JP2003533877A - プラズマエッチング装置 - Google Patents

プラズマエッチング装置

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JP2003533877A JP2001584454A JP2001584454A JP2003533877A JP 2003533877 A JP2003533877 A JP 2003533877A JP 2001584454 A JP2001584454 A JP 2001584454A JP 2001584454 A JP2001584454 A JP 2001584454A JP 2003533877 A JP2003533877 A JP 2003533877A
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plasma generator
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レルマー フランツ
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    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32192Microwave generated discharge
    • H01J37/32211Means for coupling power to the plasma
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    • H01J37/321Radio frequency generated discharge the radio frequency energy being inductively coupled to the plasma

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プラズマ(21)の作用により基板(13)をエッチングするためのたとえば異方性エッチングするためのプラズマエッチング装置(5)に関する。このために第1のたとえば誘導結合されたプラズマ発生装置(31)が設けられており、このプラズマ発生装置は、第1の高周波交番電磁界を発生する第1の手段(11)と、この第1の高周波交番電磁界が第1の反応ガスに及ぼす作用により反応粒子から第1のプラズマ(21)を発生させるエッチング室(10)と、第1のガス導管(22)とを有しており、エッチング室(10)にはエッチングすべき基板(13)が配置されている。この第1のプラズマ発生装置(31)の手前には第2のプラズマ発生装置(30)が接続されている。第2のプラズマ発生装置(30)は、第2の高周波交番電磁界を発生させる第2の手段(20)たとえばマイクロ波発生器(20)と、この第2の高周波交番電磁界が第2の反応ガスに及ぼす作用により反応粒子から第2のプラズマ(18)を発生させるプラズマ発生領域(33)と、第2のガス導管(16)を有している。この場合、生成された第2のプラズマは第1のプラズマ発生装置(31)へ、第1のガス導管(32)を介して少なくとも部分的に第1の反応ガスとして供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、主請求項の上位概念に記載のプラズマ作用により基板をエッチング
するためのプラズマエッチング装置たとえば異方性エッチングするためのプラズ
マエッチング装置に関する。
【0002】 従来の技術 DE 42 41 045 C1 からシリコンハイレートエッチングプロセスが知られており
、この場合、できるかぎり高いエッチングレートを達成するためにできるかぎり
高いフッ素ラジカル密度を発生させる必要がある。これは典型的には3〜6kW
の電力値をもつそこに組み込まれた誘導プラズマ源に対し相応に高い高周波出力
を放射することにより行われる。しかしながらこのように高い電力によって、フ
ッ素ラジカル密度が所望のように上昇するだけでなくイオンの密度も不所望に高
くなり、それによってエッチングプロセスが妨害され、できるかぎり高いマスク
選択性の達成を損なう可能性がある。しかもそのようにイオン密度が高いと、エ
ッチングすべき基板が部分的に不所望に高く加熱されてしまうことにもなり、そ
こにおいてプロフィルの偏差を招くきっかけにもなる。この点において上述の公
知のプラズマエッチング装置に対し適切な機構によってあとから、つまり本来の
プラズマ生成後に、イオン密度が許容値まで抑えられしかも均一化されるよう配
慮を加えなければならない。このことはいわゆる拡散区間またはアパーチャ構造
を介したイオンと電子の再結合によって達成できる。この種のアパーチャ構造は
たとえば DE 197 34 278 C1 により知られている。このようなアパーチャ構造の
使用により、不所望に高いイオン密度の生成に用いられた高周波出力成分が熱ま
たは放射のかたちで失われてしまう。
【0003】 公知のプラズマエッチング装置におけるイオン密度が不所望に高いという問題
点のほかに、この場合には3〜6kWの高い高周波電力が必要とされる点でも問
題がありコストがかかる。殊にこの種の高い高周波電力によってプラズマエッチ
ング装置内部の安定性の問題点が引き起こされ、これはたいていは生成されるプ
ラズマのインピーダンスに対するプラズマ源のインピーダンスの整合が不十分で
あることに起因する。したがって発せられる高周波電力とプラズマとの整合が不
十分であると、用いられている高周波コンポーネントもしくは高周波発生器が非
常に簡単に損傷してしまう。それというのもその場合、そこに高い電圧もしくは
電流が発生し破壊的な作用を引き起こす可能性があるからである。
【0004】 発明の利点 従来技術に対し本発明によるプラズマエッチング装置は、それによって供給さ
れる反応ガスが高度に分解され、したがって DE 42 41 045 C1 によるプロセス
または DE 197 34 278 C1 によるプロセスの実行に必要とされるエッチングやパ
ッシベーションの種が非常に効果的に遊離される、という利点を有している。た
とえば本発明によるプラズマエッチング装置により、有利にはエッチングステッ
プ中に使用されるエッチングガスである六フッ化硫黄から大量のフッ素ラジカル
を遊離させることができ、パッシベーションステップ中にC のようなパ
ッシベーションガスから大量のテフロン(登録商標)状の側壁ポリマー形成剤(
CF も発生させることができる。
【0005】 その際に有利であるのは、第2のプラズマ発生装置においてたとえば600〜
1200Wである比較的小さい高周波電力しか必要としないことであり、これは
装置技術的およびプロセス技術的に何ら問題をもたらさない。
【0006】 従属請求項には本発明の有利な実施形態が示されている。
【0007】 たとえば有利には、第1のプラズマ発生装置は誘導結合されたプラズマ発生装
置であり、この装置の場合、エッチング室の外側にICP源もしくはICPコイ
ル("Inductively Coupled Plasma")が配置されている。このような誘導結合さ
れたプラズマ発生装置の手前には殊に有利には、マイクロ波プラズマ発生装置の
形態のプラズマ発生装置がさらに接続されている。このようにすることでこの装
置はいわゆる「ダウンストリーム(Downstream)」装置として接続されており、
その際、供給される反応ガスは誘導結合されたプラズマ発生装置の直前でたとえ
ば石英管またはセラミック管などのような誘電体管を介して流れ、この管におい
て集中的なマイクロ波照射により高密度のプラズマが比較的小さい体積で保持さ
れる。それゆえこのようなマイクロ波プラズマにより供給された反応ガスはすで
に高度に分解され、エッチングステップもしくはパッシベーションステップに必
要とされるエッチングの種またはパッシベーションの種が遊離される。
【0008】 ここで有利であるのは、マイクロ波プラズマにおいて不可避でありやはり比較
的高密度で生成されるイオンを、そのプラズマを反応ガスとして誘導結合プラズ
マ発生装置のプラズマへ供給する前にとりあえず無害な状態にできることであり
、これは次のようにして行われる。すなわち、マイクロ波プラズマ発生装置が誘
導結合プラズマ発生装置を備えた本来のエッチング室から十分な間隔をもつよう
にして、ボリュームの再結合または壁の再結合によりこのマイクロ波プラズマに
おける不所望に高いイオン密度が再び減衰されるようにするかまたは有利には、
ガス導管が第1のプラズマ発生装置へ入る領域において、すなわち誘導結合プラ
ズマ発生装置を備えたエッチング室へマイクロ波プラズマが入るところに放電装
置を配置する。
【0009】 この放電装置は有利には金属またはセラミックの網、有孔プレートないしは有
孔薄板あるいはいわゆる「シャワーヘッド(Showerhedad)であり、そこにおい
てマイクロ波プラズマによるイオンが通過時に完全に放電され、もしくは電子と
再結合される。さらにその際、この種の放電装置は中性のフッ素ラジカルまたは
ポリマーを成すモノマーに対し完全に中性的に振る舞うことが利用される。なお
、付加的な加熱装置または放電装置の加熱によって、反応ガスまたは反応ガスか
らの反応生成物がこの放電装置上に不所望に堆積してしまう可能性をなくするこ
とができる。さらにこのような加熱を受動的に行うこともできる。それというの
も、その上に存在するマイクロ波プラズマによる熱が加わることですでに何倍に
も十分な加熱が得られるからである。
【0010】 また、殊に金属の網や有孔薄片の形態の放電装置を使うことで、マイクロ波プ
ラズマ発生装置からマイクロ波放射が誘導結合プラズマ発生装置へ入り込むのが
避けられ、その結果、さもなければそのような放射を遮蔽するためにかなりかか
ってしまう安全技術上のコストを抑えることができる。
【0011】 したがって全般的にいえば放電装置によって、本来のエッチング室へはエッチ
ングまたは側壁のパッシベーションのために中性のラジカルだけが供給されるよ
うになる一方、帯電した粒子はエッチング室へ入る前に少なくとも広範囲にわた
りすでに中性化され、さらにマイクロ波放射もエッチング室への入口で阻止され
るようになる。
【0012】 前置接続された第2のプラズマ発生装置においてマイクロ波放射もしくはマイ
クロ波発生器を使用するのが殊にコスト的に好適である。それというのも、マイ
クロ波加熱装置の進歩的な技術のおかげでkW領域の電力を格段に好適な価格で
発生させることができるからである。この目的でたいていはいわゆるマグネトロ
ン管が使用される。しかもマイクロ波励起にあたり、誤って整合されたときに殊
に電子コンポーネントが損傷してしまうリスクもない。なぜならば反射したマイ
クロ波出力を、使用されているそれ自体知られている中空室共振器において周知
の方向性結合器によりいわゆる貯水器へ向けて、すなわちマイクロ波放射用の吸
収器へ向けて案内でき、つまりは排出できるからである。それゆえ、前置接続さ
れた第2のプラズマ発生装置をたとえば5〜10kWのような非常に高い電力で
作動させることができ、極度に高い密度の中性のラジカルを後置接続された本来
のエッチング室へ供給することができるからである。DE 42 41 048 C1 によるプ
ロセスについてフッ素ラジカルおよび側壁パッシベーションを構築するモノマー
は比較的寿命が長く、したがって長い到達距離をもっているので、本来のエッチ
ング反応の個所すなわち基板までに生じるそのような種の損失は無視できる程度
に僅かである。
【0013】 DE 42 41 045 C1 に従って実施される方法は通常、誘導結合プラズマエッチン
グ装置ではエッチングステップにおいてエッチングガスとして用いられる六フッ
化硫黄流のうち5%〜10%の酸素成分を用いて稼働され、これによって装置の
排気ガス領域における有害な硫黄の析出を抑えるようにしている。それ以外もっ
ぱらエッチングステップ中だけ加えることのできる酸素成分は、これまでエッチ
ング結果に対しそれ以上の効果はもっていなかった。その理由は、六フッ化硫黄
という反応ガスはICP励起条件のもとでフッ素ラジカルを遊離させながら安定
した四フッ化硫黄(SF)までしか還元されないからであり、誘導結合プラズ
マ発生装置における励起密度が比較的低い場合には、ごく一部分だけしか酸素反
応性である低位の硫黄フッ素化合物に分解されないからである。それゆえこれま
で知られているプラズマエッチング装置の場合、そのような低位の硫黄フッ素化
合物を酸素によって飽和させることによりさらにフッ素を遊離させてプラズマ中
のフッ素ラジカル濃度を上昇させることはなおざりにされてきたので、酸素添加
物はこれまでエッチグレートを上昇させる効果を及ぼさなかった。これに対して
有利には、非常に小さい容積で極度に高いエネルギー密度が形成されるマイクロ
波プラズマ発生装置を使用して酸素添加物を用いることにより、硫黄フッ素化合
物と酸素ラジカルとのこのような反応を大規模に発生させ、それによって付加的
にフッ素ラジカルを供給することができるようになる。それゆえ本発明によるプ
ラズマエッチング装置の場合、酸素の添加物はエッチング室において発生するフ
ッ素ラジカル密度に関してもはや中性ではなく、供給されるフッ素ラジカル量を
非常に高める作用をし、それゆえシリコンに対するエッチングレートを高めるこ
とができる。
【0014】 したがって第2のプラズマ発生装置に続いて設けられていて本来のエッチング
室を備え誘導プラズマ励起の行われる第1のプラズマ発生装置の役割はまず第1
に、供給された反応ガスのコントロールされたイオン化を実質的に中性のラジカ
ルおよびまだ使われていない反応ガスによって行うことである。そして有利には
このために、たとえば600〜1200Wという比較的低い高周波電力で十分で
ある。第1のプラズマ発生装置において異方性エッチングプロセスに必要とされ
るイオンの濃度を発生させるほか、さらにこの第1のプラズマ発生装置はエッチ
ング種もしくは僅かな量のパッシベーション種を付加的に発生させるためにも用
いられる。その際、本来のエッチング室においてマイクロ波励起ではなく誘導プ
ラズマ励起を用いる利点は、エッチング室内に設置される適切な装置たとえば開
口絞りなどによって、エッチングすべき基板の表面全体にわたりきわめて均一な
エッチング結果が得られることである。
【0015】 図面 次に、図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面にはプラズマ
エッチング装置の基本図が示されている。
【0016】 実施例 本発明はさしあたり、たとえば DE 42 41 045 C1 により知られているような
プラズマを用いてシリコンをエッチングするための異方性エッチング方法を前提
とする。この場合、交互にパッシベーションステップとエッチングステップが行
われ、その際、エッチングステップ中に反応ガスとして六フッ化硫黄とアルゴン
の混合物が使用され、さらにそれに加えて酸素をいっしょに混ぜ合わせてもよい
。パッシベーションステップ中はガス状のフッ化炭素またはフッ化炭化水素たと
えばC またはCHF が必要に応じてアルゴンと混ぜ合わせて使用され
る。それ自体は周知であるプロセスについての詳細は、 DE 42 41 045 C1 を参
照されたい。具体的なプロセスの処理殊に使用可能なガスおよびガス流について
の詳細は、DE 198 26 382 A1 に示されている。
【0017】 さらに本発明によるプラズマエッチング装置は最初は、DE 197 34 278 C1 に
より知られているような第1のプラズマ発生装置31から出発している。そして
本発明によればこのプラズマ発生装置31は、その手前にプラズマ発生装置30
が接続されていることによって変形されている。
【0018】 さしあたり図面には原理的に DE 197 34 278 C1 により知られている第1のプ
ラズマ発生装置31が描かれており、これは放電装置23の領域で第2のプラズ
マ発生装置30と接続されている。第1のプラズマ発生装置31はさらにエッチ
ング室10を有しており、このエッチング室に対し誘電体管22の形態の第1の
ガス導管を介して反応ガスもしくは反応ガス混合物を供給することができる。さ
らに第1のプラズマ発生装置31には第2のプラズマ源11が設けられている。
第2のプラズマ源11はここで説明している実施例の場合、高周波発生器コンポ
ーネントの付属するICPコイルであって、これによってエッチング室10内に
おいて高周波の交番電磁界を発生させることができる。この交番磁界は第1の反
応ガスにより供給される反応粒子に対する作用によって、エッチング室10内部
に第1のガスプラズマ21を発生させ、ないしはこの交番磁界はICPコイル1
1により生成された高周波磁界の入力結合により、反応ガスの供給されるエッチ
ング室10内で第1のガスプラズマ21の点弧を引き起こす。
【0019】 エッチング室19内にはさらに基板13たとえばシリコンウェハが設けられて
おり、これは基板電極12と電気的に接続されていて、この基板電極自体は導線
15を介して図示されていない高周波電圧源と接続されている。したがって基板
電極12へ高周波交流電圧を印加することで、第1のガスプラズマ21中に含ま
れているイオンが基板13の方向に加速されるようになり、その結果、周知のよ
うにしてたとえばシリコンの異方性エッチングが行われる。
【0020】 エッチング室10内にはさらに、DE 197 34 278 C1 に詳しく記載されている
ような円筒状の取付部を備えたアパーチャを設けることができる。また、第2の
プラズマ源11に付加的な磁界を加えることで、エッチング室10内におけるプ
ラズマ発生効率をさらに高めることができる。それに適した装置は特許出願 DE
199 33 841.8 に記載されている。
【0021】 なお、第1のプラズマ発生装置31は吸込管14および図示されていない制御
弁とも接続されており、これによってエッチング室10内において規定の圧力を
調整することができる。
【0022】 第1のプラズマ発生装置31の手前には第2のプラズマ発生装置30が接続さ
れており、これはマイクロ波プラズマ発生装置として構成されている。このため
第2のプラズマ発生装置30はマイクロ波発生器20を有しており、これはたと
えばマグネトロンまたはマグネトロン管として構成されている。これはたとえば
2.45GHzの周波数で5〜15kWのマイクロ波エネルギーを供給する。こ
の場合、マイクロ波発生器20から発せられたマイクロ波エネルギーはさらに中
空共振器34に入力結合され、これにはその共振器長を調節させるためにそれ自
体周知の調節装置17が設けられている。調節装置17は、マイクロ波発生器2
0から送出されたマイクロ波放射に合わせて中空共振器34の共振周波数を調節
させるために用いられる。
【0023】 さらに中空室共振器34は、入力結合されたマイクロ波放射のモードを発せら
れたマイクロ波プラズマに合わせて整合させるための整合装置19を有している
。これによって中空室共振器34においてサーキュラーモードが設定され、この
モードはそのモード形態の点で通常は回転対称であるマイクロ波プラズマに良好
に整合させることができる。
【0024】 さらに方向性結合器35が設けられており、これによればたとえば照射された
マイクロ波に対し中空室共振器34の共振周波数が一時的に誤って整合されたこ
とに起因して中空室34内に発生する不所望に反射するマイクロ波エネルギーを
、少なくとも部分的に排除することができる。この目的で中空室共振器34はそ
れ自体周知のこの種の方向性結合器35を有利には複数有しており、これはいわ
ゆる「貯水器」に向けて配向されており、そこにおいて1つまたは複数の方向性
結合器35を介して中空室共振器34から排出されたマイクロ波エネルギーを害
のないかたちで熱に変換することができる。この点において、貯水器の代わりに
択一的にマイクロ波放射用の他の吸収器を使用してもよい。
【0025】 第2のプラズマ発生装置30はさらに少なくとも1つの第2のガス導管を有し
ており、これを介して DE 42 41 045 C1 により知られているような第2のプラ
ズマ発生装置30へ供給すべき反応ガスまたは反応ガス混合物を導くことができ
る。ここで説明している実施例の場合、この第2のガス導管16は少なくとも中
空室共振器34のすぐ周囲で誘電体管22たとえば石英管またはセラミック管と
して構成されており、これは中空室共振器34に連通している。それゆえに中空
室共振器34において管22の内部にプラズマ発生領域33が形成され、そこに
おいて第2のガス導管16を介して反応ガスが供給されるとマイクロ波プラズマ
が点弧される。このマイクロ波プラズマは、10cm 〜200cm にすぎ
ない典型的には小さい容積においてたとえば30〜100W/cm というき
わめて高いエネルギー密度を有している。
【0026】 さらにここで説明している実施例によればプラズマ発生領域33は、第1のプ
ラズマ発生装置31と第2のプラズマ発生装置32との結合個所付近におかれて
いる。たとえば誘電体管22は中空室共振器34を部分的に横断してエッチング
室10に案内される誘電体管として構成されており、これによってプラズマ発生
領域33に形成された第2のプラズマ18を第1のプラズマ発生装置31から第
1のガス導管32を介して少なくとも部分的にエッチング室10の第1の反応ガ
スとして供給可能である。この場合、そこに供給された反応ガスによって第1の
ガスプラズマ21が既述の誘導結合されたプラズマ励起によって点弧される。
【0027】 第2のプラズマ発生装置30から第1のプラズマ発生装置31への誘電体管2
2もしくは第1のガス導管32の移行領域にさらに放電装置23が設けられてお
り、この放電装置23によって第2のプラズマ18から少なくとも部分的にイオ
ンおよび/または電子の放電が引き起こされる。この放電装置23はたとえば金
属またはセラミックスの網、有孔プレートまたはシャワーヘッドの形状で構成さ
れており、これによって第2のガスプラズマ18からのイオンが放電装置23を
通り抜けたときにそれにより中性化され、ないしは電子と再結合される。これと
同時に、放電装置23はたとえば中性のフッ素ラジカルもしくはポリマーを成す
モノマーに対し透過性である。
【0028】 有利な実施形態によれば放電装置23には図示されていない加熱装置が設けら
れており、それによって反応ガスまたは反応ガス生成物が放電装置23に堆積す
るのを抑えることができる。放電装置23はさらに、それが金属から成るのであ
れば、中空室共振器34からのマイクロ波放射をエッチング室10に対して遮蔽
し、その結果、これが第1のプラズマ発生装置31に入ることがない。
【0029】 全体として既述のプラズマエッチング装置5は、マイクロ波プラズマ発生装置
が前置接続され誘導結合プラズマ発生装置が後置接続されたいわゆる「ダウンス
トリーム」装置として構成されている。その際、供給された反応ガスは誘導結合
プラズマ発生装置31に入る直前に中空室共振器34を流れて通り抜け、そこに
おいて第2のガスプラズマ18が点弧されないしは維持される。それ自体周知の
マイクロ波プラズマ源を、供給された反応ガスから実質的にイオンのないラジカ
ル混合物を生成する放電装置23として構成された「イオン中性化装置」および
後置接続された誘導結合プラズマ発生装置と、ハイブリッド装置のかたちで組み
合わせることにより、たとえばシリコンなどのエッチングにあたりきわめて高い
エッチングレートを達成することができ、それによっても基板の加熱、選択性の
損失あるいはプロフィル妨害など、さもなければ出現してしまう有害な副次的効
果は発生しない。
【0030】 その際、マイクロ波励起による本来のエッチング室10の前で反応ガスの種の
大部分が分解するということは、エッチングの種ないしはパッシベーションの種
の高い密度を得るためのきわめて効率的かつ好適なコストの実施形態を成してい
る。
【0031】 これに関連してさらに強調しておきたいのは、市販の誘導結合プラズマ発生装
置31に対しマイクロ波プラズマ発生装置の形態の付加的な第2のプラズマ発生
装置をあとから簡単に装備させることができることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマエッチング装置の基本図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 BA03 BA20 BB14 CA01 CA03 DA00 DA16 DA18 DA23 DB01 EA28 【要約の続き】 第2のプラズマは第1のプラズマ発生装置(31)へ、 第1のガス導管(32)を介して少なくとも部分的に第 1の反応ガスとして供給される。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のプラズマ発生装置が設けられており、該第1のプラズ
    マ発生装置は、第1の高周波交番電磁界を発生させる第1の手段と、該第1の高
    周波交番磁界が第1の反応ガスに及ぼす作用により反応粒子から第1のプラズマ
    を発生させるエッチング室と、第1のガス導管とを有しており、前記エッチング
    室内にエッチングすべき基板が配置されている、 プラズマ作用により基板をエッチングするためのたとえば異方性エッチングす
    るためのプラズマエッチング装置において、 第1のプラズマ発生装置(31)の前に第2のプラズマ発生装置(30)が接
    続されており、 該第2のプラズマ発生装置(30)は、第2の高周波交番電磁界を発生させる
    第2の手段(20)と、該第2の高周波交番電磁界が第2の反応ガスに及ぼす作
    用により反応粒子から第2のプラズマ(18)を発生させるプラズマ発生領域(
    33)と、第2のガス導管(16)を有しており、 前記第2のプラズマ(18)は第1のプラズマ発生装置(31)へ、第1のガ
    ス導管(32)を介して少なくとも部分的に第1の反応ガスとして供給されるこ
    とを特徴とする、 プラズマエッチング装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のプラズマ発生装置(31)は誘導結合されたプラ
    ズマ発生装置であり、該プラズマ発生装置は第1の手段として少なくともICP
    コイル(11)を有する、請求項1記載のプラズマエッチング装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のプラズマ発生装置(31)は、導管(15)を介
    して高周波電圧源と接続された基板電極(12)を有しており、該基板電極によ
    り第1のプラズマ(21)に含まれているイオン電流が基板(13)に印加され
    る、請求項1記載のプラズマエッチング装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の手段(20)はマイクロ波発生器(20)であり
    たとえばマグネトロンまたはマグネトロン管であり、前記第2のプラズマ発生装
    置(32)はマイクロ波プラズマ発生装置である、請求項1記載のプラズマエッ
    チング装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のプラズマ発生装置(32)は中空室共振器(34
    )を有する、請求項1または4記載のプラズマエッチング装置。
  6. 【請求項6】 前記中空室共振器(34)は、該中空室共振器(34)の共
    振周波数を調節するための調節装置(17)を有する、請求項5記載のプラズマ
    エッチング装置。
  7. 【請求項7】 前記中空室共振器(34)は、マイクロ波プラズマ発生装置
    により発せられるマイクロ波モードを前記第2のプラズマ(18)に整合させる
    ための整合装置(19)を有している、請求項5または6記載のプラズマエッチ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 前記マイクロ波プラズマ発生装置は少なくとも1つの方向性
    結合器(35)を有しており、マイクロ波放射に対する吸収器たとえば貯水器と
    接続されている、請求項7記載のプラズマエッチング装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のプラズマ発生装置(31)および第2のプラズマ
    発生装置(30)は誘電体管(22)たとえば石英管またはセラミック管を介し
    て、ガスを通過させるかたちで互いに接続されており、該誘電体管(22)は第
    1のガス導管(32)および第2のガス導管(16)とガスを通過させるかたち
    で接続されている、請求項1から8のいずれか1項記載のプラズマエッチング装
    置。
  10. 【請求項10】 前記プラズマ発生領域(33)は中空室共振器(34)内
    において、前記の第1のプラズマ発生装置(31)と第2のプラズマ発生装置(
    30)との接続個所付近で中空室共振器を部分的に横断する誘電体管(22)の
    内部に位置している、請求項1から9のいずれか1項記載のプラズマエッチング
    装置。
  11. 【請求項11】 前記誘電体管(22)は第2のガス導管(16)を成す、
    請求項1から10のいずれか1項記載のプラズマエッチング装置。
  12. 【請求項12】 第1のプラズマ発生装置(31)と第2のプラズマ発生装
    置(30)との間に放電装置(23)が設けられており、該放電装置は前記第2
    のプラズマ(18)から少なくとも部分的にイオンおよび/または電子の放電を
    生じさせる、請求項1から11のいずれか1項記載のプラズマエッチング装置。
  13. 【請求項13】 前記放電装置(23)は加熱可能である、請求項1から1
    2のいずれか1項記載のプラズマエッチング装置。
  14. 【請求項14】 前記放電装置(23)は、誘電体管(22)内部および/
    または第1のプラズマ発生装置(31)への第1のガス導管(32)の入口領域
    に配置されている、請求項1から13のいずれか1項記載のプラズマエッチング
    装置。
  15. 【請求項15】 前記放電装置(23)は金属またはセラミックの網、有孔
    プレートまたはシャワーヘッドである、請求項1から14のいずれか1項記載の
    プラズマエッチング装置。
  16. 【請求項16】 前記放電装置(23)は第1のプラズマ発生装置(31)
    と第2のプラズマ発生装置(30)との間に配置されていて、前記第1のプラズ
    マ発生装置(31)へ第1のガス導管(32)を介して供給可能な第1の反応ガ
    スは、少なくともほぼ完全に前記放電装置(23)を通り抜ける、請求項1から
    15のいずれか1項記載のプラズマエッチング装置。
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