JP2003524774A - サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するための装置 - Google Patents

サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するための装置

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JP2003524774A JP2001519168A JP2001519168A JP2003524774A JP 2003524774 A JP2003524774 A JP 2003524774A JP 2001519168 A JP2001519168 A JP 2001519168A JP 2001519168 A JP2001519168 A JP 2001519168A JP 2003524774 A JP2003524774 A JP 2003524774A
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Abstract

(57)【要約】 分析すべきサンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するための装置。入射放射線(14)の供給源(12)が設けられる。又、入射放射線から入射ビーム(22)とモニタービーム(24)を供給するための手段(20)がもうけられる。入射ビーム(22)は、サンプル(26)に差し向けられる。この発明は、サンプルからラマンビーム(32)を創生するための手段を含む。モニタービーム(24)とラマンビーム(32)とから直接スペクトルデータが収集される。スペクトルデータは、モニタービーム(24)とラマンビーム(32)から実質的に同時に又は順次に収集することができる。サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにスペクトルデータに1つ又は複数の積分変換が適用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 本発明は、一般に、分光法(分光分析法)の分野に関し、特に、標準ラマンス
ペクトルを得るために計装(インストルメンテーション)修正を適用するための
装置に関する。本発明は、限定的ではないが、特に、ラマンスペクトルに関して
優れた精度及び正確度を達成するとともに、優れたインストルメント独立性(イ
ンストルメントの変異に影響されずに独立していること)を達成し、しかも、理
想の(完璧な)励起(励振)周波数を必要としない装置及び方法を提供するのに
有用である。
【0002】発明の背景 分光法は、光又は放射線のビームの波長の関数としてエネルギー又は強度を測
定するプロセスを意味する一般的な用語である。慣用の分光器、及び、インスト
ルメントとも称される分光器システムを構成する構成機器は、多くの場合、放射
線の平行ビームを創生するためのスリット及びコリメーターと、放射線を波長に
基づく異なる偏向角度で分散させるための1つ又は複数のプリズム又は格子と、
分散された放射線を視検するための装置を具備している。分光法は、原子、分子
又はイオンによる電磁放射線の吸収、放出又は散乱を利用して物質の物理的特性
及び過程(プロセス)を定性的及び定量的に分析する。
【0003】 分光器システムの作動中目標物又はサンプルに向けられる光ビーム又は放射線
は、入射光又は入射放射線と称することができる。入射放射線が物理的物質のサ
ンプル(以下、単に「サンプル」と称する)に接触して方向を変えることは、一
般に、放射線の散乱と称される。サンプル中の原子又は分子が入射放射線を反射
させずに、入射放射線の全部又は一部を吸収すると、それに応じてサンプルが励
起即ち励振されることになり、サンプルのエネルギーレベルはより高いレベルに
高められることになる。サンプル内を通過する、入射放射線を含む電磁放射線は
、その少部分の光をいろいろなな異なる方向に散乱させることがある。散乱され
ても、入射放射線と同じ波長を持ち続けている光は、エネルギーも入射放射線と
同じエネルギーを持っていることがある。この状態は、多くの場合、レイリー散
乱光又は弾性散乱光と称される。あるいは、分子内の振動状態が変化する間に散
乱される入射放射線は、エネルギーの変化を伴って散乱される場合があり、その
ような散乱光は、ラマン散乱光と称される。このような現象は、サンプルの化学
的特性、組成及び構造の特定を含め、サンプルの物理的特性及び過程を定性的及
び定量的に分析するために分光法と連携して従来から用いられてきた。
【0004】 電磁放射線に関連する波は、波長、1回の振動(オシレーション)の物理的長
さ、及び波の周波数、及び1点を通過する振動の秒当たり振動数によってその特
性を特定することができる。入射放射線をサンプルに差し向けた場合、入射放射
線の波長(以下、単に「入射波長」とも称する)が、散乱放射線(散乱した放射
線)内で実質的に変わらないままの場合もあり、あるいは又、入射放射線をサン
プルに差し向けた場合、散乱放射線中の波長が、入射波長とは異なる1つ又は複
数の波長をとることもある。入射放射線と散乱放射線との間のエネルギーの差は
、ラマンシフトと称される。ラマン散乱光の分光測定は、そのような散乱光の結
果として生じる波長を測定しようとするものである。
【0005】 ラマン散乱光は、僅かな分子振動によって入射光からシフト(移行)された波
長で起こる。従って、ラマン散乱光の現象は、サンプルの化学的特性、組成及び
構造の特定を含む、いろいろな物理的特性及び過程の定性及び定量分析のための
分光法に適している。現在、サンプルの定性及び定量分析のためにラマンシフト
分光分析法が用いられている。入射光を用いてサンプルから光を散乱させ、その
散乱放射線データを測定すれば、その散乱放射線からそのサンプルに関連する1
つ又は複数の周波数、並びに、それらのシフトされた周波数の強度を知ることが
できる。例えば、強度をY軸上にプロットし、1つ又は複数の周波数をX軸上に
プロットすれば、該1つ又は複数の周波数を波数、即ち、センチメートルで表さ
れる波長の逆数として表すことができる。周波数を示すX軸は、スペクトルバン
ドの観察された波数位置と入射放射線にみられた放射線の波数との差の尺度であ
る、波数のラマンシフトに変換することができる。
【0006】 これらの原理及び現象は周知であるが、そのような原理及び現象をサンプルの
定性及び定量分析に適用する研究は、今までのところ、むらのない、予測可能な
結果をもたらすという点では成功しておらず、ラマンスペクトルの許容しうるレ
ベルの精度及び正確度を達成するに至っていない。計装に変異が生じることや、
ラマン散乱光信号が本質的に弱いことや、蛍光の発出や、分光法インストルメン
ト(分光器)に随伴するその他の制約などのために、サンプル分析に使用するた
めの標準ラマンスペクトルを創生するという目標は、従来技術において知られて
いる装置及び方法によっては未だに達成されていないチャレンジであった。
【0007】 例えば、散乱光の波長又は強度、又はその両方を測定することを企図したラマ
ン散乱光の分光測定は、インストルメント、即ち、分光器システム自体によって
影響されることがある。1つのインストルメントの多数の構成機器又は部品が個
別に又は集合して、該インストルメントによって測定されるスペクトルデータに
影響する望ましくない計装変異の原因となることがある。サンプルからのラマン
散乱放射線は、1つのインストルメントを通してその分光計の光学系によって観
察し、測定し、方向づけする(光の向きを変える)ことができ、干渉計などのデ
バイスによってコード化し、ラマンスペクトルを記録するために1つ又は複数の
検出器へ差し向けることができる。分光計システムのそのような構成機器のうち
のどの1つでも、あるいはそれらが集合して、ラマン散乱光の測定精度及び正確
度を損ねる計装変異をもたらす原因となる可能性がある。
【0008】 更に、ラマン散乱は、レイリー散乱又は弾性散乱と比較すれば、比較的弱い効
果である。にもかかわらず、ラマン散乱は、物理的物質のサンプル中の化学的特
性、組成及び構造の特定を含む、いろいろな物理的特性及び過程の定性及び定量
分析のための重要な手段を提供してくれる。これらの現象を理解し、本発明によ
って解決される問題を理解するために、サンプルを構成する化合物の種類にもよ
るが、106−8の僅か1個の散乱光子でもラマンシフトされることに留意され
たい。従ってラマン散乱は比較的弱い現象であるから、測定目的のために放射線
を分散させるのに用いられる分光計は、迷光が極めて少なく、レイリー散乱を実
質的に排除することができるもでなければならない。さもないと、ラマンシフト
を測定することはできない。又、入射放射線源の周波数中の多重線がサンプルか
らのスペクトルのシフトされた多重セットを惹起することがあるので、分光器と
連携して用いられる、サンプル内に励起を惹起する1つ又は複数の入射放射線源
は、実質的に単色性でなければならず、単一の周波数又は波長の放射線を発出す
るものであることが好ましいことが周知のラマン実験により判明している。入射
放射線源は実質的に単色の周波数でなければならないとする認識から、レーザー
は実質的に単色の周波数であり、高い強度を有するという理由で、いろいろなレ
ーザー光源を入射放射線源として用いることにつながっている。従来から、ヘリ
ウム−ネオン、ヘリウム−カドミウム、アルゴン−イオン、クリプトン−イオン
等のガスレーザー、並びに、Nd−YAGやダイオードレーザーのようなソリッ
ドステートレーザー、ソリッドステートチューナブル(同調可能)レーザー、及
びその他のレーザーが、波長を含むラマンスペクトルデータを測定することを目
的とする分光法装置に用いられてきた。
【0009】 入射放射線源は、短波長励起をもたらす可視光スペクトルの青色部分に近い実
質的に単色性の周波数及び放射線を供給するものであることが好ましい。なぜな
ら、短波長励起に使用によってラマン効果が高められることと、今日使用されて
いる電荷結合デバイス(CCD)の量子効率(QE)が高いからである。実際、
サンプルが放射線吸収過程の一部として赤色シフト放射線(一般に蛍光発光と称
される現象)を発生するような場合は、入射放射線はサンプルに対して望ましく
ない作用を及ぼすことになる。蛍光発光は、サンプルによって吸収された放射線
が分子内過程によって周波数を低下せしめられ、可視光スペクトルの赤色端に近
い放射線として放出されるときに生じる。蛍光発光は、時には、ラマンシフトと
比べて、比較的弱いラマン信号を飲み込んでしまい、実質的に無くしてしまうほ
ど強い場合がある。しかるに、特にシリコン検出器と連携して用いられる現行の
技術は、放射線を光スペクトルの青色部分にではなく、赤外線(IR)領域へ深
く進入させる傾向のあるインストルメント機器の使用を実質的に制限している。
【0010】 ただし、計装変異は、現行のラマン分光分析法に影響する唯一の要因ではない
。レーザーは多くの場合入射放射線源として好適であるが、レーザーからの入射
放射線源に随伴する1つ又は複数の周波数が不安定である場合がある。放射線源
のこのような不安定な周波数も、ラマン信号に影響を及ぼす変異である。レーザ
ーは実質的に単色の放射線源を提供することができるが、レーザーの中心波長及
び周波数に、一見同じようにみえるものでも、変異がある場合がある。放射線源
の波長が変化すると、それに応じてラマンシフトが変化する。ラマン原理及びラ
マン現象の現行の商業的応用は、データのエラーを回避するために入射放射線源
からの励起波長を実質的に常時モニターしなければならないという点で制約され
ている。従って、この制約を克服するための提案の1つとして、従来から、実際
に使用される主放射線源と、予備又はバックアップとして保持される第2放射線
源の2つ又はそれ以上の周波数安定化放射線源を用いることが提案されている。
しかしながら、2つ以上の周波数安定化放射線源の使用は、いうまでもなく、シ
ステムのコストを著しく増大させる。しかしながら、バックアップとして予備の
周波数安定化放射線源を保持した上で、常用の周波数安定化放射線源を用いたと
しても、両方の放射線源が故障する可能性を排除することにはならず、又、両方
の励起源(放射線源)に波長の望ましくない変動が生じる可能性を排除すること
にもならない。又、1つだけの2つ以上の周波数安定化放射線源を用いる装置に
2つ以上の周波数安定化放射線源を設けることに随伴するコストは、比較的高く
なることはいうまでもない。
【0011】 更に、サンプルの定性及び定量分析に関連してラマンシフトを利用することを
企図した現行の分光計システムは、分光計システムに現在利用可能な、インスト
ルメントの1つ又は複数の検出器の限られた感度を克服することも必要とされる
。例えば、シリコン電荷結合デバイスから成る検出器の波長検出感度は、一定の
範囲に限られている。現在利用できるシリコン電荷結合デバイスの検出可能波長
の実用上の上限は、約1.15ミクロンである。波長に対する現行の検出器の感
度は、上限から下限まで一定ではない。同じようにみえる検出器でも、異なる感
度レスポンスを示すことがある。又、電荷結合デバイスは、多重チャネル能力を
備えることができるので、検出器は、複数のスペクトルを実質的に同時に、又は
実質的に1時点で(リアルタイムで)受け取ることができる。ただし、ある種の
検出器は、リアルタイムではなく、一定の時間をかけてでなければ情報を収集す
ることができない。検出器に求められる、複数のスペクトルを実質的に同時に、
又は実質的に1時点で受け取ることができなければならいという要件は、1つに
は、データ収集中に生じる時間差、並びに、分光計システム自体に随伴してシス
テムドリフト(変動)が起こることがあるからである。
【0012】 以上のように、現行の分光法技術は、分光法の各種ハードウエア機器にいろい
ろな問題点と制約を抱えている。分光法インストルメントは、同様な構成機器又
は関連構成機器の間でばらつきを、即ち計装変異を示すことがあり、それが同じ
サンプルからのスペクトルの測定に差異(ばらつき)を招く原因となる。上述し
たように、同じサンプルからのスペクトルの測定の差異は、分光計システムの光
学系、検出器及びその他の構成機器を含む計装の変異によって惹起される。従来
から、ラマンシフトを用いて実施される定性及び定量分析に及ぼす計装変異の影
響を制御するためのいろいろな研究がなされてきたが、いずれも成功していない
。又、これらの研究は、いずれも、ラマンスペクトルに関する優れた精度及び正
確度を達成し、かつ、完全自動化システムを可能にするインストルメント独立性
を達成する、ラマンシフト測定のための費用効率の高い分光計システムを提供す
るに至っていない。
【0013】 例えば、従来技術の少くとも1つのシステムは、サンプルと、励起源の及び励
起源からの強度及び波長情報を収集するための第2基準物質を用いることを提案
している。1つ又は複数の第2基準物質を導入することは、ラマンシフト原理の
適用に相当な複雑さを加えることになる。基準物質のスペクトルを知っておかね
ばならず、そのスペクトルは使用中不変でなければならない。しかしながら、基
準物質は、それ自体に生じる変動により安定した、むらのない測定値を示さない
場合がある。又、第2基準物質の使用を必要とすることは、サンプルの分解能の
損失を招くことになる。なぜなら、例えば、サンプルのラマンスペクトルが基準
物質のスペクトルによって拡幅されるからである。ラマンスペクトルが拡幅され
ると、サンプルの定性及び定量分析の精度を低下させることになる。又、基準物
質の1つ又は複数のスペクトルを得るために入射放射線源に関連する信号のかな
りの部分が用いられるので、データを表現するグラフ読取値に示される信号とノ
イズの関係が弱められる。
【0014】 従って、ユーザーがラマン散乱光に関連する原理を用いて分光法測定を行うこ
とができるようにする、サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサン
プルを測定し計装修正を適用するための装置を提供するという目標を達成するた
めには解決すべき幾つかの問題がある。解決すべき問題の1つは、サンプルの標
準ラマンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するため
の装置を提供することである。もう1つの問題は、ラマンスペクトルの測定に関
する優れた精度及び正確度を達成し、かつ、インストルメント独立性を達成する
装置を提供することであり、それを、完全自動化システムを提供することによっ
て実現することができる。ここで、「完全自動化システム」とは、そのシステム
の操作者が当該技術に熟達していなくとも、あるいは特別な技量を持っていなく
ても操作することができ、しかも、システムの操作者がモニターしていない、又
は傍についていない時間でもデータの品質を維持することができるシステムのこ
とをいう。更に実現すべきことは、使用しやすく、予測可能なほどに正確であり
、実施しやすく、比較的費用効率の高い装置及び方法を用いて高い分解能のラマ
ンスペクトルを得ることである。
【0015】 従って、必要とされるのは、サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するため
にサンプルを測定し計装修正を適用するための装置(以下、単に「ラマン装置」
とも称する)である。このラマン装置は、ラマンスペクトルに関して優れた精度
及び正確度を達成することができるものでなければならない。又、インストルメ
ント独立性であり、しかも、理想の(完璧な)励起周波数安定度を必要としない
ラマン装置が要望される。そのようなラマン装置は、又、レイリー散乱又はその
他の望ましくない放射線散乱によって影響されない高分解能のラマンスペクトル
を創生することができるものでなければならない。波長と強度とは、実質的に同
時にリアルタイムで測定可能でなければならない。又、ラマン装置は、入射放射
線源から入射放射線を分析するための少くとも1つの入射ビームとモニタービー
ムを供給することができなければならない。又、ラマン装置は、限定ではないが
、1例として1つ又は複数のプリズム又は格子のような1つ又は複数の高分解能
の分散性光学系を用いて、高分解能のモニタービーム測定値を供給するものでな
ければならない。又、ラマン装置には、スペクトル情報を時間差をかけてではな
く、全体としてリアルタイムで収集することができなければならない。ラマン装
置自体の構成機器の特性によって惹起される、ラマンスペクトルに対する計装変
異の影響を補償することができなければならない。更に、ラマン装置は、入射放
射線源におけるいかなる変動をもリアルタイムで判定して解消することができる
完全自動化システムを提供することができるものでなければならない。又、ラマ
ン装置は、入射放射線源の特性を判定する過程で入射放射線源の相当大きな一部
分を使用する必要がないものでなければならない。
【0016】 従って、本発明の多くの利点の1つは、サンプルの標準ラマンスペクトルを創
生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するための装置にある。本発明の
追加の利点は、計装変異を無関係にさせる(計装変異によって影響されないよう
にする)ので、任意の分光計又はそれに類するインストルメントから標準基準デ
ータを供給することができるラマン装置にある。本発明は、又、計器独立性、並
びにラマンスペクトルに関して優れた精度及び正確度を達成することができ、か
つ、理想の励起周波数安定度の必要性を排除する。従って、本発明は、入射放射
線源に関連する強度変動からも、又、システム自体並びに入射放射線源の周波数
ドリフト(周波数ずれ)からも独立しているとともに、優れた精度及び正確度を
達成することができる。上述したように、本発明は、又、完全に自動化されたシ
ステムを提供する。
【0017】 本発明の他の利点は、そのラマン装置が入射放射線源と計装変異とに関する高
分解能のスペクトルデータを実質的に同時に得るためにモニタービームのダブル
分散を行うことができることである。本発明は、サンプルと入射放射線源からそ
れぞれ発生せられたモニタービームとラマンビームとから実質的に同時にスペク
トル特性と強度レベルの両方に関してスペクトルデータを収集する。本発明は、
モニタービームのダブル分散を含め、1つ又は複数の分散を受け取ることができ
る最適な検出器感度を有し、それによってスペクトル情報を時間差をかけてでは
なく、全体としてリアルタイムで収集することができる検出器を提供する。本発
明のラマン装置は、又、そのラマン装置自体の構成機器の特性によって惹起され
る、ラマンスペクトルに及ぼす作用を補償又は排除する。本発明によれば、デー
タを得るために、又はデータを発生するために1つ又は複数の基準物質を使用す
る必要がない。本発明の他の利点は、その装置及び操作方法が実用面で容易であ
り、その企図された目的を達成する上で費用効率が高いことを含め、本発明の上
述した幾つかの利点からして、ユーザー及び応用例の領域を拡大することができ
ることである。
【0018】 サンプルを測定しサンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために計装修正
を適用するための本発明の装置の上記利点及びその他の特徴は、添付図を参照し
て記述する以下の説明及び請求項に記載の範囲の記載から当業者には明らかにな
るであろう。
【0019】発明の開示 サンプルを測定しサンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために計装修正
を適用するための本発明の装置は、入射放射線源を具備する。この入射放射線源
は、実質的に単色の放射線又は光を供給する。従って、この入射放射線源は、レ
ーザーを含むものとすることができる。レーザー放射線は実質的に単色性である
ことのみならず、高強度であることから、本発明にはいろいろなレーザー光源を
用いることができる。
【0020】 サンプルを測定しサンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために計装修正
を適用するための本発明の装置は、又、入射放射線源から入射ビームとモニター
ビームを供給するための1つ又は複数の手段を具備している。入射ビーム及びモ
ニタービームを供給するための手段は、入射放射線の経路内に設置されたビーム
スプリッター導波管のような1つ又は複数の導波管である。入射ビームは、分析
すべきサンプルに向けられ、サンプルに接触すると、散乱放射線を誘起又は発生
する。散乱放射線は、ラマンシフトを含む入射放射線とは異なるエネルギー差を
有し、該入射放射線とは異なる1つ又は複数の波長を有する。説明の便宜上、本
明細書ではラマンシフトをこのインストルメントによって分析すべきラマンビー
ムと称することとする。
【0021】 入射ビーム及びラマンビームは、このインストルメントの作動中いろいろな計
装機器(インストルメント構成機器)を通して送ることができる。しかしながら
、本発明に関連して設けられるインストルメントの構造的構成機器の配置や組合
せは、標準ラマンスペクトルの測定に関する優れた精度及び正確度、並びに、イ
ンストルメント独立性を達成し、かつ、理想の励起周波数安定度の必要性の排除
を達成するという本発明の能力を実現するための決定的な要因ではない。ラマン
ビーム及び入射ビームは、1つ又は複数の導波管、光学系、反射器、ミラー、焦
点レンズ及びフィルターに差し向けることができる。本発明は、又、ラマンビー
ムにインストルメントレスポンス又は形状修正を付与するための1つ又は複数の
白色光源、並びに、インストルメントに周波数校正基準を付加するための手段を
具備することができる。又、本発明は、モニタービームのスペクトルデータを収
集するためのいろいろな計装機器を具備することができる。このモニタービーム
についても、ラマンビームの場合と同様に、インストルメントの構造的構成機器
の正確な配置や組合せは、標準ラマンスペクトルの測定に関する優れた精度及び
正確度並びにインストルメント独立性を達成し、かつ、理想の励起周波数安定度
の必要性を排除するという本発明の能力を実現するための決定的な要因ではない
。例えば、モニタービームは、導波管からモニタービームに周波数校正を付与す
るための1つ又は複数のデバイスを通して送ることができる。
【0022】 ラマンビーム及びモニタービームは、又、1つ又は複数の検出器へ差し向けら
れる。1つ又は複数の検出器は、モニタービームの入射波長のスペクトルデータ
を収集してディスプレーするとともに、入射ビームからのラマン放射線が設定さ
れるのと実質的に同時にモニタービームの強度を判定する働きをする。ただし、
本発明に従ってラマンスペクトルの優れた精度及び正確度を達成するために、幾
つかの異なる手段を用いることができる。モニタービームは、いろいろな態様で
、かつ、入射放射線源が入射ビームとモニタービームに分割された後の任意の幾
つかの地点で測定することができる。モニタービームとラマンビームとから実質
的に同時にスペクトルデータを収集するために各計装機器をインストルメント内
には位置することができる。
【0023】 本発明は、又、このようにして収集されたラマンビーム及びモニタービームに
1つ又は複数の積分変換を適用するための手段を具備する。デコンヴォルーショ
ン(逆重畳)のための方程式は周知である。本発明に適用する場合、これらの方
程式は、レスポンス関数に及ぼされるインパルス関数の影響を除去するためにス
ペクトルデータに適用することができ、それによって、スペクトルデータから望
ましくない周波数の逸脱及び強度を除去する。このようにして生のラマンスペク
トルデータに関する周波数測定値を変換することができる。従って、本明細書で
いう積分変換とは、入射放射線源の周波数及び強度の不安定を含む、理想的では
ない特性に起因する望ましくないラマン効果を本発明に従って補償する1つ又は
複数の計算及び処理のことを意味する。かくして、本発明は、入射放射線の測定
に現れるシフトや多重線、及び、分光計システムによって分析すべきサンプルの
1つ又は複数のスペクトルにみられるシフトや変動を調整する。本発明によれば
、積分変換には、自己相関に関連する方法及び計算が含まれる。積分変換に関連
して行われる実質的に同時のスペクトルデータの収集が、装置の各構成機器と連
携して、入射放射線源の周波数安定に依存しない、かつ、入射放射線源に随伴す
る強度変動から独立した高分解能のラマンスペクトルを供給する。更に、データ
測定の実質的に同時の実施は、計装変異を無関係にするので、ユーザーがサンプ
ルスペクトルを幾つかの分光計及びそれに類する装置の間で相互に互換すること
を可能にする。又、計装変異を補償するために修正操作を適用することができる
ので、入射放射線源として、モード安定化されていない1つ又は複数の多モード
レーザーを用いることができる。更に追加の利点として、標準ラマンスペクトル
が供給されるので、ラマン原理のより多くの適用が可能にされる。
【0024】 以上、本発明の以下の詳細な説明を理解しやすくするために、かつ、本発明の
当該技術に対する貢献を理解しやすくするために、本発明の重要な特徴を概略的
に説明した。本発明の少くとも1つの実施形態を説明する前に、本発明は以下の
説明及び添付図面に記載された構造の細部及び各構成機器の配置に限定されるも
のではないことを理解されたい。本発明は、他のいろいろな実施形態を可能にし
、いろいろな態様で実施することができる。又、本明細書において用いられる表
現及び用語は、説明のためのものであり、発明を限定するものではない。
【0025】 当業者には明らかなように、ここに開示した本発明の基本をなす技術思想は、
本発明の多の構造、方法及びシステムを設計するための基本としてようにに用い
ることができる。従って、各請求項の記載は、本発明の本発明の精神及び範囲か
ら逸脱しない限り、請求項に記載された構成と均等の構成をも包含するものとす
る。本明細書に添付された要約書は、請求項によって判定される発明を規定する
ためのものではなく、本発明の範囲をいかなる点においても限定するものではな
い。
【0026】 本発明の新規な特徴、本発明の構造及び作動は、添付図を参照して以下に記述
する本発明の実施形態の説明から一層明らかになろう。各添付図を通して同様な
部品は同じ参照番号で示されている。
【0027】好ましい実施形態の説明 まず、図1を参照すると、サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために
サンプルを測定し計装修正を適用するための装置(「インストルメント」とも称
する)10が概略的に示されている。図に示されるように、サンプルの標準ラマ
ンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装修正を適用するための装置
10は、入射放射線14の供給源(単に「入射放射線源」とも称する)12を備
えている。入射放射線14の供給源12は、実質的に単色の放射線又は光の形で
入射放射線14を供給する。従って、入射放射線14の供給源12は、レーザー
16とすることができる。レーザー放射線は実質的に単色性であることのみなら
ず、高強度であるため、本発明にはいろいろなレーザー光源を用いることができ
る。例えば、ヘリウム−ネオン、ヘリウム−カドミウム、アルゴン−イオン、ク
リプトン−イオン等のガスレーザー、並びに、Nd−YAGやダイオードレーザ
ーのようなソリッドステートレーザー、ソリッドステートチューナブルレーザー
、液体染料レーザー、及びその他のレーザーは、目標物又はサンプルの標準ラマ
ンスペクトルを創生する目的で目標物又はサンプルを測定し計装修正を適用する
ために本発明に用いるのに適している。本発明の好ましい実施形態では、レーザ
ー16は、周波数安定化されていないダイオードレーザーである。レーザー16
は、又、多モード特性を備えたものとすることができる。本発明の変型実施例で
は、入射放射線14の供給源12は、ダイオードレーザーではなく、周波数安定
化された単モードレーザーとすることができる。更に他の実施例では、入射放射
線14の供給源12は、レーザーではない供給源12とすることができる。
【0028】 やはり図1に示されるように、本発明は、フィルター18を含む。本発明の好
ましい実施形態では、フィルター18は、入射放射線14の波長を狭め、入射放
射線14から望ましくない放射線を除去するための帯域フィルターである。ただ
し、本発明に関連して設けられるインストルメントの構造的構成機器の配置や組
合せは、標準ラマンスペクトルの測定に関する優れた精度及び正確度、並びに、
インストルメント独立性を達成し、かつ、理想の励起周波数安定度の必要性の排
除を達成するという本発明の能力を実現するための決定的な要因ではない。従っ
て、例えば、本発明は、入射ビーム22を分析すべきサンプル26に向けること
ができるようにするために、入射放射線14から入射ビーム22とモニタービー
ム24を供給するための導波管20を備えることができる。フィルター18は、
サンプル26より手前のインストルメント内の任意の場所で入射放射線14の経
路内に配置することができる。又、好ましい実施形態では、導波管20はビーム
スプリッター導波管であるが、インストルメントの感度及び入射放射線14の供
給源12の強度に応じて、別の実施例として異なるタイプの導波管20を用いる
こともできる。又、導波管20は、1つ又は複数のプリズム、部分銀被覆ミラー
、及びプレート型ビームスプリッターを備えたものとすることもできる。
【0029】 上述したように、又、図1にも示されているように、サンプル26を測定しサ
ンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために計装修正を適用するための装置
10は、入射ビーム22を分析すべきサンプル26に向けることができるように
するために、入射放射線14から入射ビーム22とモニタービーム24を供給す
るための導波管20を備えている。本発明の好ましい実施形態では、モニタービ
ーム24は、入射ビーム22に比して入射放射線14のうちの相当に小さい割合
を占める。本発明の好ましい実施形態では、モニタービーム24は、入射放射線
14の約1%であり、入射ビーム22は、入射放射線14の残部を占める。ただ
し、モニタービーム24と入射ビーム22に含まれる放射線の割合が約1:99
という比率は、本発明を限定するものではない。これとは異なる比率は、1つに
は、スペクトルデータを収集するのに用いられるインストルメントの感度及び入
射放射線14の供給源12の波長及び強度に応じて決定され、本発明の実施に適
用される。
【0030】 本発明は、又、図1に示されるように、入射ビーム22をサンプル26に向け
るための手段を含む。ただし、入射ビーム22は、その経路内に何らのインスト
ルメント構成機器を介在させることなくサンプル26に差し向けることも可能で
ある。本発明に関連して設けられるインストルメントの構造的構成機器の配置や
組合せは、標準ラマンスペクトルの測定に関する優れた精度及び正確度、並びに
、インストルメント独立性を達成し、かつ、理想の励起周波数安定度の必要性の
排除を達成するという本発明の能力を実現するための決定的な要因ではない。例
えば、入射ビーム22は、ミラー28に、向けることができる。本発明の好まし
い実施形態では、ミラー28は、二色性ミラー(ダイクロイックミラー)28'
であるが、本発明の変型実施例として、二色性ミラー28'に代えて、ホログラ
フィー透過性ミラー、又は、穴を有するミラーを用いることもできる。ミラー2
8から反射された入射ビーム22は、レンズ30を通してサンプル26に向ける
ことができる。本発明の好ましい実施形態では、レンズ30は、入射ビーム22
がサンプル26に接触する前の入射ビーム22の経路内に配置された焦点レンズ
である。本発明の変型実施例では、入射ビーム22がサンプル26に接触する前
の入射ビーム22の経路内に複数のレンズを配置することができる。
【0031】 図1に示されるように、入射ビーム22は、サンプル26に接触すると、入射
ビーム22とは異なるエネルギー差を有し、入射ビーム22とは異なる1つ又は
複数の波長を有する散乱放射線、即ちラマンシフトを誘起又は発生する。このラ
マンシフトを本明細書では説明の便宜上ラマンビーム32と称する。上述したよ
うに、又、図1にも示されるように、本発明の好ましい実施形態では、ミラー2
8、好ましくは二色性ミラー28'が設けられている。ラマンビーム32は、レ
ンズ30及び二色性ミラー28'を通して180゜の後方散乱態様で逆向きに戻
される。入射ビーム22も、ラマンビーム32も、必ずしも共直線性でなくても
よいが、本発明の好ましい実施形態では、ラマンビーム32は、二色性ミラー2
8'を通し、次いでフィルター素子34を通し、次いでレンズ30'、好ましくは
焦点レンズを通して戻される。フィルター素子34は、好ましい実施例では、ロ
ングパスフィルターである。本発明の変型実施例では、フィルター素子34は、
ノッチフィルター、又は、弾性散乱放射線を排除することができる他の任意のフ
ィルターとすることができる。ラマンビーム32は、図1に示されるように、ス
リット38を通して分光計36(点線で示されている)に進入するように位置づ
けされる。ただし、先に述べたように、サンプル26のようなサンプルからのラ
マン散乱放射線は、干渉計のようなデバイスによってコード化することもできる
。従って、本発明の変型実施例では、ラマンビーム32は、図1に示されるよう
に干渉計(図示せず)に進入するように位置づけされる。
【0032】 本発明は、又、インストルメントに周波数校正標準を付与するとともに、ラマ
ンビーム32に形状修正を付与するための1つ又は複数の手段を含む。本発明の
好ましい実施形態では、周波数校正標準供給源40が、周波数校正ビーム42を
供給する。周波数校正ビーム42は、第1光ファイバー導波管44を用いて分光
計36内へ向けられる。周波数校正ビーム42(好ましくはネオン光源)は、ラ
マンビーム32が分光計36へ進入するスリットと同じ、分光計36のスリット
38を通してインストルメントへ導入される。周波数校正標準供給源40によっ
て供給される周波数校正標準は、既知の標準のスペクトルデータとラマンビーム
32のスペクトルデータとを比較することによって計装変異を補償するのに役立
てられる。本発明は、又、形状修正ビーム4を供給する形状修正用放射線源46
を含む。この形状修正用放射線源46は、本発明の好ましい実施形態では、白色
光源である。本発明の変型実施例では、形状修正用放射線源46は、広帯域の蛍
光源又は燐光源とすることができる。形状修正ビーム48は、第2光ファイバー
導波管50を用いて分光計36内へ向けられる。形状修正ビーム48は、ラマン
ビーム32が分光計36へ進入するスリットと同じ、分光計36のスリット38
を通してインストルメントへ導入される。
【0033】 図1において分光計36へのスリット38のところの入口でのラマンビーム3
2の位置づけについて説明すると、本発明は、分光計36内に配置された第2レ
ンズ52を備えている。本発明の好ましい実施形態では、第2レンズ52は、ラ
マンビーム32を第1分散格子54に向けるための焦点レンズである。この第1
分散格子54は、ラマンビーム32の波長を分離して図1に線56と56'によ
って図式的に示されるように分散された信号を形成する。本発明には、又、分散
された信号56,56'を検出器60上に合焦させる(焦点を結ばせる)ための
第3レンズ58が含まれる。本発明の好ましい実施形態では、検出器60は、電
荷結合デバイスである。又、本発明の好ましい実施形態では、検出器60は、そ
の同じ検出器60上の1つ又は複数のピクセル配置図上に周波数校正標準供給源
40からの周波数校正ビーム42に関連したデータをディスプレーすることがで
きる。検出器60は、又、スペクトルデータが計装変異によって影響される度合
を判定するために、形状修正ビーム48に関連したデータを1つ又は複数のピク
セル配置図上にディスプレーすることもできる。この同じ検出器60は、更に、
モニタービームを別個のピクセル組又は空間チャンネル上にディスプレーするこ
とができる。本発明の変型実施例では、検出器60は、1例としてフォトダイオ
ードアレイ検出器を含む多チャンネルアレイ検出器とすることができる。又、上
記データは、1つ又は複数の検出器60上でみることができ、モニタービームを
視検するために第2の分光計を設けてもよい。
【0034】 先に述べたように、サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプ
ルを測定し計装修正を適用するための装置10は、図1に示されるように、ラマ
ンビーム32からと、モニタービーム24から実質的に同時にスペクトルデータ
を収集するための手段を含む。モニタービーム24は、入射放射線14の波長ス
ペクトルと強度を確認するのに用いられる。入射放射線14の波長スペクトル及
び強度のデータは、本発明によれば、ラマンビーム32に関するスペクトルデー
タの収集と実質的に同時に収集される。モニタービーム24からラマンビームか
らと実質的に同時にスペクトルデータを収集するための手段は、モニタービーム
24の経路内に配置された第2フィルター62を含む。本発明の好ましい実施形
態では、第2フィルター62は、強度フィルターである。第2フィルター62は
、入射放射線14の供給源12の強度を低減させるためにモニタービーム24の
経路内に配置される。本発明の変型実施例では、第2フィルター62は、ディフ
ューザとすることができる。本発明の他の変型実施例では、第2フィルター62
は、検出器60がスペクトルデータのデコンヴォルーションに影響するほど飽和
状態にはならない場合は、省除してもよい。周波数校正標準供給源40は、第2
周波数校正標準供給源64としても図1に図式的に示されている。本発明の好ま
しい実施形態では、第2周波数校正標準供給源64は、ネオン光源である。本発
明の変型実施例では、第2周波数校正標準供給源64は、安定した周波数を有す
るエミッターとすることができる。第2周波数校正標準供給源64は、入射放射
線14の供給源12の波長を入射放射線14の供給源12におけるシフトと比較
するのに役立つ既知の波長又はスペクトルデータを供給することが好ましい。第
2周波数校正標準供給源64は、第2周波数校正用標準ビーム66を創生する。
第2周波数校正標準供給源64からの第2周波数校正用標準ビーム66は、図1
に示されるように、モニタービーム24及び第2周波数校正用標準ビーム66の
経路内に配置された導波管20'においてモニタービーム24に付与することが
できる。第2周波数校正用標準ビーム66は、同じ経路上でモニタービーム24
に重合させることができる。第2周波数校正用標準ビーム66をモニタービーム
24に付与すると、複合(組合わされた)モニター/校正ビーム(モニタービー
ム24と周波数校正用標準ビーム66とが組合わされた複合ビーム)68が得ら
れる。本発明は、又、複合モニター/校正ビーム68の経路内に第3導波管70
を設ける。本発明の好ましい実施形態では、第3導波管70は、光ファイバー導
波管70'である。光ファイバー導波管70'は、第4レンズ72を備えている。
複合モニター/校正ビーム68は、第4レンズ72を通して同調ミラー74に向
けられ、同調ミラー74によって図1に示されるように第2分散格子76に向け
られる。第2分散格子76は、複合モニター/校正ビーム68を異なる波長に分
離し、複合モニター/校正ビーム68に増大されたスペクトル分解能を与えた後
、得られた信号78と78'を第1分散格子54へ差し向け、検出器60上に合
焦させる。本発明の変型実施例では、第2分散格子76は、1つ又は複数のプリ
ズム又はホログラフィー格子とすることができる。分散格子のタイプは、本発明
の限定要件ではない。
【0035】 本発明は、又、図2〜5に示されるように、上記のようにして収集された、ラ
マンビーム32及びモニタービーム24のスペクトルデータに1つ又は複数の積
分変換を適用するための手段を具備する。デコンヴォルーション(逆重畳)のた
めの方程式は周知である。本発明に適用する場合、これらの方程式は、レスポン
ス関数に及ぼされるインパルス関数の影響を除去するためにスペクトルデータに
適用することができ、それによって、スペクトルデータから望ましくない周波数
の逸脱及び強度を除去する。このようにして生のラマンスペクトルデータに関す
る周波数測定値を変換することができる。従って、本明細書でいう積分変換とは
、入射放射線源の周波数及び強度の不安定を含む、理想的ではない特性に起因す
る望ましくないラマン効果を本発明に従って補償する1つ又は複数の計算及び処
理のことを意味する。かくして、本発明は、入射放射線14の測定に現れるシフ
トや多重線、及び、分光計36又は干渉計(図示せず)によって分析すべきサン
プル26の1つ又は複数のスペクトルにみられるシフトや変動を調整する。デコ
ンヴォルーションは、それに限られるわけではないが、入射放射線14の望まし
くない周波数シフト及び望ましくない強度変化を除去するのに寄与する。図2に
示されるように代替手段としてラマンスペクトルに適用することができる自己相
関法は、複合モニター/校正ビーム68からレーザー16のスペクトル形状を測
定することなく、レーザー16のスペクトル形状を判定することを可能にする。
自己相関法によって判定された形状は、後に生のラマンスペクトルからデコンボ
ルブ(解析)することができる。積分変換に関連して行われる実質的に同時のス
ペクトルデータの収集が、装置10の各構成機器と連携して、入射放射線14の
供給源12の周波数安定に依存しない、かつ、入射放射線14の供給源12に随
伴する強度変動から独立した高分解能のラマンスペクトルを供給する。更に、デ
ータ測定の実質的に同時の実施は、計装変異を無関係にするので、ユーザーがサ
ンプルスペクトルを幾つかの分光計及びそれに類する装置の間で相互に互換する
ことを可能にする。又、計装変異を補償するために修正操作を適用することがで
きるので、入射放射線14の供給源12として、モード安定化されていない1つ
又は複数の多モードレーザーを用いることができる。更に追加の利点として、標
準ラマンスペクトルが供給されるので、ラマン原理のより多くの適用が可能にさ
れる。
【0036】 スペクトルデータを実質的に同時に収集し、次いでそのスペクトルデータに積
分変換を適用する操作は、装置10の各構成機器と連携して、入射放射線14の
供給源12の励起周波数安定に依存しない、かつ、入射放射線14の供給源12
に随伴する強度変動から独立した高分解能のラマンスペクトルを供給することを
可能にする。更に、データ測定の実質的に同時の実施は、計装変異を無関係にす
るので、サンプルスペクトルを幾つかの分光計及びそれに類する機器の間で相互
に互換することを可能にする。
【0037】 図2〜5を相互参照しながら説明すると、本発明に従って得られたスペクトル
データのための形状修正の態様が図2に示されている。更に、インストルメント
の周波数校正は、図2に示されるように空間チャンネル上にディスプレーするこ
とができる。図2は、本発明に従って入射放射線源から得られたスペクトルデー
タのアレイを示すグラフである。図3は、図4に示されるモニタービームのスペ
クトルデータと実質的に同時に得られたサンプル26に関するラマンスペクトル
データを示すグラフである。図4は、図3に示されるスペクトルデータと実質的
に同時に得られたモニタービームデータに関連するスペクトルデータを示すグラ
フである。図5は、本発明に従って得られたスペクトルデータに1つ又は複数の
積分変換を適用することによって得られたラマンシフトに関連するスペクトルデ
ータを示すグラフである。
【0038】 以上、サンプルを測定しサンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために計
装修正を適用するための上述した、そして添付図に図示された本発明の装置は、
上述した本発明の目的を達成し、利点を提供することができるが、以上の説明は
、本発明の好ましい実施形態を単に例示するものであり、本発明の構造及び配置
の細部に関して限定されるものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に従ってサンプルを測定しサンプルの標準ラマンスペクトルを
創生するために計装修正を適用するための装置の概略図である。
【図2】 図2は、入射放射線源からのスペクトルデータのアレイを示すグラフである。
【図3】 図3は、図4に示されるモニタービームのスペクトルデータと実質的に同時に
得られた入射ビームに関連するスペクトルデータを示すグラフである。
【図4】 図4は、図3に示されるスペクトルデータと実質的に同時に得られたモニター
ビームデータに関連するスペクトルデータを示すグラフである。
【図5】 図5は、本発明に従って得られたスペクトルデータに1つ又は複数の積分変換
を適用することによって得られたラマンシフトに関連するスペクトルデータを示
すグラフである。
【符号の説明】
10 サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプルを測定し計装
修正を適用するための装置 12 供給源 14 入射放射線 16 レーザー 18 フィルター 20 導波管 22 入射ビーム 24 モニタービーム 26 サンプル 28 二色性ミラー 30 レンズ 32 ラマンビーム 34 フィルター素子 36 分光計 38 スリット 40 周波数校正標準供給源 42 周波数校正ビーム 44 光ファイバー導波管 46 形状修正用放射線源 48 形状修正ビーム 50 光ファイバー導波管 52 レンズ 54 分散格子 58 レンズ 60 検出器 62 フィルター 64 周波数校正標準供給源 66 周波数校正用標準ビーム 68 複合モニター/校正ビーム 70 光ファイバー導波管 72 レンズ 74 同調ミラー 76 分散格子 78,78' 信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 アレン,フリッツ,シャライア アメリカ合衆国,エヌエム 87048,ネブ ラスカ州,コラレス,コラレス ロード 4543 (72)発明者 ジョー,ジュン アメリカ合衆国,エヌエム 87109,ネブ ラスカ州,アルバカーキ,ルイジアナ ブ ールバード 4235,アパートメント 116 (72)発明者 バタフィールド,ダニー アメリカ合衆国,エヌエム 87114,ネブ ラスカ州,アルバカーキ,イーグル ラン チ ロード 9250,アパートメント 822 Fターム(参考) 2G020 AA04 BA02 BA03 CA04 CB05 CB23 CC02 CD06 CD24 2G043 EA03 GA04 GB01 HA01 HA05 HA09 JA03 JA04 KA02 KA09 LA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプル
    を測定し計装修正を適用するための装置であって、 入射放射線(14)の供給源(12)と、 前記入射放射線(14)から入射ビーム(22)とモニタービーム(24)を
    供給するための入射ビーム及びモニタービーム供給手段(20)と、 前記入射ビーム(22)とモニタービーム(24)から前記サンプル(26)
    の標準ラマンスペクトルを判定するための標準ラマンスペクトル判定手段と、 から成る装置。
  2. 【請求項2】 サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプル
    を測定し計装修正を適用するための装置であって、 入射放射線(14)の供給源(12)と、 前記入射放射線(14)から入射ビーム(22)とモニタービーム(24)を
    供給するための入射ビーム及びモニタービーム供給手段(20)と、 前記入射ビーム(22)を前記サンプル(26)に差し向けるための手段(2
    8,30)と、 該サンプルからラマンビーム(32)を創生するための手段と、 前記モニタービーム(24)と前記ラマンビーム(32)とからそれぞれ直接
    スペクトルデータを収集するためのスペクトルデータ収集手段(36)と、 前記サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために前記モニタービームの
    スペクトルデータと前記ラマンビームのスペクトルデータに1つ又は複数の積分
    変換を適用するための手段と、 から成る装置。
  3. 【請求項3】 前記入射放射線(14)の供給源(12)は、実質的に単色
    性で、例えばレーザー(16)であり、前記入射ビーム及びモニタービーム供給
    手段(20)は、例えばビームスプリッター導波管のような導波管を含み、前記
    標準ラマンスペクトル判定手段は、前記入射ビーム(22)を前記サンプル(2
    6)に差し向けるための手段(28,30)、及び、又は、前記入射ビーム(2
    2)を前記サンプル(26)に差し向けるための手段(28,30)、及び、又
    は、前記モニタービーム(24)と前記ラマンビーム(32)とからそれぞれ直
    接に、例えば、該モニタービーム(24)からとラマンビーム(32)から実質
    的に同時にスペクトルデータを収集するための手段、及び、又は、前記サンプル
    の標準ラマンスペクトルを創生するために前記モニタービームのスペクトルデー
    タと前記ラマンビームのスペクトルデータに1つ又は複数の積分変換を適用する
    ための手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記標準ラマンスペクトル判定手段は、前記モニタービーム
    (24)の強度を低減するために該モニタービーム(24)の経路内に配置され
    た強度フィルター(62)、及び、又は、複合モニター/校正ビーム(68)を
    例えば同時に又は順次に創生するための周波数校正標準を前記モニタービーム(
    24)に付与するための手段(64)を含み、該標準ラマンスペクトル判定手段
    は、前記複合モニター/校正ビーム(68)の経路内に配置された光ファイバー
    導波管(70')、及び、又は、該複合モニター/校正ビーム(68)を1つ又
    は複数の分散格子(76,54)に向けて同調させるための同調ミラー(74)
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記標準ラマンスペクトル判定手段は、前記サンプル(26
    )からラマンビーム(32)を創生するための手段、及び、又は、前記ラマンビ
    ーム(32)に例えば実質的に同時に又は順次に周波数校正標準を適用するため
    の手段(40,44)、及び、又は、前記ラマンビーム(32)に例えば実質的
    に同時に又は順次に形状修正を適用するための手段(46,50)、及び、又は
    、多チャンネル検出器のような1つ又は複数の検出器を含むことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記スペクトルデータ収集手段(36)は、1つ又は複数の
    分光計、及び、又は、干渉計を含み、前記モニタービームスペクトルデータ収集
    手段は、例えば実質的に同時に又は順次に周波数校正標準を前記モニタービーム
    (24)に付与するための手段(64)を含むことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記モニタービームスペクトルデータ収集手段は、前記モニ
    タービーム(24)の経路内に配置された1つ又は複数の光ファイバー導波管(
    70')、及び、又は、前記モニタービーム(24)にスペクトル分解能を与え
    るための複数の分散装置(76,54)、例えば前記モニタービーム(24)に
    より高いスペクトル分解能を与えるための複数のより高位の分散装置を含むこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記ラマンビームスペクトルデータ収集手段は、前記ラマン
    ビーム(32)に例えば実質的に同時に又は順次に形状修正を適用するための1
    つ又は複数の白色光源(46)、及び、又は、前記ラマンビーム(32)に例え
    ば実質的に同時に又は順次に周波数校正標準を付加するための手段(40,44
    )を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  9. 【請求項9】 サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するためにサンプル
    を測定し計装修正を適用するための装置を製造する方法であって、 入射放射線(14)の供給源(12)を選定する工程と、 前記入射放射線(14)から入射ビーム(22)とモニタービーム(24)を
    供給するための入射ビーム及びモニタービーム供給手段(20)を該入射放射線
    の経路内に配置する工程と、 前記入射ビーム(22)を前記サンプル(26)に差し向け、ラマンビーム(
    32)を創生するための手段(28,30)を設ける工程と、 モニタービームスペクトルデータを収集するための手段(36)を設置する工
    程と、 ラマンビームスペクトルデータとモニタービームスペクトルデータを実質的に
    同時に収集するための手段を設ける工程と、 前記サンプルの標準ラマンスペクトルを創生するために前記モニタービームス
    ペクトルデータと前記ラマンビームスペクトルデータに1つ又は複数の積分変換
    を適用するための手段を設ける工程と、 から成る方法。
  10. 【請求項10】 入射放射線の供給源を選定する前記工程は、実質的に単色
    光の供給源を選定するサブ工程を含み、及び、又は、入射ビーム及びモニタービ
    ーム供給手段を配置する前記工程は、前記入射放射線(14)の経路内に1つ又
    は複数の導波管(20)を配置するサブ工程を含み、及び、又は、モニタービー
    ムスペクトルデータを収集するための手段を設置する前記工程は、 1.前記モニタービーム(24)の経路内に該モニタービームの強度を低減す
    るための強度フィルター(62)を配置するサブ工程と、 2.複合モニター/校正ビーム(68)を創生するための周波数校正標準を前
    記モニタービーム(24)に付与するサブ工程と、 3.前記複合モニター/校正ビーム(68)の経路内に光ファイバー導波管(
    70')を配置するサブ工程と、 4.前記複合モニター/校正ビーム(68)を1つ又は複数の分散格子(76
    ,54)に向けて同調させるための同調ミラー(74)を設けるサブ工程を含み
    、及び、又は、ラマンビームスペクトルデータとモニタービームスペクトルデー
    タを収集するための手段を設ける前記工程は、 a.前記ラマンビーム(32)に周波数校正標準を適用するための手段(40
    ,44)を設置するサブ工程と、 b.前記ラマンビーム(32)に形状修正を適用するための手段(46,50
    )を設けるサブ工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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