JP2010092042A - 別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復する方法及び装置 - Google Patents

別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透かし入れ処理は全て、オーディオ信号のコンテンツがマーキングされているか否か、及びどのシンボルがオーディオ信号のコンテンツに埋め込まれているかを復号化器側で決定するための検出メトリックを必要とする。
【解決手段】本発明は、更なる雑音及びエコーが存在している状態下で透かしを高精度で検出することを達成する新たな検出メトリックを提供する。これは、複数のピークについての参照系列の偽陽性検出率の算出に基づいて、決定メトリックにおける受信オーディオ信号のエコーに含まれる情報を考慮に入れることによって行われる。最低偽陽性誤りを有する参照系列に対応する透かしシンボルが、埋め込まれたものとして選択される。
【選択図】図7

Description

本発明は、別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復する方法及び装置に関する。
オーディオ信号の透かし入れは、オーディオ・コンテンツにおける変更を人間の聴覚系によって認識することが可能でないやり方でオーディオ信号を操作することを意図している。多くのオーディオ透かし入れ手法は、オーディオ信号の周波数スペクトル全体に及ぶスペクトル拡散信号を元のオーディオ信号に加えるか、又は、スペクトル拡散信号で変調された1つ又は複数のキャリアを元のオーディオ信号に挿入する。復号化器側又は受信側では、多くの場合、埋め込まれた参照シンボル及び、よって、透かし信号ビットが、1つ又は複数の参照ビット系列との相関を使用して検出される。雑音及び/又はエコーを含むオーディオ信号(例えば、音響的に受信されたオーディオ信号)の場合、復号化器側において、信頼度の高いやり方で透かし信号を取り出し、復号化することは難しいことがあり得る。例えば、欧州特許出願公開第1764780号明細書、米国特許第6584138号明細書及び米国特許第6061793号明細書には、相関を使用した透かし信号の検出が開示されている。欧州特許出願公開第1764780号明細書では、オーディオ信号の位相は、参照位相系列の位相により、周波数領域内で操作され、次いで、時間領域に変換される。周波数領域における位相変化の許容可能な振幅は、心理音響学的原理によって制御される。
透かしを入れる処理は全て、信号コンテンツにマーキングされているか否かを復号化器側又は受信側において決定するための検出メトリックを必要とする。マーキングされている場合、検出メトリックは更に、どのシンボルがオーディオ信号コンテンツ内又はビデオ信号コンテンツ内に埋め込まれるかを決定しなければならない。したがって、検出メトリックは、3つの特徴を達成すべきである。
低い偽陽性率(すなわち、マーキングされていない信号コンテンツをマーキングされているものとして分類することはほとんどない)
高いヒット率(すなわち、受信信号のコンテンツがマーキングされている場合、埋め込まれたシンボルを正しく識別する)。例えば、残響環境において再生され、マイクロフォンによって音を捕捉することにより、マーキングされた信号のコンテンツが変えられている場合、これは特に難しい。
上記手法の顧客が多くの場合、所定の偽陽性率をその処理が超えないことを必要とするので、メトリックは、特定の偽陽性率の限度に容易に適合させることが可能である。
既知の検出メトリックでは、この適合は、多数の検定を実行し、よって、関連した内部閾値を適合させることによって行われる(すなわち、既知の検出メトリックは、更なる雑音及びエコーが存在している状態下では上記3つの特徴を達成しない)。
本発明が解決しようとする課題は、前述の3つの要件を達成する、透かしを入れた信号に対する新たな検出メトリックを提供することである。前述の課題は請求項1記載の方法によって解決される。この方法を利用する装置は請求項2に記載している。
本発明によれば、オーディオ透かしの高信頼度の検出は、更なる雑音及びエコーが存在している状態下で可能にされる。これは、決定メトリックにおける受信オーディオ信号のエコーに含まれる情報を考慮に入れ、マーキングされていない信号の復号化によって得られたメトリックと比較することによって行われる。決定メトリックは、複数のピークについて参照系列の偽陽性検出率の算出に基づく。最低偽陽性検出率(すなわち、最低偽陽性誤り)を有する参照系列に対応するシンボルが、埋め込まれたものとして選択される。
特に、エコー及び残響が、透かしを入れた信号のコンテンツに加えられると、受信器側における本願発明の処理は、より低い偽陽性率及びより高い「ヒット率」(すなわち、検出率)につながる。顧客によって設けられる偽陽性の限度にメトリックを適合させるために(すなわち、アプリケーションに依存する偽陽性率を制御するために)単一の値のみ変更すればよい。
「偽陽性」検出率の適度な、より低い確率閾値は例えば、P=10−6(すなわち、tの右側の「I」で表す図8中のf(m|H)より下の領域)である。前述の率が閾値Pよりも小さい場合、コンテンツにマーキングされている旨の決定が行われる。このことは、百万の検定において1つの偽陽性検出が期待されるに過ぎないことを意味している。
原則的に、本発明の方法は、別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復するのに適しており、修正された信号部分は「マーキングされている」ものと表し、元の信号部分は「マーキングされていない」ものと表し、上記方法は、
透かしを入れた信号の受信バージョンの現在の部分を各ケースにおいて相関化する工程であって、透かしを入れた受信信号は雑音及び/又はエコーを含み得る工程と、
現在の信号部分の相関結果値に基づいて、
現在の信号部分がマーキングされてないか否かを任意的に判定する工程であって、真でない場合、
相関結果値における、顕著な2つ以上のピークに基づいて偽陽性誤りを、候補参照データ系列それぞれについて求める工程であって、偽陽性誤りは、マーキングされていない信号部分についての相関結果の振幅の電力密度関数、及び電力密度関数に関する第1の閾値から得られる工程と、
透かしデータを供給するために、最低偽陽性誤りを有する候補参照データ系列のうちのその1つを現在の信号部分について選択する工程とを行う工程とを含む。
原則的に、本発明の装置は、別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復するのに適しており、修正された信号部分は「マーキングされている」ものと表し、元の信号部分は「マーキングされていない」ものと表し、上記装置は、
透かしを入れた信号の受信バージョンの現在の信号部分を各ケースにおいて参照データ系列の候補と相関化し、透かしを入れた受信信号は雑音及び/又はエコーを含み、
現在の信号部分の相関結果値に基づいて、
現在の信号部分がマーキングされてないか否かを任意的に判定し、真でない場合、
相関結果値における、顕著な2つ以上のピークに基づいて偽陽性誤りを、候補参照データ系列それぞれについて求め、偽陽性誤りは、マーキングされていない信号部分についての相関結果の振幅の電力密度関数、及び電力密度関数に関する第1の閾値から得られ、
透かしデータを供給するために、最低偽陽性誤りを有する候補参照データ系列のうちのその1つを現在の信号部分について選択するよう適合された手段を含む装置。
一致していない相関結果値及び一致している相関結果値をプロットした図である。 更なる雑音が存在している状態下での、一致していない相関結果値及び一致している相関結果値をプロットした図である。 更なる雑音及びエコーが存在している状態下での、一致していない相関結果値及び一致している相関結果値をプロットした図である。 算出された理論上のガウス分布と比較した、一致していない参照系列の相関の振幅分布を示す図である。 算出された理論上のガウス分布と比較した、わずかに一致している2つの参照系列の相関の振幅分布を示す図である。 マーキングされていないケースでの、振幅m対ピーク数Npeaksを示す図である。 本発明の透かし復号化器を示すブロック図である。 分布及び誤り確率を示す図である。
本発明の効果的な更なる実施例は、それぞれの従属請求項に記載している。
本発明の例示的な実施例は、添付図面を参照して説明する。
本発明の、透かしを入れる処理は相関ベースの検出器を使用する。従来技術と同様に、場合によっては透かしが入ったオーディオ信号(又はビデオ信号)の現在のブロックが、1つ又は複数の参照系列又はパターンと相関化され、それらのうちのそれぞれは別のシンボルを表す。最善の一致を備えたパターンが選択され、その対応するシンボルが、下流の誤り訂正に供給される。
しかし、本発明によれば、透かしが入っていない(オーディオ)信号のコンテンツの一部分との相関の結果値の振幅の電力密度関数が推定され、次いで、現在の相関系列の最高相関結果振幅も、マーキングされていないコンテンツに属するかが決定される。決定工程では、現在の相関結果値の振幅分布が、マーキングされていない信号のコンテンツの推定電力密度関数に一致する確率が算出される。算出された偽陽性確率が例えば、「0」に近い場合、コンテンツにマーキングされている旨の決定が行われる。最低偽陽性確率を有するシンボルは、埋め込まれているはずである。
「最善の一致」が何であるかを決定するために、説明の目的で、numRef個(例えば、numRef=7個)の参照パターンが生成される。これは、透かしを入れたオーディオ・トラックと相関化される(Matlab表記では、pi=πである)。
rand(‘seed’,0);
numRef = 7;
N = 2048;
NSpec = N/2 + 1;
for k = 1:numRef
ang = rand(NSpec, 1)*2*pi;
ref{k} = irfft(cos(ang) + i*sin(ang));
end
以下の節では、透かしを入れたオーディオ・トラックに行われ得る種類の処理に応じた種々のケースを示す。前述の相関に対する前述の処理の影響は、透かしを入れたオーディオ・ファイルが音響経路を介して伝送された場合の透かしの検出という課題を説明するために、実験によってシミュレートされ、議論されている。
透かしを入れたオーディオ・トラックの改変なし
平静なケース(すなわち、雑音/エコー/残響)では、一致と不一致との間の差は明らかである(別の参照パターンとの参照信号の相関は、図1a中の、一致していないケースを表し、信号のそれ自体との相関は図1b中の、一致しているケースを表す)。
「signal」として第1の参照パターンを使用する。
signal = ref{1};
信号を白色化し、それ自体と相関化して、一致しているケースをシミュレートする。これを別の参照信号と相関化して、一致していないケースをシミュレートする
signal = irfft(sign(rfft(signal)));
[noMatch t] = xcorr(signal, ref{2});
[match t] = xcorr(signal, ref{1});
一致していない系列及び一致している系列をプロットする
ax = [(−N+1) (N−1) −1 1];
figure; plot(t, noMatch); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘noMatch.eps’);
figure; plot(t, match); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘match.eps’);
対応する結果を図1a(一致していない)及び図1b(一致している)に示し、垂直軸は「−1」と「+1」との間の相関結果値を示し、水平軸は「−2048」と「+2048」との間の値を示す。
透かしを入れたオーディオ・トラックへの雑音の付加
擾乱信号の場合、一致と不一致との間の検出及び区別はより難しくなる。これは、元の参照パターンに雑音を付加し、一致していないケース(図2a参照)を表す別の参照パターンとの相関、及び一致しているケース(図2b参照)を表す元の参照パターンとの相関を算出することによって明らかにすることが可能である。
rand(‘seed’, 1)
雑音を生成し、これを信号に付加する
noise = 0.8*(rand(N, 1) − 0.5);
signal = ref{1} + noise:
雑音によって破壊された信号を白色化し、元の信号と相関化して、一致しているケースをシミュレートする。破壊された信号を他の参照パターンと相関化して、一致していないケースをシミュレートする。
signal = irfft(sign(rfft(signal)));
[noMatch t] = xcorr(signal, ref{2});
[match t] = xcorr(signal, ref{1});
雑音が存在している状態下での一致していない系列及び一致している系列をプロットする
ax = [(−N+1) (N−1) −0.2 0.2];
figure; plot(t, noMatch); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘noMatchNoise.eps’);
figure; plot(t, match); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘MatchNoise.eps’);
対応する結果を図2a(一致していない)及び図2b(一致している)において、図1で使用したものと同じ水平方向のスケーリングで示す一方、垂直軸は、「−0.2」と「+0.2」との間の相関結果値を示す。一致しているケースでは、相関の最大結果値が、図1bで得られる対応する結果値と比較して約「10」分の1に削減される。
透かしを入れたオーディオ・トラックへの雑音及びエコーの付加
雑音がより少ないが、更にエコーが含まれる場合、一致と不一致との間の検出及び区別は更に難しくなる。
rand(‘seed’, 2)
雑音及びエコーを信号ref{1}に付加する
noise = 0.6*(rand(N, 1) − 0.5);
signal = filter([1 0 0 0 0 0 −0.8 −0.4 0 0 0 0 0 0.3 0.2], ..., [1 0 0 0 0 −0.3],
ref{1}) + noise;
雑音及びエコーによって破壊された信号を白色化し、元の信号と相関化して、一致しているケースをシミュレートする。破壊された信号を他の参照パターンと相関化して、一致していないケースをシミュレートする。
signal = irfft(sign(rfft(signal)));
[noMatch t] = xcorr(signal, ref{2});
[match t] = xcorr(signal, ref{1});
雑音及びエコーが存在している状態下での一致していない系列及び一致している系列をプロットする。
ax = [(−N+1) (N−1) −0.2 0.2];
figure; plot(t, noMatch); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘noMatchEcho.eps’);
figure; plot(t, match); axis(ax);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘matchEcho.eps’);
対応する結果は、図3a(一致していない)及び図3b(一致している)に、図2で使用されたものと同じスケーリングで示す。
解決しようとする課題は、雑音及びエコーが存在している状態下で、一致していないケースと一致しているケースとの間で高い信頼度で区別することが可能な判定メトリックを規定することである。前述のタイプの信号擾乱は通常、透かしを入れたオーディオ信号又はトラックが音響経路を介して伝送された場合に生じるであろう。
決定理論
mで表す高信頼度の決定メトリック(「検定推定量」とも呼ばれる)は、決定に関わる誤りを最小にする。相関ベースの処理では、適切な検定推定量mが、相関結果値の大きさの関数として定義される。「検定仮説」H及び「対立仮説」Hが策定される。確率変数mは、元の(すなわち、マーキングされていない)ケースにおけるf(m|H)及びマーキングされたケースにおけるf(m|H)という別々の2つの分布をたどり、それらの間で、閾値との比較によって区別される。前述の仮説検定決定ベースは、
H0(検定推定量が分布f(m|H)をたどる場合、オーディオ・トラックは透かしを収容していない)及び
H1(検定推定量が分布f(m|H)をたどらない場合、オーディオ・トラックは透かしを収容している)
によって策定することが可能である。
対応する2つの確率密度関数の重なりにより、別々の4つの決定が、定義された閾値tに対して考えられる(表1及び図8参照。ここで、水平軸はmに対応し、垂直軸はpdf(m)に対応する)。
Figure 2010092042
検出処理は、閾値又は「臨界値」tに対する検定推定量mの算出に基づく。仮説検定に組み入れられた2つの誤りタイプは、偽陽性の誤り、及び偽陰性の(欠落している)誤りである。
Figure 2010092042
(Type I誤り 又は「偽陽性」) (1)
Figure 2010092042
(Type II誤り 又は「偽陰性」) (2)
は、偽陽性の場合の条件付き確率であり、m=tの右側の領域Iに対応し、関数f(m|H)、及びこの関数の下の総面積は「1」に正規化される。Pは、看過の場合の条件付き確率であり、m=tの左側の領域IIに対応し、関数f(m|H)、及びこの関数の下の総面積は「1」に正規化される。閾値tは、アプリケーションに応じて、所望の決定誤り率から導き出される。通常、これは、分布関数f(m|H)及びf(m|H)の事前知識を必要とする。
マーキングされていないケースに属する分布関数f(m|H)はモデリングすることが可能である(特定の観察の章を参照)が、分布関数f(m|H)はオーディオ信号内の透かしの埋め込み及び検出中に生じ得る処理に依存し、したがって、事前に分からない。閾値tの導出はしたがって、特定の偽検出確率Pの式(1)から算出され、本発明による処理は分布関数f(m|H)を利用しない。
以下の2つの章は、透かしの検出のために適切な決定メトリックmの定義の既知手法を説明する。
最大ピーク
最も簡単であり、最も使用されている解決策は、N個の候補相関xxの絶対最大結果値mi=max(|xx|)((i=1,…,N)の場合)を算出し、次いで、前述の最大値のmaximum mm = max∀(m)をサーチする。この最大値mmとの相関に対応するシンボルは、結果として生じる検出シンボルとして使用される。
この場合、求める対象のメトリックmは以下の式(3)及び(4)を満たし、mは相関数xのメトリックであり、aは相関数xの最大振幅である。
a1 > a2 ⇔ m1 > m2 (3)
a1 == a2 ⇔ m1 == m2 (4)
特定の誤り訂正処理の場合、通常「0」と「1」との間の範囲にある「検出強度」(すなわち、重み付け)を、結果として生じるシンボルに加えて使用することが有用である。この場合、誤り相関は、高い強度値で検出されたシンボルが、誤った値で検出されている確率が、低い検出強度で検出されたシンボルよりも低いということを利用することが可能である。
理論上可能な最大値に対する絶対最大値の比、又は、mにおける2番目に大きな絶対最大値に対する最大の絶対最大値の比を使用することが可能である。後者は、その値が有界でないので「1」にクリップするものとする(PCT出願PCT/US2007/014037号を参照されたい)。
前述の「最大ピーク」処理では、Npeaks個の最大ピークが別々の系列に属し、最大相関は、埋め込まれた系列に対応する。この処理は非常に簡単であり、mp3符号化オーディオ信号のような「攻撃」に対してうまく機能する。しかし、同じ系列に属する1つのみならずいくつかのピークが相関結果中に存在している(これは、例えば、透かしを入れた信号をマイクロフォンで捕捉した場合に、エコーによって生じる)場合、その限度を示す。
ピーク集積
ピーク集積処理では、一相関結果における複数のピークを考慮に入れることにより、最大ピーク手法の欠点を免れることが試行される(欧州特許出願第08100694.2)。この処理は、うまく機能するが、多くの閾値又は定数が、雑音と「真の」ピークとを区別するために必要である。前述の定数値は、多くの記録に基づいた最適化処理によって求めることが可能であるが、最終的には、任意に選ばれ、全ての種類のオーディオ・トラック又は信号について前述のパラメータが同様にうまくいくかは決して分からない。更に、単一の相関値の意味がうまく定義されているが、同様に明確な意味を有する単一の検出強度値にいくつかの相関値をどのようにして組み合わせるかというあいまいでない数学的なやり方は存在しない。
統計検出器
この章には、透かしを入れたオーディオ・コンテンツの音響経路を介した伝送に対して透かしを検出するための前述の既知の解決策の改良及び新たな解決策を記載する。
本発明の統計検出器は、「最大ピーク」処理及び任意に選ばれた少数の定数値の利点を「ピーク蓄積」処理の利点と組合せ、同じ埋め込み系列に属する複数の相関結果ピークが存在している状態下での非常に良好な検出をもたらす。
特定の観察
相関化されていない白色化信号の循環相関の振幅の分布は、平均値がゼロのガウス分布にほぼ近い。
rand(‘seed’, 0)
N = 16*1024;
stepSize = 0.0001;
signal = sign(rfft(rand(N, 1)));
edges = (−0.03):stepSize:0.03;
hist = zeros(size(edges’));
numTest = 1000;
st = 0;
mm = 0;
ここで、「edges」はヒストグラム算出のためのビンのベクトルを表す。
信号をnumref個のランダム参照信号と相関化する。
for k = 1:numTest
s2 = sign(rfft(rand(N, 1)));
xx = irfft(s2.signal);
mm = mm + mean(xx);
st = st + xx’xx;
edgesベクトルにおける要素間に収まるxxにおける値の数を集計する。
hist = hist + histc(xx, edges);
end
標準偏差を推定し、ガウス密度関数を算出する。
st = st/(numTestN − 1);
gauss = 1/sqrt(2pist)exp(edges^2/−2/st);
測定された振幅分布のヒストグラムを算出し、ガウス密度関数と比較する。
hist = hist/numTest/N/stepSize;
figure; plot(edges, hist, edges, gauss);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘gauss.eps’);
対応する結果は図4に示し、測定された関数は、ガウス密度関数にほぼ完全に一致しているということを示す。これは、相関の真ん中における値のわずかな部分のみが考慮に入れられる場合、非循環の正規化相関についてもあてはまる。
当然、一致している2つの系列の相関の結果の振幅値はガウス分布でない。結果振幅値が、Δt=0の場合(ここで、tは時間を表す)、「1」であり、それ以外では「0」であるからである。しかし、2つの系列に多少相関があるに過ぎない(この参照系列で透かしが入れられたオーディオ信号と参照系列が相関化された場合にあてはまる)場合、相関結果振幅値の分布はほぼガウス分布である。これは、ズームインの場合に明らかである(図5b参照)。
rand(‘seed’, 0)
N = 161024;
stepSize = 0.001;
numTest = 1000;
timeSignal = rand(N, 1);
specSignal = conj(sign(rfft(timeSignal)));
edges = (−0.1):stepSize:0.1;
hist = zeros(size(edges’));
st = 0;
信号を、参照信号部分を含むnumTest個の信号と相関化する。
for k = 1:numTest
s2 = sign(rfft(rand(N, 1) + 0.1*timeSignal));
xx = irfft(s2.specsignal);
mm = mm + mean(xx);
st = st + xx’xx;
edgesベクトルにおける要素間に収まるxxにおける値の数を集計する
hist = hist + histc(xx, edges);
end
標準偏差を推定し、ガウス密度関数を算出する
st = st/(numTestN − 1);
st = stOrig;
gauss = 1/sqrt(2pist)exp(edges.^2/−2/st);
測定された振幅分布のヒストグラムを算出し、それをガウス密度関数と比較する
hist = hist/numTest/N/stepSize;
figure; plot(edges, hist, edges, gauss);
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘gaussMatch.eps’);
axis([min(edges) max(edges) 0 0.1])
print(gcf, ‘−depsc2’, ‘gaussMatchZoom.eps’);
対応する結果を図5a及び図5bに示す。図5aは、より粗い水平スケーリングを有する図4を示し、図5bは、しっかりと垂直方向にズーミングしたやり方で図5aを示す。前述のズーミングにより、両方の曲線間のかなりの差は、約+0.06と+0.1との間の水平方向の範囲内で目に見えるようになる。本発明は、検出信頼度を向上させるためにこの差を利用する。
χ−検定は、特定のサンプル値が特定の分布をたどるか否か(すなわち、サンプル値と特定の分布との間の差がかなりあるか否か)の検定のための周知の数理アルゴリズムである。基本的には、この検定は、特定の振幅範囲内に位置するサンプル値の実際の数を、特定の分布で算出された期待数と比較することによって行われる。問題は、この振幅範囲が、χ−検定を施すために少なくとも1つの期待サンプル値を含まなければならず、これは、理論により、0,9の近傍においても(実在の相関長の)0.4の近傍においてもピークが何ら期待されないので、この検定が、ピーク高さ0.9との相関を、ピーク高さ0.4との相関と区別することが可能でないということを意味する。
統計処理
χ−検定のような値の範囲を使用するかわりに、本発明の統計検出器は、相関結果における顕著な(すなわち、最大の)Npeaks個のピークについて、マーキングされていないケースにおいて、理論的に期待された(すなわち、所定の)ピーク分布に一致しているか否かを求める。標準偏差がσであり、平均値が「0」のガウス分布は、確率密度関数
Figure 2010092042
を有する。これは、振幅(≧m)を有するピークの確率が、
Figure 2010092042
であるということを意味する。ここで、「erf」は誤り関数を表す。
その場合、N個の値について、振幅(≧m)を有する期待ピークの数n(m)は、
Figure 2010092042
である。
標準偏差σは、予め計算することが可能であるか(信号モデルが既知であり、特定の正規化工程が行われる場合)、又は、例えば、候補系列全ての相関全てにわたり、リアルタイムで算出することが可能である。
代替策として、現在の入力信号部分について、マーキングされていないケースの分布を、誤った参照データ系列との相関化のために相関結果値の組から算出することが可能である。
以下の章では、偽検出の確率(式8中のp(m))、及び対応する閾値(式10中のm)を組み入れることにより、マーキングされた分布を、マーキングされていない分布と比較することを利用する新たな2つの解決策を説明する。両方の解決策は、更なる雑音及びエコーが存在している状態下での決定を向上させるために特定数のピークNpeaksを使用する。
差の振幅の比較
振幅の確率密度関数の差は非常に小さいので、別の解決策は、マーキングされていないケースと、別々の参照系列の特定数のピークを得るために振幅mNpeaksを比較することである。偽陽性率(すなわち、マーキングされていないコンテンツにマ―クが存在しているということを検出器が判定する割合)を制御するために、所定の閾値tをセットすることが望ましい。例えば、t=0.01は、100の検定のうちの1つにおいて、n(mtf)個のピークはmtfよりも大きな値を有し、マーキングされていない信号は、マーキングされていないものとして分類される。効果的には、この閾値は式(10)に容易に一体化することが可能である。
Figure 2010092042
負のピーク及び正のピークを同様に扱うために、ピークの絶対値が得られる。これは、絶対値(≧mtf)の期待ピーク数について、
Figure 2010092042
である。
マーキングされていないケースにおける対応する振幅mNpeaksは、(n(mNpeaks) = Npeaks
Figure 2010092042
である。ここで、「erf−1」は逆誤り関数を表す。
例えば、標準偏差σ=0.01であり、N=16000であり、偽陽性閾値t=1である場合の、ピーク数の関数m(Npeaks)としての振幅値mを図6に表す。
系列k毎に、最大のNpeaks個のピークの絶対値(ri, i=1, 2, ..., Npeaks)が得られる。ソートされた前述の値を、マーキングされていないケース(式14を参照)のソートされた理論上の値(m=1,2,…,Npeaks)と比較して、各系列のNpeaks個の最大のピークの差の対応する和cを得る。
Figure 2010092042
その後、差の値c全ての最大値を有する系列kが、埋め込まれたものとして選択される。
偽陽性確率の算出
前述のものようのようなこの種の処理の場合、伝送システムが、非常に低い信号対雑音比の環境で使用されるものとする。更に、伝送チャネルはマルチパス受信を含む。物理的実在性が理由で、最大の3つのエコーのみが存在しているということが知られている。例えば、相関ブロック長は4096サンプルである。後処理により、マーキングされていないケースについて、平均が「ゼロ」であり、標準偏差σ=0.01562である相関値のガウス分布が確実にされる。
伝送システムは、「0」シンボル又は「1」シンボルそれぞれを伝送するために2つの参照系列A及びBを使用する。現時点では、前述の系列の相関結果の最大の3つの(すなわち、最も上位の)振幅値の群vは以下の値を有するものとする。
ν = [0.07030 0.06080 0.05890] (16)
ν = [0.06878 0.06460 0.05852] (17)
前述の参照系列のうちのどれを正しいものとして選ぶべきか(すなわち、どのシンボル値を復号化すべきか)?
従来技術では、最高値を有する系列が選ばれ(これはAであり)、「0」シンボルが復号化される。
しかし、本発明の統計検出器では、3つの振幅全ての確率が算出される。確率密度関数は、
Figure 2010092042
一サンプルが得られた場合、i=1,2、3のとき、νAi又はνBi以上の振幅を有するピークの確率p(ν)を式(8)によって算出することが可能である。以下のテーブルは、6つの適切な振幅全ての確率を列挙する。
Figure 2010092042
単一のサンプルが得られるのみならず、相関ブロック全体が検査されるので、N個のサンプルの群内の、サイズ≧ν∈ν又はνのk個のピークの生起の確率P N(p(ν))を二項分布
Figure 2010092042
によって算出することが可能である。
ν、ν、ν(ν≧ν≧ν)で表す3つのピーク(νA1、νA2、νA3、又はνB1、νB2、νB3それぞれ)の場合、前述のピーク以上の値が相関ブロック内に3つ以上、存在している別々の可能性が、
P1(3つ以上の値が≧νにある)、
P2(2つの値が≧νにあり、1つ以上の値がνとνとの間にある)、
P3(1つの値が≧νにあり、2つ以上の値がνとνとの間にある)、及び
P4(1つの値が≧νにあり、1つの値がνとνとの間にあり、1つの値がνとνとの間にある)
の4つ、存在している。
合計確率Ptotalはその場合、
total = P+P+P+P (20)
である。
次いで、系列A及びBの場合、
A,total = 3.293 10−3 (21)
B,total = 2.373 10−3 (22)
マーキングされていないコンテンツ中のBの3つのピークの生起の偽陽性確率はよって、Aの3つのピークの生起の確率よりも低い。これは、Bが選ばれるべきであり、「1」シンボルを復号化すべきであるが、Aは、Bよりも大きなピークを含むことを意味する。
通常の動作モード中、又は透かし検出をオンにする際の同期化若しくは初期化段階において、透かしを入れていないオーディオ信号部分は、例えば、3つの最大の(すなわち、最も顕著な)ピークの確率を候補参照データ系列REFP毎の現在の信号部分について算出し、続いて、
前述の顕著なピーク以上の相関ブロック内の対応する数の値が存在している関係した数の確率を、3つの顕著なピークの数に応じて算出する工程と、
候補参照データ系列毎に、関係した数の確率を合計して合計確率値をもたらす工程と、
候補参照データ系列全ての合計確率値が所定の閾値(例えば、10−3)よりも小さい場合、マーキングされていないとして現在の信号部分をみなす工程とを行うことにより、同様に求めることが可能である。
図7中の透かし復号化器ブロックでは、透かしを入れた受信信号RWASが受信部分工程又は装置RSUにおいて再サンプリングされ、その後、スペクトル成形及び/又は白色化が行われる前処理工程又は前処理段PRPRを通過し得る。以下の相関工程又は段CORRでは、1つ又は複数の参照パターンREFPと部分毎に相関化される。決定工程又は決定段DCは、相関結果ピーク及び対応する透かしシンボルが存在するか否かを上記本発明の処理によって判定する。任意の下流誤り訂正工程又は段ERRCでは、前述のシンボルの予備的に求められた透かし情報ビットINFBは誤り訂正し、訂正透かし情報ビットCINFBをもたらし得る。
本発明は、相関ベースの検出が使用される技術分野(例えば、透かし入れ手法や通信手法)全てに適用可能である。
CINFB 訂正透かし情報ビット
CORR 相関段
DC 決定段
ERRC 誤り訂正段
INFB 透かし情報ビット
PRPR 前処理段
REFP 参照パターン
RSU 受信部分装置
RWAS 受信信号

Claims (16)

  1. 別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復する方法であって、修正された信号部分は「マーキングされている」と表し、元の信号部分は「マーキングされていない」と表し、前記方法は、
    透かしを入れた信号の受信バージョンの現在の部分を各ケースにおいて相関化する工程であって、透かしを入れた受信信号は雑音及び/又はエコーを含み得る工程と、
    現在の信号部分の相関結果値に基づいて、前記現在の信号部分がマーキングされてないか否かを任意に判定する工程であって、真でない場合、
    前記相関結果値における、顕著な2つ以上のピークに基づいて偽陽性誤りを、候補参照データ系列それぞれについて求める工程であって、前記偽陽性誤りは、マーキングされていない信号部分についての相関結果の振幅の電力密度関数、及び前記電力密度関数に関する第1の閾値から得られる工程と、前記透かしデータを供給するために、最低偽陽性誤りを有する候補参照データ系列のうちのその1つを現在の信号部分について選択する工程とを行う工程とを含む方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、信号がオーディオ信号又はビデオ信号である方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、前記現在の信号部分がマーキングされていないか否かを判定する工程は、
    最も顕著な2つ以上のピークの確率を前記候補参照データ系列毎の前記現在の信号部分について算出する工程、及び
    顕著なピーク以上の対応する数の振幅値が相関ブロック内に2つ以上存在している関係した数の確率を、前記最も顕著な2つ以上のピークの数に応じて算出する工程と、
    候補参照データ系列毎に、関係した数の確率を合計して合計確率値をもたらす工程と、
    候補参照データ系列全ての合計確率値が所定の第2閾値よりも小さい場合、マーキングされていないとして前記現在の信号部分をみなす工程とによって行われる方法。
  4. 請求項3記載の方法であって、前記マーキングされていない信号部分の判定は、前記透かしデータの回復の同期化又は初期化段階においてのみ行われる方法。
  5. 請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の方法であって、前記偽陽性誤りを判定するために、マーキングされていない信号部分の対応する数の最も顕著なピークの所定の確率に一致しているかを前記相関結果値における最も顕著な2つ以上のピークについて求められる方法。
  6. 請求項1乃至5のうちの一項に記載の方法であって、前記候補参照データ系列毎の前記現在の信号部分について、最も顕著な2つ以上のピークが算出され、
    前記顕著なピーク以上の、対応する数の振幅値が相関ブロック内に2つ以上、存在している、関係した数の確率を、前記最も顕著な2つ以上のピークの数に応じて算出する工程と、
    候補参照データ系列毎に、関係した数の確率を合計して合計確率値をもたらす工程と、
    前記合計確率値のうちの最も低い値が割り当てられる候補参照データ系列を、最低偽陽性誤りを有するものとみなす工程が行われる方法。
  7. 請求項1乃至6のうちの一項に記載の方法であって、前記現在の信号部分について、
    マーキングされていない信号コンテンツの相関結果値における所定の数の最大振幅ピーク値が得られ、前記ピークがそのサイズに応じてソートされ、
    前記候補参照データ系列毎に、前記相関結果値における前記所定数の最大振幅ピーク値が得られ、前記ピーク値はそのサイズに応じてソートされ、
    前記候補参照データ系列毎に、マーキングされていないコンテンツ、及び現在の候補参照データ系列の対応する最大振幅値の対間の差値の所定の最大振幅ピーク値の数が加算され、
    差値の最大和が、現在の信号部分をマーキングするために使用されたものとして算出されたその候補参照データ系列が選択される方法。
  8. 請求項1乃至7のうちの何れか一項に記載の方法であって、第2の閾値値は前記第1の閾値よりも小さい方法。
  9. 別々の少なくとも2つの参照データ系列に対して元の信号部分を修正することにより、元の信号に埋め込まれた透かしデータを回復する装置であって、修正された信号部分は「マーキングされている」と表し、元の信号部分は「マーキングされていない」と表し、前記装置は、
    透かしを入れた信号の受信バージョンの現在の信号部分を各ケースにおいて相関化する機能であって、透かしを入れた受信信号は雑音及び/又はエコーを含み得る機能と、
    現在の信号部分の相関結果値に基づいて、前記現在の信号部分がマーキングされてないか否かを任意に判定する機能であって、真でない場合、
    前記相関結果値における、顕著な2つ以上のピークに基づいて偽陽性誤りを、候補参照データ系列それぞれについて求める機能であって、前記偽陽性誤りは、マーキングされていない信号部分についての相関結果の振幅の電力密度関数、及び前記電力密度関数に関する第1の閾値から得られる機能と、前記透かしデータを供給するために、最低偽陽性誤りを有する候補参照データ系列のうちのその1つを現在の信号部分について選択する機能とを行う機能を行うよう適合された装置。
  10. 請求項9記載の装置であって、信号がオーディオ信号又はビデオ信号である装置。
  11. 請求項9又は10に記載の装置であって、前記現在の信号部分がマーキングされていないか否かを判定する機能は、
    最も顕著な2つ以上のピークの確率を前記候補参照データ系列毎の前記現在の信号部分について算出する機能、及び
    顕著なピーク以上の対応する数の振幅値が相関ブロック内に2つ以上存在している関係した数の確率を、前記最も顕著な2つ以上のピークの数に応じて算出する機能と、
    候補参照データ系列毎に、関係した数の確率を合計して合計確率値をもたらす機能と、
    候補参照データ系列全ての合計確率値が所定の第2閾値よりも小さい場合、マーキングされていないとして前記現在の信号部分をみなす機能とによって行われる装置。
  12. 請求項11記載の装置であって、前記マーキングされていない信号部分の判定は、前記透かしデータの回復の同期化又は初期化段階においてのみ行われる装置。
  13. 請求項9乃至12のうちの何れか一項に記載の装置であって、前記偽陽性誤りを判定するために、マーキングされていない信号部分の対応する数の最も顕著なピークの所定の確率に一致しているかを前記相関結果値における最も顕著な2つ以上のピークについて求められる装置。
  14. 請求項9乃至13のうちの一項に記載の装置であって、前記候補参照データ系列毎の前記現在の信号部分について、最も顕著な2つ以上のピークが算出され、
    前記顕著なピーク以上の、対応する数の振幅値が相関ブロック内に2つ以上、存在している、関係した数の確率を、前記最も顕著な2つ以上のピークの数に応じて算出する機能と、
    候補参照データ系列毎に、関係した数の確率を合計して合計確率値をもたらす機能と、
    前記合計確率値のうちの最も低い値が割り当てられる候補参照データ系列を、最低偽陽性誤りを有するものとみなす機能が行われる装置。
  15. 請求項9乃至14のうちの一項に記載の装置であって、前記現在の信号部分について、
    マーキングされていない信号コンテンツの相関結果値における所定の数の最大振幅ピーク値が得られ、前記ピークがそのサイズに応じてソートされ、
    前記候補参照データ系列毎に、前記相関結果値における前記所定数の最大振幅ピーク値が得られ、前記ピーク値はそのサイズに応じてソートされ、
    前記候補参照データ系列毎に、マーキングされていないコンテンツ、及び現在の候補参照データ系列の対応する最大振幅値の対間の差値の所定の最大振幅ピーク値の数が加算され、
    差値の最大和が、現在の信号部分をマーキングするために使用されたものとして算出されたその候補参照データ系列が選択される装置。
  16. 請求項9乃至15のうちの何れか一項に記載の装置であって、第2の閾値値は前記第1の閾値よりも小さい装置。
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