JP2003525393A - 波からエネルギを引き出す装置 - Google Patents

波からエネルギを引き出す装置

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Abstract

(57)【要約】 波からエネルギを引き出す装置であって、水中で浮ぶようにされ、その垂直な振動運動がそれが浮んでいる水における波の高さに対して著しく緩衝されるように水平面領域を有する室（１）と、波の列に対面するようにされた前記室の一端における入口ポート（５）と、圧縮空気をマニホールドまで、次に出口ポート（９）と、バッフル（８）まで送る垂直方向の側板（７Ａ，７Ｂ）とを含む装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は波、特に海の波からエネルギを引き出す装置に関する。
【０００２】 海の波からエネルギを引き出す装置が周知である。これらの装置の多くは自動
整流タービンを通して空気の振動柱を駆動するために波の垂直運動を利用してい
る。その他の場合には、波ははじけるように導かれ、水は高くされたリザーバを
連続して満たすように上方に通される。殆どの装置は海岸線あるいは海底に位置
され、その構造は波によって発生する力に対処するように極めて堅固である必要
がある。
【０００３】 本発明は２個の波のピークの間で空気を圧縮するように波の前進運動を使用す
ることによって異なる仕方で波からエネルギを引き出そうとしている。
【０００４】 本発明によると、水に浮遊するようにされた室を含むが、その垂直方向の振動
運動がそれが浮遊している水における波の高さに対して著しく緩衝されるように
水平の領域を有する室と、波の列に直面するようにされた前記室の一端における
室入口ポートと、圧縮された空気をマニホールドまで送り、次に出口ポートとバ
ッフルまで送る垂直な側板とを含むことを特徴とする波からエネルギを引き出す
装置が提供される。
【０００５】 使用時、波は入口ポートを通って進行し、各波がマニホールド内へ進行し、次
にバッフルに打撃するにつれて波トラフにおいて空気を圧縮することによって出
口ポートから押し出されてエネルギ源を提供する。
【０００６】 前記室は細長い室であることが好ましい。
【０００７】 前記室は頂部プレートによって離隔された一対の側壁から形成しうる。
【０００８】 前記側壁の一端は端壁によって接合可能で、前記側壁の他端は入口ポートを提
供するように離隔している。
【０００９】 底部プレートは前記側壁を跨ぎ、前記側壁は前記室の浮力の少なくとも一部を
提供することができる。
【００１０】 バッフルは端壁に隣接して設けられるか、あるいはバッフルは端壁自体によっ
て提供しうる。
【００１１】 バッフルは入口ポートに向かってテーパを付けてもよい。
【００１２】 前記室は一連の波トラフに入る空気を圧縮するために各側壁に隣接して一対の
テーパの付いた側板を含みうる。
【００１３】 前記側板のテーパ角度は調整可能で、湾曲させてもよい。
【００１４】 水路の基部を形成する内部傾斜部を設けてもよい。
【００１５】 圧縮空気の出口ポートはバッフルに隣接することが好ましく、バッフルは圧縮
マニホールドの上方部分に装着してもよい。
【００１６】 波水出口は前記室に設けてよく、かつバッフルに隣接してもよい。
【００１７】 種々の波状態に適合するように水の高さを調整すべく前記室の浮力を調整する
手段を設けてもよい。
【００１８】 本発明の実施例を添付図面を参照して、例として、以下説明する。
【００１９】 図１を参照すると、波からエネルギを引き出すための装置が示されている。本
装置は水中で浮くようにされた細長い室を有する。前記室１は頂部プレート３に
よって離隔された一対の側壁２Ａ，２Ｂから形成されている。前記側壁の一端は
端壁４によって接合され、前記側壁の他端は入口ポート５を提供するように離隔
しいる。底部プレート６は前記頂部プレート３とは反対側で前記側壁の縁部を跨
ぐようにしうる。
【００２０】 室１は波トラフにおいて空気を横方向に圧縮し、圧縮された空気をマニホール
ド１５まで送るようにすべく各側壁２Ａ，２Ｂに隣接した一対の内部のテーパ付
きの側板７Ａ，７Ｂ（点線で示す）を含む。水路の底は底部プレート６あるいは
傾斜部１４でよい。
【００２１】 バッフル８は圧縮マニホールド１５からの空気の外出を抑制することと、残余
の波の次に入来する波と緩衝するように室に沿って反射して戻されないように残
余の波のエネルギを拡散することの二重の機能を有する。バッフルのテーパの付
いた側は図示のように湾曲させてよい。
【００２２】 空気の出口ポート６は、原動機１に接続された空気流管が取り付けられている
頂部プレート３に装着されている。出口ポート９はバッフルに隣接して、かつバ
ッフルと入口ポートとの間で圧縮マニホールド１５に位置している。波水出口１
２はバッフル８に隣接して側壁２Ａ，２Ｂに設けられている。
【００２３】 さて図２Ａと図２Ｂとを参照すると、室１はアンカーとチェイン１３によって
海底に固定してもよいことが分かる。前記室は入口ポートが常に波列と対面する
ように入口ポートからつなぎ留めされる。
【００２４】 前記室１の浮力は側壁２Ａ，２Ｂによって殆ど、並びに端壁４によっても提供
される。側壁と端壁とは、室１の垂直振動運動が、それは浮いている水の高さに
対して著しく検証されるように小さい水平面領域を有する。
【００２５】 使用時、波は入口ポートを通って進行し、側板７Ａ，７Ｂによって形成された
波通路に沿って圧縮マニホールド１５およびバッフル８に向かって進行する。図
２Ａから判るように、（バッフルを打撃する波のピークＸとその後の波のピーク
Ｙの背後のトラフにおける）空気の容積分Ｚは出口ポート９の下のマニホールド
１５内へ供給される。波Ｙがバッフル８に向かって運動するにつれて、空気Ｚの
容積は波Ｙによってマニホールド内へ圧縮され、出口ポート９を通して押し出さ
れる。バッフル８に打撃する各波は波の列の方向に対して直角に反射され波のエ
ネルギを拡散し、加圧された状態の余剰の水は水出口１２を通過する。
【００２６】 室１へ入るいずれか２個の波の間の空気はマニホールド１５において圧縮され
、開口９を通して放出される。圧縮空気はエネルギを発生させるように設計され
た原動機１１を駆動するために使用しうる。空気が所定の圧縮度に達すると該空
気を放出する逆止弁（図示せず）をパイプ１０に位置させてもよい。
【００２７】 本発明は特に前述したものとは相違する形態をとることができる。特に、本装
置は種々の波状態に適合するように調整可能である。例えば、種々の波の高さに
適合させるように水中の室の高さを調整するために該室の浮力を調整する手段、
あるいは側板７Ａ，７Ｂのテーパ度を調整する手段を設けてもよい。側板７Ａ，
７Ｂのテーパは出口ポート９を通して推進される空気のピーク圧力を増すために
空気を圧縮し易くするものであり、側板７Ａ，７Ｂのテーパを調整することは例
えば２：１から６：１までの圧縮比を提供するように作用しうることが考えられ
る。バッフル８の位置は、例えば種々の波の長さに適合させるために室１の長さ
に亘って調整可能でもよい。底部プレート６あるいは傾斜部１４もまた、空気を
圧縮し易くするために角度を付けるとか、例えば側板のように調整可能にしうる
。
【００２８】 本装置は、またより簡単な構造としうる。例えば、側壁２Ａ，２Ｂは波の通路
ガイドとして作用してもよく、側板７Ａ，７Ｂは必要でなくなる。底部プレート
６も必要でなく、端壁４は別個のバッフルを設ける代わりにバッフルとして作用
してもよい。
【００２９】 本発明による装置は、例えば河口域での使用あるいは海での使用のように、種
々タイプの状態に適合するように種々のサイズで製造しうることが考えられる。
原動機１１は発電しうる。原動機に対する圧縮空気の単一の供給源を提供するよ
うに２個以上のそのような装置を接続させてもよい。原動機はいずれかの室１に
位置させるか、あるいはそれより遠隔に位置させてもよい。
【００３０】 また、一方の装置がリザーバへ圧縮空気を送り、他方の装置が第２のリザーバ
において部分真空状態を発生させるために空気を抽出するように、バッフルを共
通にして２個の類似の装置を背中合わせに接続させることも考えられる。その場
合、原動機は２個のリザーバ間の圧力の差によって駆動させてもよい。
【００３１】 室１は海底に繋ぎ止めることが可能であるので、室１に対する力はこれまで周
知であった固定構造と比較して大きく低下する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 斜視図を示す。
【図２Ａ】 空気が圧縮される前の室内の波の概略断面図を示す。
【図２Ｂ】 空気が圧縮された状態の前記室内の波の概略断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 波からエネルギを引き出す装置であって、水中で浮遊するよ
    うにされた室であって、その垂直方向の振動がそれが浮遊している水中での波の
    高さに対して著しく緩衝されるように水平面領域を有する室と、波の列に対面す
    るようにされた前記室の一端における室入口ポートと、前記室にあるバッフルと
    、圧縮空気をマニホールドまで送り、次に出口ポートとバッフルまで送る垂直な
    側板とを含むことを特徴とする波からエネルギを引き出す装置。
  2. 【請求項２】 使用時、波が入口を通して進行し、各波がマニホールド内へ
    進行する際に波トラフにおける空気を圧縮し、次にバッフルを打撃することによ
    って圧縮された空気が出口ポートから押し出されエネルギ源を提供することを特
    徴とする請求候１に記載の装置。
  3. 【請求項３】 前記室が細長い室であることを特徴とする請求項１または２
    に記載の装置。
  4. 【請求項４】 前記室が頂部プレートによって離隔した一対の側壁から形成
    されていることを特徴とする請求項１から３までのいずれか１項に記載の装置。
  5. 【請求項５】 前記側壁の一端が端壁によって接合され、前記側壁の他端が
    入口ポートを提供するように離隔しいることを特徴とする請求項４に記載の装置
    。
  6. 【請求項６】 底部プレートが前記側壁を跨ぎ、前記側壁が前記室のための
    浮力の少なくとも一部を提供することを特徴とする請求項５に記載の装置。
  7. 【請求項７】 前記端壁に隣接してバッフルが設けられていることを特徴と
    する請求項５または６に記載の装置。
  8. 【請求項８】 前記バッフルが前記入口ポートに向かってテーパを付けられ
    ていることを特徴とする請求項１から７までのいずれか１項に記載の装置。
  9. 【請求項９】 前記室が各側壁に隣接して一対のテーパの付いた側板を含み
    、一連の波トラフに入る空気を圧縮することを特徴とする請求項１から８までの
    いずれか１項に記載の装置。
  10. 【請求項１０】 前記側板のテーパ角が調整可能であることを特徴とする請
    求項９に記載の装置。
  11. 【請求項１１】 前記入口ポートとマニホールドとの間に内部傾斜部が設け
    られていることを特徴とする請求項１から１０までのいずれか１項に記載の装置
    。
  12. 【請求項１２】 前記傾斜部の角度が調整可能であることを特徴とする請求
    項１１に記載の装置。
  13. 【請求項１３】 空気出口ポートが前記バッフルに隣接してマニホールドか
    ら始まることを特徴とする請求項１から１２までのいずれか１項に記載の装置。
  14. 【請求項１４】 前記バッフルに隣接して前記室に波水出口が設けられてい
    ることを特徴とする請求項１から１３までのいずれか１項に記載の装置。
  15. 【請求項１５】 種々の波状態に適合するように水の高さを調整すべく前記
    室の浮力を調整する手段が設けられていることを特徴とする請求項１から１４ま
    でのいずれか１項に記載の装置。
  16. 【請求項１６】 添付図面を参照して概ね説明し、かつ参照図面に示すよう
    な波からエネルギを引き出す装置
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