JP2003524551A - 二成分製品のためのパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 エポキシ接着剤および硬化剤のためのパックであって、迷路状部材１４の反対側に配置された２つの区画４，６を含む。区画４、６を押潰して迷路状部材１４によって規定される曲がりくねった通路を介してエポキシ接着剤および硬化剤の両方を押出す。エポキシ接着剤および硬化剤は通路に沿って移動しながら混合され、混合された接着剤製品としてノズル２０を出る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明はエポキシ樹脂および硬化剤から形成される接着剤のような二成分製品
のためのパックに関する。

【０００２】 慣習的には、エポキシ系接着剤は、製品が使用される前には樹脂と硬化剤が反
応しないように、別々のチューブに包装された樹脂および硬化剤により販売され
ている。使用者はそれぞれのチューブから樹脂および硬化剤の等量を分配し適当
な用具を用いて二成分を混合して接着剤を作成する。混合方法は常に汚れる作業
でありそして使用者による混合用具および混合表面または容器の準備が必要とさ
れる。

【０００３】 主に医薬品の、二成分製品のためのパックは、ＧＢ−Ａ−２００２３１６に開
示されている。このパックは、成分を混合することが望ましいときに、内部の突
出物によって破裂させることのできるバリア層により分離されたそれぞれの２つ
の積層された区画を含む。成分の混合は使用者がパックを振り混ぜまたは練り合
わせることによって行われ、そしてこれは全ての場合に満足いく混合を成し遂げ
られないかもしれない。

【０００４】 ＵＳ−Ａ−４７９５２６５は２つの液体成分またはペースト状の液体成分の混
合方法であって、プラスチックバッグ中の別々に貯蔵された成分をローラーによ
って押出す方法を開示する。前記成分は一連のポケット中を進み、該ポケットの
おのおのはローラーの圧力下で爆発的に破れそしてそれにより成分が次のポケッ
トに進むように仕組まれ、該爆発的な破れは混合作用を与えることを意図してい
る。一連のポケットの下流には排出ポケット（ＵＳ−Ａ−４７９５２６５の図３
）備えることができ、このような排出ポケットは曲折した形の排出路を規定する
斜めの内部壁を有する。従って、デバイスの全体の長さは最初の貯蔵区画、一連
の破れ可能なポケットおよび排出ポケットを統合した長さにより規定される。こ
れによりかなりの長さのデバイスとなり得る。ＵＳ−Ａ−４７９５２６５の図１
３に開示されている代替案は、一連の破れ可能なポケットの代わりに、成分を横
道に逸らせてそしてそれにより混合作用を促進する、多数の横方向の仕切りをも
つバッグが提供される。

【０００５】 第一の側面からみれば、本発明は二成分製品のためのパックであって、該パッ
クは該製品のそれぞれの成分のための２つの区画を有し、該区画は相互に対面す
る関係に配置され、並びに、通路が前記区画と区画の間に配置され、使用時には
それを介して両方の成分がパックの出口に供給されるパックを提供する。

【０００６】 前記通路は、特に過剰な長さにならずにコンパクトな設計を提供するように、
前記区画と区画の間に配置されている。パックの二成分はパックから出るため同
じ通路を通るようにされており、これにより成分は使用者による介入を必要とせ
ずに混合される。

【０００７】 したがって、成分の混合はそれらが通路を通過するときに行われる。しかし、
好ましくは前記通路は、前記成分が該通路中を移動する際に該成分の混合を促進
するように曲がりくねったまたは迷路のような形態を有する。たとえば、通路は
波形のまたはジグザグ形をとることができる。一つのアレンジメントでは、通路
は、周縁バリアおよび、交互に部分的に重なり合って区画から出口までの成分の
経路を部分的に遮断する、一連の内部に突出するバリアをもつ迷路状部材によっ
て規定される。前記迷路状部材、または通路を規定する他の部材は、例えば射出
成形されたプラスチックス部材であり得る。そうでなければ、通路は例えばプラ
スチックスの、接着されたシート材料によって規定され得る。

【０００８】 一般に、成分は、混合が必要とされる前にパック中で分離されることが好まし
い。これはいずれかの適当な手段によって成し遂げられる。例えば、密閉された
パック中に維持される超過圧力を充填の際に通路に生じさせてもよく、その結果
、通路中の該圧力はパックの出口が開口するまで成分が通路に入ることを防止す
る。

【０００９】 一般的に、おのおのの区画から通路への入口があり、パックの出口から離れて
配置されるであろう。このため、成分が混合されおよび分配されることが望まし
い際に、例えば、パックに外圧をかけることにより、区画にある成分は、通路に
入る前に一般的に出口の方から離れた方向に移動し、その後パックの出口の方向
から移動していくであろう。

【００１０】 好ましいアレンジメントでは、破裂可能なシールが少なくとも一方の区画と通
路との間に備えられる。このようなシールは成分が通路にはいることが望ましい
ときに破ることができる。破裂可能なシールは前記区画の壁内へ切込まれた１ま
たはそれ以上のスリットでありそして所望のときに破裂して開放されるように仕
組まれ得る。一般に、それぞれの破裂可能なシールはそれぞれの区画と通路との
間に備え得る。使用者によってシールを備えた方の区画またはおのおのにシール
を備えた区画に外圧がかけられると前記シールまたはおのおののシールは破裂し
得るように仕組まれ得る。

【００１１】 通路の出口は好ましくは分配され得る混合された製品が通るノズルを形成する
。一般に、通路の出口はクロージャーが備わる。クロージャーは、キャップ等の
再使用可能なクロージャーが可能である。しかし、エポキシ接着剤のような製品
の場合には、製品は成分が混合されたすぐ後に使用しなければならず、従ってこ
のような再使用可能なクロージャーは必要とされない。

【００１２】 従って、破裂可能なまたは折れやすいクロージャーを備え得る。一つのアレン
ジメントは、通路の出口端部が盲導管(blind duct）の形態をとる。導管の閉鎖
された端部は通路から、切断され、ねじり取られ、破壊されまたはそうでなけれ
ば切離されて出口、例えばノズルを与え、そこから混合された製品は分配される
。好ましくは、導管は導管の端部の除去を助けるために弱められた部分を有する
。有利には、導管は、導管端部を除去した際に導管とともに除去できる使用者が
掴むことのできるパックの拡張された部分と連結している。

【００１３】 パックはいずれかの適当な手段で構築してよい。一つの簡単なアレンジメント
では互いにその周縁で接着された、４つの積重ねた材料の層からなるパックであ
る。この場合、一つの区画は第１層と第２層の間に規定され、他の区画は第３層
と第４層の間に規定され、および通路は第２層および第３層の間に規定される。
必要なときに区画を通路と通じさせるため、開口部、または破裂可能なシールが
第２層と第３層に備わる。

【００１４】 上述した迷路状部材のような通路を規定する部材は、第２層と第３層の間に配
置され得る。このような通路を規定する部材はまた、通路の出口をも規定しそし
て、所望によりそのためのクロージャーもまた規定する。

【００１５】 前記各層はいずれかの適当な材料、例えばプラスチックフィルムまたは積層体
よりなる。ひとつのアレンジメントでは、第１層と第４層はプラスチック成形体
、例えばそこに形成される、それぞれの区画を部分的に規定する窪みまたはウェ
ルを有する熱成形体の形態である。

【００１６】 特に都合の良いアレンジメントは、第１層と第４層がたった一片の材料からな
り、第２層と第３層がまたたった一片の材料からなる。パックは前記層を一緒に
折りたたんで積重ねた集成体を形成することにより形成される。 一般に好ましい具体例において通路は区画と区画の間に挟まれる。

【００１７】 本発明の具体例は、単なる実施例によってそして添付する図面を参照して今や
記載されよう。前記図において 図１は本発明によるパックの構造の分解組立図を示し、 図２は組み立てられた図１のパックの部分的に透明な斜視図を示し、および 図３は使用時における図１のパックを示す。

【００１８】 図１を参照すれば、エポキシ接着剤および硬化剤のためのパックは、エポキシ
接着剤および硬化剤のためのそれぞれの区画を部分的に規定する、２つのウェル
４、６をそれに形成してもつポリプロピレン熱成形体２からなる。金属被覆され
たポリプロピレン積層シート８は２つの領域においてキス−カット(kiss-cut)さ
れておのおのの区画に対してそれぞれ破裂可能なシール１０、１２を形成する。
射出成形プラスチックである迷路状部材１４は中央ヒンジによって連結された相
補的な２つの半分部材を有する。おのおのの半分部材は横方向のバリア１８をそ
こから突出す周縁バリア１６を含む。

【００１９】 パックを構築するために、熱成形体２の区画４、６はそれぞれエポキシ接着剤
および硬化剤で充填される。積層シート８は熱成形体２に結合されておのおのの
区画をシールする。迷路状部材１４は積層シート８上におかれ、熱成形体２は二
枚貝の貝殻(clam shell)様に折りたたまれ、図２に示されるパックを形成する。
折り曲げに際して、迷路状部材の半分部材の横方向のバリア１８は互いに連結し
、破裂可能なシール１０、１２から、迷路状部材の半分部材によりまた形成され
るノズル２０までの、迷路のような通路を形成する。

【００２０】 接着剤は、ノズル２０の端部を折り取って通路から出口を提供する熱成形体２
のタブ部分２２をねじり取ることによって取出される。パックは、次いで図３に
示すように、使用者によって押潰され、それはそれぞれの区画の圧力を増加させ
て、シール１０、１２を破壊させおよびエポキシ接着剤および硬化剤をそれらの
それぞれの区画４、６から通路内に進ませるようにする。両方の成分を連続した
押潰しの圧力下で通路を介して一緒に進ませ、そして折曲り路は成分を効果的に
混合させる。図３に示すように、このように混合された接着剤製品は、ノズル２
０から出る。

【００２１】 本発明はここで特にエポキシ接着剤について記載したが、本発明は他の二成分
製品、例えば医薬調剤、練り歯磨き等に適用され得ることが判るであろう。さら
に本発明は二より多くの成分からなる製品への適用もまたされるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は本発明によるパックの構造の分解組立図を示す。

【図２】 図２は組み立てられた図１のパックの部分的に透明な斜視図を示す。

【図３】 図３は使用時における図１のパックを示す。

【符号の説明】

２ 熱成形体 ４，６ 区画 ８ 積層シート １０，１２ 破裂可能なシール １４ 迷路状部材 ２０ ノズル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｄ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｋ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，Ｙ Ｕ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 バーナード，クリストファー，ジョン，ア ンドリュー イギリス国、ハートフォードシャー シー エム23 ５エヌキュー、ビショップ スト ートフォード、グランジ ロード 42 Ｆターム(参考） 3E064 AA03 BA21 BB03 BC18 EA12 EA13 FA05 HN05 HS05 HT04 3E067 AA04 AB96 BA27A BB16A BB26A EC35 FA01 FC01 3E068 AA40 AC09 CC22 CE03 DD06 DD19 DE10

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二成分製品のためのパックであって、該パックは該製品のそ
   れぞれの成分のための２つの区画を有し、該区画は相互に対面する関係に配置さ
   れ、並びに、通路が前記区画と区画の間に配置され、使用時にはそれを介して両
   方の成分がパックの出口に供給されるパック。
2. 【請求項２】 前記通路が、前記成分が該通路中を移動するとき該成分の混
   合を促進する迷路状形態を有する請求項１記載のパック。
3. 【請求項３】 破裂可能なシールが少なくとも一方の区画と通路の間に備え
   られている、請求項１または２記載のパック。
4. 【請求項４】 前記破裂可能なシールは少なくとも一方の区画の壁内に切り
   込まれたスリットである請求項３記載のパック。
5. 【請求項５】 前記シールは使用者により少なくとも一方の区画に外圧がか
   けられたとき破裂するように仕組まれている請求項３または４記載のパック。
6. 【請求項６】 通路の出口端部は、その一部が通路の残りの部分から分離さ
   れてパックの出口を形成し得る、盲導管の形態である請求項１ないし５いずれか
   一項記載のパック。
7. 【請求項７】 添付する図面を参照して明細書に実質的に記載された二成分
   製品のためのパック。