JP2003522058A

JP2003522058A - 改善された常温画像転写媒体

Info

Publication number: JP2003522058A
Application number: JP2001558268A
Authority: JP
Inventors: ピー．イングル，ロリ; ファローク，オマール; ディー．グラハム，ポール; ピー．キッチン，ジョナサン; エム．サムデール，リサ; ダブリュ．トゥウィーテン，デイビッド
Original assignee: 3M Innovative Properties Co
Current assignee: 3M Innovative Properties Co
Priority date: 2000-02-08
Filing date: 2001-02-07
Publication date: 2003-07-22
Also published as: US20030168156A1; US6974609B2; DE60113388T2; EP1263605B1; AU4905601A; EP1263605A2; US20030170429A1; WO2001058698A2; CA2397747A1; WO2001058698A3; US20010031342A1; ATE304453T1; DE60113388D1

Abstract

(57)【要約】画像転写媒体、および画像を転写する方法が提供される。画像転写媒体は、シートの一主面にキャビティを含み、かつ型押し面にインク剥離コーティングを含む、無孔性の微細型押し面トポグラフィを有するシートを含み、前記主面は約４３ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有する。画像を基材に転写する方法は、（ａ）選択された画像を本発明の画像転写媒体の画像形成面に印刷するステップと、（ｂ）画像形成した微細型押し面を圧力をかけて基材に接触させるステップと、（ｃ）画像転写媒体の微細型押し面を基材から除去するステップとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、改善された画像転写媒体、および周囲温度で画像転写媒体から第２
の基材にインク画像を転写する方法を提供する。

【０００２】熱ロールまたは熱アイロンなどの外的熱源を使用して、画像を画像形成された
媒体から別の媒体に転写することが知られている。熱を要しない工程を使用して
、画像を画像媒体から別の媒体に転写することも知られている。例えばＰＣＴ公
報ＷＯ９７／３３７５２は、デジタル化されたコンピュータ画像を第２の媒体に
転写する方法について述べている。この方法は、インクジェットプリンターを使
用して画像をレーザー透過フィルムに印刷し、画像形成されたフィルムを加圧下
で第２の媒体にのせて、次に透過フィルムを除去することを述べている。転写さ
れた画像が満足のいくものでない場合、同一画像を使用して方法を反復する。こ
の方法は、高品質の転写された画像を製造できるが、高濃度画像は工程を１回以
上反復することによってのみ達成され、それぞれの転写された画像の精密な見当
合わせが必要である。さらに実質的になめらかなレーザー透過性転写媒体表面の
比較的大量のインクは、取り扱いおよび転写中にスミアリングしがちであるため
、転写媒体に適用できるインクの量は転写媒体によって制限される。

【０００３】さらに、上述の方法は、バニッシング、ローラー、またはスタンプによって転
写する媒体の裏面に、実質的に垂直に圧力をかけることを必要とする。

【０００４】本発明は、インク画像を画像転写媒体上に印刷して、画像を外的な熱を適用す
ることなく第２の基材に転写して、画像を間接印刷するのに有用である。画像は
、（例えば転写媒体の裏面に）最小のまたは低い圧力を使用して転写でき、指ま
たは手で圧力をかけても良い。

【０００５】一態様では、本発明は、画像形成面を有するシート、画像形成面上の無孔性の
微細型押し面トポグラフィ、および微細型押し面上のインク剥離コーティングを
含む画像転写媒体を提供する。無孔性の微細型押し面トポグラフィは、好ましく
はキャビティである微細型押し要素を含み、微細型押し面は約４３ダイン／ｃｍ
以下の表面エネルギーを有する。

【０００６】別の態様では、本発明は、基材上にインク画像を印刷する間接的方法を提供す
る。本方法は、選択された画像を画像転写媒体の無孔性の画像形成面上に印刷す
るステップと、画像転写媒体裏面に圧力をかけて画像形成された微細型押し面を
基材に接触させるステップと、基材から画像転写媒体の微細型押し面を除去する
ステップとを含む。画像転写媒体は、裏面と、シートの一主面上に微細型押し要
素を含む微細型押し面トポグラフィを有する無孔性の画像形成面とを有するシー
トを含み、前記主面は約４３ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有する。本方
法は、インクおよびその他の材料からできた画像を別の基材に転写するのに使用
できる。

【０００７】「微細型押し（エンボス加工）要素」とは、凸または凹のどちらかであること
が認識できる幾何学的形状を意味する。「微細型押し容量」とは、画像形成面上
の各微細型押し要素内または周辺の画像形成面が少なくとも１滴のインクジェッ
トインクを受容できることを意味する。「微細型押し」または「微細構造」の表
面は、平均微細型押し要素ピッチ、すなわち微細特徴間の中心から中心までの距
離が約１〜約１０００μｍであり、個々の微細特徴の山と谷の平均距離が約１〜
約１００μｍである微細構成（トポグラフィ）を有する。「微細型押し」とは、
表面を型押ししてそれを微細型押し面にすることを意味する。「無孔性」とは、
シートの完全な画像形成面が、液体インクに対して実質的に多孔性でないことを
意味する。「インク剥離コーティング」とは、インクだけでなく、その他の印刷
物の剥離も同様に提供するコーティングを意味する。「表面エネルギー」とは、
ここでの用法では、接触角０度で固体を完全に濡らす（実際または想像）最高表
面張力液体の表面張力に等しく、Ｗ．Ａ．Ｚｉｓｍａｎが「Ｒｅｌａｔｉｏｎ
ｏｆＥｑｕｉｌｉｂｒｉｕｍＣｏｎｔａｃｔＡｎｇｌｅｔｏＬｉｑｕ
ｉｄａｎｄＳｏｌｉｄＣｏｎｓｔｉｔｕｔｉｏｎ」、ＡＣＳＡｄｖａｎｃｅｓｉｎＣｈｅｍｉｓｔｒｙＳｅｒｉｅｓ＃４３、Ａｍｅｒｉｃａｎ
ＣｈｅｍｉｃａｌＳｏｃｉｅｔｙ、１９６１年、１〜５１ページで述べる方
法を使用して、純粋な液体の静止接触角から臨界表面張力を測定して求めても良
い。

【０００８】図１は、複数のウェルまたはキャビティ１６およびピーク１８の微細型押し画
像面トポグラフィ１４によって特徴づけられる画像形成面を有し、インク剥離材
料２０のコーティングを有するシート１２から構成される画像転写媒体１０であ
る、本発明の好ましい１実施態様を示す。シートの画像形成面は上で定義したよ
うに無孔性である。インク剥離材料を使用して微細型押し画像面の表面エネルギ
ーを低下させ、インク転写を容易にする。画像転写媒体１０は、インク画像を受
容してインク画像を摩耗から保護し、次にインクを別の基材に転写するのに有用
である。図１は、１つのキャビティ１６内のインク滴３０も示し、微細型押しト
ポグラフィの最も外側の表面またはピーク１８は、インク滴３０の配置を転写前
に巨視的レベルで制御する。

【０００９】画像転写媒体で使用されるシート１２は、本発明に従って微細型押しできるあ
らゆるポリマーまたはポリマーの組み合わせから製造できる。

【００１０】インク剥離コーティングは、微細型押し面に存在するコーティングである。イ
ンク剥離コーティングは連続または不連続であっても良く、好ましくは連続であ
る。インク剥離コーティングの目的または機能は、画像転写媒体の微細型押し面
の表面エネルギーを低下させることであり、それによって第２の基材へのより完
全なインクの転写が容易になり、第２の基材に高い色濃度の画像が形成される。
インク剥離コーティングがないと、画像の一部のみが転写され、あるいは各キャ
ビティ内に含有されるインクの最上部分のみが第２の基材に転写されて、２つ目
のインク画像を印刷して転写することが必要かもしれない。したがって有用なイ
ンク剥離コーティングはシートの微細型押し面に適用でき、またはそこに移動し
て、反射色濃度による測定で、少なくとも２０％、好ましくは少なくとも５０％
、さらにより好ましくは少なくとも７５％のインクが転写されるようにインクが
接触するように、キャビティ部分の表面エネルギーを低下できるようなコーティ
ングである。

【００１１】好ましいインク剥離コーティングとしては、シリコーン、フルオロケミカル、
およびそれらのポリマーを含む組成物が挙げられる。別法としては、シートまた
はシート表面のために使用されるポリマー材料に、画像転写媒体の表面に移行し
て、低表面エネルギーコーティング、すなわちインク剥離コーティングを提供す
る添加剤を組み込んでも良い。これらの添加剤は、押出されて微細型押しされ、
本発明の画像転写媒体を形成する、熱可塑性および／または熱硬化性樹脂に添加
しても良い。有用な表面エネルギー修正添加剤としては、コネチカット州ダンベ
リーのＯｓｉＳｐｅｃｉａｌｔｉｅｓ，Ｉｎｃ．から商品名ＳＩＬＷＥＴの下
に入手できるもののようなシリコーン界面活性剤、およびミネソタ州セントポー
ルのＭｉｎｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ
Ｃｏｍｐａｎｙから入手できる商品名ＦＬＵＯＲＡＤＦＣ−１８０２などの
下に入手できるもののようなフッ素化された界面活性剤が挙げられる。

【００１２】好ましいインク剥離コーティングは、微細型押し面に、約４３ダイン／ｃｍ以
下、好ましくは約３０ダイン／ｃｍ以下、より好ましくは約２５ダイン／ｃｍ以
下の表面エネルギーを提供する。４３、３０、および２５ダイン／ｃｍ以下の表
面エネルギーを提供するインク剥離コーティング材料が、商業的に入手可能であ
る。

【００１３】個々のインク滴の配置を制御するのに十分な微細型押し容量があれば、概して
、特定の微細型押し微細特徴の幾何学的構成の選択は、画像転写性能に大きく影
響しない。いくつかの好ましい実施態様では、幾何学的な構成は、微細型押し要
素ピッチ（すなわち微細型押し要素間の中心から中心までの距離）が約３４０μ
ｍ未満になるように選択される。さらに好ましい実施態様では、パターンの微細
型押し要素密度は、手で中程度の圧力をかけて画像転写を達成するとキャビティ
壁が実際に崩壊するような密度である。

【００１４】例えば直交格子として微細型押しされ、平均壁厚１０〜２５μｍを有し、３３
８μｍの微細型押し要素ピッチで隔てられ、深さ２５μｍの四角形キャビティを
有する低密度ポリエチレン壁は、画像転写中に中程度の手による圧力で完全に崩
壊する。一方、壁厚１０〜２５μｍの直交格子パターンで微細型押しされ、１２
７μｍの微細型押し要素ピッチで隔てられ、深さ２５μｍの四角形キャビティを
有する同じ低密度ポリエチレン材料は崩壊しない。

【００１５】概して、コラプス型微細特徴を有するフィルムから転写されるインクの量は、
より固い微細特徴を含有するフィルムよりも優れている。圧力下で崩壊するが、
圧力が除かれると迅速に元の形状に回復してフィルムが再使用できることから、
シリコーンゴム製の微細型押し要素が好ましい。

【００１６】好ましい実施態様では、微細型押し画像形成面トポロジーは、微細型押し面に
プリントされるインク液滴が微細型押し要素最上部から突出しないように選択さ
れ、それによって画像形成されたシートの取り扱い特性が改善される。

【００１７】図２に示す別の実施態様では、画像転写媒体４０は、複数のウェルまたはキャ
ビティ４６およびピーク４８の微細型押し画像形成面トポグラフィ４４を有する
シート４２から構成され、微細型押し面または画像面はインク剥離特性を有する
。この実施態様では、微細型押し画像形成面それ自体がインク剥離特性を有し、
すなわち微細型押し面が、追加的なインク剥離コーティングを加えることなしに
、表面微細構成からのインクの転写を容易にする表面エネルギーを有する（図１
参照）。シートの画像形成面もまた、上で定義したように無孔性である。

【００１８】約４３ダイン／ｃｍ以下の範囲の表面エネルギーを有する材料が、シート４２
として、または微細型押し面トポグラフィ４４として使用するのに適している。
適切な表面エネルギーを提供する材料の制限を意図しない例としては、ポリジメ
チルシロキサン、フッ素化されたポリマー、ポリオレフィン（例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレンなど）およびポリ塩化ビニルなどのポリマー材料が挙げられ
る。水性インクと共に使用するためには、有用な材料は約４３ダイン／ｃｍ未満
の表面エネルギーを有し、約３０ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有する材
料が好ましい。非水性インク（すなわち溶剤ベースまたは１００％固形分）と共
に使用するためには、約３０ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有する材料が
有用であり、好ましくは約２５ダイン／ｃｍ以下である。

【００１９】図３に示す別の実施態様では、画像転写媒体５０は、複数のポスト５６の微細
型押し画像形成面トポグラフィ５４を有するシート５２から構成される。ポスト
は、例えば、円形、楕円形、台形、らせん、四角形、三角形、八角形などのあら
ゆる突出した幾何学的形状であっても良い。ポストの間の間隔は、好ましくは約
１０〜約１０００μｍであり、より好ましくは約５０〜約８００μｍであり、さ
らにより好ましくは約２００〜約６００μｍである。ポストの高さは、好ましく
は約５〜約１００μｍ、より好ましくは約１０〜約７０μｍ、さらに好ましくは
約１０〜約４０μｍの範囲である。ポストの直径は、好ましくは約１０〜約１５
０μｍ、より好ましくは約１０〜約１００μｍ、さらにより好ましくは約３０〜
約９０μｍの範囲である。ポストの密度は、好ましくは１平方ｍｍあたりポスト
約１〜約４０個、好ましくは１平方ｍｍあたりポスト約２〜約２０個、さらによ
り好ましくは１平方ｍｍあたりポスト約２〜約１０個の範囲である。上で示すよ
うに、シート５２は画像形成面にインク剥離特性を提供する材料からできていて
も良い。別法としては、インク剥離コーティングを画像形成面に塗布しても良い
。

【００２０】図４に示す別の実施態様では、画像転写媒体６０は、ウェルまたはキャビティ
６６およびポスト６８の微細型押し画像形成面トポグラフィ６４を有するシート
６２から構成される。キャビティは、インク液滴配置の制御を提供するように間
隔が開いており、同時にポストは、湿ったインクの偶発的スミアリングを防止す
るように間隔が開いている。好ましくはキャビティのピッチは、ポストのピッチ
よりも小さい。しかしポストは取り扱い中に湿った画像がスミアリングするのを
防止するので、ポストと一緒にしたキャビティのピッチが、典型的にキャビティ
単独のピッチより幅広くても良い。ポストは、ポストのいくつかがキャビティ内
にあるように、キャビティを有する画像形成基材にランダムに適用しても良い。
ポストの高さは、キャビティ壁の高さを越えても越えなくても良い。上で述べた
ように、画像形成面は、画像形成面のインク剥離特性を提供する材料から構成さ
れても良く、インク剥離コーティングで被覆されても良い。

【００２１】図１〜図４で述べたシートは、中実フィルムであることができる。シートは透
明または半透明、無色または淡色、または光学的に透過性であっても良い。シー
ト１２および４２は好ましくは透明である。

【００２２】本発明でシートとして有用なポリマーフィルムの制限を意図しない例としては
、ポリオレフィン（例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、スチ
レンとブタジエンとの共重合体、エチレンとプロピレンとの共重合体など）など
の熱可塑性樹脂と、ポリ塩化ビニルと、エチレンと酢酸ビニルとの加水分解され
たまたは加水分解されない共重合体と、ポリカーボネートと、ノルボルネン共重
合体と、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ
ン、またはフッ化ビニルを含む共重合体およびターポリマーのようなフッ素化さ
れた熱可塑性樹脂およびその表面変性体と、ポリ（エチレンテレフタレート）お
よびその共重合体と、ポリウレタン、ポリイミド、アクリル樹脂、およびそれら
の、ケイ酸塩、アルミン酸塩、長石、滑石、炭酸カルシウム、二酸化チタンなど
の充填剤を使用した充填剤配合体とが挙げられる。上で列挙した材料からできた
不織布、同時押出しフィルム、およびラミネートフィルムも使用に有用である。
当業者は、上記のあらゆるフィルムの表面エネルギーを容易に測定して、フィル
ムが、図２および添付のテキストで説明される画像転写媒体で使用するのに、適
切な表面エネルギーを提供するかどうかを判定できる。

【００２３】具体的には、ポリオレフィンは、エチレンホモポリマーまたはテキサス州ヒュ
ーストンのＵｎｉｏｎＣａｒｂｉｄｅＣｏ．から市販される「７Ｃ５０」ブ
ランドのエチレンプロピレン共重合体などの共重合体であることができる。その
他の具体的に有用なフィルムとしては、マサチューセッツ州ピッツフィールドの
ＧｅｎｅｒａｌＥｌｅｃｔｒｉｃＰｌａｓｔｉｃｓからの「ＬＥＸＡＮ」ポ
リカーボネート、オハイオ州リッチフィールドのＢ．Ｆ．Ｇｏｏｄｒｉｃｈから
の「ＺＥＯＮＥＸ」ポリマーなどのフルオロポリマー、ミネソタ州オークデール
のＤｙｎｅｏｎＬＬＣからの「ＴＨＶ５００」および「ＴＨＶ２５０」ポリマ
ー、テネシー州キングズポートのＥａｓｔｍａｎＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ．か
らの可塑化ポリ塩化ビニルとポリエチレンテレフタレートとの共重合体「ＥＡＳ
ＴＡＲ」６７６３、ミシガン州ミッドランドのＤｏｗＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ
．からの「ＡＦＦＩＮＩＴＹ」ＰＬ１８４５、およびデラウェア州ウィルミン
トンのＥ．Ｉ．ＤｕＰｏｎｔｄｅＮｅｍｏｕｒｓａｎｄＣｏ．からの
ＳＵＲＬＹＮ^TM アクリル酸共重合体が挙げられる。

【００２４】図１〜図４に示すシートのさらに別の実施態様では、インクジェットプリンタ
ーに供給するのに適したあらゆるシートを１つ以上のポリマーでさらに被覆、ラ
ミネート、または同時押出しして、さらに微細型押しして（そして必要ならばこ
こで述べるようにインク剥離材料で被覆して）、本発明に従ったポリマーフィル
ムで使用するのに適切な本発明の画像転写媒体を提供しても良い。このようなシ
ートの制限を意図しない例は、例えばゼログラフィー等級の紙、インクジェット
専用紙、およびコート紙などをはじめとする紙と、例えばスパンボンドポリオレ
フィンなどをはじめとする不織布材料と、カードストックと、封筒などである。

【００２５】熱硬化性材料は、インク剥離コーティングの使用なしにインク剥離特性を有す
る、シートまたは微細型押し画像形成面トポグラフィのための材料としてもさら
に有用である。例えば反応性シリコーン（二液型または水分硬化性、ＵＶ硬化性
材料（例えばアクリレート混合物）のいずれか）を微細型押しロールに塗布して
、硬化させてロールから除去し、ロールの反転画像を有する微細型押しフィルム
を得ても良い。

【００２６】微細型押し面トポグラフィの構造は、それぞれが少なくとも１０ｐＬのインク
を保持するキャビティを提供するあらゆる構造であることができる。例えばキャ
ビティのためのトポグラフィは、平行な垂直平面壁を有する立方体キャビティの
極端な例から半球形キャビティの極端な例に至る、両極端の間のあらゆる可能な
中実の壁の幾何学的構成に及ぶ。特定例としては、角張った平面壁を有する円錐
のキャビティ、角張った平面壁を有する角錐台キャビティ、およびキューブコー
ナ型キャビティが挙げられる。その他の有用な微細型押し構造については、その
内容を参照して本願明細書に引用する、微細型押し構造および微細型押し基材製
造方法のためのＰＣＴ公報ＷＯ００／７３０８２およびＷＯ００／７３０８
３で述べられている。

【００２７】微細構成のトポグラフィックパターンは、規則的、ランダム、または両者の組
み合わせであることができる。「規則的」とは、型押しのパターンに関わらず型
押しパターンが計画され再現性であることを意味する。「ランダム」とは、微細
型押し要素の１つ以上の微細特徴が、意図的および／または系統的に不規則に変
化することを意味する。変化する微細特徴の例としては、例えば微細型押し要素
ピッチ、山と谷の距離、深さ、高さ、側壁角、縁半径などが挙げられる。組み合
わせパターンは、例えばあらゆるランダムポイントから１０個のキャビティの幅
の最小半径を有する領域でランダムであるパターンを含んでも良いが、これらの
ランダムパターンは、全体的パターン中でより長い距離にわたって再現できる。

【００２８】インクジェット産業で要求される無限数の色を作り出すためには、シアン、黄
色、およびマゼンタの色の混合が必要であるので、キャビティ内に１滴以上のイ
ンクが含まれても良い。したがってキャビティの容積は、３滴の異なる色のイン
クを保持できなくてはならない。キャビティの容積は、約１〜約２０，０００ｐ
Ｌ、好ましくは約１〜約１０，０００ｐＬ、より好ましくは約３〜約１，０００
ｐＬ、さらにより好ましくは約３０〜約１０，０００ｐＬ、そしてなおさらに好
ましくは約３００〜約１０，０００ｐＬの範囲である。

【００２９】デスクトップインクジェットプリンター（典型的な液滴サイズ３〜２０ｐＬ）
が使用されて画像が作られる用途では、約１０００〜約３０００ｐＬのキャビテ
ィ容積が好ましい。より大型のデスクトップインクジェットプリンター（典型的
な液滴サイズ１０〜２００ｐＬ）が使用されて画像が作られる用途では、約３，
０００〜約１０，０００ｐＬのキャビティ容積が好ましい。

【００３０】キャビティの構造を特徴づける別のやり方は、キャビティをアスペクト比に関
して描写することである。「アスペクト比」とはキャビティの深さと幅との比率
である。有用なアスペクト比は、約０．０１〜約２、好ましくは約０．０５〜約
１、そしてより好ましくは約０．０５〜約０．３の範囲である。

【００３１】キャビティの全体的深さは、キャビティの形状、アスペクト比、および所望の
容積に左右される。立方体形状のキャビティでは、深さは約５〜約１００μｍの
範囲である。半球形状のキャビティでは、深さは約７〜約１００μｍの範囲であ
る。その他の幾何学的形状のキャビティの深さは、特定容積に対してこれらの２
つの極端な例の間にある。

【００３２】本発明の微細型押し画像転写媒体の微細型押し要素ピッチは、１〜約１０００
μｍ、好ましくは１０〜約５００μｍ、より好ましくは約５０〜約４００μｍの
範囲である。本発明のいくつかの実施態様では、微細型押し要素間に均一の微細
型押し要素ピッチが観察されること、または全ての微細特徴が同一であることが
必要でない、または所望されないことが認められた。したがって例えば、恐らく
微細型押し要素ピッチの組み合わせを有するキャビティまたはウェルの異なるタ
イプの微細特徴の組み合わせが、本発明に従った画像転写媒体の微細型押し面を
構成しても良い。

【００３３】本発明の画像転写媒体は、多くの寸法で調製して使用できる。有用な長さは約
１ｃｍから２，０００ｍまで、あるいはさらに長くても良い（特にロール形態で
使用する場合）。有用な幅は、約０．５ｃｍから〜約２５０ｃｍまで、あるいは
さらに幅広であっても良い。発明の画像転写媒体の有用な厚さは約２５μｍから
０．５ｍｍまでの範囲であり、あるいは材料がインクジェット手段によって印刷
できさえすればさらに厚くても良い。

【００３４】本発明の画像転写媒体は、任意に微細型押し画像形成面のインク受容コーティ
ングを有しても良い。インク受容コーティングは、１つ以上の層を含んでも良い
。インク受容コーティングの目的は、引き続く画像転写前後の着色剤の移行を制
限することである。インク受容コーティングは、この本願明細書で述べるあらゆ
る画像転写媒体で使用しても良い。

【００３５】有用なインク受容コーティングは、親水性および水性インク吸着性である。こ
のようなコーティングとしては、ポリビニルピロリドンおよびそれらのホモポリ
マー、共重合体、および置換誘導体と、例えばビニルピロリドンと酢酸ビニルと
の共重合体、酢酸ビニルとアクリル酸との共重合体などの酢酸ビニル共重合体、
および加水分解されたそれらの誘導体と、ポリビニルアルコール、アクリル酸の
ホモポリマーおよび共重合体と、マサチューセッツ州ミドルトンのＢｏｓｔｉｃ
ｋから入手できるＶＩＴＥＬ−２７００ＢコポリエステルをはじめとするＶＩＴ
ＥＬコポリエステルなどのコポリエステルと、アクリルアミドホモポリマーおよ
び共重合体と、セルロース系ポリマーと、アリルアルコール、アクリル酸、およ
び／またはマレイン酸またはそれらのエステルのスチレン共重合体と、酸化アル
キレンポリマーおよび共重合体と、ゼラチンおよび変性ゼラチンと、米国特許第
５，７６６３９８号、第４，７７５，５９４号、第５，１２６，１９５号、およ
び第５，１９８，３０６号で開示されるような多糖類などが挙げられるが、これ
に限定されるものではない。ビニルピロリドンホモポリマーおよび共重合体が好
ましい。

【００３６】任意にインク受容コーティングは、転写された画像に視覚的特性を提供する添
加剤を含んでも良い。このような添加剤としては光沢剤、ガラスバブル、顔料、
雲母、ＵＶ吸収剤および安定剤などが挙げられる。

【００３７】さらに、本発明の画像転写媒体は、微細型押し画像形成面に塗布された１つ以
上の界面活性剤を有しても良い。有用な界面活性剤の例としては、米国特許第５
，９３２，３５５号の７欄２２〜３１行で述べられたものが挙げられる。

【００３８】転写媒体１０は、任意にしかし好ましくは剥離ライナーで保護される微細型押
し画像面１２に対向するシート主面上に接着剤層を任意に有する。受容媒体１０
は、画像形成後であって画像転写前に、硬質基材に接着できる。

【００３９】接着剤および剥離ライナーの選択は、画像グラフィックに所望される用途に左
右される。

【００４０】感圧接着剤は、ポリマーシートと、精密な画像を有する転写媒体が上に配置さ
れるアイテムの表面との双方に接着する、あらゆる従来の感圧接着剤であること
ができる。感圧接着剤は、Ｓａｔａｓ編「ＨａｎｄｂｏｏｋｏｆＰｒｅｓｓ
ｕｒｅＳｅｎｓｉｔｉｖｅＡｄｈｅｓｉｖｅｓ」第２版（ＶｏｎＮｏｓｔ
ｒａｎｄＲｅｉｎｈｏｌｄ、１９８９年）で概説されている。感圧接着剤はい
くつかの供給元から市販される。特に好ましいのは、ＭｉｎｎｅｓｏｔａＭｉ
ｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＣｏｍｐａｎｙから市販され
るアクリレート感圧接着剤であり、米国特許第５，１４１，７９０号、第４，６
０５，５９２号、第５，０４５，３８６号、および第５，２２９，２０７号、そ
してＥＰＯ特許公報ＥＰ０５７０５１５Ｂ１で概説されている。

【００４１】剥離ライナーについても周知であり、いくつかの供給元から市販される。剥離
ライナーの制限を意図しない例としては、シリコーン被覆されたクラフト紙と、
シリコーン被覆されたポリエチレン被覆紙と、ポリエチレンまたはポリプロピレ
ンなどのシリコーン被覆されたまたは被覆されないポリマー材料と、ならびにシ
リコーン尿素、フッ素化されたポリマー、ウレタン、およびその内容を本願明細
書に引用した米国特許第３，９５７，７２４号、第４，５６７，０７３号、第４
，３１３，９８８号、第３，９９７，７０２号、第４，６１４，６６７号、第５
，２０２，１９０号、および第５，２９０，６１５号で定義される長鎖アルキル
アクリレートなどのポリマー剥離剤で被覆された前述のベース材料と、イリノイ
州オークブルックのＲｅｘａｍＲｅｌｅａｓｅからのＰＯＬＹＳＬＩＫブラン
ドのライナー、およびペンシルベニア州スプリンググローブのＰ．Ｈ．Ｇｌａｔ
ｆｅｌｔｅｒＣｏｍｐａｎｙからのＥＸＨＥＲＥブランドのライナーなどの市
販されるライナーとが挙げられる。

【００４２】微細型押し画像面を形成する方法微細型押し画像形成面は、キャスティング、コーティングなどのあらゆる接触
技術または圧縮技術から製造できる。より詳しくは微細型押しは、（１）パター
ンを有する成形型を使用して溶融熱可塑性樹脂をキャスティングする、（２）パ
ターンを有する成形型への流体のコーティング、流体の固化、および得られる微
細型押し固形物の除去、または（３）熱可塑性フィルムをニップロールに通過さ
せて、その微細型押しパターンを有する成形型に押しつける、の少なくともいず
れかによって達成できる。所望の型押しトポグラフィは、一つには成形型材料お
よび所望のトポグラフィの微細特徴次第で選択される、当業者には周知のいくつ
かの技術のいずれかを通じて成形型内で形成できる。技術の一例としては、エッ
チング（例えば化学エッチング、機械的エッチング、あるいはレーザー研磨また
は反応エッチングなどのその他の削摩手段を通じて）、写真平板、立体平版印刷
、マイクロ切削加工、ローレット切り（例えばカッティングローレット切りまた
は酸促進ローレット切り）、スコアリングまたはカッティングなどが挙げられる
。

【００４３】微細型押し画像面を形成するための別法としては、熱可塑性押出し、硬化性流
体コーティング法、および硬化できる熱可塑性層の型押しが挙げられる。

【００４４】圧縮方法この方法では、圧縮成形の当業者にはよく知られている加熱プレスを使用する
。

【００４５】プレスでかけられる圧力は、典型的に約４８ｋＰａ〜約２４００ｋＰａの範囲
である。

【００４６】金型表面におけるプレス温度は、典型的に約１００℃〜約２００℃、そして好
ましくは約１１０℃〜約１５０℃の範囲である。

【００４７】プレス内での圧力および温度のドウェル時間は、典型的に約１〜約５分間の範
囲である。使用される圧力、温度およびウェル時間は、当業者には周知であるよ
うに主に微細型押しされる特定材料に左右される。加工条件は、材料が流れて忠
実に使用される成形型の表面の形状になるのに十分でなくてはならない。インデ
ィアナ州ウォバシュのＷａｂａｓｈＭＰＩからのＷａｂａｓｈＭｏｄｅｌ
２０−１２２ＴＭ２ＷＣＢプレスなどの一般に入手できるあらゆる市販の加熱プ
レスを使用しても良い。

【００４８】押出し方法本発明のための典型的な押出し方法は、冷却ロールと、所望の微細型押し画像
面の反転ランダムパターンを有する表面を有するキャスティングロールとによっ
て作られるニップに、２本のロールを反対方向に回転させながら押出された材料
または予備成形された基材を通過させることを伴う。

【００４９】一軸スクリューまたは二軸スクリュー押出し機を使用することができる。条件
は、当業者には既知の一般必要条件を満たすように選択される。代表的なしかし
制限を意図しない条件を以下に概説する。

【００５０】押出し機内での温度プロフィールは、樹脂の溶融特性次第で１００℃から２５
０℃の範囲であることができる。

【００５１】ダイ温度は、樹脂の溶融強度次第で１５０℃〜２３０℃の範囲である。

【００５２】ニップ中でかかる圧力は、約１４０〜約１３８０ｋＰａ、そして好ましくは約
３５０〜約５５０ｋＰａの範囲であることができる。

【００５３】ニップロールの温度は、約５℃〜約１５０℃、そして好ましくは約１０℃〜約
１００℃、およびキャストロールの温度は、約２５℃〜約１００℃、そして好ま
しくは約４０℃〜約６０℃の範囲であることができる。

【００５４】ニップ中の移動速度は、典型的に約０．２５〜約１０ｍ／分の範囲であり、好
ましくは条件の許す限り高速である。

【００５５】この押出し方法のために有用な装置の制限を意図しない例としては、ノースカ
ロライナ州サンフォードのＰａｒｋｅｒＨａｎｎｉｆｉｎＣｏｒｐ．，Ｚｅ
ｎｉｔｈＰｕｍｐｓ部門から入手できるＺＥＮＩＴＨギヤポンプなどのギヤポ
ンプを装着して流速を制御する、ニュージャージー州シーダーグローブのＫｉｌ
ｌｉｏｎＥｘｔｒｕｄｅｒｓ，Ｉｎｃ．から入手できる１¹／₄インチＫＩＬＬ
ＩＯＮ押出し機などの一軸スクリュー押出し機と、ケンタッキー州フローレンス
のＢｅｒｓｔｏｒｆｆＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手できる２５ｍｍＢＥ
ＲＳＴＯＲＦＦ押出し機などの共回転二軸スクリュー押出し機と、ニュージャー
ジー州サマービルのＡｍｅｒｉｃａｎＬｅｉｓｔｒｉｔｚＥｘｔｒｕｄｅｒ
Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手できる３０ｍｌＬＥＩＳＴＲＩＴＺ押出し
機などの逆転二軸スクリュー押出し機とが挙げられる。二軸スクリュー押出し機
内の流速は、ニュージャージー州ピットマンのＫ−ｔｒｏｎＡｍｅｒｉｃａか
ら入手できるＫ−ＴＲＯＮ押出し機などの減量送り装置を使用して原材料を押出
し機内に供給することで制御できる。調節式スロットを有するフィルムダイを使
用して、押出し機によって均一のフィルムを形成する。

【００５６】カレンダー加工は、フィルム取り扱い技術分野で周知のように、ニップを使用
して連続法で達成しても良い。本発明では、適切な型押しできる熱可塑性材露出
層を有し、所望のパターンを有するウェブを受け入れるのに十分な厚さを有する
ウェブを２本の円筒ロールによって形成されるニップに通過させるが、ロールの
内１本は、表面に所望の型押し彫刻に対する反転画像を有する。型押しできる熱
可塑性材露出層は、ニップで彫刻ロールに接触しなくてはならない。ウェブがニ
ップに到達する前に、放射熱源（例えば加熱ランプ、赤外線ヒーターなど）によ
り、および／またはニップでの加熱ロールの使用により、型押しが生じるように
する１００℃から５４０℃までの温度への十分な加熱を供給しても良い。ニップ
における熱と圧力の組み合わせ（典型的に１００〜５００ポンド／インチ（１．
８ｋｇ／ｃｍ〜９ｋｇ／ｃｍ））が、概して本発明の実施において使用される。

【００５７】本発明の画像転写媒体は、インク画像を受容して、次にその画像を別の基材に
転写するのに有用である。画像転写は「常温（コールド）転写」であり、この場
合、画像を転写するのに外的な熱は必要なく、画像は周囲温度で転写される。概
して、画像は画像転写媒体の微細型押し面に印刷される。次に画像転写媒体を画
像面を下にして第２の基材に適用し、インク画像が第２の基材に転写されるよう
に画像転写媒体の裏面に圧力をかける。次に画像転写媒体を第２の基材から除去
する。

【００５８】転写される画像は、最初に好ましくはコンピュータ上で選択される。画像を選
択した後、画像をコンピュータ上で所望通りに操作または修正する。画像操作の
例としては、反転、回転、縮小、歪曲、色調節、背景除去または追加、前景除去
または追加、画像除去または追加、および画像の明度調節が挙げられる。次に画
像を本発明の画像転写媒体に印刷する。

【００５９】画像は、好ましくはインクジェット印刷技術を使用して画像転写媒体に適用さ
れる。制限を意図しない市販される例としては、カリフォルニア州パロ・アルト
のＨｅｗｌｅｔｔＰａｃｋａｒｄＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから市販されるＤ
ＥＳＫＪＥＴブランド、ＰＡＩＮＴＪＥＴブランド、ＤＥＳＫＷＲＩＴＥＲブラ
ンド、ＤＥＳＩＧＮＪＥＴブランド、およびその他のプリンターなどのサーマル
インクジェットプリンター、およびカリフォルニア州サンディエゴのＥｎｃａｄ
，Ｉｎｃ．から市販されるＮｏｖａＪｅｔブランドの大判プリンターが挙げられ
る。またＳｅｉｋｏ−Ｅｐｓｏｎ、ＲａｓｔｅｒＧｒａｐｈｉｃｓ、およびＸｅ
ｒｏｘからのものなどのピエゾタイプのインクジェットプリンター、スプレージ
ェットプリンター、および連続インクジェットプリンターも挙げられる。これら
の市販の印刷技術のいずれでも特定画像のジェットスプレー中のインクを本発明
の媒体中に導入する。上記プリンターのいずれでもコンピュータ生成画像を印刷
するようにコンピュータに接続できる。

【００６０】本発明の画像転写媒体は、多数の販売元から入手できる種々のインクジェット
インクと共に使用できる。これらの各インクは、同一インクファミリー内の異な
る色でも異なる配合を有するものと理解される。制限を意図しない供給元として
は、ＭｉｎｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ
Ｃｏｍｐａｎｙ、ＥｎｃａｄＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ、ＨｅｗｌｅｔｔＰ
ａｃｋａｒｄＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ、ＮｕＫｏｔｅなどが挙げられる。これ
らのインクは、好ましくは上述のインクジェットプリンターと共に機能するよう
にデザインされるが、本発明の有用性をさらに洗練する上で、プリンターおよび
インクの仕様は、適切な液滴容積および１インチあたりドット数（ｄｐｉ）につ
いて再検討しなくてはならない。

【００６１】画像が転写媒体上に印刷されると、画像は第２の媒体に転写できる。画像は、
インク画像を受容できるあらゆる基材に転写されても良い。特定の例としては、
布帛、木材、石膏またはシートロック（塗装または未塗装のどちらか）、プラス
チック、例えば窓などのガラス、金属、セラミック、石材、壁などの塗装面、紙
、ボール紙などが挙げられる。画像転写媒体を第２の基材にのせて、転写する媒
体の裏面に圧力をかける。圧力は好ましくは手でかけるが、ローラー、スタンプ
、または転写媒体の裏面に実質的に垂直な圧力をかけるその他のあらゆる手段を
使用しても良い。転写媒体の裏面に十分な圧力をかけた後、転写媒体を第２の基
材から除去して画像転写を完結する。

【００６２】本発明の画像転写媒体は、その他のインクジェット印刷できる材料、すなわち
インクジェット印刷ヘッドを通過できる材料と共に用いることもできる。インク
ジェット印刷できる材料の制限を意図しない例としては、接着剤、生物学的液体
、化学分析試薬、医薬品、粒子分散体、ワックス、およびそれらの組み合わせが
挙げられる。

【００６３】本発明の画像転写媒体は、微細型押し面上に材料を付着させるのにインクジェ
ット印刷ヘッドが必要なければ、インクジェット印刷できない材料と共に用いる
こともできる。例えば米国特許第５，６５８，８０号（Ｈａｙｅｓら）は、電気
機械的ディスペンサーの配列を使用して、極度に小さな流体液滴を形成してそれ
らを基材表面に微小の配列に精密に配置させた、ＤＮＡ、イムノアッセイ試薬な
どの印刷された配列を開示する。

【００６４】実施例「ＴＥＳＬＩＮ」は、ペンシルベニア州ピッツバーグのＰＰＧＩｎｄｕｓｔ
ｒｉｅｓから入手できる非常に小さい孔径（典型的に０．０２〜０．５μｍ）を
有するシリカ充填高密度ポリエチレンの商品名である。

【００６５】「ＨＰ−８７０Ｃ」、「ＨＰ８５５Ｃｓｅ」、「ＨＰ６８０Ｃ」、および「Ｈ
Ｐ２０００Ｃ」は、デスクトップサーマルインクジェットプリンターの商品名で
あり、「ＨＰ光沢紙」は、サーマルインクジェットプリンター紙の商品名であり
、全てＨｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＣｏｒｐ．から入手できる。

【００６６】「ＨＰ５１６４５Ａ」および「ＨＰ５１６４１Ａ」インクは、「ＨＰ−８７０
Ｃ」プリンターと共に使用され、「ＨＰ５１６４１Ａ」およびＨＰ５１６４５Ａ
」インクは、「ＨＰ８５５Ｃｓｅ」プリンターと共に使用され、「ＨＰ５１６４
９Ａ」および「ＨＰ５１６４１Ａ」インクは、「ＨＰ６８０Ｃ」プリンターと共
に使用され、「ＨＰＰａｒｔＮｏ．１０」インクは、「ＨＰ２０００Ｃ」プ
リンターと共に使用される。

【００６７】７Ｃ５０は、ＵｎｉｏｎＣａｒｂｉｄｅＣｏｒｐ．から入手できるエチレ
ン−プロピレンコポリマーの商品名である。

【００６８】「ＴＨＶＦＬＵＯＲＯＰＯＬＹＭＥＲＴＨＶ−２００」は、Ｄｙｎｅｏｎ
，ＬＬＣ．から入手できるフッ素化されたポリマーフィルムの商品名である。

【００６９】「ＰＥＴＧ」コポリエステルフィルムは、ＥａｓｔｍａｎＣｈｅｍｉｃａｌ
から入手できる。

【００７０】「ＳＣＯＴＣＨＣＡＬＷＨＩＴＥＧＲＡＰＨＩＣＭＡＲＫＩＮＧＦＩ
ＬＭ」は、ＭｉｎｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒ
ｉｎｇＣｏｍｐａｎｙから入手できるＰＶＣフィルムの商品名である。

【００７１】「３ＭＦＩＮＥＧＲＡＤＥＳＡＮＤＩＮＧＳＰＯＮＧＥ」は、Ｍｉｎ
ｎｅｓｏｔａＭｉｎｉｎｇａｎｄＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＣｏｍｐ
ａｎｙから入手した。

【００７２】「ＰＶＰ／ＶＡＳ−６３０」はポリ（ビニルピロリドン−コ−酢酸ビニル）
のパウダー形態の商品名であり、ＶＩＶＩＰＲＩＮＴ１１１はアミン官能性を
有する、水中に１０重量％固形分の親水性アクリルポリマーの商品名であり、ど
ちらもニュージャージー州ウェインＪのＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌＳｐｅｃ
ｉａｌｔｙＰｒｏｄｕｃｔｓから入手できる。

【００７３】マイアーロッド（すなわち線巻ロッド）は、ニューヨーク州ウェブスターのＲＤＳｐｅｃｉａｌｔｉｅｓ，Ｉｎｃ．から入手できる。

【００７４】「ＳＩＬＩＣＯＮＥＳＰＲＡＹＭＯＬＤＲＥＬＥＡＳＥ」は、オハイオ
州シャグリンフォールのＩＭＳＣｏｍｐａｎｙ，Ｉｎｃ．から入手できるシリ
コーンスプレー剥離剤の商品名である。

【００７５】「ＳＩＬＡＳＴＩＣＪ」および「ＳＩＬＡＳＴＩＣＥ」は、ミシガン州ミ
ッドランドのＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇＣｏ．から入手できる硬化性ＲＴＶシリ
コーンエラストマーの商品名である。

【００７６】「ＭＩＣＲＯＰＲＩＮＴＭＵＬＴＩ−ＳＹＳＴＥＭ」紙およびゼログラフィ
ー等級紙（２０ポンド紙）は、ＧｅｏｒｇｉａＰａｃｉｆｉｃＣｏｒｐ．か
ら入手できる。

【００７７】シリコーン被覆されたＬＤＰＥ／ＰＥＴ／ＨＤＰＥ（すなわち低密度ポリエチ
レン／ポリエチレンテレフタレート／高密度ポリエチレン）フィルム面、および
ＬＤＰＥ表面にそれぞれ薄いシリコーントップコートを有するポリエチレン被覆
紙は、ＲｅｘａｍＲｅｌｅａｓｅから入手できる。

【００７８】「ＧＲＥＴＡＧＳＰＭ５５ＲＥＦＬＥＣＴＡＮＣＥＤＥＮＳＩＴＯＭ
ＥＴＥＲ」は、ノースカロライナ州ガストニアのＧｒｅｔａｇ−Ｍａｃｂｅｔｈ
から入手できる。

【００７９】「ＬＥＸＭＡＲＫＺ１１」は、ケンタッキー州レキシントンのＬｅｘｍａｒ
ｋＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌから入手できるサーマルインクジェットプリン
ターの商品名である。このプリンターと共に使用されるインクは、Ｌｅｘｍａｒ
ｋＰａｒｔＮｏ．１２Ａ１９８０である。

【００８０】「ＥＰＳＯＮＳＴＹＬＵＳＣＯＬＯＲ」は、カリフォルニア州トランスの
ＵＳＥｐｓｏｎ，Ｉｎｃ．から入手できるサーマルインクジェットプリンター
の商品名である。このプリンターと共に使用されるインクは、ＥｐｓｏｎＰａ
ｒｔＮｏｓ．Ｓ０２００３４およびＳ０２００３６である。

【００８１】実施例で使用される１００％綿Ｔシャツ布帛は、ノースカロライナ州ウィンス
トンセーレムのＨａｎｅｓＣｏｍｐａｎｉｅｓから入手できる「ＨＡＮＥＳＳ
ＰＥＣＩＡＬ−ＴＥＥＢＲＡＮＤ」１００％コーマ綿（白色）であり、厚さ０
．２０３ｍｍおよび基本重量１０４ｇ／ｍ²を有した。

【００８２】「ＮＡＦＩＯＮＳＥ−２００９２」は、エタノール／イソプロパノール／水
中に２０重量％固形分としてスルホン酸官能性／テトラフルオロエチレン共重合
体を有する過フッ素化されたビニルエーテルの商品名であり、Ｅ．Ｉ．ｄｕＰ
ｏｎｔｄｅＮｅｍｏｕｒｓＣｏ．から入手できる。

【００８３】「ＡＳＰＥＮＳＥＬＥＣＴＧｒａｄｅＨＯＢＢＹＷＯＯＤ」は、工作
で使用するために紙やすりで磨いてなめらかにしたポプラの商品名であり、これ
かもしくは同等物が手工芸品店で入手できる。

【００８４】「ＤＩＳＰＡＬ２３Ｎ４−２０」および「ＤＩＳＰＡＬ１１Ｎ７−１２」
は、テキサス州ヒューストンのＶｉｓｔａＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ．から入手
できる水性アルミナ分散体の商品名である。

【００８５】「ＦＲＥＥＳＯＦＴ９７０」は、Ｂ．Ｆ．ＧｏｏｄｒｉｃｈＣｏ．から入
手できる水性シリコーンポリマーエマルジョン（２０重量％固形分）の商品名で
ある。

【００８６】「ＷＹＰ−ＡＬＬ」は、カリフォルニア州バンナイズのＳｃｏｔｔＰａｐｅ
ｒＣｏ．から入手できるヘビーデューティー紙布巾の商品名である。

【００８７】イソプロパノールおよび変性エタノールは、ニュージャージー州ギブズタウン
のＥ．Ｍ．Ｓｃｉｅｎｃｅから入手した。

【００８８】「ＶＩＴＥＬ−２７００Ｂ」は、マサチューセッツ州ミドルトンのＢｏｓｔｉ
ｃｋから入手できるコポリエステルの商品名である。

【００８９】「ＡＩＲＦＬＥＸ４６０」は、ペンシルベニア州アレンタウンのＡｉｒＰ
ｒｏｄｕｃｔｓａｎｄＣｈｅｍｉｃａｌｓから入手できる、水中６３重量％
固形分の酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョンの商品名である。

【００９０】インク転写は、ＧｒｅｔａｇＳＰＭ５５ＲＥＦＬＥＣＴＡＮＣＥＤＥ
ＮＳＩＴＯＭＥＴＥＲを使用して、画像形成されたインク転写媒体の色濃度を転
写前後に測定して計算した。以下の式に従ってインク転写％を計算した。インク転写％＝（画像受容材料の反射光学濃度）／（画像受容材料の反射光学
濃度）＋（転写シート上の残りの部分の反射光学濃度）×１００％

【００９１】以下に続く実施例の多くで、パターン１およびパターン２と称する以下のパタ
ーンを使用した。特に断りのない限り、ウェブの微細型押し面に接触するロール
として反転画像を有する対応する彫刻ロールを使用して、微細型押しする材料の
連続ウェブのカレンダー加工によって、双方のパターンを微細型押しした。

【００９２】パターン１は、「７５ＬＰＩ」パターンであり、実施例では深さ２５μｍで
微細型押し要素ピッチが３３２μｍであり、最上部厚さ９μｍ、基部厚さ２２μ
ｍの壁を有する四角形キャビティの配列として言及されている。

【００９３】パターン２は、微細型押し要素ピッチ１９７μｍ、キャビティ深さ１５μｍ、
および壁夾角６０°の四角形キャビティの「１３０ＬＰＩ」パターンである。
壁の厚さはキャビティ底辺で２０μｍである。さらに、このキャビティの底辺中
央に、構造の総容積を増大させる第２のキャビティがある。この第２のキャビテ
ィはピラミッド型（四面が２つのキャビティ構造の最深点に続く）である。これ
は開口部で幅３８μｍであり、深さ１０μｍで下降夾角１２５°である。

【００９４】実施例１２部のＮＡＦＩＯＮＳＥ−２００９２（エタノール／イソプロパノール／水
中に２０重量％固形分としてスルホン酸官能基／テトラフルオロエチレン共重合
体を有する過フッ素化されたビニルエーテル）を１０部のエタノール、５部のイ
ソプロパノール、１部の水から成る溶液で希釈して溶液を調製した。この溶液を
４号マイアーロッド（表示の未乾燥厚０．００９１ｍｍ）で、微細型押しされた
パターン２を有するシリコーン被覆されたＬＤＰＥ／ＰＥＴ／ＨＤＰＥフィルム
に塗布して、オーブン内で７０℃で１５分間乾燥させた。

【００９５】７２０ｄｐｉモードで作動するＥＰＳＯＮＳＴＹＬＵＳＣＯＬＯＲインク
ジェットプリンターを使用して、推奨される水性インク（すなわち黒色インクタ
ートリッジはＥｐｓｏｎＰａｒｔＮｏ．Ｓ０２００３４であり、色インクカ
ートリッジはＥｐｓｏｎＰａｒｔＮｏ．Ｓ０２００３６であった）を使用し
て、被覆したフィルムをベタ色ブロックとベタ色ブロックに含まれる線との試験
パターンで画像形成した。インク画像が紙と接触するように、フィルムを個々に
ＭＩＣＲＯＰＲＩＮＴＭＵＬＴＩ−ＳＹＳＴＥＭ紙に適用した。フィルムの画
像形成面に手で中程度の圧力をかけて紙への画像転写を達成し、続いてフィルム
を除去した。

【００９６】この微細型押しフィルムから転写された画像は、鋭い端、良好な色濃度、およ
び色の均質性によって特徴づけられる、非常に良好な画質を有した。

【００９７】比較例１スウェーデン国ストックホルムのＭｏｄｕｌａｒＩｎｋＴｅｃｈｎｏｌｏ
ｇｙから入手できる１２８個のノズルを装着したピエゾ電気印刷ヘッド（ＭＩＴ
）を使用して、高さ１．４ｃｍのボールド体を使用して、７０ｐＬの液滴を１９
５×１９５ｄｐｉでジェット印刷して、黒色に着色された溶剤性インク（３Ｍ
ＣｏｍｍｅｒｃｉａｌＧｒａｐｈｉｃｓＤｉｖｉｓｉｏｎインク＃３７００
シリーズ）を平らなアルミニウムパネル上に直接インクジェット印刷し、「３Ｍ
」の文字を形成して、次に周囲温度で約３０分間乾燥した。得られた拡大印刷画
像を図５に示す。

【００９８】比較例２型押しされていないフルオロポリマーフィルム（ＴＨＶ２００フィルム）シー
トを比較例１で述たように印刷した。フィルムの画像形成面をアルミニウムパネ
ルに直ちに被着し、ゴムローラーを使用してフィルムの画像形成されていない面
を手による堅固な圧力で３〜４回ロール掛けした。フィルムを除去したところ、
図６に拡大して示す画像形成されたアルミニウムパネルが残された。

【００９９】実施例２得られるパターンの反転画像を有する架橋シリコーン金型（ＳＩＬＡＳＴＩＣ
Ｊ）をフルオロポリマーフィルム（ＴＨＶ２００フィルム）のシートに押し
つけて圧縮形成し、深さ２５μｍで、中心から中心までが２５０μｍ、壁基部の
壁厚が２５μｍで壁夾角１５°のキャビティパターンを基材上に微細型押しし、
構造を各例で標準干渉分光技術を使用して確認した。微細型押しフィルムの画像
形成面を比較例１で述べたように印刷し、直ちにアルミニウムパネルに被着し、
ゴムローラーを使用して手による堅固な圧力でフィルムの裏面を３〜４回ロール
掛けした。フィルムを除去したところ、図７に拡大して示す画像形成されたアル
ミニウムパネルが残された。

【０１００】図６〜図７は、微細型押しフィルムが、基材にインク画像を転写するのに平ら
なフィルムよりも遙かに効果的であることを明らかに示す。

【０１０１】図５および図７は、転写された画像の画質が直接印刷に近いことを示す。

【０１０２】実施例３ａおよび３ｂは、画像転写に先立って布帛基材を湿らせた場合に観察
される画質の改善を示す。

【０１０３】実施例３ａ微細型押し要素ピッチ５０μｍを有する深さ２５μｍの角錐台キャビティの配
列を１片のＰＥＴＧフィルムに微細型押しした。微細型押しパターンは、ＰＥＴ
Ｇフィルムを反転パターンを有するＳＩＬＡＳＴＩＣＪ原型に押しつけて加熱
し、圧縮成形によって形成した。最上部厚さ４μｍおよび基部厚さ１６μｍの壁
でキャビティを取り囲んだ。スプレーボトルを使用して、このフィルムの微細型
押し面にシリコーンＳＰＲＡＹＳＰＬＡＹＭＯＬＤＲＥＬＥＡＳＥの薄層
を適用した。次に印刷ドライバを最高画質（すなわちＨＰ光沢紙メディア設定）
に設定したＨＰ８５５Ｃｓｅインクジェットプリンターを使用して、微細型押し
面を画像形成した。転写フィルムの画像形成面を乾燥した１００％綿布に密着さ
せ、転写フィルム裏面に中程度の圧力をかけて、綿布への画像の転写を達成した
。

【０１０４】実施例３ｂ１００％綿布を脱イオン水で湿らせて、湿ったインク画像の転写に先立って手
で絞ったこと以外は、実施例３ａで述べた手順を反復した。湿らせた綿布は１平
方メートルあたりおよそ１１８ｇの水を含有した。

【０１０５】第１表は、上述の双方の実施例のインク転写％データを示す。％インク転写を
計算するのに使用した反射色濃度測定は、ＧｒｅｔａｇＳＰＭ５５ＲＥＦ
ＬＥＣＴＡＮＣＥＤＥＮＳＩＴＯＭＥＴＥＲを使用して実施した。

【０１０６】

【表１】

【０１０７】実施例４深さ２５．４μｍの溝と交差する四角形格子から表面が構成されるニッケルプ
レートにフィルムを押しつけて、圧縮成形によって、シリコーン処理済みポリエ
チレン被覆紙を四角形キャビティのパターンで微細型押しした。プレート内の溝
は１ｃｍあたりライン７９本の微細型押し要素ピッチによって隔てられており、
名目上の幅は２５．４μｍであった。

【０１０８】Ｈｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＨＰ−８７０Ｃデスクトップインクジェッ
トプリンターを使用して、黒と３つの各第二色の四角形領域（紙モード、最高画
質設定を使用して）を含むパターンでフィルムを画像形成した。フィルムの画像
形成面を直ちに１００％綿布に接触させて、画像形成されていないフィルム面に
指先で中程度の圧力をかけて、画像の布帛への転写を達成した。

【０１０９】実施例５実施例４のニッケルプレートにナイフコーターで厚さ０．４１ｍｍのＳＩＬＡ
ＳＴＩＣＥシリコーンゴム材料のコーティングを塗布して、微細型押しシリコ
ーンゴムフィルムを製造した。新品で適用したＳＩＬＡＳＴＩＣＥシリコーン
ゴム材料を真空オーブン内でおよそ１時間脱気して、ニッケルプレートを覆った
まま完全に硬化させた。次に硬化したフィルムをニッケルプレートから注意深く
除去した。実施例４と同様にフィルを画像形成して、綿に画像を転写した。

【０１１０】実施例５のシリコーンゴムフィルムを使用して製造した画像は、画像密度と色
の均一性において、実施例４で製造されたものよりも優れていた。第２表では、
実施例４と実施例５の転写された色濃度を比較する。

【０１１１】第２表に示す画像濃度は、ＧＲＥＴＡＧＳＰＭ５５濃度計を使用して測定
した。第二色では、各セル内の２つの数値がＣＭＹＫ構成要素の各色について最
も濃いものを表す。

【０１１２】全ての画像は許容可能な品質であったが、実施例５の可撓性シリコーンエラス
トマーフィルムの使用から得られた画像は、実施例４のものよりもさらに良好で
あった。

【０１１３】

【表２】

【０１１４】実施例６パターン１で微細型押ししたシリコーン処理済みポリエチレン被覆紙シートを
ＬＥＸＭＡＲＫＺ１１インクジェットプリンター（３色インクカートリッジ、
ＬｅｘｍａｒｋＰａｒｔＮｏ．１２Ａ１９８０、高解像度印刷品質設定）で
印刷し、上の実施例４で述べたように、インク画像を以下の表面に転写するのに
成功裏に使用した。ペーパーマッシェギフトボックス、綿Ｔシャツ、ポリスチレ
ンフォーム、マツ材額縁表面、ＴＥＳＬＩＮフィルム、および塗装ドライ壁面。

【０１１５】実施例７この実施例では、画像転写品質に対する微細構造の影響を例証する。

【０１１６】圧縮成形器具内で、交差する溝の直交格子を有するニッケルプレートに押しつ
けて、薄いシリコーントップコートを有するポリエチレン被覆紙を型押しした。
プレート内の溝は、深さ２５．４μｍ、表示の幅１０μｍで、微細型押し要素ピ
ッチ１ｃｍあたりライン２９．５本で隔てられていた。圧縮成形器具内で各フィ
ルムサンプルの滞留時間を系統的に変化させて、様々なキャビティ深さを有する
型押しフィルムサンプルを製造した。

【０１１７】圧縮成形器具から除去した後、この得られたフィルム（ニッケルプレートの反
転画像で微細型押しされた）を画像転写フィルムとして使用した。Ｈｅｗｌｅｔ
ｔ−ＰａｃｋａｒｄＨＰ８５５Ｃｓｅプリンター（黒色インクカートリッジは
Ｈｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＰａｒｔＮｏ．５１６４５Ａ、三色インク
カートリッジはＨｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＰａｒｔＮｏ．５１６４１
Ａ、ＨＰ光沢紙媒体設定）を使用して、６０％および１００％の被覆度のベタ色
ブロック、並びにベタ色ブロック内の解像度線を含む画像を印刷した。湿った画
像を普通ゼログラフィー紙に転写した。結果を第３表に示す。

【０１１８】

【表３】

【０１１９】実施例８この実施例は、湿ったインク画像を画像転写フィルム上に種々の時間とどめる
ことの転写画質に対する効果を示す。

【０１２０】実施例３ａの手順と同様に実施例３ａの微細型押しパターンを有する角錐台パ
ターンをＰＥＴＧコポリエステルフィルムに微細型押して、シリコーンでスプレ
ーした。７２０ｄｐｉモードおよび被覆紙７２０×７２０メディア設定で作動す
るＥＰＳＯＮＳＴＹＬＵＳＣＯＬＯＲインクジェットプリンターを使用して
、製造元の推奨インクカートリッジ（全て水性染料ベースのインク）を使用して
、微細型押しフィルムの表面を画像形成した。インク画像が紙に接触するように
、フィルムをゼログラフィー紙に個々に被着させた。転写フィルムの画像形成さ
ていない面に手で中程度の圧力をかけて紙への画像転写を達成し、次に画像転写
フィルムを除去した。転写前にインクを放置した経過時間毎の結果を下の第４表
に示す。

【０１２１】

【表４】

【０１２２】実施例９所望のパターンの反転画像を有する架橋シリコーン金型（ＳＩＬＡＳＴＩＣ
Ｊ）で７Ｃ５０（エチレン−プロピレンコポリマー）およびＴＨＶ２００（フ
ルオロポリマーフィルム）を圧縮成形して、深さ２５μｍで、中心から中心まで
が２５０μｍ、壁基部の壁厚が２５μｍで壁夾角１５°のキャビティパターンを
基材上に微細型押しし、構造を各例で標準干渉分光技術を使用して確認した。

【０１２３】ＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ＷＨＩＴＥＧＲＡＰＨＩＣＭＡＲＫＩＮＧＦＩ
ＬＭをキャビティの四角形の配列（微細型押し要素ピッチ０．２５０ｍｍ、深さ
０．０５０ｍｍで、表示の幅０．０２５ｍｍの壁によって囲まれる）で微細型押
した。反転画像を有するＫＡＰＴＯＮポリイミド原型に、ＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ＷＨＩＴＥＧＲＡＰＨＩＣＭＡＲＫＩＮＧＦＩＬＭを押しつけて圧縮成
形し、レーザーアブレーションによって調製してこの微細型押しパターンを作っ
た。

【０１２４】続いてパターン形成した各基材をＨｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＨＰ８５
５Ｃｓｅ（黒インクカートリッジはＨｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＰａｒｔ
Ｎｏ．５１６４５Ａ、三色インクカートリッジはＨｅｗｌｅｔｔ−Ｐａｃｋａ
ｒｄＰａｒｔＮｏ．５１６４１Ａであった）およびＨＰ２０００Ｃ（黄色、
マゼンタ、シアン、黒のインクカートリッジはＨｅｗｌｅｔｔ−Ｐａｃｋａｒｄ
ＰａｒｔＮｏ．１０）デスクトッププリンターで印刷した。各例で、印刷パ
ターンは赤、緑、および青の３個の近接する１インチ四角形であり、普通紙向け
の「普通」または標準印刷速度のプリンターモードのみで試験パターンを印刷し
た。各例で、各印刷パターンをあらかじめ脱イオン水で飽和させて手で絞った吸
着性布帛（すなわち白色ＷＹＰ−ＡＬＬ）に直ちに転写した。転写フィルムの画
像形成されていない面に、小型ハンドローラーを使用して堅固な圧力をかけて画
像転写を達成した。１回の転写あたりローラーを３回から４回通過させた。

【０１２５】印刷を布帛に転写した後、ＧｒｅｔａｇＳＰＭ５５ＲＥＦＬＥＣＴＡＮＣ
ＥＤＥＮＳＩＴＯＭＥＴＥＲを使用して、微細型押し基材上に残存するインク
を測定した。各例で、微細型押し基材上に青い四角形を印刷した箇所で、残留す
るシアンのレベルを測定した。印刷していない微細型押し基材上のシアン濃度も
測定して、次にこの基線値を転写実施後に測定された濃度から差し引いた。布帛
も同様に転写されたインクについて測定し、転写前の白色基材から基線シアン濃
度を差し引いた。各基材の値を第５表に示す。

【０１２６】

【表５】

【０１２７】実施例１０印刷から布帛への転写前に印刷された画像を約２４時間乾燥させたこと以外は
、実施例９で述べたようにして、Ｈｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＰ８５５Ｃ
ｓｅインクジェットプリンターを使用して、微細型押しＰＶＣ上に印刷された画
像を生成した。上のようにシアンについて計算した％インク転写は９４％であっ
た。

【０１２８】実施例１１薄いシリコーントップコートを有するポリエチレン被覆紙から成るフィルムを
パターン１で微細型押しした。＃４号マイアーロッド（表示の未乾燥厚さ０．０
０９ｍｍ）を使用して、変性エタノール中の２０％固形分ＰＶＰ／ＶＡＳ−６
３０ポリ（ビニルピロリドン−コ−酢酸ビニル）溶液を微細型押しフィルム上に
塗布して、５０℃の対流オーブン内でフィルムを乾燥させた。ポリビニルピロリ
ドン−コ−酢酸ビニルＳ−６３０は、水性ベースの流体に暴露すると非常に粘着
性になる、または活性化される水溶性接着剤材料である。ＰＶＰ／ＶＡＳ−６
３０コーティングの特定領域を活性化するために、水性インクと共にＨｅｗｌｅ
ｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＨＰ２０００Ｃデスクトップインクジェットプリンター
を使用して、黒い四角形領域および３個の各二次色を含むパターンを被覆フィル
ムに画像形成した。塩化ポリビニリデンで下塗りしたポリエチレンテレフタレー
ト（ＰＥＴ）フィルムの厚さ０．１ｍｍのフィルムに、フィルム画像形成面を接
触させて、画像形成されていないフィルム面にゴムローラーで中程度の圧力をか
けて、インクおよびＰＶＰ／ＶＡＳ−６３０の転写を達成した。転写された画
像は非常に明るく、最小のスミアリングで画像形成された領域は粘着性であり、
ＰＶＰ／ＶＡＳ−６３０の存在が示唆された。

【０１２９】比較のために、ＰＶＰ／ＶＡＳ−６３０コーティングなしで同様に微細型押
ししたフィルムを画像形成して、上述の下塗りしたＰＥＴフィルムに接触させた
。この場合、インクの顕著なスミアリングがあり、画像形成された領域は粘着性
でなかった。

【０１３０】実施例１２種々の市販されるインクジェットプリンターを使用して本発明に従った画像を
転写し、それぞれでパターン２を有するシリコーン被覆されたＬＤＰＥ／ＰＥＴ
／ＨＤＰＥ同時押出しフィルム転写シート構造の同一転写シートを使用した。Ｌ
ＤＰＥ層は微細型押しパターンを有し、引き続きその上に印刷された。

【０１３１】最高画質設定で作動するインクジェットプリンターを使用して、４つのベタ色
ブロック（黒、赤、緑、青）を有する試験パターンを使用して、実施例１１で述
べたように転写シートを画像形成した。同時に普通（ゼログラフィー等級）紙に
同一試験パターンを（同一プリンター設定で）印刷した。

【０１３２】各転写シートの湿ったインクを乾いた１００％綿布（Ｔシャツ重量）に転写し
た。湿ったインクを周囲条件で（１日以上）完全に乾燥させてから、ＧＲＥＴＡ
ＧＳＰＭ５５ＲＥＦＬＥＣＴＡＮＣＥＤＥＮＳＩＴＯＭＥＴＥＲで転写
画像および紙上の比較画像の色濃度を測定した。結果を第６表に示す。

【０１３３】

【表６】

【０１３４】実施例１３および１４これらの実施例は、基材上の種々の微細型押し要素が、同様の微細型押し容量
で同様に機能して、綿布に水性インク転写を提供することを示す。

【０１３５】７Ｃ５０（エチレン−プロピレンコポリマー）の２個のサンプルフィルムを微
細型押しして、基材に微細型押しパターンを提供した。実施例１３は角錐台キャ
ビティパターンまたは、微細型押し要素ピッチ７０μｍ、壁最上部の壁厚５μｍ
のキャビティを有した。角錐台の深さは２５μｍで、壁基部は１９μｍの厚さを
有した。実施例１４のパターンは、実施例１３と同様の寸法のキャビティを有し
たが、コーナーまたは平坦領域が完全になかった。実施例１４の微細型押しパタ
ーンは、無作為に詰まった直径５０〜６０μｍおよび深さ２５〜３０μｍの半球
形キャビティのランダムパターンであった。

【０１３６】パターン形成された各転写フィルムを引き続いてＨｅｗｌｅｔｔ−Ｐａｃｋａ
ｒｄＨＰ６８０Ｃデスクトッププリンターで印刷した。印刷パターンは赤、緑
、および青の３個の近接する１インチ四角形であり、普通紙向けの「普通」また
は標準印刷速度のプリンターモードのみで試験パターンを印刷した。転写に先立
って、材料の初期重量を基準にして約１００％の含浸量に脱イオン水で湿らせた
綿Ｔシャツ材料に、各例の印刷した画像を直ちに転写した。転写フィルムの画像
形成されていない面に、小型ハンドローラーを使用して堅固な圧力をかけて画像
転写を達成した。１回の転写あたりローラーを３回から４回通過させた。

【０１３７】印刷された画像の布帛への転写後に、ＧＲＥＴＡＧＳＰＭ５５ＲＥＦＬＥ
ＣＴＡＮＣＥＤＥＮＳＩＴＯＭＥＴＥＲを使用して、各微細型押し転写フィル
ムに残留するインクを測定した。各例で、微細型押し転写フィルムに青い四角形
を印刷した箇所で、残留するシアンのレベルを測定した。印刷されていない微細
型押し転写フィルム上でシアンの反射色濃度も測定して、次にこの基線値を転写
実施後に測定されたシアン濃度から差し引いた。結果は次のようであった。角錐
台パターン：シアン＝０．０８３、半球形パターン：シアン＝０．０９４。

【０１３８】データは、同一無孔フィルム上の同様の寸法の微細型押しパターンが、キャビ
ティの形状に関わらずインクを同様に転写することを示す。

【０１３９】実施例１５薄いシリコーン剥離コーティングを有するポリエチレン被覆紙に、パターン１
を微細型押しした。透過モード、最高画質設定を使用して、Ｈｅｗｌｅｔｔ−Ｐ
ａｃｋａｒｄＨＰ−８７０Ｃデスクトップインクジェットプリンターを使用し
て、２．５４ｃｍ幅の赤いストライプから成るパターンでフィルムの微細型押し
面に画像形成した。画像形成面を外側に向けて、フィルムを巻いて３インチ径ボ
ール紙コアに付着した。１００％綿Ｔシャツ布帛にコアを押しつけて回転させな
がら、手で中程度の圧力をかけた。

【０１４０】フィルムに残留するインクの画像密度と綿に転写されたインクとの比較による
測定で、およそ５０％のインクがフィルムから綿に転写された。

【０１４１】実施例１６実施例９で述べるようにして、ＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ＷＨＩＴＥＧＲＡＰ
ＨＩＣＳＭＡＲＫＩＮＧＦＩＬＭを微細型押しした。紙モード、普通画質を
使用して、Ｈｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＨＰ−８７０Ｃデスクトップイン
クジェットプリンターを使用して、シアン、マゼンタ、および黄色から成る隣接
するボックスのパターンで、フィルムの微細型押し面に画像形成した。次に画像
形成されたフィルムを型押しされていないＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ＷＨＩＴＥ
ＧＲＡＰＨＩＣＳＭＡＲＫＩＮＧＦＩＬＭの長さ６１ｃｍの部分に付着し、
フィルムの画像形成面が内側を向くようにして、直径およそ１．２ｃｍの重なり
あうロールにフィルムを巻いた。

【０１４２】画像を形成するために、１００％綿Ｔシャツ布帛に画像形成面を接触させて、
ロールを巻き戻した。指で中程度の圧力をかけて、微細型押しフィルムの画像形
領域から綿布にインクを転写した。フィルム上に残留するインクの画像密度と綿
に転写されたインクとの比較で、フィルムにジェット印刷されたインクのおよそ
６０％が綿に転写された。

【０１４３】比較例３Ｈｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＤｅｓｋＪｅｔＨＰ−８７０Ｃサーマル
インクジェットプリンターを普通印刷速度の普通紙モードで使用して、対照的な
赤と青の線が中を横切る赤と青のブロック（１００％インク補色）の画像を試験
印刷として生成した。この画像をシリコーン剥離コーティングを有するポリエチ
レン被覆紙に印刷した。代表的な画像印刷領域を図８に拡大して示す。

【０１４４】実施例１７パターン１を使用したこと以外は、比較例３を反復した。図９に示す同一印刷
領域に対応する印刷領域を図１０に拡大して示す。図１０では、四角形キャビテ
ィの角に存在するインクが明らかに見える。

【０１４５】プリンターを出てから約５分間、各試験パターン中の同一部位に指先によって
軽い圧力をかけて、印刷をこすった。図１１に拡大して示すように、比較例３の
画像は、破滅的にこすられた（すなわちあらゆるインクが容易に除去された）。
しかし図１２に拡大して示すように、実施例１７の画像はこすっても非常にわず
かな破損のみを被った。

【０１４６】比較例４固定剤を添加する前に３ＭＦＩＮＥＧＲＡＤＥＳＡＮＤＩＮＧＳＰＯＮ
ＧＥで、ＡＳＰＥＮＳＥＬＥＣＴＧＲＡＤＥＨＯＢＢＹＷＯＯＤに紙や
すりをかけた。使用した固定剤は、９５重量％のＤＩＳＰＡＬ２３Ｎ４−２０
および５％のＦＲＥＥＳＯＦＴ９７０であった。水性混合物（総固形分２０％）
を木材の一面にスプレーして、平均未乾燥塗膜量５０ｇ／ｍ²を得た。

【０１４７】高画質／光沢紙モードのＨｅｗｌｅｔｔ−ＰａｃｋａｒｄＤＥＳＫＪＥＴ
ＨＰ８５５Ｃｓｅサーマルインクジェットプリンターを使用して、シアン、マゼ
ンタ、黄色、黒、赤、緑、および青の隣接する色ブロックから成る試験パターン
をこれらの色の交差する色バーの細い線と共に、シリコーン被覆されたＬＤＰＥ
／ＰＥＴ／ＨＤＰＥフィルムに印刷した。引き続いて画像転写フィルムのインク
付着面を上で調製した処理済みアスペンに密着させ、十分な圧力をかけて画像を
木材に転写した。図１３はこのようにして形成した拡大画像を示す。

【０１４８】実施例１８画像転写フィルムにパターン２を微細型押ししたこと以外は、比較例４を反復
した。図１４はこのようにして形成した拡大画像を示す。

【０１４９】得られた転写画像は、木材表面へのインク転写を達成するために使用されたパ
ターン形成フィルムの存在、または不在に帰因する解像度の違いを明らかに示し
た。なめらかなフィルムからの転写画像は、転写前または最中にインクが玉状に
なったり、制御されずに一緒に流れたり、および／またはスミアリングしがちで
ある。それと比較すると、微細型押しフィルムによって転写された画像は、良好
な解像度とインク配置を有する。

【０１５０】実施例１９この実施例は、画像転写フィルムとしてのポストまたはポストの組み合わせ、
およびウェルから成る微細構造の使用を実証する。

【０１５１】ポスト最上部で直径約９２μｍ、基部で直径１１０μｍの六角形に詰まったポ
ストの配列によって、薄いシリコーントップコートを有するポリエチレン被覆紙
から成るフィルム（実施例１２と同様の）を型押しした。深さが１５μｍ、全体
的ピッチが１インチあたり１００本のライン（３９．４本のライン／ｃｍ）の六
角形ウェル配列と、ウェル構造全体に重なる約４．６個のポスト／ｍｍ²の平均
密度で詰まった高さ７５μｍのポストのランダム配列との双方から成るパターン
で、同一フィルムの追加的サンプルを型押しした。ウェル壁は最上部の幅が２μ
ｍ、底部の幅が１１μｍで、一方ポストは最上部の直径が３１μｍで底部の直径
が５９μｍであった。

【０１５２】水性インクを装着したＨＰ２０００Ｃインクジェットプリンターを使用して、
紙モード、普通画質を使用して、赤、緑、および青の隣接する四角形から成るパ
ターンで各型押しフィルムを画像形成した。比較の目的で、薄いシリコーントッ
プコートを有するポリエチレン被覆紙の型押しされていないシートも画像形成し
た。次に新鮮に画像形成された各フィルムを指先で軽く圧力をかけてこすった。
図１５（型押しされていない）、図１６（六角形に詰まったポスト）、および図
１７（六角形キャビティおよびランダムポスト）に示すように、型押しフィルム
のスミアリング抵抗性は、型押しされていないフィルムよりも優れていた。

【０１５３】次にこれらの各フィルムの画像形成面をボンド紙（７５ｇ／ｍ²、米国アイダ
ホ州ボイジーのＢｏｉｓｅＣａｓｃａｄｅＰａｐｅｒＤｉｖｉｓｉｏｎか
ら入手できる）のシートに接触させて、フィルムの画像形成されていない面に試
験室ローラーで中程度の圧力をかけて、画像の紙への転写を達成した。紙へのイ
ンク転写量を転写フィルムに残留するインク量と比較して、転写の効率を求めた
。

【０１５４】第７表は、転写された赤インクと転写フィルムに残留する赤インクとの比率を
示す。各例で、赤いインク密度は、ＧｒｅｔａｇＳＰＭ反射濃度計を使用して
測定した黄色およびマゼンタの輝度を平均化して求めた。第７表は、本発明に従
った型押しポストパターンを有する画像転写媒体が、許容可能なインク転写を提
供し、画像転写媒体を偶発的スミアリングから保護することを示す。

【０１５５】

【表７】

【０１５６】実施例２０第８表は、色／画像転写媒体表面に塗布されたコーティング溶液の組成（組成
１）を示す。組成物は、周囲温度で攪拌機を使用して、ガラスビーカー（１Ｌ容
量）内でコポリエステル樹脂（ＶＩＴＥＬ−２７００Ｂ）を混合して調製される

【０１５７】

【表８】

【０１５８】微細型押しされたパターン２を有するシリコーン被覆ＬＤＰＥ／ＰＥＴ／ＨＤ
ＰＥフィルムに組成物１を被覆した。フィルムを１０分間風乾しあるいは、約５
０℃で１／２分間乾燥してクリアコートフィルムを得た。ＨｅｗｌｅｔｔＰａ
ｃｋａｒｄＨＰ８５５ＣｓｅまたはＨＰ２０００Ｃ、ＬＥＸＭＡＲＫＺ１１
またはＥｐｓｏｎ２プリンターを使用して画像形成すると、画像転写媒体は、
裸眼によって認識できるより高密度のベタ色の画像を提供した。色の色／画像濃
度をこの媒体と、組成物１のコーティングを有さない転写媒体とで比較した。デ
ータを下の第９表に示す。

【０１５９】

【表９】

【０１６０】

【表１０】

【０１６１】データは、組成物１コーティングが、被覆されていない画像転写媒体上の色／
画像密度を顕著に向上させ、改善された色の均一性を色／画像に提供することを
示す。

【０１６２】実施例２１第１０表は、被覆されていない画像転写媒体と組成物１で被覆された画像転写
媒体からの％色画像転写の比較を示す。６０ｇのＶＩＶＩＰＲＩＮＴ１１１と
、８０ｇの脱イオン水と、６０ｇのＤＩＳＰＡＬ１１Ｎ７−１２と、１２ｇの
ＡＩＲＦＬＥＸ４６０と、７５ｇの脱イオン水および２５ｇのイソプロパノー
ル混合物中に８ｇのＡｌ₂（ＳＯ₄）₃・１４Ｈ₂０および１．６７ｇのスルホコハ
ク酸ジヘキシルの混合物６０ｇと、２０ｇの脱イオン水中の１重量％水性カルボ
キシルメチルセルロースナトリウムとを合わせて調製したコーティングで、１片
の１００％綿Ｔシャツ布帛を被覆して画像受容媒体を調製した。２６号マイアー
ロッドを使用してコーティング工程を実施し、続いてコーティングを乾燥した。

【０１６３】画像転写媒体の画像形成面を受容体シートに密着させ、手で圧力をかけてこす
りて画像転写を実施した。

【０１６４】組成物１は、色／画像転写に影響を及ぼさなかった。画像形成フィルムの色濃
度を濃度計内で測定し、結果を第１０表に示す。

【０１６５】

【表１１】

【０１６６】実施例２２この実施例は、画像形成された被覆されていない画像転写媒体、および組成物
１で被覆された画像転写媒体の周囲温度での乾燥時間示す。（１）フィルムの湿
りけの消失を観察する、および（２）１片の普通紙を色／画像に重ねて（手で圧
力をかけずに）普通紙への色の転写（もしあれば）を観察することで、乾燥時間
を測定した。

【０１６７】

【表１２】

【０１６８】実施例２３この実施例は、画像形成後、様々な時間経過後に、色／画像が組成物１で被覆
された色／画像転写媒体から転写できることを示す。

【０１６９】

【表１３】

【０１７０】本発明は、その範囲と精神を逸脱することなく、種々の変更と修正ができるこ
とは当業者には明らかであり、本発明はここで述べる例証を意図する実施態様に
よって不当な制限を受けないものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施態様の拡大横断面図である。

【図２】本発明の１実施態様の拡大横断面図である。

【図３】本発明の別の実施態様の拡大横断面図である。

【図４】本発明のさらに別の実施態様の拡大横断面図である。

【図５】画像形成された比較例の拡大デジタル画像である。

【図６】画像形成された比較例の拡大デジタル画像である。

【図７】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図８】画像形成された比較例の拡大デジタル画像である。

【図９】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１０】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１１】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１２】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１３】画像形成された比較例の拡大デジタル画像である。

【図１４】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１５】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１６】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

【図１７】本発明の画像形成された画像転写媒体の拡大デジタル画像である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者ファローク，オマールアメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427，セントポール，ポストオフィスボックス 33427 (72)発明者グラハム，ポールディー．アメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427，セントポール，ポストオフィスボックス 33427 (72)発明者キッチン，ジョナサンピー．アメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427，セントポール，ポストオフィスボックス 33427 (72)発明者サムデール，リサエム．アメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427，セントポール，ポストオフィスボックス 33427 (72)発明者トゥウィーテン，デイビッドダブリュ．アメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427，セントポール，ポストオフィスボックス 33427 Ｆターム(参考） 2C056 FB01 2H086 BA01 BA15 BA19 BA26 BA36 BA41 2H113 AA01 AA03 BA24 BA28 DA64 DA68 EA01 FA07 FA10 FA28 4D075 AC41 BB05Y DA03 DB01 DB13 DB14 DB20 DB21 DB31 DC27 EA33

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートの一主面に微細型押し要素を含み、かつ微細型押し面
にインク剥離コーティングを含む、無孔性の微細型押し面トポグラフィを有する
シートを含み、前記主面が約４３ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有する画
像転写媒体。
【請求項２】微細型押し要素がキャビティであり、キャビティが少なくと
も約２５μｍの深さを有する、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項３】微細型押し面が主面領域上にパターンを含み、パターンが規
則的、ランダムまたは組み合わせである、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項４】微細型押し面がトポグラフィを有して、微細型押し面に接触
する部材による摩耗から印刷物を保護する、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項５】インク剥離コーティングが、フッ素化された界面活性剤、シ
リコーン界面活性剤、シリコーン、フルオロケミカル、シリコーンのポリマー、
フルオロケミカルのポリマー、およびそれらの組み合わせを含む、請求項１に記
載の画像転写媒体。
【請求項６】各キャビティが少なくとも１０ｐＬのインクを保持する、請
求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項７】各キャビティが約１〜約１０，０００ｐＬの容積を有する、
請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項８】キャビティが約０．０１〜約２のアスペクト比を有する、請
求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項９】キャビティが約５〜約１００μｍの深さを有する、請求項１
に記載の画像転写媒体。
【請求項１０】シートが透明、半透明、または不透明であり、シートが無
色または淡色であり、シートが光学的に透過性であり、あるいはそれらの組み合
わせである、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項１１】シートが、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレンお
よび酢酸ビニルまたはビニルアルコールの共重合体、ポリカーボネート、ノルボ
ルネン共重合体、反応性シリコーン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリ
デン、テトラフルオロエチレン、またはフッ化ビニルを含む共重合体およびター
ポリマーのようなフッ素化された熱可塑性樹脂およびその表面変性体、ポリ（エ
チレンテレフタレート）およびその共重合体、ポリウレタン、ポリイミド、アク
リル樹脂、およびそれらの充填材配合体からなる群より選択されるポリマーフィ
ルムである、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項１２】シートが２つ以上の層を含む、請求項１に記載の画像転写
媒体。
【請求項１３】微細型押し面に対向する主面上に接着剤層をさらに含む、
請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項１４】接着剤層を保護する剥離ライナーをさらに含む、請求項１
３に記載の画像転写媒体。
【請求項１５】微細型押し面に付着された材料をさらに有する、請求項１
に記載の画像転写媒体。
【請求項１６】前記材料がインクジェット印刷できる、請求項１５に記載
の画像転写媒体。
【請求項１７】インクジェット印刷できる材料がインク、接着剤、生物学
的液体、医薬品、化学分析試薬、粒子分散体、ワックス、およびそれらの組み合
わせからなる群より選択される、請求項１６に記載の画像転写媒体。
【請求項１８】インクジェット印刷できる材料が着色インクである、請求
項１６に記載の画像転写媒体。
【請求項１９】（ａ）シート上に微細型押しパターンを形成するための微
細型押しパターンを選択するステップと、（ｂ）微細型押しパターンと逆のパターンを有する金型の成形面を前記シート
に接触させて、シート上に微細型押し面を形成するステップと、（ｃ）表面が約４３ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有するように、イン
ク剥離コーティングをシートの微細型押し面に適用するステップと、を含む画像転写媒体を製造する方法。
【請求項２０】接触させるステップが、キャスティング、コーティング、
および圧縮技術からなる群より選択される、請求項１９に記載の方法。
【請求項２１】画像を基材に転写する方法であって、（ａ）選択された画像を画像転写媒体の画像形成面に印刷し、その際、前記画
像転写媒体が、裏面と、シートの一主面上の微細型押し要素を含む微細型押し面
トポグラフィを有する無孔性の画像形成面とを有するシートを含み、前記主面が
約４３ダイン／ｃｍ以下の表面エネルギーを有するステップと、（ｂ）画像形成された微細型押し面を圧力をかけて基材に接触させるステップ
と、（ｃ）画像転写媒体の微細型押し面を基材から除去するステップと、を含む画像を基材に転写する方法。
【請求項２２】画像がコンピュータ上で選択される、請求項２１に記載の
方法。
【請求項２３】画像がコンピュータ上で操作されまたは修正される、請求
項２１に記載の方法。
【請求項２４】画像が、反転、回転、縮小、色彩調節、背景の除去または
追加、前景の除去または追加、画像の除去または追加、画像の明度調節、および
それらの組み合わせによって操作される、請求項２３に記載の方法。
【請求項２５】画像が、インクジェット印刷技術を使用して画像転写媒体
に適用される、請求項２１に記載の方法。
【請求項２６】基材が、布帛、木材、石膏、シートロック、プラスチック
、ガラス、金属、セラミック、塗装面、紙、ボール紙、またはそれらの組み合わ
せを含む、請求項２１に記載の方法。
【請求項２７】画像転写媒体の裏面にかけられる圧力が、手、ローラー、
スタンプ、またはそれらの組み合わせによるものである、請求項２１に記載の方
法。
【請求項２８】画像が、微細型押し面にインクをプリントすることで作ら
れる、請求項２１に記載の方法。
【請求項２９】色濃度による測定で、少なくとも２０％のインクが基材に
転写される、請求項２１に記載の方法。
【請求項３０】色濃度による測定で、少なくとも５０％のインクが基材に
転写される、請求項２１に記載の方法。
【請求項３１】色濃度による測定で、少なくとも７５％のインクが基材に
転写される、請求項２１に記載の方法。
【請求項３２】画像転写媒体が微細型押し面にインク剥離コーティングを
有する、請求項２１に記載の方法。
【請求項３３】シートが、ポリジメチルシロキサン、フッ素化されたポリ
マー、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、反応性シリコーン、またはそれらの組
み合わせを含む、請求項２１に記載の方法。
【請求項３４】シートが２つ以上の層を有する、請求項２１に記載の方法
。
【請求項３５】微細型押し要素がキャビティである、請求項２１に記載の
方法。
【請求項３６】微細型押し面にインク受容媒体をさらに有する、請求項１
に記載の画像転写媒体。
【請求項３７】インク剥離コーティングが、シート中の表面エネルギー修
正添加剤の結果である、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項３８】微細型押し要素がポストである、請求項１に記載の画像転
写媒体。
【請求項３９】微細型押し要素がキャビティとポストとの組み合わせであ
る、請求項１に記載の画像転写媒体。
【請求項４０】インク受容媒体がコポリエステルである、請求項３６に記
載の画像転写媒体。