JP2003526733A

JP2003526733A - 腐食耐性を有する溶接可能な、特に交通技術用のアルミニウム−マグネシウム合金

Info

Publication number: JP2003526733A
Application number: JP2000566479A
Authority: JP
Inventors: レンツォヴスキー・ブランカ; ラウフ・ライネル; ヴィーゼル・ディートリッヒ; テンプス・ゲルハルド
Original assignee: ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト
Priority date: 1998-08-21
Filing date: 1999-08-14
Publication date: 2003-09-09
Also published as: US6258318B1; DE59907283D1; DE19838017C2; CZ20001446A3; WO2000011229A2; EP1027466A2; CN1103828C; EP1027466B1; CA2306892A1; WO2000011229A3; CN1275172A; RU2226566C2; CA2306892C; DE19838017A1

Abstract

(57)【要約】少なくともマグネシウム（Ｍｇ）3〜5重量％、ジルコニウム（Ｚｒ）0.05〜0.15重量％、マンガン（Ｍｎ）0.05〜0.12重量％、チタン（Ｔｉ）0.01〜0.2重量％、１種またはそれ以上のスカンジウム族元素および／またはテルビウム（Ｔｂ）0.05〜0.5重量％からなり、少なくともスカンジウム（Ｓｃ）が、アルミニウム（Ａｌ）と共に、最高0.2重量％の珪素（Ｓｉ）のような不可避的な不純物を含むことを特徴とする、腐食耐性を有する溶接可能なアルミニウム−マグネシウム合金。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は主要な成分としてアルミニウム−スカンジウム−ジルコニウム三元相
を含む腐食耐性を有する溶接可能なアルミニウム−マグネシウム合金に関する。
このような合金は例えば米国特許５，６２４，６３２号から公知であり、密度が
小さく、強度が大きく、腐食耐性をもっているために特に航空機への用途に興味
が持たれている。アルミニウム−マグネシウム合金に希土類元素または希土類様
元素を添加することにより、上記米国特許に従えば高強度と腐食耐性を有する分
散体が製造される。上記米国特許には、かかる合金の溶接可能性に関しては何ら
言及されていない。

【０００２】本発明の目的は、強度および腐食耐性に関しては公知の合金に少なくとも劣ら
ず、さらに良好な溶接可能性に加えて高い再結晶閾値を示す腐食耐性を有する溶
接可能なアルミニウム−マグネシウム合金を提供することである。本発明のこの
目的は請求項1記載のアルミニウム−マグネシウム合金によって達成される。

【０００３】本発明の新規合金は公知の合金に比べ、特に著しく低いマンガン含有量を示し
、そのため特にこの合金から製造された部材の感度の高い状態、例えば、低温で
製造した部材を長時間高温に置いた場合において、驚くほど良好な腐食耐性を示
す。このような有利な特性は、主にスカンジウムに対するマンガンの比率によっ
て決定されると推測される。即ち、スカンジウムに対するマンガンの比率が２よ
り小さい場合に改善された腐食耐性を示す。また、Ａｌ−Ｓｃ−Ｚｒ三元相の中
でチタンはジルコニウムの代わりに使用でき、しかもチタンの溶解度はジルコニ
ウムの溶解度より低いので、公知の合金と異なり、微粉末化剤として作用させる
ために添加するチタンの含有量が、強度の増大に寄与する。

【０００４】また、スカンジウムは少なくとも一定の限度内でテルビウムまたはセリウムに
よって置き換え得ることも示された。しかしテルビウムで置き換える場合、同じ
特性を得るためには、置き換えられるスカンジウムよりも多量のテルビウムが必
要である。

【０００５】陸上車両、船舶または航空機の用途に特に適した合金は、少なくとも0.15重量
％のスカンジウムを含んでいる。ランタニド元素の添加量は0.05〜0.35重量％で
あることが有利であり、ランタニド元素の混合物を使用する場合の使用量の範囲
は、全混合物の重量によるものとする。本発明の合金は、珪素のような不純物を
最高0.2重量％含んでいるが、不純物の量がこれ以上多くなると動的な特性が劣
化する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ヴィーゼル・ディートリッヒドイツ連邦共和国ディー−53125 ボン，オズワルド−アッヘンバッハ−シュトラッセ 33 (72)発明者テンプス・ゲルハルドドイツ連邦共和国ディー−28307 ブレーメン，イーヒヴェッグ２

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくともマグネシウム（Ｍｇ）3〜5重量％、ジルコニウム
（Ｚｒ）0.05〜0.15重量％、マンガン（Ｍｎ）0.05〜0.12重量％、チタン（Ｔｉ
）0.01〜0.2重量％、１種またはそれ以上のスカンジウム族元素および／またはテ
ルビウム（Ｔｂ）0.05〜0.5重量％からなり、少なくともスカンジウムが、アル
ミニウム（Ａｌ）と共に、最高0.2重量％の珪素（Ｓｉ）のような不可避的な不
純物を含むことを特徴とする、腐食耐性を有する溶接可能なアルミニウム−マグ
ネシウム合金。
【請求項２】スカンジウム含有量に対するマンガン含有量の比が、２より
小さいことを特徴とする、請求項１記載のアルミニウム−マグネシウム合金。
【請求項３】少なくとも0.15重量％のスカンジウム（Ｓｃ）を含んでいる
ことを特徴とする、請求項１または２記載のアルミニウム−マグネシウム合金。
【請求項４】１種またはそれ以上のランタニド元素、特にセリウム（Ｃｅ
）、ネオジム（Ｎｄ）、ユーロピュウム（Ｅｕ）、ガドリニウム（Ｇｄ）、ジスプ
ロシウム（Ｄｙ）、ホルミウム（Ｈｏ）、またはエルビウム（Ｅｒ）を0.05〜0.
35重量％含有することを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１項記載のアルミ
ニウム−マグネシウム合金。
【請求項５】請求項１〜４のいずれか１項記載のアルミニウム−マグネシ
ウム合金から成ることを特徴とする、航空機、特に機体、船舶または陸上車両の
溶接された、圧延された、押出し成形されたまたは鍛錬された構造部材。