JP2003526589A - 廃棄酸の回収 - Google Patents

廃棄酸の回収

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JP2003526589A JP2000541095A JP2000541095A JP2003526589A JP 2003526589 A JP2003526589 A JP 2003526589A JP 2000541095 A JP2000541095 A JP 2000541095A JP 2000541095 A JP2000541095 A JP 2000541095A JP 2003526589 A JP2003526589 A JP 2003526589A
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エリエ キアス,
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Abstract

(57)【要約】 例えば、硫酸溶液をその凝固点又はその近傍まで冷却して固相と液相とのスラリーを形成することによる、硫酸溶液を精製するための方法。このスラリーは、酸に富む領域と酸の乏しい領域とを有する。酸に富む領域を酸の乏しい領域から密度に基づいて分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 1997年3月31日出願の前米国特許出願第08/831,337号の開示
は参考文献として、本明細書に援用される。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、硫酸溶液の精製方法に関し、特に、硫酸水溶液をその凝
固点又はその近傍まで冷却し、かつ生じた酸に富む領域を酸の乏しい領域から分
離することによる硫酸水溶液を精製する凍結濃縮法に関する。
【0003】
【従来の技術】
使用済み産業プロセス廃水、特に酸含有廃水の処理及び処分は多くの産業にお
いて長期間存在し続けている問題である。使用済みの酸流としても知られる酸含
有廃水は多くの製造及び精製プロセスの副産物である。高沸し続ける処分経費及
び「有害な」廃棄物の処分に関連する多くの環境問題が、酸含有廃水を処理する
必要性を強調している。例えば、多くの地方自治体は、産業廃水発生事業体が伝
統的な中和及び埋め立ての慣行に頼らない代替処理方法を探し求めるよう奨励す
るように図る法案を制定している。新たな処理方法を求める圧力は、使用済み産
業廃水、特に酸含有廃水を扱うことができる埋め立て空間の量が減少することに
よっても高められている。
【0004】 硫酸は、明らかに、工業化学において最も広く用いられている化学薬品の1つ
である。毎年、米国における硫酸の製造は4800万トンを超える。硫酸は、例
えば、エッチング・プロセス、電気メッキプロセス、電池の酸、肥料、炭化水素
精製アルキル化のような触媒に加えて、化学合成用の試薬において用いられる。
そのような用途から、1/3、すなわち、1年当たり1600万トンまでの硫酸
を酸含有水として処分しなければならない。現在の処分方法は、この要求を満た
すには不適切であり、費用のかかる技術を含み、及び/又は処分すべきさらなる
廃棄物を生じる。
【0005】 廃棄産物から硫酸を回収する必要がある産業の例は石油工業である。世界的規
模の経済発展は、石油エネルギー製品、特にイオクタン・ガソリンの需要を増加
させている。特に高いオクタン価を有することが知られる石油誘導化合物のクラ
スは、約6ないし12個の炭素原子を有する分岐鎖パラフィンである。不幸なこ
とに、粗製石油中の天然のC6-12パラフィンの量は限られており、高オクタン配
合物に対する増大する需要には不十分である。したがって、石油工業は、既存の
物質からの分岐鎖パラフィンの合成を補助してそのような高オクタン価物質の天
然に存在する供給を補足するのに硫酸触媒に頼っている。硫酸触媒は、様々な精
製プロセスから誘導される、短鎖オレフィンを有する短鎖イソパラフィンのアル
キル化を補助する。硫酸アルキル化のより詳細な考察は、L.F.Albrig
htら、”Alkylation of Isobutane with C4
Olefines,” 27 Ind.Eng.Chem.Res.,381
−397,(1988)に記載されており、これは参考文献としてその全体が本
明細書に援用される。不幸なことに、L.F.Albrightらによって記述
されるように、用いられる硫酸が新鮮であるか、又は比較的純粋な硫酸でなけれ
ばならないため、このアルキル化プロセスを触媒するには大容積の硫酸触媒が必
要である。したがって、この炭化水素アルキル化プロセスは硫酸を含む大量の廃
棄産物を生成し、それに対する処分経費が増大し続ける。
【0006】 中和が最も一般的な硫酸の廃棄方法である。硫酸を中和するため、流れが全体
的に中和されるまで、様々な塩基が硫酸廃水流に添加される。このプロセスの考
慮すべき欠点は1トンの酸毎に4トンの塩基が一般に必要となることである。し
たがって、1トンの硫酸毎に、中和処分技術は、一般には埋め立て処理を必要と
する5トンの廃棄物を生成する。
【0007】 逆浸透法も硫酸の処理又は処分に用いられている。逆浸透法では、流れの酸含
量が残りの流れを通常の手段で処分することができるレベルに減少するまで、硫
酸を経費のかかる濾過システムに通す。これは高価な濾過システムを必要とし、
このシステムは一般に構築及び維持が困難である。さらに、現在の逆浸透濾過シ
ステムは小容積の流れの処理のみに有効である。
【0008】 蒸発が硫酸含有廃棄物を処理する別の可能性のある処分方法を代表する。しか
しながら、硫酸水溶液から水を消失又は除去するにはかなりのエネルギーを投入
することが必要となり、したがって、経費がかさむ。
【0009】 焼却も廃棄硫酸の処分に用いることができる。蒸発と同様に焼却は高価ではな
いが、酸性雨の発生につながることがある。酸性雨の可能性は焼却を環境的に許
容し得ないものとする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
現在の処分方法における限界の結果として、廃棄硫酸を処理及び/又は処分す
る費用効果のある、環境的に思慮深い方法に対する必要性が存在する。埋め立て
地への最終的な処分を必要とする硫酸含有廃棄物の量を減少させるさらなる必要
性が存在する。この必要性に対する好ましい解答は、使用済み硫酸流を再使用で
きるように再生することである。硫酸の再利用もその解答であり、埋め立て処分
に対する必要性を減少させる。多くの硫酸再利用法が過去から現在までに提唱さ
れている(例えば、米国特許第4,163,047号、第4,954,322号
、第5,275,701号及び第5,228,885号を参照)が、使用済みの
硫酸流を再利用する商業的に実現可能な方法は存在していない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、産業硫酸水溶液を精製して再使用可能な酸製品を生成する費用効果
のある、環境的に思慮深い方法を提供することにより、硫酸の処分から生じる問
題に解答を与える。本発明の方法は、産業プロセスにおいて用いられ、又は産業
プロセス、例えば、炭化水素アルキル化精製プロセスの副生物もしくは廃棄物と
して形成される硫酸の水溶液に特に有用である。硫酸水溶液を精製することによ
り、本発明は硫酸を消費するために再利用し、処分を必要とする硫酸廃棄物の量
を減少させる。
【0012】 より具体的には、本発明は、硫酸水溶液をその凝固点又はその近傍まで冷却し
て固相及び液相のスラリーを形成する凍結結晶化法を用いることにより、硫酸水
溶液を精製又は濃縮する方法を提供する。この冷却されたスラリー混合物は酸に
富む領域及び酸の乏しい領域を含み、これらは次に密度に基づいて分離される。
硫酸水溶液中の硫酸の濃度は、典型的には、10〜95重量%の範囲である。ま
た、硫酸水溶液は硫酸以外の酸、例えば、硝酸及び塩酸を含んでいてもよい。硫
酸水溶液を精製することにより、その溶液に含まれる不純物を除去することがで
き、かつ硫酸の濃度を再利用及び再使用に十分なレベルまで高めることができる
【0013】 前記精製方法を実施するための様々なプロセス及び装置が考えられるが、本譲
受人の米国特許第5,394,706号に開示される凍結濃縮装置が好ましい。
硫酸水溶液の冷却は通常の熱交換で生じ得る。本発明の一実施の形態では、酸に
富む領域を酸の乏しい領域から密度に基づいて密度カラム内で分離する。本発明
の別の実施の形態においては、冷却したスラリーを遠心して酸に富む領域を酸の
乏しい領域から分離することによってこの分離を行う。さらなる実施の形態にお
いては、この分離工程は、固相−液相スラリーを密度カラム及び遠心分離の組み
合わせを通して連続的に供給し、かつ酸に富む領域を酸の乏しい領域から密度に
基づいて分離することを含む。本発明の別の実施の形態は、精製するためにこの
方法を適用する硫酸水溶液を予冷するのに、冷却され、分離された酸に富む領域
及び/又は酸の乏しい領域を用いる。本発明の方法は連続プロセスであってもバ
ッチプロセスであってもよい。連続プロセスにおいては、精製しようとする溶液
の硫酸濃度を制御するため、分離された酸に富む領域又は分離された酸の乏しい
領域の一部を最初の硫酸水溶液と混合することができる。
【0014】 本発明の他の利点及び特徴は以下に示される発明の詳細な説明を考慮すること
で明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は大きな工業的規模の硫酸水溶液の精製について商業的に実行可能な方
法を提供する。その方法は、前述のような不純物を有するいかなる硫酸水溶液で
も使用できるが、アルキル化などの炭化水素精製のような産業プロセスから出る
硫酸水溶液に特に有用である。そのような溶液は硫酸だけでなく、有機不純物ま
たは廃棄物のような特定のプロセスからの他の副産物も含んでいる。本発明の方
法によりその不純物を取り除いて硫酸水溶液を精製し、それを同じプロセス或い
は別のプロセスで再利用することができる。硫酸水溶液を精製するために、該方
法は硫酸水溶液を凝固点またはその近傍まで冷却して、固相と液相とのスラリー
を生成させる。その冷却された混合物は、酸に富む領域と酸の乏しい領域とを含
んでいる。該方法は、その酸の乏しい領域から酸に富む領域を密度の違いに基づ
いて分離する。
【0016】 本発明は、2成分の混合物−水に溶けた硫酸の固相と液相の関係を利用してい
る。硫酸のような溶質を水のような他の物質に溶解すると、その液体組成物が固
体になる温度は、温度だけでなくその系の濃度にも左右される。この関係を、化
合物AおよびBの二成分溶液の混合物に関する典型的な相図を示す図1のような
相図を使って描写することができる。その相図は、1つの成分の重量パーセント
である横軸と温度の縦軸から成っている。固相と液相の関係についての通常の型
は、「共融点」と呼ばれる点まで濃度が上昇するにつれて温度が下がることを示
す曲線によって描写される。共融点より高い濃度では、その曲線は濃度の上昇と
共に温度が上がる。この曲線を「飽和曲線」と呼ぶ。言い換えれば、その曲線は
、所定の温度における飽和溶液についてAの最も高い濃度を表している。温度が
変化すると、例えば、その飽和曲線を押し下げると濃度が変化する。
【0017】 図1の固−液相図では、Mは純粋なBの融点であり、Pは純粋なAの融点であ
る。曲線MFHUおよびPDUは、溶液中の成分BおよびAそれぞれの溶解度を
表している。例えば、点Eの溶液は、もし冷却すると、Bを沈殿させ、その溶液
はAが多くなる。点Gでは、その液と固体Aが点PおよびGに対応する温度で平
衡状態にある。温度が点Pより下に低くなると、さらにBが沈殿する(点Iとし
て表されている)が、一方、液組成物中の成分Aの濃度分率または重量分率は徐
々に増加する。その様子は、その図の上で曲線FHUに沿って点Hから点Uに向
かって動くことによって表される。その点Uは、AとBの混合物の共融点を表す
。もし温度を更にUに対応する点まで下げると、その残っている液は共融混合物
であり、さらにどれだけ冷却しても、AとBの混合物は濃度変化せずに完全に凝
固するという結果になる。この固体は共融固体と呼ばれる。同様に、もしその溶
液が最初Cにあり、そしてDまで冷却されたなら、その固体が沈殿するのはAで
あろう。この条件で更に冷却すると、共融点Uに達するまで、純粋なAという結
果になることになる。
【0018】 図1の相図によって示されているように、飽和溶液は、冷却されると、その溶
液が共融点に向かって濃度が変化するにしたがって、優先的に1つの成分、その
溶質を沈殿させる。一般に、その成分は結晶としてその純粋な形で沈殿する。結
晶が形成されると、結晶は元の溶液に存在する他の不純物を排除する。そういう
わけで、その結晶を集めると、純粋な生成物を得ることができる。本発明のよう
な凍結濃縮システムおよび方法はこの原理を利用して機能する。
【0019】 簡単な二成分系では、部分的に凝固している液体の組成物が共融組成物のどち
らかの側にあるとき、固相は、理論的には、少しも溶媒を含んでいない。実際に
、この状態を達成することは非常に困難であり、容積混在物であるため、固相A
がBを含むことが多い。また、純度の極めて高い領域では固体の溶解度はわずか
であるかもしれない。
【0020】 図2の固−液相図によって示されているように、硫酸水溶液は、図1に示され
ているような簡単な二成分系とはかなり異なる。硫酸は、三酸化硫黄(SO3
と水(H2O)との反応の不揮発性生成物である。慣習によって、三酸化硫黄と
水の混合物は硫酸のパーセントとして表される。硫酸水溶液はいくつかの共融点
を形成し、複雑な相図を示す。これは、少なくとも部分的には、水と水和物を生
成する硫酸の能力によるものである。例えば、硫酸は水と、一水和物H2SO4
2O、二水和物H2SO4・2H2O、三水和物H2SO4・3H2O、および四水
和物H2SO4・4H2Oを生成することができる。0重量%ないし38重量%ま
での硫酸濃度の凝固点は華氏32度ないし100度まで変化する。硫酸濃度が約
38重量%ないし74重量%の間で変化する場合は、凝固点は華氏−20度より
下である。面白いことには、硫酸濃度が約74重量%ないし94重量%までの範
囲である場合の凝固点は、華氏約−32度という低い点ないし華氏約48度とい
う高い点まで変化する。約94重量%ないし100重量%の硫酸濃度の領域では
、凝固点温度は華氏約−32度ないし約50度の範囲である。
【0021】 本発明の方法は、硫酸水溶液を精製するために、議論したばかりのような原則
を適用する。その方法は、硫酸水溶液をその凝固点またはその近傍まで冷却して
、酸に富む領域と酸の乏しい領域とを有する固体−液体スラリーを作成する。そ
れから、その酸に富む領域と酸の乏しい領域とを密度を基にして分離することが
できる。酸に富む領域は、一般に、酸の乏しい領域よりも高い密度を持っている
【0022】 硫酸水溶液を精製する本発明の方法は、いかなる硫酸水溶液に使用してもよい
。特に興味があるのは、約10ないし95重量%、好ましくは約20ないし95
重量%、そして最も好ましくは約74ないし95重量%までの範囲の硫酸水溶液
の濃度である。その溶液は、硫酸溶液と組み合わせて、硝酸或いは塩酸のような
他の酸を含んでいてもよい。そのような混合酸溶液は、しばしば産業プロセスで
使用され、或いは副産物として生成される。硫酸と組み合わせて他の酸が存在す
る場合は、その組み合わせた酸の総濃度が、一般に、約10ないし50重量%、
より好ましくは約10ないし40重量%、そして最も好ましくは10ないし30
%重量までの範囲であろう。
【0023】 硫酸水溶液は、その溶液そのものを生じるプロセスに起因する不純物を含んで
いる可能性もある。もしもその硫酸水溶液が酸の混合溶液である場合は、本発明
の目的とする不純物は、水、硫酸または硫酸水和物、或いは他の酸以外の化合物
と限定されている。代表的な不純物としては、有機物、有機金属化合物、そして
金属塩および金属酸化物を含む金属が挙げられる。可能性のある有機不純物の中
には、例えば、反応の副産物、揮発性有機化合物(VOC's)、石油化合物な
どの油および他の炭化水素類、界面活性剤、樹脂、およびプラスチック残分など
がある。代表的な金属不純物には、ナトリウム、リチウム、および鉄、銅、鉛、
クロムのような重金属などが含まれる。本発明の方法を実施することによって、
その水溶液に含まれているそのような不純物が除去され、硫酸水溶液が精製され
る。本発明の方法は、酸の乏しい領域から酸に富む領域を分離するので、その方
法は、硫酸水溶液生成物中の硫酸濃度を高くするためにも好都合かもしれない。
本発明の方法を使用して、酸に富む領域、例えば、15%までの領域を回収する
ことにより、硫酸濃度を高くする、すなわち濃縮することができる。本発明の代
表的な方法は、0.01〜10%の量で硫酸濃度を濃縮する。
【0024】 本発明の方法によって精製できる好ましい硫酸水溶液の例は、硫酸と石油炭化
水素の精製工程またはアルキル化プロセスから生じるような有機不純物とを含ん
でいる水性廃棄物流である。一般に、その水性廃棄物流は、約74〜90重量%
の硫酸、6〜16重量%の有機不純物および4〜10重量%の水を含んでいる。
好ましい実施の形態では、その水性廃棄物流は、有機廃棄物が炭化水素類と他の
揮発性有機化合物との混合物を含んでいる、硫酸が触媒となる炭化水素のアルキ
ル化プロセスから回収される廃棄物である。一般に、約74ないし約90重量%
の硫酸を含んでいる有機廃棄生成物の凝固点は華氏約10度ないし50度まで変
化する。
【0025】 従って、本発明の好ましい方法は、硫酸とある有機不純物を含有する水性廃棄
物流から硫酸を回収することを包含している。この方法は、水性廃棄物流をその
凝固点またはそれに近い温度まで冷却して、固形の硫酸に富む相と有機不純物を
含む液相とのスラリーを生成する工程と、固形の硫酸に富む相と有機不純物の液
相とを密度を基準に分離する工程とを含んでいる。次いで、分離された硫酸固相
をある温度(例えば、周囲温度)まで温めて精製した硫酸溶液を生じさせること
ができる。
【0026】 さて、本発明の方法を、図3で模式的に示されているような本発明の硫酸水溶
液精製システムを参照することによって記述する。そのシステムを操作するのに
必要かもしれないが、本発明の原理を説明するのに必要ではないポンプ、バルブ
等のような付属設備を示してはいないし、明確にするために記述してもいない。
そのような付属設備は、もちろん、本発明を実施するための方法および装置と組
み合わせて使用されるということは、当業者によって理解されるだろう。
【0027】 本発明では、硫酸水溶液は、その凝固点またはそれに近い温度まで冷却されて
、固体−液体スラリーを生成する。その冷却工程では、硫酸水溶液が、例えば導
管10によって適当な熱交換器14に送り込まれることが必要である。硫酸溶液
は、熱交換器14に入る前には、固形物がないのが好ましい。熱交換器14の内
部で、硫酸溶液は、その硫酸溶液の一部が固相を生成するほど冷却される。その
ような固相を生成するためには、硫酸溶液はその凝固点またはそれに近い点まで
冷却される。しかしながら、その硫酸水溶液の一部だけが冷却されて固体結晶物
質、以下固相と呼ぶ、を生成するので注意しなければならない。上述のように、
生成すると、固相は溶解している有機不純物および無機不純物を排除するだろう
【0028】 熱交換器14の中に生成した固相は、固体−液体スラリーが酸に富む領域と酸
の乏しい領域を有するように生成するまで、その液相と接触したままである。酸
に富む領域は、密度を基準に分離して、残っている固−液相よりも高い硫酸含有
量を持っている領域を生成する固体−液体スラリーの一部と定義される。最初の
硫酸水溶液の硫酸濃度により、酸に富む領域は固相または液相のいずれかである
。同様に、最初の硫酸濃度次第で、酸の乏しい領域は固相または液相のいずれか
である。典型的には、固相は硫酸を単独でまたは水和物の形で含み、酸に富む領
域であるだろう。その酸に富む領域は、スラリーの密度が高い部分でもある。
【0029】 本発明で使用するのに特に好ましい熱交換器14は、本譲受人の米国特許第5
,394,706号によって記述されている擦面凍結晶析装置であり、その開示
を参考文献として本明細書に援用する。この特許の擦面晶析装置は、経済的およ
びエネルギー効率のよい方法で氷晶を製造し、除去し、そしてポンプで送り込む
。その晶析装置の本体は、外殻、供給側すなわち生成物注入側の管板、スラリー
放出側の管板、および殻の内部に配置されそして管板で支えられた端を有する多
数の管で作られている。その多数の管の内面は磨かれていて、氷くずおよびスラ
リーの流れを容易にする。一方の端で軸に接続し、他方の端でスクラッパーに接
続しているロッドは各管内部で軸方向に位置している。そのスクラッパーは、管
を通る氷晶の流れが妨害されないように設計されている。その軸は、従来の駆動
モータ、ピストン、または前後に動くすなわち相反する動きを軸、ロッドおよび
スクラッパーに与える他の機構に接続されている。
【0030】 供給側の流れをその凝固点またはその近傍まで冷却できるいかなる熱交換器で
も、本発明の方法で使用することができる。その熱交換器には、硫酸水溶液の一
部が凝固して固相を形成するほどの温度および流速で、適当な冷媒を供給する。
その冷媒の望ましい温度は、硫酸水溶液流の性質と濃度によって決まるけれど、
一般に、冷媒の温度は華氏約−40度以上、好ましくは華氏約−30度以上であ
ろう。
【0031】 その熱交換器を冷却するのに、従来のどの冷凍手段15を使うこともできる。
熱交換器用のそんな一つの冷凍手段は、米国特許第5,394,706号で開示
されているような、その熱交換器の殻の内部に配置された一連の束ねられた管の
間を通るブライン溶液である。しかしながら、たとえいかなる特殊な種類の熱交
換器や冷媒が使用されても、熱交換器の温度条件は硫酸水溶液流の濃度とその対
応する凝固点によって決まる。例えば、約74ないし約90重量%の硫酸を含む
、有機不純物を含んでいる水性廃棄流の凝固点は華氏約10度ないし50度まで
変化するだろう。
【0032】 結晶化プロセスを適切に制御するために、熱交換器14は、その冷却プロセス
を監視し、制御できる装置を含むのが好ましいだろう。従って、熱交換器は、晶
析装置の前後の差動温度計、および圧力測定装置を含むことができる。冷却プロ
セスを適切に監視することによって、晶析装置の内容物が完全に凝固するのを防
ぐために熱交換器を流れる冷媒を変化させることができる。万一硫酸供給側の流
れが完全に凝固した場合、熱交換器を止めて解凍すべきである。
【0033】 硫酸水溶液を冷却する別の方法は、その溶液中に一つまたはそれ以上の冷媒の
直接注入によるものである。しかしながら、この冷却方法は、後段で、例えば蒸
発によって冷媒を除去する必要があるので、好ましくない。多段フラッシュ蒸発
器中で溶液をその三重点まで冷却することも使える。しかしながら、その三重点
での作業は、溶液をその三重点に維持することに固有の困難があるので、一般的
に、好ましくない。
【0034】 熱交換器14が好ましい擦面晶析装置である場合、硫酸水溶液は冷却される管
を通って導入され、管内部に固相が生成する。スクレーパの動きがその固相を液
相と混合して管表面から除去させ、すなわちこすり落として、固体−液体スラリ
ーを生成させる。その固体−液体スラリーは、晶析装置内に生成し、酸に富む領
域と酸の乏しい領域とを含んでいる。このスラリーは晶析装置からポンプで汲み
出されて、導管ライン11を経て分離器16に入る。
【0035】 分離器16では、酸に富む領域と酸の乏しい領域とが、一般的に酸に富む領域
が高い密度を有するので、その異なる密度に基づいて分離される。通常、酸に富
む領域と酸の乏しい領域の両者共、ある程度の固相物質と液相物質の両方を含ん
でいる。一般的に、最初の硫酸濃度が高い場合には、硫酸に富む領域が密度のよ
り高い固相を多量に有しており、硫酸の乏しい領域はより軽い液相を多量に有し
ている。そのスラリーが多量の固相を含んでいる場合、その固相の一部は溶融し
て、残っている固相を洗って流れをよくし、或いは閉じこめられたまたは吸収さ
れた不純物を開放することができる。
【0036】 酸に富む領域を酸の乏しい領域からの分離するのは、任意の従来の密度分離装
置で達成することができる。その分離が、密度カラム、遠心分離器、またはその
2つの連続した組合せの中で生じるのが好ましい。
【0037】 分離器16が動的密度カラムであるとき、酸に富む領域と酸の乏しい領域とを
含んでいる硫酸水溶液の固体−液体スラリーは、一般に、ライン11経由でその
密度カラムの中間部分に導入される。静的密度カラムの場合には、そのスラリー
は通常その密度カラムの頂部に導入される。密度カラムは、密度の高い物質はそ
の装置の底に沈降し、密度の低い物質は頂部に上がる勾配装置である。その密度
カラムは、当分野で既知の、いかなる従来の設計のタイプであってもよい。好ま
しい動的密度カラムは、米国特許第5,394,706号に記載されている洗浄
カラムである。好ましい密度カラムは、固体−液体スラリーを少なくとも1つの
酸に富む領域と少なくとも1つの酸の乏しい領域とへ容易に分離することのでき
るピン混合ロッドを含んでいる。もしピン混合ロッドを有する密度カラムを利用
する場合には、ピン混合ロッドの回転速度を知った上で、制御しなければならな
い。
【0038】 図3および密度カラム(分離器16)を参照すると、硫酸水溶液の固体−液体
スラリーは密度カラムに入り、密度に基づいて分離が可能になるのに十分な時間
留まる。硫酸水溶液の初期濃度によっては、密度の高い物質は、酸に富む領域ま
たは酸の乏しい領域のいずれかである。スラリーの密度が高い部分は、密度カラ
ムからライン12を通して「底」として除去され、密度が低い部分はライン13
を通して「オーバーヘッド」として除去される。密度カラムでかかる時間は「滞
留時間」として知られている。時間を十分かけると、様々な濃度の酸に富む領域
と酸の乏しい領域とが最初の硫酸水溶液に戻ることになる。更に、ある程度の凝
固した固相が、様々な濃度の硫酸を混合することによって発生する熱により、液
相に戻るかもしれない。そうなると、最初の均一な濃度に戻る可能性が高くなる
可能性がある。しかしながら、固体−液体スラリーに固有の低い伝熱特性がこの
液化に抗して作用する。混合熱が受け入れられないほど高い場合、そういうこと
は大きな密度カラムで発生するかもしれないが、過剰の熱を除くために冷却ジャ
ケットを使用してもよい。したがって、その滞留時間を密度に基づいて分離でき
るほど十分長くするべきであるが、スラリーが最初の硫酸水溶液に戻ることがで
きるほど長くすべきではない。滞留時間は、通常、使用する密度カラムの大きさ
および種類によって決まるが、一般的に、滞留時間は約1分ないし60分、好ま
しくは約2分ないし30分、そして最も好ましくは2分ないし10分の範囲であ
る。
【0039】 密度カラムにおける分離速度と滞留時間は、酸に富む領域と酸の乏しい領域の
上向きと下向きの相対速度によって決まる。下向きの速度の程度は、密度の高い
物質がカラムの底から除かれる速度によって上昇し、そしてカラムに供給される
スラリーの速度が上がることによって減少する。
【0040】 適切な分離が達成されていることを確認するために比重を測定することができ
る。比重を定期的に手動で監視してもよい。
【0041】 十分な分離を確認するために頂部および底部の放出流の温度を監視すべきであ
る。温度が暖かくなると、分離した酸に富む領域と酸の乏しい領域を維持するの
とは対照的に、最初の均一な硫酸水溶液に戻るのに有利になる。
【0042】 酸の乏しい領域から酸に富む領域を分離する別の方法には、分離器16として
遠心分離器を使用することが含まれる。好ましい遠心分離器は、米国特許第5,
394,706号に記載されている回転式ドラム分離器である。その分離器は、
異なる速度で回転している2つ以上のドラムによって、低密度の物質から高密度
の物質を分離する。最初の回転ドラムは中空の駆動軸の一端に接続されており、
およそ1:1の長さと直径の比を有する。二番目のドラムは、その中空駆動軸の
反対側にその回転ドラムに隣接して取り付けられる。その二番目のドラムは、ほ
ぼ1:10の長さと直径の比を有する。その2つのドラムの内径は同じであるべ
きである。その2つのドラムの内部は、第二のドラムから放射状に内側に広がる
壁によって分離されている。その壁は、その外側の周囲に一連の小さな穴によっ
て貫通されており、高密度相が回転ドラムの内部から第二のドラムの内部へと流
れるようになっている。その壁は、回転ドラムの直径の約1/2に等しい直径を
持つことができる中央の開口部を有している。回転ドラムの内部にオーガが設置
されている。回転ドラムが回転すると、オーガは異なった速度で回転するように
設計されており、それにより、オーガによる屑にする動きが提供される。遠心分
離器における滞留時間は使用される遠心分離器の大きさおよび種類に大いに左右
されるけれど、滞留時間は一般に約1分ないし60分、好ましくは約2分ないし
30分、そして最も好ましくは2分ないし10分の範囲である。
【0043】 この種の分離装置を使用する時、硫酸水溶液の固体−液体スラリーはライン1
1経由で分離器16の回転ドラムに導入される。いったん回転ドラムの中に入る
と、回転ドラムとオーガの回転が遠心効果を生じさせる。スラリーの酸に富む領
域と酸の乏しい領域との間の密度の違いにより、密度の高い物質はその小さな穴
を通って第二のドラムに導入される。最初の硫酸水溶液の硫酸濃度次第で、密度
の高い物質が、酸に富む領域または酸の乏しい領域のいずれかである。第二のド
ラムに設置されている静止した管が、密度の高い物質を第二ドラムから導き出す
ことができる。その密度の高い物質がその静止した管を通してライン12へポン
プで送られる。回転ドラム中のオーガの動きが、密度の低い物質および残ってい
る密度の高い物質を遠心分離器の出口側の回転ドラムからライン13を経由して
除去する。
【0044】 上述したように、酸に富む領域を密度カラムまたは遠心分離器を使用して酸の
乏しい領域から分離することができる。本発明の別の実施の形態は、どちらかの
順序で、その2つの連続した組合せを使用する。遠心分離器を密度カラムと組み
合わせると、硫酸を高程度に精製することができる。遠心分離器と密度カラムの
両方を用いると、硫酸水溶液の固体−液体スラリーは熱交換器を出て、最初に密
度カラムに入り、少なくとも酸に富む領域の一部を分離して除去する。次いで、
残っているスラリーを、更に分離するために遠心分離器に導入することができる
。硫酸水溶液を、最初に遠心分離器で分離し、続いて密度カラムで引き続き分離
することによって精製することも可能である。密度カラムまたは遠心分離器、ま
たはその両方の使用により、従来のプロセスで使用される篩い分け、または濾過
を追加する必要もなく、分離を行うことができる。
【0045】 硫酸水溶液の性質によっては、硫酸水溶液をその凝固点より上の温度まで予め
冷却することが望ましいかもしれない。冷却流(例えば、密度カラムまたは遠心
分離器から除去された酸の豊富な領域、または酸の乏しい領域)を、硫酸水溶液
を、熱交換器に導入する前に、予め冷却するための冷媒として使用することが可
能である。予冷する熱交換器は、入ってくる硫酸水溶液を、その溶液が熱交換器
に入って冷却されて固相および液相を生成する前に、予め冷却するのに使うこと
ができる。入ってくる硫酸水溶液が予め冷却されると、汚染物の中には、ナノ濾
過(nanofiltration)、炭素吸収、イオン交換、または他の当該
分野では既知の技術によって除去されるかもしれない固形物として沈殿する可能
性のあるものもある。濃縮された硫酸の流れは腐食性の性質があるので、予冷す
る前におよび汚染物を除去する前に、その流れを水で希釈してもよい。汚染物が
いったん許容レベルまで除去されると、本発明の方法を使ってその硫酸水溶液を
再濃縮することができる。
【0046】 密度カラムおよび/または遠心分離器を利用する凍結濃縮法のような本発明の
好ましい実施の形態を、図4ないし8に描写する。しかしながら、図3の場合の
ように、説明を明瞭にするために、このシステムを運転するためには必要である
が、本発明の原理を説明するのに必要とはしないポンプ、バルブなどのような付
属設備を、図4ないし8に示していないし、記載もしていない。勿論、そのよう
な付属設備が、本発明を実施するための方法および装置と組み合わせて使用され
るということは、当業者には理解されるであろう。更に、バルブ、ポンプおよび
計器の中には図4ないし8に描写されているものもあるけれど、これらの装置ま
たはその同等物の配置は希望するように決めることができるということは、当業
者には理解されるだろう。
【0047】 密度カラムを利用する本発明の典型的な凍結濃縮法を図4に詳細に示す。最初
の供給側の流れ402は、供給源400から晶析装置404へと導入される。そ
の最初の供給側の流れ402は、その晶析装置でその供給側の流れの凝固点また
はその近傍まで、固相と液相とのスラリーが生成するほどに冷却される。好まし
い実施の形態では、その最初の供給側の流れ402は冷却され、そしてスラリー
が生成して、ポンプ送り出し機構434によって晶析装置404からポンプで流
れ422経由で、密度カラム424に送られる。
【0048】 晶析装置404を、冷媒を熱交換器406から晶析装置404を通ってポンプ
で送り込むような、従来型のそしてよく知られた任意の冷凍手段によって冷却す
ることができる。晶析装置404用の従来型の冷凍手段は、冷却された冷媒の流
れ410をポンプ412経由で熱交換器406からその冷媒が加熱されることに
なる晶析装置404へポンプで送り込むことを必要とするかもしれない。晶析装
置を冷却した後、温められた冷媒408は、晶析装置404を出て熱交換器40
6の中で冷却されることができる。温められたおよび冷却された冷媒の循環の一
部として、様々な圧力計432および膨張タンク438だけでなく再利用の流れ
414も利用することができる。加えて、熱交換器406を、冷却された冷却剤
418を熱交換器406に送り込み、そして熱交換器406からの温められた冷
却剤420を冷却する従来型の冷凍設備416に接続してもよい。
【0049】 密度カラム424は晶析装置404から流れ422を経てくるスラリーを受け
入れる。密度カラムで、そのスラリーは密度に基づいて分離するようになってい
る。一般的に、固相は液相よりも密度が高く、流れ426を経て密度カラムの低
い部分から出るだろう。液相は一般に密度が低く、流れ428を経て密度カラム
を出るだろう。固相および液相の分離を助けるために、混合器436を密度カラ
ム424に利用してもよい。勿論、凍結濃縮法に、様々なバルブまたはソレノイ
ド430またはそれらの同等物を使用してプロセスの流れの流量を制御または調
節してさしつかえないことは理解できる。
【0050】 改造した冷却システムを利用した本発明の代表的な凍結濃縮法を図5に描写す
る。図5に示すように、改造した冷却システム500を、本発明の凍結濃縮法と
組み合わせて使用し、晶析装置404の軸に沿って様々な点に冷却された冷媒4
10を供給することができる。晶析装置404の長さに沿って異なる点に冷却さ
れた冷媒を添加することによって、晶析装置404の長さ全体に渡って、より均
一な温度分布が維持できる。回収された酸の豊富な固相の一部を凍結濃縮法の中
に戻して再利用する、本発明の凍結濃縮法の代表的な実施例を図6に模式的な形
で示す。
【0051】 図6に描写されているように、最初の供給側の流れ402を、密度カラム42
4からの密度のより高い生成物の一部を含有する再利用の流れ616と混合する
ことによって再循環システムを凍結濃縮法に用いることができる。最初の供給側
の流れ402を再利用の流れ616と混合して、混合した最初の供給側の流れ6
04の全てまたは一部を流れ608を経てポンプ602の供給源装置にポンプで
戻すことができる。最初の供給側の流れ604および流れ608の流量をバルブ
600および606によって制御することができる。さらに、混合した最初の供
給側の流れ604を供給タンク610にポンプで送り込み、密度カラム424か
らの分離された相の密度の低い物質および密度の高い物質をそれぞれ再利用する
再利用の流れ428および614に含まれている成分と組み合わせることができ
る。供給タンク610では、混合した最初の供給側の流れ604と再利用の流れ
428および614からの物質を組み合わせて組み合わせ混合物質を生成するこ
とができ、次いで、それを流れ612を経て晶析装置404に供給する。供給タ
ンク604を利用することによって、水性廃棄物流を処理するために必要なポン
プの数を減らす完全フラデッドシステムを維持することが可能である。実際、供
給タンク604を使用すると、廃酸回収工程全般にわたり改善された制御を備え
た重力フラデットシステムを提供できる。
【0052】 図7に描写されているように、フィルターを凍結濃縮法に用いることができる
。図7に示すように、混合した最初の供給側の流れ604の全部または一部を、
流れ700を経てフィルター702に導入することができる。混合した最初の供
給側の流れ604を濾過して、濾過された流れ704を供給タンク610に導入
することができる。混合した最初の流れ604の全てまたは一部を濾過すること
によって、プロセスからの固形汚染物を除去することができる。固形汚染物を除
去することにより、晶析装置404の寿命を延ばすのを助けることができる。
【0053】 本発明の別の実施の形態では、遠心分離器を密度カラムと組み合わせて使用す
ることができる。そのような組み合わせの実施例を図8に描写する。図8に示す
ように、密度カラム424からの密度の高い生成物を含んでいる再利用の流れ6
16の全てまたは一部を流れ800およびポンプ802を経て遠心分離器804
の中にポンプで送り込むことができる、または流れ800を経て遠心分離器80
4に重力による流れを起こすことができる。遠心分離器804では、酸に富む領
域806が酸の乏しい領域808から分離するように、密度の高い生成物を遠心
分離するのに、機械力806が使われる。酸に富む領域806は、プロセスから
除かれ、そして酸の乏しい領域808は再利用の流れ616を経て最初の供給側
の流れに戻される。
【0054】 本発明の硫酸の凍結濃縮法を単独で、または他の精製装置または精製方法と組
み合わせて使用することができる。その方法は、プロセスの副産物として製造さ
れた硫酸溶液を精製し、再利用するための産業プロセスの一部であるかもしれな
い。代わりに、その方法を水性硫酸廃棄物を精製し、再利用するための、独立型
のプロセスとして使うこともできる。本発明の最大の利点は、米国特許第5,3
94,706号の図1に記載され、示されているような装置を使用して、その方
法を単一の通過プロセスとして実行する時に得られるかもしれない。
【0055】 前記硫酸精製プロセスをバッチ、連続、またはセミバッチに分類できる。その
精製プロセスを連続、定常状態プロセスとして実施することもできる。好ましい
プロセスにおいては、入ってくる溶液と出ていく溶液をその方法を通して連続し
て流すようにしておく。そのような連続プロセスは、遠心分離器と密度カラム、
または密度カラムと遠心分離器という連続した組み合わせを使うことが好ましい
。本発明の方法を連続プロセスとして実施する場合は、密度の高い、一般的には
酸の豊富な流れ、または代わって、軽い、一般的には酸の少ない流れを戻して循
環させ、最初の硫酸水溶液と合体させることができる。戻して循環させ、そして
最初の硫酸水溶液と混合された流れを、遠心分離器、密度カラムまたはその両方
から取り出すことができる。酸に富む領域、または酸の乏しい領域の一部を戻し
て循環させると、その方法を特定の操作温度でスラリーの固相と液相とを形成す
る濃度範囲で操作することができる。酸の豊富な流れ、または酸の少ない流れを
最初の硫酸水溶液の供給と混合することは、どの予冷工程の前でも、または後で
も行うことが可能である。
【0056】 (実施例) 異なったレベルの硫酸を含んでいる有機廃棄物について一連の5回の試験運転
を実施した。試験の実施に際して、供給側の有機廃棄物流を、図8に描写されて
いるような凝固濃縮装置に導入した。試験運転のために、熱交換機406がその
冷媒を華氏10度ないし20度にわたる入口温度から、華氏約0度ないし20度
にわたる出口温度まで冷却した。それから、この冷却された冷媒を、晶析装置4
04にポンプで通して、晶析装置の入口温度を華氏約0度ないし20度の範囲と
し、出口温度を華氏約5度ないし30度の範囲にした。晶析装置404を冷却す
ることによって、晶析装置を通過する有機廃棄物の流れは華氏約45度の出口温
度まで冷却された。その試験運転は約4時間の時間に渡って実施された。
【0057】 その試験の実施では、結果として生じた固形の硫酸に富む相を冷却した有機廃
棄物の流れから分離した。次いで、結果として生じた固形の硫酸に富む相の硫酸
と総有機炭素の重量パーセントを測定した。これら5回の試験運転の結果を下記
の表1および2に表示する。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】 表1および2に明示されているように、分離された酸の豊富な相は、最初の供
給側の流れよりも平均して約10%多い硫酸を含んでいたけれど、総有機炭素の
量を約6.5ないし約7.3重量%も減少させている。したがって、総有機炭素
は約30分の1ないし約70分の1に減少した。この硫酸の濃縮化は、有機廃棄
物流から産業グレードの硫酸を製造する本発明の凍結濃縮法の能力を実証してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二成分混合物の相図のサンプルである。
【図2】 水中の硫酸の相図である。Gable,Eetz&Maron,JACS,v
ol.72,1446−1448(1960)より引用。
【図3】 本発明の凍結濃縮法を図示する模式的な流れ図である。
【図4】 密度カラムを用いる本発明の典型的な凍結濃縮法を図示する模式図である。
【図5】 改造冷却システムを用いる本発明の典型的な凍結濃縮法を図示する模式図であ
る。
【図6】 本発明の典型的な凍結濃縮法を図示する模式図であり、ここでは回収された固
形の酸に富む相の一部がこの凍結濃縮法に戻されて再利用される。
【図7】 フィルターを用いる本発明の典型的な凍結濃縮法を図示する模式図である。
【図8】 密度カラムと組み合わせて遠心分離を用いる本発明の典型的な凍結濃縮法を図
示する模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4D037 AA13 BA21 BA28 CA06

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸及び有機不純物を含む水性廃棄物流から硫酸を回収する
    方法であって、 該水性廃棄物流をその凝固点又はその近傍の温度まで冷却し、固形の硫酸に富
    む相と、有機不純物を含む液相とのスラリーを形成する工程、そして 固形の硫酸に富む相及び液状有機不純物相を密度に基づいて分離する工程、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 分離工程がスラリーを遠心して、固形の硫酸に富む相及び液
    状有機不純物相を分離する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 冷却工程を擦面凍結晶析装置において行うことを特徴とする
    、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 硫酸が約70ないし約90重量%の範囲の量で存在すること
    を特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 硫酸水溶液の濃度を高めることを特徴とする、請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 分離された、固形の硫酸に富む相を、該固体を溶融して液体
    を形成するのに十分な温度まで暖めることをさらに含むことを特徴とする、請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法によって形成される酸に富む生成物を
    含む精製硫酸組成物。
  8. 【請求項8】 硫酸及び有機不純物を含む水性廃棄物流から硫酸を回収する
    方法であって、 擦面凍結晶析装置内で、有機不純物及び約70ないし約90重量%の硫酸を含
    む水性廃棄物流をその凝固点又はその近傍まで冷却し、固形の硫酸に富む相と液
    状有機相とのスラリーを形成する工程、 凍結晶析装置から固形の硫酸に富む相を掻き落とし、固形の硫酸に富む相と液
    状有機不純物相とを有する固体−液体スラリーを形成する工程、 該スラリーを凍結晶析装置から除去する工程、そして 固形の硫酸に富む相を液状有機不純物相から密度に基づいて分離する工程、 を含む方法。
  9. 【請求項9】 掻き落とされた固形の硫酸に富む領域を、該固体を溶融して
    液体を形成するのに十分な温度まで暖めることをさらに含むことを特徴とする、
    請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 固形の硫酸に富む領域を液状有機廃棄物領域から密度に基
    づいて分離する工程を密度カラム又は遠心のうちの少なくとも1つにおいて行う
    ことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 分離工程が、スラリーを遠心して固形の硫酸に富む相と液
    状有機不純物相とを分離することを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 分離された、固形の硫酸に富む相を、固体を溶融して液体
    を形成するのに十分な温度まで暖めることをさらに含むことを特徴とする、請求
    項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法によって形成される硫酸に富む生成物を含む精製硫酸
    組成物。
  14. 【請求項14】 産業プロセスからの有機廃棄物流を精製する方法であって
    、 水、有機不純物、及び硫酸を含む有機廃棄物流を、該有機廃棄物流の凝固点又
    はその近傍の温度まで冷却し、固形の硫酸に富む相と液状有機不純物相とのスラ
    リーを形成する工程、 該固形の硫酸に富む相を該液状有機不純物相から密度に基づいて分離する工程
    、 を含む方法。
  15. 【請求項15】 固形の硫酸に富む領域を液状有機不純物相から密度に基づ
    いて分離する工程を密度カラム又は遠心のうちの少なくとも1つにおいて行うこ
    とを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 分離された硫酸に富む相を産業プロセスで再利用すること
    を特徴とする、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 産業プロセスが炭化水素アルキル化プロセスであることを
    特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 産業プロセスが炭化水素アルキル化プロセスであることを
    特徴とする、請求項14に記載の方法。
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