JP2003533162A - 単極式横断磁束機械 - Google Patents

単極式横断磁束機械

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JP2003533162A
JP2003533162A JP2001582894A JP2001582894A JP2003533162A JP 2003533162 A JP2003533162 A JP 2003533162A JP 2001582894 A JP2001582894 A JP 2001582894A JP 2001582894 A JP2001582894 A JP 2001582894A JP 2003533162 A JP2003533162 A JP 2003533162A
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stator
radial
ring
yoke
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カスティンガー ギュンター
パヴェレッツ アントン
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Robert Bosch GmbH
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 単極式横断磁束機械では、製造技術の点で有利なモジュール構造を得るために、ステータ(11)及びロータ(12)は、同数の等しいステータモジュール(14)及びロータモジュール(15)を有し、その場合複数のロータモジュール(15)は互いに整合してロータ軸(13)上に固着されており、かつ複数のステータモジュール(14)はケーシング(10)内で回転角度分だけ回動されている。この回転角度は、ステータモジュール(14)が2個存在する場合には、電気的に90゜であり、ステータモジュール(14)がm個存在する場合には、電気的に360゜/mであり、但しこの場合mは整数でありかつ2よりも大である。各ステータモジュール(14)は、ロータ軸線(19)に対して共軸に配置されたリングコイル(23)と、該リングコイルに被さる複数のU形ステータヨーク(24)と、該ステータヨーク間に配置された磁束帰路形成子(25)を有している。各ロータモジュール(15)は、外歯歯列を有する2つのロータリング(16,17)と、該ロータリング間に介在していてロータ軸線(19)の方向に単極式に磁化された永久磁石リング(18)とから成っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野: 本発明は、請求項1に発明の上位概念として規定したように、1本のロータ軸
線を中心として回転可能なロータと前記ロータ軸線に対して同心的なステータと
を備えた単極式横断磁束機械、しかも前記ロータが少なくとも1つのロータモジ
ュールを有し、該ロータモジュールが夫々、一定歯ピッチの歯列を有していて共
軸に配置された2つの強磁性ロータリングと、両ロータリング間に緊締されてい
て前記ロータ軸線の方向に単極式に磁化された1つの永久磁石リングとから構成
されており、かつ前記ステータが、前記ロータモジュールに対応配設された少な
くとも1つのステータモジュールを有し、該ステータモジュールが、前記ロータ
軸線に対して共軸に配置されたリングコイルと、該リングコイルに被さる複数の
U形ステータヨークとから成り、該ステータヨークが、前記歯ピッチに相当する
ピッチで1つのケーシングに固着されている形式の、単極式横断磁束機械に関す
る。
【0002】 背景技術: 欧州特許出願公開第0 544 200号明細書に基づき、横断磁束式のハイブ
リッド同期機械(Hybrid Synchronous Machine with Transverse Magnetic Flux
)として公知になっている前記形式の機械では、各ロータリングの付設歯は、ロ
ータ軸線から離反したロータリング外周に延びる歯列と、ロータ軸線寄りのロー
タリング内周に延びる歯列を同一の歯ピッチで有している。各ロータリングにお
ける歯列はその場合、歯ピッチ1つ分ずつ相互にずらされている。ステータのヨ
ークピッチは、内位歯列又は外位歯列の歯ピッチに等しいので、一方のロータリ
ングの外歯と他方のロータリングの内歯とが常に1つのステータヨークの下に同
時に位置している。軸方向に単極磁化されたリング磁石を介在させた夫々2つの
ロータリングから成る両ロータモジュールは、ロータの軸線方向で見て相互に離
反した1ロータ体の両側に緊締されており、該ロータ体は回転軸受を介してケー
シングに支持されている。ケーシングによって受容された各ステータモジュール
のステータヨークはU字形に形成されており、かつ、ロータ軸線に対して平行に
方位づけられたヨーク脚片によって、前記ロータモジュールの両ロータリングの
内歯列と外歯列とに覆い被さっている。各ステータモジュールにおいてロータ軸
線に対して同心的に配置された円形のリングコイルは、ステータヨークのヨーク
基底を通過しており、要するに、ロータ体から離反した方の外位ロータリングの
リング面とステータヨークの横ウェブとの間の領域内に位置している。
【0003】 永久磁石励磁式の横断磁束機械は、刊行物としての例えば Michael Bork著:
”Entwicklung und Optimierung einer fertigungsgerechten Transversalfluss
maschine”,Diss.82, RWTH Aachen , Shaker Verlag , Aachen ,1997, 8 pp に
基づいて公知になっている。円形状に巻かれたステータ巻線は、複数の軟鉄製の
U形ヨークによって囲まれ、該U形ヨークは、回転方向で磁極ピッチの2倍の間
隔をとって配置されている。該U形ヨークの開放端部は、ステータとロータとの
間の空隙に方位づけられてステータの磁極を形成している。該ステータ磁極に対
して永久磁石小板が配置され、しかも1つのステータヨークの磁極に対向する両
永久磁石小板が逆極性を有するように配置されている。ロータの回転時に一時的
にステータの磁極間に位置しかつ強磁性帰路を有していない永久磁石を短絡させ
るために、ステータ内には磁束帰路形成子が配置されている。該磁束帰路形成子
は、永久磁石の磁束がヨーク脚片およびリングコイルを介して漂遊してステータ
磁束の弱化によってステータ磁束の鎖交効果を低下するのを防止する。従って磁
束帰路形成子によって機械の出力が著しく向上されることになる。
【0004】 発明の開示: 本発明の単極式横断磁束機械によって得られる利点は、機械の任意の所望の位
相条列(Straengigkeit)を、等しく構成されたステータユニットとロータユニ
ットを加えること又は省くことによって、つまりモジュール式に組立てることに
よって実現するところの、モジュール式構造の単純化にある。夫々1つのステー
タモジュールと1つのロータモジュールとから成るモジュールユニットの個数を
増加するに伴って、機械の回転真円度は改善され、かつ、始めはステップ・バイ
・ステップ状の機械挙動も、トルクの経過中にリプルのない連続的な回転へ移行
する。機械の総トルクはモジュールユニットのトルク関与分の和であるので、機
械の総トルクは簡単に現存の要求に問題なく適合することができる。
【0005】 従来慣用の横断磁束機械に対比して本発明の単極式横断磁束機械は、ロータの
単極式磁化が単純になり、かつ個別的な多数の永久磁石を避けることによって構
造が単純になるという利点を有している。ステータ巻線内で発生した磁束は一次
的にもはや永久磁石を通過せず、むしろロータリングの歯を通過して磁束帰路形
成子を介して閉じるので、歯はより効果的に活用される。より優れた磁束案内状
況が生じ、かつ漂遊磁束の総比率が僅かになる。更に磁束帰路形成子は、ステー
タ内に対極を発生するのに役立つので、ステータとロータにおいて同一の磁極数
が得られる。ステータヨーク間の外向き区分が比較的大きな面積を有するリング
コイルは、冷却作用を向上させるので、リングコイル内に高い電流密度を得るこ
とが可能になる。
【0006】 請求項1の独立請求項に記載した単極式横断磁束機械の有利な実施形態及び改
良は、従属請求項において挙げた構成手段によって可能になる。
【0007】 本発明の有利な1実施形態では、磁束帰路形成子は、夫々1つのロータリング
に半径方向で対置する2本の短い脚片と、この短い両脚片を互いに結合する1本
の横ウェブとから成るC形形状を有しており、前記横ウェブは、円形に形成され
たリングコイルの、ロータ軸線寄りの内面側で、ロータ軸線に対して平行に延び
ている。
【0008】 本発明の、前記とは択一的な1実施形態では、磁束帰路形成子は、ステータヨ
ークに等しく構成されており、かつ、夫々1つのロータリングに半径方向で対置
する2本の長い脚片と、この長い両脚片を互いに結合してロータ軸線に対して平
行に延びる横ウェブとから成るU形形状を有している。ステータモジュールのリ
ングコイルは半径方向平面内で、ロータ軸線に対して点対称的に蛇行状に成形さ
れており、しかも前記リングコイルが順次交互に、1つのステータのヨーク脚片
間を通り、次いでロータ軸線から離反した方の、1つの磁束帰路形成子の横ウェ
ブの外面側を超えて延びるように成形されている。これによって得られる利点は
、ヨークと磁束帰路形成子のために同一の工具を使用することができ、これによ
って同一の工具を用いて、より高い個数を製作できることである。リングコイル
を蛇行形態にすることは比較的簡単である。
【0009】 本発明の有利な実施形態によれば、各ステータモジュールは、2つの半割シェ
ルから成るケーシング内に収容されており、前記の両半割シェルは等しく構成さ
れかつ鏡面対称的に互いに突合わされており、かつ、ステータヨーク及び磁束帰
路形成子を挿嵌するために軸方向で互いに整合する半径方向溝並びに、リングコ
イルを受容するために鏡面対称的に互いに対置されていてケーシング軸線に対し
て同心的に設けられた凹所を有している。これによって同一の構成部分と単純な
接合技術とによる自己支持式のステータ構造が得られ、これは高度に自動化され
た大量生産のために最適である。ステータモジュール構成エレメント(ステータ
ヨーク、磁束帰路形成子、リングコイル)の正確な位置決めを伴う自己支持兼自
己保持機能は、個々のステータモジュールだけに限定されるものではなく、別の
ステータモジュール相互の位置決めのため及び動力伝達もしくはトルク伝達のた
めにも使用される。
【0010】 本発明の殊に有利な実施形態によれば、各半割シェルは、インナーリングと、
該インナーリングに対して同心的なアウターリングと、前記のインナーリング及
びアウターリング相互を一体的に結合した複数の放射状ウェブとから成るラチス
形構造を有している。磁束帰路形成子を受容する複数の半径方向溝が前記インナ
ーリング内に穿設されているのに対して、ステータヨークを受容する半径方向溝
はインナーリング、放射状ウェブ及びアウターリングにわたって延在している。
放射状ウェブ間に位置する開口を有する当該ラチス構造は、能動的な磁気的及び
電気的なステータ構成エレメントから冷却媒体としての空気に対する強力な熱伝
達及び周辺外気への強力な放熱を可能にする。
【0011】 本発明の有利な1実施形態によれば、ステータヨークと、該ステータヨークを
受容する半径方向溝は、形態及び寸法の点で、ステータヨークを半径方向溝内に
挿嵌した場合に両半割シェルが互いに接し合って半径方向及び軸方向でずれ不能
に固定的に位置決めされているように、互いに調和されている。従ってステータ
ヨークは2つの機能、つまり一方では磁束を案内する機能を有すると共に、他方
では、両半割シェルを纏めて保持しかつ正しく位置決めする機械的なクランプの
機能を有している。
【0012】 機械的なクランプの機能を実現するためにステータヨークは、本発明の有利な
実施形態では、その横ウェブの両側に夫々1つの突出するフックを有し、該フッ
クは、半径方向溝内にステータヨークを挿嵌した場合に、両半割シェルの放射状
ウェブに、前記半径方向溝から離反した方の背面側で係合式にオーバーラップす
る。
【0013】 単極式横断磁束機械を多位相条列形に構成する場合、しかも複数のロータモジ
ュールがロータ軸上に軸整合して配置されておりかつ複数のステータモジュール
相互が固定角度分だけ回動されており、該固定角度が2位相条列形構造の場合に
は電気的に90゜移相されており、m位相条列形構造の場合には、m>2とすれ
ば、電気的に360゜/m移相されているような形式の場合、放射状ウェブ間で
延びている、半割シェルのアウターリングのリング区分内に、半径方向溝から離
反した方の半割シェルの外面側を起点として、2つの相互に隔たった半径方向レ
セスが穿設されており、該半径方向レセスの周方向幅が、ステータヨークにおい
て突出しているフックの幅に等しく、前記半径方向レセスの半径方向深さは、前
記フックの根部の軸方向深さに等しい。等しい両半割シェルを鏡面対称的に互い
に突合せるために、リング区分における一方の半径方向レセスは、1つのステー
タヨーク用の後続する半径方向溝に対して固定角度分だけずらして、また他方の
半径方向レセスは、1つのステータヨーク用の先行する半径方向溝に対して前記
と等しい固定角度分だけずらして配置されている。各リング区分毎に1つの半径
方向レセス内に、隣接したステータモジュールの突出したフックが侵入し、かつ
、隣接したステータモジュール間に必要な回転角度ずれを保証する。
【0014】 多位相条列形構造の択一的な実施形態では、複数のステータモジュールが軸方
向で整合しているのに対して、複数のロータモジュールは、前に特定したように
等しい固定角度分だけ相互に回動されてロータ軸上に配置されている。多位相条
列形機械をこのように構成した場合には、アウターリングにおける前記半径方向
レセスは省かれ、かつ、軸方向で並列的に位置している複数のステータモジュー
ルのステータヨークがその横ウェブ域において、軸方向に延びるブリッジによっ
て互いに結合されている。互いに結合されたステータヨークの両外位ステータヨ
ークはその各外面側に、横ウェブから突出するフックを有し、該フックは、前記
ステータヨークを半径方向溝内へ挿嵌した場合に、両外位の半割シェルの放射状
ウェブに、半径方向溝から離反した方の背面側でオーバーラップして係合する。
介在するブリッジによって互いに結合されたステータヨークは、一体的な押抜き
部品として構成されているのが有利である。
【0015】 発明を実施するための最良の形態: 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【0016】 図面で種々の平面図、斜視図及び断面図で概略的に図示した単極式横断磁束機
械は、ステータ11を保持した機械ケーシング10並びに前記ステータ11内で
回転するロータ12を備え、該ロータは、前記機械ケーシング10内で軸支され
たロータ軸13に捩れ不能に座着している。ロータ12は複数のロータモジュー
ル15を、かつステータ11は同数のステータモジュール14を有している。前
記ロータモジュール15は、軸方向で相前後してロータ軸13に直接捩れ不能に
装着されており、かつ前記ステータモジュール14は、軸方向で相前後して、か
つ所属のロータモジュール15に対しては半径方向で機械ケーシング10に固着
されている。夫々1つのステータモジュール14と1つのロータモジュール15
とから成るモジュールユニットの個数は、単極横断磁束機械の選択した位相条列
によって決定されており、図示実施例の選択位相条列は2位相条列形であり、従
って2個のモジュールユニットを有している。しかし単極横断磁束機械は、1位
相条列形又は3位相条列形又は多位相条列形に構成することもできる。ステータ
モジュール14及びロータモジュール15、要するにモジュールユニットは等し
く構成されているので、単極横断磁束機械はモジュール構造を有しており、かつ
モジュールユニット個数の増減によって、出力及びトルクに関する現存の要求に
対して問題なく適合することができる。
【0017】 ロータモジュール15は、2つの共軸的な歯付きの強磁性ロータリング16,
17から成り、両ロータリングはロータ軸13に座着し、かつ両者間に1つの永
久磁石リング18を緊締しており、該永久磁石リングは軸方向で、要するにロー
タ軸線又はケーシング軸線19の方向に単極磁化されている。図3では永久磁石
リング18の磁化が例示されており、かつ、該永久磁石リング18によって発生
される磁束20が破線で図示されている。全漂遊磁束経過を最適化して永久磁石
リング18の活用を一層良くするために、該永久磁石リングのリング状の両端面
が、ロータリング16,17の互いに向き合った両側面の各中央に形成された軸
方向凹設部29,30内に収容されている。各ロータリング16,17の、ロー
タ軸線19から離反した方の外周には、一定の歯ピッチで歯が形成されているの
で、生成する歯列の、各歯溝21によって分割された歯22相互は、等しい回転
角度間隔を有している。ロータリング16の歯22とロータリング17の歯22
は軸方向で相互に整合している。一体に成形された複数個の歯22を有するロー
タリング16,17は薄層板から成っており、かつ、軸方向で互いに接し合う等
しい押抜き断裁薄板から構成されるのが有利である。
【0018】 ロータモジュール15を半径方向間隔をとって同心的に包囲するステータモジ
ュール14は、ロータ軸線19に対して共軸に配置されたリングコイル23並び
に、該リングコイル23に覆い被さる複数のU形のステータヨーク24を有して
いる。同じく押抜き断裁薄板から薄層板として纏められたステータヨーク24は
本実施例では、ロータモジュール15の歯ピッチに等しいヨークピッチで機械ケ
ーシング10に固定されているので、ステータヨーク相互は、ロータリング16
,17の歯22に等しい回転角度間隔を有している。ステータヨーク24はこの
場合、夫々一方のヨーク脚片241を、所属のロータモジュール12の一方のロ
ータリング16に、また他方のヨーク脚片242を他方のロータリング17に半
径方向で整合させるように配置されており、しかもヨーク脚片241,242の
、磁極面を形成する自由端面244は、半径方向間隙をおいてロータリング16
,17に対置している(図1及び図3参照)。本実施例では前記自由端面244
は、ロータリング16,17に等しい軸方向幅を有している。しかしヨーク脚片
241,242の自由端面244が、ロータリング16,17を超えて軸方向で
片側又は両側に張出しているのも有利である。ロータ12の回転方向で順次に続
くステータヨーク24間には夫々1つの磁束帰路形成子25が配置されている。
やはり断裁薄板から薄層板として製作された磁束帰路形成子25相互は、ステー
タヨーク24に等しい回転角度間隔を有し、かつステータヨーク24に対して、
ヨークピッチの1/2だけずらして、つまり磁極ピッチτずらして配置されてい
る。磁束帰路形成子25はロータ軸線19に対して平行に両ロータリング16,
17を超えるまで延在し、かつ該ロータリングに対して、ステータヨーク24と
等しい半径方向間隙をもって対置している。回転方向で測定した磁束帰路形成子
25の幅は、回転方向で測定したステータヨーク24の幅にほぼ等しいのに対し
て、回転方向で測定した、ロータリング16,17の歯22の幅は、磁極ピッチ
τよりも小である。
【0019】 図2に基づいて判るように、ロータ歯幅bZRとしても表記したロータリング
16,17における歯22の幅は、ステータ歯幅bZSとして表記したステータ
ヨーク24及び磁束帰路形成子25の幅に比較して著しく大きく設計されており
、しかもロータ歯幅bZR対ステータ歯幅bZSの比は1よりも大で2よりも小
である。その上限値はその場合、より低く保たれるのが有利であり、例えば1.
5に等しくか又は1.5以下に選ばれる。ステータヨーク24と磁束帰路形成子
25が磁極ピッチτ分だけ正確にずらして配置されているのではなく、むしろ両
者の相互間隔が磁極ピッチτとは異なる場合、改善された機械挙動が得られ、例
えば瞬間リプル周波数が平滑化される。
【0020】 図1〜図5に示した実施例では磁束帰路形成子25は、各ロータリング16,
17に対して半径方向で対置する2本の短い脚片251,252と、前記の両脚
片を結合する横ウェブ253とから成るC形形態を有し、前記横ウェブ253は
、円形に形成されたリングコイル23の、ロータ軸線19に対面した方の内面側
でロータ軸線19に対して平行に延びている。磁束帰路形成子25及びステータ
ヨーク24をこのように構成したことによって、円形のリングコイル23はステ
ータヨーク24をヨーク脚片基底に沿って通過し、かつ前記の磁束帰路形成子2
5とステータヨーク24との間では夫々1つの磁束帰路形成子25を超えて延び
ている。短い脚片251,252の端面254の軸方向幅は、本実施例ではロー
タリング16,17の軸方向幅に等しく構成されている。しかし短い脚片251
,252は、軸方向でロータリング16,17を超えて張出すこともできる。
【0021】 図1では斜視図で、また図4及び図5では概略的な平面図で図示したように、
単極式横断磁束機械を2相形に構成した場合、軸方向で互いに並んでロータ軸1
3上に座着している、両モジュールユニットの両ロータモジュール15は、互い
に整合して配向されており、かつ、機械ケーシング10内で軸方向で並列配置さ
れた、両モジュールユニットの両ステータモジュール14は相対的に90゜電気
的に回動されており、これは1/2磁極ピッチτに相当する。図4及び図5に図
示した8磁極形の機械構成の場合、このずれは、22.5゜の回動角度に相当し
、また図1に図示した32磁極形の機械構成の場合には回転方向で5.625゜
のずれ角度に相当する。択一的な実施態様では、両ステータモジュール14を軸
方向で互いに整合させて配列し、かつ、ロータ軸13上に座着するロータモジュ
ール15を前記の90゜の電気的な角度だけ相対的に回動させることも可能であ
る。
【0022】 次に図4〜図7に基づいて、モータとして働く場合の機械の作用態様を説明す
る。その場合図4及び図5では2相形機械が概略的な平面図で図示されているが
、但しこの場合、平面図で見て前位のモジュールユニットの後方に位置するモジ
ュールユニットのステータモジュール14は、判り易くするために拡径して図示
されている。ロータ軸13上に捩れ不能に座着していてロータ12を形成してい
る、モジュールユニットの両ロータモジュール15は、互いに整合しているので
、平面図で見て前位のモジュールユニットのロータモジュール15しか図面から
は看取できない。図4と図5では、ロータ12を2つの異なった回転位置で同一
の機械が図示されている。図6では、ロータ12の回転位置Θを関数とする両ス
テータモジュール14における両リングコイル23に対する給電線図が図示され
ている。各リングコイル23は双極的に給電され、要するに、例えば等振幅の、
正の電流パルスと負の電流パルスとで交番に負荷され、しかも前記電流パルスは
、ステータモジュール14の両リングコイル23において相互に90゜移相され
ている。
【0023】 図4においてロータ12の回転位置が回転角度Θにある場合、リングコイル
23は正の電流パルスで負荷される。リングコイル23における瞬間的な電流方
向が図4では、リングコイル23に沿った矢印26によってシンボル化されてい
る。この電流は、図4において1つのステータヨーク24、1つの歯22及び1
つの磁束帰路形成子25について矢印27によって示唆したように、ステータヨ
ーク24、ロータリング16,17の歯22及び磁束帰路形成子25を介して流
れるステータ磁束を発生する。ステータ磁束27はその場合、一方のヨーク脚片
241から、該ヨーク脚片に対向する歯22へ半径方向に流れ、かつ磁束帰路形
成子25、第2のヨーク脚片242及びステータヨーク24の横ウェブ243(
図4では図示せず)を経て閉じる。図3に示したように、ロータリング16内で
は半径方向外向きに、かつロータリング17内では半径方向内向きに方位づけら
れている磁束20は、図4及び図5では矢印20によってシンボル化されている
。図示の磁束経過から判るように、磁束20はステータ磁束27に対して、ステ
ータヨーク24の領域では逆方向であり、かつ磁束帰路形成子25の領域では順
方向である。従って歯22は、ステータヨーク24によって反撥され、かつ磁束
帰路形成子25によって引き付けられるので、ロータ12は矢印27の方向に角
度ステップ1つ分だけ回動する。第2のステータモジュール14内のリングコイ
ル23が等しく90゜移相して給電されると、同等のプロセスが生じ、ロータ1
2は等しい回転角度分だけ回転されるので、全体として回転角度Θ分だけ回転
したことになる(図5)。ここでリングコイル23における電流インパルスの電
流方向が反転される。この電流方向の反転は、図5においてリングコイル23に
沿った矢印26によって示唆されている。磁束20が不変であってもステータ磁
束は、図5で矢印27によって示唆したように変化する。従ってロータ12の歯
22はステータヨーク24によって引き付けられ、かつ磁束帰路形成子25によ
って反撥されるので、ロータ12は矢印28で示した同じ回転方向に更に運動す
る。次いで90゜位相をずらして、第2のステータモジュール14内のリングコ
イル23に供給される電流パルスが反転され、同じ動作が再び反復される。図6
に示した両ステータモジュール14の給電パターンから判るように、前記の動作
は、ロータ12の360゜の回転角度全体にわたって続行されるので、ロータ1
2は循環する。
【0024】 図7には、ロータ12の回転角度Θを関数として、ロータ軸13に生じるトル
クが図示されている。上位2つの線図は、両モジュールユニットによって各分担
分に応じて供給されるようなトルクの経過が図示されている。図7の最下位線図
は、ロータ軸13で取出し可能な総トルクが示されており、この総トルクは、両
モジュールユニットによって発生された個別モーメントの和から生じる。図7か
ら判るようにトルクMは回転角度Θに関連して変動するので、トルク経過は不都
合なリプル(脈動)を有している。機械の磁極数が増加される一方、機械のモジ
ュールユニットの個数、ひいては位相条列数が増大されると、前記のリプルは余
り顕著にならなくなる。その場合、図1に図示した32磁極形の機械構成は、電
気的にも製作技術的にも有利と判った。
【0025】 本実施例で説明した2位相条列形の機械は、2位相条列以上の位相条列に構成
することもできる。位相条列の個数m、従って空間的に平行に配置されていて1
本の共通なロータ軸13上に座着する複数の同一のロータモジュール15を備え
たモジュールユニットの個数が2よりも大きな整数である場合には、ステータ1
1に軸方向で相前後して配置されたステータモジュール14は、360゜/mの
角度分だけ電気的に相互にずらされ、要するに3個のモジュールユニットを備え
た3位相条列形機械の場合には120゜だけ電気的にずらされねばならない。
【0026】 図1〜図5に示した単極式横断磁束機械の実施例では、リングコイル23は円
形に構成されかつロータ軸19に対して同心的に配置されている。これによって
ステータヨーク24及び磁束帰路形成子25を異なった幾何学的形状に構成する
ことが必要になる。図8に展開斜視図として区分的に図示したような、モジュー
ルユニットの択一的な実施形態では、磁束帰路形成子25′はステータヨーク2
4と等しく構成されている。該ステータヨーク24は図8では略示したにすぎず
、かつその割合の点で、例えば図4及び図5の場合のようにロータリング16,
17の歯22の割合に適合されてはいない。ステータヨーク24と同様に、磁束
帰路形成子25′は、各ロータリング16,17に半径方向で対置する2つの長
い脚片251′,252′と、前記の両脚片を互いに結合してロータ軸線19に
対して平行に延びる横ウェブ253′とから成るU形形状を有している。ステー
タ磁束を発生させるために一方ではステータヨーク24を通って、他方では磁束
帰路形成子25′の横ウェブ253′を超えて導かれねばならないリングコイル
23′は従って、半径方向平面内においてロータ軸線19に対して点対称的に蛇
行形に成形されているので、リングコイルは一方では、ロータ軸線19寄りの、
ステータヨーク24の横ウェブ243の内面に沿って、また他方では、ロータ軸
線19から離反した方の、磁束帰路形成子25′の横ウェブ253′の外面に沿
って延びている。
【0027】 前記の各ステータモジュール14は自己支持構造として構成されており、この
ために2つの半割シェル31,32から成るケーシング30内に収容されている
。両半割シェル31,32は等しく構成されており、かつ図9の分解図から判る
ように鏡面対称的に重ね合わされている。各半割シェル31,32は、インナー
リング33と、これに対して同心的なアウターリング34とから成るラチス形構
造を有しており、前記のインナーリング33とアウターリング34は複数の放射
状ウェブ35によって互いに一体的に結合されている。半割シェル31,32内
には、インナーリング33、放射状ウェブ35及びアウターリング34にわたっ
て延びる、ステータヨーク24を収容するための半径方向溝36が設けられてい
る一方、インナーリング33だけにわたって延びているにすぎない、磁束帰路形
成子25を挿嵌するための半径方向溝37が設けられている。半径方向溝36,
37の総個数は、ステータエレメント(ステータヨーク及び磁束帰路形成子)の
個数に等しく、かつ、32磁極形の単極式横断磁束機械について図9に示した実
施例では32個である。半径方向溝36,37の幅はその場合、ステータヨーク
24もしくは磁束帰路形成子25の厚さに調和されており、かつ半径方向溝36
,37の軸方向深さは、ステータヨーク24もしくは磁束帰路形成子25の軸方
向幅の1/2よりも僅かに大きく設計されている。前記半径方向溝36,37の
傍で、互いに重ね合わされた両半割シェル31,32は、ステータモジュール1
4のリングコイル23を受容するために(図1参照)、鏡面対称的に互いに対向
していてケーシング軸線38に対して同心的に配置された凹所39を有している
。凹所39はその場合、放射状ウェブ35内に穿設されているので、図8では図
示を省いたリングコイル23は、インナーリング33とアウターリング34と放
射状ウェブ35とによって封鎖された空気通過口40を介して延びており、該空
気通過口を通して、リングコイル23、ステータヨーク24及び磁束帰路形成子
25からの最適の熱導出が保証されている。
【0028】 ステータヨーク24と半径方向溝36は、半径方向溝36,37内にステータ
ヨーク24及び磁束帰路形成子25を挿嵌した場合に、ケーシング30の両半割
シェル31,32が半径方向及び軸方向でずれ不能に固定的に位置決めされてい
るように、互いに調和されている。このためにステータヨーク24は、図1〜図
3に示した実施例に対して改変されており、かつ(図10では平面図で図示し、
また図9ではケーシング30における挿嵌位置で図示したステータヨーク24か
ら判るように)横ウェブ243の両側には、フック基根部411と、ヨーク脚片
241,242に対して平行に延びるオーバーラップラグ412とから成る外向
き半径方向に突出するフック41を夫々有しており、該フックは、ステータヨー
ク24を半径方向溝36内に挿嵌した場合に(図9)、両半割シェル31,32
の半径方向ウェブ35に、半径方向溝36から離反した方の背面側から、形状嵌
合式にオーバーラップする。このためにステータヨーク24を受容するために、
アウターリング34内に位置する各半径方向溝36の端部では、溝底に半径方向
レセス42が穿設されており、該半径方向レセスの半径方向深さは、ステータヨ
ーク24を半径方向溝36内に位置正しく挿嵌した場合に、前記フック41のフ
ック基根部411の、インナーリング33の方に向いた下縁が、前記半径方向レ
セス42の基底に当接するように設計されている。従ってステータヨーク24は
一方では半径方向でトレランス正しく位置決めされていると共に、他方では所属
のフック41のオーバーラップラグ412でもって両半割シェル31,32を互
いにぴったりと緊締する。
【0029】 単極式横断磁束機械の自動的な起動を保証するために該単極式横断磁束機械は
、図1に図示したように、少なくとも2位相条列形に構成されている。各ステー
タモジュール14はその場合、前記のケーシング10内に収容され、かつ両ケー
シング30は、相対的に90゜だけ電気的に回動されて軸方向で突合わされる。
単極式横断磁束機械が32磁極形として構成されている場合、前記の回動ずれは
、空間的には5.625゜の回転角度に相当する。両ケーシング30の前記回転
ずれをトレランス正しく保証するために、放射状ウェブ35間で延びて空気通過
口40の外側を制限するところの、各半割シェル31,32のアウターリング3
4の各リング区分341では、半径方向溝36,37から離反した半割シェル3
1,32の外面側から、2つの相互に離間した等しい半径方向レセス43,44
が穿設されている。該半径方向レセス43,44の幅は、ステータヨーク24の
両側に突出するフック41の幅に等しく、かつ前記半径方向レセス43,44の
半径方向深さは、前記フック41の軸方向寸法に等しい。半径方向レセス43と
、ケーシング30の周方向で後続するステータヨーク24用の半径方向溝36と
の周方向距離及び、半径方向レセス44と、ケーシング30の周方向で先行する
ステータヨーク24用の半径方向溝36との周方向距離は、単極式横断磁束機械
が2位相条列形に構成されている場合に両ステータモジュール14を相対的に回
動せねばならない角度に相当している。2位相条列形構成の場合、前記の周方向
距離は電気的に90゜であり、要するに32磁極形の場合、空間的には5.62
5゜に相当する。多位相条列形機械の場合この回転角度ずれは360゜/mであ
り、但しその場合mは、互いに接し合うステータモジュール14の個数であり、
かつ2よりも大であるとする。半割シェル31,32が互いに接し合っている場
合、フック41は、次のステータモジュール14のケーシング30の隣接半割シ
ェルの半径方向レセス43又は44内に係合しているので、両ステータモジュー
ル14は周方向で正確に位置決めされている。
【0030】 ケーシング30内におけるステータモジュール14の組付けは接合技術によっ
て次のようにして行われる。すなわち: 図9で下位半割シェル31に装備された1つの磁束帰路形成子25を例示した
ように、先ず一方の半割シェル31においてインナーリング33の全ての半径方
向溝37に磁束帰路形成子25が装備される。その後、リングコイル23(図1
)が、放射状ウェブ35に設けた周方向で整合する凹所39内に挿入される。次
いで他方の半割シェル32が、前組付けされた半割シェル31の上に載設され、
その際、半割シェル31から軸方向に突出する磁束帰路形成子25が、半割シェ
ル32の半径方向溝37内へ侵入する。それに続いて外側からステータヨーク2
4が、突出するフック41のフック基根部411を半径方向レセス42の基底に
当接させるまで半径方向溝36内へ挿嵌され、しかも前記当接と同時にオーバー
ラップラグ412が放射状ウェブ35の背面側にオーバーラップし、こうして両
半割シェル31,32を軸方向で互いに緊締する。両半割シェル31,32内に
おけるステータヨーク24の位置は、図9では下位半割シェル31における1ス
テータヨーク24について例示されている。
【0031】 単極式横断磁束機械が多位相条列形に構成されている場合、同じ方式で接合さ
れた第2のステータモジュール14の第2のケーシング30が第1のケーシング
30に装着され、その場合、すでに説明したようにステータヨーク24のフック
41は、第2ケーシング30の一方の半径方向レセス43又は44内に係合し、
かつステータモジュール14相互の電気的な90゜回動を保証する。全部で4つ
の半割シェル31,32の両方の外位半割シェル31,32には夫々、ロータ軸
13を支承するための軸受シールド45が固着される。該軸受シールド45の半
部が図12において斜視図で図示されている。このような2つの軸受シールド半
部が、フランジ部46によって半割シェル31,32のインナーリング33に固
着される。前記フランジ部46から直角に突出する軸受ブラケット47は、ロー
タ軸13(図1)用の回転軸受を収容する。
【0032】 既に述べたように単極式横断磁束機械の多位相条列形構造は、並列的に固定配
置されたステータモジュール14を軸整合させて配列し、かつ、ロータモジュー
ル15相互を固定角度だけ回動してロータ軸13上に配置するようにして実現す
ることもできる。この場合は、図11において2位相条列形構造について例示し
たように、軸方向で並列的に位置する複数のステータモジュール14のステータ
ヨーク24を、その横ウェブ域において、軸方向に延びるブリッジ48によって
互いに結合することも可能である。その場合、ブリッジ48によって結合された
ステータヨーク24は一体的な押抜き部品49として構成されている。両ステー
タヨーク24の互いに離反した方の両端部の両外面側に夫々1つの突出したフッ
ク41が配置されている。一体的な押抜き部品49は前組立の後に、4つの半割
シェル31,32における互いに整合する半径方向溝36内へ挿入され、しかも
ブリッジ48は、互いに接し合っている両半割シェル31,32の半径方向レセ
ス42内に入り込んでおり、かつ突出するフック41は、両方の外位半割シェル
31,32の放射状ウェブ35に、半径方向溝36から離反した方の背面側から
被さって係合する。
【0033】 図13には、中空軸態様として構成された16磁極形の単極式横断磁束機械用
のモジュールユニットが図示されている。該モジュールユニットもやはり1つの
ステータモジュール14と1つのロータモジュール15とから成っており、ステ
ータモジュール14とロータモジュール15は前記と同様に構成されているので
、図13では、同一の構成要素は同一の符号を付して図示した。図13に示した
実施例ではロータモジュール15は、中空軸50に捩れ不能に座着している。完
璧な単極式横断磁束機械は、図1の場合のように、2位相条列形に構成されてお
り、従って2個のステータモジュール14と、中空軸50上に並列配置された2
個のロータモジュール15とから成る2個のモジュールユニットを備えており、
しかも第2モジュールユニットのステータモジュール14又はロータモジュール
15はやはり第1モジュールユニットに対して90゜電気的に回動されている。
【0034】 単極式横断磁束機械のこのような中空軸態様は、例えば国際特許第WO 96
/00301号明細書に開示されているような、電気機械式車輪ブレーキ用の駆
動モータとして特に適している。該駆動モータによって駆動される回転/並進変
換伝動装置はその場合、中空軸50の内部に収容されているので、極度に小形構
造の車輪ブレーキが得られる。
【0035】 また図13に示した実施例の単極式横断磁束機械を、多位相条列形、例えば3
位相条列形に構成することも勿論可能ではあるが、電気機械式車輪ブレーキを収
容するために要する所要スペースの点で、2位相条列形の方がより有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2位相条列形・32磁極形の単極式横断磁束機械区分の部分的な概略斜視図で
ある。
【図2】 8磁極形の単極式横断磁束機械の1モジュールユニットの概略平面図である。
【図3】 図2のIII−III断面線に沿った断面図である。
【図4】 機能を説明するためにロータの1回転位置で示した2位相条列・8磁極形の単
極式横断磁束機械の概略平面図である。
【図5】 機能を説明するために図4とは異なったロータ回転位置で示した2位相条列・
8磁極形の単極式横断磁束機械の概略平面図である。
【図6】 2位相条列形の単極式横断磁束機械の2個のモジュールユニットのステータに
対する給電線図である。
【図7】 両ロータモジュールにおけるモーメント経過線図及びロータ軸の全モーメント
経過線図である。
【図8】 改変されたステータ巻線を有する1モジュールユニット区分の部分的な展開斜
視図である。
【図9】 単位相条列・32磁極形の単極式横断磁束機械用の、ステータモジュールを収
容するケーシングの分解斜視図である。
【図10】 図9に示したケーシングで使用するための1ステータヨークの平面図である。
【図11】 2位相条列形の単極式横断磁束機械用の互いに結合された軸方向で整合する2
つのステータヨークの平面図である。
【図12】 ロータ軸を回転支承するためにケーシングに固着すべき軸受シールド区分の部
分的斜視図である。
【図13】 中空軸形態として構成された16磁極形の単極式横断磁束機械の1モジュール
ユニット区分の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 機械ケーシング、 11 ステータ、 12 ロータ、 13
ロータ軸、 14 ステータモジュール、 15 ロータモジュール、
16,17 ロータリング、 18 永久磁石リング、 19 ロータ軸
線又はケーシング軸線、 20 磁束又は該磁束を表す矢印、 21 歯溝
、 22 歯、 23 リングコイル、 24 ステータヨーク、 25
,25′ 磁束帰路形成子、 26,27 矢印、 28 回転方向を示
す矢印、 29,30 軸方向凹設部、 31,32 半割シェル、 33
インナーリング、 34 アウターリング、 35 放射状ウェブ、
36,37 半径方向溝、 38 ケーシング軸線、 39 凹所、 4
0 空気通過口、 41 フック、 42 半径方向レセス、 43,4
4 半径方向レセス、 45 軸受シールド、 46 フランジ部、 4
7 軸受ブラケット、 48 ブリッジ、 49 一体的な押抜き部品、
50 中空軸、 241,242 ヨーク脚片、 243 横ウェブ、
244 自由端面、 251,252 短い脚片、 251′,252′
長い脚片、 253,253′ 横ウェブ、 341 リング区分、
411 フック基根部、 412 オーバーラップラグ、 τ 磁極ピッ
チ、 bZR ロータ歯幅、 bZS ステータヨーク及び磁束帰路形成子
の幅、 Θ ロータの回転位置又は回転角度、 Θ,Θ 回転角度、
M トルク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),BR,I N,JP,KR,US Fターム(参考) 5H002 AA02 AA09 AB01 AB06 AE04 AE06 AE07 AE08 5H603 AA01 AA15 BB01 BB09 BB12 CA01 CA05 CB02 CC02 CC14 CC17 CE05 5H621 BB07 GA04 GA10 GA12 GA14 HH01 5H622 AA04 CA02 CA10 CB04 CB05 PP10 【要約の続き】 磁化された永久磁石リング(18)とから成っている。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本のロータ軸線(19)を中心として回転可能なロータ(
    12)と前記ロータ軸線(19)に対して同心的なステータ(11)とを備えた
    単極式横断磁束機械であって、前記ロータ(12)が少なくとも1つのロータモ
    ジュール(15)を有し、該ロータモジュールが夫々、一定歯ピッチの歯列を有
    していて共軸に配置された2つの強磁性ロータリング(16,17)と、両ロー
    タリング(16,17)間に緊締されていて前記ロータ軸線(19)の方向に単
    極式に磁化された1つの永久磁石リング(18)とから構成されており、かつ前
    記ステータ(11)が、前記ロータモジュール(15)に対応配設された少なく
    とも1つのステータモジュール(14)を有し、該ステータモジュールが、前記
    ロータ軸線(19)に対して共軸に配置されたリングコイル(23;23′)と
    、該リングコイルに被さる複数のU形ステータヨーク(24)とから成り、該ス
    テータヨークが、前記歯ピッチに相当するピッチで1つのケーシング(10)に
    固着されている形式のものにおいて、ロータリング(16,17)の歯列が専ら
    、ロータ軸線(19)から離反した、ロータリング(16,17)の外周に沿っ
    て設けられており、ステータヨーク(24)が、該ステータヨーク(24)の一
    方のヨーク脚片(241)を一方のロータリング(16)に対して、かつ前記ス
    テータヨーク(24)の他方のヨーク脚片(242)を他方のロータリング(1
    7)に対して、夫々半径方向ギャップ間隔をもって対置させるようにステータモ
    ジュール(14)内に配置されており、かつ、ロータ(12)の回転方向で相前
    後するステータヨーク(24)間に夫々1つの磁束帰路形成子(25;25′)
    が配置されており、該磁束帰路形成子が軸方向では両ロータリング(16,17
    )にわたって延びかつ該ロータリングに対して半径方向ギャップ間隔をもって対
    置していることを特徴とする、単極式横断磁束機械。
  2. 【請求項2】 ロータ(12)が2つの等しいロータモジュール(15)を
    、かつステータ(11)が2つの等しいステータモジュール(14)を有してお
    り、該ステータモジュール(14)が軸方向で並列的に1つのケーシング(10
    )内に、かつ前記ロータモジュール(15)は軸方向で並列的に1本のロータ軸
    (13)上に、夫々相互関係を維持して固着されており、しかも前記のステータ
    モジュール(14)又はロータモジュール(15)が夫々90゜だけ電気的に相
    対的に回動されている、請求項1記載の単極式横断磁束機械。
  3. 【請求項3】 ロータ(12)がm個のロータモジュール(15)を、かつ
    ステータ(11)がm個のステータモジュール(14)を有し、該ステータモジ
    ュール(14)が軸方向で並列的に1つのケーシング(10)内に、かつ前記ロ
    ータモジュール(15)は軸方向で並列的に1本のロータ軸(13)上に夫々相
    互関係を維持して固着されており、しかも前記ステータモジュール(14)又は
    ロータモジュール(15)が夫々360゜/mの角度分だけ電気的にずらされて
    おり、その場合mは整数でありかつ2よりも大である、請求項1記載の単極式横
    断磁束機械。
  4. 【請求項4】 ステータヨーク(24)及び磁束帰路形成子(25;25′
    )並びにロータリング(16,17)が成層板から成っている、請求項1から3
    までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  5. 【請求項5】 磁束帰路形成子(25;25′)がステータヨーク(24)
    に対して磁極ピッチ1つ分だけずらして配置されている、請求項1から4までの
    いずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  6. 【請求項6】 ステータヨーク(24)とロータリング(16,17)との
    間の半径方向ギャップ間隔と、磁束帰路形成子(25;25′)とロータリング
    (16,17)との間の半径方向ギャップ間隔が等しい大きさに設計されている
    、請求項1から5までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  7. 【請求項7】 ステータヨーク(24)のヨーク脚片(241,242)の
    自由端面(244)が、少なくともロータリング(16,17)に等しい軸方向
    幅を有し、殊に該ロータリングの片側又は両側を超えて張出している、請求項1
    から6までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  8. 【請求項8】 ステータヨーク(24)の幅と磁束帰路形成子(25;25
    ′)の幅が、それぞれ回転方向で測定してほぼ等しい大きさである、請求項1か
    ら7までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  9. 【請求項9】 ロータリング(16,17)における歯(22)の歯幅(bZR )と、ステータヨーク(24)及び磁束帰路形成子(25)の幅(bZS
    との比が、それぞれ回転方向で見て1より大で2よりも小に、殊に1.5に等し
    くか1.5よりも小に選ばれている、請求項1から8までのいずれか1項記載の
    単極式横断磁束機械。
  10. 【請求項10】 磁束帰路形成子(25)が、夫々1つのロータリング(1
    6,17)に半径方向で対置する2本の短い脚片(251,252)と、この短
    い両脚片を互いに結合する1本の横ウェブ(253)とから成るC形形状を有し
    ており、前記横ウェブが、円形に形成されたリングコイル(23)の、ロータ軸
    線(19)寄りの内面側で、ロータ軸線(19)に対して平行に延びている、請
    求項1から9までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  11. 【請求項11】 磁束帰路形成子(25′)が、夫々1つのロータリング(
    16,17)に半径方向で対置する2本の長い脚片(251′,252′)と、
    この長い両脚片を互いに結合してロータ軸線(19)に対して平行に延びる横ウ
    ェブ(253′)とから成るU形形状を有しており、かつステータモジュール(
    14)のリングコイル(23′)が半径方向平面内で、ロータ軸線(19)に対
    して点対称的に蛇行状に成形されており、しかも前記リングコイルが順次交互に
    、1つのステータ(24)のヨーク脚片(241,242)間を通り、次いでロ
    ータ軸線(19)から離反した方の、1つの磁束帰路形成子(25′)の横ウェ
    ブ(253′)の外面側を超えて延びるように成形されている、請求項1から9
    までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  12. 【請求項12】 ステータヨーク(24)及び磁束帰路形成子(25′)が
    等しく構成されている、請求項11記載の単極式横断磁束機械。
  13. 【請求項13】 磁束帰路形成子(25;25′)の脚片(251,252
    ;251′,252′)の自由端面(254;254′)がロータリング(16
    ,17)に少なくとも等しい軸方向幅を有し、殊に該ロータリングの片側又は両
    側を超えて張出している、請求項10から12までのいずれか1項記載の単極式
    横断磁束機械。
  14. 【請求項14】 ステータモジュール(14)が双極式にロータ(12)の
    回転角度(Θ)に関連して電流パルスで負荷され、かつステータモジュール(1
    4)における電流パルスが、2個のステータモジュール(14)の場合には90
    ゜だけ、m個のステータモジュール(14)の場合には360゜/mだけ相互に
    移相されており、その場合mは整数であって2よりも大である、請求項1から1
    3までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  15. 【請求項15】 各ステータモジュール(14)が、2つの半割シェル(3
    1,32)から成るケーシング(30)内に収容されており、前記の両半割シェ
    ルが等しく構成されかつ鏡面対称的に互いに突合わされており、かつ、一側では
    ステータヨーク(24)を、他側では磁束帰路形成子(25)を挿嵌するために
    軸方向で互いに整合して設けられた半径方向溝(36,37)並びに、リングコ
    イル(23)を受容するために鏡面対称的に互いに対置されていてケーシング軸
    線(38)に対して同心的に設けられた凹所(39)を有している、請求項1か
    ら14までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  16. 【請求項16】 各半割シェル(31,32)が、インナーリング(33)
    と、該インナーリングに対して同心的なアウターリング(34)と、前記のイン
    ナーリング及びアウターリング相互を一体的に結合した複数の放射状ウェブ(3
    5)とから成るラチス形構造を有しており、かつ磁束帰路形成子(25)を受容
    する複数の半径方向溝(37)が前記インナーリング(33)内に穿設されてお
    り、かつステータヨーク(24)を受容する半径方向溝(36)がインナーリン
    グ(33)、放射状ウェブ(35)及びアウターリング(34)にわたって延在
    している、請求項15記載の単極式横断磁束機械。
  17. 【請求項17】 リングコイル(23)用の凹所(39)が放射状ウェブ(
    35)内に穿設されている、請求項16記載の単極式横断磁束機械。
  18. 【請求項18】 ステータヨーク(24)と、該ステータヨークを受容する
    半径方向溝(36)が互いに適合されており、ステータヨーク(24)及び磁束
    帰路形成子(25)を半径方向溝(36,37)内に挿嵌した場合に両半割シェ
    ル(31,32)が相接して半径方向及び軸方向でずれ不能に固定的に位置決め
    されている、請求項15から17までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械
  19. 【請求項19】 半径方向溝(36,37)の幅が、ステータヨーク(24
    )及び磁束帰路形成子(25)の厚さに適合されており、かつ前記半径方向溝(
    36,37)の軸方向深さが、ステータヨーク(24)及び磁束帰路形成子(2
    5)の軸方向幅の1/2よりも僅かに大きく設計されている、請求項18記載の
    単極式横断磁束機械。
  20. 【請求項20】 ステータヨーク(24)がその横ウェブ(243)の両側
    に夫々1つの突出するフック(41)を有し、該フックが、半径方向溝(36)
    内にステータヨーク(24)を挿嵌した場合に、両半割シェル(31,32)の
    放射状ウェブ(35)に、前記半径方向溝(36)から離反した方の背面側で係
    合式にオーバーラップする、請求項18又は19記載の単極式横断磁束機械。
  21. 【請求項21】 複数のロータモジュール(15)が軸方向で整合してロー
    タ軸(13)上に配置されており、かつ複数のステータモジュール(14)が相
    互に固定角度分だけ回動されている形式の、多位相条列形構造の単極式横断磁束
    機械において、放射状ウェブ(35)間で延びている、半割シェル(31,32
    )のアウターリング(34)のリング区分(341)内に、半径方向溝(36)
    から離反した方の半割シェル(31)の外面側を起点として、2つの相互に隔た
    った半径方向レセス(42,43)が穿設されており、該半径方向レセスの周方
    向幅が、ステータヨーク(24)において突出しているフック(41)の幅に等
    しく、前記半径方向レセスの半径方向深さが、前記フック(41)の軸方向寸法
    に等しく、かつ一方の半径方向レセス(43)が、1つのステータヨーク(24
    )用の後続する半径方向溝(36)に対して固定回転角度分だけずらして、また
    他方の半径方向レセス(44)が、1つのステータヨーク(24)用の先行する
    半径方向溝(36)に対して前記と等しい固定回転角度分だけずらして配置され
    ている、請求項20記載の単極式横断磁束機械。
  22. 【請求項22】 複数のステータモジュール(14)が軸方向で整合してお
    り、かつ複数のロータモジュール(15)が相互に固定角度分だけ回動されてロ
    ータ軸(13)上に配置されている形式の、多位相条列形構造の単極式横断磁束
    機械において、軸方向で並列的に位置している複数のステータモジュール(14
    )のステータヨーク(24)がその横ウェブ域において、軸方向に延びるブリッ
    ジ(48)によって互いに結合されており、互いに結合されたステータヨーク(
    24)の両外位ステータヨークはその各外面側に、横ウェブ(243)から突出
    するフック(41)を有し、該フックが、前記ステータヨーク(24)を半径方
    向溝(36)内へ挿嵌した場合に、両外位の半割シェル(31,32)の放射状
    ウェブ(35)に、半径方向溝(36)から離反した方の背面側でオーバーラッ
    プして係合する、請求項18又は19記載の単極式横断磁束機械。
  23. 【請求項23】 ブリッジ(48)を介して互いに結合された両ステータヨ
    ーク(24)が、一体的な押抜き部品(49)として構成されている、請求項2
    2記載の単極式横断磁束機械。
  24. 【請求項24】 アウターリング(34)内に位置する各半径方向溝(36
    )の端部の溝底内に、半径方向レセス(42)が穿設されており、該半径方向レ
    セスの半径方向深さが、ステータヨーク(24)を位置正しく前記半径方向溝(
    36)内へ挿嵌した場合に、横ウェブ(243)で突出するフック(41)のフ
    ック基根部(411)を、インナーリング(33)の方に向いた下縁でもって、
    半径方向レセス(42)の基底内に当接させるように設計されている、請求項2
    0から23までのいずれか1項記載の単極式横断磁束機械。
  25. 【請求項25】 ロータ軸(13)を回転支承するために2つの軸受シール
    ド(45)が、両外位の半割シェル(31,32)に装着されており、前記軸受
    シールドがフランジ部(46)でもって前記半割シェル(31,32)上に固着
    されており、かつ前記フランジ部から突出する共軸の軸受ブラケット(47)内
    に前記ロータ軸(13)を受容している、請求項15から24までのいずれか1
    項記載の単極式横断磁束機械。
  26. 【請求項26】 少なくとも1つのロータモジュール(15)が1本の中空
    軸(50)上に捩れ不能に配置されている、請求項1から25までのいずれか1
    項記載の単極式横断磁束機械。
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