JP2003523953A - シリルアミン類 - Google Patents

シリルアミン類

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JP2003523953A
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ゲイトリー,ダニエル・エイ
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ボウルダー・サイエンティフィック・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 メタロセンの金属中心に共有結合するのに役立つプロトンを有するシリルアミン化合物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 シリルアミン類 本出願は1999年11月22日に出願された米国特許出願No.09/44
4,503の継続出願及び1998年1月30日に出願された米国特許出願No
.09/016,641の一部継続出願である。
【0002】 発明の分野 本発明はシリルアミン化合物に関する。特に、本発明は錯体の金属中心に共有
結合してオレフィン重合触媒成分を提供するシリルアミン類に関する。
【0003】 発明の背景 金属中心に結合するシリルアミン部分を有する幾何図形的配列の金属錯体を含
むオレフィン重合触媒又は触媒成分は従来技術に記述されている。例えば、WO
98/49212(1頁6〜15行に記載されている部分)を参照。このような
錯体を合成するためには、リチオ化配位子前駆体をCl2Si(CH32で処理
することが必要である。例えば、WO98/27103(実施例5c)を参照。
これらの方法の欠点は過剰のCl2Si(CH32が必要であり、また望ましく
ない副生物が生じ、その結果、高価な清浄化方法が必要になる。
【0004】 シリルトリフラート及びアミノ置換シリルトリフラートは求核剤に対する反応
性を示し、従って有用なシリル化試薬及びアミノシリル基のトランスミッターを
構成することが報告されている。Uhlig、等の(1994年)J.有機金属化学
.467(1):31〜35を参照。ジイソプロピル及びジイソブチルジトリフ
ラートはCorey(1990年)四面体レター31(5):601〜604に記述
されている。
【0005】 化学式(CH3SO32‐Si(t‐Bu)2のメシラートはMatyjaszewski(
1998年)J.有機金属化学.340:7〜12に記述されている。 米国特許No.4,939,250はトリフルオロメタンスルホン酸エステル
(トリフラート)を記述し、またβ‐ラクタムシリル化剤として使用されるスル
ホン酸1,1,2,2‐テトラフルオロエタンを記述する。
【0006】 しかし、従来技術は錯体の金属中心と共有結合を形成するシリルアミン化合物
を開示していない。 発明の要約 本発明はメタロセンの金属中心に直接に共有結合できる新規なシリルアミン化
合物を提供する。
【0007】 本発明のシリルアミン化合物は下記の一般式Iを有する。
【0008】
【化4】 ここで、XはH又はFであり;R1、R2、R3はアルキル又はアリール又はアル
キル又はアリールの組合せであり;R4はHである。
【0009】 本発明の好ましい態様において、R1、R2及びR3は同一又は異なるC1又はC 10 アルキル基、最も好ましくはメチルである。 本発明の特に好ましい態様は下記の一般式II及び一般式IIIである。
【0010】
【化5】 及び
【0011】
【化6】 また本発明は一般式Iのシリルアミン類の合成方法を含む。
【0012】 一つの合成方法によれば、下記の一般式IVの化合物は一般式(R13)NH 2 Si(R132 3のアミンで処理され、但しX及びR1、R2及びR3は上述と同
様である。
【0013】
【化7】 実施例1 化学式(II)シランの調製 (a)(t‐BuNH)2SiMe2の調製 添加漏斗と還流コンデンサーを備えた12リットルのフラスコにt‐BuNH 2 及(11モル、805グラム)及びTHF(7リットル)を入れた。この溶液
をCl2SiMe2(5モル、645グラム)でゆっくり処理した。発熱反応が確
認された。ポット温度が40℃まで低下した後、t‐BuNH3Clを含有する
白色スラリーの反応混合物を濾過し、そしてこのケークをTHF(1リットル)
で洗浄した。この濾液を97%純粋な(t‐BuNH)2SiMe21H NMR
)を含有する油に還元した。収量は定量的であった(1Kg)。下記の反応式(
1)を参照。
【0014】
【化8】 (b)MsOSi(CH32の調製 | NH(t‐ブチル) 実施例1(a)で述べたように調製した(t‐BuNH)2SiMe2を1当量
の正味の(MsO)2SiMe2・0.5HClに室温で添加し、その結果50〜
60℃発熱した。不溶性固形物を含有する生成油をガラスフリットに通して濾過
した。このケークは98%以上純粋な(t‐BuNH)(MsO)SiMe21 NMR)であった。下記の反応式(2)を参照。
【0015】
【化9】 実施例2 (MsO)2SiMe2・0.5HClが(TfO)2SiMe2と置換されたこ
とを除いては、実施例1(反応式2)で記述したと同様にして化学式(II)シ
ラン、即ち、CF33Si(Me32 | NH(t‐ブチル) を調製した。
【0016】 実施例3 2‐メチルシクロペンタジェニル(t‐ブチルアミド)ジメチルシラン (反応式3)の調製 1リットルのフラスコに2‐メチルシクロペンタジェン(16グラム、200
ミリモル)及びTHF(160グラム)を入れた。この溶液を冷却し(−10℃
)、そしてn‐BuLi(1.6モル、125ミリリットル、200ミリモル)
で処理した。生成した白色の不均質溶液を室温で30分間撹拌した後、この溶液
を実施例2の反応混合物中に存在する(t‐BuNH)(MsO)SiMe2
47グラム、190ミリモル)で処理し、そしてこの溶液を一昼夜撹拌した。こ
の溶液をセライトを通して濾過し、残留LiOMsをエーテル(500ミリリッ
トル)で洗浄し、そしてこの濾液を油に還元した。更なる精製は不必要であった
。収量は定量的であった。下記の反応式(3)を参照。
【0017】
【化10】 この実施例においては、計量できる収量のシクロペンタジェニル(t‐ブチル
アミド)ジメチルシランを得るために2‐メチルシクロペンタジェンをシクロペ
ンタジェンで置換してもよい。
【0018】 同様に、計量できる収量の3‐メチル‐2‐エチル‐シクロペンタジェニル(
t‐ブチルアミド)ジメチルシランを得るために2‐メチルシクロペンタジェン
を3‐メチル‐2‐エチル‐シクロペンタジェンで置換してもよく、又は同じ結
果を得るためにt‐BuNH(TfO)Si(Me)2が使用されてもよい。
【0019】 この実施例はアルカリ金属化物が生成している反応混合物にシランを直接に添
加する方法を示す。或いは、アルカリ金属化物、ここではリチウム‐2‐メチル
シクロペンタジェンが反応混合物から公知の方法で単離され、次いでシランと反
応してもよい。
【0020】 実施例4 2‐メチルインデニル(t‐ブチルアミド)ジメチルシラン(反応式4 )の調製 5リットルのフラスコに2‐メチルインデン(1.67モル、217グラム)
及びエーテル(1.5リットル)を入れた。この溶液を冷却し(−10℃)、そ
してBuLi(1.67モル、1.04リットル)で処理した。この溶液を室温
で1時間撹拌した後、この溶液を冷却し(−10℃)、そして実施例1で述べた
方法で製造されたMe2Si(MsO)NH(t‐Bu)の一部を添加し、その
結果20℃発熱した。室温で1時間経過後、この溶液をセライトを通して濾過し
、残留固形物のLiOMsをエーテル(1.5リットル)で洗浄し、そしてこの
濾液を還元して、純度98%以上の2‐メチルインデニル(t‐ブチルアミド)
ジメチルシラン(1H NMR)を定量的な収量で含有する黄色油を得た。下記の
反応式(4)を参照。
【0021】
【化11】 この実施例においては、t‐BuNH(TfO)Si(Me)2がt‐BuN
H(MsO)SiMe2の代わりに使用されてもよく、また計量できる収量の9
‐フルオレニル‐t‐ブチルアミドジメチルシランを得るために2‐メチルイン
デンをフルオレンで置換してもよく、また定量的収量のフェニル‐t‐ブチルア
ミドジメチルシランを得るために2‐メチルインデンをブロモベンゼンで置換し
てもよい。
【0022】 実施例5 ビス(2‐メチル‐4,5‐ベンゾインデニル)ジメチルシラン(反応 式5)の調製 2‐メチル‐4,5‐ベンゾ(インデン)(73グラム、405ミリモル)及
びエーテル(500ミリリットル)を入れた2リットルのフラスコを−10℃に
冷却し、そしてn‐BuLi(1.6モル、255ミリリットル、405ミリモ
ル)で処理した。この溶液を室温まで30分間加温し、約−10℃まで冷却し、
次いで混ぜものを含まない化学式Iのシランである(MsO)2Si(Me)2
0.5HCl(54グラム、203ミリモル)で処理して、10〜15℃発熱さ
せた。室温で1時間経過後、この白色スラリーをCH2Cl2(500ミリリット
ル)で処理し、そしてこの溶液をセライトを通して5リットルのフラスコ中に濾
過した。この固形物をCH2Cl2(500ミリリットル)で洗浄し、そしてこの
濾液を乾燥のために排気した。この白色固形残留物をエーテル(200ミリリッ
トル)で処理し、そしてこの溶媒を排気して、大部分の残留CH2Cl2を除去し
た。次いで固形物をエーテル(1リットル)で処理し、濾過の前に30分間粉砕
し、そして上記白色固形物をエーテル(200ミリリットル)で洗浄した。収率
は20〜50%であった。上記濾液をTHFに溶解させたNaOH(20重量%
)で処理することにより2‐メチル‐4,5‐ベンゾ(インデン)を回収した。
下記の反応式(5)を参照。
【0023】
【化12】 実施例5(a) (MsO)2SiMe2‐0.5HClを(TfO)2Si(Me)2で置換した
ことを除いては上記方法を繰り返した。ビス(2‐メチル‐4,5‐ベンゾイン
デニル)ジメチルシランの収率は60〜65%であった。
【0024】 実施例6 実施例5の生成物(反応式6)からメタロセン触媒の調製 1リットルのフラスコにビス(2‐メチル‐4,5‐ベンゾインデニル)ジメ
チルシラン(48グラム、115ミリモル)、トルエン(480ミリリットル)
及びエーテル(20グラム、270ミリモル)を入れた。この溶液を冷却し(−
10℃)、次いでBuLi(1.6モル、145ミリリットル、230ミリモル
)で処理した。この赤褐色の不均質溶液を室温で2時間撹拌した後、この溶液を
冷却し(−20℃)、そしてZrCl4(27グラム、115ミリモル)で処理
した。この時点まで、上記溶液は−10℃まで加温されて、鮮明な黄色溶液に変
色していた。この黄色溶液を室温で2時間撹拌した後、この溶液を濾過し、この
黄色固形物を濾液が淡黄色になるまでトルエンで洗浄した。この黄色の濾過ケー
クを等量のセライトで処理し、この固形物を乾燥CH2Cl2中でスラリー化し、
そして生成物をトルエン(1リットル)を含有する12リットルのフラスコ中に
セライト層を通してCH2Cl2で抽出した。この抽出は濾液の色が黄色から半透
明に変わった時点で停止された。このCH2Cl2溶媒を蒸発させて黄色結晶のト
ルエンスラリーを得た。この溶液を濾過し、黄色結晶をトルエン(1リットル)
で洗浄し、そして黄色固形物をトルエン(5リットル)中で4時間スラリー化さ
せた。この溶液を濾過して、28グラムのジアステレオマー的に純粋なメタロセ
ン(1H NMR;収率‐38%)を得た。下記の反応式(6)を参照。
【0025】
【化13】 実施例7 ビス(3‐トリメチルシリル(TMS)インデニル)エタン(反応式7 )の調製 1リットルのフラスコにエチレンビス‐インデン(EBI)(0.100モル
、26グラム)及びTHF(260グラム)を入れた。この溶液を冷却し(−1
0℃)、次いでBuLi(0.200モル、125ミリリットル)で処理した。
室温で1時間経過後、この溶液を冷却し(−10℃)、そして一部をMs3Si
(OMS)(0.200モル、34グラム)で処理した。室温で30分間経過後
、この溶液をセライトを通して濾過し、ラック/メソ(rac/meso)ビス(TMS)
EBIを含有する固形物をTHF(130グラム)で洗浄し、そして濾液を還元
して98%ラック‐メソ生成物を98%以上の収率で含有する固形物を得た。生
成物をヘプタンで抽出して、上記ラックとメソの異性体を分離した。
【0026】 この方法を下記の反応式(7)で示す。
【0027】
【化14】 上述の方法をEBI類似のビス(2‐メチルインデニル)エタン、ビス(4,
7‐ジメチルインデニル)エタン、シクロペンタジェン及びメチルシクロペンタ
ジェンを用いて繰り返して、類似の結果を得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式Iの化合物: 【化1】 ここで、XはH又はFであり、そしてR1、R2、R3はアルキル又はアリールで
    ある。
  2. 【請求項2】 下記の一般式IIを有する化合物: 【化2】
  3. 【請求項3】 下記の一般式IIIを有する化合物: 【化3】
JP2001540097A 1999-11-22 2000-11-16 シリルアミン類 Pending JP2003523953A (ja)

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US09/444,503 US6180810B1 (en) 1998-01-30 1999-11-22 Silyl amines
US09/444,503 1999-11-22
PCT/US2000/031999 WO2001038334A1 (en) 1998-01-30 2000-11-16 Silyl amines

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