JP2004001389A - パネル部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】加飾シートが、パネル基材の破片を強固に保持し、しかも、加飾シートが破れにくくなり、パネル基材の破片が加飾シートの破れた孔を突き破ることがなく、パネル基材の破片が周囲に飛散することがなくなる加飾シートを提供する。
【解決手段】厚みが0.025〜0.25mmの透光性の基体シートと加飾層とを含む加飾シートと、厚みが0.8〜10mmの透光性のパネル基材とが、厚みが0.01〜0.3mmの透光性の両面接着層により接着し、加飾シートと両面接着層との合計厚み(T1)と、パネル基材の厚み(T2)との比率T1/T2が、0.045〜0.688のパネル基材にする。したがって、接着層が押し流されることはなく、加飾シートとパネル基材との接着強度が強いものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、家電製品、自動車部品などに利用されるパネル部材に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などに搭載されるパネル部材は、薄肉のパネル基材が主たる構成要素であることから、自動車事故などにおける衝撃によってパネル基材が割れ、破片が飛散することを防止することが要求される。薄肉のパネル基材とは、一般的に0.8〜10mmの厚みのものをいう。
破片飛散防止のために、透光性の基体シートに接着層が形成された透明シートを、薄肉パネル部材の表面に貼付けることが考えられる。その理由はパネル部材の主たる構成要素であるパネル基材が衝撃などによって破損した時に、透明シートが表面を覆うことによりパネル基材の破片が飛び出さないようにするためである。
この貼付け方の一方法として、パネル基材の成形と同時に、パネル基材の表面に透明シートを一体化接着させる、いわゆるインサート法というものがあった。この場合の、透明シートの接着層の厚みは1〜6μmであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のインサート法では、透明シートの接着層には射出成形時に100〜300℃の高温の成形樹脂が接触するため、特に、成形樹脂の射出ゲート付近においては成形樹脂によって接着層が押し流されてしまう、いわゆるインキ飛びが発生する。したがって、透明シートと成形樹脂との密着力が低下して剥離しやすいものとなり、次のような問題を生じる。
つまり、自動車事故などによりパネル部材の衝撃がかかると、パネル基材に割れが生じて破片となる。一方、透明シートの基材シートにも衝撃がかかるが、上記したように透明シートと成形樹脂とは密着力が低下して剥離しやすくなっているので、基材シートがパネル基材から簡単に浮き上がることになり、破れやすくなる。そして、パネル基材の破片が加飾シートの破れた孔を突き破るため、パネル基材の破片が周囲に飛散しやすくなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次の構成とした。
この発明は、請求項1に記載したように、厚みが0.025〜0.25mmの透光性の基体シートと加飾層とを含む加飾シートと、厚みが0.8〜10mmの透光性のパネル基材とが、厚みが0.01〜0.3mmの透光性の両面接着層により接着されており、加飾シートと両面接着層との合計厚み(T1)と、パネル基材の厚み(T2)との比率T1/T2が、0.045〜0.688であることを特徴とするパネル部材。
この発明においては、請求項2に記載したように、加飾シートの透明部分において、可視領域の全光線透過率が65〜100%であり、ヘーズ値が0.5〜60%であるようにしてもよい。
この発明においては、請求項3に記載したように、加飾シートとパネル基材とが剥離強度9.8N/inch以上で密着しているようにしてもよい。
【0005】
【発明実施の形態】
(基体シート)
基体シート1は、厚みが0.025〜0.25mmの透光性のものである。厚みが0.025〜0.25mmである理由は、0.025mm未満では、破損時の破片の飛散を防止する効果が期待できないからである。一方、0.25mmを超えるとコストアップにつながるからである。透光性を有する理由は、家電製品、自動車部品などに利用されるパネル部材6の多くに、透光性が要求されるからである。基体シート1としては、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂から選択される単層フィルムがある。または、上記の中から選択された2種以上の樹脂による積層フィルムまたは共重合フィルムがある。基体シート1は、防眩性を付与するために、その表面に凹凸形状を施してもよい。例えば、エンボスロールを基体シート1表面に押付ける方法がある。基体シート1は、低反射性を付与するために、ポリウレタン樹脂と非結晶性の含フッ素重合体よりなるコート層をその表面に形成してもよい。基体シート1は、光拡散性を付与するために、基体シート1の原料内に樹脂微粒子や無機顔料などの光拡散材を含有させてもよい。基体シート1は、低屈折率性を付与するために、その表面にフッ素樹脂をコーティングしてもよい。フッ素樹脂の具体例としては、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン〜六フッ化ポロピレン共重合体樹脂がある。基体シート1は、低反射性を付与するために、基体シート1の樹脂マトリックス中にフィラーを分散させてその表面を粗面化してもよい。なお、フィラーとは充填材のことをいい、無機または有機の粒子や繊維などがある。基体シート1は、表面強度性を付与するために、その表面にハードコート層を形成してもよい。ハードコート層の材質としてはアクリル樹脂やシリコーン樹脂などがある。ハードコート層に防眩性を付与するために、アクリル樹脂粒子をハードコート層を形成するための材料中に含有させてもよい。
【0006】
(加飾層)
加飾層2は、通常は印刷層として形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いることができる。印刷層の材質としては、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができる。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いることができる。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。印刷層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合もある。印刷層の乾燥膜厚は、1μm〜10μmとするのが一般的である。
また、加飾層2は、金属薄膜層を含むものでもよい。金属薄膜層は、金属光沢などを表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成することができる。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金又は化合物を使用することができる。部分的な金属薄膜層を形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合によく用いられる溶剤は、水又は水溶液である。また、別の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸又はアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去する方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他の転写層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後アンカー層を設けることができる。前アンカー層および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用することができる。前アンカー層および後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。金属薄膜層の膜厚は、100μm〜1000μmとするのが一般的である。
【0007】
(両面接着層)
両面接着層3の構成としては、以下の2つが考えられる。
つまり、(1)接着層だけからなるもの、(2)接着層/基体シート/接着層、の順に積層した両面接着シートがある。(1)は、紙やポリエチレンテレフタレートなどの離型紙上にアクリル系樹脂などの接着層を形成したものを用いて形成される。
両面接着層3は透光性を有する。その理由は、家電製品、自動車部品などに利用されるパネル部材6の多くに透光性が要求されるからである。
両面接着層3の厚みは、0.01〜0.3mmである。その理由は、厚みが0.01未満だと接着層の厚みが小さすぎて、必要な接着力(粘着力)を提供できないからである。必要な接着力とは、耐衝撃性を保持させるため約9.8N/inchである。一方、0.3mmを超えると無用なコストアップとなるとともに、透明性に劣るからである。
前記(2)の両面接着シートの基体シートおよび接着層の説明をする。基体シートの厚みは、0.01〜0.26mmが好ましい。厚みが0.01mm未満であると強度が下がり、破断しやすくなるからである。厚みが0.26mmを超えると、両面接着層の厚みの規制から十分な接着力を発揮するための接着層の厚みを確保できなくなるからである。基体シートの材質としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。基体シートは透光性を有することが必要とされるからである。また、高温、多湿の状況にも耐えうるという点でも優れているからである。基体シートの透光性としては、可視光線帯域での光線透過率が90%以上、ヘーズ値が30%未満のものが特に好ましい。接着層の厚みとしては、0.02〜0.145mmのものがある。接着層の厚みが0.02mm未満であると必要な接着力を提供できないからである。一方、接着層の厚みが0.145mmを超えると、基体シートの厚みの規制から基体シートの厚みを確保できないからである。接着層の材質としては、アクリル系樹脂よりなるものが好ましい。透光性を有し、かつ、接着性を備えるからである。
【0008】
(パネル基材)
パネル基材4としては、樹脂成形品、ゴム製品、ガラス製品もしくは各種材質からなる複合製品などを挙げることができる。これらは、透明、半透明のいずれでもよい。また、パネル基材4は、着色されていてもよい。パネル基材4が樹脂成形品である場合の樹脂としては、汎用の樹脂や汎用のエンジニアリング樹脂、スーパーエンジニアリング樹脂を使用することができる。汎用の樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などを挙げることができる。汎用のエンジニアリング樹脂としては、ポリフェニレンオキシド〜ポリスチレン系共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などを挙げることができる。スーパーエンジニアリング樹脂としては、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂には、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加することができる。
【0009】
この発明は、加飾シート5と両面接着層3との合計厚み(T1)と、パネル基材4の厚み(T2)との比率T1/T2が、0.045〜0.688である。
比率T1/T2が0.045未満では、衝撃によって加飾シート5が破れやすくなりパネル基材4の表面保護の役割を果たしにくくなるとともに、パネル基材4の表面にも割れが生じやすくなり、加飾シート5の破片と成形樹脂の破片とが飛び散りやすくなるからである。一方、比率T1/T2が0.688を超えると、加飾シートの収縮率が大きく影響することからパネル部材全体に反りが入ってしまうからである。
【0010】
この発明のパネル部材6では、加飾シート5の透明部分において、可視領域の全光線透過率が65〜100%であり、ヘーズ値が0.5〜60%であるものでもよい。
可視領域の全光線透過率が65〜100%である理由は、可視領域の全光線透過率が65%未満であると、パネル基材4や基体シート1が白濁することとなり加飾シート5の加飾層2によって形成される文字や図柄などを照光によって視認することが困難となるからである。ヘーズ値が0.5〜60%である理由は、へーズ値が0.5%未満では、加飾シート5やパネル基材4の素材の有する不透明性からの影響を強く受けてしまい、加飾シート5全体としてのヘーズ値を加飾層2により精密にコントロールすることができないからである。一方、ヘーズ値が60%を超えると加飾シート5やパネル基材4の曇り方が強くなりすぎて、加飾シート5の加飾層2によって形成される文字や図柄などの色彩が影響を受けるため、所望の色味や柄を忠実に再現できないからである。
【0011】
この発明は、加飾シート5とパネル基材4とが剥離強度9.8N/inch以上で密着しているものでもよい。この剥離強度が大きい程、パネル基材に割れが生じて破片となったとしても、基材シートがパネル基材の破片を保持するため、パネル基材の破片が周囲に飛散しにくくなる。
【0012】
剥離強度の試験方法は、次のようにして行うことができる(図2〜5参照)。
例えば、厚み0.05mmの基体シート1を含む加飾シート5と、厚み2mmの透光性のパネル基材4とが、厚み0.125mmの接着層だけからなる両面接着層3により接着されたパネル部材6を用意する。次に、加飾シート5側から25mm間隔の平行な筋状の切れ目を2本形成する。切れ目は少なくとも加飾シート5および両面接着シートを貫通する深さで形成する。次に、パネル部材6のパネル基材4側を治具に水平に固定し、2本の切れ目により囲まれた帯状部分の端部にプッシュプル計測機を接続し、パネル部材6に対して90°方向に引っ張った際に荷重(90°方向荷重)(図2、図3参照)と、パネル基材4に対して180°方向に引っ張った際の荷重(略180°方向荷重)(図4、図5参照)とを測定する。
【0013】
なお、飛散防止効果の試験は、次のようにして行うことができる。
パネル部材6が嵌合する凹部を有する治具を用意し、該凹部にパネル部材6を固定する。このパネル部材6に対し、直径50mm、重量0.534kgの鋼球を高度 1.0mより落下衝突させる。鋼球を落下させる際、じょうご状器具とスタンドを組み合わせた装置を用いて垂直に落下させるようにする。鋼球を落下衝突させパネル部材6を破損させた後に、破片が加飾シート5によって保持され、治具の外部に飛散していない状態を可とした。
この発明では、飛散防止効果の試験の妥当性を確認するために、以下の構成A〜Fのパネル部材6を試料として作成し、それぞれについて上記飛散防止効果の試験を行い、併せて車載試験の評価を行なった。車載試験は、排気量1500CC、車両重量1000kgクラスの4ドアセダンでフルラップ衝突試験を行なう際に車両に該パネル部材6を搭載し、時速55kmでの衝突後、パネル基材4の破片が飛散したかどうかを調べた。飛散しなかった場合を可とした。その結果、構成Aについては、飛散防止効果は不可であり、車載試験も不可であった。構成B〜構成Eはすべて、飛散防止効果も車載試験も可であった。
【0014】
構成A:厚みが0.02mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート1と厚み0.03mmの加飾層2とを含む加飾シート5と、厚みが10mmのアクリル樹脂製のパネル基材4とが、厚みが0.02mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の両面接着シートにより接着されており、加飾シート5と両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材4の厚みとの比率が、約0.04であるパネル部材6。
【0015】
構成B:厚みが0.025mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート1と厚み0.03mmの加飾層2とを含む加飾シート5と、厚みが10mmのアクリル樹脂製のパネル基材4とが、厚みが0.02mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の両面接着シートにより接着されており、加飾シート5と両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材4の厚みとの比率が、約0.045であるパネル部材6。
【0016】
構成C:厚みが0.100mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート1と厚み0.03mmの加飾層2とを含む加飾シート5と、厚みが3mmのアクリル樹脂製のパネル基材4とが、厚みが0.05mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の両面接着シートにより接着されており、加飾シート5と両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材4の厚みとの比率が、約0.05であるパネル部材6。
【0017】
構成D:厚みが0.200mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート1と厚み0.03mmの加飾層2とを含む加飾シート5と、厚みが3mmのアクリル樹脂製のパネル基材4とが、厚みが0.1mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の両面接着シートにより接着されており、加飾シート5と両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材4の厚みとの比率が、約0.1であるパネル部材6。
【0018】
構成E:厚みが0.250mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート1と厚み0.03mmの加飾層2とを含む加飾シート5と、厚みが2mmのアクリル樹脂製のパネル基材4とが、厚みが0.3mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の両面接着シートにより接着されており、加飾シート5と両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材4の厚みとの比率が、約0.688であるパネル部材6。
【0019】
なお、この発明は、加飾シートとパネル基材とを両面接着層で接着させたものなので、従来のように高温の成形樹脂が加飾シートに接触することがないため、耐熱性に劣る透明シート(例えば、ポリオレフィン樹脂など)を使用できるという点でも有効である。また、この発明は、加飾シートとパネル基材とを両面接着層で接着させたものなので、インサート法を用いて製造する必要がないため、インサート法において発生する打痕などの不良が発生しないし、流動性は乏しいが耐衝撃性の高いポリカーボネート樹脂をパネル基材として使用することができる点でも有効である。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
一方の面にアクリル樹脂粒子を含む厚み0.003mmのハードコート層が形成されている厚み0.188mmのポリエチレンテレフタレート樹脂製の基体シート上に塩化ビニル系樹脂からなる透光性のある黄色を呈する厚み0.003mmの加飾層をスクリーン印刷によって形成した加飾シートと、アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製「アクリペットVH」)を用いて射出成形した厚みが4mmのパネル基材とを、厚みが0.06mmのポリエチレン樹脂製の両面接着シート(住友スリーエム株式会社製「4597」)により接着させた。加飾シートと両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材の厚みとの比率は、約0.062であった。
得られたパネル部材の光学特性を測定したところ、加飾シートの透明部分において、可視領域の全光線透過率が90.0%であり、ヘーズ値が10%であった。
また、得られたパネル部材について、前記飛散防止効果の試験を行ったところ、パネル基材の破片は加飾シートから剥離することはなかった。
【0021】
(実施例2)
厚み0.125mmのポリカーボネート樹脂製の基体シート上にフェノール樹脂からなる厚み0.004mmの加飾層をスクリーン印刷によって形成した加飾シートと、アクリル樹脂(「アクリペットVH」三菱レイヨン株式会社製)を用いて射出成形した厚みが3mmのパネル基材とを、厚みが0.0125mmのポリエチレン樹脂製の両面接着シート(「住友スリーエム株式会社製「9483」)により接着させた。加飾シートと両面接着シートとの合計厚みと、パネル基材の厚みとの比率は、0.047であった。
得られたパネル部材の光学特性を測定したところ、加飾シートの透明部分において、可視領域の全光線透過率が92%であり、ヘーズ値が5%であった。
また、得られたパネル部材について、飛散防止効果の試験を行ったところ、パネル基材の破片は加飾シートから剥離することはなかった。
【0022】
【発明の効果】
この発明では、以上の構成を採るので、次のような効果を奏する。
この発明は、加飾シートとパネル基材とを両面接着層で接着させたものなので、加飾シートの加飾層には100〜300℃の高温の成形樹脂が接触することがない。したがって、接着層が押し流されることはなく、加飾シートとパネル基材との接着強度が強いものである。その結果、加飾シートがパネル基材の破片を強固に保持し、しかも、加飾シートが破れにくくなり、パネル基材の破片が加飾シートの破れた孔を突き破ることがなく、パネル基材の破片が周囲に飛散することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパネル部材の一例を示す断面図である。
【図2】加飾シートとパネル基材との剥離試験を示した側面図である。
【図3】加飾シートとパネル基材との剥離試験を示した斜視図である。
【図4】加飾シートとパネル基材との剥離試験を示した側面図である。
【図5】加飾シートとパネル基材との剥離試験を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 基体シート
2 加飾層
3 両面接着層
4 パネル基材
5 加飾シート
6 パネル部材

Claims (3)

  1. 厚みが0.025〜0.25mmの透光性の基体シートと加飾層とを含む加飾シートと、厚みが0.8〜10mmの透光性のパネル基材とが、厚みが0.01〜0.3mmの透光性の両面接着層により接着されており、加飾シートと両面接着層との合計厚み(T1)と、パネル基材の厚み(T2)との比率T1/T2が、0.045〜0.688であることを特徴とするパネル部材。
  2. 加飾シートの透明部分において、可視領域の全光線透過率が65〜100%であり、ヘーズ値が0.5〜60%である請求項1に記載のパネル部材。
  3. 加飾シートとパネル基材とが剥離強度9.8N/inch以上で密着している請求項1または2に記載のパネル部材。
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