JP2003520027A - 多環式芳香族炭化水素誘導分子 - Google Patents

多環式芳香族炭化水素誘導分子

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、多環式芳香族炭化水素曝露の応答に関連する新規の核酸分子およびコードされたタンパク質を提供する。本発明はまた、発現ベクター、宿主細胞、および抗体を提供する。更に、本発明は、スクリーニングまたはリガンドの精製方法、多環式芳香族炭化水素曝露の応答に関連する疾患の診断・治療・予防方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の技術分野) 本発明は、多環式芳香族炭化水素であるベンゾピレンでの処置に応答して発現
するラット遺伝子に相同なヒト遺伝子の少なくとも断片を含む核酸分子に関する
。本発明はまた、癌およびその合併症などのヒトの疾患の診断、予後、予防、お
よび治療においてこれらの分子を利用することに関する。本発明は更に、ラット
モデル系にこれらの分子を用いて、癌およびその合併症などの疾患の治療を評価
することに関する。
【0002】 (発明の背景) 生物間の系統発生的な関係が何度も実証されており、また多様な真核生物およ
び原核生物の研究により、生化学的および生理学的な機構や代謝経路の概ね漸進
的な進化が示された。異なった進化の圧力にも拘わらず、酵母、線虫、ハエ、ラ
ット、およびヒトの細胞周期を調節するタンパク質は、共通の化学的または構造
的な特徴を有し、同一の一般的な細胞活性を調節する。ヒトの遺伝子配列と構造
および/または機能が既知でありうる他の生物の遺伝子配列とを比較することに
よって、研究者は類似性を引き出して仮説を検証するモデル系を開発した。これ
らのモデル系は、ヒトの症状や疾患、障害のための診断および治療薬の開発や検
査に極めて重要である。
【0003】 ベンゾピレン(BP)などの多環式芳香族炭化水素(PAH)は、実験動物に癌を
発生させるとして知られる遍在性の環境汚染物質である。PAHは、投与経路に拘
わらず動物種の様々な組織に腫瘍を引き起こす。ヒトが、食物内、空気中、およ
び水中のPAHに曝される機会が増えており、疫学的研究によって、喫煙者やコー
クス炉の作業員などの高濃度のPHAに曝される人々において、肺癌、皮膚癌、お
よび前立腺癌の発生率が高いことが示された。
【0004】 PAHは、体のチトクロームP-450依存性モノオキシゲナーゼおよびエポキシドヒ
ドラターゼによって、酸化的にエポキシド、キノン、およびフェノールに代謝さ
れる親油性化合物である。これらの代謝産物は、多くの親水性代謝産物と結合し
その殆どが分泌される。しかしながら、代謝産物の中にはDNAなどの細胞内巨大
分子に広範に且つ共有結合的に結合しうるものがある。PAH−DNA付加体の形成は
、PAH誘導性異常増殖における必須の第1ステップであると思われる。合成が起
こる前に細胞が損傷したDNAを修復できないと、損傷した鋳型の複製によって突
然変異が起こることになる。DNAに結合するBPの最も一般的な2つの反応性代謝
物は、チトクロームP-450依存性モノオキシゲナーゼ系およびエポキシドヒドラ
ターゼの連続的な反応によって形成されるジオールエポキシド(diol epoxide)
誘導体である。ベンズアントラセン、クリセン、3-メチルコラントレン、および
ジメチルベンズアントラセン(dimethylbenzanthracene)などのその他のPAHは
in vivoでDNAに結合する反応性の高いジオールエポキシドに変換される。これ
らの全てのジオールエポキシドは、ベイ領域におけるエポキシド環を含む類似の
構造を有し、「ベイ領域ジオールエポキシド(bay region diol-epoxides)」と
呼ばれている(Stowers and Anderson (1985) Environ. Health Perspect. 62:3
1-39)。
【0005】 BP代謝産物によって形成された主なDNA付加体は、グアニン残基のN2に結合す
る(+)-7β,8α-ジヒドロキシ-9α,10α-エポキシ-7,8,9,10-テトラヒドロベンゾ
ピレン(BPDEI)である。類似の付加体のパターンが、服用量、投与経路、または
服用後の安楽死の時間に拘わらず、マウスおよびラビットの検査されたそれぞれ
の組織に見られる。異なった組織間におけるPAH誘導性異常増殖の起こり易さの
違いは、付加体修復の方法に依る可能性がある。BPによる発癌に対する比較的高
い抵抗性をもつ肝臓では、切断修復によってDNA付加体が除去される。BPによっ
て発癌し易い肺、皮膚、および脳では、切断修復が殆ど行われず主に細胞交替に
よってDNA付加体を除去される。組織における細胞交替率が低ければ、著しいレ
ベルのPAH代謝物-DNA付加体が蓄積され、複製および転写を阻害されて突然変異
誘発および発癌につながる(Stowers and Anderson、上述)。
【0006】 癌の素因が発癌代謝(carcinogen metabolism)および修復に関与する多形遺
伝子にあるであろうという証拠が増えている。疫学者の主なゴールの1つは、発
癌物質に高いレベルで曝されている人、癌素因遺伝子を持っている人、および保
護因子が不足している人を同定することである。癌の診断を終点とするのではな
く、癌素因遺伝子の組み合わせを中間のリスクマーカーとして用いることが可能
である。このようなマーカーには、PAH-DNA付加体のレベルやPAH代謝酵素におけ
る多形が含まれる。PAH代謝酵素には、チトクロームP-450ファミリーメンバーCY
P1A1、4 S PAH-結合タンパク質グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GSTM1)、
サイクリックAMP依存性プロテインキナーゼが含まれる(Bhat 他 (1996) J. Bio
l. Chem. 271:32551-32556;及びBartsch, H. 他 (1998) Recent Results Cancer
Res. 154:86-96)。例えば、Bartsch他(前述)によって、高いCYP1A1誘導能お
よび不活性なGSTM1を有している喫煙者の気管支組織におけるBPDE-DNA付加体の
レベルが、活性なGSTM1を有している喫煙者に較べ100倍高いことが示された
【0007】 多環式芳香族炭化水素に応答して発現される遺伝子の同定によって新規の診断
標的および治療標的が得られた。本発明は、癌およびその合併症の診断、予後、
治療、予防、および治療薬の評価に有用な新規の化合物を提供することで当分野
のニーズを満たすことができる。
【0008】 (発明の概要) 本発明は、多環式芳香族炭化水素(PAH)に応答して発現される遺伝子を含む
実質的に精製された核酸分子を提供する。一実施態様では、これらの核酸分子は
、(a)SEQ ID NO:6−8のタンパク質をコードする核酸分子またはその一部と、
(b)SEQ ID NO:1−5の核酸分子またはその断片と、(c)前記(a)または(
b)の核酸分子に相補的な核酸分子と、(d)前記(a)、(b)、または(c
)の核酸分子とハイブリダイズするプローブとを含む。別の実施態様では、これ
らの核酸分子は、(a)SEQ ID NO:14のタンパク質をコードする核酸分子または
その一部と、(b)SEQ ID NO:9−13の核酸分子またはその断片と、(c)前記
(a)または(b)の核酸分子に相補的な核酸分子と、(d)前記(a)、(b
)、または(c)の核酸分子とハイブリダイズするプローブとを含む。本発明は
更に、上記した核酸分子の何れかを含む発現ベクター、ならびにその発現ベクタ
ーを含む宿主細胞を提供する。本発明は更に、PAHに応答して発現される遺伝子
の発現の変化に関連する疾患や症状を治療または予防する方法であって、その疾
患の治療または予防に有効な量の上記した核酸分子を患者に投与することを含む
、治療方法または予防方法を提供する。本発明はまた、核酸分子および医薬用担
体を含む医薬組成物を提供する。
【0009】 本発明はまた、核酸分子を用いる方法を提供する。核酸分子を用いる1つの方
法は、分子または化合物のライブラリをスクリーニングして、前記核酸分子に特
異的に結合する少なくとも1つのリガンドを同定する方法であって、この核酸分
子を特異的な結合が許容される条件下で分子または化合物のライブラリと結合さ
せるステップと、特異的な結合を検出して、それによって前記核酸分子に特異的
に結合するリガンドを同定するステップとを含む。この第1の方法では、ライブ
ラリは、DNA分子、RNA分子、PNA、擬態、およびタンパク質から選択される。こ
の方法で同定されたリガンドを、前記核酸分子の活性の調節に用いることが可能
である。核酸分子を用いる第2の方法は、前記核酸分子に特異的に結合するリガ
ンドを精製する方法であって、前記核酸分子を、特異的な結合が許容される条件
下でサンプルと結合させるステップと、前記核酸分子とリガンドとの間の特異的
な結合を検出するステップと、前記結合した核酸分子を回収するステップと、前
記核酸分子を前記リガンドから分離することで精製されたリガンドを得るステッ
プとを含む。核酸分子を用いる第3の方法は、複数の生体サンプルにおいて、PA
Hに応答して発現される遺伝子の発現の変化に関連する疾患または症状を診断す
る方法であって、1或いは複数のハイブリダイゼーション複合体が形成される条
件下で、核酸分子をサンプルとハイブリダイズさせるステップと、そのハイブリ
ダイゼーション複合体を検出するステップと、前記ハイブリダイゼーション複合
体のレベルを非病変サンプルにおけるハイブリダイゼーション複合体のレベルと
比較するステップとを含み、非病変サンプルのハイブリダイゼーション複合体の
レベルに対する前記ハイブリダイゼーション複合体のレベルの変化が疾患または
症状の存在を示唆する。
【0010】 核酸分子を用いる第4の方法は、タンパク質を生産する方法であって、タンパ
ク質の発現に好適な条件下で、前記核酸分子を含む発現ベクターを含む宿主細胞
を培養するステップと、細胞培養から前記タンパク質を回収するステップとを含
む。
【0011】 本発明はまた、PAHに応答して発現される遺伝子の遺伝子産物を含む実質的に
精製されたタンパク質を提供する。本発明はまた、(a)SEQ ID NO:6−8から選
択されたタンパク質またはその一部と、(b)前記(a)のタンパク質の少なく
とも6個の連続したアミノ酸を含むオリゴヌクレオチドとを含むタンパク質を提
供する。本発明は更に、(a)SEQ ID NO:14のタンパク質またはその一部と、(
b)前記(a)のタンパク質の少なくとも6個の連続したアミノ酸を含むオリゴ
ヌクレオチドとを含むタンパク質を提供する。本発明はまた、タンパク質および
医薬用担体を含む医薬組成物を提供する。
【0012】 本発明は更に、タンパク質を使用する方法を提供する。タンパク質を使用する
1つの方法は、分子または化合物のライブラリをスクリーニングして、前記タン
パク質に特異的に結合する少なくとも1つのリガンドを同定する方法であって、
前記タンパク質を、特異的な結合が許容される条件下で前記分子または化合物の
ライブラリと結合させるステップと、前記タンパク質とリガンドとの間の特異的
な結合を検出して、それによって前記タンパク質に特異的に結合するリガンドを
同定するステップとを含む。この方法では、前記ライブラリが、DNA分子、RNA分
子、PNA、擬態、タンパク質、アゴニスト、アンタゴニスト、および抗体から選
択され、この方法で同定されたリガンドを、前記タンパク質の活性を調節するた
めに用いられる。タンパク質を用いる第2の方法は、サンプルからリガンドを精
製する方法であって、前記タンパク質を、特異的な結合が許容される条件下でサ
ンプルと結合させるステップと、前記タンパク質とリガンドとの間の特異的な結
合を検出するステップと、前記結合したタンパク質を回収するステップと、前記
タンパク質を前記リガンドから分離して精製されたリガンドを得るステップとを
含む。タンパク質を用いる第3の方法は、患者において、PAHに応答して発現さ
れる遺伝子の発現の変化に関連する疾患を治療または予防する方法であって、そ
の疾患の治療または予防に有効な量のポリペプチドを含む医薬組成物を患者に投
与することを含む。
【0013】 本発明は、タンパク質に特異的に結合する抗原結合部位を含む抗体またはFab
を提供する。本発明はまた、患者において、PAHに応答して発現される遺伝子の
発現の変化に関連する疾患を治療または予防する方法であって、その疾患の治療
または予防に有効な量の抗体またはFabを患者に投与することを含む、治療方法
または予防方法を提供する。本発明は更に、治療薬に結合した抗体またはFabの
抗原結合部位を含む免疫複合体を提供する。本発明は更に、患者において、1或
いは複数の既知のアテローム硬化症関連遺伝子と同時発現する遺伝子の発現の変
化に関連する疾患の治療または予防する方法であって、その疾患の治療または予
防に有効な量の免疫複合体を前記患者に投与することを含む、治療方法または予
防方法を提供する。
【0014】 本発明はまた、患者において、少なくとも1つの核酸分子における化合物の効
果を検出または診断する方法であって、前記化合物で患者を処置するステップと
、前記患者からサンプルを採取するステップと、ハイブリダイゼーション複合体
が形成される条件下で、前記サンプルをSEQ ID NO:9−13の少なくとも1つの核
酸分子またはその断片と接触させるステップと、少なくとも1つのハイブリダイ
ゼーション複合体を検出するステップとを含み、未処置の患者からのサンプルと
で形成されたハイブリダイゼーション複合体と比較した時の前記ハイブリダイゼ
ーション複合体の存在、不在、またはその量の変化が、化合物の影響を示唆する
、疾患または症状の診断方法を提供する。この方法で用いる化合物は、多環式芳
香族炭化水素などの遺伝毒性効果を有しうる任意の化合物、または遺伝毒性化合
物による作用を緩和しうる治療薬である。
【0015】 (発明の記載について) 本明細書において、単数形の「或る」及び「その(この)」の表記は、文脈に
明確に記載されていない場合以外は、複数の意味も含むことに注意されたい。従
って、例えば「或る宿主細胞」の表記には、複数のそのような宿主細胞が含まれ
、「ある抗体」の表記は、1またはそれ以上の抗体及び当業者に周知のそれらの
等価物なども表している。
【0016】 (定義) 「NSEQ」は一般に、SEQ ID NO:1−5およびSEQ ID NO:9−13を含む本発明のポ
リヌクレオチド配列を指す。「PSEQ」は一般に、SEQ ID NO:6−8およびSEQ ID N
O:14を含む本発明のタンパク質配列を指す。
【0017】 「生物学的に活性」は、構造的、免疫学的、調節的、または化学的な機能を有
する、天然或いは組み換え、または合成分子であるタンパク質を指す。
【0018】 「相補的な」は、プリン塩基とピリミジン塩基との自然な水素結合による塩基
対形成を指す。例えば、配列5'-A-C-G-T-3'は、その相補配列5'-T-G-C-A-3'また
は3'-U-G-C-A-5'と水素結合する。2つの一本鎖分子の相補性は、ヌクレオチド
の幾つかのみが結合する部分的な相補性と、ヌクレオチドの殆ど全てが結合する
完全な相補性とがある。核酸鎖間の相補性の程度は、ハイブリダイゼーション及
び増幅反応の効率及び強度に影響する。
【0019】 「誘導体」は、化学修飾された核酸分子やタンパク質配列を指す。化学修飾に
は、分子や配列の生物学的活性または寿命を維持或いは増大する、アルキル基ま
たはアシル基、アミノ基による水素の置換や、グリコシル化、ポリエチレングリ
コール化、または類似の任意のプロセスが含まれる。
【0020】 「断片」は、有用な機能的特性を維持する核酸分子の任意の一部またはインサ
イト社クローンを指す。有用な断片には、ハイブリダイゼーションや増幅技術、
または複製や転写、翻訳の調節に有用なオリゴヌクレオチドを含む。
【0021】 「遺伝子」または「遺伝子配列」は、部部的な或いは完全な遺伝子のコード配
列、その相補配列、およびその5’若しくは3’非翻訳領域を指す。
【0022】 「相同性」は、基準配列と新規に配列決定されたクローン挿入断片またはその
コードされたアミノ酸配列との配列類似性を指す。
【0023】 「ハイブリダイゼーション複合体」は、プリン塩基とピリミジン塩基との間の
水素結合の形成による2つの核酸分子間の複合体を指す。
【0024】 「リガンド」は、核酸分子やタンパク質の相補部位に特異的に結合する任意の
分子や物質、または化合物を指す。このようなリガンドは、核酸及びタンパク質
、炭水化物、脂肪、脂質を含む無機及び有機物質の少なくとも1つからなり、本
発明の核酸分子やタンパク質の活性を安定化させたり、調節したりする。
【0025】 「調節する」は、分子と核酸分子かタンパク質の何れかとの特異的な結合によ
って、寿命や活性(生物学的または化学的、免疫学的)を変化させることを指す
【0026】 「核酸分子」は、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、またはそれらの任
意の断片を指す。また、「核酸分子」は、ゲノム若しくは合成起源の二本鎖若し
くは一本鎖のDNA或いはRNAであり、炭水化物または脂質、タンパク質、その他の
物質と結合して、形質転換などの特殊な作用を起こしたり、ペプチド核酸(PNA
)等の有用な成分を形成する。「オリゴヌクレオチド」は、アンプリマー(ampl
imer)及びプライマー、オリゴマー、エレメント、標的、プローブと実質的に同
一であり、好ましくは一本鎖である。
【0027】 ここで用いる「一部」は、任意の目的に用いられるタンパク質の任意の一部を
指すが、特に、その一部と特異的に結合する分子のライブラリのスクリーニング
や抗体の産生に用いられるタンパク質の任意の一部を指す。
【0028】 「タンパク質」は、天然或いは合成のアミノ酸配列、オリゴペプチド、ペプチ
ド、ポリペプチド、またはそれらの一部を指す。
【0029】 「サンプル」は、その最も広い意味で用いられる。核酸分子を含むサンプルは
、体液や、細胞抽出物、細胞から単離された染色体、細胞小器官、膜や、溶液中
に遊離している或いは基板に結合されたゲノムDNAまたはRNA、cDNAや、組織、細
胞、組織プリント、法医学サンプル等を含み得る。
【0030】 「実質的に精製された」は、その自然環境から切り離されてから分離或いは単
離された、自然環境では結合しているその他の成分が少なくとも約60%、好適
には約75%、最も好適には、約90%取り除かれた、核酸分子若しくはタンパ
ク質を指す。
【0031】 「基板」は、核酸分子またはタンパク質が結合した任意の固体或いは半固体の
支持物を指し、膜またはフィルター、チップ、スライド、ウエハ、ファイバー、
磁気または非磁気ビーズ、ゲル、毛細管または他のチューブ、プレート、ポリマ
ー、微小粒子が含まれる。この基板は、孔または溝、ピン、チャネル、細孔を含
む様々な表面形態を有する。
【0032】 (詳細な説明) 本発明の配列は、ベンゾピレン処置ラット肝cDNAライブラリで発現した核酸分
子と、未処置(コントロール)ラット肝cDNAライブラリで発現した核酸分子と初
めの比較によって同定された。発明の名称が「Comparative Gene Transcript An
alysis」である米国特許第5,840,484号に開示された発明の存在量分類プログラ
ムを用いて、処置したラット肝組織および未処置ラット肝組織で同定されたそれ
ぞれの遺伝子に対応するmRNA転写物の頻度によって分類して表を作成した。また
米国特許第5,840,484号に言及することをもって本明細書の一部とする。転写物
の分析によって、処置した組織および未処置の組織に特異的な同一、固有、相同
な転写物の存在および存在量を要約した。
【0033】 ベンゾピレン処置ラット肝組織にのみに存在する核酸分子を用いて、ヒトから
相同配列を同定した。ヒト核酸分子(SEQ ID NO:1−5)、ヒトタンパク質(SEQ
ID NO:6−8)、ラット核酸分子(SEQ ID NO:9−13)、およびラットタンパク質
(SEQ ID NO:14)を配列表に記載した。これらの核酸分子は処置した組織と未処
置組織とにおける異なる発現にのみ基づいて同定されたため、推論による特定の
遺伝子やタンパク質の名称、構造、または機能を必ずしも知る必要がない。これ
らのヒトの配列は癌の診断に直接的な価値があり、これらのラットの配列はPHA
分子や化合物の遺伝毒性作用やその他の作用を検査するアッセイにおいて有用で
ある。
【0034】 表1は、ベンゾピレン処置ラット肝には存在するが未処置ラット肝では存在し
ない核酸分子SEQ ID NO:8−13及びそれらのヒト相同配列SEQ ID NO:1−5を示す
。列1および列2は、ベンゾピレン処置ラット肝では存在するが未処置ラット肝
では存在しない各ラット核酸配列SEQ ID NO:8−13の配列番号(SEQ ID NO)およ
びインサイト社ID番号を示す。これらの核酸分子を用いて、列3および列4に示
されているヒト核酸分子を同定した。列3及び列4はそれぞれ、それぞれのヒト
核酸分子に対するSEQ ID NO及び対応するインサイト社ID番号を示す。列5は、S
EQ ID NO:1−5の具体的な固有断片を示す。このようなSEQ ID NO:1−5の断片は
、同一或いは類似の配列における発現パターンの変化を同定するためのハイブリ
ダイゼーションや増幅技術において有用である。列5は、列1のラット核酸分子
と列3の対応するヒト核酸分子との間の配列同一性を示す。列6は、列3の核酸
分子が主に発現するヒト組織を示す。特に注目すべきは、SEQ ID NO:1、SEQ ID
NO:3およびSEQ ID NO:4が生殖組織で発現し、SEQ ID NO:4が造血/免疫組織で発
現し、SEQ ID NO:5が肝組織で発現することである。
【0035】 本発明は、図1A−図1Fに示されているSEQ ID NO:6のタンパク質をコード
するSEQ ID NO:1(インサイト社ID番号1851405)のヒト核酸分子を包含する。SE
Q ID NO:6のタンパク質はアミノ酸587個の長さであって、N7、N361、N371、
およびN484残基における5個のNグリコシル化部位と、S25、S40、S100、S121、T
147、S189、S194、S336、T347、S413、S486、およびT497残基における12個の
カゼインキナーゼIIリン酸化部位と、S25、S73、T123、T168、S169、T323、S336
、T368、S418、S469、S486、T514、およびT521残基における13個のプロテイン
キナーゼCリン酸化部位と、Y496残基におけるチロシンキナーゼリン酸化部位と
を有する。
【0036】 本発明は、図2A−図2Cに示されているSEQ ID NO:7のタンパク質をコード
するSEQ ID NO:4(インサイト社ID番号2009569)のヒト核酸分子を包含する。SE
Q ID NO:7のタンパク質はアミノ酸218個の長さであって、M1からG54残基まで
のシグナルペプチドと、N82残基における1個のNグリコシル化部位と、T50、S61
、S65、S140、S197、T206、およびT212残基における7個のカゼインキナーゼII
リン酸化部位と、S98、T107、T133、S167、およびT212残基における5個のプロ
テインキナーゼCリン酸化部位と、Y115残基におけるチロシンキナーゼリン酸化
部位とを有する。
【0037】 本発明は、図3に示されているSEQ ID NO:8のタンパク質をコードするSEQ ID
NO:5(インサイト社ID番号1642580)のヒト核酸分子を包含する。SEQ ID NO:8の
タンパク質はアミノ酸85個の長さであって、M1からG24残基までのシグナルペ
プチドと、T61残基におけるサイクリックAMPおよびサイクリックGMP依存性プロ
テインキナーゼリン酸化部位とを有する。初めはベンゾピレン処置ラット肝には
存在するが未処置ラット肝には存在しないとして同定されたラット核酸分子SEQ
ID NO:13は、SEQ ID NO:14のタンパク質をコードする。図4に示されているよう
に、ヒトタンパク質SEQ ID NO:8とラット相同配列SEQ ID NO:14との配列同一性
は49%であって、それぞれがシグナルペプチドおよびサイクリックAMPおよび
サイクリックGMP依存性プロテインキナーゼリン酸化部位を有する。
【0038】 従って本発明は、SEQ ID NO:1−5およびそれらの断片と、SEQ ID NO:9−13お
よびそれらの断片とを含む核酸分子(NSEQ)を提供する。本発明の方法によって
示されたこれらの10個の核酸分子は、ベンゾピレン曝露の応答に関連して著し
く異なって発現する。本発明はまた、その核酸分子の相補配列を包含する。これ
らの核酸分子は、特異的な結合を調べるための分子や化合物のライブラリのスク
リーニング、並びに癌及びその合併症に関連する疾患の診断および予後に有用で
ある。
【0039】 これらの核酸分子は、特に、マイクロアレイのハイブリダイズ可能なアレイ要
素として有用である。このようなマイクロアレイは、正常な組織、病変組織、ま
たは癌組織で異なって発現する遺伝子の発現のモニタリングに用いることができ
る。このようなマイクロアレイは、多数の核酸分子の大量の遺伝子分析や遺伝子
発現分析、表現型(症状)が明らかになる前の疾患の診断、並びに類似の症状を
有する疾患の区別の診断に用いることができる。発癌物質への曝露に関係するタ
ンパク質をコードする遺伝子の発現の変化が癌等の疾患を引き起こすような治療
の評価およびモニタリングにもこのマイクロアレイを用いることができる。この
マイクロアレイは更に、診断の後の疾患や進行の個人的素因を調べるためにも用
いることができる。更にこのマイクロアレイは、細胞増殖や形質転換などの細胞
応答を調べるために用いることができる。
【0040】 本発明の核酸分子をマイクロアレイのハイブリダイズ可能な要素として用いる
場合、それぞれの要素が基板の指定の位置に配置されるようにアレイ要素は規則
正しく配置される。このように各アレイ要素が基板の指定の位置に配置されると
、ハイブリダイゼーションのパターン及び強度(これらによって固有の発現プロ
フィールを作成する)が特定の遺伝子の発現レベルと見なされ、特定の疾患や症
状、治療に相関性を有し得る。
【0041】 本発明はまた、好適な医薬用担体と共に本発明の核酸分子を含む医薬組成物を
提供する。本発明は更に、遺伝毒性化合物への曝露に関連した疾患や症状の治療
若しくは予防のために、好適な量のこのような組成物を患者に投与することを含
む、遺伝毒性化合物への曝露に応答した遺伝子の発現の変化に関連する疾患や症
状の治療または予防方法を提供する。
【0042】 NSEQまたはコードされたPSEQを、GenBank霊長類(pri)及び齧歯類(rod)、哺乳
動物(mam)、脊椎動物(vrtp)、真核生物(eukp)データベース、SwissProt、BLOCKS
(Bairoch 他 (1997) Nucleic Acids Res 25:217-221)、PFAM、或いは既に同定
され注釈(アノテーション)の付いたモチーフ及び配列、遺伝子機能を含む他の
データベースに対して検索することができる。二次構造ギャップペナルティで一
次配列パターン(Smith 他 (1992) Protein Engineering 5:35-51)を検索する
方法、及びBasic Local Alignment Search Tool (BLAST; Altschul (1993) J Mo
l Evol 36:290-300; Altnehul etal. (1990) J Mol Biol 215:403-410)、BLOCKS
(Henikoff and Henikoff (1991) Nucleic Acids Research 19:6565-6572)、隠
れマルコフモデル(HMM; Eddy (1996) Cur Opin Str Biol 6:361-365; Sonnhamme
r 他. (1997) Proteins 28:405-420)などのアルゴリズムなどを用いて、ヌクレ
オチド及びアミノ酸配列を操作或いは分析することができる。これらのデータベ
ースやアルゴリズム、またはその他の方法は、当業者には周知であり、Ausubel
他 (1997; Short Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New Y
ork NY, unit 7.7) 及びMeyers (1995; Molecular Biology and Biotechnolony,
Wiley VCH, New York NY, P 856-853)に記載されている。
【0043】 本発明はまた、ストリンジェントな条件の下でSEQ ID NO:1−5、SEQ ID NO:9
−13及びそれらの断片とハイブリダイズ可能な核酸分子を含む。ストリンジェン
トな条件とは、塩濃度及び温度、当業者には周知のその他の化学薬品及び条件に
よって定義できる。好適な条件は、例えば、プレハイブリダイゼーションやハイ
ブリダイゼーションにおける、または洗浄液における塩の濃度を変えることによ
って、或いはハイブリダイゼーションや洗浄の温度を変えることによって選択す
ることができる。数種類の基質を用い、プレハイブリダイゼーション及びハイブ
リダイゼーション反応液にホルムアミドを加えてその温度を低下させることがで
きる。
【0044】 ハイブリダイゼーションは、1%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む5xSSC
などの緩衝液において60℃の低いストリンジェントな条件で行うこともできる
が、いくつかの不一致を含む2つの核酸配列の複合体が形成され得る。続く洗浄
は、完全に相補的な配列の複合体のハイブリダイゼーションのみを残すべく、4
5℃(中程度のストリンジェンシー)或いは68℃(高いストリンジェンシー)
の0.1%のSDSを含む0.2xSSCなどの緩衝液で、高いストリンジェンシーで行わ
れる。バックグラウンドシグナルは、SDS或いはSarcosyl、Triton X-100などの
界面活性剤及び/またはサケ精子DNAなどの遮断薬を用いて低減することができ
る。ハイブリダイゼーションの方法は、Ausubel (前出, units 2.8-2.11,3.18-3
.19 及び 4-6-4.9) 及びSambrook 他 (1989; Molecular Cloning. A Laboratory Manual , Cold Spring Harbor Press, Plainview NY)に詳しく記載されている。
【0045】 NSEQの伸長は、部分的なヌクレオチド配列を用いて、プロモーターや他の調節
要素などの上流の配列を検出するための当分野で周知の様々なPCR系の方法を用
いて行うことができる(たとえば、Dieffenbach and Dveksler (1995) PCR Prim er, a Laboratory Manual , Cold Spring Harbor Press, Plainview NYを参照)
。更に、XL-PCRキット(PE Biosystems, Foster City CA)及び入れ子状プライマ
ー(nested primer)、市販のcDNAリブラリ(Life Technologies, Rockville MD
)或いはゲノムライブラリ(Clontech, Palo Alto CA)を用いて配列を延長する
ことも可能である。全てのPCR系の方法では、OLIGO 4.06ソフトウェア(Nationa
l Biosciences, Plymouth MN)或いはその他の好適なプログラムなどの市販のソ
フトウェアを用いて、長さがヌクレオチド約18〜30個、GC含量が約50%、
約68〜72℃の温度でハイブリダイゼーション複合体が形成されるようにプラ
イマーを設計する。
【0046】 本発明の別の実施態様では、好適な宿主細胞においてPSEQやその構造的或いは
機能的部分の発現を誘発する組み換えDNA分子に、NSEQをクローニングすること
ができる。遺伝子コードの縮重のため、実質的に同一或いは機能的に等価のタン
パク質をコードする別のDNA配列を作製することができ、それを用いてNSEQによ
ってコードされるタンパク質を発現させることができる。限定するものではない
がクローニングやプロセシングの調節、または遺伝子産物の発現の変更を含む様
々な目的に合うように本発明の核酸配列を変更するために、当技術分野で周知の
様々な方法を用いて核酸分子を組み換えッ操作することができる。ランダムな断
片化によるDNAシャフリングや遺伝子断片及び合成オリゴヌクレオチドのPCR再構
築によって、ヌクレオチド配列を組み換え操作することができる。例えば、オリ
ゴヌクレオチド媒介性特定部位突然変異誘発を利用して、新しい制限部位や改変
グリコシル化パターン、コドン選択の変更、スプライスバリアントが生じるよう
に突然変異を起こすことができる。
【0047】 生物学的に活性なタンパク質を発現させるために、NSEQやその誘導体を、好適
な発現ベクターに導入することが可能である。好適な発現ベクターとは、即ち特
定の宿主に導入されたコード配列の転写及び翻訳の調節のために必要な要素を含
むベクターである。これらの要素には、エンハンサー及び構成的及び誘導的プロ
モーター、5'及び3'非翻訳領域などの調節配列が含まれる。当業者に周知の方法
で、このような発現ベクターを作製することができる。これらの方法には、in v itro 組み換えDNA技術及び合成技術、in vivo遺伝子組み換え技術が含まれる(例
えば、Sambrook、前出、及びAusubel、前出を参照)。
【0048】 様々な発現ベクター/宿主細胞系を用いてNSEQを発現させることができる。こ
れらの中には、限定するものではないが組み換えバクテリオファージやプラスミ
ド、またはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌などの微生物と、酵
母発現ベクターで形質転換された酵母と、バキュロウイルスベクターに感染した
昆虫細胞系と、ウイルス或いは細菌発現ベクターで形質転換された植物細胞系と
、動物細胞系とが含まれる。哺乳動物系で組み換えタンパク質を長期に渡って産
生させるためには、細胞株における安定した発現が好ましい。例えば、発現ベク
ターを用いてNSEQを細胞株に導入することができる。この発現ベクターには、同
一或いは別のベクター内にウイルスの複製開始点及び/または内在性の発現要素
、選択マーカー遺伝子や可視マーカー遺伝子を含めることができる。本発明は、
用いるベクターや宿主細胞によって制限されるものではない。
【0049】 一般に、NSEQを含みPSEQを発現する宿主細胞は、当業者に周知の様々な方法で
同定することができる。これらの方法には、限定するものではないが、核酸若し
くはタンパク質配列を検出し、かつ/または定量するための膜または溶液、チッ
プをベースにした技術を含むDNA-DNA若しくはDNA-RNAハイブリダイゼーション、
PCR増幅、およびタンパク質バイオアッセイやイムノアッセイ技術が含まれる。
特定のポリクローナル或いはモノクローナル抗体の何れか一方を用いて、PSEQの
発現を検出及び測定する免疫学的な方法は当技術分野では周知である。このよう
な技術には、酵素結合免疫吸着法(ELISA)及びラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光
活性化セルソーター(FACS)が含まれる。
【0050】 細胞培養からタンパク質が発現しその回収に好適な条件下で、NSEQで形質転換
された宿主細胞を培養することができる。組み換え細胞によって産生されたタン
パク質は、用いられる配列及び/またはベクターによって、分泌されるか細胞内
に留まるかが決まる。当業者には明らかなように、NSEQを含む発現ベクターは、
原核細胞膜や真核細胞膜を通過してタンパク質を分泌させるシグナル配列を含む
ように設計することができる。
【0051】 更に、挿入配列の発現を調節する能力或いは発現されたタンパク質を目的通り
に修飾する能力を有するように宿主細胞株を選ぶことができる。このようなタン
パク質の修飾には、限定するものではないが、アセチル化及びカルボキシル化、
グリコシル化、リン酸化、脂質化、アシル化が含まれる。タンパク質の「プレプ
ロ(prepro)」型を切断する翻訳後プロセシングを利用して、タンパク質のター
ゲッティング、折りたたみ及び/または活性を明らかにすることができる。翻訳
後の活性のための特定の細胞機構及び特徴的な機序を有する様々な宿主細胞(例
えば、CHO及びHeLa、MDCK、HEK293、W138)は、American Type Culture Collect
ion (ATCC, Manasas VA)から入手可能であり、発現したタンパク質を正確に修飾
及びプロセシングするものを選択することができる。
【0052】 本発明の別の実施例では、天然核酸配列や改変核酸配列、組み換え核酸配列を
異種の配列に結合して、前記した任意の宿主系において異種のタンパク質部分を
含む融合タンパク質が翻訳されるようにする。このような異種タンパク質部分に
よって、市販のアフィニティーマトリクス(affinity matrix)を用いた融合タ
ンパク質の精製が容易になる。このような異種タンパク質部分には、限定するも
のではないが、グルタチオンSトランスフェラーゼ及びマルトース結合タンパク
質、チオレドキシン、カルモジュリン結合ペプチド、6-His、FLAG、c-myc、赤血
球凝集素、モノクローナル抗体エピトープが含まれる。
【0053】 別の実施例では、当技術分野で周知の化学的或いは酵素的方法で核酸分子の全
て或いはその一部を合成する(Caruthers 他 (1980) Nucl Acids Symp Ser (7)
215-233; Ausubel、前出)。例えば、種々の固相技術(Roberge et al. (1995)
Science 269:202-204)を用いてペプチドを合成することができる。また、ABI 4
31 A ペプチドシンセサイザー(PE Biosystems)などの装置を用いれば自動合成す
ることができる。所望に応じて、アミノ酸配列を合成中に改変し、かつ/または
他のタンパク質の配列と結合させてタンパク質の変異体を作製することもできる
【0054】 別の実施例では、本発明はSEQ ID NO:6−8、SEQ ID NO:14の実質的に精製され
たタンパク質(PSEQ)またはそれらの断片を包含する。
【0055】 (スクリーニング、診断、および治療) これらの核酸分子を用いて、癌及びその合併症に対する治療薬分子の選択及び
評価、並びに診断及び予後、予防、治療を行うことができる。
【0056】 これらの核酸分子を用いて、特異的な結合親和性を調べるべく分子または化合
物のライブラリをスクリーニングすることが可能である。このアッセイを用いて
、生体系においてこの核酸分子の活性を調節するDNA分子、RNA分子、PNA、ペプ
チド、リボザイム、抗体、アゴニスト、アンタゴニスト、免疫グロブリン、イン
ヒビター、転写因子を含むタンパク質、エンハンサー、リプレッサー、薬剤等の
ライブラリをスクリーニングすることができる。このアッセイには、分子または
化合物のライブラリを準備するステップと、この核酸分子またはその断片を、特
異的な結合が許容される条件下で、この核酸分子またはその断片と結合させるス
テップと、特異的な結合を検出して、このポリヌクレオチド配列と特異的に結合
する少なくとも1つの分子を同定するステップとが含まれる。
【0057】 同様に、このタンパク質またはその一部を用いて、任意のスクリーニングアッ
セイで、分子または化合物のライブラリをスクリーニングすることが可能である
。このスクリーニングに用いられるこのタンパク質の一部は、溶液に遊離してい
るか、或いは非生物からなる基板若しくは生物からなる基板に固定されている(
例えば、細胞表面上に運ばれた)か、または細胞内に位置しうる。本ポリペプチ
ドと分子との間の特異的な結合を測定することが可能である。このアッセイを用
いて、このポリペプチドに特異的に結合するDNA分子、RNA分子、PNA、ペプチド
、リボザイム、抗体、アゴニスト、アンタゴニスト、免疫グロブリン、インヒビ
ター、ペプチド、タンパク質、薬剤等のライブラリをスクリーニングすることが
できる。極微量のアッセイ用量及び極微量の検査化合物を用いるハイスループッ
ト型の1つの方法が、米国特許第5,876,946号に記載されている。この方法は、
酵素阻害または受容体結合について多数の分子をスクリーニングすることができ
る。また、この米国特許第5,876,946に言及することを持って本明細書の一部と
する。
【0058】 好適な一実施例では、これらの核酸分子を診断目的で用いて、遺伝子が発現す
るか否か、並びにその過剰な発現を決定する。このポリヌクレオチドは、少なく
とも18個のヌクレオチドの長さであって、相補的なRNA及びDNA分子、分岐核酸
、及び/またはペプチド核酸(PNA)からなり得る。別法では、これらの核酸分子
を用いて、NSEQの発現が疾患と関連性を有するサンプルにおいて遺伝子の発現を
検出及び定量する。更なる別法では、NSEQを用いて、疾患に関連した遺伝子の多
型を検出することができる。これらの多型は、cDNA転写産物において検出するこ
とが可能である。
【0059】 プローブの特異性は、そのプローブがユニーク領域からまたは調節領域から、
或いは保存されたモチーフから作製されたかによって決まる。プローブの特異性
及び診断におけるハイブリダイゼーションや増幅の厳密性(最大、高い、中程度
、低い)の双方によって、そのプローブが、自然発生の全く相補的な配列のみと
結合するか、或いはアレル変異体や関連配列とも結合するかが決まる。関連配列
を検出するために設計されたプローブは、PSEQをコードする任意のこれらの核酸
分子と少なくとも70%の配列同一性を有することが望ましい。
【0060】 ハイブリダイゼーションプローブの作製方法には、ベクターの中に核酸分子を
クローニングしてmRNAプローブを作製することが含まれる。当分野で周知であっ
て市販されているこのようなベクターを用いて、好適なRNAポリメラーゼ及び標
識されたヌクレオチドを加えてRNAプローブを合成することができる。限定する
ものではないが32P若しくは35Sなどの放射性核種、アビジン/ビオチン結合系に
よってプローブに結合されたアルカリホスファターゼなどの酵素標識、蛍光標識
などを含む様々なレポーター群によって標識されたヌクレオチドをハイブリダイ
ゼーションプローブに組み込むことができる。標識された核酸分子は、患者から
のサンプルを用いてPSEQの発現の変化を検出するサザーン分析やノーザン分析、
またはドットプロット若しくは他の膜系技術、PCR技術、マイクロアレイに利用
することができる。
【0061】 標準的な方法でNSEQを標識し、ハイブリダイゼーション複合体の形成及び検出
に好適な条件の下で患者からのサンプルに加える。インキュベーションの後サン
プルを洗浄し、ハイブリッド複合体の形成に関連するシグナルを定量し、標準値
と比較する。この標準値は、通常はその疾患に感染していない任意のコントロー
ルサンプルから得る。患者からのサンプル内のシグナル量が標準値と異なる場合
は、サンプル内の発現レベルの変化が疾患の存在を示す。患者のサンプル内に形
成されたハイブリダイゼーション複合体を所定の標準値と比較する質的及び量的
方法は当技術分野では周知である。
【0062】 このようなアッセイはまた、動物実験や臨床試験における特定の治療計画の効
果の評価、または個々の患者の治療のモニタリングに利用することができる。疾
患の存在が確認されて治療プロトコルを開始したら、ハイブリダイゼーション或
いは増幅アッセイを定期的に行って、患者の発現レベルが健康な患者の発現レベ
ルに近づき始めたかを調べる。連続したアッセイによって得られたデータから、
数日から数年に渡る期間における治療効果を確認することができる。更にこれら
の核酸分子を用いて、遺伝毒性物質への曝露によって誘導されうる種々の疾患の
診断を行うことが可能である。
【0063】 これらの核酸分子をマイクロアレイにおける標的として用いることもできる。
このマイクロアレイを用いて、同時に非常に多くの遺伝子の発現パターンをモニ
タリングし、スプライスバリアント及び変異、多型を同定することができる。発
現パターンの分析から得られた情報を用いて、遺伝子機能の決定、疾患における
遺伝子の原理の理解、疾患の診断、疾患の治療に用いられる治療薬の活性の開発
及びモニタリングに使用することができる。また、マイクロアレイを用いて、ゲ
ノムレベルで特定の集団を特徴付け得る一塩基多型(SNP)などの遺伝子多様性
を検出しうる。
【0064】 更なる別法では、これらの核酸分子を自然発生のゲノム配列のマッピングに有
用なハイブリダイゼーションプローブの作製に用いることもできる。in situ
光ハイブリダイゼーション(FISH)は、Heinz-Ulrich 他 (In: Meyers, 他, pp 96
5-968)に記載されているような遺伝子マップデータや他の物理的な染色体マッピ
ング技術と相関し得る。
【0065】 別の実施例では、PSEQに特異的に結合する抗体結合部位を含む抗体或いは抗体
の断片は、PSEQの発現の低下或いは過剰な発現によって特徴付けられる疾患の診
断に用いることができる。ELISA及びRIA、FACSを含むPSEQを測定する様々なプロ
トコルは、当技術分野では周知であり、発現レベルの変化或いは異常を診断する
基礎となるものを提供する。PSEQの発現の標準値は、複合体形成に好適な条件の
下で、健康な患者好ましくはヒトから採取されたサンプルとPSEQの抗体とを結合
させて決定した。形成された複合体の収量は、様々な方法好ましくは光度測定法
によって定量される。病変サンプルに発現したPSEQの量を標準値と比較する。標
準値と患者の値との偏差によって、疾患の診断やモニタリングの指標が得られる
。別法では、このタンパク質との結合のために、PSEQと特異的に結合し得る中和
抗体が検査化合物と競合する競合薬剤スクリーニングアッセイを用いることもで
きる。抗体を用いて、PSEQと1以上の抗原決定基を共有する任意のペプチドの存
在を検出することができる。一実施態様では、本発明の抗PSEQ抗体を用いて、遺
伝毒性物質への曝露に関連する疾患の治療或いはモニタリング、治療の評価をす
ることができる。
【0066】 別の実施態様では、NSEQ或いはその相補配列を用いて、治療目的で、mRNAやタ
ンパク質を発現させる、或いは逆にmRNAの転写や翻訳を遮断することができる。
発現ベクターは、レトロウイルス或いはアデノウイルス、ヘルペス或いはワクシ
ニアウイルス、細菌性プラスミドなどを用いて作製することができる。これらの
ベクターを用いて、ヌクレオチド配列を特定の標的器官や組織、細胞集団に輸送
することができる。当業者に周知の方法を用いて、核酸配列或いはその相補配列
を発現するベクターを作製することができる(例えば、Maulik 他 (1997) Molec ular Biotechnology, Therapeutic Applications and Strategies, Wiley-Liss,
New York NY.を参照)。別法では、NSEQ或いはその相補配列を、体細胞或いは
幹細胞遺伝子治療に用いることができる。ベクターをin vivo及びin vitroex vivo で導入することが可能である。ex vivoでの治療のために、ベクターを患者
から採取された幹細胞の中に導入し、得られた組み換え細胞をクローニング的に
増殖させて、同じ患者に自己移植する。トランスフェクション或いはリポソーム
注入、ポリカチオンアミノポリマーによるNSEQの輸送は、当技術分野で周知の方
法で達成することができる(例えば、Goldman 他 (1997) Nature Biotechnology
15:462-466を参照)。更に、NSEQの内因性の発現を、不活性の遺伝子配列をNSE
Qのコーディング領域或いは別の好適な標的領域に挿入する相同組み換え法を用
いて不活化することができる(例えば、Thomas 他 (1987) Cell 51:503-512を参
照)。
【0067】 NSEQを含むベクターで細胞或いは組織を形質転換して、喪失したタンパク質を
発現させたり、機能を持たないタンパク質と置換したりすることができる。同様
に、NSEQの相補配列を発現するように作製されたベクターで細胞を形質転換して
PSEQの過剰な発現をダウンレギュレートすることもできる。相補的配列即ちアン
チセンス配列は、転写開始部位好ましくはATGの概ね−10位から+10位のヌ
クレオチドのオリゴヌクレオチドから構成され得る。同様に、を用いて阻害する
こともできる。このトリプレックス法は、ポリメラーゼ或いは転写因子、調節分
子が結合するのに十分な二重らせんの巻き戻し能を阻害するため有用である。三
重らせんDNAを用いた近年の治療の進歩が文献に記載されている(例えば、Gee
他 In: Huber and Carr(1994) Molecular and Immunologic Approaches. Futura
Publishing, Mt. Kisco NY, pp 163-177を参照)。
【0068】 RNA酵素分子であるリボザイムはmRNAの切断の触媒に用いることができ、本発
明の核酸分子を含むmRNAなどの特定のmRNAのレベルを低下させることができる(
例えば、Rossi (1994) Current Biology 4:469-471を参照)。リボザイムは、特
定の切断部位でmRNAを切断し得る。別法では、リボザイムは、標的mRNAと相補的
な塩基対を形成するフランキング領域によって指定された位置でmRNAを切断し得
る。リボザイムの作製及び生産は当技術分野では周知であり、Meyers(前出)に
記載されている。
【0069】 RNA分子を改変して、細胞内の安定性を高めて半減期を増大することが可能で
ある。可能な改変には、限定するものではないが、分子の5'及び/または3'末端
におけるフランキング配列の付加、分子の背骨となるホスホジエステル結合の代
わりにホスホロチオネート若しくは2'Oメチルを用いて背骨を形成することが含
まれる。別法では、内在性のエンドヌクレアーゼによって容易には認識されない
アデニン及びシチジン、グアニン、チミン、ウリジンの類似改変型や、アセチル
−及びメチル−、チオ−のみならず、イノシンやqueosine、ワイブトシンなどの
従来のものでない塩基が含まれる。
【0070】 更に、PSEQに特異的に結合するアンタゴニストや抗体を、遺伝毒性物質への曝
露によって誘導されうる疾患の治療或いは予防のために患者に投与することが可
能である。アンタゴニストや抗体及びそれらの断片を直接用いてタンパク質の活
性を阻害したり、間接的に用いてPSEQを発現する細胞や組織に治療薬を輸送する
。抗体やアンタゴニストのPSEQ結合部位を含む免疫複合体及び治療薬を、疾患の
治療または予防のために患者に投与することも可能である。この治療薬には、限
定するものではないが、アブリン、リシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、
タキソール、臭化エチジウム、マイトマイシン、エトポシド、tenoposide、ビン
クリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ジヒドロキシアントラセンジオン(d
ihydroxy anthracin dione)、アクチノマイシンD、ジフテリア毒素、シュードモ
ナスエキソトキシンA及び40、放射性同位元素並びに糖質コルチコイドからなる
一群から選択された細胞障害剤を用いることが可能である。
【0071】 PSEQの抗体は、当技術分野で周知の方法で生産することができる。このような
抗体には、限定するものではないが、ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗
体、キメラ抗体、一本鎖抗体、Fab断片、Fab発現ライブラリによって作製された
断片が含まれる。二量体の形成を阻害するような中和抗体は、治療において特に
有用である。PSEQのモノクローナル抗体は、培地における連続培養によって抗体
分子を産生する任意の方法で生産することができる。これらの技術には、限定す
るものではないが、ハイブリドーマ及びヒトB細胞ハイブリドーマ技術、EBVハイ
ブリドーマ技術が含まれる。更に、キメラ抗体の作製のために開発された技術を
使用することもできる(例えば、Pound (1998) Immunochemical Protocols, Met
hods Mol Biol, Vol 80を参照)。別法では、開示された一本鎖抗体の作製技術
を用いることもできる。PSEQに対して特異的に結合する部位を含む抗体断片を作
製することもできる。様々なイムノアッセイを用いて、目的の特異性を有する抗
体を同定することができる。確立された特異性を有するポリクローナル或いはモ
ノクローナル抗体の一方を用いる競合的な結合アッセイ或いは免疫放射線アッセ
イの様々なプロトコルは当技術分野では周知である。
【0072】 更に、PSEQの発現や寿命の低下或いは活性の低下に関連した疾患の治療または
予防のために、PSEQのアゴニストを患者に投与することも可能である。
【0073】 医薬組成物とは、活性処方成分が所望の意図する目的を達成するのに効果的な
量含まれている物質のことである。十分に当業者の能力の範囲で効果的な服用量
が決定できる。治療に効果的な薬用量はどのような組成物であっても、初めに細
胞培養アッセイか、或いはマウスやラット、ウサギ、イヌ、ブタなどの動物モデ
ルかの一方で評価可能である。また動物モデルを用いて、好適な濃度範囲や投与
経路を決定することができる。このような情報を基に、ヒトに有効な薬用量及び
投与経路を決定することができる。
【0074】 医学的に有効な薬用量とは、症状や容態を回復させるタンパク質やインヒビタ
ーの量を指す。このような物質の薬用有効度及び毒性は、例えばED50(集団の5
0%に治療効果がある服用量)またLD50(集団の50%に致命的である服用量)
などの細胞培養または動物実験における標準的な調剤方法によって決定すること
ができる。毒性効果と治療効果との薬用量比は治療指数であり、LD50/ED50 と示すことができる。高い治療指数を示す医薬組成物が望ましい。細胞培養アッ
セイ及び動物実験から得られたデータが、ヒトへの適用のために薬用量の範囲を
調剤するのに用いられる。
【0075】 (実施例) 本発明は、記載した特定の装置及び機械、物質、方法に限定されるものではな
いことを理解されたい。特定の実施例について説明したが、同等の実施例を用い
て本発明を具現することも可能である。本発明の範囲は、前記請求の範囲によっ
てのみ限定されるものであって、記載した実施例によって限定されるものではな
い。以下に記載の実施例は、本発明を例示するためのものであって本発明を限定
するものではない。一例として、ベンゾピレン処置ラット肝cDNAライブラリ(RA
LITXT06)の準備について以下に記載する。
【0076】 1 cDNAライブラリの作製 ラット肝cDNAライブラリ(RALITXT06)は、処置を開始した時に生後7週目の
オスSDラット(Chrysalis International, Olyphant PA)から採取した肝組織か
ら作製した。このラットは、体重1kgにつき2ml未満のジメチルスルホキシド中に
体重1kgにつき10mgのベンゾピレンを溶解した溶液を腹腔内注射によって、一週
間に3回、2週間に渡って投与した。このラットは、最後の服用の3日後にCO2
吸引によって安楽死させた。
【0077】 この凍結組織をPolytronホモジナイザー(PT-3000; Brinkmann Instruments,
Westbury NY)を用いて、TRIZOL試薬(組織0.6g/TRIZOL 10ml;Life Technolog
ies)においてホモジナイズして溶解した。このホモジネートを遠心分離した後
、上清を新しいチューブにデカントし、15〜30℃で短時間インキュベートし
た。クロロホルムを加え(1:5 v/v クロロホルム:ホモジネート)、その混合液
を手で強く振ってから、15〜30℃で短時間インキュベートした。遠心分離に
よって各相に分離し、水相を新しいチューブに移し、イソプロパノール及び高塩
濃度溶液(0.8Mクエン酸ナトリウム、1.2M塩化ナトリウム)と混合した。サンプ
ルを15〜30℃でインキュベートし、遠心分離してRNA沈殿物を収集した。こ
のRNAペレットを75%エタノールで2回洗浄し、0.3M酢酸ナトリウム及び2.
5倍量の100%エタノールで再懸濁し、遠心分離した。このRNAを75%エタ
ノールで2回洗浄し、DEPC処理水に溶解した。
【0078】 OLIGOTEXキット(Qiagen, Valencia CA)を用いてこのmRNAを単離し、cDNAライ
ブラリを作製した。このmRNAをDNアーゼIで45分間25℃で2回処置し、酢酸
ナトリウム及びエタノールで沈殿させ、75%エタノールで2回洗浄し、DEPC処
理水に溶解した。このmRNAを、NotI制限酵素部位を含むオリゴd(T)プライマーで
アニーリングした。このNotI制限酵素部位は、mRNAのポリA尾部で第一鎖cDNA合
成を開始するように設計されている。このプライマー−アダプターは、d(T)残基
及び制限酵素認識部位を有する。3つのloc-docプライマー(Biosource Interna
tional, Camarillo CA)を合成した。それぞれは、ポリ(T)セグメントの後の1
つの非チミン塩基を除いて同一のNotIオリゴd(T)プライマー−アダプターを有す
る。この導入された塩基によってクローン(A)尾部の長さが短くなる。第一鎖cDN
Aの合成は、4mMピロリン酸ナトリウムおよびヌクレオチド基質の存在下で、50
単位のAMV RT (Promega, Madison WI)と混合した500単位のMMLV RT (Amer
sham Pharmacia Biotech (APB) Piscataway NJ)を用いて行う。cDNAの合成およ
びEcorIアダプターへの結合の後、この生成物をNotIで消化した(New England B
iolabs, Beverly MA)。このcDNAを、SEPHAROSE CL-4Bカラム(APB)で分画し、
400bpを超えるcDNAはpINCY 1プラスミド(Incyte Genomics, Palo Alto CA)
のNotI及びEcoRI部位に結合させた。このプラスミドをELECTROMAX DH 10B細胞(
Life Technologies)に形質転換した。
【0079】 2 cDNAクローンの単離及びシークエンシング DNAを以下のプロトコルを用いて単離した。1つの細菌コロニーを、滅菌した
楊枝を用いて384ウェルプレート(Genetix Ltd, Christchurch, United King
dom)の各ウェルに移した。ウェルには、25 mg/lのカルべニシリン及び0.4%グ
リセロール(v/v)と共に滅菌Terrific Broth(Life Technologies)が65μl含
めた。プレートをカバーし、用いる前に37℃のThermodyneインキュベーター(
Thermodyne, Newtown Square PA)に8〜10時間置いた。プラスミドDNAは細胞
から放出され、以下のようにダイレクトリンクPCR法(Rao, V.B. (1994) Anal.
Biochem. 216:1-14)を用いて増幅した。ダイレクトリンクPCR溶液は、30 mlのN
UCLEIX PLUS PCRヌクレオチドミックス(Amersham Pharmacia Biosech, Piscata
way NJ)及び300μlのTaq DNAポリメラーゼ(Amersham Pharmacia Biotech)、6
μlのPfuポリメラーゼ(Stratagene, La Jolla CA)を含んでいた。5μlのPCR溶
液を、HYDRA 96-ウェルマイクロディスペンサーシステム(Robbins Scientific,
Sunnyvale CA)を用いて384個のウェルのそれぞれに加えた。プレートを1000
rpmで20秒間遠心分離にかけ、使用時まで冷蔵した。384ピンのピンツール
(V&P Scientific mc, San Diego CA)を用いて細菌細胞をインキュベーション
プレートからPCR溶液を含むプレートに移した。このPCR溶液において、0.1%のT
ween 20によって細胞が溶解され、プラスミドDNAが放出される。溶解の後、サイ
クルシーラー(cycle sealer)で覆い、プレートを最大500 rpmで遠心分離にか
け、プログラムdPCR30を用いる384ウェルDNA ENGINE TETRADサーマルサイク
ラー(MJ Research, Watertown MA)で以下のパラメーター、即ち、ステップ(
1)95℃で1分間;ステップ(2)94℃で30秒間;ステップ(3)55℃
で30秒間;ステップ(4)72℃で2分間;ステップ(5)ステップ2、3、
及び4を29回反復;ステップ(6)72℃で10秒間;及びステップ(7)4
℃で保存、というパラメーターで熱サイクルにかけた。
【0080】 各ウェルにおけるDNAの濃度の決定は、100μlのPICOGREEN定量試薬(TEに溶解
した0.25%試薬(Molecular Probes, Eugene OR))及び0.5μlの非希釈PCR産物
を、不透明な蛍光定量プレート(Coming Costar, Acton MA)の各ウェルに分注
し、DNAが定量用試薬と結合できるようにして行った。プレートをFluoroscan II
(Labsystems Oy, Helsinki, Finland)でスキャンして、サンプルの蛍光発光を
測定し、DNAの濃度を定量した。
【0081】 HYDRAマイクロディスペンサー(Robbins Scientific)或いはMICROLAB 2200シ
ステム(Hamilton)の何れか一方をDNA ENGINE サーマルサイクラー(MJ Researc
h)と組み合わせて用いてcDNAを調製し、このcDNAの配列を、ABI 377シークエン
シングシステム(PE Biosystems)を用いて、Sanger, F.及びAR. Coulson(J. M
ol. Biol. (1975) 94:441-448)の方法で決定した。大部分の単離物は、0.25x
−1.0xの溶液容量で標準的なABIプロトコル及びキット(PE Biosystems)に従
って配列決定した。或いは、APB製の溶液及び色素を用いてcDNAを配列決定して
もよい。
【0082】 3 比較による核酸配列の発現の分析 核酸配列NSEQは、転写イメージプロフィールを形成するZOOSEQ1.4データベー
ス(Incyte Genomics)における電子サブトラクションを利用して、ラット組織
で初めに同定された。標的組織はベンゾピレン処置ラット肝(RALITXT05及びRAL
ITXT06)であり、バックグラウンド組織は未処置(コントロール)肝(RALINOT0
1及びRALINOT02)である。ラット組織の転写イメージを以下の設定、即ち、スト
リンジェンシーが50以上;積スコアが100以下;最大の結果をALLと表示す
る、という設定で比較した。標的組織には存在するがバックグラウンド組織には
存在しないラットクローンを記録した。加えて、バックグラウンド組織には存在
するが標的組織には存在しないラットクローンを記録した。その結果には、注釈
の付いたクローンと注釈の付かないクローンの両方が含められた。肝代謝につい
ての注釈のあるクローン及び注釈のないクローンを選択した。Phrap(P. Green,
University of Washington)またはGCG 断片構築システム(Genetics Computer
Group (GCG), University of Washington)を用いて、選択したクローンをクラ
スター化してから連続する配列(コンティグ)の中に組み入れた。ラットのコン
ティグであるSEQ ID NO:9−13を、Expected: 10;expected2: 0.15;Karlin and
Atlschul sum statistics;greedy spanningと検索パラメーターを設定したBLA
STを用いて、LIFESEQデータベース(Incyte Pharmaceuticals)において検索し
、相同なヒト核酸配列を同定した。前述のPhrap若しくはGCG 断片構築システム
用いて、ヒトのコンティグSEQ ID NO:1−5を作成するべく相同なヒト核酸配列を
クラスター化して構築した。
【0083】 4 相同性検索 核酸分子(SEQ ID NO:1−5)及びタンパク質(SEQ ID NO:6−8)をGenBank及
びSwissProtなどの情報源に由来するデータベースにおいて検索した。既に同定
されて注釈がつけられた配列を含むこれらのデータベースにおいて、BLAST (Alt
schul, 前出)を用いて類似領域を検索した。BLASTによって一致配列を探索し、
ヌクレオチド配列に対して10-25以下の確率閾値及びポリペプチド配列に対して1
0-8以下の確率閾値を満たす配列のみを報告した。
【0084】 NSEQおよびPSEQについても、MOTIFS及びSPSCAN、BLIMPS、HMMに基づいたプロ
トコルを用いて、既知のモチーフパターンに対して解析した。MOTIFS(GCG)に
よって、Prosite Dictionary of Protein Sites and Patterns (Bairoch, 前出)
で定義されたものに一致するパターンに対してポリペプチド配列を検索し、見つ
かった配列パターン及び対応する文献の要約を表示する。SPSCAN (Genetics Com
puter Group)によって、重み付けマトリックス法(Nielsen 他 (1997) Prot Eng
10:1-6)を用いて、潜在的なシグナルペプチド配列に対して検索する。スコア
が5以上の一致は考慮に入れた。BLIMPSによって、重み付けマトリックス解析ア
ルゴリズムを用いて、SEQ ID NO:6−8とBLOCKSおよびPRINTSにおける配列との間
の配列類似性を検索する。BLOCKSは、PROSITEデータベース(Henikoff. 前出; Ba
iroch, 前出)から編集された、短いアミノ酸セグメント或いはアミノ酸3個〜6
0個の長さのブロックからなるデータベースであり、PRINTSは、SwissProt及びG
enBank、PIR、NRL-3D (Attwood, 他 (1997) J. Chem Inf Comput Sci 37:417-42
4)などから得た非重複配列に基づいたタンパク質フィンガープリントデータベー
スである。本発明のために、BLIMPS検索によって、カットオフスコアが1000
以上でかつカットオフ確率値が1.0×10-3を満たしたものを報告した。確率法に
基づいたHMMを基にしたプロトコルを用いて、タンパク質配列における遺伝子フ
ァミリー(Eddy, 前出; Sonnhammer, 前出)のコンセンサス一次構造を検索した。
【0085】 5 プローブの標識化及びハイブリダイゼーション分析 以下に示す方法の1つによって、ポリヌクレオチド配列を生物材料から単離し
、標準的な核酸ハイブリダイゼーションプロトコルに好適な基板に固定する。標
的核酸の混合液を、1x TAE(40mM トリス酢酸、2 mM EDTA)緩衝液において、0
.7%アガロースゲルを用いた電気泳動法によって分画し、20xクエン酸ナトリ
ウム(SSC)を用いて毛管輸送によってナイロン膜に移す。別法では、標的核酸を
個別にベクターに結合させ、細菌宿主細胞に導入してライブラリを作製する。以
下の方法の1つに従って、標的核酸を基板上に並べる。第1の方法では、個々の
クローンを含む細菌細胞を機械的に選んでナイロンメンブレンに並べる。このメ
ンブレンをカルベニシリンを含むLB寒天細菌増殖培地に置き、37℃で16時間
インキュべートする。細菌コロニーをプロティナーゼKで変性、中和、消化する
。ナイロンメンブレンをSTRATALINKER UVクロスリンカー(Stratagene)でUV照射
してDNAをそのメンブレンに架橋させる。
【0086】 第2の方法では、挿入物に近接するベクター配列に相補的なプライマーを用い
て、PCRを30回実施し、標的核酸を細菌ベクターから増幅する。増幅した標的
核酸をSEPHACRYL-400カラム(APB)を用いて精製する。精製した標的核酸を、0.
05%のアミノプロピルシラン(Sigma-Aldrich, St Louis MO)のコーティング
が施され、110℃で硬化されたガラス製の顕微鏡スライド上に機械的に並べる
。ガラススライドのアレイ(マイクロアレイ)を、STRATALINKER UVクロスリン
カー(Stratagene)でUV照射する。
【0087】 cDNAプローブ配列は、mRNA鋳型から作製される。5μgのmRNAを1μgのランダ
ムプライマー(Life Technologies)と混合し、70℃で10分間インキュべート
してから凍結乾燥する。この凍結乾燥したサンプルを、dNTP混合物及び[α-32P]
dCTP、ジチオスレイトール、MMLV逆転写酵素(Stratagene)を含む50μlの1x
第一鎖緩衝液(cDNA Synthesis system; Life Technologies)に再懸濁し、42℃
で1〜2時間インキュべートする。インキュべーション後、プローブを42μlの
蒸留水で希釈して95℃で3分間加熱し、その後氷上で冷却する。プローブのmR
NAをアルカリ分解によって除去する。このプローブを中和し、PROBEQUANT G-50
MicroColumn (APB)を用いて変性したmRNA及び組み込まれなかったヌクレオチド
を除去する。プローブを放射標識ヌクレオチド[32P]dCTPの代わりにCy3-dCTP或
いはCy5-dCTP蛍光ヌクレオチド(APB)で標識することもできる。
【0088】 ハイブリダイゼーションは、0.5Mリン酸ナトリウム(pH7.2)及び7%SDS、1 mM
EDTAを含むハイブリダイゼーション緩衝液において65℃で実施する。基板を
ハイブリダイゼーション緩衝液において少なくとも2時間65℃でインキュべー
トした後、この緩衝液をプローブ配列を含む新しい緩衝液10 mlと取り替える。
65℃で18時間インキュべートした後、ハイブリダイゼーション緩衝液を除去
し、最大で40 mMのリン酸ナトリウム及び1%SDS、1 mM EDTA、65℃の条件に
徐々にストリンジェンシーを増しながら、連続的に基板を洗浄する。メンブレン
上にハイブリダイズした放射標識プローブによって生成されるシグナルを検出す
るために、基板をPHOSPHORIMAGERカセット(Molecular Dynamics)に曝露し、その
画像をIMAGEQUANTデータ解析ソフトウェア(APB)を用いて解析する。マイクロア
レイにハイブリダイズした蛍光プローブが生成するシグナルを検出するために、
この基板を共焦点レーザ顕微鏡検査によって分析し、GEMTOOLSソフトウェア(Inc
yte Genomics)を用いて画像を修正し解析する。
【0089】 6 特異的抗体の生産 ポリアクリルアミドゲル電気泳動法或いはその他の精製技術によって実質的に
精製したSEQ ID NO:6−8或いはその一部を用い、Pound (前出)に記載した標準プ
ロトコルに従ってウサギを免疫して抗体を生産する。
【0090】 別法では、アミノ酸配列をLASERGENEソフトウェア(DNASTAR)を用いて解析し
、免疫原性の高い領域を決定し、対応するオリゴペプチドを合成し、これを利用
して当業者に周知の方法で抗体を産生する。C末端付近や隣接する親水性領域内
などの好適なエピトープの選択方法は、当分野で周知である。通常は、約15残
基の長さのオリゴペプチドを、Fmoc(9-fluorenylmethoxycarbonyl)ケミストリ
ーを用いてABI 431Aペプチドシンセサイザー(PE Biosystems)で合成し、N−
マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Ausubel, 前
出)と反応にさせてキーホールリンペットヘモシニアン(KLH Sigma-Aldrich)
に結合させ、免疫原性を高める。オリゴペプチド−KLH複合体を含むフロイント
の完全アジュバントでウサギを免疫する。得られた抗血清の抗ペプチド活性を検
査するために、例えばこのペプチドをプラスチックに結合し、1%BSAでブロッ
クし、ウサギ抗血清と反応させ、洗浄し、さらに放射性ヨウ素標識ヤギ抗ウサギ
IgGと反応させる。
【0091】 7 核酸配列またはタンパク質と特異的に結合する分子のスクリーニング 核酸分子またはその断片、或いはこれらのタンパク質またはその断片を、32P-
dCTP、Cy3-dCTP、Cy5-dCTP (APB)、またはBIODIPYやFITC (Molecular Probes)で
それぞれ標識する。予め好適な基板上に配列した、例えば、DNA分子及びRNA分子
、PNA、ペプチド、タンパク質、擬態、アゴニスト、アンタゴニスト、抗体、免
疫グロブリン、インヒビター、薬剤などの候補分子のライブラリを、標識した核
酸分子またはタンパク質の存在下でインキュベートする。核酸分子またはタンパ
ク質に好適な条件の下で適正な時間インキュベートした後、基板を洗浄し、特異
的な結合若しくは複合の形成を示唆する標識が保持された基板上の全ての部分を
アッセイし、結合している分子を同定する。様々な濃度の核酸分子またはタンパ
ク質で得られたデータを用いて、標識した核酸分子またはタンパク質と候補分子
との親和性を計算する。
【0092】 (表の簡単な説明) 配列表は、ベンゾピレンに曝されたラット成体で発現した遺伝子の具体的な配
列(SEQ ID NO:9−13)、それらに相同なヒト核酸分子の具体的な配列(SEQ ID
NO:1−5)、およびヒトタンパク質の具体的な配列(SEQ ID NO:6−8)を示す。
それぞれの配列は、配列識別番号(SEQ ID NO)、並びに配列が初めに同定され
たインサイト社ID番号によって識別することができる。
【0093】 表1は、ベンゾピレンに曝した成体ラット肝に存在し、未処置(コントロール
)のラット肝には存在しない核酸分子のSEQ ID NOおよびインサイト社ID番号と
、ヒト核酸相同配列のインサイト社ID番号及びSEQ ID NOと、ヒト核酸分子の固
有な領域の位置と、LASERGENEプログラム(DNASTAR, Madison WI)を用いて決定
したラットの配列と対応するヒトの配列との間の配列同一性のパーセントと、前
記ヒトの配列が主に発現する組織とを示す。
【表1】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェア(Hitachi Software Engineering,
South San Francisco CA)を用いて作成した。
【図1B】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図1C】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図1D】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図1E】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図1F】 核酸配列SEQ ID NO:1及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:6を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図2A】 核酸配列SEQ ID NO:4及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:7を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェア(Hitachi Software Engineering
)を用いて作成した。
【図2B】 核酸配列SEQ ID NO:4及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:7を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェアを用いて作成した。
【図2C】 核酸配列SEQ ID NO:4及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:7を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェア(Hitachi Software Engineering
)を用いて作成した。
【図3】 核酸配列SEQ ID NO:5及びコードされたアミノ酸配列SEQ ID NO:8を示す。この
アライメントは、MACDNASIS PROソフトウェア(Hitachi Software Engineering
)を用いて作成した。
【図4】 ヒトタンパク質SEQ ID NO:8とラットタンパク質相同配列SEQ ID NO:14との間
の化学的および構造的類似性を示す。このアラインメントはMEGALIGNプログラム
(DNASTAR)を用いて作成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 4H045 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 5/00 A // A61K 38/00 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ユエ、ヘンリー アメリカ合衆国カリフォルニア州94087・ サニーベイル・ルイスアベニュー 826 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 CA04 CA09 CA11 HA01 HA14 4B063 QA18 QA19 QQ43 QR55 QR62 QS25 QS34 4B064 AG01 CA19 CC24 DA05 DA14 4B065 AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA13 BA35 CA53 DC50 NA14 ZB262 4H045 AA10 AA20 AA30 CA41 EA28 EA51 FA74

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多環式芳香族炭化水素曝露に応答して発現される遺伝子を
    含む実質的に精製された核酸分子。
  2. 【請求項2】 (a)SEQ ID NO:6乃至SEQ ID NO:8(SEQ ID NO:6−8)か
    ら選択されたタンパク質をコードする核酸分子またはその一部と、 (b)SEQ ID NO:1−5からなる群から選択された核酸分子またはその断片と、 (c)前記(a)または(b)の核酸分子に相補的な核酸分子と、 (d)前記(a)、(b)または(c)の核酸分子とハイブリダイズするプロ
    ーブとを含むことを特徴とする請求項1の核酸分子。
  3. 【請求項3】 請求項2の1つの核酸分子および医薬用担体を含む医薬組
    成物。
  4. 【請求項4】 (a)SEQ ID NO:14をコードする核酸分子またはその一部
    と、 (b)SEQ ID NO:9−13から選択された核酸分子またはその断片と、 (c)前記(a)または(b)の核酸分子に相補的な核酸分子と、 (d)前記(a)、(b)または(c)の核酸分子とハイブリダイズするプロ
    ーブとを含むことを特徴とする請求項1の核酸分子。
  5. 【請求項5】 核酸分子を用いて、分子または化合物のライブラリをスク
    リーニングして、前記核酸分子に特異的に結合する少なくとも1つのリガンドを
    同定する方法であって、 (a)請求項1の核酸分子を、特異的な結合が許容される条件下で、前記分子
    または化合物のライブラリと結合させるステップと、 (b)特異的な結合を検出して、それによって前記核酸分子に特異的に結合す
    るリガンドを同定するステップとを含むことを特徴とするリガンド同定方法。
  6. 【請求項6】 前記ライブラリが、DNA分子、RNA分子、ペプチド核酸、擬
    態、およびタンパク質から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の方法によって同定された前記核酸分子の
    活性を調節するリガンド。
  8. 【請求項8】 核酸分子を用いて、前記核酸分子に特異的に結合する少な
    くとも1つのリガンドを精製する方法であって、 (a)請求項1の核酸分子を、特異的な結合が許容される条件下でサンプルと
    結合させるステップと、 (b)前記核酸分子とリガンドとの間の特異的な結合を検出するステップと、 (c)前記結合した核酸分子を回収するステップと、 (d)前記核酸分子から前記リガンドを分離して精製されたリガンドを得るス
    テップとを含むことを特徴とするリガンド精製方法。
  9. 【請求項9】 複数の生体サンプルにおいて、多環式芳香族炭化水素曝露
    に応答して発現される遺伝子の発現の変化に関連する疾患または症状を診断する
    方法であって、 (a)1或いは複数のハイブリダイゼーション複合体の形成に効果的な条件下
    で、請求項1の核酸分子をサンプルとハイブリダイズさせるステップと、 (b)そのハイブリダイゼーション複合体を検出するステップと、 (c)前記ハイブリダイゼーション複合体のレベルをコントロールサンプルの
    ハイブリダイゼーション複合体のレベルと比較するステップとを含み、 コントロールサンプルのハイブリダイゼーション複合体のレベルに対する前記
    ハイブリダイゼーション複合体のレベルの変化が前記疾患または症状の存在を示
    唆することを特徴とする疾患または症状の診断方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  12. 【請求項12】 タンパク質を生産する方法であって、 (a)タンパク質の発現に好適な条件下で、請求項11に記載の宿主細胞を培
    養するステップと、 (b)培養細胞から前記タンパク質を回収するステップとを含むことを特徴と
    するタンパク質の生産方法。
  13. 【請求項13】 多環式芳香族炭化水素曝露に応答して発現される遺伝子
    の遺伝子産物を含む実質的に精製されたタンパク質。
  14. 【請求項14】 (a)SEQ ID NO:6−8から選択されたタンパク質または
    その一部と、 (b)前記(a)のタンパク質の少なくとも6個の連続したアミノ酸を含むオ
    リゴヌクレオチドとを含むことを特徴とする請求項13に記載のタンパク質。
  15. 【請求項15】 請求項14のタンパク質および医薬用担体を含む医薬組
    成物。
  16. 【請求項16】 タンパク質を用いて、分子または化合物のライブラリを
    スクリーニングして、前記タンパク質に特異的に結合する少なくとも1つのリガ
    ンドを同定する方法であって、 (a)請求項13のタンパク質を、特異的な結合が許容される条件下で、前記
    分子または化合物のライブラリと結合させるステップと、 (b)前記タンパク質とリガンドとの特異的な結合を検出して、それによって
    前記タンパク質に特異的に結合するリガンドを同定するステップとを含むことを
    特徴とするリガンド同定方法。
  17. 【請求項17】 前記ライブラリが、DNA分子、RNA分子、ペプチド核酸、
    擬態、タンパク質、アゴニスト、アンタゴニスト、および抗体から選択されるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の方法によって同定された前記タンパ
    ク質の活性を調節するリガンド。
  19. 【請求項19】 タンパク質を用いて、サンプルからリガンドを精製する
    方法であって、 (a)請求項13のタンパク質を、特異的な結合が許容される条件下でサンプ
    ルと結合させるステップと、 (b)前記タンパク質とリガンドとの間の特異的な結合を検出するステップと
    、 (c)前記結合したタンパク質を回収するステップと、 (d)前記タンパク質から前記リガンドを分離して精製されたリガンドを得る
    ステップとを含むことを特徴とするリガンド精製方法。
  20. 【請求項20】 患者において、少なくとも1つの核酸分子の発現レベル
    における化合物の影響を検出または診断する方法であって、 (a)前記化合物で前記患者を処置するステップと、 (b)前記患者から核酸分子を含むサンプルを得るステップと、 (c)前記サンプルを、ハイブリダイゼーション複合体が形成される条件下で
    、請求項4に記載された少なくとも1つの核酸分子と接触させるステップと、 (d)少なくとも1つのハイブリダイゼーション複合体を検出するステップと
    を含み、 未処置の患者からのサンプルとで形成されたハイブリダイゼーション複合体と
    比較した時の前記ハイブリダイゼーション複合体の存在、不在、またはその量の
    変化が、化合物の影響を示唆することを特徴とする検出または診断方法。
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