JP2003528569A - バチルス・セレアス由来のゼッターマイシンaの生合成遺伝子 - Google Patents

バチルス・セレアス由来のゼッターマイシンaの生合成遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 様々な細菌及び低級真核生物に対して活発であるバチルス・セレアスによって合成される独特なアミノポリオール抗生物質であるゼッターマイシンAの生物学的合成に必要な合成領域を含んでいる酵素の分離されたDNAが開示された。また、ゼッターマイシンAを合成するDNAを含み発現する形質転換された宿主及び形質転換した宿主を用いてゼッターマイシンAを合成する方法が開示された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 引用文献に編入される1999年3月23日に米国仮出願の出願番号60/1
25769に基づく優先権を主張する。
【0002】 発明の背景 通常、植物は、病気を引き起こす菌類や細菌によって感染する(“植物病原体
”として引用)。多くの微生物的植物病原体の種が、異なった感染形態を利用し
て進化してきた。例えば、空気中の植物病原体が葉の表面を通しての感染、植物
同士の接触による感染、若しくは様々なベクターによる感染である。他の植物病
原体は、土壌中に存在する病原体で、好ましくは根に感染して新奇の種を発芽さ
せる。菌類や細菌の感染に加えて、多くの植物の病気は根に感染する土壌中の線
虫によって引き起こされ、たとえ同じ種類の穀類が同じ土地で豊作であっても、
感染したら通常は深刻な障害を与える。
【0003】 植物病は、憂慮すべきほどに実が稔らない年月を何年も引き起こし、農業に対
する経済的なダメージと地域的な栄養不足が世界的な規模で発生する。疾病の破
壊的な過程の重傷度は、植物病原体の攻撃性と寄主の反応に依存する。植物病原
体からの防御や植物病原体の拡散を減少させる様々な企てが図られた。多くの植
物にとっての育種プログラムの1つの企ては、疾病に対する寄主植物の耐性を高
めることである。例えば、疾病に対する植物の耐性の発展は、典型的には、耐性
遺伝子を打ち負かす植物病原体の急速な進化によって、多くの作物−病原体シス
テムにおいて成功する限られた期間を有している。さらに、特定の殺菌剤に対し
て菌類が実際に進化したいくつかの証明する事例がある。殺菌剤に対する菌類の
感受性の差は、うどん粉病(トリアジメノ−ルに対して)、小麦カビ(whea
t mildew)(トリアジメノ−ルに対して)、ボトリティス(Botry
tis)(ベノミルに対して)、ピレノフォラ(Pyrenophora)(有
機水銀化合物に対して)、シュードセルコスポレラ(Pseudocercos
porella)(MBC型の殺菌剤に対して)、及びマイコスファレラ・フィ
ジエンしス(Mycosphaerella fijiensis)(トリアゾ
ールに対して)において証明されている。
【0004】 線虫によって引き起こされる疾病は、殺虫剤の適用によって完全に制御される
。しかしながら、哺乳類に対して比較的害を与えないほとんどの殺菌剤とは対称
的に、殺線虫剤は、哺乳類に対して比較的高い毒性を有する。ほとんどの殺線虫
剤は、カーバメート剤、有機塩素化合物、有機リン族を用いて土壌中の線虫を制
御するために使用され、特別な注意を払って土壌中に適用されるべきである。
【0005】 ある作物においては、作物を守るためのさらなる代替策として、バイオコント
ロール生物体の使用が発達している。バイオコントロール生物体とは、病原体の
成長に影響を与えることのできる生物体であって、例えば、病原体が疾病を引き
起こす可能性を減少させ、コロニーを形成して従来の殺菌剤に接触できないよう
に植物の部分を保護する。ある土壌においては、特定の菌類の植物病原体に対し
て自然に耐性を有し、その土壌をオートクレーブすることによって自然にあった
抑制効果が失われたことが発見されてから、上記の手段が発展してきた。さらに
、ある疾病の発達を引き起こす土壌に、抑制効果のある土地からの土壌を少量加
えることによって、抑制効果が与えられることが発見された。
【0006】 研究結果として、根にコロニーを形成する細菌は、現在“生物学的疾病制御”
として知られている現象を有することが例証された(Baker et al.
Biological control of Plant Pathoge
ns, Freeman Press, San Francisco, 19
74)。多くの場合において、生物学的に疾病を制御する細菌で、最も効果的な
菌株は、シュードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluo
rescens)である(Weller et al. Phytopatho
logy 73: 463−469 (1983); Kloepper et
al. Phytopathology 71: 1020−1024 (1
981))。上記細菌を種子接種することによって効果的に抑制される重要な植
物病原体は、小麦中のすべての病原体となるガウマノマイシス・グラミニス(G
aeumannomyces graminis)(Cook et al.
Soil Biol. Biochem 8: 269−273 (1976)
)並びに綿花の衰退中に含まれる病原体であるピチウン(Pythiurn)及
びリゾトニア(Rhizoctonia)(Howell et al. Ph
ytopathology 69: 480−482 (1979))を含んで
いる。生物学的に疾病を制御するいくつかのシュードモナス菌株は、菌類の植物
病原体の成長を抑制する抗生物質を合成し(Howell et al. Ph
ytopathology 69: 480−482 (1979); How
ell et al. Phytopathology 70: 712−71
5 (1980))、上記抗生物質は、根圏中における菌類の植物病原体の制御
に関係する。
【0007】 当初、バイオコントロールは疾病を制御するために広く適用できることを確約
された方法だと信じていたが、土壌中で発生する植物病原体を制御して利用する
ことができ、主に温室における作物に最適に応用できることが分かった。微生物
が自然に存在する広大な土地への適用の可能性は、微生物の合成の束縛(上記微
生物はかなり成長が遅い)、分布(上記微生物はかなり短命である)、高費用(
上記微生物の低成長及び短命の結果)の理由で未だ証明されていない。加えて、
バイオコントロールが成功するための手法はまた、限られた効能範囲を有するで
あろう自然に生存している菌株の確認によりかなり制限されている。
【0008】 バイオコントロール生物体を利用して線虫植物病原体を制御するいくつかの手
法が当初行われた。しかしながら、上記手法は現在も試験中で、いくつかのスト
レプトマイセス属は、根幹線虫(メロイドジン属(Meloidogyne s
pp.))を制御することが報告(Research Technology
CorporationのWO 93/118135)され、いくつかのバチル
ス・チューリンゲンシス株(例えば、バチルス・イスラエリエンシス(B.is
raeliensis))の毒は幅広く抗線虫活性を有することが明らかになっ
た。それゆえ、バチルスの胞子の形成期間は、適切なバイオコントロールの機会
を与えるであろう(MycogenのEP0 352 052、Researc
h Technology CorporationのWO 93/19604
)。
【0009】 発明の概要 耐疾病のための植物育種、殺菌剤の継続した発展、より最近ではバイオコント
ロール生物体の認定を含む疾病から作物を守る伝統的な方法はすべて限られた条
件で行われた。それゆえ、疾病から作物を守るための新しい方法の発展の必要性
が続けられる。
【0010】 定義 本明細書で引用される“核酸断片”は、任意の長さのリボヌクレオチド若しく
はデオキシヌクレオチドいずれかのヌクレオチドの直線的ポリマー状の形態であ
り、2本鎖及び1本鎖のDNA及びRNAを含む。核酸断片はまた、自然の形態
(例えば、微生物)から直接得られるか、又は組換え若しくは合成技術の調製に
よって得られるコード及び非コード領域の両者を含むであろう。
【0011】 “コード領域”は、ヌクレオチドの直線状形態で、適切な環境下におけるシー
クエンス制御において、通常mRNAを介してポリペプチドをコード化する。コ
ード領域の境界は、一般的に5´末端に位置する翻訳開始コドン及び3´末端に
位置する翻訳終了コドンによって決定される。“非コード領域”は、ヌクレオチ
ドの直線状形態で、ポリペプチドをコード化しない。
【0012】 本明細書で引用される“ポリペプチド”は、アミノ酸のポリマーで、アミノ酸
のポリマーの特定の長さは言及しない。それゆえ、例えば、用語としてのペプチ
ド、オリゴペプチド、タンパク質、及び酵素は、ポリペプチドの定義に含まれる
。ポリペプチドの定義はまた、ポリペプチドの発現後の修正を含み、例えば、グ
リコシル化、アセチル化、リン酸化及び上記と同類を含む。
【0013】 本明細書で引用される“相補”及び“相補的”は、2つの1本鎖核酸断片が、
お互いに塩基対を形成する能力で、一方の核酸断片のアデニンは、2本目の核酸
断片のチミンと塩基対を形成し、一方の核酸断片のシトシンは、2本目の核酸断
片のグアニンと塩基対を形成する。一方の核酸断片の配列が、2本目の核酸断片
の配列と塩基対を形成できる時、2つの核酸断片はお互いに相補的である。例え
ば、5´−ATGCと5´−GCATは相補的である。また、定義の相補及び相
補的は、一方の核酸断片が、2本目の核酸断片に存在する少なくとも1つのヌク
レオチドと塩基対を形成しない、少なくとも1つのヌクレオチドを含む2つの核
酸断片を含む。例えば、各々の2つの核酸断片5´−ATTGCと5´−GCT
ATの第3のヌクレオチドは、塩基対を形成しないが、上記2つの核酸断片は、
記載された定義から相補的である。定義した標準状態の環境下において2つの核
酸断片がハイブリダイズすると、典型的に、上記2つの核酸断片は相補的である
。2つの核酸断片のうち、少なくとも配列のうち80%が同一であれば、典型的
に、上記2つの核酸断片は相補的である。好ましくは少なくとも配列のうち90
%が同一、より好ましくは少なくとも配列のうち95%が同一である。
【0014】 本明細書で使用される“ハイブリダイズ”、“ハイブリダイズする”及び“ハ
イブリダイゼーション”は、1本鎖の核酸断片が2本目の核酸断片とすでに記述
したある一定の環境下において、非共有的な結合を形成することである。
【0015】 本明細書で使用される“分離された”は、核酸断片若しくはポリペプチドがそ
れらの自然環境下若しくは合成的な派生物から分離されることを意味する。好ま
しくは、核酸断片若しくはポリペプチドは精製されて、例えば、他の核酸断片及
び細胞性生成物やその他不純物から分離される。
【0016】 “宿主細胞”は、例えば、原核細胞(例えば、細菌)や真核細胞(例えば、菌
類)を含む微生物、及び組換えベクター導入の受け取り手として使用できる植物
細胞を意味する。
【0017】 “抗体”は、抗原に対する反応として脊椎動物の免疫システムによって合成さ
れる免疫グロブリンで、上記抗原と結合できる。典型的には、抗原はポリペプチ
ドである。抗原のエピトープは、抗体と結合する抗原の一部である。エピトープ
は、他の抗原にも存在する。
【0018】 本明細書で使用される“トランスジェニック”は、任意の細胞、細胞株、植物
の組織の一部が、外界のコード領域の存在によって変換された遺伝子型を意味す
る。典型的には、外界からのコード領域は、遺伝子工学によって改変された遺伝
子型に導入されるか、上記手段の親細胞若しくは植物の遺伝子型に導入され、結
果として性的交配若しくは無性生殖によって子孫に引き継がれる。
【0019】 発明の詳細な説明 ゼッターマイシンA(Zwittermicin)は、唯一知られているアミ
ノポリオール抗生物質である:
【0020】
【化1】 ゼッターマイシンAは、ペプチドとポリケチド抗生物質に共通の構造的特徴を
有している。炭素鎖上の変換したヒドロキシ基は、部分的に還元されたポリケチ
ド構造と同等であり、ゼッターマイシンAの窒素を多く含む末端は、アミノ酸か
ら由来し、ポリケチド抗生物質と同等のおそらくシトルリン(citrulli
ne)である。いくつかのポリペプチド抗生物質の生合成経路は、バチルス属(
Bacillus spp)により記載されている。ポリケチドな抗生物質であ
るディフェシリン(difficidin)及びオーランチニン(aurant
inin)がバチルス属から確認されたにも関わらず,上記抗生物質の生合成に
必要な遺伝子については何も分かっていない。実際、ポリケチド抗生物質の生合
成の遺伝子研究のほとんどは、ストレプトマイセス属で行われている。それゆえ
、ゼッターマイシンAの生合成経路の解明は、生物活性分子及びゼッターマイシ
ンAを合成する機能が次第に明らかになり、抗生物質の生合成経路の多様性の基
礎的な知識の理解に貢献している。
【0021】 ポリケチド抗生物質は、生合成の共通のパターンを共有している。分子は、2
つの炭素構造の構成ブロックから構成され、上記構造のβ−炭素は、常にケト基
を所有し、それゆえ、ポリケチドと呼ばれる。ポリケチドは、多くの抗生物質、
免疫抑制薬、及び生物学的特徴を幅広く有する他の化合物を含んでいる。
【0022】 ポリケチドの驚くべき構造的多様性は、ポリケチド鎖の長さの違いから派生し
、鎖上の異なる側鎖は、2つの炭素が構成したブロックの一部分若しくはポリケ
チドの主鎖後部に導入されて形成する。ケト基はまた、ヒドロキシルに還元され
るか、すべて同時に除去される。2つの炭素を添加する各々の段階は、脂肪酸の
生合成と同様の方法におけるポリケチドシンターゼ(PKS)と呼ばれる酵素の
複合体によって実行される。
【0023】 ポリケチド抗生物質が増大するための生合成遺伝子は、分離され、シークエン
スされて、PKS遺伝子は構造的に保存されていると信じられている。コード化
されたタンパク質は、2つのタイプに分かれ:I型タンパク質は、共有的にお互
い結合する(例えば、PKSにとってのエリチロマイシン(erythromy
cin)、ソラフェン(soraphen)、及びアベルメクチン(averm
ectin))異なった酵素工程を実行するいくつかの触媒領域を伴う多機能で
あるが、一方でII型タンパク質は1つの機能しか有していない。
【0024】 例えば、アクチノロジン(actinorhodin)(ストレプトマイセス
・コエリコロル(Streptomyces coelicolor)によって
合成される)のような単純なポリケチド抗生物質にとって、2つの炭素を添加す
るいくつかの段階は、PKSコード領域の1つのセットによってコード化された
PKS酵素で反復して実行される。それとは反対に、エリチロマイシンやソラフ
ェンのようなより複雑な化合物の合成は、各々のモジュールが2つの炭素を添加
するうちの1つの段階における実行を伴う分子に組みこまれたPKSコード領域
のセットを含んでいる(参照として、Hopwood et al., in:
Industurial Mocroorganisms: Basic a
nd Applied Molecular Genetics, (ed,;
Baltz et al.), American Society for
Microbiology, Washington D.C. pp. 2
67−275 (1993))。
【0025】 放線菌類については、2次代謝産物の生合成の各々の段階に含まれるコード領
域は、通常、細菌の染色体の中でコード領域の房状になって組織されていること
が早い段階の調査から知られていた。大きな多機能ペプチドシンターゼ酵素は、
チオテンプレートを通してアミノ酸の配列の縮合を触媒すると信じられている。
シークエンスの配列は、アクリルアデニレーションとしてのアミノ酸の活性活動
、酵素部位にチオエステルとしてのアミノ酸の付加、及びペプチド転移とペプチ
ド結合の形成を含むタンパク質の触媒領域の空間的な調整によって主に決定づけ
られているとさらに信じられている。反応が完結すると、ペプチド鎖は環化され
、チオエスタラ−ゼの活動によって放出される。Kleinkauf, H.,
et al., Europ.J.Biochem.,236,335−35
1(1996); Marahiel, M.A., FEBS Letter
s,307,40−43(1992); and Turgay,K, et
al., Mol.Micro.,6,529−546(1992)を参照。
【0026】 ハイブリッドなポリケチド/ポリペプチド生合成経路を介して合成された生物
活性分子の具体例がいくつか上げられる。推定されるポリペプチド/ポリケチド
機能をコード化する遺伝子座は、群がることを欠いているプロテウス・ミラビリ
ス(Proteus mirabilis)の菌株において突然変異を起こした
(Gaisser, S., et al., Mol.Gen.Genet.
253, 415−427(1997))。L−pipecolateを組み
込み、ラパマイシン(rapamycin)の環化の機能があると信じられてい
るポリペプチドシンターゼ酵素と相同性なポリペプチドは、ラパマイシンの生合
成を担うためにPKSと共同する(Schwecke,T., et al.,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 92:7839−784
3 (1995))。おそらく最も良いハイブリッドなポリケチド/ポリペプチ
ド生合成の仕組みの具体例は、ポリケチド由来の成分(Rangaswamy,
V., et al., J. Bacteriol. 180, 3330
−3338(1998))を含む植物の植物毒素コロナチン(coronati
ne)及びアミノ結合によって連結された環状アミノ酸成分(Ullrich,
M., et al., J.Bacteriol. 176, 7574−
7586(1994))である。
【0027】 本発明は、アミノポリオール抗生物質の生合成を含むポリペプチドをコード化
している核酸断片及び上記核酸断片の発現を少なくとも構成し、これらを含む核
酸分子の分離に直接結びつく。本発明と一致する核酸分子は、様々な技術によっ
てクローン化できる。最終的に、本発明は、分離したアミノポリオール抗生物質
の生合成に必要な少なくとも1つのポリペプチドをコード化する核酸断片を供給
し、上記核酸断片は、少なくとも下記のorf1、orf2、及びorf3を含
む。好ましくは、核酸断片はゼッターマイシンAの生合成に必要な少なくとも1
つのポリペプチドをコード化する。より好ましくは、核酸断片は、配列SEQ.
ID.NO:1を有する。さらに好ましくは、核酸断片は、アミノポリオール抗
生物質の生合成に必要な少なくとも1つのポリペプチドをコード化し、配列SE
Q.ID.NO:1にハイブリダイズする核酸断片に相補的である。
【0028】 用語“orf”は、コード領域を意味する。“Orf”は、orfによってコ
ード化されたポリペプチドを意味する。orfとOrfの両者は、オープンリー
ディングフレームの頭字語を示す。配列SEQ.ID.NO:1は、orf1、
orf2、及びorf3として引用される本発明の3つのコード領域を含む。各
々のorfは、SEQ.ID.NOS:42(orf1)、44(orf2)、
及び46(orf3)におけるシークエンスリストにおいて分離して示す。上記
コード領域によってコード化されているポリペプチドは、それぞれOrf1、O
rf2、及びOrf3である。Orf1、Orf2、及びOrf3のアミノ酸配
列は、SEQ.ID.NOS:43、45、及び47にそれぞれ描写される。上
記のポリペプチドは、それぞれacyl−CoAデヒドロゲナーゼ、ポリケチド
シンターゼ、及びポリペプチドシンセターゼに類似な表示が見られる。
【0029】 本発明の核酸断片をクローニングする1つの方法は、アミノポリオール抗生物
質の生合成に含まれるポリペプチドをコード化して“ノックアウト”変異体を創
り出すトランスポゾン突然変異生成に使用する核酸断片のクローニングに使用可
能な標準な技術を含んでいる。上記において、突然変異生成後のアミノポリオー
ル抗生物質を合成する生物は、アミノポリオール抗生物質の合成ができるように
なる。例えば、1つの好ましいトランスポゾンは、バチルス属から分離してクラ
スIIトランスポゾンに分類できる。もう1つの好ましいトランスポゾンは、T
n5401としてデザインされ、Bacter., 176, 2835−28
45 (1994)のBaum, J., J.によって記述されている。一般
的には、アミノポリオール抗生物質を合成するためのゲノムの領域は、トランス
ポゾンによって付加され、容易く回復することができ、プローブとして突然変異
が起こらなかった菌株からコード領域を分離するために使用される。
【0030】 個々の野生型微生物は、本発明のコード領域と同類のヌクレオチドの配列を有
することによってスクリーニングできる。スクリーニング方法は、例えば、核酸
断片に検出可能な標識プローブのハイブリダイゼーションを含む。ハイブリダイ
ゼーションの条件は、Sambrook, J., et al., Mole
cular Cloning: A Laboratory Manual,
9.47−9.55 (2nded Cold Spring Harbor
Laboratory Press 1989)によって記載されているように
、当業者によって吟味される。一般的には、プローブは、上記の標準状態におい
てハイブリダイゼーションをする限り、核酸断片のヌクレオチドすべてと相補的
である必要はない。
【0031】 好ましいプローブは、コード領域若しくはアミノポリオール抗生物質の合成の
一部を担う他のヌクレオチドの配列に相補的な核酸断片である。例えば、プロー
ブは、SEQ.ID.NO:1の部分に相補的なヌクレオチドの配列の連続から
成る。検出可能な標識プローブの方法は、当業者によって知られている。プロー
ブによって認識された核酸断片は、さらに解析されて、アミノポリオール抗生物
質の合成に関係があるポリペプチドのコード化の有無を確認するために、例えば
、ポリメラーゼチェーン反応(PCR)技術を用いて行う。
【0032】 アミノポリオール抗生物質の合成に関係があるポリペプチドをコード化する個
々の野生型微生物はまた、モノクローナル若しくはポリクローナル抗体を用いて
識別される。好ましくは、抗体はゼッターマイシンAの生合成を含むペプチドに
直接関係し、上記ポリペプチドは、SEQ.ID.NO:1にハイブリダイズす
る相補的な核酸断片によってコード化している。好ましくは、抗体は、ゼッター
マイシンAの生合成を含むペプチドに直接関係し、上記ポリペプチドは、Orf
1(SEQ.ID.NO:43)、Orf2(SEQ.ID.NO:45)、及
びOrf3(SEQ.ID.NO:47)である。
【0033】 個々の野生型微生物に存在しているコード領域へのプローブのハイブリダイゼ
ーションは、同一のコード領域を認識する方法若しくはSEQ.ID.NO:1
に存在するコード領域と同等なコード領域を認識する方法が使用可能である。コ
ード領域は、次いで分離され、下記に記載のようにベクターに連結される。もし
、2つの核酸の配列が整列して直線状になることができ、対応する残基の率が同
一であるならば、2つの核酸配列は“同等”であると言える。整列した直線状の
配列において、ギャップが認められない場合、好ましくは、2つの核酸の配列は
少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少
なくとも80%の同一性を有する。“ギャップ”は、2本鎖核酸のある領域で、
整列した直線状を保ったまま、いくつかのヌクレオチドが一方の鎖で欠けている
場合、その隙間を意味する。整列した直線状の配列において、ギャップが許容さ
れる場合、2つの核酸の配列は、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは
少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%の同一性を有する。
【0034】 上述のように、本発明の核酸断片は、ベクターに組み込むことができる。本発
明の核酸断片を含むベクターの作成は、当業者によって知られている標準的な連
結技術を用いる。Sambrook et al, Molecular Cl
oning: A Laboratory Manual, Cold Spr
ing Harbor Laboratory Press (1989) 若
しくはAusubel, R.M., ed. Current Protoc
ols in Molecular Biology (1994)を参照。ベ
クターは、さらなるクローニング(核酸断片の増幅)、例えば、クローニングベ
クター、若しくは、コード領域によってコード化されているポリペプチドの発現
をする発現ベクターによって供給できる。定義としてのベクターには、プラスミ
ドベクター、ウィルスベクター、コスミドベクター、若しくは人工的な染色体ベ
クターが含まれるが、この限りではない。典型的には、ベクターは、細菌の宿主
において複製可能なベクターで、例えば、E.コリ(E.coli)又はB.セ
レアス(B. cereus)である。好ましくは、ベクターはプラスミドであ
る。
【0035】 ベクターの選択性は、最終的に作り上げる所望の特徴である多様性に依存して
、例えば、選択マーカーやベクターの複製率などである。細菌の宿主において発
現する適切なプラスミドは、例えば、pUC(X)、pKK223−3、pKK
233−2、pTrc99A、及びpET−(X)などを含んでおり、上記(X
)は、ベクターの系統を表し、多くの種類が考えられる。pUC(X)ベクター
は、Pharmaca Biotech (Piscataway, NH)若
しくはSigma Chemical Co. (St.Louis, MO)
から得られる。pKK223−3、pKK233−2、及びpTrc99Aは、
Pharmaca Biotechから得られる。pET−(X)ベクターは、
Promega(Madison,WI)、Stratagene(La Jo
lla, CA)及びNovagen(Madison,WI)から得られる。
宿主細胞内での複製を容易にするためには、ベクターは好ましくは複製のオリジ
ン(“ori”として知られている)若しくはリプリコンを含んでいる。例えば
、ColE1及びP15Aリプリコンは、プラスミドにおいて、E.コリ内で増
殖するために共通に使用される。
【0036】 発現ベクターは、任意に調節領域を含んでおり、機能的にコード領域に関連し
ている。“調節領域”は、調節領域に機能的に関連しているコード領域の発現を
調節する核酸断片を意味する。調節領域の数多くの具体例のうち、いくつかは、
プロモーター、転写開始部位、翻訳開始部位、翻訳終了部位、及びターミネ−タ
ーである。“機能的に関連する”は、並置を意味し、構成は、機能的に関係を許
容する意図された方法において記載されている。調節要素は、コード領域の発現
が調節領域との互換性を有する状況において達成される方法で連結した時、コー
ド領域に機能的に関連している。本発明は、特定のプロモーターによって制限さ
れているわけではなく、幅広く知られているプロモーターも含む。プロモーター
は、細胞中にてRNAポリメラーゼに結合し、下流(3´の方向)のコード領域
から転写を開始する調節シグナルのように活動する。本発明で使用されるプロモ
ーターは、構成若しくは誘導プロモーターである。上記プロモーターは、宿主細
胞に関して相同性でありえるが、必ずしも必要ではない。細菌の形質転換におけ
る好ましいプロモーターは、lac、lacUV5、tac、trc、T7、S
P6、及びaraを含む。
【0037】 発現ベクターは、任意にシャイン・ダルガルノ部位(例えば、リボソーム結合
部位)、及び酵素を合成する転写された記録の翻訳を始める開始部位(例えば、
コドンATG)を含む。上記ベクターはまた、翻訳を終了するターミネ−ション
配列を含む。ターミネ−ション配列は、典型的にはアミノアセチル−tRNAと
は一致しないが存在するコドンであり、それゆえにポリペプチドの合成を終了す
る。宿主細胞に形質転換するために使用される核酸断片は、さらに任意に転写終
了配列を含むことができる。2つのターミネ−ターT1及びT2を含む引き伸ば
されたDNAのrrnBターミネ−ターは、細菌の発現システムに組み込まれる
ターミネ−ターで、頻繁に使用されるターミネ−ターである(J. brosi
us et al., J. Mol. Bio., 148:107−127
(1981))。
【0038】 宿主細胞の形質転換に使用される核酸断片は、任意に1つ以上の選択マーカー
を含み、上記選択マーカーは、典型的には不活性、若しくは他の検出するポリペ
プチドをコード化して、培養液中の化合物によって検出される。例えば、マーカ
ー配列の含有配列は、形質転換細胞に抗生物質耐性を提供したり、若しくは形質
転換細胞において、化合物に特異的な代謝を与えることができる。具体例として
のマーカー配列の配列は、カナマイシン、アンピシリン、クロラムフェニコール
、及びテトラサイクリンに対する耐性を与える。
【0039】 アミノポリオール抗生物質の生合成に含まれている複数のコード領域をコード
化しているオペロンの発現にとって、オペロンはベクターに挿入されることがで
き、上記ベクターは転写段階におけるpKK223−3で、相同性なコード領域
の野生型リボソーム結合部位の使用を可能にする。バチルスのようなグラム陽性
菌株における過剰発現技術は、当業者によって知られており、本発明において使
用されることが出来る(Quax et al., In: Industri
al Microorganisms: Basic and Applied
Molecular Genetics, Baltz et al. (e
ds.), American Society for Microbiol
ogy, Washington (1993))。過剰発現の代替システムは
、酵母ベクターに依存し、ピチア属、サッカロミセス属及びクルベノミセス属(
Kluyveromyces)の使用を含んでいる(Sreekrishna,
In: Industrial Microorganisms: Basi
c and Applied Molecular Genetics, Ba
ltz et al. (eds.), American Society
for Microbiology, Washington (1993);
Dequin & Barre, Biotechnology 12: 1
73−177 (1994); van den Berg et al.,
Biotechnology 8: 135−139 (1990))。
【0040】 本発明はまた、アミノポリオール抗生物質の生合成に含まれているポリペプチ
ドを提供する。好ましくは、抗生物質は、ゼッターマイシンAである。好ましく
は、ポリペプチドはアミノ酸配列を含み、上記アミノ酸配列の少なくとも一部分
が核酸断片によってコード化され、上記核酸断片の相補鎖はSEQ.ID.NO
:1にハイブリダイズする。最も好ましくは、ポリペプチドが、SEQ.ID.
NO:43、SEQ.ID.NO:45、及びSEQ.ID.NO:47から成
るグループから選択される。
【0041】 結合的生化学による斬新な分子の生成 ポリケチド抗生物質の分野における多くの研究は、領域交換による新しいポリ
ケチドの生成に集中している(Katz, L., et al., Annu
.Rev.Microbiol. 47:875−912(1993); Kh
osla, C., et al., Trends Biotechnol.
14, 335−341(1996); Ruan, X., et al.
, J. Bacteriol. 179, 6416−6425(1997)
);新奇なポリペプチド抗生物質の合成における同様の試験が始められた(St
achelhaus, T., et al., Science 269:6
9−72(1995))。ゼッターマイシンAの生合成経路によって提供される
2つの構造的に異なる生合成経路の融合は、結合的生化学によって生成する分子
の可能な数を著しく増大するであろう。
【0042】 本発明の分離された核酸断片は、アミノポリオール抗生物質の合成が形質転換
される以前の宿主よりも高い効率で可能な非相同な細菌若しくは菌類の宿主にお
いて発現することができ、上記宿主は微生物におけるバイオコントロールの効率
を上げることができるであろう。“非相同な細菌若しくは菌類の宿主”はアミノ
ポリオール抗生物質の生合成に含まれるポリペプチドをコード化する核酸断片を
含んだ宿主細胞であり、上記宿主細胞は核酸断片が分離された生物ではない。
【0043】 分離されたアミノポリオール生合成のコード領域は、細菌及び菌類の宿主にお
けるバイオコントロールの効率を増大させる目的を有して非相同な細菌若しくは
菌類の宿主において発現することができる。“バイオコントロール菌株”“バイ
オコントロール剤”若しくは“バイオコントロール生物体”は、病原体の成長に
影響を与えることができる生物体であり、疾病を引き起こす病原体の能力を減少
させる。“病原体”は適切な環境下において、2次的な生物に影響を及ぼす生物
体である。2次的な生物が植物の場合、病原体は通常、“植物病原体”と呼ばれ
る。本発明の範囲において、定義としての病原体は、菌類、細菌、線虫、ウィル
ス、ウィルス様体、及び虫を含んでいる。植物のバイオコントロール剤は、植物
若しくは根圏にコロニーを形成できる微生物を含む。生物体は、その環境下にお
いてバイオコントロール剤のように活動するか若しくはアミノポリオール抗生物
質、好ましくはゼッターマイシンAを発現するために修正される。
【0044】 バイオコントロール剤は、アミノポリオール抗生物質を発現するために修正さ
れ、上記バイオコントロール剤は、植物若しくは根圏にコロニーを形成できる微
生物である。上記の微生物は、植物病原性菌類、植物病原性細菌、植物病原性線
虫に接触して運んで行かれる。好ましくは、バイオコントロール剤への接触は、
植物病原体の成長を抑制する。修正され得る適切なバイオコントロール剤は、シ
ュードモナス属、エンテロバクター属、及びセラチア属のようなグラム陰性微生
物、グラム陽性微生物のバチルス、並びに菌類であるトリコダーマ(Trich
oderma)及びグリオクラジウム(Gliocladium)を含む。
【0045】 例えば、突然変異を含み、好ましくは1つの塩基が挿入された突然変異で、ア
ミノポリオール抗生物質の経路を有するバチルス属は、直接、バイオコントロー
ル剤として活動できる栽培領域に適用できる。好ましくは、変異型バチルス属(
mutant Bacillus ssp)のような突然変異を含むバチルス属
は、野生型のバチルス属(例えば、同じバチルス属は突然変異を含んでいない)
よりも多量のアミノポリオールを合成することがエルウィニア・ヘルビコラ(E
rwinia herbicola)を基にした抑制アッセイの範囲により分か
った(実施例にて詳細に説明)。好ましくは、微生物はアミノポリオールを野生
型の微生物よりも1.1倍多く合成し、より好ましくは2倍多く合成する。より
好ましくは変異型バチルス属であるB.セレアスは、1つの塩基が挿入された突
然変異を転写調節をコードするゲノムの一部内に含み、好ましくは、SEQ.I
D.NO:29を含む核酸断片を含んでいる。この場合、バイオコントロール剤
は、所望の影響をコード化する核酸断片に関して相同性の宿主であり、例えば、
バチルス由来の核酸断片である。例えば、突然変異を含む核酸断片は、バチルス
・セレアス(Bacillus.cereus)由来であるだろうし、バイオコ
ントロール剤は、変異型核酸断片を含むバチルス・サブチリス(Bacillu
s subtilis)若しくはバチルス・セレアスであるかもしれない。
【0046】 しかしながら、非相同性の宿主はまた、使用可能で、適切な宿主は、シュード
モナス・フルオレセンス、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas
putida), シュードモナス・セパシア(Pseudomonas ce
pacia),シュードモナス・オーレオファシエンス(Pseudomona
s aureofaciens),シュードモナス・オーランチアカ(Pseu
domonas aurantiaca),エンテロバクター・クロアカエ(E
nterobacter cloacae),セラチア・マルセンシス(Ser
ratia marscesens),トリコダーマ・ビリデ(Trichod
erma viride),トリコダーマ・ハルジアナム(Trichoder
ma harzianum),及びグリオクラジウム・ビレン(Gliocla
dium virens)である。本発明の好ましい実施態様は、本発明の核酸
断片が上記に記載した好ましい非相同な宿主へ転換される。特に好ましい実施態
様は、ゼッターマイシンAの生合成のコード領域が、ピロールニトリン(pyr
rolnitrin)の合成によるバイオコントロールの利用性を有するシュー
ドモナス・フルオレセンスCGA267356株(米国特許出願番号5、348
、742で開示)に転換され、発現される。他の好ましい実施態様としては、核
酸断片がフェナジン(phenazine)の合成によるバイオコントロールの
特徴を有する,シュードモナス・オーレオファシエンス30−84株に転換され
る。非相同な細菌若しくは菌類の宿主における発現は、選択された宿主及び適切
に選択されたプロモーターにおける複製に適切なベクターの選択を必要とする。
グラム陰性及びグラム陽性並びに菌類における発現の技術は、当業者によって十
分に知られており、以下に記載する。
【0047】 本発明の核酸断片は、植物で発現でき、好ましくは、トランスジェニック植物
で発現できるので、それゆえにゼッターマイシンAのようなアミノポリオール抗
生物質の生合成を引き起こす。上記方法にて、植物病原体菌類、植物病原体細菌
、及び植物病原体線虫に対して耐性を増幅させたトランスジェニック植物が合成
される。本発明の核酸断片は、トランスジェニック植物における発現を最適化す
るために当業者によって知られている技術によって修正されるであろう。例えば
、当業者に知られている技術であるが、すべての生物体は、コドンの利用に対し
て特別な選択性を有し、本発明のコード領域のコドンは、植物の選択性によって
変化したことが確認でき、一方でポリペプチドをコード化するアミノ酸配列を維
持する。植物におけるトランスジェニックコード領域の高い発現は、少なくとも
35%のGC含有のコード領域において最も達成され、より好ましくは45%以
上である。ここで記載されている核酸断片及びコード領域の変化は、既知の技術
として知られている部位特異的突然変異、PCR、遺伝子合成技術が使用できる
。例えば、米国特許出願番号5、716、849(Ligon et al.)
は、コード領域の発現を増大させるために、単子葉若しくは双子葉の特定のコド
ン及び/又はGC含有量の好ましいヌクレオチドの配列に修正された記載である
【0048】 遺伝子的に操作ができる双子葉植物及びに単子葉植物は、本発明において使用
することができる。遺伝子的に操作ができる植物は、外界からのコード領域を導
き入れ、発現し、安定的に維持し、後世に引き継ぐことのできる植物である。
【0049】 トランスジェニック植物は、親世代トランスジェニック植物によるトランスジ
ェニック種から得られるであろう。本発明のトランスジェニック植物の合成方法
は、典型的には、アミノポリオールの生合成を含むポリペプチドをコード化した
コード領域からなる核酸断片を伴った植物の細胞の形質転換を含んでいる。核酸
断片は、通常、ベクター上に存在する。植物細胞において、ベクターは自発的に
、染色体外で複製することができ、多くのベクターが維持できるように多くのポ
リペプチドが合成され、若しくはゲノムDNAに統合されることができる。好ま
しくは、ベクターは、植物細胞のゲノミックDNAに統合される。ベクターは、
好ましくは円形であるが、直線状ではない。
【0050】 本発明の核酸断片に存在するコード領域は、典型的には、形質転換した植物細
胞のコード領域の発現を調節する調節領域に機能的に関連している。コード領域
に機能的に関連する典型的な調節領域は、プロモーターを含んでいる。本発明は
、特別なプロモーターの使用によって制限されておらず、様々な種類のプロモー
ターの使用も知られている。植物に特異的なプロモーターが好ましく、構造的プ
ロモーター、誘発プロモーター、及び組織に特異的なプロモーターがあるが、こ
れに限ったことではない。宿主に関して非相同性でありえるが、必ずしも必要と
しない。プロモーターが植物内で機能的である場合、Ti−、Ri−プラスミド
、植物細胞、植物ウィルス、若しくは他の宿主からプロモーターが得られる。例
証されるプロモーターは、植物において細菌のオリジンの機能を有する例証され
たプロモーターであるオクトピン(octopine)シンセターゼプロモータ
ー、ノパリン(nopaline)シンセターゼプロモーター、モノピン(mo
nopine)シンセターゼプロモーター等を含む。ウィルスのプロモーターは
、カリフラワーモザイクウィルスの全長(CaMV35S)及び領域VIプロモ
ーター等を含む。内因性の植物プロモーターは、リボース−1,6−ビフォスフ
ェイト(RUBP)カルボキシラーゼ小サブユニット(ssu)プロモーター、
b−コングリシニン(conglycinin)プロモーター、ファスオリン(
phaseolin)プロモーター、ADHプロモーター、GPAL2プロモー
ター、ヒートショックプロモーター、組織に特異的なプロモーターで例えば、果
実熟成に関連するプロモーター等を含む。
【0051】 プロモーターの選択性は、一時的で空間的な様々な発現の要求性及び標的にす
る種に依存する。葉からの病原体に対する植物の防衛にとって、葉における発現
が好まれ、穂からの病原体に対する植物の防衛にとって、花序(例えば、穂、小
片、穂軸等)での発現が好まれ、根圏からの病原体に対する植物の防衛にとって
、根における発現が好ましく、土壌の病原体に対する育種の防衛は、根及びに/
若しくは種における発現が好ましい。しかしながら、多くの場合において、1つ
以上のタイプの病原体に対する防衛が考えられ、複数の組織における発現が望ま
しく、米国特許出願番号5、716、849(Ligon et al)に記載
されている。好ましくは、適切なプロモーターは、損傷を誘発するプロモーター
、緑色の組織に特異的なプロモーター、根に特異的なプロモーター、幹に特異的
なプロモーター及び花に特異的なプロモーターから成るグループから選択される
【0052】 コード領域に機能的に関連する他の典型的な調節領域は、ターミネ−ターを含
み、上記ターミネ−ターは、外因性コード領域に3´を有する外因性コード領域
の転写の停止を引き起こすことができる核酸断片である。本発明は、特に限定さ
れたターミネ−ターの使用に限られておらず、様々な種類のターミネ−ターにお
いても知られている。植物に特異的なターミネ−ターが好ましく、アグロバクテ
リウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefacie
ns)Ti plasmid(nos ter)由来のノパリンシンターゼター
ミネ−ターが含まれるが、この限りではない。
【0053】 効果的な翻訳の開始のためには、コード領域によってコード化されたポリペプ
チドの開始コードである5´ヌクレオチドの配列が、発現を増大するために修正
されることができる。修正は、植物にとって効果的であると知られている配列の
含有を含んでいる。例えば、配列GTCGACCATGGTC(SEQ.ID.
NO:37)(Joshi, Nuc.Acid Res., 15:6643
−6653(1987))が植物のE.コリ−uidAコード領域の発現に一致
した翻訳開始として提案される。他に可能性のある開始コドンの調節に使用され
ることが出来る翻訳開始配列は、AAACAATGGCTである(SEQ.ID
.NO:37)(Joshi, Nuc.Acid Res., 15:664
3−6653(1987))。上記の翻訳開始配列は、本発明のコード領域と共
に使用されるであろう。上記配列は、開始コドンの核酸断片の上流に組み込まれ
るであろう。
【0054】 トランスジェニック植物におけるゼッターマイシンAのようなアミノポリオー
ル抗生物質の合成は、同時に起こるアミノポリオール抗生物質の生合成酵素の複
数の遺伝子の過剰発現をしばしば要求される。個々のアミノポリオールを生合成
するコード領域を異なる植物の系統にそれぞれ形質転換し、次いで交配すること
によって達成される。複数のコード領域を有する系統の選択と維持は、もし各々
の形質転換種が異なった選択マーカーを使用することが出来れば容易である。ア
ミノポリオールを生合成するコード領域をすべて必要として存在する系統は、ア
ミノポリオール抗生物質を合成するが、一方で他の系統では合成は起こらない。
上記方法は、例えば、最終的な雑種が親世代の交配を必要とするとうもろこしの
ようなハイブリッド作物に適切である。
【0055】 植物細胞へ核酸断片を導入する様々な技術が可能である。しかしながら、宿主
細胞への核酸断片導入の特定の方法は、本発明の技術にとっては重要ではなく、
形質転換に効果的な任意の方法が採用される。植物細胞への核酸断片の導入にと
って、形質転換に加えて、アグロバクテリウムの腫瘍を誘発する(Ti)若しく
は根に誘発する(Ri)プラスミド由来の植物形質転換ベクターの方法が使用す
ることができる。上記の従来の方法は、例えば、リポゾームの使用、ウィルス若
しくは花粉を用いた形質転換、DNAの直接的な取り込みを増大させる化学物質
、微注射、エレクトロポレーション、又は高速度微推進を含んでいる。
【0056】 形質転換にとっての植物組織供給源若しくは培養された植物細胞の選択は、宿
主植物の形態及び形質転換のプロトコールに依存する。利用可能な組織は、カル
ス、培養細胞の懸濁、プロトプラスト、葉の断片、幹の断片、雄穂、花粉、胎芽
、胚軸、管の断片、分裂組織等を含む。組織供給源は、再生可能で、果実熟成か
ら形質転換までを含む全体を再生する能力を有するであろう。
【0057】 形質転換は、選択された植物組織の状況によって実行される。バッファー及び
培養液もまた、植物組織の供給源及び形質転換のプロトコールによって変更され
る。
【0058】 適切な条件下における核酸断片の露出は、植物細胞若しくは組織は選択に先だ
って異なる期間栽培されるか、若しくは直ちに前述された選択剤に露出されるで
あろう。アグロバクテリウムへの露出を含んだプロトコールはまた、アグロバク
テリウム細胞の成長を抑制する作用剤を含むかもしれない。共通に使用される化
合物は、セフォタキシン(cefotaxime)及びカルベニシリン(car
benicillin)のような抗生物質である。選択に使用される培養液は、
形質転換した組織や均一状態の培養液の懸濁を維持する形状若しくは、組織、葉
や幹の断片、管等からの芽の形成を可能にさせる。
【0059】 選択剤の通常阻害濃度の存在下における成長が観察された細胞や組織は、形質
転換され、同じ培地に更なる時間を追加して培養され、非耐性を除去されるであ
ろう。細胞若しくは組織は、核酸断片の有無を測定されることができるか、若し
くは知られている植物再生プロトコールにしたがって行われるであろう。直接的
な芽の合成、上記芽の選択倍地での発芽を含むプロトコールは、形質転換され、
根の合成に適切な選択培地若しくは根を誘発する化合物中に単に切り株を侵して
直接バーミキュライトに植え付け、切除され、根付くであろう。
【0060】 アミノポリオール抗生物質の合成 本発明はまた、適切なアミノポリオールの生合成コード領域を形質転換した非
相同性宿主からゼッターマイシンAのようなアミノポリオール抗生物質を得る方
法を供給する。上記アミノポリオール抗生物質は、微生物の成長の阻害に効果的
であり、特に病原体微生物に対して効果的である。アミノポリオール抗生物質は
、アミノポリオールの生合成コード領域を過剰発現する生物から合成され、植物
と同様に、グラム陰性及びグラム陽性微生物や酵母を含む適切な生物である。ア
ミノポリオール抗生物質合成の目的のために、宿主生物を選択する重要な基準は
、簡単な操作、早い成長(例えば、この場合は発酵)、及び過剰に生産されてい
る抗生物質への感受性の欠如である。アミノポリオール抗生物質の合成の上記方
法は、通常の化学物質を用いて行う抗生物質の調製に対して多大な利点を有して
いる。上記利点は、製造における低コスト、有機合成によって必然的に生成され
たラセミ化合物の混合に対立するものとして好ましい生物的対掌体の化合物を合
成する能力である。立体化学的に適切な化合物を合成する能力は、キラル的に活
発な炭素原子を有する分子にとって非常に重要である。非相同性な宿主によって
合成される抗生物質は、農業分野での適用と同様に、医学分野(例えば、病原体
の制御及び/若しくは感染病)へも適用することができる。
【0061】 本発明はまた、活性成分がアミノポリオール抗生物質である耐病原体構成物を
提供する。アミノポリオール抗生物質は、典型的には、本発明のバイオコントロ
ール剤によって合成される。代替として、構成物は、バイオコントロール剤の懸
濁若しくは濃縮である。活性成分は、均一的に混合され、1つ以上の化合物若し
くは化合物の基は、下記に記載されるものである。本発明はまた、植物へ適用す
る構成物を成す植物を処置する方法に関連している。
【0062】 本発明の活性物質は、通常は化合物の形態で、更なる化合物を伴って、同時若
しくは連続的に処置される作物エリアや植物に適用される。上記化合物は、肥料
若しくは微量養素のドナー、選択性除草剤、殺虫剤、殺菌剤、殺細菌剤、殺線虫
剤、軟体動物駆除剤若しくは上記の薬剤のいくつかを含んだ混合物を含んでいる
。上記化合物は、さらにキャリアー、界面活性剤、アジュバントを含んでいる。
耐病原体化合物の形態の詳細は、米国特許出願番号5、716、849にて見ら
れる。
【0063】 実施例 本発明は、下記の実施例にて例証される。本発明の範囲及び目的に一致して、
特定の実施例、物質、量、及び操作が広く解釈されることが理解される。下記の
実施例は、ゼッターマイシンAの合成に必要な遺伝子領域の認定を例証する。D
NA配列の解析は、抗生物質の生合成のポリケチド及びポリペプチドを含む酵素
と同様の配列のオープンリーディングフレームを確認した。B.セレアスUW8
5(B.cereus UW85)の研究におけるコード領域の不活性化は、ゼ
ッターマイシンAの合成及び耐性に必要なコード領域を確認し、ゼッターマイシ
ンAの合成は、ポリペプチド及びポリケチド生合成酵素のハイブリッドによって
導かれることが推測される。
【0064】 実施例1: orf1、orf2及びorf3のヌクレオチド配列並びに推定される機能。
【0065】 細菌株、プラスミド、及び培養状態。本実験で使用された菌株及びプラスミド
は、表1に記載されている。示されてはいるが、E.コリ株は37℃のLuri
a−Bertani(LB)肉汁若しくは寒天で培養された。バチルス株は、2
8℃の50%のトリプチカーゼ ソイ 肉汁(TSB)若しくは寒天(TSA)
で培養された(Difco Laboratories, Detroit,
MI)。培地の100MH8.1は、Mueller−Hinton培地(Di
fco)に40mMの3−(モルホリン)プロパン−スルホン酸(MOPS)及
び40mMのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)を加え、水酸
化ナトリウムでpHを8.1に調製された。抗生物質が、下記の量にてE.コリ
に、アンピシリンが50mg/L;スペクチノマイシンが100mg/L;クロ
ラムフェニコールが12mg/L、また下記の量にてバチルス株に添加された、
スペクチノマイシンが150若しくは200mg/L;エリスロマイシンが10
mg/L;クロラムフェニコールが5mg/L。
【0066】
【表1】 (表1続き) DNAの操作及び分析。プラスミドDNAがE.コリ株からWizard m
iniprep(Promega Corp., Madison, WI)若
しくはQiagen(Chatworth, CA)を使用して分離された。プ
ラスミドDNAが、バチルス株から、記載されるアルカリ溶菌抽出を修正した方
法によって分離された(Milner et al, 1996)。全ゲノムD
NAは、B.セレアスからEasy−DNA kit(Invitrogen
Corp., Carlsbad, CA)を用いて分離された。制限酵素及び
修正酵素は、マニュアル(Promega Corp.; New Engla
nd Biolabs, Beverly,MA; Gibco BRL, R
ichmond, CA)に添って使用された。サザンブロッティング解析が、
Genius Kit(Boehringer Mannheim Bioch
emicals, Indianapolis,IN)を使用して、マニュアル
に記載に状態で行われた。しかしながら、B.セレアスのゲノミックDNAをタ
ーゲットにしたサザンブロッティングで、プローブは、高いストリンジェンシー
においてハイブリダイゼーションにしばしば失敗したが、これは、B.セレアス
DNAのATリッチ(36%GC)によるものと考えられる。ブロッティングの
ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを下げるために、ハイブリダイゼ
ーションの温度を42℃から40℃に下げ、過剰なプローブを0.1XSSCの
68℃の条件ではなく、0.5XSSC(1XSSCは0.15M塩化ナトリウ
ム、0.015Mクエン酸水素ナトリウム)にて洗浄した。前述のエレクトロポ
レ−ション(Milner et al., 1996)によって、プラスミド
をE.コリ及びバチルスに導入した。B.セレアスの形質転換の効率を増大させ
るために、B.セレアスのエレクトロポレ−ションに先だって、高い形質転換可
能な菌株であるB.チューリンゲンシスEG10368株(表1)由来のプラス
ミドDNAに導入し、精製することが必要であることが分かった。
【0067】 DNAシークエンシング及び解析。B.セレアスのDNA断片をpLA291
7、pHT304、若しくはpGEM(表1)にクローニングして、E.コリか
ら分離し、シークエンシングの鋳型として使用した。2.7kbの両鎖は、SE
Q.ID.NO:1のDNA配列によりM13/pUCフォワード及びリバース
プライマー(表2)を用いてプライマーウォーキング法によってシークエンスを
行った。シークエンシング反応は、PRIZM cycle sequenci
ng kit (Applied Biosystems, Inc., Fo
ster City,CA)を用いて行った。プライマーの合成及びシークエン
シング産物の分離は、University of Wisconsin−Ma
dison Biotechnology Center(Madison,
WI)にて行われた。
【0068】
【表2】 DNAの部分的な配列は、統合され、編集し、オープンリーディングフレーム
が確認され、コドンがSeaman and EditSeq softwar
e(DNAStar, Inc.)及びCodon Use3.3(Conra
d Halling, University of Chicago)によっ
て解析された。DNA及びタンパク質の比較がNCBIBLAST E−mai
lサーバー及びGCG Wisconsin Sequence Analys
is Software Package(Genetics Compute
r Group, Inc.)を介したBLAST algorithms(A
ltschul et al., 1990)を使用して行われた。
【0069】 zmaRフランキング領域の配列の解析。SEQ.ID.NO:1は、3、9
34のヌクレオチドの配列を示すzmaRフランキング領域で、すでに発表され
た1.2kbのSphI−BamHI断片(塩基数1438−2665)のヌク
レオチドの配列を含む。配列の分析は、典型的にはバチルス属のコドンを適用し
て、zmaRとして同じ転写開始を有する3つのオープンリーディングフレーム
(orfs)を確認した。2つのorfは、zmaRの上流に確認され、1つの
orfは、下流に確認された。3つのオープンリーディングフレーム、orf1
(338から1486塩基までのSEQ.ID.NO:1)、orf2(263
0から3847塩基までのSEQ.ID.NO:1)、及びorf3(78から
341塩基までのSEQ.ID.NO:1)は、翻訳開始が可能な部位ATGの
7から9塩基数上流に推論されるリボソーム結合部位を有する。Orf1、or
f3及びzmaRは、TGA停止コドンを伴い終了する。Orf2は、TAG停
止コドンを伴い終了する。orf3のTGA停止コドンは、orf1のATG開
始コドンと重なり、orf1に関して1つのリーディングフレームが移動する。
同様のオーバーラッピング構造は、orf1のTGA停止コドンとzmaRのA
TG開始コドンの関係でも明らかである。orf2のATG開始コドンは、zm
aRのTGA停止コドンの20塩基下流に位置している。プロモーター配列の欠
損、開始及び終了コドンのオーバーラッピング構造、及び転写開始の共有は、o
rf1、orf2、orf3及びzmaRがオペロン中に構成されていることを
示唆する。上記すべてのorfがタンパク質をコード化しるコード領域であるこ
とをデータが示している。それゆえ、オープンリーディングフレームをorf1
、orf2、orf3として設計し、orf1、orf2、orf3のオープン
リーディングフレームとしてそれぞれコード化されたタンパク質であると推定さ
れた。
【0070】 Orf1、orf2、orf3の推定された機能。BLAST algori
thms(Altschul et al., 1990)を使用して仮定され
た3つのタンパク質の推定されるアミノ酸配列が比較され、各々のOrfは、既
知の機能を有するタンパク質と相同性を有することが明らかにされた。Orf1
(SEQ.ID.NO:43)は、42.1kDaと予想される分子量のタンパ
ク質で、6.7の等電点を有すると推測される。Orf1は、B.サブチリス(
54%のアミノ酸配列が同様で、34%が同一である)及びラタス・ノルベジカ
ス(Rattus norvegicus)(53%のアミノ酸配列が同様で、
31%が同一である)を含む生物由来のacyl−CoAデヒドロゲナーゼ酵素
とのかなり高い配列の相同性を有し、全長鎖382アミノ酸配列が同等である。
acyl−CoAデヒドロゲナーゼは、脂肪酸の酸化分解を含んでいる。デヒド
ロゲナーゼ(Brown et al., 1996)及びトランスフェラーゼ
(Molnar et al., 1996)のような非ポリケチドシンターゼ
に関連する酵素的活性は、ポリケチドの合成のために関係している。それゆえ、
acyl−CoAデヒドロゲナーゼと配列が同等のorf1はまた、ゼッターマ
イシンAの生合成を含んでいる。
【0071】 Orf2(SEQ.ID.NO:45)は、45.6kDaと予想される分子
量のタンパク質で、5.3の等電点を有すると推測される。Orf2は、ポリケ
チドと脂肪酸シンターゼ酵素の予想されるタンパク質配列の一部分と同等である
。Orf2は、ポリケチドシンターゼ酵素と36%から60%のヌクレオチドの
同一性を有し、51%から75%のアミノ酸配列の類似性を有する(schwe
cke et al.,1995)。また、Orf2は、脂肪酸シンターゼ酵素
と37%から48%のヌクレオチドの同一性を有し、55%から74%のアミノ
酸配列の類似性を有し、特にポリケチドシンターゼのアクリルトランスフェラー
ゼ部位及び脂肪酸シンターゼのトランスアクラーゼである。相同性の領域は、ア
クリルトランスフェラーゼ(AT)、トランスアクラーゼ、及びチオエスタラ−
ゼ(Cortes et al., 1990)と同一な活性部位配列(SEQ
.ID.NO:1の2897から2911塩基まで)を含んでいる。予期せぬこ
ととして、orf2タンパク質は唯一タイプI型PKSのアクリルトランスフェ
ラーゼ部位と高い相同性を有するが、orf2遺伝子は、単機能タイプII型P
KS酵素により共通な単一のポリペプチドをコード化することを示している。
【0072】 Orf3(SEQ.ID.NO:47)は、10.2kDaと予想される分子
量のタンパク質で、4.3の等電点を有すると推測される。Orf3は、グラミ
シジン(gramicidin)Sシンセターゼ(Turgay et al.
, 1992)及びサーファクチン(surfactin)シンセターゼ(Co
smina et al., 1993)を含むポリペプチドシンセターゼ酵素
と類似の配列領域を有する。上記酵素の既知の活性部位は、相同性領域を含んで
いない。ポリペプチドシンセターゼ酵素は、チオテンプレート機構(Marah
iel, 1992)を経由した連続したアミノ酸間のペプチド結合の形成を活
性化し、触媒する。ポリペプチドシンセターゼ酵素は、通常大きいため、orf
3が小さいタンパク質をコード化しているという予測は驚きである。Orf3タ
ンパク質がポリペプチドシンセターゼ酵素の特別な形状(ペプチドシンテターゼ
が一般に大きな多機能酵素である場合、ポリケチド・シンセターゼのタイプI型
対II型の比較で観察されるものに似ている)である可能性がある。
【0073】 実施例2: B.セレアスUW85におけるzmaR及びorf2の挿入不活性効果。
【0074】 zmaR及びorf2の挿入不活性効果のためのプラスミドの製造。PGEM
dSHは、SmaI及びHindIIで消化されたpGEM−3Zf(+)(P
romega Corp.)によって構成され、クレノー酵素で平滑末端を作り
、DNAはセルフライゲーションしている。orf1、zmaR、及びorf2
を含んでいるHMIIから分離した5.5kbのEcoRI断片は、pGEMd
SHにサブクローニングされ、pZME5.5を創り出す。HMIIは、配列の
分析によると、挿入の末端が生合成経路の配列を含むことを示しているため,完
全な生合成経路を含んでいないと信じられている。
【0075】 zmaRの挿入不活性のためのプラスミド建設を創り出す戦略は、zmaRへ
のDNA挿入の754baを除去し、プラスミドpDG1726(表1)由来の
1.2kbのスペクチノマイシン耐性(Sp)をzmaRの削除部位としての
同じ転写開始部位に挿入することである。pZMG6は、BglII及びBlp
Iによって消化され、クレノー酵素で平滑末端化され、(Sp)を有する1.
2kbの平滑末端PstI断片と連結し、pZMG6S+を創り出す。クローン
は、プライマー677を用いてシークエンスされ、zmaRとして同じ転写開始
部位にSpを有することを確認する。pZMG6S+由来の1.7kbのSp
hI−BamHI断片がSphI及びBamHIで消化されてCIPで処理され
たpZME5.5へクローンされ、ゲル精製により、zmaRを含む1.2kb
のSphI−BamHI断片を精製して、pZME5.5ΔzmaRを合成する
。pZME5.5ΔzmaR由来のEcoRI断片がp14B’にクローンされ
、pΔzmaR(図2)を創り出す。p14B’は、E.コリ−B.セレアスの
シャトルベクターで、温度に感受性な複製のオリジンを有し、B.セレアスにお
ける突然変異の変換マーカーとして使用される。
【0076】 プラスミドpΔorf2は、pZME6RをBglII及びHindIIIで
消化することによって構築し、orf2を含む1.7kb断片をゲル精製し、B
amHI/HindIIIで消化した上記ベクターに連結し、CIP処理ベクタ
ーpHT304(表1)を創り出す。orf2の挿入不活性のためのプラスミド
建設を創り出す戦略は、orf2への挿入DNAの881bpを削除し、除去部
分であるorf2としての転写開始と同じ部位にSpを挿入する。pZME5
.5は、BamHI及びEcoRVにより消化し、Spと連結して、前述のよ
うに調製することにより、pZME5.5Δorf2を創り出す。クローンは、
プライマー1721によってシークエンスされ、orf2として同じ転写開始部
位にSpを含むことを確認する。pZME5.5Δorf2由来のEcoRI
断片は、p14B’に連結され、pΔorf2を創り出す(図3)。
【0077】 zmaR及びorf2の挿入不活性。プラスミドpΔpzmaR若しくはΔo
rf2は、B.セレアスUW85へ形質転換され、抗生物質の選択なしで、p1
4B’由来のプラスミドの複製を阻害する42℃にて培養された。推定される単
一の組み込み物は、クロラムフェニコール及びスペクチノマイシンを含む培地を
42℃で培養することにより確認され、組み込みはサザンブロッティング解析に
よって確認された。単一の組み込み物は、抗生物質の選択マーカーなしで48時
間、42℃にて繰り返し培養し、切りこみ及びプラスミドの欠損を促進し、選択
性を有しない培地に培養された。コロニーが、スペクチノマイシン耐性及びクロ
ラムフェニコール感受性のTSA、28℃にてスクリーニングされた。スペクチ
ノマイシン耐性コロニーの4分の1から3分の1が、クロラムフェニコールに感
受性で、ベクター及び野生型対立遺伝子を失ったが、突然変異対立遺伝子を維持
していることを示す。
【0078】 クロラムフェニコール感受性のゲノミックDNA及びスペクチノマイシン耐性
クローンのサザンブロッティング解析を実行し、上記領域のゲノミック構造が確
立された。UW85及びUW85ΔzmaR由来のゲノミックDNAをSphI
/BamHIで消化し、zmaRコード領域の断片の内部のプローブで行い、U
W85の1.2kb長のバンドを検出し、UW85ΔzmaRの1.7kb長の
バンドを検出し、zmaRコード領域の分裂したコピーの存在を確認した。UW
85及びUW85Δorf2由来のDNAをSalI/EcoRVで消化し、同
一のDNA断片のプローブで行ったところ、UW85ではおよそ4.5kbが検
出され、一方UW85Δorf2では、上記より多少長めのバンドが検出され、
orf2コード領域の分裂したコピーの存在を確認した。
【0079】 B.セレアスUW85におけるzmaR及びorf2の挿入不活性の効果。ゼ
ッターマイシンAの生合成及びゼッターマイシンAの耐性におけるzmaR及び
orf2のさらなる役割を調査するために、各々の野生型コード領域が欠損を有
する変異型対立遺伝子と置換えられ、及び抗生物質耐性コード領域はプラスミド
DNAの相同性組換えによってUW85ゲノムに組み入れられた。サザンブロッ
ティング解析が、ΔzmaR及びΔorf2変異体のゲノム構造を確認し、変異
体は成長し、普通に胞子を形成したのが分かった。UW85ΔzmaRは、ゼッ
ターマイシンAに感受性で、UW85Δorf2はゼッターマイシンAに耐性で
あることが、ラジアル・ストリーク・アッセイ(radial streak
assay)で分かった。エルウィニア・ヘルビコラの阻害のプレートアッセイ
及び培養上清液からのゼッターマイシンAの直接分離によって示されたように、
UW85Δorf2は、検出可能なゼッターマイシンAの合成は行わず、一方U
W85ΔzmaRは、ゼッターマイシンAを合成する(表3)。上記テストは、
UW85における抗生物質の自己耐性の第2機能の存在を提示し、おそらく、上
記機能は細胞の内部からゼッターマイシンAを速く取り除く流出ポンプであろう
【0080】
【表3】 zmaRがトランスのプラスミドpZMS7に導入された時、UW85Δzm
aRのゼッターマイシンA耐性が破壊された(表3)。プラスミドベクターのp
HT304は、B.セレアスの感受性株におけるゼッターマイシンA耐性を与え
なかった(Milner et al., 1996)。orf2がトランスの
プラスミドpORF2に導入された時、UW85Δorf2に合成するゼッター
マイシンAを破壊した。pHT304は、UW85Δorf2に合成するゼッタ
ーマイシンAを破壊しなかった(表3)。zmaRがゼッターマイシンA耐性に
必要であり、orf2がゼッターマイシンA合成に必要であることをデータが示
している。
【0081】 実施例3 B.セレアスUW85及びUW85ΔzmaRにおけるzmaRの発現。pZ
MG4を有するE.コリDH5αF´IQ株の500mLの培養液が0.5から
0.6の吸光度(600nmにおいて)にてアンピシリン及びカナマイシンを有
するLB培地で培養された。IPTG(1mM)が添加され、細胞は3時間培養
された。細胞は、遠心分離によって集められ、50mLの50mMトリス(pH
8.0)、2mMEDTAバッファーにて再懸濁化された。0.6mgのリソザ
イム及び2.5mLの1%TritonX−100をサンプルに添加後、サンプ
ルは30℃で15分間インキュベートされた。前述のように、細胞は超音波処理
によって分裂し、また、封入小体は最初に精製された(Milner et a
l., 1996)。封入小体は、さらに尿素濃度を上昇しながら洗浄を繰り返
すことによって精製され、結果として、5mLの8M尿素、1%SDS、20m
Mトリス−酢酸塩pH8.0になった。5XSDSサンプルバッファーを添加し
た後、サンプルは、マイナス20℃にて保存された。封入小体は、さらに12%
に調製されたポリアクリルアミドゲルにて、標準方法により調製され、電気泳動
されて精製された(Laemmli, 1970)。タンパク質は、ゲルを塩化
第二銅(Deutscher, 1990)にて染色することにより可視化でき
、43.5kDaのタンパク質がゲルから切り出せ、4℃にて保存した。タンパ
ク質は、非方向性電気溶出器を使用し、マニュアルに従ってゲルから電気溶出し
た(IBI、New Heaven,CT)。タンパク質濃度及び20mMトリ
ス(pH8.0)へのバッファー交換は、Centriplus MWCO10
及びCentricon 10 カラム(Amicon, Inc., Bev
erly, MA)を使用して超濾過によって達成される。タンパク質濃度は、
bicinchoninic acid assay(Pierce Chem
icals, Rockford, IL)によって測定される(Smith
et al., 1985)。
【0082】 抗ZmaRポリクローナル抗血清の合成。20mMトリスpH8.0(0.5
mL)にて精製されたZmaRタンパク質(350mg)をフロインドアジュバ
ンドで混合し、ウサギへ皮内に注射する。ウサギは、毎月350mgの精製した
タンパク質で刺激され、毎刺激2週間後、耳の静脈血管から採血された。血清は
4℃にて遠心分離(9,800Xg、10分間)され、血球細胞を除去され、1
mLずつ分注され、マイナス20℃にて凍結された(Harlow and L
ane, 1988)。免疫血清は、pGEM3Zf(+)を有するE.コリD
H5αF´IQ株(Stratagene, La Jolla, CA)及び
標準方法(Harlow and Lane, 1988)によって調製された
B.セレアスUW030の細胞の抽出から調製されたアセトン粉末にあらかじめ
吸着された。
【0083】 B.セレアスから全タンパク質の分離。3mLの培養液が、遠心分離(16,
000Xg、5分間)によってペレットにされ、上清が除去された。ペレットを
、200mLのタンパク質抽出バッファー(10mMトリスーCl(pH8.0
)、100mMEDTA、100mMDTT,1%SDS)で再溶解し、50m
Lの0.1mmシリカビーズを添加し、サンプルを室温で4分間攪拌した。サン
プルを4℃にて遠心分離(14,000Xg、5分間)して、5XSDSタンパ
ク質サンプルバッファーを100mLのサンプル上清に添加し、次いで、サンプ
ルはマイナス20℃にて保存した。10mLのサンプルの上清は、Bio−Ra
d Protein Assay(Bio−Rad Laboratories
, Hercules, CA)を使用してタンパク質濃度の測定に用いられた
【0084】 ウェスタンブロッティング解析。オーバーナイトで培養したB.セレアスUW
85及びUW85ΔzmaRの培養の1/100を新鮮な培地に28℃にて振り
混ぜながら培養した。3mLの培養を取り出し、培養6、12、24、48、及
び72時間後にペレットにした。全タンパク質が分離され、タンパク質の濃度が
上述のように決定された。すべてのB.セレアスのたんぱく質の20mgが12
%に調製されたタンパク質ゲルの各々のレーンにロードされ、標準的な技術によ
って電気泳動された(Laemmli, 1970)。事前に染色されたマーカ
ー(Bio−Rad Laboratories)が、すべてのゲルに含まれて
いる。転写する前に、ゲルは、0.1%SDSが添加された転写バッファー(0
.025M トリス, 0.192M グリシン、10%メタノール)にて10
分間平衡化される。ゲルは、0.45mmのポリビニリジンジフロライド(PV
DF)メンブラン(Millipore, Millford, MA)にBi
o−Rad transfer cell(Richmond, CA)を用い
て30V、4℃、オーバーナイトでブロットされた。ウェスタンブロッティング
は、下記の修正を採用したECL Western blotting pro
tocol(Amersham Life Technologies, Ar
lington Heights, IL)に従って行われた。ブロットは、ブ
ロッキング溶液(Tris−buffered saline (pH 7.6
), 0.1% Tween−20)に溶解したCarnation powd
ered milk(Nestle Food Company, Glend
ale, CA)の5%溶液25mLを34℃で1時間のブロッキング操作を行
った。抗ZmaR1次抗体及びホースラディッシュペルオキシダーゼ標識抗ウサ
ギ2次IgG抗体(Sigma, St.Louis, MO)はブロッキング
溶液にて5,000倍希釈され、34℃で1時間インキュベートされた。すべて
の洗浄は、室温で行われた。
【0085】 ゼッターマイシンAの合成及びゼッターマイシンA耐性のアッセイ。記述のよ
うに高電圧ペーパー電気泳動(HVPE)に続くCM SEP−PAKカートリ
ッジ(Millipore)を用い陽イオン交換クロマトグラフィーによってB
.セレアスUW85及びUW85由来の作られた変異体胞子の培養液の上清にゼ
ッターマイシンAは確認された(Milner et al., Appl.
Microbiol. Biotechnol. 43:685−691(19
95))。ゼッターマイシンAの合成はまた、エルウィニア・ヘルビコラLS0
05株(Silo−Suh et al., 1994)の阻害を測定する修正
した方法で0.1%TSAプレートを用い、プレート生物検定にて試験され、阻
害された領域の有無を測定する前に、プレートは28℃で24時間インキュベー
トされた。E.コリ株及びB.セレアス株のゼッターマイシンA耐性の表現型は
、記載のように各々の微生物からそれぞれ100mg及び300mgのゼッター
マイシンAを100MH8.1寒天を用いてラジアル・ストリーク・アッセイに
よって行われた(Milner et al., 1996)。
【0086】 B.セレアスUW85及びUW85ΔzmaRにおけるzmaRの発現。B.
セレアスUW85及びUW85ΔzmaRにおけるzmaRの発現の傾向を判断
するために、サザンブロット解析を行った。zmaRのヌクレオチド配列及びE
.コリにおけるZmaRの発現(Milner et al., 1996)か
ら、ZmaRは43.5kDaのタンパク質として電気泳動することが予測され
た。UW85の細胞抽出から、43.5kDaのバンドが検出されたが、zma
Rを欠損した変異体であるUW85ΔzmaRにおいては検出されなかった。ゲ
ノムの大量な欠損がzmaRも含む変異型であるUW030(表1)の細胞抽出
からは、バンドは全く検出されなかった。結果から、43.5kDaのバンドは
、ZmaRによるものであると結論できる。ZmaRの発現は、指数増大期の到
着点である12時間後のUW85にて観察された。上記バンドの発現は、時間が
経つにつれて増大し、48から72時間後に最大の発現を示した(図4)。興味
深いことに、UW85の培養にリン酸塩と鉄を加えると、それぞれ、ゼッターマ
イシンAの抑制と増加を示し(Milner et al., Appl. M
icrobial. Biotechnol. 43:685−691(199
5))、それらは、抗生物質の生合成のコード領域と抗生物質自己耐性コード領
域の間に異なる調節の多数のレベルがあるかもしれないと示唆するZmaRの発
現に効果があるようには見えなかった。
【0087】 実施例4 B.セレアス変異体の合成。
【0088】 バチルスの置換可能な要素を用いたB.セレアス変異体の合成。プラスミドp
EG922(Baum, J.,J.Bact.,176,2835−2845
(1994))は、バチルス・セレアス101C株にSilo−Suh et
al., Appl.Environ.Mirco., 60,2023−20
30(1994)の方法を用いて形質転換された。プラスミドpEG922は、
グラム陽性の複製オリジン及びTn5401の置換可能な要素を含むシャトルベ
クターである。バチルス・セレアス101C株は、Tn917を突然変異させ、
常在のプラスミドpBC85を欠損させたバチルス・セレアスUW85の派生物
である。Silo−Suh, L.A.,Ph.D. thesis (199
4)。
【0089】 形質転換体は、テトラサイクリンを10μg/ml含む半強度のTSA寒天倍
地にて選択された。プラスミドの調製は、選択された101C形質転換体におけ
るpEG922の存在を確かめることで行われた。101CにTn5401変異
体を合成するために、pEG922を有する101Cの個々のコロニーが、テト
ラサイクリンを10μg/ml含む半強度のTSB寒天倍地に植付け、28℃、
オーバーナイトで培養された。
【0090】 上記オーバーナイトの培養は、次いでTSB倍地に100倍希釈にて培養され
、42℃にて振動させながら6から8時間培養を行った。上記培養は、次いで水
にて100倍希釈され、100μlずつに分注した希釈した培養液は、次いでテ
トラサイクリンを10μg/ml含む半強度のTSA寒天倍地にプレートされた
。上記プレートは、43℃、オーバーナイトにてインキュベートされた。オーバ
ーナイトのインキュベート後、大小のコロニーが観察された。個々の大きなコロ
ニーは、テトラサイクリンを10μg/ml含む半強度のTSA寒天倍地プレー
ト及びクロラムフェニコールを10μg/ml含む半強度のTSA寒天倍地プレ
ートに植え付けられた。植え付けられたプレートは、28℃にてオーバーナイト
でインキュベートされた。次いで、テトラサイクリンのプレートは4℃に置き成
長を遅らせ、クロラムフェニコールのプレートは室温にて24時間インキュベー
トされた。クロラムフェニコール感受性及びテトラサイクリン耐性コロニーは、
Tn5401挿入部位を含むことをサザンブロット解析にて確かめた。上記成長
を強いた各々の培養から、24若しくは48個のTn5401変異体が合成され
た。同一の培養液から取り出した18個の変異体のサザンブロット解析は、各々
の変異体が唯一1つの挿入を含み、上記挿入体の変異体におけるゲノムの位置が
異なることを示した。上記プロトコールを採用して、バチルス・セレアス101
C株の4800Tn5401変異体が合成された。
【0091】 ゼッターマイシン合成のためのバチルス・セレアス変異体のスクリーニング。
各変異体は、ゼッターマイシン合成の指標であるエルウィニア・ヘルビコラを阻
害する能力に基づいてスクリーニングされた。各々の変異体は、テトラサイクリ
ンを10μg/ml含む半強度のTSB寒天倍地1mlにて28℃で3日間培養
された。おおよそ10個のエルウィニア・ヘルビコラLS005株の細胞が、
1000倍希釈TSAプレートにて観察された。6個の8mmサイズのウェルが
、コルクボーラーを用いて各々の希釈されたTSAプレートに打ち抜かれた。各
々のウェルに、100μlづつに分注した変異体の培養液をピペットで注入した
。各々のプレートにおいて、1つのウェルをコントロールとしてB.セレアスU
W85を使用した。プレートは、各々のウェルにおけるエルウィニア・ヘルビコ
ラの阻害領域が測定された後に、28℃にて2日間置かれた。下記の表は、変異
体の認証番号及び領域の大きさを含んだ結果を示している。
【0092】
【表4】 上記のデータの結果から、9つの変異体がわずかな阻害を有したか、若しくは
エルウィニアの成長に対して全く阻害を表さなかった。例えば、上記変異体の阻
害領域は、コントロール(UW85)の阻害領域よりも小さい。しかしながら、
驚くべきことに、1つの変異体(No.56.34)はエルウィニアの成長を大
きく阻害し、コントロールよりも約2倍のゼッターマイシン合成を示している。
【0093】 B.セレアス変異体のシークエンス解析。上記に示された10の変異体のサザ
ンブロット解析は、各変異体が1つの挿入を含み、上記各々の挿入が異なったゲ
ノムの位置にあることを示した。各々の変異体からトランスポソン挿入及びフラ
ンキングDNAのクローンニングするために、プラスミドpUC18が採用され
た。各変異体のゲノムDNAは、Invitrogen, Carlsbad,
CAから市販されているキット添付のプロトコールに従って調製された。調製さ
れたゲノムDNAは、次いで、トランスポゾンの配列内を消化しないと信じられ
ているPstI制限酵素によって消化された。PstIによって消化されたDN
Aは、pUC18のPstI部位に連結された。連結された混合物は、大腸菌D
H5の受容細胞にエレクトロポレ−ションされ、形質転換細胞は、5μg/ml
のテトラサイクリンを含んだLB寒天培地にて選択された。上記方法を用いて、
トランスポゾン及びフランキングDNAが5つの変異体11.35、32.18
、56.34、64.27、及び89.3としてクローンを作成した。PCRシ
ークエンシングが、University of Wisconsin Bio
technology Centerによって合成されたプライマーを用いて行
われた。プライマーの設計において、トランスポゾンTn5401の両末端にT
n5401の独特なHpaI部位を読み込んで、下記の対にて使用した。
【0094】 P1 GGTCTTCTGAATCGAAGAACC(SEQ.ID.NO:
38)と P3 GGAGTAACCTTTTGATGCC(SEQ.ID.NO:39
)並びに P2 CCCAGAAGAAGTAAAAGATGGG(SEQ.ID.NO
:40)と P4 CCACCTGCGAGTACAAACTGG(SEQ.ID.NO:
41) P1及びP2は、Tn5401の末端に対して相補的で、P3及びP4は、T
n5401の内部のHpaI部位である独特な領域周辺と相補的である。各変異
体のゲノムDNAは、Stratagene, La Jolla, CAのT
aq Plus ロングポリメラーゼを用いたPCR増幅の鋳型として使用され
た。PCRの条件は、まず最初に95℃で3分間温め、続いて95℃を30秒間
、55℃を30秒間、72℃を5分間を30回行った、又、最後の伸長は72℃
を7分間でもありえる。各5つの変異体にとって、少なくともPCR産物が得ら
れた。変異体52.6及び78.24にとって、唯一のPCR産物は、P2−P
4プライマーセットから得られた。変異体96.3、101.19、及び120
.4は、PCR産物はプライマーセットP1−P3及びP2−P4から得られた
【0095】 PCR産物は、Qiagen Inc., Valencia, CAから市
販されている商標QIAQUICK PCR Purification Ki
t精製キットを使用して反応混合物から精製された。次いで、配列情報を得るた
めに、精製されたPCR産物を鋳型とするサイクルシークエンシングを行い、余
分でないGenBank配列と比較し、変異体11.35,32.18、52.
6、56.34、64.27、78.24、89.3、96.3、101.19
、及び120.4のBLAST結果を示す。下記の表は、BLASTによって確
認された各変異体の相同性を表す。
【0096】
【表5】 B.セレアス変異体のバイオコントロール効果の評価。シュミレーションされ
た植物の成長環境における病原体の成長を阻害するB.セレアス変異体の効果が
評価された。植物の種子及び植物病原体は、例えば、土壌、バーミキュライトの
ような栽培環境、若しくは種子から植物の成長を支持する他の媒体に適用できる
。バイオコントロール剤は、栽培するための媒体に適用でき、媒体中の存在%が
評価される。媒体の表面から出現したバイオコントロール剤に対して算出された
全種子の比率が計算されるのが一般的であり、存在可能な植物の生成を示す。コ
ントロールは、一般的に、バイオコントロール剤無し(例えば、種子と植物病原
体)、B.セレアスUW85(ポジティブコントロール)、及びB.セレアス1
01C株(pBC85の改良であるUW85由来)を含む。グラフに示されてい
るように、変異体56.34の出現率は、ポジティブコントロール(UW85標
識)の出現率と比較可能であった。
【0097】 すべての特許、特許の適用、出版物、及び核酸断片、並びに、例えばGenB
ankのアクセス番号及びEMBLのアクセス番号を含むタンパク質データベー
スエントリーの完全な開示は、ここに引用され、あたかも個々に関連するかのよ
うに参照によって関連づけられる。本発明の様々な修正及び改変が、本発明の特
許請求の範囲及び目的に関わらず当業者には明白であり、本発明は、ここで例証
した実施態様に限ったことではない。
【0098】 シークエンスリストの詳細な説明 SEQ.ID.NO:1は、zmaR,orf1、orf2、及びorf3を
含む3.9kb長のDNA領域のヌクレオチドの配列である。zmaR,orf
1、orf2、及びorf3の場所は、注意されるべく特徴のある分野にあり、
様々な制限酵素認識部位、推定されるリボソーム結合部位、及びorf2内のア
クリルトランスフェラーゼ(AT)活性部位の装飾部分などである。
【0099】 推論されたzmaR,orf1、orf2、及びorf3のアミノ酸配列は、
SEQ.ID.NOS:42&43(各々が、orf1遺伝子及びOrf1タン
パク質)、SEQ.ID.NOS:44&45(各々が、orf2遺伝子及びO
rf2タンパク質)、SEQ.ID.NOS:46&47(各々が、orf3遺
伝子及びOrf3タンパク質)、及びSEQ.ID.NOS:48&49(各々
が、zmaR遺伝子及びZmaRタンパク質)に存在する。
【0100】 SEQ.ID.NOS:2−25は表2記載のPCRプライマーである。
【0101】 SEQ.ID.NO:26は、11.35として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0102】 SEQ.ID.NO:27は、32.18として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0103】 SEQ.ID.NO:28は、52.6として設計されたB.セレアス変異体
である。
【0104】 SEQ.ID.NO:29は、56.34として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0105】 SEQ.ID.NO:30は、64.27として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0106】 SEQ.ID.NO:31は、78.24として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0107】 SEQ.ID.NO:32は、89.3として設計されたB.セレアス変異体
である。
【0108】 SEQ.ID.NO:33は、96.3として設計されたB.セレアス変異体
である。
【0109】 SEQ.ID.NO:34は、101.19として設計されたB.セレアス変
異体である。
【0110】 SEQ.ID.NO:35は、120.4として設計されたB.セレアス変異
体である。
【0111】 SEQ.ID.NO:36は、植物の一般的な転写開始配列である。
【0112】 SEQ.ID.NO:37は、植物の他の一般的な転写開始配列である。
【0113】 SEQ.ID.NOS:38−41は、B.セレアス変異体のシークエンスに
使用されるPCRシークエンシングプライマーである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、B.セレアスUW85ゲノムの地図である。矢は、遺伝子の転写の方
向を示している。制限部位は、下記の略語で示されている:RI=EcoRI、
Sp=SphI、Ba=BamHI、BI=BlpI、Bg=BglII、RV
=EcoRV、及びSa=SalI。
【図2】 図2は、zmaRの挿入不活性を示すpΔzmaRの地図を示している。点線
は、削除されたDNAを示す。Sprは、プラスミドがスペクチノマイシン耐性
を有することを明示する。他の略語は、図1と同様である。
【図3】 図3は、orfの挿入不活性を示すpΔorf2の地図を示している。点線は
、削除されたDNAを示す。他の略語は、図1及び2と同様である。
【図4】 図4は、B.セレアスUW85におけるzmaRとUW85ΔzmaRのゲル
で電気泳動した結果を示す。UW85とUW85ΔzmaRの培養は、50%T
SB中において行われた。3.0mL培養液の時間的観察は、6、12、24、
48、及び72時間後に行われた。SDS−PAGEゲルにおいて、1レーンに
はそれぞれ20μgの全タンパク質を含んで電気泳動させ、タンパク質は、PV
DF膜に転写させ、続いてECLキットを用いてウェスタンブロッティング解析
を行った。ゼッターマイシンAの合成は、48時間後において最初に検出された
。ゼッターマイシンAの検出限界は、0.33μg/mLである(Milner
et al., Appl. Microbiol. Biotechnol
. 43: 685−691 (1995))。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 9/00 4H011 9/00 A01N 47/28 Z 4H045 // A01N 47/28 63/02 E 63/02 C12P 21/08 C12P 21/08 C12R 1:085 (C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:085) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ミルナー,ジョセリン エル アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53705 マディソン メイソン・ストリー ト 2731 (72)発明者 ストール,エリザベス エイ アメリカ合衆国 イリノイ州 60622 シ カゴ ウェスト・アイオワ・ストリート 2215 アパートメント 3F (72)発明者 エマート,エリザベス エイ アメリカ合衆国 ウェストヴァージニア州 26201 バックハノン エス・フロリ ダ・ストリート 140 3号 Fターム(参考) 2B030 AD05 CA15 CA17 CA19 4B024 AA07 AA08 BA07 BA80 CA04 DA05 DA11 EA03 EA04 FA02 GA11 HA01 HA20 4B050 CC03 DD02 EE10 LL10 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA12 4B065 AA01X AA16Y AA57X AA88X AA90X AB01 AB04 BA01 BA08 CA24 CA25 CA27 CA47 CA53 4H011 AA01 BB14 BB21 4H045 AA11 AA20 AA30 BA10 CA11 DA76 DA89 EA05 FA72 FA74

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼッターマイシンAの生合成に必要な少なくとも1つのポリ
    ペプチドをコード化した核酸断片から成る分離した核酸分子であって、該核酸断
    片は、SEQ.ID.NO:43,SEQ.ID.NO:45,及びSEQ.I
    D.NO:47からなるグループから選択されるポリペプチド配列をコード化す
    る特徴を有する分離された核酸分子。
  2. 【請求項2】 SEQ.ID.NO:1,SEQ.ID.NO:42,SE
    Q.ID.NO:44,及びSEQ.ID.NO:46から構成されるグループ
    から選択される核酸から成る請求項1の分離された核酸分子。
  3. 【請求項3】 SEQ.ID.NO:1,SEQ.ID.NO:42,SE
    Q.ID.NO:44,及びSEQ.ID.NO:46からなるグループから選
    択する核酸でのみ構成する請求項1の分離された核酸分子。
  4. 【請求項4】 前記核酸のプローブが、請求項1の核酸断片と相補的で、S
    EQ.ID.NO:1に40℃のハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイ
    ズし、次いで65℃の0.5XSSCで洗浄する請求項1の分離された核酸分子
  5. 【請求項5】 前記核酸断片がバチルス・セレアスのゲノムから分離される
    特徴を有する請求項1乃至3のうち、いずれか1つの分離された核酸分子。
  6. 【請求項6】 前記分子がベクターである特徴を有する請求項1乃至3のう
    ち、いずれか1つの分離された核酸分子。
  7. 【請求項7】 前記ベクターが、プラスミドベクター、ウィルスベクター、
    コスミドベクター、及び人工的染色体ベクターからなるグループから選択される
    特徴を有する請求項6のベクター。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のうち、いずれか1つの分離された核酸分子
    を含み発現する形質転換した宿主生物。
  9. 【請求項9】 前記宿主生物が、細菌細胞若しくは菌類細胞である特徴を有
    する請求項8の宿主細胞。
  10. 【請求項10】 エルウィニア・ヘルビコラの阻害領域が野生型によって示
    されるよりも多いアミノポリオール抗生物質を合成する特徴を有し、変異型核酸
    断片から成る遺伝子工学的改変微生物。
  11. 【請求項11】 前記アミノポリオール抗生物質が、野生型よりも2倍多く
    合成される特徴を有する請求項10の遺伝子工学的改変微生物。
  12. 【請求項12】 前記アミノポリオール抗生物質が、ゼッターマイシンAで
    ある請求項10の遺伝子工学的改変微生物。
  13. 【請求項13】 前記微生物が、バチルス属である請求項10の遺伝子工学
    的改変微生物。
  14. 【請求項14】 前記核酸断片がSEQ.ID.NO:29からなる請求項
    10の遺伝子工学的改変微生物。
  15. 【請求項15】 前記アミノポリオール抗生物質の生合成に必要な少なくと
    も1つのポリペプチドをコード化するコード領域からなるトランスジェニック核
    酸断片から成るトランスジェニック植物であって、該トランスジェニック核酸分
    子が該トランスジェニック植物内で該アミノポリオール抗生物質を直接発現する
    特徴を有するトランスジェニック植物。
  16. 【請求項16】 前記アミノポリオール抗生物質が、前記ゼッターマイシン
    Aである請求項15のトランスジェニック植物。
  17. 【請求項17】 前記トランスジェニック核酸断片が、SEQ.ID.NO
    :43,SEQ.ID.NO:45,及びSEQ.ID.NO:47からなるグ
    ループから選択されるポリペプチド配列をコード化する特徴を有する請求項15
    のトランスジェニック植物。
  18. 【請求項18】 前記トランスジェニック核酸断片に機能的に関連する損傷
    を誘発するプロモーターを有する請求項15乃至17のうち、いずれか1つのト
    ランスジェニック植物。
  19. 【請求項19】 前記トランスジェニック核酸断片が、SEQ.ID.NO
    :1,SEQ.ID.NO:42,SEQ.ID.NO:44,及びSEQ.I
    D.NO:46からなるグループ及び上記配列の組み合わせから選択される核酸
    断片から構成される特徴を有する請求項15乃至18のうち、いずれか1つのト
    ランスジェニック植物。
  20. 【請求項20】 相補的にSEQ.ID.NO:1と40℃でハイブリダイ
    ズし、次いで65℃の0.5XSSCにて洗浄される核酸断片によってコード化
    されるアミノ酸配列の少なくとも一部のアミノ酸配列からなる前記アミノポリオ
    ール抗生物質の生合成を含むポリペプチド。
  21. 【請求項21】 前記アミノポリオール抗生物質が、前記ゼッターマイシン
    Aである請求項20のポリペプチド。
  22. 【請求項22】 請求項8乃至14のうちいずれか1つにより構成される微
    生物を土壌に適用し植物病原体を制御する方法。
  23. 【請求項23】 請求項8乃至14のうちいずれか1つによりトランスジェ
    ニック宿主生物を培養することからなるゼッターマイシンAを合成する方法。
  24. 【請求項24】 相補的にSEQ.ID.NO:1と40℃でハイブリダイ
    ズし、次いで65℃の0.5XSSCにて洗浄される核酸断片によってコード化
    されるアミノ酸配列の少なくとも一部のアミノ酸配列からなる前記アミノポリオ
    ール抗生物質の生合成を含むポリペプチドに結合する抗体。
  25. 【請求項25】 前記抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、
    及び抗体断片からなるグループから選択される請求項24の抗体。
  26. 【請求項26】 前記抗体が、ウサギ、マウス、ヤギ、及びラットからなる
    グループから選択される動物から得られる請求項24若しくは25のうち、いず
    れかの抗体。
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