JP2003533736A - 液体ホスト系中の電気的に切換可能なポリマー液晶ならびにポリマー複屈折フレーク及びそれを利用する光学装置 - Google Patents

液体ホスト系中の電気的に切換可能なポリマー液晶ならびにポリマー複屈折フレーク及びそれを利用する光学装置

Info

Publication number
JP2003533736A
JP2003533736A JP2001584940A JP2001584940A JP2003533736A JP 2003533736 A JP2003533736 A JP 2003533736A JP 2001584940 A JP2001584940 A JP 2001584940A JP 2001584940 A JP2001584940 A JP 2001584940A JP 2003533736 A JP2003533736 A JP 2003533736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flakes
host
liquid
flake
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001584940A
Other languages
English (en)
Inventor
エル マーシャル,ケネス
ゼット コスク,ターニャ
ディ ジャコブス,ステフェン
エム ファリス,サデグ
リ,レ
Original Assignee
ザ ユニバーシティ オブ ロチェスター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ ユニバーシティ オブ ロチェスター filed Critical ザ ユニバーシティ オブ ロチェスター
Publication of JP2003533736A publication Critical patent/JP2003533736A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/17Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on variable-absorption elements not provided for in groups G02F1/015 - G02F1/169
    • G02F1/172Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on variable-absorption elements not provided for in groups G02F1/015 - G02F1/169 based on a suspension of orientable dipolar particles, e.g. suspended particles displays
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/137Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells characterised by the electro-optical or magneto-optical effect, e.g. field-induced phase transition, orientation effect, guest-host interaction or dynamic scattering

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体ホスト系中の電気的に切換可能な改良されたポリマー液晶ならびにポリマー複屈折フレーク及びそれを利用する光学装置を提供する。 【解決手段】 液体ホスト媒体中に懸濁させたポリマー液晶(PLC)または他の複屈折ポリマー(BP)のフレークまたは小板は、懸濁液が透明導電性コーティングを施した一対の堅い基質の間に含まれているか、柔軟性ホストポリマー本体内にマイクロカプセルとして分散している場合に、電気的に切換可能な光学装置内で活性素子として作用可能な系を構成する。これらのフレーク材料の光学特性には、長い有効光学距離、各種の偏光状態、その選択的反射または複屈折での高い角感受性が含まれる。これらの装置のフレークまたは小板は、粒子回転または並進を用いた従来の装置によって得られる切換特性を達成するために、標準から細胞表面までわずか3から20°の回転のみを必要とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体ホスト媒体中に懸濁させたポリマー液晶(PLC)または複屈
折ポリマー(BP)のフレークまたは小板の系を使用した、電気的に切換可能な
粒子装置(デバイス)に関する。本発明による装置は、これに限定されるわけで
はないが、カラー切換が可能で、平面または曲面のいずれかでの情報ディスプレ
イ用途の柔軟性のある媒体としての、反射または透過型情報ディスプレイ(例え
ば広面積標識、自動車ダッシュボード、ヘッドアップディスプレイ及び「電子ペ
ーパー」)を含む、情報ディスプレイ、光学及び光通信学において有用である。
本発明は、カラー操作用の改良型切換及び調整可能な装置(すなわち切換または
調整可能なカラーフィルタ)、所望の波長及び帯域での偏光用の切換及び調整可
能な光学遅延または変調素子、切換可能なマイクロ偏向器、エネルギーまたはプ
ライバシー管理用の切換可能な「スマートウィンドウ」、装飾用途に使用するた
めの切換可能な絶縁保護コーティング、及び軍事上の機密保持、カムフラージュ
、基質反射率制御、文書の機密保持、偽造防止、物品のタグ付けならびに識別に
使用される切換可能なコーティングも提供する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
液晶装置、電界放出装置、プラズマ装置などの情報ディスプレイ、そして最新
の粒子ベース画像ディスプレイに関する技術に、かなりの研究の試みが集中して
いる。最初は30から40年前にわたって調査された粒子ベースのディスプレイ
は、液体ホスト媒体中で懸濁された粒子の運動に依存している。粒子は印加され
た電場または磁場に反応して、入射反射光の反射率または色の変化を引き起こす
か、透過光の偏光状態を調整または変化させる。そのような効果は、懸濁粒子の
並進または回転のどちらかによって誘起され、磁性分極、電気泳動、誘電分極な
どの物理現象または他の形の電流誘起効果に基づいている。特許文献1は、液体
懸濁媒体中の、バリウムフェライトなどの材料でできた多様な磁気強度の多色「
マイクロマグネット」と、カラーディスプレイを作成するための、外部磁力によ
るその操作について述べている。特許文献2は、周囲光条件で使用する、電磁石
によって切換える反射型ディスプレイ装置を作成するための、水ベースまたは炭
化水素ベースのフェロ液体のいずれかに分散された325メッシュサイズ(約4
5μm)未満の、アルミニウムなどの金属フレークについて述べている。さらに
特許文献3は、装置の反射率を変化させる電場により操作される荷電粒子に基づ
いた、電気泳動ディスプレイまたは記録装置について述べている。
【0003】 1976年6月29日に発行されたC.W.Jacobの特許文献4は、連続
循環されている誘電液体中に分散された導電性小粒子(アルミニウムまたはグラ
ファイト)よりなる光ゲートディスプレイについて述べている。Jacobの特
許の装置は、組込光導体の選択的照明によって生成される電場を使用して間接的
にアドレス指定され、反射または透過のいずれでも、画像リレーまたは画像コン
バータとして機能する。Jacobは、同様な方法で機能する装置を作成するた
めに、粒子分散を純粋な、粒子を含まない液晶液体ホストに置き換えられること
を指摘している。
【0004】 1997年7月22日にR.L.Saxeらに発行された特許文献5は、その
機能が、ホスト媒体中に分散した1ミクロン未満で不等大の偏光粒子に基づく「
懸濁粒子装置」(SPD)について述べている。電場の印加によって、粒子の向
きが変化する。2色切換が可能であるが、非常に長いセル経路長(125から8
25μm)と高い駆動電圧(>2000V)が必要であり、オン及びオフ状態の
コントラストの差が小さい。
【0005】 さらに最近、マイクロカプセル化技術を利用した粒子ベース装置は、新聞や他
の印刷資料に取って代わる柔軟性の高い、再書込み・再利用可能な電子記憶媒体
の新たな形としてのそれらの用途に大きな関心が集まっているため、最先端とな
っている。インターネットや他の記憶情報源から電子的に更新できる、そのよう
な紙状の情報記憶媒体は、そのような装置が対応する広範囲にわたる潜在的用途
と市場エリアによって、大きな経済的影響を及ぼすことが予想される。これらの
装置は、それ自体はポリマーのフィルム形成バインダ材料内にカプセル化されて
いる粒子/液体ホスト分散で構成され、長期間にわたってテキストやグラフィッ
ク画像を保持可能な双安定切換特性を備えた柔軟性の高い、電気によってアドレ
ス指定可能なシートを形成する。
【0006】 これに関連して、N.K.Sheridonらは特許文献6、特許文献7、特
許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献
13、特許文献14で、J.M.Crowleyは特許文献15、特許文献16
で、D.K.Biegelsenらは特許文献17で、J.D.Mackinl
ayらは特許文献18で、内部にそれ自体は柔軟性ポリマーマトリクス中にカプ
セル化された液体充填空洞を含む、50から500μmの「重クロム」ガラスま
たはポリマー球よりなる、各種の形の「Gyricon」装置について述べてい
る。各球は、対向する半球が異なる色であり、2つの半球が反対の表面電荷を持
っているため、フィルムにわたって印加される電場の存在下で90から180°
回転させることができるように形成されている。装置電圧は、回転球とそれらを
含む空洞の半径の増加とともに上昇し、双安定切換を作成する。Gyricon
装置は、反射モードで機能する。
【0007】 別のマイクロカプセル化粒子ディスプレイ技術は、J.Jacobsonらに
発行された特許文献19において、そしてJ.D.Albertらによって特許
文献20で述べられているE−Ink(商標)である。この技術は、等方性誘電
ホスト液体中の、陰性及び陽性に荷電したマイクロ粒子(直径<1μm)のカプ
セル化「電気泳動分散」に基づいている。このホスト液体自体は、ポリマーバイ
ンダ中にカプセル化されている。JacobsonとAlbertにより、電気
泳動分散のマイクロカプセル化は、従来の電気泳動ディスプレイで普通に発生す
る粒子の凝集や沈降を防止するための重要な要素である。Gyricon装置と
は異なり、E−Ink装置は、印加された電圧の符号により、マイクロカプセル
の上部または底部に向かう粒子の並進によって機能する。粒子は一般に、ポリマ
ーコーティングによってコーティングされた無機または金属粒子で構成されてい
る。色の切換を行うか、反射率の変化を生じさせるために、他の色素、金属フレ
ークまたは逆反射体をそれぞれ加える。装置の切換閾値と双安定性を調整するた
めに等方性誘電ホスト液体の代わりに、ネマチック液晶液体を分散物中で使用す
ることができる。1981年12月15日に発行されたSomlyodyらの特
許文献21は、JacobsonとAlbertの特許の装置と同様の方法で閾
値反応特性を与えるために、荷電粒子ディスプレイにネマチック液晶をホスト液
体として使用することを報告している。
【0008】 無機または金属粒子を使用する粒子ベースディスプレイの特許及び公開文献の
両方とも多くの例が豊富であるが、活性粒子として複屈折ポリマーまたはポリマ
ー液晶を利用する電気−光学粒子装置の報告例は存在しないにほぼ等しい。1つ
の例は、D.Cairnsらが非特許文献1で報告しているように、適切な光開
始剤の存在下でグリセロール中に分散させたUV硬化液晶反応性モノマーを重合
させることによって調製した、インサイチューポリマー化ネマチック液晶球の使
用である。この装置は、(1)得られるポリマー化ネマチック液晶球自体が複屈
折性及び両極性である、(2)これらの球は、印加した交流電場と、ポリマー化
液晶材料の誘電異方性との結合によって、向きを変えることができる、という点
で上述の特許で述べられている装置とは実質的に異なる。したがってCairn
sらは、光学効果が液体中に懸濁させた球状粒子の電界誘起回転によって発生す
るという点で、Gyricon装置と同様に機能する電気−機械−光学(ElM
O)装置を提唱している。しかし反射で機能するGyricon装置とは異なり
、ElMO装置は、光学効果を生じるポリマー化ネマチック液晶球の回転によっ
て発生するネマチック複屈折の相違に基づいているため、透過においてのみ変化
回転装置として動作する。
【0009】 1994年11月15日に発行されたS.Farisらの特許文献22では、
グランジャン構造に配列されたポリマーコレステリック液晶(PCLC)ポリシ
ロキサンフィルムの熱破壊によって生じる粒子、すなわち「フレーク」が開示さ
れている。これらのフレークは、大きさが数百ミクロンから1ミクロン未満の範
囲にわたり、これらが由来する親フィルムと同一の光学特性を示す。比較的高い
ガラス転移温度(T)を持つ配列PCLCフィルムを原料とするため、その特
異な光学特性(選択的反射性波長、複屈折)及び配列品質は「凍結」されており
、そのため熱的または機械的破壊には実質的に影響を受けない。これらの特異な
光学特性は、フレークをポリマー溶液に分散させて、文書の機密保護から自動車
の外部コーティングにわたる用途のために、珍しい光学特性を備えた受動(すな
わち切換不能の)絶縁保護コーティングを調製するためのバインダとして使用す
ることによって、他のポリマー「ホスト」に受け継がせることができる。PLC
フレーク及び色素を作成する他の方法は、I.A.Shanksらによる特許文
献23で、C.Muller−Reesらによる特許文献24で、R.W.Ph
illipsによる特許文献25で、W.Houらによる特許文献26でも報告
されている。ごく最近ではFarisらも、光架橋性PCLC材料に基づくパタ
ーン化小板の製造方法を報告している。
【0010】 PCLCフィルムの色、飽和及び輝度はすべて広範に研究されている。一部の
ホスト液体中でのPCLCフレークの色特性及び化学適合性は、非特許文献2で
報告されているように、E.Korenicらが最初に研究した。2色重畳コー
ティングには、従来のインク、染料または色素によって得られる減色効果とは異
なる、加色混合物がある。色は高度に飽和されており、照明及び観察の角度への
依存を示すため、その外観は美術や塗料や化粧品などの商業製品の製造の基準と
して使用されている。L.Liは特許文献27で、熱的または光化学的に架橋可
能なPCLCの特殊化硬化サイクルを使用して、PCLCフィルム内にピッチ勾
配を誘起できるということを提唱している。ピッチの勾配を制御することによっ
て、可視から近IRまでの範囲の幅広い反射率帯域を持つフィルムを製造できる
。このような材料の用途の1つは、液晶ディスプレイ中の広帯域、非吸収性偏向
器としてである。
【0011】
【特許文献1】 米国特許第3,406,363号
【0012】
【特許文献2】 米国特許第4,076,387号
【0013】
【特許文献3】 米国特許第3,668,106号
【0014】
【特許文献4】 米国特許第3,967,265号
【0015】
【特許文献5】 米国特許第5,650,872号
【0016】
【特許文献6】 米国特許第4,143,103号
【0017】
【特許文献7】 米国特許第4,126,854号
【0018】
【特許文献8】 米国特許第5,344,594号
【0019】
【特許文献9】 米国特許第5,389,945号
【0020】
【特許文献10】 米国特許第5,708,525号
【0021】
【特許文献11】 米国特許第5,739,801号
【0022】
【特許文献12】 米国特許第5,751,268号
【0023】
【特許文献13】 米国特許第5,760,761号
【0024】
【特許文献14】 米国特許第5,767,826号
【0025】
【特許文献15】 米国特許第5,754,332号
【0026】
【特許文献16】 米国特許第5,825,529号
【0027】
【特許文献17】 米国特許第5,767,826号
【0028】
【特許文献18】 米国特許第5,737,155号
【0029】
【特許文献19】 米国特許第5,961,804号
【0030】
【特許文献20】 米国特許第6,017,584号
【0031】
【特許文献21】 米国特許第4,305,807号
【0032】
【特許文献22】 米国特許第5,364,557号
【0033】
【特許文献23】 英国特許第2,279,883号
【0034】
【特許文献24】 米国特許第5,851,604号
【0035】
【特許文献25】 米国特許第5,279,657号
【0036】
【特許文献26】 米国特許第5,587,242号
【0037】
【特許文献27】 米国特許第5,691,789号
【0038】
【非特許文献1】 Society for Information D
isplay(SID)Digest of Technical Paper
s,XXX,p725から728(1999)
【0039】
【非特許文献2】 Mol.Cryst.Liq.Cryst.317,p
.197−219(1988)
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明に従ってフレーク/ホスト系を提供するために、ポリマーコレステリッ
ク液晶(PCLC)または他の複屈折ポリマー(BP)材料のフレークまたは小
板を液体ホスト中に分散または懸濁させると、それらは印加電場に驚くほど感受
性であり、異なる角方向にただちに切換可能である。従来の特許及び出版物の上
の議論から明らかとなるように、液体ホスト中に分散または懸濁させたこれらの
フレークまたは小板の感受性は、これまで認識されていない。これらのフレーク
または小板は以下総称的に、電気光学感受性フレークと呼ぶ。本発明による装置
の性能は、電気光学感受性フレークとホストの特性の両方に依存し、これらは好
ましくは以下の特性を備えている、 1)フレーク材料は、ホスト媒体と化学的に適合性(すなわち完全に不溶性)
である; 2)フレーク材料とホスト媒体の両方の密度は、ホスト中でのフレークの均一
な分散を維持し、凝集や底への沈降、または装置上部への上昇を棒すするために
、近接して一致させる; 3)ホスト液体は、競合する電気流体力学効果を消滅させるのに十分高い抵抗
(≧10Ω−cm)を持つ。 4)フレークは、最適な切換及びコントラストを維持するために、幅が20か
ら40μmの範囲内であり、長さ−幅の比が2から3である。 5)ホスト材料の粘度は、反応時間を最低限にするために、フレークの懸濁を
維持できる最低値である。 6)フレーク材料とホスト液体の屈折率は、散乱損失を避けるためにできるだ
け近接して一致させる。
【0041】
【発明の実施の形態】
電気光学感受性フレークは、米国特許第5,364,557号でS.Fair
sらが述べているような方法で作成したPLCフレーク材料でもよく(1998
年11月20日に提出された、Farisの米国特許出願第09/196,58
3号も参照)、ポリマーネマチック液晶(PNLC)またはポリマーコレステリ
ック液晶(PCLC)のどちらかの形でありうる。電気光学感受性フレークは、
米国、ミネソタ州セントポールの3M Companyが市販している多層偏光
色素などの、液晶特性を持たない複屈折ポリマーでもよい。装置1の最も簡単な
実施形態(図1)において、PNLC、PCLCまたはBPフレークはホスト媒
体中に分散しており、フレーク/ホスト懸濁物は、フレーク/ホスト懸濁物に接
する表面に導電性コーティングを施された2枚のガラス基質間に閉じ込められて
いる。そのため形成された電気−光学セルの液体ギャップは、Mylarスペー
サー、ガラス繊維、ガラス/プラスチック球によって、または写真平版術または
化学蒸着などのさらに高等な技術によって制御可能であり、ギャップは通常、少
なくともフレークの最大断面寸法の大きさである。
【0042】 図1は、基本装置構成と、フレークがPCLC材料よりなる場合の切換挙動を
示す。装置の各種実施形態で使用するフレークの代表的な寸法は、長さが20か
ら40μm、縦横比(長さ対幅)が2から3、厚さが5から7μmである。装置
に電場を印加すると、フレークの回転が始まり、装置の光学特性(すなわち選択
的反射色または複屈折)が結果として変化する。PCLCフレークの選択的反射
の長い有効光学経路長と高い角感受性により、切換特性を得るためには、セル表
面に対する垂線の周囲を3から20°、フレークが回転することのみが必要であ
る。以前は活性粒子の、これよりはるかに大きな角度の回転(例えばGyric
on)または並進(例えばE−Ink)が必要であったことに注目すること。加
えて、PCLCの独自の光学及び偏光特性によって、本発明の装置は、例えば光
学や光通信学など、既知の特許文献で述べられているいずれの装置によって考え
られるよりも、かなり広範囲にわたる応用範囲に利用できる。
【0043】 PLCフレークを使用する、本明細書で述べるすべての実施形態において、フ
レークとホスト材料は以下の特性を持つ:(1)PLCフレーク材料はホスト媒
体と化学的に適合性である;(2)PLCフレーク材料とホスト媒体の密度は、
凝集、沈降、またはホストからのフレークの分離を防止するために密接に釣り合
っている;(3)ホスト材料の粘度は、懸濁物を維持するために十分高いが、反
応時間を最短にするために十分低い;(4)ホスト液体の抵抗率は、電気流体力
学効果との競合を避けるために十分高い;(5)PLCフレーク材料とホスト液
体の屈折率は、散乱損失を防止するために密接に釣り合っている。
【0044】 各種の実施形態で装置を駆動させるために使用する電場の性質は、フレーク材
料の組成と液体ホストの両方によって変わる。フレーク材料が例えば、十分高い
値の誘電異方性を持つPNLCまたはPCLCなどの材料で構成されている場合
、交流電場を用いて切換工程を開始できる。そのような材料は、合成によって純
粋な形で調製できる。誘電異方性が非常に低い、または誘電異方性を持たない低
分子量の液晶液体は、他の低分子量の添加物を多量に混合するか、それによって
ドーピングすることによって改良すれば、混合物全体に有限値の誘電異方性を付
与することができる。交流電場によって再配向可能なPCLCフレークを形成す
るためにそのような低分子量で誘電異方性の高いドーパントを、誘電異方性が非
常に低い、または誘電異方性を持たない市販のポリマーCLC材料に添加して誘
電異方性の効果を与えることが、本発明の特徴である。
【0045】 あるいは実質的に誘電異方性を欠いたフレーク材料の場合、直流電場を用いて
、フレーク表面の貯蔵表面電荷との結合によってフレークを再配向することがで
きる。この直流切換工程は、電荷制御剤を用いて向上させることができる。その
ような電荷制御剤の代表的なサンプルを表1に示す。これらの電荷制御剤は、ホ
スト液体マトリクス中に電荷制御剤が感知できるほど解離しない方法で、ホスト
液体に直接添加するか、フレーク表面に直接塗布することができる。後者を実施
する1つの方法は、電荷制御剤をフィルム形成ポリマー材料中に吸収させて、ひ
いてはフレーク形成前に親PLCまたはBPフィルム上に直接溶液キャストされ
た「電荷制御層」を形成させることである。上記を実施するための最も望ましい
方法は、親PLCまたはBPフィルムと同じ材料で構成されたフィルム形成ポリ
マー電荷制御層についてである。この手法により、フレーク外部表面の光学特性
を実質的に変化させずに、フレークと電荷制御層との間の熱的及び化学的適合性
を最大限に確保できる。図2(b)に、そのような電荷制御層が施されたフレー
クを図示する。
【0046】
【表1】
【0047】 ホスト材料は複数の等方性の誘電性液体材料から選択できる。フルオロシリコ
ーンオイルは、その低い粘度、高い抵抗率、そして低い屈折率がフレークの運動
を最適化し、散乱損失を低下させるのに有効であるため、ホストとして好ましい
。さらに、フルオロシリコーンの高い密度によって、懸濁PLCフレークの沈降
を防止するのに役立つ。本発明が提供する装置で効率的に機能する誘電ホスト液
体を表2に示す。ネマチック液晶液体もホスト材料として使用できる;しかしネ
マチックLC材料はそれ自体で光学及び誘電異方性の両方を有するため、等方性
ホストを使用する装置と比較して、結果として得られた装置の光学特性と切換性
能の両方を実質的に変化させる。
【0048】
【表2】
【0049】 ホスト材料中に界面活性剤が存在することは、フレークを誘電性媒体中に均一
に分散及び懸濁させておくのに有効であり、フレークがセルの電極面に固定化さ
れるのを防止するのにも役立つ。表1に示した電荷制御剤も界面活性剤であり、
電荷制御とフレーク懸濁制御機能の両方を同時に行う。
【0050】 以下に、ある特定の性質を備えた図1に示すような装置を提供するフレーク及
び/またはホスト材料の選択の実施例を示す。 (実施例A) フレークは、非架橋性環状ポリシロキサン液晶ポリマー(CLC535LCポ
リシロキサン、Wacker Chemie製)などのPCLC材料、またはW
acker Chemieが供給する架橋性ポリシロキサンCLCポリマー系な
どの光重合性CLCポリマー系、またはBASF性の架橋性アクリル酸塩CLC
ポリマーである。これらの材料から作成したフレークをフルオロシリコーンオイ
ルまたは表2のホストの1つに分散させて、表1の群から選択した電荷制御剤を
加えた。そのような装置は直流電場を印加すると、緑色の選択的反射状態から暗
状態に切換わり、例えば反射性ディスプレイ装置、切換可能な狭帯域ミラーまた
は切換可能なカラーフィルターとして有用である。
【0051】 (実施例B) PCLCフレークは、表2の電荷制御剤を用いて、フルオロシリコーンオイル
表1の他のホストに分散させた米国特許第5,691,789号でL.Linが
述べているように調製したピッチ勾配PCLCフィルムから作成され、UV、可
視またはIRスペクトルの非常に広範な領域で動作する切換可能な広帯域反射性
装置を製造できる。印加された直流電場は、装置の切換に用いられる。
【0052】 (実施例C) PCLCフレークは、異なる選択的反射色を持つPCLCフレークの混合物で
もよく、各色グループのフレークは、図2に示すように、表1から選択した各種
濃度の電荷制御剤を含む「電荷−制御層」でコーティングされている。フレーク
の各色グループは、シリコーンオイルまたは表2から選択したホストなどの誘電
ホスト液体に分散させると、異なるレベルの印加直流電圧に反応する。結果とし
て、例えばフルカラー反射情報ディスプレイ装置、可変光学フィルター、または
ファブリーペロー空洞用の調整式ミラーを製造するために、各色は個別に、また
は他の色と組合せてアドレス指定できる。
【0053】 (実施例D) フレークは、表1から選択した電荷制御剤を含むシリコーンオイルまたは表2
に挙げたホストの1つなどの誘電ホスト液体に分散させたPNLC材料または他
の複屈折ポリマー(BP)でもよい。そのような装置は、印加電場によって切換
または調整できる透過型電気可変光学遅延装置として機能する。
【0054】 (実施例E) PCLCフレークはパターン化PCLCフレークでもよい。そのようなパター
ン化フレークは特定の形状(すなわち円、卵形、正方形、長方形、三角形及び三
次元形状)、よく制御されたサイズ及び特定の色範囲で作成されるか、突起また
はへこみなどの空間マーキング、文字、数字、形状、開口部または切り欠きを有
するように形成され、パターン化されたフレーク及びその作成方法は上で参照し
た米国特許出願第09/196,583号に記載されている。それらはフレーク
表面の異なる部分に異なるスペクトル特性を持つように形成される。コード化情
報を記憶または表示するための切換可能な装置を製造するために、上述のパター
ン化粒子を、表1から選択した電荷制御剤を含むシリコーンオイルまたは表2の
ホストの1つなどの誘電ホスト液体に分散することができる。そのような装置は
、軍事上の機密保持及びカムフラージュ、文書の機密保持、偽造防止、物品のタ
グ付けならびに識別などの分野に利用される。
【0055】 前述の5つの実施例のいずれでも、ポリマー安定化液晶(PSLC)系につい
ての米国特許第5,691,795号でJ.W.Doaneらが述べているのと
類似した少量の架橋性ポリマー物質を添加することによって誘電ホスト液体を改
良すると、ポリマーネットワークがフレーク−ホスト系に導入されて材料をゲル
化し、その性能を安定させる。そのような系は、光学情報記憶装置を含め、長期
間情報保持(すなわち「メモリ」)を備えた双安定切換が可能な装置を作成する
場合に特に望ましい。
【0056】 さらに前述の5つの実施例のいずれでも、ゲルホストを使用してもしなくても
、誘電ホスト液体と電荷制御剤をネマチック液晶液体に置き換えることができる
。すると分散したフレークは、ネマチック「ホスト」中に懸濁された受動性「ゲ
スト」粒子のようにふるまう。電気切換特性(例えば閾値電圧、反応時間)はこ
こでは主に、印加電場を低分子量LCホストの誘電異方性と組合わせることによ
って左右され、そのような装置は印加交流電場によって切換えることができる。
図3は、正の誘電異方性を持つネマチックLCホスト液体中に分散させたPCL
Cフレークについて、このことを図で示している。
【0057】 ゲルホストを使用する、または使用しない、及びネマチックLCホストを使用
する、または使用しない前述の実施例のいずれでも、使用したPCLCまたはP
NLCフレークが(1)純粋な材料に固有であるか、低分子量添加剤によるドー
ピングまたは混合によって得られたかにかかわらず、誘電異方性の値が大きい材
料で構成され、(2)ホスト材料もフレークも上の実施例A及びCのような電荷
制御剤を一切含まない場合、電気誘起切換の機構は、印加電場と、表面電荷では
なくフレークの誘電異方性との結合に基づく;それゆえ、交流電場を用いた、電
気切換またはアドレス指定が可能となる。
【0058】 異なる色グループによるPCLCフレークの懸濁物が、各色グループのフレー
ク(実施例C)の誘電異方性の値が異なるように調製される場合、フレークの各
色グループは異なるレベルの交流電圧及び/周波数に反応することができる。例
えば、強度または周波数の異なる交流電場を用いてアドレス指定可能なフルカラ
ー反射情報ディスプレイ装置、可変光学フィルター、またはファブリーペロー空
洞用の調整式ミラーを製造するために、各色は個別に、または他の色と組合せて
アドレス指定できる。同じベースPLC材料系を用いて誘電異方性の値が異なる
フレークの、そのような混合物を得るための都合のよい方法の1つは、ベースの
系を上述のような誘電異方性の高い低分子量添加剤でドーピングするか、そのよ
うな低分子量添加剤と混合することである。
【0059】 図4から7を参照すると、上述の実施例のいずれかで述べたPLCフレーク/
ホスト系を、フレーク材料も液体ホストも識別可能な溶解性または親和性を持た
ないポリマー「バインダ」溶液(例えばアクリルエマルジョン、ポリエチレンオ
キシド、ポリビニルアルコールなどの水溶性フィルム形成ポリマー)中でカプセ
ル化することによって製造できる、本発明による装置の実施形態を示す。この新
規懸濁物は、キャストしてフィルムとして硬化させると、自由に懸濁されたPL
Cフレークを含む微視的な液体充填閉塞、すなわち空隙を有するポリマー層を形
成する(カプセル化フレーク/ホスト系)。このフィルムはガラスまたはMyl
arなどの、酸化インジウムスズ(ITO)などの導電性コーティングを施され
た剛性または柔軟性透明基質材料のどちらかにキャストできる。ITOコーティ
ングを施されている第2の透明基質も、フィルムに接触したITOコーティング
表面を持つフィルムの露出表面に重ね合せることができる。電場を得られたサン
ドイッチセルに加えると、フレークは液体充填空隙内で自由に回転する。得られ
たフィルムは、各種形状及びサイズの基質への絶対保護コーティングとして使用
できる。したがって装置は物理的に堅牢であり、PLCフレーク独自の光学特性
を保持している。絶対保護コーティングは電気的に調整可能である。
【0060】 図4に示す装置は、ポリマーバインダフィルム内の球状空洞に捕捉されたPC
LC材料のフレークと液体ホストを有する。この特定の実施形態において、装置
が電場を印加しないオフ状態であると(図4(a))、緑色の選択的反射色が弱
まり、図4(b)に示すように電場を印加すると(オン状態)選択的反射がさら
に大きくなるという点で、装置は図1と比べて「逆モード」で機能する。
【0061】 カプセル化されたフレーク/ホスト系を備えた装置の製造に関する以下の例を
検討すること。フレーク/ホスト系を含む空洞はそのカプセルである。これらの
カプセルは微視的サイズ(直径数百ミクロン以下)であるため、マイクロカプセ
ルと呼ぶことができる。
【0062】 (実施例F) 実施例Aで説明したように、すなわち非架橋性環状ポリシロキサン液晶ポリマ
ー(例えばCLC535 LCポリシロキサン、Wacker Chemie製
)などのPCLC材料、またはWacker Chemieが供給する架橋性ポ
リシロキサンCLCポリマー系などの光重合性CLCポリマー系、またはBAS
F性の架橋性アクリル酸塩CLCポリマーなどの、PCLC材料のフレークが使
用される。そのようなフレークは、表1から選択した電荷制御剤を含む表2から
選択したホスト材料中に分散される。この懸濁物を次に、それ自体は界面活性剤
または一連の界面活性剤を含む適切なフィルム形成バインダ材料中でマイクロカ
プセル化して、透明導電性コーティングを施された剛性または柔軟性基質上にフ
ィルムとしてキャストする。そのような装置は、直流電場を印加すると暗いグレ
ーまたは不明瞭な状態から明るい(緑色)選択的反射状態に切換わるフレーク/
液体ホスト混合物で充填された、ほぼ球状のマイクロカプセルを含む。そのよう
な装置の用途としては、平面または曲面のいずれかでの情報ディスプレイ用途の
剛性または柔軟性媒体(広面積標識、自動車ダッシュボード、ヘッドアップディ
スプレイ及び「電子ペーパー」)、エネルギーまたはプライバシー管理用の切換
可能な「スマートウィンドウ」、装飾用途に使用するための切換可能な絶縁保護
コーティング、及び軍事上の機密保持、カムフラージュ、基質反射率制御、文書
の機密保持、偽造防止、物品のタグ付けならびに識別などの用途での切換可能コ
ーティングが挙げられる。
【0063】 (実施例G) PCLCフレークは、米国特許第5,691,789号(L.Li)で述べら
れているように、ピッチ勾配PCLCフィルムより作成する。これらのピッチ勾
配フレークを実施例Fのように懸濁及びマイクロカプセル化し、透明導電性コー
ティングを施された剛性または柔軟性基質上にフィルムとしてキャストし、非常
に広い領域のUV、可視またはIRスペクトルにわたって動作する、機械的剛性
または柔軟性の広帯域反射装置または絶対保護コーティングを作成する。そのよ
うなコーティングは印加直流電場によって切換可能である。
【0064】 (実施例H) 各種の選択的反射色を有するPCLCフレークの混合物を、各種濃度の電荷制
御剤を含む図2に示すような「電荷−制御層」でコーティングした、各色グルー
プ中のフレークとともに使用する。実施例Cと同様に、フレークの各色グループ
は異なるレベルの印加直流電圧に反応し、それゆえ各色は個別にまたは他の色と
組合せてアドレス指定できる。次にフレーク/ホスト懸濁物は実施例Fに述べた
ように、フィルム形成ポリマーバインダ中にマイクロカプセル化し、透明導電性
コーティングを施された剛性または柔軟性基質上に生じた懸濁物をキャストする
と、フルカラー反射情報ディスプレイ、装飾用途に使用するための切換可能絶対
保護コーティング、軍事上の機密保持、カムフラージュ、基質反射率制御、文書
の機密保持、偽造防止、物品のタグ付けならびに識別のための切換可能コーティ
ングなどの機械的剛性または柔軟性の装置が製造できる。
【0065】 (実施例I) PNLC材料または他の複屈折ポリマーフレーク/ホスト懸濁物は、誘電ホス
ト及びフィルム形成ポリマーバインダ中にそれぞれ分散させ、マイクロカプセル
化した。透明導電性コーティングを施された剛性または柔軟性基質上にキャスト
すると、そのような装置は、直流電場によって切換可能である透過性の電気可変
性光学遅延装置として機能できる。
【0066】 (実施例J) パターン化PCLCを使用する。そのようなフレークは実施例Eで詳細に述べ
たように作成できる。そのようなパターン化粒子を誘電ホスト中に懸濁させ、懸
濁物をマイクロカプセル化したフィルム形成ポリマーバインダ中に、実施例Fで
述べたように分散させ、透明導電性コーティングを施された剛性または柔軟性基
質上にこのエマルジョンをキャストすると、円形、卵形、正方形、長方形、三角
形及び三次元形状のコード化情報、空間マーキング(突起またはへこみ、文字、
数字、形状、開口部または切り欠き)を特定の色範囲、または各種のスペクトル
特性によって表示可能な切換可能装置が形成できる。そのような装置は、軍事上
の機密保持、カムフラージュ、基質反射率制御、文書の機密保持、偽造防止、物
品のタグ付けならびに識別などの分野に多数の用途がある。
【0067】 実施例FからJのいずれでも、誘電ホスト液体は、米国特許第5,691,7
95号でJ.W.Doaneらがポリマー安定化液晶(PSLC)系について述
べているのと同様の少量の架橋性ポリマー物質の添加により形成されるようなゲ
ルでもよい。それぞれのマイクロカプセルに含まれている各フレーク/液体ホス
ト系は「ゲル化」する。ゲル化は性能を安定させることができる。そのような系
は、光情報記憶装置及び「電子ペーパー」を含め、長期情報保持(すなわち「メ
モリ」)を備えた双安定切換が可能な装置の作成に特に好ましい。
【0068】 マイクロカプセル中の誘電ホスト液体と電荷制御剤をネマチック液晶液体(図
5を参照)で置換すると、分散フレークはネマチックホスト液体中に懸濁された
受動「ゲスト」として挙動する。電子切換特性(例えば閾値電圧、反応時間)は
主に、印加交流電場と低分子量LCホストの誘電異方性との結合によって決まる
。この機構は、米国特許4,707,080号でJ.L.Fergasonが、
米国特許第4,688,900号でJ.W.Doaneらがそれぞれ述べている
ように、ネマチック曲線配列相(NCAP)及びポリマー分散液晶(PDLC)
の両方に似ている。本発明に従ってネマチックホストを使用する機構は、生じる
光学効果が配列されたネマチックLCホストとゲストフレークに固有の光学特性
の組合せから生まれるという点で異なる。図5でマイクロカプセルは、負の誘電
異方性を持つネマチックLCホスト液体中に分散したPCLCフレークを含む。
マイクロカプセルはポリマーバインダ中にカプセル化されている。
【0069】 フレーク/ホスト系を含む各マイクロカプセルに関係する実施例では、フレー
ク/ホスト系で使用するPCLCまたはPNLCフレークは、(1)純粋な材料
に固有であるか、低分子量添加剤によるドーピングまたは混合によって得られた
かにかかわらず、誘電異方性の値が高い材料、及び(2)電荷制御剤を含まない
ホスト材料及びフレークで構成されうる。次に電気によって誘起された切換の機
構は、印加電場と、表面電荷ではなくフレークの誘電異方性との結合に基づく。
それゆえ交流電場を用いた電気切換またはアドレス指定が可能となる。
【0070】 マイクロカプセルに関する実施例においても(図4から7)、異なる色グルー
プのPCLCフレークの混合物(実施例H)は、他のグループと誘電異方性の値
が異なる各色グループ中のフレークを含む。次にフレークの各色グループは、異
なるレベルの印加交流電圧及び/または周波数に反応する。結果として、異なる
強度または周波数の交流電場を用いてアドレス指定可能な装置を製造するために
、各色は個別に、または他の色と組合せてアドレス指定できる。
【0071】 図6を参照すると、油溶性染料でフレーク/ホスト混合物をドーピングするか
、油溶性染料をフレーク/ホスト混合物に混合することによって、さらなるレベ
ルの色切換能力が与えられる。この染料は、フレーク/ホスト混合物をカプセル
化すると、液体が充填されたマイクロカプセルに溶解し、溶解したままとなる。
等方性染料を使用すると、電場を印加しても変化しない一定の背景色が生じる。
2色型染料を使用すると、フレーク材料によって生成される色とは無関係の、別
の切換可能な色源が生成される。球状マイクロカプセルを生成するマイクロカプ
セル化媒体において、同じフレーク及びホスト材料を使用するこの種の装置の例
を図6に示す。
【0072】 図7を参照すると、形が球状ではなく楕円状のマイクロカプセルを作成するた
めに、上述の系と似たフレーク/ホスト系が、硬化工程中に剪断されるポリマー
バインダ中でマイクロカプセル化されている。J.L.Fergason、米国
特許第5,523,863号は、液晶材料の楕円カプセルを含むポリマーフィル
ムの製造方法について言及されている。マイクロカプセルの非対称形状は、マイ
クロカプセル化に基づく装置実施形態の光切換特性に影響を及ぼしている。図7
において、楕円マイクロカプセルの短軸は、フレークの最長寸法以下である。こ
れにより、マイクロカプセルないのフレークが楕円形マイクロカプセルの長軸に
自発的に配列するため、立体要因によって好ましい配向方向が生じる。
【0073】 各ディスプレイ素子が個別にアドレス指定されるマトリクスなどの、図1から
7の装置の多素子または「ピクセル化」アレイは、高情報密度色カラーディスプ
レイを供給しうる。実質的な光学効果を達成するためには、わずかな程度のフレ
ーク回転のみが必要なため、電場が基質に平行に印加される装置幾何構造におい
て、フレークホスト系は特に有用である。
【0074】 本発明の別の特徴は、染料と吸収色素の吸収機構よりも、色を生成するPCL
Cフレークの選択的反射特性を持つ、本明細書で述べる装置を使用することにあ
る。本発明の装置はそのため、より高レベルの光子流量(すなわち光誘起損傷)
に耐えることができる。この特徴は、そのような装置がピーク電源(例えばパル
スまたはcwレーザー)または他の形の光学放射(例えば強い太陽光線または紫
外線光)のどちらかを受ける用途では明確な利点である。
【0075】 製造方法の実施例 (実施例1) 図1の装置を製造するために(実施例A)、PCLCフレークをWacker
CLC535ポリシクロシロキサンLCポリマー(緑色選択的反射)の5から
7μm厚さの熱キャストフィルムから、米国特許第5,364,557号でFa
risらが述べた方法に従ってフィルムを処理することによって作成した。複数
の広範囲にわたるフレークサイズで構成される、得られたPCLCフレークを適
切な溶媒(例えばメタノール)に分散させ、フレークスラリーを望ましいサイズ
分布(理想的には20から40μm)に相当するメッシュの一連のふるいにかけ
て、サイズグループに分けた。サイズ分けされたフレークスラリーを、溶媒が蒸
発するまで空気乾燥させた。約10から20mgの、表1から選択した1つ以上
の電荷制御剤(通常、その1つはエアロゾルOTであった)を、20gの選択さ
れた誘電等方性ホスト液体(通常はフルオロシリコーンオイル)に加えた。添加
したこれらの電荷制御剤の合計は、混合物全体の0.01から1重量%の範囲で
よい。フレークの分散を助け、凝集、沈降及びセル壁電極への固定化を防止する
ために、選択的にさらに10から20mgのポリ(エチレングリセロール)など
の界面活性剤、または混合物全体の0.001から1重量%の複数の界面活性剤
をホスト液体に加えてもよい。電荷制御剤と界面活性剤の溶解後、試験セルで使
用するために、50mgのサイズ分けPCLCフレークを1gのホスト/電荷制
御剤/界面活性剤混合物(混合物全体の約3から6重量%)を加えた。磁気スタ
ーラー、超音波浴または振盪装置のいずれかを使用してフレークをホストに分散
させた。振盪装置が好ましい方法であった。フレークすべてが均一に分散される
まで撹拌を続けた。装置を作成するために、それぞれ500Aの酸化インジウム
スズ(ITO)導電性コーティング層を施された1”×1”ガラス基質を使用し
た。基質間の通常40μmの液体ギャップは、1枚の基質表面の導電性表面に蒸
着されたガラスまたはプラスチックビードによって設定したが、当業者に既知の
Mylarストリップまたは他のスペーサー材料も使用できる。次に少量のPC
LCフレーク懸濁物を基質に蒸着させ、導電性表面が下向きになるように第2の
基質を第1の基質上に置いて、サンドイッチセルを形成した。あるいは上述のス
ペーサー材料を用いて2枚の基質を最初に組み立てて、フレーク懸濁物を空のセ
ルギャップに毛細管作用によって吸引してもよい。懸濁物をセル内に保持するた
めに、セルは液体ギャップの周辺をエポキシ密封材料で密封した。反対の極性の
一連の直流±40Vパルスを装置に印加すると、フレークのオフ状態の明緑色の
強度が失われる。装置の光学反応を図8(a)及び(b)に示す。
【0076】 (実施例2) 実施例Cで述べられているように電荷制御層を含むPLCフレークを製造する
ために、15gのWacker CLC535ポリシクロシロキサンLCポリマ
ーを30gのトルエンまたは塩化メチレンに溶解した。電荷制御剤、通常はエア
ロゾルOT(30mg、0.2重量%)を混合物に加え、成分を磁気スターラー
で混合した。このCLCポリマー/電荷制御剤溶液を連続電荷制御層として、以
前に基質上に熱コーティングした5から7μmの厚さの純粋なCPC535フィ
ルム上に蒸着させた。適用する層の数を用いて、電荷制御層内の電荷制御剤の最
終濃度を制御できる。電荷制御層を純粋なCLC535ベースフィルム上に、ナ
イフコーティング及びスピンコーティング技術の両方を用いてキャストしたが、
後者は再現性の良好な、高度に均質なフィルムを生成したため、好ましい方法で
あることがわかった。
【0077】 電荷制御層の蒸着後、PLCフィルムをそのガラス転移温度のはるか上の温度
まで加熱し、剪断によって配列して、高品質の選択的反射を備えたモノドメイン
配列状態を得た。後者は(1)ホットプレート上でPLCフィルムをそのガラス
転移温度のはるか上の温度まで加熱し、(2)1片のKaptonフィルムをP
LCフィルムと層状にし、(3)層状にしたフィルムをホットプレートに戻すこ
とによって得られる。KaptonフィルムをPLCフィルムの上で前後に引っ
張って、剪断運動を引き起こし、それによってPLCフィルムの分子配列を均一
にする。次にフィルムをガラス転移温度の10から20℃上まで加熱したオーブ
ン内で3から4時間アニーリングして、その後、高度に規則正しいのもドメイン
配列状態で固定させるために、フィルムを室温まで失活させた。
【0078】 電荷制御層を含むPCLCフィルムは、米国特許第5,364,557号のF
arisらによる先行技術に記載されている方法に従って、フレーク形に変換し
た。フレーク/ホスト混合物の調製、セル組立て及び試験は実施例1で述べたの
と同じ方法で実施する。
【0079】 (実施例3) 図1の装置を製造するために(実施例Cにより)、PCLCフレークをWac
ker CLC535(緑色)、Wacker CLC−670(赤色)及びW
acker CLC−450(青色)などの、異なる選択的反射色の5から7μ
m厚さの熱キャストPCLCフィルムをそれぞれ、実施例2で概説した工程に従
って、前記当する選択的反射色のPCLCポリマーの溶媒溶液中に溶解させた、
表1より選択した電荷制御剤の層を、異なる量または異なる数のいずれかでコー
ティングする。そのようなフレークは表2より選択した誘電液体ホストに懸濁さ
れ、実施例1で述べたように評価のために試験セル内に入れる。同じ結果を得る
ための別の方法は、各フレーク色グループによって、各フレーク色グループの電
荷制御層に含まれる異なる強度または符号の電荷を付与するために、異なる電荷
制御剤を使用することである。
【0080】 (実施例4) 誘電異方性の値が大きいPCLCフレークは、固有の誘電異方性が低い、また
は固有の誘電異方性を持たない親PCLC材料より、0.55gのCB−15(
E.Merck)、正の誘電異方性を持つ低分子量キラル化合物を、8.0のト
ルエンに溶解させたWacker CLC535ポリシロキサンLCポリマーと
混合することによって調製できる。実施例2で概説した方法に従って、混合物を
撹拌し、改良したPCLC材料のフィルムをキャスト及び処理する。改良したP
LC材料のフレークは、米国特許第5,364,557号のFarisらが述べ
ている手順に従って、改良された親フィルムより得られる。フレーク/ホスト混
合物の調製、セルの組立て及び試験の手順は、実施例1で述べたように実施する
【0081】 (実施例5) 異なる色と、それに従って異なる値の誘電異方性を持つPLCフレークを作成
するために、異なる選択的反射波長を持つ複数のPCLC親ポリマーフィルムを
異なる量の添加剤、CB−15でドーピングすることを除いて、実施例4で上述
した手順を利用して、改良した親フィルムと生じたフレークをそれぞれ所望の色
について誘電異方性を決定する。改良PLC材料のフレークは、米国特許第5,
364,557号のFarisらが述べている手順に従って、改良親フィルムよ
り得られる。フレーク/ホスト混合物の調製、セル組立て及び試験の手順と工程
は、実施例1で述べたように実施する。
【0082】 (実施例6) 図3に示す装置の製造は、最初に実施例1で述べた寸法の、50mg(3から
6重量%)のWacker CLC535ポリシロキサンLCフレークを1gの
E7ネマチック液晶混合物(E.Merck)中に懸濁させることによって実施
する。実施例1で述べたように透明導電性コーティングを施された基質は、2%
ギ酸溶液からスピン蒸着された500Aのナイロン6/6層でコーティングする
。基質を120℃にて15分間焼き固めた後、ポリイミドコーティングをベルベ
ットローラーで磨いて、均一及び均質な配列状態を生成した。実施例1で述べた
ようにPLCフレーク/ネマチックLC懸濁物をセルに加え、間欠性の1KHz
正弦波または方形波バーストを装置に加えてセルを評価した。
【0083】 (実施例7) フィルム形成ポリマーバインダ内の球状空洞にカプセル化したPCLCフレー
ク/ホスト液体系を用いた装置は最初に、表1から選択した適切な電荷制御剤を
含む、表2から選択した望ましいホスト液体中に望ましいPCLCフレークまた
はPCLCフレークの混合物を懸濁させて作成できる。上述したようにさらなる
色切換能力を加えるために、望ましい場合は、Oil Red O、Sudan
IIIまたはSudan Black Bなどの油溶性または2色型染料をフ
レーク/液体ホスト懸濁物に加えることができる。ポリビニルアルコール(PV
A)、ポリエチレンオキシド(PEO)またはポリビニルピロリドン(PVP)
などの水溶性熱可塑性ポリマーを用いた水ベースのカプセル化溶媒は、カプセル
化に十分な粘度を付与するために、適切な量のポリマーを水に溶解することによ
って調製する。選択した特定のポリマーマトリクスによって、通常、水に対して
約10から50%のフィルム形成ポリマーの固体濃度を使用する。最終エマルジ
ョンを安定させるために、界面活性剤または一連の界面活性剤をカプセル化マト
リクスに加える。PCLCフレーク/液体ホスト懸濁物をカプセル化マトリクス
にそれぞれ60から40%の割合で加え、NCAP分散物に関して米国特許第4
,707,080号及び第5,523,863号でFergasonが述べてい
るのと同様の方法で、高剪断ミキサーまたは市販のブレンダーのどちらかを用い
て分散させる。生じたエマルジョンは次に、当業者に既知のナイフコーティング
技術を用いて、透明導電性コーティングを施された剛性または柔軟性基質上にキ
ャストする。フィルムを空気乾燥させた後、導電性コーティングされた第2の基
質をフィルムの残りの露出面に重ね合わせて、望ましい装置を形成することがで
きる。
【0084】 (実施例8) ポリマーバインダ中の楕円空洞内に含まれたPCLCフレーク/液体系を用い
た装置の製造(図7)は、実施例7で述べたようにPCLCフレーク/液体ホス
ト懸濁物を調製し、それをVarathaneポリウレタンエマルジョンなどの
水溶性の熱硬化性フィルム形成ポリマーエマルジョンまたはワニス中にカプセル
化することによって実施する。ウレタンカプセル化溶媒は、実施例7で述べた追
加の界面活性剤も大量に含む。マイクロカプセル化、フィルムキャスティング及
びフィルム処理は、細長いカプセルを同時に作成し、冷却時に楕円のカプセル形
状を維持するために、Fergasonの米国特許第5,523,863号で述
べられている手順に従って、部分的に硬化させたフィルムを伸張と熱によって層
状にすることを除いて、実施例7で述べたように実施する。
【0085】 上述の説明より、液体ホスト中に懸濁させたPLC及びBPフレークを用いた
類の電気的に切換可能な電気−光学装置が開示され、前記装置は光学、光通信学
及びディプレイに多くの用途があることが明らかとなる。本発明の範囲内での、
本明細書で述べた装置の変形及び改良は疑いなく当業者に自明となるであろう。
したがって上述の説明は、限定を意味するものではなく、例として解釈すべきで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)及び(b)は、等方性である液体ホスト媒体中に分散された緑色選
択的反射波長を持つPCLCフレークの再配向及び反射光強度の結果としての変
化を示す、本発明による装置の概略断面図である。セル基質の内部表面は、通常
は酸化インジウムスズ(ITO)である、透明導電性コーティングによってコー
ティングされている。ガラス繊維、ビードまたはMylarストリップは、一般
にフレークの最長寸法以下である液体ギャップ間隔を設けるために、セルスペー
サーとして使用する。電場を印加していない装置のオフ状態である図1(a)で
は、フレークは基質にほぼ並行に配置され、入射光(I)の回路によって分極
された緑色成分(λτ)を選択的に反射する。図1(b)では、電場を装置に印
加した場合、フレークは基質に対する垂線の周囲を3から20°の角度で回転し
、これは選択的反射の受入角を超えるため、入射光(I)の反射された緑色成
分(λτ)は消えて、装置は非反射の暗状態になる。
【図2】 図2(a)及び(b)は純粋なPCLCフレーク[図1(a)]と、電荷制御
層でコーティングした(パターン付の部分)同一のPCLCフレーク(黒色の部
分)[図1(b)]の断面図である。電荷制御層は、電荷制御剤とポリマー材料
(通常はフレークを構成する同一のPCLC材料)を、フレークの原料である親
PCLCフィルムの片面に蒸着させて形成させる。
【図3】 図3(a)及び(b)は図中、形で示すように、緑色選択的反射を有するPC
LCフレークのゲスト−ホスト切換と、図中、ダッシュで示すように、フレーク
をネマチック液晶ホストに混合し、懸濁させた場合を図示した、本発明による装
置の透視図である。図1の基質に似た透明導電性コーティング基質は、ナイロン
6/6でコーティングされており、LCホストの均一な分子配列を誘起するため
に、セルを組み立てて、フレーク/液晶ホスト懸濁液を充填する前に、ナイロン
層を磨いた。セルのギャップ寸法は、PCLCフレークの最長寸法よりも大きい
。オフ状態の図2(a)では、ゲストのフレークとフレークの最長寸法がセル壁
に平行になっているホストのLC分子配列の両方と、緑色の選択的反射が観測さ
れる。図2(b)では、交流電場を装置に印加すると、LCホストが電場に対し
て平行に配列し、PCLCフレークはホストの配向方向に従わされる。フレーク
/ホスト混合物の再配向の大きな角度は、選択的反射の受入角を大きく超えてお
り、緑色の選択的反射色は弱まるか、消滅する。PCLCフレークは、固有の誘
電異方性や表面電荷を持たないために受動的役割を果たし、切換特性は主に、L
Cホスト媒体の特性によって決まる。
【図4】 図4(a)及び(b)は透明ポリマーフィルム内にカプセル化された液体媒体
中のPCLCフレークの懸濁物(ホスト/フレーク系)を図示している、本発明
による装置の透視図である。電荷を印加していない状態では[図4(a)]、フ
レークは球状マイクロカプセル中でランダム分布を取り、フレークの選択的反射
色は実質的に弱まるか、存在しない。マイクロカプセル化フィルムに電場を印加
すると[図4(b)]、フレークは均一配向を取り、フレークの長軸が印加電場
に対して垂直となり、フィルムの長い寸法に対して平行となる。今、フレークは
入射光に対して垂直であるため、選択的反射が発生し、装置の反射色が著しく強
化される。最高の性能が得られるのは、ポリマーバインダと等方性ホスト液体の
屈折率が一致するときである。
【図5】 図5(a)及び(b)は図4(a)及び(b)と同様の図であり、マイクロカ
プセル内のPCLCフレークが等方性液体の代わりに、複屈折ネマチック液晶ホ
スト材料中に懸濁されていることを除いて、図4に示したのと同様の装置を示し
ている。ここで装置は電場オフ状態の散乱構成(図5(a)から、電荷を加えた
場合の着色反射性状態(図5(b))に切換わる。図3のように、PCLCフレ
ークは識別可能な誘電異方性や表面電荷を持たないため、ネマチックホスト内で
受動性ゲストとして挙動する。ポリマーバインダの屈折率は曇りを防止するため
に、液晶ホストの屈折率と密接に釣り合っている。液晶ホストも、大きな負の誘
電異方性を有する。
【図6】 図6(a)及び(b)はマイクロカプセル化の前に染料をPCLCフレーク/
液体系に添加したことを除いて、図4(a)及び(b)に似た図である。染料の
添加によって、図4の装置で発生するような、1つの状態での反射光の強度の低
減に対して、装置は2色の異なる色状態での切換が可能となる。
【図7】 図7(a)及び(b)は図4(a)及び(b)に似た図であり、楕円形マイク
ロカプセルを含むフィルムを形成するように処理することが可能なポリマーバイ
ンダ内にカプセル化された場合の、PCLC/液体ホストシステムにおける電場
誘起切換を描いている。楕円形マイクロカプセルの短い軸がフレークの最長寸法
以下であり、そのためにマイクロカプセル内のフレークが、マイクロカプセル楕
円の長い軸とフィルムの引張り方向の両方に合わせて自発的に配列する。これら
の条件によって、立体因子による好ましい配列方向が生じる。電荷を印加しない
場合[図7(a)]、フレーク表面はフィルム表面に対して平行に、入射光に対
して垂直に配向し、選択的反射が発生する。カプセル化フィルムの短い寸法にわ
たって電場を印加すると[図7(b)]、選択的反射色は消失し、フレークは、
図1の装置で発生するのと同様に、フィルムの表平面から転がり出る。上の図6
と同様に、染料によって生じる吸収状態とPCLCフレークによって生じる選択
的反射状態との間で、色と調整能力を切換えるために、染料を等方性液体ホスト
に添加してもよい。
【図8】 図8(a)及び(b)は以下の実施例1によって製造した図1の装置の電気−
光学反応を示すプロットである。図8(a)は、垂直入射で照射した場合の装置
の光学反応を示し、図8(b)は、非垂直入射で照射した場合の装置の光学反応
を示す。図8(a)及び(b)のどちらも、上の線は駆動波形であり、下の線は
検出器で測定した光学反応である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジャコブス,ステフェン ディ アメリカ合衆国ニューヨーク州 14534 ピッツフォード ブルック ロード 80 (72)発明者 ファリス,サデグ エム アメリカ合衆国ニューヨーク州 10570 プレザントビル ポカンチコ リバー ロ ード 24 (72)発明者 リ,レ アメリカ合衆国ニューヨーク州 10598 ヨークタウン ハイツ オーバールック アベニュー 3491 【要約の続き】

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体ホスト中に懸濁された電気−光学感受性フレークの系を
    含み、印加電場の変化によってその光学特性を選択的に変化させるための光学装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光学特性が反射性、透過性または偏光であり、前記光学
    特性のそれぞれの状態が変化する状態をフレーク及びホスト系が有する、請求項
    1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記系中のフレークが、約3から約20度の表記によって表
    される前記状態間で前記電場によって切換可能であり、それによって相対的な角
    配置が与えられる、請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記フレークがPLCまたはBP材料である、請求項1記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 前記フレークが幅約20から約40ミクロン、縦横比が約2
    から3、厚さが約5から7ミクロンである、請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記ホスト液体が等方性誘電材料及びネマチック液晶液体か
    らなる群より選択される、請求項1記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記フレークがPNLC、PCLC、BP及びピッチ勾配P
    CLCからなる群より選択される、請求項1記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記フレークが誘電異方性を有し、交流電場により前記光学
    特性が変化可能である、請求項1記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記誘電異方性が、前記フレークの材料を製造中に誘電異方
    性誘起材料を用いてドーピングすることによって与えられる、請求項8記載の装
    置。
  10. 【請求項10】 前記交流電場の各種の振幅または周波数の値に前記当する
    各種色の選択的反射または透過を与えるために、前記フレークの各種グループが
    各種の値の誘電異方性を有する、請求項8記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記系が電荷制御剤を含む、請求項1記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記フレークがその表面に電荷制御層を有するフレークを
    含み、前記電荷制御相を与える、請求項1記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記フレークの各種グループが、異なる強さの電場により
    選択的にアドレス指定できるように異なる濃度の前記電荷制御相を有する、請求
    項11記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記各種グループが異なる色の偏光を持つ、請求項13記
    載の装置。
  15. 【請求項15】 前記ホストが界面活性材料を含む、請求項1記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記ホストが電荷制御剤を含む、請求項15記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記ホストが染料を含む、請求項1記載の装置。
  18. 【請求項18】 複数の前記フレーク/ホスト径がポリマーバインダ中に埋
    め込まれ、前記バインダ中で複数のカプセルを構成している、請求項1記載の装
    置。
  19. 【請求項19】 前記カプセルが微視的サイズである、請求項1記載の装置
  20. 【請求項20】 前記バインダが柔軟性ポリマーである、請求項18記載の
    装置。
  21. 【請求項21】 前記ホストが等方性誘電ホスト液体とネマチック液体から
    選択される、請求項18記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記フレークがPNLC、PCLC、BP及びピッチ勾配
    PCLCからなる群より選択され、その縦寸法に沿った前記カプセルよりも小さ
    いフレークサイズを有する、請求項18記載の装置。
  23. 【請求項23】 内部で前記カプセルが一般に球形である、請求項22記載
    の装置。
  24. 【請求項24】 内部で前記カプセルが一般に楕円形である、請求項22記
    載の装置。
  25. 【請求項25】 前記フレークが誘電異方性誘起剤またはドーパントを含む
    、請求項22記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記フレークがホスト液体に不溶性である、請求項1記載
    の装置。
  27. 【請求項27】 前記フレークとホストが一般に同じ密度である、請求項1
    記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記ホスト液体が10−9オーム−cm以上の抵抗率を有
    する、請求項1記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記ホストが前記フレークを懸濁物中に保持することのみ
    に十分な粘度を有する、請求項1記載の装置。
  30. 【請求項30】 フレークとホスト液体の屈折率がほぼ同一である、請求項
    1記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記フレークホスト系が、前記電場を発生させるために電
    圧が加えられる透明導電性コーティングでコーティングされたセル基質間に含ま
    れている、請求項1記載の装置。
  32. 【請求項32】 前記フレークがグランジャン配向のポリマー液晶フレーク
    である、請求項31記載の装置。
  33. 【請求項33】 前記ホスト液体がゲルである、請求項1記載の装置。
  34. 【請求項34】 前記フレークが、選択された幾何形状であることによって
    、または少なくとも1つのその表面にマーキングすることによってパターン化さ
    れる、請求項1記載の装置。
  35. 【請求項35】 前記状態が双安定である、請求項2記載の装置。
  36. 【請求項36】 前記ホスト材料が、前記双安定状態を供給できる粘度を有
    する、請求項35記載の装置。
  37. 【請求項37】 前記ホスト材料がゲルである、請求項36記載の装置。
JP2001584940A 2000-05-16 2001-05-15 液体ホスト系中の電気的に切換可能なポリマー液晶ならびにポリマー複屈折フレーク及びそれを利用する光学装置 Pending JP2003533736A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/571,805 US6665042B1 (en) 2000-05-16 2000-05-16 Electrically switchable polymer liquid crystal and polymer birefringent flake in fluid host systems and optical devices utilizing same
US09/571,805 2000-05-16
PCT/US2001/015614 WO2001088607A1 (en) 2000-05-16 2001-05-15 Electrically switchable polymer liquid crystal and polymer birefringent flake in fluid host systems and optical devices utilizing same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003533736A true JP2003533736A (ja) 2003-11-11

Family

ID=24285133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001584940A Pending JP2003533736A (ja) 2000-05-16 2001-05-15 液体ホスト系中の電気的に切換可能なポリマー液晶ならびにポリマー複屈折フレーク及びそれを利用する光学装置

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6665042B1 (ja)
EP (1) EP1285308B1 (ja)
JP (1) JP2003533736A (ja)
AT (1) ATE350686T1 (ja)
AU (1) AU2001259776A1 (ja)
DE (1) DE60125758T2 (ja)
HK (1) HK1053705A1 (ja)
TW (1) TW588169B (ja)
WO (1) WO2001088607A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008503788A (ja) * 2004-06-25 2008-02-07 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 表面力駆動浮遊粒子デバイス
WO2014034930A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 シャープ株式会社 表示パネル、表示装置、および表示パネルの製造方法
WO2014174896A1 (ja) * 2013-04-24 2014-10-30 シャープ株式会社 光学装置およびそれを備えた表示装置
WO2015098184A1 (ja) * 2013-12-27 2015-07-02 シャープ株式会社 光学装置およびそれを備えた表示装置
US9291855B2 (en) 2012-03-22 2016-03-22 Sharp Kabushiki Kaisha Twisted pneumatic LCD having improved light use efficiency and display device
KR20180022074A (ko) * 2016-08-23 2018-03-06 주식회사 엘지화학 편광 가변형 소자 및 이의 제조방법
US10197856B2 (en) 2015-04-03 2019-02-05 Sharp Kabushiki Kaisha Optical modulator and display device
JP2019537168A (ja) * 2016-11-10 2019-12-19 エルジー・ケム・リミテッド 導電性フィルムおよびその製造方法

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7166851B2 (en) * 2000-12-29 2007-01-23 Board Of Regents, The University Of Texas System Semiconductor chip-based radiation detector
US7128953B2 (en) * 2001-02-19 2006-10-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical film comprising support and polarizing layer
US6999649B1 (en) * 2001-10-26 2006-02-14 Kent Optronics Inc. Optical switches made by nematic liquid crystal switchable mirrors, and apparatus of manufacture
JP2003280050A (ja) * 2002-03-22 2003-10-02 Hitachi Displays Ltd 画像表示装置
DE10217632A1 (de) * 2002-04-19 2003-11-06 Giesecke & Devrient Gmbh Sicherheitsdokument
US7238316B2 (en) 2003-03-07 2007-07-03 University Of Rochester Method for making precisely configured flakes useful in optical devices
GB0305856D0 (en) * 2003-03-14 2003-04-16 Qinetiq Ltd Bistable display device
US7042617B2 (en) * 2003-04-02 2006-05-09 The University Of Rochester Optical devices having flakes suspended in a host fluid to provide a flake/fluid system providing flakes with angularly dependent optical properties in response to an alternating current electric field due to the dielectric properties of the system
US6829075B1 (en) * 2003-05-20 2004-12-07 The University Of Rochester Electrically addressable optical devices using a system of composite layered flakes suspended in a fluid host to obtain angularly dependent optical effects
JP3942609B2 (ja) * 2003-09-24 2007-07-11 シャープ株式会社 液晶表示装置
GB0400289D0 (en) * 2004-01-08 2004-02-11 Koninkl Philips Electronics Nv Electro-optical cell
US20050261046A1 (en) * 2004-05-19 2005-11-24 Chan Griswold Electronic inserts for a gaming apparatus
US7422709B2 (en) * 2004-05-21 2008-09-09 Crosby Gernon Electromagnetic rheological (EMR) fluid and method for using the EMR fluid
JP4901137B2 (ja) * 2004-06-24 2012-03-21 ソニー株式会社 機能性分子素子及び機能性分子装置
US7195802B2 (en) 2004-12-03 2007-03-27 Xerox Corporation Multi-color cholesteric liquid crystal display
US7713436B1 (en) 2005-09-19 2010-05-11 The University Of Rochester Electrically actuatable doped polymer flakes and electrically addressable optical devices using suspensions of doped polymer flakes in a fluid host
EP1813438B1 (en) 2006-01-27 2011-03-23 European Central Bank Electronic security means for security documents using an electrochemical cell
US7724347B2 (en) * 2006-09-05 2010-05-25 Tunable Optix Corporation Tunable liquid crystal lens module
TWI401471B (zh) * 2009-09-24 2013-07-11 Silicon Touch Tech Inc 液晶光學透鏡及其製作方法、應用液晶光學透鏡的鏡頭裝置
TWI400541B (zh) * 2009-10-19 2013-07-01 Silicon Touch Tech Inc 三維結點控制式液晶透鏡及其製作方法
US8293135B2 (en) 2010-07-21 2012-10-23 University Of Rochester PCLC flake-based apparatus and method
WO2013108899A1 (ja) * 2012-01-19 2013-07-25 シャープ株式会社 表示パネルおよび表示装置
CN103257471A (zh) * 2012-02-21 2013-08-21 群康科技(深圳)有限公司 具有切换模式的显示装置
TWI444665B (zh) 2012-02-21 2014-07-11 Innocom Tech Shenzhen Co Ltd 具切換模式之顯示裝置
MA37441A1 (fr) 2012-03-28 2016-04-29 Sicpa Holding Sa Flocon multicouches comportant un haut niveau de codage
US9304369B2 (en) 2012-05-16 2016-04-05 Sharp Kabushiki Kaisha Display panel and display device
US9653037B2 (en) 2012-10-17 2017-05-16 Sharp Kabushiki Kaisha Optical device and display device provided with same
WO2015152008A1 (ja) 2014-04-02 2015-10-08 シャープ株式会社 光学装置
KR20240015750A (ko) * 2019-02-25 2024-02-05 이 잉크 코포레이션 복합 전기영동 입자들 및 복합 전기영동 입자들을 함유하는 가변 투과 필름들

Family Cites Families (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3406363A (en) 1966-05-26 1968-10-15 Clarence R. Tate Multicolored micromagnets
US3841732A (en) * 1970-03-04 1974-10-15 A Marks Dipolar electro-optic structures and method
US3668106A (en) 1970-04-09 1972-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd Electrophoretic display device
US3967265A (en) 1971-08-03 1976-06-29 Jacob Carlyle W Light gating display
US4143103A (en) 1976-05-04 1979-03-06 Xerox Corporation Method of making a twisting ball panel display
US4126854A (en) 1976-05-05 1978-11-21 Xerox Corporation Twisting ball panel display
US4076387A (en) 1976-07-02 1978-02-28 Xerox Corporation Magnetic display
US4126528A (en) 1977-07-26 1978-11-21 Xerox Corporation Electrophoretic composition and display device
US4270841A (en) 1978-10-31 1981-06-02 Research Frontiers Incorporated Light valve containing suspension of perhalide of alkaloid acid salt
DE2906652A1 (de) 1979-02-02 1980-08-14 Bbc Brown Boveri & Cie Verfahren zur herstellung einer elektrophoretischen anzeige mit wachsumhuellten pigmentteilchen
US4285801A (en) 1979-09-20 1981-08-25 Xerox Corporation Electrophoretic display composition
US5171363A (en) 1979-12-28 1992-12-15 Flex Products, Inc. Optically variable printing ink
US5059245A (en) * 1979-12-28 1991-10-22 Flex Products, Inc. Ink incorporating optically variable thin film flakes
US4311361A (en) 1980-03-13 1982-01-19 Burroughs Corporation Electrophoretic display using a non-Newtonian fluid as a threshold device
US4305807A (en) 1980-03-13 1981-12-15 Burroughs Corporation Electrophoretic display device using a liquid crystal as a threshold device
US4707080A (en) 1981-09-16 1987-11-17 Manchester R & D Partnership Encapsulated liquid crystal material, apparatus and method
AU4117585A (en) 1984-03-19 1985-10-11 Kent State University Light modulating material comprising a liquid crystal dispersion in a synthetic resin matrix
US4657349A (en) 1984-08-14 1987-04-14 Temple University Electro- and magneto-optic devices
US4680103A (en) 1986-01-24 1987-07-14 Epid. Inc. Positive particles in electrophoretic display device composition
US4919521A (en) 1987-06-03 1990-04-24 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Electromagnetic device
US5523863A (en) 1988-10-19 1996-06-04 Fergason; James L. Controlled liquid crystal optical polarizer method and apparatus
CA2027440C (en) 1989-11-08 1995-07-04 Nicholas K. Sheridon Paper-like computer output display and scanning system therefor
JP3164919B2 (ja) 1991-10-29 2001-05-14 ゼロックス コーポレーション 二色性ボールの形成方法
US5364557A (en) 1991-11-27 1994-11-15 Faris Sades M Aligned cholesteric liquid crystal inks
US5691789A (en) 1995-10-30 1997-11-25 Li; Le Single-layer reflective super broadband circular polarizer and method of fabrication therefor
KR100320567B1 (ko) 1992-05-18 2002-06-20 액정광변조장치및재료
GB2276883A (en) 1993-04-05 1994-10-12 Central Research Lab Ltd Optical material containing a liquid crystal
US5360689A (en) 1993-05-21 1994-11-01 Copytele, Inc. Colored polymeric dielectric particles and method of manufacture
US5380362A (en) 1993-07-16 1995-01-10 Copytele, Inc. Suspension for use in electrophoretic image display systems
DE4416191A1 (de) 1994-05-06 1995-11-09 Consortium Elektrochem Ind Interferenzpigmente aus in cholesterischer Anordnung fixierten Molekülen sowie deren Verwendung
US5650872A (en) 1994-12-08 1997-07-22 Research Frontiers Incorporated Light valve containing ultrafine particles
US6017584A (en) 1995-07-20 2000-01-25 E Ink Corporation Multi-color electrophoretic displays and materials for making the same
US5708525A (en) 1995-12-15 1998-01-13 Xerox Corporation Applications of a transmissive twisting ball display
US5767826A (en) 1995-12-15 1998-06-16 Xerox Corporation Subtractive color twisting ball display
US5737115A (en) 1995-12-15 1998-04-07 Xerox Corporation Additive color tristate light valve twisting ball display
US5739801A (en) 1995-12-15 1998-04-14 Xerox Corporation Multithreshold addressing of a twisting ball display
US5760761A (en) 1995-12-15 1998-06-02 Xerox Corporation Highlight color twisting ball display
US5751268A (en) 1995-12-15 1998-05-12 Xerox Corporation Pseudo-four color twisting ball display
US5717514A (en) 1995-12-15 1998-02-10 Xerox Corporation Polychromal segmented balls for a twisting ball display
US5717283A (en) 1996-01-03 1998-02-10 Xerox Corporation Display sheet with a plurality of hourglass shaped capsules containing marking means responsive to external fields
US5754332A (en) 1996-06-27 1998-05-19 Xerox Corporation Monolayer gyricon display
US5825529A (en) 1996-06-27 1998-10-20 Xerox Corporation Gyricon display with no elastomer substrate
US5961804A (en) 1997-03-18 1999-10-05 Massachusetts Institute Of Technology Microencapsulated electrophoretic display
KR20010005543A (ko) * 1997-03-21 2001-01-15 슈틀러 안료 플레이크

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008503788A (ja) * 2004-06-25 2008-02-07 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 表面力駆動浮遊粒子デバイス
KR101156058B1 (ko) 2004-06-25 2012-06-21 코닌클리즈케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 표면력이 작용되는 부유 입자 장치들
US9291855B2 (en) 2012-03-22 2016-03-22 Sharp Kabushiki Kaisha Twisted pneumatic LCD having improved light use efficiency and display device
WO2014034930A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 シャープ株式会社 表示パネル、表示装置、および表示パネルの製造方法
US9507189B2 (en) 2012-09-03 2016-11-29 Sharp Kabushiki Kaisha Display panel, display device, and method for manufacturing display panel
WO2014174896A1 (ja) * 2013-04-24 2014-10-30 シャープ株式会社 光学装置およびそれを備えた表示装置
WO2015098184A1 (ja) * 2013-12-27 2015-07-02 シャープ株式会社 光学装置およびそれを備えた表示装置
US10197856B2 (en) 2015-04-03 2019-02-05 Sharp Kabushiki Kaisha Optical modulator and display device
KR20180022074A (ko) * 2016-08-23 2018-03-06 주식회사 엘지화학 편광 가변형 소자 및 이의 제조방법
KR102056097B1 (ko) * 2016-08-23 2020-01-22 주식회사 엘지화학 편광 가변형 소자 및 이의 제조방법
JP2019537168A (ja) * 2016-11-10 2019-12-19 エルジー・ケム・リミテッド 導電性フィルムおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001088607A1 (en) 2001-11-22
DE60125758D1 (de) 2007-02-15
DE60125758T2 (de) 2007-10-31
EP1285308B1 (en) 2007-01-03
AU2001259776A1 (en) 2001-11-26
TW588169B (en) 2004-05-21
HK1053705A1 (en) 2003-10-31
EP1285308A1 (en) 2003-02-26
US6665042B1 (en) 2003-12-16
ATE350686T1 (de) 2007-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6665042B1 (en) Electrically switchable polymer liquid crystal and polymer birefringent flake in fluid host systems and optical devices utilizing same
EP3639088B1 (en) Electro-optic media including encapsulated pigments in gelatin binder
US7679814B2 (en) Materials for use in electrophoretic displays
Doane Polymer dispersed liquid crystal displays
EP0238626B1 (en) Liquid crystal light-modulating materials
CA2186577C (en) Particles and droplets containing liquid domains and method for forming in an aqueous medium
CA1270317A (en) Encapsulated liquid crystal having a smectic phase
US5223959A (en) Red, blue and green serial encapsulated liquid crystal display and driving method
US8012579B2 (en) Laminated body containing particle dispersion layer, method for producing the same, and light modulation device
WO2005116735A1 (en) Reflective liquid crystal display with infrared reflection
US7382424B2 (en) Reflective chiral-nematic liquid crystal display with broadband reflection
EP1197791A2 (en) Liquid crystal mixture including a dye with a dipole
KR20180085808A (ko) 전기영동 매질용 분지형 폴리올 첨가제
Kosc et al. Progress in the development of polymer cholesteric liquid crystal flakes for display applications
Bloisi et al. Liquid crystal polymer composite materials for LCDs
West Liquid crystal dispersions
JP7480288B2 (ja) 逆荷電粒子を含む電気光学媒体およびそれを組み込む可変透過デバイス
US11754903B1 (en) Electro-optic assemblies and materials for use therein
WO1989002093A1 (en) Liquid crystal micelles, display, having concentric spheres
Marshall et al. Electro-optical behavior of polymer cholesteric liquid crystal flake/fluid suspensions in a microencapsulation matrix
Kosc et al. Optical Engineering
Cox Microencapsulation effects on the electro-optical behavior of polymer cholesteric liquid crystal flakes
Henrietta et al. i, United States Patent (10) Patent No.: US 7,713,436 B1
Trajkovska-Petkoska et al. Electro-optical behavior of polymer cholesteric liquid crystal flake/fluid suspensions in a microencapsulation matrix
Kosc et al. Development of polymer cholesteric liquid crystal flake technology for electro-optic devices and particle displays