JP2003519788A - 光ファイバ・センサにおける電子的rin低減装置及び方法 - Google Patents

光ファイバ・センサにおける電子的rin低減装置及び方法

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JP2003519788A
JP2003519788A JP2001552055A JP2001552055A JP2003519788A JP 2003519788 A JP2003519788 A JP 2003519788A JP 2001552055 A JP2001552055 A JP 2001552055A JP 2001552055 A JP2001552055 A JP 2001552055A JP 2003519788 A JP2003519788 A JP 2003519788A
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ベネット,シドニー・エム
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    • G01C19/72Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams with counter-rotating light beams in a passive ring, e.g. fibre laser gyrometers
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、光センサ、特に光ファイバ・センサにおいて雑音、特にRIN雑音を低減する装置及び方法を指向している。光センサは、測定されるべきある物理量を表すセンサ出力信号を生成する。なお、センサ出力信号はまた、第1の雑音成分を含み、それは第1の検出器により検出される。別個の検出器が、光センサの入力光源における入力光雑音成分を検出し、第2の雑音成分を生成する。第2の雑音成分は、電子的に処理され、且つ光センサを通るセンサ入力光が受ける時間遅延に実質的に対応する時間遅延により時間遅延され又は位相偏移させられる。次いで、時間遅延された処理した信号は、センサ出力信号から減算され、測定された物理量に対応する低減した雑音光センサ信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、光ファイバ・センサに関し、特に、磁界を測定する光ファイバ・ジ
ャイロスコープ及び光ファイバ・センサに関する。
【0002】 [発明の背景] 光ファイバ・センサを用いて、対象物の回転(光ファイバ・ジャイロスコープ
と称される。)、センサの近傍の電流から生じる磁界(光ファイバ電流センサと
称される。)のような様々な物理的量を測定することができる。そのような光フ
ァイバ・センサは、典型的には、スレッショルド以下で動作するレーザ、スーパ
ールミネセント・ダイオード(SLD)又はファイバ・スーパールミネセント源
のような広帯域源に結合された光ファイバ部、広帯域源により放出された光放射
をファイバ、好ましくはファイバ・コイルに結合するための結合器、少なくとも
1つの偏光子及び少なくとも1つの位相変調器、及びファイバを通る(trav
erse)光信号同士間の位相偏移又は偏光差を検出する検出器を含む。光信号
同士間の位相又は偏光偏移は、例えば、ファイバ・コイルの回転により、又は磁
気ファラデーにより導入され得る。用語「光ファイバ・センサ及びジャイロ」は
、光ファイバ・ジャイロスコープ及び光ファイバ電流センサの両方を言うため交
換可能に用いられるであろう。
【0003】 光ファイバ・センサの電気的出力信号は、様々なソース(源)から生じる雑音
成分を含む。例えばIEEE標準528、慣性センサ技術(本明細書に援用され
ている。)に定義されるように角度ランダム・ウォーク(ARW)として現れる
傾向を有する出力雑音は、雑音成分の起源に依存する、光検出器入力での光パワ
ーに関する様々な関数依存性を有する。例えば、光検出器電子機器におけるトラ
ンスインピーダンス増幅器フィードバック抵抗で発生する熱雑音は、光パワーと
は独立である。検出器電流の量子化性質と関連したショット雑音は、光パワーの
平方根に比例するように示されることができ、一方、その有限の帯域幅に起因し
た光源の光に固有であり且つ光検出器上に衝突し且つフリッカ雑音(1/f)で
ある相対強度雑音(RIN)は、光パワーに比例する。RIN及びフリッカ雑音
は、光パワーに関する同じ関数依存性を有するので、用語「RIN」は以降RI
N及びフリッカ雑音の両方を意味する。
【0004】 ソース・パワーが増大されるので、RINは、光ファイバ・センサ・システム
の雑音に関連した性能を向上させ続けさせるよりむしろ飽和させる。RINを軽
減することができない場合、それを超えた更なる実際的改善が可能であるパワー
・レベルが存在する。例えば、EDFS(エルビウムをドープされたファイバ源
)は、その高い光パワー及び波長の安定性に起因して、多くの場合高性能光ファ
イバ・センサの当然の選定と考えられるが、そのEDFSは、高いRINを有す
る傾向がある。他方、スーパールミネセント・ダイオード(SLD)は、そのよ
り大きな帯域幅に起因して一層低いRINを有する傾向があるが、しかしパワー
及び寿命における制限という難点があり、その実用性を制限している。
【0005】 米国特許No.5,331,404に記載され、そして図11に図示されてい
る一つのアプローチにおいて、光ファイバ・センサにおけるRINは、光源18
により放出された光の一部を、光ファイバ・センサ50のファイバ22と実質的
に同じ長さを有する「ダミー」ファイバ30の中に結合することにより、低減さ
れる。次いで、「ダミー」ファイバの一つの端部で検出された出力信号34は、
乗算器36において、検出器32により検出された光ファイバ・センサの信号出
力のレプリカにより変調され、そして減算器38において、増幅器32、34に
おけるチャネル利得を適切に調整した後の光ファイバ・センサの出力信号から減
算される。換言すると、このケースにおける「ダミー」ファイバ30は、光ファ
イバ・センサを通る光が受ける時間遅延と整合するためのアナログ時間遅延線と
して動作する。しかしながら、このアプローチは、光ファイバ・センサ・コイル
とほぼ同じ長さのファイバの第2のコイルを必要とする。
【0006】 米国特許No.5,655,035に開示された別のアプローチにおいては、
2つの光ファイバ・センサは、同じ光源により励起されることができるが、しか
し複数の感度軸は直径の対向方向に指向されている。検出された出力が加えられ
、それによりRINを減算する。なお、RINが共通源で生じるので、RINは
両方のチャネルに対して共通である。このアプローチは、光ファイバ・センサの
光部品総数(光源を除く。)を2倍にし、それは高価で且つ嵩がかさばる。
【0007】 従って、RIN雑音成分を排除又は少なくとも低減しながら、同時に重さ及び
複雑さを加えない光ファイバ・センサを設けることが望ましいであろう。
【0008】 [本発明の概要] 本発明は、光ファイバ・センサ内の雑音、特にRIN雑音を低減する装置及び
方法を指向する。
【0009】 本発明の一局面によれば、光ファイバ・センサ・システムは、センサ入力光を
生成する光源、及び該センサ入力光を受け取り且つ物理量を測定するよう適合さ
れた光ファイバ・センサを含む。光ファイバ・センサは、上記物理量及び第1の
雑音成分を含むセンサ出力信号を生成し、該センサ出力信号は第1の検出器によ
り検出される。第2の検出器は、第2の雑音成分を含む光源により生成されたセ
ンサ入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され
、そして電子的時間遅延を第2の雑音成分に与える遅延回路を含む。なお、その
電子的時間遅延は、光ファイバ・センサを通るセンサ入力光の時間遅延に実質的
に対応する。電子的プロセッサは更に乗算器を含み、該乗算器は、時間遅延した
第2の雑音成分にセンサ出力信号を乗算する。電子的プロセッサは更に減算器を
含み、該減算器は、乗算された時間遅延した第2の雑音成分をセンサ出力信号か
ら減算して、低減した雑音を有する光ファイバ・センサ信号を生成する。
【0010】 本発明の別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ・セ
ンサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音成分
を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファイバ
・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音成分
は電子的に時間遅延される。なお、その時間遅延は、光ファイバ・センサを通る
センサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に対応する。次いで、時間遅延された第
2の雑音成分は、センサ出力信号と乗算され、そしてその乗算された第2の雑音
成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号を生成する。
【0011】 本発明の更に別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ
・センサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音
成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファ
イバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音
成分はセンサ信号と乗算され、そしてセンサ出力信号及び乗算された第2の雑音
成分は周波数領域に変換される。変換された乗算した雑音信号の振幅及び位相の
うちの少なくとも1つは、相対的位相偏移がセンサ時間遅延に対応するように、
変換されたセンサ出力信号のそれぞれの振幅及び位相に関して調整される。乗算
された第2の雑音成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号
を生成する。
【0012】 本発明のまた別の局面によれば、低減した雑音を有するセンサ信号を生成する
光センサ・システムは、センサ入力光を生成する光源と、センサ入力光を受け取
り且つ物理量を測定するよう適合された光センサとを含み、該光センサは、物理
量及び第1の雑音成分を有するセンサ出力信号を生成する。第1の検出器は、セ
ンサ出力信号を検出し、一方、第2の検出器は、第2の雑音成分を有するセンサ
入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され、そ
して第2の雑音成分をセンサ出力信号に対して電子的に時間遅延し、その電子的
時間遅延は、実質的に、光ファイバ・センサを通るセンサ入力光の時間遅延に対
応する。プロセッサは、乗算された時間遅延した第2の雑音成分の関数である変
調された信号をセンサ出力信号から減算して、低減した雑音を有するセンサ信号
を生成する。
【0013】 本発明の実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。測定された物理量は
、光ファイバ・センサの回転、又は電流により生成され得る磁界であり得る。入
力光雑音成分を検出する第2の検出器は、光ファイバ・センサの入力部に結合さ
れ得て、又は光ファイバ・センサ入力光を生成する光源に直接結合され得る。電
子的プロセッサは、マルチチャネル・サンプル及びホールド装置と、前記光ファ
イバ・センサを通るセンサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に対応する時間期間
だけ、サンプリングされた第2の雑音成分をサンプリングされたセンサ出力信号
に対して電子的に時間偏移(時間シフト)させる電子的遅延装置とを含み得る。
代替として、プロセッサは、センサ出力信号及び変調された雑音信号を周波数領
域に変換する、離散的フーリエ変換を実行するフーリエ変換プロセッサのような
、変換プロセッサを含み得る。スペクトル重み付け関数が、変換されたセンサ出
力信号及び第2の雑音成分に適用される。相対的振幅及び位相は、センサ出力信
号を第2の雑音成分と、測定信号が光ファイバ・センサにより生成されないスペ
クトル領域で比較することにより決定され得る。センサ出力信号及び/又は第2
の雑音成分の相対的利得は、例えば、センサ出力信号の雑音パワー及び第2の雑
音成分との比に等しい相対的利得補正を設定することにより調整され得る。
【0014】 本発明の更なる特徴及び利点は、ある一定の実施形態の以下の説明及び特許請
求の範囲から明らかになるであろう。 添付の図面は本発明のある一定の例示的実施形態を示し、そこにおいて類似の
参照番号は類似の構成要素を示す。これらの図示された実施形態は、本発明の例
示として理解されるべきであり、決して制限するものではないと理解されるべき
である。
【0015】 [ある一定の例示的実施形態の詳細な説明] 本発明は、光ファイバ・センサにおける雑音、特にRIN雑音を低減する装置
及び方法を指向している。特に、本明細書に記載された雑音低減システム及び方
法は、追加のかさばる光ファイバ部品を必要とすることなくRIN雑音を低減す
ることができる。本出願の光ファイバ・センサは、光ファイバ・センサの出力信
号を測定するための第1の検出器と、センサの光路をまだ通っていないで光源の
シグネチャー(signature)を表す第2の信号を測定するための第2の
検出器とを用いる。第2の信号は、第1の信号に対して電子的に遅延され、そし
てセンサ信号のレプリカ(replica)により変調され、且つ適切な増幅後
に第1の信号から減算される。
【0016】 最初に図1を参照すると、光ファイバ・センサ10は光源18を含み、該光源
18は、スーパールミネセンス又は超蛍光を示す広いスペクトル・スーパールミ
ネセント源(SLS)であり得る。なお、スーパールミネセンス又は超蛍光は、
レージング(lasing)・スレッショルド未満で、又は光共振器を使用する
ことなしに自然発生的光子の本質的に単光路増幅器として動作される高利得レー
ザ材料で観測されるようなものである。SLSの一例はスーパールミネセント・
ダイオード(SLD)である。代替として、半導体SLSの温度安定性より向上
した温度安定性を有するスーパールミネセント・ファイバ源(SFS)を用い得
る。更に、SFSでの使用可能なパワーはSLDのそれより著しく高い。光源は
、偏光されても又は偏光されなくてもよい。
【0017】 ファイバ・コイル22は単に光導波路構造を表し、一体型導波路構造のような
他の光導波路、例えば、適切な基板上に形成された薄膜導波路を、ファイバ・コ
イル22の光ファイバの代わりに又はそれに加えて用い得ることが当業者により
認められるであろう。
【0018】 光源は、方向性結合器として組み込まれる入力結合器20に結合される。入力
結合器20から出てくる光の第1の部分は、第1の偏光子28(例えば、Dyo
ttへの米国特許No.5,739,944に記載されているタイプのファイバ
偏光子)を介して、光ファイバ・センサのコイルのようなファイバ・コイル22
に送られる。なお、ファイバ・コイル22は、5〜6メートルから5〜6キロメ
ートルの長さを有し、そして偏光保持ファイバ又は従来の単一モード・ファイバ
から構成されてよい。ファイバ・コイル22の出力信号は、第1の検出器24(
これは従来のp−n又はアバランシェ光検出器であってよい。)により検出され
、そしてマルチチャネル・ディジタル・スコープ29、又は電気入力信号を時間
分解する(time−resolving)ことができる別の適切な信号プロセ
ッサの第1の入力チャネル12に入力される。
【0019】 入力結合器20から出る光の第2の部分は、第1の偏光子28の偏光軸に対し
て実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を介して送られ、そして第2
の検出器34により検出される。偏光子26及び28は、ファイバ偏光子又は偏
光ファイバ(polarizing fiber)として、あるいは上記光部品
の1つ以上を組み込んだ一体型光学回路で実現され得る。偏光子26及び28は
、各光路で同じ偏光を選択する。第2の検出器34により検出された信号は、マ
ルチチャネル・ディジタル・スコープ29の第2の入力チャネル14に入力され
る。入力チャネルはまた、当該技術の光源18で既知であるように、可変利得増
幅器を含んでもよい。
【0020】 ここで、図2A〜図2Cを参照すると、検出器34の自己共分散が図2Aに示
され、そして検出器24の自己共分散が図2Bに示されている。図2Bは、遅延
された信号、即ちファイバ・コイル22を通る信号の自己共分散を表す。試験は
、光源18としてSLDを用いて行われ、ほぼ20マイクロワットの検出パワー
を、検出器24及び34のそれぞれで生じた。この例において、マルチチャネル
・ディジタル・スコープ29の入力チャネル12及び14の増幅は、表示された
信号同士が等しい振幅を有するように調整される。
【0021】 図2Cは、入力チャネル12での増幅された入力信号と入力チャネル14での
増幅された入力信号との間の交差共分散(cross−covaiance)を
示す。両方のチャネルに存在する信号は、6サンプリング単位(samplin
g units)(遅れ(lags))だけ遅延されたとき最大の交差共分散を
有する。なお、6サンプリング単位は、用いられた例示的サンプリング速度で、
ほぼ1.2マイクロ秒に等しく、それは、ほぼ例示的な200メートルの光ファ
イバ・コイルにおける予想される伝搬遅延に等しい。従って、我々は、RIN雑
音がPMファイバ・コイルを歪みなしに通過すると、及びディジタル遅延がRI
Nを減算することに効果的であると結論付けることができる。
【0022】 2つの個別の信号は、RINに加えて、真にランダムであり且つその2つのチ
ャネル間で相関付けされる筈がない熱及びショット雑音を含むので、交差共分散
の最大値は、その2つの個別の信号のどちらよりも小さい。達成される相殺の有
効性は、2つのチャネルの位相及び振幅の整合の質に依存するであろう。
【0023】 図3は、検出器34を用いて測定された遅延した信号を、検出器24を用いて
測定されたファイバ・コイル22の出力信号と相関付けて、RIN雑音を低減す
る有効性を示す。図2Aに示された自己共分散を与えた直接波形は、図2Aに示
された自己共分散を与えた図2Bの遅延した波形から減算され、そしてその残り
のパワーは遅延(遅れ)の関数として計算された。その結果が図3に示されてい
る。最小パワーは、1.2マイクロ秒に等しい約6の遅れで観測され、それは、
例示的な200メートルのファイバ・コイルに対して予測した時間遅延と一致す
る。直接波形及び遅延した波形はRIN雑音が相殺されないときインコヒーレン
トに足されるので、RIN雑音の達成された低減は、実際には最大パワーの半分
におけるパワー・レベルと比較されるべきである。このことに基づいて、雑音の
ほぼ50パーセントが相殺された。検出器/増幅器24、12及び34、14の
それぞれの伝達関数同士間に一層良好な整合を与えることにより、RIN雑音の
相殺を更に改善することができるであろう。もし光源のパワーが増大される場合
、RINに寄与可能な総合雑音の割合は増大するであろうし、そしてこの技術に
より雑音を低減させる全体能力は増強されるであろう。図2及び図3に示された
実験結果は、光がファイバ・コイル22を通った後で検出された信号から時間遅
延されたソース基準信号を減算することにより、RIN雑音が実質的に低減され
ることができることを示している。この発明の概念に基づいて、RIN雑音を低
減する装置の様々な実施形態が図4から図10に図示されている。
【0024】 ここで図4を参照すると、第1の実施形態において、光源18からの光は、入
力結合器20に結合され、該入力結合器20から出る光の第1の部分は、第1の
偏光子28を介して第2の結合器23に送られ、該第2の結合器23は、反対方
向に円偏波された2つの反対方向伝搬光ビームをファイバ・コイル22のそれぞ
れの端部の中へ放つ。これらの反対方向伝搬光ビームの位相は、それぞれの反対
方向伝搬光ビームがファイバ・コイルにそれぞれのコイル端部で入るとき、位相
変調器25により変調される。検出器32は、ファイバ結合器20の戻りタップ
に結合され、そしてファイバ結合器23で組み合わされた反対方向伝搬光ビーム
の干渉により生成された干渉光の光学的パワーを測定する。干渉光は、所望のジ
ャイロ信号に加えて、とりわけ、RIN雑音を含む。
【0025】 入力結合器20のまだ使用していないタップから出る光の第2の部分は、第1
の偏光子28の偏光軸に実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を通っ
て送られ、そして第2の検出器34により検出される。この光の検出された第2
の部分35は、RIN雑音並びに前述した他のインコヒーレント雑音源を表す。
他の雑音源はここでの議論には含まれない。RIN(光源雑音)サンプルは、そ
の帯域幅が検出器の帯域幅より大きい遅延装置40で遅延され、それによりその
時間遅延は、本質的に、雑音の相殺が希望され且つジャイロ信号が存在する帯域
幅にわたり一定である。遅延装置40は、アナログ遅延線であってもよく、又は
シフト・レジスタ又はコンピュータ・メモリ・バッファでディジタルに実現され
てもよい。次いで、RIN雑音サンプルは、乗算器36において、光検出器32
に戻された信号の波形37により乗算される。ジャイロ波形はまた、DCブロッ
ク44を通されて、減算処理の前にジャイロ信号のDC成分を排除することがで
きる。次いで、修正されたRIN雑音サンプルは、減算器38において光ファイ
バ・センサ信号から減算される。しかしながら、ジャイロ信号はこれまで修正さ
れなくて、そして当該技術で既知の様々な従来の開又は閉ループ処理方法により
処理されることができる。相殺の程度を向上させるため、2つの信号経路の利得
は、ジャイロの光学的回路における損失を考慮して、一致させるべきである。一
般的に、これは、ジャイロ信号を含まない周波数範囲内の雑音パワー同士を比較
し、次いでその2つのチャネルにおける雑音パワー同士を増幅器32及び34の
利得を調整することにより等しいように設定することにより行うことができる。
その信号の位相情報も必要とされる場合、その比較を交差スペクトルとして行う
ことができるであろう。次いで、低減したRIN成分を有するその結果生じた時
間依存波形は更に、例えば、復調器又はディジタル信号プロセッサ46において
、RIN相殺を受けなかった光ファイバ・センサ信号のそれと同じ要領で処理さ
れることができる。
【0026】 図5に図示された第2の実施形態においては、前述の動作は、ディジタル信号
処理技術を用いて実行される。光ファイバ・センサ検出器32の出力でのジャイ
ロ信号、及び検出器34でのRIN雑音サンプル信号の両方は、ここでは、例え
ば、A/D変換器を含み得るマルチチャネル・サンプル・アンド・ホールド(S
/H)増幅器50により、同時にサンプリングされる。サンプリング速度は、有
効なナイキスト・レート・サンプルが検出器の全帯域幅に対して得られるように
選定される。同じサンプリング速度での非同時サンプリングにより導入される誤
差はまた、高いサンプリング速度を選択することにより最小にすることができる
。信号は、離散的サンプル間隔、例えば、5MHzのサンプリング周波数に対応
する0.2マイクロ秒でサンプリングされる。検出器34で検出されたRIN雑
音のサンプルは、光ファイバ・センサを通らず、従ってそれは、各サンプリング
点で、光ファイバ・センサ信号32の雑音内容より早い時間での雑音を表す。な
お、光ファイバ・センサ信号32は、光ファイバ・センサでの物理的時間遅延に
等しい時間偏移を有する。次いで、サンプリングされたジャイロ信号及びRIN
雑音は、信号処理装置52で処理され、それはここで詳細に説明されるであろう
【0027】 ここで図6から図8を参照すると、RIN雑音サンプルの時間遅延、振幅及び
位相調整を与えて、RIN雑音をジャイロ信号から減算して、RINを低減した
ジャイロ信号を生成する信号処理装置52の3つの実施形態が示されている。信
号処理装置52の第1の実施形態52aが図6に図示されている。遅延されてい
ないRINサンプルは、ディジタル遅延装置54において、ジャイロ・データに
対して或る整数個のディジタル・サンプル時間だけ遅延され、それによりサンプ
リングされたRIN雑音の遅延は、実質的に光ファイバ・センサ信号により受け
た遅延に等しくなる。ジャイロ・コイルにおける光の時間遅延が或る整数個のサ
ンプル時間に等しい場合、2つの信号は正確に整列される。しかしながら、RI
Nサンプルがサンプル時間のゆっくり変化する関数であるので、RIN雑音は、
たとえ時間遅延が或る整数個のサンプル時間に等しくなくても、相変わらず実質
的に低減される。ディジタル遅延装置54は、環状バッファとして実現され得る
が、しかしシフト・レジスタのような他の手段もまた用い得る。次いで、遅延さ
れたRIN雑音信号の振幅は、そして所望の場合にはその位相も、可変利得増幅
器56aで調整され、そして増幅され且つ位相偏移された信号は、乗算器58a
においてジャイロ信号と乗算される。次いで、乗算器58aの出力信号は、減算
器60においてジャイロ信号から減算され、所望のRIN低減したジャイロ信号
を生成する。
【0028】 図7に図示された別の実施形態においては、遅延されたRINサンプル・デー
タは、振幅(及び位相)が可変利得増幅器56bで調整される前に、最初に、乗
算器58bにおいてジャイロ信号と乗算される。次いで、前のように、可変利得
増幅器56bの出力信号は、減算器60においてジャイロ信号から減算され、所
望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0029】 ここで図8を参照すると、アナログ信号は、図4及び図8に示されるように、
DCブロック44によりAC結合増幅器を介して頻繁に処理され、その場合アナ
ログ信号即ちジャイロ信号のDC成分が失われる。正しい雑音成分の振幅は、D
C成分にRIN雑音信号を乗算することにより復元することができる。これは、
例えば、サニャック干渉計に対する標準方程式(standard equat
ion)における変調の深さ(modulation depth)及び回転速
度を用いて、ジャイロ信号の他のスペクトル成分に対するジャイロ信号のDC成
分の大きさを決定することにより行うことができる。そのプロセスは次のように
動作する。即ち、図7の実施形態におけるように、遅延されたRINサンプル・
データは、最初に乗算器58bにおいてジャイロ信号と乗算される。更に、前述
した要領で適切にスケーリングされたDC成分kJ0は、乗算器59において、
遅延されたRIN雑音と乗算され、そして加算器62において、乗算器58bか
ら導出された出力信号に加えられる。加算器62の出力信号の振幅(及び位相)
は、可変利得増幅器56bで調整され、そして減算器60においてジャイロ信号
から減算され、所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0030】 雑音は、最初に時間遅延され、次いでセンサ出力信号により変調されるのが好
ましい。それは、さもなければ、減算された信号の中の変調された雑音は、正し
い時間関係を持たないからである。しかしながら、2つの動作は、復調が開ルー
プ・ジャイロのような狭帯域で行われる場合顕著な誤差を生成することなしに交
換可能であり得る。この場合、検出器の帯域幅は小さく、そして変調する信号の
基本周波数のみが復調される。
【0031】 その結果生じるRINを低減したジャイロ信号は、当該技術で既知である標準
の開又は閉ループ処理方法のいずれかにより処理することができる。増幅器56
a及び56bの利得は、ジャイロ信号を含まない周波数範囲内の雑音パワー同士
を比較し且つこの周波数範囲内の雑音パワー同士を等しいように設定することに
より調整され得る。
【0032】 タイミングが正しい状態にあるために、コイルの長さは、サンプリング時間間
隔と整合する長さに制限され、それは変調周波数の関数である。これは、通常は
著しい制約ではなく、そしてある実行においては、変調周波数は特定の要求され
たコイル長を補償するため変えることができるであろう。この条件を厳密に満足
させることができない場合、時間誤差自体が検出器の電子的帯域幅の逆数と比較
して小さいならば性能の劣化は小さい。
【0033】 図9に図示された別の実施形態に従って、光ファイバ構成要素は、光ファイバ
・センサ信号及びRIN雑音サンプルが時間領域の代わりに周波数領域で処理さ
れることを除いて、図4の第1の実施形態のやり方と同じやり方で配置される。
検出された光ファイバ・センサ(ジャイロ)信号32は、例えば、離散的フーリ
エ変換(DFT)72を用いてフーリエ変換されて、そのスペクトル内容を抽出
する。検出されたRIN雑音サンプル34は、乗算器75において、前述したよ
うに、光ファイバ・センサ信号により乗算され、次いで、例えば、光ファイバ・
センサ信号32と似た要領で、離散的フーリエ変換(DFT)83を用いてフー
リエ変換される。光ファイバ・センサの検出帯域幅内のRIN雑音のみが信号対
雑音比に悪影響を与えるので、変調周波数に対応する周波数のみを計算する必要
がある。RIN雑音信号の信号スペクトル・ビンに関する結果は、可変利得増幅
器86において振幅及び位相について調整される。なお、周波数領域における位
相偏移は、前述の時間領域における時間偏移に対応する。次いで、周波数領域に
おけるその結果生じたRIN雑音信号は、フーリエ変換(DFT)72の出力で
導出された対応光ファイバ・センサ信号(相変わらず複素形式である。)から減
算器78で減算される。その結果は更に、例えば、ディジタル信号プロセッサ9
0で、RIN相殺を受けなかった光ファイバ・センサ信号の要領と同一の要領で
処理されることができる。例えば、RINを低減したジャイロ信号を表すディジ
タル信号プロセッサ90の出力は、帯域幅を低減するため積分され、又は振幅及
び符号へ変換され得る。
【0034】 RIN雑音に対する適切な振幅及び位相補正は、多くの方法で決定することが
できる。一つのアプローチでは、DFTは、予想される光ファイバ・センサ信号
が存在しないスペクトル領域において光ファイバ・センサ信号及びRIN信号の
両方について実行される。換言すれば、それは、開ループの実行においては、変
調周波数に等しくなく且つその変調周波数の倍数にも等しくない周波数で実行さ
れる。スペクトル重み付け関数がそれぞれの信号に適用され、光ファイバ・セン
サ信号のスペクトル漏れ(spectral leakage)を雑音チャネル
の中に抑圧し得ることが有利である。信号チャネルの少なくとも1つに適用され
た利得補正は2つのチャネルの雑音パワー同士の比に等しいのに対して、位相補
正は雑音サンプル同士間の位相差の負量である。この解析においては、雑音のR
IN成分が熱及びショット雑音のような他の雑音成分より十分大きいことが仮定
されている。たとえRIN成分が支配的雑音寄与分でなくても、他の雑音源のラ
ンダムな性質は、比較のための平均時間が増大するにつれ、それら他の雑音源の
ランダムな性質はそれらの影響力を低減するであろう。
【0035】 図10に図示された更に別の実施形態に従って、光ファイバの構成要素は、R
INサンプル信号が例えば光出力パワーをモニタするため多くの場合組み込まれ
る検出器(図示せず)により光源又はレーザ18の後部ファセットでサンプリン
グされることを除いて、図4の第1の実施形態のやり方と同じやり方で配置され
る。この構成は、レーザ光が偏光される応用に最良に適している。しかしながら
、レーザ光、並びに偏光子を通過した光が偏光されそうにないので、RINにつ
いての潜在的改善はレーザ光源の偏光により制限される。しかしながら、レーザ
光自体が偏光されない場合、追加の偏光子20及び26を用い得る。
【0036】 本発明が図示されそして詳細に説明された好適な実施形態と関係して開示され
たが、それについての様々な修正及び改良が当業者に容易に明らかになるであろ
う。例えば、同じ雑音低減概念がまた、連続的ループのように又は反射形偏光形
態で実行され得るサニャック効果に基づいて干渉型光ファイバ磁界及び/又は電
流センサに適用されることができる。電流センサにおいては、λ/4波長板が光
源とファイバ・コイルとの間に挿入され、反対の円偏波方向を持つ反対方向に伝
搬する光ビームを生成する。これらのセンサは、信号処理が類似しているので、
干渉型光ファイバの光ファイバ・ジャイロと同じやり方で解析されることができ
る。
【0037】 更に、光ファイバ・センサはファイバとして実現される必要はないが、しかし
基板上に形成され得る及び/又は基板と一体に形成され得る光導波路から作って
もよい。 従って、本発明の趣旨及び範囲は特許請求の範囲によってのみ制限されるべき
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、遅延されていない信号及びファイバ・コイルにより遅延された信号を
測定する実験的設定である。
【図2】 図2は、図1の遅延された信号及び遅延されてない信号及び相関された信号を
示す。
【図3】 図3は、図1の遅延された信号と遅延されてない信号との差信号を示す。
【図4】 図4は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第1の実施形態を示
す。
【図5】 図5は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第2の実施形態を示
す。
【図6】 図6は、図5の信号処理回路の第1の実施形態を示す。
【図7】 図7は、図5の信号処理回路の第2の実施形態を示す。
【図8】 図8は、図5の信号処理回路の第3の実施形態を示す。
【図9】 図9は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第3の実施形態を示
す。
【図10】 図10は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第4の実施形態を
示す。
【図11】 図11は、従来技術の電流センサを示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年12月21日(2001.12.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 光ファイバ・センサにおける電子的RIN低減装置及び方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、光ファイバ・センサに関し、特に、磁界を測定する光ファイバ・ジ
ャイロスコープ及び光ファイバ・センサに関する。
【0002】 [発明の背景] 光ファイバ・センサを用いて、対象物の回転(光ファイバ・ジャイロスコープ
と称される。)、センサの近傍の電流から生じる磁界(光ファイバ電流センサと
称される。)のような様々な物理的量を測定することができる。そのような光フ
ァイバ・センサは、典型的には、スレッショルド以下で動作するレーザ、スーパ
ールミネセント・ダイオード(SLD)又はファイバ・スーパールミネセント源
のような広帯域源に結合された光ファイバ部、広帯域源により放出された光放射
をファイバ、好ましくはファイバ・コイルに結合するための結合器、少なくとも
1つの偏光子及び少なくとも1つの位相変調器、及びファイバを通る(trav
erse)光信号同士間の位相偏移又は偏光差を検出する検出器を含む。光信号
同士間の位相又は偏光偏移は、例えば、ファイバ・コイルの回転により、又は磁
界により導入され得る。用語「光ファイバ・センサ及びジャイロ」は、光ファイ
バ・ジャイロスコープ及び光ファイバ電流センサの両方を言うため交換可能に用
いられるであろう。
【0003】 光ファイバ・センサの電気的出力信号は、様々なソース(源)から生じる雑音
成分を含む。例えばIEEE標準528、慣性センサ技術(本明細書に援用され
ている。)に定義されるように角度ランダム・ウォーク(ARW)として現れる
傾向を有する出力雑音は、雑音成分の起源に依存する、光検出器入力での光パワ
ーに関する様々な関数依存性を有する。例えば、光検出器電子機器におけるトラ
ンスインピーダンス増幅器フィードバック抵抗で発生する熱雑音は、光パワーと
は独立である。検出器電流の量子化性質と関連したショット雑音は、光パワーの
平方根に比例するように示されることができ、一方、その有限の帯域幅に起因し
た光源の光に固有であり且つ光検出器上に衝突し且つフリッカ雑音(1/f)で
ある相対強度雑音(RIN)は、光パワーに比例する。RIN及びフリッカ雑音
は、光パワーに関する同じ関数依存性を有するので、用語「RIN」は以降RI
N及びフリッカ雑音の両方を意味する。
【0004】 ソース・パワーが増大されるので、RINは、光ファイバ・センサ・システム
の雑音に関連した性能を向上させ続けさせるよりむしろ飽和させる。RINを軽
減することができない場合、それを超えた更なる実際的改善が可能であるパワー
・レベルが存在する。例えば、EDFS(エルビウムをドープされたファイバ源
)は、その高い光パワー及び波長の安定性に起因して、多くの場合高性能光ファ
イバ・センサの当然の選定と考えられるが、そのEDFSは、高いRINを有す
る傾向がある。他方、スーパールミネセント・ダイオード(SLD)は、そのよ
り大きな帯域幅に起因して一層低いRINを有する傾向があるが、しかしパワー
及び寿命における制限という難点があり、その実用性を制限している。
【0005】 米国特許No.5,331,404に記載され、そして図11に図示されてい
る一つのアプローチにおいて、光ファイバ・センサにおけるRINは、光源19
により放出された光の一部を、光ファイバ・センサ5のファイバ22と実質的に
同じ長さを有する「ダミー」ファイバ30の中に結合することにより、低減され
る。次いで、検出器34により「ダミー」ファイバ30の一つの端部で検出され
た出力信号は、乗算器36において、検出器32により検出された光ファイバ・
センサ5の信号出力のレプリカにより変調され、そして減算器38において、チ
ャネル利得の適切な調整を有するAC結合増幅器40、42を通った後で検出器
32により検出された光ファイバ・センサ5の出力信号から減算される。換言す
ると、このケースにおける「ダミー」ファイバ30は、光ファイバ・センサ5を
通る光が受ける時間遅延と整合するためのアナログ時間遅延線として動作する。
しかしながら、このアプローチは、光ファイバ・センサ・コイルとほぼ同じ長さ
のファイバの第2のコイルを必要とする。
【0006】 米国特許No.5,655,035に開示された別のアプローチにおいては、
2つの光ファイバ・センサは、同じ光源により励起されることができるが、しか
し複数の感度軸は直径の対向方向に指向されている。検出された出力が加えられ
、それによりRINを減算する。なお、RINが共通源で生じるので、RINは
両方のチャネルに対して共通である。このアプローチは、光ファイバ・センサの
光部品総数(光源を除く。)を2倍にし、それは高価で且つ嵩がかさばる。
【0007】 従って、RIN雑音成分を排除又は少なくとも低減しながら、同時に重さ及び
複雑さを加えない光ファイバ・センサを設けることが望ましいであろう。
【0008】 [本発明の概要] 本発明は、光ファイバ・センサ内の雑音、特にRIN雑音を低減する装置及び
方法を指向する。
【0009】 本発明の一局面によれば、低減した雑音を有する光ファイバ信号を生成する光
ファイバ・センサ・システムは、センサ入力光を受け取り且つ且つ物理量を測定
するよう適合された光ファイバ・センサを含む。光ファイバ・センサは、上記物
理量及び第1の雑音成分に対応するセンサ出力信号を生成し、該センサ出力信号
は第1の検出器により検出される。第2の検出器は、第2の雑音成分に対応する
センサ入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合さ
れ、そして時間遅延された第2の雑音成分にセンサ出力信号を乗算する乗算器と
、センサ出力信号及び乗算された第2の雑音成分を周波数領域に変換する少なく
とも1つの変換プロセッサとを含む。電子的プロセッサは更に、周波数領域にお
ける変換された乗算した第2の雑音成分を変換されたセンサ出力信号に対して位
相偏移させることにより、光ファイバ・センサを通るセンサ入力光の時間遅延に
実質的に対応する電子的時間遅延を変換された乗算した第2の雑音成分に与える
遅延回路を含む。電子的プロセッサは更に減算器を含み、該減算器は、変換され
乗算され時間遅延された第2の雑音成分をセンサ出力信号から減算して、低減し
た雑音を有する光ファイバ・センサ信号を生成する。
【0010】 本発明の別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ・セ
ンサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音成分
を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファイバ
・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音成分
は電子的に時間遅延される。なお、その時間遅延は、光ファイバ・センサを通る
センサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に対応する。次いで、時間遅延された第
2の雑音成分は、センサ出力信号と乗算され、そしてその乗算された第2の雑音
成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号を生成する。
【0011】 本発明の更に別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ
・センサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音
成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファ
イバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音
成分はセンサ信号と乗算され、そしてセンサ出力信号及び乗算された第2の雑音
成分は周波数領域に変換される。変換された乗算した雑音信号の振幅及び任意に
位相は、相対的位相偏移がセンサ時間遅延に対応するように、変換されたセンサ
出力信号のそれぞれの振幅及び位相に関して調整される。乗算された第2の雑音
成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号を生成する。
【0012】 本発明のまた別の局面によれば、低減した雑音を有するセンサ信号を生成する
光センサ・システムは、センサ入力光を生成する光源と、センサ入力光を受け取
り且つ物理量を測定するよう適合された光センサとを含み、該光センサは、物理
量及び第1の雑音成分を有するセンサ出力信号を生成する。第1の検出器は、セ
ンサ出力信号を検出し、一方、第2の検出器は、第2の雑音成分を有するセンサ
入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され、そ
して第2の雑音成分をセンサ出力信号に対して電子的に時間遅延し、その電子的
時間遅延は、実質的に、光センサを通るセンサ入力光の時間遅延に対応する。プ
ロセッサは、前記センサ出力信号を乗算された時間遅延した第2の雑音成分の関
数である変調された信号をセンサ出力信号から減算して、低減した雑音を有する
センサ信号を生成する。
【0013】 本発明の実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。光センサは、光ファ
イバ・センサであってよい。測定された物理量は、光ファイバ・センサの回転、
又は電流により生成され得る磁界であり得る。入力光雑音成分を検出する第2の
検出器は、光ファイバ・センサの入力部に結合され得て、又は光ファイバ・セン
サ入力光を生成する光源に直接結合され得る。電子的プロセッサは、マルチチャ
ネル・サンプル及びホールド装置と、前記光ファイバ・センサを通るセンサ入力
光のセンサ時間遅延に実質的に対応する時間期間だけ、サンプリングされた第2
の雑音成分をサンプリングされたセンサ出力信号に対して電子的に時間偏移(時
間シフト)させる電子的遅延装置とを含み得る。変換プロセッサを有する電子的
プロセッサは、前記の変換された乗算した第2の雑音成分の振幅及び位相を調整
する増幅器を含み得る。変換プロセッサは、離散的フーリエ変換を実行するフー
リエ変換プロセッサであり得る。スペクトル重み付け関数が、変換されたセンサ
出力信号及び第2の雑音成分に適用される。相対的振幅及び位相は、センサ出力
信号を第2の雑音成分と、測定信号が光ファイバ・センサにより生成されないス
ペクトル領域で比較することにより決定され得る。センサ出力信号及び/又は第
2の雑音成分の相対的利得は、例えば、センサ出力信号の雑音パワー及び第2の
雑音成分との比に等しい相対的利得補正を設定することにより調整され得る。
【0014】 本発明の更なる特徴及び利点は、ある一定の実施形態の以下の説明及び特許請
求の範囲から明らかになるであろう。 添付の図面は本発明のある一定の例示的実施形態を示し、そこにおいて類似の
参照番号は類似の構成要素を示す。これらの図示された実施形態は、本発明の例
示として理解されるべきであり、決して制限するものではないと理解されるべき
である。
【0015】 [ある一定の例示的実施形態の詳細な説明] 本発明は、光ファイバ・センサにおける雑音、特にRIN雑音を低減する装置
及び方法を指向している。特に、本明細書に記載された雑音低減システム及び方
法は、追加のかさばる光ファイバ部品を必要とすることなくRIN雑音を低減す
ることができる。本出願の光ファイバ・センサは、光ファイバ・センサの出力信
号を測定するための第1の検出器と、センサの光路をまだ通っていないで光源の
シグネチャー(signature)を表す第2の信号を測定するための第2の
検出器とを用いる。第2の信号は、第1の信号に対して電子的に遅延され、そし
てセンサ信号のレプリカ(replica)により変調され、且つ適切な増幅後
に第1の信号から減算される。
【0016】 最初に図1を参照すると、光ファイバ・センサ10は光源18を含み、該光源
18は、スーパールミネセンス又は超蛍光を示す広いスペクトル・スーパールミ
ネセント源(SLS)であり得る。なお、スーパールミネセンス又は超蛍光は、
レージング(lasing)・スレッショルド未満で、又は光共振器を使用する
ことなしに自然発生的光子の本質的に単光路増幅器(複数)として動作される高
利得レーザ材料で観測されるようなものである。SLSの一例はスーパールミネ
セント・ダイオード(SLD)である。代替として、半導体SLSより向上した
温度安定性を有するスーパールミネセント・ファイバ源(SFS)を用い得る。
更に、SFSでの使用可能なパワーはSLDのそれより著しく高い。光源18は
、偏光されても又は偏光されなくてもよい。
【0017】 光源18は、方向性結合器として組み込まれる入力結合器20に結合される。
入力結合器20から出てくる光の第1の部分は、第1の偏光子28(例えば、D
yottへの米国特許No.5,739,944に記載されているタイプのファ
イバ偏光子)を介して、光ファイバ・センサのコイルのようなファイバ・コイル
22に送られる。なお、ファイバ・コイル22は、5〜6メートルから5〜6キ
ロメートルの長さを有し、そして偏光保持ファイバ又は従来の単一モード・ファ
イバから構成されてよい。ファイバ・コイル22は単に光導波路構造を表し、一
体型導波路構造のような他の光導波路、例えば、適切な基板上に形成された薄膜
導波路を、ファイバ・コイル22の光ファイバの代わりに又はそれに加えて用い
得ることが当業者により認められるであろう。ファイバ・コイル22の出力信号
は、第1の検出器24(これは従来のp−n又はアバランシェ光検出器であって
よい。)により検出され、そしてマルチチャネル・ディジタル・スコープ29、
又は電気入力信号を時間分解する(time−resolving)ことができ
る別の適切な信号プロセッサの第1の入力チャネル12に入力される。
【0018】 入力結合器20から出る光の第2の部分は、第1の偏光子28の偏光軸に対し
て実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を介して送られ、そして第2
の検出器34により検出される。偏光子26及び28は、ファイバ偏光子又は偏
光ファイバ(polarizing fiber)として、あるいは上記光部品
の1つ以上を組み込んだ一体型光学回路で実現され得る。偏光子26及び28は
、各光路で同じ偏光を選択する。第2の検出器34により検出された信号は、マ
ルチチャネル・ディジタル・スコープ29の第2の入力チャネル14に入力され
る。入力チャネルはまた、当該技術で知られているように、可変利得増幅器を含
んでもよい。
【0019】 ここで、図2A〜図2Cを参照すると、検出器34の自己共分散が図2Aに示
され、そして検出器24の自己共分散が図2Bに示されている。図2Bは、遅延
された信号、即ちファイバ・コイル22を通る信号の自己共分散を表す。試験は
、光源18としてSLDを用いて行われ、ほぼ20マイクロワットの検出パワー
を、検出器24及び34のそれぞれで生じた。この例において、マルチチャネル
・ディジタル・スコープ29の入力チャネル12及び14の増幅は、表示された
信号同士が等しい振幅を有するように調整される。
【0020】 図2Cは、入力チャネル12での増幅された入力信号と入力チャネル14での
増幅された入力信号との間の交差共分散(cross−covaiance)を
示す。両方のチャネルに存在する信号は、6サンプリング単位(samplin
g units)(遅れ(lags))だけ遅延されたとき最大の交差共分散を
有する。なお、6サンプリング単位は、用いられた例示的サンプリング速度で、
ほぼ1.2マイクロ秒に等しく、それは、ほぼ例示的な200メートルの光ファ
イバ・コイル22における予想される伝搬遅延に等しい。従って、我々は、RI
N雑音がPMファイバ・コイルを歪みなしに通過すると、及びディジタル遅延が
RINを減算することに効果的であると結論付けることができる。
【0021】 2つの個別の信号は、RINに加えて、真にランダムであり且つその2つのチ
ャネル間で相関付けされる筈がない熱及びショット雑音を含むので、交差共分散
の最大値は、その2つの個別の信号のどちらよりも小さい。達成される相殺の有
効性は、2つのチャネルの位相及び振幅の整合の質に依存するであろう。
【0022】 図3は、検出器34を用いて測定された遅延した信号を、検出器24を用いて
測定されたファイバ・コイル22の出力信号と相関付けて、RIN雑音を低減す
る有効性を示す。図2Aに示された自己共分散を与えた直接波形は、図2Bに示
された自己共分散を与えた遅延した波形から減算され、そしてその残りのパワー
は遅延(遅れ)の関数として計算された。その結果が図3に示されている。最小
パワーは、1.2マイクロ秒に等しい約6の遅れで観測され、それは、例示的な
200メートルのファイバ・コイル22に対して予測した時間遅延と一致する。
直接波形及び遅延した波形はRIN雑音が相殺されないときインコヒーレントに
足されるので、RIN雑音の達成された低減は、実際には最大パワーの半分にお
けるパワー・レベルと比較されるべきである。このことに基づいて、雑音のほぼ
50パーセントが相殺された。検出器/増幅器24、12及び34、14のそれ
ぞれの伝達関数同士間に一層良好な整合を与えることにより、RIN雑音の相殺
を更に改善することができるであろう。もし光源のパワーが増大される場合、R
INに寄与可能な総合雑音の割合は増大するであろうし、そしてこの技術により
雑音を低減させる全体能力は増強されるであろう。図2及び図3に示された実験
結果は、光がファイバ・コイル22を通った後で検出された信号から時間遅延さ
れたソース基準信号を減算することにより、RIN雑音が実質的に低減されるこ
とができることを示している。この発明の概念に基づいて、RIN雑音を低減す
る装置の様々な実施形態が図4から図10に図示されている。
【0023】 ここで図4を参照すると、第1の実施形態において、光源18からの光は、入
力結合器20に結合され、該入力結合器20から出る光の第1の部分は、第1の
偏光子28を介して第2の結合器23に送られ、該第2の結合器23は、反対方
向に円偏波された2つの反対方向伝搬光ビームをファイバ・コイル22のそれぞ
れの端部の中へ放つ。これらの反対方向伝搬光ビームの位相は、それぞれの反対
方向伝搬光ビームがファイバ・コイルにそれぞれのコイル端部で入るとき、位相
変調器25により変調される。検出器及び増幅器32は、ファイバ結合器20の
戻りタップに結合され、そしてファイバ結合器23で組み合わされた反対方向伝
搬光ビームの干渉により生成された干渉光の光学的パワーを測定する。干渉光は
、所望のジャイロ信号に加えて、とりわけ、RIN雑音を含む。
【0024】 入力結合器20のまだ使用していないタップから出る光の第2の部分は、第1
の偏光子28の偏光軸に実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を通っ
て送られ、そして第2の検出器及び増幅器34により検出される。この光の検出
された第2の部分35は、RIN雑音並びに前述した他のインコヒーレント雑音
源を表す。他の雑音源はここでの議論には含まれない。RIN(光源雑音)サン
プル35は、その帯域幅が検出器の帯域幅より大きい遅延装置41で遅延され、
それによりその時間遅延は、本質的に、雑音の相殺が希望され且つジャイロ信号
が存在する帯域幅にわたり一定である。遅延装置41は、アナログ遅延線であっ
てもよく、又はシフト・レジスタ又はコンピュータ・メモリ・バッファでディジ
タルに実現されてもよい。次いで、RIN雑音サンプル35は、乗算器36にお
いて、光検出器32に戻された信号の波形37により乗算される。ジャイロ波形
はまた、DCブロック44を通されて、減算処理の前にジャイロ信号のDC成分
を排除することができる。次いで、乗算されたRIN雑音サンプル35は、減算
器38において光ファイバ・センサ信号から減算される。しかしながら、ジャイ
ロ信号はこれまで修正されなくて、そして当該技術で既知の様々な従来の開又は
閉ループ処理方法により処理されることができる。相殺の程度を向上させるため
、2つの信号経路の利得は、ジャイロの光学的回路における損失を考慮して、一
致させるべきである。一般的に、これは、ジャイロ信号を含まない周波数範囲内
の雑音パワー同士を比較し、次いでその2つのチャネルにおける雑音パワー同士
を検出器及び増幅器32及び34の利得を調整することにより等しいように設定
することにより行うことができる。その信号の位相情報も必要とされる場合、そ
の比較を交差スペクトルとして行うことができるであろう。次いで、低減したR
IN成分を有するその結果生じた時間依存波形は更に、例えば、復調器又はディ
ジタル信号プロセッサ46において、RIN相殺を受けなかった光ファイバ・セ
ンサ信号のそれと同じ要領で処理されることができる。
【0025】 図5に図示された第2の実施形態においては、前述の動作は、ディジタル信号
処理技術を用いて実行される。光ファイバ・センサ検出器32の出力でのジャイ
ロ信号、及び検出器34の出力でのRIN雑音サンプル信号の両方は、ここでは
、例えば、A/D変換器を含み得るマルチチャネル・サンプル・アンド・ホール
ド(S/H)増幅器50により、同時にサンプリングされる。サンプリング速度
は、有効なナイキスト・レート・サンプルが検出器の全帯域幅に対して得られる
ように選定される。同じサンプリング速度での非同時サンプリングにより導入さ
れる誤差はまた、高いサンプリング速度を選択することにより最小にすることが
できる。信号は、離散的サンプル間隔、例えば、5MHzのサンプリング周波数
に対応する0.2マイクロ秒でサンプリングされる。検出器34で検出されたR
IN雑音のサンプル35は、光ファイバ・センサを通らず、従ってそれは、各サ
ンプリング点で、検出器32で検出された光ファイバ・センサ信号37の雑音内
容より早い時間での雑音を表す。なお、光ファイバ・センサ信号32は、光ファ
イバ・センサでの物理的時間遅延に等しい時間偏移を有する。次いで、サンプリ
ングされたジャイロ信号37及びRIN雑音35は、信号処理装置52で処理さ
れ、それはここで詳細に説明されるであろう。
【0026】 ここで図6から図8を参照すると、RIN雑音サンプル35の時間遅延、振幅
及び位相調整を与えて、RIN雑音をジャイロ信号から減算して、RINを低減
したジャイロ信号を生成する信号処理装置52の3つの実施形態が示されている
。信号処理装置52の第1の実施形態52aが図6に図示されている。遅延され
ていないRINサンプル35は、ディジタル遅延装置54において、ジャイロ・
データ37に対して或る整数個のディジタル・サンプル時間だけ遅延され、それ
によりサンプリングされたRIN雑音35の遅延は、実質的に光ファイバ・セン
サ信号37により受けた遅延に等しくなる。ジャイロ・コイルにおける光の時間
遅延が或る整数個のサンプル時間に等しい場合、2つの信号は正確に整列される
。しかしながら、RINサンプルがサンプル時間のゆっくり変化する関数である
ので、RIN雑音は、たとえ時間遅延が或る整数個のサンプル時間に等しくなく
ても、相変わらず実質的に低減される。ディジタル遅延装置54は、環状バッフ
ァとして実現され得るが、しかしシフト・レジスタのような他の手段もまた用い
得る。次いで、遅延されたRIN雑音信号35の振幅は、そして所望の場合には
その位相も、可変利得増幅器56aで調整され、そして増幅され且つ位相偏移さ
れた信号は、乗算器58aにおいてジャイロ信号37と乗算される。次いで、乗
算器58aの出力信号は、減算器60においてジャイロ信号37から減算され、
所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0027】 図7に図示された別の実施形態52bにおいては、遅延されたRINサンプル
・データ35は、振幅(及び位相)が可変利得増幅器56bで調整される前に、
最初に、乗算器58bにおいてジャイロ信号37と乗算される。次いで、可変利
得増幅器56bの出力信号は、減算器60においてジャイロ信号37から減算さ
れ、所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0028】 ここで図8を参照すると、アナログ信号は、図4及び図8に示されるように、
DCブロック44によりAC結合増幅器を介して頻繁に処理され、その場合アナ
ログ信号即ちジャイロ信号37のDC成分が失われる。正しい雑音成分の振幅は
、DC成分にRIN雑音信号35を乗算することにより復元することができる。
これは、例えば、サニャック干渉計に対する標準方程式(standard e
quation)における変調の深さ(modulation depth)及
び回転速度を用いて、ジャイロ信号37の他のスペクトル成分に対するジャイロ
信号37のDC成分の大きさを決定することにより行うことができる。そのプロ
セスは図8の実施形態52cに対して次のように動作する。即ち、図7の実施形
態におけるように、遅延されたRINサンプル・データ35は、最初に乗算器5
8bにおいてジャイロ信号37と乗算される。更に、前述した要領で適切にスケ
ーリングされたDC成分kJ0は、乗算器59において、遅延されたRIN雑音
35と乗算され、そして加算器62において、乗算器58bから導出された出力
信号に加えられる。加算器62の出力信号の振幅(及び位相)は、可変利得増幅
器56bで調整され、そして減算器60においてジャイロ信号37から減算され
、所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0029】 雑音35は、最初に遅延装置54において時間遅延され、次いでセンサ出力信
号37により変調されるのが好ましい。それは、さもなければ、減算された信号
の中の変調された雑音は、正しい時間関係を持たないからである。しかしながら
、2つの動作は、復調が開ループ・ジャイロのような狭帯域で行われる場合顕著
な誤差を生成することなしに交換可能であり得る。この場合、検出器の帯域幅は
小さく、そして変調する信号の基本周波数のみが復調される。
【0030】 その結果生じるRINを低減したジャイロ信号は、当該技術で既知である標準
の開又は閉ループ処理方法のいずれかにより処理することができる。増幅器56
a及び56bの利得は、ジャイロ信号37を含まない周波数範囲内の雑音パワー
同士を比較し且つこの周波数範囲内の雑音パワー同士を等しいように設定するこ
とにより調整され得る。
【0031】 タイミングが正しい状態にあるために、コイルの長さは、サンプリング時間間
隔と整合する長さに制限され、それは変調周波数の関数である。これは、通常は
著しい制約ではなく、そしてある実行においては、変調周波数は特定の要求され
たコイル長を補償するため変えることができるであろう。この条件を厳密に満足
させることができない場合、時間誤差自体が検出器の電子的帯域幅の逆数と比較
して小さいならば性能の劣化は小さい。
【0032】 図9に図示された別の実施形態に従って、光ファイバ構成要素は、光ファイバ
・センサ信号37及びRIN雑音サンプル35が時間領域の代わりに周波数領域
で処理されることを除いて、図4の第1の実施形態のやり方と同じやり方で配置
される。光ファイバ・センサ(ジャイロ)信号37は、検出器32により検出さ
れ、そして例えば、離散的フーリエ変換(DFT)72を用いてフーリエ変換さ
れて、そのスペクトル内容を抽出する。RIN雑音サンプル35は、検出器34
により検出され、そして乗算器75において、前述したように、光ファイバ・セ
ンサ信号37により乗算され、次いで、例えば、光ファイバ・センサ信号37と
似た要領で、離散的フーリエ変換(DFT)83を用いてフーリエ変換される。
光ファイバ・センサの検出帯域幅内のRIN雑音のみが信号対雑音比に悪影響を
与えるので、変調周波数に対応する周波数のみを計算する必要がある。RIN雑
音信号35の信号スペクトル・ビンに関する結果は、可変利得増幅器86におい
て振幅及び位相について調整される。なお、周波数領域における位相偏移は、前
述の時間領域における時間偏移に対応する。次いで、周波数領域におけるその結
果生じたRIN雑音信号は、フーリエ変換(DFT)72の出力で導出された対
応光ファイバ・センサ信号37(相変わらず複素形式である。)から減算器78
で減算される。その結果は更に、例えば、ディジタル信号プロセッサ90で、R
IN相殺を受けなかった光ファイバ・センサ信号の要領と同一の要領で処理され
ることができる。例えば、RINを低減したジャイロ信号を表すディジタル信号
プロセッサ90の出力は、帯域幅を低減するため積分され、又は振幅及び符号へ
変換され得る。
【0033】 RIN雑音に対する適切な振幅及び位相補正は、多くの方法で決定することが
できる。一つのアプローチでは、DFTは、予想される光ファイバ・センサ信号
が存在しないスペクトル領域において光ファイバ・センサ信号及びRIN信号の
両方について実行される。換言すれば、それは、開ループの実行においては、変
調周波数に等しくなく且つその変調周波数の倍数にも等しくない周波数で実行さ
れる。スペクトル重み付け関数がそれぞれの信号に適用され、光ファイバ・セン
サ信号のスペクトル漏れ(spectral leakage)を雑音チャネル
の中に抑圧し得ることが有利である。信号チャネルの少なくとも1つに適用され
た利得補正は2つのチャネルの雑音パワー同士の比に等しいのに対して、位相補
正は雑音サンプル同士間の位相差の負量である。この解析においては、雑音のR
IN成分が熱及びショット雑音のような他の雑音成分より十分大きいことが仮定
されている。たとえRIN成分が支配的雑音寄与分でなくても、他の雑音源のラ
ンダムな性質は、比較のための平均時間が増大するにつれ、それら他の雑音源の
ランダムな性質はそれらの影響力を低減するであろう。
【0034】 図10に図示された更に別の実施形態に従って、光ファイバの構成要素は、R
INサンプル信号が例えば光出力パワーをモニタするため多くの場合組み込まれ
る検出器34により光源又はレーザ18の後部ファセットでサンプリングされる
ことを除いて、図5の実施形態のやり方と同じやり方で配置される。この構成は
、レーザ光が偏光される応用に最良に適している。しかしながら、レーザ光、並
びに偏光子を通過した光が偏光されそうにないので、RINについての潜在的改
善はレーザ光源の偏光により制限される。偏光子26は、レーザ光自体が偏光さ
れない場合用い得る。
【0035】 本発明が図示されそして詳細に説明された好適な実施形態と関係して開示され
たが、それについての様々な修正及び改良が当業者に容易に明らかになるであろ
う。例えば、同じ雑音低減概念がまた、連続的ループのように又は反射形偏光形
態で実行され得るファラデー効果に基づいて干渉型光ファイバ磁界及び/又は電
流センサに適用されることができる。電流センサにおいては、λ/4波長板が光
源とファイバ・コイルとの間に挿入され、反対の円偏波方向を持つ反対方向に伝
搬する光ビームを生成する。これらのセンサは、信号処理が類似しているので、
干渉型光ファイバの光ファイバ・ジャイロと同じやり方で解析されることができ
る。
【0036】 更に、光ファイバ・センサはファイバとして実現される必要はないが、しかし
基板上に形成され得る及び/又は基板と一体に形成され得る光導波路から作って
もよい。 従って、本発明の趣旨及び範囲は特許請求の範囲によってのみ制限されるべき
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、遅延されていない信号及びファイバ・コイルにより遅延された信号を
測定する実験的設定である。
【図2】 図2は、図1の遅延された信号及び遅延されてない信号及び相関された信号を
示す。
【図3】 図3は、図1の遅延された信号と遅延されてない信号との差信号を示す。
【図4】 図4は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第1の実施形態を示
す。
【図5】 図5は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第2の実施形態を示
す。
【図6】 図6は、図5の信号処理回路の第1の実施形態を示す。
【図7】 図7は、図5の信号処理回路の第2の実施形態を示す。
【図8】 図8は、図5の信号処理回路の第3の実施形態を示す。
【図9】 図9は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第3の実施形態を示
す。
【図10】 図10は、本発明に従った光ファイバ・センサ・システムの第4の実施形態を
示す。
【図11】 図11は、従来技術の電流センサを示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月25日(2002.2.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】 本発明の一局面によれば、低減した雑音を有する光ファイバ信号を生成する光
ファイバ・センサ・システムは、センサ入力光を受け取り且つ且つ物理量を測定
するよう適合された光ファイバ・センサを含む。光ファイバ・センサは、上記物
理量及び第1の雑音成分に対応するセンサ出力信号を生成し、該センサ出力信号
は第1の検出器により検出される。第2の検出器は、第2の雑音成分に対応する
センサ入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合さ
れ、そして時間遅延された第2の雑音成分に前記センサ出力信号を乗算する乗算
器と、前記センサ出力信号及び前記の乗算された第2の雑音成分を周波数領域に
変換する少なくとも1つの変換プロセッサとを含む。電子的プロセッサは更に、
周波数領域における前記の変換された乗算した第2の雑音成分を前記の変換され
たセンサ出力信号に対して位相偏移させることにより、前記光ファイバ・センサ
を通るセンサ入力光の時間遅延に実質的に対応する電子的時間遅延を前記の変換
された乗算した第2の雑音成分に与える遅延回路を含む。電子的プロセッサは更
に減算器を含み、該減算器は、前記の時間遅延され変換され乗算された第2の雑
音成分をセンサ出力信号から減算して、低減した雑音を有する光ファイバ・セン
サ信号を生成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】 本発明の更に別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ
・センサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音
成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファ
イバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音
成分はセンサ信号と乗算され、そしてセンサ出力信号及び乗算された第2の雑音
成分は周波数領域に変換される。変換された乗算した雑音信号の振幅及び位相は
、相対的位相偏移がセンサ時間遅延に対応するように、変換されたセンサ出力信
号のそれぞれの振幅及び位相に関して調整される。乗算された第2の雑音成分は
、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号を生成する。
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月8日(2002.11.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、光ファイバ・センサに関し、特に、磁界を測定する光ファイバ・ジ
ャイロスコープ及び光ファイバ・センサに関する。
【0002】 [発明の背景] 光ファイバ・センサを用いて、対象物の回転(光ファイバ・ジャイロスコープ
と称される。)、センサの近傍の電流から生じる磁界(光ファイバ電流センサと
称される。)のような様々な物理的量を測定することができる。そのような光フ
ァイバ・センサは、典型的には、スレッショルド以下で動作するレーザ、スーパ
ールミネセント・ダイオード(SLD)又はファイバ・スーパールミネセント源
のような広帯域源に結合された光ファイバ部、広帯域源により放出された光放射
をファイバ、好ましくはファイバ・コイルに結合するための結合器、少なくとも
1つの偏光子及び少なくとも1つの位相変調器、及びファイバを通る(trav
erse)光信号同士間の位相偏移又は偏光差を検出する検出器を含む。光信号
同士間の位相又は偏光偏移は、例えば、ファイバ・コイルの回転により、又は磁
界により導入され得る。用語「光ファイバ・センサ及びジャイロ」は、光ファイ
バ・ジャイロスコープ及び光ファイバ電流センサの両方を言うため交換可能に用
いられるであろう。
【0003】 光ファイバ・センサの電気的出力信号は、様々なソース(源)から生じる雑音
成分を含む。例えばIEEE標準528、慣性センサ技術(本明細書に援用され
ている。)に定義されるように角度ランダム・ウォーク(ARW)として現れる
傾向を有する出力雑音は、雑音成分の起源に依存する、光検出器入力での光パワ
ーに関する様々な関数依存性を有する。例えば、光検出器電子機器におけるトラ
ンスインピーダンス増幅器フィードバック抵抗で発生する熱雑音は、光パワーと
は独立である。検出器電流の量子化性質と関連したショット雑音は、光パワーの
平方根に比例するように示されることができ、一方、その有限の帯域幅に起因し
た光源の光に固有であり且つ光検出器上に衝突し且つフリッカ雑音(1/f)で
ある相対強度雑音(RIN)は、光パワーに比例する。RIN及びフリッカ雑音
は、光パワーに関する同じ関数依存性を有するので、用語「RIN」は以降RI
N及びフリッカ雑音の両方を意味する。
【0004】 ソース・パワーが増大されるので、RINは、光ファイバ・センサ・システム
の雑音に関連した性能を向上させ続けさせるよりむしろ飽和させる。RINを軽
減することができない場合、それを超えた更なる実際的改善が可能であるパワー
・レベルが存在する。例えば、EDFS(エルビウムをドープされたファイバ源
)は、その高い光パワー及び波長の安定性に起因して、多くの場合高性能光ファ
イバ・センサの当然の選定と考えられるが、そのEDFSは、高いRINを有す
る傾向がある。他方、スーパールミネセント・ダイオード(SLD)は、そのよ
り大きな帯域幅に起因して一層低いRINを有する傾向があるが、しかしパワー
及び寿命における制限という難点があり、その実用性を制限している。
【0005】 米国特許No.5,331,404に記載され、そして図11に図示されてい
る一つのアプローチにおいて、光ファイバ・センサにおけるRINは、光源19
により放出された光の一部を、光ファイバ・センサ5のファイバ22と実質的に
同じ長さを有する「ダミー」ファイバ30の中に結合することにより、低減され
る。次いで、検出器34により「ダミー」ファイバ30の一つの端部で検出され
た出力信号は、乗算器36において、検出器32により検出された光ファイバ・
センサ5の信号出力のレプリカにより変調され、そして減算器38において、チ
ャネル利得の適切な調整を有するAC結合増幅器40、42を通った後で検出器
32により検出された光ファイバ・センサ5の出力信号から減算される。換言す
ると、このケースにおける「ダミー」ファイバ30は、光ファイバ・センサ5を
通る光が受ける時間遅延と整合するためのアナログ時間遅延線として動作する。
しかしながら、このアプローチは、光ファイバ・センサ・コイルとほぼ同じ長さ
のファイバの第2のコイルを必要とする。
【0006】 米国特許No.5,655,035に開示された別のアプローチにおいては、
2つの光ファイバ・センサは、同じ光源により励起されることができるが、しか
し複数の感度軸は直径の対向方向に指向されている。検出された出力が加えられ
、それによりRINを減算する。なお、RINが共通源で生じるので、RINは
両方のチャネルに対して共通である。このアプローチは、光ファイバ・センサの
光部品総数(光源を除く。)を2倍にし、それは高価で且つ嵩がかさばる。
【0007】 従って、RIN雑音成分を排除又は少なくとも低減しながら、同時に重さ及び
複雑さを加えない光ファイバ・センサを設けることが望ましいであろう。
【0008】 [本発明の概要] 本発明は、光ファイバ・センサ内の雑音、特にRIN雑音を低減する装置及び
方法を指向する。
【0009】 本発明の一局面によれば、光ファイバ・センサ・システムは、センサ入力光を
生成する光源、及び該センサ入力光を受け取り且つ物理量を測定するよう適合さ
れた光ファイバ・センサを含む。光ファイバ・センサは、上記物理量及び第1の
雑音成分を含むセンサ出力信号を生成し、該センサ出力信号は第1の検出器によ
り検出される。第2の検出器は、第2の雑音成分を含む光源により生成されたセ
ンサ入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され
、そして電子的時間遅延を第2の雑音成分に与える遅延回路を含む。なお、その
電子的時間遅延は、光ファイバ・センサを通るセンサ入力光の時間遅延に実質的
に対応する。電子的プロセッサは更に乗算器を含み、該乗算器は、時間遅延した
第2の雑音成分にセンサ出力信号を乗算する。電子的プロセッサは更に減算器を
含み、該減算器は、乗算された時間遅延した第2の雑音成分をセンサ出力信号か
ら減算して、低減した雑音を有する光ファイバ・センサ信号を生成する。
【0010】 本発明の別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ・セ
ンサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音成分
を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファイバ
・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音成分
は電子的に時間遅延される。なお、その時間遅延は、光ファイバ・センサを通る
センサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に対応する。次いで、時間遅延された第
2の雑音成分は、センサ出力信号と乗算され、そしてその乗算された第2の雑音
成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号を生成する。
【0011】 本発明の更に別の局面によれば、低減した雑音を有する測定信号を光ファイバ
・センサから生成する方法が提供される。その方法は、測定信号及び第1の雑音
成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、第2の雑音成分を表す光ファ
イバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定するステップとを含む。第2の雑音
成分はセンサ信号と乗算され、そしてセンサ出力信号及び乗算された第2の雑音
成分は周波数領域に変換される。変換された乗算した雑音信号の振幅及び位相の
うちの少なくとも1つは、相対的位相偏移がセンサ時間遅延に対応するように、
変換されたセンサ出力信号のそれぞれの振幅及び位相に関して調整される。乗算
された第2の雑音成分は、センサ出力信号から減算され、低減した雑音測定信号
を生成する。
【0012】 本発明のまた別の局面によれば、低減した雑音を有するセンサ信号を生成する
光センサ・システムは、センサ入力光を生成する光源と、センサ入力光を受け取
り且つ物理量を測定するよう適合された光センサとを含み、該光センサは、物理
量及び第1の雑音成分を有するセンサ出力信号を生成する。第1の検出器は、セ
ンサ出力信号を検出し、一方、第2の検出器は、第2の雑音成分を有するセンサ
入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され、そ
して第2の雑音成分をセンサ出力信号に対して電子的に時間遅延し、その電子的
時間遅延は、実質的に、光ファイバ・センサを通るセンサ入力光の時間遅延に対
応する。プロセッサは、乗算された時間遅延した第2の雑音成分の関数である変
調された信号をセンサ出力信号から減算して、低減した雑音を有するセンサ信号
を生成する。
【0013】 本発明の実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。測定された物理量は
、光ファイバ・センサの回転、又は電流により生成され得る磁界であり得る。入
力光雑音成分を検出する第2の検出器は、光ファイバ・センサの入力部に結合さ
れ得て、又は光ファイバ・センサ入力光を生成する光源に直接結合され得る。電
子的プロセッサは、マルチチャネル・サンプル及びホールド装置と、前記光ファ
イバ・センサを通るセンサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に対応する時間期間
だけ、サンプリングされた第2の雑音成分をサンプリングされたセンサ出力信号
に対して電子的に時間偏移(時間シフト)させる電子的遅延装置とを含み得る。
代替として、プロセッサは、センサ出力信号及び変調された雑音信号を周波数領
域に変換する、離散的フーリエ変換を実行するフーリエ変換プロセッサのような
、変換プロセッサを含み得る。スペクトル重み付け関数が、変換されたセンサ出
力信号及び第2の雑音成分に適用される。相対的振幅及び位相は、センサ出力信
号を第2の雑音成分と、測定信号が光ファイバ・センサにより生成されないスペ
クトル領域で比較することにより決定され得る。センサ出力信号及び/又は第2
の雑音成分の相対的利得は、例えば、センサ出力信号の雑音パワー及び第2の雑
音成分との比に等しい相対的利得補正を設定することにより調整され得る。
【0014】 本発明の更なる特徴及び利点は、ある一定の実施形態の以下の説明及び特許請
求の範囲から明らかになるであろう。 添付の図面は本発明のある一定の例示的実施形態を示し、そこにおいて類似の
参照番号は類似の構成要素を示す。これらの図示された実施形態は、本発明の例
示として理解されるべきであり、決して制限するものではないと理解されるべき
である。
【0015】 [ある一定の例示的実施形態の詳細な説明] 本発明は、光ファイバ・センサにおける雑音、特にRIN雑音を低減する装置
及び方法を指向している。特に、本明細書に記載された雑音低減システム及び方
法は、追加のかさばる光ファイバ部品を必要とすることなくRIN雑音を低減す
ることができる。本出願の光ファイバ・センサは、光ファイバ・センサの出力信
号を測定するための第1の検出器と、センサの光路をまだ通っていないで光源の
シグネチャー(signature)を表す第2の信号を測定するための第2の
検出器とを用いる。第2の信号は、第1の信号に対して電子的に遅延され、そし
てセンサ信号のレプリカ(replica)により変調され、且つ適切な増幅後
に第1の信号から減算される。
【0016】 最初に図1を参照すると、光ファイバ・センサ10は光源18を含み、該光源
18は、スーパールミネセンス又は超蛍光を示す広いスペクトル・スーパールミ
ネセント源(SLS)であり得る。なお、スーパールミネセンス又は超蛍光は、
レージング(lasing)・スレッショルド未満で、又は光共振器を使用する
ことなしに自然発生的光子の本質的に単光路増幅器(複数)として動作される高
利得レーザ材料で観測されるようなものである。SLSの一例はスーパールミネ
セント・ダイオード(SLD)である。代替として、半導体SLSより向上した
温度安定性を有するスーパールミネセント・ファイバ源(SFS)を用い得る。
更に、SFSでの使用可能なパワーはSLDのそれより著しく高い。光源18は
、偏光されても又は偏光されなくてもよい。
【0017】 光源18は、方向性結合器として組み込まれる入力結合器20に結合される。
入力結合器20から出てくる光の第1の部分は、第1の偏光子28(例えば、D
yottへの米国特許No.5,739,944に記載されているタイプのファ
イバ偏光子)を介して、光ファイバ・センサのコイルのようなファイバ・コイル
22に送られる。なお、ファイバ・コイル22は、5〜6メートルから5〜6キ
ロメートルの長さを有し、そして偏光保持ファイバ又は従来の単一モード・ファ
イバから構成されてよい。ファイバ・コイル22は単に光導波路構造を表し、一
体型導波路構造のような他の光導波路、例えば、適切な基板上に形成された薄膜
導波路を、ファイバ・コイル22の光ファイバの代わりに又はそれに加えて用い
得ることが当業者により認められるであろう。ファイバ・コイル22の出力信号
は、第1の検出器24(これは従来のp−n又はアバランシェ光検出器であって
よい。)により検出され、そしてマルチチャネル・ディジタル・スコープ29、
又は電気入力信号を時間分解する(time−resolving)ことができ
る別の適切な信号プロセッサの第1の入力チャネル12に入力される。
【0018】 入力結合器20から出る光の第2の部分は、第1の偏光子28の偏光軸に対し
て実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を介して送られ、そして第2
の検出器34により検出される。偏光子26及び28は、ファイバ偏光子又は偏
光ファイバ(polarizing fiber)として、あるいは上記光部品
の1つ以上を組み込んだ一体型光学回路で実現され得る。偏光子26及び28は
、各光路で同じ偏光を選択する。第2の検出器34により検出された信号は、マ
ルチチャネル・ディジタル・スコープ29の第2の入力チャネル14に入力され
る。入力チャネルはまた、当該技術で知られているように、可変利得増幅器を含
んでもよい。
【0019】 ここで、図2A〜図2Cを参照すると、検出器34の自己共分散が図2Aに示
され、そして検出器24の自己共分散が図2Bに示されている。図2Bは、遅延
された信号、即ちファイバ・コイル22を通る信号の自己共分散を表す。試験は
、光源18としてSLDを用いて行われ、ほぼ20マイクロワットの検出パワー
を、検出器24及び34のそれぞれで生じた。この例において、マルチチャネル
・ディジタル・スコープ29の入力チャネル12及び14の増幅は、表示された
信号同士が等しい振幅を有するように調整される。
【0020】 図2Cは、入力チャネル12での増幅された入力信号と入力チャネル14での
増幅された入力信号との間の交差共分散(cross−covaiance)を
示す。両方のチャネルに存在する信号は、6サンプリング単位(samplin
g units)(遅れ(lags))だけ遅延されたとき最大の交差共分散を
有する。なお、6サンプリング単位は、用いられた例示的サンプリング速度で、
ほぼ1.2マイクロ秒に等しく、それは、ほぼ例示的な200メートルの光ファ
イバ・コイル22における予想される伝搬遅延に等しい。従って、我々は、RI
N雑音がPMファイバ・コイルを歪みなしに通過すると、及びディジタル遅延が
RINを減算することに効果的であると結論付けることができる。
【0021】 2つの個別の信号は、RINに加えて、真にランダムであり且つその2つのチ
ャネル間で相関付けされる筈がない熱及びショット雑音を含むので、交差共分散
の最大値は、その2つの個別の信号のどちらよりも小さい。達成される相殺の有
効性は、2つのチャネルの位相及び振幅の整合の質に依存するであろう。
【0022】 図3は、検出器34を用いて測定された遅延した信号を、検出器24を用いて
測定されたファイバ・コイル22の出力信号と相関付けて、RIN雑音を低減す
る有効性を示す。図2Aに示された自己共分散を与えた直接波形は、図2Bに示
された自己共分散を与えた遅延した波形から減算され、そしてその残りのパワー
は遅延(遅れ)の関数として計算された。その結果が図3に示されている。最小
パワーは、1.2マイクロ秒に等しい約6の遅れで観測され、それは、例示的な
200メートルのファイバ・コイル22に対して予測した時間遅延と一致する。
直接波形及び遅延した波形はRIN雑音が相殺されないときインコヒーレントに
足されるので、RIN雑音の達成された低減は、実際には最大パワーの半分にお
けるパワー・レベルと比較されるべきである。このことに基づいて、雑音のほぼ
50パーセントが相殺された。検出器/増幅器24、12及び34、14のそれ
ぞれの伝達関数同士間に一層良好な整合を与えることにより、RIN雑音の相殺
を更に改善することができるであろう。もし光源のパワーが増大される場合、R
INに寄与可能な総合雑音の割合は増大するであろうし、そしてこの技術により
雑音を低減させる全体能力は増強されるであろう。図2及び図3に示された実験
結果は、光がファイバ・コイル22を通った後で検出された信号から時間遅延さ
れたソース基準信号を減算することにより、RIN雑音が実質的に低減されるこ
とができることを示している。この発明の概念に基づいて、RIN雑音を低減す
る装置の様々な実施形態が図4から図10に図示されている。
【0023】 ここで図4を参照すると、第1の実施形態において、光源18からの光は、入
力結合器20に結合され、該入力結合器20から出る光の第1の部分は、第1の
偏光子28を介して第2の結合器23に送られ、該第2の結合器23は、反対方
向に円偏波された2つの反対方向伝搬光ビームをファイバ・コイル22のそれぞ
れの端部の中へ放つ。これらの反対方向伝搬光ビームの位相は、それぞれの反対
方向伝搬光ビームがファイバ・コイルにそれぞれのコイル端部で入るとき、位相
変調器25により変調される。検出器及び増幅器32は、ファイバ結合器20の
戻りタップに結合され、そしてファイバ結合器23で組み合わされた反対方向伝
搬光ビームの干渉により生成された干渉光の光学的パワーを測定する。干渉光は
、所望のジャイロ信号に加えて、とりわけ、RIN雑音を含む。
【0024】 入力結合器20のまだ使用していないタップから出る光の第2の部分は、第1
の偏光子28の偏光軸に実質的に平行な偏光軸を有する第2の偏光子26を通っ
て送られ、そして第2の検出器及び増幅器34により検出される。この光の検出
された第2の部分35は、RIN雑音並びに前述した他のインコヒーレント雑音
源を表す。他の雑音源はここでの議論には含まれない。RIN(光源雑音)サン
プル35は、その帯域幅が検出器の帯域幅より大きい遅延装置41で遅延され、
それによりその時間遅延は、本質的に、雑音の相殺が希望され且つジャイロ信号
が存在する帯域幅にわたり一定である。遅延装置41は、アナログ遅延線であっ
てもよく、又はシフト・レジスタ又はコンピュータ・メモリ・バッファでディジ
タルに実現されてもよい。次いで、RIN雑音サンプル35は、乗算器36にお
いて、光検出器32に戻された信号の波形37により乗算される。ジャイロ波形
はまた、DCブロック44を通されて、減算処理の前にジャイロ信号のDC成分
を排除することができる。次いで、乗算されたRIN雑音サンプル35は、減算
器38において光ファイバ・センサ信号から減算される。しかしながら、ジャイ
ロ信号はこれまで修正されなくて、そして当該技術で既知の様々な従来の開又は
閉ループ処理方法により処理されることができる。相殺の程度を向上させるため
、2つの信号経路の利得は、ジャイロの光学的回路における損失を考慮して、一
致させるべきである。一般的に、これは、ジャイロ信号を含まない周波数範囲内
の雑音パワー同士を比較し、次いでその2つのチャネルにおける雑音パワー同士
を検出器及び増幅器32及び34の利得を調整することにより等しいように設定
することにより行うことができる。その信号の位相情報も必要とされる場合、そ
の比較を交差スペクトルとして行うことができるであろう。次いで、低減したR
IN成分を有するその結果生じた時間依存波形は更に、例えば、復調器又はディ
ジタル信号プロセッサ46において、RIN相殺を受けなかった光ファイバ・セ
ンサ信号のそれと同じ要領で処理されることができる。
【0025】 図5に図示された第2の実施形態においては、前述の動作は、ディジタル信号
処理技術を用いて実行される。光ファイバ・センサ検出器32の出力でのジャイ
ロ信号、及び検出器34の出力でのRIN雑音サンプル信号の両方は、ここでは
、例えば、A/D変換器を含み得るマルチチャネル・サンプル・アンド・ホール
ド(S/H)増幅器50により、同時にサンプリングされる。サンプリング速度
は、有効なナイキスト・レート・サンプルが検出器の全帯域幅に対して得られる
ように選定される。同じサンプリング速度での非同時サンプリングにより導入さ
れる誤差はまた、高いサンプリング速度を選択することにより最小にすることが
できる。信号は、離散的サンプル間隔、例えば、5MHzのサンプリング周波数
に対応する0.2マイクロ秒でサンプリングされる。検出器34で検出されたR
IN雑音のサンプル35は、光ファイバ・センサを通らず、従ってそれは、各サ
ンプリング点で、検出器32で検出された光ファイバ・センサ信号37の雑音内
容より早い時間での雑音を表す。なお、光ファイバ・センサ信号32は、光ファ
イバ・センサでの物理的時間遅延に等しい時間偏移を有する。次いで、サンプリ
ングされたジャイロ信号37及びRIN雑音35は、信号処理装置52で処理さ
れ、それはここで詳細に説明されるであろう。
【0026】 ここで図6から図8を参照すると、RIN雑音サンプル35の時間遅延、振幅
及び位相調整を与えて、RIN雑音をジャイロ信号から減算して、RINを低減
したジャイロ信号を生成する信号処理装置52の3つの実施形態が示されている
。信号処理装置52の第1の実施形態52aが図6に図示されている。遅延され
ていないRINサンプル35は、ディジタル遅延装置54において、ジャイロ・
データ37に対して或る整数個のディジタル・サンプル時間だけ遅延され、それ
によりサンプリングされたRIN雑音35の遅延は、実質的に光ファイバ・セン
サ信号37により受けた遅延に等しくなる。ジャイロ・コイルにおける光の時間
遅延が或る整数個のサンプル時間に等しい場合、2つの信号は正確に整列される
。しかしながら、RINサンプルがサンプル時間のゆっくり変化する関数である
ので、RIN雑音は、たとえ時間遅延が或る整数個のサンプル時間に等しくなく
ても、相変わらず実質的に低減される。ディジタル遅延装置54は、環状バッフ
ァとして実現され得るが、しかしシフト・レジスタのような他の手段もまた用い
得る。次いで、遅延されたRIN雑音信号35の振幅は、そして所望の場合には
その位相も、可変利得増幅器56aで調整され、そして増幅され且つ位相偏移さ
れた信号は、乗算器58aにおいてジャイロ信号37と乗算される。次いで、乗
算器58aの出力信号は、減算器60においてジャイロ信号37から減算され、
所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0027】 図7に図示された別の実施形態52bにおいては、遅延されたRINサンプル
・データ35は、振幅(及び位相)が可変利得増幅器56bで調整される前に、
最初に、乗算器58bにおいてジャイロ信号37と乗算される。次いで、可変利
得増幅器56bの出力信号は、減算器60においてジャイロ信号37から減算さ
れ、所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0028】 ここで図8を参照すると、アナログ信号は、図4及び図8に示されるように、
DCブロック44によりAC結合増幅器を介して頻繁に処理され、その場合アナ
ログ信号即ちジャイロ信号37のDC成分が失われる。正しい雑音成分の振幅は
、DC成分にRIN雑音信号35を乗算することにより復元することができる。
これは、例えば、サニャック干渉計に対する標準方程式(standard e
quation)における変調の深さ(modulation depth)及
び回転速度を用いて、ジャイロ信号37の他のスペクトル成分に対するジャイロ
信号37のDC成分の大きさを決定することにより行うことができる。そのプロ
セスは図8の実施形態52cに対して次のように動作する。即ち、図7の実施形
態におけるように、遅延されたRINサンプル・データ35は、最初に乗算器5
8bにおいてジャイロ信号37と乗算される。更に、前述した要領で適切にスケ
ーリングされたDC成分kJ0は、乗算器59において、遅延されたRIN雑音
35と乗算され、そして加算器62において、乗算器58bから導出された出力
信号に加えられる。加算器62の出力信号の振幅(及び位相)は、可変利得増幅
器56bで調整され、そして減算器60においてジャイロ信号37から減算され
、所望のRIN低減したジャイロ信号を生成する。
【0029】 雑音35は、最初に遅延装置54において時間遅延され、次いでセンサ出力信
号37により変調されるのが好ましい。それは、さもなければ、減算された信号
の中の変調された雑音は、正しい時間関係を持たないからである。しかしながら
、2つの動作は、復調が開ループ・ジャイロのような狭帯域で行われる場合顕著
な誤差を生成することなしに交換可能であり得る。この場合、検出器の帯域幅は
小さく、そして変調する信号の基本周波数のみが復調される。
【0030】 その結果生じるRINを低減したジャイロ信号は、当該技術で既知である標準
の開又は閉ループ処理方法のいずれかにより処理することができる。増幅器56
a及び56bの利得は、ジャイロ信号37を含まない周波数範囲内の雑音パワー
同士を比較し且つこの周波数範囲内の雑音パワー同士を等しいように設定するこ
とにより調整され得る。
【0031】 タイミングが正しい状態にあるために、コイルの長さは、サンプリング時間間
隔と整合する長さに制限され、それは変調周波数の関数である。これは、通常は
著しい制約ではなく、そしてある実行においては、変調周波数は特定の要求され
たコイル長を補償するため変えることができるであろう。この条件を厳密に満足
させることができない場合、時間誤差自体が検出器の電子的帯域幅の逆数と比較
して小さいならば性能の劣化は小さい。
【0032】 図9に図示された別の実施形態に従って、光ファイバ構成要素は、光ファイバ
・センサ信号37及びRIN雑音サンプル35が時間領域の代わりに周波数領域
で処理されることを除いて、図4の第1の実施形態のやり方と同じやり方で配置
される。光ファイバ・センサ(ジャイロ)信号37は、検出器32により検出さ
れ、そして例えば、離散的フーリエ変換(DFT)72を用いてフーリエ変換さ
れて、そのスペクトル内容を抽出する。RIN雑音サンプル35は、検出器34
により検出され、そして乗算器75において、前述したように、光ファイバ・セ
ンサ信号37により乗算され、次いで、例えば、光ファイバ・センサ信号37と
似た要領で、離散的フーリエ変換(DFT)83を用いてフーリエ変換される。
光ファイバ・センサの検出帯域幅内のRIN雑音のみが信号対雑音比に悪影響を
与えるので、変調周波数に対応する周波数のみを計算する必要がある。RIN雑
音信号35の信号スペクトル・ビンに関する結果は、可変利得増幅器86におい
て振幅及び位相について調整される。なお、周波数領域における位相偏移は、前
述の時間領域における時間偏移に対応する。次いで、周波数領域におけるその結
果生じたRIN雑音信号は、フーリエ変換(DFT)72の出力で導出された対
応光ファイバ・センサ信号37(相変わらず複素形式である。)から減算器78
で減算される。その結果は更に、例えば、ディジタル信号プロセッサ90で、R
IN相殺を受けなかった光ファイバ・センサ信号の要領と同一の要領で処理され
ることができる。例えば、RINを低減したジャイロ信号を表すディジタル信号
プロセッサ90の出力は、帯域幅を低減するため積分され、又は振幅及び符号へ
変換され得る。
【0033】 RIN雑音に対する適切な振幅及び位相補正は、多くの方法で決定することが
できる。一つのアプローチでは、DFTは、予想される光ファイバ・センサ信号
が存在しないスペクトル領域において光ファイバ・センサ信号及びRIN信号の
両方について実行される。換言すれば、それは、開ループの実行においては、変
調周波数に等しくなく且つその変調周波数の倍数にも等しくない周波数で実行さ
れる。スペクトル重み付け関数がそれぞれの信号に適用され、光ファイバ・セン
サ信号のスペクトル漏れ(spectral leakage)を雑音チャネル
の中に抑圧し得ることが有利である。信号チャネルの少なくとも1つに適用され
た利得補正は2つのチャネルの雑音パワー同士の比に等しいのに対して、位相補
正は雑音サンプル同士間の位相差の負量である。この解析においては、雑音のR
IN成分が熱及びショット雑音のような他の雑音成分より十分大きいことが仮定
されている。たとえRIN成分が支配的雑音寄与分でなくても、他の雑音源のラ
ンダムな性質は、比較のための平均時間が増大するにつれ、それら他の雑音源の
ランダムな性質はそれらの影響力を低減するであろう。
【0034】 図10に図示された更に別の実施形態に従って、光ファイバの構成要素は、R
INサンプル信号が例えば光出力パワーをモニタするため多くの場合組み込まれ
る検出器34により光源又はレーザ18の後部ファセットでサンプリングされる
ことを除いて、図5の実施形態のやり方と同じやり方で配置される。この構成は
、レーザ光が偏光される応用に最良に適している。しかしながら、レーザ光、並
びに偏光子を通過した光が偏光されそうにないので、RINについての潜在的改
善はレーザ光源の偏光により制限される。偏光子26は、レーザ光自体が偏光さ
れない場合用い得る。
【0035】 本発明が図示されそして詳細に説明された好適な実施形態と関係して開示され
たが、それについての様々な修正及び改良が当業者に容易に明らかになるであろ
う。例えば、同じ雑音低減概念がまた、連続的ループのように又は反射形偏光形
態で実行され得るファラデー効果に基づいて干渉型光ファイバ磁界及び/又は電
流センサに適用されることができる。電流センサにおいては、λ/4波長板が光
源とファイバ・コイルとの間に挿入され、反対の円偏波方向を持つ反対方向に伝
搬する光ビームを生成する。これらのセンサは、信号処理が類似しているので、
干渉型光ファイバの光ファイバ・ジャイロと同じやり方で解析されることができ
る。
【0036】 更に、光ファイバ・センサはファイバとして実現される必要はないが、しかし
基板上に形成され得る及び/又は基板と一体に形成され得る光導波路から作って
もよい。 従って、本発明の趣旨及び範囲は特許請求の範囲によってのみ制限されるべき
である。
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月8日(2002.11.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】 本発明のまた別の局面によれば、低減した雑音を有するセンサ信号を生成する
光センサ・システムは、センサ入力光を生成する光源と、センサ入力光を受け取
り且つ物理量を測定するよう適合された光センサとを含み、該光センサは、物理
量及び第1の雑音成分を有するセンサ出力信号を生成する。第1の検出器は、セ
ンサ出力信号を検出し、一方、第2の検出器は、第2の雑音成分を有するセンサ
入力光を検出する。電子的プロセッサは、第1及び第2の検出器に結合され、そ
して第2の雑音成分をセンサ出力信号に対して電子的に時間遅延し、その電子的
時間遅延は、実質的に、光センサを通るセンサ入力光の時間遅延に対応する。プ
ロセッサは、前記センサ出力信号を乗算された時間遅延した第2の雑音成分の関
数である変調された信号をセンサ出力信号から減算して、低減した雑音を有する
センサ信号を生成する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】 本発明の実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。光センサは、光ファ
イバ・センサであってよい。測定された物理量は、光ファイバ・センサの回転、
又は電流により生成され得る磁界であり得る。入力光雑音成分を検出する第2の
検出器は、光ファイバ・センサの入力部に結合され得て、又は光ファイバ・セン
サ入力光を生成する光源に直接結合され得る。電子的プロセッサは、マルチチャ
ネル・サンプル及びホールド装置と、前記光ファイバ・センサを通るセンサ入力
光のセンサ時間遅延に実質的に対応する時間期間だけ、サンプリングされた第2
の雑音成分をサンプリングされたセンサ出力信号に対して電子的に時間偏移(時
間シフト)させる電子的遅延装置とを含み得る。変換プロセッサを有する電子的
プロセッサは、前記の変換された乗算した第2の雑音成分の振幅及び位相を調整
する増幅器を含み得る。変換プロセッサは、離散的フーリエ変換を実行するフー
リエ変換プロセッサであり得る。スペクトル重み付け関数が、変換されたセンサ
出力信号及び第2の雑音成分に適用される。相対的振幅及び位相は、センサ出力
信号を第2の雑音成分と、測定信号が光ファイバ・センサにより生成されないス
ペクトル領域で比較することにより決定され得る。センサ出力信号及び/又は第
2の雑音成分の相対的利得は、例えば、センサ出力信号の雑音パワー及び第2の
雑音成分との比に等しい相対的利得補正を設定することにより調整され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベネット,シドニー・エム アメリカ合衆国イリノイ州60610,シカゴ, ノース・ディアボーン・パークウェイ 1301,ユニット 706 Fターム(参考) 2F105 BB03 DD02 DE01 DE12 DE21 DE25 DF07 2G086 DD05

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低減した雑音を有する光ファイバ・センサ信号を生成する光
    ファイバ・センサ・システムにおいて、 センサ入力光を受け取るよう適合され且つある物理量を測定するよう適合され
    た光ファイバ・センサであって、前記物理量及び第1の雑音成分に対応するセン
    サ出力信号を生成する光ファイバ・センサと、 前記センサ出力信号を検出する第1の検出器と、 第2の雑音成分に対応するセンサ入力光を検出する第2の検出器と、 前記第1及び第2の検出器に結合された電子的プロセッサと、を備え、 前記電子的プロセッサは、 前記光ファイバ・センサを通る前記センサ入力光の時間遅延に実質的に対応す
    る電子的時間遅延を第2の雑音成分に与える遅延回路と、 前記の時間遅延された第2の雑音成分に前記センサ出力信号を乗算する乗算器
    と、 前記の乗算された時間遅延した第2の雑音成分を前記センサ出力信号から減算
    して、低減した雑音を有する光ファイバ・センサ信号を生成する減算器と を含む、光ファイバ・センサ・システム。
  2. 【請求項2】 前記物理量が前記光ファイバ・センサの回転である請求項1
    記載の光ファイバ・センサ・システム。
  3. 【請求項3】 前記物理量が磁界である請求項1記載の光ファイバ・センサ
    ・システム。
  4. 【請求項4】 前記磁界が電流により生成される請求項3記載の光ファイバ
    ・センサ・システム。
  5. 【請求項5】 前記電子的プロセッサは更に、前記の時間遅延された第2の
    雑音成分の振幅及び位相のうちの少なくとも1つを調整する増幅器を含む請求項
    1記載の光ファイバ・センサ・システム。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記センサ出力信号は、その少なくとも前記セン
    サ出力信号のDC成分を抑圧するように増幅され、 前記の抑圧されたDC成分は、前記センサ出力信号と乗算され、且つ前記の乗
    算された時間遅延した第2の雑音成分に加えられる 請求項1記載の光ファイバ・センサ・システム。
  7. 【請求項7】 前記第2の検出器は前記光ファイバ・センサの入力部に結合
    される請求項1記載の光ファイバ・センサ・システム。
  8. 【請求項8】 前記第2の検出器は光源に直接結合される請求項1記載の光
    ファイバ・センサ・システム。
  9. 【請求項9】 前記電子的プロセッサは、前記センサ出力信号及び第2の雑
    音成分を共通のサンプリング時間でサンプリングするサンプル及びホールド装置
    を備え、 前記の電子的遅延回路は、前記光ファイバ・センサを通る前記センサ入力光の
    センサ時間遅延に実質的に等しいサンプリング時間の個数だけ、前記のサンプリ
    ングされた第2の雑音成分を前記のサンプリングされたセンサ出力信号に対して
    偏移させる、請求項1記載の光ファイバ・センサ・システム。
  10. 【請求項10】 前記電子的プロセッサは更に、前記センサ出力信号及び前
    記第2の雑音成分を周波数領域に変換する少なくとも1つの変換プロセッサを備
    え、 前記の電子的時間遅延は、周波数領域における前記の変換された第2の雑音成
    分を前記の変換されたセンサ出力信号に対して位相偏移させることにより生成さ
    れる 請求項1記載の光ファイバ・センサ・システム。
  11. 【請求項11】 前記プロセッサがフーリエ変換プロセッサである請求項1
    0記載の光ファイバ・センサ・システム。
  12. 【請求項12】 光ファイバ・センサから低減した雑音を有する測定信号を
    生成する方法において、 測定信号及び第1の雑音成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、 第2の雑音成分を表す光ファイバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定する
    ステップと、 前記第2の雑音成分を電子的に時間遅延するステップであって、前記時間遅延
    は前記光ファイバ・センサを通る前記センサ入力光のセンサ時間遅延に実質的に
    対応する、前記電子的に時間遅延するステップと、 前記の時間遅延された第2の雑音成分に前記センサ出力信号を乗算するステッ
    プと、 前記の乗算された第2の雑音成分を前記センサ出力信号から減算して、低減し
    た雑音測定信号を生成するステップと を備える方法。
  13. 【請求項13】 前記測定信号は、前記光ファイバ・センサの回転に対する
    前記光ファイバ・センサの応答を表す請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記測定信号は、磁界に対する前記光ファイバ・センサの
    応答を表す請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記磁界が電流により生成される請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記入力光雑音成分が前記光ファイバ・センサの入力部で
    検出される請求項12記載の方法。
  17. 【請求項17】 光ファイバ・センサから低減した雑音を有する測定信号を
    生成する方法において、 測定信号及び第1の雑音成分を含むセンサ出力信号を測定するステップと、 第2の雑音成分を表す光ファイバ・センサ入力光の入力光雑音成分を測定する
    ステップと、 前記第2の雑音成分に前記センサ出力信号を乗算するステップと、 前記センサ出力信号及び前記の乗算された第2の雑音成分を周波数領域に変換
    し、且つ前記の変換された乗算した雑音信号の振幅及び位相のうちの少なくとも
    1つを前記の変換されたセンサ出力信号のそれぞれの振幅及び位相に対して、相
    対的位相偏移が前記センサ時間遅延に対応するように調整するステップと、 前記の乗算された第2の雑音成分を前記センサ出力信号から減算して、低減し
    た雑音測定信号を生成するステップと を備える方法。
  18. 【請求項18】 前記の相対的振幅及び位相は、前記センサ出力信号と前記
    第2の雑音成分とを、測定信号が前記光ファイバ・センサにより生成されないス
    ペクトル領域で比較することにより決定される請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 スペクトル重み付け関数が、前記の変換されたセンサ出力
    信号及び前記第2の雑音成分に適用される請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 相対的利得補正が、前記センサ出力信号及び前記第2の雑
    音成分のうちの少なくとも1つに適用され、 前記相対的利得補正は、前記センサ出力信号と前記第2の雑音成分との雑音電
    力の比に等しく、 前記の位相補正は、前記第1の雑音成分と前記第2の雑音成分との位相差の負
    量である 請求項18記載の方法。
  21. 【請求項21】 低減した雑音を有するセンサ信号を生成する光センサ・シ
    ステムにおいて、 センサ入力光を生成する光源と、 前記センサ入力光を受け取り且つある物理量を測定するよう適合された光セン
    サであって、前記物理量及び第1の雑音成分を有するセンサ出力信号を生成する
    光センサと、 前記センサ出力信号を検出する第1の検出器と、 第2の雑音成分を有するセンサ入力光を検出する第2の検出器と、 前記第1及び第2の検出器に結合された電子的プロセッサと、を備え、 前記電子的プロセッサは、前記第2の雑音成分を前記センサ出力信号に対して
    電子的に時間遅延させ、 前記の電子的時間遅延は、前記光ファイバ・センサを通る前記センサ入力光の
    時間遅延に実質的に対応し、 前記電子的プロセッサは更に、前記の乗算された時間遅延した第2の雑音成分
    の関数である変調された信号を前記センサ出力信号から減算して、低減した雑音
    を有するセンサ信号を生成する、光センサ・システム。
  22. 【請求項22】 前記光センサが光導波路を備える請求項21記載の光セン
    サ・システム。
  23. 【請求項23】 前記光導波路が一体型光導波路である請求項22記載の光
    センサ・システム。
  24. 【請求項24】 前記の変調された信号は、前記の時間遅延された第2の雑
    音成分と前記センサ出力信号との乗算により生成される請求項21記載の光セン
    サ・システム。
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