JP2003526487A - スポーツ器具をブーツに接続するための装置 - Google Patents

スポーツ器具をブーツに接続するための装置

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JP2003526487A
JP2003526487A JP2001566759A JP2001566759A JP2003526487A JP 2003526487 A JP2003526487 A JP 2003526487A JP 2001566759 A JP2001566759 A JP 2001566759A JP 2001566759 A JP2001566759 A JP 2001566759A JP 2003526487 A JP2003526487 A JP 2003526487A
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JP2001566759A
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ヴァルクホフ クラウス
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レナート ペー リューデ スポーツ グッズ アクチエンゲゼルシャフト
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63CSKATES; SKIS; ROLLER SKATES; DESIGN OR LAYOUT OF COURTS, RINKS OR THE LIKE
    • A63C7/00Devices preventing skis from slipping back; Ski-stoppers or ski-brakes
    • A63C7/10Hinged stoppage blades attachable to the skis in such manner that these blades can be moved out of the operative position
    • A63C7/1006Ski-stoppers
    • A63C7/1046Ski-stoppers actuated by the ski-binding
    • A63C7/1053Ski-stoppers actuated by the ski-binding laterally retractable above the ski surface

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明の装置はスキー板(3)上に組み付けられた下方部分(1)と、この下方部分(1)に取り付け可能な上方部分(2)とを有している。ブーツ(4)をこの上方部分(2)の上面(21)に結合してもよい。下方部分(1)はスキー板本体(3)上に固定可能なベース部(13)を有しており、このベース部(13)は上方部分(2)の、相応して成形された中央区分(23)内に導入可能である。この中央区分(23)にはベース部(13)が、接続装置(35)によって保持されている。ベースプレート(13)とスキー板本体(3)との間にフレキシブルな摺動部材(60)の中央区分が保持されている。この摺動部材(60)、およびこの摺動部材(60)の、スキー板との保持部は自動的に解除する制動装置として作用するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の装置は、スポーツ器具をブーツに接続するための装置に関する。
【0002】 例えばショートスキー、特に100cm以下の長さのスキー板はウィンタース
ポーツ器具に加えられる。このようなショートスキーは極めて良好な使用簡易性
を有しており、このことは安全性にも繋がっている。しかし大抵の生産品ではそ
うはなっておいない、またはほとんどそうなってはいない。ビンディングとも呼
ばれる、スポーツ器具をブーツに接続するための装置では、スキーヤのブーツの
大きさに合わすことは手間をかけてのみ可能であり、転倒した際に怪我を危険性
を回避するようには構成されていない。さらにこの装置は、剛性の高い、短くて
自由なスキー板長さのフレキシビリティが不足していることによって走行特性に
悪影響を及ぼし、かつこの装置はスキー制動装置を有していない。さらにこの装
置は部分的に不自然なスキー滑走姿勢を強いられることになる。
【0003】 本発明の課題は、前記したような従来技術における欠点を克服できるような装
置を提供することにある。
【0004】 この課題は請求項1の特徴部に記載した構成に基づき解決された。
【0005】 以下に本発明の実施例を添付した図面に基づき詳説する。
【0006】 図1には、緊締した状態で示した制動装置と、張設されたスキーブーツと共に
、本発明の装置の垂直方向の長手方向断面図が示されている。
【0007】 図2には、図1に示した装置の拡大部分断面図が示されている。
【0008】 図3には、本発明による装置の本体の第1断面線I−Iに沿った断面図が示さ
れている。
【0009】 図4には、本発明による装置の本体の第2断面線II−IIに沿った断面図が
示されている。
【0010】 図5には、図1に基づいた制動装置の本体の側面図が示されている。
【0011】 図6には、図1に基づいた制動装置の本体の平面図が示されている。
【0012】 図7には、緊締解除された状態における、図1に基づいた制動装置の概略的な
側面図が示されている。
【0013】 図8には、緊締解除された状態における、図1に基づいた制動装置の概略的な
側面図が示されている。
【0014】 図9には、本発明の本体を取り付けたブーツの斜視図が示されている。
【0015】 図10には、本発明による装置の保護ソールの下面の斜視図が示されている。
【0016】 図11には、図9に相応する装置の垂直方向の断面図が示されている。
【0017】 図12には、本発明による装置の別の構成の側面図が示されている。
【0018】 図13には、図12に基づく装置に取り付けられた装置の動力学的な概略図が
示されている。
【0019】 図14には、本発明による装置のベース部の第1側面図が示されている。
【0020】 図15には、図14に基づくベース部の平面図が示されている。
【0021】 図16には、本発明による装置のベース部の第2側面図が示されており、この
側面図では図14の側面図と比べて90゜旋回されている。
【0022】 図17には、山スキーに使用可能な本発明による装置の別の構成の斜視図が示
されている。
【0023】 図18には、図17に基づく装置の側面図が示されている。
【0024】 本発明による装置(図1および図2)は下方部分1と上方部分2とを有してお
り、これらの部分1,2は解除可能に互いに結合されている。この装置の下方部
分1はその下面を介してスポーツ器具3、例えばスキー板の上面に固定可能であ
る。装置の上方部分2の上面はブーツ4に固定可能であり、この場合固定部が解
除可能であるかまたは解除不能であってもよい。この装置は長手方向軸線Aを有
しており、この長手方向軸線Aはほぼ水平方向にかつスポーツ器具3の縦長の本
体11の長手方向に対して平行に延びている。
【0025】 装置の下方部分1はベースプレート10を有しており、このベースプレート1
0はこの実施例ではほぼ四角形状の輪郭を有している。このベースプレート10
の互いに対して平行に延びる2つの辺もしくは縁部はウィンタスポーツ器具3の
ようなスポーツ器具3の縦長の本体11の長手方向に対して少なくともほぼ平行
に延びている。このベースプレート10をそれ自体公知の形式で、例えばねじ(
図示せず)を用いてスキー板本体11に固定することができる。
【0026】 ベースプレート10上にはベース部13が配置されている。図示した例におい
てこのベース部13はほぼ肉厚の円板の形を有している。この円板は図1および
図2に示した例では、互いに重なり合って堅固に結合された3つの円板部分13
1,132,133から構成されている。これらの円板部分131,132,1
33は円筒状の外周面を有している。これらの円板部分131,132,133
をプラスチック材料から形成することができ、例えば接着または溶接によって互
いに堅固に結合されている。円板部分131,132,133の外径はほぼ同じ
大きさである。第1の円板部分131は直接ベースプレート10上に位置してい
る。この第1の円板部分131の上面には中間の円板部分132が位置しており
、この中間の円板部分132上には上位の円板部分133が位置している。円板
部分131,132,133は、これらの円筒状の外周面が互いに整合し合うよ
うに配置されている。外側に位置する円板部分131,133は中間の円板部分
132よりも薄く形成されている。
【0027】 各円板部分131,132,133は1つの中央孔12を有しており、しかも
これらの中央孔12の軸線は共通の軸線B上に位置する。これらの円板部分13
1,132,133を接続部材15が貫通している。この接続部材15はねじ、
リベットまたはこれらに類するものであってよい。図示した例では接続部材15
がねじとして構成されていて、このねじはベース部13を貫通してベースプレー
ト10にねじ付けられている。これによりベース部13はベースプレート10上
に固定されている。この場合ベース部13はベースプレート10上に軸線Bを中
心にして回動不能に固定されているとよい。円板部分131,132,133に
設けられた中央孔12の直径の大きさはねじ15のヘッドおよびシャンクの大き
さと形に合わせられている。
【0028】 ベース部13の中間円板部分132の円筒状の外周面14において互いに対し
て反対側に位置する2つの箇所に凹部16,17が構成されている。これらの凹
部の一方16は中間円板部分132の外周面14の、スポーツ器具3の前方領域
に面した箇所に配置されている。第2の他方の凹部17は中間円板部分132の
外周面の、スポーツ器具3の踵領域に面した箇所に配置されている。
【0029】 各凹部16,17の壁部は図示した例では円錐の錐面の形を有している。これ
らの円錐の軸線は共通の線上に位置していて、かつこれらの円錐の頂点は互いに
向かい合っている。これらの凹部16,17の軸線は有利な形式において前述し
た本発明による接続装置の長手方向軸線A上に位置しているか、またはこの長手
方向軸線Aに対して平行に位置している。各円錐の底部つまり凹部16,17の
最も幅広な領域も、中間円板部分132の外周面14の領域に位置している。凹
部16,17のこの最大領域の直径は中間円板部分132の厚さもしくは高さよ
りも小さく構成されている。しかし各凹部16,17の壁部が、球欠またはこれ
に類するものの形を有していてもよい。
【0030】 本発明による装置の上方部分2は縦長の本体20を有しており、この本体20
の長さはスキーブーツ4の長さにほぼ相応する。図3には、I−I断面線に沿っ
た上方部分2の本体20の断面図が示されており、図4には、II−II断面線
に沿った上方部分2の本体20の断面図が示されている。上方部分2の本体20
は前方の長さ区分22と、ほぼ丸い中間区分23と、後方の長さ区分24とを有
している。中間区分23はケーシング231を有しており、このケーシング23
1は主として短い管状部材の形を有している。この管状部材として形成されたケ
ーシング231の長手方向軸線は鉛直方向に延びている。ケーシング231の内
周面54はベース部13を収容するために規定されて形成されている。各長さ区
分22,24は一方の端部で、中間区分23のケーシング231の外側面に接続
されている。縦長区分22,24のこれらの接続箇所はケーシング231の、互
いに対して反対側に位置している。これらの3つの本体区分22,23,24は
有利には同一のプラスチック材料から製造された単一部材を形成する。
【0031】 本体20は縦長のベースプレート21を有しており、この縦長のベースプレー
ト21は上方部分本体20の前述した3つの区分22,23,24全体にわたっ
て延びている。上方部分本体20の長さ区分22,24の領域において、ベース
プレート21の下面からほぼプレート状のリブ27,28が下方に向かって突出
している。これらのリブ27,28は同様に上方部分2の長手方向Aに延在して
いる。各リブ27,28の外側面はベースプレート21の、対応配置された側方
縁部から所定の間隔をおいて位置しており、したがってベースプレート21の縁
部区分25,26は側方で自由に突出している。これらのリブ27,28の高さ
は中央区分23の近傍で最も低く、この高さは各長さ区分22,24の端部に向
かうにつれ増大していく。各長さ区分22,24の自由な端部部分の領域におい
てそれぞれ支持突出部29が形成されており、この支持突出部29はスポーツ器
具3の本体11の上面にまで延びていて、このスポーツ器具本体11の上面にお
いて支持されている。
【0032】 各長さ区分22,24のリブ27,28の間に、貫通孔を有するほぼ管状のケ
ーシング31,32が位置している。各ケーシング31,32はベースプレート
21の下面に接続し、この場合ケーシング31,32は有利にはベースプレート
21と一体的に構成されている。ケーシング31,32内に設けられたほぼ管状
の内室の開口部の一方は長さ区分22,24の自由な端面壁29に位置している
。ケーシング31,32内に設けられた連続する管状の内室の他方の開口部は上
方部分本体20の中間部分23の領域に位置している。
【0033】 上方部分本体20の中間区分23はとりわけベース部13を収容するために形
成される。この目的のために中間区分23は、ベース部13の収容のために構成
されたケーシング30を有している。この収容ケーシング30は内壁33を有し
ており、この内壁33は短い円筒体の周面の形を有している。この内壁33の直
径はベース部13の外径に相応している。この内壁33の高さはベース部13の
高さに相応しているので、ベース部13を上方部分本体20の領域において完全
に収容するこができる。ベース部13を収容するために、上方部分本体20の中
間区分23は、上方部分本体20の長さ区分22,24よりも幅広に形成されて
いる。しかしこの上方部分本体20の最大幅は有利にはスポーツ器具3の本体1
1の幅よりは小さい。この中間区分23のケーシング30の壁部は下方のほぼ環
状の端面を有しており、この端面を介してケーシング30はベースプレート10
の上面に接触している。
【0034】 さらに上方部分2は、この上方部分2とベース部13とを解除可能に接続する
ための装置35を有している。これらの装置35のそれぞれ1つが、上方部分本
体20の長さ区分22,24の一方に対応配置されている。この接続装置35は
ピン36を有している。このピン36は長さ区分22,24の管状の内室33の
、中央区分23に続く端部部分に配置されている。ピン3の先端部は中間区分2
3の収容ケーシング30の内室に突入し、この先端部はベース部13の凹部16
,17のスペースに到達する。凹部16,17の前記した状態のために、上方部
分2がベース部13上に載置されると、上方部分2はスポーツ器具3の長手方向
に対して平行な状態をとる。この状態でピン36の先端部が凹部16,17に係
合する。
【0035】 ピン36の、中央区分23とは反対側の端部には、圧縮ばね37の一方の端部
が接触している。この圧縮ばね37は本実施例ではコイルばねである。ねじ38
、ここではウォームねじは長さ区分22,24の自由端部に位置する、管状の中
空室33の開口部にねじ込まれている。このねじ38は圧縮ばね37の他方の端
部を押圧する。このねじ38によって、ピン36に作用する押付け力の大きさを
調節することができる。この押付け力が大きくなるほど、ベース部13を中央区
分23の収容室30内に堅固に保持することができる。
【0036】 スキーヤが転倒した際には、固定手段を介してブーツ4に連結された装置の上
方部分2が、上記したようにスポーツ器具3上に固定されている中央のベース部
13から解除され得る。結果としてスキーヤはこのような転倒時にスキー板3を
損失し得る。他の人にとって危険にならないように、スキー板3を制動しなけれ
ばならない。このことは制動装置によってもしくはストッパ5によって達成され
る。この制動装置もしくはストッパ5は自動的に働く。図5には、このような制
動装置5の本体60の側面図を示した。図6にはこの本体60の平面図を示した
【0037】 制動装置5の本体60はばね弾性的な部材として構成されており、しかもこの
本体60はばね鋼からなる線材U字形部材であってよい。この制動装置5の本体
60は2つのアームもしくは脚部61,62を有している。これらのアームもし
くは脚部61,62はこれらの端部部分を介して一方側の端部で互いに接続され
ている。この側面図(図5)では脚部61,62はほぼ直線的に見えるかもしく
直線的に延びている。この脚部61,62は角度βを成している。この角度βは
90゜よりも小さく構成されている。結果として脚部61,62はV字形の装置
を形成する。この角度βは20〜60゜であってよく、有利には25゜である。
平面図(図6)では、制動装置本体60の各脚部61,62がほぼZ字形である
【0038】 ばね弾性的な制動装置本体60の第1脚部61は互いに対して平行に延びる、
Z字形の2つの長さ区分611,613を有している。これらの長さ区分611
,613は脚部61の長手方向軸線に対して平行に延びている。この長さ区分6
11,613は脚部61の横断区分612によって互いに接続されている。この
横断区分612は第1の制動装置脚部61の平行な長さ区分611,613に対
してほぼ直角を成している。
【0039】 第2の制動装置脚部62は同様に互いに対して平行に延在する、Z字形の2つ
の長さ区分621,623を有している。これらの長さ区分621,623は脚
部62の長手方向軸線に対して平行に延在している。長さ区分621,623は
横断区分622によって互いに接続されている。この横断区分622は第1の制
動装置脚部61の平行な長さ区分621,623に対してほぼ直角を成している
【0040】 制動装置脚部61,62の第1の長さ区分611,621の前方端部は、横断
方向の接続ウェブ65によって互いに接続されている。脚部61,62の間のこ
の接続ウェブ65は、一方の端部側で第1の脚部61の外側に位置する端部に、
もしくは第1の脚部61の上方の長さ区分611に一体的に接続されている。他
方の端部側では、接続ウェブ65は第2の脚部62の外側に位置する端部に、も
しくは第2の脚部62の上方の長さ区分621に一体的に接続されている。
【0041】 装置の下方部分1(図1および図2)のベースプレート10の下面、さらに言
えばベース部13の下面には、2つの切欠8,9が設けられている。これらの切
欠8,9は互いに対してほぼ平行に延びている。これらの切欠8,9は下方に向
かって、つまりスポーツ器具3の本体11に向かって開放している。これらの切
欠8,9は当該装置の長手方向軸線Aに対して直交する方向に延在している。各
切欠8,9には制動装置脚部61,62の横断区分もしくはウェブ612もしく
は622が切欠内に位置している。第1のもしくは前方の切欠8には第2の脚部
62のウェブ622が位置している。第2のもしくは後方の切欠9には第1の脚
部61のウェブ612が位置している。
【0042】 脚部61,62の長さ区分623,613は制動作用を惹起するレバーとして
作用する。これらのレバーはスキー板の側方に位置決めされており、このスキー
板に沿って旋回可能である。脚部61,62の第2の長さ区分613,623の
外側に位置する端部は自由である。結果として制動装置のばね弾性的な部材60
の形は一方側で開放された8の字形となる。第2の長さ区分613,623の自
由な端部は種々異なる長さである。脚部61,62の端部の位置は図5および図
6において破線Cおよび破線Dで示した。第1の脚部61の第2の長さ区分61
3は第2の脚部62の第2の長さ区分623よりも短く構成されている。脚部6
1,62の第2の長さ区分613,623は制動レバーとして、制動装置5の本
体60に蓄えられた力によって雪面に押し付けられる。
【0043】 制動区分としてのこれら2つの長さ区分613,623はほぼ直線的である。
しかしこれらの長さ区分613,623は例えば弓なりに形成されているか、ま
たは折り曲げられているか、または湾曲されていてもよい。雪との接触時に良好
な制動作用を展開するために、長さ区分613,623の端部には最適な手段が
設けられているか、または長さ区分613,623の端部が最適に成形されてい
る。この目的のために長さ区分613,623には制動クロー67が設けられて
おり、これらの制動クロー67は折り曲げられた形を有している(図1,図2,
図7および図8)。
【0044】 第2の脚部62の第1長さ区分621は、第1の脚部61の第1長さ区分61
1よりも短く構成されている。結果として第2の脚部62の横断区分622は第
1の脚部61の横断区分612より接続ウェブ65の近傍に位置している。脚部
61,62の互いに対して平行に延びる横断区分622,612は互いに対して
間隔Nをおいて位置している。この間隔Nはベースプレート10の切欠8,9の
間の間隔に等しい。結果として横断区分612,622のそれぞれ1つをベース
プレート10の切欠8,9の1つにそれぞれ収容することができる。
【0045】 横断区分もしくは旋回区分612,622はスキー板3の長手方向に対して直
交しており、つまりスキー板3の長手方向に対して直角を成していて、切欠8,
9内で遊びをもって旋回可能に支承されている(図1,図2)。ベースプレート
10がウィンタスポーツ器具3の本体11上に組み付けられた状態で、横断区分
612,622はスポーツ器具3の本体11によって切欠8,9内に保持されて
いる。そのため制動装置5をスポーツ器具3に取り付けるために、スポーツ器具
3に孔を穿孔する必要はない。
【0046】 Z字形の脚部61,62の横断ウェブ612,622はほぼ同じ長さであり、
これらの長さはスキー板3の幅に相応している。このことから一方のばね弾性的
な脚部61の長さ区分611,613と、他方のばね弾性的な脚部62の長さ区
分621,623との間の間隔は同じ大きさであり、かつこの間隔はスキー板3
の本体11の幅よりも幾分大きいということが得られる。
【0047】 この平面図(図6)では第2の脚部62の第2の長さ区分623は第1の脚部
61の第1の長さ区分611の延長部に見える。しかし制動装置本体60の側面
図(図5)から分かるように実際はそうではない。図5および図6から分かるよ
うに脚部61,62は交差している。すでに前記したように、第2の脚部62の
第1の長さ区分621は第1の脚部61の第1長さ区分611よりも短く構成さ
れている。結果として第2の脚部62の横断区分622は第1の脚部61の横断
区分612よりも接続ウェブ65の近傍に位置している。第2の脚部62には第
2の長さ区分623の始端区分624が存在する。この始端区分624は第2の
脚部62の横断区分622に直接接続し、第1の脚部61の第1の長さ区分61
1の相応する間隔Nの後に配置されている。したがってこの間隔Nにわたって長
さ区分624と、第1脚部61の第1の長さ区分611の相応した領域Nとがオ
ーバラップする。
【0048】 上方部分2とスキー板3との間の制動装置本体60を、できるだけ扁平に押し
合わすことができるように、第2の長さ区分623の始端区分624は第1の脚
部61から離れる方向に折り曲げられており(図5)、したがって上方部分2と
スキー板3との間で制動装置本体60が押し合わされた際に横断区分612,6
22をほぼ同一平面に位置するように構成できる。これにより装置の高さを小さ
く保つことが可能である。
【0049】 制動装置5の本体60が、ばね鋼から成る単一の線材から構成されている状態
では、この本体60の個々の区分は円弧状の区分を介して一方から他方へと移行
している。このことは接続ウェブ65と、脚部61,62の第1の長さ区分61
1,612との間の移行部のためにも有効である。類似した形式で、制動装置5
の本体60のための前述したような部材60の下方端面に向かって開放した8字
形の全体的な形が得られる。
【0050】 制動装置本体60の、閉じられている上方半部18(図6)は接続区分65と
、脚部61,62の第1の長さ区分611,621と、第2の脚部62の横断区
分622とを有している。この接続区分65は以下に詳しく説明するような制動
装置5の実際の操作部分を形成する。ベースプレート10に旋回可能に支承され
た横断区分612,622を介して上方半部もしくは制動装置5の制御半部18
が下方半部もしくは制動半部19に接続されている。制動装置本体60の、開い
ている下方半部19は制動レバーとして働く長さ区分613,623によって側
方で制限されている。この下方の制動半部19は所望の制動作用を生ぜしめるよ
うに雪面に接触される。
【0051】 この制動部材60がスキー板3上に配置されていると、この制動部材60の制
御半部18は制動部材60の下方半部19よりスキー板3の先端部のより近くに
位置する。この際、制動装置本体60の横断ウェブ65は本発明の装置の下方部
分1の前に、しかもスキー板本体11の表面から第1の比較的大きな間隔をおい
て位置している(図7)。図5から分かるばね弾性的な部材60のV字形状に基
づきこの部材60は図7に示した緊締解除された状態を有している。スキー板3
の長手方向軸線Aの位置決めは図5において、ばね弾性的な部材60が緊締解除
された状態にある相応した線Aで示されている。この緊締解除された状態では、
制御半部18はスキー板本体3に対して上方に向かって、つまりスキー板3から
離れる方向で傾斜して延びている(図7)。これに対してばね弾性的な部材60
の制動半部19は、緊締解除された状態において下方に向かって傾斜して延びて
いる。
【0052】 上方部分2がベース部13に載置されると、まず上方部材2の前方の長さ区分
22の下面は制動装置本体60の制御半部18の横断ウェブ65上に接触する。
この上方部分2がさらに下方部分1に向かって移動させられると、制動装置5の
接続ウェブ65は自動的にさらに下方に向かって押し付けられる。横断区分61
2,622を介して制御半部18の移動は制動半部19に伝達され、しかもこの
制動半部19は、制御半部18とは正反対に方向付けられた移動を行うようにな
っている。制御半部18が下方に向かって移動させられると、制動半部19は上
方に向かって移動させられる。その際、制動装置本体60は一方ではプレロード
がかけられ、他方では制動区分613,623が自動的に上方に向かって旋回さ
せられる(図8)。
【0053】 上方部分2がベース部13上に奥まで載置されると、上方部分2のピン36は
ベース部13の凹部15,16に係合し、制動装置5の制御半部18と制動半部
19とが、スキー板3に対してほぼ平行に延びている(図1および図2および図
8)。その際、ばね弾性的な部材60の制御半部18は取り外し可能な上方部分
2とスキー板3との間に位置している。制御半部18の横断ステー65とスキー
板3との間の間隔の高さが、図7に関連して述べた間隔の高さより小さく構成さ
れている。
【0054】 緊締解除されている状態から緊締された状態へのばね弾性的な部材60の移行
中に、ばね弾性的な部材60の制御半部18の変形が生じる。これは緊締工程の
間、脚部61,62の間の角度βが減少するからである。しかしこの際、横断区
分612,622の間の間隔は不変である。このことは、横断区分612,62
2の間の間隔はベースプレート10の切欠8,9の間の間隔によって規定され、
ベースプレート10の切欠8,9の間の間隔は不変であることによる。このよう
な形式で惹起される、制御半部18の変形に基づき、ばね弾性的な部材60の個
々の区分に応力が構成される。この応力をねじれ応力とみなすことができる。こ
のねじれ応力は制御半部18を緊締解除された状態もしくは停止状態にしようと
上方に向かって移動させ、これに対応して制動半部19を下方に向かって雪面に
押し付けようとする。
【0055】 上方部分2は例えばスキーヤの転倒時にベース部13から取り除かれると、制
動装置5の制御半部18は前述したような制動装置本体60に蓄えられたエネル
ギに基づき上方に向かって旋回する。これにより、制動半部19は下方に向かっ
て旋回し、その結果、所望の制動作用が導入される。図7では制動半部19の区
分623,613が、制動のための作用位置に位置している。これらの区分62
3,613はこれらに取り付けられたクロー67と共に傾斜して下方に向かって
、つまりスキー本体3の下面の下に延びている。
【0056】 U字形部材として構成された部材60の直立モーメントは雪面とのクロー67
の接触時に効果的な制動作用が生じるように設定されている。最大直立モーメン
トの意図しない超過時にも、制動装置5の損傷は生じない。なぜならばばね鋼か
ら成るU字形部材60はループ状の弾性的な構成により極端な負の状態にももた
らすことができるからである。これは特に両方向に滑走可能である、前後の二重
先端部を有するショートスキーにおいて特に有利である。転倒時に、その際作用
する旋回力・遠心力により圧縮ばね36のばね力を克服することができる。その
際、上方部分2が下方部分1から分離し、その結果、スキー板3はスキーヤの転
倒時に分離される。
【0057】 本発明による装置の上方部分2のベースプレート20は楔状に形成されている
(図1および図2)。この上方部分のベースプレート20の下面20は装置の長
手方向軸線Aに対してほぼ平行に延びているように構成されている。これに対し
てベースプレート20の上面もしくは表面39(図2)は長手方向軸線Aに対し
て傾斜した経過を有している。この傾斜はわずかな角度しか有していなくてよく
、かつこの傾斜は表面39は前方に向かって傾斜しているように方向付けられて
いる。ベースプレート20の下面と上面39との間の間隔が相当ある、ベースプ
レート20の踵領域には、上方部材2の材料に楔状の切欠40が存在してもよい
。この切欠40はベースプレート20の踵領域において開放されていて、ほぼ上
方部分2の中間区分23に至るまで延びている。
【0058】 上方部分2の端部部分の領域には、ブーツ4を装置に接続するための手段が配
置されている。これらの手段は移動可能にかつ係止可能に上方部分2に取り付け
られている。前方にはブーツ先端部を保持するための手段41が、後方にはブー
ツ踵部を保持するための手段42が設けられている。これらの手段41,42を
保持する、ベースプレート20の両端部区分には、歯付き部43が設けられてい
る。これらの歯付き部43はベースプレート20の上面39に形成されている。
少なくともこれらの歯付き部43の領域には、長さ区分22,24の側面におい
て、前述した縁部条片25,26が延びている。
【0059】 各固定手段41,42は各1つのベースブロック45を有しており、これらの
ベースブロック45の下面には長手方向切欠が構成されている。この切欠はほぼ
C字状の横断面を有しており、切欠の形はベースブロック45をベースプレート
20の当該する端部部分で摺動させ、端部部分に沿ってほぼ遊びなく移動させる
ことができるように構成されている。各縁部条片25,26はC字形成形体のほ
ぼU字状端部の1つに位置しており、その結果、この端部部分は縁部条片25,
26に後方から係合し、ベースブロック45を上方部分2上で長手方向で摺動可
能に保持している。
【0060】 さらに係止装置が設けられており、この係止装置によってベースブロック45
の位置を変位させかつ係止することが可能になる。各ベースブロック45の幅の
中央領域には垂直方向に延びる貫通孔が構成されており、該貫通孔において係止
レバー46が旋回可能に支承されている。この係止レバー46は第1の長さ区分
461を有しており、この区分461はベースブロック45の上面に構成された
台に位置しているので、この長さ区分461の表面はベースブロック45の表面
に整合する。この長さ区分461の自由端部は水平方向でベースブロック45か
ら外方に向かって突出している。
【0061】 係止レバー46の対向する端部部分は垂直方向で拡径された部材462を有し
ており、しかもこの部材462の横断面はほぼ三角形の形を有している。この肉
厚部462の最先端部に位置する角部463はベースブロック45において旋回
可能に支持されている。上方部分2の歯付き部43に対向して位置する、肉厚部
の面には相応する歯が設けられており、これらの歯を前記歯付き部43に係合さ
せることができる。ベースブロック45が位置調整されて新しい位置に係止した
い場合、係止レバー46の歯が歯付き部43と係合解除されるまで、係止レバー
46の長さ区分461が持ち上げられる。それからベースブロック45の新しい
位置を調整することができる。係止レバー46の長さ区分461が下方に向かっ
て押し付けられると、係止レバー46の歯は再び歯付き部43に係合するように
なる。このような係止装置46は踵領域のベースブロック45にも位置している
。ここでは係止レバー46の長さ区分461は後方に向かってベースブロック4
5から突出している。
【0062】 前方の固定手段41のベースブロック45にはそれ自体公知のU字形部材47
が旋回可能に取り付けられている。このU字形部材47はブーツ先端部の領域に
おいてソールを保持するために規定されて形成されている。後方の固定手段42
のベースブロック45には、それ自体公知である、ブーツ踵部を緊締するための
装置48が旋回可能に取り付けられている。
【0063】 固定手段としての後方の連結装置42は、ペダルプレート49を有する簡単な
二腕式のレバー44として形成されて組み込まれたステップイン装置を有してお
り、このステップイン装置はビンディング2上に乗った際にこのビンディング2
にブーツ4を半自動的に係止するために設けられている。ペダルレバー49の第
1アーム491は前方の固定手段41におけるU字形部材47に相応しており、
このアーム491は踵領域におけるソールの上方縁部に作用させるための、それ
自体公知である緊締レバー50を有している。二腕式のレバー44の他方のアー
ム492は後方の連結装置42のベースブロック45から離れる方向に、つまり
ほぼ水平方向で上方部分2の中央に向かって突出している。このアーム492の
自由端部にはペダルプレート49が最適な係合部または最適な結合部を介して組
み付けられている。このビンディングに固定されたブーツ4(図1および図2)
によってペダルプレート49はビンディングプレート2の表面39に対してほぼ
平行に方向付けられていて、このペダルプレート49は重力を二腕式のレバー4
4に、ひいてはブーツ4を堅固な係合部によって固定する緊締レバー50に伝達
する。
【0064】 ベースプレート10の僅かなベース面に基づき、ビンディングの組付けによっ
て補強された、スキー板本体11の区分は非常に短い。このように短いベースプ
レート10は名前からも分かるように長さの短いショートスキーにおいても利点
を提供する。上方部分2はスキー板3もしくはベース部13に取り付けられた状
態で前方に向かって走行方向に傾けられてる。これによりスキーヤの良好な前傾
姿勢がひいては旋回点好都合な位置も得られる。これによりまた走行特性も改良
される。
【0065】 スノーボードまたはこれに類するものでもあり得るスポーツ器具3と、これら
のスポーツをする人が履くブーツもしくはシューズとの接続を可能にする手段4
1,42が記載されている。このような接続手段の使用には幾つかの問題が生じ
る。これらの問題を取り除くために、本発明による装置の上方部分2がブーツ4
に堅固に結合されている。本発明による装置のこのような構成は図9〜図12に
図示されている。図9には改良されたブーツ4の斜視図が示されている。図11
には改良されたブーツ4の垂直方向断面図が示されている。上方部分2を、スキ
ーブーツでは汎用の肉厚で頑丈なブーツ底部の下面に接着または溶接または他の
形式で固定することができる。しかし上方部分2は十分に独自の剛性を有してい
るので、この上方部分2を、比較的柔軟な薄いソール51(図11)を有するブ
ーツに結合させることができる。このような装置2を使用する場合、改良された
ブーツ4を履いて直接装置の下方部分1に、ひいてはピン36が下方部分1のベ
ース部13に係合するまで乗り込む。このブーツ4はそれ自体公知であるいわゆ
るリアエントリシステム79を有しており、このリアエントリシステム(Rear-E
ntry-System)によってスキーヤーはブーツ4のバックルを操作する必要なくブ
ーツを履くことができる。
【0066】 ブーツ4に取り付けられた上方部分2の敏感な部分を損傷および/または汚染
から保護するために、一種の保護ソール55が設けられている。この保護ソール
55は図9においてブーツ4に関連して斜視的に示されている。図10にはこの
保護ソール55が下方から斜視的に示されている。
【0067】 この保護ソール55は縦長の平坦な本体56を有しており、この本体56は原
則的に例えばプラスチック材料またはゴムのような軟質の材料からなっていてよ
い。保護ソール55の本体56の前方に、前方の保護パッド57が一体成形され
ている。この保護パッド57は本体56から上方に向かって突出している。この
内側面に保護パッド57は、上方部分2の前方部分に前方から合わせられ、場合
によって上方部分の前方部分の非平坦部に適合されているかまたはこの内部にお
いて適合されているように構成されている。これにより上方部分2に保護ソール
55の先端部分を固着することが保証されているかまたは少なくとも改良される
。保護ソール55の踵領域には後方の保護パッド58が位置しており、このため
にも前方の保護パッド57で述べたことが同様に有効である。
【0068】 保護ソール55の本体56の中央領域には嵌合部材59が配置されている。こ
の嵌合部材59は同様に保護ソール55の本体56から上方に向かって延びてい
る。この嵌合部材59の外側寸法は、下方部分1のベース部13を収容するため
に上方部分2の中央区分23に設けられた内室54の内側寸法に相応している。
ピン36が中央区分23の内室54に常に突出しており、したがってこれらのピ
ン36は嵌合部材59を挟持することができ、これによりブーツ4における保護
ソール55の保持を改良することができる。保護ソール本体56の上面には、少
なくとも1つの補強リブ52が設けられている。この補強リブ52は保護ソール
本体56の長さの中央領域に延在していて、この中央領域を補強している。これ
らの補強リブ52から嵌合部材59が突出している。補強リブ52の上面を上方
部分2の当該区分の形に嵌合させることができるので、この補強リブ52は上方
部分2の下面の非平坦性を補償する。保護ソール55の本体56の下面にそれ自
体公知であるパターン53(図10)を設けることができる。このパターン53
は平滑な表面上において転倒の危険を軽減する。
【0069】 本発明による装置の作動中、ベース部13に2種類の力が作用する。第1の力
はベース部13を上方部分から引きだそうとする。カーブの滑走時には上方部分
2はベース部13に対して軸線B(図2)を中心にして旋回しようとする。第1
の力は第2の力に対してかなり小さい。なぜならば上方部分2は大抵、下方部分
1への圧力しか加えないからである。場合によって下方部分1に引張り力も生じ
る。つまりブーツ4から取り除かれてスキー板3が負荷解除される時に生じる。
第1の力の大きさはほぼスキー板3の重量によって規定される。第2の力は旋回
力またはトルクとも呼ばれる力を滑走の種類に応じて相当の値を得られる。スキ
ーヤがスキー板を滑走中に紛失しないようにするために、コイルばね37は適当
な圧力でピン36に作用するようにしなければならない。このことはスキー板3
から降りる際に問題を生ぜしめ得る。この問題を取り除くために、ピン36の少
なくとも1つのピンを操作するために規定されて構成されている装置70が設け
られている。
【0070】 図12にはピン36を操作するための装置70が、スキー板3とブーツ4とに
関連して示されている。図13にはこの装置70の動力的な概略図が示されてい
る。押し付けピン36の一方を通って、ほぼ水平に延びる軸71が延在している
。この軸71には操作レバー72が枢着されているので、そのためこの操作レバ
ー72を、軸線71を中心にして旋回させることができる。枢着箇所である軸7
1の領域またはその下方においてレバー72は圧縮区分73を有している。この
圧縮区分73を介してレバー72は上方部分2の中央部分23のケーシング23
1の外周面に支持されている。例えばスキーストック74(図12)を用いて、
レバー72の外側に位置する脚部が、操作されるかもしくは下方に向かって圧縮
されると、操作レバー72の圧縮区分73は剛性のケーシング231の外周面に
支持される。第1のアームが引き続き下方に向かって移動させると、この圧縮ピ
ン36はばね37の作用に抗して押し戻される。これによりピン36が下方部分
1のベース部13に作用する力は減少されて、ビンディングからの取り外しが著
しく簡単になる。
【0071】 上記したように、上方部分2のトルクはベース部13に対して場合によっては
極めて高い値に達し得る。このような力作用を一定に保ち、しかしながらビンデ
ィングとの着脱を著しく簡単に構成するためには、ベース部13を目的に合わせ
て構成する必要がある。図14〜図16にはこのような有利な形式のベース部1
3が示されている。図14にはベース部13の構成の第1側面図が示されている
。図15にはベース部13の平面図が示されている。図16にベース部13の第
2側面図が示されており、この図16に示されたベース部13は図14に示され
たベース部13に対して90゜分旋回されている。
【0072】 ベース部13の本体の下方プレート131には垂直に突出するリブ78が設け
られていて、これらのリブ78は下方部分1のベースプレート10の上面10に
設けられた相応する凹部(図示せず)に合わせられている。このようなリップ7
8はベース部13をスキー本体3に対して旋回させることができないように保証
している。
【0073】 ベース部13に対する上方部分2の旋回を防止する力をできるだけ大きくする
ように、ベース部13の外周面に設けられる凹部16,17はできるだけ深く構
成したい。しかしこれだけでもビンディングからの取り外し、つまり凹部16,
17からのピン36の引き抜きは困難なものになる。この問題は、凹部16,1
7の縁部の深さを種々異なる方向で種々異なる大きさに構成することによって解
決することができる。各凹部16,17の前に、摺動溝75を配置することがで
きる。この摺動溝75はベース部13の子午線方向に延在している。図示した例
では凹部16,17の前にそれぞれ摺動溝75(図16)が設けられている。各
摺動溝75はベース部本体の上面の中央から各凹部16,17にまで延びている
。これらの摺動溝75はその下方に位置する、凹部16,17の縁部の区分で交
差している。したがってこの凹部16もしくは17の縁部の区分76は摺動溝7
5の領域において凹部16,17の縁部の残りの部分よりも深くに位置している
。さらに凹部縁部75の前記区分76はベース部13の軸線Bの近傍に位置して
いる。その結果、ピン36が軸線Bの方向でベース部13からつまり摺動溝75
を介して引き抜かれる際にも、上方部分2を圧縮ピン36と共に軸線Bを中心に
して回転させたいもしくは旋回させたい場合にも、わずかな力しか必要でない。
図16にはとりわけ押し付けピン36の一方が摺動溝75によってどのように運
動するのかが示されている。
【0074】 前記した問題の別の解決策はスキー本体の上面に歯状の突出部80(図11お
よび12)を設けることによっても提供される。このような各突出部80をブー
ツ先端領域およびブーツ踵領域においてスキー板本体3上に配置することもでき
る。この突出部80の長手方向は本発明による装置の長手方向Aに対して垂直で
あり、しかも突出部80はスキー板本体3のほぼ幅全体にわたって延在させるこ
とができる。これらの突出部80の頂部領域は損傷を避けるために丸み付けられ
ている。各長さ区分22もしくは24の自由な端部領域おいて下面に凹部81(
図9)が構成されている。この凹部81には突出部80の1つが適合する。この
凹部81の横断面と、長手方向軸線Aに対して垂直に延びる、凹部81の寸法は
歯状の突出部80に相応しているので、これらの突出部80は凹部81にできる
だけ大きな面で適合する。図示した例では、凹部81は2つの材料隆起部83,
84の間に位置している。これらの材料隆起部83,84は上方部分2の長さ区
分22,24の下面から出発している。
【0075】 ねじ38は円筒状の区分86(図11)を有している。円筒状区分86は一方
の端部でねじヘッド部の内側に接続している。この円筒状区分86の外側には少
なくとも1つの目盛85が形成されている。長さ区分22,24の端部区分の当
該領域には窓87(図9および図12)が設けられている。これらの窓によって
各目盛85を見て取れる。この窓87は当該長さ区分22もしくは24の側壁の
少なくとも一方に配置されている。これらの目盛85は、ねじ38を押付けピン
に作用させる圧力を示すように構成されている。
【0076】 上方部分2は有利な形式ではあらゆるブーツ大きさのために同じ長さを有して
おり、これによりさらにスキービンディングの構成に関して簡易化される。この
ことは図11に基づき、種々異なるブーツつま先161,162長さからも明ら
かである。
【0077】 図17には、本発明の別の構成が概略的に示されている。この構成はクロスカ
ントリー用に使用可能である。装置の上方部分2はヒンジ90を介してブーツ4
に接続されている。このヒンジ90はブーツ4のソール51に、厳密に言えばブ
ーツ先端部の領域に加工されている。ヒンジ90は装置の長手方向Aに対して直
交する方向に延びている。図17にはどのように上方部分2を、ヒンジ90を用
いてブーツ4から離れる方向に旋回させることができるかが破線で示されている
。この装置の上方部分2を、前記した形式で下方部分1のベース部13に載置す
ることができる。
【0078】 図18には従来のクロスカントリ用ビンディングにより公知である、ヒンジ9
0を中心としたブーツ4の旋回領域を制限するための装置91が示されている。
この制限装置91の第1の端部部分はスキー板本体3上に置かれた上方部分2に
接続されている。この制限装置91の第2の端部部分はブーツ4のソール51の
、かかと領域に位置する区分に接続されている。図18にはブーツ4が引き挙げ
られた位置にある際の状態が示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 緊縮された状態の制動装置と、緊締されたスキーブーツと共に示した、本発明
の装置の垂直方向の長手方向断面図である。
【図2】 図1に示した装置の拡大部分断面図である。
【図3】 本発明による装置の本体の第1断面線I−Iに沿った断面図である。
【図4】 本発明による装置の本体の第2断面線II−IIに沿った断面図である。
【図5】 図1に基づいた制動装置の本体の側面図である。
【図6】 図1に基づいた制動装置の本体の平面図である。
【図7】 緊締解除された状態における、図1に基づいた制動装置の概略的な側面図であ
る。
【図8】 緊締解除された状態における、図1に基づいた制動装置の概略的な側面図であ
る。
【図9】 本発明の本体を取り付けたブーツの斜視図である。
【図10】 本発明による装置の保護ソールの下面の斜視図である。
【図11】 図9に相応する装置の垂直方向の断面図である。
【図12】 本発明による装置の別の構成の側面図である。
【図13】 図12に基づく装置に取り付けられた装置の動力学的な概略図である。
【図14】 本発明による装置のベース部の第1側面図である。
【図15】 図14に基づくベース部の平面図である。
【図16】 本発明による装置のベース部の第2側面図である。
【図17】 山スキーに使用可能な本発明による装置の別の構成の斜視図である。
【図18】 図17に基づく装置の側面図である。
【符号の説明】
1 下方部分、 2 上方部分、 3 スポーツ器具、 4 ブーツ、 5
制動装置、 8,9 切欠、 10 ベースプレート、 11 本体、 12
中央孔、 13 ベース部、 14 外周面、 15 接続部材(ねじ)、 1
6,17 凹部、 18 上方半部、 19 下方半部、 20,21 本体、
22,23,24 区分、 25,26 縁部区分、 27,28 リブ、
29 支持突出部、 30,31,32 ケーシング、 33 内壁、 35
装置、 36 ピン、 37 圧縮ばね、 38 ねじ、 39 表面、 40
切欠、 41,42 固定手段、 43 歯付き部、 44 レバー、 45
ベースブロック、 46 係止レバー、 47 U字形部材、 48 装置、
49 ペダルプレート、 50 緊締レバー、 51 ソール、 52 補強
リブ、 53 パターン、 54 外周面、 55 保護ソール、 56 本体
、 57,58 保護パット、 59 嵌合部材、 60 本体、 61,62
脚部、 65 接続ウェブ、 67 制動クロー、 70 装置、 71 軸
、 72 操作レバー、 73 圧縮区分、 74 ストック、 75 滑動溝
、 78 リブ、 80 突出部、 81 凹部、 83,84 材料隆起部、
85 目盛、 86 円筒区分、 87 窓、 90 ヒンジ、 91 制限
装置、 131,132,133 円板部分、 161,162 ブーツつま先
部、 231 ケーシング、 461 長手方向区分、 462 肉厚部、 4
63 角部、 491,492 アーム、 611 長手方向区分、 612
横断方向区分、 613 長手方向区分、 621 長手方向区分、 622
横断方向区分、 623 長手方向区分、 624 始端区分、 A,B 軸、
C,D 破線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AU,BR,CA,CN, JP,MX,NZ,RU,US

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポーツ器具をブーツに接続するための装置において、 該装置によって自動的に作動可能である制動装置(5)が設けられていること
    を特徴とする、スポーツ器具をブーツに接続するための装置。
  2. 【請求項2】 装置が下方部分(1)を有しており、該下方部分(1)がス
    ポーツ器具(3)の本体上に固定可能であり、該下方部分(1)から取り外し可
    能な上方部分(2)が設けられており、該上方部分(2)上にスポーツをする人
    のブーツ(4)を固定することができるようになっていて、前記制動装置(5)
    が、ばね弾性的な本体(60)を有しており、該本体(60)がほぼV字形に構
    成されており、該本体(60)の脚部(61,62)が、互いに交差しており、
    該交差箇所が前記下方部分(1)とスポーツ器具(3)との間で旋回可能にクラ
    ンプ締めされており、前記本体(60)が制御区分(18)と制動区分(19)
    とを有しており、該制御区分(18)の位置ひいては前記制動区分(19)の位
    置が、前記上方部分(2)によって制御可能である、請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記下方部分(1)がベースプレート(10)を有しており
    、該ベースプレート(10)がスポーツ器具(3)の本体上に固定可能であり、
    該ベースプレート(10)の下面に、複数の凹部(8,9)が形成されており、
    該凹部(8,9)が、制動装置(5)の、交差する区分(612,613)を収
    容するために規定されており、ベース部(13)が設けられており、該ベース部
    (13)が、前記ベースプレート(10)上に固定されており、該ベース部(1
    3)が、前記上方部分(2)を収容するために規定されて形成されている、請求
    項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記上方部分(2)が、縦長の本体(20)を有しており、
    該本体(20)が、相前後して位置する2つの長さ区分(22,24)と、該両
    長さ区分(22,24)の間に配置された1つの中央区分(23)とを有してお
    り、該長さ区分(22,24)が、一方の端部側で中央区分(23)の本体(2
    31)の、互いに反対側に位置する箇所に固定されており、前記中央区分(23
    )が、前記ベース部(13)を収容するために規定されて構成されており、各長
    さ区分(22,24)が、前記中央区分(23)を前記ベース部(13)に解除
    可能に接続するための装置(35)を有していて、該装置(35)が、前記中央
    区分(23)のケーシング(30)の円筒状の側壁(331)に設けられた相応
    する開口(33)を介して内室(33)に至るまで係合し、前記開口がそれぞれ
    長さ区分(22,24)の輪郭内部に位置し、該長さ区分(22,23)がこの
    箇所でケーシング(30)に接続するようになっている、請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記上方部分(2)の各長さ区分(22,24)が横断面で
    見てほぼ、下方に向かって旋回されたU字形の形を有しており、ブーツ(4)の
    先端部と踵部とを保持するための装置(41,42)が設けられており、該装置
    (41,42)それぞれが、前記長さ区分(22,24)の各自由端部領域にお
    いて摺動可能にかつ係止可能に配置されている、請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記上方部分(2)が、ブーツ(4)に堅固に接続されてい
    る、請求項2記載の装置。
  7. 【請求項7】 保護ソール(55)が設けられており、該保護ソール(55
    )が、前記上方部分(2)の下面に取り外し可能に取り付け可能であるように構
    成されている、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 支持手段(29;83,84)が、上方部分(2)の前記長
    さ区分(22,24)の自由な端部部分の領域に設けられており、該支持手段(
    29;83,84)が各長手区分(22,24)の下面から下方に向かって突出
    していて、スポーツ器具(3)の上面から突出部(80)が隆起しており、該突
    出部(80)を前記支持手段(29;83,84)に係合させることができるよ
    うになっている、請求項2記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記ベース部(13)に対する接続装置(35)の効果を減
    少させるかまたは一時的に相殺しさえする装置(70)が設けられている、請求
    項4記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記ベース部(13)が本体を有しており、該本体が短い
    管状部材の形を有しており、該管状部材の長手方向軸線Bが、当該装置の長手方
    向軸線Aに対して垂直に延びていて、前記本体の外周面の直径方向で互いに反対
    側に位置する2つの箇所に、それぞれ1つの凹部(16,17)が構成されてお
    り、該凹部(16,17)に前記接続装置(35)の各1つが係合できるように
    なっており、該凹部(16,17)の縁部(76)と、前記ベース部本体の上方
    の中央部材との間に摺動溝(75)が拡がっており、該摺動溝(75)がベース
    部本体の子午線方向に延びている、請求項3記載の装置。
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