JP2003519527A - 下あご等の顔面骨の骨折手術方法及び手術器具 - Google Patents
下あご等の顔面骨の骨折手術方法及び手術器具Info
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Abstract
Description
手術器具に関するものであり、成形外科の分野で用いられる。
を通じて手術に必要な道具を挿入して手術を行うという方法が一般に用いられて
いた。
ため、手術に要する時間が長くなるのであり、狭い空間にて骨を削ったり、切断
や金属片の固定等を行わねば成らなかったために、手術者のみならずアシスタン
トにも、たいへん熟達した技能が要求された。また、顔面の切開部に切開の痕が
残り、回復に要する期間も長くなるという問題点があった。
ル、ドライバー、金属固定用のピンセットが知られている。
部に、半円環が形成された構造を有する。この構造は、下あご角部等を半円環で
もって引っ張ることで、手術時の視野の確保が可能となるようにしたものであっ
て、視野確保のための限られた目的でのみ用いられている。骨片の固定や金属板
などの固定及び骨の切断などの下あご角部の手術の際に必要な諸般の機能を備え
ることができず、手術に困難があった。
に金属板を固定するとき、位置的な特性上、手術部位の視野の確保が困難であり
、既存の牽引器では、骨折片を固定することなしに制限された空間内にて手術者
やアシスタントが手を入れてつかむ必要があるので、使用がたいへん煩雑である
。
れた骨片が、しばしば、下あごの後方に回り込み、これを探し出して除去するの
に、多くの時間を浪費することになる。
に、照明のために別途の照明装置を連結して用いなけレバーならず、煩雑であっ
て、視野が制限されることである。また、骨の表面における位置の把握が不可能
であるという問題点がある。
て固定するために、それぞれ独立した形態のドリルとドライバーが用いられてい
る。これらドリル及びドライバーでは、大部分が、取っ手と同じ方向に形成され
た作用軸上に結合されたドリルやドライバーを用いるようになっている。作用軸
が取っ手と一定の角度を有するように形成されたものも一部に見られるが、これ
は、作用軸に動力を伝達するための連結装置を形成すべく、作用軸が形成された
ヘッド部分が15mm程度の厚みを有するように構成されたものである。
はネジの長さを考慮した場合に、25mm前後の厚みとなるため、下あごの側面
の切開部から得られる空間(概略20mm)を用いて施行する本発明の手術方法
を実現するのには困難を伴う。
を加えて、ドリルまたはドライバー(1-b)を挿入しなけレバーならず、手術の労
力及び時間が増加し、回復に伴う療養期間が長期化するという問題点があり、分
離された2つの空間、すなわち下あご側面切開部と外部切開部にて作業を行う必
要があるため、手術の効率が低下するのみならず、一つの外皮切開部を通じての
固定の方向がそれぞれ異なるネジを挿入する必要がある(図20参照)。
さず、斜めに形成または挿入されるため、ネジの固定が堅固とならず、また正確
でもないという問題点があった。
るドリル及びドライバーは、その動作の特性上、低速回転が求められるドライバ
ーと、高速回転するドリルとして、別個の構成体をなし、それぞれ別途に製作さ
れる。そのため、ドライバーやドリルをそれぞれ別途に備えなけレバーならない
と言う不便と、経済的な負担があった。
めに、骨の表面に金属板をあてがい、ネジを植え込んで固定するときに、金属板
を固定するための器具である。金属板をあてがってネジを締めるために、金属板
を正確な位置に配置するようにする作用と、ネジを締める前までに金属板がずり
落ちないように固定する作用とを行うのである。
有するものであり、視野の確保が困難な狭い空間における金属板の初期のセッテ
ィング及び固定がたいへん困難なものであって、熟練した技術を要する。
共に固定するのが困難でありネジがドライバーチップに付着されない場合には、
多くの困難を伴うこととなる。また、金属板等を固定する際に、視野が妨げられ
、狭い空間内でのドライバーの使用に制約を受けるという問題点もある。
かり時間を多く要するという問題点も引き起こされる。
うな問題点を解消すべく、顔面に切開を施さないで行う手術方法を新たに提案す
るとともに、この手術方法を実施するのに用いる手術器具を提案するものである
。すなわち、下あごなどの顔面骨の骨折手術に用いられる一連の手術器具のうち
、互いに関連した、下あご角部の牽引器と、ドリル及びドライバーと、骨片の固
定に用いられる金属板の固定用のつかみ具とからなる、下あご角部の骨折手術用
の手術器具に関するものである。
ずに、口腔内の下あご角部の側面を切開して、下あご角部の骨折手術を行うもの
である。
合には、最大に確保可能な空間が、骨の表面から20mm前後の距離であって狭
小ではある。しかし、口腔を通じて視野を確保することができ、口腔を通じた手
術器具の挿入及び操作がなされるために手術器具の操作範囲が広くなる。また、
手術後の迅速な回復を期待できるという効果が得られる。
る。
)と、取っ手(1)から45°前後の角度でもって折り曲げられて端部に半円環部が
形成されたフレーム(2)と、フレーム(2)の折り曲げ部の内側に設けられた溝(2b)
に挿入され、その終端に設けられたチップ(3a)が外力にしたがって半円環部(2b)
を出没させつつ、互いに噛み合うように挿入された活動部材(3)と、フレーム(2)
に軸(4a)として結合され上記活動部材(3)に可動力を提供するてこ棒(4)とを、基
本構成として備える。
は、外径を図示した実施例であって、取っ手とフレームを単一の部材として、本
体を設け、てこ棒が上記本体をなすフレームに軸結合された構造を示す。
部は、水平部(2c)からなり、中間に45°前後の折り曲げ部(2d)を有する。末端
部(2e)は、水平をなすようにして、その端部に半円環部(2b)が設けられた構造を
有する。
あり、内部の活動部材(3)を、必要に応じて交換できるようにしている。また、
フレーム(2)の水平部(2c)には上下に貫通した溝(2f)を設けており、てこ棒の胴
体部分が、この溝に挿入された状態で、軸(4a)によってフレームと結合している
。
半円環とチップとの作用によって固定及び切断作業が行われるようにするもので
あり、上部をなす頭部(4b)と、下部をなす取っ手部(4c)で構成され、てこ棒の頭
部に活動部が連結される。
を安定に活動部材に伝達し、活動部材を容易に交換できるようにするために別途
の押し棒(6)によって結合される。
嵌め込んで固定することのできる溝(6b)を設ける。
端部分(2e)をなす水平部における良好な曲げを可能とするために、チップと活動
部材の胴体部との接合部に曲げ部(3b)が形成されるようにする。この曲げ部(3b)
は、フレームの内部の溝における折り曲げられた溝を伝って、円滑な活動がなさ
れるようにしたものであり、活動部材を曲げ性の良好な板スプリングで構成した
り、また、チェーンその他の素材でもって構成することができる。また、図4a
及び図4bに図示するように、チップとの連結部に形成された曲げ部を、一連の
棒(3c)の中央部にワイヤ(3d)を差し込んで、一つにまとめている。
触してチップを押すので突き出すことになり、てこ棒を引っ張るときには、ワイ
ヤが作用してチップを引っ張るので、てこ棒の動作にしたがってチップが反応し
て、半円環部からの出没がなされる。フレームの終端部の水平部にて自然な具合
に曲げられて抵抗なくチップを動作させることができる。
方向だけでなく、側面上へと自由に曲げられるので、フレームを図3のようにツ
イスト状に構成することができる。
な部位にも容易にアプローチすることができる利点がある。
噛みつくことで、固定したり、骨の切断を行う部分である。使用目的により、チ
ップの先端部の形状を異にすることができ、多様な形状をとることができる。
チップの一方端を錐(きり)のように尖らしたり、ノコ歯を形成した実施例を示
すものである。図6cは、切断のときに用いるためにチップの先端部分に刃を形
成した構造を示すものである。
るように形成されている。また、チップを活動部材の本体から分離・結合する構
成とすることで、交換時にはチップだけを交換することができる構造でもって実
施することができる。
、活動部材を押してチップに圧持力を加える。また、チップに加えられた圧持力
により半円環部とチップとの間に挟まった骨片や金属片などを固定することや、
骨片などを切断することができる。
部(4c)とにクランプ(7)を設けた構成を含んでいる。
おいては、本体の取ってに取り付けられた円弧状のノコ歯ギア(7a)と、てこ棒の
取っ手部(4c)に設けたラチェット(7b)とから構成される。てこ棒に力を加えて骨
片などを固定した状態にて、てこ棒から手を離してもラチェットの歯がギアに噛
みついているので、固定が解除されない。固定を解除しようとするときには、ラ
チェット取っ手(7c)を倒すだけで簡単に解除できる。
包含する。このように構成することにより、骨折線を中心とした両側における下
あごの厚さ寸法の差に適応することができるのであり、順次に固定を行うことに
よりアシスタントの助けなしに骨折面に合わせることができる。また、一方のチ
ップを用いて切断された骨片をつかんだ状態で、他方のチップでもって切断する
ことができるので、切断された骨片が下あごの後方に離脱するなどの問題点を除
去することができる。
ることにより、チップが同時に動くように構成することができる。これによって
、骨の切断を効果的に行うことができる。
ために、本体上に照明装置(9)を設けることを、併せて、提案する。
成し、これから電源を供給する。フレーム状の折り曲げ部(2d)に照明用電球(9b)
を設けており、フレームの折り曲げ部及び終端部の表面を精密に研磨して鏡面(1
0)を形成している。
良好であり、外部照明装置使用の際の煩わしさを解消することができるものであ
る。鏡面は、奥まった部分までを反射してくれるので、施術部位の距離の測定や
位置の測定にとってたいへん有用な効果を発揮する。
具でもって骨折片の固定及び切断作業と、金属板などの固定とが同時になされる
ので、制限された空間内での手術を円滑にする。また、切断された骨片を容易に
除去することができるのであり、それ自体に設けた照明装置によって正確な測定
及び視野の確保が可能であることから、下あごなどの顔面骨の手術の際に非常に
結うようである。
れた取っ手(120)と、上記の取っ手に接して突き出す首部(130)と、この首部に対
して一定の角度に折り曲げられたヘッド(140)と、ネジまたはドリルチップが差
し込まれるチップ挿入口(151)を備えてヘッドの内部に設けられる作用軸(150)と
、取っ手の内部の動力装置(110)を該作用軸(150)に伝えるための動力連結装置(1
60)とを備える。さらには、該作用軸を手動にて回転させるための手動回転装置(
180)とを備え、取っ手の内部の動力装置を、脱着式に設けた高速回転動力(a)、
及び低速電動力(b)の間で自由に切り替え可能とした。
置であって、モータ及び減速ギアでもって構成するか、減速機とモータとが一体
に結合した減速モータ(111)で構成し、減速比によって高速回転動力と低速回転
動力に区分され、正逆回転切り替えスイッチ(112)により回転方向を切り替える
ことができるように構成する。
割した上で互いに結合されるようにし、後方取っ手(122)部での高速回転動力と
低速回転動力とを切り替えることができるようにした構成が含まれる。
手段によって相互に結合できるように構成し、後方取っ手の内部に動力裝置を設
けたものを図示する。後方部に設けられる動力裝置は、高速回転動力(a)と低速
回転動力(b)とでもって構成し、必要に応じて交換可能にしたものである。
必要な速度を得るためのものであって、減速モータ軸(111a)を後方取っ手(122)
から少し突き出させており、後方取っ手を前方取っ手に結合したときに動力連結
裝置軸(161)に連結される。
もって構成され、後方取っ手と前方取っ手を結合させたときに凹凸の部分が結合
されることで動力の連結がなされる。
あって、締め付け圧力を一定に維持することができるように、トルク制限裝置(1
70)を併せて結合するように構成される。
がある程度以上になると自動的に動力連結が切れるようにする裝置であって、多
樣な形態により実施可能である。トルク制限裝置は、ネジを締める圧力が過大に
なることで引き起こされる骨組織の損傷を防止する作用を行う。
から突き出され動力連結裝置軸(161)に結合されるトルク制限裝置軸(171)と、減
速モータに連結される減速モータ軸との間に、別のスライディング軸(172)を設
けており、該スライディング軸(172)が、スプリング(173)の弾性反発力を受ける
ように減速モータ軸(111a)の内部に挿入される。トルク制限裝置軸(171)とスラ
イディング軸との接続部は、円盤形のディスク(171a)(172a)を形成しており、ネ
ジを締める圧力がスプリングの圧力以上に大きくなると、ディスク部にて空回り
することで動力装置の動力が切れるように構成されている。
ヘッド部の作用軸を取っ手から長く延長できるようにするものである。首部(130
)は、円筒形や四角形の断面形をなすように構成され、内部に形成される空間に
動力連結裝置が設置される。
用軸(150)が設けられ、首部に対して15〜25°の角度をなすように折り曲げられ
ている。
プまたはドライバーが、約90°前後の角度をなすようにするためのものである。
このように構成することで骨表面の曲面形状に拘わらず、取っ手の接近方向と、
ヘッド部の作用方向とを適切に調節して、骨の表面に対して直角に、穿孔したり
ネジ締めすることができる。
角の側面部位にある切開空間にて自由に活動できるように6〜7mm前後の厚さを有
するように制限される。
で確保可能な空間は、骨表面から20mm前後の距離であり、穿孔する骨の厚さが8
〜9mm程度になることから、通常使用されるドリルチップの長さが10mm前後とな
っている。また、ヘッド部の厚さが約6〜7mmあってこそ下あご角部側面の切開部
にて自由に活動を行うことができるので、ヘッド部の厚さを6〜7mm前後に制限す
る必要がある。このような要件は、後述するような動力裝置の実施例により充足
させることができる。
チップやネジを結合した状態で回転することにより、穿孔やネジ締めを行う作用
部である。作用軸(150)は、下部に、ドリルチップやネジを挿入することのでき
るチップ挿入口(151)が形成され、ヘッドの内部にて動力連結裝置に結合される
。
要素であって、ヘッド及び首部の厚さ寸法を最小化して狹い空間での活動を自由
にするためのベルトまたは軸要素を結合したものである。
結裝置軸(161)に結合されるギヤ要素(162)の最終回転軸上(162a)にベルトプーリ
(162b)を設け、ヘッド部に形成された作用軸(150)にベルトプーリ(162a)設けて
、両ベルトプーリをベルトで連結したものである。
べベルギヤとからなる。これらが互いに噛み合わされて結合されることにより、
動力裝置からの回転力が動力連結裝置軸(161)を回転させ、これに噛み合わされ
た最終回転軸(162a)を回転させることで、ベルトに連結された作用部の作用軸を
回転させることができる。
ルトが該ベアリングに接するようにし、これにより、折り曲げ部でのベルトの折
れによる接持力の低下を防止するという構成を含む。
力連結裝置軸(161)に結合されるギヤ要素(162)の最終回転軸(162a)上にギヤを設
け、連結軸(165)の端部に設けたギヤと噛み合うようにし、ヘッド部に形成され
た作用軸に平ギヤ(162d)を設けて、連結軸の端部に結合されたギヤ要素に噛み合
うようにしている。
終回転軸(162a)とがべベルギヤによって噛み合うものである。また、最終回転軸
上に形成されるべベルギヤは、連結軸(165)に設けたべベルギヤと噛み合う。こ
のようにして、動力裝置の回転力が連結軸に伝達される。
作用軸に伝達するためのギヤ要素であり、図17に図示するように、連結軸(165)
の端部に設けたべベルギヤに噛み合わされて結合するべベルギヤと、一連の平ギ
ヤとからなる。
取っ手と首部、及び首部とヘッド部の間の傾斜角を補正するためのものである。
他の形の動力連結裝置、例えば減速モータ軸に連結軸を直結し、作用部にてべベ
ルギヤと平ギヤ要素とを結合して首部とヘッド部との間の傾斜角を補正する構成
でもって実施することもできる。また、チェーン形の連結軸を使用して傾斜角を
補正する構成など多樣な形で実施が可能である。
を動力連結裝置の電動により提供されて、最終仕上げの締め付けや、手動による
締め付けの際に用いる装置である。手動回転裝置(180)は、動力連結裝置と接続
されるホイール(wheel)形のレバー(181)で構成され、該レバーが必要なときにだ
け動力連結裝置と接続されるという構成を有する。
動力連結裝置を構成する最終回転軸上(162a)に角形の溝(182)を設け、この溝に
ちょうど合うようにレバーの中心部に角形軸(183)を設けた。レバーを回すと最
終回転軸(162a)と共に回転して、作動部の作用軸を回転させる。これにより、作
用軸のチップ挿入口に挿入されたネジを手動回転させる。
、電動によって回転させようとするときには最終回転軸から分離し、手動操作時
にだけ結合状態とする。
作のときだけ動力連結裝置に接続されるように構成することができる。そのため
には、図18bに図示するように、ホイール形レバーを、取っ手の部分でスプリン
グの弾性反発力を受けるようにして固定する。そして、最終回転軸上の角形の溝
(182)に結合されるようにレバー軸(183a)端部に合わせ部(183a)を設け、レバー
を押した状態でだけ、合わせ部と、最終回転軸上の角形溝とが噛みあわさるよう
に構成する。
力連結裝置との接続が切れ、動力裝置によって最終回転軸が回転してもホイール
形レバーが回転しない。動力を停止してホイール形レバーを押した状態にて回す
と、作動部の作用軸が回転するので、手動でネジを締めたり緩めて外したりする
ことができる。
とによって引き起こされるネジの毀損や骨組織の損傷を防止する作用を行う。
(2-c)の側面(2-d)を切開し切開部(2-e)を形成して得られる空間(2-f)にヘッドが
位置するように、口腔を通じて挿入する。骨折部の(2-g)の周辺に、ドリルチッ
プを用いて穿孔し金属板(2b)をあてがってネジを固定した状態を示している。
あり、本発明におけるヘッド部の厚さが7mm以内に制限される。そのため、ネジ
またはドリルチップの長さを考慮しても17mm前後であって、空間上での自由な活
動が保証される。
た形態であり、穿孔またはネジ締めの際、取っ手の接近方向を少しずつ変えるこ
とにより、制限された空間上にて、骨表面とドリルチップやネジの接近方向とを
ほぼ直角に保つことができる。
折部のネジによる固定を実施するという新しい方式の手術を可能にする手術器具
であり、手術の労力と時間を節減することができ、手術後の回復時間を短縮する
ことができるものである。また、動力部だけを交換することにより、ドリルやド
ライバーとして、混合使用できるるという利点を有する。
ることができる。弾力を有する薄い金属板をつかみ具の形に加工してなる胴体部
(201)と、該胴体部に対して90°前後の角度にねじって広い面が平面になるよう
にした両方の脚部(202)と、両方の脚部の先端の、つかみ歯(203)部に設けたネジ
頭挿入溝(202)と、両方の脚部の端面部に、両側へと貫通するように設けた金属
板嵌め込み溝(205)とからなる。
自体の弾力により、胴体部を押したときに両脚部の先端がすぼめられてネジなど
を挾んで固定させることができるようにする部分である。脚部と連続した高弾力
性の単一の金属板から構成され、脚部に対して90°前後の角度でねじられて広い
面が立てられたような形状を有する。
体部に対して90°の範囲でねじられて設けられ、広い部分が水平に置かれるよう
になっている。胴体部に作用する力に伴い、脚部の先端部に設けられたつかみ歯
(203)がすぼめられたり、または拡げられたりする。
図23bに図示するように、両脚部をすぼめた際にネジを挾んで固定する部分であ
り、通常用いられるネジの頭の半径にほぼ一致する半径を有する。
5)は、骨折の固定のための金属板が挿入される部分であり、ネジが嵌め込まれた
金属板である場合、ネジ頭挿入孔にネジの頭部が掛けられ、金属板が内側を貫通
する金属板嵌め込み溝に嵌められた状態で、つかみ歯に挟み込まれる。
分であって、口腔内部の下あご角部の側面切開により形成される狹い空間におい
て金属板などの固定が容易となり円滑な視野の確保がなされるように構成したも
のである。そのため、図24に図示するように、各脚部の幅を3mm前後に、厚さを2
mm前後とし、金属板が挿入される溝の高さを1mm前後とする。
状態のネジ締め付け時に、金属板にネジを嵌め込んだ状態でネジと金属板とを共
に固定するのにはたいへん有用である。しかし、ドライバーチップに挿入される
形のネジの場合には、金属板を固定するだけで良いので使用が困難である。
ストッパ(206)を設け、ネジを結合していない状態の金属板も固定できるように
した構成についても提案するものである。すなわち、図25に図示するように金属
板の挿入のために、脚部先端のつかみ歯(203)の端面部に設ける金属板嵌め込み
溝(205)には、両方の外側の一部を塞ぐ構造のストッパ(206)を設ける。金属板(3
-a)だけを固定する際には、金属板の両端がストッパに引っ掛かるように深く挿
入されて固定され、金属板にネジ(3-b)を嵌め込んだ場合には、金属板(3-a)がス
トッパより外側にて嵌め込まれるような具合に金属板の溝に挿入されてネジと共
に固定される。
んで固定させるように両方の胴体部に外部締め付け裝置(207)を付加した構成、
及び、口腔内への挿入の際、胴体部の操作を容易にするように、脚部の先端の部
分を一定の角度で曲折させる構成についても併せて提案するものである。
あり、固定したネジ棒(207a)が他方の胴体部を貫通して突き出すようにし、突き
出したネジ棒に締め付けナット(207b)を嵌め付けた構成をなす。締め付けナット
を締め付けることによってつかみ歯の固定状態を保つのであり、締め付けナット
を解除することによって胴体部の復元力が作用してつかみ具の固定が解除する作
用を行う。
を固定するときに起こる疲労感を緩和することができ、金属板やネジのセッティ
ング及びネジの固定に専念できるようにすることで、手術時間と労力を短縮させ
る効果を有するものであって、多樣な形態により実施が可能である。
と、骨折部の金属板に接する骨表面と、つまむ具の取っ手をなす胴体部とが、互
いに少し傾斜を有することにより、骨折表面の形態により胴体部を操作し金属板
などの位置選定とセッティングを、より容易に達成できるようにする。
部とを一直線の形でする場合(b)、骨表面(3-d)の角度に合うように、つかみ歯部
分を骨表面に接触させるとき、つまむ具の胴体部が下唇に接して(図面上p点)、
活動に制約を加える部分が発生するが、脚部の先端部を少し折り曲げた形態でも
ってつかみ具を構成する場合(a)、同一の条件下において、胴体部が口腔に接し
ないので、より自由に活動することができる。
は約20°前後が最も望ましく、そのような角度のときに最も良好な結果が得ら
れる。
共に挟み込んだ状態で、骨折部(3-f)にドリルで予め開けておいたネジ孔に位置
するようにネジと金属板とをセッティングする。この後、この状態を保ちつつ、
ドライバー(3g)を用いて一つのネジを少しだけ締め付ければ金属板が骨表面から
離脱しないようになる。この状態でつかみ具を解除して、つかみ具の先端部を用
いて金属板の一を矯正し、ネジを締め付けることで、金属板のネジ固定が完了す
る。
でねじれていて、脚部は骨表面と平行に接触するので、口腔内部を通しての字や
の確保が容易になされる。また、脚部の先端部が、平らな安定した状態で骨表面
に接触するので、つかみ具の先端具が占める空間が少なく、ドライバーなどの活
動の空間が充分である。そのため、手術に要する時間と労力を顕著に短縮するこ
とができる。
態を保つので、手術者の疲労を節減することができ、金属板の正確な固定のため
に労力を集中することができる。また。下あご角部の骨折の際に、従来施されて
いた外部切開部を通じての金属板の固定方式から脱皮して、下あご角部の外側へ
の切開により得られる空間を活用して、ドリルやドライバーの口腔挿入による金
属板の固定施術に極めて有効に用いることができる。さらには、ネジと金属板と
を共に固定することができるだけでなく、金属板だけを固定することもできる。
の結合状態図。
形図。
Claims (18)
- 【請求項1】顔面に行なう外部切開によらず、口腔内の下あご角部の側面を切
開して骨表面から20mm前後の距離を有する空間を確保することにより、口腔を通
じて手術器具を挿入し、下あご角部の側面切開で得られる空間を用いて行なう、
下あご等の顔面骨の骨折手術方法。 - 【請求項2】取っ手(1)と、 取っ手(1)から45°前後の角度で折り曲げられた端部に半円環部(2a)が形成さ
れたフレーム(2)と、 フレーム折り曲げ部の内部に設けられた溝(2b)に挿入され、その先端に設けら
れたチップ(3a)が外力によって半円環部(2a)へと出没しつつ互いに噛み合うよう
に挿入された活動部材(3)と、 フレーム(2)に、軸(4a)でもって結合され、前記活動部材(3)に稼動力を提供す
るてこ棒(4)とを含み、 下あご角部の牽引、固定及び切断を同時に遂行できるようにしたことを特徴と
する、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項3】請求項2記載の手術器具において、本体を構成する取っ手と、て
こ棒を構成する取っ手部とに、クランプを設置してチップの固定力を維持できる
ようにしたことを特徴とする下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項4】請求項2記載の手術器具において、取っ手及びてこ棒で構成され
る本体と一体に、照明裝置(9)を付着したことを特徴とする、下あご等の顔面骨
の骨折手術器具。 - 【請求項5】請求項2記載の手術器具において、折り曲げ部を含むフレームの
表面に、鏡面を形成したことを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項6】請求項2〜5のいずれかに記載の手術器具において、チップを結
合した活動部材(3)と、活動部材に稼動力を付与するためのてこ棒(4)とを二重に
設け、各チップがそれぞれのてこ棒によって動作できるようにしたことを特徴と
する、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項7】内部に動力裝置(110)が設けられた取っ手(120)と、 前記取っ手に接して突き出す首部(130)と、 前記首部(130)に対して一定の角度に折り曲げられたヘッド(140)と、 ネジまたはドリルチップが挿入されるチップ挿入口(151)を有し、ヘッドの内
部に設けられる作用軸(150)と、 取っ手の内部の動力裝置(110)を前記作用軸(150)に伝達するための動力連結裝
置(160)とを含み、 下あごの側面に接近して、ドリル及びドライバーとして用いられることを特徴
とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項8】請求項7記載の骨折手術器具において、ヘッドは、首部に対して
15〜25°折り曲げられ、7mm前後の厚みを有するように設けられたことを
特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項9】請求項7記載の骨折手術器具において、取っ手(120)を前方部(12
1)及び後方部(122)に分割して互いに結合可能に構成し、高速回転動力(a)と、低
速回転動力(b)とをそれぞれ別途に、後方取っ手の内部に設けて、後方取っ手を
交換することにより、高速回転動力(a)と、低速回転動力(b)とを用いることがで
きるようにしたことを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項10】請求項9記載の骨折手術器具において、低速回転動力(b)には
、ヘッド部(140)の作用軸(150)から伝達されるネジ締め付け圧が一定以上になる
と自動的に動力連結が切れるように構成したトルク制限裝置(170)が含まれるこ
とを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項11】請求項7〜9のいずれかに記載の骨折手術器具において、動力
連結裝置は、動力連結裝置軸(161)に結合されるギヤ要素(162)の最終回転軸上(1
62a)にベルトプーリ(162b)を設け、ヘッド部に形成される作用軸(150)にベルト
プーリ(162b)を設けて、両ベルトプーリをベルトで連結することで構成されてい
ることを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項12】請求項7〜9のいずれかに記載の骨折手術器具において、動力
連結裝置は、動力連結裝置軸(161)に結合されるギヤ要素(162)の最終回転軸上(1
62a)にギヤを設け、連結軸(165)の端部に形成するギヤに噛み合うようにし、ヘ
ッド部に形成される作用軸に平ギヤ(162d)を設けて、連結軸の端部に結合される
ギヤ要素(162e)と噛み合うようにしたことを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨
折手術器具。 - 【請求項13】請求項7〜9のいずれかに記載の骨折手術器具において、動力
連結裝置を構成する最終回転軸上(162a)に、角形の溝(182)を設け、この溝にち
ょうど合うようにレバーの中心部に角形軸(183)を設け、レバー(181)を回すこと
により、最終回転軸(162a)が共に回転して作動部の作用軸を回転させるようにし
た手動回転裝置を含むことを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項14】弾力を持つ薄い金属板をつかみ具状に加工した胴体部(201)と
、 この胴体部に対して90°前後の角度でねじれて広い面が平面になるように設
けた両脚部(202)と、 両脚部の先端のつかみ歯(203)部に設けたネジ頭挿入溝(204)と、 両脚部の先端の端面部に両側へと貫通するように設けられた金属板嵌め込み溝
(205)とからなり、 下あご角部の骨折部の金属板を固定できるようにしたことを特徴とする、下あ
ご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項15】請求項14に記載の手術器具において、各脚部は幅が3mm前後で
厚さが2mm前後であり、金属板が挿入される溝の高さが1mm前後であることを特徴
とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項16】請求項14に記載の手術器具において、つかみ歯(203)の端面部
に設けられる金属板嵌め込み溝の両方の外側の一部を塞いだ構造のストッパ(206
)が設けられたことを特徴とする、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項17】請求項14に記載の手術器具において、両脚部の先端のつかみ歯
(203)を、脚部に対して20°前後の角度で折り曲げたことを特徴とする、下あご
等の顔面骨の骨折手術器具。 - 【請求項18】請求項14〜17のいずれかに記載の手術器具において、一方の
胴体部に固定したネジ棒(207a)が、他方の胴体部を貫通して突き出し、突き出し
たネジ棒にナットを嵌めた構成の外部締め付け装置(207)を含むことを特徴とす
る、下あご等の顔面骨の骨折手術器具。
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