【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は農業用トラクタの後部隔壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業用トラクタは、後部に設けた三点リンク機構や昇降機構を介し、ロータリ耕耘機等の作業機を連結して農作業を行うように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記三点リンク機構や昇降機構には、牽引力の他に作業機昇降の反力や対地作業の反力等各方向の複雑な加重が作用するにも拘らず、三点リンク機構や昇降機構の前端部支持点が機体後部に分散しているため、強度的に不合理であり構造が複雑になるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明では、走行部フレームの後端部に後部隔壁を立設して、作業機連結用の三点リンク機構の一部を形成する左右一対のロワリンクと昇降機構の一部を形成する昇降用油圧シリンダの各前端部を支持する枢支部を、同後部隔壁の外側に突設した左右一対の支持板で構成したことを特徴とする農業用トラクタの後部隔壁構造を提供せんとするものである。
【0005】
また、本発明では、走行部フレームの後端部に後部隔壁を立設して、作業機連結用の三点リンク機構の一部を形成する左右一対のロワリンクと昇降機構の一部を形成する昇降用油圧シリンダの各前端部を支持する枢支部を、同後部隔壁の外側に突設した左右一対の支持板で構成し、更に、後部隔壁からキャビンの後壁を延出させて、運転部と作業機とを隔離したことを特徴とする農業用トラクタの後部隔壁構造を提供せんとするものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0007】
図1〜図3は、本発明に係る農業用トラクタAを示しており、同トラクタAは、クローラ式走行装置1の上面に機体フレーム2を載設し、同機体フレーム2の上面前部に原動機部3を搭載し、同機体フレーム2の上面後部に、操向ハンドル4及び座席5等よりなる運転部6を被包したキャビン7を載設し、機体フレーム2の後端部に三点リンク機構8と昇降機構9とを介して作業機Bとしてのロータリー式耕耘機を昇降自在に連結している。
【0008】
クローラ式走行装置1は、図1で示すように、水平枠形状に形成した走行部フレーム10の左右側前端部に左右駆動スプロケット11を軸支し、同走行部フレーム10の左右側後端部に左右従動スプロケット12を軸支し、走行部フレーム10の上面に上部転輪13を軸支し、走行部フレーム10の下方にそれぞれ2個の下部転輪14を軸支した前後2組のイコライザ15を取付けている。
【0009】
そして、前記左右駆動スプロケット11、左右従動スプロケット12、左右上部転輪13及び下部転輪14・・・の外周にそれぞれ左右クローラ16を巻回しており、左右駆動スプロケット11には、それぞれ後述する静油圧変速装置の一部を構成する左右油圧モータ17が連動連結しており、原動機部3に搭載したエンジン18からの動力を上記静油圧変速装置で変速して左右クローラ16に伝達して、トラクタAを走行させるようにしている。
【0010】
図3中、19は牽引用ヒッチであって、後述する後部隔壁Wの後面中央下部に突設されている。
【0011】
かかる農業用トラクタAにおいて、に取付けた三点リンク機構8と昇降機構9とを介して、作業機Bを昇降自在に連結している。
【0012】
三点リンク機構8は、図1、図4〜図6で示すように、走行部フレーム10の後部に後部隔壁Wを立設し、同後部隔壁Wの後面左右側に左右ロワリンク支持体23,24を形成して、三点リンク機構8の左右ロワリンク25,26の前端部を回動自在に枢着し、上記後部隔壁Wの後面中央上部に緩衝機構28を介しトップリンク29の前端部を回動自在に枢着し、左右ロワリンク25,26とトップリンク29との後端をそれぞれ作業機フレーム30に回動自在に枢着することにより作業機Bを昇降自在に連結している。
【0013】
前記緩衝機構28は、図5及び図6で示すように、後部隔壁Wの上部中央部に緩衝機構支持体28aを突設し、同緩衝機構支持体28aの後端下部を挿通した枢軸91を介して、揺動板92を回動自在に枢着し、緩衝機構支持体28a上部と揺動板92上部との間にスプリング93を介装して、同スプリング93によって揺動板92の中途部に枢着したトップリンク29からの前方向の荷重を弾力的に支承することにより、作業機Bが地面から受ける上向きの衝撃を緩和して、トップリンク29の屈折等、三点リンク機構8の破損を防止するようにしている。
【0014】
昇降機構9は、図1、図4及び図5で示すように、前記左右ロワリンク支持体23,24のやや上方左右側に左右シリンダ支持体35,36を形成して、左右シリンダ支持体35,36にそれぞれ左右昇降用油圧シリンダ37,38のボトム39,40を回動自在に枢着すると共に、前記後部隔壁Wの上部左右側に、それぞれ左右リフトアーム支持体52,53を形成して、同左右リフトアーム支持体52,53に、略へ字形状に屈折した左右リフトアーム58,59の前端をそれぞれ回動自在に枢着し、同左右リフトアーム58,59の中途部に前記左右昇降用油圧シリンダ37,38のピストンロッド60,61の先端をそれぞれ回動自在に枢着し、左リフトアーム58の後端を揺動油圧シリンダ62を介して前記左ロワリンク25の中途部に連動連結し、右リフトアーム59の後端を昇降連結杆を介し前記右ロワリンク26の中途部を連動連結して、左右昇降用油圧シリンダ37,38の伸縮作動によって、三点リンク機構8を介して連結した作業機Bを昇降作動させ、揺動油圧シリンダ62の伸縮作動によって、上記作業機Bを左右揺動させるようにしている。
【0015】
このように、作業機Bの昇降作動を左右昇降用油圧シリンダ37,38で行うようにしたことで、1本の油圧シリンダーで行うものよりも、広幅の作業機や大重量の作業機の昇降作動が容易になり、また、左右のバランスが良くなる。
【0016】
特に、左右ロワリンク支持体23,24を、図3〜図6、図8及び図9で示すように、それぞれ前記後部隔壁Wの後面に突設した縦長略短冊状の内外一対の三点支持板23a,23b,24a,24bで構成し、緩衝機構支持体28aを後部隔壁Wの後面に突設した一対の左右緩衝機構支持板28b,28cで構成したことにより、上記6枚の支持板23a,23b,24a,24b,28b,28cが、三点リンク機構8と昇降機構9と緩衝機構28とを支持するばかりでなく、後部隔壁Wの強度と剛性を高めるための補強リブとしての機能している。
【0017】
図7は、油圧回路を示しており、前記静油圧変速装置は、エンジン18と連動連結した可変容量型の左右油圧ポンプ20,20に、それぞれ左右油圧モータ17,17を連通連結し、左右油圧ポンプ20,20の吐出量の変更により無段階に変速できるようにしたものであり、左右油圧モータ17,17も可変容量型であって、それぞれ高低2段に変速可能に構成されている。
【0018】
図中、50は油圧ポンプ、42は上記左右油圧ポンプ20,20の吐出量を制御する斜板コントロール部、43は上記左右副変速機構22,22に連通連結した変速用油圧バルブ、51は油圧サーボ式のブレーキ21への油圧を制御するブレーキ用油圧バルブ、54はブレーキペダル、55は作動油タンク、56はオイルクーラー、57はオイルフィルタである。
【0019】
また、前記左右昇降用油圧シリンダ37,38は、ボトム39,40側がポジションバルブ65、セフテイバルブ66及びチェックバルブ67を介し、油圧ポンプ50に接続した油圧ケース68に連通連結しており、ロッド側69,70は、運転部6に配設した操作スイッチ81に接続した油路切替バルブ82を介して油圧ケース68に接続することによって、操作スイッチ81の押圧により、ロッド側69,70にも油圧ポンプ50からの油圧を作用させ、左右昇降用油圧シリンダ37,38を油圧によって縮退可能することにより、左右昇降用油圧シリンダ37,38の作動方向を変更させることができるようにしている。
【0020】
また、揺動油圧シリンダ62は、フロートコントロールバルブ83を介して上記油圧ケース68に接続している。
【0021】
かかる構成によって、ポジションバルブ65を操作して左右昇降用油圧シリンダ37,38のボトム39,40側に油圧を作用させ、左右昇降用油圧シリンダ37,38を伸長させることにより作業機Bを上昇させ、ポジションバルブ65を切替えて左右昇降用油圧シリンダ37,38のボトム39,40側の油圧を抜き、作業機Bの自重により左右昇降用油圧シリンダ37,38を縮退させることにより作業機Bを下降させることができる。
【0022】
特に、急速に作業機Bを下降させる際には、運転部6の操作スイッチ81を押圧して、左右昇降用油圧シリンダ37,38のロッド側69,70に油圧ポンプ50からの油圧を作用させることにより、左右昇降用油圧シリンダ37,38を急速に縮退させて、作業機Bを急速に下降させることができる。
【0023】
図8及び図9は、油圧ケース68を示しており、同油圧ケース68は前記後部隔壁Wの前方の機体フレーム2上面に取付けられて座席5の下方に位置しており、油圧ケース68の前面及び左右側面に、作業機Bを昇降及び揺動させるための複数の油圧バルブ65,66,67,83が取付けられている。
【0024】
このように、複数の油圧バルブ65,66,67,83を集中配置したことで、油圧配管を短くかつ簡素化することができる。
【0025】
また、図5及び図10で示すように、前記後部隔壁Wの右側上部にポジションロッド挿通孔W1を形成し、同ロッド挿通孔W1にポジションロッド65aを抜き差し自在に挿通して、同ポジションロッド65aの前端をポジショニングレバー79に連動連結し、同ポジションロッド65aの後端を後部隔壁Wの後方に突出させ、ポジションロッド65aの後端を把持可能にして、機体外部後方の作業機連結位置から、ポジショニングレバー79を操作して三点リンク機構8の左右ロワリンク25,26後端を昇降させ、作業機Bの連結位置の高さに一致させることができる。
【0026】
更に、図4及び図10で示すように、前記後部隔壁Wの中央部右側にフィードバックロッド挿通孔W2を形成し、同フィードバックロッド挿通孔W2にフィードバックロッド65bを抜き差し自在に挿通して、同フィードバックロッド65bの前端を上部アーム65cを介してポジションバルブ65のバルブ軸65dに連動連結し、同フィードバックロッド65bの後端を右リフトアーム59に連動連結して、作業機Bが昇降作動の上下限に達したときポジションバルブ65を中立位置に復位させて昇降作動を停止させるようにしている。
【0027】
また、上記後部隔壁Wの右側部に緩衝ロッド挿通孔W3を形成し、同緩衝ロッド挿通孔W3に、緩衝ロッド28dを抜き差し自在に挿通して、同緩衝ロッド28dの前端を下部アーム65eを介してポジションバルブ65のバルブ軸65dに連動連結し、緩衝ロッド28dの後端を緩衝機構28の揺動板92に連動連結して、作業機Bが地上の障害物に乗上げて揺動板92が前方に変位した際に、作業機Bを上昇させる方向にポジションバルブ65を切換えて作業機Bを上昇させることにより、大きな衝撃にも対応できるようにしている。
【0028】
また、上記緩衝ロッド挿通孔W3には、図5、図6及び図10で示すように、緩衝機構支持体28aを回動自在に挿通した中継軸130を介して図1に示すリヤカバー131と連動連結したリヤカバー連動ロッド132が抜き差し自在に挿通しており、同リヤカバー連動ロッド132の前端をポジションバルブ65に連動連結して、リヤカバー131後端部の昇降作動をポジションバルブ65に伝達することができるようにしている。
【0029】
また、図9及び図10で示すように、後部隔壁Wには、同後部隔壁Wの内面に前記左右昇降用油圧シリンダ37,38と揺動油圧シリンダ62への各油圧ホース100及び外部油圧取出しホース101の中途部に設けた内側コネクタ102を挿通固定しており、後部隔壁Wの外面には上記各ホース100,101の外側コネクタ103を取付可能にしている。
【0030】
また、図10で示すように、後部隔壁Wの上端縁から斜め後上方向にキャビン7の後壁7aを延出させて、運転部6と作業機Bとを隔離している。
【0031】
図10及び図11は、運転部6の構成を示しており、41は車速コントロールレバー、63はアクセルレバー、71は計器板、72はワンタッチ昇降レバー、73は動力取出しレバー、74は駐車ロックレバー、75,76は動力取出し変速レバー、77は小物入れ、78はメカオートのドラフトレバー、79はポジショニングレバー、80は作業部の揚げ高さ規制ダイアル、81は作業部を急速降下させるための操作スイッチである。
【0032】
前述したように、複数の油圧バルブを取付けた油圧ケース68が座席5の下方に配置されていることから、上記操作レバー等と油圧バルブとが近接しており、そのため、操作レバー等と上記複数の油圧バルブとの間の連動機構を簡単にすることができる。
【0033】
また、キャビン7の左側には、作動油タンク55が配置され、同キャビン7の右側には燃料タンク105が配置されている。
【0034】
燃料タンクは、図12及び図13で示すように、側面視略台形状の箱型で、上面外側部106が外側下がりに傾斜しており、同上面外側部106前端寄りに給油口107を形成し、燃料タンク105の上面内側部108と同一高さで前後方向に伸延する略棒状のグラブレール109を、同グラブレール109の前後端部に形成した下方向屈折部を介して、燃料タンク105の上面外側部106の外側端縁部に固着することによって、同グラブレール109が、後述する燃料タンク回動時のハンドルとして機能すると共に、燃料給油時に石油缶等の容器110を、燃料タンク105の上面内側部108とグラブレール109上に跨がった状態で安定して載置できるようにしている。
【0035】
また、燃料タンク105の下部にステップ板収納空間111を設けて、同ステップ板収納空間111中に出し入れ自在のステップ板112を収納し、燃料給油時にはステップ板112を引出し、同ステップ板112上に作業者が上がって給油作業を行えるようにしている。
【0036】
また、前記キャビン7の後壁7aの左右側端部と、機体フレーム2の後部上面左右側部に突設した上下枢軸114,115に、それぞれ燃料タンク105内側面後部の上下位置に設けた上下枢着部116,117を回動自在に枢着して、上記上下枢軸114,115を中心として燃料タンク105後部を外側方向に回動できるようにしている。
【0037】
また、図3で示すように、燃料タンク105と作動油タンク55との背面には、反射鏡118と方向指示灯119よりなるテールランプユニット120を、それぞれ反射鏡118を内側にして配設している。
【0038】
図14〜図16は、前記クローラ16を示しており、中央部左右側上面にそれぞれ左右突起121,122を形成した芯金123の外周を前後に伸延したゴム124で被包してして無端状のクローラ16を形成しており、同クローラ16の下面左右側部に左右方向に伸延した左右ラグ125,126を形成しており、特に、同左右ラグ125,126を高くしてスリップ防止効果を高めると共に、図4及び図5で示すように、左側のラグ125と右側のラグ126の前後位置をずらして乗り心地を良くしている。
【0039】
図15及び図16中、127は駆動スプロケット11の歯の嵌入孔をしめす。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、機体フレームの後端部に後部隔壁を立設して、作業機連結用の三点リンク機構と昇降機構との前端部を支持する枢支部を、同後部隔壁の外側に突設した支持板で構成したことによって、支持板が補強リブとして機能し、後部隔壁の強度及び剛性を高めることができる。
【0041】
更に、後部隔壁の上端縁から斜め後上方にキャビンの後壁を延出させて、運転部と作業機とを隔離したことによって、作業機からの埃や騒音から運転者を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る後部隔壁構造を具備する農業用トラクタの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】同背面図。
【図4】三点リンク機構及び昇降機構の側面図。
【図5】緩衝機構の側面図。
【図6】緩衝機構の平面図。
【図7】油圧回路図。
【図8】油圧ケースの平面図。
【図9】同背面図。
【図10】運転部の側面図。
【図11】運転部の平面図。
【図12】燃料タンクの側面図。
【図13】同正面図。
【図14】クローラの一部切欠側面図。
【図15】同下面図。
【図16】同断面正面図。
【符号の説明】
A 農業用トラクタ
B 作業機
W 後部隔壁
6 運転部
7 キャビン
7a 後壁
8 三点リンク機構
9 昇降機構
10 走行部フレーム
19 牽引用ヒッチ
23 左下部枢支部
23a 三点支持板
23b 三点支持板
24 右下部枢支部
24a 三点支持板
24b 三点支持板
28a 緩衝機構枢支部
28d 緩衝ロッド
65 ポジションバルブ
65a ポジションロッド
65b フィードバックロッド
66 セフテイバルブ
67 チェックバルブ
68 油圧ケース
83 フローコントロールバルブ
28b 支持板
28c 支持板
100 油圧ホース
101 外部油圧取出しホース
102 内側コネクタ
103 外側コネクタ[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a rear partition structure for an agricultural tractor.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, agricultural tractors are configured to perform agricultural work by connecting a working machine such as a rotary cultivator via a three-point link mechanism or a lifting mechanism provided at a rear portion.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the three-point link mechanism and the elevating mechanism are affected by complicated loads in each direction such as the reaction force of lifting and lowering the work equipment and the reaction force of ground work, in addition to the traction force. Since the front end support points of the mechanism are dispersed in the rear part of the fuselage, there is a problem that the strength is irrational and the structure is complicated.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, a rear partition is erected at the rear end of the running frame, and a pair of left and right lower links forming a part of a three-point link mechanism for working machine connection and a lifting and lowering part forming a part of a lifting mechanism are formed. A rear partition structure of an agricultural tractor characterized by comprising a pair of left and right support plates protruding outside the rear partition of a pivot supporting portion supporting each front end of the hydraulic cylinder. .
[0005]
Further, in the present invention, a rear partition is erected at the rear end of the running frame to form a pair of left and right lower links forming a part of a three-point link mechanism for working machine connection and a part of a lifting mechanism. The pivot portion supporting each front end of the lifting hydraulic cylinder is composed of a pair of left and right support plates protruding outside the rear partition, and further extending the rear wall of the cabin from the rear partition, the operation unit And a rear partition structure for an agricultural tractor characterized by separating the work machine from the work machine.
[0006]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0007]
1 to 3 show an agricultural tractor A according to the present invention. The tractor A has an airframe 2 mounted on an upper surface of a crawler-type traveling device 1 and a front surface of the upper surface of the airframe 2. A cabin 7 on which a motor unit 3 is mounted and a driving unit 6 including a steering handle 4 and a seat 5 is mounted on the rear of the upper surface of the body frame 2, and three points are provided at the rear end of the body frame 2. A rotary cultivator as a working machine B is connected via a link mechanism 8 and a lifting mechanism 9 so as to be able to move up and down freely.
[0008]
As shown in FIG. 1, the crawler type traveling device 1 supports a left and right driving sprocket 11 at a left and right front end of a traveling unit frame 10 formed in a horizontal frame shape, and a left and right rear end of the traveling unit frame 10. The left and right driven sprockets 12 are pivotally supported, the upper rolling wheels 13 are pivotally supported on the upper surface of the traveling frame 10, and two lower rolling wheels 14 are pivotally supported below the traveling frame 10 respectively. 15 is attached.
[0009]
A left and right crawler 16 is wound around the outer periphery of the left and right driving sprocket 11, the left and right driven sprocket 12, the left and right upper rolling wheels 13, and the lower rolling wheels 14, respectively. Right and left hydraulic motors 17 forming a part of a hydraulic transmission are interlocked and connected, and the power from an engine 18 mounted on the prime mover unit 3 is shifted by the hydrostatic transmission to be transmitted to the left and right crawlers 16 so that the tractor A is made to run.
[0010]
In FIG. 3, reference numeral 19 denotes a tow hitch, which protrudes from the lower center of the rear surface of a rear partition wall W described later.
[0011]
In such an agricultural tractor A, a working machine B is connected to be able to move up and down via a three-point link mechanism 8 and a lifting mechanism 9 attached to the tractor A.
[0012]
As shown in FIGS. 1 and 4 to 6, the three-point link mechanism 8 has a rear partition W erected on the rear portion of the running frame 10, and the left and right lower link supports 23, 24, the front ends of the left and right lower links 25, 26 of the three-point link mechanism 8 are pivotably connected to each other, and the front end of the top link 29 is connected to the upper rear center of the rear partition wall W via a buffer mechanism 28. The work machine B is pivotally connected to the work machine frame 30 by pivotally connecting the rear ends of the left and right lower links 25, 26 and the top link 29 to the work machine frame 30, respectively.
[0013]
As shown in FIGS. 5 and 6, the shock absorbing mechanism 28 has a shock absorbing mechanism support 28a protruding from the upper central portion of the rear partition W, and a pivot 91 inserted through the lower rear end of the shock absorbing mechanism support 28a. The swing plate 92 is rotatably pivoted through the spring 93, and a spring 93 is interposed between the upper portion of the buffer mechanism support 28a and the upper portion of the swing plate 92. By elastically supporting the forward load from the top link 29 pivotally attached to the part, the upward impact that the work implement B receives from the ground is reduced, and the three-point link mechanism 8 such as bending of the top link 29 is reduced. To prevent damage.
[0014]
As shown in FIGS. 1, 4 and 5, the lifting mechanism 9 forms left and right cylinder supports 35 and 36 slightly above and below the left and right lower link supports 23 and 24, respectively. 36, the bottoms 39, 40 of the left and right hydraulic cylinders 37, 38 are rotatably and pivotally mounted, respectively, and left and right lift arm supports 52, 53 are formed on the upper left and right sides of the rear partition W, respectively. The front ends of the left and right lift arms 58 and 59 bent in a substantially elliptical shape are pivotally connected to the left and right lift arm supports 52 and 53, respectively, and the left and right lift arms 58 and 59 are vertically moved halfway. The front ends of the piston rods 60 and 61 of the hydraulic cylinders 37 and 38 are pivotably connected to each other, and the rear end of the left lift arm 58 is connected to the left lower link 25 via the swing hydraulic cylinder 62. And the rear end of the right lift arm 59 is interlocked to the middle part of the right lower link 26 via an elevating link, and the three-point link mechanism 8 is operated by the expansion and contraction of the right and left elevating hydraulic cylinders 37 and 38. The working machine B connected via the is moved up and down, and the working machine B is swung right and left by the expansion and contraction operation of the swing hydraulic cylinder 62.
[0015]
As described above, the lifting and lowering operation of the working machine B is performed by the left and right hydraulic cylinders 37 and 38, so that the lifting and lowering of a wider working machine and a heavier working machine can be performed than that performed by a single hydraulic cylinder. The operation becomes easy, and the right and left balance is improved.
[0016]
Particularly, as shown in FIGS. 3 to 6, 8 and 9, each of the left and right lower link supports 23, 24 is provided with a pair of three-point support plates each having a vertically long and substantially rectangular shape protruding from the rear surface of the rear partition wall W. 23a, 23b, 24a, and 24b, and the buffer mechanism support 28a is composed of a pair of left and right buffer mechanism support plates 28b and 28c protruding from the rear surface of the rear partition wall W. 23b, 24a, 24b, 28b, and 28c not only support the three-point link mechanism 8, the elevating mechanism 9, and the buffer mechanism 28, but also function as reinforcing ribs for increasing the strength and rigidity of the rear partition wall W. I have.
[0017]
FIG. 7 shows a hydraulic circuit. In the hydrostatic transmission, left and right hydraulic motors 17 and 17 are connected to variable displacement left and right hydraulic pumps 20 and 20 operatively connected to an engine 18, respectively. The speed can be changed steplessly by changing the discharge amount of the pumps 20, 20, and the left and right hydraulic motors 17, 17 are also of variable displacement type, and are configured to be able to shift to two levels of high and low respectively.
[0018]
In the figure, 50 is a hydraulic pump, 42 is a swash plate control section for controlling the discharge amount of the left and right hydraulic pumps 20, 20, 43 is a shift hydraulic valve that is connected to the left and right subtransmission mechanisms 22, 22, and 51 is a hydraulic pressure. A brake hydraulic valve for controlling the hydraulic pressure applied to the servo brake 21, 54 is a brake pedal, 55 is a hydraulic oil tank, 56 is an oil cooler, and 57 is an oil filter.
[0019]
The hydraulic cylinders 37, 38 for raising and lowering the right and left are connected to the hydraulic case 68 connected to the hydraulic pump 50 via the position valve 65, the safety valve 66, and the check valve 67 on the bottom 39, 40 side. , 70 are connected to a hydraulic case 68 via an oil passage switching valve 82 connected to an operation switch 81 provided in the operation unit 6. By applying the hydraulic pressure from 50 to retract the right and left hydraulic cylinders 37 and 38 by hydraulic pressure, the operating direction of the left and right hydraulic cylinders 37 and 38 can be changed.
[0020]
The swing hydraulic cylinder 62 is connected to the hydraulic case 68 via a float control valve 83.
[0021]
With this configuration, the work machine B is raised by operating the position valve 65 to apply hydraulic pressure to the bottoms 39, 40 of the left and right hydraulic cylinders 37, 38 and extending the left and right hydraulic cylinders 37, 38. Then, the position valve 65 is switched to release the hydraulic pressure on the bottom 39, 40 side of the left and right hydraulic cylinders 37, 38, and the work machine B is lowered by retracting the left and right hydraulic cylinders 37, 38 by the weight of the work machine B. Can be done.
[0022]
In particular, when the work machine B is rapidly lowered, the operation switch 81 of the operating unit 6 is pressed to apply the hydraulic pressure from the hydraulic pump 50 to the rod sides 69, 70 of the left and right hydraulic cylinders 37, 38. Thus, the hydraulic cylinders 37 and 38 for raising and lowering the left and right can be rapidly retracted, and the work implement B can be lowered quickly.
[0023]
8 and 9 show a hydraulic case 68. The hydraulic case 68 is attached to the upper surface of the body frame 2 in front of the rear bulkhead W and is located below the seat 5, and the hydraulic case 68 has a front surface. A plurality of hydraulic valves 65, 66, 67, 83 for lifting and lowering and swinging the work machine B are attached to the left and right side surfaces.
[0024]
By arranging the plurality of hydraulic valves 65, 66, 67, 83 in a concentrated manner, the hydraulic piping can be shortened and simplified.
[0025]
As shown in FIGS. 5 and 10, a position rod insertion hole W1 is formed at the upper right side of the rear partition wall W, and a position rod 65a is inserted through the rod insertion hole W1 so that the position rod 65a can be freely inserted and removed. Is linked to the positioning lever 79, the rear end of the same position rod 65a is projected to the rear of the rear partition W, and the rear end of the position rod 65a can be gripped. By operating the positioning lever 79, the rear ends of the left and right lower links 25 and 26 of the three-point link mechanism 8 can be moved up and down to match the height of the connection position of the work implement B.
[0026]
Further, as shown in FIGS. 4 and 10, a feedback rod insertion hole W2 is formed on the right side of the center of the rear partition wall W, and the feedback rod 65b is inserted through the feedback rod insertion hole W2 so as to be freely inserted and removed. The front end of the rod 65b is operatively connected to the valve shaft 65d of the position valve 65 via the upper arm 65c, and the rear end of the feedback rod 65b is operatively connected to the right lift arm 59. Is reached, the position valve 65 is returned to the neutral position to stop the elevating operation.
[0027]
Further, a buffer rod insertion hole W3 is formed on the right side of the rear partition W, and the buffer rod 28d is inserted through the buffer rod insertion hole W3 so that the buffer rod 28d can be freely inserted and removed, and the front end of the buffer rod 28d is inserted through the lower arm 65e. And the rear end of the shock-absorbing rod 28d is operatively connected to the swinging plate 92 of the shock-absorbing mechanism 28 so that the work machine B rides on an obstacle on the ground and the swinging plate 92 By moving the position valve 65 in a direction to raise the work implement B when the work implement B is displaced forward, the work implement B is raised, so that a large impact can be dealt with.
[0028]
As shown in FIGS. 5, 6, and 10, the buffer rod insertion hole W3 is interlocked with the rear cover 131 shown in FIG. 1 through a relay shaft 130 through which the buffer mechanism support 28a is rotatably inserted. The connected rear cover interlocking rod 132 is inserted and pulled out freely, and the front end of the rear cover interlocking rod 132 is interlockingly connected to the position valve 65 so that the raising / lowering operation of the rear end of the rear cover 131 can be transmitted to the position valve 65. Like that.
[0029]
As shown in FIGS. 9 and 10, the rear partition wall W has an inner surface of the rear partition wall W on which the hydraulic hoses 100 and the external hydraulic pressure are fed to the right and left hydraulic cylinders 37 and 38 and the swing hydraulic cylinder 62. The inner connector 102 provided in the middle of the hose 101 is inserted and fixed, and the outer connector 103 of each of the hoses 100 and 101 can be attached to the outer surface of the rear partition wall W.
[0030]
Further, as shown in FIG. 10, the rear wall 7a of the cabin 7 extends obliquely rearward and upward from the upper end edge of the rear partition wall W to isolate the operating unit 6 from the work implement B.
[0031]
10 and 11 show the configuration of the driving unit 6, 41 is a vehicle speed control lever, 63 is an accelerator lever, 71 is an instrument panel, 72 is a one-touch elevating lever, 73 is a power take-out lever, and 74 is a parking lock lever. Reference numerals 75, 76 denote power take-off shift levers, 77 denotes a small-sized box, 78 denotes a mechanical auto draft lever, 79 denotes a positioning lever, 80 denotes a lifting height control dial for the working unit, and 81 denotes an operation switch for rapidly lowering the working unit. It is.
[0032]
As described above, since the hydraulic case 68 to which the plurality of hydraulic valves are attached is disposed below the seat 5, the operation lever and the like and the hydraulic valve are close to each other. The interlocking mechanism between the hydraulic valve and the hydraulic valve can be simplified.
[0033]
A hydraulic oil tank 55 is arranged on the left side of the cabin 7, and a fuel tank 105 is arranged on the right side of the cabin 7.
[0034]
As shown in FIGS. 12 and 13, the fuel tank has a substantially trapezoidal box shape in a side view, and an upper outer portion 106 is inclined downward and outward, and a fuel filler port 107 is formed near the front end of the upper outer portion 106. A substantially bar-shaped grab rail 109 extending in the front-rear direction at the same height as the inner surface 108 of the upper surface of the fuel tank 105 is connected to the fuel tank 105 via a downward bending portion formed at the front and rear ends of the grab rail 109. The glove rail 109 functions as a handle for rotating the fuel tank, which will be described later, and fixes the container 110 such as an oil can to the fuel tank 105 when refueling. And can be stably mounted while straddling the upper surface inner portion 108 and the grab rail 109.
[0035]
In addition, a step plate storage space 111 is provided at the lower part of the fuel tank 105, and a step plate 112 which can be freely taken in and out is stored in the step plate storage space 111. When fuel is supplied, the step plate 112 is pulled out. Workers can go up and perform refueling work.
[0036]
In addition, upper and lower pivots 114 and 115 projecting from the left and right sides of the rear wall 7a of the cabin 7 and the left and right sides of the rear upper surface of the body frame 2 are provided at upper and lower positions on the inner rear surface of the fuel tank 105, respectively. The pivot portions 116 and 117 are pivotably connected to each other so that the rear portion of the fuel tank 105 can be pivoted outward about the vertical pivot shafts 114 and 115.
[0037]
As shown in FIG. 3, on the back of the fuel tank 105 and the hydraulic oil tank 55, a tail lamp unit 120 including a reflecting mirror 118 and a direction indicator 119 is disposed with the reflecting mirror 118 inside. I have.
[0038]
FIGS. 14 to 16 show the crawler 16, which is formed by enclosing an outer periphery of a cored bar 123 having left and right protrusions 121 and 122 formed on the upper surface on the left and right sides of a central portion thereof with a rubber 124 extending forward and backward, and being endless. The left and right lugs 125, 126 extending in the left-right direction are formed on the left and right sides of the lower surface of the crawler 16, and in particular, the anti-slip effect is achieved by increasing the left and right lugs 125, 126. 4 and 5, and the front and rear positions of the left lug 125 and the right lug 126 are shifted to improve ride comfort.
[0039]
In FIGS. 15 and 16, reference numeral 127 denotes a fitting hole of a tooth of the driving sprocket 11.
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, a rear partition is erected at the rear end of the body frame, and a pivot supporting portion that supports the front ends of the three-point link mechanism for working machine connection and the elevating mechanism is provided outside the rear partition. The support plate functions as a reinforcing rib because of the projecting support plate, and the strength and rigidity of the rear partition can be increased.
[0041]
Furthermore, by extending the rear wall of the cabin obliquely rearward and upward from the upper end edge of the rear bulkhead to isolate the operating unit from the working machine, it is possible to protect the driver from dust and noise from the working machine. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of an agricultural tractor having a rear partition structure according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the same.
FIG. 3 is a rear view of the same.
FIG. 4 is a side view of a three-point link mechanism and a lifting mechanism.
FIG. 5 is a side view of the buffer mechanism.
FIG. 6 is a plan view of a buffer mechanism.
FIG. 7 is a hydraulic circuit diagram.
FIG. 8 is a plan view of a hydraulic case.
FIG. 9 is a rear view of the same.
FIG. 10 is a side view of the driving unit.
FIG. 11 is a plan view of a driving unit.
FIG. 12 is a side view of a fuel tank.
FIG. 13 is a front view of the same.
FIG. 14 is a partially cutaway side view of the crawler.
FIG. 15 is a bottom view of the same.
FIG. 16 is a sectional front view of the same.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List A Agricultural tractor B Work implement W Rear bulkhead 6 Operating section 7 Cabin 7a Rear wall 8 Three-point link mechanism 9 Elevating mechanism 10 Running section frame 19 Towing hitch 23 Left lower pivot 23a Three-point support plate 23b Three-point support plate 24 Lower right pivot 24a Three-point support plate 24b Three-point support 28a Buffer mechanism pivot 28d Buffer rod 65 Position valve 65a Position rod 65b Feedback rod 66 Safety valve 67 Check valve 68 Hydraulic case 83 Flow control valve 28b Support plate 28c Support plate 100 Hydraulic hose 101 External hydraulic take-out hose 102 Inner connector 103 Outer connector