JP2003519002A - 増加した表面積を有するファイバーガラスキャリアおよびそれから形成された光活性マトリックス - Google Patents

増加した表面積を有するファイバーガラスキャリアおよびそれから形成された光活性マトリックス

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JP2003519002A JP2001502978A JP2001502978A JP2003519002A JP 2003519002 A JP2003519002 A JP 2003519002A JP 2001502978 A JP2001502978 A JP 2001502978A JP 2001502978 A JP2001502978 A JP 2001502978A JP 2003519002 A JP2003519002 A JP 2003519002A
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fiberglass carrier
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カミ ランモン−ヒリンスキ,
トーマス ブイ. シモンズ,
ヴェダギリ ヴェルパリ,
ジェイムス シー. ワトソン,
デル ワウ, ヤープ ハー. アー. ファン
Original Assignee
ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/66Chemical treatment, e.g. leaching, acid or alkali treatment
    • C03C25/68Chemical treatment, e.g. leaching, acid or alkali treatment by etching
    • B01J35/30
    • B01J35/39
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/42Coatings containing inorganic materials

Abstract

(57)【要約】 光活性材料(例えば、光触媒材料および光起電性材料)のためのキャリアとして使用するための高表面積を有するファイバーガラスキャリアが、開示される。このファイバーガラスキャリアは、従来のファイバーガラスプロセシング技術(例えば、エアーレイドマットプロセスおよびウェットレイドマットプロセス)によって形成され、次いで、さらに処理されその上に光活性材料の沈着するために増加した表面積を提供する。ファイバーガラスキャリアの表面積を増大するための処理は、酸溶液でエッチングすること、および高表面積シリカでファイバーをコーティングすることを含む。さらに、キャリアの形成の間に光活性材料をキャリア中に組み込む方法が、開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連特許出願の引用) 本願は、米国仮出願番号第60/139,166号(1999年6月15日出
願)の利益を主張し、そして「ファイバーガラスマットキャリアを有する光触媒
フィルター」と題された米国特許出願番号第09/183,570号(1998
年10月30日出願)に関連する。
【0002】 (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、特定の材料(例えば、光触媒材料および光起電性材料)の公知の光
活性効果を利用するための構造、およびより詳細には、特定のファイバーガラス
キャリア表面上の光活性材料の組み合わせに関する。
【0003】 (2.技術考慮) 本明細書中で使用される場合、用語「光活性材料」とは、特定の波長の放射と
活性に相互作用する材料(例えば、光触媒材料および光起電性材料)を意味する
。用語「光触媒」または「光触媒材料」とは、本明細書中で使用される場合、価
電子帯電子が、所定のエネルギーの光子に曝される際に、伝導帯に促進され、荷
電子帯において対応するホールが同時生成する、材料を意味する。これらの電子
およびホールは、光触媒の表面上に吸着される電子アクセプターを還元し、そし
て電子ドナーを酸化することによってそれぞれ消費される。T.Sakata,
「Heterogeneous Photocatalysis at Liq
uid−Solid Interfaces」,Photocatalysis
:Fundamentals and Applications,N.Ser
pone and E.Pelizzetti編(1989)、311〜313
頁(これは、本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。本明細書中で
使用される場合、「光起電性材料」とは、材料中の固定された位置から電子を取
り除くために十分なエネルギーで、光子が材料中の原子と衝突する場合に、放射
(代表的に日射)を電気に変換し得る材料を意味する。Van Nostran
d’s Scientific Encyclopedia,D.Consid
ineおよびG.Considine編、(1989年第7版)、2635〜2
636頁(これは、本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。
【0004】 金属酸化物(例えば、二酸化チタン)の、光触媒的に有機材料を分解するため
の使用は、従来技術において大規模に処理されてきた。二酸化チタンに加えて、
光触媒的効果は、亜鉛、タングステン、およびスズの酸化物で達成されたと報告
されている。本発明は、ファイバーガラス上任意の光触媒がコーティングされ得
るので有用であると思われる。光触媒としては、幾つかの公知の光触媒性非酸化
物質が同様に挙げられ得るが、現状の公知技術によって金属酸化物を溶着するこ
とが容易であるので、伸長された表面積基材での使用のために、金属酸化物が好
ましいカテゴリーとされる。
【0005】 米国特許第5,045,288号において、触媒粒子の層は、フィルター上ま
たは顆粒状ベッド中に緩く支持される。光触媒を使用するためのより実用的なア
プローチは、固体支持膜を触媒でコーティングすることである。例えば、二酸化
チタンコーティングを支持するためのセラミック多孔性基材の使用は、米国特許
第5,035,784号に開示される。光触媒効果が、触媒の紫外線への曝露を
必要とするので、透明な基材(例えば、ガラス)の使用が、示唆された。特に、
米国特許第4,892,712号;同第4,966,759号および同第5,0
32,241号(Robinsonら)において、ファイバーガラスは、透明度
および高表面積の両方を組み合わせ、それによって、ファイバーガラスのマトリ
ックスから作製されるキャリアは、この目的に理想的に適されることが、認識さ
れた。Robinsonらの特許は、織られたファイバーガラス基材および不織
ファイバーガラス基材の両方を開示するが、織られたメッシュが、好ましく、そ
して不織実施形態に関する詳細は、提供されてない。
【0006】 同様の様式で、光電池の効率は、粗表面積キャリアまたは高表面積キャリアに
光起電性材料を適用することによって改善され得ることが、観測された。 例えば、日本国特許出願第58120459号は、クロス上に積層された金属フ
ォイル上に形成されたアモルファスシリコン薄フィルムを含む太陽電池を開示す
る。この構成は、クロスおよびフォイルの表面の不均一に起因するバッテリーの
伝導性能および転換効率を改善するように考えられる。
【0007】 光活性マトリックスを形成する際に使用するための高表面積キャリア、および
特に、高表面積を有する不織ファイバーガラスキャリアを提供し、そこに組み込
まれた光活性材料の量および接触面積の両方における増加を可能にすることは、
有利である。さらに、不織キャリアの表面領域がさらに増加されて、このような
適用における性能増強のさらなるレベルを提供し得る場合に、このことは有利で
ある。独自にプロセス処理されたファイバーガラスキャリアは、利用可能な高表
面積を提供するというこれらの目標を満たし、このキャリアが種々の適用のため
に光活性マトリックスを製造するために直接的に使用されることを、この表面積
が可能にするということは、ここで見出される。
【0008】 (発明の要旨) 本発明の1つの局面は、複数のガラスファイバーを含むファイバーガラスキャ
リアであって、ここで、この複数のガラスファイバーのうちの少なくとも一部は
、窒素を使用するBET表面積分析により測定した場合に、1グラムあたり少な
くとも約10平方メートルの表面積を有する。
【0009】 本発明の別の局面は、複数のガラスファイバーを含む織られていないファイバ
ーガラスキャリアであって、この複数のガラスファイバーのうちの少なくとも一
部は、その上に位置する高表面積のシリカ材料を有する。
【0010】 本発明の別の局面は、高表面積のファイバーガラスキャリアを形成する方法で
あって、この方法は、複数のガラスファイバーを含むファイバーガラスキャリア
を形成する工程、およびこの複数のガラスファイバーのうちの少なくとも一部が
、窒素を使用するBET表面分析により測定した場合に、1グラムあたり少なく
とも約10平方メートルの表面積を有するように、この複数のガラスファイバー
のうちの少なくとも一部を改変する工程を、包含する。
【0011】 本発明のなお別の局面は、高表面積のファイバーガラスキャリアを形成する方
法であって、この方法は、織られていないファイバーガラスキャリアを形成する
工程、および高表面積のシリカ材料を、この織られていないファイバーガラスキ
ャリアの表面の少なくとも一部に塗布する工程を、包含する。
【0012】 本発明のなお別の局面は、光触媒性マトリックスを形成する方法であって、こ
の方法は、複数のチョップガラスファイバーおよび発泡剤を含有する水性分散物
を形成する工程、この分散物を撹拌して発泡スラリーを形成する工程、この発泡
スラリーを成型してシートを形成する工程、このシートから少なくとも一部の泡
を除去する工程、このシートを少なくとも部分的に乾燥させてファイバーガラス
キャリアを形成する工程、ならびに光触媒材料をこのファイバーガラスキャリア
に組み込んで光触媒性マトリックスを形成する工程を、包含する。
【0013】 本発明の別の局面は、光触媒性マトリックスを形成する方法であって、この方
法は、複数のチョップガラスファイバーおよび高表面積のシリカ材料を含有する
水性分散物を形成する工程、この分散物を成型してシートを形成する工程、この
シートを少なくとも部分的に乾燥させてファイバーガラスキャリアを形成する工
程、ならびに光触媒材料をこのファイバーガラスキャリアに組み込んで光触媒性
マトリックスを形成する工程を、包含する。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本発明のファイバーガラスキャリアは、光活性材料、ならびに特に、光触媒材
料および光起電性材料のための、高表面積支持体を提供する際に有利であり、こ
れは、この支持体から形成される光活性マトリックスの増強された性能を提供し
得る。本明細書中において使用する場合に、用語「光活性マトリックス」とは、
光活性材料を内部に組み込んだ、ファイバーガラスキャリアを意味する。本発明
において限定することを意味しないが、好ましくは、光活性材料は、光活性材料
を含むコーティングを、キャリアの形成後にキャリアの表面の少なくとも一部に
塗布することによるか、表面の少なくとも一部に光活性材料を塗布された少なく
とも1つのファイバーをキャリアに組み込むことによるか、または光活性材料を
キャリアの形成中にキャリアに組み込むことによって、キャリアに組み込まれる
。光活性材料を本発明のキャリアに組み込む方法は、以下に詳細に議論される。
【0015】 図1および1aを参照すると、本発明による1つの非限定的な実施形態におい
て、好ましくは、ファイバーガラスキャリア10は、複数の個々のファイバーま
たはフィラメント14を含む、複数のガラスファイバーストランド12から形成
される。本明細書中において使用される場合に、用語「ストランド」とは、複数
の個々のファイバーを意味し、そして用語「ファイバー」とは、個々のフィラメ
ントを意味する。
【0016】 ファイバーガラスストランド12は、他の酸化物および非酸化化合物で選択的
に改変された酸化ケイ素に基づく、公知のガラス組成物から形成されるファイバ
ー14からなり得る。有用なガラスファイバーは、当業者に公知の任意の型のフ
ァイバー化可能なガラス組成物から形成され得、そして「E−ガラス」、「A−
ガラス」、「C−ガラス」、「D−ガラス」、「R−ガラス」、「S−ガラス」
、およびE−ガラス誘導体として通常公知のファイバー化可能なガラス組成物か
ら調製されるガラスファイバーを含む。本明細書中において使用する場合に、「
E−ガラス誘導体」とは、少量のフッ素および/またはホウ素を含むガラス組成
物を意味し、そして好ましくは、フッ素および/またはホウ素を含まない。さら
に、本明細書中において使用する場合に、少量とは、約1重量%未満のフッ素お
よび約5重量%未満のホウ素を意味する。好ましいガラスファイバーは、E−ガ
ラスまたはE−ガラス誘導体から形成される。このような組成物およびこの組成
物からガラスフィラメントを作製する方法は、当業者に周知であり、そして、こ
れらに関するさらなる議論は、本開示の観点から、必要でないと考えられる。さ
らなる情報が必要である場合には、このようなガラス組成物およびファイバー化
の方法は、K.Loewenstein、The Manufacturing
Technology of Continuous Glass Fibe
rs(第3版、1993)、30〜44頁、47〜60頁、115〜122頁お
よび126〜135頁;ならびに米国特許第4,542,106号および同第5
,789,329号に開示され、これらは、本明細書中に参考として援用される
【0017】 ガラスファイバーは、約3.5マイクロメートル〜約35.0マイクロメート
ル(ミクロン)の範囲の見かけ上のフィラメント直径で作製され、そして任意の
フィラメント直径が、理論的に、本発明において使用され得る。なおより小さな
フィラメント直径が、特に、紡績されたファイバーガラスを用いて、可能である
。必要ではないが、通気性のファイバーの存在を回避するため(例えば、光活性
マトリックスが空気濾過の適用において使用するための光触媒性マトリックスで
ある場合)に、3.5ミクロンより大きな見かけ上のフィラメント直径を有する
ファイバーを使用することが、好ましい。さらに、7ミクロンより小さなフィラ
メント直径は、容易には市販されていない。従って、本発明の1つの非限定的な
実施形態において、ファイバーガラスキャリアの大部分のガラスファイバーは、
少なくとも約1.0ミクロン、そして好ましくは少なくとも約3.5ミクロンの
、見かけ上のフィラメント直径を有する。本発明の他の特定の非限定的な実施形
態においては、大部分のファイバーは、約10ミクロンの見かけ上のフィラメン
ト直径を有する。17ミクロン以上のオーダーの、より大きな直径もまた、本発
明における使用のために考慮され得、そして加工が容易であるという利点を有し
得る。しかし、フィラメント直径は、本発明において重要ではない。見かけ上の
フィラメント直径およびガラスファイバーの指定に関するさらなる情報について
は、Loewenstein(前出)、25頁(これは、本明細書中に参考とし
て援用される)を参照のこと。
【0018】 個々のフィラメントは、通常、一緒に集められてストランドを形成する。1つ
のストランドあたりのフィラメントの数は、約100〜約15,000の範囲で
あり得、そして代表的には、約200〜約7000である。ガラスファイバース
トランドの指定に関するさらなる情報については、Loewenstein(前
出)、27頁(これは、本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
【0019】 加工中のフィラメント間の破壊的剥離を防止するために、ガラスファイバーは
、従来、この表面の少なくとも一部を、サイジング組成物でコーティングされ、
これは、ファイバーを潤滑し、そしてフィラメントをストランドに結合するよう
に、作用する。従来、大部分のサイジング組成物は、その最も多い有機物成分と
して、ポリマーフィルム形成材料を含有する。最も従来のサイジング組成物はま
た、カップリング剤、潤滑剤、および界面活性剤を含有する。他の少量の添加剤
(例えば、静電防止剤)もまた存在し得る。ファイバーガラスの有機物含有量を
最小化するために、本発明は、通常は主としてフィルムを形成すると考えられる
材料をほとんどまたは全く含まないサイジング組成物を使用する。このことは、
残りの成分を用いてフィルム形成が起こらないことを意味するのではない。特に
、カップリング剤が、存在する場合には、いくらかの程度のフィルム形成を生じ
るが、エラストマー型(従来のフィルム形成剤は、このために選択される)を生
じないと考えられる。本発明の1つの非限定的な実施形態において、比較的脆い
フィルムは、不利であるとはみなされない。なぜなら、このようなフィルムは、
引き続くマット形成工程において起こる、ストランドのフィラメント化の際に、
補助するからである。本明細書中において使用される場合に、用語「フィラメン
ト化」とは、ストランド束を開いて少なくとも部分的に分離し、個々のフィラメ
ントまたはファイバーにすることを意味する。フィラメント化は、キャリアの表
面積が増加し、そしてフィラメントの機械的撚り合わせのより大きな機会が提供
されるので、有利である。限定しないが、本発明の1つの実施形態において、サ
イジング成分は、主として、その潤滑機能のために選択され、従って、好ましく
は、従来の潤滑剤を含む。カップリング剤もまた、潤滑機能として作用し得、こ
れによって、本発明のサイジング組成物は、従来の潤滑剤の代わりにかまたはそ
れに加えて、カップリング剤を含有し得る。
【0020】 ガラスファイバー潤滑剤は、その少なくとも1つは、本発明の1つの非限定的
な実施形態によるサイジングに含まれ、そして従来ポリマーフィルム形成材料で
あると考えられているものとは異なる。ガラスファイバー潤滑剤は、いくらかの
フィルム形成能力を有し得るが、その他の点では、この目的で選択されない。有
用なガラスファイバー潤滑剤としては、カチオン性潤滑剤、非イオン性潤滑剤、
またはアニオン性潤滑剤、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定
されない。ファイバー潤滑剤は、全固体に基づいて、サイジング組成物の0〜1
00重量%を構成し得る。好ましくは、必要ではないが、潤滑剤とカップリング
剤との組合せが使用され得、この場合には、潤滑剤は、サイジング組成物の全固
体に基づいて、1〜20重量%の量で存在し得る。多くの公知のファイバー潤滑
剤の非限定的な例としては、脂肪酸のアミン塩(例えば、12〜22個の炭素原
子を有する脂肪酸部分および/または1〜22個の原子のアルキル基が窒素原子
に付着した三級アミンを含む)、アルキルイミダゾリン誘導体(例えば、脂肪酸
とポリアルキレンポリアミンとの反応により形成され得るもの)、酸可溶化脂肪
酸アミド(例えば、ステアリルアミド(stearic amide)のような
、4〜24個の炭素原子の酸基を有する、飽和または不溶和の脂肪酸アミド)、
脂肪酸とポリエチレンイミンとアミン置換ポリエチレンイミンとの縮合物(例え
ば、EMERY(登録商標)6717、Henkel Corporation
、Cincinnati、Ohioから市販される、部分的にアミド化されたポ
リエチレンイミン)が挙げられる。
【0021】 本発明において限定しないが、有用なアルキルイミダゾリン誘導体としては、
Rhone Poulenc、Princeton、New Jerseyから
のCATION X、およびRhodia、Cranbury、New Jer
seyからのLUBRIL CAT−X/VCが挙げられる。他の有用な非限定
的な潤滑剤としては、Borden Chemical、Louisville
、Kentuckyから市販されているRD−1135Bエポキシ化ポリエステ
ル、CIRRASOL 185A脂肪酸アミド、Akzo Chemicals
,Inc.、Chicago、Illinoisから市販されている部分的にカ
ルボキシル化したポリエステルKETJENLUBE 522、およびSybr
on Chemicals、Birmingham、New Jerseyから
市販されている高密度ポリエチレンエマルジョンPROTOLUBE HDが挙
げられる。
【0022】 本発明のサイジング組成物に含有され得るカップリング剤の、非限定的例は、
有機シランカップリング剤、遷移金属カップリング剤(例えば、チタン、ジルコ
ニウムおよびクロムのカップリング剤)、アミノ含有ウェルナーカップリング剤
、およびこれらの混合物からなる群から選択され得る。これらのカップリング剤
は、代表的に、二重の官能基を有する。各金属またはケイ素原子には、ガラスフ
ァイバー表面と反応し得るかまたは他の様式で化学的に誘引され得るが必ずしも
ガラスファイバー表面に結合される必要はない、1つ以上の基が沈着されている
。従来、カップリング剤に含まれる他の官能基は、フィルム形成ポリマーとの反
応性または適合化を提供する。通常のフィルム形成ポリマーは、本発明において
依存されないので、この官能基は、さほど重要ではない。しかし、いくらかのカ
ップリング剤とのいくらかの自己架橋能は、さらなる官能基によって提供され得
る。
【0023】 必要ではないが、有機シラン化合物は、本発明において好ましいカップリング
剤である。適切な有機シランカップリング剤の非限定的な例としては、Dow
Corning、Midland、Michiganから市販されているZ−6
040 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;CK Witco C
orporation、Tarrytown、New Yorkから各々市販さ
れているA−187 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、A−17
4γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびA−1100 γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランが挙げられる。本発明において限定しないが、
カップリング剤の量は、全固体に基づいて、サイジング組成物の0〜80重量%
であり得る。好ましい非限定的な実施形態において、カップリング剤の含有量は
、全固体に基づいて、サイジング組成物の少なくとも10重量%、そしてより好
ましくは少なくとも30重量%である。必要ではないが、有機シランカップリン
グ剤は、ガラスファイバーへの塗布の前に、水で少なくとも部分的に加水分解さ
れ得る。
【0024】 サイジング組成物の1つの非限定的な実施形態は、サイジング組成物の他の成
分を水性媒体中で安定化させるための、1つ以上の界面活性剤を含有し得る。適
切な界面活性剤の非限定的な例としては、ポリオキシアルキレンブロックコポリ
マー(例えば、BASF Corporation、Parsippany、N
ew Jerseyから市販されているPLURONICTM F−108 ポリ
オキシプロピレン−ポリオキシエチレンコポリマー)、エトキシ化アルキルフェ
ノール(例えば、GAF Corporation、Wayne、New Je
rseyから市販されているIGEPAL CA−630 エトキシ化オクチル
フェノキシエタノール)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルグリコールエー
テル、ソルビトールエステルのエチレンオキシド誘導体、およびポリオキシエチ
ル化植物油(例えば、同様にGAF Corp.から市販されているEMULP
HOR EL−719)が挙げられる。一般に、界面活性剤の量は、全固体に基
づいて、サイジング組成物の0〜40重量%であり得る。
【0025】 必要ではないが、少量の種々の添加剤(例えば、静電防止剤、殺真菌剤、殺菌
剤、および消泡材料)もまた、サイジングに存在し得る。また、有機および/ま
たは無機の酸または塩基が、適切なpH(代表的には2〜10)を有する水性サ
イジング組成物を提供するに十分な量で、サイジング組成物に含有され得る。
【0026】 ガラスファイバーに塗布される場合に、サイジング組成物は、好ましくは、そ
の重量の数倍に水で希釈される。サイジング組成物に含まれる水(好ましくは、
脱イオン水)の量は、ファイバーガラスへのほぼ均一なコーティングの塗布を容
易にするに十分な、任意の量であり得る。本発明において限定しないが、サイジ
ング組成物の固体の重量%は、一般に、約5重量%〜約20重量%の範囲であり
得るが、サイジングの希釈度は、使用されるアプリケーターの型のような要因に
依存して、有意に変動し得る。
【0027】 本発明の1つの非限定的な実施形態において、サイジングを、以下のように作
製した:
【0028】
【表1】 成分4および5を、他の成分に添加する前に、20分間撹拌することによって、
予め混合した。成分6および7を、他の成分に添加する前に、20分間撹拌する
ことによって、予め混合した。
【0029】 本発明の1つの非限定的な好ましい実施形態において、上記のサイジング組成
物のすべての有機成分の合計を最小化して、ファイバーガラスキャリアを熱処理
する必要を回避する。一般に、非限定的ではあるが、ファイバーガラスキャリア
の燃焼における喪失(LOI)は、1.0重量%未満であり、好ましくは0.5
重量%未満であり、もっとも好ましくは0.4重量%未満である。いくつかのサ
イジングが好ましくは存在するが、上記のように、その成分は、LOIを最小化
するように選択される。いくつかのサイジングが存在するそれらの好ましいが非
限定的な実施例において、そのキャリアのLOIは少なくとも0.1重量%であ
る。
【0030】 本明細書において使用されるように、用語「燃焼における喪失」または「LO
I」とは、以下1の式により判定されるキャリアに存在する、乾燥したコーティ
ング組成物の重量%を意味する: LOI=100×[(W乾燥−W)/W乾燥)] (式1) ここで、W乾燥は、220°F(約104℃)で60分間オーブンで乾燥した
後のファイバーガラスキャリアの重量およびコーティング組成物の重量であり、
そしてWは、そのキャリアを1150°F(約621℃)で20分間オーブン
で加熱しそしてデシケータで室温に冷却した後の裸のファイバーガラスキャリア
の重量である。
【0031】 サイジングは、当該分野において公知の種々の方法のいずれかにより本発明の
フィラメントに適用され得る。これらの方法は例えば、それらに限定されるわけ
ではないが、ローラもしくはベルトアプリケータのような静的または動的なアプ
リケータにそのフィラメントを接触させることによるか、あるいはスプレー噴霧
または他の手段による。適切なアプリケータの考察について、例えば、Loew
enstein(前出)165頁から172頁を参照のこと。これは、本明細書
において参考として援用される。サイジングしたフィラメントは、以前に考察さ
れたようにストランドへと一緒に集められ得る。
【0032】 必要ではないが、サイジングされたストランドは、室温または高温で乾燥され
て、水分含量を除去し、そして存在し得る任意の硬化可能なサイジングまたは二
次コーティング組成物を硬化し得る。ガラスファイバーストランドの乾燥は、当
該分野において慣用され、そしてさらなる詳細は、Loewenstein(前
出)219頁〜222頁において参照され得る。この文献は、本明細書において
参考として援用される。
【0033】 本発明のための好ましい実施形態ではないが、二次コーティングは、そのスト
ランドに適用され得る。使用される場合、好ましくは、二次コーティング組成物
は、水ベースであり、そして上記のサイジング組成物に類似する成分を含有し得
る。二次コーティング組成物は、そのストランドの部分を少なくとも部分的にコ
ーティングまたは含浸させるに充分な量でそのストランドの表面の少なくとも一
部に適用され得る。この二次コーティングは、従来、その組成物を含むバスにそ
のストランドを浸すことによって、その組成物をそのストランド上に噴霧するこ
とによって、または例えば、ローラーもしくはベルトアプリケーターのような静
的もしくは動的なアプリケーターとそのストランドとを接触することによって適
用され得る。そのコーティングされたストランドは、そのストランドから過剰の
コーティングを除去するためにダイを通され得るか、および/または上記のよう
に二次コーティングを少なくとも部分的に乾燥および硬化するに充分な時間にわ
たり乾燥される。必要ではないが、使用される場合、好ましくは二次コーティン
グは、上記のサイジング組成物のものに類似する組成物を有する。
【0034】 ファイバーグラスを製造するプロセスおよびそれを基材またはキャリアへと形
成するプロセスは、当該分野において周知であり、そしてそれ自体は、本発明の
部分ではない。従って、これらの工程を実施する任意の従来の手段が使用され得
、そして詳細に説明する必要はない。ファイバー形成工程および基材形成工程の
本明細書の説明は、使用され得るプロセスの型を限定することは意図せず、むし
ろ、本発明の実施の最良の形態を開示する目的で含まれる単なる例である。必要
であれば、本発明のこれらの従来の局面のさらなる詳細は、Loewenste
in、13〜14、18〜19、115〜235、293〜312および322
〜324頁に見い出され得る。これは、本明細書において参考として援用される
【0035】 図1を再び参照すると、本発明のファイバーガラスキャリア10は、当該分野
において周知であるファイバーガラス基材を形成するための従来の任意の方法に
よって形成され得る。この方法は、当該分野において周知の織る方法を包含する
。しかし、本発明において非限定ではあるが好ましくは、そのファイバーガラス
キャリアは、不織キャリアである。本明細書において使用される用語「不織」キ
ャリアとは、織る方法以外のプロセスによって形成されるキャリアを意味する。
適切な不織キャリアの例としては、以下が挙げられるがそれらに限定されない:
エアーレイド(air−laid)マットおよびウェットレイドマット。これら
は以下に詳述する。本発明における使用に適切な不織キャリア以外には、以下が
挙げられるがそれらに限定されない:チョップしたストランドマットおよび連続
ストランドマット。
【0036】 必要ではないが、不織ファイバーガラスキャリアの使用は、本発明の1つの非
限定的な実施形態において好ましい。不織キャリアの使用は、不織キャリアが光
活性材料のその上への沈着のために利用可能なより高表面積を有する傾向がある
織られたキャリアの使用よりも有利であると考えられる。それにもかかわらず、
本発明の別の非限定的な実施形態において、増大された表面積を有する織られた
ガラスキャリアの使用が企図される。本発明における限定ではないが、表面積の
増大は、織られたキャリアにおいて、例えば、以下に詳述するような、ニードリ
ング、エッチングおよび/または高表面積シリカ材料のキャリアへの塗布によっ
て行われ得る。
【0037】 再び図1を参照すると、本発明に従う1つの非限定的な実施形態において、好
ましくはファイバーガラスキャリア10は、複数のストランド12およびファイ
バー14から形成される。これらのストランドおよびファイバーは、不連続的な
長さへとチョッパーによりチョップされている。
【0038】 本発明における限定ではないが、キャリア10の製造を容易にするためおよび
フィラメント14のインターロック(interlock)を容易にするために
、チョップされたストランド12およびファイバー14は、少なくとも約2cm
の平均長を有し、そして一般に約10cmを超えない。より短い長さは、一般に
、構造的に組み込まれたマットへと変換することが困難であり、そしてより長い
長さは、マット形成プロセスにおいて処理するにおいて困難である。チョップさ
れた約5cmの長さが首尾よく使用されており、そしていくつかの強度の利点は
、約7〜約8cmのオーダーのわずかにより長い長さで達成され得る。市販のチ
ョッパーが適切である(例えば、San Fernando、Californ
iaのFinn and Fram,Inc.からのModel 90チョッパ
ー)。チョップされたストランドの層を形成するために有用な装置およびプロセ
スは、Loewenstein(前出)の293〜303頁において開示されて
おり、これは、本明細書において参考として援用する。
【0039】 本発明の光活性マトリックスにおける高表面積を提供するために、ファイバー
ガラスストランド12は、図1および1aに示されるように、少なくとも部分的
にフィラメント化されている。本発明の1つの非限定的な実施形態において、ガ
ラスストランド12は、好ましくは少なくとも70重量%フィラメント化されて
おり、より好ましくは少なくとも80%フィラメント化されており、そして最も
好ましくは少なくとも90%フィラメント化されている。100%のフィラメン
ト化は最適ではあるが、完全に達成されるのはまれである。フィラメント化自体
は、当該分野において公知であり、そしてマット形成装置に代表的に関連する機
械的手段または空気圧手段によって達成され得る。そのような装置の非限定的な
例であって、そのストランドに高度のフィラメント化を有利に付与するものは、
RANDO−OPENER BLENDERであり、これは、Rando Ma
chine Corporation of Macedon, New Yo
rk から市販されるMODEL B RANDO−WEB(登録商標)プロセ
ッサの部分である。あるいは、このストランドオープナーは、カード機(例えば
、以下から市販されるもの:Hollingsworth on Wheels
, Inc. of Greenville, South Carolina
またはN. Schlumberger (USA) Inc. of Cha
rlotte, North Carolina)であり得る。Randoモデ
ルの開放作用は、反対方向に回転する一連のロールの間にストランドを通過させ
ることによって生じる攪拌である。フィラメント化されるストランドの百分率は
、ストランドオープナーの対向するロールの間の空間およびそのロールの回転速
度を調整することによって調整され得る。
【0040】 開放プロセスの後、ファイバー14およびストランド12は、空気マット形成
装置へと搬送され得る。非限定的なマット形成器は、上述のMODEL B R
ANDO−WEB(登録商標)プロセッサの一部であるRANDO−WEBBE
R(登録商標)である。Randoプロセスにおいてそのガラスファイバーおよ
びストランドは、気流により運搬され、そしてそのファイバーおよびストランド
は、大気圧未満の圧力で維持される回転する円柱フィードマットコンデンサース
クリーンの表面に沈着されてフィードマットを形成する。フィードマットは、フ
ィードマットコンデンサーからかきとられ、そしてリッカーインへと送られて、
これは、そのフィードマットからの個々のストランドおよびモノフィラメントを
梳き、これをついで、別の気流に乗せて、大気圧未満の圧力に維持される別の回
転円柱コンデンサースクリーンの表面にマットとして沈着される。このように形
成されたそのマットは、そのマット形成器からニードリングステーションへと運
ばれる。
【0041】 従来のマットは、ときに、少量の一方向性ガラスファイバー、熱可塑性ファイ
バーおよび/または織物と混ぜられる。これらのさらなるファイバーについての
目的は、さらなるプロセシング工程の間にそのマットに一過性の強度を提供する
ことである。これらの補充のストランドおよび/または織物は、そのマットの層
の間にまたはそのマットの一方の側に位置され得、そしてついでニードリング動
作へと供され得る。本発明によって除外はされないが、これらの補充層は、本発
明の好ましい実施形態での必要性が見い出されなかった。本発明のマットの機械
的強度は、そのような補強ストランドまたは織物なしで達成され得ることは注意
に値する。
【0042】 本発明1つの非限定的な実施形態において、キャリア10のガラスファイバー
14およびストランド12(ならびに任意の補充ファイバー)は、ニードリング
プロセスへとキャリア10を供することによってインターメッシュ(inter
mesh)される。このニードリングは、ファイバーガラス補強産業において使
用されるような従来のニードリング装置を用いて達成され得る。ここで、そのキ
ャリアは、間隔をあけたニードリングボードの間を通過する。そのような装置の
例は、米国特許第4,277,531号に開示されており、これは、本明細書に
おいて参考として援用される。1つの適切なニードリング機械の例は、Mode
l NL 9であり、これは、ドイツのTextilmaschinenfab
rik Dr. Ernest Fehrer AGから市販されている。ニー
ドリング動作において、一連のとげのある針を使用して、マットのモノフィラメ
ントおよびストランドをもつれさせるかまたは編み合わせてそのマットの機械的
強度および一体性を付与する。図1において示されるように、そのニードリング
の効果は、フィラメント14および/またはストランド12の一部16を概して
平行なアレイのキャリア10から離してそしてキャリア10の平面に実質的に鉛
直の方向へと置くことである。この配置が生じる程度は、使用される針の型、マ
ットを通過する針の通過の深さおよび針穴の密度のような因子に依存する。
【0043】 本発明の1つの非限定的な実施形態において、ニードリング動作は、針の先端
に向けて曲がったとげを有して構築された針を使用し得、それにより、マットに
おけるファイバーおよびストランドは、この針がマット中へと進行するにつれも
つれる。引き返し動作において、この針の型は一般にファイバーを放出する。下
方に向いたとげを有する針が好ましいが、逆向きのとげの針(すなわち、針の先
端から離れて曲がる)の使用は、本発明からは除外されない。本発明の特定の非
限定的な実施形態のマットの低密度のために、比較的細い針を使用することが好
ましいことが見い出された。本明細書において使用される用語「低密度」とは、
マットに関しては、1平方フィートあたり約1.0オンス(1平方メートルあた
り約305.1g)以下の密度を意味し、そしてより好ましくは1平方フィート
あたり約0.5オンス(1平方メートル当たり約152.6g)以下である。2
5ゲージより重いゲージの針(すなわち、より小さなゲージ番号)は、不当な数
のフィラメントを破壊する傾向にあり、それにより、意図される強度を改善しな
い。必要ではないが、30ゲージおよびそれより軽いゲージの針、ならびに好ま
しくは32ゲージおよびそれより軽いゲージの針が、本発明の低密度マットでの
使用に推奨される。特に有用な市販の針の型は、針のシャフトの回りに三角形の
配置で間隔をあけられた6つのとげを有する「星」型の針であり、これは、互い
に上記の垂直配置で対のとげを有する。これはまた、針の穴の深さを限定するこ
とが好ましいことが見い出されていることから、「星」型の針が針の先端付近の
とげに配置されることが有利である。これらの型の針の供給業者としては、以下
が挙げられる:Foster Needle Company,Manitow
oc, WisconsinおよびGroz−Beckert USA, Ch
arlotte, North Carolina。
【0044】 本明細書におけるニードリング動作の説明において使用される用語「水平」ま
たは「水平に」とは、そのマットの主要平面に対してほぼ平行な平面をいう。主
要な平面は、代表的には、地面に対して平行である。本明細書において使用され
る用語「垂直」または「垂直に」、「下方に」および「上方に」とは、「水平」
に対してほぼ「鉛直」である方向をいう。これらの特定の方向に関する用語は、
簡便のためにニードリング動作を説明するために使用され、ニードリング装置の
通常の方向を反映し、そして互いの相対的な方向を規定するためのものであるが
、これらの方向はプロセスにおける限定ではないことが理解されるべきである。
【0045】 非限定的な実施形態において、ニードリング動作へと入る際に、針ボードにお
いて保持される針がマットを通過し、そしてマットを支持するバッカーボードに
おけるほぼ円柱状のオリフィスへと入る。針の深さに依存して、1つ以上の列の
とげがそのマットを完全に通過し、そしてバッカーボードオリフィスへと入る。
本発明の1つの非限定的な実施形態の目的のために、2つの列の針の設計が使用
されるとき、両方の列のとげがマットを通過し、そしてそれを越えることが好ま
しい。針がマットを越え、そしてバッカーボードのオリフィスへと入る距離は、
「ニードリング深さ」と称する。好ましい非限定的な実施形態におけるニードリ
ング深さは、0.45〜。65インチ(1cmから1.7cm)の範囲である。
【0046】 後戻り動作の間、針がマットを出た後、それらは、ニードリングプロセスの間
マットから間隔をあけた金属ストリッパープレートにおける複数のほぼ円柱のオ
リフィスを通過する。フィラメントおよびストランドは、ストリッパープレート
によってとげから引き出され、そしてついでそのマットは、挿入の完全な動作お
よび針の引き抜きの後に進行する。必要ではないが、針ボードは、1分あたり約
80〜約3000回の動作の振動数で往復運動され得る。ニードリング器は、代
表的に、ロールとともに提供されて、ニードリングの間の水平方向でのマットを
推進する。より遅い振動数では、進行は、針の穴の間の間隔において間欠的に生
じる。より速い振動数では、進行は連続的動作に近づく。
【0047】 穴の密度もまた、マットの補強に影響を与えるように変更され得る。針の穴の
密度は、使用される針の特定の型、マットの厚さおよび他の因子に依存する。本
発明において非限定的ではあるが、本明細書において開示される他の好ましいニ
ードリングパラメーターの文脈において、針の穴の密度は、好ましくは、1平方
インチあたり100から約160の穴(1平方cmあたり15〜25の穴)の範
囲である。より小さな穴の密度も可能ではあるが、結合剤(以下に考察する)な
しで所望のマット強度を達成しないかもしれない。いくつかの点でのより大きな
穴の密度は、リターンを減少して生成する傾向があり、実際に、マット強度を減
少させる。好ましい非限定的な実施形態は、1平方インチあたり約140の穴を
使用した(1平方cmあたり23穴)。ニードリングプロセスは、さらに詳細に
は、米国特許第4,335,176号に記載されており、これは、本明細書にお
いて参考として援用される。
【0048】 代表的なニードリングプロセスにおいて、ニードリング器に入るマットは、約
5〜約30mmの全体の平均厚さを有し得る。ニードリング器の通貨後、マット
は、約2.5〜約7mmの平均圧縮厚さを有し得る。マットの厚さまたは「ロフ
ト(loft)」は、ファイバーのスパイクがニードリングプロセスに起因して
マットの面から伸びる程度によって影響を受ける。本発明の特定の非限定的な実
施形態において、そのマットのロフトは、その低密度にしては比較的高い。本発
明のマットの好ましい非限定的な実施形態におけるロフトは、0.25インチ(
6.3mm)を超え、そして好ましくは、0.35インチ(8.9mm)を超え
る。必要ではないが、ロフトを最大限にすることが本発明において一般的に「所
望され得るが、本明細書において含まれる型のマットで約0.5インチ(約12
.7mm)を超えるロフトを達成することは、過剰のニードリングを必要とし得
、これは、引っ張り強度に有害効果を有し得る。ロフトは、1平方フィートにお
いて1オンスの重量を配置することおよび圧縮マットの厚さを測定することによ
って測定され得る。
【0049】 上記のエアーレイド(air−laid)プロセスから作製されたキャリアの
引っ張り強度は、Instron Series IX Materials
Testing Systemを用いたその長い寸法において引っ張られたマッ
トの3インチ(7.6cm)×9インチ(22.9cm)の検体を用いて測定さ
れた。本発明において必要ではないが、好ましくは、そのマットキャリアは、マ
ットの線形フィート幅あたり8.0ポンド(1線形メートルあたり約11.9k
g)より多く、そしてより好ましくはマットの1線形フィート幅あたり10.0
ポンド(1線形メートルあたり約14.9kg)より多い引っ張り強度を示す。
【0050】 ファイバーガラス10が形成された後、以下に詳細に記載するように、ファイ
バーおよびストランドの表面積をさらに増加させるよう処理され得、ならびに/
あるいは光活性化材料を含むキャリアおよびコーティングは、そこに塗布されて
光活性マトリックスを形成させ得る。
【0051】 本発明の別の非限定的な実施形態において、ファイバーガラスキャリアは、ウ
ェットレイド(wet−laid)で紙作製のプロセスを用いて形成される。ウ
ェットレイドプロセスは、当業者に周知であり、そして以下の例は、代表的なウ
ェットレイドプロセスの例示であるが、これは、本発明における限定と解される
ことはない。
【0052】 従来のウェットレイド(wet−laid)プロセスを介する、ファイバーガ
ラスキャリアを形成する方法の1つの非限定例において、チョップガラスファイ
バーストランドを白色水溶液中へ分散させる。本明細書中で使用される場合、用
語「白色水溶液」とは、溶液、好ましくは、水溶液をいう。この白色水溶液は、
分散剤、濃厚剤、軟化化学薬品および硬化化学薬品、ならびに分散ポリマーまた
は乳化ポリマーを含み得る。そのような白色水溶液は、当該分野において周知で
ある。さらなる情報が必要とされる場合、米国特許第5,393,379号(こ
れは、本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。チョップガラスファ
イバーストランドを白色水溶液中へ分散させた後、その分散物またはスラリーを
ヘッドボックス(head box)中に入れ、次いで、ファイバーガラスシー
トを形成するために移動ワイヤスクリーン上にキャスト(cast)する。本明
細書中で使用される場合、用語「キャスト」とは、沈着を意味する。次いで、こ
のシートを、ファイバーガラスキャリアを形成するために、吸引デバイスまたは
減圧デバイスによって少なくとも部分的に乾燥させる。以下に詳細に議論される
ように、ファイバーガラスキャリアが形成された後、ファイバーガラスキャリア
は、ファイバーおよび/またはキャリアの表面積をさらに増大させるために処理
され得、そして光活性材料を含むコーティングが、光活性マトリックスを形成す
るためににファイバーガラスキャリアへ適用され得る。
【0053】 本発明に従うファイバーガラスマットキャリアを形成する方法の別の非限定実
施形態において、これは、ウェットレイドプロセスを使用してファイバーガラス
マットキャリアを形成する好ましい方法であり、そのキャリアは、1つ以上の発
泡剤と一緒にチョップガラスファイバーを水性スラリー中へ分散させ、そして泡
沫を形成するようにそのスラリーを攪拌することによって形成される。本発明に
おける使用のために適切な発泡剤の非限定例は、TRITON X100であり
、これはUnion Carbide Corporation of Dan
bury、Connecticutで市販されるエトキシレート化(ethox
ylated)オクチルフェノールである。かならずしも必要とされないが、所
望される場合、ポリマー材料は、乾燥後にキャリアと一緒に結合するように、チ
ョップファイバーストランドおよび発泡剤と一緒に水性スラリー中に分散され得
る。
【0054】 発泡スラリーを形成した後、そのスラリーをウエブ(web)上にキャストし
、そしてファイバーガラスシートが残るようにその泡沫を減圧して消す。次いで
、ファイバーガラスシートは、少なくとも部分的に乾燥されて、不織マットの形
成の際にファイバーガラスキャリアを形成し得る。以下に詳細に議論されるよう
に、ファイバーガラスキャリアが形成された後、そのファイバーガラスキャリア
は、ファイバーおよび/またはキャリアの表面積をさらに増大させるために処理
され得、そして光活性材料を含むコーティングが、光活性マトリックスを形成す
るためにファイバーガラスキャリアへ適用され得る。
【0055】 本発明において限定することを意味しないが、ファイバーガラスキャリアを形
成する発泡スラリープロセス(これはまた、RadliteTMプロセスとして公
知である)が、攪拌工程の間チョップガラスファイバーストランドの少なくとも
一部が開かれ、そして少なくとも部分的にフィラメント化されるという点で有利
であるということが考えられる。前に議論されたように、ファイバーガラススト
ランド束を開くことによって、個々のフィラメントはそれにより曝露され、光活
性材料がその上に接着し得る表面積を提供する。さらに、光活性材料が、キャス
ティングの前に分散物に取り込まれる場合、キャリアにおける光活性材料の本質
的に均一な分布が達成され得る。本発明に従って光活性マトリックスを形成する
ために、本発明のキャリアへ光活性材料を取り込む方法は、以下により詳細に議
論される。
【0056】 所望される場合、光活性材料で処理する前に、キャリアの完全性を改善するよ
うに形成した後、結合材料(またはバインダー)が、キャリア10に適用され得
る。本発明に有用であると考えられる有機バインダーの非限定例としては、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアセテート、カルボキシメチルセルロースおよび
デンプンが挙げられる。しかし、本発明の1つの非限定実施形態において、ここ
で、本発明のファイバーガラスキャリアは、光触媒性マトリックスを形成するた
めに使用され、そのキャリアは好ましくは低有機含有量を有する。低有機含有量
を有するキャリアは、一般的に、光触媒性マトリックス用途における使用のため
に望ましい。なぜなら、光触媒プロセスの間、有機材料が分解されるからである
。従って、光触媒材料が有機コーティング層に渡って適用される場合、有機層は
分解され得、そして光触媒の接着が減少する。さらに、キャリアの構造的完全性
が有機材料に依存する場合、キャリアそれ自体が光触媒プロセスの間に分解され
得る。従って、有機バインダーがキャリアに適用される場合、所望の操作特徴お
よび加工特徴を達成するために必要とされる最小量の有機バインダーが使用され
ることが好ましい。バインダーが好ましく利用される場合、本発明において限定
されないが、このバインダーは、前に議論された従来の有機バインダー材料の代
わりか、またはそれ加えて、本質的に無機材料に転換され得る1つ以上の有機材
料を含む。例えば、本発明において限定されないが、マットバインダーは、1つ
以上の有機金属酸化物キレートおよび/または1つ以上の金属アルコキシドを含
み得る。好ましい有機金属キレートの特定の非限定例は、米国特許第5,908
,497号に開示される(これは、本明細書中に参考として援用される)。
【0057】 いずれの特定の理論によって束縛されることを意味しないが、より慣習的な有
機マットバインダーの代わりか、またはそれ加えて、本質的に無機材料に転換さ
れ得る有機材料を利用することによって、良好な完全性および低有機含有量を有
するファイバーガラスキャリアが、例えば、熱処理によってキャリアから有機成
分を除去することによって得られ得ると考えられる。熱処理の間、そのような有
機材料は分解され、そして無機化合物(例えば、酸化物、窒化物、およびカーバ
イド)へ転換されて、良好な完全性および低有機含有量を有するキャリアを生じ
得る。
【0058】 本発明のガラスファイバーおよびキャリアの表面積を増大するためにファイバ
ーガラスキャリアのガラスファイバーの少なくとも一部を改変する方法が、ここ
で一般的に議論される。再び図1を参照すると、本発明に従う1つの非限定実施
形態において、光活性材料を有するキャリアをコーティングする前に、ファイバ
ーガラスキャリア10をエッチングプロセスに供して、キャリア10の複数のガ
ラスファイバー14およびストランド12の少なくとも一部20の表面積を改変
する。本発明に限定されないが、前に議論されたように、キャリア10は、キャ
リアを形成するための当該分野で公知の任意の方法によって形成され得、そして
上記のエアーレイド(air−laid)プロセスまたはウェットレイドプロセ
スによって形成されることが好ましい。
【0059】 本発明のエッチングプロセスは、ガラスファイバー14およびストランド12
の表面18を粗くするためにガラスの表面からイオンを除去する工程を包含する
と考えられ、そしてそれによりファイバー14およびストランド12の表面積を
増加させ、次にキャリア10がそこから作製される。E−ガラスファイバーの場
合において、イオン(例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオ
ン、アルミニウムイオン、およびナトリウムイオン)は、酸エッチング工程の間
にガラス表面から除去されると考えられる。残りの材料は、優勢的に二酸化ケイ
素である。B.Ramachandranら、「Effect of Orga
nic Acids on E−Glass Fabric」Communic
ation of the American Ceramic Societ
y,(1981年9月)C122−C124頁(これは、本明細書中に参考とし
て援用される)を参照のこと。
【0060】 いずれの特定の理論によって束縛されることを意味しないが、光活性材料の沈
着のために利用可能なガラスファイバーの表面積を増加させることによって、光
活性材料の全体的により広いローディングがそのような高表面積ファイバーを取
り込むキャリアに対して達成され得ると考えられる。本発明の1つの特定の非限
定実施形態において、ここで光活性材料は、二酸化チタンを含む光触媒材料の群
から選択され、本発明のエッチングされたファイバーのさらなる利点は、ガラス
のアルカリ含有量が減少することである。そのようなアルカリ材料は、光触媒と
反応し(または光触媒を壊し)て、減少した光触媒活性を有する化合物を形成し
得る。例えば、カルシウムカチオンは、二酸化チタン光触媒材料と反応して、減
少した光触媒活性を有するチタン酸カルシウム化合物を形成し得る。
【0061】 本発明において有用なエッチング剤(etchant)としては、無機酸(例
えば、塩酸、硝酸、硫酸)および有機酸(例えば、酢酸およびシュウ酸)が挙げ
られるが、これらに限定されない。本発明の好ましい実施形態において、エッチ
ング剤は、塩酸である。
【0062】 キャリアは、当該分野に公知の任意の様式においてエッチングされ得る。例え
ば、本発明を限定することを伴わずに、キャリアを酸浴中に沈めることによりエ
ッチングされ得るか、またはその酸がキャリアの表面に適用されて、後でリンス
により除去され得る。好ましくは、本明細書中に限定されないが、キャリアを、
所望のレベルのエッチングをもたらすのに十分な一定期間の間、酸の中に沈める
。本発明に従う1つの実施形態において、ここで使用されるエッチング剤は、約
70℃の2Nの塩酸であり、好ましくは、エッチング時間は、約90分未満であ
り、より好ましくは、約30分未満であり、そして最も好ましくは約10分未満
である。
【0063】 エッチング剤の温度および濃度の両方を調節して所望のエッチングが生じ得る
ということが当業者によって理解される。エッチング剤の温度および/または濃
度を増加させることによって、所望のエッチングをもたらすのに必要な時間が減
少され得る。好ましくは、必ずしも必要とされないが、エッチング剤の濃度およ
び温度を調節して、約10分未満のエッチング時間を生じる。
【0064】 再び図1および図1aを参照して、本発明に限定されないが、本発明のキャリ
ア10の複数のガラスファイバー14およびストランド12の少なくとも一部2
0を、窒素を使用するBET表面積分析により測定する場合、1グラム当たり少
なくとも約10平方メートル、好ましくは1グラム当たり少なくとも約50平方
メートル、より好ましくは1グラム当たり少なくとも約100平方メートル、そ
して最も好ましくは1グラム当たり少なくとも約250平方メートルの表面積を
有するようにエッチングする。BET表面積分析は、当該分野において周知であ
り、そしてさらなる議論は、本開示を考慮すると必要であるとは考えられない;
しかし、より多くの情報が必要とされる場合、P.Hiemenz,Princ
iples of Colloid and Surface Chemist
ry(第2版、1986)513−529頁(これは、本明細書中に参考として
援用される)を参照のこと。
【0065】 ここで、図2および図2aを参照すると、本発明に従うファイバーガラスキャ
リアの表面積を改変する方法の別の非限定の実施形態において、ファイバーガラ
スキャリア210の表面積は、光活性材料232をキャリア210に適用する前
に、高表面積シリカ材料222を含むコーティング220をキャリア210の外
側表面226の少なくとも一部224に適用することによって増大され得る。例
えば、限定しないが、キャリア210は、シリカの水性分散物でキャリア210
をスプレーするかまたは浸漬(dip)コーティングすることによって析出した
シリカ222(または他の高表面積シリカ材料)のコーティング220をキャリ
ア210の表面226の一部224へ適用することによって処理され得る。その
後、光活性材料232は、以下に詳細に記載されるように適用され得る。本明細
書中で使用される場合、用語「高表面積シリカ材料」とは、窒素を使用するBE
T表面積分析により測定する場合、1グラム当たり少なくとも約5平方メートル
、好ましくは1グラム当たり少なくとも約50平方メートル、より好ましくは1
グラム当たり少なくとも約100平方メートル、そして最も好ましくは1グラム
当たり少なくとも約250平方メートルの表面積を有するシリカ材料を意味する
【0066】 同様に、高表面積シリカ材料222を含むコーティング220は、当該分野に
周知の沈着プロセスによって、ファイバー214の表面218の部分229およ
びキャリア210のストランド212に適用され得る。例えば、限定しないが、
高表面積シリカ材料222は、サイジング(sizing)組成物に添加され得
、そしてファイバー214およびストランド212を固定(stationar
y)アプリケーターまたは回転アプリケーターに接触させることによる形成の間
、ファイバー214およびストランド212に適用され得る(上記で議論される
ように)。
【0067】 必ずしも必要とされないが、所望される場合、シリカ材料222は、シリカ材
料222をキャリア210ならびに/またはそのファイバー214およびストラ
ンド212に適用する前に、初めに光活性材料でコーティングされ得る。粒子を
コーティングする方法は、当業者に周知であり、そして本開示を考慮すると、さ
らなる議論は不要であると考えられる。
【0068】 本発明の別の非限定実施形態において、シリコンベースの有機金属材料または
アルコキシドは、例えば、シリコンベースの有機金属材料またはアルコキシドの
水溶液または非水溶液でキャリア210をスプレーするかまたは浸漬コーティン
グすることによって、キャリア210の表面226の部分224ならびに/また
はファイバー214およびストランド212の表面218の部分229に適用さ
れ得る。次いでこのキャリア210を、熱的または化学的に処理して、前駆体材
料を凝縮し得、そしてキャリア210の部分224上ならびにキャリア210の
ファイバー214およびストランド212の部分229上に高表面積シリカコー
ティング223を形成し得る。その後、以下に詳細に記載されるように、増加し
た表面積コーティングを有するキャリア210は、光活性マトリックス230を
形成するために光活性材料232で処理され得る。
【0069】 高表面積シリカ材料222を、本発明のキャリア210中ならびに/またファ
イバー214およびストランド212上に取り込む、さらに別の非限定方法にお
いて、高表面積シリカ材料222または高表面積シリカ材料222に対する前駆
体は、キャリア210の形成の間、そこに適用され得る。例えば、限定しないが
、複数のチョップガラスファイバー214およびストランド212を含む水性分
散物、および高表面積シリカ材料222(または、高表面積シリカ材料に対する
前駆体)が形成され得、次いでシートを形成するようにキャストし得る。その後
、そのシートは、少なくとも部分的に乾燥されて、ファイバーガラスキャリア2
10を形成し得、そして必要な場合、そのキャリアは、任意の前駆体材料を高表
面積シリカ材料222に転換するために処理(例えば、加熱によって)され得る
。次いで、光活性材料232(および好ましくは光触媒材料)は、光活性マトリ
ックス230、および好ましくは光触媒性マトリックス230を形成するために
、キャリア210の表面226の少なくとも一部に適用され得る。あるいは、本
明細書中で議論されるように、光活性材料232または光活性材料232に対す
る前駆体は、高表面積シリカ材料222または高表面積シリカ材料222に対す
る前駆体に加えて、キャリア形成の間にキャリア210内へ取り込まれ得る。
【0070】 利用される高表面積シリカの量は、所望される表面積増大を達成するための任
意の量であり得る。本発明にて使用される高表面積シリカ材料222の表面積が
広くなるにつれて、所望される表面積増大を達成するために必要とされる高表面
積シリカ222の量は少なくなるということが当業者によって認識される。限定
しないが、本発明の1つの実施形態において、利用される高表面積シリカの量は
、キャリアのガラスファイバーの重量の約1重量パーセントからキャリアのガラ
スファイバーの重量の約100重量パーセントより多い量までの範囲におよび得
る。
【0071】 本開示において限定することを意味しないが、光活性材料232で処理する前
に、ファイバーガラスキャリア210のファイバー214およびストランド21
2ならびに/または外側表面226上に高表面積シリカ材料222を含むコーテ
ィングを適用するか、または形成することによって、そのような高表面積コーテ
ィングを有さないキャリアと比較して、より多くの光活性材料232がキャリア
210に沈着し得ると考えられる。前に議論されたように、光活性材料が接着し
得るより利用可能な表面積を提供することによって、より大量の光活性材料がキ
ャリア内へ取り込まれ得、そしてそこから形成された光活性マトリックスの性能
が改善され得ると考えられる。
【0072】 本発明に従って光活性マトリックスを形成するための本発明の高表面積ファイ
バーガラスキャリアへの光活性材料の適用は、ここで一般的に議論される。本発
明において限定しないが、好ましい光活性材料としては、光触媒材料および光起
電性材料が挙げられる。
【0073】 本発明に従う光触媒性マトリックスの形成における使用のために適切な光触媒
材料としては、感光性有機分子、半導体およびこれらの組み合わせが挙げられる
が、これらに限定されない。好ましくは、本発明を限定するものではないが、光
触媒材料は半導体光触媒である。本明細書中で使用される場合、用語「半導体光
触媒」は、半導体から形成される光触媒材料を意味し、そして用語「半導体」は
、0Kで満たされた価電子帯を有する元素または化合物を意味し、これは比較的
低いバンドギャップエネルギーを有し、そして導電体と絶縁体との中間の電気伝
導率を有する。一般的に、半導体の導電率は約10-6(オーム・メートル)-1
約104(オーム・メートル)-1の範囲であるが、絶縁体の導電率は、約10-10 (オーム・メートル)-1〜約10-20(オーム・メートル)-1の範囲であり、導
電体は約107(オーム・メートル)-1オーダーの導電率を有する。W.Cal
lister,Jr.,Materials Science and Eng
ineering An Introduction(第2版、1991)60
8頁および756頁;ならびにG.Hawley,The Condensed
Chemical Dictionary(第10版、1981)914〜9
15頁(これらは本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
【0074】 本発明を限定するものではないが、適切な半導体光触媒は、ダイヤモンドキュ
ービック、亜鉛ブレンド、岩塩、ウルツ鉱、およびアナターゼからなる群より選
択される結晶構造を有し得る。ダイヤモンドキュービック結晶構造を有する適切
な半導体光触媒の例としては、ケイ素およびゲルマニウムが挙げられるが、これ
らに限定されない。亜鉛ブレンド構造を有する適切な半導体光触媒の例としては
、硫化亜鉛、ヒ化ガリウム、リン化インジウムおよびリン化ガリウムが挙げられ
るが、これらに限定されない。岩塩構造を有する適切な半導体光触媒の例として
は、硫化鉛、セレン化鉛、およびテルル化スズが挙げられるが、これらに限定さ
れない。ウルツ鉱構造を有する適切な半導体光触媒の例としては、セレン化亜鉛
、セレン化カドミウムおよび酸化亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。
アナターゼ構造を有する適切な半導体光触媒の非限定的な例は、二酸化チタンで
ある。適切な半導体結晶構造のさらなる情報としては、N.Lewisら、「T
heory of Semiconductor Materials」、Ph
otocatalysis:Fundamentals and Applic
ations(前出)46〜48頁(これは、本明細書中に参考として援用され
る)を参照のこと。
【0075】 他の非限定的な適切な光触媒としては、金属ジカルコゲニドおよび金属酸化物
が挙げられる。本明細書中で使用される場合、用語「ジカルコゲニド」は、一般
的にAB2化学量論を有する材料を意味し、ここで金属層(A)は、2つのカル
コゲニド層(B)の間にあり、そして層Aと層Bとの間の分子間結合は、専らフ
ァンデルワールス力による。適切な金属ジカルコゲニドの例としては、二硫化モ
リブデン、ジセレン化タングステン、および二硫化タングステンが挙げられるが
、これらに限定されない。適切な金属酸化物の例としては、二酸化チタン、三酸
化タングステン、酸化鉄、および酸化亜鉛が挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0076】 本発明に従う光起電性マトリックスの形成における使用のために適切な光起電
材料の非限定的な例としては、ケイ素、ヒ化ガリウム、およびセレンが挙げられ
る。ケイ素のような材料の光起電性特性をうまく利用するためには、他の材料(
例えば、導電体)もまた、光起電材料との任意に組み合わせにおいて本発明のキ
ャリアに適用され得ることは、当業者によって理解される。例えば、本発明を限
定するものではないが、透明な導電層(例えば、酸化スズまたは酸化インジウム
スズ)が、光起電材料の適用の前に本発明のキャリアのガラスファイバーに適用
され得る。同様に、不透明な導電層(例えば、アルミニウムまたは銅)は、本発
明のキャリアのガラスファイバーにまず適用され得、そして光起電材料は、当該
分野において周知の任意の手段によってその上に適用され得る。あるいは、光起
電材料は、2つの導電層の間に位置され得、それらのうちの少なくとも1つは、
ファイバーガラスキャリアに直接適用されて光電池を形成する。従って、光活性
材料に加えて、1以上の他の材料のファイバーガラスキャリアへの適用は、本発
明において意図される。
【0077】 ここで、図3および3aを参照すると、光活性材料のガラス基材上への適用を
記載する広範な文献が存在し、そして本発明は、光活性材料332を、ファイバ
ー314およびストランド312の表面318の少なくとも一部328ならびに
/またはキャリア310の表面326の少なくとも一部324に組み込むことに
よって光活性マトリックス330を作製する、任意の特定の技術に限定されない
。しかし、高表面積ファイバーガラスキャリア310を含侵させるために、液体
媒体から適用され得るこれらの光活性材料332を使用することが遊離である。
例えば、本発明を限定するものではないが、キャリア310は、液体コーティン
グ組成物に浸漬されて、大きな表面積が光活性材料332でコーティングされ得
る。本発明を限定するものではないが、金属酸化物光触媒は、それら自身、浸漬
コーティングプロセスに役立つ。なぜなら、金属アルコキシドは、キャリアが浸
され得る液体溶媒(通常アルコール)中に溶解され得るからである。引き続いて
(必須ではないが)、沈着したアルコキシドは加水分解および縮合されて、ガラ
ス基材によく結合した金属酸化物フィルムを形成し得る。この型の好ましい非限
定的プロセスは、米国特許第4,966,759号(これは、本明細書中に参考
として援用される)に開示される。より詳細には、その特許のプロセスは、金属
アルコキシドを出発物質として必要とし、これは、二酸化チタン光触媒の好まし
い場合においては、例えばチタンエトキシドであり得る。チタンエトキシドは、
有機溶媒(例えば、無水エタノール)中に溶解され、そして制御された量の酸(
例えば、硝酸)および水と反応して、コーティング溶液を形成する。ファイバー
ガラスキャリアは、乾燥条件下でおよそ1分のオーダーの間、そのコーティング
溶液に浸漬され得る。引き続いて、コーティングされたキャリアを室温の空気中
で乾燥させることによってアルコキシドを加水分解させ、それによってアモルフ
ァスのポリマーチタン層をキャリア上に生成する。このコーティングを1〜2時
間乾燥させた後、このコーティングされたマットは、アモルファス層を光触媒的
に活性な結晶形態(二酸化チタンの場合は、アナターゼ)に変換するために十分
な温度まで加熱される。アナターゼ二酸化チタンを生成するための加熱サイクル
は、およそ2〜5時間のオーダーの遅い加熱期間、約400℃で1時間の保持、
およびおよそ5時間以上のオーダーの冷却期間を含み得る。コーティング条件お
よび熱処理条件は、当業者に公知であるように、使用される特定の材料に依存し
て変化することが理解される。
【0078】 光触媒性金属酸化物を水性媒体を使用して基材上に適用することもまた公知で
ある。例えば、本明細書中で限定されるものではないが、E.I.duPont
de Nemours and Company(Wilmington,D
elaware)からTYZORの商品名の下で入手可能なチタネート製品(特
に、キレート化バージョン)、またはDegussa Corporation
(Germany)からの同様の製品の水溶液またはスラリーが、本発明のキャ
リアをコーティングするために使用され得る。
【0079】 本発明の好ましい非限定的な実施形態におけるカップリング剤の存在に起因し
得ると考えられるさらなる利点は、ファイバーガラスキャリア上への湿った光活
性材料の改良されたコーティングが達成されることである。キャリアを熱クリー
ニング従来の慣行においては、任意のカップリング剤の熱分解が存在するために
、この利点が失われる。
【0080】 光活性材料(特に、光触媒材料)を他の金属(例えば、白金)でドープして、
その触媒の光触媒活性を増強させることもまた公知であり、そして本発明の光触
媒性マトリックスはこのようなドーパントを含み得る。しかし、本発明の1つの
非限定的な実施形態においては、本発明に従ってファイバーガラスマットキャリ
アから形成された光触媒性マトリックスは、銅、鉄、モリブデン、バナジウム、
およびタングステンの酸化物からなる群より選択される第2の触媒的に活性な因
子を基本的に含まない。
【0081】 光活性材料は、この光活性材料をファイバーガラスキャリアの表面に適用する
ことによって(例えば、キャリアが形成された後に、キャリアを光活性材料で処
理することによって(上記で考察されたように))キャリアに組み込まれ得るが
、本発明の1つの好ましい非限定的な実施形態においては、光活性材料は、キャ
リアの形成の間にキャリアに組み込まれる。例えば、限定はされないが、光活性
材料の粉末形態は、ガラスファイバーおよび発泡剤とともに水溶液中に分散され
得、その後、この分散物は攪拌されて発泡スラリーを形成する。次いで、発泡ス
ラリーは、キャストされてシートを形成し得る。その後、泡の少なくとも一部が
除去され得、そしてシートは少なくとも部分的に乾燥されて、その中に分散され
た光活性材料を有する、ファイバーガラスキャリアの形態で光活性マトリックス
を形成し得る。所望の場合、本発明に従う形成の後、光活性材料を含有するさら
なるコーティングが、キャリアに適用され得る。本発明を限定することを意味し
ないが、光活性材料の粉末形態をRadliteTMプロセス(上記で詳細に記載
される)の発泡スラリーに加えることによって、粉末光触媒を従来のウェットレ
イド(wet−laid)紙製造プロセスに加えることと比較した場合、比較的
大量の光活性材料が、そこから形成されたキャリアを通じてより均一に分散され
得る。使用された発泡スラリーは、光活性材料の固化を減少させるかまたは制限
するのを補助し得、そして粉末光活性材料、ガラスファイバー、およびガラスス
トランドの間の増強した混合を可能にし得る。さらに、先に考察されたように、
RadliteTMプロセスは、攪拌および発泡の間に生じる大量のフィラメント
化による高表面積キャリアを生成し得る。
【0082】 本発明に従う光触媒性マトリックスを形成する方法の特定の非限定的な例(こ
こで、光触媒材料は二酸化チタンである)においては、1以上の水溶性チタン錯
体(例えば、米国特許第5,908,497号に開示されるような)は、1以上
の発泡剤を含む水溶液または白色水溶液にガラスファイバーを分散させる前に、
その中に可溶化される。次いで、シートがその分散物からキャストされ、そして
乾燥されてキャリアを形成する。乾燥後、キャリアは、チタン錯体を縮合および
結晶化するために十分な時間高温に曝され、二酸化チタンの光触媒的に活性な形
態を形成する。本発明を限定するものではないが、好ましくは、チタン錯体は、
二酸化チタンのアナターゼ形態に変換される。当業者は、二酸化チタンのアナタ
ーゼ相を形成するために必要な正確な温度および時間は、ある部分、使用された
チタン錯体の型に依存することを理解する。本開示を限定することを意味しない
が、例えば、約300℃〜約500℃の範囲の温度を使用して、米国特許第5,
908,497号に詳細に記載される水溶性チタン錯体を変換し得る。光触媒を
加える上述の方法は、従来のウェットレイドプロセスまたは上記で考察されたR
adliteTMプロセスのいずれかにおいて使用され得ることは、当業者によっ
てさらに理解される。
【0083】 光触媒材料を上記で考察されたウェットレイドプロセスを介して形成されたフ
ァイバーガラスキャリアに適用する、別の特定の非限定的な例においては、水溶
性チタン錯体は、酸性白色水溶液に可溶化される。次いで、チョップファイバー
ガラスストランドは、この溶液中に分散されて懸濁液を形成し、これは引き続い
てキャストおよび乾燥されてキャリアを形成する。次いで、このキャリアは、ア
ルカリ溶液で処理され(例えば、少なくとも約3.5のpHを有するアルカリバ
スにシートを浸漬することによって)、チタン錯体を縮合させる。二酸化チタン
はpH3.5で等電点を有するので、チタン錯体はこのようなアルカリ処理によ
って縮合され、二酸化チタンを形成し得る。他の光触媒の等電点は、二酸化チタ
ンの等電点とは異なり得、そして使用される特定の光触媒材料の等電点に従って
アルカリ溶液のpHが選択されるべきであることは、当業者によって理解される
。いかなる特定の理論によっても拘束されることを意味しないが、光触媒をアル
カリ処理を用いて縮合することによって、熱処理と反対に、ファイバーガラスキ
ャリアの統合性は改善され得る。なぜなら、高温処理は、ガラスファイバーを脆
くし、かつ損傷を与え得、キャリアをより砕けやすくさせるからである。
【0084】 ファイバーガラスキャリアが、エアーレイド(air−laid)プロセスを
用いて形成される本発明の別の非限定的な実施形態においては、上記で考察され
るように、光活性材料は、キャリアをニードリングする前、その間または後に、
(例えば、化学蒸着またはプラズマスプレーによって)キャリア上にスプレーま
たは沈着され得る。
【0085】 光活性材料は、キャリア形成の間または後に光活性材料を適用することの代わ
りに、またはそれに加えて、ファイバー形成の間にファイバーガラスストランド
に直接適用され得ることは、当業者によってさらに認識される。例えば、本発明
を限定するものではないが、光触媒材料または光触媒材料の前駆体は、形成後す
ぐにガラスファイバーに適用されるサイジング組成物に直接加えられ得る。次い
で、このファイバーは、一緒に集められてストランドを形成し得、そしてこのス
トランドは、上記で考察されるようにさらにファイバーガラスキャリアに加工さ
れる。さらなる光触媒材料は、キャリアの形成の間にキャリアに加えられ得(例
えば、(上記で考察されるように)RadliteTMプロセスにおいて使用され
る発泡スラリーに光触媒を加えることによって)、そして/または形成の後にキ
ャリアに適用され得る。
【0086】 同様に、ファイバーの表面は、エッチングによって、または高表面積シリカコ
ーティングの適用によって、ファイバー形成プロセスの間に処理され得、そして
その後、先に考察されるようにキャリアおよび/または光活性マトリックスに加
工される。
【0087】 ここで、本発明の実施形態は、以下の特定の非限定的な実施例において示され
る。
【0088】 (実施例) 高表面積を有するファイバーガラスキャリアを、以下の手順に従ってエアーレ
イドマットプロセスを用いて形成した。約9マイクロメートルの平均直径を有す
るフィラメント(「G」ファイバーと称する)を含む複数のE−ガラスファイバ
ーストランドを、形成の間に表2で与えられるサイジング組成物を用いて処理し
た。次いで、このファイバーストランドを織ってパッケージを形成し、引き続い
てこのパッケージを約245°F(約118℃)で約12時間乾燥させた。
【0089】
【表2】 乾燥後、このパッケージを内側から織り戻し、そしてファイバーストランドを
連続的にチョッピング装置に供給し、その装置でそれらを約2インチ(約5セン
チメートル)の長さにチョッピングした。チョッピングした後、ストランドをす
ぐにRANDO−OPENER BLENDER(これは、MODEL B R
ANDO−WEB(登録商標)プロセッサ(Rando Machine Co
rporation(Macedon,New York)より市販される)の
一部である)に通し、これらを開くかまたはフィラメント化した(上記で詳細に
考察されるように)。次いで、開いたストランドを、RANDO−WEBBER
(登録商標)(これはまた、MODEL B RANDO−WEB(登録商標)
プロセッサの一部である)に供給し、そして連続的なウェブに形成した。次いで
、このウェブをニードリング装置に通し、そして1分間当たり約359ストロー
クのニードルボード往復速度および約0.55インチ(約1.4センチメートル
)の穿孔深さを用いて、1平方インチ当たり約150穿孔(1平方センチメート
ル当たり約23穿孔)の穿孔密度でニードリングし、マットを形成した。ニード
リング装置で使用した針は、32ゲージの星形針(上記に詳細に記載される)で
あり、これはGroz−Beckert USA(Charlotte,Nor
th Carolina)から市販されている。このマットの平均表面重量(ま
たはマット密度)は、1平方フィートあたり約0.7オンス(1平方メートル当
たり約214グラム)であった。
【0090】 形成後、約20〜約24グラムの重さの3つの四角形のサンプルをマットから
切り取った。次いで、サンプルの各々を、約3〜4リットルの2規定塩酸(Fi
sher Scientific of Pittsburgh,Pennsy
lvaniaより市販)に別々に浸し、そしてこの酸を約90℃〜約95℃の温
度まで加熱した。所望の温度に達する際に、サンプルを以下の表2に示される時
間、酸に浸して、ガラスファイバーをエッチングした。エッチングの後、加熱を
やめ、そしてサンプルを取り出す前に酸を室温まで冷却させた。サンプルを酸か
らとりだした後、サンプルを脱イオン水でリンスし、乾燥させた。
【0091】 次いで、Micromeritics ASAP2400窒素多孔度測定器を
用いて、液体窒素温度で、BET表面積分析を3つのサンプルの各々およびエッ
チングしていないコントロールについて行った。測定を行う前に、サンプルを多
孔度測定器中、真空下、約165℃で約1時間または真空レベルが約200ミリ
トルよりも下がるまで乾燥させた。結果を表3に示す。
【0092】
【表3】 エッチングしていないコントロールの表面積は、エッチングしたサンプルより
も有意に小さく、このことは、エッチング手順がガラスファイバーの表面積の増
加において成功したことを示す。
【0093】 本発明の最良の形態を提供するために、本発明を特定の実施形態とともに記載
してきた。当業者に公知の他の変形および変更は、特許請求の範囲によって規定
される本発明の範囲内で使用され得ることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1および1aは、本発明の特徴を組み込むファイバーガラスキャリアの、概
略断面図である。
【図2】 図2および2aは、本発明の特徴を組み込むファイバーガラスキャリアの別の
実施形態の、概略断面図である。
【図3】 図3および3aは、本発明の特徴を組み込む光活性マトリックスの、概略断面
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,CN,J P,KR,MX (72)発明者 シモンズ, トーマス ブイ. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15101, アリソン パーク, グランドビュー ドライブ 2874 (72)発明者 ヴェルパリ, ヴェダギリ アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15146, モンロービル, オールド ヘイメイカ ー ロード 230 (72)発明者 ワトソン, ジェイムス シー. アメリカ合衆国 ノースカロライナ 28150−6162, シェルビー, カントリ ー ガーデン ドライブ 1716 (72)発明者 ファン デル ワウ, ヤープ ハー. アー. オランダ国 エヌエル−9351 エルエス レーク, ブルヘンメーステル ファン ワンニンラーン 43 Fターム(参考) 4G060 BA05 BB00 BC03 BD03 BD07 BD15 BD22 CA09 CA12 4G069 AA01 AA03 AA08 BA04A BA04B BA14A BA14B BA48A BB04A BB04B BB09A BC31A BC35A BC35B BC54A BC59A BC60A BC66A DA06 EA03X EA03Y EA09 EA10 EC03X FA02

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガラスファイバーを備えるファイバーガラスキャリア
    であって、ここで、該複数のガラスファイバーの少なくとも一部は、窒素を用い
    るBET表面積分析によって測定される場合、グラムあたり少なくとも約10平
    方メートルの表面積を有する、ファイバーガラスキャリア。
  2. 【請求項2】 前記表面積が、窒素を用いるBET表面積分析によって測定
    される場合、グラムあたり少なくとも約100平方メートルである、請求項1に
    記載のファイバーガラスキャリア。
  3. 【請求項3】 前記表面積が、窒素を用いるBET表面積分析によって測定
    される場合、グラムあたり少なくとも約250平方メートルである、請求項2に
    記載のファイバーガラスキャリア。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のファイバーガラスキャリアであって、ここ
    で、該ファイバーガラスキャリアは、ファイバーガラスマットの約1.0重量%
    以下の強熱減量を有する、ファイバーガラスキャリア。
  5. 【請求項5】 前記複数のガラスファイバーの大部分のガラスファイバーが
    、少なくとも約1.0ミクロンの見かけ上のフィラメント直径を有する、請求項
    4に記載のファイバーガラスキャリア。
  6. 【請求項6】 前記見かけ上のフィラメント直径が、少なくとも約3.5ミ
    クロンである、請求項5に記載のファイバーガラスキャリア。
  7. 【請求項7】 不織キャリアである、請求項6に記載のファイバーガラスキ
    ャリア。
  8. 【請求項8】 前記複数のガラスファイバーの少なくとも一部に適用される
    光活性材料を含むコーティングをさらに含む、請求項7に記載のファイバーガラ
    スキャリア。
  9. 【請求項9】 前記光活性材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫化
    モリブデンからなる群より選択される光触媒材料である、請求項8に記載のファ
    イバーガラスキャリア。
  10. 【請求項10】 前記光活性材料が、光起電性材料である、請求項8に記載
    のファイバーガラスキャリア。
  11. 【請求項11】 前記複数のガラスファイバーの少なくとも一部と前記光起
    電性材料を含むコーティングとの間に挿入される伝導性層をさらに含む、請求項
    10に記載のファイバーガラスキャリア。
  12. 【請求項12】 光電池を形成するために前記光起電性材料を含む前記コー
    ティングの少なくとも一部上に位置付けられた第2の伝導性層をさらに含む、請
    求項11に記載のファイバーガラスキャリア。
  13. 【請求項13】 前記複数のガラスファイバーの少なくとも一部に適用され
    た高表面積シリカ材料をさらに含む、請求項1に記載のファイバーガラスキャリ
    ア。
  14. 【請求項14】 複数のガラスファイバーを備える不織ファイバーガラスキ
    ャリアであって、該複数のガラスファイバーの少なくとも一部は、その上に位置
    付けられた高表面積シリカ材料を有する、不織ファイバーガラスキャリア。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の不織ファイバーガラスキャリアであっ
    て、ここで、前記複数のガラスファイバーの少なくとも一部の少なくとも1つは
    、窒素を用いるBET表面分析によって測定される場合、グラムあたり少なくと
    も約10平方メートルの表面積を有する、不織ファイバーガラスキャリア。
  16. 【請求項16】 前記高表面積シリカ材料の少なくとも一部上に位置付けら
    れた光活性材料をさらに含む、請求項14に記載の不織ファイバーガラスキャリ
    ア。
  17. 【請求項17】 前記光活性材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫
    化モリブデンからなる群より選択される光触媒材料である、請求項16に記載の
    不織ファイバーガラスキャリア。
  18. 【請求項18】 前記光活性材料が、光起電性材料である、請求項16に記
    載の不織ファイバーガラスキャリア。
  19. 【請求項19】 高表面積ファイバーガラスキャリアを形成する方法であっ
    て、該方法は、以下の工程: A.複数のガラスファイバーを備えるファイバーガラスキャリアを形成する工
    程、および B.該複数のガラスファイバーの少なくとも一部が、窒素を用いるBET表面
    分析によって測定される場合、グラムあたり少なくとも約10平方メートルであ
    る表面積を有するように、該複数のガラスファイバーの少なくとも一部を修飾す
    る工程、 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 前記修飾工程が、前記複数のガラスファイバーの少なくと
    も一部に高表面積シリカ材料を適用する工程を包含する、請求項19に記載の方
    法。
  21. 【請求項21】 前記修飾工程が、前記複数のガラスファイバーの少なくと
    も一部をエッチングする工程を包含する、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 高表面積シリカ材料が、前記複数のガラスファイバーの少
    なくとも一部に適用される、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記表面積が、窒素を用いるBET表面分析によって測定
    される場合、グラムあたり少なくとも約100平方メートルである、請求項21
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記表面積が、窒素を用いるBET表面分析によって測定
    される場合、グラムあたり少なくとも約250平方メートルである、請求項23
    に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記ガラスファイバーの少なくとも一部に光触媒材料を適
    用する工程をさらに包含する、請求項19に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記光触媒材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫
    化モリブデンからなる群より選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 高表面積ファイバーガラスキャリアを形成する方法であっ
    て、該方法は、以下の工程: A.不織ファイバーガラスキャリアを形成する工程;および B.該不織ファイバーガラスキャリアの表面の少なくとも一部に高表面積シリ
    カ材料を適用する工程、 を包含する、方法。
  28. 【請求項28】 前記高表面積シリカ材料が、複数の高表面積シリカ粒子を
    含み、そしてここで、該高表面積シリカ粒子の少なくとも1つは、光活性材料の
    少なくとも一部分のコーティングを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記光活性材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫
    化モリブデンからなる群より選択される光触媒材料である、請求項28に記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 前記光活性材料が、光起電材料である、請求項28に記載
    の方法。
  31. 【請求項31】 光触媒性マトリックスを形成する方法であって、該方法は
    、以下の工程: A.複数のチョップガラスファイバーおよび発泡剤を含む水性分散物を形成す
    る工程; B.該分散物を撹拌して発泡スラリーを形成する工程; C.該発泡スラリーをキャストしてシートを形成する工程; D.該シートから該泡の少なくとも一部を除去する工程; E.該シートを少なくとも部分的に乾燥してファイバーガラスキャリアを形成
    する工程;および F.光触媒材料を該ファイバーガラスキャリアに組み込んで光触媒性マトリッ
    クスを形成する工程、 を包含する、方法。
  32. 【請求項32】 前記組み込み工程が、前記シートを少なくとも部分的に乾
    燥した後、前記ファイバーガラスキャリアに前記光触媒材料を適用する工程を包
    含する、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記組み込み工程が、前記水性分散物に前記光触媒材料を
    添加する工程を包含する、請求項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記光触媒材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫
    化モリブデンからなる群より選択される、請求項31に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記光触媒性マトリックスは、銅、鉄、モリブデン、バナ
    ジウム、およびタングステンの酸化物からなる群より選択される材料を本質的に
    含まない、請求項31に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記キャリアに前記光触媒材料を適用する工程の前に、前
    記ファイバガラスキャリアの前記複数のチョップガラスファイバーの少なくとも
    一部を修飾する工程をさらに包含する、請求項31に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記修飾する工程が、前記複数のチョップガラスファイバ
    ーの少なくとも一部をエッチングする工程を包含する、請求項36に記載の方法
  38. 【請求項38】 前記修飾する工程が、前記複数のチョップガラスファイバ
    ーの少なくとも一部に高表面積シリカ材料を適用する工程を包含する、請求項3
    6に記載の方法。
  39. 【請求項39】 光触媒性マトリックスを形成する方法であって、該方法は
    、以下の工程: A.複数のチョップガラスファイバーおよび高表面積シリカ材料を含む水性分
    散物を形成する工程; B.該分散物をキャストしてシートを形成する工程; C.該シートを少なくとも部分的に乾燥してファイバーガラスキャリアを形成
    する工程;および D.光触媒材料を該ファイバーガラスキャリアに組み込んで光触媒性マトリッ
    クスを形成する工程、 を包含する、方法。
  40. 【請求項40】 前記組み込み工程が、前記シートを少なくとも部分的に乾
    燥した後に、前記ファイバーガラスキャリアの少なくとも一部に前記光触媒材料
    を適用する工程を包含する、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記組み込み工程が、キャストの前に前記光触媒材料で前
    記高表面積シリカ材料の少なくとも一部をコーティングする工程を包含する、請
    求項39に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記組み込み工程が、前記水性分散物に前記光触媒材料を
    添加する工程を包含する、請求項39に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記光触媒材料が、二酸化チタン、酸化亜鉛、および二硫
    化モリブデンからなる群より選択される、請求項39に記載の方法。
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