JP2003534739A - 電子透かし検出 - Google Patents

電子透かし検出

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JP2003534739A JP2001586919A JP2001586919A JP2003534739A JP 2003534739 A JP2003534739 A JP 2003534739A JP 2001586919 A JP2001586919 A JP 2001586919A JP 2001586919 A JP2001586919 A JP 2001586919A JP 2003534739 A JP2003534739 A JP 2003534739A
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セー オーストフィーン，ヨプ
アー セー エム カルケル，アントニウス
ペー エム ヘー リナルツ，ヨハン
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Abstract

(57)【要約】 疑わしい信号中の電子透かしを検出する方法及び装置を開示する。電子透かしは通常、所与の埋め込み強度ｓで信号ｐに電子透かしパターンｗを付加することにより埋め込まれる（「加法的埋め込み」：ｑ＝ｐ＋ｓｗ）。埋め込まれた電子透かしはその後、疑わしい信号と相関される（２、３）ことによって検出される。最近、「乗法的埋め込み」（ｑ＝ｐ（１＋ｓｗ））が提案された。本発明では、乗法的に埋め込まれた電子透かしは、信号を電子透かしと相関させる前に、信号β乗する（１）ことによって検出される。ベキ乗βは固定されるか（例えば、β＝２）、又は、信号の統計的解析（５）から得られてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 ［発明の属する技術分野］ 本発明は、信号内の電子透かしを検出する方法及び装置に関する。
【０００２】 ［発明の背景］ オーディオ及びビデオ材料の電子透かしは、コピープロテクションスキームに
おいて重要な基礎的要素である。電子透かしとは、コンテンツに埋め込まれる追
加の情報の一片である。埋め込まれた電子透かしは、知覚不可で、Ａ／Ｄ変換及
びＤ／Ａ変換に耐え、圧縮技術に耐え、様々な信号処理アルゴリズムに対し頑強
であることが好適である。
【０００３】 一般的に、電子透かしを信号に埋め込むには、その信号のサンプルを電子透か
しのそれぞれのサンプルに従って変更する。「サンプル」という表現は、電子透
かしが埋め込まれる領域の信号値を示す。サンプルは、例えば、オーディオ信号
の音響強度といった時間的変数、ピクチャの輝度値といった空間的変数、又は、
好適な変換が施された後の信号を表す係数であってよい。
【０００４】 信号内に埋め込まれた電子透かしを検出する公知の方法は、国際特許出願ＷＯ
−Ａ−９９／１２３４７に開示される。公知の方法は、疑わしい信号を検出され
るべき電子透かしと相関させる段階と、相関量が所定の閾値を超えるか否かを検
出する段階とを含む。
【０００５】 公知の検出方法は、「加法的に埋め込まれた」電子透かしを検出するには最適
である。「加法的に埋め込まれた」という表現は、電子透かしが原信号に、 Ｑ＝Ｐ＋ｓＷ に従って付加されるシステムを示し、ここでは、Ｑは電子透かしが埋め込まれた
信号を示し、Ｐは原信号を示し、Ｗは電子透かしを示し、ｓは埋め込みの強度を
示す。同様の検出方法を、埋め込みの強度が信号のコンテンツに対し局所的に適
応される埋め込みシステムにおいても使用される。
【０００６】 Ｑ＝Ｐ＋Ｓ（Ｐ）Ｗ ただし、Ｓ（Ｐ）は、パーセプチュアル・マスキングを示す。
【０００７】 画像電子透かしに最近導入されたパーセプチュアル・マスキングの特別なクラ
スは、埋め込みの強度Ｓ（Ｐ）が信号自体と略つり合う、即ち、Ｓ（Ｐ）＝ｓＰ
のときに得られる。この「乗法的埋め込み」方法は、数学的に、 Ｑ＝Ｐ（１＋ｓＷ） と表すことが可能である。
【０００８】 疑わしい信号に電子透かしを単純に相関させることは、上述されるような乗法
的に埋め込まれた電子透かしの検出には最適ではないことが分かった。
【０００９】 ［本発明の目的及び概要］ 本発明は、パーセプチュアル・マスキングを用いて埋め込まれた電子透かしを
検出する、より詳細には、乗法的に埋め込まれた電子透かしを検出する改善され
た方法及び装置を提供することを目的とする。
【００１０】 このために、本発明は、独立項に記載されるような信号内の電子透かしを検出
する方法及び装置を提供する。乗法的に埋め込まれた電子透かしの有無は、信号
を電子透かしと相関させる前に、最初に信号サンプルを２乗することによってよ
り容易に検出されることが発明者によって分かった。より一般的には、パーセプ
チュアル・マスキングを用いて埋め込まれる電子透かしの有無は、疑わしい信号
をβ乗（ベキ乗βは１ではない）することによって検出されるべきである。
【００１１】 本発明の方法及び装置の有利な実施例は、従属項に記載される。
【００１２】 ［実施例の説明］ 図１に示す装置は、疑わしい信号Ｑのサンプルｑｉを受信し、ただし、指数ｉ
は１次元変数（例えば、デジタルオーディオ信号の別個の時間の瞬間）、又は、
２次元変数（例えば、画像の画素の空間位置、又は、変換画像のＤＣＴ又はＤＦ
Ｔ周波数係数の位置）を表す。信号サンプルｑｉは、 ｑｉ＝ｐｉ（１＋ｓｗｉ） に従って、原信号Ｑに電子透かしＷを埋め込むことによって得られ、ただし、ｐｉ は原信号Ｐのサンプルを示し、ｗｉは電子透かしＷの対応するサンプルを示し
、ｓは埋め込みの強度を表す。電子透かしは通常、＋１又は−１の値を有する（
時間的又は空間的な）雑音の多いパターンである。
【００１３】 装置は、処理回路１、乗算器２、加算回路３、及び、閾値検出器４を含む。処
理回路１は、疑わしい信号Ｑのサンプルｑｉをβ乗する。乗算器２及び加算回路
３は共にされて相関回路を構成し、相関回路は、受信信号と検出されるべき電子
透かしの間の相関を、
【００１４】
【数３】 に従って計算し、ただし、Ｎは、電子透かしを構成するサンプルの総数を示す。
相関の量は、決定変数ｄを成し、これは、閾値検出器４に供給され、そこで所定
の閾値と比較される。相関量がこの閾値を超えると、電子透かしＷがその疑わし
い信号内にあると言える。閾値を超えない場合、その信号内にはない。
【００１５】 本発明は、サンプルｐｉは通常、ワイブル（Weibull）の確率密度関数
【００１６】
【数４】 に従って分配されるという前提に基づいている。
【００１７】 疑わしいサンプルｐｉは処理回路１によってβ乗されるが、ベキ乗βは、ワイ
ブルの確率密度関数の助変数βと等しくなるよう選択される。
【００１８】 １つの実施例では、装置は解析回路５を含み、解析回路は、信号は完全にモデ
ル化することが可能であるという前提の基に、ワイブルの確率密度関数の助変数
βを決定する。助変数βはその後処理回路１に供給される。しかし、βに対し固
定された所定値を使用してもよい。値は、１より大きいことが好適である。
【００１９】 ワイブル分布の特別なケースは、助変数σを有するレイリー（Rayleigh）分布
であり、それに対し、β＝２、α＝√２σとなる。従って、原信号はレイリー分
布によってモデル化されることが可能である前提の基に、最適な検出とは、サン
プルを２乗し、その後に電子透かしと相関させることである。
【００２０】
【数５】 ＤＣＴ係数は通常ワイブル分布によってモデル化される。レイリー分布はフー
リエ係数をモデル化するのに特に好適である。これらのことを考慮すると、ＤＣ
Ｔ又はフーリエ領域に電子透かしが埋め込まれた信号に対し、固定値β＝２を使
用することが有利である。
【００２１】 本願では、疑わしい信号内の電子透かしを検出する方法及び装置を開示した。
電子透かしは通常、所与の埋め込み強度ｓで信号ｐに電子透かしパターンｗを付
加することにより埋め込まれる（「加法的埋め込み」：ｑ＝ｐ＋ｓｗ）。埋め込
まれた電子透かしはその後、疑わしい信号と相関される（２、３）ことによって
検出される。最近、「乗法的埋め込み」（ｑ＝ｐ（１＋ｓｗ））が提案された。
本発明では、乗法的に埋め込まれた電子透かしは、信号を電子透かしと相関させ
る前に、信号をβ乗する（１）ことにより検出される。ベキ乗βは、固定される
（例えば、β＝２）か、又は、信号の統計的解析（５）から得られてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の電子透かしを検出する装置を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カルケル，アントニウス アー セー エ ム オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ (72)発明者 リナルツ，ヨハン ペー エム ヘー オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ Ｆターム(参考） 5B057 BA30 CA19 CB19 CE08 CE09 CG07 CH08 5C063 AB03 AB05 AC10 DA07 DA13 DB09 5C076 AA14 BA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 信号内の電子透かしを検出する方法であって、 上記信号のサンプルをβ乗（ベキ乗βは１ではない）し、上記β乗の信号を得
    る段階と、 上記β乗の信号を上記電子透かしと相関させ、相関値を得る段階と、 上記相関値が所定の閾値を超えるか否かを検出する段階とを含む方法。
  2. 【請求項２】 上記ベキ乗βは１より大きい所定値である請求項１記載の方
    法。
  3. 【請求項３】 上記ベキ乗βは、β＝２である請求項２記載の方法。
  4. 【請求項４】 上記信号の少なくとも１つの統計的な特性を解析する段階と
    、上記統計的な特性に応じて上記ベキ乗βを選択する段階とを更に含む請求項１
    記載の方法。
  5. 【請求項５】 上記統計的な特性は上記信号の平均値及び分散である請求項
    ４記載の方法。
  6. 【請求項６】 上記少なくとも１つの統計的な特性は、確率密度関数 【数１】 の助変数βである請求項４記載の方法。
  7. 【請求項７】 信号内の電子透かしを検出する装置であって、 上記信号のサンプルをβ乗（ベキ乗βは１ではない）し、上記β乗の信号を得
    る手段と、 上記β乗の信号を上記電子透かしと相関させ、相関値を得る手段と、 上記相関値が所定の閾値を超えるか否かを検出手段とを含む装置。
  8. 【請求項８】 上記ベキ乗βは１より大きい所定値である請求項７記載の装
    置。
  9. 【請求項９】 上記ベキ乗βは、β＝２である請求項７記載の装置。
  10. 【請求項１０】 上記信号の少なくとも１つの統計的な特性を解析する段階
    と、上記統計的な特性に応じて上記ベキ乗βを選択する段階とを更に含む請求項
    ７記載の装置。
  11. 【請求項１１】 上記統計的な特性は、上記信号の平均値及び分散である請
    求項１０記載の装置。
  12. 【請求項１２】 上記少なくとも１つの統計学的な特性は、確率密度関数 【数２】 の助変数βである請求項１０記載の装置。
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