JP2003531632A - グルカゴンアンタゴニスト - Google Patents

グルカゴンアンタゴニスト

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JP2003531632A
JP2003531632A JP2001580951A JP2001580951A JP2003531632A JP 2003531632 A JP2003531632 A JP 2003531632A JP 2001580951 A JP2001580951 A JP 2001580951A JP 2001580951 A JP2001580951 A JP 2001580951A JP 2003531632 A JP2003531632 A JP 2003531632A
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JP2001580951A
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マーシヤル,ウイリアム・エス
スターク,ケビン・リー
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アムジエン・インコーポレーテツド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、グルカゴンの活性に拮抗する治療剤に関する。本発明によれば、本発明の化合物は、A.グルカゴンアンタゴニストドメイン、好ましくは配列番号7のアミノ酸配列、またはファージディスプレイ、RNA−ペプチドスクリーニングもしくは他の技術によってそれに由来する配列、およびB.ポリマー(例えば、PEGもしくはデキストラン)またはFcドメインなどのビヒクル(Fcドメインが好ましい)を含む。この場合、ビヒクルはグルカゴンアンタゴニストドメインに共有結合的に結合している。ビヒクルおよびグルカゴンアンタゴニストドメインは、グルカゴンアンタゴニストドメインのN末端またはC末端を介して結合させることができる。好ましいビヒクルはFcドメインであり、好ましいFcドメインはIgGのFcドメインである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) グルカゴンアンタゴニスト活性を有する組換え治療剤または修飾された治療剤
が求められている。
【0002】 組換えタンパク質および修飾タンパク質は新しく現れた種類の治療剤である。
タンパク質治療剤の有用な修飾には、抗体の「Fc」ドメインとの組合せ、およ
びポリエチレングリコール(PEG)およびデキストランなどのポリマーに対す
る連結が挙げられる。そのような修飾が、米国特許出願第09/428,082
号、PCT出願WO99/25044の「治療剤としての修飾ペプチド」と題す
る特許明細書において詳しく議論されている(これら全体が参照によりここに組
み込まれる)。
【0003】 治療剤の開発に対する非常に異なるアプローチとして、ペプチドライブラリー
スクリーニングがある。タンパク質リガンドとその受容体との相互作用は比較的
大きな接触面でしばしば生じる。しかし、ヒト成長ホルモンおよびその受容体に
ついて明らかにされているように、接触面における数個の重要な残基のみが結合
エネルギーの大部分に寄与しているだけである(CLACKSON他(1995
)、SCIENCE、267:383〜6)。タンパク質リガンドのバルク部分
は、単に、正しいトポロジーで結合エピトープを提示しているだけであり、また
は結合に関連しない機能をもたらしているだけである。従って、単に「ペプチド
」長(2個から40個のアミノ酸)にすぎない分子が所与の大きなタンパク質リ
ガンドの受容体タンパク質に結合することができる。そのようなペプチドは、大
きなタンパク質リガンドの生物活性を模倣することができ(「ペプチドアゴニス
ト」)、あるいは競合的な結合により大きいタンパク質リガンドの生物活性を阻
害することができる(「ペプチドアンタゴニスト」)。
【0004】 ファージディスプレイペプチドライブラリーが、そのようなペプチドアゴニス
トおよびペプチドアンタゴニストを同定する際の強力な方法として現れた。例え
ば、SCOTT他(1990)、SCIENCE249:386;DEVLIN
他(1990)、SCIENCE249:404;米国特許第5,223,40
9号(1993年6月29日発行);米国特許第5,733,731号(199
8年3月31日発行);米国特許第5,498,530号(1996年3月12
日発行);米国特許第5,432,018号(1995年7月11日発行);米
国特許第5,338,665号(1994年8月16日発行);米国特許第5,
922,545号(1999年7月13日発行);WO96/40987(19
96年12月19日公開);およびWO98/15833(1998年4月16
日公開)を参照のこと(これらそれぞれの全体が参照によりここに組み込まれる
)。そのようなライブラリーでは、ランダムなペプチド配列が、繊維状ファージ
のコートタンパク質との融合によって提示される。提示されたペプチドは、通常
受容体の抗体固定化細胞外ドメインに対する親和性により溶出される。保持され
たファージは、親和性精製および再増殖を連続的に繰り返すことによって濃縮す
ることができる。最も良く結合しているペプチドを配列決定して、1つまたはそ
れ以上の構造的に関連したペプチドファミリーにおいて重要な残基を同定するこ
とができる。例えば、CWIRLA他(1997)、SCIENCE276:1
696〜9を参照のこと(この論文では、2つの異なるファミリーが同定された
)。そのようなペプチド配列はまた、どの残基が、アラニン走査によってまたは
DNAレベルでの変異法によって安全に置換できるかを示唆しよう。変異誘発ラ
イブラリーを作製し、探索して、最も良い結合体の配列をさらに最適化すること
ができる(LOWMAN(1997)、ANN.REV.BIOPHYS.BI
OMOL.STRUCT.26:401〜24)。
【0005】 可溶性ペプチド混合物のスクリーニングに対する別の生物学的方法では、有利
な治療的性質を有するペプチドを探すために、酵母が発現および分泌のために使
用されている(SMITH他(1993)、MOL.PHARMACOL.43
:741〜8)。以降、この方法および関連する方法は「酵母に基づくスクリー
ニング」として示される。
【0006】 さらに、他の様々な方法がペプチド研究においてファージディスプレイと競合
している。ペプチドライブラリーが、Lacリプレッサーのカルボキシル末端に
融合され、大腸菌で発現させることができる。大腸菌に基づく別の方法は、ペプ
チドグリカン結合リポタンパク質(PAL)と融合させることにより細胞の外膜
における提示を可能にする。以降、これらの方法および関連する方法はまとめて
「大腸菌ディスプレイ」として示される。別の方法では、ランダムRNAの翻訳
がリボソーム放出の前に停止させられ、これにより、ペプチドと会合したRNA
が依然結合しているポリペプチドライブラリーが得られる。以降、この方法およ
び関連する方法はまとめて「リボソームディスプレイ」として示される。他の方
法では、RNAに結合しているペプチドが用いられる;例えば、PRO融合技術
(PHYLOS,INC.)。例えば、ROBERTS&SZOSTAK(19
97)、PROC.NATL.ACAD.SCI.USA、94:12297〜
303を参照のこと。以降、この方法および関連する方法はまとめて「RNA−
ペプチドスクリーニング」として示される。ペプチドがポリエチレン製ロッドま
たは溶媒透過性樹脂などの安定な非生物学的材料に固定化されている化学的に得
られたペプチドライブラリーが開発されている。別の化学的に得られたペプチド
ライブラリーでは、フォトリソグラフィーが、ガラス製スライドガラスに固定化
されたペプチドを走査するために使用されている。以降、これらの方法および関
連する方法はまとめて「化学ペプチドスクリーニング」として示される。化学ペ
プチドスクリーニングは、D−アミノ酸および他の非天然アナログならびに非ペ
プチドエレメントの使用を可能にするという点で好都合であり得る。生物学的方
法および化学的方法の両方が、WELLS&LOWMAN(1992)、CUR
R.OPIN.BIOTECHNOL.3:355〜62に総説されている。
【0007】 知られている生物活性ペプチドの場合には、有利な治療的性質を有するペプチ
ドリガンドの合理化設計を成し遂げることができる。そのような方法では、ペプ
チド配列に対する様々な変化が段階的に作製され、ペプチドの生物活性または予
想され得る生物物理的性質(例えば、溶液構造)に対する置換の影響が決定され
る。以降、これらの方法および関連する方法はまとめて「合理化設計」として示
される。1つのそのような技術において、1つの残基が1度にアラニンで置換さ
れている一連のペプチドが作製される。この技術は一般には「アラニンウォーク
」または「アラニン走査」と呼ばれている。2つの残基(連続した残基または離
れた位置にある残基)が置換された場合には、「二重アラニンウォーク」と呼ば
れている。生じたアミノ酸置換体は、有利な治療的性質を有する新しいペプチド
実体を得るために、単独で、または組み合わせて使用することができる。
【0008】 タンパク質−タンパク質相互作用の構造的分析もまた、大きいタンパク質リガ
ンドの結合活性を模倣するペプチドを提案するために使用することができる。そ
のような分析では、結晶構造により、大きいタンパク質リガンドの非常に重要な
残基の正体および相対的な配向が提案され、これから、ペプチドを設計すること
ができる。例えば、TAKASAKI他(1997)、NATURE BIOT
ECH.15:1266〜70を参照のこと。以降、これらの方法および関連す
る方法は「タンパク質構造解析」として示される。これらの分析的方法はまた、
受容体タンパク質と、ファージディスプレイにより選択されたペプチドとの相互
作用を調べるために使用することができ、これにより、ペプチドのさらなる改変
が、結合親和性を増大させるために提案され得る。
【0009】 概念的には、任意のタンパク質のペプチド模倣体またはペプチドアンタゴニス
トを、上記に述べられたファージディスプレイ、RNA−ペプチドスクリーニン
グ、酵母に基づくスクリーニング、合理化設計および他の方法を使用して発見す
ることができる。
【0010】 (発明の概要) 本発明は、好都合な薬理学的特性(例えば、半減期)とともにグルカゴンアン
タゴニスト活性を有する治療剤に関する。本発明によれば、そのような化合物は
下記を含む: a)グルカゴンアゴニスト活性を好ましくはまたはまったく有しないグルカゴ
ンアンタゴニストドメイン、または上記に述べられた合理化設計、酵母に基づく
スクリーニング、ファージディスプレイ、RNA−ペプチドスクリーニングもし
くはそれ以外の技術によってそれらから誘導された配列、および b)ポリマー(例えば、PEGまたはデキストラン)またはFcドメインなど
のビヒクル(Fcドメインが好ましい)。 この場合、ビヒクルはグルカゴンアンタゴニストドメインに共有結合的に結合し
ている。ビヒクルとグルカゴンアンタゴニストドメインとは、下記においてさら
に記載されるように、グルカゴンアンタゴニストドメインのN末端またはC末端
を介して連結することができる。好ましいビヒクルはFcドメインであり、好ま
しいFcドメインはIgGのFcドメインである。好ましいグルカゴンアンタゴ
ニストドメインは、下記の表1に記載されるアミノ酸配列を含む。グルカゴンア
ンタゴニストドメインは、上記に述べられた合理化設計、酵母に基づくスクリー
ニング、合理化設計、タンパク質構造解析、ファージディスプレイ、RNA−ペ
プチドスクリーニングおよびそれ以外の技術により作製することができる。
【0011】 さらに、本発明によれば、グルカゴンアンタゴニスト活性を有する治療剤を作
製するための方法が提供される。この方法は、 a.グルカゴンアンタゴニスト活性を有する少なくとも1つのペプチドを選択
すること、および b.前記ペプチドをビヒクルに共有結合的に連結すること を含む。
【0012】 好ましいビヒクルはFcドメインである。工程(a)は、好ましくは、下記の
表1のペプチド配列からの選択によって、または本明細書中に述べられているフ
ァージディスプレイ合理化設計、酵母に基づくスクリーニング、合理化設計、タ
ンパク質構造解析、RNA−ペプチドスクリーニングもしくはそれ以外の技術か
ら選択することによって行われる。
【0013】 本発明の化合物は、標準的な合成方法、組換えDNA技術、またはペプチドお
よび融合タンパク質を調製する任意の他の方法によって調製することができる。
非天然アミノ酸は標準的な組換えDNA技術によって発現させることができない
が、それらの調製技術はこの分野では知られている。非ペプチド部分を含む本発
明の化合物は、適用できる場合には標準的なペプチド化学反応に加えて、標準的
な有機化学反応によって合成することができる。
【0014】 本発明の化合物について考えられる主要な使用は治療剤または予防剤としてで
ある。ビヒクルが連結されているペプチドは、妥当な治療量で天然のリガンドと
比肩し得る活性を有し得る。
【0015】 本発明の化合物は、適切な薬学的キャリア物質と配合して、それを必要とする
ヒト(または他の哺乳動物)などの患者に効果的な量を投与することによって治
療目的または予防目的のために使用することができる。他の関連する局面もまた
本発明に含まれる。
【0016】 本発明の多くのさらなる局面および利点が、本発明の図面および詳細な説明を
検討したときに明らかになろう。
【0017】 (図面の簡単な説明) 図1は、IgG1抗体に由来し得る例示的なFc二量体を示す。図中の「Fc
」は、本明細書中の「Fcドメイン」の意味に含まれるFc変異体のいずれかを
表す。「X」および「X」は、本明細書中上記に定義されるようなペプチド
またはリンカー−ペプチド組合せを表す。具体的な二量体を下記に示す: A、D:1つのジスルフィド結合を有する二量体。IgG1抗体は、通常、定
常ドメインと可変ドメインとの間のヒンジ領域に2つのジスルフィド結合を有す
る。図1Aおよび図1DのFcドメインは、2つのジスルフィド結合部位間の短
縮化によって、またはシステイン残基を非反応性残基(例えば、アラニン)で置
換することによって得ることができる。図1Aでは、Fcドメインがペプチドの
アミノ末端で連結され、図1Dでは、カルボキシル末端で連結されている。 B、E:2つのジスルフィド結合を有する二量体。このFcドメインは、Fc
ドメイン鎖内の両方のシステイン残基を保持するように元の抗体を短縮化するこ
とによって、またはそのようなFcドメインをコードする配列を含む構築物から
発現させることによって得ることができる。図1Bでは、Fcドメインがペプチ
ドのアミノ末端で連結され、図1Eでは、カルボキシル末端で連結される。 C、F:共有結合を有しない二量体。このFcドメインは、短縮化または置換
のいずれかによるシステイン残基の除去によって得ることができる。そのシステ
イン残基と、宿主細胞に存在する他のタンパク質のシステイン残基との反応によ
って生じる不純物を避けるためにシステイン残基を除去することができる。Fc
ドメインを非共有結合的に結合させることは、二量体を保持するには十分である
。 他の二量体を、異なるタイプの抗体(例えば、IgG2、IgM)に由来する
Fcドメインを使用することによって形成させることができる。
【0018】 図2は、本発明において使用され得るヒトIgG1のFcの例示的な核酸配列
およびアミノ酸配列(それぞれ、配列番号1および2)を示す。
【0019】 (発明の詳細な説明) 用語の定義 本明細書中で使用される用語は、特定の場合に別途限定されない限り、下記の
ように定義される。
【0020】 用語「含む」は、化合物が、所与配列のN末端またはC末端のいずれかまたは
その両方でさらなるアミノ酸を含み得ることを意味する。当然のことではあるが
、これらのさらなるアミノ酸は化合物の活性を大きく妨害してならない。
【0021】 用語「酸性残基」は、酸性基を含む側鎖を有するD型またはL型のアミノ酸残
基を示す。例示的な酸性残基にはDおよびEが含まれる。
【0022】 用語「芳香族残基」は、芳香族基を含む側鎖を有するD型またはL型のアミノ
酸残基を示す。例示的な芳香族残基には、F、YおよびWが含まれる。
【0023】 用語「塩基性残基」は、塩基性基を含む側鎖を有するD型またはL型のアミノ
酸残基を示す。例示的な塩基性残基には、H、KおよびRが含まれる。
【0024】 用語「親水性残基」は、極性基を含む側鎖を有する、D型またはL型のアミノ
酸残基を示す。例示的な親水性残基には、C、S、T、NおよびQが含まれる。
【0025】 用語「非機能性残基」は、酸性基または塩基性基または芳香族基を有しない側
鎖を有するD型またはL型のアミノ酸残基を示す。例示的な非機能性アミノ酸残
基には、M、G、A、V、I、Lおよびノルロイシン(Nle)が含まれる。
【0026】 用語「ビヒクル」は、治療タンパク質の分解を妨げ、かつ/またはその半減期
を増大させ、その毒性を低下させ、その免疫原性を低下させ、もしくはその生物
学的活性を増大させる分子を示す。例示的なビヒクルには、Fcドメイン(これ
が好ましい)ならびに直鎖状ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PE
G)、ポリリシン、デキストランなど);分枝鎖ポリマー(例えば、米国特許第
4,298,872号(DENKENWALTER他、1981年9月15日発
行);同第5,229,490号(TAM、1993年7月20日発行);国際
特許出願公開WO93/21259(FRECHET他、1993年10月28
日公開)を参照のこと);脂質;コレステロール基(ステロイドなど);炭水化
物またはオリゴ糖(例えば、デキストラン);あるいはサルベージ受容体に結合
する任意の天然または合成されたタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドが含
まれる。様々なビヒクルが下記においてさらに記載される。
【0027】 用語「天然Fc」は、単量体形態または多量体形態であるかにかかわらず、抗
体全体の消化から生じる抗原非結合性フラグメントの配列を含む分子または配列
を示す。天然Fcの元の免疫グロブリン源は、好ましくはヒト起源であり、その
ような免疫グロブリンのいずれかであり得るが、IgG1およびIgG2が好ま
しい。天然Fc’は、共有結合(すなわち、ジスルフィド結合)または非共有結
合による結合によって二量体形態または多量体形態に連結され得る単量体ポリペ
プチドから構成される。天然Fc分子の単量体サブユニット間の分子間ジスルフ
ィド結合の数は、クラス(例えば、IgG、IgA、IgE)またはサブクラス
(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgA1、IgGA2)に依存して
1から4まで変化する。天然Fcの一例として、IgGのパパイン消化から生じ
るジスルフィド結合した二量体が挙げられる(ELLISON他(1992)、
NUCLEIC ACIDS RES.10:4071〜9を参照のこと)。本
明細書中で使用される用語「天然Fc」は、単量体形態、二量体形態および多量
体形態に対して適用される。
【0028】 用語「Fc変異体」は、天然Fcから改変されるが、依然してサルベージ受容
体FcRnに対する結合部位を含む分子または配列を示す。国際出願WO97/
34631(1997年9月25日公開)およびWO96/32478(これら
の全体が参照によりここに組み込まれる)には、例示的なFc変異体と、これら
とサルベージ受容体との相互作用が記載されている。従って、用語「Fc変異体
」は、非ヒトの天然Fcに由来するヒト化された分子または配列を含む。さらに
、天然Fcは、除かれ得る部位を含む。そのような部位は、本発明の融合分子に
は必要ない構造的特徴または生物学的活性をもたらしているからである。従って
、用語「Fc変異体」は、(1)ジスルフィド結合の形成、(2)選択された宿
主細胞との不適合性、(3)選択された宿主細胞における発現時のN末端の不均
一性、(4)グリコシル化、(5)補体との相互作用、(6)サルベージ受容体
以外のFc受容体に対する結合、または(7)抗体依存性細胞性細胞傷害(AD
CC)に影響を及ぼすか、またはそれらに関与する1つ以上の天然Fc部位また
は天然Fc残基を有しない分子または配列を含む。様々なFc変異体が下記にお
いてさらに詳しく記載される。
【0029】 用語「Fcドメイン」は、上記に定義されるような天然FcおよびFc変異体
の分子および配列を包含する。Fc変異体および天然Fc’の場合のように、用
語「Fcドメイン」には、抗体全体から消化されるか、または他の手段によって
産生されるかにかかわらず、単量体形態または多量体形態にある分子が含まれる
【0030】 FcドメインまたはFcドメインを含む分子に適用される用語「多量体」は、
2つ以上のポリペプチド鎖が、共有結合的に、組換え的に、または共有結合的相
互作用および非共有結合的相互作用の両方によって結合している分子を示す。I
gG分子は典型的には二量体を形成し、IgMは五量体を形成し、IgDは二量
体を形成し、IgAは単量体、二量体、三量体または四量体を形成する。多量体
は、Fcの天然IgG源の配列および得られる活性を利用することによって、ま
たはそのような天然Fcを(下記に明らかにされるように)誘導体化することに
よって形成させることができる。
【0031】 FcドメインまたはFcドメインを含む分子に適用される用語「二量体」は、
2つのポリペプチド鎖が共有結合的または非共有結合的に結合している分子を示
す。例えば、本発明の範囲に含まれる例示的な二量体は、図1に示される通りで
ある。
【0032】 用語「誘導体化する」および用語「誘導体」または用語「誘導体化された」は
、(1)化合物が環状部分を有する;例えば、化合物内のシステイン残基間を架
橋する;(2)化合物が架橋されるか、または架橋部位を有する;例えば、化合
物がシステイン残基を有し、従って、架橋した二量体を培養またはインビボで形
成する;(3)1つ以上のペプチド結合が非ペプチド結合によって置換される;
(4)N末端が、−NRR、NRC(O)R、−NRC(O)OR、−N
RS(O)、−NHC(O)NHR、スクシンイミド基、または置換もし
くは非置換のベンジルオキシカルボニル−NH−(式中、RおよびRおよび環
置換基は本明細書中上記に定義されている通りである)によって置換される;(
5)c末端が、−C(O)Rまたは−NR(式中、R、RおよびR
は本明細書中後に定義されている通りである)によって置換される;および(
6)個々のアミノ酸部分が、選択された側鎖または末端残基と反応し得る処理に
よって修飾されている化合物である、プロセスおよび得られた化合物をそれぞれ
含む。様々な誘導体が下記においてさらに記載される。
【0033】 用語「ペプチド」は、3個から75個のアミノ酸からなる分子を示し、5個か
ら60個のアミノ酸からなる分子が好ましい。例示的なペプチドには、知られて
いるグルカゴンアンタゴニスト、グルカゴンの1つ以上の残基がランダム化され
ているペプチド、またはランダム化された配列を含むペプチドが含まれる。
【0034】 用語「ランダム化(された)」は、ペプチド配列を示すために使用される場合
には、(例えば、ファージディスプレイ法またはRNA−ペプチドスクリーニン
グにより選択される)完全にランダムな配列、および天然に存在する分子の1つ
以上の残基が、天然に存在する分子においてその位置に現れないアミノ酸残基に
よって置換されている配列をいう。ペプチド配列を同定するための例示的な方法
には、ファージディスプレイ、大腸菌ディスプレイ、リボソームディスプレイ、
酵母分泌、RNA−ペプチドスクリーニング、化学スクリーニングなどが含まれ
る。
【0035】 用語「グルカゴンアンタゴニスト」は、グルカゴン受容体に結合し、グルカゴ
ンの活性を阻害することができる分子を示す。
【0036】 さらに、本発明の化合物の生理学的に受容可能な塩もまた本発明に含まれる。
用語「生理学的に受容可能な塩」は、薬学的に受容可能であることが知られてい
る任意の塩、または薬学的に受容可能であることが後に発見される任意の塩を示
す。いくつかの具体的な例には、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ハロゲン化水素
酸塩(塩酸塩および臭化水素酸塩など)、硫酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グリ
コール酸塩およびシュウ酸塩がある。
【0037】 化合物の構造 概論。グルカゴン結合性の様々なアミノ酸配列が、CONNELL(1999
)、EXP.OPIN.THER.PATENTS、9(6):701〜709
;UNSON他(1994)、J.BIOL.CHEM.269(17):12
548〜51;SMITH他(1993)、MOL.PHARMACOL.43
:741〜8に記載されている。これらの参考文献はそれぞれその全体が参照に
よりここに組み込まれる。
【0038】 本発明者らにより、特に好ましい知られている配列が同定された。これらの配
列は、ペプチドの結合親和性を維持しながら、またはペプチドの結合親和性を改
善さえしながら、1つまたは複数のアミノ酸を変化させることができる上記に述
べられた技術によってランダム化することができる。
【0039】 本発明に従って調製される組成物において、ペプチドは、ペプチドのN末端ま
たはC末端を介してビヒクルに結合させることができる。従って、本発明のビヒ
クル−ペプチド分子は下記の式Iによって表すことができる: 式I (A−F−(Ab 式中、 Fはビヒクル(好ましくはFcドメイン)であり、 AおよびAはそれぞれが独立に、−(Lc−P、−(Lc−P −(Ld−P、−(Lc−P−(Ld−P−(Le−P
よび−(Lc−P−(Ld−P−(Le−P−(Lf−P から選択され、 P、P、PおよびPはそれぞれが独立してグルカゴンアンタゴニスト
ドメインの配列であり、 L、L、LおよびLはそれぞれが独立してリンカーであり、そして A、B、C、D、EおよびFはそれぞれが独立して0または1であるが、Aお
よびBの少なくとも1つは1である。
【0040】 例えば、化合物Iは下記を含む: 式II: A−F およびその多量体の好ましい化合物(式中、FはFcドメインであり、A
C末端で結合している); 式III: F−A およびその多量体の好ましい化合物(式中、FはFcドメインであり、A
N末端で結合している); 式IV: F−(Lc−P およびその多量体の好ましい化合物(式中、FはFcドメインであり、−(Lc−PのN末端で結合している);および 式V: F−(Lc−P−(Ld−P およびその多量体の好ましい化合物(式中、FはFcドメインであり、−L −P−L−PのN末端で結合している)。
【0041】 ペプチド。多数のペプチドを本発明において使用することができる。ペプチド
は、天然に存在するタンパク質の配列の一部を含むことができ、または天然に存
在するタンパク質の配列に由来するランダム化された配列、もしくは完全にラン
ダム化された配列であってもよい。特に、ファージディスプレイ、酵母に基づく
スクリーニング、およびRNA−ペプチドスクリーニングは、本発明において使
用されるペプチドを作製する際に有用である。
【0042】 特に注目されるグルカゴンアンタゴニストドメイン配列は下記の式を有する: XFXYX11121314DX16
RAQX21FVQWLMNX29(配列番号7) 式中、 Xは非存在であるか、あるいは酸性残基または塩基性残基または親水性残基
であり(D、HまたはSが好ましい)、 Xはアミノ酸残基であり(非機能性残基、親水性残基または塩基性残基が好
ましく、A、C、H、P、SまたはTが最も好ましい)、 Xは非機能性残基または親水性残基であり(Q、LまたはMが好ましい)、 Xは酸性残基または親水性残基または非機能性残基であり(A、D、Gまた
はSが好ましい)、 Xは親水性残基であり(SまたはTが好ましい)、 Xは非機能性残基または親水性残基であり(IまたはTが好ましい)、 Xは酸性残基または親水性残基であり(EまたはSが好ましい)、 Xはアミノ酸残基であり(酸性残基、非機能性残基または親水性残基が好ま
しく、A、D、E、L、MまたはNが最も好ましい)、 X11は非機能性残基または親水性残基であり(AまたはSが好ましい)、 X12は塩基性残基であり(KまたはRが好ましい)、 X13は非機能性残基または芳香族残基であり(A、FまたはYが好ましい)
、 X14は非機能性残基または親水性残基であり(A、LまたはNが好ましい)
、 X16は非機能性残基または親水性残基であり(A、QまたはSが好ましい)
、 X21は酸性残基または非機能性残基であり(D、E、LまたはMが好ましい
)、そして X29は酸性残基または非機能性残基または親水性残基である(A、E、Sま
たはTが好ましい)。
【0043】 本発明のための例示的なペプチド配列を下記の表1に示す。典型的には、これ
らの配列は、下記の天然に存在するグルカゴン配列に由来する修飾を含む: His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser Asp
Tyr Ser Lys Tyr Leu Asp Ser Arg Arg
Ala Gln Asp Phe Val Gln Trp Leu Met
Asn Thr(配列番号8)。
【0044】 表1に由来するペプチド配列を含む本発明の分子は、この分野で知られている
様々な方法によって調製することができる。これらのペプチドはいずれも、リン
カーを用いて、またはリンカーを用いることなく、タンデムに(すなわち、連続
して)連結することができる。システイン残基を含有するペプチドはどれも別の
Cys含有ペプチドと架橋することができ、そしてこれらのどちらか、またはそ
の両方をビヒクルに連結することができる。2つ以上のCys残基を有するペプ
チドはどれも、ペプチド内のジスルフィド結合を同様に形成させることができる
。これらのペプチドはどれも、下記に記載されるように誘導体化することができ
る。
【0045】
【表1】 表1に記載されているペプチドは、好ましくは、引用された参考文献に記載さ
れるような、DES−Hisである(すなわち、1位のHisが存在しない)
。ノルロイシン(Nle)が引用参考文献において記載される表1のペプチドに
ついては、LまたはMがNleの代わりに好ましい。さらなる有用なペプチド配
列を、配列番号7のアミノ酸配列または表1に示されるそのような配列の保存的
および/または非保存的な改変から得ることができる。
【0046】 保存的改変により、そのような改変体が作製されるペプチドの機能的特性およ
び化学的特性に類似した機能的特性および化学的特性を有するペプチドが得られ
る。対照的に、ペプチドの機能的および/または化学的な特性における実質的な
改変を、(a)置換領域における分子骨格の構造、例えば、シートまたはらせん
の立体配座のような構造、(b)標的部位における分子の電荷もしくは疎水性、
または(c)分子のサイズ、を維持することに対する作用が著しく異なるアミノ
酸配列内の置換を選択することによって達成することができる。
【0047】 例えば、「保存的なアミノ酸置換」は、天然のアミノ酸残基を、その位置にお
けるアミノ酸残基の極性または電荷に対する影響がほとんどないような非天然の
残基で置換することを伴い得る。さらに、ポリペプチド内の任意の天然残基はま
た、「アラニン走査変異誘発」について前に記載されているように、アラニンで
置換することができる(例えば、MACLENNAN他、1998、ACTA
PHYSIOL.SCAND.SUPPL.643:55〜67;SASAKI
他、1998、ADV.BIOPHYS.35:1〜24を参照のこと。これら
はアラニン走査変異誘発を議論している)。
【0048】 所望するアミノ酸置換(保存的または非保存的であるかにかかわらず)は、そ
のような置換が所望されるときには当業者によって決定され得る。例えば、アミ
ノ酸置換を使用して、ペプチド配列の重要な残基を同定することができ、または
本明細書中に記載されているペプチドもしくはビヒクル−ペプチド分子(前記の
式を参照のこと)の親和性を増大もしくは低下させることができる。例示的なア
ミノ酸置換が表2に示される。
【0049】
【表2】
【0050】 いくつかの実施形態において、保存的なアミノ酸置換はまた、生物学的システ
ムにおける合成によってではなく、化学的なペプチド合成によって典型的には取
り込まれる天然に存在しないアミノ酸残基を含む。
【0051】 前節の「用語の定義」に記されるように、天然に存在する残基は、配列の改変
のために有用であり得る共通した側鎖性質に基づいていくつかのクラスに分ける
ことができる。例えば、非保存的な置換には、これらのクラスの1つのメンバー
を、別のクラスに由来するメンバーに交換することが含まれ得る。そのような置
換残基を、非ヒトのオルソログと相同的であるペプチドの領域に、または分子の
非相同的な領域に導入することができる。さらに、鎖の配向を変化させるために
PまたはGを使用する改変もまた行うことができる。
【0052】 そのような改変を行うときには、アミノ酸のヒドロパシー指数を考慮すること
ができる。アミノ酸はそれぞれ、その疎水性および電荷特性に基づいて、ヒドロ
パシー指数が下記のように割り当てられている:イソロイシン(+4.5);バ
リン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);シ
ステイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.
8);グリシン(−0.4);トレオニン(−0.7);セリン(−0.8);
トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−1.6);
ヒスチジン(−3.2);グルタミン酸(−3.5);グルタミン(−3.5)
;アスパラギン酸(−3.5);アスパラギン(−3.5);リシン(−3.9
);およびアルギニン(−4.5)。
【0053】 相互作用的な生物学的機能をタンパク質に付与する際のアミノ酸のヒドロパシ
ー指数の重要性がこの分野で理解されている(KYTE他、J.MOL.BIO
L.157:105〜131、1982)。いくつかのアミノ酸は、類似するヒ
ドロパシー指数またはスコアを有する他のアミノ酸の代わりに置換することがで
き、そして依然として類似する生物学的活性を保持し得ることが知られている。
ヒドロパシー指数に基づく変化を作製する際には、ヒドロパシー指数が±2以内
にあるアミノ酸の置換が好ましく、ヒドロパシー指数が±1以内にあるアミノ酸
の置換が特に好ましく、そしてヒドロパシー指数が±0.5以内にあるアミノ酸
の置換がさらに特により好ましい。
【0054】 類似したアミノ酸の置換を親水性に基づいて効果的に行い得ることもまたこの
分野では理解されている。タンパク質の最大の局所的平均親水性は、その隣接ア
ミノ酸の親水性により支配されるので、その免疫原性および抗原性、すなわち、
タンパク質の生物学的性質と相関する。
【0055】 下記の親水性値がアミノ酸残基に対して割り当てられている:アルギニン(+
3.0);リシン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン
酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタ
ミン(+0.2);グリシン(0);トレオニン(−0.4);プロリン(−0
.5±1);アラニン(−0.5);ヒスチジン(−0.5);システイン(−
1.0);メチオニン(−1.3);バリン(−1.5);ロイシン(−1.8
);イソロイシン(−1.8);チロシン(−2.3);フェニルアラニン(−
2.5);トリプトファン(−3.4)。類似した親水性値に基づく変化を作製
する際には、親水性値が±2以内にあるアミノ酸の置換が好ましく、親水性値が
±1以内にあるアミノ酸の置換が特に好ましく、そして親水性値が±0.5以内
にあるアミノ酸の置換がさらに特により好ましい。親水性に基づいて、アミノ酸
一次配列からエピトープを同定することもできる。このような領域はまた「エピ
トープコア領域」として示される。
【0056】 当業者は、十分に知られている技術を使用して、前記配列において示されるよ
うなポリペプチドの好適な変異体を決定することができる。活性を破壊すること
なく変化させることができる分子の好適な領域を同定するために、当業者は、活
性には重要であるとは考えられない領域を標的とすることができる。例えば、同
じ種または他の種に由来する、類似する活性を有する類似するポリペプチドが知
られているときには、当業者はペプチドのアミノ酸配列を類似するペプチドと比
較することができる。そのような比較を用いて、類似するポリペプチド間に保存
されている分子の残基および部分を同定することができる。そのような類似する
ペプチドについて保存されていないペプチドの領域における変化はペプチドの生
物学的活性および/または構造に悪影響を及ぼす可能性があまりないことが理解
される。当業者はまた、比較的保存された領域においてさえ、活性を保持しなが
ら、天然に存在する残基の代わりに、化学的に類似するアミノ酸に置換できるこ
ともまた知っている(保存的なアミノ酸残基置換)。従って、生物学的活性また
は構造に対して重要であり得る領域さえも、生物学的活性を破壊することなく、
またはペプチド構造に悪影響を及ぼすことなく保存的なアミノ酸置換に供するこ
とができる。
【0057】 さらに、当業者は、活性または構造に対して重要な残基を類似するペプチドに
おいて同定する構造−機能研究を検討することができる。そのような比較を考慮
して、類似するペプチドにおける活性または構造に対して重要であるアミノ酸残
基に対応するペプチド内のアミノ酸残基の重要性を予測することができる。当業
者は、ペプチドのそのような予測された重要なアミノ酸残基に対する化学的に類
似するアミノ酸置換を選ぶことができる。
【0058】 当業者はまた、三次元構造およびアミノ酸配列を、類似するポリペプチドにお
けるそのような構造に関連して分析することができる。そのような情報を考慮し
て、当業者は、三次元構造に関してペプチドのアミノ酸残基のアラインメントを
予測することができる。当業者は、タンパク質の表面に存在することが予測され
るアミノ酸残基に対する極端な変化を生じさせないようにすることができる。そ
のような残基は他の分子との重要な相互作用に関与し得るからである。さらに、
当業者は、それぞれの所望するアミノ酸残基における一アミノ酸置換を含む試験
変異体を作製することができる。そのような変異体は、その後、当業者に知られ
ている活性アッセイを使用して選択することができる。そのようなデータは、好
適な変異体に関する情報を集めるために使用することができる。例えば、特定の
アミノ酸残基に対する変化が、活性の破壊、活性の望ましくない低下または適切
でない活性を生じさせることが認められたならば、そのような変化を有する変異
体は避けられる。すなわち、そのような日常的な実験から集められた情報に基づ
いて、当業者は、さらなる置換が単独または他の変異との組合せで避けなければ
ならないアミノ酸を容易に決定することができる。
【0059】 多数の科学的刊行物が二次構造の予測に集中している。MOULT J.、C
URR.OP.IN BIOTECH.、7(4):422〜427(1996
);CHOU他、BIOCHEMISTRY、13(2):222〜245(1
974);CHOU他、BIOCHEMISTRY、113(2):211〜2
22(1974);CHOU他、ADV.ENZYMOL.RELAT.ARE
AS MOL.BIOL.、47:45〜148(1978);CHOU他、A
NN.REV.BIOCHEM.、47:251〜276、およびCHOU他、
BIOPHYS.J.、26:367〜384(1979)を参照のこと。さら
に、コンピュータープログラムを、現在では、二次構造の予測を助けるために利
用することができる。二次構造を予測する1つの方法は相同性モデリングに基づ
いている。例えば、30%を越える配列同一性または40%を越える配列類似性
を有する2つのポリペプチドまたはタンパク質は、多くの場合、類似する構造的
トポロジーを有する。タンパク質構造データベース(PDB)の近年の発達は、
ポリペプチド構造内またはタンパク質構造内の折り畳みの潜在的な数を含む二次
構造の予測性を高めている。HOLM他、NUCL.ACID.RES.27(
1):244〜247(1999)を参照のこと。所与のポリペプチドまたはタ
ンパク質における折り畳みの数は限られており、従って、非常に多数の構造が解
明されると、構造予測は正確性が劇的に増大することが示唆されている(BRE
NNER他、CURR.OP.STRUCT.BIOL.7(3):369〜3
76(1997))。
【0060】 二次構造を予測するさらなる方法には、「スレッディング」(JONES,D
.、CURR.OPIN.STRUCT.BIOL.、7(3):377〜87
(1997);SIPPL他、STRUCTURE、4(1):15〜9(19
96))、「プロフィル分析」(BOWIE他、SCIENCE、253:16
4〜170(1991);GRIBSKOV他、METH.ENZYM.、18
3:146〜159(1990);GRIBSKOV他、PROC.NATL.
ACAD.SCI.、84(13):4355〜8(1987))、および「進
化連鎖」(HOME(上記)およびBRENNER(上記)を参照のこと)が含
まれる。
【0061】 ビヒクル。本発明には、N末端またはC末端またはアミノ酸残基の1つの側鎖
を介してペプチドに結合している少なくとも1つのビヒクル(F)の存在が必
要である。複数のビヒクルもまた使用することができる:例えば、両末端におけ
るFc、または一方の末端におけるFcおよび反対側の末端または側鎖における
PEG基。
【0062】 Fcドメインが好ましいビヒクルである。Fcドメインは、ペプチドのN末端
またはC末端に融合させることができ、あるいはN末端およびC末端の両方にお
いて融合させることができる。N末端への融合が好ましい。
【0063】 上記のように、Fc変異体は本発明の範囲内において好適なビヒクルである。
天然Fcは、サルベージ受容体への結合が維持されるならば、本発明によるFc
変異体を形成させるために巾広く改変することができる。例えば、WO97/3
4631およびWO96/32478を参照のこと。そのようなFc変異体にお
いて、本発明の融合分子にとって必要とされない構造的特徴または機能的活性を
もたらす天然Fcの1つまたは複数の部位を除くことができる。このような部位
は、例えば、残基の置換または欠失によって、あるいは残基をその部位に挿入す
ることによって、あるいはその部位を含有する部分を短縮化することによって除
くことができる。挿入または置換された残基はまた、ペプチド模倣体またはD−
アミノ酸などの変化したアミノ酸であり得る。Fc変異体は多数の理由から望ま
しいと考えられる。そのいくつかが下記に記載される。例示的なFc変異体には
、下記のような分子および配列が含まれる。 1.ジスルフィド結合の形成に関与する部位が除かれている分子および配列。そ
のような除去により、本発明の分子を産生させるために使用される宿主細胞に存
在する他のシステイン含有タンパク質との反応を避けることができる。この目的
のために、N末端におけるシステイン含有セグメントが短縮化され得るか、ある
いはシステイン残基が欠失され得るか、または他のアミノ酸(例えば、アラニン
、セリン)で置換され得る。具体的には、配列番号2のN末端の20アミノ酸の
セグメントを短縮化することができ、または配列番号2の7位および10位にお
けるシステイン残基を欠失または置換することができる。システイン残基が除か
れたときでさえ、単鎖Fcドメインは、非共有結合的に一緒に保たれる二量体F
cドメインを依然として形成することができる。 2.選択された宿主細胞とのより大きい適合性を有するように天然Fcが改変さ
れている分子および配列。例えば、プロリンイミノペプチダーゼなどの大腸菌内
の消化酵素によって認識され得る、代表的な天然FcのN末端に近いPA配列を
除くことができる。分子が大腸菌などの細菌細胞において組換え的に発現させら
れるときには特に、N末端のメチオニン残基を付加することもできる。配列番号
2のFcドメインは1つのそのようなFc変異体である。 3.選択された宿主細胞で発現したときにN末端の不均一性を防止するために天
然FcのN末端の一部が除かれている分子および配列。この目的のために、N末
端における最初の20個のアミノ酸残基のいずれかを除くことができ、特に、1
位、2位、3位、4位および5位のアミノ酸残基を除くことができる。 4.1つ以上のグリコシル化部が除かれている分子および配列。典型的にグリコ
シル化される残基(例えば、アスパラギン)は細胞溶解性応答をもたらし得る。
そのような残基は欠失させることができ、またはグリコシル化されない残基(例
えばアラニン)で置換することができる。 5.補体との相互作用に関与する部位(C1Q結合部位など)が除かれている分
子および配列。例えば、ヒトIgG1のEKK配列を欠失または置換することが
できる。補体の呼び寄せは本発明の分子には不都合である場合があり、従ってそ
のようなFc変異体を用いて避けることができる。 6.サルベージ受容体以外のFc受容体に対する結合に影響を及ぼす部位が除か
れている分子および配列。天然Fcは、本発明の融合タンパク質には必要とされ
ない、ある種の白血球細胞との相互作用部位を有することがあり、従ってそのよ
うな部位は除くことができる。 7.ADCC部位が除かれている分子および配列。様々なADCC部位がこの分
野では知られている。例えば、IgG1におけるADCC部位に関しては、MO
LEC.IMMUNOL.29(5):633〜9(1992)を参照のこと。
このような部位もまた、本発明の融合分子には必要なく、従って除くことができ
る。 8.天然Fcが非ヒト抗体に由来するときには、天然Fcをヒト化することがで
きる分子および配列。典型的には、天然Fcをヒト化するために、非ヒトの天然
Fcにおける選択された残基が、ヒトの天然Fcにおいて通常的に見出される残
基で置換される。抗体をヒト化するための技術はこの分野では十分に知られてい
る。
【0064】 好ましいFc変異体には下記が含まれる。配列番号2(図4)において、15
位のロイシンをグルタミン酸で置換することができ、99位のグルタミン酸をア
ラニンで置換することができ、そして101位および103位のリシンをアラニ
ンで置換することができる。さらに、1つ以上のチロシン残基をフェニルアラニ
ン残基で置換することができる。
【0065】 別のビヒクルは、サルベージ受容体に結合することができるタンパク質、ポリ
ペプチド、ペプチド、抗体、抗体フラグメントまたは小分子(例えば、ペプチド
模倣体化合物)である。例えば、米国特許第5,739,277号(PREST
A他、1998年4月14日発行)に記載されるようなポリペプチドをビヒクル
として使用することができる。ペプチドはまた、ファージディスプレイ、または
RNA−ペプチドスクリーニング、またはFcFnサルベージ受容体に結合させ
るための他の方法によって選択することができる。そのようなサルベージ受容体
結合化合物もまた「ビヒクル」の意味に含まれ、本発明の範囲内である。そのよ
うなビヒクルは、(例えば、プロテアーゼにより認識される配列を避けることに
よって)増大した半減期のために、および(例えば、抗体をヒト化するときに発
見されるような非免疫原性の配列を選ぶことによって)低下した免疫原性のため
に選択されるべきである。
【0066】 上記のように、ポリマービヒクルもまたFとして使用することができる。ビ
ヒクルとして有用な化学成分を結合させるための様々な手段を現在では用いるこ
とができる。例えば、特許協力条約(「PCT」)国際特許出願公開WO96/
11953(発明の名称:「N末端が化学修飾されたタンパク質の組成物および
方法」:これはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる)を参照のこと
。このPCT刊行物には、特に、水溶性ポリマーのタンパク質をN末端に選択的
に結合させることが開示されている。
【0067】 好ましいポリマービヒクルはポリエチレングリコール(PEG)である。PE
G基は、任意の好都合な分子量を有することができ、直鎖状または分枝状であり
得る。PEGの平均分子量は、好ましくは約2キロダルトン(「kD」)から約
100kDの範囲であり、より好ましくは約5kDから約50kDの範囲であり
、最も好ましくは約5kDから約10kDの範囲である。PEG基は、一般には
、本発明の化合物における反応基(例えば、アルデヒド基、アミノ基またはエス
テル基)に対するPEG成分における反応基(例えば、アルデヒド基、アミノ基
、チオール基またはエステル基)を介したアシル化または還元的アルキル化によ
って本発明の化合物に結合される。
【0068】 合成ペプチドをPEG化するための有用な方法は、もう一方に対して相互に反
応し得る特別な官能性をそれぞれが有するペプチドおよびPEG成分を、溶液中
で共役的な結合を形成させることによって化合させることからなる。ペプチドは
、従来の固相合成を用いて容易に調製することができる(例えば、本明細書にお
ける図5および図6ならびに添付されている本文を参照のこと)。ペプチドは、
特定の部位において適切な官能基で「予備活性化」される。前駆体は、PEG成
分との反応に先立って、精製され、そして詳しく特徴付けられる。ペプチドとP
EGとの連結は、通常、水相中で行われ、逆相の分析的HPLCによって容易に
モニターすることができる。PEG化されたペプチドは調製用HPLCによって
容易に精製することができ、そして分析HPLC、アミノ酸分析およびレーザー
脱離質量分析法によって特徴付けることができる。
【0069】 多糖ポリマーは、タンパク質を修飾するために使用され得る水溶性ポリマーの
別のタイプである。デキストランは、Α1,6−結合によって主に連結されてい
るグルコースの個々のサブユニットから構成される多糖ポリマーである。デキス
トラン自体は、多くの分子量範囲で得ることができ、約1kDから約70kDの
分子量で容易に得ることができる。デキストランは、それ自体で、または別のビ
ヒクル(例えば、Fc)との組合せで、ビヒクルとして本発明において使用され
る好適な水溶性ポリマーである。例えば、WO96/11953およびWO96
/05309を参照のこと。治療用または診断用の免疫グロブリンに結合してい
るデキストランの使用が報告されている。例えば、欧州特許公開第031545
6号を参照のこと(これはその全体が参照によりここに組み込まれる)。デキス
トランが本発明によるビヒクルとして使用されるときには、約1kDから約20
kDのデキストランが好ましい。
【0070】 リンカー。任意の「リンカー」基を必要に応じて使用することができる。存在
する場合、リンカーは主としてスペーサーとして使用されるので、その化学的構
造は重要ではない。リンカーは、好ましくは、ペプチド結合によって連結された
アミノ酸から構成される。例えば、好ましい実施形態において、リンカーは、ペ
プチド結合によって連結された1個から20個のアミノ酸からなるが、この場合
、アミノ酸は、20個の天然に存在するアミノ酸から選択される。これらのアミ
ノ酸のいくつかは、当業者によって十分に理解されているように、グリコシル化
されてもよい。より好ましい実施形態において、1個から20個のアミノ酸は、
グリシン、アラニン、プロリン、アスパラギン、グルタミンおよびリシンから選
択される。さらにより好ましくは、リンカーは、グリシンおよびアラニンなどの
立体的に嵩高くないアミノ酸から大部分が構成される。例えば、好ましいリンカ
ーとして、ポリグリシン(特に、(Gly)、(Gly))、ポリ(Gly
−Ala)およびポリアラニンが挙げられる。リンカーの他の具体的な例として
、下記が挙げられる: (Gly)Lys(Gly) (配列番号3); (Gly)AsnGlySer(Gly) (配列番号4); (Gly)Cys(Gly) (配列番号5);および GlyProAsnGlyGly (配列番号6)。 上記の命名法を説明するために、例えば、(Gly)Lys(Gly)はG
ly−Gly−Gly−Lys−Gly−Gly−Gly−Gly(配列番号3
)を意味する。GlyおよびAlaの組合せもまた好ましい。ここに示されたリ
ンカーは例示的である。本発明の範囲に含まれるリンカーは、それらよりも長く
することができ、従って、他の残基を含むことができる。
【0071】 非ペプチドリンカーもまた可能である。例えば、−NH−(CH−C(
O)−(式中、s=2〜20)などのアルキルリンカーを使用することができる
。このようなアルキルリンカーは、低級アルキル(例えば、C〜C)、低級
アシル、ハロゲン(例えば、Cl、Br)、CN、NH、フェニルなどの任意
の立体的に嵩高くない基でさらに置換することができる。例示的な非ペプチドリ
ンカーとして、下記のようなPEGリンカーが挙げられる:
【0072】
【化1】 式中、nは、リンカーが100から5000kDの分子量(好ましくは、100
から500kDの分子量)を有するような数である。ペプチドリンカーは、上記
に記載されるのと同じ方法で誘導体が得られるように変化させることができる。
【0073】 誘導体。本発明はまた、本発明の化合物のペプチド部分および/またはビヒク
ル部分を誘導体化することを包含する。そのような誘導体は、化合物の溶解性、
吸収、生物学的半減期などを改善させることができる。あるいは、誘導体化成分
は、化合物の何らかの望ましくない副作用などを除くことができ、または弱くす
ることができる。例示的な誘導体には、下記の化合物が含まれる:
【0074】 1.化合物またはその何らかの部分が環状である化合物。例えば、ペプチド部分
を改変して、ジスルフィド結合の形成によって環化させることができる2つ以上
のCys残基を(例えば、リンカーに)含有するようにすることができる。 2.化合物が分子間で架橋しているか、または分子間で架橋し得るようにされて
いる化合物。例えば、ペプチド部分を改変して、1つのCys残基を含有するよ
うにし、それにより、類似する分子との分子間のジスルフィド結合が形成され得
るようにすることができる。化合物はまた、下記に示される分子のように、その
C末端を介して架橋させることができる。
【0075】
【化2】 3.1つ以上のペプチド[−C(O)NR−]連結(結合)が非ペプチド連結に
よって置換されている化合物。例示的な非ペプチド連結には、−CH−カルバ
マート[−CH−OC(O)NR−]、ホスホナート、−CH−スルホンア
ミド[−CH−S(O)NR−]、ウレア[−NHC(O)NR−]、−C
−二級アミン、およびアルキル化ペプチド[−C(O)NR−(式中、R は低級アルキルである)]が挙げられる。 4.N末端が誘導体化されている化合物。典型的には、N末端はアシル化され得
るか、または置換アミンに修飾され得る。例示的なN末端誘導体基には、−NR
(−NH以外)、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRS
(O)、−NHC(O)NHR、スクシンイミドまたはベンジルオキシ
カルボニル−NH−(CBZ−NH−)が挙げられる(式中、RおよびRはそ
れぞれが独立して水素または低級アルキルであり、そしてフェニル環は、C
アルキル、C〜Cアルコキシ、クロロおよびブロモからなる群から選択
される1個から3個の置換基で置換することができる)。 5.連結されていないC末端が誘導体化されている化合物。典型的には、C末端
はエステル化またはアミド化される。例示的なC末端誘導体基には、例えば、−
C(O)Rが挙げられる(式中、Rは低級アルコキシまたは−NR
あり、RおよびRは独立して水素またはC〜Cアルキル(好ましくはC 〜Cアルキル)である)。 6.ジスルフィド結合が別の架橋成分(好ましくは、より安定な架橋成分)(例
えば、アルキレン)によって置換されている化合物。例えば、BHATNAGA
R他(1996)、J.MED.CHEM.39:3814〜9;ALBERT
S他(1993)、THIRTEENTH AM.PEP.SYMP.、357
〜9を参照のこと。 7.1つ以上の個々のアミノ酸残基が修飾されている化合物。様々な誘導体化剤
が、下記に詳しく記載されるように、選択された側鎖または末端残基と特異的に
反応することが知られている。
【0076】 リシン残基およびアミノ末端残基は、リシン残基の電荷を逆転させる無水コハ
ク酸または他の無水カルボン酸と反応させることができる。アルファアミノ含有
残基を誘導体化するための他の好適な試薬には、ピコリンイミド酸メチルなどの
イミドエステル;ピリドキサールホスファート;ピリドキサール;クロロホウ水
素化物;トリニトロベンゼンスルホン酸;O−メチルイソウレア;2,4−ペン
タンジオン;およびグリオキシラートとのトランスアミナーゼ触媒反応が挙げら
れる。
【0077】 アルギニン残基は、フェニルグリオキサール、2,3−ブタンジオン、1,2
−シクロヘキサンジオンおよびニンヒドリンを含むいくつかの従来の試薬の任意
の1つまたは任意の組合せとの反応によって修飾することができる。アルギニン
残基の誘導体化は、グアニジン官能基のpKaが大きいために、反応がアルカリ
性条件で行われることを必要とする。さらに、これらの試薬はリシンの基ならび
にアルギニンのイプシロンアミノ基と反応し得る。
【0078】 チロシン残基の特異的な修飾は、芳香族ジアゾニウム化合物またはテトラニト
ロメタンとの反応によって分光的標識をチロシン残基に導入することに特に注目
されているので、詳細に研究されている。最も一般的には、N−アセチルイミダ
ゾールおよびテトラニトロメタンが、O−アセチルチロシン種および3−ニトロ
誘導体をそれぞれ形成させるために使用されている。
【0079】 カルボキシル側鎖基(アスパラギン酸またはグルタミン酸)は、1−シクロヘ
キシル−3−(2−モルホリニル−(4−エチル)カルボジイミドまたは1−エ
チル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミドなどの
カルボジイミド(R’−N=C=N−R’)との反応によって選択的に修飾する
ことができる。さらに、アスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基は、アンモ
ニウムイオンとの反応によってアスパラギン残基およびグルタミン残基に変換す
ることができる。
【0080】 グルタミン残基およびアスパラギン残基は、対応するグルタミン酸残基および
アスパラギン酸残基に脱アミド化することができる。あるいは、これらの残基は
穏和な酸性条件下で脱アミド化される。これらの残基の両形態は本発明の範囲に
含まれる。
【0081】 システイン残基は、ジスルフィド結合を除くために、または逆に架橋を安定化
させるために、そのいずれでもアミノ酸残基または他の成分によって置換するこ
とができる。例えば、BHATNAGAR他(1996)、J.MED.CHE
M.39:3814〜9を参照のこと。
【0082】 二官能性薬剤による誘導体化は、水不溶性の担体マトリックスに対して、また
は他の高分子ビヒクルに対して、ペプチドまたはその機能的誘導体を架橋するた
めに有用である。一般に使用されている架橋剤には、例えば、1,1−ビス(ジ
アゾアセチル)−2−フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N−ヒドロキシス
クシンイミドエステル(例えば、4−アジドサリチル酸とのエステル)、ホモ二
官能性イミドエステル(3,3’−ジチオビス(スクシンイミジルプロピオナー
ト)などのジスクシンイミジルエステルを含む)、および二官能性マレイミド(
ビス−N−マレイミド−1,8−オクタンなど)が挙げられる。メチル−3−[
(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミダートなどの誘導体化剤は、光の
存在下で架橋を形成し得る光活性化可能な中間体をもたらす。あるいは、臭化シ
アンで活性化された炭水化物などの反応性の水不溶性マトリックス、そして米国
特許第3,969,287号、同第3,691,016号、同第4,195,1
28号、同第4,247,642号、同第4,229,537号および同第4,
330,440号に記載される反応性の基質がタンパク質の固定化のために用い
られる。
【0083】 炭水化物(オリゴ糖)基を、タンパク質におけるグリコシル化部位であること
が知られている部位に都合よく結合させることができる。一般に、O結合型オリ
ゴ糖はセリン(Ser)残基またはトレオニン(Thr)残基に結合し、一方、
N結合型オリゴ糖は、アスパラギン(Asn)残基が配列Asn−X−Ser/
Thr(式中、Xは、プロリンを除く任意のアミノ酸であり得る)の一部である
ときにアスパラギン(Asn)残基に結合する。Xは、好ましくは、プロリン以
外の19個の天然に存在するアミノ酸のいずれかである。N結合型オリゴ糖およ
びO結合型オリゴ糖ならびにそれぞれのタイプに見出される糖残基は異なる。両
方において一般に見出される1つのタイプの糖がN−アセチルノイラミン酸(こ
れはシアル酸と呼ばれる)である。シアル酸は、通常、N結合型オリゴ糖および
O結合型オリゴ糖の両方の末端残基であり、そしてその負荷電のために、グリコ
シル化された化合物に酸性的性質をもたらし得る。そのような部位を本発明の化
合物のリンカーに含むことができ、そしてそのような部位は、好ましくは、(例
えば、CHO、BHK、COSなどの哺乳動物細胞における)ポリペプチド化合
物の組換え産生のときに細胞によりグリコシル化される。しかし、そのような部
位は、この分野で知られている合成的手法または半合成的手法によってさらにグ
リコシル化することができる。
【0084】 他の可能な修飾には、プロリンおよびリシンのヒドロキシル化、セリル残基ま
たはトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、Cysにおけるイオウ原子の
酸化、リシン側鎖、アルギニン側鎖およびヒスチジン側鎖のΑ−アミノ基のメチ
ル化が挙げられる。CREIGHTON、PROTEINS:STRUCTUR
E AND MOLECULAR PROPERTIES(W.H.FREEM
AN&CO.、SAN FRANCISCO)、79頁〜86頁(1983)を
参照のこと。
【0085】 本発明の化合物はDNAレベルでも変化させることができる。化合物の任意の
部分のDNA配列を、選ばれた宿主細胞との適合性がより大きいコドンに変化さ
せることができる。好ましい宿主細胞である大腸菌については、最適化されたコ
ドンがこの分野では知られている。コドンは、制限部位を除くために、またはサ
イレントな制限部位を含めるために置換することができ、これにより、選択され
た宿主細胞におけるDNAのプロセシンングを助けることができる。ビヒクル、
リンカーおよびペプチドのDNA配列は、前記の配列変化のいずれをも含むよう
に改変することができる。
【0086】 作製方法 本発明の化合物は主に、組換えDNA技術を使用して形質転換宿主細胞におい
て作製することができる。そうするために、ペプチドをコードする組換えDNA
分子が調製される。そのようなDNA分子を調製する様々な方法がこの分野では
十分に知られている。例えば、ペプチドをコードする配列を、好適な制限酵素を
使用してDNAから切り出すことができる。あるいは、DNA分子を、ホスホル
アミダート法などの化学的な合成技術を使用して合成することができる。また、
これらの技術を組み合わせて使用することもできる。
【0087】 本発明はまた、適切な宿主においてペプチドを発現させることができるベクタ
ーを含む。ベクターは、適切な発現制御配列に対して機能的に連結されている、
ペプチドをコードするDNA分子を含む。DNA分子をベクターに挿入する前ま
たはその後のいずれでも、この機能的な連結を行う方法は十分に知られている。
発現制御配列には、プロモーター、アクチベーター、エンハンサー、オペレータ
ー、リボソーム結合部位、開始シグナル、停止シグナル、キャップシグナル、ポ
リアデニル化シグナル、および転写または翻訳の制御に関わる他のシグナルが含
まれる。
【0088】 DNA分子を有する得られたベクターは、適切な宿主を形質転換するために使
用される。この形質転換は、この分野で十分に知られている方法を使用して行う
ことができる。
【0089】 十分に知られていてかつ利用可能な非常に多くの宿主細胞はどれも本発明の実
施において使用することができる。特定宿主の選択は、この分野によって認識さ
れている多数の要因に依存する。これらの要因には、例えば、選ばれた発現ベク
ターとの適合性、DNA分子によってコードされるペプチドの毒性、形質転換率
、ペプチド回収の容易さ、発現特性、生物安全性およびコストが挙げられる。こ
れらの要因のバランスを、必ずしもすべての宿主が特定のDNA配列の発現に対
して等しく効果的でないことがあるという条件のもとで取らなければならない。
これらの一般的な指針の範囲内において、有用な微生物宿主には、培養されてい
る細菌細胞(大腸菌など)、酵母細胞(Saccharomyces sp.な
ど)および他の菌類細胞、昆虫細胞、植物細胞、哺乳動物細胞(ヒト細胞を含む
)、またはこの分野で知られている他の宿主が含まれる。
【0090】 次に、形質転換された宿主は培養および純化される。宿主細胞は、所望する化
合物が発現するように従来の発酵条件下で培養することができる。そのような発
酵条件はこの分野では十分に知られている。最後に、ペプチドは、この分野で十
分に知られている方法によって培養から精製される。
【0091】 本発明の化合物は合成的方法によってもまた作製することができる。例えば、
固相合成技術を使用することができる。好適な技術がこの分野では十分に知られ
ており、これには、MERRIFIELD(1973)、CHEM.POLYP
EPTIDES、335頁〜61頁(KATSOYANNISおよびPANAY
OTIS編);MERRIFIELD(1963)、J.AM.CHEM.SO
C.85:2149;DAVIS他(1985)、BIOCHEM.INTL.
10:394〜414;STEWARTおよびYOUNG(1969)、SOL
ID PHASE PEPTIDE SYNTHESIS;米国特許第3,94
1,763号;FINN他(1976)、THE PROTEINS(第3版)
、2:105〜253;ERICKSON他(1976)、THE PROTE
INS(第3版)、2:257〜527に記載される技術が含まれる。固相合成
は、小さいペプチドを作製する最もコスト効果的な方法であるので、個々のペプ
チドを作製する好ましい技術である。
【0092】 誘導体化されたペプチドを含有する化合物または非ペプチド基を含有する化合
物は、よく知られている有機化学技術によって合成することができる。
【0093】 化合物の使用 本発明の化合物は、そのグルカゴンアンタゴニスト活性から生じる薬理学的活
性を有している。グルカゴンのアンタゴニストは、インスリン非依存性糖尿病(
NIDDM)の処置において有用である。
【0094】 薬学的組成物 概論。本発明はまた、本発明の化合物の薬学的組成物を使用する方法を提供す
る。そのような薬学的組成物は、注射のために投与され得るか、または経口的、
肺的、鼻腔内、口内、経皮的もしくは他の形態の投与のために投与され得る。一
般に、本発明は、効果的な量の本発明の化合物を、薬学的に受容可能な希釈剤、
保存剤、溶解剤、乳化剤、アジュバントおよび/またはキャリアとともに含む薬
学的組成物を包含する。そのような組成物は、様々な緩衝剤含有物(例えば、T
ris−HCl、酢酸塩、リン酸塩)、pHおよびイオン強度の希釈剤;界面活
性剤および可溶化剤(例えば、ツイーン80、ポリソルベート80)、抗酸化剤
(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム)、保存剤(例えば、チメ
ルゾール、ベンジルアルコール)ならびに増量化物質(例えば、ラクトース、マ
ンニトール)などの添加剤;ポリマー化合物(ポリ乳酸、ポリグリコール酸など
)の粒子状調製物またはリポソームへの物質の配合を含む。ヒアルロン酸もまた
使用することができる。これは、循環における持続した継続を促進する作用を有
し得る。そのような組成物は、本発明のタンパク質および誘導体の物理的状態、
安定性、インビボでの放出速度、およびインビボでのクリアランス速度に影響を
及ぼし得る。例えば、REMINGHTON’S PHARMACEUTICA
L SCIENCES、第18版(1990年、MACK PUBLISHIN
G CO.、EASTON、PA、18042)、1435頁〜1712頁を参
照のこと(これはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる)。組成物は
液体形態で調製することができ、または凍結乾燥形態などの乾燥粉末で調製する
ことができる。埋め込み可能な持続放出配合物もまた、経皮配合物と同様に考え
られる。
【0095】 経口投薬形態物。本発明における使用には、REMINGHTON’S PH
ARMACEUTICAL SCIENCES(1990年、第18版、MAC
K PUBLISHING CO.、EASTON、PA、18042;これは
その全体が参照により本明細書中に組み込まれる)の第89章に一般的に記載さ
れる経口用の固体投薬形態物が考えられる。固体の投薬形態物には、錠剤、カプ
セル、ピル、トローチ剤もしくはドロップ剤、カシェ剤またはペレットが含まれ
る。また、リポソームカプセル化またはプロテノイドカプセル化を、(例えば、
米国特許第4,925,673号に報告されるプロテノイドマイクロスフェアの
ように)本発明の組成物を配合するために使用することができる。リポソームカ
プセル化を使用することができ、そしてリポソームを様々なポリマーで誘導体化
することができる(例えば、米国特許第5,013,556号)。治療剤に関す
る可能な固体投薬形態物の説明が、MARSHALL,K.、MODERN P
HARMACEUTICS(1979)(G.S.BANKERおよびC.T.
RHODES編)(これはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる)の
第10章に示されている。一般に、配合物は、本発明の化合物と、胃の環境から
の保護を可能し、そして生物学的に活性な物質の腸における放出を可能にする不
活性な成分とを含む。
【0096】 上記の本発明の化合物の経口投薬形態物もまた特に考えられる。必要な場合に
は、本発明の化合物は、経口送達が有効であるように化学的に修飾することがで
きる。一般に、考えられる化学的修飾は、少なくとも1つの成分を化合物分子自
身に結合することである。この場合、前記成分は、(A)タンパク質分解の阻害
、および(B)胃または腸から血流中への取り込みを可能にする。化合物の全体
的な安定性の増大および体内における循環時間の増大もまた所望される。本発明
における共有結合的に結合したビヒクルとして有用な成分もまたこの目的のため
に使用することができる。そのような成分の例には、PEG、エチレングリコー
ルとプロピレングリコールとのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキ
ストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびポリプロリンが
挙げられる。例えば、ABUCHOWSKIおよびDAVIS、SOLUBLE
POLYMER−ENZYME ADDUCTS,ENZYMES AS D
RUGS(1981)、HOCENBERGおよびROBERTS編、WILE
Y−INTERSCIENCE、NEW YORK、NY、367頁〜83頁;
NEWMARK他(1982)、J.APPL.BIOCHEM.4:185〜
9を参照のこと。使用され得る他のポリマーには、ポリ−1,3−ジオキソラン
およびポリ−1,3,6−トリオキソカンがある。薬学的使用には、上記に示さ
れるように、PEG成分が好ましい。
【0097】 経口送達投薬形態物の場合、本発明の治療化合物の吸収を高めるためのキャリ
アとして、N−(8−[2−ヒドロキシベンゾイル]アミノ)カプリル酸ナトリ
ウム(SNAC)などの修飾された脂肪族アミノ酸の塩を使用することもまた可
能である。SNACを使用するヘパリン配合物の臨床的効力が、EMISPHE
RE TECHNOLOGIESによって行われている第II期臨床試験におい
て明らかにされている。米国特許第5,792,451号「経口薬物送達組成物
および方法」を参照のこと。
【0098】 本発明の化合物は、粒子サイズが約1mmである顆粒またはペレットの形態で
細かい多粒状物として配合において含めることができる。カプセル投与される物
質の配合はまた、粉末(軽く圧縮された詰め物)として、または錠剤としてさえ
行うことができる。治療剤は圧縮成形によって調製することができる。
【0099】 着色剤および矯味矯臭剤はすべて含めることができる。例えば、タンパク質(
または誘導体)は(リポソームカプセル化またはマイクロスフェアカプセル化な
どによって)配合することができ、その後、着色剤および矯味矯臭剤を含有する
冷蔵された飲料物などの食用製造物の中にさらに含ませることができる。
【0100】 本発明の化合物の容量は不活性な物質で希釈または増量することができる。こ
のような希釈剤には、炭水化物、特に、マンニトール、α−ラクトース、無水ラ
クトース、セルロース、スクロース、修飾されたデキストランおよびデンプンを
挙げることができる。ある種の無機塩もまた充填剤として使用することができ、
これには、三リン酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび塩化ナトリウムが含ま
れる。いくつかの市販されている希釈剤には、FAST−FLO、EMDEX、
STA−RX1500、EMCOMPRESSおよびAVICELLがある。
【0101】 崩壊剤を、治療剤を固体の投薬形態物に配合する際に含めることができる。崩
壊剤として使用される物質には、デンプンに基づく市販の崩壊剤EXPLOTA
Bを含むデンプンが含まれるが、これに限定されない。ナトリウムデンプングリ
コラート、アンバーライト、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ウルトラ
ミロペクチン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、オレンジ皮、酸型カルボキシ
メチルセルロース、天然スポンジおよびベントナイトはすべて使用することがで
きる。崩壊剤の別の形態は不溶性のカチオン性イオン交換樹脂である。粉末化さ
れたゴムを、崩壊剤として、そして結合剤として使用することができる。このよ
うなゴムとして、寒天、カラヤゴムまたはトラガカントゴムなどの粉末化ゴムを
挙げることができる。アルギン酸およびそのナトリウム塩もまた崩壊剤として有
用である。
【0102】 結合剤を、治療剤を保持して、硬い錠剤を形成させるために使用することがで
き、これには、アラビアゴム、トラガカントゴム、デンプンおよびゼラチンなど
の天然産物に由来する物質が含まれる。他の結合剤として、メチルセルロース(
CMC)、エチルセルロース(EC)およびカルボキシメチルセルロース(CM
C)が挙げられる。ポリビニルピロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピル
メチルセルロース(HPMC)はともに、治療剤を造粒するためにアルコール性
溶液で使用することができる。
【0103】 減摩剤を、配合プロセス時の固着を防止するために、治療剤を配合する際に含
めることができる。滑剤を治療剤と金型壁との間の層として使用することができ
る。滑剤には、ステアリン酸(そのマグネシウム塩およびカルシウム塩を含む)
、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、流動パラフィン、植物油およびワ
ックスを挙げることができるが、これらに限定されない。可溶性の滑剤もまた使
用することができ、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウ
ム、様々な分子量のポリエチレングリコール、CARBOWAX4000および
6000などを使用することができる。
【0104】 配合時の薬物の流動性を改善することができ、そして圧縮時の再配列を助ける
ための潤滑剤を加えることができる。潤滑剤には、デンプン、タルク、熱分解シ
リカ、および水和シリコアルミン酸塩を挙げることができる。
【0105】 本発明の化合物の水性環境への溶解を助けるために、界面活性剤を湿潤化剤と
して加えることができる。界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホ
コハク酸ジオクチルナトリウムおよびスルホン酸ジオクチルナトリウムなどのア
ニオン性界面活性剤を挙げることができる。カチオン性の界面活性剤を使用する
ことができ、これには塩化ベンザルコニウムまたは塩化ベンゼトニウムを挙げる
ことができる。界面活性剤として配合において含むことができる潜在的な非イオ
ン性界面活性剤の列挙には、ラウロマクロゴル(LAUROMACROGOL)
400、ポリオキシル40ステアラート、ポリオキシエチレン水素化ひまし油1
0、50、および60、グリセロールモノステアラート、ポリソルベート40、
60、65および80、スクロース脂肪酸エステル、メチルセルロースならびに
カルボキシメチルセルロースが含まれる。これらの界面活性剤は、単独で、また
は種々の比率での混合物として、そのいずれでも本発明のタンパク質または誘導
体の配合において存在させることができる。
【0106】 添加剤はまた、化合物の取り込みを高めるために配合において含めることがで
きる。この性質を潜在的に有する添加剤には、例えば、オレイン酸、リノール酸
およびリノレイン酸の脂肪酸がある。
【0107】 制御放出配合が望ましい場合がある。本発明の化合物は、拡散機構または溶出
機構のいずれかによる放出を可能にする不活性なマトリックス(例えば、ゴム)
に配合することができる。ゆっくり壊れるマトリックスもまた配合物に配合する
ことができ、例えば、アルギン酸塩、多糖を配合することができる。本発明の化
合物の制御放出の別の形態は、OROS治療システム(ALZA CORP.)
に基づく方法による:すなわち、薬物が、浸透圧作用により、単一の小さい開口
部を介して、水を進入させ、かつ薬物を押し出させる半透過膜で包まれる。いく
つかの腸溶性コーティング物もまた遅延した放出作用を有する。
【0108】 他のコーティングを配合のために使用することができる。これらには、コーテ
ィング皿において塗布され得る様々な糖が含まれる。治療剤はまた、フィルムコ
ーティングされた錠剤で得ることができ、そしてこの場合に使用される物質は2
つのグループに分けられる。第1は非腸溶性物質であり、これには、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシ−
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチ
ルセルロース、ナトリウムカルボキシ−メチルセルロース、プロビドンおよびポ
リエチレングリコールが含まれる。第2のグループは、一般的にはフタル酸のエ
ステルである腸溶性物質からなる。
【0109】 物質の混合物を、最適なフィルムコーティングをもたらすために使用すること
ができる。フィルムコーティングは、パンコーターもしくは流動床で、または圧
縮成形コーティングによって行うことができる。
【0110】 肺送達形態物。本発明のタンパク質(またはその誘導体)の肺送達もまた本発
明では考えられる。タンパク質(または誘導体)は、吸入しながら哺乳動物の肺
に送達され、肺の上皮裏層を横断して血流に至る(これに関する他の報告には、
ADJEI他、PHARMA.RES.(1990)7:565〜9;ADJE
I他(1990)、INTERNATL.J.PHARMACEUTICS、6
3:135〜44(酢酸ロイプロリド);BRAQUET他(1989)、J.
CARDIOVASC.PHARMACOL.13(増補5):S.143〜1
46(エンドセリン−1);HUBBARD他(1989)、ANNALS I
NT.MED.3:206〜12(α1−アンチトリプシン);SMITH他(
1989)、J.CLIN.INVEST.84:1145〜6(α1−プロテ
イナーゼ);OSWEIN他(1990年3月)、「タンパク質のエアロゾル化
」、PROC.SYMP.RESP.DRUG DELIVERYII、KEY
STONE、COLORADO(組換えヒト成長ホルモン);DEBS他(19
88)、J.IMMUNOL.140:3482〜8(インターフェロン−γお
よび腫瘍壊死因子α)およびPLATZ他、米国特許第5,284,656号(
顆粒球コロニー刺激因子)が含まれる)。
【0111】 本発明の実施における使用には、治療用生成物を肺送達するために設計された
広範囲の機械的デバイスが考えられる。これらには、ネブライザー、計量吸入器
および粉末吸入器(これらに限定されない)が含まれ、これらはすべて当業者に
は熟知されている。本発明の実施のために好適な市販されているデバイスのいく
つかの具体的な例には、MALLINCKRODT,INC.(ST.LOUI
S、MISSOURI)によって製造されているULTRAVENTネブライザ
ー;MARQUEST MEDICAL PRODUCTS(ENGLEWOO
D、COLORADO)によって製造されているACORNIIネブライザー;
GLAXO INC.(RESEARCH TRIANGLE PARK、NO
RTH CAROLINA)によって製造されているVENTOLIN計量吸入
器;およびFISONS CORP.(BEDFORD、MASSACHUSE
TTS)によって製造されているSPINHALER粉末吸入器が挙げられる。
【0112】 そのようなデバイスはすべて、本発明の化合物を分配するために好した配合物
の使用を必要とする。典型的には、それぞれの配合物は、用いられるデバイスの
タイプに対して特異的であり、そして治療において有用な希釈剤、アジュバント
および/またはキャリアに加えて、適切な噴射剤物質の使用を伴うことがある。
【0113】 本発明の化合物は最も好都合には、遠位肺への最も効率的な送達のためには、
平均粒子サイズが10μm(またはミクロン)未満であり、最も好ましくは0.
5μmから5μmである粒状形態で調製されなければならない。
【0114】 薬学的に受容可能なキャリアには、トレハロース、マンニトール、キシリトー
ル、スクロース、ラクトースおよびソルビトールなどの炭水化物が挙げられる。
配合物において使用される他の成分として、DPPC、DOPE、DSPCおよ
びDOPCを挙げることができる。天然または合成の界面活性剤を使用すること
ができる。PEGを使用することができる(タンパク質またはアナログを誘導体
化する際のその使用とは別である)。シクロデキストランなどのデキストランを
使用することができる。胆汁酸塩および他の関連する増強剤を使用することがで
きる。セルロースおよびセルロース誘導体を使用することができる。アミノ酸を
使用することができる(例えば、緩衝剤配合物における使用など)。
【0115】 また、リポソーム、マイクロカプセルもしくはマイクロスフェア、封入複合体
または他のタイプのキャリアの使用も考えられる。
【0116】 ネブライザー(ジェット式または超音波式のいずれでも)との使用に好適な配
合物は、典型的には、溶液の1mLあたり約0.1mgから25mgの生物学的
に活性なタンパク質の濃度で水に溶解された本発明の化合物を含む。配合物また
、(例えば、タンパク質の安定化および浸透圧の調節のために)緩衝剤および単
純な糖を含むことができる。ネブライザー用の配合物はまた、エアロゾルを形成
させる際に溶液を噴霧化することにより引き起こされるタンパク質の表面誘導凝
集を低下または防止するために、界面活性剤を含有することができる。
【0117】 計量吸入器デバイスと一緒に使用される配合物は、界面活性剤の助けをかりて
噴射剤に懸濁されている本発明の化合物を含有する微細な粉末を一般には含む。
噴射剤は、この目的のために用いられている任意の従来の物質であり得る:例え
ば、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフ
ルオロエタノールおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたはそれらの
組合せを含む、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒド
ロフルオロカーボンまたは炭化水素などが挙げられる。好適な界面活性剤には、
ソルビタントリオレアートおよびダイズレシチンが含まれる。オレイン酸もまた
、界面活性剤として有用であり得る。
【0118】 粉末吸入器デバイスから分配される配合物は、本発明の化合物を含有する微細
な乾燥粉末を含み、そしてまた、デバイスからの粉末の分配を容易にする量で、
例えば、配合物の50重量%から90重量%の量で、ラクトース、ソルビトール
、スクロース、マンニトール、トレハロースまたはキシリトールなどの増量剤を
含むことができる。
【0119】 鼻腔送達形態物。本発明の化合物の鼻腔送達もまた考えられる。鼻腔送達は、
肺に生成物を堆積させる必要がなく、治療用生成物を鼻に投与した後、直接的に
タンパク質の血流中への移動を可能にする。鼻腔送達される配合物には、デキス
トランまたはシクロデキストランを含む配合物が挙げられる。他の粘膜を横断す
る輸送による送達もまた考えられる。
【0120】 口内送達形態物。本発明の化合物の口内送達もまた考えられる。口内送達配合
物は、ペプチドとの使用についてこの分野では知られている。
【0121】 投薬量。上記に記載された状態を処置するための方法に含まれる投薬法は、薬
物の作用を変化させる様々な要因(例えば、患者の年齢、状態、体重、性別およ
び食事、何らかの感染の重篤度、投与時期、ならびに他の臨床要因)を考慮して
主治医によって決定される。一般に、1日あたりの量は、本発明の化合物が0.
1マイクログラム/kg体重から1000マイクログラム/kg体重の範囲内で
あり、好ましくは0.1マイクログラム/kgから150マイクログラム/kg
の範囲内であり得る。
【0122】 具体的な好ましい実施形態 本発明者らは、下記の表3に示される好ましいペプチドについて好ましい構造
を決定した。記号「Λ」は、本明細書中に記載されるリンカーのいずれかであり
得るか、または通常のペプチド結合を単に表し得る(すなわち、その結果、リン
カーが存在しないようになる)。タンデム状の反復およびリンカーは、明確にす
るために、ダッシュによって別に示されている。
【0123】
【表3】 「F」は、本明細書中前記に定義されるFcドメインである。表3に示され
るペプチドに加えて、本発明者らは、Fc二量体のそれぞれの鎖が異なるペプチ
ド配列に連結されているヘテロ二量体をさらに考える:例えば、それぞれのFc
が、表1から選択される異なる配列に連結されているヘテロ二量体。
【0124】 本発明の化合物はすべて、PCT出願WO99/25044に記載されている
方法によって調製することができる。
【0125】 これまで本発明が詳しく記載されているが、本明細書中に示される本発明の精
神および範囲から逸脱することなく、多くの変化および改変が本発明に対して行
われ得ることが当業者には明かである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、IgG1抗体に由来し得る例示的なFc二量体を示す。
【図2】 図2は、本発明において使用され得るヒトIgG1のFcの例示的な核酸配列
およびアミノ酸配列(それぞれ、配列番号1および2)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 C07K 14/605 4H045 C07K 1/107 16/00 14/605 C12N 1/21 16/00 C12P 21/02 C C12N 1/21 C12R 1:19 C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA //(C12N 1/21 A61K 37/02 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA01 BA61 CA05 CA07 CA20 DA06 GA11 GA25 HA01 HA11 4B064 AG01 AG15 AG26 CA02 CA19 CC01 CC24 DA01 DA11 4B065 AA26X AA93Y AB01 AC14 BA02 BA16 CA24 CA43 CA44 4C076 CC21 CC30 CC41 EE41 EE59 FF31 FF36 FF63 4C084 AA02 AA06 AA07 BA01 BA08 BA09 BA19 BA22 BA23 BA34 BA37 BA41 BA42 CA53 DB35 DB70 NA03 NA12 NA13 NA14 ZC03 ZC35 ZC41 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 BA50 CA40 DA30 DA75 EA20 FA50 FA74

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(A−F−(Ab [Fはビヒクルであり、 AおよびAはそれぞれが独立して−(Lc−P、−(Lc−P −(Ld−P、−(Lc−P−(Ld−P−(Le−P
    よび−(Lc−P−(Ld−P−(Le−P−(Lf−P から選択され、 P、P、PおよびPはそれぞれが独立してグルカゴンアンタゴニスト
    ドメインの配列であり、 L、L、LおよびLはそれぞれが独立してリンカーであり、そして A、B、C、D、EおよびFはそれぞれが独立して0または1であるが、Aお
    よびBの少なくとも1つは1である。] およびその多量体からなる組成物。
  2. 【請求項2】 式A−Fまたは式F−Aからなる請求項1に記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 式F−(Lc−Pからなる請求項1に記載の組成物
  4. 【請求項4】 式F−(Lc−P−(Ld−Pからなる請求項
    1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 FがFcドメインである、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 FがIgGのFcドメインである、請求項1に記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】 FがIgG1のFcドメインである、請求項1に記載の組
    成物。
  8. 【請求項8】 Fが配列番号2の配列を含む、請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 グルカゴンアンタゴニストドメインの配列が XFXYX11121314DX16 RRAQX21FVQWLMNX29(配列番号7) [Xは非存在であるか、あるいは酸性残基または塩基性残基または親水性残
    基であり、 Xはアミノ酸残基であり、 Xは非機能性残基または親水性残基であり、 Xは酸性残基または親水性残基または非機能性残基であり、 Xは親水性残基であり、 Xは非機能性残基または親水性残基であり、 Xは酸性残基または親水性残基であり、 Xはアミノ酸残基であり、 X11は非機能性残基または親水性残基であり、 X12は塩基性残基であり、 X13は非機能性残基または芳香族残基であり、 X14は非機能性残基または親水性残基であり、 X16は非機能性残基または親水性残基であり、 X21は酸性残基または非機能性残基であり、そして X29は酸性残基または非機能性残基または親水性残基である。] である、請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 FがFcドメインである、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 FがIgGのFcドメインである、請求項9に記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 FがIgG1のFcドメインである、請求項11に記載
    の組成物。
  13. 【請求項13】 Xが非存在であるかH、DまたはSであり、 XがA、C、H、P、SまたはTであり、 XがL、MまたはQであり、 XがA、D、GまたはSであり、 XがSまたはTであり、 XがIまたはTであり、 XがEまたはSであり、 XがA、D、E、L、MまたはNであり、 X11がAまたはSであり、 X12がKまたはRであり、 X13がA、FまたはYであり、 X14がA、LまたはNであり、 X16がA、QまたはSであり、 X21がD、E、LまたはMであり、 X29がA、E、SまたはTである、 請求項9に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 グルカゴンアンタゴニストの配列が表1(配列番号9〜7
    2)から選択される、請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 グルカゴンアンタゴニストの配列が表1(配列番号9〜7
    2)から選択される、請求項9に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 表3(配列番号73〜81)から選択される配列を有する
    、請求項5に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 請求項5に記載の組成物をコードするDNA。
  18. 【請求項18】 請求項10に記載の組成物をコードするDNA。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載のDNAを含む発現ベクター。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載のDNAを含む発現ベクター。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  22. 【請求項22】 請求項19に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  23. 【請求項23】 大腸菌細胞である請求項20に記載の細胞。
  24. 【請求項24】 大腸菌細胞である請求項21に記載の細胞。
  25. 【請求項25】 a)少なくとも1つのグルカゴンアンタゴニストペプチド
    を選択すること、および b)工程A)からの選択されたペプチド(1つまたは複数)の少なくとも1つ
    のアミノ酸配列に共有結合的に連結されている少なくとも1つのFcドメインを
    含む薬理学的薬剤を調製すること を含む、グルカゴンアンタゴニスト化合物を調製するための方法。
  26. 【請求項26】 ペプチドが配列番号7から選択される、請求項25に記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 ペプチドが、酵母に基づくスクリーニング、合理化設計、
    タンパク質構造解析、またはファージディスプレイライブラリーもしくは大腸菌
    ディスプレイライブラリーもしくはリボソームライブラリーもしくはRNA−ペ
    プチドライブラリーもしくは化学ペプチドライブラリーのスクリーニングを含む
    方法において選択される、請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 グルカゴンアンタゴニスト化合物の調製が、 a)選択されたペプチドをコードする核酸配列と、Fcドメインをコードする
    核酸配列とを含む遺伝子構築物を調製すること、および b)遺伝子構築物を発現させること によって行われる、請求項25に記載の方法。
  29. 【請求項29】 遺伝子構築物が大腸菌細胞で発現させられる、請求項28
    に記載の方法。
  30. 【請求項30】 ペプチドの選択が、 a)少なくとも1つの選択されたペプチドをコードする核酸配列と、Fcドメ
    インをコードする核酸配列とを含む遺伝子構築物を調製すること、 b)遺伝子構築物および変異誘発プライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応
    を行うこと、ここにおいて i)第1の変異誘発プライマーは遺伝子構築物のコード鎖の5’末端または
    その近くの配列に対して相補的である核酸配列を含み、および ii)第2の変異誘発プライマーは遺伝子構築物の非コード鎖の3’末端に
    対して相補的である核酸配列を含む、 によって行われる、請求項25に記載の方法。
  31. 【請求項31】 C末端がアミド化される、請求項5に記載の化合物。
  32. 【請求項32】 調節因子のC末端をアミド化することをさらに含む、請求
    項23に記載の方法。
  33. 【請求項33】 請求項1に記載される組成物を投与することを含む、イン
    スリン非依存性糖尿病を処置する方法。
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