JP2003526689A - 改良分離方法 - Google Patents

改良分離方法

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JP2003526689A JP2001566799A JP2001566799A JP2003526689A JP 2003526689 A JP2003526689 A JP 2003526689A JP 2001566799 A JP2001566799 A JP 2001566799A JP 2001566799 A JP2001566799 A JP 2001566799A JP 2003526689 A JP2003526689 A JP 2003526689A
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ニコラス アージロポウロス,ジョン
スコット ケーネル,ジェフリー
レオ トゥルチンスキー,マイケル
ジェームス ミラー,デイビッド
リー モリソン,ドナルド
フォリー,ポール
ロバート ブライアント,デイビッド
ガードナー フィリップス,アイリーン
マイケル ローシュ,ブライアン
ロバート ブリッグス,ジョン
ミン リー,メイ
マイケル マハー,ジョン
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ユニオン・カーバイド・ケミカルズ・アンド・プラスティックス・テクノロジー・コーポレイション
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/16Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes
    • B01J31/18Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes containing nitrogen, phosphorus, arsenic or antimony as complexing atoms, e.g. in pyridine ligands, or in resonance therewith, e.g. in isocyanide ligands C=N-R or as complexed central atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以上の生成物、1種またはそれ以上の極性溶媒および1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む連続的に発生される反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を相分離により分離する方法において、(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての極性相の選択性は分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子についての極性相の選択性は分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての極性相の選択性は分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の簡単な要約 技術分野 本発明は、改良金属−有機リン配位子錯体触媒方法に関する。一層特に、本発
明は、金属−有機リン配位子錯体触媒方法であって、所望の生成物が有機リン配
位子分解生成物および反応副生成物と共に相分離により反応生成物流体から選択
的に抽出および分離され得る方法に関する。
【0002】発明の背景 金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で1種またはそれ以上の反応体を反応
させることにより様々な生成物が生成され得ることは、当該技術において知られ
ている。しかしながら、触媒および有機リン配位子の安定化は、依然として当該
技術の主要な関心事である。明らかに、触媒安定性は、いかなる触媒の使用にお
いても重要な問題である。高価な金属触媒の望ましくない反応に因る触媒または
触媒活性の損失は、所望の生成物の生成に有害であり得る。更に、生成物の生産
コストは明らかに、触媒の生産性が減少するとき増加する。
【0003】 たとえば、金属−有機リン配位子錯体で触媒されるヒドロホルミル化方法の有
機リン配位子分解および触媒失活の原因は、部分的には、蒸発中に存在する蒸発
器条件、たとえば反応生成物混合物からのアルデヒド生成物の分離および回収に
おいて用いられる蒸発における蒸発器条件に因る。該方法のアルデヒド生成物の
分離を容易にするために蒸発器を用いる場合、ヒドロホルミル化中に用いられる
よりも高い温度および低い一酸化炭素分圧の過酷な環境が作られ、そして有機リ
ン促進ロジウム触媒がかかる蒸発器条件下に置かれるとき、この触媒は時間と共
に加速度的なペースで失活するということが分かった。更に、この失活はたぶん
、不活性なまたは活性の劣るロジウム種の形成により引き起こされると信じられ
る。かかることは、一酸化炭素分圧が非常に低いかまたは不存在である場合特に
明らかである。ロジウムはかかる蒸発器条件への長期暴露下で沈殿しやすくなる
、ということも観察された。
【0004】 たとえば、蒸発器中に存在するような過酷な条件下で、活性触媒(ヒドロホル
ミル化条件下で、ロジウム、有機リン配位子、一酸化炭素および水素の錯体を含
むと信じられる)はその配位一酸化炭素の少なくともいくらかを失い、それによ
りかかる触媒的に不活性なまたは活性の劣るロジウムの形成経路をもたらすと理
論化される。従って、蒸発器中の過酷な分離条件下で起こるような有機リン配位
子の分解および触媒の失活を防ぐおよび/または減らすためのうまくいく方法は
、当該技術にとって非常に望ましい。
【0005】 金属−有機リン配位子錯体で触媒されるヒドロホルミル化方法の有機リン配位
子分解および触媒失活は、蒸発器条件以外のプロセス条件下で起こり得る。反応
生成物流体中における有機リン配位子分解生成物および反応副生成物の蓄積は該
方法に有害な影響を及ぼすことがあり、たとえば、触媒効率、原料転化度および
生成物選択度を減少し得る。従って、反応生成物流体中における有機リン配位子
分解生成物および反応副生成物のかかる蓄積を防ぐおよび/または減らすための
うまい方法は、当該技術において非常に望ましい。
【0006】発明の開示 金属−有機リン配位子錯体で触媒される方法において、所望の生成物が有機リ
ン配位子分解生成物および反応副生成物と共に相分離により反応生成物流体から
選択的に抽出および分離され得る、ということが今回見出された。本発明の実施
により、所望の生成物を有機リン配位子分解生成物および反応副生成物と共に、
蒸発分離およびそれに関連した過酷な条件を用いる必要なしに、反応生成物流体
から分離することが今や可能である。本発明は、蒸発分離での過酷な条件下で起
こるような有機リン配位子の分解および触媒の失活を防ぐおよび/または減らす
高度に望ましい分離方法を提供する。本発明はまた、反応生成物流体中における
有機リン配位子分解生成物および反応副生成物の蓄積を防ぐおよび/または減ら
す高度に望ましい分離方法を提供する。
【0007】 本発明は、一部には、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配
位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそ
れ以上の生成物、1種またはそれ以上の極性溶媒および1種またはそれ以上の非
極性溶媒を含む連続的に発生される反応生成物流体から該1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種
またはそれ以上の生成物を分離する方法において、該方法が(1)該反応生成物
流体を反応帯域から分離帯域に供給し、(2)該分離帯域における該反応生成物
流体を混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−
有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1
種またはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン
配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以
上の生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを得て、
(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等し
い量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以
上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し
、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそれ
以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および
該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、(4)
該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場
合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を
含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または
該分離帯域に供給し、(5)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を
該1種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そして(6)該1種またはそれ
以上の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応
帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種また
はそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、
次の分配係数比Ef1
【0008】
【数4】
【0009】 により表され、該分配係数Kp1は、抽出後の非極性相中の有機リン配位子の濃
度に対する抽出後の極性相中の有機リン配位子の濃度の比率であり、該分配係数
Kp2は、抽出後の非極性相中の生成物の濃度に対する抽出後の極性相中の生成
物の濃度の比率であり、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii
)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子
についての該極性相の選択性は、次の分配係数比Ef2
【0010】
【数5】
【0011】 により表され、該分配係数Kp1は、上記に定義されたとおりであり、該分配係
数Kp3は、抽出後の非極性相中の有機リン配位子分解生成物の濃度に対する抽
出後の極性相中の有機リン配位子分解生成物の濃度の比率であり、そして該Ef
2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反
応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、次の分配
係数比Ef3
【0012】
【数6】
【0013】 により表され、該分配係数Kp1は、上記に定義されたとおりであり、該分配係
数Kp4は、抽出後の非極性相中の反応副生成物の濃度に対する抽出後の極性相
中の反応副生成物の濃度の比率であり、そして該Ef3は約2.5より大きい値
である方法に関する。
【0014】 本発明は、また、一部には、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機
リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ
以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種ま
たはそれ以上の生成物および1種またはそれ以上の極性溶媒を含む連続的に発生
される反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、
該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を分
離する方法において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離帯域
に供給し、(2)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ以上の
非極性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該
金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子およ
び該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有
機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種または
それ以上の生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを
得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的
に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種または
それ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から
除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種また
はそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物
および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、
(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒
、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性
溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/
または該分離帯域に供給し、(5)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解
生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生
成物を該1種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そして(6)該1種また
はそれ以上の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から
該反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1
種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択
性は、上記定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.
5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生
成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義され
た分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であ
り、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン
配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef3によ
り表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法に関する。
【0015】 本発明は、さらに、一部には、1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続
方法であって、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有
機リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそ
れ以上の極性溶媒および1種またはそれ以上の非極性溶媒の存在下で反応させて
、1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場
合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分
解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物
、該1種またはそれ以上の極性溶媒および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を
含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分離
帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離
により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒
、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性
溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1
種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種
またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを得て、(4)該反応帯域におけ
る該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ
以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および
該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域
における該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上の有機リン配位子分
解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の
生成物の量は予め決められたレベルに維持され、(5)該1種またはそれ以上の
未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有
機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上
の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給し、(
6)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上
の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該1種またはそれ以上の
非極性溶媒から回収し、そして(7)該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む
1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分
離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対
する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係
数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(i
i)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位
子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef2により表
され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種
またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の
選択性は、上記に定義された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は
約2.5より大きい値である方法に関する。
【0016】 本発明は、なおもさらには、一部には、1種またはそれ以上の生成物を生成さ
せる連続方法であって、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を
金属−有機リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および
1種またはそれ以上の極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上の未
反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機
リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ
以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以
上の極性溶媒を含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反
応帯域から分離帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を1
種またはそれ以上の非極性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上
の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離
有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種
またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生
成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒
を含む非極性相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生成物流体中におけ
る形成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生
成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成
物を該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中
における該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ
以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められた
レベルに維持され、(5)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機
リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種ま
たはそれ以上の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から
該反応帯域および/または該分離帯域に供給し、(6)該1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種
またはそれ以上の生成物を該1種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そし
て(7)該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環
流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み
、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子につい
ての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef1により表され、そ
して該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択
性は、上記に定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2
.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成
物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された
分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である
方法に関する。
【0017】 本発明は、一部には、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配
位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそ
れ以上の生成物、1種またはそれ以上の第1極性溶媒および1種またはそれ以上
の第2極性溶媒を含む連続的に発生される反応生成物流体から該1種またはそれ
以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および
該1種またはそれ以上の生成物を分離する方法において、該方法が(1)該反応
生成物流体を反応帯域から分離帯域に供給し、(2)該分離帯域における該反応
生成物流体を混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該
金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該
1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒
を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種ま
たはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性
相とを得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に
本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種
またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯
域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1
種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副
生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持
され、そして(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配
位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以
上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つまたは
それ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供
給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機
リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef1
により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種
またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子について
の該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef2により表され、そし
て該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ
以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、
上記に定義された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5よ
り大きい値である方法に関する。
【0018】 本発明は、また、一部には、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機
リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ
以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種ま
たはそれ以上の生成物および1種またはそれ以上の第1極性溶媒を含む連続的に
発生される反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成
物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物
を分離する方法において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離
帯域に供給し、(2)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ以
上の第2極性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応
体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位
子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極
性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該
1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む
非極性相とを得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成
速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、
該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該
分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中におけ
る該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の
反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベル
に維持され、そして(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機
リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種または
それ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つ
またはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯
域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する
該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比
Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)
該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子に
ついての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef2により表され
、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種また
はそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択
性は、上記に定義された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2
.5より大きい値である方法に関する。
【0019】 本発明は、さらに、一部には、1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続
方法であって、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有
機リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそ
れ以上の第1極性溶媒および1種またはそれ以上の第2極性溶媒の存在下で反応
させて、1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒
、該場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配
位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の
生成物、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第
2極性溶媒を含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応
帯域から分離帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合
して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配
位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以
上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む極性相と、
該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反
応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相とを得て、(4
)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量
の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の
反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し、そ
れにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上
の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1
種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、そして(5
)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該
場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒
および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環
流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み
、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子につい
ての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef1により表され、そ
して該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択
性は、上記に定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2
.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成
物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された
分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である
方法に関する。
【0020】 本発明は、なおもさらには、一部には、1種またはそれ以上の生成物を生成さ
せる連続方法であって、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を
金属−有機リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および
1種またはそれ以上の第1極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上
の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離
有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種または
それ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそ
れ以上の第1極性溶媒を含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流
体を該反応帯域から分離帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物
流体を1種またはそれ以上の第2極性溶媒と混合して、相分離により該1種また
はそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存
在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種
またはそれ以上の第2極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リ
ン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種または
それ以上の生成物を含む非極性相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生
成物流体中における形成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機
リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種また
はそれ以上の生成物を、該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における
該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の
量は予め決められたレベルに維持され、そして(5)該1種またはそれ以上の未
反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機
リン配位子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上
の第2極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯
域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種または
それ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上
記に定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より
大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に
対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配
係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そ
して(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子
についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef3により表さ
れ、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法に関する。
【0021】 本発明は、一部には、1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配
位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の
有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそ
れ以上の生成物および1種またはそれ以上の極性溶媒を含む連続的に発生される
反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種
またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を分離する
方法において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離帯域に供給
し、(2)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離により該1
種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合に
より存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む
極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそ
れ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相とを
得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的
に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種または
それ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から
除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種また
はそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物
および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、
そして(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯
体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上
の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域お
よび/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ
以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に
定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大き
い値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対す
る該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数
比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして
(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子につ
いての該極性相の選択性は、上記に定義された分配係数比Ef3により表され、
そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法に関する。
【0022】 本発明は、また、一部には、1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方
法であって、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機
リン配位子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および1種または
それ以上の極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上の未反応反応体
、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子
、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応
副生成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以上の極性溶
媒を含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から
分離帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相
分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体
触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の
極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、
該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含
む非極性相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生成物流体中における形
成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を
該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中にお
ける該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上
の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベ
ルに維持され、そして(5)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有
機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種
またはそれ以上の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域か
ら該反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該
1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選
択性は、上記に定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約
2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分
解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に定義
された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値
であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機
リン配位子についての該極性相の選択性は、上記に分配係数比Ef3により表さ
れ、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法に関する。
【0023】詳細な説明 本発明の方法は不斉であってもまたは非不斉であってもよく(好ましい方法は
非不斉である)、またいかなる連続または半連続様式にて行われてもよい。抽出
および分離は本発明の決定的に重要な特徴であり、そして本明細書に記載されて
いるように行われることができる。本発明において用いられる処理技法は、これ
まで慣用方法において用いられる公知の処理技法のいずれかに相当し得る。同様
に、反応成分および触媒の添加の態様または順序もまた決定的には重要でなく、
いかなる慣用様式にでも成し遂げられることができる。本明細書において用いら
れる場合、用語「反応生成物流体」は、ある量の次のもののいずれか一つまたは
それ以上を含有する反応混合物を包含するよう意図されているが、しかしそれに
限定されない。すなわち、(a)金属−有機リン配位子錯体触媒、(b)遊離有
機リン配位子、(c)反応において形成された生成物、有機リン配位子分解生成
物および副生成物、(d)未反応反応体、および(e)溶媒。本明細書において
用いられる場合、用語「有機リン配位子分解生成物」は、遊離有機リン配位子お
よび金属で錯化された有機リン配位子の分解から生じるいかなるおよびすべての
生成物、たとえばリンを含有する酸、アルデヒド酸、等を包含するよう意図され
ているが、しかしそれらに限定されない。本明細書において用いられる場合、用
語「反応副生成物」は、1種またはそれ以上の生成物を与えるべき1種またはそ
れ以上の反応体の反応から生じるいかなるおよびすべての副生成物、たとえば生
成物ダイマー、生成物トリマー、異性化生成物、水素化生成物、等を包含するよ
う意図されているが、しかしそれらに限定されない。
【0024】 本発明は、慣用様式での公知の慣用合成の実施並びに本発明による抽出および
分離の実施を含む。本発明の実施により、1種またはそれ以上の生成物、有機リ
ン配位子分解生成物および反応副生成物を、蒸発分離およびそれに関連した過酷
な条件を用いる必要なしに、金属−有機リン配位子錯体触媒および未反応反応体
から抽出および分離することが今や可能である。
【0025】 例示の方法は、たとえば、ヒドロホルミル化、ヒドロアシル化(分子内および
分子間)、ヒドロシアノ化、ヒドロアミド化、ヒドロエステル化、アミノリシス
、アルコーリシス、ヒドロカルボニル化、還元的ヒドロホルミル化、水素化、オ
レフィンオリゴマー化、ヒドロキシカルボニル化、カルボニル化、オレフィン異
性化、移動水素化、等を包含する。好ましい方法は、触媒量の金属−有機リン配
位子錯体触媒の存在下での、有機化合物と一酸化炭素とのもしくは一酸化炭素お
よび第3反応体たとえば水素とのまたはシアン化水素との反応を伴う。最も好ま
しい方法は、ヒドロホルミル化、ヒドロシアノ化、ヒドロカルボニル化、ヒドロ
キシカルボニル化およびカルボニル化を包含する。
【0026】 ヒドロホルミル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよ
い。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で
、オレフィン化合物、一酸化炭素および水素をヒドロホルミル化条件下で反応さ
せることにより、アルデヒドが製造できる。或いは、本明細書に記載された金属
−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、エポキシド、一酸化炭素および水素をヒ
ドロホルミル化条件下で反応させることにより、ヒドロキシアルデヒドが製造で
きる。ヒドロキシアルデヒドはジオールに水素化でき、たとえば、ヒドロキシプ
ロピオンアルデヒドはプロパンジオールに水素化されうる。ヒドロホルミル化方
法は、以下に一層十分に記載される。
【0027】 分子内ヒドロアシル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われ
ることができる。たとえば、除去される3ないし7個の炭素のオレフィン基を含
有するアルデヒドは、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存
在下で、ヒドロアシル化条件下で環状ケトンに転化されうる。
【0028】 分子間ヒドロアシル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われ
てよい。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在
下で、オレフィンおよびアルデヒドをヒドロアシル化条件下で反応させることに
より、ケトンが製造されうる。
【0029】 ヒドロシアノ化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい
。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、
オレフィン化合物およびシアン化水素をヒドロシアノ化条件下で反応させること
により、ニトリル化合物が製造されうる。好ましいヒドロシアノ化方法は、ゼロ
価ニッケルおよび二座ホスファイト配位子を含む触媒前駆体組成物の存在下で非
共役非環式脂肪族モノオレフィン、エステル基に連結されたモノオレフィンたと
えばメチルペント−2−エネオエート、またはニトリル基に共役されたモノオレ
フィン、たとえば2−ペンテンニトリルをシアン化水素の源と反応させて、末端
オルガノニトリル、たとえばアジポニトリル、アルキル5−シアノバレレートま
たは3−(ペルフルオロアルキル)プロピオニトリルを生成させることを伴う。
好ましくは、反応はルイス酸促進剤の存在下で行われる。例示のヒドロシアノ化
方法は米国特許第5,523,453号明細書およびWO95/14659明細
書に開示されており、それらの開示は参照することにより本明細書に取り込まれ
る。
【0030】 ヒドロアミド化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい
。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、
オレフィン、一酸化炭素および第1級もしくは第2級アミンまたはアンモニアを
ヒドロアミド化条件下で反応させることにより、アミドが製造されうる。
【0031】 ヒドロエステル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよ
い。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で
、オレフィン、一酸化炭素およびアルコールをヒドロエステル化条件下で反応さ
せることにより、エステルが製造されうる。
【0032】 アミノリシスは、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。
たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、オ
レフィンを第1級または第2級アミンとアミノリシス条件下で反応させることに
より、アミンが製造されうる。
【0033】 アルコーリシスは、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい
。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、
オレフィンをアルコールとアルコーリシス条件下で反応させることにより、エー
テルが製造されうる。
【0034】 ヒドロカルボニル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われて
よい。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下
で、オレフィン化合物、一酸化炭素、水素および促進剤をヒドロカルボニル化条
件下で反応させることにより、アルコールが製造されうる。
【0035】 還元的ヒドロホルミル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行わ
れてよい。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存
在下で、オレフィン化合物、一酸化炭素および水素を還元的ヒドロホルミル化条
件下で反応させることにより、アルコールが製造されうる。
【0036】 水素化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。たとえ
ば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、アルデヒ
ドを水素化条件下で反応させることにより、アルコールが製造されうる。
【0037】 オレフィンオリゴマー化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行わ
れてよい。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存
在下で、オレフィンをオリゴマー化条件下で反応させることにより、高級オレフ
ィンが製造されうる。
【0038】 ヒドロキシカルボニル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行わ
れてよい。たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存
在下で、オレフィン化合物、一酸化炭素、水および促進剤をヒドロキシカルボニ
ル化条件下で反応させることにより、酸が製造されうる。
【0039】 カルボニル化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。
たとえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、ア
リルアルコールを一酸化炭素でカルボニル化条件下で処理することにより、ラク
トンが製造されうる。
【0040】 異性化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。たとえ
ば、アリルアルコールは、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒
の存在下で、異性化条件下で異性化されてアルデヒドを生成しうる。
【0041】 移動水素化は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。た
とえば、本明細書に記載された金属−有機リン配位子錯体触媒の存在下で、ケト
ンおよびアルコールを移動水素化条件下で反応させることにより、アルコールが
製造されうる。
【0042】 本発明の方法により包含される許容できる出発物質反応体は、無論、所望され
る特定の方法に依存して選ばれる。かかる出発物質は当該技術において周知であ
り、そして慣用方法に従って慣用量にて用いられてよい。例示の出発物質反応体
は、たとえば、置換および未置換アルデヒド(分子内ヒドロアシル化)、オレフ
ィン(ヒドロホルミル化、カルボニル化、ヒドロカルボニル化、還元的ヒドロホ
ルミル化、分子間ヒドロアシル化、ヒドロシアノ化、ヒドロアミド化、ヒドロエ
ステル化、アミノリシス、アルコーリシス)、ケトン(移動水素化(tranfer hyd
rogenation))、エポキシド(ヒドロホルミル化、ヒドロシアノ化)、アルコー
ル(カルボニル化)、等を包含する。本発明の方法を実施するための適当な反応
体の例示は、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版,
1996に述べられており、その関連部分を参照することにより本明細書に取り
込む。
【0043】 本発明により包含される方法において用いることができる例示の金属−有機リ
ン配位子錯体触媒、並びにそれらの製造方法は当該技術において周知であり、そ
して下記に挙げられる特許明細書に開示されたものを包含する。一般に、かかる
触媒は、かかる参考文献に記載されているように予備形成またはその場で形成さ
れることができ、そして有機リン配位子との錯化状態の金属から本質的になるこ
とができる。活性種はまた、該金属に直接的に結合された一酸化炭素および/ま
たは水素を含有することができる。
【0044】 該方法において有用な触媒は、光学的に活性であってもまたは光学的に不活性
であってもよい金属−有機リン配位子錯体触媒を包含する。金属−有機リン配位
子錯体を構成する許容される金属は、ロジウム(Rh)、コバルト(Co)、イ
リジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、パラ
ジウム(Pd)、白金(Pt)、オスミウム(Os)およびそれらの混合物から
選択された8、9および10族金属を包含し、好ましい金属は、ロジウム、コバ
ルト、イリジウムおよびルテニウム、一層好ましくはロジウム、コバルトおよび
ルテニウム、特にロジウムである。他の許容される金属は、銅(Cu)、銀(A
g)、金(Au)およびそれらの混合物から選択された11族金属、並びにまた
クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)およびそれらの混合
物から選択された6族金属を包含する。6、8、9、10および11族からの金
属の混合物もまた、本発明において用いられてよい。金属−有機リン配位子錯体
を構成する許容される有機リン配位子、並びに遊離有機リン配位子は、オルガノ
ホスフィン、たとえばビスホスフィンおよびトリオルガノホスフィン、並びにオ
ルガノホスファイト、たとえばモノ、ジ、トリおよびポリオルガノホスファイト
を包含する。他の許容される有機リン配位子は、たとえば、オルガノホスホナイ
ト、オルガノホスフィナイト、有機リンアミド、等を包含する。かかる配位子の
混合物は、金属−有機リン配位子錯体触媒および/または遊離配位子において所
望される場合には用いることができ、そしてかかる混合物は同じであってもまた
は異なっていてもよい。本発明は、これらの許容される有機リン配位子またはそ
れらの混合物により決して限定されるよう意図されない。本発明がうまく実施で
きることは、単核、二核および/またはより高多核性の形態にて存在していてよ
い金属−有機リン配位子錯体種の正確な構造に依存せず、また、基づかない、と
いうことが留意されるべきである。実際、正確な構造は分かっていない。本明細
書においていかなる理論または機構的論考にも縛られるよう意図されないけれど
も、触媒種はその最も単純な形態においては、用いられる時に有機リン配位子お
よび一酸化炭素および/または水素との錯化合状態の金属から本質的になること
ができると思われる。
【0045】 本明細書および特許請求の範囲において用いられる場合の用語「錯体」は、独
立に存在可能な1つまたはそれ以上の電子に富んだ分子または原子と、各々がや
はり独立に存在可能な1つまたはそれ以上の電子に乏しい分子または原子との結
合により形成された配位化合物を意味する。たとえば、本発明において用いるこ
とができる有機リン配位子は1つまたはそれ以上のリンドナー原子を有してよく
、各リンドナー原子は1対の利用可能なまたは非共有の電子対を有し、そして各
々、独立にまたはことによると協同して(たとえば、キレート化により)金属と
配位共有結合を形成することが可能である。一酸化炭素(当然配位子としても分
類される)もまた、存在しそして金属と錯化されることができる。錯体触媒の最
終の組成物は、追加の配位子、たとえば金属の配位部位または核電荷を満たす水
素または陰イオンも含有してよい。例示の追加の配位子は、たとえば、ハロゲン
(Cl、Br、I)、アルキル、アリール、置換アリール、アシル、CF3、C25、CN、(R)2POおよびRP(O)(OH)O(ここで、各Rは、同じま
たは異なりそして置換または未置換炭化水素基、たとえばアルキルまたはアリー
ルである)、アセテート、アセチルアセトネート、SO4、PF4、PF6、NO2 、NO3、CH3O、CH2=CHCH2、CH3CH=CHCH2、C65CN、C
3CN、NO、NH3、ピリジン、(C253N、モノオレフィン、ジオレフ
ィンおよびトリオレフィン、テトラヒドロフラン、等を包含する。錯体種は好ま
しくは、触媒を被毒させうるまたは触媒性能に過度の悪影響を及ぼしうるいかな
る追加の有機配位子または陰イオンも含まない、ということが無論理解されるべ
きである。金属−有機リン配位子錯体触媒方法、たとえばヒドロホルミル化にお
いて、活性触媒は金属に直接的に結合されたハロゲンおよび硫黄を含まないこと
が好ましいけれども、かかることは絶対的に必要であるとは限らない。好ましい
錯体は中心金属および周囲の配位子が中性種を形成する中性金属錯体を含む。こ
れらの中性金属錯体は、1997年5月1日に公開されたWO97/15543
明細書に記載されているタイプのイオン金属錯体とは区別されるべきものである
。好ましい金属−配位子錯体触媒はロジウム−有機ホスフィン配位子錯体触媒お
よびロジウムー有機ホスファイト配位子錯体触媒を含む。
【0046】 かかる金属における利用可能な配位部位の数は、当該技術において周知である
。かくして、触媒種は、好ましくは1分子の金属たとえばロジウム当たり少なく
とも1つの錯化有機リン含有分子を特徴とするところの、モノマー、ダイマーま
たは高核性の形態の錯体触媒混合物を含むことができる。たとえば、ヒドロホル
ミル化反応に用いられる好ましい触媒の触媒種は、ヒドロホルミル化反応により
用いられる一酸化炭素および水素ガスに鑑みて、有機リン配位子に加えて一酸化
炭素および水素で錯化されうると考えられる。
【0047】 本発明の方法の金属−有機リン配位子錯体触媒の配位子および/または遊離配
位子として作用しうるオルガノホスフィンおよびオルガノホスファイトは、アキ
ラル(光学的に不活性な)またはキラル(光学的に活性な)タイプであることが
でき、そして当該技術において周知である。「遊離配位子」とは、錯体触媒の金
属たとえば金属原子と錯化(連結または結合)されていない配位子を意味する。
本明細書において注目されるように、本発明の方法、特にヒドロホルミル化方法
は、遊離有機リン配位子の存在下で行われてよい。アキラルオルガノホスフィン
およびオルガノホスファイトが好ましい。
【0048】 金属−オルガノホスフィン錯体触媒の配位子および/または反応混合物出発物
質の遊離オルガノホスフィン配位子として作用しうるオルガノホスフィンの中に
、トリオルガノホスフィン、トリアルキルホスフィン、アルキルジアリールホス
フィン、ジアルキルアリールホスフィン、ジシクロアルキルアリールホスフィン
、シクロアルキルジアリールホスフィン、トリアラルキルホスフィン、トリアル
カリールホスフィン、トリシクロアルキルホスフィンおよびトリアリールホスフ
ィン、アルキルおよび/またはアリールビスホスフィンおよびビスホスフィンモ
ノオキシド、等がある。無論、かかる第3級非イオン性オルガノホスフィンの炭
化水素基のいずれも、所望される場合、ヒドロホルミル化反応の所望の結果に過
度に悪影響しないいかなる適当な置換基で置換されてもよい。反応に用いること
ができるオルガノホスフィン配位子および/またはそれらの製造方法は、当該技
術において公知である。一置換されたイオン性オルガノホスフィンなどの特定の
イオン性オルガノホスフィンは置換基が交換するスクランブリングを起こし、相
分離にとって望ましくないイオン性オルガノホスフィンの混合物となる。本発明
の1つの態様では、オルガノホスフィン配位子はイオン性オルガノホスフィン配
位子以外のものであることができる。
【0049】 例示のトリオルガノホスフィン配位子は、式
【化6】
【0050】 〔ここで、各R1は、同じまたは異なりそして置換または未置換一価炭化水素基
たとえばアルキルまたはアリール基である〕 により表すことができる。適当な炭化水素基は、1から24個の炭素原子または
それ以上を含有してよい。アリール基上に存在しうる例示の置換基は、たとえば
、アルキル基、アルコキシ基、−Si(R23のようなシリル基、−N(R22 のようなアミノ基、−C(O)R2のようなアシル基、−C(O)OR2のような
カルボキシ基、−OC(O)R2のようなアシルオキシ基、−C(O)N(R2 2 および−N(R2)C(O)R2のようなアミド基、−SO22のようなスルホ
ニル基、−OR2のようなエーテル基、−SOR2のようなスルフィニル基、−S
2のようなスルフェニル基、並びにハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロ
メチルおよびヒドロキシ基、等を包含し、ここで、各R2は個々に同じまたは異
なる置換または未置換一価炭化水素基を表し、但し−N(R22のようなアミノ
置換基において各R2は一緒になって当該窒素原子と共に複素環式基を形成する
二価架橋基であってよく、また、−C(O)N(R22および−N(R2)C(
O)R2のようなアミド置換基においてNに結合された各R2はまた水素であって
もよい。例示のアルキル基は、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
等を包含する。例示のアリール基は、たとえば、フェニル、ナフチル、ジフェニ
ル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ベンゾイルオキシフェニル、カル
ボエトキシフェニル、アセチルフェニル、エトキシフェニル、フェノキシフェニ
ル、ヒドロキシフェニル、カルボキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、
メトキシエチルフェニル、アセトアミドフェニル、ジメチルカルバミルフェニル
、トリル、キシリル、等を包含する。
【0051】 例示の特定のオルガノホスフィンは、たとえば、トリブチルホスフィン、トリ
オクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−p−トリルホスフィン
、トリス−p−メトキシフェニルホスフィン、トリス−p−フルオロフェニルホ
スフィン、トリス−p−クロロフェニルホスフィン、トリス−ジメチルアミノフ
ェニルホスフィン、プロピルジフェニルホスフィン、t−ブチルジフェニルホス
フィン、n−ブチルジフェニルホスフィン、n−ヘキシルジフェニルホスフィン
、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン
、トリシクロヘキシルホスフィン、トリベンジルホスフィン、並びにスルホン化
トリフェニルホスフィンのたとえば(トリ−m−スルホフェニル)ホスフィンの
および(m−スルホフェニル)ジフェニル−ホスフィンのアルカリ金属塩および
アルカリ土類金属塩、等を包含する。
【0052】 一層特に、例示の金属−オルガノホスフィン錯体触媒および例示の遊離オルガ
ノホスフィン配位子は、たとえば、米国特許第3,527,809号、第4,1
48,830号、第4,247,486号、第4,283,562号、第4,4
00,548号、第4,482,749号および第4,861,918号に開示
されているものを包含し、それらの開示を参照により本明細書に取り込む。
【0053】 金属−オルガノホスファイト錯体触媒の配位子および/または反応混合物出発
物質の遊離オルガノホスファイト配位子として作用しうるオルガノホスファイト
の中に、モノオルガノホスファイト、ジオルガノホスファイト、トリオルガノホ
スファイトおよびオルガノポリホスファイトがある。本発明において用いてよい
オルガノホスファイト配位子および/またはそれらの製造方法は、当該技術にお
いて公知である。
【0054】 代表的なモノオルガノホスファイトは、式
【化7】
【0055】 〔ここで、R3は、三価非環状および三価環状基(たとえば、1,2,2−トリ
メチロールプロパン、等から誘導されたもののような三価アルキレン基または1
,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、等から誘導されたもののような三価
シクロアルキレン基)のような、4から40個の炭素原子またはそれ以上を含有
する置換または未置換三価炭化水素基を表す〕 を有するものを包含することができる。かかるモノオルガノホスファイトは、た
とえば米国特許第4,567,306号に一層詳細に記載されていることが分か
り、その開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0056】 代表的なジオルガノホスファイトは、式
【化8】
【0057】 〔ここで、R4は、4から40個の炭素原子またはそれ以上を含有する置換また
は未置換二価炭化水素基を表し、そしてWは、1から18個の炭素原子またはそ
れ以上を含有する置換または未置換一価炭化水素基を表す〕 を有するものを包含することができる。
【0058】 上記の式(III)中のWにより表される代表的置換および未置換一価炭化水
素基はアルキルおよびアリール基を包含し、一方R4により表される代表的置換
および未置換二価炭化水素基は二価非環状基および二価芳香族基を包含する。例
示の二価非環状基は、たとえば、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン
、アルキレン−NX−アルキレン(ここで、Xは、水素または置換もしくは未置
換一価炭化水素基である)、アルキレン−S−アルキレン、およびシクロアルキ
レン基、等を包含する。一層好ましい二価非環状基は、たとえば米国特許第3,
415,906号および第4,567,302号、等に一層十分に開示されてい
るような二価アルキレン基であり、それらの開示を参照により本明細書に取り入
れる。例示の二価芳香族基は、たとえば、アリーレン、ビスアリーレン、アリー
レン−アルキレン、アリーレン−アルキレン−アリーレン、アリーレン−オキシ
−アリーレン、アリーレン−NX−アリーレン(ここで、Xは、上記に定義され
たとおりである)、アリーレン−S−アリーレン、およびアリーレン−S−アル
キレン、等を包含する。一層好ましくは、R4は、たとえば米国特許第4,59
9,206号および第4,717,775号、等に一層十分に開示されているよ
うな二価芳香族基であり、それらの開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0059】 ジオルガノホスファイトの一層好ましいクラスの代表的なものは、式
【化9】
【0060】 〔ここで、Wは、上記に定義されたとおりであり、各Arは、同じまたは異なり
そして置換または未置換アリール基を表し、各yは、同じまたは異なりそして0
または1の値であり、Qは、−C(R52−、−O−、−S−、−NR6−、S
i(R72−および−CO−(ここで、各R5は、同じまたは異なりそして水素
、1から12個の炭素原子を有するアルキル基、フェニル、トリルおよびアニシ
ルを表し、R6は、水素またはメチル基を表し、各R7は、同じまたは異なりそし
て水素またはメチル基を表す)から選択された二価架橋基を表し、そしてmは、
0または1の値である〕 を有するものである。かかるジオルガノホスファイトは、たとえば米国特許第4
,599,206号、第4,717,775号および第4,835,299号に
一層詳細に記載されており、それらの開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0061】 代表的なトリオルガノホスファイトは、式
【化10】 〔ここで、各R8は、同じまたは異なりそして置換または未置換一価炭化水素基
たとえばアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリールおよびアラルキル
基(1から24個の炭素原子を含有することができる)である〕 を有するものを包含することができる。適当な炭化水素基は、1から24個の炭
素原子またはそれ以上を含有することができ、そして式(I)中のR1について
上記に記載されたものを包含することができる。例示のトリオルガノホスファイ
トは、たとえば、トリアルキルホスファイト、ジアルキルアリールホスファイト
、アルキルジアリールホスファイト、トリアリールホスファイト、等(たとえば
トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ブチルジエチルホスファイ
ト、トリ−n−プロピルホスファイト、トリ−n−ブチルホスファイト、トリ−
2−エチルヘキシルホスファイト、トリ−n−オクチルホスファイト、トリ−n
−ドデシルホスファイト、トリ−o−トリルホスファイト、ジメチルフェニルホ
スファイト、ジエチルフェニルホスファイト、メチルジフェニルホスファイト、
エチルジフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリナフチルホス
ファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)メチルホスフ
ァイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)シクロヘキシル
ホスファイト、トリス(3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル)ホスファイト
、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)(4−ビフェニル)ホ
スファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)フェニルホ
スファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)(4−ベン
ゾイルフェニル)ホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナ
フチル)(4−スルホニルフェニル)ホスファイト、等のような)を包含する。
好ましいトリオルガノホスファイトは、トリフェニルホスファイトである。かか
るトリオルガノホスファイトは、たとえば米国特許第3,527,809号およ
び第5,277,532号に一層詳細に記載されており、それらの開示を参照に
より本明細書に取り入れる。
【0062】 代表的なオルガノポリホスファイトは、2個またはそれ以上の第3級(三価)
リン原子を含有し、そして式
【化11】
【0063】 〔ここで、X1は、2から40個の炭素原子を含有する置換または未置換n価炭
化水素架橋基を表し、各R9は、同じまたは異なりそして4から40個の炭素原
子を含有する二価炭化水素基であり、各R10は、同じまたは異なりそして1から
24個の炭素原子を含有する置換または未置換一価炭化水素基であり、aおよび
bは、同じであってもまたは異なっていてもよくそして各々0ないし6の値を有
し、但しa+bの和が2ないし6でありかつnがa+bに等しいことを条件とす
る〕 を有するものを包含することができる。無論、aが2またはそれ以上の値を有す
るとき各R9基は同じでも異なっていてもよく、また、bが1またはそれ以上の
値を有するとき各R10基も同じでも異なっていてもよいことが、理解されるべき
である。
【0064】 上記のX1により表される代表的なn価(好ましくは、二価)炭化水素架橋基
並びにR9により表される代表的な二価炭化水素基は、アルキレン、アルキレン
−Qm−アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、ビスアリーレン、アリー
レン−アルキレン、およびアリーレン−(CH2y−Qm−(CH2y−アリー
レン基、等(ここで、Q、mおよびyは、式(IV)について上記に定義された
とおりである)のような非環状基および芳香族基の両方を包含する。上記のX1
およびR9により表される一層好ましい非環状基は二価アルキレン基であり、一
方上記のX1およびR9により表される一層好ましい芳香族基は二価アリーレンお
よびビスアリーレン基である(たとえば米国特許第4,769,498号、第4
,774,361号、第4,885,401号、第5,179,055号、第5
,113,022号、第5,202,297号、第5,235,113号、第5
,264,616号および第5,364,950号並びに欧州特許出願公報第6
62,468号、等に一層十分に開示されているような、そしてそれらの開示を
参照により本明細書に取り入れる)。上記の各R10基により表される代表的な一
価炭化水素基は、アルキルおよび芳香族基を包含する。
【0065】 例示の好ましいオルガノポリホスファイトは、下記の式(VII)ないし(I
X)
【化12】
【0066】 〔ここで、式(VII)ないし(IX)の各R9、R10およびX1は、式(VI)
について上記に定義されたのと同じである〕 を有するもののようなビスホスファイトを包含することができる。好ましくは、
各R9およびX1はアルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−アリーレ
ン、およびビスアリーレンから選択された二価炭化水素基を表し、一方各R10
アルキルおよびアリール基から選択された一価炭化水素基を表す。かかる式(V
I)ないし(IX)のオルガノホスファイト配位子は、たとえば米国特許第4,
668,651号、第4,748,261号、第4,769,498号、第4,
774,361号、第4,885,401号、第5,113,022号、第5,
179,055号、第5,202,297号、第5,235,113号、第5,
254,741号、第5,264,616号、第5,312,996号、第5,
364,950号および第5,391,801号に開示されていることが分かり
、それらのすべてのものの開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0067】 オルガノビスホスファイトの一層好ましいクラスの代表的なものは、次の式(
X)ないし(XII)
【化13】
【0068】 〔ここで、Ar、Q、R9、R10、X1、mおよびyは、上記に定義されたとおり
である〕 を有するものである。最も好ましくは、X1は、二価アリール−(CH2y−(
Q)m−(CH2y−アリール基〔ここで、各yは個々に、0または1の値を有
し、mは、0または1の値を有し、そしてQは、−O−、−S−または−C(R 52−(ここで、各R5は、同じまたは異なりそして水素またはメチル基を表す
)である〕を表す。一層好ましくは、上記に定義されたR10基の各アルキル基は
1から24個の炭素原子を含有することができそして上記の式(VI)ないし(
XII)の上記に定義されたAr、X1、R9およびR10基の各アリール基は6か
ら18個の炭素原子を含有することができ、また、それらの基は同じでも異なっ
ていてもよく、一方X1の好ましいアルキレン基は2から18個の炭素原子を含
有することができそしてR9の好ましいアルキレン基は5から18個の炭素原子
を含有することができる。加えて、好ましくは、上記の諸式の二価Ar基および
1の二価アリール基はフェニレン基あり、しかも−(CH2y−(Q)m−(C
2y−により表される架橋基が、該フェニレン基を当該式のリン原子に連結す
る当該式の酸素原子に対してオルトにある位置にて該フェニレン基に結合される
。かかるフェニレン基上に存在する場合のいかなる置換基も、所与の置換フェニ
レン基を該リン原子に結合させる酸素原子に対して該フェニレン基のパラおよび
/またはオルト位置にて結合されることも好ましい。
【0069】 無論、上記の式(II)ないし(XII)のかかるオルガノホスファイトのR 3 、R4、R8、R9、R10、X1、X2、W、QおよびAr基のいずれも、所望され
る場合、ヒドロホルミル化反応の所望結果に過度に悪影響しないところの1から
30個の炭素原子を含有するいかなる適当な置換基で置換されてもよい。該基上
に存在しうる置換基は、無論アルキル、アリール、アラルキル、アルカリールお
よびシクロヘキシル置換基のような相当する炭化水素基に加えて、たとえば、−
Si(R123のようなシリル基、−N(R122のようなアミノ基、−アリール
−P(R122のようなホスフィン基、−C(O)R12のようなアシル基、−O
C(O)R12のようなアシルオキシ基、−CON(R122および−N(R12
COR12のようなアミド基、−SO212のようなスルホニル基、−OR12のよ
うなアルコキシ基、−SOR12のようなスルフィニル基、−SR12のようなスル
フェニル基、−P(O)(R122のようなホスホニル基、並びにハロゲン、ニ
トロ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ基、等を包含することができ、
ここで、各R12は同じまたは異なりそして1から18個の炭素原子を有する一価
炭化水素基(たとえば、アルキル、アリール、アラルキル、アルカリールおよび
シクロヘキシル基)を表し、但し−N(R122のようなアミノ置換基において
各R12は一緒になって当該窒素原子と共に複素環式基を形成する二価架橋基も表
すことができ、また、−C(O)N(R122および−N(R12)COR12のよ
うなアミド置換基においてNに結合された各R12は水素であってもよい。無論、
特定の所与のオルガノホスファイトを構成する置換または未置換炭化水素基のい
ずれも同じでも異なっていてもよい、ということが理解されるべきである。
【0070】 一層特定的には、例示の置換基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ア
ミル、sec−アミル、t−アミル、イソオクチル、デシル、オクタデシル、等
のような第1級、第2級および第3級アルキル基、フェニル、ナフチル、等のよ
うなアリール基、ベンジル、フェニルエチル、トリフェニルメチル、等のような
アラルキル基、トリル、キシリル、等のようなアルカリール基、シクロペンチル
、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、シクロオクチル、シクロヘキシ
ルエチル、等のような脂環式基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、t−ブトキ
シ、−OCH2CH2OCH3、−(OCH2CH22OCH3、−(OCH2CH2
3OCH3、等のようなアルコキシ基、フェノキシ、等のようなアリールオキシ
基、並びに−Si(CH33、−Si(OCH33、−Si(C373、等の
ようなシリル基、−NH2、−N(CH32、−NHCH3、−NH(C25)、
等のようなアミノ基、−P(C652、等のようなアリールホスフィン基、−
C(O)CH3、−C(O)C25、−C(O)C65、等のようなアシル基、
−C(O)OCH3、等のようなカルボニルオキシ基、−O(CO)C65、等
のようなオキシカルボニル基、−CONH2、−CON(CH32、−NHC(
O)CH3、等のようなアミド基、−S(O)225、等のようなスルホニル基
、−S(O)CH3、等のようなスルフィニル基、−SCH3、−SC25、−S
65、等のようなスルフェニル基、−P(O)(C652、−P(O)(C
32、−P(O)(C252、−P(O)(C372、−P(O)(C492、−P(O)(C6132、−P(O)CH3(C65)、−P(O)(H)
(C65)、等のようなホスホニル基を包含する。
【0071】 有機リン配位子の特定の例示的な例は、同時係属米国特許第5,786,51
7号に記載されており、その開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0072】 金属−有機リン配位子錯体触媒は、好ましくは均質形態にある。たとえば、予
備形成ロジウムヒドリド−カルボニル−有機リン配位子触媒は、製造されそして
特定の方法の反応混合物中に導入されてよい。一層好ましくは、金属−有機リン
配位子錯体触媒はロジウム触媒前駆体から誘導され、しかして該前駆体は、活性
触媒のその場での形成のために反応媒質中に導入されてよい。たとえば、ロジウ
ムジカルボニルアセチルアセトネート、Rh23、Rh4(CO)12、Rh6(C
O)16、Rh(NO33、等のようなロジウム触媒前駆体は、活性触媒のその場
での形成のために有機リン配位子と共に、反応混合物中に導入されうる。
【0073】 上記に記されたように、有機リン配位子は、金属−有機リン配位子錯体触媒の
配位子並びに本発明の方法の反応媒質中に存在し得る遊離有機リン配位子の両方
として用いることができる。加えて、金属−有機リン配位子錯体触媒の有機リン
配位子と、本発明の所与の方法において好ましくは存在する過剰の遊離有機リン
配位子とは通常同じタイプの配位子であるけれども、異なるタイプの有機リン配
位子、並びに2種またはそれ以上の異なる有機リン配位子の混合物は、所望され
る場合、いかなる所与の方法においても各目的のために用いられることができる
、ということが理解されるべきである。
【0074】 本発明の所与の方法の反応媒質中に存在する金属−有機リン配位子錯体触媒の
量は、少なくとも所望される特定の方法を触媒するのに必要な触媒量の金属のた
めの主成分を供給するところの、用いられるよう所望される所与の金属濃度をも
たらすのに必要な最小量がありさえすればよい。一般に、遊離金属として計算し
て百万部当たり約1部から百万部当たり約10,000部の範囲の金属濃度、並
びに約1:1またはそれ以下から約200:1またはそれ以上の範囲の触媒溶液
中の配位子対金属のモル比が、たいていの方法にとって十分であるはずである。
【0075】 上記に記されたように、金属−有機リン配位子錯体触媒に加えて、本発明の方
法、特にヒドロホルミル化方法は、遊離有機リン配位子の存在下で行われてよい
。本発明の方法は所望される遊離有機リン配位子のいかなる過剰量にても行われ
てもよいが、遊離有機リン配位子の使用は、絶対的に必要であるとは限らない。
従って、一般に、反応媒質中に存在する1モルの金属(たとえば、ロジウム)当
たり約1.1モルまたはそれ以下から約200モルまたはそれ以上(所望される
場合)の配位子の量が、たいていの目的にとって、特にロジウム触媒ヒドロホル
ミル化に関して適合するはずである(用いられる配位子の該量は、存在する金属
に結合(錯化)されている配位子の量および存在する遊離(非錯化)配位子の量
の両方の和である)。無論、所望される場合、補給配位子が該方法の反応媒質に
、反応媒質中の遊離配位子の予定レベルを維持するために、いつでもかついかな
る適当な態様にても供給されうる。
【0076】 本発明の方法において用いてよい許容される反応条件は、無論、所望される特
定の合成に依存して選ばれる。かかるプロセス条件は、当該技術において周知で
ある。本発明の方法のすべては、当該技術において知られた慣用手順に従って行
うことができる。本発明の方法を行うための例示の反応条件は、たとえば、Kirk
−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版,1996に記載さ
れており、その関連部分を参照により本明細書に取り入れる。特定の方法に依存
して、操作温度は約−80℃またはそれ以下から約500℃またはそれ以上の範
囲にあってよく、そして操作圧力は約1psigまたはそれ以下から約10,0
00psigまたはそれ以上の範囲であってよい。
【0077】 本発明の方法は、所望の生成物を生成するのに十分な時間行われる。用いられ
る正確な反応時間は、部分的には、温度、圧力、出発物質の種類および割合、等
のような因子に依存する。反応時間は、通常、約半時間から約200時間または
それ以上好ましくは約1時間未満から約10時間の範囲内にある。
【0078】 本発明の方法は、置換および未置換の光学的に活性なおよび光学的に不活性な
化合物を製造するために有用である。本発明の方法により製造される例示の化合
物は、たとえば、置換および未置換のアルコールまたはフェノール、アミン、ア
ミド、エーテルまたはエポキシド、エステル、ケトン、アルデヒド、およびニト
リルを包含する。本発明の方法により製造できる適当な光学的に活性なおよび光
学的に不活性な化合物の例示的なもの(上記に記載されたような出発物質化合物
を含めて)は、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版
,1996(その関連部分を参照により本明細書に取り入れる)並びにThe Merc
k Index,An Encyclopedia of Chemicals,Drugs and Biologicals,第11版,
1989(その関連部分を参照により本明細書に取り入れる)に記載されている
ような許容される化合物を包含する。
【0079】 上記に指摘されたように、本発明の方法は、反応帯域において、極性溶媒およ
び非極性溶媒の存在下で、または、極性溶媒の存在下でかつ分離帯域の前に非極
性溶媒との混合を後続させて、または、極性溶媒の存在下でかつ分離帯域の前に
第2極性溶媒との混合を後続させて行われる。ある具体的態様において、極性溶
媒は、好ましくは約8重量パーセントまでの水、一層好ましくは約6重量パーセ
ント未満の水、最も好ましくは約4重量パーセント未満の水を含有するところの
、水性混合物である。この具体的態様において、本発明の方法は本質的に「非水
性」の方法であると考えられ、すなわち、反応媒質中に存在する水は、当該特定
反応または該媒質のどちらかが有機相に加えて別個の水性または水相または層を
含むようにさせると考えられるのに十分な量では存在しない。特定の所望の生成
物に依存して、適当な極性溶媒は、たとえば、ニトリル、ラクトン、アルカノー
ル、環状アセタール、水、ピロリドン、ホルムアミド、スルホキシド、等を包含
する。ある態様において、1種以上の反応体、金属有機リン配位子錯体触媒、お
よび、場合により存在しうる遊離有機リン配位子は相移動剤または界面活性剤が
要求されないように、極性溶媒中に十分な溶解度を示す。
【0080】 1種またはそれ以上の異なる極性溶媒の混合物は、所望される場合に用いられ
てよい。極性溶媒または1種もしくはそれ以上の異なる極性溶媒の混合物につい
てのヒルデブランド溶解度パラメーターは、約13.5(cal/cm31/2
たは873(kJ/m31/2より小さく、好ましくは約13.0(cal/cm 31/2または841(kJ/m31/2より小さく、一層好ましくは約12.5(
cal/cm31/2または809(kJ/m31/2より小さいべきである。用い
られる極性溶媒の量は、本発明にとって決定的には重要でなく、そして所与の方
法に望まれる特定の金属濃度を有する反応媒質を提供するために十分な量である
ことが要求されるのみである。一般に、用いられる極性溶媒の量は、反応混合物
の総重量を基準として約5重量パーセントから約99重量パーセントまたはそれ
以上までの範囲であることができる。
【0081】 本発明において有用な例示の極性溶媒は、たとえば、プロピオニトリル、1,
3−ジオキソラン、3−メトキシプロピオニトリル、N−メチルピロリドン、N
,N−ジメチルホルムアミド、2−メチル−2−オキサゾリン、アジポニトリル
、アセトニトリル、イプシロンカプロラクトン、グルタロニトリル、3−メチル
−2−オキサゾリジノン、水、ジメチルスルホキシドおよびスルホランを包含す
る。例示の極性溶媒の溶解パラメーターを、下記の表に与える。
【0082】 表−例示の極性溶媒の溶解度パラメーター 極性溶媒 δ溶媒 δ溶媒 (cal/cm3)1/2 (kJ/m3)1/2 プロピオニトリル 10.73 694 1,3−ジオキソラン 11.33 733 3−メトキシプロピオニトリル 11.37 735 N−メチルピロリドン 11.57 748 N,N−ジメチルホルムアミド 11.76 761 2−メチル−2−オキサゾリン 12.00 776 アジポニトリル 12.05 779 アセトニトリル 12.21 790 ε−カプロラクトン 12.66 819 スルホラン 12.80 828 グルタロニトリル 13.10 847 ジメチルスルホキシド 13.10 847 3−メチル−2−オキサゾリジノン 13.33 862 水 23.53 1522
【0083】 本発明の所望の生成物は、非極性溶媒中での抽出および相分離により選択的に
回収されうる。上記に指摘されたように、非極性溶媒は反応中に極性溶媒と共に
存在してよく、あるいは反応生成物流体は反応後に非極性溶媒と接触されてもよ
い。所望の反応生成物は、好ましくは、反応生成物流体からの1種またはそれ以
上の反応体、金属−有機リン配位子錯体触媒および場合により存在する遊離有機
リン配位子のいずれの抽出も最小にされるかまたは排除されるように、適切な非
極性溶媒の使用により反応生成物流体から抽出される。特定の所望の生成物に依
存して、適当な非極性溶媒は、たとえば、アルカン、シクロアルカン、アルケン
、アルカジエン、アルデヒド、ケトン、エーテル、エステル、アミン、芳香族化
合物、シラン、シリコーン、二酸化炭素、等を包含する。不適当な非極性溶媒の
例は、フルオロカーボンおよびフッ素化炭化水素を包含する。これらは、それら
の高いコスト、環境汚染の危険性、および多相を形成する潜在性によって望まし
くない。
【0084】 1種またはそれ以上の異なる非極性溶媒の混合物は、所望される場合に用いら
れてよい。用いられる非極性溶媒の量は、本発明にとって決定的には重要でなく
、そして所与の方法で反応生成物流体から所望の生成物を抽出するのに十分な量
でありさえすればよい。一般に、用いられる非極性溶媒の量は、反応生成物流体
の総重量を基準として約5重量パーセントから約50重量パーセントまたはそれ
以上までの範囲であってよい。
【0085】 本発明において有用な例示の非極性溶媒は、たとえば、プロパン、2,2−ジ
メチルプロパン、ブタン、2,2−ジメチルブタン、ペンタン、イソプロピルエ
ーテル、ヘキサン、トリエチルアミン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、
イソブチルイソブチレート、トリブチルアミン、ウンデカン、2,2,4−トリ
メチルペンチルアセテート、イソブチルヘプチルケトン、ブタジエン、ジイソブ
チルケトン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソブチルベンゼン、n−ノニ
ルベンゼン、n−オクチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、p−キシレン、エチ
ルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、m−キシレン、トルエン、o−
キシレン、デセン、ドデセン、テトラデセンおよびヘプタデカナールを包含する
。本発明の目的で、1種以上の生成物は非極性反応溶媒として作用することがで
きる。例示の非極性溶媒の溶解度パラメーターを、下記の表に与える。
【0086】 表−例示の非極性溶媒の溶解度パラメーター 非極性溶媒 δ溶媒 δ溶媒 (cal/cm3)1/2 (kJ/m3)1/2 プロパン 5.76 373 2,2−ジメチルプロパン 6.10 395 ブタン 6.58 426 2,2−ジメチルブタン 6.69 433 ペンタン 7.02 454 イソプロピルエーテル 7.06 457 ヘキサン 7.27 470 トリエチルアミン 7.42 480 ヘプタン 7.50 485 オクタン 7.54 488 ノナン 7.64 494 デカン 7.72 499 イソブチルイソブチレート 7.74 501 トリブチルアミン 7.76 502 ウンデカン 7.80 505 2,2,4−トリメチルペンチルアセテート 7.93 513 イソブチルヘプチルケトン 7.95 514 ジイソブチルケトン 8.06 521 シクロペンタン 8.08 523 シクロヘキサン 8.19 530 n−ノニルベンゼン 8.49 549 n−オクチルベンゼン 8.56 554 n−ブチルベンゼン 8.57 554 p−キシレン 8.83 571 エチルベンゼン 8.84 572 1,3,5−トリメチルベンゼン 8.84 572 m−キシレン 8.88 574 トルエン 8.93 578 o−キシレン 9.06 586
【0087】 1種またはそれ以上の反応体、金属−有機リン配位子錯体触媒、場合により存
在する遊離有機リン配位子および極性溶媒を含む1つの相と、1種またはそれ以
上の生成物および非極性溶媒を含む少なくとも1つの他の相とを得るための抽出
は、平衡過程である。この抽出操作における非極性溶媒(または抽出溶液)と極
性溶媒または反応生成物流体の相対体積は、部分的には、用いられる溶媒中にお
ける1種またはそれ以上の反応体、金属−有機リン配位子錯体触媒、場合により
存在する遊離有機リン配位子および1種またはそれ以上の生成物の溶解度、並び
に抽出されるべき所望の生成物の量により決定される。たとえば、所望の生成物
が抽出される場合、抽出されるべき所望の生成物が非極性溶媒中において高い溶
解度を示しかつ反応生成物流体中に比較的低い濃度にて存在するならば、反応生
成物流体に対する比較的小さい体積比にて非極性溶媒を用いることにより、所望
の生成物を抽出することが可能である。上記に記載された極性および非極性溶媒
は、抽出溶媒として用いることができる。
【0088】 更に、所望の生成物の濃度が高くなるにつれて、反応生成物流体から所望の生
成物を抽出するために、反応生成物に対する極性溶媒の比率を増加することが通
常必要とされる。所望の生成物が非極性溶媒中において比較的低い溶解度を示す
場合、非極性溶媒または抽出溶液の相対体積は、増加されねばならない。一般に
、非極性溶媒または抽出溶液対反応生成物流体の体積比は、約20:1から約1
:20の範囲内で変えることができる。
【0089】 ある具体的態様において、本発明の方法により生成された生成物は、該生成物
を極性溶媒と混和しないようにするのに十分な無極性を有することができる。相
分離は分離帯域の前で自然に起こることがあり、あるいは温度もしくは圧力の変
化または添加剤、たとえば塩の添加または溶媒の蒸発またはそれらの組み合わせ
により誘発されることができる。相分離を誘発させるべき外部非極性溶媒の添加
は、本発明の或る方法については要求されないことがある。
【0090】 上記に記されたようなこと以外は、抽出温度に関して、特定の方法の反応温度
より高い温度を用いることに利点はなく、そしてプロセス反応温度より低い抽出
温度を用いることにより、望ましい結果を得ることができる。特定の方法に依存
して、抽出温度は、約−80℃またはそれ以下から約200℃またはそれ以上の
範囲であることができる。
【0091】 反応生成物流体を非極性溶媒と混合する時間、すなわち相分離前の時間は、2
つの相が平衡状態に達するまでの速度に依存する。一般に、かかる時間は、1分
またはそれ以下から1時間またはそれ以上の比較的長い時間にて変化できる。
【0092】 本発明の抽出方法は、部分的には、2つの別個の液相中に溶解された有機リン
配位子の平衡過程である。この抽出方法の効率は、次のとおり定義される有機リ
ン配位子の分配係数Kp1により測定できる。すなわち、
【0093】
【数7】
【0094】 1種またはそれ以上の所望の生成物が本発明の抽出方法により非極性相と極性
相の間で分配される場合、有機リン配位子のKp1値は、抽出方法の効率に依存
して約5より大きく、好ましくは約7.5より大きく、一層好ましくは約10よ
り大きいレベルに維持されることができる。このKp1値が高い場合、有機リン
配位子は、優先的に極性相中に分配する。Kp1において用いられる場合、有機
リン配位子の濃度は、遊離有機リン配位子および金属で錯化された有機リン配位
子の両方を含む。
【0095】 本発明の抽出方法は、また、部分的には、2つの別個の液相中に溶解された1
種またはそれ以上の生成物の平衡過程である。この抽出方法の効率は、次のとお
り定義される1種またはそれ以上の生成物の分配係数Kp2により測定できる。
すなわち、
【0096】
【数8】
【0097】 1種またはそれ以上の所望の生成物が本発明の抽出方法により非極性相と極性
相の間で分配される場合、生成物のKp2値は、抽出方法の効率に依存して約2
より小さく、好ましくは約1.5より小さく、一層好ましくは約1より小さいレ
ベルに維持できる。このKp2値が低い場合、生成物は、優先的に非極性相中に
分配される。
【0098】 本発明の抽出方法は更に、部分的には、2つの別個の液相中に溶解された1種
またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物の平衡過程である。この抽出方法の
効率は、次のとおり定義される1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
の分配係数Kp3により測定できる。すなわち、
【0099】
【数9】
【0100】 1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物が本発明の抽出方法により非
極性相と極性相の間で分配される場合、有機リン配位子分解生成物のKp3値は
、抽出方法の効率に依存して約2より小さく、好ましくは約1.5より小さく、
一層好ましくは約1より小さいレベルに維持できる。このKp3値が低い場合、
有機リン配位子分解生成物は、優先的に非極性相中に分配される。
【0101】 本発明の抽出方法はなお更に、部分的には、2つの別個の液相中に溶解された
1種またはそれ以上の反応副生成物の平衡過程である。この抽出方法の効率は、
次のとおり定義される1種またはそれ以上の反応副生成物の分配係数Kp4によ
り測定できる。すなわち、
【0102】
【数10】 1種またはそれ以上の反応副生成物が本発明の抽出方法により非極性相と極性
相の間で分配される場合、反応副生成物のKp4値は、抽出方法の効率に依存し
て約2より小さく、好ましくは約1.5より小さく、一層好ましくは約1より小
さいレベルに維持できる。このKp4値が低い場合、反応副生成物は、優先的に
非極性相中に分配される。
【0103】 本発明の抽出方法は、3つの分離基準が満たされるように行われる。これらの
3つの基準は、本明細書において抽出因子と称され、そして上記に定義された分
配係数の比率に基づいている。抽出因子により具体化された関係は、生成物に関
しての有機リン配位子についての極性相の選択性、有機リン配位子分解生成物に
関しての有機リン配位子についての極性相の選択性、および反応副生成物に関し
ての有機リン配位子についての極性相の選択性を含む。これらの3つの抽出因子
は、下記に述べられる。
【0104】 1種またはそれ以上の生成物に対する有機リン配位子についての極性相の選択
性を定める抽出因子は、次のような分配係数比である。すなわち、
【0105】
【数11】
【0106】 上記の比率についてのEf1値は、抽出方法の効率に依存して約2.5より大き
く、好ましくは約3.0より大きく、一層好ましくは約3.5より大きいレベル
に維持される。このEf1値が高い場合、抽出選択性は高い。
【0107】 1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する有機リン配位子につ
いての極性相の選択性を定める抽出因子は、次のような分配係数比である。すな
わち、
【0108】
【数12】
【0109】 上記の比率についてのEf2値は、抽出方法の効率に依存して約2.5より大
きく、好ましくは約3.0より大きく、一層好ましくは約3.5より大きいレベ
ルに維持される。このEf2値が高い場合、抽出選択性は高い。
【0110】 1種またはそれ以上の反応副生成物に対する有機リン配位子についての極性相
の選択性を定める抽出因子は、次のような分配係数比である。すなわち、
【0111】
【数13】
【0112】 上記の比率についてのEf3値は、抽出方法の効率に依存して約2.5より大
きく、好ましくは約3.0より大きく、一層好ましくは約3.5より大きいレベ
ルに維持される。このEf3値が高い場合、抽出選択性は高い。
【0113】 本発明の抽出方法は、1つまたはそれ以上の段階にて行われることができる。
抽出段階の正確な数は、資本経費と高い抽出効率および操作容易性の達成の間の
最良の妥協点、並びに抽出条件に対する出発物質および所望反応生成物の安定性
により左右される。また、本発明の抽出方法は、回分または連続様式にて行われ
得る。連続的に行われる場合、抽出は並流または向流態様にて行われてよく、あ
るいは分別向流抽出が用いられてよい。適当な分別向流抽出法は、本願と同一日
付で出願された同時係属米国特許出願シリアル番号(D−18040およびD−
18041)に開示されており、それらの開示を参照により本明細書に取り入れ
る。ある具体的態様において、反応帯域から分離帯域に供給される反応生成物流
体は、好ましくは、少なくとも5重量パーセント、好ましくは少なくとも10重
量パーセントの1種またはそれ以上の生成物を含有する。
【0114】 ある好ましい具体的態様において、反応生成物流体が反応帯域から分離帯域に
供給される時、反応生成物流体は最初に蒸発器もしくは蒸留塔または他の分離装
置を通過して、少なくともいくらかの生成物、反応副生成物および/または未反
応反応体が除去される。生成物、反応副生成物および/または未反応反応体が減
少された、生じた反応生成物流体の少なくとも一部は、次いで分別向流抽出器に
進む。分別向流抽出器の前の分離は、本質的にすべての生成物並びに過半量の反
応副生成物および未反応反応体を除去することができる。別の具体的態様におい
て、分別向流蒸発器の前の分離は過半量の反応副生成物および未反応反応体を除
去し、そして本質的にすべての生成物が分別向流抽出器に進む。反応生成物流体
は単一液相であることができ、あるいはそれは2つの部分的に混和可能な相を形
成することができる。反応生成物流体は、1種またはそれ以上の固相を含むこと
ができる。本発明の目的のために、分離帯域は、並列または直列の、1基または
それ以上の分別向流抽出器、1基またはそれ以上の蒸発器、1基またはそれ以上
の蒸留塔、1基またはそれ以上の他の分離装置およびそれらの許容される組み合
わせを包含するが、しかしそれらに限定されない。好ましくは、反応帯域におけ
る反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量の1種またはそれ以上
の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物および1種ま
たはそれ以上の生成物は分離帯域から除去され、それにより反応帯域における反
応生成物流体中における1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種
またはそれ以上の反応副生成物および1種またはそれ以上の生成物の量は予め決
められたレベルに維持される。蒸発器もしくは蒸留塔または他の分離装置による
中間分離を伴う具体的態様において、引き続く相分離は、液−液相分離、向流抽
出または分別向流抽出により行われてよい。
【0115】 本発明において用いてよい抽出器の例示のタイプは、たとえば、塔、遠心機、
ミキサーセトラーおよび種々雑多の装置を包含する。利用できる抽出器は、非撹
拌塔たとえばスプレー、バッフルトレーおよび充填、撹拌塔たとえば脈動、回転
撹拌および往復板、ミキサーセトラーたとえばポンプセトラー、スタティックミ
キサーセトラーおよび撹拌ミキサーセトラー、遠心抽出器、たとえばRobatel、L
uwesta、deLaval、Dorr Oliver、BirdおよびPodbielniakにより製造されたもの
、並びに種々雑多の抽出器、たとえば乳濁相接触器および中空繊維膜を包含する
。これらの装置の記載は、The Handbook of Solvent Extraction,Krieger Publ
ishing Company,フロリダ州マラバー,1991に見ることができ、その開示を
参照により本明細書に取り入れる。本発明において用いられる場合、これらの様
々なタイプの抽出器は、所望の抽出を遂行するためにいかなる組み合わせにても
組み合わせてもよい。
【0116】 抽出に続いて、本発明の所望の生成物は、有機リン配位子分解生成物および反
応副生成物と共に1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相が極性相から分離
される相分離により回収できる。相分離技法は、これまで慣用方法において用い
られるような技法に相当することができ、そして抽出器においてまたは別個の液
液分離装置において行える。適当な液−液分離装置は、コアレッサー、サイクロ
ンおよび遠心機を包含するが、しかしそれらに限定されない。液−液相分離装置
のために用いられる典型的装置は、The Handbook of Separation Process Techn
ology,ISBN 0−471−89558−X,John Wiley & Sons,Inc.,1
987に記載されており、その開示を参照により本明細書に取り入れる。抽出流
体(たとえば、非極性溶媒並びに1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成
物、1種またはそれ以上の反応副生成物および1種またはそれ以上の生成物)の
層が残存反応生成物流体の層から分離される相分離に続いて、所望の生成物は、
次いで、蒸留のような慣用方法により所望されない有機リン配位子分解生成物お
よび反応副生成物から分離できる。
【0117】 自由エネルギーの観点から、特定の溶媒中におけるリン含有配位子の溶解また
は混和性を達成するために、混合エンタルピーは、できる限り小さくあるべきで
ある。混合エンタルピー(ΔHm)は、ヒルデブランド方程式(1) ΔHm=ΦSΦLV(δ溶媒−δ配位子)2 (1) により、溶媒の溶解度パラメーター(δ溶媒)および配位子の溶解度パラメータ
ー(δ配位子)を用いて近似計算でき、ここでVは混合物の分子容、そしてΦS
およびΦLはそれぞれ溶媒および配位子の容積分率である。式(1)に基づくと
、配位子についての理想溶媒は配位子それ自体と同じ溶解度パラメーターを有し
、従ってΔHm=0である。しかしながら、各配位子について、該配位子につい
ての溶媒であるすべての液体を含むところの、その溶解度パラメーターから生じ
る特性範囲がある。一般に、配位子の溶解度パラメーターの2単位内にある溶解
度パラメーターを有する溶媒または溶媒配合物は、該配位子を溶解する。しかし
ながら、この値からの比較的大きい逸脱が、特に強い水素結合相互作用がある場
合、時には起こり得る。それ故、方程式(2) δ溶媒−δ配位子<2.0(cal/cm31/2 (2) は、ある液体が所与の配位子についての良溶媒であるかどうかを決定するために
半定量的に用いることができる。方程式(2)において、δ溶媒およびδ配位子
は、それぞれ溶媒および配位子の溶解度パラメーターを表す。
【0118】 本発明の目的のために、溶媒についての溶解度パラメーターは、方程式(3) δ溶媒=(ΔHV−RT)d/MW (3) から計算でき、ここでΔHVは蒸発熱であり、Rは気体定数であり、Tは絶対温
度であり、dは溶媒の密度であり、そしてMWは溶媒の分子量である。広く様々
な溶媒についての溶解度パラメーターが、K. L. Hoy,「蒸気圧データからの溶
解度パラメーターの新しい値」,Journal of Paint Technology,42(197
0),76により報告されている。
【0119】 リン含有化合物についての蒸発熱は、これらの化合物の多くが比較的高い温度
において分解するので、容易には測定できない。更に、多くのリン含有化合物は
室温において固体であるので、密度の測定は好都合でない。リン含有配位子につ
いての(cal/cm31/2の単位での溶解度パラメーターは、(1)K. L. Ho
y,「蒸気圧データからの溶解度パラメーターの新しい値」,Journal of Paint
Technology,42(1970),76および(2)L. Constantinou、R. Gani、
J. P. O'connell,「新しい基寄与法を用いての298Kにおける非中心因子お
よび液体分子容の概算」,Fluid Phase Equilibria,103(1995),11
により展開されたような基寄与理論からの方程式(4) δ配位子=(ΣFT+135.1)/(0.01211+ΣNi1i)1000 (4) を用いて計算できる。方程式(4)において、ΣFTは基モル引力定数のすべて
の和であり、そしてΣNi1iは一次液体分子容定数V1i(Ni回出現する)のす
べての和である。これらの方法は、T. E. Daubret、R. P. Danner、H. M. Sibul
およびC. C. Stebbins,「純化合物性質のDIPPRデータ編集」,Project 8
01,Sponsor Release,1995年7月,Design Institute for Physical Pro
perty Data,AIChE,ニューヨーク州ニューヨークに見られるトリフェニル
ホスフィンデータから導かれた(>P−)についての79.4(cal/cm3
1/2/モルの基モル引力定数および0.0124m3/kmolの一次液体分子
容定数を包含するよう拡張された。
【0120】 本発明の方法は回分または連続様式にて行われてよく、必要とされる場合、未
消費出発物質の再循環を行う。反応は直列または並列の複数の反応帯域において
行われてよく、あるいはそれは細長い管状帯域または一連のかかる帯域において
回分的にまたは連続的に行われてよい。たとえば、逆混合反応器が多段反応器と
直列にて用いられてよく、逆混合反応器が最初である。用いられる構造材料は反
応中に出発物質に対して不活性であるべきであり、また装置の構造は反応の温度
および圧力に耐えることができるべきである。反応の間にわたって反応帯域中に
回分的にまたは連続的に導入される出発物質または成分の量を導入および/また
は調節する手段は、特に出発物質の所望のモル比を維持するために、該方法にお
いて好都合に利用できる。諸反応工程は、出発物質の一方の他方への増分添加に
より行うことができる。また、諸反応工程は、出発物質の合同添加により混合で
きる。完全転化が所望されないかまたは得られない場合、出発物質は、場合によ
り、相分離により生成物から分離されてよく、そしてこれらの出発物質は次いで
反応帯域中に再循環されて戻されてよい。
【0121】 本発明の方法の終わりに(または中)、所望の生成物は、本発明の方法におい
て生成された反応混合物から回収できる。たとえば、連続式液状触媒再循環法に
おいて、反応帯域から除去された液状反応混合物の一部分(生成物、触媒、等を
含有する)は分離帯域に送られてよく、この分離帯域において、所望の生成物は
、液状反応混合物から相分離により抽出および分離されそして所望される場合に
更に精製されてよい。残存する触媒含有液状反応混合物は、次いで、所望される
場合に、他のいかなる物質、たとえば未反応反応体と同様に、生成物からの分離
後の液状反応混合物中に溶解された水素および一酸化炭素と一緒に、反応帯域に
再循環されて戻されてよい。
【0122】 該方法は、ガラスでライニングされたステンレス鋼または同様なタイプの反応
装置のいずれかにおいて行われてよい。反応帯域は、過度の温度変動を抑制する
ためにまたはいかなるあり得る「暴走」反応温度を防止するために、1基または
それ以上の内部および/または外部熱交換器を備えてよい。
【0123】 本発明の方法は、1つまたはそれ以上の反応工程および1つより多い反応性段
階にて行われてよい。反応工程および反応性段階の正確な数は、資本経費と高い
触媒選択性、活性、寿命および操作容易性の達成の間の最良の妥協点、並びに当
該出発物質の固有反応性および反応条件に対する出発物質および所望の反応生成
物の安定性により左右される。
【0124】 本発明の方法の最後(又はその方法の間)に、所望の生成物は本発明の方法で
生じた反応混合物から回収されることができる。例えば、連続液体触媒再循環法
においては、反応帯域から除去された液体反応混合物(生成物、触媒などを含む
)の一部を分離帯域に通過させることができ、そこで、所望の生成物は液体反応
混合物から相分離により抽出されそして分離され、そして所望ならばさらに精製
されることができる。残りの触媒含有液体反応混合物は、その後、所望ならば、
生成物からの分離の後に液体反応物中に溶解した水素および一酸化炭素とともに
、未反応反応体などのいかなる他の物質と同様に反応帯域に戻されてもよい。
【0125】 ある好ましい具体的態様において、ヒドロカルボニル化方法は、1種またはそ
れ以上の置換または未置換オレフィンを1種またはそれ以上の置換または未置換
アルコールに転化することを伴う。ある好ましい具体的態様において、ヒドロカ
ルボニル化方法は、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換アルカジエンを
1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換不飽和アルコールに転化することお
よび/または1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ペンテナールを1種も
しくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデヒドおよび/もしくはジ
オールに転化することを伴う。ヒドロカルボニル化方法は、1つまたはそれ以上
の工程または段階、好ましくは一工程法にて行われてよい。本明細書において用
いられる場合、用語「ヒドロカルボニル化」は、1種もしくはそれ以上の置換も
しくは未置換オレフィンを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換アルコー
ルに転化すること並びに/または1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ペ
ンテナールを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデヒド
および/もしくはジオールに転化することを伴うあらゆる許容されるヒドロカル
ボニル化方法を包含するよう意図されている。ある好ましい具体的態様において
、ヒドロカルボニル化方法は、金属−配位子錯体触媒、たとえば金属−有機リン
配位子錯体触媒および促進剤および場合により存在する遊離配位子の存在下で1
種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換アルカジエンたとえばブタジエンを一
酸化炭素および水素と反応させて、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換
不飽和アルコールたとえばペンテン−1−オールを生成させること、並びに/ま
たは金属−配位子錯体触媒、たとえば金属−有機リン配位子錯体触媒および促進
剤および場合により存在する遊離配位子の存在下で1種もしくはそれ以上の置換
もしくは未置換ペンテナールを一酸化炭素および水素と反応させて、1種もしく
はそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデヒド、たとえば6−ヒドロキ
シヘキサナールを生成させることを含む。アルコール生成物は、次いで、本発明
の分離技法に従って回収されうる。本発明において有用な好ましいヒドロカルボ
ニル化方法は、下記の米国特許第5,817,883号に開示されている。
【0126】 別の好ましい具体的態様において、還元的ヒドロホルミル化方法は、1種また
はそれ以上の置換または未置換オレフィンを1種またはそれ以上の置換または未
置換アルコールに転化することを伴う。ある好ましい具体的態様において、還元
的ヒドロホルミル化方法は、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換アルカ
ジエンを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換不飽和アルコールに転化す
ることおよび/または1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ペンテナール
を1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデヒドおよび/ま
たはジオールに転化することを伴う。還元的ヒドロホルミル化方法は、1つまた
はそれ以上の工程または段階、好ましくは一工程法にて行われてよい。本明細書
において用いられる場合、用語「還元的ヒドロホルミル化」は、1種もしくはそ
れ以上の置換もしくは未置換オレフィンを1種もしくはそれ以上の置換もしくは
未置換アルコールに転化することおよび/または1種もしくはそれ以上の置換も
しくは未置換ペンテナールを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロ
キシアルデヒドおよび/またはジオールに転化することを伴うあらゆる許容され
るヒドロホルミル化、水素化および異性化方法を包含するよう意図されているが
、しかしそれらに限定されない。ある好ましい具体的態様において、還元的ヒド
ロホルミル化方法は、金属−配位子錯体触媒、たとえば金属−有機リン配位子錯
体触媒および場合により遊離配位子の存在下で1種もしくはそれ以上の置換もし
くは未置換アルカジエンたとえばブタジエンを一酸化炭素および水素と反応させ
て、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換不飽和アルコール、たとえばペ
ンテン−1−オールを生成させること、および/または金属−配位子錯体触媒、
たとえば金属−有機リン配位子錯体触媒および場合により遊離配位子の存在下で
1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ペンテナールを一酸化炭素および水
素と反応させて、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデ
ヒド、たとえば6−ヒドロキシヘキサナールを生成させることを含む。アルコー
ル生成物は、次いで、本発明の分離技法に従って回収されてよい。本発明におい
て有用な好ましい還元的ヒドロホルミル化方法は、下記の米国特許第5,821
,389号に開示されている。
【0127】 更に別の好ましい具体的態様において、ヒドロホルミル化方法は、1種または
それ以上の置換または未置換オレフィンを1種またはそれ以上の置換または未置
換アルデヒドに転化することを伴う。ある好ましい具体的態様において、ヒドロ
ホルミル化方法は、1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換不飽和アルコー
ルを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ヒドロキシアルデヒドに転化す
ることおよび/または1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換不飽和エステ
ルを1種もしくはそれ以上の置換もしくは未置換ホルミルエステルに転化するこ
とを伴う。ヒドロホルミル化方法は、1つまたはそれ以上の工程または段階、好
ましくは一工程法にて行われてよい。本明細書において用いられる場合、用語「
ヒドロホルミル化」は、1種またはそれ以上の置換または未置換オレフィンを1
種またはそれ以上の置換または未置換アルデヒドに転化することを伴うあらゆる
許容されるヒドロホルミル化方法を包含するよう意図されている。ある好ましい
具体的態様において、ヒドロホルミル化方法は、金属−配位子錯体触媒、たとえ
ば金属−有機リン配位子錯体触媒および場合により遊離配位子の存在下で1種ま
たはそれ以上の置換または未置換アルコール、たとえばペンテン−1−オールを
一酸化炭素および水素と反応させて、1種またはそれ以上の置換または未置換ヒ
ドロキシアルデヒド、たとえば6−ヒドロキシアルデヒドを生成させることを含
む。アルデヒド生成物は、次いで、本発明の分離技法に従って回収できる。本発
明において有用な好ましいヒドロホルミル化方法は、米国特許第4,148,8
30号、第4,593,127号、第4,769,498号、第4,717,7
75号、第4,774,361号、第4,885,401号、第5,264,6
16号、第5,288,918号、第5,360,938号、第5,364,9
50号、第5,491,266号、第5,731,472号、第5,741,9
42号、第5,763,679号、第5,817,883号および第5,821
,389号に開示されており、それらの開示を参照により本明細書に取り入れる
。本発明において有用な他の好ましいヒドロホルミル化方法は、同時係属米国特
許出願シリアル番号(D−17977、D−17978およびD−17979)
に開示されており、それらの開示を参照により本明細書に取り入れる。
【0128】 本発明の方法により生成された生成物、たとえばアルデヒドは、更なる反応を
受けてそれらの所望の誘導体を与えることができる。かかる許容される誘導体化
反応は、当該技術において知られた慣用手順に従って行われてよい。例示的な誘
導体化反応は、たとえば、水素化、エステル化、エーテル化、アミノ化、アルキ
ル化、脱水素、還元、アシル化、縮合、カルボキシル化、カルボニル化、酸化、
環化、シリル化、等をそれらの許容される組み合わせを含めて包含する。本発明
は、これらの許容される誘導体化反応または生成物の許容される誘導体により決
して限定されるようには意図されていない。
【0129】 本発明の目的のために、用語「炭化水素」は、少なくとも1個の水素および1
個の炭素原子を有するあらゆる許容される化合物を包含するよう意図されている
。かかる許容される化合物は、また、1個またはそれ以上のヘテロ原子を有して
よい。広い観点において、許容される炭化水素は、非環状(ヘテロ原子を有する
または有しない)および環状、分岐状および非分岐状、炭素環式および複素環式
、芳香族および非芳香族有機化合物(置換されていてよくまたは未置換であって
よい)を包含する。
【0130】 本明細書において用いられる場合、用語「置換」は、別段指摘されていなけれ
ば、有機化合物のあらゆる許容される置換基を包含するよう意図されている。広
い観点において、許容される置換基は、有機化合物の非環状および環状、分岐状
および非分岐状、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族置換基を包含
する。例示の置換基は、たとえば、アルキル、アルキルオキシ、アリール、アリ
ールオキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アミノ、アミノアルキル、ハロ
ゲン、等(炭素の数は、1から約20個またはそれ以上、好ましくは1から約1
2個の範囲であることができる)を包含する。許容される置換基は、適切な有機
化合物について1個またはそれ以上であってよく、そして同じであってもまたは
異なっていてもよい。本発明は、有機化合物のこれらの許容される置換基により
決して限定されるようには意図されていない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ケーネル,ジェフリー スコット アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25526,ハリケーン,グレードウッド レ ーン 89 (72)発明者 トゥルチンスキー,マイケル レオ アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25314,チャールストン,ガルウェイ サ ークル 1104 (72)発明者 ミラー,デイビッド ジェームス アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25314,チャールストン,ドッグウッド ロード 1522 (72)発明者 モリソン,ドナルド リー アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25526,ハリケーン,バージニア アベニ ュ 2830 (72)発明者 フォリー,ポール アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25504−1106,バーバーズビル,キャンプ ビュー ドライブ 7 (72)発明者 ブライアント,デイビッド ロバート アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25309−2419,サウス チャールストン, シャディー ウェイ 1201 (72)発明者 フィリップス,アイリーン ガードナー アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25302,チャールストン,ペンシルベニア アベニュ 4801 (72)発明者 ローシュ,ブライアン マイケル アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25313,クロス レーン,モンテレー レ ーン 106 (72)発明者 ブリッグス,ジョン ロバート アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25314,チャールストン,ベッドフォード ロード 1522 (72)発明者 リー,メイ ミン アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25314,チャールストン,ハンプトン ロ ード 1593 (72)発明者 マハー,ジョン マイケル アメリカ合衆国,ウエストバージニア 25302,チャールストン,ハイランド ロ ード 1113 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC45 AD16 BA05 BA14 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA25 BA26 BA35 BA48 BA83 BB42 BB43 BD32 BD33 BD34 BD35 BD36 BD52 BD53 4H039 CA60 CA62 CL45

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以
    上の生成物、1種またはそれ以上の極性溶媒および1種またはそれ以上の非極性
    溶媒を含む連続的に発生される反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種また
    はそれ以上の生成物を分離する方法において、該方法が(1)該反応生成物流体
    を反応帯域から分離帯域に供給し、(2)該分離帯域における該反応生成物流体
    を混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機
    リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種ま
    たはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位
    子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の
    生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを得て、(3
    )該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量
    の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の
    反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し、そ
    れにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上
    の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1
    種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、(4)該1
    種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合に
    より存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む
    1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分
    離帯域に供給し、(5)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該
    1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該1
    種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そして(6)該1種またはそれ以上
    の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域
    および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそ
    れ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、次の
    分配係数比Ef1 【数1】 により表され、該分配係数Kp1は、抽出後の非極性相中の有機リン配位子の濃
    度に対する抽出後の極性相中の有機リン配位子の濃度の比率であり、該分配係数
    Kp2は、抽出後の非極性相中の生成物の濃度に対する抽出後の極性相中の生成
    物の濃度の比率であり、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii
    )該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子
    についての該極性相の選択性は、次の分配係数比Ef2 【数2】 により表され、該分配係数Kp1は、上記に定義されたとおりであり、該分配係
    数Kp3は、抽出後の非極性相中の有機リン配位子分解生成物の濃度に対する抽
    出後の極性相中の有機リン配位子分解生成物の濃度の比率であり、そして該Ef
    2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反
    応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、次の分配
    係数比Ef3 【数3】 により表され、該分配係数Kp1は、上記に定義されたとおりであり、該分配係
    数Kp4は、抽出後の非極性相中の反応副生成物の濃度に対する抽出後の極性相
    中の反応副生成物の濃度の比率であり、そして該Ef3は約2.5より大きい値
    である方法。
  2. 【請求項2】 1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以
    上の生成物および1種またはそれ以上の極性溶媒を含む連続的に発生される反応
    生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種また
    はそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を分離する方法
    において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離帯域に供給し、
    (2)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ以上の非極性溶媒
    と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機
    リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種ま
    たはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位
    子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の
    生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを得て、(3
    )該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量
    の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の
    反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し、そ
    れにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上
    の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1
    種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、(4)該1
    種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合に
    より存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む
    1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分
    離帯域に供給し、(5)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該
    1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該1
    種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そして(6)該1種またはそれ以上
    の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域
    および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそ
    れ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求
    項1において定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2
    .5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解
    生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1にお
    いて定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より
    大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対す
    る該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義され
    た分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値であ
    る方法。
  3. 【請求項3】 1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方法であって
    、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の極性
    溶媒および1種またはそれ以上の非極性溶媒の存在下で反応させて、1種または
    それ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在
    する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1
    種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物、該1種また
    はそれ以上の極性溶媒および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む反応生成
    物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分離帯域に供給し
    、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離により該1種
    またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合によ
    り存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む極
    性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ
    以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以
    上の非極性溶媒を含む非極性相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生成
    物流体中における形成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リ
    ン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種または
    それ以上の生成物を該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における該反
    応生成物流体中における該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該
    1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は
    予め決められたレベルに維持され、(5)該1種またはそれ以上の未反応反応体
    、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子
    および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を
    該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給し、(6)該1種ま
    たはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成
    物および該1種またはそれ以上の生成物を該1種またはそれ以上の非極性溶媒か
    ら回収し、そして(7)該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む1つまたはそ
    れ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給
    することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リ
    ン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数
    比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii
    )該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子
    についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef2
    により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii
    )該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該
    極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef3により表され
    、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法。
  4. 【請求項4】 1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方法であって
    、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および1種またはそれ以上の
    極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−
    有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、1種また
    はそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、
    該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む反
    応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分離帯域に
    供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ以上の非
    極性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金
    属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および
    該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそ
    れ以上の生成物および該1種またはそれ以上の非極性溶媒を含む非極性相とを得
    て、(4)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に
    等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそ
    れ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除
    去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種または
    それ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物お
    よび該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、(
    5)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、
    該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶
    媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/ま
    たは該分離帯域に供給し、(6)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生
    成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成
    物を該1種またはそれ以上の非極性溶媒から回収し、そして(7)該1種または
    それ以上の非極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該
    反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種
    またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性
    は、請求項1において定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef
    1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配
    位子分解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求
    項1において定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2
    .5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成
    物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において
    定義された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大き
    い値である方法。
  5. 【請求項5】 1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以
    上の生成物、1種またはそれ以上の第1極性溶媒および1種またはそれ以上の第
    2極性溶媒を含む連続的に発生される反応生成物流体から該1種またはそれ以上
    の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1
    種またはそれ以上の生成物を分離する方法において、該方法が(1)該反応生成
    物流体を反応帯域から分離帯域に供給し、(2)該分離帯域における該反応生成
    物流体を混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属
    −有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種
    またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含
    む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種または
    それ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相と
    を得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質
    的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種また
    はそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域か
    ら除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種ま
    たはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成
    物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され
    、そして(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子
    錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の
    第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つまたはそれ
    以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給す
    ることを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン
    配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比
    Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)
    該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子に
    ついての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef2に
    より表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)
    該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極
    性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef3により表され、
    そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法。
  6. 【請求項6】 1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以
    上の生成物および1種またはそれ以上の第1極性溶媒を含む連続的に発生される
    反応生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種
    またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を分離する
    方法において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離帯域に供給
    し、(2)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ以上の第2極
    性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属
    −有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種
    またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含
    む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種または
    それ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相と
    を得て、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質
    的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種また
    はそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域か
    ら除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種ま
    たはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成
    物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され
    、そして(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子
    錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の
    第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つまたはそれ
    以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給す
    ることを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン
    配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比
    Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)
    該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子に
    ついての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef2に
    より表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)
    該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極
    性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef3により表され、
    そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法。
  7. 【請求項7】 1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方法であって
    、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の第1
    極性溶媒および1種またはそれ以上の第2極性溶媒の存在下で反応させて、1種
    またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合によ
    り存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成
    物、1種またはそれ以上の反応副生成物、該1種またはそれ以上の生成物、該1
    種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を
    含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分離
    帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離
    により該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒
    、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の第1極性
    溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む極性相と、該1種または
    それ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物お
    よび該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相とを得て、(4)該反応帯域
    における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等しい量の該1種また
    はそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物
    および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去し、それにより該反
    応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそれ以上の有機リン配
    位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ
    以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、そして(5)該1種また
    はそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存
    在する遊離有機リン配位子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種
    またはそれ以上の第2極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯
    域から該反応帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i
    )該1種またはそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相
    の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef1により表され、そし
    て該Ef1は約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有
    機リン配位子分解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性
    は、請求項1において定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef
    2は約2.5より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反
    応副生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1
    において定義された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5
    より大きい値である方法。
  8. 【請求項8】 1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方法であって
    、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および1種またはそれ以上の
    第1極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上の未反応反応体、該金
    属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、1種
    またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成
    物、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以上の第1極性溶媒
    を含む反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分
    離帯域に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を1種またはそれ
    以上の第2極性溶媒と混合して、相分離により該1種またはそれ以上の未反応反
    応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配
    位子、該1種またはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2
    極性溶媒を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、
    該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含
    む非極性相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生成物流体中における形
    成速度に本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
    、該1種またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を
    、該分離帯域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中に
    おける該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以
    上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレ
    ベルに維持され、そして(5)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−
    有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、該1種ま
    たはそれ以上の第1極性溶媒および該1種またはそれ以上の第2極性溶媒を含む
    1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および/または該分
    離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上の生成物に対
    する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義さ
    れた分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5より大きい値で
    あり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物に対する該有
    機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配
    係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい値であり、そ
    して(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有機リン配位子
    についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配係数比Ef3
    により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法。
  9. 【請求項9】 1種またはそれ以上の未反応反応体、金属−有機リン配位子
    錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子、1種またはそれ以上の有機
    リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物、1種またはそれ以
    上の生成物および1種またはそれ以上の極性溶媒を含む連続的に発生される反応
    生成物流体から該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種また
    はそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を分離する方法
    において、該方法が(1)該反応生成物流体を反応帯域から分離帯域に供給し、
    (2)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離により該1種ま
    たはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該場合により
    存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む極性
    相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以
    上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性相とを得て
    、(3)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に本質的に等
    しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ
    以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯域から除去
    し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1種またはそ
    れ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副生成物およ
    び該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持され、そし
    て(4)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触
    媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極
    性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応帯域および
    /または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種またはそれ以上
    の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1に
    おいて定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は約2.5よ
    り大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物
    に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定
    義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5より大きい
    値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に対する該有
    機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義された分配
    係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値である方法
  10. 【請求項10】 1種またはそれ以上の生成物を生成させる連続方法であっ
    て、(1)反応帯域において1種またはそれ以上の反応体を金属−有機リン配位
    子錯体触媒、場合により存在する遊離有機リン配位子および1種またはそれ以上
    の極性溶媒の存在下で反応させて、1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属
    −有機リン配位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子、1種ま
    たはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、1種またはそれ以上の反応副生成物
    、該1種またはそれ以上の生成物および該1種またはそれ以上の極性溶媒を含む
    反応生成物流体を形成させ、(2)該反応生成物流体を該反応帯域から分離帯域
    に供給し、(3)該分離帯域における該反応生成物流体を混合して、相分離によ
    り該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配位子錯体触媒、該
    場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそれ以上の極性溶媒
    を含む極性相と、該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種ま
    たはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を含む非極性
    相とを得て、(4)該反応帯域における該反応生成物流体中における形成速度に
    本質的に等しい量の該1種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種
    またはそれ以上の反応副生成物および該1種またはそれ以上の生成物を該分離帯
    域から除去し、それにより該反応帯域における該反応生成物流体中における該1
    種またはそれ以上の有機リン配位子分解生成物、該1種またはそれ以上の反応副
    生成物および該1種またはそれ以上の生成物の量は予め決められたレベルに維持
    され、そして(5)該1種またはそれ以上の未反応反応体、該金属−有機リン配
    位子錯体触媒、該場合により存在する遊離有機リン配位子および該1種またはそ
    れ以上の極性溶媒を含む1つまたはそれ以上の再循環流を該分離帯域から該反応
    帯域および/または該分離帯域に供給することを含み、しかも(i)該1種また
    はそれ以上の生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、
    請求項1において定義された分配係数比Ef1により表され、そして該Ef1は
    約2.5より大きい値であり、(ii)該1種またはそれ以上の有機リン配位子
    分解生成物に対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1
    において定義された分配係数比Ef2により表され、そして該Ef2は約2.5
    より大きい値であり、そして(iii)該1種またはそれ以上の反応副生成物に
    対する該有機リン配位子についての該極性相の選択性は、請求項1において定義
    された分配係数比Ef3により表され、そして該Ef3は約2.5より大きい値
    である方法。
  11. 【請求項11】 Ef1が約3.0より大きい値であり、Ef2が約3.0
    より大きい値であり、そしてEf3が約3.0より大きい値である、請求項1に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 ヒドロホルミル化、ヒドロアシル化(分子内および分子間
    )、ヒドロシアノ化、ヒドロアミド化、ヒドロエステル化、アミノリシス、アル
    コーリシス、ヒドロカルボニル化、還元的ヒドロホルミル化、水素化、オレフィ
    ンオリゴマー化、ヒドロキシカルボニル化、カルボニル化、異性化または移動水
    素化方法を含む、請求項3に記載の方法。
  13. 【請求項13】 1種またはそれ以上の極性溶媒が、ニトリル、ラクトン、
    アルカノール、環状アセタール、水、ピロリドン、ホルムアミド、スルホキシド
    およびそれらの混合物から選択され、そして1種またはそれ以上の非極性溶媒が
    、アルカン、シクロアルカン、アルケン、アルカジエン、アルデヒド、ケトン、
    エーテル、エステル、アミン、芳香族化合物、シラン、シリコーン、二酸化炭素
    およびそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 1種またはそれ以上の極性溶媒が、プロピオニトリル、1
    ,3−ジオキソラン、3−メトキシプロピオニトリル、1−メチル−2−ピロリ
    ジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、2−メチル−2−オキサゾリン、アジ
    ポニトリル、アセトニトリル、イプシロンカプロラクトン、水、グルタロニトリ
    ル、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホランお
    よびそれらの混合物から選択され、そして1種またはそれ以上の非極性溶媒が、
    プロパン、2,2−ジメチルプロパン、ブタン、2,2−ジメチルブタン、ペン
    タン、イソプロピルエーテル、ヘキサン、トリエチルアミン、ヘプタン、オクタ
    ン、ノナン、デカン、イソブチルイソブチレート、トリブチルアミン、ウンデカ
    ン、2,2,4−トリメチルペンチルアセテート、イソブチルヘプチルケトン、
    ジイソブチルケトン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソブチルベンゼン、
    n−ノニルベンゼン、n−オクチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、p−キシレ
    ン、エチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、m−キシレン、トルエ
    ン、o−キシレン、デセン、ドデセン、テトラデセン、ブタジエン、ヘプタデカ
    ナールおよびそれらの混合物から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 金属−有機リン配位子錯体触媒が、下記式により表される
    有機リン配位子すなわち (i)式 【化1】 〔ここで、R1は、同じまたは異なりそして1個から24個の炭素原子またはそ
    れ以上を含有する置換または未置換一価炭化水素基を表す〕 により表されるトリオルガノホスフィン配位子、 (ii)式 【化2】 〔ここで、R3は、4から40個の炭素原子またはそれ以上を含有する置換また
    は未置換三価炭化水素基を表す〕 により表されるモノオルガノホスファイト、 (iii)式 【化3】 〔ここで、R4は、4から40個の炭素原子またはそれ以上を含有する置換また
    は未置換二価炭化水素基を表し、そしてWは、1から18個の炭素原子またはそ
    れ以上を含有する置換または未置換一価炭化水素基を表す〕 により表されるジオルガノホスファイト、 (iv)式 【化4】 〔ここで、各R8は、同じまたは異なりそして置換または未置換一価炭化水素基
    を表す〕 により表されるトリオルガノホスファイト、および (v)式 【化5】 〔ここで、X1は、2から40個の炭素原子を含有する置換または未置換n価炭
    化水素架橋基を表し、各R9は、同じまたは異なりそして4から40個の炭素原
    子を含有する二価炭化水素基を表し、各R10は、同じまたは異なりそして1から
    24個の炭素原子を含有する置換または未置換一価炭化水素基を表し、aおよび
    bは、同じまたは異なってよくそして各々0ないし6の値を有し、但しa+bの
    和が2ないし6でありかつnがa+bに等しいことを条件とする〕 により表されるところの、2個またはそれ以上の第3級(三価)リン原子を含有
    するオルガノポリホスファイトで錯化されたロジウムを含む、請求項1に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 分離帯域が、並列または直列の、1基もしくはそれ以上の
    蒸発器、1基もしくはそれ以上の蒸留塔、1基もしくはそれ以上の分別向流抽出
    器またはそれらの許容されうる組み合わせを含む、請求項3に記載の方法。
  17. 【請求項17】 反応生成物流体が最初に蒸発器または蒸留塔を通過して、
    少なくともいくらかの生成物、反応副生成物および/または未反応反応体が除去
    され、そして生成物、反応副生成物および/または未反応反応体が減少された、
    生じた反応生成物流体は次いで分別向流抽出器に進む、請求項16に記載の方法
  18. 【請求項18】 反応生成物流体が最初に蒸発器または蒸留塔を通過して、
    少なくともいくらかの反応副生成物および/または未反応反応体が除去され、そ
    して反応副生成物および/または未反応反応体が減少された、生じた反応生成物
    流体は次いで分別向流抽出器に進む、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 1種またはそれ以上の生成物を含む反応混合物において、
    該反応混合物が請求項3に記載の方法により製造される反応混合物。
  20. 【請求項20】 1種またはそれ以上の生成物を誘導体化することを更に含
    み、しかも誘導体化反応が水素化、エステル化、エーテル化、アミノ化、アルキ
    ル化、脱水素、還元、アシル化、縮合、カルボキシル化、カルボニル化、酸化、
    環化、還元的アミノ化、シリル化、加水分解、重合、共重合およびそれらの許容
    されうる組み合わせを含む、請求項3に記載の方法。
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