JP2004001643A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メイントルクセンサによって検出されたメイントルクと、サブトルクセンサによって検出されたサブトルクとから、トルク誤差設定手段121によってトルク誤差を設定し、不感帯処理手段122によりトルク誤差分の不感帯を、モータ電流決定手段123によって決定されるモータ電流特性に設けるようにして、トルクセンサの誤差が小さくトルク偏差が小さいときは不感帯の小さい良好な操舵フィーリングが得られ、トルク誤差が増加したときはそれに伴って不感帯を大きくするので直進時やハンドル手放し時のトルク信号は不感帯内の値となり異常なモータ駆動を避けるようにした。
【選択図】 図3
Description
【産業上の利用分野】
この発明は、モータによって運転者の操舵トルクを補助する電動パワーステアリング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図32は、従来の電動パワーステアリングを示す構成図である。
図32において、1はハンドル、2は操舵トルクを検出するトルクセンサ、3は車速を検出する車速センサ、4は操舵トルクを補助する操舵補助力を発生するモータ、5はトルクセンサ2と車速センサ3の出力に応じてモータ4の電流を制御する制御装置、6はモータ4の出力をステアリング系に伝達する減速ギヤ、7はラック&ピニオン機構、8は操舵輪、9は制御装置5に電力を供給するバッテリである。
図33は、従来の電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサとモータ電流の関係を示す図である。
【0003】
次に、制御装置5の基本的な動作を図33を用いて説明する。
図33は、トルクセンサ2と車速センサ3とモータ電流の関係を示しており、トルクセンサ2からの信号が右(プラス)を示した時は、モータ4に右方向(プラス方向)の電流を通電し、トルクセンサ2からの信号が左(マイナス)を示した時は、モータ4に左方向(マイナス方向)の電流を通電し、さらに車速センサ3から検出した車速に応じて、モータ電流を小さくする特性となっている。
制御装置5が、図33のように動作することによって、ハンドル1を右方向に操舵すると、モータ4に右方向の電流が流れ、モータ4から右方向のトルクが発生し、操舵力が低減する。また逆に、ハンドル1を左方向に操舵すると、モータ4に左方向の電流が流れ、モータ4から左方向のトルクが発生し、操舵力が低減するパワーステアリングとして動作する。
また、モータ電流を車速に応じて変化させることで、各車速毎に最適な操舵フィーリングを得ることができる。
【0004】
従来の電動パワーステアリングは、図32のように、運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサが検出したトルクに応じてモータ電流を制御することで、運転者の操舵トルクを補助する操舵補助力を発生している。この時のトルクとモータ電流の関係を示すモータ電流特性は、図33のようになっているが、トルクセンサ2には検出誤差があるので、実際のトルクがゼロのとき、モータ電流をゼロにするため、図33のモータ電流特性には不感帯dzが設けられている。不感帯はトルクがゼロのとき、モータ電流を確実にゼロにすることができるので、不要な電流通電が無くなり、温度上昇やノイズなどに対し有利である反面、不感帯があることによって、操舵してもトルクの微小範囲ではアシストが無いので、操舵フィーリングが悪化するという問題がある。
【0005】
特公平5−4267号公報は、上述のような問題に対する発明で、ハンドル手放しなどトルクが中立付近となる可能性が高い停車中は、不感帯を広く設定し、操舵フィーリングが重要視される走行中は、不感帯を狭くすることによって、操舵フィーリングを悪化させないようにして、両立を図るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
トルクセンサは、調整を行い誤差がゼロとなるようにしたとしても、経年変化で誤差が発生してしまうので、従来の技術のように停車時と走行時で不感帯を切り替えても、不感帯を小さくすることには限界があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、トルクセンサの誤差に応じてモータ電流特性を設定することができる電動パワーステアリング制御装置を得ることを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電動パワーステアリング制御装置においては、操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、トルク検出手段によって検出された操舵トルク及びトルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたものである。
【0009】
また、モータ電流決定手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、不感帯は、トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化するものである。
【0010】
また、操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流をトルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて補正するモータ電流補正手段と、このモータ電流補正手段によって補正されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたものである。
【0011】
さらに、モータ電流補正手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、不感帯は、トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化するものである。
【0012】
また、トルク検出手段は複数設けられると共に、トルク誤差設定手段は、複数のトルク検出手段によって検出された複数の操舵トルクの偏差を検出するトルク偏差検出手段を有し、トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差をトルク誤差として設定するものである。
【0013】
また、トルク誤差設定手段は、トルク偏差の最大値を検出する最大偏差検出手段を有し、最大偏差検出手段によって検出されたトルク偏差の最大値をトルク誤差として設定するものである。
さらにまた、トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差とを比較し、比較の結果大きい方をトルク誤差として設定するものである。
また、トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、トルク偏差の最大値とを比較し、比較の結果大きい方をトルク誤差として設定するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について説明する。実施の形態1は、トルクセンサの出力するトルク誤差を検出して、そのトルク誤差をモータ電流特性の不感帯にして、操舵フィーリングを良くしたものである。
実施の形態1の電動パワーステアリングの構成は、図32と同じである。
次に、図32中の制御装置5の回路構成について、図1を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置の回路構成を示すブロック図である。
図1において、2aは操舵メイントルクを検出するメイントルクセンサ(トルク検出手段)、2bは操舵サブトルクを検出するサブトルクセンサ(トルク検出手段)で、トルクセンサ2内に2系統あるトルクセンサである。3は車速を検出する車速センサ、4は操舵トルクを補助する操舵補助力を発生するモータ、5はメイントルクセンサ2a及びサブトルクセンサ2bと車速センサ3の出力に応じてモータ4の電流を制御する制御装置、9は制御装置5に電力を供給するバッテリである。101は車速センサ3からの信号を入力するI/F回路、102はメイントルクセンサ2aからの信号を入力するI/F回路、103はサブトルクセンサ2bからの信号を入力するI/F回路、104はメイントルクセンサ2aからの信号を増幅する増幅回路、105はモータ4を駆動するHブリッジ回路(モータ駆動手段)、106はモータ電流を検出するためのシャント抵抗、107はシャント抵抗106の両端の電圧からモータ電流を検出する電流検出回路、108はパワーステアリングの制御を行うマイクロコンピュータ(以後マイコンと略す)である。
【0015】
次に、メイントルクセンサ2aの信号とサブトルクセンサ2bの信号と増幅回路104を通した制御トルク信号の関係を図2に示す。
図2は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサの信号と制御トルク信号の関係を示す図である。
図2では、どの信号も操舵トルクが中立のとき、0を示し、右方向のトルクが発生すると信号はプラス方向へ変化し、左方向のトルクが発生すると信号はマイナス方向へ変化する。メイントルク信号とサブトルク信号は、同じ特性を有しており、制御トルク信号は増幅回路104で増幅されることによって、メイントルク信号より増幅回路104のゲイン(G)分傾きが大きくなっている。
【0016】
次に、マイコン108の内部動作について、図3を用いて説明する。
図3は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
図3において、121はメイントルクセンサ2aの信号Tmainとサブトルクセンサ2bの信号Tsubからトルク信号の誤差を算出し、トルク誤差εTを設定するトルク誤差設定手段、122は増幅回路104から得られた制御トルク信号Tcontに対し、トルク誤差設定手段121が設定したトルク誤差εTの不感帯を与え、トルク信号Tcont2を算出する不感帯処理手段、123は不感帯処理を施したトルク信号Tcont2に応じて、目標モータ電流Imtを決定するモータ電流決定手段である。
【0017】
次に、トルク誤差設定手段121の動作について図4を用いて説明する。
図4は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差設定手段の動作を示す図である。
図5は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置の制御トルクと目標モータ電流との関係を示す図である。
図4のトルク誤差設定手段121は、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差を算出し、そのトルク偏差(絶対値)Terrを求める。さらに、このトルク偏差Terrに増幅回路104のゲインGを乗じた値を、トルク誤差設定値εTとするよう動作する。
図3と図4に示される動作によって、制御トルクTcontと目標モータ電流の関係は、図5のように不感帯εTが設けられたモータ電流特性になっている。マイコン108は、目標モータ電流Imtと電流検出回路107が検出した検出モータ電流Imdが等しくなるよう電流フィードバック制御を行い、Hブリッジ回路105を介してモータ4を駆動する。
また、図3のモータ電流決定手段123は、一つの特性しか図示されていないが、車速に応じて複数の特性をもたせることで、図33のような車速感応の制御を行うことができる。
【0018】
図6は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
次に、トルクセンサの出力からモータ電流制御を行うまでを、図6のフローチャートで説明する。
図6では、ステップ201で、増幅回路104からの信号と、I/F回路102からの信号と、I/F回路103からの信号を、各々A/D変換し、制御トルク信号Tcontとメイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubを検出する。次に、ステップ202で、トルク誤差設定手段121の処理を行う。次に、ステップ203で、不感帯処理手段122によって不感帯処理を施し、制御トルクTcont2を算出し、ステップ204で、車速センサ3から車速Vspを検出し、ステップ205で、車速Vspと制御トルクTcont2から目標モータ電流Imtを決定する。次に、ステップ206で、電流検出回路107からの信号をA/D変換することで、モータ電流Imdを検出し、ステップ207では、目標モータ電流Imtと検出モータ電流Imdを比較し、目標モータ電流Imdと検出モータ電流が等しくなるよう電流フィードバック制御を行う。
【0019】
図7は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
次に、ステップ202のトルク誤差算出処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
図7では、ステップ211(トルク偏差検出手段)で、メイントルク信号Tmainからサブトルク信号Tsubを減じてトルク偏差Terrを求め、ステップ212で、トルク偏差Terrがマイナスのときステップ213でトルク偏差Terrを−1倍する。そしてステップ214で、トルク偏差Terrに増幅回路104のゲインGを乗じた値を、トルク誤差εTに設定する。ステップ212で、トルク偏差Terrがゼロ以上のときは、ステップ214に進む。このように処理することによって、図4の動作すなわちトルク誤差εTを得ることができる。
【0020】
図8は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置の不感帯処理を示すフローチャートである。
図9は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置の不感帯処理結果を示す図である。
次に、ステップ203の不感帯処理について、図8を用いて説明する。
図8では、ステップ221で、検出された制御トルクTcontの方向を判定する。トルクが右の場合、Tcontはプラスとなりステップ222へ進む。ステップ222では、制御トルクTcontからトルク誤差εTを減じ、制御トルクTcont2を得る。次に、ステップ223では、制御トルクTcont2の正負を判定し、負の場合、ステップ224で、制御トルクTcont2をゼロにクリップする。ステップ223で、制御トルクTcont2がゼロ以上の場合、Noに分岐する。
また、ステップ221で、制御トルクTcontがゼロ未満の場合、ステップ225で、トルク誤差設定値εTを加算し、制御トルクTcont2を得る。次に、ステップ226で、制御トルクTcont2の正負判定を行い、正の場合ステップ227で、制御トルクTcont2をゼロにクリップし、ステップ226で、制御トルクTcont2が負の場合、Noに分岐する。
図8の処理によって、制御トルクTcontとTcont2の関係は、図9のようになり、図3の不感帯処理手段122の動作となる。
【0021】
上述のように構成することによって、実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置は、以下のように動作する。
トルクセンサが図2のような特性を示す場合、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差はゼロとなるので、トルク誤差設定手段121の出力値のトルク誤差εTはゼロとなる。このため不感帯処理手段122から得られる制御トルクTcont2の不感帯はゼロとなる。従って、図5に示す操舵トルクとモータ電流の関係は、不感帯の無い(εT=0)特性となり、操舵フィーリング上非常に好ましい特性となる。
しかし、電動パワーステアリングを使用しつづけていると、トルクセンサの劣化が懸念される。今、劣化によってトルクセンサが図10のようになった場合を考える。
【0022】
図10は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のオフセット誤差が発生しているときのトルクセンサの特性を示す図である。
図10では、メイントルク信号Tmainが劣化によって、トルク偏差Terrだけの誤差を発生している。実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置では、トルク誤差設定手段121によって、増幅トルク信号の誤差εTを算出することが可能であり、またそのトルク誤差εTが、図5の不感帯となるので、直進走行中またはハンドル手放し時に異常な電流を通電することが無い。従って安全上好ましい特性となる。
【0023】
また、前述ではトルクセンサが劣化した場合の動作を説明したが、トルクセンサの故障によって、メイントルク信号Tmain、サブトルク信号Tsubの一方が、異常な信号を示した場合でも、そのときに発生したトルク誤差εTがモータ電流特性の不感帯となり直進時、またはハンドル手放し時の異常な電流を防ぐことができ、安全上好ましい動作となる。
また、実施の形態1では、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの誤差で、モータ電流特性の不感帯を設定しているだけなので、ドライバーが操舵し、トルク誤差εTより大きいトルクが入力された場合は、それに応じてモータ電流が通電され、パワーステアリングとして動作させることができる。
【0024】
実施の形態1によれば、上述のように、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubに誤差が無い場合、不感帯の無いモータ電流特性によって、操舵フィーリング上好ましいパワーステアリングを構成することができる。
また、トルクセンサの劣化や故障でトルク信号に誤差が発生した場合、その誤差に応じてモータ電流特性の不感帯を設定することによって、直進時またはハンドル手放し時など操舵トルクがゼロの場合、モータ電流をゼロにし異常なアシストを防ぐことができる。さらにその状態で操舵すると、操舵トルクの発生に伴ってモータ電流が流れ、アシストをすることが可能である。
【0025】
従来から電動パワーステアリング制御装置では、トルクセンサが2重系になっており、その二つのトルクセンサの偏差が、所定値以上の状態が所定時間継続したとき、アシストを停止させることで、異常なアシストを防ぐようにしていた。しかし、急にアシストを停止することによってハンドルが重くなり、操舵が困難になるなど好ましくない部分があった。
一方、実施の形態1では、2つのトルクセンサの偏差が大きくなっても、それに応じてモータ電流特性の不感帯が増加するだけなので、操舵時にはアシストが可能である。従って、従来のようにハンドルが重くなり、操舵が困難になることを避けることができるという効果もある。
【0026】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について以下に述べる。
図11は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
図12は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
図13は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
図14は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のオフセット誤差、ゲイン誤差が発生しているときのトルクセンサの特性を示す図である。
図15は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク偏差の特性を示す図である。
実施の形態2は、トルク偏差の最大値を用いてトルク誤差とするものであり、実施の形態1に比べて以下の部分が異なる。
先ず、図11は、実施の形態2の基本動作を示すフローチャートであり、実施の形態1の図6に置き換わるものであるが、図6に対し、ステップ231を追加している。また、図6のステップ202のトルク誤差算出処理が、図12のように変わっている。
【0027】
次に、動作について説明する。
図11では、ステップ231で、トルク偏差の最大値TerrMaxにゼロを代入し、初期化する。その後は、実施の形態1と同じである。
次に、ステップ202の動作について、図12を用いて説明する。
図12で、ステップ211からステップ213までの処理は、実施の形態1の図7と同じで、ここまででメイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差を求め、トルク偏差Terrが得られている。次に、ステップ241でトルク偏差Terrと、トルク偏差の最大値TerrMaxを比較し、トルク偏差Terrの方が大きい場合、ステップ242で、最大値TerrMaxにトルク偏差Terrを代入する。トルク偏差の最大値TerrMaxは、図11のステップ231で、ゼロに初期化されているので、以降図12のステップ241、242(最大偏差検出手段)の動作によって、最大値TerrMaxにはトルク偏差Terrの最大値が保持されている。次に、ステップ214で、最大値TerrMaxに増幅回路104のゲインGを乗じ、トルク誤差εTを設定する。
図12の動作をブロック図で表したものが図13である。その他の動作については、実施の形態1と同じである。
【0028】
実施の形態2は、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの誤差が、モータ電流特性の不感帯に反映され、さらに、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差であるトルク偏差Terrの最大値TerrMaxが、モータ電流特性の不感帯に適用されるため、トルク偏差Terrが変動しても、モータ電流特性の不感帯は変動しない。これはトルクセンサ信号の特性が、図14のような場合に効果がある。
図14では、メイントルク信号とサブトルク信号の傾きにズレがあり、さらにメイントルク信号はトルク中立でのズレも発生している。このような特性の場合、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差の絶対値であるトルク偏差Terrは、図15のように操舵状態によって変化する特性となる。
【0029】
実施の形態2によれば、実施の形態1では、このトルク偏差Terrに応じてモータ電流特性の不感帯が変化してしまうのを、トルク偏差Terrの最大値TerrMaxを用いて、モータ電流特性の不感帯を設定するので、不感帯が安定し、操舵フィーリング上好ましい特性となる。
【0030】
実施の形態3.
図16は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
図17は、この発明の実施の形態3の電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
実施の形態3は、予め定められた所定値とトルク偏差を比較し、トルク偏差が所定値より小さい場合は、所定値をトルク誤差とするものであり、実施の形態1の図6のステップ202の処理を、図16のようにしたもので、図16は、実施の形態1の図7のステップ214をステップ251〜254のように変更したものである。
【0031】
次に、図16について説明する。
ステップ211〜213は、実施の形態1と同様の動作をし、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの偏差の絶対値であるトルク偏差Terrを算出する部分である。次に、ステップ251で、予め設定されている所定値dz0とトルク偏差Terrを比較し、トルク偏差Terrが所定値dz0より小さい場合、ステップ252で、トルク偏差Terr2には所定値dz0が設定される。また、ステップ251で、トルク偏差Terrが所定値dz0以上の場合は、ステップ253で、トルク偏差Terr2にはトルク偏差Terrが設定される。次に、ステップ254で、トルク偏差Terr2に増幅回路104のゲインGを乗じてトルク誤差εTを設定する。この動作をブロック図で示したのが図17である。その他の動作については実施の形態1と同じである。
上述のように構成することで、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの誤差が所定値dz0以下の場合、モータ電流特性の不感帯は、所定値dz0となり、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubのトルク偏差Terrが所定値dz0以上の時は、モータ電流特性の不感帯がトルク偏差Terrとなるように動作する。
【0032】
実施の形態3によれば、上述のように動作するので、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの両方に幾らか誤差が発生している場合でも、その誤差が所定値dz0以下ならば、直進時またはハンドル手放し時に、異常な電流がモータに流れるのを防ぐことができる。
さらに、経年変化や異常で一方のトルク信号に誤差が発生しても、実施の形態1と同様に直進時またはハンドル手放し時に、異常な電流がモータに流れるのを防ぐことができる。
また、操舵によってトルクがトルク偏差Terr以上発生すれば、それに応じてアシストでき、実施の形態1と同等の効果も得ることができる。
【0033】
なお、実施の形態3では、トルク偏差Terrと所定値dz0を比較したが、実施の形態2で示した最大偏差検出手段の出力であるトルク偏差の最大値TerrMaxと所定値dz0を比較するようにしてもよい。このように構成することによって、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubの両方に幾らか誤差が発生している場合にも、その誤差が所定値dz0以下ならば、直進時またはハンドル手放し時に、異常な電流が流れるのを防ぎ、さらに、経年変化で図14に示したようにゲインを含む誤差が発生した場合でも、実施の形態2と同様に、不感帯を安定させることができるので、操舵フィーリング上好ましい特性を得ることができる。
【0034】
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、メイントルクセンサからの信号を増幅した信号で制御を行う場合について述べているが、実施の形態4は、増幅回路を用いない場合のものである。
図18は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置の回路構成を示すブロック図であり、実施の形態1の図1に対し、増幅回路104を削除したものである。
図18において、2a、2b、3〜5、9、101〜103、105〜108は図1におけるものと同一のものである。
図19は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
図20は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【0035】
次に、図18の制御装置の制御内容について、図19を用いて説明する。
図19は、実施の形態1の図3に対し、制御トルクTcontがメイントルクTmainから入力されるよう変更したもので、それ以外は、実施の形態1と同じである。
次に、トルク誤差設定手段121の動作について、図20を用いて説明する。図20は、実施の形態1の図4に対し、ゲインGの乗算を削除したものである。実施の形態4では、トルク信号の増幅回路が無いので、図20のトルク誤差設定手段内にゲインGによる乗算は不要である。
【0036】
実施の形態4によれば、上述のように構成することで、実施の形態1と実質的に同じ動作となり、同等の効果を得ることができる。
【0037】
実施の形態5.
実施の形態5は、マイコンの内部動作で、制御トルクとメイントルクとサブトルクのそれぞれを補正する補正手段を設けたものである。
図21は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
図21において、121〜123は図3におけるものと同一のものである。124は制御トルクの補正手段、125はメイントルクの補正手段、126はサブトルクの補正手段である。
図22は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング制御装置のトルク補正処理を示すブロック図である。
図22において、127は入力されてくる信号に対し、所定値Voffsetによるオフセット補正を行うオフセット補正手段、128は入力される信号に対し、所定値Gcompによるゲイン補正をかけるゲイン補正手段である。
【0038】
図21は、図3に対し、制御トルクの補正手段124とメイントルクの補正手段125とサブトルクの補正手段126を追加したもので、その他は実施の形態1と同じである。補正手段124〜126は、それぞれ図22のように構成されており、オフセット補正手段127により、入力されてくる信号に対し、所定値Voffsetによるオフセット補正と、ゲイン補正手段128により、所定値Gcompによるゲイン補正をかけることができる。所定値VoffsetとGcompは、制御トルクの補正手段124とメイントルクの補正手段125とサブトルクの補正手段126で各々最適な値をEEPROM等へ保存しておくことで、メイントルクセンサの信号、サブトルクセンサの信号、増幅回路104から出力された制御トルク信号が、図14のようになっていても、補正処理によって、図2のような誤差の無い特性を得ることができる。
【0039】
実施の形態5によれば、上述のように構成することで、トルク信号の調整をソフトウエアで行った場合でも、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
【0040】
実施の形態6.
実施の形態6は、メイントルク及びサブトルク信号が入力されるトルク誤差設定手段に制御トルクをも入力させたものである。
図23は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
図23において、121〜123は図3に示すものと同一のものであるが、図23では、トルク誤差設定手段121に制御トルク信号Tcontを入力している。
図24は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
図23は、実施の形態1の図3に対し、トルク誤差設定手段121に制御トルク信号Tcontを追加入力し、トルク誤差設定手段121の動作を、図24のようにしたもので、その他の動作は、実施の形態1と同じである。
【0041】
次に、トルク誤差設定手段121の動作を、図24を用いて説明する。
図24では、メイントルク信号Tmainとサブトルク信号Tsubに、図1の増幅回路104のゲインGを乗じ、メイントルクセンサの信号とサブトルクセンサの信号のレベルを制御トルクTcontに合わせた後、メイントルクとサブトルク、サブトルクと制御トルク、制御トルクとメイントルクの偏差を夫々算出し、さらにそれぞれの絶対値を求め、その絶対値の最大値を算出してトルク誤差εTとするものである。
【0042】
実施の形態6によれば、上述のように構成することで、トルク誤差設定手段は、メイントルク信号、サブトルク信号、制御トルク信号から誤差を設定することが可能となるので、実施の形態1に比べて増幅回路104の誤差を含めた設定が可能となる効果がある。
【0043】
実施の形態7.
図25は、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサの特性を示す図である。
図26は、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
図25は、メイントルク信号とサブトルク信号が逆特性となっている場合の信号特性を示しており、実施の形態7は、メイントルク信号とサブトルク信号の特性が異なる場合でも、実施の形態1の図3のトルク誤差設定手段121を、図26のように、サブトルク信号Tsubを−1倍して、メイントルク信号Tmainと偏差を算出するように動作させることで、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
【0044】
実施の形態8.
実施の形態1〜7では、トルク誤差により、制御トルク信号に不感帯を設ける場合について述べたが、実施の形態8は、トルク誤差により、目標モータ電流を補正して不感帯を設けるようにしたものである。
図27は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
図27において、121、123は図3におけるものと同一のものである。129はトルク誤差設定手段121によって設定されたトルク誤差εTに応じて、電流補正量Icompを設定する電流補正量設定手段である。130はモータ電流決定手段123が決定したモータ電流Imt0に対し、補正処理を行い、目標電流Imtを決定するモータ電流補正手段である。
図28は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置の電流補正テーブルを示す図である。
図29は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
図30は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置の目標電流補正処理を示すフローチャートである。
図31は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のモータ電流特性を示す図である。
【0045】
次に、実施の形態8について図27を用いて説明する。
図27では、トルク誤差設定手段121とモータ電流決定手段123は、実施の形態1の図3と同じである。電流補正量設定手段129では、トルク誤差設定手段121が設定したトルク誤差εTに応じて、電流補正量Icompを設定する。この時の補正量の特性を図28に示す。次に、図27のモータ電流補正手段130で、モータ電流決定手段123が決定したモータ電流Imt0に対し、補正処理を行い、目標電流Imtを決定する。
【0046】
次に、実施の形態8の動作を図29のフローチャートを用いて説明する。
図29で、同一番号のステップは、実施の形態1の図6と同じなので、詳細説明は省略する。
先ず、ステップ201で、メイントルク信号Tmain、サブトルク信号Tsub、制御トルク信号Tcontを検出し、ステップ202で、トルク誤差εTを設定する。ステップ202の処理については、図7の通りである。次に、ステップ261で、図28の特性に従って電流補正量Icompを決定する。ここは図27の電流補正量設定手段129に相当する処理である。
次に、ステップ204で、車速Vspを検出し、次に、ステップ262で、モータ電流Imt0を決定する。ここは、図27のモータ電流決定手段123に相当する部分である。次に、ステップ263では、ステップ262で決定した目標モータ電流Imt0に対し、ステップ261で決定した電流補正量Icompで補正し、目標電流Imtを算出する。以降ステップ206で、モータ電流を検出し、ステップ207で、電流フィードバック制御によって、モータ電流を制御する。
【0047】
次に、ステップ263の目標電流補正処理について、図30を用いて説明する。
図30では、ステップ271で、モータ電流決定手段123で決定された電流の方向を判定し、プラス(右)ならばYesに分岐し、ステップ272へ進む。ステップ272では、モータ電流決定手段123で決定された電流値Imt0に対し、ステップ261で設定された電流補正値Icompを減算し、ステップ273で前記減算結果が負になったとき、ステップ247で、ゼロクリップを行う。一方ステップ271で、モータ電流決定手段123が決定した電流Imt0の方向がマイナス(左)ならば、Noへ分岐し、ステップ275へ進む。ステップ275では、モータ電流決定手段123の結果Imt0に対し、ステップ261で設定された電流補正値Icompを加算し、ステップ276で、前記加算結果が正になったとき、ステップ277でゼロクリップを行う。
上述のように処理した場合の、制御トルクTcontに対するモータ電流決定手段123の結果Imt0と補正処理後の目標電流Imtの関係を示したものが図31であり、不感帯が設けられている。
【0048】
このように実施の形態8によれば、トルク誤差設定手段によってモータ電流特性の不感帯を設定することが可能となり、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
【0049】
また、実施の形態8は、実施の形態2〜7と組み合わせて使用しても良い。
【0050】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、トルク検出手段によって検出された操舵トルク及びトルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたので、トルク誤差が小さいときは操舵フィーリングを重視した補助が行えるモータ電流特性を、トルク誤差が大きい時は異常な電流が流れないようなモータ電流特性を設定することができる。
【0051】
また、モータ電流決定手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、不感帯は、トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化するので、経年変化などでトルク誤差が増大しても、直進走行時または手放し時に異常なモータ電流を流さないモータ電流特性を得ることができる。
【0052】
また、操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流をトルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて補正するモータ電流補正手段と、このモータ電流補正手段によって補正されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたので、トルク誤差が小さいときは操舵フィーリングを重視した補助が行えるモータ電流特性を、トルク誤差が大きい時は異常な電流が流れないようなモータ電流特性を設定することができる。
【0053】
さらに、モータ電流補正手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、不感帯は、トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化するので、経年変化などでトルク誤差が増大しても、直進走行時または手放し時に異常なモータ電流を流さないモータ電流特性を得ることができる。
【0054】
また、トルク検出手段は複数設けられると共に、トルク誤差設定手段は、複数のトルク検出手段によって検出された複数の操舵トルクの偏差を検出するトルク偏差検出手段を有し、トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差をトルク誤差として設定するので、複数の操舵トルクに基づきトルク誤差を求めることができる。
【0055】
また、トルク誤差設定手段は、トルク偏差の最大値を検出する最大偏差検出手段を有し、最大偏差検出手段によって検出されたトルク偏差の最大値をトルク誤差として設定するので、トルク誤差の変動による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。
さらにまた、トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差とを比較し、比較の結果大きい方をトルク誤差として設定するので、トルク偏差が所定値以下でも、所定値をトルク誤差として、直進走行時または手放し時に異常なモータ電流が流れないようにすることができる。
【0056】
また、トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、トルク偏差の最大値とを比較し、比較の結果大きい方をトルク誤差として設定するので、トルク偏差が所定値以下でも、所定値をトルク誤差とすることで、直進走行時または手放し時に異常なモータ電流が流れないようにすることができると共に、トルク偏差が発生しそれが所定値以上になっても、その偏差の最大値をトルク誤差として設定するので、トルク誤差の変動による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1〜3、5〜8による電動パワーステアリング制御装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサの特性を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1〜3、7による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1、5、8による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差設定手段を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態1〜7による電動パワーステアリング制御装置の不感帯処理を行った場合の操舵トルクとモータ電流の関係を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1、3〜7による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1、8による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1〜7による電動パワーステアリング制御装置の不感帯処理を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態1〜7におる電動パワーステアリング制御装置の不感帯処理の処理結果を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング制御装置のオフセット誤差が発生している時のトルクセンサの特性を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【図14】この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のオフセット誤差、ゲイン誤差が発生しているときのトルクセンサの特性を示す図である。
【図15】この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング制御装置のトルク偏差の特性を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すフローチャートである。
【図17】この発明の実施の形態3の電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【図18】この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置の回路構成を示すブロック図である。
【図19】この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【図21】この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
【図22】この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング制御装置のトルク補正処理を示すブロック図である。
【図23】この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【図25】この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサの特性を示す図である。
【図26】この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング制御装置のトルク誤差算出処理を示すブロック図である。
【図27】この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のマイコンの内部動作を示す図である。
【図28】この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置の電流補正テーブルを示す図である。
【図29】この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のメインプログラムの動作を示すフローチャートである。
【図30】この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置の目標電流補正処理を示すフローチャートである。
【図31】この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング制御装置のモータ電流特性を示す図である。
【図32】従来の電動パワーステアリングを示す構成図である。
【図33】従来の電動パワーステアリング制御装置のトルクセンサとモータ電流の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ハンドル、2a メイントルクセンサ、2b サブトルクセンサ、
3 車速センサ、4 モータ、5 制御装置、6 減速機、
7 ラック・ピニオン機構、8 車輪、9 バッテリ、
101 I/F回路、102 I/F回路、103 I/F回路、
104 増幅回路、105 Hブリッジ回路、106 シャント抵抗、
107 電流検出回路、108 マイクロコンピュータ、
121 トルク誤差設定手段、122 不感帯処理手段、
123 モータ電流決定手段、124 制御トルクの補正回路、
125 メイントルクの補正回路、126 サブトルクの補正回路、
127 オフセット補正手段、128 ゲイン補正手段、
129 電流補正量設定手段、130 モータ電流補正手段。
Claims (8)
- 操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、上記トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、上記トルク検出手段によって検出された操舵トルク及び上記トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、上記操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
- 上記モータ電流決定手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、上記不感帯は、上記トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 操舵トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段によって検出された操舵トルクにより、上記トルク検出手段の検出誤差を求めてトルク誤差として設定するトルク誤差設定手段と、上記トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づきモータ電流を決定するモータ電流決定手段と、このモータ電流決定手段によって決定されたモータ電流を上記トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて補正するモータ電流補正手段と、このモータ電流補正手段によって補正されたモータ電流に基づき、モータを駆動して、上記操舵トルクを補助する操舵補助力をステアリング系に与えるモータ駆動手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
- 上記モータ電流補正手段によって決定されるモータ電流は、操舵トルクに対して不感帯をもつモータ電流特性を有すると共に、上記不感帯は、上記トルク誤差設定手段によって設定されたトルク誤差に応じて変化することを特徴とする請求項3記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 上記トルク検出手段は複数設けられると共に、トルク誤差設定手段は、上記複数のトルク検出手段によって検出された複数の操舵トルクの偏差を検出するトルク偏差検出手段を有し、上記トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差をトルク誤差として設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 上記トルク誤差設定手段は、トルク偏差の最大値を検出する最大偏差検出手段を有し、上記最大偏差検出手段によって検出されたトルク偏差の最大値をトルク誤差として設定することを特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 上記トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、上記トルク偏差検出手段によって検出されたトルク偏差とを比較し、上記比較の結果大きい方をトルク誤差として設定することを特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 上記トルク誤差設定手段は、予め設定された所定値と、上記トルク偏差の最大値とを比較し、上記比較の結果大きい方をトルク誤差として設定することを特徴とする請求項6記載の電動パワーステアリング制御装置。
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