JP2003531574A - 大腸菌フィターゼの部位特異的変異誘発 - Google Patents
大腸菌フィターゼの部位特異的変異誘発Info
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Abstract
Description
典を請求するものである。
る。
食品または飼料における主要P貯蔵型であるフィチン酸(ミオ-イノシトールヘキ
ソリン酸)からのリン酸基(「P」)の放出を開始するために必要である(Reddy, N.
R.ら、「豆類および穀類中のフィチン酸」、Advances in Food Research、28:1
(1982))。ブタおよび家禽、さらにはヒトのような単胃(simple-stomached)動物
は、その胃腸管にフィターゼ活性をほとんど有さないので、摂取されたフィチン
酸のPはほとんど全く消化できない。これは結果的に、これらの動物食餌の中に
、高価で補充不可能な(non-renewable)な栄養素である無機Pを補給することを必
要とする。より望ましくないことに、これらの動物の厩肥(manure)を通じて排泄
される利用されないフィチン酸-Pは、環境のP汚染を招いている(Cromwell. G.L.
ら、「P-重要な必須栄養素であるが、可能性のある主要汚染物質 -- その動物栄
養における中心的役割」、Biotechnology In the Feed Industry;Proceedings
Alltech 7th Annual Symposium、133頁(1991))。さらにフィチン酸は、亜鉛のよ
うな必須微量元素とキレート形成し、かつ主にフィチン酸を除去しない植物起源
の食品を摂食する小児において、成長および精神発達の遅滞のような、栄養素欠
損症を生じる。
ゼであるphyAおよびphyBがクローニングされ配列決定されている(Ehrlich, K.C.
ら、「アスペルギルス・ニガー(ficuum)からの第二のフィターゼ遺伝子(phys)の
同定およびクローニング」、Biochem. Biophys. Res. Commun.、195:53〜57 (1
993):Piddington, C.S.ら、「アスペルギルス・ニガー・アワモリ変種からのフ
ィターゼ(phy)およびpH2.5-最適性酸性ホスファターゼ(aph)をコードしている遺
伝子のクローニングおよび配列決定」、Gene、133:56〜62 (1993))。最近、新
規フィターゼ遺伝子が、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)お
よびミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)(Mitchell
ら、「ヒスチジン酸性ホスファターゼのフィターゼサブファミリー:菌類アスペ
ルギルス・テレウスおよびミセリオフトラ・サーモフィラからの2種の新規フィ
ターゼ遺伝子の単離」、Microbiology、143:245〜252 (1997))、アスペルギル
ス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)(Pasamontesら、「菌類アスペルギ
ルス・フミガーツス由来の熱安定性フィターゼの遺伝子クローニング、精製、お
よび特徴決定」、Appl. Environ. Microbial.、63:1696〜1700 (1997))、エメ
リセラ・ニデュランス(Emericella nidulans)およびタラロマイセス・サーモ
フィルス(Talaromyces thermophilus)(Pasamontesら、「エメリセラ・ニデュ
ランスおよび好熱性菌類タラロマイセス・サーモフィルス由来のフィターゼのク
ローニング」、Biochim. Biophys. Acta.、1353:217〜223 (1997))、ならびに
トウモロコシ(Maugenestら、「トウモロコシ実生のフィターゼをコードしている
cDNAのクローニングおよび特徴決定」、Biochem. J.、322:511〜517 (1997))か
ら単離された。
フィターゼ産生性腸内細菌sp.4の単離および同定、ならびにフィターゼ酵素の酵
素特性」、Enzyme and Microbial Technology、18:449〜454 (1996))、クレブ
シエラ・テリジーナ(Klebsiella terrigena)(Greinerら、「クレブシエラ・テ
レジーナ由来のフィターゼの精製および特徴決定」、Arch. Biochem. Biophys.
、341:201〜206 (1997))、ならびにバチルス(Bacillus)sp. DS11 (Kimら、「
バチルスsp. DS11由来の熱安定性フィターゼの精製および特性」、Enzyme and M
icrobial Technology、22:2〜7 (1998))から単離および/または精製されてい
る。これらの酵素の特性は研究中である。加えて、アスペルギルス・フィクウム
(Aspergills ficuum)由来のphyAの結晶構造が報告されている(Kostrewaら、「
アスペルギルス・フィクウム由来のフィターゼの結晶構造、2.5A解像度(Resolut
ion)」、Nature Structure Biology、4:185〜190 (1997))。
し、かつ野生型に比べて10倍のフィターゼ活性の増大を得た(「アスペルギルス
・ニガーのフィターゼコード遺伝子(phyA)のクローニング、特徴決定および過剰
発現」、Gene、127:87〜94 (1993))。ブタおよび家禽の食餌中にこの起源とな
る微生物フィターゼを補給することが、フィチン酸-Pおよび亜鉛の利用性を改善
することにおいて有効であることが示されている(Simonsら、「ブロイラーおよ
びブタにおける微生物フィターゼによるリン利用性の改善」、Br. J. Nutr.、64
:525 (1990);Lei, X.G.ら、「微生物フィターゼのトウモロコシ-ダイズミール
食餌への補給は、離乳直後のブタのフィチン酸P利用性を直線的に改善する」、J
. Anim. Sci.、71:3359(1993):Lei. X.G.ら、「微生物フィターゼのトウモロ
コシ-ダイズミール食餌への補給は、離乳直後のブタのフィチン酸P利用性を最大
化する」、J. Anim. Sci.、71:3368 (1993);Cromwell, G.L.ら、「P-重要な必
須栄養素であるが、可能性のある主要汚染物質 -- その動物栄養における中心的
役割」、Biotechnology In the Feed Industry:Proceedings Alltech 7th Annu
al Symposium.、133頁 (1991))。しかし、限定的に市販されているフィターゼ供
給品は費用がかかり、飼料ペレット化時の熱に対して不安定であることが、動物
産業におけるその実用化を妨げている(Jongbloed. A.W.ら、「フィターゼ活性に
対する混合飼料ペレット化の作用ならびにブタにおけるリンおよびカルシウムの
見かけの吸収能」、Animal Feed Science and Technology、28:233〜242 (1990
))。さらに、A.ニガーから生成されたフィターゼは、おそらくヒト用の食品産業
にとっては安全な原料ではない。
必要がある。
ーゼ/フィターゼにおいて複数のアミノ酸置換を行うことにより生成される、単
離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼに関する。これらのアミノ酸置
換は、配列番号:1の200位、207位、および211位の位置で行われる。本発明は
さらに、200位および210位のCysアミノ酸残基間のジスルフィド結合形成を妨害
する少なくとも1個のアミノ酸置換が、配列番号:1のアミノ酸配列を有する野
生型酸性ホスファターゼ/フィターゼとは異なる、単離された変異型酸性ホスフ
ァターゼ/フィターゼにも関する。本発明の変異型酸性ホスファターゼ/フィタ
ーゼは、動物用飼料組成物において有用である。
ファターゼ/フィターゼの酵素特性を改善する方法に関する。この方法は、配列
番号:1の200位、207位、および211位にアミノ酸置換を導入し、野生型酸性ホ
スファターゼ/フィターゼのアミノ酸配列を変更することに関連している。この
方法の別の態様は、200位および210位のCysアミノ酸残基間のジスルフィド結合
形成を妨害する少なくとも1個のアミノ酸置換を導入し、配列番号:1を有する
野生型酸性ホスファターゼ/フィターゼのアミノ酸配列を変更することに関連し
ている。
ドしている単離されたDNA分子に関する。本発明のDNA分子を含む組換えDNA発現
系および宿主細胞も明らかにされている。これらの構築体は、本発明の変異型酸
性ホスファターゼ/フィターゼを組換えにより作成するために使用することがで
きる。
ターゼ類を設計し、より高い熱安定性及び触媒効率のような、増強された酵素特
性を伴う変異体を生じるために広く適用することができる基本的な分子的方法を
提供する。この方法は、野生型酵素の遺伝子を同定しかつ単離する段階、ならび
に酵素の機能および/または安定性を増強するためにこの遺伝子を部位特異的変
異誘発の対象として使用する段階を含む。本発明のひとつの局面では、野生型酵
素にN-グリコシル化部位を追加するため、および/または酵素の生理化学的特性
を変更する(例えば、酵素の正味の正荷電を増加する)ために、部位特異的変異誘
発を使用し、野生型遺伝子に対して標的突然変異を行う。加えて、標的突然変異
は、最終タンパク質産物中に認められるある種のジスルフィド結合を除去して増
強された熱安定性および触媒機能をもたらするために、野生型遺伝子を作成する
ことができる。
発により作成される単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼに関する
。ひとつの態様において、変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼは、複数の標
的とされるアミノ酸置換を野生型大腸菌酸性ホスファターゼ/フィターゼ中に導
入することで作成される。別の態様において、変異型酸性ホスファターゼ/フィ
ターゼのCysアミノ酸残基間のジスルフィド結合形成を妨害するために、少なく
とも1個のアミノ酸置換を野生型酸性ホスファターゼ/フィターゼへ導入するこ
とにより、変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが作成される。この野生型酸
性ホスファターゼ/フィターゼは、下記の配列番号:1に相当するアミノ酸配列
を有する:
は、下記の配列番号:2のヌクレオチド配列の187〜1486塩基のコード配列によ
りコードされている: この酸性ホスファターゼ/フィターゼは、大腸菌に由来している。
換が、配列番号:1の200位、207位、および211位に行われる。下記のような、
配列番号:1の酸性ホスファターゼ/フィターゼのアミノ酸置換を有することが
特に好ましい:200位が、Cysアミノ酸残基の代わりにAsnアミノ酸残基;207位が
、Aspアミノ酸残基の代わりにAsnアミノ酸残基;および、211位が、Serアミノ酸
残基の代わりにAsnアミノ酸残基。結果として、変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼは、下記の配列番号:3のアミノ酸配列を有する(アミノ酸置換には、
下線をつけ太字で示している): 配列番号:3の変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼは、脱グリコシル化後に
分子量45〜48kDaを有し、かつフィターゼ比活性63U/mgを有する。この成熟タン
パク質は、配列番号:3の21〜432位のアミノ酸のアミノ酸配列で表される。
結合形成を妨害するために、少なくとも1個のアミノ酸置換を配列番号:1のア
ミノ酸配列へ挿入することによる、変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼの作
成に関連している。特に、残基間のジスルフィド結合を除去するために、配列番
号:1の200位および/または210位のCysアミノ酸残基を標的とした置換を行う
ことができる。
は、下記の配列番号:4のヌクレオチド配列の187〜1486塩基のコード配列によ
りコードされている(200位、207位および211位のアミノ酸位置で置換されたAsn
残基のコドンには下線をつけ、かつ太字で示している):
る、変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ遺伝子の発現ベクター系への挿入に
関連している。これは、宿主細胞においてこの遺伝子を発現し、動物用飼料のよ
うな組成物中において使用するための酸性ホスファターゼ/フィターゼの生成お
よび精製を可能にしている。
ション技術を用いて単離および/または同定することができる。本発明の核酸(D
NAまたはRNA)プローブは、ストリンジェントな条件下で相補的核酸とハイブリダ
イズすると考えられる。低ストリンジェンシー条件を選択することもできる。一
般に、所定のイオン強度およびpHで特定の配列について熱(thermal)融解温度(Tm )より約50℃低い、ストリンジェントな条件が選択される。このTmは、(所定のイ
オン強度およびpH下で)標的配列の50%が完全に合致するプローブとハイブリダ
イズするような温度である。Tmは、溶液の条件およびプローブの塩基組成によっ
て決まり、DNA:RNAハイブリダイゼーションについて、下記式を用いて算出する
ことができる: Tm=79.8℃+(18.5×Log[Na+])+(58.4℃×%[G+C])−(820/二重鎖の#bp)−(0.5
×%ホルムアミド) プロメガ(Promega)社プロトコールおよび適用指針(Protocols and Applicat
ions Guide)第2版、プロメガ社、マジソン、WI(1991)掲載、これは本明細書に
参照として組入れられている。さらに非特異的結合は、例えば膜のタンパク質含
有溶液によるブロッキング、ハイブリダイゼーション緩衝液への異種RNA、DNA、
およびSDSの添加、ならびにRNaseによる処理のような、多くの公知の技術のいず
れかひとつを用いて制御することができる。
したストリンジェントな条件は、前掲の書またはサザン(Southern)の「ゲル電
気泳動で分離したDNA断片の特異的配列の検出(Detection of Specific Sequence
s Among DNA Fragments Separated by Gel Electrophoresis)」、J. Mol. Biol.
、98:503〜17(1975)に記されており、これは本明細書に参照として組入れられて
いる。例えば、42℃、5X SSPEおよび50%ホルムアミドでのハイブリダイゼーシ
ョン、および50℃でのO.5X SSPEによる洗浄の条件を、少なくとも20塩基、好ま
しくは少なくとも25塩基、またはより好ましくは少なくとも30塩基を含む核酸プ
ローブと共に用いることができる。ストリンジェンシーは、例えばナトリウム濃
度が上昇するような適時選択された洗浄培地を用い、55℃またはより好ましくは
60℃で洗浄することにより増加することができる(例えば、1X SSPE、2X SSPE、5
X SSPEなど)。交差ハイブリダイゼーションで依然問題点があるならば、さらな
る温度の上昇、例えば65℃、70℃、75℃または80℃での洗浄を選択することもで
きる。ハイブリダイゼーション条件を調節することにより、デフォルト設定した
TBLASTNプログラム(Altschul, S.F.ら、「塩基のアラインメント一部の検索手段
(Basic Local Alignment Search Tool)」、J. Mol. Biol.、215:403〜410(1990)
、これは本明細書に参照として組入れられている)により決定されるように、所
望の相同性の度合い(すなわち、80%、85%、90%、または95%より高い)を有す
る配列を確定することが可能である。
本明細書に参照として組入れられているBaranyの「クローン化した熱安定性リガ
ーゼを用いる遺伝子疾患の検出およびDNAの増幅(Genetic Disease Detection an
d DNA Amplification Using Cloned Thermostable Ligase)」、Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA、88(1):189〜193(1991)に記された、リガーゼ検出反応(LDR)および
リガーゼ連鎖反応(LCR)のような、当該技術分野において公知の方法を使用する
ことによる。
で発現系に組込むことにより、原核または真核発現系のいずれかで発現すること
ができる。様々な宿主ベクター系を、タンパク質コード配列を発現するために利
用することができる。好ましいベクターは、ウイルスベクター、プラスミド、コ
スミド、またはオリゴヌクレオチドを含む。第一に、ベクター系は、使用した宿
主細胞と適合性がなければならない。宿主ベクター系は、下記を含むが、これら
に限定されるものではない:バクテリオファージDNAで形質転換された細菌、プ
ラスミドDNA、またはコスミドDNA;酵母ベクターを含む酵母のような微生物;ウ
イルス(例えば、ワクシニアウイルス、アデノウイルスなど)に感染した哺乳類細
胞系;ウイルス(例えば、バキュロウイルス)に感染した昆虫細胞系;および、細
菌に感染した植物細胞。これらのベクターの発現要素は、それらの強度および特
異性が異なる。使用した宿主ベクター系に応じて、多くの適当な転写および翻訳
要素のいずれかひとつを使用することができる。例えば本発明のDNA分子は、転
写エンハンサー要素によりフレーム内でスプライシングされる。
む、真菌細胞を含み、本発明において宿主細胞として使用することができる。好
ましい酵母宿主細胞は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisi
ae)の様々な菌株を含む。クリュイベロミセス、トルラスポラ、およびシゾサッ
ッカロミセスのようなその他の酵母も使用することができる。好ましい態様にお
いて、タンパク質を過剰発現するために使用される酵母株は、サッカロミセス・
セレビシエである。好ましい糸状菌宿主細胞は、アスペルギルス属(Aspergillu
s)およびアカパンカビ属(Neurospora)である。より好ましいアスペルギルス
属の株は、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)である。
。メチロトローフ酵母は、細胞の機能を維持するために必要なエネルギー源の生
成のために炭素源としてメタノールを利用し、かつアルコールオキシダーゼの発
現のための遺伝子を含むことが可能であるような酵母属のものである。典型的な
メチロトローフ酵母は、ピチア属、ハンゼヌラ属、トルロプシス属(Torulopsis
)、カンジダ属、およびカルウィンスキア属の一員を含む。これらの酵母属は、
単独の炭素源としてメタノールを使用することができる。より好ましい態様にお
いて、メチロトローフ酵母株はピチア・パストリス(Pichia pastoris)である
。
パク質またはポリペプチドは、常法により、精製された形状(好ましくは少なく
とも約80%、より好ましくは90%の純度)で産生されることが好ましい。典型的
には、本発明のタンパク質またはポリペプチドは、組換え宿主細胞の増殖培地に
分泌される。あるいは、本発明のタンパク質またはポリペプチドは産生されても
、増殖培地に分泌されることはない。このような場合、タンパク質を単離するた
めに、組換えプラスミドを保持する宿主細胞を増殖し、音波、熱、または化学物
質による処理により溶解し、かつホモジネートを遠心し、細胞破片を取除く。そ
の後上清に、連続硫酸アンモニウム沈殿法が施される。本発明のポリペプチドま
たはタンパク質を含む画分は、適当なサイズのデキストランまたはポリアクリル
アミドカラムにおいてゲル濾過され、タンパク質を分離する。必要であるならば
、タンパク質画分はさらにHPLCにより精製することができる。
ドしている異種遺伝子を有する酵母株も提供する。この異種遺伝子は、酵母にお
けるフィターゼの発現が可能なプロモーターに機能的に連結されているはずであ
る。
ーである。このベクターは、フィターゼ活性を伴うタンパク質またはポリペプチ
ドをコードしている酵母以外の生物の遺伝子を有している。このフィターゼ遺伝
子は、自己複製するかまたは酵母ゲノムに組込まれる任意のベクターにクローニ
ングされ得る。例えばYEpプラスミドのような、自己複製プラスミドのコピー数
は大きいが、それらの分裂安定性は不十分なものである(Bitterら、「酵母の発
現および分泌ベクター(Expression and Secretion Vectors for Yeast)」、Meth
. Enzymol.、153:516〜44(1987)、これは本明細書に参照として組入れられてい
る)。これらは、自己複製に寄与する2μm-プラスミド配列、および大腸菌の複製
に寄与する大腸菌配列を含むことができる。これらのベクターは好ましくは、酵
母形質転換体の選択のための遺伝的マーカー、および大腸菌の選択のための抗生
物質耐性遺伝子を含む。ARSおよびCEN配列を含むエピソームベクターは、1細胞
につき1コピーとして生じ、かつこれらはYEpベクターよりも安定している。組込
みベクターは、DNA断片が1個または複数個のコピーとして酵母ゲノムに組込まれ
る場合に使用される。この場合、組換えDNAは安定しており、かつ選択は必要な
い(Struhlら、「酵母の高頻度形質転換;ハイブリッドDNA分子の自己複製(High-
Frequency Transformation of Yeast: Autonomous Replication of Hybrid DNA
Molecules)」、Proc. Natl Acad. Sci. USA、76:1035〜39(1979);Powelsら、Cl
oning Vectors, I-IV、以下参照、Elsevier(1985);および、Sakaiら、「進化し
たδ−組込み系を用いるサッカロミセス・セレビシエからのヒト神経増殖因子の
増強された分泌(Enhanced Secretion of Human Nerve Growth Factor from Sacc
haromyces Cerevisiae Using an Advanced δ-Integration System)」、Biotech
nology、9:1382〜85(1991)、これらは本明細書に参照として組入れられている)
。一部のベクターは、選択された宿主細胞において機能する複製起源を有する。
適当な複製起点は、2μ、ARS1、および25μMを含む。これらのベクターは、融合
遺伝子およびプロモーター配列、および選択マーカーの挿入のための制限エンド
ヌクレアーゼ切断部位を有する。これらのベクターは、切断部位の除去または付
加、もしくはその他の望ましくないヌクレオチドの除去により修飾することがで
きる。
る(Stetlerら、「サッカロミセス・セレビシエによる活性のある完全長または半
分長のヒト分泌白血球プロテアーゼインヒビターの分泌(Secretion of Active,
Full- and Half-Length Human Secretory Leukocyte Protease Inhibitor by Sa
ccharomyces cerevisiae)」、Biotechnology、7:55〜60(1989)、これは本明細書
に参照として組入れられている)。あるものは、構成的または調節された酵母プ
ロモーターを選択することができる。酵母ベクターに適したプロモーター配列は
、とりわけ、メタロチオネイン、3-ホスホグリセリン酸キナーゼ(Hitzemanら、J
. Biol. Chem.、255:2073(1980)、これは本明細書に参照として組入れられてい
る)、または他の解糖系酵素、例えばエノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸
デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフ
ルクトキナーゼ、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ、3-ホスホグリセロムター
ゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイ
ソメラーゼ、およびグルコキナーゼなど(Hessら、J. Adv. Enzyme Reg.、7:149
(1968);および、Hollandら、Biochem.、17:4900(1978)、これらは本明細書に参
照として組入れられている)のためのプロモーターを含む。酵母発現において使
用するのに適したその他のベクターおよびプロモーターは、さらにHitzemanの欧
州特許出願第73,657号に開示されており、これは本明細書に参照として組入れら
れている。別のものは、Russellらの論文(J. Biol. Chem.、258:2674(1982))お
よびBeierらの論文(Nature、300:724(1982)、これらは本明細書に参照として組
入れられている)に説明されたグルコース抑制ADH2プロモーターである。
グリセリン酸キナーゼ(PGK)遺伝子、解糖系酵素をコードしている他の遺伝子、
およびα因子遺伝子のような強力なプロモーターは構成的である。構成的プロモ
ーターが使用される場合、その産物は、細胞増殖時に合成される。ADH2プロモー
ターは、エタノールおよびグルコースにより調節され、かつGAL-1-10およびGAL7
プロモーターはガラクトースおよびグルコースで、PHO5プロモーターはリン酸で
、およびメタロチオネインプロモーターは銅で調節される。HSP150プロモーター
が属する熱ショックプロモーターは、温度により調節される。ハイブリッドプロ
モーターも使用することができる。調節型プロモーターは、所望の産物の連続発
現が宿主細胞にとって有害である場合に使用される。酵母プロモーターの代わり
に、強力な原核プロモーター、例えばT7プロモーターを使用することができるが
、この場合酵母株は、各々のポリメラーゼをコードしている遺伝子で形質転換さ
れなければならない。転写終結について、HSP15Oターミネーター、または任意の
他の機能的ターミネーターが使用される。本明細書において、プロモーターおよ
びターミネーターは、制御要素と称される。本発明は、いかなる具体的なベクタ
ー、プロモーター、またはターミネーターにも限定されるものではない。
トリプトファンまたはヒスチジン欠損変異体のような、特徴づけられた代謝欠損
を有する酵母の菌株を相補することが可能であるような1個または複数の抗生物
質耐性遺伝子であることが多い。好ましい選択マーカーは、URA3、LEU2、HIS3、
TRP1、HIS4、ARG4、または抗生物質耐性遺伝子である。
有することができる。ベクターの操作は、細菌株においてより効率的である。好
ましい細菌の複製起点は、ColE1、Ori、またはoriTである。
胞により増殖培地へと分泌される。これにより、生成物の発現レベルがより高く
、生成物の単離がより容易になる。フィターゼ活性を伴うタンパク質またはポリ
ペプチドは、タンパク質の細胞の外への方向付けが可能なシグナル配列と組合わ
される。シグナル配列は、タンパク質から切断されることが好ましい。
ーダー配列を用いて、発現されたフィターゼ酵素が培地中に分泌することを支持
することができる。本発明は、いずれか特定の種類のリーダー配列またはシグナ
ルペプチドに限定されるものではない。
の分泌を方向付けるために使用することができる。α因子リーダー配列は、プロ
モーター配列と構造遺伝子配列の間に挿入されることが多い(Kurjanら、Cell、3
0:933(1982);Billerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、81:5330(1984);米国特
許第4,546,082号;および、欧州特許出願第324,274号、これらは本明細書に参照
として組入れられている)。別の適当なリーダー配列は、S.セレビシエMFα1(α
因子)であり、これは、19個のアミノ酸のシグナル-またはプレペプチド、それに
続く64個のアミノ酸の「リーダー」またはプロペプチドを含み、3個のN連結した
グリコシル化部位、それに続く(LysArg(Asp/Glu, Ala)2-3α因子)4を包含してい
る、165個のアミノ酸のプレプロ型として合成される(Kurjanら、Cell、30:933〜
43(1982)、これは本明細書に参照として組入れられている)。このプレプロMFα1
のシグナル-リーダー部分は、S.セレビシエにおいて異種タンパク質の合成およ
び分泌を得るために広く使用されている。酵母と相同のシグナル/リーダーペプ
チドの使用は、下記より公知である:米国特許第4,546,082号;欧州特許出願第1
16,201号、第123,294号、第123,544号、第163,529号、および第123,289号;並び
に、独国特許出願第3614/83号、これらは本明細書に参照として組入れられてい
る。本明細書に参照として組入れられている欧州特許出願第123,289号において
、S.セレビシエa因子前駆体の使用が開示されているのに対して、本明細書に参
照として組入れられている国際公開公報第84/01153号は、サッカロミセス・セレ
ビシエインベルターゼシグナルペプチドの利用を開示し、かつ本明細書に参照と
して組入れられている独国特許出願第3614/83号は、サッカロミセス・セレビシ
エPH05シグナルペプチドの外因性タンパク質の分泌のための利用を開示している
。
α2)は、酵母において発現された異種タンパク質の分泌プロセシングにおいても
利用することができる(米国特許第4,546,082号;欧州特許出願第16,201号、同第
123,294号、同第123,544号、および同第163,529号、これらは本明細書に参照と
して組入れられている)。S.セレビシエのMFα1シグナル/リーダー配列をコード
しているDNA配列の5'末端で所望のタンパク質の遺伝子と融合することにより、
所望のタンパク質の分泌およびプロセシングが明らかにされた。酵母において発
現された異種タンパク質の分泌を提供するためのマウス唾液アミラーゼのシグナ
ルペプチド(またはそれらの変異体)の使用が、公開されたPCT出願である国際公
開公報第89/02463号および国際公開公報第90/10075号に開示されており、これら
は本明細書に参照として組入れられている。
分泌を提供することが可能であるような、酵母アスパラギン酸プロテアーゼ3の
シグナルペプチドの使用を開示している。酵母宿主からの組換えポリペプチドの
分泌の促進に適した別のリーダー配列は、当業者には公知である。リーダー配列
は、その3'末端近傍に1個以上の制限部位を含むように修飾され得る。このこと
は、リーダー配列の構造遺伝子への融合を促進するであろう。
ヒネン(Hinnen)らの論文(Proc. Natl. Acad. Sci. USA、75:1929(1978)、これ
は本明細書に参照として組入れられている)に記されている。このヒネン(Hinn
en)らの手順は、選択培地においてTrp形質転換体を選択しており、この選択培
地は、0.67%酵母窒素基剤(nitrogen base)、0.5%カザミノ酸、2%グルコース
、10μg/mlアデニンおよび20μg/mlウラシルからなる。
主細胞染色体に組込まれて、維持されうる。染色体への組込みは、酵母染色体へ
組換えられるようなベクターへフィターゼ遺伝子をクローニングすることで実行
してもよい。適当なベクターは、酵母染色体内のヌクレオチド配列と相同である
ようなヌクレオチド配列を含むことができる。あるいは、フィターゼ遺伝子は、
組換え部位、例えば遺伝子から染色体に移動することができるような転移性遺伝
因子の間に位置することができる。
善に関する。これは、望ましくは、前述のように野生型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼの200位、207位、および211位のアミノ酸配列を変更することにより実
現される。例えば、これらの修飾は、酸性ホスファターゼ/フィターゼに改善さ
れた熱安定性を生じる。あるいは、この改善された酵素特性は、pH範囲約pH3.5
〜約pH5.5でのフィターゼ活性である。
と同程度有効にトウモロコシおよびダイズからフィチン酸-Pを放出する一方で、
これはより熱に対し安定しているように見えた。この酵母におけるフィターゼの
過剰発現系を用い、食品および飼料産業で使用するための熱安定性フィターゼを
提供することができる。
、家禽、ブタ、反芻前のコウシ(pre-ruminant calves)、動物園の動物、および
ペット(例えば、ネコおよびイヌ)のような単胃動物のリン酸消化を改善するため
に使用することができる。本発明は、動物用飼料に大量の無機リン酸を補充する
必要性を減らし、その結果動物用飼料をより安価なものとし、これはリン酸の再
生不能な形状によって濃縮度が低いと考えられる。本発明は単胃動物のリン酸吸
収能を増強するので、これらの動物の糞便廃棄物は、利用されなかったフィター
ゼ-リン酸の含有が減り、このことはリン汚染の量を低減するであろう。
ターゼは、植物原料と一緒にされ、かつ次にペレットまたは粉末の形状に加工処
理される。植物原料は、動物用飼料において通常使用される多くの植物および/
または植物複生物の様々な組合せを含むことができ、これは例えばトウモロコシ
、ダイズ、コムギ、コメ、綿実、ナタネ、サトウモロコシ、およびジャガイモを
含む。加えて動物用飼料組成物は、様々なビタミン、ミネラル、動物性タンパク
質、および抗生物質により栄養価を高めることができる。動物用飼料組成物のひ
とつの態様は、適当な濃度の変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ、エネルギ
ー源(例えば、トウモロコシ、コムギ)、タンパク質源(例えば、ダイズ、コメ、
綿実粉、ナタネ粉、サトウモロコシ粉)、およびビタミン/ミネラル補助剤の混
合物を含んでいる。特に、変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼの量は、飼料
1kgあたり300〜1,000ユニットである。典型的動物用飼料組成物の一例は、トウ
モロコシを50〜70%、ダイズを20〜30%、ビタミンおよびミネラル補助剤をおよ
そ1%、ならびに適量の変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼを含有する。
鉄のようなミネラルの取込みを増大することによってヒトの栄養摂取を増強する
ために、使用される。変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼをヒトの食事に添
加することにより、小児の発育不全および知能発達の遅れのような、栄養素の欠
乏から生じる様々な問題点が、治療されかつ避けられるであろう。
ターゼを設計し、より大きい熱安定性および触媒効率のような増強された酵素特
性を伴う変異体を生じるために広く適用することができる基本的な分子的方法を
提供する。この方法は、野生型酵素の遺伝子を同定しかつ単離する段階と、酵素
の機能および/または安定性を増強するために、この遺伝子を部位特異的変異誘
発の対象として利用する段階とを含む。本発明のひとつの局面は、野生型酵素に
N-グリコシル化部位を追加するため、および/または酵素の生理化学的特性を変
更する(例えば、酵素の正味の正電荷を増大する)ために、部位特異的変異誘発を
利用し、野生型遺伝子に標的突然変異を行う。加えて、最終タンパク質産物中に
認められるある種のジスルフィド結合を除去し、増強された熱安定性および触媒
機能をもたらすために、野生型遺伝子に標的突然変異を行うことができる。
あるグリコシル化部位が25%またはそれ以上の溶媒到達性(solvent accessibil
ity)を有さなければならず、かつ2)部位は一残基変化によって容易に操作され
て、N-結合グリコシル化モチーフを生じなければならない(Asn-X-SerまたはAsn
-X-Thr、式中Xはプロリンではない)という点であった。当初、AppA酵素の結晶
構造が不明であったために、ラットの酸ホスファターゼ(35%配列同一性)の結
晶構造(Schneider, G.ら、EMBO J. 12:2609〜15(1993)、これは参照として
本明細書に組み入れられる)を用いて、以下のように到達性を計算した。最初に
、AppA酵素とラットの酸ホスファターゼとを、多配列整列化プログラムPIMA(Sm
ith R.ら、Protein Engineering 5:35〜41(1992)、これは参照として本明細
書に組み入れられる)を用いて、いくつかの近縁のホスファターゼ/フィターゼ
と整列化した。整列化した配列には以下が含まれた:ヒト前立腺酸ホスファター
ゼ前駆体(ゲンバンクアクセッション番号第P15309号);カエノラブディティス
・エレガンス(Caenorhabditis elegans)のヒスチジン酸ホスファターゼ(ゲン
バンクアクセッション番号第Z68011号);アスペルギルス・フミガーツス(Aspe
rgillus fumigatus)フィターゼ(ゲンバンクアクセッション番号第U59804号)
、ピチア・アングスタ(Pichia angusta)抑制性酸ホスファターゼ(ゲンバンク
アクセッション番号第AF0511611号);ラットの酸ホスファターゼ(ゲンバンク
アクセッション番号第576257号)、および大腸菌appA(ゲンバンクアクセッショ
ン番号第M58708号)。次に、ラットホスファターゼの全アミノ酸の溶媒到達可能
な表面を、プログラムDSSP(タンパク質二次構造の定義)を用いて決定し(Kabs
ch, W.ら、Biopolymers 22:2577〜637(1983)、これは参照として本明細書に
組み入れられる)、既に記述されているように(Eisenberg, D.ら、Chemica Scr
ipta 29A、217〜221(1989)、これは参照として本明細書に組み入れられる)、
対応するアミノ酸の総表面積で割ることによって、これらの値を到達性の割合に
変換する。残基が25%以上である場合に限って、溶媒は到達可能であると見なし
た。値は、ラットの酸ホスファターゼおよびAppA酵素の全体的な構造が保存され
るであろうという仮定に基づいて、上記の配列アラインメントに基づいてAppA酵
素における対応するアミノ酸に割付した。最後に、推定の溶媒到達可能な残基を
調べて、点突然変異によってどの残基がN-グリコシル化部位に容易に変換されう
るかを決定した。可能性がある部位31個中、所望の基準に最もよく適合する5個
を選択した。別のappA変異誘発試験のために設計したプライマーP2を用いて、さ
らなる変異C200Nを組み入れた。行った整列化から、変異C200Nはギャップ領域に
存在し、C200は、タンパク質のαドメイン(Limら、Nat. Struc. Biol. 7:108
〜13(2000)、これは参照として本明細書に組み入れられる)においてヘリック
スGとGHループ(GヘリックスとHヘリックスのあいだの未組織の立体構造)との
あいだの固有のジスルフィド結合を形成する際にC210(Limら、Nat. Struc. Bio
l. 7:108〜13(2000)によってC178/C188と命名された、これは参照として本明
細書に組み入れられる)に関係している。これに対応して、PCRプライマー6個を
設計した:appAの野生型配列を増幅するためのE2およびK2(Dassa, J.ら、J. Ba
cteriol. 172:5497〜500(1990)、これは参照として本明細書に組み入れられ
る)、ならびに4つの変異体を作製するための他のプライマー(表1および図1)
。プライマーは全て、コーネル大学オリゴヌクレオチド合成施設(イサカ、NY)
によって合成した。
号第M58708号)に基づくヌクレオチドの位置。3 :下線を引いたヌクレオチドを置換した。4 :加えたアミノ酸変異または制限部位。コード領域はコドン20位から始まり、
コドン432位で終了する。アミノ酸A131、V134、C200、D207、およびS211は、リ
ムら(Lim、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(2000)、これは参照として本明細
書に組み入れられる)によってA109、V112、C178、D185、およびS189と表示され
ている。5 :アミノ酸表面溶媒到達性の割合(Smith R.ら、Protein Engineering 5:35〜
41(1992);Kabsch, W.ら、Biopolymers 22:2577〜637(1983)、これらは参
照として本明細書に組み入れられる);nd、決定されていない。
発法を用いて構築した(Seraphin, B.ら、Nucl. Acids Res. 24:3276〜77(199
6);Smith, A.M.ら、BioTechniques 22:438〜39(1997)、これらは参照とし
て本明細書に組み入れられる)。appAの完全なコード領域を増幅するために、大
腸菌株BL21から単離したpAPPA1プラスミドに挿入されたappAのDNA 200 ng(Dass
a, J.ら、J. Bacteriol. 172:5497〜500(1990)、これは参照として本明細書
に組み入れられる)、プライマーE2およびプライマーK2をそれぞれ50 pmol、Amp
liTaq DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer、Norwalk、CT)を5U、10 mMTris-HCl、p
H 8.3、50 mM KCl、12.5 mM MgCl2、およびそれぞれ200 mMのdNTP(Promega Cor
p.、Madison、WI)を含む最終容量50 μlでPCRを設定した。反応を、GeneAmpPCR
システム2400(Perkin Elmer)を用いて、94℃を1サイクル(3分)、[94℃(0.5
分)、54℃(1分)、および72℃(1.5分)]を30サイクル、および72℃を1サイク
ル(10分)で実施した。変異体のためのメガプライマーを、別々のラウンドのPC
Rにおいて作製した(表2)。
表1に列挙したそれぞれの改変プライマーとを用いて、上記のように実施した。
全てのメガプライマーPCR産物を、1.5%低融点アガロース(GibcoBRL、Grand Is
land、NY)ゲル電気泳動において分離させた。予想される断片を切除して、GENE
CLEAN IIキット(Bio101、Vista、CA)によって溶出した。最終的な変異誘発PCR
反応(100 μl)を、appA PCR産物4μlと、その大きさに応じて濃度を変化させ
た(50 ng〜4μg)精製メガプライマーとを用いて、上記のように設定した。熱
サイクル5回を、94℃1分および70℃2分で設定した。70℃の際に、フォワードプ
ライマー1μmolおよびAmpliTaq DNAポリメラーゼ2Uとを加えて、反応液と緩やか
に混合し、94℃で1分、56℃で1分、および70℃で1.5分の熱サイクルを25回継続
した。
PCR断片を精製して、製造元の説明書に従ってpGEMT-Easyベクター(Promega)に
クローニングした。単離されたプラスミドDNAのEcoRI消化を利用して、陽性形質
転換体をスクリーニングした。得られた挿入物を、EcoRI部位でpPICZαA(Kit E
asy-Select、Invitrogen)にクローニングし、25 μg/mlゼオシンを含むLB(ル
リア-ベルタニ)培地にプレーティングされたTOP10F'細胞に形質転換した。正し
い方向で所望の挿入物を有するコロニーを、プラスミドDNAをSalIまたはBstXI制
限酵素消化して選択した。P.パストリス(pastoris)X33株(Mut+ His+)をタン
パク質発現(Invitrogen)の宿主として用い、電気穿孔の前にYPD(酵母抽出ペ
プトンデキストロース培地)液体培地において増殖させた。プラスミドDNA2μg
を制限酵素BglIIまたはPmeIを用いて線状化した後、製造元(Invitrogen)の説
明書に従ってX33内に形質転換した。選択した形質転換体を、グリセロールを含
む最小培地(GMGY)中で24時間インキュベートして、0.5%メタノール培地(GMM
Y)を用いてタンパク質発現を誘導した。
Rodriguez, E.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 257:117〜23(1999)、こ
れは参照として本明細書に組み入れられる)2段階の硫酸アンモニウム沈殿(25
%および75%)に供した。第一ラウンドの懸濁液を25,000×gで20分間、4℃で遠
心分離した。第二ラウンドのペレットを10 mlに懸濁し、25 mMTris-HClpH 7に対
して一晩透析した。透析後、タンパク質抽出物を、25 mMTris-HCl、pH 7で平衡
化されたDEAE(ジエチルアミノエチル)セファロースカラム(Sigma、St. Louis
、MO)にロードした。結合したタンパク質を、1M NaClの25 mMTris-HCl、pH 7溶
液によって溶出した。最も高い活性を示す3つの画分をプールして、その後の分
析のために25 mMTris-HClpH 7.5に対して透析した。フィチン酸ナトリウムを基
質として用いてフィターゼ活性を測定した(Rodriguez, E.ら、Biochem. Biophy
s. Res. Commun. 257:117〜23(1999);Piddington, C.S.ら、Gene 133:55〜
62(1993)、これらは参照として本明細書に組み入れられる)。酵素を0.25 Mグ
リシン-HCl、pH 2.5で希釈して、11 mMフィチン酸ナトリウム(Sigma)を含む等
量の基質溶液を加えた。試料を37℃で15分間インキュベートした後、等量の15%
トリクロロ酢酸を加えることによって反応を停止させた。試料の0.2 mlをH2O 1.
8 mlならびに0.6 M H2SO4、2%アスコルビン酸、および0.5%モリブデン酸アン
モニウムを含む溶液2mlと混合して、50℃で20分間インキュベートした後に、820
nmで遊離の無機リンを測定した。フィターゼ1単位は、37℃で1分間にフィチン
酸ナトリウムから無機リン1μmolを放出する活性の量として定義された。酵素の
動力学(kinetics)のために用いたフィチン酸ナトリウムの最終濃度は:0.1 mM
、0.25 mM、0.5 mM、0.75 mM、1 mM、2.5 mM、10 mM、および25 mMであった。酸
ホスファターゼ活性はpNPP(Sigma)を最終濃度25 mMで用いてアッセイした(Sm
ith, R.ら、Protein Engineering 5:35〜41(1992)、これは参照として本明細
書に組み入れられる)。酵素50 μl(40 nmol)に、250 mMグリシン-HCl、pH 2.
5 850 μlを加えた。37℃で5分間インキュベートした後、pNPP 100 μlを加えた
。放出されたp-ニトロフェノールを、試料0.1 mlを1M NaOH 0.9 mlと混合して、
10分間インキュベートした後、405 nmで測定した。酵素の動力学のために用いた
pNPPの最終濃度は:0.1 mM、0.2 mM、0.75 mM、1 mM、2.5 mM、10 mM、および25
mMであった。酸ホスファターゼ/フィターゼ活性1単位は、1分間あたりp-ニト
ロフェノール1μmolの形成を触媒する酵素量として定義された。熱安定性アッセ
イ法の前に、0.2 Mグリシン-HCl、pH 2.5中で酵素(2mg/ml)を400倍に希釈した
。希釈した試料を25℃、55℃、80℃、および90℃で15分間インキュベートした。
試料を氷中で30分間冷却した後、残っているフィターゼ活性を上記のように測定
した。精製酵素の脱グリコシル化を、製造元(New England Biolabs、Beverly、
MA)の説明書に従って、総タンパク質100 μgを0.5 IUエンドグリコシダーゼHf
(エンド Hf)と共に37℃で4時間インキュベートすることによって行った。ドデ
シル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、15%(w/v
)ゲルを、以前記載されたように実施した(Laemmli, U.K.ら、Nature 227:680
〜85(1970)、これは参照として本明細書に組み入れられる)。タンパク質濃度
は、ローリー法(Lowry, O.H.ら、J. Biol. Chem. 193:265〜75(1951)、これ
は参照として本明細書に組み入れられる)を用いて決定した。
アメリカ)を用いて分析した。
マーを用いるPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によって所望の変異appAを増幅した
。所望の変異体は全て、シークエンシングによって確認した。各変異体に関して
、コロニー24個を、誘導後の様々な時点でフィターゼ活性に関して分析した。3
つの変異体、変異体R、変異体U、および変異体Yは全て、r-AppAと共に発現およ
び分泌され、それによって細胞外フィターゼ活性の時間依存的蓄積が起こり、こ
れはメタノール誘導の96時間後にプラトーに達した。培地上清におけるプラトー
の活性はそれぞれ、35 U/ml、175 U/ml、57 U/ml、および117 U/mlであった(表
3)。発現ベクターpPICZαAによって形質転換した酵母X33を対照として用いると
、SDS-PAGEにおいて活性またはフィターゼタンパク質が全く生じなかった。精製
タンパク質に基づくと、変異体Uは最も高いフィターゼ比活性63 U/mgを有し、こ
れに次いで変異体Y、r-AppAおよび変異体R(それぞれ、51U/mgタンパク質、41U/
mgタンパク質、および32 U/mgタンパク質)であった。精製後に回収されたタン
パク質の収量は、変異体U、変異体Y、r-AppAおよび変異体Rに関してそれぞれ、6
54 mg/L、324 mg/L、688 mg/L、および425 mg/Lであった(表3)。
、変異体Rのバンドサイズは68〜70 kDaであり、変異体Yでは86 kDa〜90 kDaであ
った(図2)。これは、r-AppAにおける14%から変異体Rにおける48%、そして変
異体Yにおける89%までのグリコシル化レベルの増強を示した。変異体Uにおける
グリコシル化レベルは、r-AppAのグリコシル化レベルと同等であると考えられた
。エンドHfによる脱グリコシル化後に、これらの組み換え型酵素は全て同様の分
子量、すなわち45 kDa〜48 kDaを示した。脱グリコシル化は、全ての変異体また
はr-AppAの比活性に有意な影響を及ぼさなかった(表3)。しかし、これらの精
製タンパク質をβ-メルカプトエタノールおよびエンドHfの双方によって処理す
ると、フィターゼ活性は完全に失われた。
発の影響 変異体R、変異体Uおよび変異体Yの至適pH(2.5)はr-AppAと同じであるが、pH
3.5、pH 4.5およびpH 5.5では、変異体Uはr-AppAより活性が高く(p<0.05)、
変異体Yはr-AppAより活性が低かった(p<0.05)(図3)。至適温度は変異体Uに
関して65℃で、他の2つの変異体およびr-AppAに関しては55℃であった。0.2 Mグ
リシン-HCl、pH 2.5において、80℃および90℃で15分間加熱後、変異体Uはr-App
Aのそれより高い(p<0.05)残留フィターゼ活性を示した(図4)。
フェート)に対するKm値は半分に減少し、フィチン酸ナトリウムに対するKm値は
70%減少した(表4)。その後、変異体Uは、pNPPに対する見かけの触媒効率kcat /Kmがr-AppAのそれと比較して1.9倍増加を示し、フィチン酸ナトリウムに対して
は5.2倍増加した。変異体Yに関するkcat/Km値も同様に、フィチン酸ナトリウム
に対してはr-AppAと有意に異なったが、実際の増強は、比較的小さかった。対照
的に、変異体Rは双方の基質に対してr-AppAより有意に低い触媒効率を示した。
ェーバー・バーク(Lineweaver-Burk)プロット法を用いて計算した。反応は全
て、0.25 Mグリシン-HCl、pH 2.5において測定した。* r-AppA対照に対する有意差(p<0.05)を示す。結果は、5つの独立した実験を
代表している。
/または他のアミノ酸変化をAppA酵素に加えることができることを示している。
完全なappA遺伝子によって産生されたr-AppAと比較すると、脱グリコシル化の前
後の分子量の差によって示されたように、変異体酵素RおよびYは、明らかにグリ
コシル化の増強を示した。したがって、これらの2つの変異体中の操作されたN-
グリコシル化部位は、実際に、P.パストリス(pastoris)によって認識され、正
確に処理される。変異体R内および変異体Y内には多くの変異が存在するために、
これらの結果では、特定の操作部位でのグリコシル化レベルを評価できないが、
変異体とr-AppAとの比較により有用な情報を引き出すことができる。第一に、変
異体Rと変異体Yはいずれも、r-AppAよりもさらに4つのN-グリコシル化部位を有
したが、変異体Yは変異体Rよりも40%以上多いN-グリコシル化部位を示した(89
%対48%)。変異体Yにおける置換C200Nがこれらの2つの変種のあいだの唯一の
違いであり、かつ変異によってさらなる推定N-グリコシル化部位が付加されなか
ったため、C200Nそのものの変化が特定の部位でのN-グリコシル化を増強すると
考えられる。第二に、変異体Uは、さらに2つのN-グリコシル化部位を有するが(
Asn207およびAsn211)、その見かけの分子量はr-AppAと同じであり、このことは
変異体Uにおける2つの操作されたグリコシル化部位がサイレント(silent)であ
ったことを示唆している。これは、グリコシル化にはそのようなシグナル配列の
存在が必要であるが、これが必ずしもグリコシル化をもたらすとは限らないこと
を示している(Meldgaard, M.ら、Microbiol. 140:159〜66(1994)、これは参
照として本明細書に組み入れられる)。おそらく、変異体Uの場合の変異残基は
、構造に基づく配列アラインメントから考えられるほどは溶媒到達性ではなかっ
た。最近公開されたAppA酵素の結晶構造は、この問題に答えるための一助となり
うる(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(2000):Jia, Z.ら、Acta Crys
tallogr. D. Biol. Crystallogr. 54:647〜49(1998)、これらは参照として本
明細書に組み入れられる)。最後に、変異体Rは変異体Uと比較してグリコシル化
の有意な増加を示した。この差は、変異体R内のA131NおよびV134Nにおいて付加
された2つのN-グリコシル化部位によって引き起こされた可能性がある。上記の
結果を考慮すると、以下の知見を得ることができる:1)A131N置換およびV134N
置換によって、AppA酵素のグリコシル化の増加がもたらされる;2)D207N置換お
よびS211N置換はサイレントであった;3)C200N置換は、変異体Yでは他の部位で
のグリコシル化を増強すると考えられるが、変異体Uでは増強しない。
を増加させることが示されている(Haraguchi, M.ら、Biochem. J.312:273〜80
(1995);Imperiali, B.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92:97〜112(1995
)、これらは参照として本明細書に組み入れられる)。予想に反して、グリコシ
ル化レベルの上昇にもかかわらず、変異体Rおよび変異体Yは熱安定性の増加を示
さなかった。驚くべきことに、変異体Uは、グリコシル化はr-AppAと同レベルで
あるにもかかわらず、より大きい熱安定性を示した。C200Nの実施は、他の部位
でのN-グリコシル化が起こることを意味しないが、特定の部位でのより大きなグ
リコシル化が起こりうる。おそらく、グリコシル化よりむしろ変異そのものが、
この作用に関与していた。最近の研究では、アスペルギルス・ニガー(Aspergil
lus niger)または酵母ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)の
いずれかにおいて発現された異なる6個のフィターゼの産生が記述された(Wyss,
M.ら、Appl. Environ. Microbiol. 65:359〜66(1999)、これは参照として本
明細書に組み入れられる)。この結果は、グリコシル化レベルは選択された宿主
に依存するが、熱安定性、比活性、またはタンパク質の再構築に対して有意な影
響を及ぼさないことを示した(Wyss, M.ら、Appl. Environ. Microbiol. 65:35
9〜66(1999)、これは参照として本明細書に組み入れられる)。
対してはpNPPに対してよりも低いKmおよびより高いkcat/Kmを有することを示し
ている。明らかに、これらの組み換え型酵素は、後者より前者に関してより高い
見かけの効率を示し、このことは、AppA酵素が酸ホスファターゼというよりもフ
ィターゼであることを示している(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(20
00):Rodriguez, E.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 257:117〜23(1999
)、これらは参照として本明細書に組み入れられる)。変異体Uは、r-AppAと比
較して双方の基質に対する見かけの効率において最大の増強を示した。kcat/Km
における増強はKmの大幅な減少による可能性が最も高い(pNPPに関して1.86 mM
対3.66 mM、フィチン酸ナトリウムに関して0.58 mM対1.95 mM)。このことは、
変異体Uがr-AppAよりかなり低い基質濃度で飽和することを意味する。またさら
に、これらの2つの型のフィターゼ間では双方の基質に対するkcatに有意差を認
めた。ラットの酸ホスファターゼの構造に基づいて(Schneider, G.ら、EMBO J.
12:2609〜15(1993)、これは参照として本明細書に組み入れられる)、これ
らの変異は、酵素の活性部位または酸ホスファターゼ二量体の形成に関係してい
ないように思われる。おそらく、これらの変異は、別のタンパク質に関して以前
に記述されているように、単独または組み合わせて酵素の構造的柔軟性に影響を
及ぼす(Kern, G.ら、Protein Sci. 2:1862〜68(1993)、これは参照として本
明細書に組み入れられる)。最近解明された大腸菌フィターゼの結晶構造に基づ
くと(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(2000):Jia, Z.ら、Acta Crys
tallogr. D. Biol. Crystallogr. 54:647〜49(1998)、これらは参照として本
明細書に組み入れられる)、これらの変異のいずれも基質結合ポケットに直接関
係していない。しかし、リムら(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(2000
)、これは参照として本明細書に組み入れられる)によってC178およびC188と命
名された、C200およびC210は、タンパク質のαドメインにおけるヘリックスGとG
Hループのあいだのジスルフィド結合に関係している(Limら、Nat. Struct. Bio
l. 7:108〜13(2000)、これは参照として本明細書に組み入れられる)。変異C
200Nの場合では、αドメインへの固有のジスルフィド結合は、GHループにはもは
や存在しない。酵素の中心腔または「基質結合部位」に沿ったαドメインのより
よい柔軟性がもたらされうる(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(2000)
、これは参照として本明細書に組み入れられる)。この内部柔軟性はまた、変異
体U、そして程度は低いが変異体Yが、フィチン酸ナトリウム加水分解の触媒効率
の改善を示したという事実によっても支持されうる。変異体Uに関してグリコシ
ル化の増強はなかったため、リムら(Limら、Nat. Struct. Biol. 7:108〜13(
2000)、これは参照として本明細書に組み入れられる)によってD185およびS189
と命名された、操作されたグリコシル化部位N207およびN211は、露出表面から隠
されうる。したがって、変異体Uの熱安定性の改善は、変異体Yまたは変異体Rに
は存在しない、疎水性相互作用の数の増加によって説明されうる。
って有意に影響されないことは言及に値する。しかし、糖タンパク質ホルモン(
Terashima, M.ら、Eur. J. Biochem. 226:249〜54(1994)、これは参照として
本明細書に組み入れられる)またはS.セレビシエにおいて発現されるシュワニオ
ミセス・オクシデンタリス(Schwanniomyces occidentalis)のαアミラーゼ(H
an, Y.ら、App. Environ. Microbiol. 65:1915〜18(1999)、これは参照とし
て本明細書に組み入れられる)において示されるように、脱グリコシル化は基質
の結合および(または)その利用速度を調節する潜在的構造変化に関連しうる。
変異体および完全な対照は全て、β-メルカプトエタノールおよび脱グリコシル
化処理の双方によって完全に不活化された。このことは、4つのジスルフィド結
合がこれらの組み換え型フィターゼの触媒機能を維持するために全体的に重要な
役割を果たしていることを示唆している(Ullah, A.H.J.ら、Biochem. Biophys.
Res. Commun. 227:311〜17(1996)、これは参照として本明細書に組み入れら
れる)。
C200/C210を含まない場合、αドメインはわずかにより柔軟となる可能性があり
、その結果、酵素の触媒効率および熱安定性に対する陽性調節が起こる。大腸菌
フィターゼの結晶構造はまもなく発表されるため(Limら、Nat. Struct. Biol.
7:108〜13(2000)、これは参照として本明細書に組み入れられる)、より標的
を絞った変異誘発試験は、酵素の特性を改善しうる構造変化の解明に役立つはず
である。
ら逸脱しない様々な改変、付加、置換等を行うことができ、したがって、これら
は、添付の特許請求の範囲内に定義される本発明の範囲内であると見なされるこ
とは当業者に明らかであろう。
列(配列番号:2)および推定アミノ酸配列(配列番号:1)を示している。プライ
マーには下線をつけ、かつ矢印で示している。GHループ領域(202〜211位)は太字
とし、かつC200(Gヘリックス)およびC210(GHループ)は、αドメインに独自のジ
スルフィド結合を形成する。置換されたアミノ酸(A131、V134N、C200、D207、お
よびS211)には下線をつけかつ太字で記した。
製した組換えタンパク質のSDSゲル電気泳動(15%)分析を示している。タンパク
質30μgを各レーンに負荷した。レーンM、予備染色マーカー(Biorad社、kDa)(ホ
スホリラーゼb、103kDa;ウシ血清アルブミン、76kDa;オボアルブミン、49kDa
;カルボニックアンヒドラーゼ、33.2kDa;ダイズトリプシンインヒビター、28k
Da);レーン1、エンドHf (エンドグリコシダーゼHf);レーン2、r-AppA(Pichia
pastorisにおけるappAにより産生された組換えタンパク質);レーン3、r-AppA+
Endo Hf;レーン4、変異体U;レーン5、変異体U+エンドHf;レーン6、変異体R
;レーン7、変異体R+エンドHf;レーン8、変異体Y;レーン9、変異体Y+エンド
Hf。
黒い丸)および変異体(U、黒い四角;Y、黒い三角;R、黒い菱形)の酵素活性の37
℃でのpH依存性を示す。各変異体およびr-AppAの最大活性を100%とした。緩衝
液:pH1.5〜3.5、0.2Mグリシン-HCl;pH4.5〜7.5、0.2Mクエン酸ナトリウム;pH
8.5〜11、0.2M Tris-HCl。アステリスクは、r-AppAおよび他の変異体の間の有意
差(P<0.05)を示している。結果は、3回の実験の平均±SEで示している。
角;R、黒い菱形)を、所定の温度に15分間曝した後の残留酵素活性を示している
。精製した酵素は、0.2Mグリシン-HCl、pH2.5の中で15分間インキュベーション
した。加熱終了時に、反応混合液を氷上で30分間冷却した。各組換え酵素に関す
るフィチン酸ナトリウムとの初期活性を100%と定義した。アステリスクは、r-A
ppAおよび他の変異体の間の有意差(P<0.05)を示している。結果は、3回の実験
の平均±SEで示している。
Claims (52)
- 【請求項1】 配列番号:1のアミノ酸配列を有する野生型大腸菌(Escher
ichia coli)酸性ホスファターゼ/フィターゼにおいて複数のアミノ酸置換を生
じることにより作成され、該アミノ酸置換が200位、207位、および211位での置
換を含む、単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ。 - 【請求項2】 アミノ酸置換が200位のCysアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残
基へのアミノ酸置換、207位のAspアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミノ
酸置換、かつ211位のSerアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミノ酸置換で
あり、単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが、配列番号:3のア
ミノ酸配列を有する、請求項1記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼ。 - 【請求項3】 単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが純粋な
形状である、請求項1記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ
。 - 【請求項4】 単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが組換え
体である、請求項1記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ。 - 【請求項5】 配列番号:1の200位、207位、および211位にアミノ酸置換
を導入することにより野生型酸性ホスファターゼ/フィターゼのアミノ酸配列を
変更する段階を含む、配列番号:1のアミノ酸配列を有する野生型大腸菌酸性ホ
スファターゼ/フィターゼの酵素特性を改善する方法。 - 【請求項6】 アミノ酸置換が200位のCysアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残
基へのアミノ酸置換、207位のAspアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミノ
酸置換、かつ211位のSerアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミノ酸置換で
あり、該アミノ酸置換が、配列番号:3のアミノ酸配列を有する変異型酸性ホス
ファターゼ/フィターゼを生じる、請求項5記載の方法。 - 【請求項7】 改善された酵素特性が増強された熱安定性である、請求項5
記載の方法。 - 【請求項8】 改善された酵素特性が、約pH3.5〜約pH5.5のpH範囲で、より
高いフィターゼ活性である、請求項5記載の方法。 - 【請求項9】 請求項1記載の変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼをコ
ードする単離されたDNA分子。 - 【請求項10】 野生型酸性ホスファターゼ/フィターゼが大腸菌から単離
される、請求項9記載の単離されたDNA分子。 - 【請求項11】 DNA分子が、配列番号:4のヌクレオチド配列を含むか、
もしくは、5X SSPEおよび50%ホルムアミドを含有するハイブリダイゼーション
培地における42℃でのハイブリダイゼーション、0.5X SSPEによる50℃での洗浄
を含むストリンジェンシー条件下で配列番号:4を含むDNA分子にハイブリダイ
ズする、請求項10記載の単離されたDNA分子。 - 【請求項12】 アミノ酸置換が200位のCysアミノ酸残基でのAsnアミノ酸
残基へのアミノ酸置換、207位のAspアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミ
ノ酸置換、かつ211位のSerアミノ酸残基でのAsnアミノ酸残基へのアミノ酸置換
であり、該アミノ酸置換が、配列番号:3のアミノ酸配列を有する変異型酸性ホ
スファターゼ/フィターゼを生じる、請求項9記載の単離されたDNA分子。 - 【請求項13】 請求項9記載のDNA分子を含む、組換えDNA発現系。
- 【請求項14】 DNA分子が異種発現ベクターである、請求項13記載の発現
系。 - 【請求項15】 DNA分子が、適当な方向および正確なリーディングフレー
ムで発現系へ挿入される、請求項13記載の発現系。 - 【請求項16】 請求項9記載の異種DNA分子を含む、宿主細胞。
- 【請求項17】 異種DNA分子が配列番号:4のヌクレオチド配列を有する
、請求項16記載の宿主細胞。 - 【請求項18】 異種DNA分子が組換えDNA発現系内にある、請求項16記載の
宿主細胞。 - 【請求項19】 宿主細胞が酵母細胞である、請求項16記載の宿主細胞。
- 【請求項20】 酵母細胞が、サッカロミセス(Saccharomyces)、クリュ
イベロミセス(Kluyveromyces)、トルラスポラ(Torulaspora)、およびシゾサ
ッッカロミセス(Schizosaccharomyces)からなる群より選択される菌株である
、請求項19記載の宿主細胞。 - 【請求項21】 酵母細胞が、メチロトローフ酵母株である、請求項19記載
の宿主細胞。 - 【請求項22】 メチロトローフ酵母株が、ピチア(Pichia)、ハンゼヌラ
(Hansenula)、トルロプシス(Torulopsis)、カンジダ(Candida)、およびカ
ルウィンスキア(Karwinskia)からなる群より選択される、請求項21記載の宿主
細胞。 - 【請求項23】 下記の段階を含む、変異型酸性ホスファターゼ/フィター
ゼを組換え的に作成する方法: 変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼの発現に適した条件下で、宿主細胞を
、少なくとも1種の請求項9記載の異種DNA分子で形質転換する段階;および 変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼを単離する段階。 - 【請求項24】 宿主細胞が酵母細胞である、請求項23記載の方法。
- 【請求項25】 酵母細胞が、サッカロミセス、クリュイベロミセス、トル
ラスポラ、およびシゾサッッカロミセスからなる群より選択される菌株である、
請求項24記載の方法。 - 【請求項26】 酵母細胞が、メチロトローフ酵母株である、請求項24記載
の方法。 - 【請求項27】 メチロトローフ酵母株が、ピチア、ハンゼヌラ、トルロプ
シス、カンジダ、およびカルウィンスキアからなる群より選択される、請求項26
記載の宿主細胞。 - 【請求項28】 請求項1記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼを含む動物用飼料組成物。 - 【請求項29】 請求項1記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼを、動物用飼料組成物の製造に有効な条件下で動物用飼料に導入する段
階を含む、動物用飼料を製造する方法。 - 【請求項30】 200位および210位のCysアミノ酸残基間のジスルフィド結
合形成を妨害する少なくとも1種のアミノ酸置換により、配列番号:1のアミノ
酸配列を有する野生型大腸菌酸性ホスファターゼ/フィターゼとは異なる、単離
された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ。 - 【請求項31】 単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが純粋
な形状である、請求項30記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィター
ゼ。 - 【請求項32】 単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼが組換
え体である、請求項30記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼ
。 - 【請求項33】 200位および210位のCysアミノ酸残基間のジスルフィド結
合形成を妨害する少なくとも1個のアミノ酸置換を導入することにより、野生型
酸性ホスファターゼ/フィターゼのアミノ酸配列を変更する段階を含む、配列番
号:1のアミノ酸配列を有する野生型大腸菌酸性ホスファターゼ/フィターゼの
酵素特性を改善する方法。 - 【請求項34】 改善された酵素特性が増強された熱安定性である、請求項
33記載の方法。 - 【請求項35】 改善された酵素特性が、約pH3.5〜約pH5.5のpH範囲で、よ
り高いフィターゼ活性である、請求項33記載の方法。 - 【請求項36】 請求項30記載の変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼを
コードする単離されたDNA分子。 - 【請求項37】 請求項36記載のDNA分子を含む、組換えDNA発現系。
- 【請求項38】 DNA分子が異種発現ベクターである、請求項37記載の発現
系。 - 【請求項39】 DNA分子が、適当な方向および正確なリーディングフレー
ムで発現系へ挿入される、請求項37記載の発現系。 - 【請求項40】 請求項36記載の異種DNA分子を含む、宿主細胞。
- 【請求項41】 異種DNA分子が組換えDNA発現系内にある、請求項40記載の
宿主細胞。 - 【請求項42】 宿主細胞が酵母細胞である、請求項40記載の宿主細胞。
- 【請求項43】 酵母細胞が、サッカロミセス、クリュイベロミセス、トル
ラスポラ、およびシゾサッッカロミセスからなる群より選択される菌株である、
請求項42記載の宿主細胞。 - 【請求項44】 酵母細胞が、メチロトローフ酵母株である、請求項42記載
の宿主細胞。 - 【請求項45】 メチロトローフ酵母株が、ピチア、ハンゼヌラ、トルロプ
シス、カンジダ、およびカルウィンスキアからなる群より選択される、請求項44
記載の宿主細胞。 - 【請求項46】 下記の段階を含む、変異型酸性ホスファターゼ/フィター
ゼの組換え的に作成する方法: 変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼの発現に適した条件下で、宿主細胞を
、少なくとも1種の請求項36記載の異種DNA分子で形質転換する段階;および 変異型酸性ホスファターゼ/フィターゼを単離する段階。 - 【請求項47】 宿主細胞が酵母細胞である、請求項46記載の方法。
- 【請求項48】 酵母細胞が、サッカロミセス、クリュイベロミセス、トル
ラスポラ、およびシゾサッッカロミセスからなる群より選択される菌株である、
請求項47記載の方法。 - 【請求項49】 酵母細胞が、メチロトローフ酵母株である、請求項47記載
の方法。 - 【請求項50】 メチロトローフ酵母株が、ピチア、ハンゼヌラ、トルロプ
シス、カンジダ、およびカルウィンスキアからなる群より選択される、請求項49
記載の宿主細胞。 - 【請求項51】 請求項30記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼを含有する動物用飼料組成物。 - 【請求項52】 請求項30記載の単離された変異型酸性ホスファターゼ/フ
ィターゼを、動物用飼料組成物の製造に有効な条件下で動物用飼料に導入する段
階を含む、動物用飼料を製造する方法。
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