JP2003524666A - 製品およびコアクラッシュ防止方法 - Google Patents

製品およびコアクラッシュ防止方法

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サイテック テクノロジイ コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 低減されたコアクラッシュおよび/または低減された気孔率を示す剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造を提供する。さらに、他のプリプレグ層上に配されたとき、増大した摩擦抵抗を示す剛性処理されたプリプレグ層をも提供する。さらに、関連する出発材料および方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は、一般に積層構造の分野に関し、特にハニカムサンドイッチ構造の製
造方法およびそれに関連する低減されたコアクラッシュ値を有する製品に関する
。さらに、本発明は、かかるハニカムサンドイッチ構造を組み立てるのに用いら
れる出発材料にも関する。
【0002】 ハニカムコア、およびハニカムコアの各表面に配された少なくとも1つのプリ
プレグ層(つまり樹脂系で含浸された織物)を含む複合硬化ハニカムサンドイッ
チ構造は、低密度で高い機械的強度を付与するために航空宇宙産業全体で用いら
れている。
【0003】 ハニカムサンドイッチ構造の主な問題点は、ハニカムコアが製造工程のオート
クレーブ処理中に押し潰される傾向があることである。この問題は一般的に、「
コアクラッシュ」と呼ばれている。構造物(例えば、飛行機の構造物)を製造す
る際のコアクラッシュによって構造が無駄になり、直接的な労働、遅延、および
材料に関する出費のために製造コストが増大する。
【0004】 コアクラッシュは、ハニカムサンドイッチ構造を含むプリプレグ層間オートク
レーブ工程中の差動運動のために生じることが知られている。この差動運動は、
おそらく樹脂系の粘度が最低値の場合に、オートクレーブサイクルの終わりに起
こると本技術分野では考えられていた。したがって、オートクレーブ工程中のコ
アクラッシュを低減するために用いられる既知の方法は、機械的/物理的手段(
つまり、差動運動からプリプレグ層を保持するためにタイダウンを用いる)のど
ちらかによって、または樹脂系(つまり、樹脂系の粘度を増加させるために反応
の速い樹脂系を用いる)もしくはオートクレーブ工程の他のパラメータ(例えば
、利用樹脂系、ステージングおよびレイアップに用いる真空レベル、その工程中
および後処理中における内圧)に焦点を当てた化学的手段によって差動運動を防
止することに絞られている。概して、D.J.Renn,T.Tulleau,
J.C.Seferis,R.N.Curran,K.J.Ahnの論文「Co
mposite Honeycomb Core Crush in Rela
tion to Internal Pressure Measuremen
t」,Journal of Advanced Materials,pp.
31−40,1995年10月(「コアクラッシュを決定する際に、樹脂系が最
も重要なパラメータであることが示された」)を参照のこと。しかしながら、コ
アクラッシュを低減する既知の機械的/物理的手段は労働コストが増加するため
に製造コストが増加する。さらに、樹脂系またはオートクレープ工程の他のパラ
メータに焦点を当ててコアクラッシュを低減する既知の化学的手段は時として、
既知のハニカムサンドイッチ構造のコアクラッシュを十分に低減することができ
ないことがある。
【0005】 従来の方法により製造されるハニカムサンドイッチ構造に関連する他の問題は
、場合により、ハニカムサンドイッチ構造のプリプレグ層間および層内に高い気
孔率および/または層間剥離が存在するために、徐々に破壊する傾向があること
である。この問題は一般的に、「高気孔率」と呼ばれている。プリプレグ層が高
気孔率であると、プリプレグ層の空隙中に水分を移入し、蓄積するのが容易にな
る。高温(例えば、オートクレーブ条件)にさらす場合、この水分によって、プ
リプレグ層の空隙内圧力が増加し、得られた硬化構造に存在する空隙の大きさが
拡張する。さらに、硬化構造が高気孔率であることにより、構造のコア中に移入
および蓄積する水分の経路が与えられ、それにより構造物が重みを増す。したが
って、高気孔率であると構造物の寿命を短くし、かつ/または好ましくない構造
物の特性(例えば、重量)が増大したり、直接の労働、遅延、および材料に係る
費用のために製造コストが増大する。
【0006】 高気孔率の既知の原因は、オートクレーブ中のハニカムサンドイッチ構造成分
の不十分な固結である。固結は、高温のオートクレーブサイクル中に高圧(約1
00PSI)で最も適切に生じることが知られている。固結を増進するより高い
圧力(約45PSIより高く、約85PSIまで)は既知のハニカムサンドイッ
チ構造のコアクラッシュを偶然生じることがあるため、既知のハニカムサンドイ
ッチ構造成分の固結は、一般に比較的低い圧力(約45PSI未満)で生じさせ
る。したがって、気孔率を低減するのに用いられる既知の方法は、一般に、樹脂
の変更ならびにプリプレグ内の水分含有量および閉じ込められた空気を減少させ
るプリプレグ加工技術に絞られている。これらの既知の方法は、少なくとも2つ
のオートクレーブサイクルを通ってそれぞれのハニカムサンドイッチ構造を加工
する必要性があるため、ハニカムサンドイッチ構造の製造コストを増加すること
がある。さらに、これらの既知の方法で用いられる低い固結圧力では、ハニカム
コアを有するプリプレグ層の固結を十分促進することができないことがある。
【0007】 上述のように、既知のプリプレグ層は、それから製造したハニカムサンドイッ
チ構造においてコアクラッシュを低減するよう差動運動を制限されることができ
る。差動運動を制限する既知の方法は、機械的/物理的拘束手段(タイダウンを
用いる)または上述のようにオートクレーブ工程の一定のパラメータに焦点を当
てた化学的拘束手段(例えば、利用樹脂系、ステージングおよびレイアップに用
いる真空レベル、その工程中および後処理中の内圧)に絞られている。しかしな
がら、上述のように、これらの機械的および化学的拘束手段は、労働コストの増
大のために製造コストが増大し、かつ/または既知のハニカムサンドイッチ構造
のコアクラッシュを常に十分低減することができるわけではない。
【0008】 プリプレグ層の既知の織物成分は一般に、サイジングおよび/または仕上げを
した繊維からなる。織物をサイジングすることにより、繊維を織物に織り上げる
のが容易になる。織物の仕上げによって、織物の既知のある種の特性(例えば、
防湿性)および仕上がった織物から形成したプリプレグ層のある種の機械的特性
(例えば、引張り強さ、圧縮強さ、およびハニカムサンドイッチ構造のハニカム
コアに対する接着特性)が高まる。
【0009】 一般に、既知のプリプレグ層織物成分に関連する特性は以下のとおりである。 一般に、市販の炭素繊維ベースの織物はサイジングされているが未仕上げであ
り、用いる織り方の種類および/または意図する最終用途の種類および/または
用いるサイジング剤の種類に応じて、サイジング剤濃度0.5%〜1.5%±0
.1%(重量による)を有する。一方、市販のガラス繊維ベースの織物はサイジ
ングされ、次いで仕上げされる。しかしながら、実質的にデンプンベースのサイ
ジング剤は織物を織り上げた後および仕上げ剤を施す前に焼いて除去する。これ
らのガラス繊維ベースの織物は、使用する織り方の種類および/または意図する
最終用途の種類および/または用いる仕上げ剤の種類に応じて仕上げ剤濃度0.
08%〜0.21%±0.018%(重量による)を有する場合がある。例えば
、8−ハーネスのサテン織りおよびClark−Schwebel(登録商標)
(サウスカロライナ州、Anderson)(CS724)またはBurlin
gton Glass Fabrics(登録商標)(バージニア州、Alta
Vista)から市販の登録商標を有する仕上げ剤(BGF644、BGF5
08、BGF508A)を用いて製造された市販のガラス繊維ベースの織物は、
仕上げ剤濃度0.10%±0.02%を有すると考えられている。
【0010】 8−ハーネスのサテン織りおよび繊維面積重量293±10g/m2を有する
織物を基材とする既知のガラス繊維ベースの織物成分(仕上げ剤を有する)は一
般的に、3.0ポンドフート未満のASTM剛性値を有する。この原則の例外は
、F−69(Hexcel(登録商標)社、アリゾナ州、Casa、Grand
e)で表面処理されたガラス繊維ベースの織物であり、繊維面積重量293±1
0g/m2を有する8−ハーネス織りガラス繊維ベースのF−69で仕上げされ
た織物の試料で行った試験に基づいて、本出願人がそれを測定した結果、約9.
25lb ftのASTM剛性値を有した。平織りおよび繊維面積重量193±
7g/m2を有する織物を基材とする既知の炭素繊維ベースの織物成分(サイジ
ング剤を有する)は一般的に、3.3ポンドフート(lb ft)を超えないA
STM剛性値を有する。
【0011】 一般的に、プリプレグ層の既知の織物成分と関連する加工は以下のとおりであ
る。一般的に、既知のガラス繊維ベースの織物成分は仕上げ剤を塗布し、続いて
温度範囲300°F〜350°Fで熱処理によって仕上げされる。
【0012】 したがって、低減されたコアクラッシュを示す新規でより優れたハニカムサン
ドイッチ構造が必要とされている。さらに、低減された気孔率を示す新規でより
優れたハニカムサンドイッチ構造が必要とされている。さらに、差動運動(例え
ば、製造中の)を制限された新規でより優れたプリプレグ層が必要とされている
。さらに、低減されたコアクラッシュを示すハニカムサンドイッチ構造、低減さ
れた気孔率を示すハニカムサンドイッチ構造、および差動運動が拘束されたプリ
プレグ層のための新規でより優れた出発材料が必要とされている。
【0013】
【発明の概要】
本発明によれば、プリプレグ層の織物成分およびハニカムサンドイッチ構造の
ASTM剛性値はプリプレグ層の差動運動、ハニカムサンドイッチ構造のコアク
ラッシュ値および気孔率に影響を及ぼし得ることが見出された。この織物成分の
ASTM剛性値を変える方法が開発された。
【0014】 従って、本発明の一つの観点により、複数の繊維および該繊維のうちの少なく
とも一部上に配された高分子材料を含む剛性処理された織物が開発され、該剛性
処理された織物は未処理の織物のASTM剛性値より大きいASTM剛性値を発
揮する。剛性処理された織物に関するASTM剛性値の増加の大きさは、パーセ
ント値(例えば、7%以上の)または絶対項(例えば、3.4lb ft以上の
)で定義することができる。
【0015】 本発明の他の観点では、未処理の織物のASTM剛性値より大きいASTM剛
性値を有する剛性処理された織物の製造方法もまた開発されており、その方法は
複数の繊維および該繊維のうち少なくとも一部上に配された高分子材料および/
または高分子材料前駆体を含む織物を得ること、および該織物を、未処理の織物
のASTM剛性値よりも大きいASTM剛性値を有する剛性処理された織物を製
造するのに十分な条件下で処理することを含む。これらの条件には何ら制限は無
く、熱処理、紫外線処理、ラジカルメカニズム、および前駆体を処理して高分子
材料の形成および/または前駆体および/または高分子材料と繊維との化学結合
を促進する他の方法が含まれる。熱処理は剛性強化処理温度で、かつ/または剛
性強化滞留時間内、かつ/または剛性強化時間−温度積で、かつ/または剛性強
化前駆体濃度での前駆体存在下で、かつ/または剛性強化熱ガス循環速度の存在
下で行われる。或いは、低温であってもその温度で生じた熱エネルギーの実質的
に全てが材料に伝導され剛性処理される場合には、加熱処理は低温で行うことが
できる。
【0016】 本発明の他の観点により、前述の各方法によって製造された未処理の織物のA
STM剛性値よりも大きいASTM剛性値を有する剛性処理された織物も開発さ
れた。
【0017】 本発明の他の観点により、織物原料、該織物原料のうちの少なくとも一部上に
剛性強化前駆体濃度で配された高分子材料の前駆体、および所望により該織物原
料のうちの少なくとも一部上に配された高分子材料を含む剛性処理された織物原
料も開発された。この剛性強化前駆体濃度は、既知の処理条件では増大したAS
TM剛性値を与えない前駆体濃度について対する重量パーセントまたは濃度(重
量/重量)パーセントの増加によって測定することが可能である。
【0018】 本発明の他の観点により、剛性処理された織物原料の製造方法であって、織物
原料を得ること、該織物原料のうちの少なくとも一部上に1)剛性強化前駆体濃
度の高分子材料前駆体、および所望により2)高分子材料を配することを含む方
法が開発された。さらには、剛性処理された織物原料の製造方法において、織物
材料であって、該織物原料のうちの少なくとも一部上に配された高分子材料およ
び/または高分子材料前駆体を含む織物原料を得ること、および該織物材料を、
剛性処理された織物原料から製造した剛性処理された織物に未処理の織物のAS
TM剛性値よりも大きいASTM剛性値を付与するよう選択された条件下で処理
することを含む方法が開発されている。例えば、かかる処理は、熱処理、紫外線
処理、およびラジカルメカニズムからなる群より選択することができる。
【0019】 本発明の他の観点においては、本明細書に記載の処理工程によって製造した本
発明の剛性処理された織物のASTM剛性値が増大することにより、以下に示す
本発明の織物および/または本発明の織物原料の各特性の1以上が任意に得られ
ることが発見されている。第1に、処理中に、織物または織物原料中の高分子材
料の一部が繊維および/または織物原料と化学結合し、高分子材料前駆体の高N
量体(advanced n-monomers)が処理中に生じる。第2に、高分子材料の一部が繊
維および/または織物原料と化学結合し、対応する未処理の織物の繊維および/
または織物原料に比較べその平均厚さを増加するために繊維および/または織物
原料を被覆する。第3に、処理中に、繊維(ヤーンまたはトウ、およびフィラメ
ント)のうちある種の成分は、非毛管表面に同じ成分を施された高分子材料の平
均厚さより大きい平均厚さでその毛管表面に配された高分子材料を有する。
【0020】 本発明の他の観点においては、剛性処理された織物と樹脂系とを含む剛性処理
されたプリプレグ層が開発された。
【0021】 本発明の他の観点においては、剛性処理された織物と樹脂系とを得ること、該
剛性処理された織物上に該樹脂系を配することによって剛性処理されたプリプレ
グ層を製造する方法が開発された。
【0022】 本発明の他の観点においては、剛性処理されたプリプレグ層の構造中に剛性処
理された織物を用いることにより、剛性処理されたプリプレグ層と他の任意の層
(剛性処理された、または未処理の)との間の摩擦抵抗を、2つの未処理プリプ
レグ層同士の間の摩擦抵抗よりも大きくすることが可能であることが発見された
。剛性処理されたプリプレグ層と他の任意の層(剛性処理された、または未処理
の)との間のこの摩擦抵抗の大きさは、絶対値(例えば、30から200ポンド
)として、或いは2つの未処理プリプレグ層間の摩擦抵抗に対するパーセンテー
ジ増加(例えば、10%から600%)として定義することが可能である。
【0023】 本発明の他の観点においては、第1表面と、該第1表面上に配された剛性処理
されたプリプレグ層とを有するハニカムコアを含み、該剛性処理されたプリプレ
グ層が樹脂系と本発明の剛性処理された織物とを含む剛性処理されたハニカムサ
ンドイッチ構造前駆体が開発された。所望により、これらの剛性処理されたハニ
カムサンドイッチ構造前駆体は、さらに、該第1表面に配された少なくとも1つ
の追加のプリプレグ層を含み、該追加プリプレグ層のそれぞれは、独立的に選択
される樹脂系および独立的に選択される剛性処理された織物または未処理の織物
を含むことが可能である。これに続く、該前駆体をハニカムサンドイッチ製品に
するための処理中に、所望により、該追加プリプレグ層のうち少なくとも1つと
該剛性処理されたプリプレグ層とを、ラミネーションのために該ハニカムコアの
該第1表面を越えて延在させることができる。
【0024】 本発明の他の観点においては、第1表面および第2表面、該第1表面上に配さ
れ、該第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層、および該第2表面上に配さ
れ、該第2表面を超えて延在する第2プリプレグ層を含むハニカムコアを有する
剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造物であって、該第1表面を超えて延在
する該第1プリプレグ層の一部が、該第2表面を超えて延在する該第2プリプレ
グ層の一部と接触し、エッジバンドを形成している剛性処理されたハニカムサン
ドイッチ構造物が開発された。所望により、追加のプリプレグ層を該第1表面お
よび/または第2表面および/またはエッジバンド上に配することが可能である
。該第1プリプレグ層は樹脂系と本発明の剛性処理された織物とを含み、該第2
プリプレグ層および所望により追加されるプリプレグ層の各々は、独立的に選択
される樹脂系と、本発明の剛性処理された織物または未処理の織物から独立的に
選択される織物とを含む。所望により、該第1プリプレグ層は高い樹脂含有率を
有する。
【0025】 本発明の他の観点においては、第1表面と、該第1表面上に配された第1プリ
プレグ層とを有するハニカムコアを含む組み立てられたハニカムサンドイッチ構
造前駆体を得る工程であって、該第1プリプレグ層が樹脂系と本発明の剛性処理
された織物から選択される織物とを含んでいる工程、および該組み立てられたハ
ニカムサンドイッチ構造前駆体を、該組み立てられたハニカムサンドイッチ構造
前駆体を固結させるのに十分なオートクレーブ条件下で処理する工程を含む剛性
処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆体を製造する方法が開発されてた。
【0026】 本発明の他の観点においては、第1表面および第2表面、該第1表面に配され
、該第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層と、該第2表面に配され、該第
2表面を超えて延在する第2プリプレグ層とを有するハニカムコアを含む組み立
てられたハニカムサンドイッチを得ることを含む剛性処理されたハニカムサンド
イッチ構造の製造方法であって、該第1表面を超えて延在する該第1プリプレグ
層の第1部分を、該第2表面を超えて延在する該第2プリプレグ層の第2部分に
接触させてエッジバンドを形成する方法が開発された。所望により、追加のプリ
プレグ層を該第1表面および/または第2表面および/またはエッジバンド上に
配することができる。該第1プリプレグ層は、樹脂系と、本発明の剛性処理され
た織物から選択された織物とを含み、該第2プリプレグ層および該任意に追加さ
れるプリプレグ層の各々は、独立的に選択された樹脂系と、独立的に選択された
剛性処理された織物または未処理の織物とを含む。組み立てられたハニカムサン
ドイッチは、該組み立てられたハニカムサンドイッチを固結させるのに十分なオ
ートクレーブ条件下で処理する。
【0027】 剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造の構造中に少なくとも1つの剛性処
理されたプリプレグ層を用いることによって、剛性処理されたハニカムサンドイ
ッチ構造のある種の望ましい特性が高まる。例えば、剛性処理されたハニカムサ
ンドイッチ構造のコアクラッシュ値は、それぞれのプリプレグ層が未処理のプリ
プレグ層である未処理のハニカムサンドイッチ構造の第2コアクラッシュ値より
も低い。剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造のコアクラッシュ値は、選択
された処理条件に応じたコアクラッシュ値(例えば、0%から5%)を示すハニ
カムサンドイッチ構造の面積パーセントとして定義することが可能である。例え
ば、組み立てられたハニカムサンドイッチを処理するのに用いるオートクレーブ
条件は、圧力(約45PSIから85PSIの範囲にある)を用いることによっ
て、剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造で3%を超えないコアクラッシュ
値を得られるよう選択することができる。この範囲内の圧力は、未処理のハニカ
ムコアが3%を超えるコアクラッシュ値を生じずに固結すると考えられている圧
力(すなわち45PSI未満)よりも高い。オートクレーブ条件下での固結中の
この圧力増加のために、剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造の気孔率は未
処理のハニカムサンドイッチ構造よりも低い。
【0028】 本発明は、以下の利点を有する。本発明は、剛性処理され低減されたコアクラ
ッシュ値および/または低減された気孔率を示し、したがって、強度を高め、構
造物の重量および/または寿命に作用するハニカムサンドイッチ構造を提供する
。さらに、剛性処理され摩擦抵抗が増大する本発明のプリプレグ層は、他のプリ
プレグ層に対して拘束された差動運動、製造中のすべりにより生じる廃物を低減
する特徴を有する。本発明の織物は、低減されたコアクラッシュ値および低減さ
れた気孔率を示すハニカムサンドイッチ構造物を製造するための、または他のプ
リプレグ層に対して増大した摩擦抵抗を有するプリプレグ層を製造するための剛
性処理された出発材料である。
【0029】
【好ましい実施形態の詳細な説明】
本発明によれば、複数の繊維、該繊維のうちの少なくとも一部上に配された高
分子材料、所望により該繊維のうちの少なくとも一部上に配された高分子材料前
駆体を含み、剛性処理された織物が未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい
ASTM剛性値を示す剛性処理された織物が提供される。
【0030】 本発明において用いる繊維には、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ケブ
ラー(登録商標)繊維、および石英繊維が含まれ、それらの繊維はそれぞれ種々
の長さおよび幅を有していることができる。本発明において用いる繊維はそれぞ
れ、種々の長さおよび幅のフィラメント束を構成することができる。したがって
、ガラス繊維はヤーンを構成することができ、そのヤーンはそれぞれ種々の長さ
および幅のフィラメント束からなることができる。さらに、炭素繊維はトウを構
成することができ、そのトウはそれぞれ種々の長さおよび幅のフィラメント束か
らなることができる。さらに、アラミド繊維、ケブラー(登録商標)繊維、およ
び石英繊維はそれぞれ、種々の長さおよび幅の置換成分(ヤーンおよび/または
トウおよび/またはフィラメントおよび/または他の置換成分を含めて)を構成
することができる。
【0031】 本発明の実施において有用な高分子材料には、高分子材料前駆体の誘導体が含
まれる。これらの誘導体は、適切な前駆体誘導体の形成に必要とされる特定の脱
離基を含まない(前駆体)nという一般化学式(n>2)で示される。これらの
誘導体には、以下の種類のオリゴマー、グリシジルエーテル、グリシジルアミン
、エトキシル化化学種、架橋化学種{例えば、付加生成物(エーテル化を含むが
これに制限されない)および縮合生成物}、連鎖化学種{例えば、付加生成物(
エーテル化を含むがこれに制限されない)および縮合生成物}、水素結合化学種
、イオン結合化学種、ラジカル反応化学種、ガラス繊維に対してはオキサンおよ
びシロキサン、炭素繊維に対しては塩基性硬化メカニズムにより生成した化学種
(例えば、ルイス塩基反応生成物、無機塩基反応生物、第1および/または第2
アミン反応生成物、および/またはアミド反応生成物)、酸性硬化メカニズムに
より生成した化学種(例えば、ルイス酸反応生成物、フェノール反応生成物、有
機酸反応生成物、および/または無水反応生成物)、オレフィン反応生成物のい
ずれかが含まれる。所望により、これら誘導体は熱可塑性および/またはエラス
トマー材料であることができる。
【0032】 高分子材料の前駆体誘導体を形成するのに十分な条件は、高分子材料前駆体が
互いに重合するのを促進し、オリゴマー形成、グリシジルエーテル形成、グリシ
ジルアミン形成、エトキシル化化学種形成、架橋化学種形成、付加反応(エーテ
ル化を含むがこれに制限されない)、縮合反応、連鎖化学種形成、水素結合化学
種形成、イオン結合化学種形成、ラジカル反応化学種形成を促進する温度、圧力
、および他の反応条件(例えば、pH、種々の濃度のアミンの存在、電子吸引性
基の存在、高エネルギー光子の存在など)を含む条件である。ガラス繊維では、
かかる条件には、オキサンの形成および/またはシロキサンの形成を促進する条
件が含まれる。例えば、図7および図8を参照のこと。炭素繊維では、かかる条
件には、塩基性硬化メカニズム(例えば、ルイス塩基反応生成物、無機塩基反応
生物、第1および/または第2アミン反応生成物、および/またはアミド反応生
成物)、酸性硬化メカニズム(例えば、ルイス酸反応生成物、フェノール反応生
成物、有機酸反応生成物、および/または無水反応生成物)および/またはオレ
フィン反応メカニズムを促進する条件が含まれる。
【0033】 これらの誘導体はさらに、任意の特性を有することが可能である。例えば、炭
素繊維の「サイジング」に関係する既知の誘導体のほとんどは、任意選択で、約
260グラム当量から約5500グラム当量の範囲内の任意の値から選択される
mより大きいエポキシ当量(EEW)を有することが可能である。「エポキシ当
量」とはエポキシ官能基1グラム当量を含有する高分子材料の重量(グラム)を
意味する。
【0034】 前駆体を繊維のうちの少なくとも一部上に口に配する前または後、前駆体で被
覆された繊維を樹脂で湿潤させる前または後、およびオートクレーブ条件下で前
駆体被覆、樹脂含浸繊維を固結する前または固結中を含む、剛性強化織物を組み
込む構造が形成され固結するまでの任意のいずれの時点でこれら誘導体を前駆体
から重合することも本発明の範囲内である。その上に前駆体を配することができ
る織物が適切な樹脂で湿潤される前に誘導体を前駆体から重合することが好まし
い。
【0035】 本発明の実施に有用な高分子材料の前駆体には、特定の繊維に関連する化学剤
が含まれ、その化学剤は、繊維を織物に織り上げるのを容易にするため、および
/または繊維の加工性および/または機械的特性を高めるため、および/または
繊維の水分吸収を防ぐために当業者によって用いられる。この化学剤をベースと
する誘導体形成(例えば、重合)は、制限されない熱および/または紫外線およ
び/またはラジカル触媒手段を含む当業者に既知のいずれかの手段によって生じ
てもよい。化学剤の重合および/または誘導体の形成をが生じてもよいが、化学
剤は一般的に完全に重合されない。さらに、未重合の形状である化学剤は、化学
剤が(i)それ自身で重合および/または誘導体を形成すること、および/また
は(ii)それと関連する繊維と化学結合することを可能にする反応性側鎖およ
び/または末端基を有する。
【0036】 したがって、ガラス繊維と関連する高分子材料の前駆体は一般に「仕上げ剤」
として知られている。ガラス繊維に関連する仕上げ剤は、 A3−Si−R−B で示される一般的化学構造式であって、
【0037】 上記式で、Aはそれぞれ独立して、水素、−(CH2n(nは1から4まで変
化する)、または以下の化学種: −OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−CH3、 −OCH3、−OCH2CH2OH、および−O(O)CCH3 のいずれかを含む加水分解可能な官能基から選択され、 Siはケイ素であり、 Rはアルキル架橋基であり、存在しなくてもよく、または以下の化学種: −(CH2n(nは1から7まで変化する)、−(NH(CH2na(aは
1から3まで変化しnは1から4まで変化する)、およびS4(CH2CH2CH22のいずれかを含み、 Bは有機官能基であり、以下の化学種: −CH3、CH2=C(CH3)C(O)O−、(CH2=CH2)−Ph−CH2 −[Ph はフェニル環であり、(CH2=CH2)−Ph−はスチレンである]
、CH2−CHCH2O−、CH2=CH−、Cl(CH2n−[nは1から3ま
で変化する]、−SH、−NH2、−NH2(CH2CH2NH)n[nは1から3
まで変化する]、−N=C=O、−NH−(CH2n−Si−A3[nは1から
3まで変化する]、−NH−C(O)−NH2、−NH−Ph(Phはフェニル
環である)、
【化1】 のいずれかを含む一般的化学構造式を有する。 (図6を参照のこと)
【0038】 代替方法として、ガラス繊維に関連する仕上げ剤は、以下の化学種を含む:N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メタク
リルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)
−エチル)−3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、オクチルトリエトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、トリス−(3
−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌル酸塩、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)−テト
ラスルファン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノアルキルシリコ
ーン溶液[一般式(H2NCH2CH2CH2SiO1.5n−(nは1から3まで変
化する)]、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル
)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノ官能基シラン、ビス−
(γ−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−フェニル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ポリアザミドシラン(メタノール中に50%)、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイ
ドプロピルトリアルコキシシラン(メタノール中に50%)、γ−ウレイドプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン。任
意に、ガラス繊維に関連する仕上げ剤は、クロロアルキル化学種を含み、かかる
任意の仕上げ剤の例として、3−クロロプロピルトリメトキシシランが一般に挙
げられる。さらに、ガラス繊維に関連する仕上げ剤は、名称がZ−6020、Z
−6030、Z−6032、Z−6040、Z−6075、任意にZ−6076
であるダウコーニング(登録商標)社(ミシガン州、Midland)から市販
の化学種を含む。さらに、ガラス繊維に関連する仕上げ剤は、名称がA−137
、A−162、A−163、A−1230、Y−11597、RC−1、A−1
51、A−171、A−172、A−2171、A−174、A−186、A−
187、A−189、RC−2、A−1289、A−1100、A−1101、
A−1102、A−1106、A−1108、A−1110、A−1120、A
−1126、A−1128、A−1130、A−1170、Y−9669、Y−
11343、A−1387、A−2120、A−1160、Y−11542およ
びA−1310であるOSI Specialties(コネティカット州、D
anbury)から市販の化学種を含む。さらに、ガラス繊維に関連する市販の
仕上げ剤は、そのそれぞれの全内容がここに参照によって本明細書に組み込まれ
る以下の出版物の「A Guide to Dow Corning Sila
ne Coupling Agents」,(Dow Corning(登録商
標)(ミシガン州、Midland)から市販),型番号.23−012C−9
0、「Coupling Agents for Textile Appli
cations」、(Dow Corning(登録商標)(ミシガン州、Mi
dland)から市販),型番号.25−343−92、OSI Specia
lties,「Organo functional Silanes」,(O
SI Specialties(登録商標)(コネティカット州、Danbur
y)から市販),型番号.SC−1294(12−91−15M)、OSI S
pecialties,「Silquest(登録商標)Silanes−Pr
oducts and Applications」,(OSI Specia
lities(登録商標)(コネティカット州、Danbury)),No.1
0−009−20、6−0499、10−96−5Mに記載されている。
【0039】 さらに、炭素繊維に関連する高分子材料の前駆体は、「サイジング剤」として
知られている。炭素繊維に関連するサイジング剤はビスフェノールAを主成分と
し、以下の一般的化学構造式を有する。
【化2】
【0040】 任意に、サイジング剤はトルエンジ(イソシアナート)(TDI)から誘導さ
れたポリウレタン成分を特徴とし、そのTDIは以下の一般的化学構造式を有す
る。
【化3】
【0041】 さらに、サイジング剤は部分的に重合され、および/または形成されたその誘
導体(上記で定義した)を有し、任意に、約260グラム当量から約5500グ
ラム当量の範囲から選択される任意の値のエポキシ当量(EEW)を有する。「
エポキシ当量」とはエポキシ官能基1グラム当量を含有する高分子材料の重量(
グラム)を意味する。
【0042】 当業者は、本発明の教示に鑑みて、本発明の実施において既知のガラス繊維お
よび炭素繊維を使用するのに適した追加の仕上げ剤、サイジング剤、および前駆
体の種類を特定することが可能であり、これらの追加の仕上げ剤は本発明の範囲
内で考えられ、ここに参照によって本明細書に組み込まれる。
【0043】 当業者は、本発明の教示に鑑みて、本発明の実施に用いることが可能なアラミ
ド、Kevlar(登録商標)、石英繊維と関連する追加の仕上げ剤、サイジン
グ剤、および前駆体の種類を特定することが可能であり、これらの追加の仕上げ
剤は本発明の範囲内で考えられ、ここに参照によって本明細書に組み込まれる。
【0044】 本明細書で用いられる「ASTM剛性値」は、円形曲げ手順によって決定され
る織物の剛性値(lbs)である。円形曲げ手順は、アメリカ材料試験協会(A
STM)によって開発された。この円形曲げ手順は、定められたD4032とい
う名称で、題名「Standard Test Method of Stif
fness of Fabric by the Circular Bend
Procedure」でASTM基準の年刊書(1996)(初版または再版
1994)に公表されている。この円形曲げ手順に関連したASTM基準の年刊
書は、ここに参照によって本明細書に組み込む。
【0045】 本明細書で用いられる「未処理の織物」とは、任意に、同じ種類の繊維、織り
方、および/または繊維、織り方としての高分子材料前駆体、および/またはそ
れと比較される剛性処理された織物の高分子材料前駆体を有する織物を意味する
。未処理の織物は、織物原料および任意に高分子材料前駆体を含むことが可能で
あり、その織物と織物原料はどちらも、5%未満または好ましくは3%未満、さ
らに好ましくは0.1%未満にコアクラッシュを低減するのに必要とされる程度
の高分子材料前駆体の重合および/または誘導体の形成を促進する条件下で処理
されていない。これらの条件には、制限されない(a)紫外線処理と、(b)ラ
ジカル触媒処理と、(c)(i)剛性強化処理温度で、および/または(ii)
剛性強化滞留時間、および/または(iii)剛性強化時間−温度積で、および
/または(iv)剛性強化前駆体濃度で織物および/または織物原料に配された
前駆体存在下、および/または(v)剛性強化熱ガス循環速度の存在下、および
/または(vi)(i)、(ii)、(iii)、(iV)、および/または(
v)のいずれかの組み合わせと、または(d)(a)、(b)、および/または
(c)のいずれかの組み合わせとが含まれる。
【0046】 本発明に用いられると考えられる処理方法には、紫外線処理(高エネルギー光
子を用いて前駆体の重合を促進する)、ラジカル処理メカニズム(過酸化物を用
いて前駆体の重合を促進する)、熱処理、および高分子材料前駆体の重合および
/または誘導体の形成を促進する当業者に既知の他の方法すべてが含まれる。
【0047】 本明細書で用いられる「熱処理」とは、約100℃から織物上に配された前駆
体および/または高分子材料が劣化し始める温度(例えば、ある前駆体および/
または高分子材料については、1000°Fまでの温度および1000°Fを超
える温度)の範囲の任意の温度での、複数の織物原料、高分子材料、および/ま
たは織物原料上に配された高分子材料前駆体を含む織物(織り上げ後の)の処理
、または高分子材料および/または高分子材料前駆体がその上に配される織物原
料(織り上げ前の)の処理を意味する。オーブン、加熱織物または織物原料製造
機械類、アイロンを含むがそれだけに制限されない当業者に既知のいずれかの方
法を、織物および/または織物原料に熱を加えるのに用いることができる。
【0048】 本明細書で用いられる「織物原料」とは、それぞれが任意に織り上げおよび/
または絡められて織物を形成する複数の繊維および/またはヤーン(またはトウ
)および/またはフィラメントを意味する。
【0049】 (i)剛性処理された織物のASTM剛性値が(ii)未処理の織物のAST
M剛性値より大きいことを示す割合は、(i)の値と(ii)の値との差を取り
、この差を(ii)の値で割り、100%を掛けることによって決定される。ガ
ラス繊維ベースの織物と炭素繊維ベースの織物に関してはどちらも、この割合は
7%未満ではなく、好ましくは、45%未満ではない。ガラス繊維ベースの織物
に関しては、任意に、この割合は350%を超えない(表1)。炭素繊維ベース
の織物に関しては、任意に、この割合は500%を超えない(表2)。
【0050】 ASTM剛性値は、織物の製造に用いる繊維の種類および/または織物を処理
する条件に応じて変化する。炭素繊維ベースの織物に関しては、本発明による剛
性処理された織物のASTM剛性値は約3.4lb ft未満ではなく、一般に
、約3.1lb ftから12.0lb ftの範囲である。例えば、そのAS
TM剛性値は、約3.1から約6.0ポンドフート(lb ft)の任意の値を
最低値として、その最低値よりも大きい任意の値を最高値として有する範囲内、
約4.5lb ftから約12.0lb ftにあることが好ましい。ガラス繊
維ベースの織物に関しては、一般的に、ASTM剛性値は約3.0lb ftか
ら約8.1lb ftの範囲である。高いASTM剛性値の例示的な範囲には、
範囲約3.4lb ftから約7.0lb ft、好ましくは範囲約4.0lb
ftから約6.5lb ft、さらに好ましくは範囲約4.5lb ftから
約6.0lb ftが含まれる。
【0051】 任意に、本発明の織物は、剛性拘束繊維面積重量を有する。 本明細書で用いられる「繊維面積重量」とは、ガラス繊維ベースの織物の場合
には仕上された織物、炭素繊維ベースの織物の場合にはサイジングされた織物の
グラム/(メートル)2(g/m2)で示される重量を意味する。織物の繊維面積
重量はかかる織物のASTM剛性値に影響を及ぼし、さらに、かかる織物を製造
するのに用いる織り方の種類によって異なる。
【0052】 本明細書で用いられる「剛性拘束繊維面積重量」とは、好ましくはq未満の繊
維面積重量を意味し、qが約99g/m2から2000g/m2の範囲から選択さ
れる。8−ハーネスの織り方を用いて製造した織物については、本発明ではqは
約500g/m2から900g/m2の範囲から選択される値であることが好まし
い。様々な織り方を用いた織物は、当業者には容易に理解され、特定されよう種
々のq値を有する。
【0053】 さらに、任意に、本特性は、未処理の織物と比較した場合に本発明の剛性処理
された織物の高いASTM剛性値の望ましい特性を高めることができる。
【0054】 例えば、本発明の剛性処理された織物の繊維上に配された高分子材料の一部は
、繊維と化学結合することが可能であり、任意に、本質的に高分子材料の前駆体
の高n量体(advanced n−mers)からなる。
【0055】 本明細書で用いられる「化学結合」とは、2つの化学部位間(例えば、2つの
前駆体の間、2つの高分子材料の間、および/または高分子材料と前駆体との間
)の、あるいは化学部位(例えば、前駆体または高分子材料)と繊維との間の共
有結合、イオン結合、または水素結合を意味する。
【0056】 処理中に前駆体の一部または高分子材料の一部を繊維と化学結合させるのに十
分な条件には、オリゴマーの形成、グリシジルエーテルの形成、グリシジルアミ
ンの形成、エトキシル化化学種の形成、架橋化学種の形成、付加反応(制限され
ないエーテル化を含む)、縮合反応、連鎖化学種の形成、水素結合化学種の形成
、イオン結合化学種の形成、ラジカル反応化学種の形成、ガラス繊維では、オキ
サンの形成およびシロキサンの形成、炭素繊維では、塩基性硬化メカニズム(例
えば、ルイス塩基反応生成物、無機塩基反応生物、第1および/または第2アミ
ン反応生成物、および/またはアミド反応生成物)、酸性硬化メカニズム(例え
ば、ルイス酸反応生成物、フェノール反応生成物、有機酸反応生成物、無水反応
生成物)および/またはオレフィン反応メカニズムを用いた化学種の形成を可能
にする十分な、温度、圧力、および他の反応条件(例えば、pH、異なる濃度の
アミンの存在、電子吸引基の存在、高エネルギー光子の存在など)が含まれる。
図7を参照のこと。
【0057】 本明細書で用いられる「前駆体(高分子材料の)の高n量体(advance
d n−mers)」とは、前駆体の適用される誘導体の形成に必要とされる特
定の脱離基を含まない一般式(前駆体)nの高分子材料を意味し、式中、nは高
分子材料中の量体(mers)の数であり、z以上の値を有することが好ましく
、Zは約3から約100の範囲内の値である。本発明の方法における処理下で、
重合が完了するまで促進されることが好ましい。
【0058】 本明細書で用いられる「平均n値」とは、以下のように決定される平均したn
の値を意味する。一般的に、高分子材料が低い濃度であるために、特定の高分子
材料に対するnの平均値は、本質的に厚さ1mm未満の高分子材料前駆体の膜か
らなる薄膜を、前駆体を含有する溶液の薄層から揮発性成分を蒸発させて形成す
ることにより決定することができ、その薄層は不活性基板に配され、それによっ
て形成した薄膜を、平均n値を決定する必要がある織物を処理するのに用いる場
合と同一の熱処理、温度、滞留時間条件下で処理し、それにより形成した高分子
材料を単離するために、およびかかる高分子材料の平均分子量を得るために既知
の滴定および測定技術を用い、それによって単離した高分子材料の平均分子量の
値をその前駆体の平均分子量の値で割ることによって、nの値を求める。任意に
、炭素繊維のサイジング剤に関しては、所定の長さのサイジングされた炭素繊維
をほぐし、その所定の長さを計量し、適切な時間、適切な溶媒中で所定の長さを
還流することにより、実質的に所定の長さからサイジング剤の前駆体および高分
子材料をすべて除去し、溶媒の大部分および還流した溶媒から所定の長さの残り
を除去して油状残査を形成し、高温(例えば、100℃)および減圧(例えば、
実質的には14.7PSI未満)下で油状残査から溶媒を実質的にすべて除去し
、既知の電位差滴定法を用いることによってnの値を決定することができる。
【0059】 さらに、未処理の織物と比較して、本発明の織物に対する高いASTM剛性値
の望ましい特性を高める任意の本特性のさらなる例としては、本発明の織物の繊
維上に配された高分子材料の一部は繊維と化学結合することが可能であり、それ
に相当する未処理の織物の繊維と比較した場合に平均厚さを増大するために繊維
を被覆することが可能であることである。任意に、本発明の織物の繊維の一部分
は、毛管表面と非毛管表面のどちらも有するヤーン(またはトウ)および/また
はフィラメントを含み、一部分のヤーン(またはトウ)および/またはフィラメ
ントの実質的にすべての毛管表面に配された高分子材料は、一般的に、同じヤー
ン(またはトウ)および/またはフィラメントの非毛管表面に配された高分子材
料よりも平均して厚い。織物原料上に高分子材料を被覆した平均厚さは、次の要
因の高分子材料および/またはその前駆体上の有機官能基の性質、水の有効度、
pH、織物原料を被覆するのに適用可能な溶液を使用する時点での高分子材料溶
液および/またはその前駆体溶液の経過期間、織物原料表面の配置、および/ま
たはある種の触媒の存在または不在のうち1つまたは複数によって影響を受ける
ことがある。
【0060】 本明細書に用いられる「平均厚さ」は、被覆繊維(またはその構成要素)に用
いられる場合に、被覆繊維(またはその適用可能な構成要素として)の厚さの複
数の測定値の平均によって決定することができる。測定は繊維(またはその適用
可能な構成要素としての)全長上の異なる箇所で行う。代替方法として、被覆ヤ
ーン(またはトウ)および/またはフィラメントの毛管表面または非毛管表面の
被覆の「平均厚さ」は、被覆ヤーン(またはトウ)および/またはフィラメント
の毛管表面または非毛管表面上の被覆の厚さの複数の測定値によって決定するこ
とができ、測定は同じヤーン(またはトウ)および/またはフィラメントの全長
上の異なる箇所で行う。
【0061】 繊維(またはそのヤーンまたはトウ)の厚さは、電子マイクロメータを用いて
測定することができる。代替方法として、繊維(または適用可能なそのヤーン、
トウ、またはフィラメントとしての)の厚さは当業者に既知の方法を用いること
によって測定することができる。S.Sterman,H.B.Bradley
,SPI 16th Annual Technology Conferen
ce(Reinforced Plastics),1961年、G.Voge
l,SPI 22nd Annual Technology Confere
nce(Reinforced Plastics),1967年を参照のこと
。例えば、これらの測定は既知の方法(例えば、ガラス繊維に用いる「レプリカ
」法)により高分子材料からなるヤーン(またはトウ)および/またはフィラメ
ントの適用可能な試料から透過型電子顕微鏡写真切断面を調製し、織物原料の厚
さ、および任意に、関連する束の外面外殻上のヤーン(またはトウ)および/ま
たはフィラメントの毛管表面上の被覆と非毛管表面上の被覆のどちらの厚さも測
定することによって行うことが可能である。炭素繊維に関連する厚さは、当業者
に既知の方法(例えば、走査型電子顕微鏡法)を用いて測定することができる。
【0062】 本明細書で用いられる「平均厚さの増大」とは、(i)増大したASTM剛性
値を有する被覆繊維および/またはヤーン(またはトウ)および/またはフィラ
メントの厚さを、(ii)増大したASTM剛性値を有さない被覆繊維および/
またはヤーン(またはトウ)および/またはフィラメントの厚さと比較した場合
の増加率を意味する。この増加率は、前文の(i)の値と(ii)の値の差を取
り、この差を(i)の値で割ることによって決定される。この増加率は、最低値
として約5%から約10%の任意の値および最高値として最低値より大きい約8
%から約20%の任意の値を有する範囲内であることが好ましい。増大した値の
例示的範囲には、7%から18%の範囲、好ましくは8%から16%の範囲、さ
らに好ましくは10%から14%の範囲が含まれる。
【0063】 本明細書に用いられる「毛管表面」とは、繊維からなる該当する第1ヤーン、
トウ、またはフィラメントの表面の一部分を意味し、その部分は、該当する第1
ヤーン、トウ、またはフィラメント表面上の箇所すべての集合によって定義され
、その集合は該当する第1ヤーン、トウ、またはフィラメントの中心と、該当す
る第2ヤーン、トウ、またはフィラメント上にある該当する第1ヤーン、トウ、
またはフィラメントとして同じ繊維部分である箇所のどちらとも交わる放射状の
直線と交差する。
【0064】 本明細書で用いられる「非毛管表面」とは、該当するかかるヤーン、トウ、ま
たはフィラメントの毛管表面ではない繊維からなる該当するヤーン、トウ、また
はフィラメントの表面部分を意味する。
【0065】 本発明により使用されると考えられる織物は、当業者に既知の方法を用いて製
造され、その方法は、それだけに限らず、また特定の順序(任意に工程の順序の
入れ替えが可能な場合、その順序は当業者により容易に導き出せる)に関係しな
いが、(i)繊維を製造するまたは得る工程、および/または(ii)ガラス繊
維(および、そのサイジング剤を重合し、それから製造した織物のASTM剛性
値を増大することのできない他の繊維)の場合には、繊維上に適切なサイジング
剤(例えば、ガラス繊維の場合、デンプンベースの溶液)を施しおよび/または
織り上げた後にかかる適切なサイジング剤を焼いて除去する工程、および/また
は(iii)高分子材料前駆体および/または高分子材料を繊維上に施す工程、
および/または(iv)高分子材料前駆体および/または高分子材料を、前駆体
が互いに重合することを促進して、高分子材料および/または前駆体が繊維と化
学結合することを促進するのに十分な条件下で処理する工程の1つまたはそれ以
上を含む。このように調製された繊維を(a)制限されない、平織りの名称で一
般に知られている織り方である、千鳥綾織り、5−ハーネスサテン織り、8−ハ
ーネスサテン織り、斜子織り、2×2斜子織り、レノ織り、あや織り、2/2あ
や織り、2/1あや織り、非けん縮織り、±45平織り、±45の8−ハーネス
サテン織り、±45千鳥綾織り、および/または12−ハーネスサテン織りを含
むがそれだけに限らない、当業者に既知のいずれかの織り方で、および/または
(b)いずれかの繊維面積重量または別の条件で織り上げ、織物を製造すること
が可能である。
【0066】 本発明によれば、さらに、複数種の繊維および繊維上に配されたその高分子材
料および/または高分子材料前駆体からなり、高分子材料および/または前駆体
の一部が繊維と化学結合する織物を得ること、および対応する未処理の織物より
も大きいASTM剛性値を有する剛性処理された織物を製造するのに十分な条件
下で織物を処理することを含む、未処理の織物よりも大きいASTM剛性値を有
する剛性処理された織物を製造する方法が提供される。剛性処理された織物のA
STM剛性値は、3.4lb ft以上であることが好ましい。任意に、高分子
材料および/または前駆体の一部は、繊維および/または他の前駆体および/ま
たは高分子材料と化学結合し、それによって誘導体が形成される。
【0067】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の例としては、以下に制限されないが、熱処理、
紫外線処理(例えば、前駆体の重合を促進する高エネルギー光子の使用)、ラジ
カルメカニズム(例えば、前駆体の重合を促進する過酸化物の使用)が含まれる
【0068】 例えば、処理方法が熱処理の場合には、剛性強化温度を用いる。本明細書で用
いられる「剛性強化処理温度」とは、最低値として約250°Fから約450°
Fの任意の値および最高値として最低値より大きい約450°Fから約700°
Fの任意の値を有する範囲内の温度を意味する。増大した値の例示的な範囲には
、250°Fから600°Fおよび350°Fから500°F、好ましくは35
0°Fから455°F(CS724、BGF644)および300°Fから35
0°F(BGF508A)の範囲が含まれる。
【0069】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の他の例として、織物を織り上げる間、剛性強化
滞留時間で熱処理することが挙げられる。本発明で用いられる「滞留時間」とは
、織物が熱処理にさらされる時間である。一般的に、滞留時間は、繊維および/
または織物の製造プロセスラインのライン速度の逆関数であり、製造プロセスラ
インに沿った熱処理の熱源(例えば、オーブン)の数と、かかる熱源のそれぞれ
の長さとの関数である。例えば、ライン速度10ヤード/分、ライン上に2つの
オーブン、オーブンそれぞれの長さ10ヤードを有する製造プロセスラインで製
造された織物の滞留時間は、2分[すなわち10ヤード/オーブン(それぞれの
熱源の長さ)×2オーブン(熱源の数)×1分/10ヤード(ライン速度)=2
分(滞留時間)]となる。
【0070】 本明細書で用いられる「剛性強化滞留時間」は、一般的に、最低値として約0
.4分から約720分の任意の値および最高値として最低値より大きい約1.2
分から約1440分の任意の値を有する範囲内の滞留時間である。増大した値の
例示的な範囲には、0.4から10分の範囲、好ましくは0.8分から5分の範
囲、さらに好ましくは1.2分から2.5分の範囲が含まれる。
【0071】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の他の例として、剛性強化時間−温度積で織物を
熱処理することが挙げられる。本明細書で用いられる「時間−温度積」とは、滞
留時間と熱処理の温度の積を意味する。したがって、滞留時間2分、400°F
で熱処理される織物は、800分−°Fの時間−温度積を有する。
【0072】 本明細書で用いられる「剛性強化時間−温度積」は、一般的に、最低値として
約200分−°Fから約1080分−°Fの任意の値であり最高値として最低値
より大きい約480分−°Fから1,008,000分−°Fの任意の値で範囲
内の時間−温度積である。増大した値の例示的な範囲には、350分−°Fから
6000分−°Fの範囲、好ましくは440分−°Fから2500分−°Fの範
囲、さらに好ましくは544分−°Fから728分−°Fの範囲が含まれる。
【0073】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の他の例として、織り上げた後に、剛性強化処理
時間で織物を熱処理することが挙げられる。本明細書で用いられる「剛性強化処
理時間」は、一般的に、最低値として約2分から約30分の任意の値であり最高
値として最低値より大きい約30分から約1440分の任意の値で範囲内の時間
である。織物に基づく炭素繊維の例示的な範囲には、2分から30分の範囲、好
ましくは10分から20分の範囲(約400°Fから525°Fの範囲にある温
度で)、さらに好ましくは60分から90分(約350°Fで)の範囲が含まれ
る。
【0074】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の他の例として、剛性強化前駆体濃度の前駆体存
在下で織物を熱処理することが挙げられる。
【0075】 本明細書で用いられる「前駆体濃度」とは、繊維および/または織物原料に配
される前駆体の濃度を意味する。実質的に、この濃度は、用いる前駆体の種類な
らびに織物原料から製造される織物の織り方の種類に応じて異なる。この濃度は
重量パーセントに基づいて測定することができ、このパーセントは(i)かかる
繊維をかかる前駆体で被覆した後の繊維の重量と(ii)被覆されていない繊維
の重量との差を計算し(当業者に既知の方法[例えば、「強熱減量」またはLO
I方法により]、前駆体を焼いて被覆を除去した後、被覆繊維の試料の重量を測
定することにより決定される]、そしてこの差を(i)の値で割ることによって
決定することが可能である。当業者は前駆体濃度を計算する代替手段を考え出す
ことも可能である。
【0076】 本明細書で用いられる「剛性強化前駆体濃度」は、通常用いられる範囲の濃度
(より高い、または低い)と異なる任意の前駆体濃度であり、無条件の織物から
製造された織物を用いる最終用途に依存し、織物のASTM剛性値を高める(ま
たは、代替方法として、低い前駆体濃度では、低減しないようにする)働きをす
る。したがって、そのほとんどの最終用途が重量を減少することよりも剛性を強
化することに関するガラス繊維織物の最終用途に関しては、剛性強化前駆体濃度
は、最低値として約0.13%から約0.30%の任意の値であり最高値として
最低値より大きい約0.17%から約1.0%の任意の値である範囲内の濃度が
好ましい。Clark−Schwebel(登録商標)(サウスカロライナ州、
Anderson)から市販の仕上げ剤を用いた8−ハーネスサテン織りを有す
る織物上の剛性強化前駆体濃度の例示的な範囲には、0.13%から0.17%
の範囲、好ましくは0.14%から0.16%の範囲が含まれる(表1を参照、
仕上げ剤の種類CS724をベースとする試料)。Burlington Gl
ass Fabrics(登録商標)(バージニア州、Alta Vista)
から市販の仕上げ剤を用いた8−ハーネスサテン織りを有する織物上の剛性強化
前駆体濃度の例示的な範囲には、0.11%から0.20%の範囲、好ましくは
0.13%から0.15%の範囲が含まれる(表1を参照、仕上げ剤の種類BG
F508Aをベースとする試料)。代替方法として、そのほとんどの最終用途が
重量を減少することにより関係がある炭素繊維織物最終用途に関しては、剛性強
化前駆体濃度は、最低値として約0.05%から約0.95%の任意の値であり
最高値として最低値より大きい約0.10%から約1.58%の任意の値である
範囲内の濃度が好ましい。剛性強化前駆体濃度の例示的な範囲は、約0.05%
から約0.49%、好ましい範囲は約0.1%から約0.39%である。現在、
市販されている剛性強化前駆体の濃度に関して、剛性強化前駆体濃度の例示的な
範囲は、約0.8%から約1.3%、好ましい範囲は約1.08%から約1.1
7%である。
【0077】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛
性値をもたらすのに十分な条件の他の例として、剛性強化加熱ガス循環速度の存
在下で織物を熱処理することが挙げられる。
【0078】 本明細書に用いられる「加熱ガス循環速度」とは、織物の熱処理に用いる熱源
(例えば、オーブン)の体積以内である大気ガス(例えば、空気)の再循環およ
び/または濾過の速度を意味する。熱処理で熱源によって加熱する場合には、織
物を囲む大気ガスが織物に熱エネルギーをより効率的に加える担体として作用す
るため、この速度は重要である。
【0079】 本発明で使用することが企図されている剛性強化加熱ガス循環速度としては、
同等の織物の既知の処理中に当業者によって実施される循環速度よりも効率よく
(たとえば速く)織物を加熱する循環速度が挙げられる。
【0080】 本発明によれば、さらに、複数の繊維および少なくともいくつかの繊維上に配
された高分子材料および/または高分子材料前駆体からなる織物を得ること、お
よび未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM
剛性値をもたらすのに十分な条件下で織物を処理することを含む方法によって製
造された未処理の織物よりも大きいASTM剛性値を有する剛性処理された織物
が提供される。
【0081】 任意に、(i)約3.4lb ft以上のASTM剛性値を有する剛性処理さ
れた織物、および/または(ii)前駆体の高n量体を含む高分子材料の一部、
および/または(iii)対応する未処理の織物繊維の同数の平均厚さと比較し
て被覆繊維の平均厚さを増大するために繊維の一部を被覆する高分子材料が提供
される。
【0082】 本発明によれば、さらに、未処理の織物のASTM剛性値よりも大きいAST
M剛性値の望ましい特性、例えば、3.4lb ft以上のASTM剛性値を有
する織物のための複合剛性処理織物原料が提供される。
【0083】 かかる本発明の剛性処理織物原料の例には、織物原料、剛性強化前駆体濃度で
少なくともいくつかの織物原料上に配された高分子材料前駆体、任意に少なくと
もいくつか一部の織物原料上に配された高分子材料からなる剛性処理織物原料が
含まれる。
【0084】 織物原料の任意の種類および任意の関連する剛性強化前駆体濃度には、(i)
ガラス繊維および/またはガラスヤーンおよび/またはガラスフィラメントであ
る織物原料材料と0.25%から1.0%の範囲にある剛性強化前駆体濃度、お
よび/または(ii)任意に、織物を形成する8−ハーネスの織り方で織られた
ガラス繊維および/またはガラスヤーンおよび/またはガラスフィラメントであ
る織物原料材料、CS724仕上げ剤として知られる市販の仕上げ剤と0.13
%から0.17%の範囲にある剛性強化前駆体濃度の配合またはBGF508A
仕上げ剤として知られる市販の仕上げ剤と0.11%から0.20%の範囲にあ
る剛性強化前駆体濃度の配合を有する高分子材料前駆体、および/または(ii
i)炭素繊維および/または炭素トウおよび/または炭素フィラメントである織
物原料と0.10%から0.39%の範囲にある剛性強化前駆体濃度が含まれる
【0085】 さらに、織物原料の任意の実施形態には、以下のものが含まれる。前駆体の一
部は、少なくともいくつかの織物原料の一部分に化学結合することが可能である
。代替方法としては、高分子材料は少なくともいくつかの織物原料上に存在し施
すことができ、前駆体および/または高分子材料の第1部分は、他の前駆体およ
び/または高分子材料と化学結合し、それによって誘導体を形成する。さらに、
誘導体および/または高分子材料のいくらかは、3以上の平均n値を有する高分
子材料前駆体の高n量体を含む。
【0086】 さらに、本発明の剛性処理された織物原料の例には、複数のフィラメントとフ
ィラメントおよび/またはトウの一部に配された高分子材料および/または高分
子材料前駆体とからなる炭素繊維トウが含まれ、ここでその高分子材料および/
または前駆体の一部はフィラメントと化学結合し、そのトウは、熱処理、紫外線
処理、ラジカル処理からなる群から選択される処理方法によって、トウから製造
した剛性処理された織物のASTM剛性値が対応する未処理の織物のASTM剛
性値よりも大きい条件下で処理されている。
【0087】 さらに、本発明によれば、剛性処理された織物原料を製造する方法が提供され
る。織物原料を得ること、および少なくともいくつかの織物原料上に1)剛性強
化前駆体濃度で高分子材料前駆体、および2)任意に高分子材料を施すことを含
むかかる一方法が提供される。
【0088】 さらに、別のかかる方法は、高分子材料前駆体および/または少なくともいく
つかの織物原料上に配された高分子材料前駆体を含む織物原料を得ること、およ
び未処理の織物よりも大きいASTM剛性値を有する剛性処理された織物原料か
ら製造した剛性処理された織物を生産するように選択された条件下で、熱処理、
紫外線処理、ラジカル処理からなる群から選択される処理方法を用いて織物原料
を処理することを含む。本発明の実施において使用に適した織物原料の例として
は、炭素繊維および/または炭素トウおよび/または炭素フィラメントが挙げら
れる。
【0089】 前駆体の一部は、少なくともいくつか一部の織物原料の一部分と化学結合する
ことが可能である。代替方法としては、高分子材料は繊維上に存在し施すことが
可能であり、第1部分の前駆体および/または高分子材料は、第2部分の前駆体
および/または高分子材料と化学結合し、それによって誘導体を形成する。さら
に、誘導体および/または高分子材料のいくらかは、3以上の平均n値を有する
高分子材料前駆体の高n量体を含む。
【0090】 本発明によれば、剛性処理された織物および剛性処理された織物の一部に配さ
れた樹脂系を含む剛性処理されたプリプレグ(prepreg)層が提供される
【0091】 本明細書で用いられる「プリプレグ層」とは、1)複数の繊維と、2)施され
た樹脂系または湿潤繊維と、および3)任意に、高分子材料および/または高分
子材料前駆体とからなる織物を含む樹脂含浸織物を意味する。
【0092】 プリプレグ層の一部として用いられると考えられる樹脂系には、制限されない
熱硬化性樹脂(制限されないエポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹
脂、ビニルエステル樹脂、ポリシロキサン樹脂、シアン酸エステル樹脂、ビスマ
レイミド樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂を含む)および熱可塑性樹脂(制限され
ないポリアラリエンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ(硫化フェニル)樹脂
、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリスルホン樹脂、液晶性樹脂)が含まれる。
一般的に、プリプレグ層を所望の構造(積層構造、ハニカムサンドイッチ構造)
への組み立てが完了するまで、樹脂系は完全には硬化されないが、この前に部分
的な硬化(例えば、B段階硬化)によりプリプレグ層の加工性を高めることが可
能である。
【0093】 本明細書で用いられる「剛性処理された織物」とは、上記で特定された本発明
の剛性処理された織物のいずれか、剛性処理された織物を製造する上記で特定さ
れた本発明のいずれかの方法により製造した織物、上記で特定された本発明の剛
性処理された織物原料のいずれから製造された織物、および剛性処理織物原料を
製造する上記で特定された本発明のいずれかの方法により製造したいずれかの織
物原料から製造した織物からなる群から選択される織物を意味する。
【0094】 任意に、樹脂系および、剛性処理された織物または未処理の織物を含む第2プ
リプレグ層上に配される場合に、剛性処理されたプリプレグ層は、互いに配され
た2層の未処理のプリプレグ層間の摩擦抵抗よりも大きい、剛性処理されたプリ
プレグ層と第2プリプレグ層または未処理の織物との間の運動に対する摩擦抵抗
を示し、2層の未処理のプリプレグ層の各々、樹脂系および未処理の織物を含む
【0095】 「(2層のプリプレグ層間の)摩擦抵抗」は、いずれかの既知の方法によって
、好ましくはM.Wilhelm,C.J.MartinおよびJ.C.Sef
erisの論文「Frictional Resistance of The
rmoset Prepregs and its Influence on
Honeycomb Composite Processing」、199
6年(以降、「Boeing−Wilhelm method(ボーイング−ヴ
ィルヘルム法)」と称する)に発表および/または掲載された方法によって測定
することができる。この論文の全内容がここに参照によって本明細書に組み込ま
れる。この摩擦抵抗は、樹脂系の硬化剤が活性化されるまでのいずれかの温度で
測定することが可能である。
【0096】 少なくとも1つのプリプレグ層が樹脂系および剛性処理された織物から選択さ
れる織物を含む2層のプリプレグ層間の摩擦抵抗は、絶対項または増加率項で定
義することが可能である。したがって、この値は、ボーイング−ヴィルヘルム法
によって測定された、最低値として範囲約30ポンドから約125ポンドの任意
の値および最高値として最低値より大きい範囲約50ポンドから約175ポンド
の任意の値を有する範囲内にある。例示的な範囲には、ボーイング−ヴィルヘル
ム法によって測定された、50ポンドから175ポンド、好ましくは範囲75ポ
ンドから175ポンド、さらに好ましい範囲125ポンドから150ポンドであ
り、例えば、約30ポンドから約50ポンドも含まれる。代替方法としては、こ
の値は、両方のプリプレグ層が未処理の織物からなる2層のプリプレグ層の摩擦
抵抗値に対して25%増加以上の任意の値である。任意に、この比率は約700
%が上限である。
【0097】 本明細書で用いられる「未処理のプリプレグ層」とは、任意に、比較される剛
性処理されたプリプレグ層の織物および/または樹脂系と同じ種類の織物および
/または樹脂系を有するプリプレグ層を意味する。未処理のプリプレグ層は、未
処理の織物、未処理の織物の一部に配された樹脂系を含むプリプレグ層である。
【0098】 本発明によれば、剛性処理された織物および樹脂系を得ること、および剛性処
理された織物上に樹脂系を施すことを含む剛性処理されたプリプレグ層を製造す
る方法が提供される。
【0099】 任意に、これらの方法により製造された剛性処理されたプリプレグ層は、樹脂
系と剛性処理された織物および未処理の織物からなる群から選択される織物を含
む第2プリプレグ層に配される場合には、互いに配された2層の未処理プリプレ
グ層間の摩擦抵抗よりも大きい剛性処理されたプリプレグ層と第2プリプレグ層
間の摩擦抵抗を示し、2層の未処理のプリプレグ層の各々は、樹脂系および未処
理の織物を含む。
【0100】 本発明によれば、第1表面を有するハニカムコアおよび第1表面に配された剛
性処理されたプリプレグ層を含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆
体が提供され、その剛性処理されたプリプレグ層は樹脂系および剛性処理された
織物から選択された織物を含む。任意に、剛性処理されたハニカムサンドイッチ
構造前駆体は、(i)第1表面に配された少なくとも1つの別のプリプレグ層を
含み、その別のプリプレグ層の各々は、独立に選択される樹脂および剛性処理さ
れた織物および未処理の織物からなる群から独立して選択される織物をさらに含
んでもよく、および/または(ii)別のプリプレグ層および、剛性処理された
プリプレグ層からなる群から選択される少なくとも1つのプリプレグ層がハニカ
ムコアの第1表面を超えて延在することをさらに必要としてもよい。
【0101】 本発明によれば、第1表面および第2表面を有するハニカムコア、第1表面上
に配され第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層、第2表面上に配され第2
表面を超えて延在する第2プリプレグ層を含み、第1表面を超えて延在する第1
プリプレグ層の第1部分が第2表面を超えて延在する第2プリプレグ層と接触し
てエッジバンドを形成し、任意に第1表面および/または第2表面および/また
はエッジバンド上に配された追加のプリプレグ層を含むハニカムサンドイッチ構
造であって、第1プリプレグ層が樹脂系および剛性処理された織物から選択され
る織物を含み、第2プリプレグ層および任意の別のプリプレグ層がそれぞれ、独
立して選択される樹脂系と剛性処理された織物および未処理の織物からなる群か
ら独立して選択される織物を含むことからなる、剛性処理されたハニカムサンド
イッチ構造が提供される。任意に、剛性処理されたハニカムサンドイッチの第1
プリプレグ層は高い樹脂含有率を有する。
【0102】 本発明で用いられるハニカムサンドイッチ構造には、(i)2つの表面を有す
るハニカムコア、および(ii)少なくとも2つのプリプレグ層からなるを含む
サンドイッチ構造であって、ハニカムコアの2つの表面それぞれに施したおよび
/または取り付けたプリプレグ層の少なくとも1つを有するサンドイッチ構造が
含まれる。任意に、粘着フィルムをハニカムコアとハニカムコア表面と接触しか
つ炭素繊維を含む任意のプリプレグ層の間に施してもよい。ハニカムサンドイッ
チ構造についての情報は、Marshallの論文「Market and P
roduct Trends in the World Market fo
r Core Materials」から得ることが可能であり、その論文は1
996年6月のハニカムサンドイッチ構造セミナーで発表されており、この論文
の全内容がここに参照によって本明細書に組み込まれる。
【0103】 本発明で用いられると考えられるハニカムコアには、例えば、(i)芳香族ポ
リアミドポリマー繊維(アラミド)(一般に、ノーメックス(登録商標)紙とし
て知られる繊維)、ガラス繊維、石綿繊維、クラフト紙繊維、ケブラー(登録商
標)繊維、炭素繊維、熱可塑性フィルム、発泡体(ポリウレタンベースの発泡体
、ポリイミドベースの発泡体、およびポリ塩化ビニルベースの発砲体を含むがこ
れらに制限されない)からなる群から選択されるコア成分であって、任意選択で
コア成分上に複数のノードを形成するよう加工されるコア成分約25%から75
%(重量による)、および(ii)任意選択で、コア成分上に配されるエポキシ
接着剤および/またはフェノール樹脂被覆約25%から75%(重量による)を
含むコアが含まれる。代替方法として、そのコアは、(i)アルミニウムシート
、ステンレス鋼シート、チタンシート、銅シート、鉛シート、インコネルシート
からなる群から選択されるコア成分であって、コア成分上で複数のノードを形成
するよう加工されてもよいコア成分約30%から90%(重量による)と(ii
)任意選択で、コア成分上に配されるエポキシ接着剤および/またはフェノール
樹脂被覆約10%から70%(重量による)を含む。エポキシ接着剤および/ま
たはフェノール樹脂被覆は、(i)共にノードを結びつけるように作用し、およ
び/または(ii)水分バリヤとして働き、および/または(iii)防火塗料
として働く。ノードはハニカムセルの壁を形成し、そのセルは以下の例示的な形
である、六角形セル(任意選択で、六角形を横切る平面二等分線の任意の存在に
より、それ以上に拡大(overexpanded)、それ未満に拡大(und
erexpanded)、または強化することが可能である。)および屈曲コア
セル、二重屈曲コアセル、バリ−セル、イソ−コアセル、マイクロ−セルとして
既知の形状のセルを有する。その他のハニカムコアセルの形状(例えば、多角形
、円、楕円、不定形等)は、当業者には理解されるように本発明に従って用いら
れる。
【0104】 本明細書で用いられる「高樹脂含有率」とは、織物および樹脂系からなるプリ
プレグ層の樹脂含有率を意味し、その樹脂含有率はプリプレグ層重量でプリプレ
グ層中の樹脂系重量を割ることにより百分率換算の含有率として決定される。炭
素繊維ベースの織物を含むプリプレグ層の高樹脂含有率を考えると、一般に樹脂
含有率は、そのyが最低値42および最高値99を有する任意の整数値である約
y%よりも大きくなければならない。ガラス繊維ベースの織物を含むプリプレグ
層の高樹脂含有率を考えると、一般に樹脂含有率は、そのxが最低値40および
最高値99を有する任意の整数値である約x%よりも大きくなければならない。
プリプレグ層中の樹脂含有率が増大すると、かかるプリプレグ層を組み込むハニ
カムサンドイッチ構造によるコアクラッシュの程度が増加する。
【0105】 任意選択で、本発明による剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造は、未処
理のハニカムサンドイッチ構造の第2コアクラッシュ値よりも小さい第1コアク
ラッシュ値を有する。
【0106】 本明細書で用いられる、「コアクラッシュ値」とは、ハニカムサンドイッチ構
造の8インチ×12インチのパネルを複合硬化すること、および A=Σ2/3*Xn*Ln(nは1から4まで変化する)で示される式であって
、 式中、Aは潰れた断面積であり、 Xiはその元の位置からの第1番目のハニカムサンドイッチ構造側面の中心の変
位であり、Liは第I番目のハニカムサンドイッチ構造側面の元の長さである式
によって潰れた断面積を決定すること、および %コアクラッシュ=100−(96in2−A)/96in2で示される式に従
ってコアクラッシュのパーセンテージを計算することによって決定されるコアク
ラッシュの程度を意味する。 図5もまた参照のこと。
【0107】 本明細書で用いられる「第1コアクラッシュ値」とは、最低値として0%から
0.1%の任意の値および最高値として最低値より大きい0.1%から5%の任
意の値を有する範囲内であることが好ましいコアクラッシュ値を意味する。この
低減されたコアクラッシュ値の例示的な範囲には、0%から5%の範囲、好まし
くは0%から3%の範囲、さらに好ましくは0%から0.1%の範囲が含まれる
【0108】 本明細書で用いられる「未処理のハニカムサンドイッチ構造」とは、任意選択
で、それと比較される剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造のハニカムコア
と同じ種類のハニカムコアを有するハニカムサンドイッチ構造を意味する。未処
理のハニカムサンドイッチ構造は、その構成要素のプリプレグ層がそれぞれ、未
処理のプリプレグ層であるハニカムサンドイッチ構造である。
【0109】 任意選択で、本発明による剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造は、未処
理のサンドイッチ構造と比較すると低い空隙率を有していてもよい。
【0110】 本発明で用いられる「空隙率」とは、繊維、ヤーン(またはトウ)および/ま
たはフィラメント間の微視的および巨視的な空隙または層間剥離を意味し、その
空隙または層間剥離は、異なるプリプレグ層の繊維、ヤーン(またはトウ)およ
び/またはフィラメント間で生じ(「層間の層間剥離/空隙」として知られる)
、および/または同じプリプレグ層の繊維、ヤーン(またはトウ)および/また
はフィラメント間で生じる(「層内の層間剥離/空隙」として知られる)。空隙
率は当業者に既知の多くの方法を用いて測定され、「光ファイバー面積測定」法
として一般に知られており、および/または実施されている方法が含まれるがこ
れに制限されない。「光ファイバー面積測定」法では、ハニカムサンドイッチ構
造部分の複数の断面が得られる。任意選択で、この複数の断面のうち、最も高い
視覚的に明らかな空隙率を有する断面を目視検査によって選択し、かかる断面を
顕微鏡写真機により走査し、走査された断面をソフトウェアに基づく分析にかけ
、走査された全断面積に対する含有面積百分率に基づいて断面の空隙率、樹脂含
有量および繊維含有量を決定する。
【0111】 本発明によれば、第1表面および第1表面上に配された第1プリプレグ層であ
って、樹脂系および剛性処理された織物から選択される織物を含む第1プリプレ
グ層を有するハニカムコアからなる組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆体
を得ること、および組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆体を固結するのに
十分なオートクレーブ条件下で組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆体を処
理することを含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆体を製造する方
法が提供される。
【0112】 本発明に従って、用いられると考えられるハニカムサンドイッチ構造は、当業
者に既知の方法を用いて製造され、その方法には、いずれかの特定の順序(その
順序は当業者により容易に特定可能である)に関係なく、以下の任意選択の段階
:任意選択で剛性処理された織物である織物を調製するまたは得る段階と、少な
くとも1つのシートの織物を樹脂系で含浸して、プリプレグ層を形成する段階と
、少なくとも2つの表面を有するハニカムコアを製造する段階とハニカムコアの
1つの表面に1つの1シートを配置しおよび/またははりつけて織物−ハニカム
コア二層構造をし、および/または、織物−ハニカムコア二層構造の第2表面に
1シートを配置しおよび/またははりつけて織物−ハニカムコア−織物サンドイ
ッチを形成する段階と、織物−ハニカムコア二層構造および/または織物−ハニ
カムコア−織物サンドイッチをバッグ成形する段階と、真空でバッグから過剰な
空気を除去する段階および/または上昇した圧力(一般に、これ以上のハニカム
のコアクラッシュを防ぐため45PSIを超えない)と、任意選択で上昇した温
度との条件下で織物−ハニカムコア二層構造硬化する段階または織物−ハニカム
コア−織物サンドイッチを共に硬化する段階が含まれるがこれに制限されない。
図1から4を参照のこと。
【0113】 本発明によれば、第1表面および第2表面と、第1表面上に配され、第1表面
を超えて延在する第1プリプレグ層と、第2表面上に配され、第2表面を超えて
延在する第2プリプレグ層とを有するハニカムコアからなる組み立てられたハニ
カムサンドイッチを得ることを含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造体
を製造する方法であって、第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層の第1部
分が、第2表面を超えて延在する第2プリプレグ層の第2部分と接触し、エッジ
バンドを形成する方法が提供される。任意選択で、その構造体は第1表面および
/または第2表面および/またはエッジバンド上に配された追加のプリプレグ層
によって強化することが可能である。第1プリプレグ層は樹脂系および本発明の
剛性処理された織物から選択される織物を含み、第2プリプレグ層および任意選
択の追加のプリプレグ層はそれぞれ、独立して選択される樹脂系および剛性処理
された織物または未処理の織物を含む。組み立てたハニカムサンドイッチは、組
み立てたハニカムサンドイッチを固結させるのに十分な条件、例えばオートクレ
ーブ条件で処理される。
【0114】 本明細書で用いられる「オートクレーブ条件」には、プリプレグ層上および/
またはハニカムコア中に配された、樹脂系の硬化を促進するのに十分な、および
/または、組み立てられたハニカムコアサンドイッチの固結を促進するのに十分
な温度および/または圧力条件が含まれる。
【0115】 任意選択で、剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造は、未処理のハニカム
サンドイッチ構造の第2コアクラッシュ値よりも低い第1コアクラッシュ値を有
する。
【0116】 さらに、任意選択で、オートクレーブ条件は、剛性処理されたハニカムサンド
イッチ構造中の第1コアクラッシュ値が3%を超えず、未慮理のハニカムサンド
イッチ構造中の第2コアクラッシュ値が3%を超えないようにするのに十分な圧
力を含む。
【0117】 本明細書で用いられる剛性強化圧力は、固結された二層構造に「織物−ハニカ
ムコア」二層構造を固結する、および/または、ハニカムサンドイッチ構造に「
織物−ハニカムコア−織物」サンドイッチを固結するのに十分な圧力である。未
処理の織物と比較して、剛性処理された織物のASTM剛性値が高いために、コ
アクラッシュが生じる前、剛性処理された織物を用いるハニカムコア−織物二層
構造およびサンドイッチは、オートクレーブサイクル中に高圧力に耐えることが
できる。この高圧力のために、少なくとも1つの剛性処理された織物を用いた二
層構造およびサンドイッチのより強い固結(それによって空隙率は低い)を達成
することができる。
【0118】 「圧力」の値は、絶対項または増加パーセンテージ項で示すことができる。し
たがって、この値は、最低値として範囲約45PSIから約60PSIの任意の
値、および最高値として最低値より大きい範囲約50PSIから約85PSIに
ある任意の値を有する範囲内の圧力値である。この例示的な範囲は50PSIか
ら85PSIであり、好ましくは55PSIから80PSIの範囲、さらに好ま
しくは65PSIから70PSIの範囲である。かわりに、この値は、実質的に
コアクラッシュを招かずに、ハニカムサンドイッチ構造に「未処理の織物−ハニ
カムコア−未処理の織物」サンドイッチを固結するのに利用可能な最高圧力値か
らpが10から150の任意の値から選択されるp%増加以上である。任意選択
で、pの値は約200を超えない。
【0119】 次に、以下の非限定的な実施例を参照して本発明を詳細に説明する。本明細書
で引用されたすべての参考文献は、参照により本明細書に組み込む。当業者には
、本明細書の教示に従って、本特許の期間内に添付の特許請求の範囲に含まれる
本発明の他の実施形態を見つけることができよう。
【0120】 (実施例) 図1はコアクラッシュ識別パネルを形成する機械加工されたハニカムコア試料
10を示す図である。図に示すように、一般に、コアは長さ「L」、幅「W」、
そのまわりに配された面取り角「C」、矢印「RD」によって表される帯幅、お
よびセルサイズを有する。
【0121】 本発明の実施例で、ハニカムコア試料10は3lbで長さL=12インチ、幅
W=8インチ、面取り角C=20度、実質的に試料幅の方向に向かい、実質的に
試料の長さ方向に垂直な帯幅RD、3/8インチのセルサイズを有するノーメッ
クス(登録商標)ハニカムコアである。しかしながら、当業者は容易に、所望の
目的および本発明の利点を達成するのに十分な適切な寸法、配置、他の特性を選
択することが可能である。
【0122】 図2Aおよび図2Bはコアクラッシュパネルレイアップを示す略図である。図
2Aはプレラミネート構造の一般的なレイアップを示す横断面図であり、図2B
はその構造の上面図である。
【0123】 本発明の実施例で、コアクラッシュパネルには、図1に関して開示されている
3lbのノーメックス(登録商標)ハニカムコア試料が含まれる。図2Aに示す
ように、横断面図(パネルの幅Wに沿って取られている)では、9層の別個のプ
リプレグ層(概して水平直線として略図に示されている)が見える。これらのプ
リプレグ層のうち4層は、ハニカムコア10の上面に配された2層およびハニカ
ムコア10の底面に配された2層の「全体を被覆する」プリプレグ層であり、上
部層および底部層のそれぞれのうち1層は±45度の方向に向いており、上およ
び底面層のそれぞれのうち他の1層は−0/90度の方向に向いている。これら
のプリプレグ層のうち2層は、ハニカムコア10の上面に配された1層およびハ
ニカムコア10の底面に配されたもう1層を有し、どちらの層も−0/90度の
方向を向いている「二重」のプリプレグ層である。残る3層のプリプレグ層は、
ハニカムコアサンドイッチ構造のエッジバンドEの周囲に配された3層すべて(
プリプレグ層が互いに、直接、接触する構造の部分)を有し、その3層すべてが
−0/90度の方向に向いている「額縁」層である。
【0124】 図2Bに示すように、上面図では、ハニカムコアサンドイッチ構造は一般に、
長さ「l」、幅「w」、およびハニカムコア10の外周に形成されたエッジバン
ドEを有する。本発明の実施例では、ハニカムコアサンドイッチ構造は長さl=
16インチ、幅w=12インチを有する。したがって、形成されたハニカムコア
サンドイッチ構造はコアクラッシュ識別パネルとして用いることが可能である。
【0125】 図3はオートクレーブを行う前の織物をベースとするハニカムサンドイッチ構
造のためのバッグ成形手順を示す略図である。図3に示すように、一般に、バッ
グ成形手順には、ハニカムコア試料10、ハニカムコア試料の底面および上面上
にそれぞれ配置され、ハニカムコアサンドイッチ構造を形成する少なくとも2層
のプリプレグ(例えば、樹脂系で処理された織物)12、14、ツール16、剥
離フィルム18、ブリーザ20、真空バッグ22、および真空バッグテープ24
が含まれる。ツール16はアルミニウムが好ましく、ツール16の表面は当技術
分野で知られているフリーコート(Freecote)で処理することが好まし
い。当技術分野で知られているように、かかるレイアップを有する織物ベースの
ハニカムサンドイッチ構造を、オートクレーブ中で熱処理し、ハニカムコア試料
およびプリプレグの複合硬化をもたらすことが可能である。
【0126】 図4Aは試料のガラス繊維ベースのハニカムサンドイッチ構造コアクラッシュ
識別パネル(以下の実施例を参照)に用いるオートクレーブサイクルを示すグラ
フであり、図4Bは試料の炭素繊維ベースのハニカムサンドイッチ構造コアクラ
ッシュ識別パネル(以下の実施例を参照)に用いるオートクレーブサイクルを示
すグラフである。図4Aを参照すると、ガラス繊維ベースの織物に関する本発明
の実施例では、以下の硬化サイクル値が使用された。すなわち、最大加熱速度=
3°F/分、最高温度=260°F±10°F、保持時間=90分±5分、最大
冷却速度5°F/分、真空バッグに対する最低真空度=22インチHg、オート
クレーブ圧力=45PSI±5PSI(圧力が20PSIの場合にはガス抜きさ
れる)である。図4Bを参照すると、炭素繊維ベースの織物に関する本発明の実
施例では、以下の硬化サイクル値であるが使用された。すなわち、最大加熱速度
=3°F/分、最高温度=350°F±10°F、保持時間=120分±5分、
最大冷却速度5°F/分、真空バッグに対する最低真空度=22インチHg、オ
ートクレーブ圧力=45PSI±5PSI(圧力が20PSIの場合にはガス抜
きされる)が用いられた。当業者ならば容易に選択されるコアおよびプリプレグ
材料に基づいて加熱速度、最高温度、保持時間、冷却速度、真空度、オートクレ
ーブ圧力の実施可能な範囲と最適値のどちらも決定することが可能である。
【0127】 図5はオートクレーブ処理後のコアクラッシュの程度を表す試料コアクラッシ
ュ識別パネルを示す図である。図に示すように、オートクレーブで処理された試
料のコアクラッシュ識別パネルのそれぞれの側面に対して、「Li」はそれぞれ
のパネル側面の元の長さを示し、「X」(向かい合う矢印のそれぞれの対の間に
ある)は元の位置からのパネル側面中心の変位量を示す。
【0128】 実施例1−織物および剛性 ガラス繊維ベースの織物を以下のように調製し、加工した。市販のガラス繊維
をデンプンベースの溶液でサイジングし、8−ハーネスサテン織り(7781ス
タイル、繊維面積重量293±10g/m2)を用いて複数種の試料に織り上げ
た。デンプンベースのサイジング剤を焼いてそれぞれの試料から除去した。それ
ぞれの試料に識別名称を付けた(XXXが001から999の範囲の値であるG
L−XXX)。表1を参照のこと。試料をそれぞれ、種々の前駆体濃度レベルで
、3種類の市販の仕上げ剤(例えば、Clark−Schwebel(登録商標
)から市販のCS724、Burlington Glass Fabrics
(登録商標)から市販のBGF644、BGF508Aとして知られる種類の前
駆体)のうちの1種類で処理した。表1を参照のこと。仕上げしたガラス織物の
種々の試料をそれぞれ、種々の温度、種々の滞留時間、種々の時間−温度積で熱
処理した。表1を参照のこと。
【表1】
【0129】 炭素繊維ベースの織物を以下のように調製し、加工した。平織り(322平織
りスタイル、繊維面積重量193±7g/m2)を用いて織り上げられ、サイジ
ングされた市販の炭素繊維ベースの織物ロールを入手した。織物ロールをそれぞ
れ、種々の前駆体濃度レベルで、市販の2種類のサイジング剤[例えば、ユニオ
ンカーバイド社(コネティカット州、Danbury)から市販され、アモコ社
(サウスカロライナ州、Greenville)または東レ(日本)(東レの前
駆体はUC309と同じ化学構造を有するが、異なる商品名を有するかもしれな
い。)により加工されているUC309として知られる種類、または、東邦(日
本)から市販され、東邦(カリフォルニア州、Palo Alto)により加工
されているEP03として知られる種類の前駆体]のうち1種類を用いて処理し
た。表2を参照のこと。それぞれのロールに識別名称を付けた(XXXが001
から999の範囲の値であるGR−XXX)。次いで、初めの4つのロールをそ
れぞれ、「対照標準」試料(識別名称を有するが、「a」という接尾文字が付け
られていない表2の試料)と「処理された」試料(「対照標準」試料と同じ識別
名称を有し、「a」という接尾文字が付けられている表2の試料)の2種類の試
料に分けた。表2を参照のこと。「対照標準」試料はそれぞれ、未処理の織物で
あった。「処理された」試料はそれぞれ、処理温度(°F)、処理時間(分)で
熱処理を施した未処理の織物である。表2に示されているように、残るロール/
試料はそれぞれ、処理温度(°F)、処理時間(分)で熱処理を施した未処理の
織物である。表2を参照のこと(NAとは、適用可能でないことを意味する)。
表2に示されるデータを参照し、織り上げる前に炭素繊維を処理すること、また
は織り上げた後に炭素繊維ベースの織物を処理することによる本発明によって、
向上したASTMおよび低減されたコアクラッシュ値を達成することが可能であ
ることは当業者なら容易に理解するであろう。
【0130】 炭素繊維または炭素繊維ベースの織物を熱処理する温度範囲は、サイジング固
有の上限を有することもまた当業者なら容易に理解するであろう。上限は、熱処
理中にサイジング剤が劣化し始める温度であり、仕上げ剤(LOI)%にかかわ
らず、処理された炭素繊維または炭素繊維ベースの織物は、向上したASTM値
あるいはコアクラッシュ値を示さないかもしれない。この限界を超えた熱処理は
、熱処理中の特有の焼ける臭いにより明らかにすることができる。
【表2】
【表3】
【0131】 ガラス繊維織物および炭素繊維織物の試料それぞれのASTM剛性値または剛
性は、アメリカ材料試験協会(ASTM)により開発された円形曲げ法により決
定した。かかる試験により得られたASTM剛性値を表1および表2にまとめた
。表1および表2からわかるように、増大したASTM剛性値を有する多くの織
物により、本発明により考えられているような増大したASTM剛性値を有する
織物の種類が明確に定義される。
【0132】 実施例2−出発材料 ガラス繊維ベースの出発材料を以下のように調製し、加工した。市販のガラス
繊維をデンプンベースの溶液でサイジングし、8−ハーネスサテン織り(778
1スタイル、繊維面積重量293±10g/m2)を用いて複数種の試料に織り
上げた。デンプンベースのサイジング剤を焼いてそれぞれの試料から除去した。
それぞれの試料に識別名称を付けた(XXXが001から999の範囲の値であ
るGL−XXX)。表1を参照のこと。GL−015(0.16%)、GL−0
19(0.16%)、GL−030(0.16%)、GL−031(0.16%
)、GL−047(0.17%)、およびGL−048(0.17%)と共に、
GL−010(0.17%)、GL−011(0.14%)、GL−041(0
.17%)、GL−042(0.14%)、およびGL−055(0.16%)
と識別した試料に、0.10%±0.02%であると推定される特定の仕上げ剤
(例えば、適用可能なCS724またはBGF644)の実用化されている仕上
げ剤濃度と比較して、特定の仕上げ剤の剛性増強前駆体濃度レベル(括弧内に示
される0.14〜0.17%)が付与された。同様に、GL−243(0.15
%)、GL−245(0.13%)、GL−229(0.14%)、GL−28
0(0.13%)、GL−281(0.13%)、およびGL−285 (0.
14%)と識別した試料に、0.10%±0.02%であると推定される特定の
仕上げ剤(例えば、適用可能なBGF508A)の実用化されている仕上げ剤濃
度と比較して、特定の仕上げ剤の剛性増強前駆体濃度レベル(括弧内に示される
0.13%〜0.15%)が付与された。
【0133】 表1からわかるように、かかる出発材料から形成した熱処理された織物に対し
て行ったASTM剛性試験から、ガラス繊維ベースの織物試料の剛性値は、本発
明により意図され、定められた増大したASTM剛性値の範囲内である3.0か
ら8.1の範囲であった。
【0134】 実施例3−ハニカムサンドイッチ構造およびその前駆体 ボーイング社材料規格8−124、クラスIV、タイプV、グレード3に準拠
するハニカムコアを販売元(Hexcel社、アリゾナ州、Casa Gran
de)から入手した。ハニカムコアを図1に示す寸法に機械加工し、ハニカムサ
ンドイッチ構造の長方形のパネルを図2Aおよび2Bに示すように組み立て、図
3に示すようにバッグ成形し、選択された試料織物それぞれに対して図4Aおよ
び4Bに示すように硬化した。
【0135】 図1、2A、および2Bを参照すると、(i)ノーメックス(登録商標)ハニ
カムコアと、(ii)ハニカムコアの上面に配されてそれを超えて延在する2層
およびハニカムコアの底面に配されてそれを超えて延在する2層であって、その
表面を超えて延在する層の表面の一部が互いに接触し、エッジバンドを形成する
プリプレグ層4層と、(iii)エッジバンドに沿って単独で配置された追加の
「額縁」プリプレグ層3層と、(iv)ハニカムコアおよびエッジバンドのサイ
ドエッジ(例えば、上面と底面を結ぶ傾斜側面)にどちらも単独で配置された追
加の「二重」プリプレグ層2層とを含むハニカムサンドイッチ構造であって、そ
れらのすべてのプリプレグ層が実施例1に従って調製された試料織物から選択さ
れたもののうちそれぞれ1種類を含むハニカムサンドイッチ構造。
【0136】 実施例1に従って調製された試料織物から、選択されたもののそれぞれに対し
て、適切な樹脂系で試料織物を湿潤することによりプリプレグシートを調製した
。プリプレグシートを2つの断片またはプリプレグ層に切断し、ハニカムコア上
に配置してハニカムパネル前駆体を形成した。図2Aにそのレイアップが示され
ている長方形のコアクラッシュ識別ハニカムサンドイッチ構造パネルの寸法にす
べて従い、それぞれのプリプレグ層は(i)ハニカムコア表面をすべて覆うこと
、および(ii)2層のプリプレグ層が重なって、エッジバンドを形成すること
のどちらも可能にするのに十分な寸法だった。
【0137】 ハニカムパネル前駆体をアルミニウムツール上にレイアップし、図3によるバ
ッグ成形を行った。
【0138】 バッグ成形されたハニカムパネル前駆体を、図4A(ガラス繊維ベースの織物
)または図4B(炭素繊維ベースの織物)のいずれかに従って行われるオートク
レーブサイクルにさらした。
【0139】 オートクレーブサイクル後、ハニカムサンドイッチ構造パネルが形成され、コ
アクラッシュ値測定の準備が整った。
【0140】 実施例4−コアクラッシュの測定 ノーメックス(登録商標)ハニカムコアおよび同じ織物を含む2層のプリプレ
グ層からなるハニカムサンドイッチ構造の長方形パネルを組み立て、実施例3に
従って選択された試料織物をそれぞれ硬化した。
【0141】 図5を参照すると、こうして調製されたハニカムサンドイッチ構造パネルそれ
ぞれに対して、 元の位置(X)からのパネル側面の中心の変位、および パネル側面の元の長さ(Li)をかかるパネルの4つの側面それぞれに関して
測定を行った。
【0142】 4つの側面すべてに対して測定を行ってから、潰されたパネルの断面積を、 A=Σ2/3*Xn*Ln(nは1から4まで変化する) で示される式であって、 式中、Aは潰されたパネルの断面積であり、 Xiはその元の位置からのi番目のハニカムサンドイッチ構造の側面中心の変位
であり、 Liはi番目のハニカムサンドイッチ構造側面の元の長さである式によって計算
した。
【0143】 Aの値を決定してから、コアクラッシュのパーセンテージを %コアクラッシュ=100−(96in2−A)/96in2 で示される式により計算した。
【0144】 同じ試料織物を用いて組み立てたハニカムコアそれぞれに対するコアクラッシ
ュパーセンテージの結果を表1に示す。
【0145】 実施例5−プリプレグ層間の摩擦抵抗の測定 本発明の種類で組み立てたプリプレグ層間の摩擦抵抗を以下のように測定した
【0146】 実施例1に従って調製した以下の3つのガラス繊維ベースの織物試料を摩擦抵
抗測定試験に用いた。 ・仕上げ剤(CS724としてClark Schwebel(登録商標)から
市販)濃度0.10%を有し、繊維面積重量293±10g/m2を有する、8
−ハーネスサテン織りで織り上げられ、300〜350°Fで1.4±0.2分
間、熱処理が施された「対照標準」または未処理の織物である試料1。 ・仕上げ剤(CS724としてClark Schwebel(登録商標)から
市販)濃度0.16%を有し、繊維面積重量293±10g/m2を有する、8
−ハーネスサテン織りで織り上げられ、450°Fで1.4±0.2分間、熱処
理が施された「剛性処理された」織物である試料2。 ・仕上げ剤(BGF644としてBurlington Glass Fabr
ics(登録商標)から市販)濃度0.17%を有し、繊維面積重量293±1
0g/m2を有する、8−ハーネスサテン織りで織り上げられ、500°Fで1
.2分間、熱処理が施された「剛性処理された」織物である試料3。
【0147】 3つのガラス繊維ベースの織物試料それぞれに対して、適切な樹脂系(例えば
、Cytec Fiberite7701として知られるCytec Fibe
rite(アリゾナ州、Tempe)から市販の熱硬化性のエポキシをベースと
する樹脂系)で織物試料を湿潤することによってプリプレグシートを調製した。
そのプリプレグシートを同じくらいの大きさの2つの断片またはプリプレグ層に
切断した。それぞれの断片の一部が二層構造の両端の他の断片上に部分的に重な
る状態で、2つの断片それぞれを他の断片上に配置し、二層構造を形成した。
【0148】 二重構造の断片の間の摩擦抵抗は、その全内容をここに参照によって本明細書
に組み込むM.Wilhelm,C.J.MartinおよびJ.C.Sefe
risの論文「Frictional Resistance of Ther
moset Prepregs and its Influence on
Honeycomb Composite Processing」として19
96年に発表および/または掲載された2層のプリプレグ層間の摩擦抵抗を測定
する方法に従って測定した。図10〜12を参照のこと。
【0149】 その方法の概要を説明すると、そのあご部が互いに向かい合う締金を2つと、
締金の間の牽引力を調整し、測定する手段とを備える摩擦抵抗試験機に二重構造
を挿入した。二層構造の重なり合う2つのエッジのうち1つをそれぞれの締金内
に置き、締金のあご部内で重なり合うエッジがすべるのを防止するために、重な
り合うエッジに対して締金のあご部を固定した。次いで、締金間に力を加え、実
質的に二層構造の2層間にずれが観察されるまでゆっくりと力を強めた。実質的
にずれが観察された際の力(例えば、荷重)がプリプレグ層間の摩擦抵抗とみな
された。
【0150】 3つの試料それぞれについて、125°Fおよび175°Fの2種類のプラテ
ン温度で摩擦抵抗試験を行った。摩擦試験の結果を以下の表3に示す。
【表4】
【0151】 以下に示すように、図10から図12は荷重vに対する試料2、3、および1
のそれぞれ125°F、175°F、および125°Fのプラテン温度での変位
の値を示すグラフである。
【0152】 図10はプラテン温度125°Fで実施例5の2種類の熱処理された織物(試
料3)をベースとするプリプレグ層2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
そのグラフにおけるそれぞれの曲線は、プリプレグ層に対して作用した力(例え
ば、ポンドで測定された荷重)の関数として互いに相関するこれら2層のプリプ
レグ層の層相互間の変位(インチ)を示すグラフである。垂直ハッシュマークが
それぞれの曲線と交わる点は、その試料のプロットについての摩擦抵抗である。
それぞれの曲線のx−切片は、変位に対するゼロ点を示す。プリプレグ層中の剛
性処理された織物によって、どのようにしてコアクラッシュを軽減することがで
きるのかをこの曲線により説明することが可能である。
【0153】 図11はプラテン温度175°Fで実施例5の2種類の熱処理された織物(試
料2)をベースとするプリプレグ層2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
そのグラフにおけるそれぞれの曲線は、プリプレグ層に対して作用した力(例え
ば、ポンドで測定された荷重)の関数として互いに相関するこれら2層のプリプ
レグ層の層相互間の変位(インチ)を示すグラフである。垂直ハッシュマークが
それぞれの曲線と交わる点は、その試料のプロットについての摩擦抵抗である。
それぞれの曲線のx−切片は、変位に対するゼロ点を示す。プリプレグ層中の剛
性処理された織物によって、どのようにしてコアクラッシュを軽減することがで
きるのかをこの曲線により説明することが可能である。
【0154】 図12はプラテン温度125°Fで実施例5の2種類の熱処理された織物(試
料1)をベースとするプリプレグ層2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
そのグラフにおけるそれぞれの曲線は、プリプレグ層に対して作用した力(例え
ば、ポンドで測定された荷重)の関数として互いに相関するこれら2層のプリプ
レグ層の層相互間の変位(インチ)を示すグラフである。垂直ハッシュマークが
それぞれの曲線と交わる点は、その試料のプロットについての摩擦抵抗である。
それぞれの曲線のx−切片は、変位に対するゼロ点を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コアクラッシュ識別パネルを形成するための機械加工されたハニカムコア試料
を示す図である。
【図2A】 コアクラッシュパネルのレイアップを示す略図であって、プレラミネート構造
の一般的レイアップを示す横断面図である。
【図2B】 コアクラッシュパネルのレイアップを示す略図であって、プレラミネート構造
の上面図である。
【図3】 オートクレーブ処理前の織物ベースのハニカムサンドイッチ構造のバッグ成形
手順を示す略図である。
【図4A】 試料のガラス繊維ベースのハニカムサンドイッチ構造のコアクラッシュ識別パ
ネルに用いるオートクレーブサイクルを示すグラフである。
【図4B】 試料の炭素繊維ベースのハニカムサンドイッチ構造のコアクラッシュ識別パネ
ルに用いるオートクレーブサイクルを示すグラフである。
【図5】 オートクレーブ処理後のコアクラッシュの程度を表すコアクラッシュ識別パネ
ル試料を示す図である。
【図6】 ガラス繊維に用いる典型的な種類の仕上げ剤であるシランカップリング剤の構
造を示す略図である。
【図7】 加水分解および縮合による、シランカップリング剤前駆体と繊維表面との間の
化学結合形式の基礎となる化学作用を示す図である。
【図8】 縮合により、繊維表面および/または他のシランカップリング剤との化学結合
を形成する(高分子材料を形成するための)シランカップリング剤前駆体の基礎
となる化学作用を示す略図である。
【図9】 フィラメント間の毛管空間における前駆体および/または高分子カップリング
剤の熱処理によってもたらされる蓄積を示す略図である。
【図10】 125°Fでの実施例5の2種の熱処理された織物をベースとするプリプレグ
層(試料3)2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
【図11】 175°Fでの実施例5の2種の熱処理された織物をベースとするプリプレグ
層(試料2)2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
【図12】 125°Fでの実施例5の2種の未処理の織物をベースとするプリプレグ層(
試料1)2層間に生じる摩擦力を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マスケル,ロビン,ケー. アメリカ合衆国 85048 アリゾナ,フェ ニックス,イースト ヒドゥンヴィユー ドライヴ 811 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AA08 AA09 AB09 AB10 AC05 AC06 AC15 AD24 AG02 AG16 AJ02 AJ15 AK02 AK03 AK14 AL02 4F100 AD11C AD11D AG00C AG00D AK01B AK01C AK01D AK01E BA03 BA05 BA06 BA07 BA10C DC02A DD31 DD32 DG13B DG13C DG13D DG13E DH01B DH01C DH01D DH01E EJ01B EJ01E EJ17 EJ41B EJ41E EJ42 EJ51B EJ51E EJ64B EJ64E EJ82B EJ82C EJ82D EJ82E GB31 JK01 JK05 JL03 4L033 AA08 AA09 AB05 AC11 AC12 BA96 CA49 CA50

Claims (87)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の繊維およびその繊維の少なくとも一部上に配された高
    分子材料を含む剛性処理された織物であって、剛性処理された織物が未処理の織
    物のASTM剛性値よりも大きいASTM剛性値を示す剛性処理された織物。
  2. 【請求項2】 剛性処理された織物および未処理の織物の繊維がガラス繊維
    であり、剛性処理された織物のASTM剛性値が未処理の織物のASTM剛性値
    より少なくとも7%大きい請求項1に記載の剛性処理された織物。
  3. 【請求項3】 剛性処理された織物および未処理の織物の繊維が炭素繊維で
    あり、剛性処理された織物のASTM剛性値が未処理の織物のASTM剛性値よ
    り少なくとも45%大きい請求項1に記載の剛性処理された織物。
  4. 【請求項4】 剛性処理された織物が約3.4lb ft以上のASTM剛
    性値を示す請求項1に記載の剛性処理された織物。
  5. 【請求項5】 前記繊維がガラス繊維であり、ASTM剛性値が約3.0l
    b ftから約8.1lb ftの範囲にある請求項1に記載の剛性処理された
    織物。
  6. 【請求項6】 前記繊維が炭素繊維である請求項4に記載の剛性処理された
    織物。
  7. 【請求項7】 前記高分子材料の一部が繊維と化学結合し、本質的に高分子
    材料前駆体の高N量体からなる請求項4に記載の剛性処理された織物。
  8. 【請求項8】 前記高N量体が3以上の平均N値を有する請求項7に記載の
    剛性処理された織物。
  9. 【請求項9】 前記高分子材料の一部が、繊維と化学結合し、対応する未処
    理の織物繊維と比べてその平均厚さが増大するように繊維を被覆する請求項4に
    記載の剛性処理された織物。
  10. 【請求項10】 前記平均厚さの増加が約8%から約20%の範囲にある請
    求項9に記載の剛性処理された織物。
  11. 【請求項11】 繊維部分の一部が第1毛管表面と第1非毛管表面の両方を
    有するヤーンまたはトウを含み、第1の複数のヤーンまたはトウの第1毛管表面
    上に配された高分子材料が、第1の複数のヤーンまたはトウの第1非毛管表面上
    に配された高分子材料の平均厚さよりも大きい平均厚さを有する請求項9に記載
    の剛性処理された織物。
  12. 【請求項12】 ヤーンまたはトウの一部分が第2毛管表面と第2非毛管表
    面の両方を有するフィラメントを含み、第2の複数のフィラメントの第2毛管表
    面上に配された高分子材料が、第2の複数のフィラメントの第2非毛管表面上に
    配された高分子材料の平均厚さよりも大きい平均厚さを有する請求項11に記載
    の剛性処理された織物。
  13. 【請求項13】 未処理の織物のASTM剛性値よりも大きいASTM剛性
    値を有する剛性処理された織物を製造する方法であって、複数の繊維およびその
    繊維の少なくとも一部上に配された高分子材料および/または高分子材料前駆体
    を含む織物を得ること、および未処理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性
    処理された織物のASTM剛性値をもたらすのに十分な条件下で織物を処理する
    ことを含む方法。
  14. 【請求項14】 それによって製造した剛性処理された織物が、約3.4l
    b ft以上のASTM剛性値を示す請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記高分子材料および/または前駆体の第1部分が繊維と
    化学結合する請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記前駆体および/または高分子材料の第2部分が前記前
    駆体および/または高分子材料の第3部分と化学結合し、それによって誘導体を
    形成する請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記条件が、熱処理、紫外線処理、およびラジカル処理か
    らなる群から選択される請求項13に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記高分子材料および/または高分子材料前駆体の重合が
    、実質的に、完了するまで行われる請求項13に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記条件が、剛性強化処理温度での織物の熱処理である請
    求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記剛性強化処理温度が約250°Fから約700°Fの
    範囲にある請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記剛性強化処理温度が約300°Fから約350°Fの
    範囲にある請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記剛性強化処理温度が約350°Fから約450°Fの
    範囲にある請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記条件が、剛性強化滞留時間の間の織物の熱処理である
    請求項17に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記剛性強化滞留時間が約1.0分から約1440分の範
    囲にある請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記剛性強化滞留時間が約1.1分から約10分の範囲に
    ある請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記剛性強化滞留時間が約1.2分から約5.0分の範囲
    にある請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記条件が、剛性強化時間−温度積における織物の熱処理
    である請求項17に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記剛性強化時間−温度積が約300分−°Fから約60
    00分−°Fである請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記剛性強化時間−温度積が約400分−°Fから約30
    00分−°Fである請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記剛性強化時間−温度積が約500分−°Fから約10
    00分−°Fである請求項27に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記条件が、剛性強化前駆体濃度の前駆体存在下での織物
    の熱処理である請求項17に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記複数の繊維の一部がガラス繊維であり、剛性強化前駆
    体濃度が0.25重量%から1.0重量%の範囲にある請求項31に記載の方法
  33. 【請求項33】 前記複数の繊維の一部がガラス繊維であり、剛性強化前駆
    体濃度が0.10重量%から0.39重量%の範囲にある請求項31に記載の方
    法。
  34. 【請求項34】 前記条件が、加熱ガス循環速度存在下での織物の熱処理で
    ある請求項17に記載の方法。
  35. 【請求項35】 複数の繊維およびその繊維の少なくとも一部上に配された
    高分子材料および/または高分子材料前駆体を含む織物を得ること、および未処
    理の織物のASTM剛性値よりも大きい剛性処理された織物のASTM剛性値を
    もたらすのに十分な条件下で織物を処理することを含む方法によって製造された
    未処理の織物のASTM剛性値よりも大きいASTM剛性値を有する剛性処理さ
    れた織物。
  36. 【請求項36】 前記剛性処理された織物が、約3.4lb ft以上のA
    STM剛性値を有する請求項35に記載の剛性処理された織物。
  37. 【請求項37】 前記高分子材料の一部が前駆体の高N量体を含む請求項3
    6に記載の剛性処理された織物。
  38. 【請求項38】 前記高分子材料が繊維の一部に配されて、対応する同数の
    未処理の織物繊維の平均厚さと比べてその部分の繊維の平均厚さが増大するよう
    にその部分を被覆する請求項37に記載の剛性処理された織物。
  39. 【請求項39】 織物原料と、織物原料の少なくとも一部上に剛性強化前駆
    体濃度で施された高分子材料前駆体と、任意選択で、その織物原料の少なくとも
    一部上に配された高分子材料とを含む剛性処理された織物原料。
  40. 【請求項40】 前記織物原料がガラス繊維および/またはガラスヤーンお
    よび/またはガラスフィラメントであり、前記剛性強化前駆体濃度が0.25重
    量%から1.0重量%の範囲にある請求項39に記載の剛性処理された織物原料
  41. 【請求項41】 前記織物原料がガラス繊維および/またはガラスヤーンお
    よび/またはガラスフィラメントであり、任意選択で8−ハーネスの織り方で織
    り上げられ、織物を形成し、高分子材料前駆体がCS724として知られる市販
    の仕上げ剤の配合を有し、前記剛性強化前駆体濃度が0.13%から0.17%
    の範囲にある請求項39に記載の剛性処理された織物原料。
  42. 【請求項42】 前記織物原料が炭素繊維および/または炭素トウおよび/
    または炭素フィラメントであり、前記剛性強化前駆体濃度が0.10%から0.
    39%の範囲にある請求項39に記載の剛性処理された織物原料。
  43. 【請求項43】 前記前駆体の一部が前記織物原料の前記少なくとも一部の
    一部分と化学結合する請求項39に記載の剛性処理された織物原料。
  44. 【請求項44】 前記高分子材料が存在し、前記織物原料の少なくとも一部
    上に配され、前記前駆体および/または高分子材料の第1部分が前記前駆体およ
    び/または高分子材料の第2部分と化学結合し、それによって誘導体を形成する
    請求項39に記載の剛性処理された織物原料。
  45. 【請求項45】 前記誘導体および/または高分子材料の第3部分が前記高
    分子材料前駆体の高N量体を含む請求項44に記載の剛性処理された織物原料。
  46. 【請求項46】 前記高N量体が3以上の平均N値を有する請求項45に記
    載の剛性処理された織物原料。
  47. 【請求項47】 織物原料を得ること、およびその織物原料の少なくとも一
    部上に剛性強化前駆体濃度で高分子材料前駆体および任意選択で高分子材料を施
    すことを含む剛性処理された織物原料を製造する方法。
  48. 【請求項48】 前記前駆体の一部が織物原料の前記少なくとも一部の一部
    分と化学結合する請求項47に記載の剛性処理された織物原料を製造する方法。
  49. 【請求項49】 前記高分子材料が存在し、前記繊維上に配され、前記前駆
    体および/または高分子材料の第1部分が、前記前駆体および/または高分子材
    料の第2部分と化学結合し、それによって誘導体を形成する請求項47に記載の
    剛性処理された織物原料を製造する方法。
  50. 【請求項50】 前記誘導体および/または高分子材料の第3部分が前記高
    分子材料前駆体の高N量体を含む請求項49に記載の剛性処理された織物原料を
    製造する方法。
  51. 【請求項51】 前記高N量体が3以上の平均N値を有する請求項47に記
    載の剛性処理された織物原料を製造する方法。
  52. 【請求項52】 前記誘導体および/または高分子材料の重合が、実質的に
    完了するまで行われる請求項47に記載の方法。
  53. 【請求項53】 高分子材料前駆体および/または前記織物原料の少なくと
    も一部上に配された高分子材料前駆体を含む織物原料を得ること、および熱処理
    、紫外線処理、ラジカル処理からなる群から選択される処理を用いて、剛性処理
    された織物原料から製造した剛性処理された織物のASTM剛性値が未処理の織
    物のASTM剛性値よりも大きい条件下で織物原料を処理することを含む剛性処
    理された織物原料を製造する方法。
  54. 【請求項54】 前記織物原料が炭素繊維および/または炭素トウおよび/
    または炭素フィラメントであり、前記処理が熱処理である請求項53に記載の方
    法。
  55. 【請求項55】 剛性処理された織物と樹脂系とを含む剛性処理されたプリ
    プレグ層。
  56. 【請求項56】 樹脂系と、剛性処理された織物および未処理の織物からな
    る群から選択された織物とを含む第2プリプレグ層上に配されたときに、前記剛
    性処理されたプリプレグ層が、互いに重ねて配された未処理のプリプレグ層2層
    間の摩擦抵抗よりも大きい前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレ
    グ層の間の摩擦抵抗を示し、前記2つの未処理のプリプレグ層がそれぞれ樹脂系
    と未処理の織物を含む請求項55に記載の剛性処理されたプリプレグ層。
  57. 【請求項57】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が50ポンドから175ポンド(ボーイング−ヴィルヘルム
    法)である請求項56に記載の剛性処理されたプリプレグ層。
  58. 【請求項58】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が75ポンドから175ポンド(ボーイング−ヴィルヘルム
    法)である請求項56に記載の剛性処理されたプリプレグ層。
  59. 【請求項59】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が100ポンドから150ポンド(ボーイング−ヴィルヘル
    ム法)である請求項56に記載の剛性処理されたプリプレグ層。
  60. 【請求項60】 剛性処理された織物および樹脂系を得ること、および剛性
    処理された織物上に樹脂系を施すことを含む剛性処理されたプリプレグ層を製造
    する方法。
  61. 【請求項61】 樹脂系と、剛性処理された織物および未処理の織物からな
    る群から選択された織物とを含む第2プリプレグ層上に配されたときに、前記剛
    性処理されたプリプレグ層が、互いに重ねて配された未処理のプリプレグ層2層
    間の摩擦抵抗よりも大きい前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレ
    グ層の間の摩擦抵抗を示し、前記2層の未処理のプリプレグ層がそれぞれ樹脂系
    と未処理の織物を含む請求項60に記載の剛性処理されたプリプレグ層を製造す
    る方法。
  62. 【請求項62】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が50ポンドから175ポンドである請求項61に記載の方
    法。
  63. 【請求項63】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が75ポンドから175ポンドである請求項61に記載の方
    法。
  64. 【請求項64】 前記剛性処理されたプリプレグ層と前記第2プリプレグ層
    の間の前記摩擦抵抗が100ポンドから150ポンドである請求項61に記載の
    方法。
  65. 【請求項65】 第1表面を有するハニカムコアと、その第1表面上に配さ
    れた剛性処理されたプリプレグ層とを含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ
    構造前駆体であって、前記剛性処理されたプリプレグ層が樹脂系と剛性処理され
    た織物から選択された織物とを含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前
    駆体。
  66. 【請求項66】 さらに、前記第1表面上に配された少なくとも1つの追加
    のプリプレグ層を含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆体を含み、
    前記追加のプリプレグ層がそれぞれ、独立に選択された樹脂系と、剛性処理され
    た織物および未処理の織物からなる群から独立に選択された織物とを含む請求項
    65に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆体。
  67. 【請求項67】 前記追加のプリプレグ層および前記剛性処理されたプリプ
    レグ層からなる群から選択された少なくとも1つのプリプレグ層が、前記ハニカ
    ムコアの第1表面を超えて延在する請求項66に記載の剛性処理されたハニカム
    サンドイッチ構造前駆体。
  68. 【請求項68】 第1表面および第2表面を有するハニカムコアと、第1表
    面上に配され、第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層と、第2表面上に配
    され、第2表面を超えて延在する第2プリプレグ層とを含む剛性処理されたハニ
    カムサンドイッチ構造であって、前記第1表面を超えて延在する前記第1プリプ
    レグ層の第1部分が、前記第2表面を超えて延在する前記第2プリプレグ層の第
    2部分と接触して、エッジバンドを形成し、任意選択で、前記第1表面および/
    または前記第2表面および/または前記エッジバンド上に配された追加のプリプ
    レグ層を含み、前記第1プリプレグ層が樹脂系および剛性処理された織物から選
    択される織物を含み、前記第2プリプレグ層および前記任意選択の追加のプリプ
    レグ層がそれぞれ、独立して選択される樹脂系と、剛性処理された織物および未
    処理の織物からなる群から独立して選択された織物とを含む剛性処理されたハニ
    カムサンドイッチ構造。
  69. 【請求項69】 前記第1プリプレグ層が高樹脂含有率を有する請求項68
    に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造。
  70. 【請求項70】 前記第1プリプレグ層がさらに炭素繊維を含み、前記高樹
    脂含有率が約42%よりも高い請求項69に記載の剛性処理されたハニカムサン
    ドイッチ構造。
  71. 【請求項71】 前記第1プリプレグ層がさらにガラス繊維を含み、前記高
    樹脂含有率が約40%よりも高い請求項69に記載の剛性処理されたハニカムサ
    ンドイッチ構造。
  72. 【請求項72】 前記剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造が、未処理
    のハニカムサンドイッチ構造の第2コアクラッシュ値よりも小さい第1コアクラ
    ッシュ値を有する請求項68に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造
  73. 【請求項73】 前記第1コアクラッシュ値が0%から5%の範囲にある請
    求項72に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造。
  74. 【請求項74】 前記第1コアクラッシュ値が0%から3%の範囲にある請
    求項72に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造。
  75. 【請求項75】 前記第1コアクラッシュ値が0%から0.1%の範囲にあ
    る請求項72に記載の剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造。
  76. 【請求項76】 前記ハニカムサンドイッチ構造が、未処理のハニカムサン
    ドイッチ構造と比べて低い気孔率を有する請求項68に記載の剛性処理されたハ
    ニカムサンドイッチ構造。
  77. 【請求項77】 第1表面を有するハニカムコアとその第1表面上に配され
    た第1プリプレグ層とを含む組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆体を得る
    こと、および前記組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆体を固結させるのに
    十分なオートクレーブ条件下で、前記組み立てられたハニカムサンドイッチ前駆
    体を処理することを含む、剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造前駆体を製
    造する方法であって、前記第1プリプレグ層が樹脂系と剛性処理された織物から
    選択された織物とを含む方法。
  78. 【請求項78】 第1表面および第2表面を有するハニカムコアと、第1表
    面上に配され、第1表面を超えて延在する第1プリプレグ層と、第2表面上に配
    され、第2表面を超えて延在する第2プリプレグ層と、前記第1表面を超えて延
    在する前記第1プリプレグ層の第1部分が、前記第2表面を超えて延在する前記
    第2プリプレグ層の第2部分と接触してエッジバンドを形成する、組み立てられ
    たハニカムサンドイッチと、任意選択で、前記第1表面および/または前記第2
    表面および/または前記エッジバンド上に配された、前記第1プリプレグ層が樹
    脂系と剛性処理された織物から選択された織物とを含み、前記第2プリプレグ層
    および任意選択の追加のプリプレグ層がそれぞれ、独立に選択された樹脂系と、
    剛性処理された織物および未処理の織物からなる群から独立に選択された織物と
    を含む追加のプリプレグ層とを含む組み立てられたハニカムサンドイッチを得る
    こと、および前記組み立てられたハニカムサンドイッチを固結させるのに十分な
    オートクレーブ条件下で前記組み立てられたハニカムサンドイッチを処理するこ
    とを含む剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造を製造する方法。
  79. 【請求項79】 前記剛性処理されたハニカムサンドイッチ構造が、未処理
    のハニカムサンドイッチ構造の第2コアクラッシュ値よりも小さい第1コアクラ
    ッシュ値を有する請求項78に記載の方法。
  80. 【請求項80】 前記第1コアクラッシュ値が0%から5%の範囲にある請
    求項79に記載の方法。
  81. 【請求項81】 前記第1コアクラッシュ値が0%から3%の範囲にある請
    求項79に記載の方法。
  82. 【請求項82】 前記第1コアクラッシュ値が0%から0.1%の範囲にあ
    る請求項79に記載の方法。
  83. 【請求項83】 前記オートクレーブ条件が、前記剛性処理されたハニカム
    サンドイッチ構造において3%を超えない第1コアクラッシュ値および未処理の
    ハニカムサンドイッチ構造において3%を超える第2コアクラッシュ値をもたら
    すのに十分な圧力を含む請求項78に記載の方法。
  84. 【請求項84】 前記圧力が約50PSIから約85PSIの範囲にある請
    求項83に記載の方法。
  85. 【請求項85】 前記圧力が約55PSIから約80PSIの範囲にある請
    求項83に記載の方法。
  86. 【請求項86】 前記圧力が約65PSIから約70PSIの範囲にある請
    求項83に記載の方法。
  87. 【請求項87】 前記織物原料が炭素繊維および/または炭素トウおよび/
    または炭素フィラメントであり、前記剛性強化前駆体濃度が1.08%から1.
    17%の範囲にある請求項39に記載の剛性処理された織物原料。
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