JP2003534700A - 回転周波数合成器 - Google Patents

回転周波数合成器

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JP2003534700A JP2001586784A JP2001586784A JP2003534700A JP 2003534700 A JP2003534700 A JP 2003534700A JP 2001586784 A JP2001586784 A JP 2001586784A JP 2001586784 A JP2001586784 A JP 2001586784A JP 2003534700 A JP2003534700 A JP 2003534700A
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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
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Abstract

(57)【要約】 MHz或いはGHz領域の周波数の用途に適するシングルループPLL周波数合成器が提供される。この周波数合成器は、100MHz以上の高い比較周波数帯域で、良好な位相ノイズ性能を発揮し、ASICS内に集積するのに適している。有理周波数合成器の作動原理は、出力周波数と基準クロック周波数が互いに有理的な関係を有することに基づく。即ち、両周波数が、2つの整数の比として表わされる。この比は、様々な等価な因数に分解することができる。各合成周波数について、展開項の計算は、特定の異なる値の項を生成し、解は複数存在しうる。計算された因数分解項のハードウェアによる実現態様は、特定の分周及び基準クロック周波数および/又は発振周波数の周波数変換の組み合わせにより達成される。これは、これらの周波数のアップ及びダウン変換により達成され、そのとき、SSBミキサが用いられ、USB又はLSBのいずれかが、周波数制御手段及びプログラマブル周波数分周器又はカウンタにより選択される。変換又は分周された周波数は、位相検波器に於いて比較され、その後段で、発振器のフェーズロックを提供する閉ループのループフィルタに送られる。上記機能のハードウェアによる実現は、アナログ回路に、2-レベル(デジタル)回路を組合わせて実現される。必要な全ての周波数制御アルゴリズム、命令、設計パラメータ及び値は、非揮発性メモリに書き込まれ、合成器のハードウェアのための周波数制御信号を生成するために、オンボードコントローラ又はマイクロプロセッサ上で用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、(限定的ではないが100MHzのオーダの)極めて高い基準クロ
ック周波数及び(基準クロック周波数と同程度のオーダの)極めて高い比較周波
数を用いるが、極めて細かな周波数の解像度を提供するような新しい種類のフェ
ーズロックループ(PLL)周波数合成器に関する。ここで、周波数のステップ
は、(限定的ではないが10KHzのオーダであって)比較周波数よりも、数オ
ーダ小さいものとなっている。また、本発明は、特に、ケーブルテレビ(CAT
V)、高速デジタル通信(デジタルテレビ及びインターネットのための高速ケー
ブルデータモデム)、高周波(HF)、超短波(VHS)、極超短波(UHF)
バンド或いはそれよりも高い周波数に於ける無線通信及び消費者用並びに商用の
電子装置等の用途に好適であるように大幅な性能の改善がなされているが、単純
且つ製造コストが低く、シングルチップとして構成し得るような近代的な集積回
路に集積化するのに適するようなPLL合成器に関する。更に、この発明は、コ
ヒーレントなマルチキャリア通信システムに於けるキャリアの精密な位相制御の
分野に関連する。 【0002】 【従来の技術】 近代的な通信その他の電子システムに於いては、信号周波数アップ又はダウン
変換のためや、変調或いは復調のための局部周波数源や、プロセッサやコントロ
ーラに用いられる様々なクロック信号などのための様々な機能にとって必要な内
部信号を生成する必要が生じる場合がある。このような信号が生成される際の質
及び速度に関する要求は用途に応じて様々であるが、一般に、高いスペクトル的
な純粋性を有するような信号を生成することが好ましく、またしばしば必要とさ
れる。通信に於いて一般的に用いられる周波数高速走査(システムfrequency ag
ile systems)の場合には、チャンネル周波数をダイナミックに変更し得るチュ
ーニングスピードも重要となる。この技術分野に於いてよく知られているように
、上記したような課題を解決することが周波数合成器の目標である。従って、周
波数合成器にとって一般的に必要とされていることは、基準信号を用いることに
より、所望の周波数に於いて、システム及び用途の要求に適合するようなスペク
トル的な純粋性、位相ノイズ及びチューニングスピード特性を有するスペクトル
的にクリーンな信号を生成し或いは他の信号を安定化させ得ることである。しか
も、合成、安定化或いは同期されつつある信号に付随する好ましくない成分を除
去或いは減衰するために合成器が用いられる場合が多い。このような場合の例と
しては、合成器を用いて電圧制御発振器(VCO)に見られる比較的高いクロー
ズイン(close-in)位相ノイズを低減させるために合成器が用いられる場合があ
る。更に、合成器が、位相或いは周波数変調又は復調を実行し或いは補助し得る
ことが、必要でないとしても好ましいとされる場合が多い。ケーブルテレビに用
いられるような光ファイバーリンクや、同軸ケーブルシステム等のような様々な
媒体に渡って多数のコヒーレントなキャリアを用いるような用途に於いては、伝
送システムに於ける歪み特性を改善するためにキャリアを正確に位相制御するこ
とが望まれ、そのような場合に、周波数合成器がキャリア位相制御機能をも果た
し得ることが有利である。 【0003】 デジタルケーブルテレビや高速データモデムに用いられる直角振幅変調(QA
M:quadrature ampltitude modulation)や、デジタル携帯電話に用いられる直
角位相変調(QPSK:quadrature phase modulation)や、アナログ携帯電話
に用いられるFM変調、その他同様な変調フォーマットを用いるもの等のような
位相又は周波数変調を用いる近代的な通信システムに於いては、システムの性能
を確保し信号の劣化を防ぐために、合成された信号の位相ノイズ性能が益々重要
となってきた。この技術分野に於いてよく知られているように、位相或いは周波
数として情報を含む変調信号を処理するために用いられるソースの位相ノイズが
過大であると、所望の信号のS/N比或いはビットエラーレート(BER)が劣
化し、感度が低下すると共にシステムの性能が損なわれるということがよく知ら
れている。これは、RF信号をIF信号にダウン変換、或いは逆に変換するため
に局部発振器LOの位相ノイズが、情報を伝達する復調信号に結果として加えら
れ、S/N又はBERを直接劣化させるような低偏差FM或いは低シンボルレー
トQPSKシステムなどのような狭いバンド幅伝達を利用するシステムに於いて
特に顕著である。チャンネルが高密度に配置されたようなシステムに於いては、
隣接するチャンネル間の干渉のためにLO位相ノイズが感度を劣化することがあ
り得る。そのため、LO位相ノイズ側波帯が、受信機に於いて隣接するチャンネ
ルをダウン変換し、それを所望の信号上に直接配置することから、干渉を引き起
こす。送信機LOの場合には、隣接するチャンネル周波数に於いて発生する発信
されたLO位相ノイズ側波帯が、隣接するチャンネルの周波数にチューニングさ
れた受信機に対して直接干渉を引き起こす場合がある。 【0004】 位相ノイズについて議論するとき、位相ノイズはノイズ的にランダムであって
、合成される信号の周りに連続的なスペクトル分布を有することに留意すること
が重要である。これは、信号の近傍に於いて様々な不要な成分として存在し得る
ディスクリートな望まない側波帯と区別されるべきである。この技術分野に於い
てよく知られているように、合成信号のディスクリートな不要な側波帯は、ラン
ダムな位相ノイズ側波帯よりも重要である。なぜなら、それらは同様ではあるが
、多くの場合、より好ましくない作用を及ぼすからである。このような場合に、
上記したような必要が全て満たされるか否かについては合成器に期待され、スペ
クトル的な純粋性及び位相ノイズの要請がシステムの設計及び具体化の選択肢に
於ける支配的なファクターであることが強調される。最後に、このような機能が
、経済的であって、再現可能でしかも容易に製造し得るように達成されることが
常に望まれる。 【0005】 周波数合成器を実現する上で、直接合成及び間接合成法の2つのよく知られた
一般的な手法が存在する。これらの2つの手法の様々な組み合わせも当該技術分
野に於いてよく知られている。直説法としては、直接アナログ合成(DAS)及
び直接デジタル合成(DDS)があり、間接法は主にフェーズロックループ(P
LL)の利用に依るものである。 【0006】 直接アナログ合成法は、所望の出力周波数を、アナログアップ/ダウン変換、
逓倍、フィルタリング及び1つ又は複数の基準信号の減衰/増幅などの手段を組
み合わせることにより達成される。また、主にデジタル分周器等を用いることに
よる周波数分周も利用される。 【0007】 直接デジタル合成は、サンプルプロセスに利用するもので、所望の波形を表わ
すデジタルワードが計算され、サンプリングクロックの助けを受けて、デジタル
−アナログ変換器に於いて所望のアナログ信号へと変換された後、アンティエイ
リアシングフィルターに送られる。 【0008】 間接合成手法は、シングルループPLLに於ける1つの発振器或いは複数ルー
プPLLに於ける複数の発振器が、制御された要領をもって1つ又は複数の基準
信号に対して位相及び周波数ロックされるような方法を利用するものである。フ
ェーズロックループが、このような目的を達成するために最も一般的に用いられ
るが、シンクロナス発振器とも呼ばれるインジェクションロックド(injection-
locked)発振器等のような他の手段も、この機能を果たすために用いることがで
きる。 【0009】 上記したような手法のそれぞれは、周波数範囲、周波数走査速度及びスイッチ
ング速度、位相ノイズ及び不要側波帯性能、電力消費、サイズ、コスト、製造容
易性、再現性等についてそれぞれ利点及び欠点を有している。これらのファクタ
ーの多くは互いに矛盾するものであって、どの方法が最も利用に適するかを選択
する際の考慮事項或いは選択肢は、意図された用途の性質に応じて決定される。
これらのファクターに関するこれらの手法の特性は、当該技術分野に於いてよく
知られているが、この議論を完成したものにするために、これらの手法のそれぞ
れのキーとなる特性を以下にまとめた。 【0010】 DASは、恐らく、最も位相ノイズやクローズインスパーズの点で最もスペク
トル的に純粋であって、最も早いスイッチング速度を達成でき、最も広い周波数
範囲を有するが、周波数走査速度が限られ、サイズが大きく、より複雑であって
高コストであり、製造時に於いて調整を必要とする。従って一般に大量且つ経済
的な用途には適していない。 【0011】 DDSは、ノイズ及びクローズイン(close-in)スペクトル的純粋性について
の性能、連続的な位相能力を備えた高速スイッチング能力、或いは良好な周波数
走査速度を有するが、実用的には約100MHz程度の限られた周波数範囲を有
し、コストが、周波数と共に増大するが、中程度或いは高く、大容量の用途に比
較的限られた数量で採用するのに適している。 【0012】 PLLに基づく周波数合成器は、ノイズ及びクローズインスパー(spur)性能
に関して中程度又は良好であって、スイッチング速度は低速から中速であって、
広い周波数範囲を有し、通常VCOにより制限されるような周波数走査速度を有
し、コストが低或いは中程度であって、再現性が中程度或いは良好であって、電
力消費が少ない。 【0013】 シングルループPLLに基づく周波数合成器が、大容量通信システム用途に於
いて他の追従を許さない程度に最も広く利用されている。多くの場合、コストが
低く、部品数が少なく、単純な構造を有し、電力消費が少なく、性能レベルがそ
こそこである等様々なファクターに関して最も良好な妥協点を提供するからであ
る。以下の議論に於いてはシングルループPLL形式の合成器について従来技術
の議論を行い、このタイプの従来技術の欠点について強調するものとする。なぜ
なら、これらの欠点のあるものが、本発明により解決されるべき対象となるから
である。 【0014】 上記したように、PLL合成器は、基準信号に対して発振器を位相ロックする
原理に基づき動作する。以下の議論を単純化するために、1つの発振器及び1つ
の基準信号を用いた場合について議論を限定することにする。但し本発明を限定
することを意図していないことを了解されたい。 【0015】 一般に、各PLLは低ループネガティブフィードバック制御システムを構成す
る。ここでは、制御されるべき変数は、制御要素の位相であって、制御要素は通
常はVCOからなる可変周波数能力を有する発振器である。このようなフィード
バックシステムは、発振器の位相からなる制御されるべき変数を、対応する基準
パラメータとしての基準位相と比較することにより偏差信号を発生するための機
構を必要とする。この偏差信号は、ループフィルタにより制御信号に変換され、
これは、偏差信号をゼロ又は有限の値に減少させるような方向に発振器を操作す
るために用いられる。 【0016】 PLLに於いては、偏差信号は位相ディタクタと呼ばれる位相比較器により生
成される。位相検波器は、発振器の位相を基準信号の位相と比較し、位相差に比
例した偏差信号を発生する。偏差信号は、更にループフィルタにより調整される
。ループフィルタは、通常受動的又は能動的な一次又は複数次のフィルタからな
り、その後段には制御信号を生成するための増幅器が接続される。ループフィル
タの出力から得られたこの制御信号を発振器のチューニングのラインに接続する
ことによりフィードバックループが閉じられ、PLL回路が完成する。しかしな
がら、フェーズロックが引き起こされる前に、周波数ロックが引き起こされなけ
ればならない。フェーズロックを取得する間に、基準信号と発振器信号との間の
周波数の差に応じて、位相検波器のみによっては発振器の周波数を正しい方向に
操作するような十分な操作信号を得ることができない場合があり、このような取
得過程を補助し或いは可能にするために、所謂位相周波数検波器(PFD)或い
は周波数プリチューニング又は周波数走査等のような他の手段が用いられる。取
得段階に於いて、PFD或いはその他の手段が、周波数偏差の方向に適合した正
しい極性のDC操作信号を提供し、これが発振器をロックする方向に正しくガイ
ドする。 【0017】 発振器が有するであろう位相の変動をループが正しく是正し得る能力は、ルー
プのループバンド幅(LBW)に依存する。LBW内に於いて、ループは発振器
自体が有するであろうあらゆる位相の変動(位相ノイズ)を除去し、一方発振器
は基準信号の位相をコピー即ち追随する。それはまた、ループ内の他の部分に於
いて生成されたLBW内に収まるノイズ(例えばフェーズ検波器のノイズ)をも
追随する。このノイズは、基準信号の位相ノイズに加えられる。ループは、組み
合わされたノイズを、(ループ内の全分周比、即ち)Ntotに等しいファクタ
ーをもって増大させ、この増大されたノイズを用いてVCOを位相変調する。以
下に示されるように、このノイズの増大が、周波数合成器に於ける位相ノイズ性
能を劣化されるキーとなるファクターであることが多い。 【0018】 通常、発振器の所望の出力周波数は基準周波数とは異なる。しかも、高速周波
数走査システムに於いて、発振器は異なる時点に於いて異なる周波数にチューニ
ングし得る必要がある。この目的のために、或る種のプログラマブル周波数スケ
ーリングが必要になる。この機能は、分周比即ちモデュラスが固定され或いは可
変にされた所謂プリスケーラ及びプログラマブルカウンタにより達成される。プ
ログラマブルカウンタは、動作可能な周波数の上限値の点で限界を有することか
ら、プリスケーラは、発振周波数をスケールダウンし、プログラマブルカウンタ
の動作可能な周波数範囲内に収めるために用いられる。 【0019】 しばしば、基準周波数もスケールダウンし、基準周波数が、比較周波数と呼ば
れるより低い周波数に分周される必要がある。比較周波数とは、発振器及び基準
周波数信号のスケールダウンされたものの位相及び周波数を比較するための周波
数である。ロック状態に於いて、発振器及び基準信号のスケールされた周波数は
、PLL動作によって等しくされ、周波数の安定が次の式により示される。 【0020】 fosc = Ntot×fc (1) fc = fr/R (2) ここで、foscは発振器の出力周波数であって、Ntotは発振器信号の全分周比で
あって、frは基準周波数、Rは基準周波数の分周比であり、fcは比較周波数であ
る。 【0021】 関連技術分野の文献に詳しく議論されているように、合成発振器の出力に於け
る位相ノイズの主な原因は、(ループにより除去されなかった発振器のノイズの
部分である)残留VCO位相ノイズ及び(分周器や位相検波器等のような)ルー
プ要素のノイズパワーの組み合わせである。このループノイズは、ファクターNt
ot2即ち20log(Ntot)をもってループにより増大される。LBW内に於いて位相比
較器の出力から発生するランダムノイズ及びディスクリートなスパーズは、この
ファクターにより乗算され、発振器に加えられ、発振器ではこれらの信号による
位相変調が引き起こされる。LBW外に於いては、ループはその伝達関数に従っ
てこのような信号を減衰させる。比較周波数fcが比較的低く、発振周波数foscが
比較的高い場合、数値は極めて高い値となり、残留分子VCO位相ノイズを超え
、優勢的となり、システムにとって可能な最終的なノイズ性能に対して制限的な
ファクターとなる。 【0022】 ループ内に於けるノイズの増大(即ちノイズゲイン)の悪影響の一例は、ケー
ブルテレビシステムに於いて見られ、そのような場合にチャンネルの周波数間隔
は6MHzであるが、チャンネルキャリア周波数は12.5kHzの整数倍でな
ければならない。(標準的な周波数プランに於いては、殆どのチャンネル周波数
は0.25MHzの倍数であるが、FCC(Federal Communication Commision
)の規制により、幾つかのチャンネルは、この周波数グリッドから25kHzオ
フセットされ、また別の幾つかのチャンネルが12.5kHzオフセットされて
いなければならない。しかも、ケーブルテレビシステムの或るものは、IRC(
incrementally related carriers)プランと呼ばれる、標準的なプランから全て
のチャンネルが12.5kHzオフセットされている。)このようなチャンネル
周波数の要求を満たすために、12.5kHzの比較周波数が必要となる。ケー
ブルヘッドエンド変調器或いはセットトップ変換器に於いて970MHzの近傍
で作動する局部発振器に於いて、ノイズ増大値が98dBにも到達する。ノイズ
の増大の別の例は発振器に於いて見られ、携帯電話に於いて一般的であるような
ステップサイズを30kHzとする900MHzの周波数が合成される。このス
テップサイズは、30kHzの比較周波数を必要とし、この場合のノイズ増大値
は90dBに近い。このようなレベルのノイズゲインは、上記した2つの例の場
合のように、システムに於ける可能な位相ノイズ性能に対して厳しい制限的ファ
クターとなり得る。 【0023】 式(1)及び(2)から、周波数ステップ解像度即ち発振器周波数の最小周波
数変分は、次の式により表されるように、比較周波数fc及び可能な最小分周比Nt
otの変分の関数であることが明らかである。 【0024】 Δfosc = fstep =ΔNtot×fc (3) ここで、Δfosc = fstepは発振器の周波数の最小可能周波数変分であり、Ntot
は全分周カウントNtotの可能最小変分である。式(3)から、Ntotが整数であれ
ば、即ちΔNtot=1の最小変分を有するものであるとすると、可能な最小ステッ
プサイズΔfosc = fstepは、fcに等しいことが明らかである。また、式(1)か
ら、Ntotが整数であることは、foscとfcと間に所定の整数関係が必要であること
を意味している。 【0025】 比較周波数が低いことによるもう1つの悪影響は、スイッチング速度に対して
間接的な影響を及ぼすことである。この技術分野に於いて、スイッチング速度が
ループバンド幅LBWに反比例することがよく知られている。LBWが比較周波
数よりもかなり低くなければならない場合がしばしばある。なぜなら、比較周波
数にエネルギーを有する信号が、位相比較器からこの周波数の漏洩のために、ル
ープ内に発生する場合があるからである。発振器の位相変調及びそれにより引き
起こされるディスクリートな発振器の側波帯を防止するために、ループはfcに於
ける好ましくないエネルギーを減衰させなければならず、それを達成するために
はループのバンド幅を周波数fcよりもかなり減少させる必要がある。LBWを減
少させることは、好ましくない側波帯を減少させるものの、合成器のスイッチン
グ速度をも減少させる。LBWを減少させることは、通常は、ループにより除去
されるはずの内部発振器位相ノイズの除去の度合いを減少させる場合がある。ス
イッチング速度の問題を解消するために、多くの合成器の設計に於いては、広い
ものと狭いものとの間でLBWをダイナミックにスイッチさせるようにしている
。広いバンド幅は、取得過程をスピードアップさせるために、取得段階の間に選
択され、狭いバンド幅は、通常の作動のためにスイッチインされる。このように
してスイッチング速度を改善し得るものの、LBWが狭いことにより、発振器の
ノイズ除去性能が劣化したままとなる。 【0026】 狭いLBWに付随するもう1つの悪影響は、マイクロフォニックスと呼ばれる
機械的なショックや振動による発振器の位相変調に関連する。一般に、機械振動
は、(バラクタダイオード、インダクタ等の)PLLの様々な部品のパラメトリ
ック変調を引き起こし、これは発振器の位相変調の原因となる。ループは、LB
W内では、機械振動のスペクトルエネルギーを除去するものの、LBWの外に於
いては、ループは、発振器を振動による位相変調から保護することができない。
従って、より広いループはショック及び振動に対して抵抗力を有するが、バンド
幅の狭いループはそれ程抵抗力を有していない。 【0027】 利用可能な形式のPLL合成器についての議論に再び戻ることにする。近代的
な消費者用の通信システムに於いて、コストを低減し、小型化し且つ低電力消費
化し得るかは、発振器を除く合成器の全ての部分を単一の集積回路に集積し得る
かに依存する。これは、シングルチップソリューションと呼ばれる。より進んだ
用途に於いては、発振器もチップ上に集積することが必要とされる。 【0028】 現在、当該技術分野に於けるシングルチップ低コストソリューションとして利
用されているシングルループPLL合成器には3つのタイプがあり、これらはNt
ot分周比が達成されるやり方に主な相違点がある。これら3つのタイプは次の通
りである。固定モジュラスプリスケーラ型、デュアルモジュラスプリスケーラ型
及び分数N型PLL合成器である。 【0029】 固定モジュラスプリスケーラは、分周比Pの固定プリスケーラを含んでいる。
ここで、Ntot=P×Nであって、Nがプログラマブルカウンタの分周比である。
式(3)によれば、最小変分がP×fcに制限される。例えば、P=10であって
ステップサイズが30kHzであるとすると、比較周波数fcは3kHzの低い周
波数である必要があり、前記した例に於いては、これは、ループ内のノイズゲイ
ンを更に20dB増大させる。明らかに、このタイプの合成器の限界は、上記し
た問題を一層悪化させるものであって、多くの用途に於いてこれは満足できる性
能を提供しない。 【0030】 デュアルモジュラスプリスケーラ型はNtot=N×P+Aの分周比を提供し、従
って出力周波数は次の式により与えられる。 【0031】 fosc = (N×P+A)×fc (4) このタイプの合成器に於ける最小変分は、比較周波数に等しい(Δfosc = fst
ep = fc)。なぜならAは1ずつ増大させ得る整数であるからでる。この合成器
は、ディアルモジュラスプリスケーリングの原理に基づいて作動する。この場合
、分周信号のAサイクルの間に、foscがP+1により分周され、それに引き続く
分周波形のN−Aパルスについては、モジュラスが、Pにスイッチされる。従っ
て、1つの分周サイクルに於ける全パルスカウントは、A×(P+1) + (N−
A)=N×P+Aとなる。この形式の合成器は、業界に於ける主役として広く利
用されている。 【0032】 分数N型合成器(FNS)は、シングルチップPLL周波数合成器の技術分野
に於ける最先端技術を構成している。これは非整数の分周比を提供する唯一の形
式であって、従ってステップサイズよりも高い比較周波数を提供する。現在、入
手可能なFNS集積回路は、1/5及び1/8からなる非整数分周比を提供し、
対応する出力周波数変分をfc/5及びfc/8とすることを可能にする。比較周波
数を8倍することにより、ノイズの増大数値を18dB減少させることができる
が、依然として増大数値は比較的高いままである。 【0033】 FNSは、デュアルモジュラスプリスケーラ合成器を拡張したものである。非
整数値により分周する能力は、全分周比を時間の関数として変動させることによ
り達成され、全分周比はNtotに固定されず、時間と共に制御された要領をもって
NtotからNtot+1の間でダイナミックに変更され、平均分周比を、整数値ではな
く分数とすることができる。分数N合成器の作動原理は、図1を参照することに
より理解されよう。図1には、FNSの機能的ブロック図が示されている。図示
されているように、通常のデュアルモジュラスプリスケーラ合成器を拡張する働
きを発揮する部分が、モジュロM分周比を備えた位相アキュミュレータ、分数レ
ジスタF及び補償DACを備えている。モジュロM位相アキュミュレータは、N
カウンタから送られてくるパルスをカウントし、このパルスレートをMに等しい
ファクターをもって分周する。通常、システムは通常のデュアルモジュラスタイ
プと同様に、Ntot=N×P+Aをもって分周動作を行う。しかしながら、Mカウ
ンターがFに等しい値に到達する度毎に、Nカウンターは1つのオーバーフロー
パルスを発生し、このパルスは分周信号の追加のサイクルのためにデュアルモジ
ュラスプリスケーラに対してP+1による分周を行わせ、それによってAをA+
1に増大させる。ここで、Fは分数レジスタFにより予めセットされた値である
。システムは、Ntot+1=N×P+A+1により分周を開始し、Nカウンターか
ら次のパルスが到来した時にそれを停止し、P+1サイクルによる分周をAに戻
し、その時にシステムは、再び通常のN×P+Aの分周比に復帰する。システム
はMカウンタからオーバーフローパルスを受けるまで、通常のレートをもってカ
ウントを継続し、オーバーフローパルスを受けた時にNtot+1レートにスイッチ
され、その後サイクル全体が繰り返される。 【0034】 分数N合成器の出力周波数は次の式により与えられる。 【0035】 fosc = {N×P+A+(F/M)}×fc (5) ここで、Mは、位相アキュミュレータのモジュラスであり、Fは分数レジスタ
値である。Δfosc = fstep =(fc/M)の周波数変分が利用可能である。Fをゼ
ロからM−1に変化させることにより、ステップを連続的に実行することが可能
となる。 【0036】 時間の関数として分周レートを吟味することにより、プログラマブルNカウン
タの出力に於ける平均周波数が、比較周波数と等しいのみであって、(Nカウン
タ出力に於ける瞬間的なパルスレートである)比較周波数fcには決して等しくな
いことが明らかである。Nカウンタ出力パルスレートは、fosc/(Ntot+1)と
fosc/(Ntot+1)とからなる2つの値の間を交互に変化する。位相周波数検波
器PFDは、基準分周器Rから送られてくる均一なパルスレートの片側及びNカ
ウンタから送られる可変周波数の他方の側を見る。これらの2つのレートが、け
っして等しくないことから、各比較サイクルの終了に於いて、その時点に於ける
2つの信号の位相差に等しい偏差信号を常に発生する。この偏差信号はループか
ら完全に除去される必要がある。さもないと、発振器の極度な位相変調が引き起
こされるからである。(1つの完全な分数サイクルの間に於ける蓄積位相偏差が
、発振周波数に於ける360度に等しいことを示すことができる。)位相偏差信
号の除去は、修正信号をループ内に直接注入する補償DACにより達成される。
サイクル毎に見た場合、位相偏差は概ね予想可能であって、Mカウンタのカウン
ト状態の関数として正確に判定することができる。従って、補償DACは、Mカ
ウンタにより直接駆動することができる。各修正サイクルに於いて、DACは瞬
間的な位相偏差に適合した正確な電荷を発生し、この位相偏差をキャンセルしよ
うとする。修正電荷に必要な精度はかなり高い。例えば、発振器の60dB側波
帯純粋性を得ようとすると、修正パルス及び位相偏差を0.1%のオーダに抑え
ることが必要となる。最新のFNS・ICによれば、これを達成することが可能
であるが、広い周波数範囲及び温度範囲に渡って、この種の精度を維持すること
はしばしば困難である。なぜなら、DAC及びPFBによる修正動作は、これら
のファクタによる変動の影響を受けるからである。これは主に、PFDのICに
於ける信号伝播の遅れに対する温度の影響及び補償DACに用いられる電流源に
対する周波数及び温度の影響のためである。広い範囲のチューニングを行う発振
器において、ICの外部のアプリケーション回路において、DACの補償電流を
外部的に調整することがしばしば必要となり、これが製造工程を複雑化する。こ
のようなファクタのために、最終的な位相偏差の補償が限定され、発振器のスペ
クトル的純粋性を十分にするためには、しばしばループフィルタを用いて、側波
帯を更に減少させ、fc/Mよりもずっと低いカットオフを有するような、即ちス
テップ変分周波数よりもかなり低い周波数の低いカットオフを有するLBWを提
供しなければならない。上記したように、減少されたLBWは、スイッチング速
度及び内部発振器位相ノイズの両者に対して悪影響を及ぼす場合がある。分数N
合成器の技術分野においては、位相偏差修正方法を改善し、上記したような問題
のいくつかを軽減する努力が払われている。より進んだ方法によれば、より高次
のシグマ−デルタ変調器が補償DACとして用いられ、これは位相偏差エネルギ
ーを、修正パルスの適正なノイズの整形により、ループバンド幅の外に押し出し
、より一層高い周波数に押し上げることができる。 【0037】 上記したような従来技術のいずれも、速度に限りのある位相周波数検波器を用
いている。従来技術において用いられるPFDのタイプは、出力からのラインフ
ィードバックをリセットするフリップフロップに依存している。この回路の伝送
遅れ及びセットアップ並びにホールド時間は、PFD動作の最大速度又は周波数
を制限する。しかも、フェーズロック状態において、デッドゾーンと呼ばれる現
象が発生する。これは、位相検波器のゲインが0となる点であって、ループにお
いて不安定性を引き起こし、発振器のランダムな位相変動即ち低周波位相ノイズ
を引き起こす。 【0038】 【発明が解決しようとする課題】 このように、当業者であれば、より高い比較周波数において作動可能であるよ
うなPLL周波数合成器における更なる改良が必要であることが認識されており
、このようにして位相ノイズ性能を大幅に改善し、同時に出力発振器周波数の細
かい周波数ステップ変分を提供する必要があることが認識されている。このよう
に、本発明の主な目的は、限定的ではないが、現在の集積回路技術に適合するよ
うに100MHzのオーダであるようなきわめて高い基準クロック周波数を提供
することにある。また、基準クロック周波数と同程度のきわめて高い比較周波数
において動作し、それに応じてループにおけるノイズ増大ファクタを上昇させ、
合成信号の位相ノイズを改善することも目的としている。 【0039】 本発明の別の目的は、限定的ではないが10kHzのオーダの出力発振器周波
数の周波数変分の解像度を比較周波数のオーダよりも細かくし得るような合成器
を提供することにある。 【0040】 本発明の更に別の目的は、位相比較の手段としてシングル側波帯(SSB)モ
ードで動作する高速デジタルXORゲートを用いて、ループ内のノイズレベルを
更に減少させ、ループからデッドゾーン現象を排除することにある。 【0041】 【課題を解決するための手段】 本発明のこのような或いは他の目的は、プログラマブル周波数分周器或いはカ
ウンタと共に、周波数制御手段により上側側波帯或いは下側側波帯が選択される
ようなSSBミキサを用いて、複数の連続するアップまたはダウン変換を行い、
発振器周波数及び又は基準周波数の周波数分周と周波数変換とを組み合わせるこ
とにより達成される。周波数変換及び分周の組み合わせは、以下、FRG(freq
uency ratio generation)過程と称するものとする。この場合、変換され或いは
分周された周波数は、位相検波器により比較され、発振器のフェイズロックを達
成するような閉ループをなすループフィルタに送られる。 【0042】 本発明の別の目的は、内部波形合成、数学的アルゴリズム、演算、分析その他
の設計過程における他の手段を用いることにより、あらゆる合成周波数について
、発振器及び基準周波数の比を表す最適な分数展開を決定及び選択し、ハードウ
ェアによる実現可能性及び設計のための基礎を得ることにある。設計段階におけ
る演算としては、タイムドメイン波形の演算及び分周、FFT、逆FFTその他
の手段を用いて、あらゆる周波数についてスペクトル的純粋性の分析を行うこと
を含む。このような場合の目的としては、通常LBWの近傍の、関心のある周波
数領域における最適なスペクトル的純粋性の基準を満たすものとして、合成器の
ハードウェア構成を最適化或いは最小化し得るように選択することであり、ステ
ップ周波数fstep及びその高調波に等しい周波数において発生するスペクトルエ
ネルギーを最小化し、合成器のPLLのループバンド幅を最大化し、できればス
テップサイズ変分の周波数よりも高い値を達成することが目的である。 【0043】 本発明の更に別の目的は、周波数制御アルゴリズムを開発且つ実現し、オンボ
ードコントローラ又はマイクロプロセッサのための非揮発性メモリ内に全ての必
要な命令及び値を記憶し、合成器のハードウェアのための必要な周波数制御信号
を発生することにある。 【0044】 本発明の更に別の目的は、このような機能を達成するために2レベル(デジタ
ル)回路を用いることにある。速度又は周波数の限界のために現在の技術に基づ
くデジタル集積回路技術が用いることができない場合には、本発明のある実施例
におけるように、アナログ、無線及びデジタル回路を組み合わせることができる
。アナログ機能としては、必要であれば、標準的なアナログRF集積回路を用い
て実現し、デジタル機能は標準的なFPGA又はASICにより実現することが
できる。 【0045】 本発明の更に別の目的は、必要となる支援回路を最小化するようにシングルチ
ップ集積回路に集積するのに適するように本発明を実現することにある。支援回
路は、デジタルのみのIC又はデジタル及びアナログの混合ICからなるもので
あって良い。 【0046】 本発明の更に別の目的は、正確に制御された位相及び位相を細かなステップで
制御即ちインクリメント或いはデクリメントし得るような発振器信号を供給し得
るようなPLL周波数合成器を提供することにある。 【0047】 これらその他の目的は、当業者であれば以下の記載から自ずと明らかになろう
。 【0048】 【発明の実施の形態】 本発明の中心は、周波数比率生成器(FRG:Frequency Ratio Generator)であ
る。FRGの動作の基本原理は、出力周波数(発振器fosc)と入力周波数(基準ク
ロックfref)とが有理関数になっている。即ち、2つの比率は、常に2つの整数
PおよびQの比率として表される。式に表すと、 fosc/fref=P/Q、或いは、fosc=fref×P/Q (6) となる。或いは、fosc/fref比は、式(6a)のように2つの分数の組合わせとし
て表すこともできる。 【0049】 fosc×P1/Q1=fref×P/Q (6a) P/Qを代入すると、 P/Q=(P2×Q1)/(P1×Q2) (6b) となる。P/Q比が、ハードウエアで実現できた場合、fref×P/Qに等しい周波数が
生成される。式(6)を完成させるためには、PLLを用いて、発振器をこの周波
数に同調させることで必要である。FRGがこの目的を達成する方法を後述する。 【0050】 数学の分野では、有理数P/Qは様々な等価な分数に展開することができること
が知られている。等価な分数は、一連の有理数からなる除算の項、乗算の項、加
算の項、および減算の項にすることができる。例えば、3/2=1+1/2のように展開
することができる。様々な分数の展開の仕方があるが、ハードウエアへのインプ
リテーションに最も適した展開に注目する。4つの算術演算を調べて、ハードウ
エアへのインプリテーションが可能か否かを調べ、動作中の変数が周波数である
ことに注意し、次のことが分かった。 【0051】 (1)加算:2つの周波数の加算(f1+f2)には、単側波帯(SSB)の混合が必
要である。ここでは、上側の周波数帯域(USB)を用いる。周波数変換の分野で
は、2つの周波数のSSBの混合により、1つの主周波数が生成される。この主周
波数は、生成される側波帯が上か下かによって、2つの周波数の加算或いは差の
何れかに等しい。SSBの混合の場合、f1周波数およびf2周波数の両方の直角信号
(0°および90°の位相信号)が必要である。このためには、以下の実施例の説
明で示すある制限が必要である。別法では、両側波帯(DSB)の混合をして、バ
ンドパスフィルタを目的の側波帯に調節し、不要な側波帯を排除する。しかしな
がら、この方法は、主に外部フィルタが必要なことから、集積回路への組み込み
には適していない。 【0052】 (2)減算:2つの異なる周波数f1およびf2を、SSB混合によって得ることが
できる。ここでは、下側の側波帯を用いる。 【0053】 (3)乗算:1つの周波数を整数で乗算すること。これは、ハードウエアで行
うのが困難である(ループにおけるディバイダを備えた別のPLL、或いは同調注
入同期発振器が、この機能を達成するために必要となりうる)。2を乗じて実現
することは比較的容易であるが、通常は、乗算を必要とする分数展開は好ましく
ない。 【0054】 (4)除算:ある周波数の整数での除法には、この機能を達成するために、周
知の分周器やカウンタが用いられる。 【0055】 従って、加算、減算および除算を用いた展開が好ましく、また項が少ない(最
小展開長さ)のが好ましい。 【0056】 上記の基準を満たす好適なタイプの分数の展開を、以下に示す。 【0057】 fosc/fref=P/Q=1±1/p1±1/p2±1/p3±...±1/pn (7) ここで、pi,i=1,2,3,...nは正の整数である。 【0058】 別のタイプの好適な展開を以下に示す。 【0059】 fosc/fref=P/Q=1±1/q1(1±1/q2(1±1/q3(...1±1/qn))...) (8) ここでも、qi,i=1,2,3,...nは正の整数である。 【0060】 好適な別の展開には、式(6a)に従ったfosc周波数およびfref周波数の両方
の展開が含まれる。このとき、P1/Q1およびP2/Q2は共に有理分数であり、それぞ
れは式(7)および式(8)のような分数に展開することができる。上記の式の
組合わせ(所望の信号の一部が式(7)に従って合成され、別の部分が式(8)
に従って合成される)も好適な分数の展開の1つである。 【0061】 式(7)および式(8)が本発明のFRGにおけるハードウエアによって実現さ
れた方式が、図2および図3にそれぞれ示されている。上記に従った他の各式の
実現、或いはそれらの組合わせの実現は、同様の方法で行うことができる。ハー
ドウエアの実現における主な構成ブロックは、周波数の加算/減算のためのSSB
ミキサ、および周波数を分周するためのディバイダである。SSBミキサへの各入
力には、位相および直角位相における2つの信号(単純にするために図示せず)
が含まれる。直角位相信号を得るために、動作周波数(遅延回路の位相のずれが
信号の周波数によって変化するため、本来は広帯域ではない)において90°位
相がずれたのに等しく遅延させる遅延回路か、或いは2で除すディバイダ回路の
何れかを利用することができる。これについては、以下の実施例で説明する。こ
のようなことが必要なため、係数piまたは係数qiを分数の展開に用いる。すなわ
ち、係数は2で除すことができる偶数である必要がある。 【0062】 図2および図3におけるブロック図はそれぞれ、式(7)および式(8)に従
い、ループフィルタおよび発振器を加えてPLL回路を完成させて、作成すること
ができる。PLLの周波数を得る方法自体は本発明の目的ではないので、その方法
は図示されていない。しかしながら、周波数を得るための支援が必要な場合は、
位相を得るときにスイッチが切られる周波数弁別器、周波数掃引法、または予め
の周波数同調などの当分野で周知の技術を用いることができる。一例として、別
の同調信号がループ増幅器の信号と合算される予めの周波数同調を、発振器を予
め同調するために用いて、その周波数を目的の周波数に近づけさせる。すなわち
、PLLの範囲内のロック内にその周波数を同調させて、PLLがロックを得られるよ
うにする。 【0063】 与えられた分数P/Qについて、式(7)および式(8)における係数piおよびq
i(i=1,2,3,...,n)のセットに対して多数の解がありうる。多数の解があるため
、設計の幅が広がる。係数piおよびqiの計算は、繰り返しであるため、利用でき
る様々な数学的および技術的手段によって行うことができる。Qが素数でない場
合、構成項の積に分解することができる。各項は、整数の指数にすることができ
る素数である。すべての係数piおよびqiは、これらの因数の積を組合わせたもの
である。一般に、Qが多くの因数をもてばもつほど、係数piおよびqiの可能な解
が増える。foscおよびそれに必要な増分(fstep)が与えられれば、frefの選択
によってQがすぐに決まる(式(10)に示されている)。このことは、発振器
の周波数に必要な任意の特定の範囲及びステップのサイズ、最適な周波数frefを
得ることができ、分数展開によって最適なハードウエアを実現でき、かつハード
ウエアの性能を高めることができる。 【0064】 一般に、新たなP値に対応する新たな各周波数のために、新たな係数piまたはq
iの計算が必要である。Pを1増分する場合でも、計算結果は、完全に異なった係
数の値になりうる。fosc/frefに等しいP/Q比は、可能な最小の増倍比を表し、ル
ープにおけるノイズ増倍率の理論的な下限に等しくなる。したがって、FRGが、
ループで生じるノイズ増倍率における理論的な下限値に近づくと言える。Pが最
小増分1をもつ整数であるため、利用できる最小の周波数の増大は以下の式で示
される。 【0065】 fstep=fref/Q (9) fstepは、装置に存在する最小周波数である(装置におけるその他の周波数はこ
の周波数の整数倍である)。逆に、1/fstepは、装置の共通の周期数を示す。す
なわち、これは装置の任意の波形や信号の最も長い周期である。従って、装置の
任意の信号の任意の2つのスペクトル成分間の最小距離がfstepに等しい。所定
の基準周波数がfrefであり、増大周波数がfstepの場合、Qは以下の式で求める
ことができる。 【0066】 Q=fref/fstep (10) 式(7)の個々の項は、fref/pi(i=1, 2, 3, ..., n)に等しい周波数を有す
る。しかしながら、デジタルの特性により、これらの各信号は調波を含むことに
なり、処理時に存在する全信号のスペクトル畳み込みの結果として出力スペクト
ルは多数の周波数を含むことになる。スペクトル分析は、所望の出力周波数付近
のスペクトル純粋性が許容可能なものであることを確認するために合成周波数毎
に必要である。出力波形のスペクトルを得るために、先ず信号の時間領域パルス
波形を得てFFT計算しなければならない。合成器の種々の構成単位において信号
が処理及び/または生成される際、各内部ノードに対し或いは対象となる特定の
ノードのみに対してシステム周期数(式(9)の1/fstepに等しい)に等しい1
つの全サイクルに対する波形を計算することにより、時間領域波形を得ることが
できる。FFTの実行は、スペクトル純粋性情報をもたらすことになる。任意の2
つのスペクトル線の最小周波数間隔はfstepの周波数以下であってはならず、係
数piまたはqiの固有値によってfstepまたはその倍数に等しい分離度において所
望の信号付近にエネルギーが存在するかどうかはわからない場合もありうる。ス
ペクトル純度が十分でなければ、新たな分数展開解法を探してスペクトル分析を
繰り返すべきである。分数展開によって満足できるな解が見つからなければ、オ
プションとして1若しくは複数の内部信号を外部フィルタリングすることを考え
ることができる。これは、フィルタを通過して外部フィルタリングのためのICを
出て(信号はこの時点でアナログ信号になる)、一種のコンパレータを通過して
ICに再入する信号を必要とする。コンパレータは、アナログ信号をデジタル信号
に変換することになる。そのようなコンパレータの例として、(抵抗器を通過し
て)出力から入力に戻るDCフィードバックを有する信号ゲートを用いることがで
きる。 【0067】 本発明の設計プロセスを説明するため、式(7)に基づく分数展開及び信号合
成の例を以下に示す。 1.fref = 72 MHzが与えられる 2.fosc = 75.63125 MHzを合成する 3.先ず、2つの周波数の最大公約数(または2つの信号の周期の最小公倍周期
数)を探す。周波数6.25 kHzが見つかる(72 MHz = 11,520 × 6.25 kHzであり
、75.63125 MHz = 12,101 × 6.25 kHzである)。12,101は素数であり、11,520
は11,520 = 28 × 32 × 5に因数分解できることに留意されたい。 4.Fosc/fref比 = P/Q = 12,101/11,520をなす。 5.式(7)に基づく比を12,101/11,520 = 1 + 1/20 + 1/2304に展開する。(2
0 = 4 × 5 = 22 × 5であり、2340 = 28 × 32である。即ち各項は因数11,520
の部分集合の積である。) 6.以下の固有値を用いて図2を実行する。 ・p1除算比 = 20(結果として生じる周波数は72 MHz/20 = 3.6 MHz) ・p2除算比 = 2304(結果として生じる周波数は72 MHz/2304 = 31.25 MHz) ・第1SSBミキサはUSBを用いる ・第2SSBミキサはUSBを用いる 7.時間領域において出力波形を計算し、FFTを実行する。所望の出力周波数(7
5.63125 MHz)の近くで最大スペクトル容量を基準にスペクトルを調べ、必要な
発振器信号の側波帯純度に対するループ帯域幅を決定する。上記6.では最小分
数周波数が31.25 MHz(6.25 MHzの第5調波)より上であるが、出力波形のスペ
クトル分析によれば、スペクトルは、主信号以下の約50 dBのレベルで、75.6312
5 MHzで主信号からの12.5 kHz項(6.25 MHzの第2調波)オフセットを含むこと
がわかる。この信号は、位相検出器において12.5 kHzベースバンド周波数に下方
に変換されることになる。例えば、出力発振器の70 dBの側波帯純度に対し、3
次ループの最大ループ帯域幅は、12.5 kHzで約20 dBを除去することになるので
、約6 kHzとすることができる。 8.必要であれば、異なる分数展開解法即ち12,101/11,520 = 1 + 1/4 × (1/5
+ 1/9) - 1/8 × 1/4 × (1 - 1/8) を用いてプロセスを繰り返す。この場合の
スペクトル分析により、位相検出器の出力約-40 dBにおいて31.25 kHzの最小周
波数因数が存在することになることがわかった。この場合には、出力信号の同一
70 dB純度に対して、約10 kHzのLBWを有する3次ループを用いることができる。 【0068】 ループのノイズ増加指数は、20 log (75.63125/72) = 0.4 dBだけである。6.2
5 kHzのステップサイズの場合、二重モジュラス型の先行技術PLLは20 log (12,1
01) = 81.6 dBのノイズゲインを有することになっていた。この例は、本発明で
達成可能な劇的な向上を示している。 【0069】 本発明の好適実施例の詳細について以下に説明する。 【0070】 本発明の第1の好適実施例を図4aに示す。本実施例の有理シンセサイザは、
989.9875 MHzの周波数を合成するべく設計されてきた。これは、CATVアップコン
バータの局部発振器として用いられる。アップコンバータは二重変換型であり、
この信号は第1変換段階で局部発振器LO1として用いられる。この周波数は、970
MHzから12.5 kHzオフセットされる。既述のように、FCCの規制のために、12.5
kHzのオフセットを必要とするチャンネルもある。25 kHzのオフセットを必要と
する他のチャンネルもあり、これらに対してはシンセサイザを969.975 MHzの周
波数に同調することができる。オフセットを必要としないチャンネルもあり、こ
れらに対してはシンセサイザを970 MHzの周波数に同調することができる。 【0071】 ここでは、12.5 kHzのオフセットの場合即ちfosc = 989.9875 MHzについて考
察する。fosc周波数は、(最大クロック率が約200 MHzである)この用途のため
に選択されたデジタルIC(ASIC)の最大クロック率を超えるので、除算比8の外
部除算器を用いなければならない。 【0072】 72 MHzのシステムクロック周波数を選択した。この周波数の選択は幾つかの理
由があってのことであるが、その1つは12.5 kHzに関するこの周波数の因数分解
である。別の理由には、物理ソースとして用いる圧電結晶発振器の設計面がある
。ASICの速度の利益を全て利用するべく、72 MHzクロックを144 MHzに倍増して
基準周波数frefとして用いた。周波数逓倍は同一ASIC内で達成した(当分野で公
知のゲート遅れ及びXORゲートを用いた標準技術なので、図4aでは周波数2倍
逓倍器を示していない)。 【0073】 fosc及びfrefは共に12.5 kHzの整数倍である。合理的展開は、式(7)及び(
8)の組合せにより選択した。即ち、 fosc = [(8 × (1 - 1/6) + 1/2 × (1/2 + 1/45) × (1 + 1/16)) × fref (11) 周波数の項の計算をチェックするため、式(11)のfrefに144 MHzを代入する
と、 fosc = 1152 × (1 - 1/6) + 18 × (1/2 + 1/45) × (1 + 1/16) = 8 × 120 + 9.9875 = 989.9875 MHz (12) となる。 【0074】 式(11)の各項は、幾つかの物理周波数を表している。上式における算術演
算の順序は、どの物理周波数が生成されるかに影響することになる(即ち電算機
で算術演算を実行することにより、異なる物理周波数が生成される)。本実施例
の算術演算の順序及び実際の周波数を図4aに示した。 【0075】 発振器周波数を960 MHzに切り替えるためには、SSBミキサとして動作するRF直
角変調器回路ICを用いる。直角変調器は、直角変調器中で局部発振器(LO)とし
て作用する発振器の出力信号により一方の側に、ASICが供給する変調信号として
作用するfm = 9.9875 MHzの周波数の信号により他方の側に与えられる。LO信号
はIC内で内部的に直角分周され、0°及び−90°成分が直角変調器中でLOドラ
イブを各ミキサに供給する。fm信号もASIC内で直角分周される。直角変調器の出
力には、fmの直角成分により下側波帯(LSB)または上下側波帯(USB)のいずれ
か1つの側波帯のみが含まれることになる。この成分が90°遅れたら、LSB信
号が生成されることになる。LSBに対して整相が選択され、それによって直角変
調器の出力の周波数がfosc - fm = 960 MHzとなる。この信号は、8で除算する
プリスケーラ/除算器に与えられ、これは出力において120 MHzの周波数を生成
する。この周波数は、ASIC内部のFRG内で144 MHzの参照クロック信号から生成さ
れた別の120 MHz信号と位相検出器内で比較される。この周波数は、144 MHzを6
で除し(24 MHz直角信号が生成される)、この信号をLSBミキサ(図6b等)内
で144 MHzと混合し(144 MHz直角信号は幾つかのゲートを通過した正確な遅れに
より得られる)、120 MHzを生成する。位相検出器の出力は、発振器の同調ライ
ンを駆動してPLL回路を閉じるループフィルタに供給され、発振器の位相ロック
が確立される。 【0076】 直角変調器の実際の性能の限界がスペクトル純度に及ぼす影響についての議論
に戻ると、出力スペクトルが、所望の側波帯に加えて、同相の及び直角位相信号
の経路どうしの不均衡によって生ずる他の望ましくない項を含むことは容易に確
認できる。所望のfosc-fm項に加えて望ましくない項も存在し、その望ましくな
い項としては少なくとも、foscの周波数のLOの漏れ、fosc+fmの周波数である他
の側波帯、及びfmの周波数での変調信号の直接の漏れが含まれる。加えて、変調
周波数fmの高調波によって生ずる他の多数の側波帯が存在することが多い。これ
らの全ての項はスプリアス成分とみなされるべきであり、その各成分は、合成器
において処理された後にLBWの範囲内またはそれに近い場合にはスペクトル純度
を劣化させる可能性がある。直角変調器の出力におけるこれらの項の相対的出力
は、回路の周辺の直接的な漏れの大きさ及び不均衡の大きさに応じて決まる。適
切に設計された応用回路における通常の直角変調器ICでは、望ましくない信号の
レベルとして-30dBcが予測され得る。本発明の第1の好ましい実施例におけるfm
信号がデジタル信号であることから、該信号は基本周波数fmの高調波を含み、特
定の高調波のレベルはデューティーサイクル及びパルスの立ち上がり時間に応じ
て決まる。デューティーサイクル50%に近い場合には、主としてfmの奇数次高調
波(3fm、5fm等)が存在し、パルスの立ち上がり時間が早い時には第3次高調波
は-10dBcのレベルに達し得る。そのようなデジタル信号のスペクトルが図9aに
表示されており、ここでは明示のため1Hz刻みの周波数に正規化されている。 【0077】 そのような複雑なスペクトルがプリスケーラまたは分周器の入力に存在する時
、それによって生ずる第1の効果はその信号が最も強いトーンに限定されること
である。この限定は、存在し得るAMをPMに変換し、それによって2レベルの
信号が生ずる(すなわちその限定は効果的にアナログ信号をデジタルに変換する
)。次に、FMシステムにおいて知られているものに類似した、いわゆるキャプ
チャ効果が生じ、この場合分周器が最強のトーンの周波数(この場合はfosc-fm
)にロックオンしてそれを分周すると共に、他の項がこのトーンに対するPM変調
として現れる。PM変調項は、fosc-fm信号の周囲にfmの整数倍に等しい距離をお
いて広がる側波帯を生成する。分周プロセスでは、fosc-fmの周波数のみが分周
によって生じ、変調側波帯であるPM項は分周の主なトーンから等しい距離に残り
、これらの項のレベルのみが分周倍率だけ低減する。その分周倍率は、周波数の
距離ではなく側波帯レベルのみが分周比に等しい率だけ低減するような、分周の
プロセスに関連するPMまたはFM変調指数スケーリング現象と一致する。しかし、
分周プロセスによって低減したスプリアスレベルは、スペクトル純度の条件を緩
和することはない。位相−周波数検波器の出力におけるLBWの近傍に現れる全て
の項が、分周比と全く等しい量だけPLLループによって逓倍されて元に戻される
からである。この例で分周プロセスが全て終了した後、位相−周波数検波器に存
在する信号のスペクトル成分は、120MHzの主トーン及びその周囲に9.9875MHz刻
みで存在する他の項を含む。負の周波数は(それが分周比に応じて存在する場合
には)、DCから正の周波数の側に折り返される。 【0078】 位相検波器の他の側に供給される120MHzの信号は、それ自身の側波帯を含む。
位相−周波数検波器は、(周波数領域における混合のオペレーションと等価な時
間領域における)2つの信号の逓倍オペレーションを行い、その2つの信号のス
ペクトルの畳み込みに等しいスペクトルが生成される。混合プロセスでは、120M
Hzの周囲に全てのスペクトル成分が存在し、その高調波は位相検波器の出力にお
いてDCの周囲のスペクトル成分に変換する。DCからのそれらの成分の距離は、主
な信号からのこの成分の距離に等しい。 【0079】 デジタルASICにおける実施態様では、計算またはシミュレーションの結果の通
りに予測されないようなスペクトル成分が生成され、通常はスペクトル純度を劣
化し得るような、ICの内部構造(例えば基板やボンドワイヤ等)を介した信号同
士の悪い(望ましくない)カップリングが生じ得る。このような効果を最小限に
するため、ICの内部レイアウトを最適化すると共に、可能ならば差分(相補)信
号を用いて、信号同士のカップリングやクロストークを低減できるというその既
知の利点を利用することが有益である。 【0080】 式(12)における周波数fm=9.9875MHzは、図4Bに示す回路によって生成される
。注意:この図及び他の図面において、文字φは分周によって直角成分が生成さ
れること、すなわち2つの出力-0゜及び90゜があることを示すために用いられる
。この信号は、式(11)にそのまま従う形で生成される。初めに、144MHzの基準信
号が2つの信号に分周され、一方は(図8の回路を用いて)直角位相に1/2に分
周され、他方は同様に直角位相で1/45に分周される。45分の1に分周するため
の分周器は、図8のものに基本的に類似しているが、直角信号が正確に90゜をな
していない点(図4Bに示すように例えば88゜をなしている)点が異なっている
。一般的に、非二進数による分周では正確な直角位相を生成することができない
が、分周の順番の適切な選択、トリガ動作(立ち上がりエッジでトリガするかま
たは立ち上がりエッジでトリガするか)の選択、信号極性の選択によって、直角
条件は十分直角に近いものとなり、SSB信号の劣化(すなわち不要な側波帯の減
衰度の低下または信号フィードスルーの低下)が許容範囲内のものとなる。 【0081】 次にこの2つの信号は図6Aに示すもののようなUSBミキサに供給され、75.2M
Hzの信号が生成される。この信号は更に1/2に分周され、37.6MHzの周波数となり
、これは別のUSBミキサおいて1/8に分周されたものと混合され、最終的に9.9875
MHzの信号が生成される。 【0082】 デジタルSSBミキサの出力におけるスペクトル条件を(明示のため数MHz刻みに
正規化した形で)例示するため、図9Cにおいて、図6Aの回路を用いて図9A
及び図9Bにおける信号のUSB混合の結果として、主要なエネルギーが8Hzのデジ
タル信号のスペクトルが示されている。 【0083】 デジタルSSBミキサの出力におけるスペクトルの例示として、図9Bにおいて
、図9Bの回路を用いて図9a及び図9bにおける信号のLSB混合の結果として得
られる主要なエネルギーが6Hzのデジタル信号のスペクトルが示されている。 【0084】 SSB信号を分周する時のデジタル分周器の出力におけるスペクトルの例示とし
て、図10Aにおいて、8/4=2Hzの主要なエネルギーを有する、図9CのUSBデジ
タル信号の1/4の分周の結果として得られるデジタル信号のスペクトルが示され
ている。 【0085】 SSB信号を分周する時のデジタル分周器におけるスペクトルの別の例示として
、図10Bにおいて、6/4=1.5Hzの主要なエネルギーを有する、図9DのLSBデジ
タル信号の1/4の分周の結果として得られるデジタル信号のスペクトルが示され
ている。上述の図におけるスペクトルのグラフは、時間領域の波形を計算し、FF
T変換を適用することによって得られたものである。 【0086】 1MHz刻みで1GHz〜2GHzの範囲で動作する広帯域同調可能合成器のブロック図を
図5Aに示す。この合成器は同じCATVアップコンバータで用いられ、その場合、
この信号が第2のアップコンバージョン段階において局部発振器LO2として用い
られる。この回路は、外部のデジタル1/2分周回路、及びそれに続くSSBモードに
おいて動作するアナログ(RF)直角変調器ICを用いて、局部発振器の周波数の変
換を行い、その後固定デジタル1/8分周器ICを用いて、選択されたデジタルASIC(
またはFPGA)の動作範囲内にある各130MHz以下の周波数にスケールダウンする。 【0087】 分数展開は、上述の例と同様に行うことができる。そのような展開の結果、全
ての必要な発振器周波数を合成するためにFRGにおいて内部的に必要とされる様
々な周波数を計算することができる。分数展開及び全ての必要な周波数の生成の
例は、図5B及び図5Cに示されている。これらの図面に示されている周波数は
全て、分周及びSSB混合プロセスのための回路に類似な回路を用いて、第1の実
施例の場合と同様に144MHzの基準信号から得られる。 【0088】 従来技術より改善された位相検出器の例は図11に示されている。この位相検
波器は2種類の比較される周波数のSSB混合を利用しており、これらの各周波数
は直角信号(位相差I=0゜でQ=90゜の直角信号)を有する。図11における回路
は、直角変調器回路に類似しているが、位相調整の方式がわずかに異なっている
。ミキサはアナログ型のものである。この位相検波器は、従来型の検波器より2
倍大きい利得を有する。変換されたパワーの全てが位相の検出のために用いられ
、雑音指数が3dB優れているからである。従来型の位相検波器は、1個のミキサ
のみを用いており、パワーの半分(上側側波帯のパワー)は、2つの位相差検出
のためには用いられない。 【0089】 デジタル回路を備えたSSB位相比較器の例は、アナログミキサ群をXORゲートに
置き換え、XORゲートの出力におけるI及びQ信号を抵抗性の回路で加え合わせる
形で実現できる。 【0090】 位相制御能力を提供するデジタル位相調整回路の例は、そのブロック図が図1
2に示されている。45.75MHzの信号の例が示されており、この場合1.25°刻みで
360度の位相調整が可能である。この信号(または同様に構成された異なる周波
数の信号)は、SSB混合によって他の信号に加減され得、そのようにして所望の
周波数の位相調整済み信号が得られる。SSB混合により、位相調整範囲及び刻み
幅は変わらない。SSB混合は、周波数及び位相の両方について付加的なプロセス
だからである。 【図面の簡単な説明】 【図1】 従来技術に基づく分数Nタイプ周波数合成器の機能的ブロック図。 【図2】 周波数比生成器に於いて或るタイプの分数展開公式を用いる本発明の一実施例
の機能的ブロック図。 【図3】 周波数比生成器に於いて異なる分数展開公式を用いる本発明の別の実施例の機
能的ブロック図。 【図4A】 SSBモードで作動し、VCO発振器の変換を行う外部アナログ(RF)直角変
調器IC及びその後段に接続され、周波数を、選択されたデジタルASIC(又
はFPGA)の作動範囲内である約120MHzにスケールダウンするための、8によ
り除算される形式の固定デジタル集積回路を用いた周波数969.975 MHzの周波数
合成器の機能的ブロック図。 【図4B】 図4aの周波数合成器に関連して用いられる9.9875 MHz信号の生成例を示す図
。 【図5A】 1MHzのステップで、1GHzから2GHzの範囲で動作可能な、広範囲同調可能周波数
合成器の機能的ブロック図。 【図5B】 図5aの周波数合成器に関連して用いられる、異なる周波数範囲の生成例を示
す図。 【図5C】 図5aの周波数合成器に関連して用いられる、異なる周波数範囲の別の生成例
を示す図。 【図6A】 直角位相が、上側側波帯(USB)に選択されたデジタル単側波帯(SSB)
ミキサのブロック図。 【図6B】 直角位相が、下側側波帯(LSB)に選択されたデジタル単側波帯(SSB)
ミキサのブロック図。 【図7】 直角出力信号(位相がI=0°で、Q=90の直角信号)を生成する、従来技
術に基づく4により除算される形式のデジタル回路のブロック図。 【図8】 直角出力信号(位相がI=0°で、Q=90の直角信号)を生成する、従来技
術に基づく2により除算される形式のデジタル回路のブロック図。 【図9A】 SSBミキサに於ける第1周波数の1Hzベースバンドデジタル信号のスペクト
ル。 【図9B】 SSBミキサに於ける第2周波数の7Hzベースバンドデジタル信号のスペクト
ル。 【図9C】 図9a及び図9bの信号をUSBミキシングにより混合した結果として得られ
た、8Hzに主たるエネルギを有するデジタル信号のスペクトル。 【図9D】 図9a及び図9bの信号をLSBミキシングにより混合した結果として得られ
た、6Hzに主たるエネルギを有するデジタル信号のスペクトル。 【図10A】 図9cのUSBデジタル信号を4により除算して得られた、8/4=2Hzに主たる
エネルギを有するデジタル信号のスペクトル。 【図10B】 図9dのLSBデジタル信号を4により除算して得られた、6/4=1.5Hzに主た
るエネルギを有するデジタル信号のスペクトル。 【図11】 各周波数が、直角信号(位相がI=0°で、Q=90の直角信号)を有する2
つの比較周波数のSSBミキシングを用いた位相検波器のブロック図。 【図12】 位相制御能力を提供するデジタル位相シフト回路のブロック図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 アシュケナージ、マックス アメリカ合衆国カリフォルニア州92121・ サンディエゴ・ビルディング 15・ジェネ ラルアトミックスコート 3550 Fターム(参考) 5J106 AA04 CC01 CC21 CC41 CC52 CC53 FF06 KK02 KK05 【要約の続き】 する閉ループのループフィルタに送られる。上記機能の ハードウェアによる実現は、アナログ回路に、2-レベ ル(デジタル)回路を組合わせて実現される。必要な全 ての周波数制御アルゴリズム、命令、設計パラメータ及 び値は、非揮発性メモリに書き込まれ、合成器のハード ウェアのための周波数制御信号を生成するために、オン ボードコントローラ又はマイクロプロセッサ上で用いら れる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 位相ロックループであって、 基準周波数と、 電圧制御発振器(VCO)と、 前記VCOに接続されたループフィルターと、 前記VCO及び前記ループフィルターに接続された位相検波器と、 前記基準周波数に対する所望の周波数の比の分数展開に基づき、所望の周波数
    を生成するために前記位相検波器接続にされた周波数比生成手段とを有すること
    を特徴とする位相ロックループ。
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