチマダニの若ダニ50頭をイヌ(ビーグル、8ヶ月齢)の耳介に放ち、人工寄生させた。寄生2日後に定着したダニを計数した後、頸背部に製剤化した化合物No.3を10mg/kgの用量でスポットオン投与した。薬剤投与5日後まで観察を行い、寄生数、落下数および落下したマダニの生死を観察した結果、100%のマダニが落下又は致死していた。なお、イヌはケージに入れて個別に飼育し、水道水を自由に摂取させ、イヌ用飼料の所定量を1日1回与えた。また、化合物No.3を化合物No.11に代えても同様の結果が得られた。
【0103】
試験例4:ノミに対するイヌを用いた薬効試験
羽化後3日以内のネコノミ未吸血成虫100頭をイヌ(ビーグル、8ヶ月齢)の背部被毛上に放ち人工寄生させ、頸背部に製剤化した化合物No.3を10mg/kgの用量でスポットオン投与した。薬剤投与3日後にノミ取り櫛を用いてノミを回収し、ノミの定着数を調べた結果、ノミに対する定着抑制率は100%であった。なお、イヌはケージに入れて個別に飼育し、水道水を自由に摂取させ、イヌ用飼料の所定量を1日1回与えた。また、化合物No.3を化合物No.11に代えても同様の結果が得られた。
【0104】
試験例5:有機リン剤及びジコホル抵抗性ナミハダニ殺虫試験
化合物No.31の製剤品を水に分散させ、800ppmに調製した。インゲンマメの初生葉1枚だけを残したものをカップ(直径7cm、高さ4cm)に移植し、これに有機リン剤及びジコホル抵抗性ナミハダニの成虫約30頭を接種した。このものをインゲン葉とともに、前記所定濃度に調整した薬液に約10秒間浸漬し、風乾後26℃の照明付恒温器内に放置した。放虫後2日目に生死を判定し、下記の計算式により死虫率を求めた。その結果、ジコホル抵抗性ナミハダニは100%の死虫率を示した。また、化合物No.31の製剤品に代えて化合物No.59及び60の製剤品を用いたときにも同様の結果が得られた。
死虫率(%)={(死虫数)/(放虫数)}×100
【0105】
試験例6:有機リン剤及びジコホル抵抗性ナミハダニ殺卵試験
化合物No.31の製剤品を水に分散させ、800ppmに調製した。インゲンマメの初生葉1枚だけを残したものをカップ(直径7cm、高さ4cm)に移植し、これに有機リン剤及びジコホル抵抗性ナミハダニの成虫を接種し、24時間産卵させ、成虫を取り除いた。このものをインゲン葉とともに、前記所定濃度に調整した薬液に約10秒間浸漬し、風乾後26℃の照明付恒温器内に放置した。処理7日目に卵の孵化状況を調査し、下記の計算式により殺卵率を求めた。その結果、ジコホル抵抗性ナミハダニは100%の殺卵率を示した。また、化合物No.31の製剤品に代えて化合物No.59及び60の製剤品を用いたときにも同様の結果が得られた。
殺卵率(%)={(殺卵数)/(産卵数)}×100
【0106】
試験例7:ヒメトビウンカ殺虫試験
化合物No.31の製剤品を水に分散させ、800ppmに調製した薬液に、イネ幼苗を10秒間浸漬し、風乾した後脱脂綿で根部を包んで試験管に入れた。次いで、この中へヒメトビウンカの幼虫10頭を放ち、管口をガーゼでふたをした。5日後に虫の生死を判定し、試験例3の場合と同様にして死虫率を求めた。その結果、ヒメトビウンカは90%以上の殺虫活性を示した。また、化合物No.31の製剤品に代えて化合物No.59及び60の製剤品を用いたときにも同様の結果が得られた。
【0107】
試験例8:ハスモンヨトウ殺虫試験
化合物No.31の製剤品を水に分散させ、800ppmに調製した薬液に、キャベツの葉片を約10秒間浸潰し、風乾した。直径9cmのペトリ皿に湿った濾紙を敷き、その上に風乾した薬片を置いた。そこへ2〜3令のハスモンヨトウ幼虫を放ち、ふたをして26℃の照明付恒温器内に放置した。放虫後5日目に生死を判定し、前記試験例1の場合と同様にして死虫率を求めた。その結果、ハスモンヨトウは90%以上の死虫率を示した。また、化合物No.31の製剤品に代えて化合物No.59及び60の製剤品を用いたときにも同様の結果が得られた。
【0108】
次に製剤例を記載する。
製剤例1
(1)式(I)の化合物                           20重量部
(2)N,N’−ジメチルホルムアミド                       32重量部
(3)キシレン                                             40重量部
(4)ポリオキシェチレンアルキルフェニルエーテル              8重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
【0109】
製剤例2
(1)式(I)の化合物                            5重量部
(2)ベントナイト                                         45重量部
(3)カオリン                                             50重量部
以上のものを少量の水と共に混練、粒状に押し出し成型し、乾燥して粒剤とする。
【0110】
製剤例3
(1)式(I)の化合物                          30重量部
(2)微粉シリカ                                           35重量部
(3)微粉クレー                                           25重量部
(4)ナフクレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物             2重量部
(5)ジアルキルスルホサクシネート                           3重量部
(6)ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート 5重量部
以上のものを均一に粉砕、混和して水和剤とする。
【0111】
製剤例4
(1)式(I)の化合物                             1重量部
(2)タルク                                               99重量部
以上のものを均一に混和し、粉剤とする。
【0112】
製剤例5
(1)式(I)の化合物                           50重量部
(2)メチルセロソルブ                                     30重量部
(3)ポリオキシエチレナルキルフェニルエーテル             20重量部
以上のものを均一に混和、溶解して液剤とする。
【0113】
製剤例6
(1)式(I)の化合物                           10重量部
(2)ポリビニルアルコール                                   2重量部
(3)アルギン酸ナトリウム                                   2重量部
(4)水                                                   86重量部
以上のものを均一に攪拌、混合し、フロアブル剤とする。
【0114】
製剤例7
(1)式(I)の化合物                   10重量部
(2)ジエチレングリコールモノエチルエーテル        90重量部
以上のものを均一に混合し、液状剤とする。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のピラゾール系化合物を動物に寄生するダニ、ノミを防除する組成物又は方法を提供することができる。

Claims (13)

  1. 式(I):
    Figure 2004002366
    [式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、直鎖アルコキシカルボニル基又はターシャリーブトキシカルボニル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、Yはハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ若しくはフェニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基;ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基;アルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルケニル基;
    Figure 2004002366
    基{式中、Qはアルキレン基であり、Cyは5−6員単環式複素環基又はフェニル基であり、Rは水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、jは1〜5の整数であり、jが2以上のときRは異なっていてもよい};
    Figure 2004002366
    基(式中、Rは前述の通りであり、kは1〜5の整数である);
    Figure 2004002366
    基(式中、R’は水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり;mは1〜4の整数である)又は
    Figure 2004002366
    基(式中、Rは前述の通りであり、nは1〜3の整数である)であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する動物に寄生するダニ又はノミ防除用組成物。
  2. 動物が愛玩動物、家畜又は家禽である請求項1に記載のダニ又はノミ防除用組成物。
  3. 請求項1に記載された式(I)の化合物又はその塩の有効量を使用することを特徴とする動物に寄生するダニ又はノミの防除方法。
  4. 動物に寄生するノミを防除する請求項3に記載の方法。
  5. 動物に寄生するダニを防除する請求項3に記載の方法。
  6. ダニがマダニ類である請求項5に記載の方法。
  7. マダニ類が、オウシマダニ、クリイロコイタマダニ、フタトゲチマダニ、キチマダニ、ツリガネチマダニ、イスカチマダニ、ヤマトチマダニ、ヒゲナガチマダニ、イヤスチマダニ、ヤマトマダニ、タネガタマダニ、シュルツェマダニ、オオトゲチマダニ、アミノカクマダニ又はタイワンカクマダニである請求項6に記載の方法。
  8. マダニ類がフタトゲチマダニである請求項7に記載の方法。
  9. 式(I’):
    Figure 2004002366
    [式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、R’はアルコキシ基又はアルキルチオ基であり、Xは酸素原子、硫黄原子、−OCHCO−又はアルキレン基であり、R’は水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、mは1〜4の整数であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である]で表わされるピラゾール系化合物又はその塩。
  10. Tが−CH=であり;R’がアルコキシ基であり;Xが酸素原子であり;R’がハロゲン原子であり、R及びRは共にアルキル基である請求項9に記載のピラゾール系化合物又はその塩。
  11. 式(I’’):
    Figure 2004002366
    [式中、Tは−CH=又は窒素原子であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、直鎖アルコキシカルボニル基又はターシャリーブトキシカルボニル基であり、X’はアルキレン基であり、Rは水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ若しくはアルコキシカルボニルで置換されてもよいアルキル基;ハロゲンで置換されてもよいアルコキシ基;ハロゲンで置換されてもよいアルキルチオ基;シアノ基;ニトロ基;アルコキシカルボニル基;アルキルチオカルボニル基又はアルキル、ハロゲン若しくはシアノで置換されてもよいシクロアルキル基であり、kは1〜5の整数であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はハロアルキル基である}で表わされるピラゾール系化合物又はその塩。
  12. Tが−CH=であり;Rがターシャリーブトキシカルボニル基であり;R及びRは共にアルキル基である請求項11に記載のピラゾール系化合物又はその塩。
  13. 動物に寄生するダニ又はノミを防除する薬剤の製造のための、請求項1に記載された式(I)の化合物又はその塩の使用。
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