JP2003524423A - ミルク試料採取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第１ミルク試料採取ユニット（４）と、少なくとも１つの別のミルク試料採取ユニット（５）とを設けたミルク試料の採取装置（３）に関し、該装置（３）が、第１ミルク試料採取ユニット（４）への試料液の供給を他方のミルク試料採取ユニット（５）に、或いはその逆方向に自動的にまたは手動で切り替えることの出来る切り替え手段（６）を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、第１ミルク試料採取ユニットと、少なくとも１つの別のミルク試料
採取ユニットとを設けたミルク試料の採取装置に関する。 このような装置は既知である。 本発明はこのような装置を改良することを目的とする。

【０００２】 本発明によれば、装置が、第１ミルク試料採取ユニットへの試料液の供給を他
方のミルク試料採取ユニットに、或いはその逆方向に自動的にまたは手動で切り
替えることの出来る切り替え手段を含むことによって、これは達成される。特に
該切り替え手段が自動的に制御される場合、作業者の介入なしに装置のミルク試
料採取容量を増やすことが可能である。搾乳ロボットを備えた自動搾乳機械にこ
の装置を適用した場合、これは特に重要である。

【０００３】 本発明の別の態様によれば、切り替え手段はこれを駆動するための末端制御手
段を含む。本発明の第１実施例において、該末端制御手段は、爪構造と少なくと
も２個のセクタを有するプレートを設けた歯車制御機構を含む。さらに別の本発
明の態様によれば、該プレートのセクタが弁を駆動する。さらに他の本発明の態
様によれば、該弁が閉止弁を駆動し、これにより一方のミルク試料採取ユニット
へのミルク試料採取供給管が遮断される。この時当然、他方の供給管は開放され
る。

【０００４】 さらに他の本発明の態様によれば、制御された非帰還弁が上記弁と閉鎖弁の間
に設けられる。本発明のさらに別の実施例によれば、該末端制御手段は末端スイ
ッチを含む。本発明のさらに別の態様によれば、該末端スイッチは弁を含む。本
発明の第１実施例では、該末端スイッチは機械的に制御される。本発明の第２実
施例において、該末端スイッチは好適には電子カウンタにより駆動される。

【０００５】 本発明はさらに、上記のような装置に適用され、第１ミルク試料採取ユニット
への試料液の供給を他方のミルク試料採取ユニットに、或いはその逆方向に切り
替える切り替え手段が設けられた切り替え装置にも関する。

【０００６】 本発明はさらに、搾乳動物の乳頭にティートカップを自動的に連結するための
搾乳ロボットを設けた、乳牛等の動物を自動的に搾乳するための機械であって、
上記のような別の装置を設けたことを特徴とする搾乳機械にも関する。

【０００７】 以下に、添付図面を参照して本発明をさらに詳述する。 図１は、搾乳ロボット２とミルク試料を採取するための装置３とを備えた搾乳
ボックス１の平面図である。装置３には第１ミルク試料採取ユニット４と、第２
ミルク試料採取ユニット５が設けられている。さらに装置３は、供給管７を介し
て第１ミルク試料採取ユニット４へ供給される試料液を自動的に第２ミルク試料
採取ユニット５に、或いはその逆方向に切り替えるための切り替え手段６を含む
。

【０００８】 該切り替え手段６によって、第１及び第２ミルク試料採取ユニット４、５を冷
却するための冷却手段８を駆動したり停止したりすることも可能である。本実施
例では、冷却手段８はエアユニットで構成される。しかし、当然ながら冷却手段
８は、例えば熱交換器等の他の冷却タイプであってもよい。

【０００９】 図２は、第１ミルク試料採取ユニット４へ供給される試料液を、自動的に第２
ミルク試料採取ユニット５に切り替えるための切り替え手段６の線図を示す。こ
の目的のため、切り替え手段６は、第１実施例では歯車制御機構１０を含む末端
制御手段９を含む。

【００１０】 歯車制御機構１０は、第１シリンダ１２により駆動される爪構造１１を含む。
本実施例では、第１シリンダ１２は引き戻しばねを備える単独作動空気圧シリン
ダとして設計されている。第１シリンダ１２は脈動状態に駆動される。脈動数は
試料採取が行われる度数と同じである。試料が採取される毎に第１シリンダ１２
は駆動される。

【００１１】 爪構造１１は、第１セクタ１４と第２セクタ１５とを含む回転可能プレート１
３をさらに含む。プレート１３はピン１６を介して弁１７を駆動する。本実施例
においては、弁１７は２方向弁として設計されている。第１シリンダ１２と同様
に、弁１７は管１８を介して、２個のミルク試料採取ユニット４、５を冷却する
ための圧縮空気ユニット８の形態の冷却装置に連結される。ミルク試料採取ユニ
ット４、５は管１９を介して冷却される。

【００１２】 弁１７は、非帰還弁２０を含む管を介して閉止弁２１に連結される。本実施例
では、閉止弁２１は、第１シリンダ１２と同様に、引き戻しばねを備える単独作
動空気圧シリンダとして設計されている。しかし当然ながら、同様の機能をもつ
他のいかなるタイプの閉止弁も使用可能である。

【００１３】 弁１７の位置により、閉止弁２１は供給管７をミルク試料採取ユニット４、５
の一方に遮断する。図２に示すように、供給管７を介して第２ミルク試料採取ユ
ニット５に向かう試料液の供給が遮断される。しかし新しい試料が採取されると
プレート１３が回転し、その結果ピン１６が押され、弁１７が制御されて閉止弁
２１が作動する。その結果第１ミルク試料採取ユニット４への試料液の供給が遮
断され、第２ミルク試料採取ユニット５への供給が開放される。その瞬間第１ミ
ルク試料採取ユニット４の冷却がオフとされ、第２ミルク試料採取ユニット５の
冷却がオンになる。

【００１４】 図３は、本発明による装置３の第２実施例を示す。図において、図２の実施例
の部材に相当する部材は同じ参照番号で示す。第２実施例による装置３もまた、
制御手段９を含むが、これは本実施例では２つの弁１７として設計されている。
第１ミルク試料採取ユニットにより最後の試料が採取された瞬間に、図３におい
て左側の弁１７が自動的に制御される。これは機械制御または電子制御で行われ
る。

【００１５】 管１８を介して圧縮空気が非帰還弁２０を介して管１９から閉止弁２１に流れ
る。２個の閉止弁２１は同時に制御される。左側の閉止弁２１は、第１ミルク試
料採取ユニット４の冷却がオフとされ、第２ミルク試料採取ユニット５の冷却が
オンとされるのを保証し、一方右側の閉止弁２１は、第１ミルク試料採取ユニッ
ト４への試料液供給管７が遮断され、第２ミルク試料採取ユニット５への供給管
７が開放されるのを保証する。

【００１６】 非帰還弁２０は、閉止弁２１が新規位置に確実に留まるようにする。第２ミル
ク試料採取ユニット５により最後の試料が採取されると、右側の弁１７が自動的
に制御され、その結果、非帰還弁２０と連結している管１９が閉止弁２１への管
から空気を抜く。その結果、ばね作用により、第２ミルク試料採取ユニット５へ
の冷却媒体並びに試料液の双方の供給管が遮断され、第１ミルク試料採取ユニッ
ト４への供給管が開放されるのを閉止弁２１が確実にする。

【００１７】 図４は、本発明による装置の第３実施例を示す。図において、第１及び第２実
施例の部材に相当する部材は同じ参照番号で示す。第３実施例による装置３もま
た、制御手段９を含むが、これは本実施例では例えば電子カウンタ２２を含む。
しかし当然ながら、これも機械カウンタであってもよい。

【００１８】 電子カウンタ２２により、特定のミルク試料採取ユニットによって幾つの試料
が採取されたかが記録される。これは、管１８を介して電子カウンタ２２に供給
される空気パルスに基づき実行される。予定数の試料が採取されると、電子カウ
ンタ２２は管２３を介して弁１７に信号を送る。こうして、弁１７を介して管１
８に空気が流れ、その結果、第１ミルク試料採取ユニット４への冷却媒体並びに
試料液の供給が第２ミルク試料採取ユニット５に切り替わるように、閉止弁２１
が制御される。

【００１９】 スロットル弁２４が管１８に設けられているので、ミルク試料採取ユニットの
冷却を完全に遮断するのではなく、例えば８０％とすることも可能である。本発
明の好適実施例では、スロットル弁２４は調節可能であるので、ミルク試料採取
ユニット当たりの冷却容量を調節することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 搾乳ロボットと本発明による装置とを備えた搾乳室の平面図である。

【図２】 本発明による装置の第１実施例を示す図である。

【図３】 本発明による装置の第２実施例を示す図である。

【図４】 本発明による装置の第３実施例を示す図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＣＡ，Ｊ Ｐ，ＵＳ

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１ミルク試料採取ユニット（４）と、少なくとも１つの別
   のミルク試料採取ユニット（５）とを設けたミルク試料の採取装置（３）におい
   て、該装置（３）が、第１ミルク試料採取ユニット（４）への試料液の供給を他
   方のミルク試料採取ユニット（５）に、或いはその逆方向に自動的にまたは手動
   で切り替えることの出来る切り替え手段（６）を含むことを特徴とする上記ミル
   ク試料採取装置。
2. 【請求項２】 上記切り替え手段（６）が、該切り替え手段（６）を駆動す
   るための末端制御手段（９）を含むことを特徴とする請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 上記末端制御手段（９）が、爪構造（１１）と少なくとも２
   個のセクタ（１４、１５）を有するプレート（１３）を設けた歯車制御機構（１
   ０）を含むことを特徴とする請求項２記載の装置。
4. 【請求項４】 上記プレート（１３）のセクタ（１４、１５）が弁（１７）
   を駆動することを特徴とする請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 上記弁（１７）が閉止弁（２１）を駆動し、これにより一方
   のミルク試料採取ユニット（４、５）へのミルク試料採取供給管（７）が遮断さ
   れることを特徴とする請求項３または４記載の装置。
6. 【請求項６】 制御された非帰還弁（２０）が上記弁（１７）と閉鎖弁（２
   １）の間に設けられていることを特徴とする請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 上記末端制御手段（９）が末端スイッチを含むことを特徴と
   する請求項２記載の装置。
8. 【請求項８】 上記末端スイッチが弁（１７）を含むことを特徴とする請求
   項７記載の装置。
9. 【請求項９】 上記末端スイッチが機械的に制御されることを特徴とする請
   求項７または８記載の装置。
10. 【請求項１０】 上記末端スイッチが好適には電子カウンタ（２２）により
    駆動されることを特徴とする請求項７または８記載の装置。
11. 【請求項１１】 上記切り替え手段（６）により、例えばミルク試料を登録
    するための登録手段、及び／またはミルク試料採取ユニット（４、５）の他の機
    能を制御するための制御手段、及び／または該ミルク試料採取ユニット（４、５
    ）を冷却するための冷却手段（８）等の他の手段が自動的に駆動されることを特
    徴とする請求項１から１０のいずれか記載の装置。
12. 【請求項１２】 上記制御手段が空気圧で及び／または電子的に制御される
    ことを特徴とする請求項１１記載の装置。
13. 【請求項１３】 請求項１から１２のいずれか記載の装置に適用され、第１
    ミルク試料採取ユニット（４）への試料液の供給を他方のミルク試料採取ユニッ
    ト（５）に、或いはその逆方向に切り替える切り替え手段（６）が設けられた切
    り替え装置。
14. 【請求項１４】 搾乳動物の乳頭にティートカップを自動的に連結するため
    の搾乳ロボット（２）を備え、乳牛等の動物を自動的に搾乳するための機械にお
    いて、請求項１から１２のいずれか記載の装置を設けたことを特徴とする上記搾
    乳機械。