JP2003531106A - 新規なエリスロポイエチン刺激タンパク質を含む生分解性微粒子 - Google Patents

新規なエリスロポイエチン刺激タンパク質を含む生分解性微粒子

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JP2003531106A JP2001532740A JP2001532740A JP2003531106A JP 2003531106 A JP2003531106 A JP 2003531106A JP 2001532740 A JP2001532740 A JP 2001532740A JP 2001532740 A JP2001532740 A JP 2001532740A JP 2003531106 A JP2003531106 A JP 2003531106A
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クランブ,リサ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物学的に活性な新規のエリスロポイエチン刺激タンパク質(NESP)を持続放出させる組成物、およびそのような組成物を形成させる改良された方法に関する。本発明の組成物は、NESPの粒子が分散されているポリマー微粒子を含む。本発明の改良された方法では、残留するポリマー溶媒を任意の乾燥工程で、より効率的かつ迅速に除去するために共溶媒混合物が利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、生物学的に活性な新規のエリスロポイエチン刺激タンパク質(NE
SP)を持続放出させる組成物、およびそのような組成物を形成する改良方法に
関する。本発明の組成物は、NESPの粒子が分散されているポリマー微粒子を
含む。本発明の改良された方法では、残留するポリマー溶媒を任意の乾燥工程の
時に、より効率的かつ迅速に除去するために共溶媒混合物を利用する。
【0002】 (発明の背景) この数年間、活性成分の血中レベルを制御する手段を提供し、より高い薬効、
安全性、患者の利便性および患者への適合性をもたらす有効な徐放性組成物を開
発することに多大な努力が向けられている。残念なことに、大部分のタンパク質
が不安定(例えば、熱、有機溶媒などにさらされたときの変性および生物活性の
喪失)であるため、徐放性配合物の開発および評価は非常に制限されている。
【0003】 先行技術における微粒子の調製方法が特許および科学文献の両方に記載されて
いる。特に、水溶性薬物の制御放出を行うためのポリ(乳酸)(PLA)および
ポリ(ラクチド−co−グリコール酸)(PLGA)の生分解性微粒子を調製す
るための様々な方法が記載されている;例えば、Wise他、Contrace
ption、8:227〜234(1973);Hutchinson他、Bi
ochem.Soc.Trans.、13:520〜523(1985);Ja
lil他、J.Microencapsul.、7:297〜325(1990
);Putney他、Nature Biotech.、16:153〜157
(1998);Burke,P.、Handbook of Pharmace
utical Controlled Release Technology
、Klibanov他(編)(印刷中)を参照のこと。これらの方法には、エマ
ルション(相分離、溶媒抽出および溶媒気化)を伴う方法、および噴霧(スプレ
ー乾燥、スプレー凍結)を伴う方法が含まれる。
【0004】 上記の方法に伴う大きな欠点として、特定の状況のもとでは下記の欠点が挙げ
られる:1)タンパク質を不活性化させる高い温度;2)タンパク質を不活性化
させる有機溶媒にさらされること;3)有機溶媒を抽出するために使用される水
相に対する薬物の喪失のために親水性薬物をカプセル化することができないこと
;4)通常、プロセス中に多量の有機溶媒が必要であること、そして有機溶媒を
最終生成物から十分に除去することができないこと、すなわち、最終生成物にお
ける残留溶媒レベルが高いこと;5)タンパク質負荷効率が良くないこと;6)
全体的な収率が良くないこと;7)投与されたときの薬物漏出および/または初
期の薬物放出が過度であることに関する問題;および8)スケールアップには費
用がかかり、複雑であること。特に項目4)に関するように、スプレー乾燥プロ
セスにおける高レベルの溶媒に関連する様々な問題が記載されている:例えば、
Clarke他、Drug.Devel.and Industrial Ph
armacy、24:169〜175(1998);BitzおよびDoelk
er、Inter.Journal of Pharm.、131:171〜1
81(1996);Takeda他、Journ.of Controlled
Release、32:79〜85(1994)を参照のこと。
【0005】 微粒子を調製するための改良プロセスに関する報告が特許および科学文献に数
多くの存在する。例えば、Gombotz他の米国特許第5,019,400号
には、非常に低温でポリマーと生物学的活性薬剤との混合物を凍結して、生物学
的活性および物質が高く保持されたポリマーマイクロスフェアにするための微粒
子の調製方法が開示されている。Ramstack他の米国特許第5,650,
173号には、ハロゲン化炭化水素は含まない少なくとも2つの非毒性溶媒の混
合物をポリマーおよび活性薬剤を溶解するために使用した微粒子の調製方法が開
示されている。得られた微粒子は、残留する毒性溶媒を含まないが、残留量のベ
ンジルアルコールおよび酢酸エチルを依然として含有していた。これらは、生成
物の完全性に対して好ましくない作用を有していた。Rickey他の米国特許
第5,792,477号には、溶媒を十分に除去するために別途の洗浄工程をプ
ロセスに含めることによって、Ramstack他において報告された残留溶媒
を軽減する方法が記載された。
【0006】 これらおよび他の研究によっては明らかに技術が進展した一方で、タンパク質
、ペプチドおよび小分子とともに使用し、無菌処理が容易で、かつ製造規模を変
えることができる、効率的、経済的で、広範囲に適用可能な微粒子調製方法が依
然として求められている。
【0007】 有効な徐放性組成物として報告されているタンパク質に、エリスロポイエチン
がある。エリスロポイエチン(EPO)は、赤血球前駆細胞の赤血球への成熟に
関与する糖タンパク質ホルモンである。エリスロポイエチンは腎臓で産生され、
循環における赤血球のレベルを調節することにおいて不可欠である。組織酸素シ
グナルが低レベルである状態では、エリスロポイエチンの産生が増大し、これに
より、赤血球生成が刺激される。例えば、慢性腎不全(CRF)においてみられ
る腎機能の喪失は、典型的には、エリスロポイエチンの産生が低下し、同時に赤
血球の減少をもたらされる。
【0008】 組換えヒトエリスロポイエチン(rHuEPO)の投与は、末期の腎臓疾患を
患う貧血患者の赤血球レベルを増大させることにおいて有効である;Eschb
ach他、New Eng.J.Med.、316:73〜38(1987)。
その後の研究は、rHuEPOを用いた処置により、様々な状態に関連する貧血
が治療され得ることを示している;Fischl他、New Eng.J.Me
d.、322:1488〜1493(1990);Laupacis、Lanc
et、341:1228〜1232(1993)。CFRに伴う貧血、HIV感
染患者におけるAZT(ジドブジン)による治療に関連した貧血、化学療法を受
けている非骨髄性悪性腫瘍患者における貧血、および同種輸血の必要性を低下さ
せるための手術中の患者における貧血を処置する際の組換えヒトエリスロポイエ
チンの使用に規制承認が与えられている。現在承認されている適用(手術適用を
除く)に対する治療はすべて、50〜150ユニット/kgの開始用量が、1週
間に3回(TIW)、30%〜36%の勧められる目標ヘマトクリット範囲を達
成するために静脈内(IV)注射または皮下(SC)注射のいずれかで投与され
る。手術適用の場合には、rHuEPOは、手術前の10日間毎日、手術当日、
そして手術後4日間投与される(エポジェン(EPOGEN)(登録商標)の添
付文書、12/23/96)。一般に、rHuEPOの現行の推奨される開始用
量は、ヘマトクリットを約6週間〜8週間で目標範囲内に増大させる。目標のヘ
マトクリット範囲が達成されると、CRFによる貧血患者については典型的には
週に3回である維持投薬スケジュールが定められるがこれは患者に非常に依存す
る。上記に記載されるrHuEPOの投与は、貧血治療に対して有効で、耐容性
の良好な治療法である。
【0009】 Zale他の米国特許第5,674,534号には、非凝集型の生物学的に活
性なEPOの徐放性組成物が記載されている。この組成物は、生体適合性ポリマ
ーと、生物学的に活性な凝集安定化EPOの粒子とのポリマーマトリックスを含
む。この場合、前記粒子は生体適合性ポリマー内に分散され、そして前記微粒子
は、米国特許第5,019,400号に記載される方法を用いて調製される。明
細書に記載され、そして特許請求されている方法は、EPOを安定化させるため
に塩析性賦形剤を利用している。配合物は、EPOの生体内血中レベルをより長
く、かつより一定にし、EPOの初期バーストの破裂をより低く抑え、および血
清中EPOレベルの変動を抑えることにより治療利益が増大することを含む様々
な利点を有するといわれている。
【0010】 哺乳動物細胞において発現される組換えヒトエリスロポイエチンは、3つのN
−結合型オリゴ糖鎖および1つのO−結合型オリゴ糖鎖を含む。これらは合計す
ると、糖タンパク質の総分子量の約40%を構成する。N−結合型のグリコシル
化は、24位、38位および83位に位置するアスパラギン残基に存在し、一方
、O−結合型のグリコシル化は、126位に位置するセリン残基に存在する;L
ai他、J.Biol.Chem.、261:3116(1986);Brou
dy他、Arch.Biochem.Biophys.、265:329(19
88)。これらのオリゴ糖鎖は末端のシアル酸残基で修飾されていることが示さ
れている。グリコシル化されたエリスロポイエチンを酵素処理して、シアル酸残
基を除くことにより、生体内活性の喪失がもたらされるが、生体外活性は影響を
受けない;Lowy他、Nature、185:102(1960);Gold
wasser他、J.Biol.Chem.、249:4202(1974)。
この挙動は、肝臓のアシアロ糖タンパク質結合タンパク質と相互作用したとき、
循環系からのアシアロ−エリスロポイエチンの迅速なクリアランスによって説明
される;Morrell他、J.Biol.Chem.、243:155(19
68);Briggs他、Am.J.Physiol.、227:1385(1
974);Ashwell他、Methods Emzymol.、50:28
7(1978)。
【0011】 新規なエリスロポイエチン刺激タンパク質(NESP)は、2つのさらなる炭
水化物鎖を供与する、rHuEPOのアミノ酸配列に5つの変異を有する過剰に
グリコシル化されたエリスロポイエチン類似物質である。より詳細には、NES
Pは2つのさらなるN−結合型の炭水化物鎖をアミノ酸残基30およびアミノ酸
残基88に含む(ヒトEPOの配列に対応する番号付け)(PCT国際特許出願
US94/02957を参照のこと、これはその全体が参考として本明細書中に
組み込まれる)。NESPは、EPOとは生化学的に別個のものであり、血清半
減期がより長く、生体内での生物学的活性がより高い;Egrie他、ASH9
7、Blood、90:56a(1997)。NESPは、マウス、ラット、イ
ヌおよびヒトにおいて血清半減期が約3倍長いことが示されている(同上)。マ
ウスでは、血清半減期がより長く、生体内活性がより高いため、同じ生物学的応
答を得るには、rHuEPOと比較して、投薬頻度(1週間に1回または隔週毎
に1回)がより少なくてすむ(同上)。
【0012】 薬物動態学的研究により、NESPは、動物研究と一致して、慢性腎不全患者
においてrHuEPOよりもより血清半減期が著しく長いことが明らかにされ、
これにより、投薬頻度が少ないスケジュールをヒトにも用いることができること
が示唆された;MacDougall他、J American Societ
y of Nephrology、8:268A(1997)。投薬頻度が少な
いスケジュールは、医師および患者の両方にとって好都合であり、自己投与を行
っている患者にとっては特に有用である。投薬頻度が少ないことの他の利点とし
て、患者に導入される薬物がより少なくてすむこと、rHuEPOの投与で認め
られるいくつかの副作用の性質および重篤度の低下、および適合性が高まること
を挙げることができる。
【0013】 本発明は、NESPを微粒子にカプセル化することができ、そしてNESPは
、より著しく有効な徐放性特性を有する医薬組成物であって、これにより、ヘマ
トクリットを増大させ、かつ貧血治療するための4週間〜6週間毎に1回の投薬
を可能にし、従って、非常に高い治療利点を提供する医薬組成物を提供し得ると
いう発見に基づく。さらに、NESP/PLGA系は、PLGA成分が、治療効
果がなくなる少なくとも1週間前までに除去される(生分解される)系であり、
従って、投薬毎にポリマーおよび薬物の蓄積をほとんど考慮せず反復投薬が可能
となる。そのような系は、例えば、EPO/PLGAの微粒子で可能であるとは
考えられない。
【0014】 さらに、本発明は、NESP以外のペプチドおよび小分子を含む生物学的活性
薬剤に対して広く適用できる改良された経済的な、製造規模の変更が可能な方法
を提供する。
【0015】 (発明の開示) 従って、本発明の1つの局面は、ポリマー微粒子内に含有される生物学的活性
成分を含む、活性成分を持続放出させる医薬組成物である。重要なことに、本発
明の徐放性組成物は、カプセル化および放出時の活性成分の活性、完全性および
安全性を維持している。このことは、より長期間一定した放出を可能とするのに
役立っている。
【0016】 本発明の別の局面は、ポリマー微粒子内に含有される活性成分を含む徐放性組
成物を調製するための新規な改良された方法に関する。この方法は、経済的であ
り、無菌処理が容易であり、製造規模の変更が可能であり、そしてタンパク質、
ペプチドおよび小分子に広く適用することができる。この改良された方法は、一
般に、(a)特定の活性成分または配合された活性成分の乾燥粉末を得る工程;
(b)共溶媒混合物に溶解されたポリマーを含むポリマー溶液を調製する工程;
(c)前記乾燥粉末を前記ポリマー溶液に分散して、活性成分/ポリマー混合物
を製造する工程;(d)活性成分を含有する微粒子を前記混合物から調製する工
程;(e)前記微粒子を回収する工程;および(f)前記微粒子を二次乾燥によ
って仕上げ処理する工程を含むものとして記載することができる。重要なことに
、この方法に伴う乾燥時間は、先行技術の方法と比較して著しく短縮されている
【0017】 (図面の簡単な説明) 図1は、活性成分含有微粒子を製造するための本発明の方法の概略図である。
【0018】 図2は、スプレー乾燥する前のNESP調製物(−・・・)、スプレー乾燥し
たNESPタンパク質粉末(−−)および微粒子のカプセル化後のNESPの典
型的な結果(−)に対するサイズ排除クロマトグラフィーの結果を示すクロマト
グラムを示す。
【0019】 図3は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した
場合の様々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中
濃度は時間(日数)に対してプロットされている。
【0020】 図4は、様々な微粒子調製物を(360μg/kgのNESPペプチド用量)
皮下注射した場合のラットのヘマトクリットを示すグラフである。ヘマトクリッ
ト(%)は時間(日数)に対してプロットされている。
【0021】 図5は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した
場合の様々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中
濃度は時間(日数)に対してプロットされている。
【0022】 図6は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した
場合の様々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中
濃度は時間(日数)に対してプロットされている。
【0023】 図7は、NESP微粒子調製物(50:50、固有粘度:0.4dL/g)の
100μg/kg(20mg微粒子)の注射に対して、NESPの10,000
μg/kgボーラス注射を皮下注射したラットのヘモグロビンレベルを示すグラ
フである。ヘモグロビンレベル(g/dL)は時間(日数)に対してプロットさ
れている。
【0024】 図8は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した
場合の様々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中
濃度は時間(日数)に対してプロットされている。
【0025】 図9は、様々なレプチン調製物を注射したラットのレプチン血清中レベルを示
すグラフである。血清中濃度は時間(時間)に対してプロットされている。
【0026】 図10は、様々なレプチン調製物が注射されたラットの体重減量%を示すグラ
フである。体重(mg)は時間(日数)に対してプロットされている。
【0027】 図11は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射し
た場合の微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中濃度
は時間(日数)に対してプロットされている。
【0028】 図12は、微粒子調製物が(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下
注射した場合のラットのヘマトクリット示すグラフである。ヘマトクリット(%
)は時間(日数)に対してプロットされている。
【0029】 図13は、ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射し
た場合の微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。血清中濃度
は時間(日数)に対してプロットされている。
【0030】 図14は、微粒子調製物が(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下
注射した場合のラットのヘマトクリット示すグラフである。ヘマトクリット(%
)は時間(日数)に対してプロットされている。
【0031】 (詳細な説明) 別途記されない限り、微粒子の用語は、微粒子、マイクロスフェアおよびマイ
クロカプセルを包含するように使用され得る。
【0032】 下記に詳しく記載されているように、本発明は、ポリマー微粒子内に含有され
る生物学的活性成分を含む、活性成分を持続放出させる医薬組成物を提供する。
徐放性組成物は、水性の生物学的活性薬剤を直接投与した後に得られる期間より
も長期間にわたって前記薬剤の測定可能な血清中レベルをもたらす生物学的活性
薬剤の放出物として定義される。持続放出は、連続的または断続的であり、線形
的または非線形的であり、そして1または2以上のポリマー組成物、薬物負荷物
、賦形剤の選択、あるいは他の改良物を用いて達成され得る。本発明の1つの実
施形態において、徐放性組成物は生物学的活性成分NESPを含む。
【0033】 本発明のNESPは、さらなる炭水化物鎖がそれぞれの部位に結合している2
つのさらなるグルコシル化部位を含む過剰にグリコシル化されたEPO類似物質
である。NESPは、部位特異的変異を用いて構築され、哺乳動物宿主細胞にお
いて発現された。NESPを製造することの詳細は共同所有のPCT国際特許出
願US94/02957に示されている。rHuEPOの新規なN−結合型グリ
コシル化部位は、ポリペプチド鎖内においてアミノ酸Asn−X−Serをコー
ドするようにDNA配列を変化させて導入された。NESPをコードするDNA
がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)宿主細胞にトランスフェクションされ
、そして発現ポリペプチドをさらなる炭水化物鎖の存在の確認のために分析され
た。好ましい実施形態としては、NESPは、2つのさらなるN−結合型炭水化
物鎖を残基30および残基88に有する。アミノ酸配列番号は、ヒトエリスロポ
イエチン(EPO)の番号である。EPOのアミノ酸配列は、配列番号1に示さ
れる配列である。NESPのアミノ酸は、配列番号2に示される配列である。N
ESPは、これらの新規な部位に加えて、N−結合型グリコシル化部位およびO
−結合型グリコシル化部位の通常部位を有することが理解される。
【0034】 本発明のNESPはまた、配列番号2における1つまたは2つ以上の残基にお
いて保存的なアミノ酸変化を含むことができる。これらの変化は、炭水化物鎖の
付加をもたらさず、類似物質の生物学的活性にほとんど影響を及ぼすことはない
【0035】 本発明の微粒子に混合され得る他の活性成分は、生体内に導入されたときに生
物学的作用を示す合成化合物または天然化合物である。考えられる活性薬剤には
、ペプチド、小分子、炭水化物、核酸、脂質、タンパク質およびこれらの類似物
質が含まれる。使用が考えられるタンパク質には、G−CSF、GM−CSF、
M−CSF、MGDFなどの様々な造血因子、インターフェロン(α、βおよび
γ)、インターフェロンコンセンサス、インターロイキン(1〜12)、エリス
ロポイエチン(EPO)、繊維芽細胞増殖因子、KGF、TNF、TNFbp、
IL−1ra、幹細胞因子、神経増殖因子、GDNF、BDNF、NT3、血小
板由来増殖因子、および腫瘍増殖因子(α、β)、オステオプロテゲリン(OP
G)、NESP、およびOBタンパク質を含む潜在的な様々なサイトカインが含
まれる。OBタンパク質はレプチンとして示される。
【0036】 本発明の組成物への混合物には、天然活性成分の誘導体、融合タンパク質、複
合体、類似物質または修飾体も考えられる。生物学的活性タンパク質の化学的修
飾は、治療的タンパク質の安定性および循環時間を増大させ、そして免疫原性を
低下させることなどのさらなる利点を特定の状況のもとで提供することが見出さ
れている。例えば、Davis他の米国特許第4,179,337号には、酵素
およびインスリンなどの水溶性ポリペプチドをポリエチレングリコール(PEG
)に結合することが開示されている;Kinstler他の米国特許第5,82
4,784号もまた参照のこと。
【0037】 一般に、有効量の本発明のタンパク質または誘導体生成物を、薬学的に受容可
能な希釈剤、安定化剤、保存剤、溶解剤、乳化剤、補助剤および/またはキャリ
アと一緒に含む医薬組成物が本発明により含まれる。そのような組成物は、様々
な緩衝剤含有物(例えば、Tris−HCl、リン酸塩)、pHおよびイオン強
度の希釈剤;界面活性剤および可溶化剤(例えば、ポリソルベート20、ポリソ
ルベート80)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム
)、保存剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール)および充填物質(例
えば、ラクトース、マンニトール)などの添加物を含む;例えば、Reming
ton’s Pharmaceutical Sciences、第18版(1
990年、Mack Publishing Co.、Easton、PA、1
8042)、1435頁〜1712頁を参照のこと(これは参考として本明細書
中に組み込まれる)。活性成分の有効量は、治療的、予防的または診断的に有効
な量であり、これらは、体重、年齢、治療目的または予防目的または診断目的、
および所望の放出速度のような要因を考慮に入れることによって当業者により容
易に決定することができる。
【0038】 本明細書中で使用される、NESP含有微粒子を考えた場合、用語「治療有効
量」は、患者に利益をもたらすヘマトクリットの増大を生じさせる量をいう。こ
の量は個体毎に変化し、患者の全体的な身体状態および貧血の根本的な原因を含
む多数の要因に依存する。例えば、慢性腎不全を患っている患者に対するrHu
EPOの治療有効量は、1週間に3回、50ユニット/kg〜150ユニット/
kgである。治療に使用されるrHuEPOの量は、許容可能なヘマトクリット
増大率をもたらし、ヘマトクリットを有益なレベル(通常的には少なくとも約3
0%、典型的には30%〜36%の範囲内)で維持する。本発明の組成物の治療
有効量は、公知の材料および手段を用いて当業者によって容易に確認することが
できる。
【0039】 本発明は、NESPおよび/またはEPOよりも少ない頻度でNESP含有微
粒子を投与することを規定する。投薬頻度は、治療状況に依存して変化するが、
一般には4週間〜6週間に約1回である。実際に使用される投薬頻度は、NES
P含有微粒子に対する異なる個体に対する応答が変動するために本明細書中に開
示されている頻度から若干変化し得ることが理解される;用語「約」はそのよう
な変動を反映するものとする。
【0040】 従って、本発明は、赤血球産生を刺激して、赤血球レベルの低下を治療のため
に使用することができる。最も一般的には、赤血球レベルは貧血のために低下し
ている。本発明によって治療可能な状態には、腎機能の低下または喪失(慢性腎
不全)に伴う貧血、化学療法薬剤または抗ウイルス薬(AZTなど)などの骨髄
抑制治療に伴う貧血、非骨髄性ガンの進行に伴う貧血、およびウイルス感染(H
IVなど)に伴う貧血が含まれる。手術時の予期せぬ血液減失などの、それ以外
にも健康な個体において貧血をもたらし得る状態もまた治療可能である。一般に
、rHuEPOを用いて治療可能な状態はどれもまた、本発明のNESP含有微
粒子を用いて治療することができる。
【0041】 本発明はまた、治療中に増大した赤血球産生を維持するために、治療有効量の
鉄を投与することを規定する。投与され得る量は、rHuEPOを用いた治療に
基づいて当業者によって容易に決定することができる。
【0042】 本発明はまた、活性成分含有ポリマー微粒子を調製するための改良された方法
を提供する。この方法は、乾燥時に有機溶媒をより迅速に除去するために共溶媒
混合物を利用することを含む。乾燥時における混合物中の残留二次有機溶媒成分
は、任意の乾燥プロセスで残留ポリマー溶媒の除去を促進させる。この改良され
た方法により、この分野において記載される方法を上回る著しい利点がいくつか
もたらされる。そのような利点として、例えば、下記が挙げられる:1)最初の
微粒子形成工程の後におけるポリマー系における残留溶媒レベルの低下;2)ポ
リマー系に対する乾燥サイクル時間の減少;および3)ヒト医薬品における使用
に関して、許容され得るレベルの毒性溶媒の除去が可能であること。重要なこと
に、これらの利点によって、そのような方法を商業的に実施することが可能とな
る。
【0043】 タンパク質が負荷された微粒子を作製するための改良された方法の主たる実施
形態は、(a)活性成分または配合された活性成分の乾燥粉末を得ること;(b
)共溶媒混合物にポリマーを溶解して、ポリマー溶液を作製すること:(c)前
記乾燥粉末を前記ポリマー溶液に加えて、活性成分/ポリマー混合物を製造する
こと;(d)前記混合物をスプレー乾燥して、活性成分が負荷された所望の微粒
子を製造すること;(e)前記微粒子を回収すること;および(f)前記微粒子
を二次乾燥によって仕上げ処理することを含む。このプロセスは、図1に概略的
に示されている。
【0044】 本発明の1つの実施形態において、活性成分または配合された活性成分はスプ
レー乾燥粉末の形態をとる。スプレー乾燥は、溶液を噴霧して、微細なミストを
形成し、そして高温のキャリアガスとの直接的な接触によって乾燥するプロセス
である。スプレー乾燥の詳細な総説については、例えば、Masters,K.
「スプレー乾燥ハンドブック」(John Wiley&Sons編集、New
York、1984年)を参照のこと。本明細書中には、微粒子の収率を著し
く高め、回収が改良された、スプレー乾燥タンパク質粉末の商業的規模での改良
された調製方法が提供されている。
【0045】 本発明の工程b)における使用について考えられるポリマー溶媒には、例えば
、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、塩化メチレンおよびジメチルスルホキ
シドが含まれる。本発明の1つの実施形態において、使用され得るポリマー溶媒
は塩化メチレンである。使用について考えられる非溶媒には、エタノール、ギ酸
エチルおよびヘプタンが含まれる。
【0046】 微粒子調製工程(d)は、エマルションに基づく調製またはスプレー乾燥を代
わりに伴うことがある。本発明の方法で製造されるエマルションの場合、使用が
考えられる有機:水性の比は1:1〜12:1である。一般に、本発明の方法に
よって調製される微粒子は、一般に0.001重量%〜60重量%のタンパク質
を含む。
【0047】 工程(f)における使用について考えられる二次乾燥プロセスには、ガスブリ
ード乾燥、流動床乾燥、凍結乾燥、真空乾燥およびトレー乾燥が含まれる。本発
明の1つの実施形態としては、ガスブリード乾燥が工程(f)において利用され
る。
【0048】 使用が考えられるポリマーは、生体適合性および/または生分解性のポリマー
からなる群から選択することができる。本明細書中に定義されているように、生
分解性は、組成物が生体内で浸食または分解して、より小さい生体適合性の化学
種を形成することを意味する。分解は、例えば、酵素的、化学的または物理的な
プロセスによって生じ得る。本発明における使用が考えられる好適な生分解性ポ
リマーには、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(乳酸)、ポリ(グ
リコール酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリエーテルエステル、ポリ
カプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリホスファゼン、ポリホスホエステル
、擬ポリアミノ酸、これらの混合物およびコポリマーが含まれる;Langer
、Nature、392:5〜10(1998)。
【0049】 本発明において使用され得るポリマーの考えられる分子量範囲は、ポリマーの
所望の分解速度因子等に基づいて当業者によって容易に決定することができる。
典型的には、分子量範囲は2000ダルトン〜2,000,000ダルトンであ
る。適切な溶媒または共溶媒の系が見出されれば、ほとんど任意のポリマータイ
プを使用することができる。
【0050】 本明細書中で使用されている用語「PLGA」は、乳酸単独ポリマー、グリコ
ール酸単独ポリマー、そのようなポリマーの混合物、グリコール酸および乳酸の
コポリマー、そのようなコポリマーの混合物、またはそのようなポリマーおよび
コポリマーの混合物を示す。使用されるPLGAは、自由酸(「非キャップ型」
)形態または末端エステル(「キャップ型」)形態であり得る。好ましくは、生
分解性ポリマーは、ポリラクチド−co−グリコリド(PLGA)である。本発
明の方法で使用が考えられるポリマー濃度は5〜70g/100mL(g%)の
範囲内にある。
【0051】 一般に、活性薬剤の水溶液、懸濁物または固体形態を、ポリマーを含有する有
機溶媒と混合することができる。活性成分の水溶液が使用される場合、ポリマー
溶液に活性成分を含むエマルションの水溶液、または油中水型エマルションが形
成され(これは活性成分を水相中に含有し、かつポリマーを有機相中に含有する
)、微粒子を調製するために使用される。活性成分の懸濁物または固体形態が使
用される場合、固体の活性成分を含むポリマー溶液における懸濁物が形成され、
微粒子を調製するために使用される。あるいは、活性成分およびポリマーの単相
溶液を使用することができる。本発明の1つの実施形態において、活性成分はス
プレー乾燥粉末の形態であり、タンパク質粉末の粒子サイズは10μm未満の範
囲である。本発明の方法における使用について考えられるタンパク質濃度は、エ
マルションまたは懸濁物の場合には0.001mg/mL〜500mg/mLの
範囲内にある。
【0052】 活性成分の溶液、懸濁物、エマルションまたは固体形態はまた配合され得る。
すなわち、これらは、緩衝剤、界面活性剤、または乾燥時に活性成分を安定化さ
せるために役立つ賦形剤を含むことができ、例えば、トレハロース、硫酸アンモ
ニウム、2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、スクロース、あるい
はタンパク質を安定化する他の糖または賦形剤を含む。
【0053】 本発明に従って調製されたタンパク質負荷微粒子の懸濁物は、好ましくは、腹
腔内、皮下または筋肉内に投与される。しかし、他の投与経路でも、本発明の組
成物を使用すれば有効に利用され得ることは当業者には自明である。
【0054】 下記の実施例は、本発明をより詳細に例示するために提示するが、本発明の範
囲を限定するものと解釈すべきではない。実施例1は、微粒子の調製のためにス
プレー乾燥を使用するタンパク質負荷微粒子の調製方法を記載している。実施例
のタンパク質としてNESPがスプレー乾燥によりタンパク質粉末として使用さ
れている。実施例2は、実施例1のNESP含有微粒子に対する様々な特定のた
めの実験を記載している。実施例3は、実施例1のNESP含有微粒子の生体内
でのNESPの持続放出能を明らかにしている。実施例4は、残留溶媒のより迅
速で有効な除去を行うために共溶媒が利用されるポリマー微粒子の新規な調製方
法を記載している。実施例5は、微粒子調製工程のためにスプレー乾燥を使用す
るNESP含有微粒子の調製方法を記載している。実施例6は、実施例5のNE
SP含有微粒子に対する様々な特定のための試験を記載している。実施例7は、
実施例5のNESP含有微粒子の生体内でのNESPの持続放出能を明らかにし
ている。実施例8は、NESPを含有するPLGA微粒子を調製するための二重
エマルション/溶媒抽出および気化の方法を記載し、そして生体内でのNESP
の持続放出能を明らかにしている。実施例9は、レプチン含有微粒子の実施例1
のプロセスを使用するレプチン含有微粒子の調製を記載し、そして生体内でのレ
プチンの持続放出能を明らかにしている。実施例10は、微粒子調製のためにス
プレー乾燥を使用するタンパク質負荷微粒子の調製方法を記載している。実施例
11は、実施例10のNESP含有微粒子に対する様々な特定のための試験を記
載している。実施例12は、実施例10のNESP含有微粒子の生体内でのNE
SPの持続放出能を明らかにしている。実施例13は、実施例10のNESP含
有微粒子の生体内でのNESPの持続放出能を明らかにしている。
【0055】 実施例1 本実施例は、タンパク質負荷微粒子の調製方法を記載する。具体的には、微粒
子調製工程のためにスプレー乾燥を使用する、NESPを含有するポリ(D,L
−ラクチド−co−グリコリド)マイクロスフェアの調製を記載する。
【0056】 NESPを、46%のNESP、29%のリン酸アンモニウム塩、25%のト
レハロース(w/w/w)で配合し、そして下記の条件を用いて実験室規模のス
プレー乾燥機(BUCHI190)でスプレー乾燥した:原料供給速度:2.0
ml/分、噴霧:500NL/時、入口温度:135℃、出口温度:99℃、乾
燥ガス流速:800SLPM。タンパク質粉末を集め、下記の実施例2に記載さ
れるように特定を行った。
【0057】 タンパク質粉末を、PLGAを含むジクロロメタン(固有粘度:0.18、1
1kD)のポリマー溶液(40%w/v)に加え、得られた懸濁物を、下記の条
件を用いてパイロットプラント規模のスプレー乾燥機でスプレー乾燥した:原料
供給速度:50ml/分、噴霧流速(2流体ノズル):3.0kg/時、入口温
度:50℃、出口温度:30℃、乾燥ガス流速:93kg/時。その後、得られ
たNESP含有微粒子(0.53%のNESP)を集め、分粒(125μmの網
目サイズ)後に特定を行った。
【0058】 このプロセスを用いて様々なPLGA組成物のNESP含有微粒子を、製造し
た。PLGA組成物は、ラクチド:グリコリドのコポリマー比が50:50から
100%ラクチドまでと異なっていた。使用されたPLGAポリマーは自由酸の
ポリマー鎖末端基を有していた。
【0059】 実施例2 本実施例は、スプレー乾燥されたNESP/トレハロースタンパク質粉末およ
び実施例1に記載されるNESP含有微粒子に対して行われた様々な特定のため
の実験を記載する。
【0060】 NESP/トレハロースタンパク質粉末を自然条件下でのサイズ排除クロマト
グラフィーによって特定した。モノマーの割合は、スプレー乾燥の前後で変化し
ていなかった(>99.8%)(図2を参照のこと)。ナトリウムドデシルポリ
アクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)後、銀染色をしても他の凝集
体は認められなかった。タンパク質粉末を逆相高速液体クロマトグラフィー(R
P−HPLC)によって分析した。未処理NESPとの変化は認められなかった
。同様にタンパク質粉末を、HPLC糖型アッセイおよび等電点ゲル電気泳動(
IEF)およびIEFウエスタンブロットによって特定した。糖型分布に変化は
認められなかった。再構成された粉末の放射免疫アッセイにより、完全な抗体認
識が明らかにされたが、トリプシンマッピングにより、未処理物質からの酸化に
よる変化は見られなかった。タンパク質粉末の粒子サイズは、4.7μmの平均
容積分布を有することがフラウンホーファー回折により決定された。
【0061】 フラウンホーファー回折により決定されたNESP含有微粒子の粒子サイズの
容積分布の平均(5ロットの平均)は58±8μmであった。これらの微粒子内
におけるNESPのカプセル化後の完全性を、タンパク質抽出、アニオン交換お
よび自然条件下でのサイズ排除HPLCによる抽出物を分析することによって評
価した。NESPを微粒子から抽出するために、約20mgの微粒子を1mLの
アセトニトリルとともにチューブに入れた。サンプルを10秒間〜20秒間激し
く攪拌し、そして4℃において14,000rpmで2分間遠心分離して、タン
パク質および賦形剤をペレット化した。上清を除去し、ペレットを1mLのアセ
トニトリルに再懸濁した。上記の工程をさらに3回行った。最後の上清を除去し
た後、サンプルを真空乾燥器において室温で2時間〜3時間乾燥した。NESP
ペレットを、0.005%のTween80の存在下または非存在下で20mM
リン酸ナトリウム(pH6.0)において再構成した。チューブを穏やかに振っ
た後、サンプルを室温で2時間インキュベーションして完全に溶解させた。タン
パク質を定量し、サイズ排除HPLCと直列になっているアニオン交換によって
完全性を求めた。タンパク質回収は定量的(>99%)であり、5ロットについ
て平均すると、サイズ排除HPLCによるタンパク質のモノマー完全性は、98
.2±1.0%であった。それぞれのロットは三連で特定された(図2を参照の
こと)。放射免疫アッセイ、キャピラリー電気泳動およびペプチドマッピングに
よって75%ラクチド配合物から得られた抽出物をさらに特定した。RIAによ
ってSECの結果と一致するタンパク質が回収された。このことは該タンパク質
が抗体に認識され得ることを明らかにしている。キャピラリー電気泳動により、
糖型分布が未処理のNESPからは変化していないことが確認された。ペプチド
マッピングから決定された酸化の程度は未処理のNESPと同等であった。
【0062】 実施例3 本実施例は、実施例1の記載によって調製されたNESP含有微粒子の生体内
でのNESPの持続放出能を明らかにする。
【0063】 NESP含有微粒子(360μg/kgのNESPペプチド用量)をオスSp
rague−Dawleyラット(385±14g)の首筋に皮下注射した。微
粒子に等用量のNESP皮下単回注射ボーラスをコントロールとして含めた。注
射後から8週間後まで尾静脈から血液サンプルを採取した。ラット血清中におけ
るNESP濃度をELISAにより2週間〜4週間測定した。全血について、ヘ
マトクリット、ヘモグロビンおよび網状赤血球数を分析した。
【0064】 50:50のラクチド:グリコリドポリマーから製造されたNESP含有微粒
子の単回注射によるNESPの血清中レベルは、試験した3つのロットすべてに
ついて15日間にわたって>1ng/mLであった(図3を参照のこと)。単回
ボーラスとして単独投与されたNESPにより11日間にわたって血清中レベル
が高められた(図3を参照のこと)。該NESP含有微粒子によりヘモグロビン
およびヘマトクリットは各々25日間および28日間にわたって基準値よりも高
められた(図4を参照のこと)。NESPボーラスによりヘモグロビンおよびヘ
マトクリットは25日間高められた(図4を参照のこと)。
【0065】 75:25のラクチド:グリコリドポリマーから製造されたNESP含有微粒
子の単回注射によるNESPの血清中レベルは、20日間にわたって>1ng/
mLであった(図3を参照のこと)。このNESP含有微粒子によりヘモグロビ
ンおよびヘマトクリットは>40日間にわたって基準値よりも高められた(図4
を参照のこと)。
【0066】 全体的な平均が75%のラクチドポリマーを得るために50:50ラクチドポ
リマーおよび100%ラクチドポリマーの溶液混合物を用いて製造されたNES
P含有微粒子の単回注射によるNESPの血清中レベルは、18日間にわたって
>1ng/mLであった(図3を参照のこと)。このNESP含有微粒子により
は、ヘモグロビンおよびヘマトクリットを35日間にわたって基準値よりも高め
られた(図4を参照のこと)。
【0067】 実施例4 本実施例は、残留溶媒の迅速で有効な除去を行うために共溶媒を利用する微粒
子の新規な調製方法を記載する。具体的には、エタノール/塩化メチレンの共溶
媒混合物が利用されるポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)マイクロス
フェアの調製を記載する。
【0068】 2つの50:50のPLGA(11kD)微粒子のバッチ処理物をスプレー乾
燥により製造した。バッチ処理物1の場合、溶媒量が26%になるように純粋な
塩化メチレンを用いてPLGAの量を溶解した。バッチ処理物2の場合、共溶媒
量が26%になるように塩化メチレン(質量比で86.4%)とエタノール(質
量比で13.6%)との共溶媒を用いてPLGAの量を溶解した。得られた溶液
を、下記の条件でパイロットプラント規模のスプレー乾燥機(Niro Mob
ile Minor(商標))でスプレー乾燥した:原料供給速度:50±5m
l/分、噴霧流速(2流体ノズル):60SLPM、入口温度:-+55℃、出口
温度:33℃〜36℃、乾燥ガス流速:2.1lbs/分。得られた微粒子を収
集して特定を行った。
【0069】 スプレー乾燥後のバッチ処理物1の残留溶媒濃度は塩化メチレンが18550
ppmであった。スプレー乾燥後のバッチ処理物2の残留溶媒濃度は、塩化メチ
レンが6190ppmであり、エタノールが3330ppmであった。下記のよ
うに両方のバッチ処理物に二次乾燥を行った:微粒子を直径1.5”の乾燥機内
の固定スクリーンに載せた。乾燥機を密閉して、窒素を4.4L/分で底に流し
た。乾燥機を、温度制御のため加熱浴に沈めた。バッチ処理物1の73時間乾燥
後(20℃で開始、41℃で終了)の塩化メチレンの残留レベルは750ppm
であった。バッチ処理物2を40時間乾燥した(18℃で開始、30℃で終了)
。この微粒子の残留溶媒レベルは塩化メチレンが487ppm、エタノールが4
55ppmであった。
【0070】 このように、共溶媒を使用することにより、乾燥時間が短縮され、微粒子にお
ける全体的な最終残留溶媒レベルが改良され、従って、そのような溶媒を利用す
るプロセスをより経済的に実施することができる。
【0071】 実施例5 本実施例は、タンパク質負荷微粒子の調製方法を記載する。具体的には、微粒
子調製工程のためにスプレー乾燥を用いたNESPを含有するポリ(D,L−ラ
クチド−co−グリコリド)マイクロスフェアの調製を記載する。
【0072】 NESPの2つの配合物(実施例1のトレハロース配合物および硫酸アンモニ
ウム配合物)を、実施例1の記載の条件を用いて実験室規模のスプレー乾燥機で
スプレー乾燥した。NESPの硫酸アンモニウム配合物は、NESPが11%で
あり、リン酸塩が10%であり、硫酸アンモニウムが79%であった(w/w/
w)。
【0073】 NESP/トレハロースであるタンパク質粉末含有微粒子を、Alkerme
s/Medisorb(Wilmington、Ohio)またはBoehri
nger Ingelheim Chemicals,Inc.(Montva
le、N.J.)のいずれかから得られる非ブロック型PLGA、あるいはBo
ehringer Ingelheimから得られるブロック型PLGAから調
製した。ポリマーの固有粘度の範囲は0.14dL/g〜0.5dL/g(11
kD〜47kDの分子量)であり、ラクチド含有量は50%〜100%であった
。NESP/硫酸アンモニウムのタンパク質粉末を、0.18dL/g(11k
D)の固有粘度を有する非ブロック型PLGA(50:50)にカプセル化した
【0074】 Gombotz他により記載される方法(米国特許第5,019,400号)
を用いて、スプレー乾燥されたNESP粉末をPLGAにカプセル化した。タン
パク質粉末を、PLGAをジクロロメタンに含むポリマー溶液(5〜20%w/
v)に加えて、微粒子内のタンパク質固体含有量の範囲を1〜5%(w/w)に
した。エタノールの容器を液体窒素に投入して凍結させ、そして液体窒素層で覆
った後スプレー乾燥工程を行った。タンパク質粉末をポリマー溶液に懸濁させた
懸濁物をシリンジポンプでエタノールの凍結浴の上方に設置された超音波ノズル
に送った。懸濁物を噴霧し、液体窒素と接触したときに凍結して凍結エタノール
の表面に沈降する液滴にして、微粒子を形成した。凍結されたバッチ処理物を7
2時間の−80℃に移して、エタノールを融解させ、ポリマー溶媒を微粒子から
抽出した。エタノール中の微粒子の得られたスラリーを冷時ろ過し(0.65μ
mのPTFE)、収集した微粒子を凍結乾燥した。凍結乾燥後、微粒子(0.5
3%のNESPペプチド含有量)を分粒し(125μmの網目サイズ)た後、特
定を行った。
【0075】 実施例6 本実施例は、実施例5に記載されたスプレー凍結NESP含有微粒子に対する
様々な特定のための試験を記載する。
【0076】 実施例2の記載によりNESPタンパク質粉末を特定したが、NESP/トレ
ハロースに対する結果は既に実施例2に示している。NESP/硫酸アンモニウ
ム(AS)を自然条件下でサイズ排除クロマトグラフィーによって特定した。モ
ノマーの割合は、スプレー乾燥後、2.5%と著しく減少していた。これは、ナ
トリウムドデシルポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によっ
て確認されたダイマーであり、銀染色により非還元性であることが明らかにされ
た。NESP/ASタンパク質粉末の粒子サイズは、フラウンホーファー回折に
より4.3μmの平均容積分布を有することが決定された。
【0077】 様々な配合物の28個のロットに対するスプレー乾燥により製造されたNES
P含有微粒子の粒子サイズの容積分布の平均は20μm〜45μmの範囲であっ
た。塩化メチレンの残留レベルは、評価された10ロットについて、すべて50
0ppm未満であった。これら微粒子内NESPのカプセル化後の完全性を、実
施例2の記載により、タンパク質抽出した抽出物を分析することによって評価し
た。タンパク質回収は定量的であり、完全性(モノマー%)は97.2±2%で
あった。各ロットは少なくとも二連で特定した。選択された9個の配合物から得
られた抽出物を、放射免疫アッセイ、キャピラリー電気泳動およびペプチドマッ
ピングによってさらに特定した。RIAによりSECの結果と一致するタンパク
質が回収され、該タンパク質が抗体に認識され得ることを明らかにしている。キ
ャピラリー電気泳動により、糖型分布が未処理のNESPから変化していないこ
とが確認された。ペプチドマッピングから決定されるタンパク質の酸化の程度は
7%〜12%の範囲であり、典型的には未処理物は8±2%であった。
【0078】 実施例7 本実施例は、実施例5で調製されたNESP含有微粒子の生体内でのNESP
の持続放出能を明らかにする。
【0079】 実施例3の記載により、オスSprague−Dawleyラットを実施例6
に記載のスプレー乾燥プロセスによって製造されたNESP含有微粒子の種々の
配合物を用いて処置した。実施例3の記載により血清中のNESP濃度分析およ
び全血分析を4週間〜6週間行った。
【0080】 図5には、実施例5の様々なコポリマー配合物を使用した場合のNESPの血
清中レベルについて得られた結果が示されている。これらのコポリマー配合物は
すべて、バースト期、その後の0次放出期、次いでアッセイ定量限界以下である
ことが明らかにされた。ラクチド含有量が増大すると、0次期を通してNESP
の血清中レベルが1/100以下に低下した。同様に、固有粘度(分子量)が増
大するとこのNESP血清中レベルは低下したが、それは1/4にすぎなかった
(図6を参照のこと)。固有粘度の増大およびラクチド含有量の増大はともに、
コポリマー組成またはポリマー溶液混合物によるかにかかわらず、定量可能な血
清中NESP濃度の継続期間を18日間から35日間もの長期にわたって増大さ
せた。
【0081】 薬物動態学作用は、基準レベルよりも上昇したヘマトクリットによって評価し
たとき、血清中のNESP濃度に見られた傾向と一致していた。NESPの血清
中濃度に対する予備的データおよび網状赤血球数の上昇は、NESP微粒子を用
いた治療での有効な血清中レベルがラットでは約0.4ng/mLであることを
示唆している。
【0082】 マウスの薬物動態学的研究において、NESP/PLGA微粒子(50:50
、固有粘度:0.4dL/g)を、オスBDF1マウス(体重:22g)に6μ
g/kg、30μg/kgおよび100μg/kgのNESP用量で首筋へ1回
の皮下ボーラス注射で処置した。NESP溶液試験群には、100μg/kg、
1,000μg/kgおよび10,000μg/kgのNESP用量で首筋への
1回の皮下ボーラス注射で投薬を行った。研究計画として、血液を全血分析のた
めに35日間にわたって2日〜4日毎に採取し、どの個体も7日間において2回
を越えて採血しないように設計した。
【0083】 微粒子処置群の投薬応答が認められた。ヘモグロビンレベルは、100μg/
kgの微粒子用量の場合、>4週間にわたって基準値以上に上昇していた。NE
SP溶液のボーラス処置後における作用の継続期間は、微粒子よりも100倍以
上の用量で投与されたときに微粒子で認められた作用と同等であった(図7を参
照のこと)。
【0084】 実施例8 本実施例は、NESPを含有するPLGA微粒子を調製するための二重エマル
ション/溶媒抽出および蒸発の方法を記載し、そして生体内でのNESP持続放
出能を明らかにする。
【0085】 NESPの水性配合物を2つ調製した:配合物1=20mMリン酸ナトリウム
と配合された5.5mg/mLのNESP(ペプチド濃度)(pH6.0);配
合物2=20mMリン酸ナトリウムおよび105mg/mLの2−ヒドロキシプ
ロピルβ−シクロデキストリンと配合された5.2mg/mLのNESP(ペプ
チド濃度)(pH6.0)。
【0086】 上記のNESP配合物を含有する微粒子を、Boehringer Inge
lheim Chemicals,Inc.(Montvale、N.J.)か
ら得られる非ブロック型PLGA(50:50、固有粘度:0.2、11kD)
から調製した。溶媒抽出および気化を伴う二重エマルション法を下記に記載した
ように使用した。
【0087】 約2gのポリマーを6mLのジクロロメタンに溶解して、氷上で18×150
mmのガラス製試験管において25krpmで破砕した。破砕時にタンパク質溶
液を加え(1.0mL)、氷上でさらに30秒間続けて、一次エマルションを形
成させた。二次エマルションのために、内径が4.5cmの100mLビーカー
で40mLの水性外側相(18mMリン酸ナトリウム、0.5%ポリビニルアル
コール、pH6.0)を、水浴で15℃に予冷した。1”のRushton羽根
を、冷却した外相に入れ、1480rpmで混合を開始した。一次エマルション
を素早く加え、二次エマルションを形成させ、同じ速度で合計40分間にわたっ
て混合を続けた。
【0088】 硬化したエマルション溶液を2本の50mLチューブに移して、500gFで
30秒間遠心分離し、10mL量をデカンテーションを繰り返し、水で2回洗浄
した。最終懸濁物をバイアルに移して凍結乾燥した。最終乾燥粉末を分粒(18
0μmの網目サイズ)後、実施例2に記載の方法による特定を行った。
【0089】 このプロセスは、定量的なカプセル化効率、低い生成物収率(50%)、大き
い粒子サイズ(120μm)、そして許容され得る残留塩化メチレンレベル(約
500ppm)をもたらした。これらのマイクロカプセル内のNESPのカプセ
ル化後の完全性を、実施例2の記載のように、タンパク質を抽出した抽出物を分
析することによって評価した。タンパク質回収は定量的であり、完全性(モノマ
ー%)は、配合物(1)については97.5±0.01%であり、配合物(2)
については96.7±0.3%であった。各ロットは三連で特定した。
【0090】 二重エマルションプロセスによって製造されたNESP含有微粒子の2つの配
合物を用いて実施例3の記載によってオスSprague−Dawleyラット
を処置した。血清中のNESPレベルは、バースト期、その後の0次放出期、次
いで、配合物1については18日後、そして配合物2については22日後におけ
るアッセイ定量限界値以下に低下したことが明らかになった。基準値以上に上昇
したヘモグロビンによって評価される薬物動態効果が、配合物(1)および配合
物(2)について、それぞれ、25日間および>28日間(研究終了)にわたっ
て継続した(図8を参照のこと)。
【0091】 実施例9 本実施例は、レプチンを含有する微粒子の調製を記載し、レプチン含有微粒子
の生体内でのレプチンの持続放出能を明らかにする。
【0092】 レプチン含有微粒子を、実施例1に記載される手順を用いて調製し、その後、
実施例2の記載のように特定した。タンパク質回収が>95%であり、そして完
全性が>98%であることが明らかにされた。このプロセスによって、高いカプ
セル化効率(85%〜95%)、良好な生成物収率(75%〜85%)、低いバ
ースト(15%未満)、許容され得る粒子サイズ(約35μm)および許容され
得る残留溶媒レベルがをもたらされた。配合物が良好な貯蔵安定性を示すことが
さらに明らかにされた。
【0093】 レプチン含有微粒子の「生体内」での生物活性を正常ラットで評価した。50
mg/kg(約150mg微粒子/kgに対応する)の総レプチン用量を0日目
に単回注射として投与した。さらに、下記のコントロール群が含まれた:毎日の
レプチンのボーラス(5mg/kg/日x10日);用量ダンプ(dump)コ
ントロール(0日目に50mg/kg); 日目に投与されたプラセボの微粒子
;および毎日のプラセボの注射コントロール。動物は毎日重量測定し、血清中の
レプチン濃度を評価するために血清サンプルを定期的に採取した。
【0094】 血清中のレプチンレベルを図9に示す。血清中のレプチン濃度は、約5日間に
わたって基準値を超え続けている。体重減少を図10に示した。緩衝液コントロ
ールに対する体重減少%を30日間測定した。レプチン溶液の毎日の注射は、プ
ラセボコントロールに対して4%〜6%の体重減少をもたらした。レプチン含有
微粒子の単回注射は、プラセボの微粒子に対して9%〜10%の体重減少をもた
らし、そして25日間にわたってラットに継続して体重減少をもたらした。
【0095】 10日後、数匹の動物を、注射部位の組織学的検査のために屠殺した。注射部
位の組織学的検査により、局所的な最小限〜軽度の炎症反応が明らかにされたが
、これは時間経過による微粒子の生分解により完全な回復が可能であった。
【0096】 実施例10 本実施例は、タンパク質負荷微粒子の調製方法を記載する。具体的には、微粒
子調製工程にスプレー乾燥を使用する、NESPを含有するポリ(D,L−ラク
チド−co−グリコリド)マイクロスフェアの調製を記載する。
【0097】 NESPを、46%のNESP、29%のリン酸ナトリウム塩および25%の
トレハロース(w/w/w)で配合し、下記の条件を用いてパイロットプラント
規模のスプレー乾燥機(Niro Mobile Minor(商標))でスプ
レー乾燥した:原料供給速度:8.0ml/分、噴霧ガス:0.33lbs/分
(2流体ノズル)、入口温度:200℃、出口温度:100℃、乾燥ガス流速:
2.0lbs/分。タンパク質粉末を収集して、下記の実施例11の記載のよう
に特定を行った。
【0098】 タンパク質粉末を、PLGA(高分子量(固有粘度:0.49dL/g)、5
0%ラクチド)を含むジクロロメタン/エタノールのポリマー溶液(10%w/
v)に加え、得られた懸濁物を、下記の条件を用いてパイロットプラント規模の
スプレー乾燥機(Niro Mobile Minor(商標))でスプレー乾
燥した:原料供給速度:12ml/分、噴霧(超音波ノズル):1.3ワット、
入口ガス温度:55℃、出口温度:28℃、乾燥ガス流速:1.2lbs/分。
その後、得られたNESP含有微粒子(0.53%のNESP)を集めて、二次
乾燥を実施例4の記載のように行い、残留溶媒濃度を1000ppm未満に低下
させた。得られた微粒子を、分粒(125μmの網目サイズ)後に特定した。
【0099】 実施例11 本実施例は、スプレー乾燥されたNESP/トレハロースタンパク質粉末およ
び実施例10に記載されるNESP含有微粒子に対する様々な特定のための試験
を記載する。
【0100】 NESP/トレハロースタンパク質粉末を自然条件下でのサイズ排除クロマト
グラフィーによって特定した。モノマーの割合は、スプレー乾燥の後、99.8
%であった(未処理物を100%とする)。ナトリウムドデシルポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、銀染色を用いても他の凝集体は
見られなかった。タンパク質粉末を逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−H
PLC)によって分析した。未処理NESPからの変化は認められなかった。タ
ンパク質粉末はまた、HPLC糖型アッセイおよび等電点ゲル電気泳動(IEF
)によって特定された。糖型分布に変化は認められなかった。タンパク質粉末の
粒子サイズは、フラウンホーファー回折により平均サイズ(容積分布)が2.5
μmであることが決定された。
【0101】 NESP含有微粒子は、フラウンホーファー回折により平均サイズ(容積分布
)が45±1μmであることが決定された。ジクロロメタンおよびエタノールの
残留溶媒濃度は、ヘッドスペースガスクロマトグラフィーによりそれぞれ、63
8ppmおよび100ppm未満であることが測定された。
【0102】 これらの微粒子内におけるNESPのカプセル化後の完全性を、実施例2の記
載のように、タンパク質抽出した抽出物をアニオン交換および自然条件下でのサ
イズ排除HPLCにより分析することによって評価した。タンパク質を定量し、
完全性をサイズ排除HPLCと直列になっているアニオン交換によって決定した
。タンパク質回収は定量的(>99%)であり、タンパク質の完全性は、サイズ
排除HPLCによってモノマーが98.6±0.3%であった。ナトリウムドデ
シルポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、銀染色を用
いても他の凝集体は見られなかった。NESP微粒子のタンパク質抽出物を逆相
高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)によって分析した。NESPタ
ンパク質粉末からの変化は認められなかった。NESP微粒子のタンパク質抽出
物はまた、HPLC糖型アッセイおよび等電点ゲル電気泳動(IEF)によって
特定された。糖型分布に変化は認められなかった。
【0103】 実施例12 本実施例は、実施例10において調製されたNESP含有微粒子の生体内での
NESPの持続放出能を明らかにする。
【0104】 実施例10の記載のようにして製造されたNESP含有微粒子を用いて、オス
Sprague−Dawleyラットを実施例3の記載のように処置した。血清
中のNESP濃度分析および全血分析を実施例3の記載のように4週間〜8週間
行った。
【0105】 NESP含有微粒子の単回注射から得られるNESPの血清中レベルは、20
日間にわたって>1ng/mLであった(図11を参照のこと)。単回ボーラス
として単独投与されたNESPは、11日間にわたって血清中レベルを上昇させ
た(図11を参照のこと)。NESP含有微粒子は、34日間にわたって基準値
以上にヘマトクリットを上昇させた(図12を参照のこと)。NESPのボーラ
スは20日間にわたってヘマトクリットを上昇させた(図12を参照のこと)。
【0106】 実施例13 本実施例は、実施例10において調製されたNESP含有微粒子の生体内での
NESPの持続放出能を明らかにする。
【0107】 実施例10の記載のようにして製造されたNESP含有微粒子を用いて、オス
のNIHRNU−Mヌードラットを実施例3の記載のように処置した。実施例3
の記載のように血清中のNESP濃度分析および全血分析を4週間〜8週間行っ
た。
【0108】 NESP含有微粒子の単回注射から得られるNESPの血清中レベルは、21
日間にわたって>1ng/mLであった(図13を参照のこと)。単回ボーラス
として単独投与されたNESPは、11日間未満では血清中レベルを上昇させた
(図13を参照のこと)。NESP含有微粒子は、44日間にわたって基準値以
上にヘマトクリットを上昇させた(図14を参照のこと)。NESPのボーラス
は18日間にわたってヘマトクリットを上昇させた(図14を参照のこと)。
【0109】 材料および方法 本発明のNESPは、参考として組み込まれる上記のPCT国際特許出願US
94/02957に従って調製することができる。
【0110】 本発明の組換えメチオニル−ヒト−OBタンパク質(レプチン)は、参考とし
て組み込まれる上記のPCT国際特許出願US96/05309(151頁〜1
59頁)に従って調製することができる。本発明の実施例のために、(158頁
のアミノ酸配列と比較した場合)35位にアルギニンの代わりにリシンを有し、
かつ74位にイソロイシンの代わりにイソロイシンを有するヒトOBタンパク質
を使用した。他の組換えヒトOBタンパク質は、組換えDNA技術を用いてタン
パク質を発現させる分野において公知の方法に従って調製することができる。
【0111】 本発明は特定の好ましい実施形態に関して記載されているが、様々な変化およ
び改変が当業者には考えられることが理解される。従って、添付された請求項は
、特許請求されるような本発明の範囲に含まれるすべてのそのような均等論的変
化を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 活性成分含有微粒子を製造するための本発明の方法の概略図である。
【図2】 スプレー乾燥前のNESP調製物(−・・・)、スプレー乾燥後のNESPタ
ンパク質粉末(−−)および微粒子のカプセル化後のNESPの典型的な結果(
−)に対するサイズ排除クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムを示す
【図3】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の様
々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図4】 様々な微粒子調製物が(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射
された場合のラットのヘマトクリットを示すグラフである。
【図5】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の様
々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図6】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の様
々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図7】 NESP微粒子調製物(50:50、固有粘度:0.4dL/g)の100μ
g/kg(20mg微粒子)の注射に対して、NESPの10,000μg/k
gボーラス注射を皮下注射したラットのヘモグロビンレベルを示すグラフである
【図8】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の様
々な微粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図9】 様々なレプチン調製物が注射されたラットのレプチン血清中レベルを示すグラ
フである。
【図10】 様々なレプチン調製物が注射されたラットの体重減量%を示すグラフである。
【図11】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の微
粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図12】 微粒子調製物が(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場
合のラットのヘマトクリット示すグラフである。
【図13】 ラットに(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場合の微
粒子調製物のNESP血清中レベルを示すグラフである。
【図14】 微粒子調製物が(360μg/kgのNESPペプチド用量)皮下注射した場
合のラットのヘマトクリット示すグラフである。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 クランブ,リサ アメリカ合衆国、カリフオルニア・93035、 オツクスナード、イーグル・ロツク・アベ ニユー・124 (72)発明者 マーフイー,キース アメリカ合衆国、カリフオルニア・90403、 サンタ・モニカ、フオーテイーンス・スト リート・ナンバー・210・922 (72)発明者 ハーベーガー,ジヨン アメリカ合衆国、カリフオルニア・93021、 ムアーパーク、ウイロウ・クリーク・レイ ン・4009 (72)発明者 フレンチ,ドナ・エル アメリカ合衆国、カリフオルニア・93021、 ムアーパーク、タスカーナ・コート・ 11867 Fターム(参考) 4C076 AA64 AA67 CC14 CC17 CC29 CC30 DD26 DD67 EE06 EE20H EE24H EE26H EE39 EE41H GG30 GG32 4C084 AA02 AA03 BA03 BA44 MA05 MA38 NA12 NA13 ZC032

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー微粒子内に含有される生物学的活性成分を含む、活
    性成分を持続放出させる医薬組成物であって、 (a)前記活性成分または配合された活性成分の乾燥粉末を得ること; (b)共溶媒混合物に溶解されたポリマーを含むポリマー溶液を調製すること
    : (c)前記乾燥粉末を前記ポリマー溶液に分散して、活性成分/ポリマー混合
    物を製造すること; (d)活性成分を含有する微粒子を前記混合物から調製すること; (e)前記微粒子を回収すること;および (f)前記微粒子を二次乾燥によって仕上げ処理すること を含む方法によって調製される医薬組成物。
  2. 【請求項2】 前記活性成分が、ペプチド、小分子、炭水化物、核酸、脂質
    、タンパク質およびそれらの類似物質からなる群から選択される、請求項1に記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記活性成分がタンパク質である、請求項2に記載の組成物
  4. 【請求項4】 前記タンパク質がNESPまたはその化学的修飾形である、
    請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記NESPが、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有す
    る、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記タンパク質がレプチンまたはその化学的修飾形である、
    請求項3に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリマーが、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、
    ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリ
    エーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリホスファゼ
    ン、ポリホスホエステル、擬ポリアミノ酸、これらの混合物およびコポリマーか
    らなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 ポリマー微粒子内に含有される活性成分を含む徐放性の医薬
    組成物を製造するための方法であって、 (a)前記活性成分または配合された活性成分の乾燥粉末を得ること; (b)共溶媒混合物に溶解されたポリマーを含むポリマー溶液を調製すること
    : (c)前記乾燥粉末を前記ポリマー溶液に分散して、活性成分/ポリマー混合
    物を製造すること; (d)活性成分を含有する微粒子を前記混合物から調製すること; (e)前記微粒子を回収すること;および (f)前記微粒子を二次乾燥によって仕上げ処理すること を含む方法。
  9. 【請求項9】 前記ポリマーが、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、
    ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリ
    エーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリホスファゼ
    ン、ポリホスホエステル、擬ポリアミノ酸、これらの混合物およびコポリマーか
    らなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記共溶媒混合物がポリマー溶媒および非溶媒から構成さ
    れる、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ポリマー溶媒が塩化メチレンであり、前記非溶媒がエ
    タノールである、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 生分解性で生体適合性のポリマーマイクロスフェアに含有
    されるNESPまたは配合されたNESPを含み、患者に投与後少なくとも1ヶ
    月間にわたって前記NESPの放出をもたらす医薬組成物。
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