JP2003531599A - 食欲制御物質としてのgpr56受容体のアゴニスト/アンタゴニスト - Google Patents

食欲制御物質としてのgpr56受容体のアゴニスト/アンタゴニスト

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JP2003531599A JP2001580183A JP2001580183A JP2003531599A JP 2003531599 A JP2003531599 A JP 2003531599A JP 2001580183 A JP2001580183 A JP 2001580183A JP 2001580183 A JP2001580183 A JP 2001580183A JP 2003531599 A JP2003531599 A JP 2003531599A
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ブレンナンド,ジョン・チャールズ
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Abstract

(57)【要約】 食欲制御物質および診断薬を同定するためのGタンパク質共役型受容体GPR56の使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は代謝の調節、特に食欲制御または肥満に関与するヒト遺伝子に関する
。本発明はまた、それらの遺伝子にコードされる受容体と相互作用するリガンド
の同定および治療薬の提供に関する。
【0002】 今日、肥満は主要な健康上の問題である。現在のところ、米国の人口の22.5%
が臨床的に肥満であるとみなされており、イギリスでは18.5%であり、また他の
多くの先進国もこの傾向をたどっている。これは21世紀の最も広範な非伝染性の
疾病であると報告されている。現在可能な治療はM. Lean(Exp. Clin. Endocrin
ol. Diabetes, 1998, 106, Suppl. 2, 22-26)によって総説されている。それら
には食事療法、そして極端な場合には手術がある。
【0003】 遺伝子的な基礎および肥満に対する影響が詳細に研究されたのはわずかここ数
年のことである。ある推定によれば、ヒトの肥満に関連する表現型の変異の40-7
0%が遺伝性である。ヒト肥満遺伝子の調査は Comuzzieら(Science, 1998, 280
, 1374-1377)によって便宜に要約されている。特に、肥満遺伝子の産物である
レプチン(leptin)(LEP)、およびレプチン受容体(LEPR)はこれまで詳細に
研究されてきた。レプチンは脂肪組織から分泌されるホルモンであり、これはそ
の受容体と共に、エネルギーのバランスおよび最適なレベルでの蓄積を調節およ
び制御するために発達した複雑な生理的システムの必須の部分である(Freidman
JMおよびHalaas JL 1998 Nature 395, 763-769)。またレプチンはいくつかの
他の生理システムへの栄養状態の中継においても重要な役割を果たすと考えられ
る。レプチンと肥満の病因との関連性は一般に多くの研究の課題であり、ヒトの
肥満の複雑な性質を表している。現在、ヒト肥満遺伝子のマップが得られており
、ヒト肥満表現型と関係する、またはそれに関連づけられる遺伝子および他のマ
ーカーの数は、今のところ200近い。
【0004】 多くの産物が肥満および摂食障害の治療のために開発されており、これらは広
範な生物学的標的を標的とする。選択された標的には酵素、ホルモン、神経伝達
物質、並びにいわゆるG-タンパク質共役型受容体(GPCR)がある。GPCRはこれま
でに同定されている中で最も大きなファミリーの1つである。現在までに800以
上のファミリーのメンバーが、広範な種からクローニングされている。
【0005】 今回、出願人の調査で、Gタンパク質共役型受容体GPR56をコードするmRNAが齧
歯動物の食欲/肥満モデルにおいて差別的に発現されることが明らかになった。
当然、GPR56の生物学的活性を調節するペプチド化合物および非ペプチド化合物
は食物摂取および代謝過程の制御に有用である。
【0006】 GPR56は既知の生理学的リガンドを伴わない受容体、すなわち“オーファン(o
rphan)受容体”である。これはセクレチン受容体のサブクラスのメンバーと最
大のアミノ酸同一性を有するが、それら自体“オーファン”である(Liuら, 199
9, Genomics, 55, 296-305)。GPR56のRNAはいくつかのヒトおよび齧歯動物の組
織(脳、甲状腺、心臓、腎臓、睾丸、膵臓、および骨格筋を含む)で発現する。
齧歯動物の脳内で、GPR56は特定の領域(海馬、視床、および視床下部の傍室核
を含む)で発現する(同書)。ヒト遺伝子は染色体16q13にマッピングされる(
同書)。
【0007】 ヒトGPR56をコードするcDNAがLiu Mら, 1999, Genomics 55, 296-305によって
クローニングされた。cDNA配列はEMBLデータベースにアクセス番号AF106858で提
示されている。マウス・ホモローグをコードするcDNAはPhillips R Lによってク
ローニングされた。配列は新規の造血幹細胞調節遺伝子として同定され、EMBLデ
ータベースにアクセス番号AF166382で公表されている。
【0008】 従って本発明の第1の観点で食欲制御物質を提供する方法を提供し、方法は1
つ以上の食欲制御試験法においてGタンパク質共役型受容体GPR56の1つ以上のア
ゴニストおよび/またはアンタゴニストを試験化合物として使用し、そして食欲
制御物質として使用するための活性化合物を選択することを含む。
【0009】 便宜な食欲制御試験法には、食欲制御および肥満における試験化合物の役割を
試験するための動物モデルの使用がある。それらは一般に、腹膜内注射、皮下注
射、静脈内注射、経口強制栄養、またはカニューレを介する直接注入によって実
験動物の中枢神経系に化合物を投与することを伴う。食物摂取、体温、代謝率、
行動活性、および体重変化に対する影響は全て、標準的な方法を使用して測定し
てもよい。
【0010】 好適なアンタゴニストまたはアゴニストはまず、GPR56のアゴニストおよび/
またはアンタゴニストについてのスクリーニングによって同定してもよい。 従って本発明の更なる観点で食欲制御物質を提供する方法を提供し、方法は(
i)GPR56のアゴニストおよび/またはアンタゴニストについてスクリーニングし
、そして(ii)そのようにして同定されたアゴニストおよび/またはアンタゴニ
ストの1つ以上を1つ以上の食欲制御試験法において試験化合物として使用し、
食欲制御物質として使用するための活性化合物を選択することを含む。
【0011】 GPR56はいずれかの哺乳動物種(ヒト、ラット、マウス、サル、およびイヌを
含む)由来である。スクリーニングの目的では、GPR56はヒトGPR56が便宜である
【0012】 哺乳動物GPR56は市販のRNA、脳cDNAライブラリー、ゲノムDNA、またはゲノムD
NAライブラリーから、慣例的な分子生物学的技術、例えばライブラリースクリー
ニングおよび/またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して便宜に単離して
もよい。これらの技術は分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Clonin
g − A Laboratory Manual)第2版(Sambrook, Fritsch & Maniatis, Cold Spri
ng Harbor Press)に広範にわたって詳述されている。
【0013】 次いで、得られる哺乳動物GPR56をコードするcDNAを市販の哺乳動物発現ベク
ター、例えばpcDNAIII(In Vitrogen社など。下記参照)にクローニングする。
別の哺乳動物発現ベクターがDaviesら(J of Pharmacol & Toxicol. Methods, 3
3, 153-158)によって開示されている。標準的なトランスフェクション技術を使
用してこれらのDNAを一般に入手できる培養哺乳動物細胞系、例えばCHO、HEK293
、HeLaに導入し、受容体を発現するクローン誘導体を単離する。別の発現系は出
願人が英国特許第2251622号で請求したMEL細胞発現系である。
【0014】 天然のリガンドをこれらの細胞に適用するとトランスフェクトされた受容体の
活性化が起こり、これによって環状AMP、細胞内カルシウムイオン、またはアラ
キドン酸代謝物放出のような細胞内シグナリング分子のレベルに変化が起こる。
これらは全て、報告されている標準的な方法および市販の試薬を使用して測定し
てもよい。更に受容体cDNAを、あらかじめ“レポーター”遺伝子、例えば細菌由
来LacZ、ルシフェラーゼ、エクオリン、または緑色蛍光タンパク質をトランスフ
ェクトしたこれらの細胞系の誘導体にトランスフェクトしてもよく、それらのレ
ポーターはこれらの細胞内変化を“レポート”する。
【0015】 GPR56の天然のリガンドはまだ知られていない。GPR56をトランスフェクトした
細胞を使用してGPR56を活性化する天然のリガンドを発見してもよい。リガンド
は市販品から入手するか、もしくは化学的に合成する(Lemboら, 1999, Nature
Cell Biol., 1, 267-271)、または動物の脳抽出物のような哺乳動物の供与源か
ら精製してもよい(Sauraiら, 1998, Cell, 92, 573-585)。同定が終了すれば
、精製し、放射能標識または蛍光標識した物質(例えばAmersham PLC & Advance
d Bioconcept社)をリガンドとして使用し、報告されている標準的なリガンド結
合アッセイ法を使用してトランスフェクトした受容体へのリガンド結合を検出し
てもよい。
【0016】 トランスフェクトした細胞系を使用して、受容体を活性化し、細胞内シグナリ
ング分子に変化を起こす低分子量化合物を同定してもよく、それらは天然のリガ
ンドの作用を擬態するもので、“アゴニスト”として定義される。
【0017】 更に、または、あるいはまた、同じアッセイを使用して、受容体の活性化を阻
害し、天然のリガンドの作用を抑制する低分子量化合物を同定することもでき、
これらは“アンタゴニスト”と定義される。
【0018】 試験化合物は2アミノ酸以上、例えば6アミノ酸まで、10または12アミノ酸まで
、20アミノ酸まで、または20アミノ酸以上、例えば50アミノ酸までのポリペプチ
ドであってもよい。ドラッグスクリーニングの目的では、好ましい化合物は低分
子量の化合物および治療薬となりうるものである。それらは例えば約2000ドルト
ン未満、例えば1500、1000、800、600、または400ドルトン未満の重量である。
必要により、試験化合物は化学ライブラリーのメンバーであってもよい。これは
いずれの便宜な数の個々のメンバー、例えば数十から数百から数千から数百万の
以下のような好適な化合物を含んでもよい:例えばペプチド、ペプトイド(pept
oids)、および他のオリゴマー化合物(環状または線状)、およびテンプレート
・ベースの小分子、例えばベンゾジアゼピン、ヒダントイン、ビアリール、炭素
環および多環式化合物(例えばナフタレン、フェノチアジン、アクリジン、ステ
ロイドなど)、炭化水素およびアミノ酸誘導体、ジヒドロピリジン、ベンズヒド
リル、および複素環(例えばトリアジン、インドール、チアゾリジンなど)。引
用した数および記載した化合物の型は例証であり、制限するものではない。好ま
しい化学ライブラリーには低分子量の化合物および治療薬となりうるものが含ま
れる。
【0019】 本発明の更なる観点では、食欲制御物質としてのGPR56のアゴニストの使用を
提供する。 本発明の更なる観点では、食欲制御物質としてのGPR56のアンタゴニストの使
用を提供する。
【0020】 認識されるように、本発明はヒトGPR56のオルトローグ(orthologue)および
ホモローグの使用を含む。 “オルトローグ”という用語は、他の種における機能的に同等の受容体を意味
する。
【0021】 “ホモローグ”という用語は、同一または異なる種における実質的に同様の、
および/または関連する受容体を意味する。 上記の定義のいずれでも、受容体は例えば少なくとも30%、例えば少なくとも
40%、少なくとも50%、少なくとも60%、そして特に少なくとも70%、例えば少
なくとも80%、例えば85%、または90%もしくは95%のペプチド配列の同一性を
有しうると信じられる。認識されるように、相同な受容体は機能性ドメインに相
当する小領域にわたって実質的により高いペプチド配列の同一性を有しうる。出
願人はそのDNAコード配列において上記のアミノ酸配列について概説したものよ
り高い多様性を有する受容体も包含するが、それらによって受容体は上記の配列
領域内に含まれるペプチド配列の同一性を有する。GPR56の便宜な型には報告さ
れている配列(同書参照)があり、配列の同一性を表1および2に示す。
【0022】 GPR56のフラグメントおよび部分配列は本発明のアッセイおよび分析方法にお
いて有用な基質でありうる。認識されるように、これらに対する唯一の制限は実
質的に、関連するアッセイおよび/または分析方法での使用に必要な機能要素を
含有しなければならないことである。
【0023】 本発明の更なる観点で食欲を制御する方法を提供し、方法は本発明の方法の1
つ以上を使用して同定された食欲制御物質の薬剤的有効量を個体に投与すること
を含む。
【0024】 本発明の食欲制御物質を、治療が所望される症状のために標準的な方法で、例
えば経口、局所、腸管外、口腔、経鼻、もしくは直腸投与、または吸入によって
投与してもよい。これらの目的では、本発明の化合物を当該分野で知られる方法
によって、例えば以下のような形態に調製してもよい:錠剤、カプセル、水性も
しくは油性溶液、懸濁液、エマルション、クリーム、軟膏、ジェル、経鼻スプレ
ー、坐薬、超微粒子粉末、または吸入のためのエアロゾル、そして腸管外の使用
(静脈内、筋肉内、または輸液を含む)のためには無菌水性もしくは油性溶液も
しくは懸濁液または無菌エマルション。
【0025】 GPR56遺伝子に関する知見から、in vivoにおいて例えばアンチセンスオリゴヌ
クレオチドの使用によって、その発現の調節を行うことができる。従って、本発
明の更なる観点によれば、出願人は表1および2に示すポリヌクレオチド配列の
全部または一部に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む食欲制御物質
を提供する。相補的とは、2つの分子がハイブリダイズしてヌクレオチド塩基対
相互作用を介する2本鎖分子を形成できることを意味する。米国特許第5,639,59
5号(新規の薬剤および物質の同定(Identification of novel Drugs and Reage
nts)、1997年6月17日発行)にはin vivoで活性を示すオリゴヌクレオチド配列
の同定法が網羅的に記載されているが、これは参照により本明細書に組み込まれ
る。
【0026】 GPR56遺伝子の全部または一部に相当するポリヌクレオチド配列との共作用の
ためのアンチセンスオリゴヌクレオチドを慣例的な方法を使用して、標準的な分
子生物学および/または化学合成によって生成してもよい。必要により、アンチ
センスオリゴヌクレオチドを化学的に修飾してin vivoでの分解を予防するか、
もしくは細胞膜の通過を促進してもよく、そして/またはmRNAを不活性化する能
力のある物質、例えばリボザイムをそれに結合させてもよい。アンチセンス分子
の例には、限定される訳ではないがDNA、DNAの安定な誘導体(例えばホスホロチ
オエートまたはメチルホスホネート)、RNA、RNAの安定な誘導体(例えば2'-O-
アルキルRNA)、または他のオリゴヌクレオチド様物質(例えばペプチド核酸)
がある。米国特許第5,652,355号(ハイブリッドオリゴヌクレオチドホスホロチ
オエート(Hybrid Oligonucleotide Phosphorothioates), 1997年7月29日発行
)および米国特許第5,652,356号(逆向きキメラおよびハイブリッドオリゴヌク
レオチド(Inverted Chimeric and Hybrid Oligonucleotides)1997年7月29日発
行)は生理学的に安定なアンチセンス分子の合成および作用について記載してい
るが、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】 アンチセンスオリゴヌクレオチドは完全長の本発明のGPR56遺伝子またはその
フラグメントに相補的であってもよい。約12から約30ヌクレオチドの範囲のオリ
ゴマーを含有するアンチセンス分子で、タンパク質コード領域またはその一部に
近接する、またはそれらを含む遺伝子の領域に相補的なものは本発明の好ましい
態様である。GPR56遺伝子のアンチセンス分子をマイクロインジェクション、リ
ポソーム封入によって、またはアンチセンス配列を保有するベクターからの発現
によって細胞に導入してもよい。
【0028】 またGPR56を診断の基準として使用し、例えばヒト被験体における発現レベル
を、例えばDNA配列を直接比較するか、またはDNA/RNAハイブリダイゼーションア
ッセイによって測定してもよい。診断アッセイは核酸増幅技術、例えばPCR、特
にヨーロッパ特許第0 332 435号に記載されている増幅不応性変異システム(Amp
lification Refractory Mutation System;ARMS)の使用を伴ってもよい。それ
らのアッセイを使用して対立遺伝子の変異、例えば挿入、欠失、および/または
突然変異、例えば1つ以上の点変異を測定してもよい。それらの変異はヘテロ接
合性またはホモ接合性であってもよい。他の方法が肥満患者における同様の分子
をコードする遺伝子において変異を同定するために使用されてきた(Yeoら, 199
8, Nature Genetics, 20, 111-112)。
【0029】 本発明の更なる観点では、GPR56を遺伝子的に操作して、他の細胞内および膜
関連タンパク質との相互作用が保持され、しかしそのエフェクター機能および生
物学的活性は除去されるようにすることができる。遺伝子的に修飾したタンパク
質は優性ネガティブ変異として知られる。好適な細胞型における優性ネガティブ
変異の過剰発現によって内因性タンパク質の作用が抑制的に調節され、これによ
って食欲制御における遺伝子の生物学的役割が明らかになる。
【0030】 同様に、GPR56を遺伝子的に操作して、エフェクター機能および生物学的活性
が向上されるようにしてもよい。得られる過剰活性タンパク質は優性ポジティブ
変異として知られる。好適な細胞型における優性ポジティブ変異の過剰発現によ
って内因性の天然のタンパク質の生物学的反応が増幅され、食欲制御におけるそ
の役割が明らかになる。これはまた、リガンドの非存在下で構成的に活性な受容
体のアンタゴニストを検出するためのスクリーニングにも有用である。
【0031】 従って、本発明の更なる観点で、GPR56の優性ネガティブおよび優性ポジティ
ブ変異、そして食欲制御におけるGPR56の生物学的役割の評価におけるその使用
を提供する。
【0032】 トランスジェニック動物技術を企図してもよく、これは新たな実験モデルを提
供し、肥満および摂食障害の制御に対する試験化合物の作用を評価するのに有用
である。以下に概説するような、そして例えば“遺伝子ターゲッティング;実践
方法(Gene Targeting; A Practical Approach)”, IRL Press, 1993に記載さ
れるような標準的な方法を使用してGPR56遺伝子を欠失、不活性化、または修飾
してもよい。好ましくは標的遺伝子またはその一部(例えばコード領域に隣接す
る相同配列)を、その機能を破壊するために遺伝子に挿入した選択マーカー(例
えばNeo)と共にベクターにクローニングする。ベクターを直線化した後、胚幹
細胞(ES細胞)(例えばマウスの129/Ola株由来)に形質転換し(通常、エレク
トロポレーションによる)、その後、相同な組み換え事象が幹細胞の一部で起こ
る。遺伝子破壊を含む幹細胞を増殖させ、胞胚(例えばC57BL/6Jマウス由来)に
注入し、養母に移植して発達させる。キメラの子孫を毛色マーカーによって同定
してもよい。キメラを繁殖させて生殖細胞系へのES細胞の寄与を確認するが、こ
れはES由来の配偶子とホストの胚盤胞由来の配偶子との区別が可能となるような
遺伝子マーカーを有するマウスに交配させて行う。ES細胞由来の配偶子の半数が
遺伝子修飾を有することになる。子孫をスクリーニングし(例えばサザンブロッ
ト法で)、遺伝子破壊を有するものを同定する(子孫の約50%)。これらの選択
された子孫はヘテロ接合性であり、従ってこれを別のヘテロ接合体と繁殖させ、
ホモ接合性の子孫を生成する(子孫の約25%)。
【0033】 標的遺伝子欠失を有するトランスジェニック動物(“ノックアウト”)を既知
の技術(例えば前核へのDNAのマイクロインジェクション、スフェロプラスト融
合、またはES細胞の脂質介在型トランスフェクション)によって生成したトラン
スジェニック動物と交配させ、内因性の遺伝子ノックアウトおよび外因性の遺伝
子置換を有するトランスジェニック動物を生成してもよい。標的とする遺伝子破
壊を含有するES細胞を、特定の変更を含む標的遺伝子配列を形質変換することに
よって更に修飾してもよい。相同な組み換えに次いで、変更した遺伝子をゲノム
に導入する。続いてこれらの胚幹細胞を使用して上記のようにトランスジェニッ
クを生成してもよい。
【0034】 トランスジェニック動物は食欲制御および肥満におけるGPR56の役割を反映し
た表現型を示し、そのため試験化合物の作用を評価する有用な実験モデルとなる
。従って、本発明の更なる観点では、GPR56遺伝子が欠失、不活性化、または修
飾されたトランスジェニック動物、および食欲制御および肥満における試験化合
物の作用の評価におけるその使用を提供する。
【0035】 ここで、以下の特定の記述および表を参照して本発明を例証するが、それらに
限定されるものではない[使用する特定の技術の多くは標準的な分子生物学のテ
キストブック、例えばSambrook, Fritsch & Maniatis, 分子クローニング 実験
マニュアル(Molecular cloning, a Laboratory Manual), 第2版, 1989, Cold
Spring Harbor Laboratory Pressに詳述されている。従って、本文の好適な箇所
でこれを参照する]。 GPR56のPCRクローニング ヒトおよび齧歯動物のGPR56のコード配列(下記の配列)のATG開始コドンのす
ぐ5'側および終止コドンのすぐ3'側の配列に相当する30ヌクレオチド長のオリゴ
ヌクレオチドプライマーを合成する。市販の齧歯動物およびヒトの脳RNAをテン
プレートとして、これらのプライマーと共に標準的なRT-PCR反応に使用する。タ
グ配列(例えばmyc、His 6)をコードするヌクレオチドを導入するようにRT-PCR
のプライマーを設計し、後の段階でのタンパク質の精製を容易にする。市販のRT
-PCRキットを、販売者の使用説明書に従って上記のSambrookの文献の記載のよう
に使用する。PCRベクターの産物を、標準的な技術(同書)を使用してプラスミ
ドベクターpBluescript(Stratagene社)にクローニングする。プラスミドDNAを
単離し(同書)、DNA配列分析を行い(同書)、以下に記載するものと同一のGPR
56配列を含有するクローンを同定する。GPR56 cDNAに相当する挿入配列を、標
準的な消化方法および好適な制限エンドヌクレアーゼ酵素を使用してこのDNAか
ら遊離させる。次いで挿入配列を標準的な技術(同書)を使用して好適に調製し
たプラスミドDNAにクローニングする。これらのプラスミドは、以下に記載する
研究に使用する発現ベクターである。 発現ベクターへのクローニング (i)種々の哺乳動物発現ベクターを使用して組み換えGPR56遺伝子並びにここ
で企図される変異体を発現させてもよい。組み換え体の発現に好適な市販の哺乳
動物発現ベクターには、限定されるわけではないが以下がある:pcDNA3(Invitr
ogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、E
BO-pSV2-neo(ATCC 37593)pBPV-1(8-2)(ATCC 37110)、pdBPV-MMTneo(342-
12)(ATCC 37224)、pRSVgpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)、pSV2-d
hfr(ATCC 37146)、pUCTag(ATCC 37460)、およびlZD35(ATCC 37565)、pLXI
NおよびpSIR(Clontech)、pIRES-EGFP(Clontech)。その後GPR56 cDNA挿入配
列を含有するプラスミドDNAを精製し(同書)、好適なホスト細胞に導入する。
【0036】 (ii)ベクターについて、ヒトのベータグロブリン遺伝子座調節領域を使用す
るマウス赤白血病細胞(MEL)発現系との使用に関して記載されている(Davies
ら, J of Pharmacol & Toxicol. Methods, 33, 153-158)。このベクター系およ
びその誘導体を使用してもよい。次いでGPR56 cDNA挿入配列を含有するプラス
ミドDNAを精製し(同書)、好適なホスト細胞に導入する。 ホスト細胞のトランスフェクション/選択 (i)哺乳動物発現ベクタープラスミドDNAを培養した哺乳動物細胞に導入する
(同書)。真核組み換えホスト細胞は特に好ましい。例として、限定されるわけ
ではないが酵母、哺乳動物細胞(限定される訳ではないがヒト、ウシ、ブタ、サ
ル、および齧歯動物由来の細胞系がある)、および昆虫細胞(限定される訳では
ないがショウジョウバエおよびカイコ由来の細胞系がある)がある。哺乳動物種
から誘導される細胞系で好適かつ市販されているものには、限定される訳ではな
いが以下がある:L細胞L-M(TK-) (ATCC CCL 1.3)、 L細胞 L-M (ATCC CCL 1.2)
、 293 (ATCC CRL 1573)、 Raji (ATCC CCL 86)、 CV-1 (ATCC CCL 70)、 COS-1
(ATCC CRL 1650)、 COS-7 (ATCC CRL 1651)、 CHO-K1 (ATCC CCL 61)、 3T3 (A
TCC CCL 92)、 NIH/3T3 (ATCC CRL 1658)、 HeLa (ATCC CCL 2)、 C127I (ATCC
CRL 1616)、BS-C-1 (ATCC CCL 26)、 MRC-5 (ATCC CCL 171) 、およびHEK293 (A
TCC CRL 1573)。更に、あらかじめ他のタンパク質、例えばβ-ガラクトシダーゼ
、または変異させたG-タンパク質(例えばGa16)を発現するようにトランスフェ
クトおよび選択したこれらの細胞系の変異体にDNAを導入する(Milliganら, 199
6, TiPS, 17, 235-237)。GPR56 cDNAを発現する哺乳動物細胞のクローンの同
定を、抗生物質に対するそれらの耐性(親プラスミド上の好適な耐性遺伝子の存
在による)に基づいて選択した哺乳動物細胞クローンの選択(Maniatisら参照)
、導入した配列のRT-PCR、および特定の抗体を使用するタンパク質の検出によっ
て行う。
【0037】 (ii)ベータグロブリン遺伝子座制御領域およびGPR56 cDNAを含有するDNAを
MEL細胞に導入し、報告されているようにクローンを選択および分析する(Davie
sら, 引用文献絶版(op cit))。
【0038】 発現ベクターを、多くの技術のうちのいずれか1つを介してホスト細胞に導入
し、GPR56を発現させてもよいが、それらの技術には、限定される訳ではないが
形質転換、トランスフェクション、リポフェクション、前核融合、およびエレク
トロポレーションがある。ヘテロ接合体発現のために本発明と共に使用するのに
適用できる市販のキット(十分キャラクタライズされているベクター、トランス
フェクションの試薬および条件、および細胞培養物質を含む)は十分確立されて
おり、容易に入手できる。[CLONTECH, Palo Alto, CA;INVITROGEN, Carlsbad,
CA;PHARMINGEN, San Diego, CA;STRATAGENE, LaJolla, CA] GPR56のリガンドの同定 天然のGPR56のリガンドの同定には出発物質としてラット、ブタ、または他の
動物の脳を使用して、連続的な精製とアッセイ段階が必要とされる。ホモジナイ
ズした脳組織を慣例的な生化学的方法で分画し、画分を以下に記載するレポータ
ー細胞アッセイで活性についてスクリーニングする。これらの方法の詳細なプロ
トコールは入手可能である(Sakuraiら, 1998, Cell, 92:573-585)。連続精製
法によって精製されたGPR56のリガンドが得られるが、これをシーケンシング法
(同書)によってキャラクタライズする。 細胞結合アッセイ 上記の選択法から単離された哺乳動物細胞を標準的な方法で培養し、125[I]
リガンドに暴露する。細胞を高度に洗浄して未結合の物質を除去した後、リガン
ドの結合の程度を、Daviesら(引用文献絶版)に詳述される方法を使用してGamm
amaster counter(Packard)で定量する。このリガンドの結合が最大限である細
胞クローンをこの過程の次の段階に使用する。 膜の調製 上記の方法で同定された哺乳動物細胞クローンを培養し、回収し、膜調製の供
与源として使用する。標準的な生化学的技術によって膜をこれらの細胞クローン
から調製するが、それらの技術はDaviesら(引用文献絶版)に詳述されている。 リガンド結合アッセイ (i)これらの哺乳動物細胞クローンから単離された細胞膜を使用して、Davie
sら(引用文献絶版)に詳述されている慣例的なリガンド結合アッセイを確立す
る。または: (ii)同じ膜を同じ放射リガンドまたはGTPg[S]35と共に使用して、専売のSPA
ビーズ(Amersham社が開発)を使用するシンチレーション近接アッセイ(scinti
llation proximity assay;SPA)を開発するが、この技術についてのライセンス
および詳細なプロトコールはAmersham社から入手できる。 レポーター細胞アッセイ:cAMP/Ca++流動/アラキドン酸代謝物の遊離 GPR56発現細胞を上記のように同定する。これらの細胞はまた、哺乳動物環状A
MP応答要素と結合させたLacZ遺伝子を発現するように操作されている(Egerton
ら, J.Mol.Endocrinol, 1995, 14(2), 179-189)。細胞内でcAMPレベルが上昇す
るとLacZ遺伝子の転写が比例して増加し、これを標準的なβ-ガラクトシダーゼ
アッセイによって測定してもよい(Maniatisら, 同書)。
【0039】 また、GPR56発現細胞を操作してG-タンパク質 Ga16を発現させる(Milligan
ら, 1996, TiPS, 17, 235-237)。活性化の際、細胞は細胞内のカルシウム濃度
の増加によって応答する。この増加を、細胞の蛍光化合物(限定される訳ではな
いが、例えばFura2(Molecular Probes社))への前暴露後に、市販の蛍光分析
装置で測定する(Lembo ら, 1999, Nature Cell Biol., 1, 267-271)。
【0040】 GPR56発現細胞を、3[H]アラキドン酸への細胞の前インキュベーションおよびP
rRP31による刺激の後、放射能標識されたアラキドン酸代謝物の遊離の増加につ
いてアッセイする(Daviesら, 同書)。 化合物のスクリーニング 化合物を、GPR56の生物学的活性を阻害する能力(アンタゴニスト)およびGPR
56の活性を増加する能力(アゴニスト)について試験する。
【0041】 (i)上記のリガンド結合およびSPAアッセイを種々の量の個々の化合物の存在
下で行い、これによって天然のリガンドをGPR56から解離させる能力を有する化
合物が明らかになる。
【0042】 (ii)それらの化合物をリガンドの存在下または非存在下で哺乳動物細胞に適
用し、上記のアッセイの結果に影響を及ぼす化合物を同定する。 以下の方法はリガンドの存在を必要としないが、これも所望の特性を有する化
合物の同定に好適である。 アゴニスト:GPR56を含有するレポーター細胞をリガンドの非存在下で化合物に
暴露し、記載されるように細胞内cAMPおよびCa++の変化、並びにアラキドン酸代
謝産物遊離の増加についてアッセイする。 アンタゴニスト:GPR56 cDNAを標準的な分子生物学的技術(Maniatis、同書)
を使用して変異させ、記載されるように哺乳動物レポーター細胞にトランスフェ
クトする。次いで、変異した受容体を有する細胞系(レポーター遺伝子活性が増
加)を使用して、構成的に活性な受容体の拮抗を通してこのレポーター遺伝子が
活性を抑制する能力について化合物をスクリーニングする。 in vivoでの化合物の試験 上記のアッセイから同定された化合物は動物モデルでの試験を検討する。好適
に調製した化合物の投与を、限定される訳ではないが経口強制栄養、腹膜内、静
脈内、筋肉内、または脳血管内への注射または輸液によって行う。動物には、標
準的な実験用の齧歯動物、イヌ、および霊長類、肥満Zuckerラット、肥満(ob/o
b)マウス、および糖尿病(db/db)マウスがある。動物は標準的な実験用食餌で
飼育するか、または変更した食餌を施与してもよく、それらには、限定される訳
ではないが過食および体重増加を誘導するように設計した食餌(例えば高脂肪、
高炭水化物)がある(Stock, 1998, Clinical Obesity, Oxford Press, 50-72)
。以下(それに限定される訳ではない)に対する化合物の作用が確立される:摂
食パラメーター、水分摂取、体重変化、体脂肪、タンパク質および水の組成、内
分泌パラメーター、代謝基質濃度、エネルギー消費、および行動活性。それには
標準的な生理学的、生化学的、および神経生物学的方法を使用する(Halfordら,
1998, Pharmacol. Biochem. Behav., 61, 159-168, Shimadaら, 1998, Nature,
396, 670-674)。 抗体産生 GPR56ポリペプチドを使用して培養細胞中およびin vivoで受容体を検出するた
めの診断用の抗体を産生することができる。従って、本発明の更なる観点では、
GPR56ポリペプチドに対する抗体を提供し、これを種々の診断アッセイの一部と
して使用して生理学的摂食障害を検出してもよい。GPR56の既知のアミノ酸配列
から誘導されたペプチドに対する有効なポリクローナル抗体の産生の一例は、Ja
mesonおよびWolf(抗原性の指標:抗原性決定因子の予測のための新規のアルゴ
リズム(The antigenic Index: A novel Algorithm for Predicting Antigenic
Determinants), CABIOS, 4:181 (1988))によって開発された十分確立されたア
ルゴリズム法を利用する。Genosys Biotechnologies(1442 Lake Front Circle,
Suite 185, The Woodlands, Texas 77380)では、一般に10-20アミノ酸残基の
ペプチド分子を化学的に合成し、キーホール・リンペット・ヘモシアニンにコン
ジュゲートして、抗体産生に使用する。特定の抗体を産生するために動物に、好
ましくはウサギを用いて、好適な濃度のGPR56ペプチドを免疫アジュバントの存
在下または非存在下で接種してもよい。
【0043】 本発明のポリペプチドに対する単一特異性抗体を、KohlerおよびMilstein(Na
ture, 256:495 (1975))の技術を使用してGPR56ポリペプチドに対して反応性の
ある抗体を含有する哺乳動物抗血清から精製する。ここで使用する単一特異性抗
体は、新規のシグナル伝達分子に関して均一の(homogeneous)結合特性を有す
る単一の抗体種または複数の抗体種と定義する。ここで使用する均一の結合とは
、特定の抗原またはエピトープ、例えば表1および2の配列にコードされるポリ
ペプチドを伴うものに結合する、抗体種の能力を言う。モノクローナル抗体をin
vivoで産生するために、プリスタンで初回抗原刺激をしたBalb/cマウスに約0.5
ml/マウスで約2x106から約6x106のハイブリドーマ細胞を初回刺激の約4日後
に注射する。細胞移入の約8-12日後に腹水を回収し、モノクローナル抗体を当該
分野で知られる技術によって精製する。in vitroでの抗ポリペプチドmAbの産生
を、約2%ウシ胎仔血清を含有するDMEM中でハイブリドーマを培養することによ
って実施し、十分量の特異的mAbを得る。mAbを当該分野で知られる技術で精製す
る。表1 ヒトGPR56 cDNA配列(EMBLアクセス番号AF106858)
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表2 GPR56のマウス・ホモローグ(EMBLアクセス番号AF166382)
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/04 A61P 43/00 111 43/00 111 C07K 16/28 C07K 16/28 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 Z 33/50 33/566 33/566 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 AA40 4B024 AA01 AA11 CA04 4C084 AA13 AA17 NA14 ZA701 ZC412 ZC422 4H045 AA11 DA75 EA20 EA50 FA72

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食欲制御物質を提供する方法であり、1つ以上の食欲制御試
    験法においてGタンパク質共役型受容体GPR56の1つ以上のアゴニストおよび/ま
    たはアンタゴニストを試験化合物として使用し、そして食欲制御物質として使用
    するための活性化合物を選択することを含む上記方法。
  2. 【請求項2】 食欲制御物質を提供する方法であり、(i)GPR56のアゴニス
    トおよび/またはアンタゴニストをスクリーニングし、そして(ii)そのように
    して同定された1つ以上のアゴニストおよび/またはアンタゴニストを1つ以上
    の食欲制御試験法において試験化合物として使用し、食欲制御物質として使用す
    るための活性化合物を選択することを含む上記方法。
  3. 【請求項3】 食欲制御物質としての請求項1または2に従って同定された
    GPR56アゴニストの使用。
  4. 【請求項4】 食欲制御物質としての請求項1または2に従って同定された
    GPR56アンタゴニストの使用。
  5. 【請求項5】 個体に薬剤的有効量の請求項1または2に従って同定された
    食欲制御物質を投与することを含む食欲制御の方法。
  6. 【請求項6】 Seq.ID 1に示すヌクレオチド配列の全部または一部に相補的
    なアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 GPR56の優性ネガティブ変異。
  8. 【請求項8】 GPR56の優性ポジティブ変異。
  9. 【請求項9】 食欲制御におけるGPR56の役割の評価における請求項7また
    は8記載の変異の使用。
  10. 【請求項10】 GPR56遺伝子が欠失、不活性化、または修飾されたトラン
    スジェニック非ヒト動物。
  11. 【請求項11】 食欲制御および肥満における試験化合物の作用の評価にお
    ける請求項10記載のトランスジェニック動物の使用。
  12. 【請求項12】 生理学的摂食障害の検出に使用するための、GPR56ポリペ
    プチドに対して産生した診断用抗体。
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