JP2003518230A - 解放可能なファスナー - Google Patents

解放可能なファスナー

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JP2003518230A
JP2003518230A JP2001547471A JP2001547471A JP2003518230A JP 2003518230 A JP2003518230 A JP 2003518230A JP 2001547471 A JP2001547471 A JP 2001547471A JP 2001547471 A JP2001547471 A JP 2001547471A JP 2003518230 A JP2003518230 A JP 2003518230A
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semi
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JP2001547471A
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ジョゼフ・デイビッド・キオド
エリック・ビレット
Original Assignee
ブルーネル ユニバーシティ
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/006Resulting in heat recoverable alloys with a memory effect
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2201/00Properties
    • C08L2201/12Shape memory
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B2200/00Constructional details of connections not covered for in other groups of this subclass
    • F16B2200/77Use of a shape-memory material

Abstract

(57)【要約】 形状記憶材料または機械的特性喪失効果材料で作られまたは備えた解放可能ファスナーがファスナーとして機能し得る能動的形状を備えている。例えばマイクロウエーブ放射により加熱されると、ファスナーは弛緩して受動形になり、そこではもはやファスナーとしては機能せず、このようにして緊締されていた部品の分解を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は形状記憶効果、または機械的特性喪失を解放のために使用するファス
ナーに関する。このファスナーは製品の積極的な分解への使用に特に適している
が、本発明はこの分野にのみ限定されるものではない。本発明は合金および/ま
たはポリマー材料を用いたファスナーにも適用可能である。
【0002】 我々の先の特許出願GB−A−2320277を参照すると、そこには製品寿
命の終わりに製品の積極的な分解を容易にするために形状記憶材料を採用する技
術を開示している。取り戻された部品または材料は再生可能であり、またはそれ
らは材料のタイプにより安全に処理可能である。
【0003】 (機械的特性喪失材料) 本発明の一態様はポリマー材料使用技術に関し、これは、厳密に言うと、形状
記憶材料ではない。その代わり、本発明のこの態様は、機械的特性喪失効果ポリ
マーを包含した解放可能なファスナーを提供する。
【0004】 ここで使用されているように、“機械的特性喪失”効果ポリマーと言う語は、
加熱すると、液状になる前にゴム状態を通過するポリマーを意味している。適し
た材料としては、例えば、熱可塑性ポリマーを含む。
【0005】 図1は熱特性としての材料の柔軟度の形でこの特性を示すグラフである。低温
領域10においては、プラスチックスはガラス領域にあり、そこではプラスチッ
クスは寸法的に安定しており、比較的に高い柔軟度を有する。温度が上がりかつ
変態域12に入ると、材料はゴム状になり、柔軟度は漸減する。変態域の中央の
温度は変態温度(Tg)と呼ばれ、そこでは材料は一部安定、一部ゴム状である
。変態域12を越えると、材料は完全ゴム状領域に入る。温度が更に上昇するに
連れて、プラスチックスは液(領域16)になり、例えば射出成型工程に使用可
能となる。しかしながら、一態様として、ゴム状領域14は特に興味深く、プラ
スチックスが顕著な機械的特性喪失を呈し、プラスチックスが溶けたり燃えたり
することなく、ファスナーの解放を許容する。別の表現をすると、材料がゴム状
となり、例えば、荷重を受けた時にファスナーが機能を失い得る。別の形として
は、ゴム状域を比較的に狭くして、ポリマーを速やかに溶かして機械的特性を喪
失させることができる。
【0006】 或る種のMPL効果ポリマーは或る程度の形状記憶性状をも呈し得る。しかし
ながら、この材料は形状記憶ポリマーの通常の条件内には入らず、それは効果が
極めて弱く、材料がその元の形状に完全には戻りにくいからである。主な効果は
MPL効果である。
【0007】 MPLファスナーが使用されるのに適しているのは、例えば、山付きねじまた
はボルト、ねじ付きナット、クリップ、タイ、リベットまたは留め金である。こ
のリストは単なる例示であり、網羅的なものではない。
【0008】 このMPLファスナーは別個のユニットであってもよく、またはそれが締着さ
れるべき部材と一体に形成され得る。例えば、一体のMPL効果ナットはケース
の一部として鋳込まれ得る。
【0009】 図2は有用なMPL効果を発揮する好適なプラスチックスの代表的な材料パラ
メーター範囲を示している。これらの材料は単に例示したものであり;本発明は
表示されたポリマーに限定されるものではない。
【0010】 近似した態様において、本発明は物品の自動的な分解を容易にするための手段
を包含した物品を提供しており、上記手段はMPL効果ポリマーを包含している
【0011】 好ましくは、この手段は物品の一部を他の物品に締着するためのファスナーの
形をしている。
【0012】 好ましくは、この物品はMPL効果ポリマーが解放または弛緩される時に物品
の第1および第2部分を互いに他方から遠ざけるように付勢するための手段を包
含している。
【0013】 更に別の近似した態様において、本発明はMPL効果ポリマー材料を包含した
物品を少なくとも部分的に分解するための方法を提供し、その方法はMPL効果
材料の直接的にまたは間接的な加熱を包含しており、これによりMPL効果材料
に機械的特性喪失を来すようにしている。
【0014】 更に近似した態様において、本発明は以下の材料の1個またはそれより多くか
ら提供されるMPL効果を有する装置を提供する: アクリル;ABS;ポリカーボネート;ポリスチレン;PVC;ポリプロピレ
ン;ナイロン;ポリウレタン。
【0015】 (形状記憶効果ファスナー) 本発明の別の態様を開発している際、分かったことは、現存するファスナー(
ねじ、ボルト、ナット、クリップおよびリベットのような)に対して均等な形を
有する形状記憶材料ファスナーを作ることは可能ではあるが、実際にはそれは簡
単なこととは遥かに離れているということである。本発明は上記のことを念頭に
おいて作られたものである。
【0016】 第1の態様において、本発明はファスナーの少なくとも予め定められた係合領
域に形状記憶材料を包含したファスナーの形成方法を提供し、その方法は: 係合領域を持たないファスナー用半製品を準備し; 半製品の領域に外圧を加え、その際、その領域を形状記憶材料の変態温度(T
g)内またはそれより高い温度に直接的または間接的に晒して、半製品上に係合
領域を鋳造し;かつ 材料が変態温度領域より低い温度に冷却されるまで外圧を保持する;工程を包
含している。
【0017】 この方法には形状記憶合金が使用され得るが、形状記憶ポリマーの使用が特に
適している。
【0018】 形成された係合領域は、例えば、ねじ山であり得る。そのようなねじ山はねじ
またはボルトの半製品の柱上、またはナットの半製品の内面上に形成され得る。
【0019】 係合領域は代わりにヘッドを包含し得る。例えば、このヘッドは予め山の切ら
れたねじまたはボルトの半製品上に形成され、またはそれはリベットの半製品上
に形成され得る。
【0020】 好ましくは、外力は材料が流動し、または変形して、係合領域を形成するよう
に加えられる。
【0021】 使用に際し、ファスナーが引き続き変態温度領域内またはそれより高い温度に
晒されると、係合領域は崩壊しまたはその元の半製品形状に戻り、従ってファス
ナーは解放される。
【0022】 近似した態様において、本発明は少なくともその係合領域内に形状記憶材料を
包含したファスナーの形成方法を提供し、その方法は: 係合領域を受動位置に有するファスナーの半製品を準備し; その係合領域を能動位置へ変形させ、その際領域を形状記憶材料の変態温度(
Tg)領域またはそれより高い温度に直接的にまたは間接的に晒し;かつ 係合領域を能動位置に保ち、その際材料を変態温度領域より低い温度に冷却す
る工程を包含している。
【0023】 この方法には形状記憶合金が使用され得るが、形状記憶ポリマーの使用が特に
適している。
【0024】 このファスナーは、例えば、タングまたはフィンガーの形をした可動係合領域
付きのクリップを包含している。
【0025】 使用に際し、ファスナーが引き続き変態温度領域内またはそれより高い温度に
晒されると、係合領域は崩壊しまたはその元の受動位置に戻り、従ってファスナ
ーの係合は解放される。
【0026】 近似した態様において、本発明は形状記憶材料の係合領域を有するファスナー
をアンダーカット穴を有する部材に取り付ける方法を提供し、この方法は: 係合領域を穴内に挿入し; 係合領域を変形させてアンダーカット穴内に係合部を形成するように圧力を加
え、その際係合領域を形状記憶材料の変態温度(Tg)領域内またはそれより高
い温度に直接的にまたは間接的に晒し;かつ 係合領域を変形状態に保ち、その際材料を変態温度領域より低い温度に冷却す
る工程を包含している。
【0027】 この方法には形状記憶合金が使用され得るが、形状記憶ポリマーの使用が特に
適している。
【0028】 上記の方法によるとファスナーをアンダーカット穴に対して解放可能な方法で
取り付けるための特に便利な技術を提供し得る。使用に際し、ファスナーが引き
続き変態温度より高い温度に晒されると、鋳造領域は崩壊しまたはその元の形状
に戻り、従ってアンダーカット穴とのロック係合は解放される。
【0029】 更に近似した態様において、本発明はファスナー形成方法を提供し、この方法
は: ファスナーの第1および第2部分を準備し、少なくとも1個の部分が形状記憶
材料またはMPL効果材料であり;かつ 第1および第2部分を共に組み立ててファスナーを形成する工程を包含してい
る。
【0030】 形状記憶材料またはMPL効果材料の部分は形が調整され、その際部分領域を
形状記憶材料の変態温度を越える温度に直接的にまたは間接的に晒す。そのよう
な調整は第1および第2部分が互いに結合される前または後に行われる。
【0031】 第1または第2部分は、例えば、接着により、例えば永久的に互いに緊締され
得る。代わりに、それらは機械的キーまたは機械的インターロックにより互いに
緊締され得る。
【0032】 更に近似した態様において、本発明は形状記憶ポリマーまたはMPL効果ポリ
マーの加熱方法を提供し、ポリマーはマイクロウエーブ吸収材料を包含または備
え、方法は材料をマイクロウエーブ放射に晒すことを包含している。
【0033】 マイクロウエーブ吸収材料は電界ベクトルまたはマイクロウエーブ放射の磁界
ベクトルと相互作用し得る。
【0034】 電界ベクトルから熱を発生させるために、材料は中庸なまたは高い抵抗の電気
通路を備えていなければならない。導電性材料は導電性に乏しい材料、または分
離したまたは粒子状の良導体の何れかであり得る。好適な材料は炭素、鉄、アル
ミニウムおよび亜鉛を包含している。材料は粒状または繊維状で、形状記憶材料
内に分布して提供され得る。炭素は特に好ましい材料であり、それは炭素がバッ
チパウダーおよび繊維形として得られ、かつそれがプラスチックマトリックスと
よく接合するからである。
【0035】 磁界ベクトルと相互作用するのに好適な材料はポリクリスチレン磁性材料を包
含している。
【0036】 更に近似した態様において、本発明は形状記憶材料を包含した少なくとも1個
の係合領域を有するファスナーを提供し、この係合領域は変態温度(Tg)領域
内またはそれより高い温度に直接的にまたは間接的に晒されると、非係合状態の
形状に変わるように形状が定められている。
【0037】 更に近似した態様において、本発明は形状記憶材料またはMPL効果材料を包
含した少なくとも1個の係合領域を有するファスナーを提供し、この係合領域は
変態温度(Tg)領域内またはそれより高い温度に晒されると構造的完全性を失
うように形成されている。
【0038】 更に近似した態様において、本発明は形状記憶材料またはMPL効果材料を包
含したファスナーを提供し、この材料にはマイクロウエーブ吸収材料が充填され
、この吸収材料はファスナーがマイクロウエーブ放射により照射されると材料内
に熱を発生させ得るものである。
【0039】 更に近似した態様において、本発明は電子デイスプレー手段を包含した装置お
よび電子デイスプレー手段を装置内に搭載するための形状記憶材料またはMPL
効果材料を包含した搭載手段とを備え、この搭載手段は材料の変態温度領域内ま
たはそれより高い温度に晒された時に電子デイスプレー手段を解放するように形
状が定められている。
【0040】 更に近似した態様において、本発明は以下の材料の1個またはそれより多くに
より提供される形状記憶効果をそなえた装置を提供する: アクリル;ABS;ポリカーボネート;ポリスチレン;PVC;ポリプロピレ
ン;ナイロン;ポリウレタン。
【0041】 更に近似した態様において、本発明は第1および第2のケース部分を包含した
ケースを提供し、少なくとも1個のケース部分は形状記憶またはMPL効果を備
えたファスナーを包含し、かつそこにおいて、ケースが変態温度領域内またはそ
れより高い温度に直接的にまたは間接的に晒されると、第1および第2ケース部
分が互いに分離可能とされ得る。
【0042】 更に近似した態様において、本発明は複数のMPL効果ファスナーを包含した
物品を提供し、ここにおいて、少なくとも2個のファスナーが異なる解放温度で
解放されるように形状が定められている。
【0043】 更に近似した態様において、本発明は1個の物品を提供し、この物品は或る高
温に直接的にまたは間接的に晒されることにより第2部分から分解される第1部
分を備えている。好ましくは、この物品はMPL効果材料を包含している。
【0044】 本発明の実施例が、単なる例として、添付図面を参照してここに記載されてい
る。
【0045】 (発明を実施するための最良の形態) 以下の実施例はファスナーの各種デザイン構成を説明しており、このファスナ
ーは形状記憶材料を採用して使用時におけるファスナー解放に自動形状記憶効果
を提供している。このデザインはファスナーに形状記憶材料を採用した時に遭遇
する問題に指向している。例えば、形状記憶ポリマーにとって遭遇する問題は、
材料のクリープ、材料強度、細部の鋳造性、材料を変態温度以上にした時の形状
復元性である。また、形状記憶合金にとっては、材料硬化作業が問題である。例
えば、或る合金は丁度6%の歪みで硬化することが見出されている。
【0046】 以下の記載は形状記憶材料に焦点を置いているが、後の記載から、正確に同じ
原理がMPL効果材料のファスナーの形成にも使用され得ることが認められる。
【0047】 最初の4個の実施例に関する以下の論考は形状記憶ポリマー製のファスナーに
集中している。しかしながら、同じ原理が形状記憶合金のファスナーの製造にも
使用し得ることは評価されるべきである。
【0048】 図3はねじ切りされたファスナーの第1実施例の形成方法を示す概略図で、こ
のファスナーはねじまたはボルト20の形をしている。このボルト20は高温射
出成型によりまず半製品22として形成される。半製品22はねじ山26付きの
シャンク24および上方領域28を包含している。ボルトヘッド30を形成する
ために、半製品22はプレス32内に配置され、引き上げられた温度に晒される
。この温度は材料の変態温度(Tg)に達するか越えるに充分であるが、プラス
チックが液状になるほどには高くない。材料がTgを越えると、材料はゴム状に
なり、ヘッド30をプレス内で形成または鋳造可能となる。このボルトはプレス
32内で形成された形で保持され、そこでボルト20は再びTgより低温に冷却
されることが許容され、その時ボルト20は寸法的に安定したヘッド30付きの
最終形状となる。図3内に示された形で、ヘッドは6角形をしている。
【0049】 使用時には、ボルト20は従来のファスナーと同様に所定場所において螺合さ
れ得る。
【0050】 ボルト20またはより正確にはボルトヘッド30が直接的にまたは間接的にT
g領域内またはそれを越えた領域内に晒されると、ボルトヘッドは再びゴム状に
なり、かつ半製品22の元の形28へ戻る。ボルトヘッド30のこの形状変化は
ファスナーに瞬間的解放を提供可能であり、かつ特にリサイクルまたは処分のた
めの製品の積極的解体に適している。
【0051】 ボルト20の性能は次の2個の特徴により強化される: (a) Tgにおいて、プラスチック材料は急激な特性喪失を呈する。ボルト
が緊締張力下にあると、緊締状態は解放される。 (b) プラスチック材料は元の形28に戻ろうとする傾向を備え、元の形で
は緊締ヘッド30のような係合領域が存在しない。
【0052】 これらの特徴の組合せは使用時に優れた性能を提供し、かつまたTgより上の
温度に晒された時にファスナーに信頼性の高い解放を提供し得る。
【0053】 このボルト20はケースのための外側ファスナーとしての使用時に特に適して
おり、これはボルトヘッド30がケースの外側位置を占めるからである。これは
熱を外側からかけてボルトヘッド30に熱が到達することをより容易にし、これ
は例えばファスナーを解放するためにケースがオーブン内に配置される場合に生
ずる。
【0054】 この実施例においては、ねじ山26はプレス32内で成型されるよりもむしろ
前に半製品22に形成される。これにより小さい、または細かいピッチの、ねじ
山の成型が可能になる。プレス32内にある時は細かい成型は困難であり、これ
はゴム状では細かい形の変更はプラスチックによると常には忠実に保持されない
からである。
【0055】 もしヘッド30にねじ回し用スロットまたはクロスヘッドが必要な場合は、こ
れが半製品22の射出成型時に形成されることが好ましく、その理由はねじ山2
6について論述したのと同様である。しかしながら、プレス32はヘッド30の
形成中にねじ回し用スロットまたはクロスヘッドを破壊しないように形成されな
ければならない。
【0056】 図4は第2のねじまたはボルト40の形のねじ山付きファスナーの第2実施例
の形成方法を示している。この第2実施例において、半製品42は既に鋳造され
たヘッド44を有する形に形成されている。しかしながら、シャンク46はねじ
山なしに形成されている。ねじ山48は半製品42がプレス50内に挿入され、
かつボルト40がTgの領域内またはそれを越えて加熱された時、シャンク46
上に押圧形成される。このボルトはプレス内で冷却されて、シャンク46上にね
じ山48の保持されることが許容される。
【0057】 ゴム状の間に緻密な形を形成することに関する上述の限定に鑑みると、この実
施例は、例えば、プラスチック内に螺入するための比較的目の粗いねじ山の形成
に適している。この実施例は、しかしながら、ねじ回し用スロットまたはクロス
ヘッドまたはアレン−キー用凹部(図示されていない)がヘッド44内に鋳造さ
れることを可能にし、その際、半製品がプレス50内にある間にヘッドに対する
損傷の危険を伴わない。
【0058】 図5はねじまたはボルト60の形のねじ山付きファスナーの第3実施例の形成
方法を示している。この実施例においては、ボルト60は互いに固着されるシャ
ンク部62および環状頭部64を包含している。この実施例がそれまでの実施例
と異なり、即ち、活性部分のみが形状記憶材料、または形状記憶合金または形状
記憶ポリマーで作られなければならない。この実施例において、活性部分はヘッ
ド64であるが、同じ原理が活性シャンクにも適用され得ることは評価されるべ
きである。
【0059】 シャンク部62には予めねじ山66およびねじ回し用スロット68が形成され
ている。ボルト60を組み立てるためには、プレス70が使用され、このプレス
は圧力を加えて環状頭部64をシャンク部62上に圧縮し、その際、頭部64は
Tg(即ち、ゴム状)領域内またはそれを越える温度に晒される。もしシャンク
部62および頭部64が互いに接着し得るプラスチック製であれば、シャンクと
頭部の間には機械式のインターロックまたはキーは不必要である。しかしながら
、そのようなインターロックはもし両材料が親和性を持たない場合は必要であり
、両材料が接着に対して親和性を備えていても、所望されるのであればインター
ロックの使用もされ得る。もし所望されるのであれば、一方を金属製、他方をプ
ラスチック製とし得る。
【0060】 使用に際し、ファスナー60がTg領域内またはそれより高い温度に晒される
と、環状頭部64はその元の形まで膨張しかつシャンク部62との係合を解放し
、これによりシャンク部は落下する。
【0061】 図6はナット80の形のねじ山付きファスナーの第4実施例の形成方法を示し
ている。このナットは当初は多角外面84付きの環状半製品82として形成され
ているが、内側ねじ山は備えていない。ねじ山86は半製品82をプレス87内
に配置することにより形成され、このプレスはねじ山付きの中心型88、および
外壁90を備えている。プレスが作動する際には、半製品82がTg領域内また
はそれより高い温度に晒され、半製品は圧縮されかつ型88に対して内向きに押
圧され、ナット80の内面上にねじ山86を刻する。
【0062】 使用に際し、かつ引き続きTg領域内またはそれより高い温度に晒されると、
ナット80は機械的特性喪失を受けてねじ山86のない半製品82のような元の
形に戻る。これがナット80の締結状態からの解放を可能とする。
【0063】 図5内で例証された原理が、環状の内側ねじ山付き部分、および環状の外側多
角部分を有する2つの部分から成るナットの提供に使用され得ることも評価され
るであろう。何れの部分も、所望されるのであれば、活性部分として選択され得
る。
【0064】 図7はナット90の形のねじ山付きファスナーの第5実施例の形成方法を示し
ている。この実施例はナットを形状記憶合金で形成するのに特に適しており、そ
の理由はナット90を形成するのに要する歪み量が比較的に小さいからである。
これは硬化作業のリスクを減し、この硬化作業は他方において形状記憶効果の有
効性を制限するからである。
【0065】 ナット90はストリップの形の半製品92から形成されており、このストリッ
プは各端部に略半円形の削除部分94を備えている。1個の中央孔96もストリ
ップの略中央に備えられ得る。
【0066】 ナットを形成するためには、ストリップの両端が互いに他方側へ曲げられて、
両削除部分94がボルト(図示されていない)のねじ山が螺合する孔98の形成
のために協働する。この孔98の寸法はナットが螺合されようとしているボルト
のサイズに適合するように定められなければならない。半製品92はTg領域内
またはそれより高い温度に晒されている間に曲げられ、曲げられた形での冷却が
許容されてナットの形が保持される。
【0067】 中央孔96は主な孔98と整合し、所望されるならばボルトによるナットの通
過が許容される。もし中央孔96が省略されても、ナットは主な孔98を使用し
てボルトの端部上に螺合可能であるが、ナット90はナットの直径に対応する量
だけしか螺合することはできない。
【0068】 ナットが再びTg領域内またはそれより高い温度に晒されると、ナット90は
巻き戻されて半製品92の直線的ストリップ形状に戻り、これによってボルトと
の係合が解除される。
【0069】 図8は螺旋ナット100の形のねじ山付きファスナーの第6実施例を示してい
る。このナットはワイヤー102から形成され、このワイヤーはねじ山付きの型
104回りに巻かれてナットに螺旋形を与え、その際Tg領域内またはそれより
高い温度に晒される。ナットは型104上に保持され、その際材料はTgより低
い温度に冷却され、これによりナット100は冷えた時にその形を保持する。
【0070】 使用に際し、ナット100がTg領域内またはそれより高い温度に晒されると
、ナット100はその元の直線的なワイヤー形に巻き戻され、これにより螺合状
態が解放される。
【0071】 以前の実施例と比べて、この実施例は形状記憶合金材料の使用に対して特に適
しており、これは曲げが中庸な歪みしか伴わず、かつ材料の硬化作業の危険が減
少する。
【0072】 図9はアンダーカット穴112内に受け入れられた自己位置決めナット110
の形のねじ山付きファスナーの第7実施例の形成方法概略を示している。ナット
110は当初は穴112内に適合し得る環状半製品114の形を備えている。当
初、半製品は内側ねじを備えていない。
【0073】 ナット110はプレス116の使用による下向き加圧と中心孔内へのねじ山付
きの型118の挿入により形成され、その際ナット110はTg領域内またはそ
れより高い温度に晒される。ゴム状にある材料は穴112のアンダーカット内に
押し込まれ、かつ型118に対して押圧され、型はナット110の内側にねじ山
を成型する。型118およびプレス116はナット110がTgより低温に冷却
されるまでその位置に保持され、その後、ナットは新しい形を保つ。型118は
その後にナット110から巻き戻すことにより取り除かれ得る。もし所望される
のであれば、アンダーカットは通常円錐形であり、または1個またはより多い面
を備えて穴内でのナットの回転を阻止するようにし得る。
【0074】 使用に際し、ボルトまたは他のねじ付きシャフト(図示されていない)がナッ
ト110内に螺合し、ナットがファスナーとして機能する。
【0075】 ファスナーを分解するためには、ナット110は再びTg領域内またはそれよ
り高い温度に晒される。ナット110はその構造的完全さを失い、半製品114
の形に戻る。それからナットは穴112からの落下が自由になるか、またはボル
トの係合を解放するか、またはそれら双方の組み合わせ状態となる。
【0076】 図10はファスナーの第8実施例の形成方法の概略を示している。これは上述
のナット110の原理と同じであり、違うところは、螺合部分がないことである
。その代わりに、ポスト120がアンダーカット穴122内に固着されている。
当初、このポストは穴内に受け入れられ得る“半製品”端部を備えている。下向
き圧力をかけ、ポスト120をTg領域内またはそれより高い温度に晒すことに
より、ポスト120の端部124は膨張してアンダーカット内に充満し、かつポ
スト120を所定位置にロックする。下向き圧力はTgより低い温度に冷却され
るまで保持され、端部124はその膨張した形を保持する。
【0077】 ポストはTg領域内またはそれより高い温度に晒すことにより自動的に解放す
る。そのような高い温度では、ポスト120は元の“半製品”形状に戻り、穴1
22から容易に引き抜かれ得る。
【0078】 図11は第8実施例のものと非常に近似した原理を使用した第9実施例の形成
方法の概略を示している。2個の装置130および132(例えば、電子回路板
)が1個の短いポスト134により固着されており、このポストは各装置に形成
されたアンダーカット穴136内に受け入れられている。
【0079】 図12は双頭リベット140の形のファスナーの第10実施例の形成方法の概
略を示している。当初、リベット140は茸形頭付き半製品142として提供さ
れ、この半製品は射出成型により形成され得る。リベット140は締着されるべ
き部材146の両側からプレス144内で半製品142をクランプすることによ
り形成され、その際リベットはTg領域内またはそれより高い温度に晒される。
1個の下側の茸形頭部148が形成される。プレス144はリベット140がT
gより低い温度に冷却されうまでその位置に保持され、その後にリベットは両部
材を保持するための最終形状に保持される。
【0080】 リベット140を解放するためには、温度は再びTg領域内またはそれより高
い温度に上げられる。これにより下側の茸形頭部148が構造的完全性を失い、
半製品142の元の形に戻る。
【0081】 図13はポップリベット150の形のファスナーの第11実施例の形成方法の
概略を示している。リベット150は一端にリップ154を有する筒状半製品1
52の形で提供される。この半製品は2個の部材156を緊縛するために孔に挿
入され得る。
【0082】 リベットは元の場所で半製品152の下端内に円錐形楔158を押しつけ、そ
の際にTg領域内またはそれより高い温度に晒すことにより形成される。ゴム状
態において、下端が外へ漏斗形に拡開変形(159で)されてリベットが所定位
置に緊締される。楔158はリベット150がTgより低い温度に冷却されるま
で所定位置に保持される。
【0083】 リベット150を解放するには、それが再びTg領域内またはそれより高い温
度に晒され、これが漏斗形拡開端部159の崩れと元の筒形への復帰、およびこ
れによるリベットの解放をもたらす。
【0084】 図14はスナップフィット歯160の形のファスナーの第12実施例の形成方
法の概略を示している。歯160はポスト164から突出したアンダーカット突
起のように形成されている。当初、例えば後方へ傾斜した、“受動的な”または
非把握形状で提供されている。歯はその“能動的な”位置にされ、そのために歯
はそれがゴム状になるまで、約Tgまたはそれより高い温度に加熱され、かつ例
えば概ね直立した“能動的な”位置へ動かされる。歯がTgより低い温度まで冷
えるまで、歯をその“能動的な”位置に保つために圧力が掛けられる。
【0085】 スナップフィット歯160を解放し、即ち、歯をその“能動的な”(直立した
)位置から“受動的な”(後方へ傾斜した)位置へ動かすためには、単に歯16
0をTg領域内またはそれより高い温度に晒すことが必要である。歯は直立を保
持するという機械的な特性を失い、かつその“受動的な”位置へ弛緩する。
【0086】 そのような歯は、例えば、プリント回路基板の保持に使用され、または2個の
ケース部品の緊締に使用され、適当な温度での自動的な解放または開放を提供し
得る。
【0087】 複数個のそのような歯も提供される。例えば、1対の歯を第1部品上に配置し
、第2部品を第1部品に対して、それに向かいまたはそれから離れるように可動
とし得る。
【0088】 図15は第13実施例の形成方法の概略を示しており、この実施例は第12実
施例と非常に似ているが、図10に記載されたのと同じ方法で脚部172をアン
ダーカット穴174内に配置した点で変更されている。歯170は可動に形成さ
れており(前の実施例のように)かつ/またはアンダーカット穴から(図10の
実施例のように)移動させ得る。
【0089】 上の記載は形状記憶材料のファスナーに焦点を当てているが、同じ原理はMP
L効果材料のファスナーにも適用され得る。特に、図9ないし図15の実施例は
MPL材料による実施に適している。
【0090】 更なる例として、図16はMPL効果材料のボルト180の形のファスナーの
更なる実施例の使用法を図解している。ボルトは形状記憶効果を頼りにしていな
いので、ボルトは単一段鋳造工程を使用して射出成型され得る。
【0091】 図16内に示されているように、この例においては、ボルト180は孔184
を有する第1ケース部182を、領域188を有する第2ケース部186に緊締
するために使用され、領域内にはボルト180が螺合する。
【0092】 使用に際し、ケース部182および186を分解するためには、ケース(また
はボルト)が直接的または間接的にMPL効果材料のための変態温度領域内また
はそれより高い温度に晒される。これによりボルト180はゴム状になって構造
的完全性を失う。このボルト180は領域188との螺合状態を失い、またはボ
ルトのヘッド190が弱くなりかつ変形可能となり、または両者の組合せにより
解放され得る。
【0093】 図16内に仮想線で示されているように、スプリング192が備えられており
、ボルト180が“解放状態”となった時に第1および第2ケース部を互いに離
れる方向へ押しやる。
【0094】 図17においては、更なる実施例が一般に第1プラスチック材料で作られたケ
ース部200を包含し、このケース部はMPL効果材料の一体鋳造領域202を
包含している。領域202はその中に穴を備えており、その穴に従来型のボルト
204(金属またはプラスチックであってよい)のねじ付きシャンクが螺合して
いる。
【0095】 緊締状態を解放したい時には、領域202が直接的にまたは間接的に変態温度
Tg領域内またはそれより高い温度に晒される。これにより一体鋳造第2領域2
02がその構造的完全性を失い、ボルト204を解放する。図15の実施例のよ
うに、スプリングまたは他の負荷装置206が備えられており、2個の部分20
0および208を互いに離れる方向に付勢し、またはボルトをねじ付き穴の外に
付勢している。
【0096】 この実施例は図16の実施例に比べて実際的な利点を備えており、それは(図
16の比較的弱いボルト180と比べて)ボルトに対してより大きい捩り負荷を
かけ得ることに起因している。
【0097】 形状記憶材料および/またはMPL効果材料に対して熱を加えるのに各種の技
術を採用することができ、例えば、高温オーブン、または赤外線照明、または誘
導加熱がある。好ましい形としては、マイクロウエーブ放射が材料内の発熱に使
用される。これは重合体材料にマイクロウエーブ吸収材料を加えることにより達
成され、これは放射の電界ベクトルまたは磁界ベクトルの相互作用による。電界
ベクトルからの発熱に適した材料は、グラファイト、鉄粒子、亜鉛粒子、または
アルミニューム粒子を含んでいる。粒子を使用すると電気抵抗通路を提供し、そ
の中で流れの誘導により熱が発生する。磁性ベクトルからの発熱に適した材料は
多結晶質の磁気材料を含んでいる。
【0098】 加熱効果を得るためにマイクロウエーブ放射を使用すると解放可能ファスナー
の内側での使用を可能とし、その内側では他の方法での熱の直接的供給が実際的
ではない。マイクロウエーブ放射吸収のために形成された領域内に加熱を集中さ
せることにより加熱効率の向上を図り、かつ或る領域内で発熱させて他領域、例
えば他の電子部品への熱的なリスクを避けるように発熱させ得る。
【0099】 マイクロウエーブ放射は能動部分を直接的に加熱し、それは放射が能動部分内
に吸収されることにより行われる。別に、マイクロウエーブ放射は能動部分を間
接的に加熱し、それは能動部分に対して接している別部品のような、能動部分に
熱的に接している領域内に放射が吸収されることにより行われる。例えば、付勢
装置が使用されると、その付勢装置もマイクロウエーブ放射を吸収し得る。この
2個の技術(直接および間接加熱)は共に使用され得る。
【0100】 また、図2内に図示されているように、異なる変態温度Tgを有する材料を選
択することにより、漸増する温度での材料の連続的な誘発を提供し得る。
【0101】 例えば、以下の材料を以下の温度領域にわたり形状記憶またはMPL効果を提
供するために使用し得る。 約30℃から約100℃ではポリウレタン 100℃付近ではABS 140℃付近ではポリプロピレン 150℃−230℃ではナイロン(タイプによる)
【0102】 もしより高い温度が求められるのであれば、PEEKおよびPPOのような、
他の材料も使用可能である。
【0103】 本発明は特に次の物のための装着、内側締着および自動解放の提供に適してい
る: 液晶デイスプレー(LCD’s) デイスプレーカバー 電子部品およびモジュール バッテリーコンテナーおよびケーシング、および内部にバッテリーを配置し 得る開放可能なシェルまたはチャンバー 可搬式製品および通信用装置 装置用ケースおよび家
【0104】 上述の事項は本発明の好ましい態様を単に図解したものであり、多くの変形が
発明の範囲内でなされ得ることは評価されるであろう。特に有意であると信じら
れている特徴は添付請求の範囲に限定されている。しかしながら、出願人はここ
に記載され、および/または図面中に図解された新規な特徴またはアイデアの何
れに対しても、強調がなされているかどうかに拘わりなく、保護を要求する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 代表的形状記憶ポリマーの性質を示すグラフである。
【図2】 ポリマーの特性表である。
【図3】 ファスナーの第1実施例の構成概略図である。
【図4】 ファスナーの第2実施例の構成概略図である。
【図5】 ファスナーの第3実施例の構成概略図である。
【図6】 ファスナーの第4実施例の構成概略図である。
【図7】 ファスナーの第5実施例の構成概略図である。
【図8】 ファスナーの第6実施例の構成概略図である。
【図9】 ファスナーの第7実施例の構成概略図である。
【図10】 ファスナーの第8実施例の構成概略図である。
【図11】 ファスナーの第9実施例の構成概略図である。
【図12】 ファスナーの第10実施例の構成概略図である。
【図13】 ファスナーの第11実施例の構成概略図である。
【図14】 ファスナーの第12実施例の構成概略図である。
【図15】 ファスナーの第13実施例の構成概略図である。
【図16】 ファスナーの第14実施例の構成概略図である。
【図17】 ファスナーの第15実施例の構成概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック・ビレット イギリス、ティダブリュー20・0ジェイゼ ット、サリー、エガム、エングルフィール ド・グリーン、ラニーミード・キャンパ ス、デザイン・デパートメント、ブルーネ ル・ユニバーシティ Fターム(参考) 3J036 AA03 BA03

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的特性喪失効果ポリマーを包含している解放可能なファ
    スナー。
  2. 【請求項2】 緊締されるべき非MPL部材を包含し、それと一体の物品で
    ある、請求項1によるファスナー。
  3. 【請求項3】 物品の自動的な分解を容易にするための手段を包含した物品
    であって、上記手段がMPL効果ポリマーを包含している、物品。
  4. 【請求項4】 手段が物品の一部を他に緊締するためのファスナーの形をし
    ている、請求項3による物品。
  5. 【請求項5】 MPL効果ポリマーが解放または弛緩された時に物品の第1
    および第2部分を互いに離す方向に付勢するための手段を更に包含している、請
    求項3または4による物品。
  6. 【請求項6】 MPL効果ポリマー材料を包含した物品を少なくとも部分的
    に分解するための方法であって、その方法がMPL効果材料を直接的または間接
    的に加熱して、MPL効果材料に機械的特性の喪失を起させることを包含してい
    る、方法。
  7. 【請求項7】 以下の材料:アクリル;ABS;ポリカーボネート;ポリス
    チレン;PVC;ポリプロピレン;ナイロン;ポリウレタン;の1個またはそれ
    より多くにより提供されるMPL効果を有する装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも予め定められた係合領域内に形状記憶材料を包含
    しているファスナーの形成方法であって: ファスナーの半製品を係合領域外に保ち; 半製品の領域に外力を加え、その際その領域を直接的または間接的に形状記憶
    材料の変態温度(Tg)領域内またはそれより高い温度に晒して、半製品を係合
    領域に鋳造し;かつ 材料が変態温度より低い温度へ冷却されるまで外力を保持する;工程を包含し
    ている、方法。
  9. 【請求項9】 形状記憶材料が形状記憶ポリマーである、請求項8による方
    法。
  10. 【請求項10】 係合領域がねじである、請求項8または9による方法。
  11. 【請求項11】 半製品がねじまたはボルト半製品である、請求項10によ
    る方法。
  12. 【請求項12】 半製品がナット半製品である、請求項10による方法。
  13. 【請求項13】 係合領域がヘッドである、請求項8または9による方法。
  14. 【請求項14】 半製品が予め山が切られているねじまたはボルト半製品で
    ある、請求項13による方法。
  15. 【請求項15】 半製品がリベット半製品である、請求項13による方法。
  16. 【請求項16】 外力は材料が係合領域を形成するように流れまたは変形す
    るように加えられる、請求項9ないし15の何れかによる方法。
  17. 【請求項17】 少なくとも係合領域内に形状記憶材料を包含しているファ
    スナーの形成方法であって: ファスナーの半製品を受動位置内の係合領域に保ち; 係合領域を能動位置へ変形させ、その際その領域を直接的または間接的に形状
    記憶材料の変態温度(Tg)領域内またはそれより高い温度に晒し;かつ 材料が変態温度より低い温度へ冷却されるまで係合領域を能動位置へ保持する
    ;工程を包含している、方法。
  18. 【請求項18】 形状記憶材料が形状記憶ポリマーである、請求項17によ
    る方法。
  19. 【請求項19】 ファスナーがタングまたはフィンガーの形の可動係合領域
    付きのクリップである、請求項17または18による方法。
  20. 【請求項20】 形状記憶材料の係合領域を有するファスナーをアンダーカ
    ット穴を有する部材に取り付けるための方法であって: 係合領域を穴内に挿入し; 係合領域を変形させてアンダーカット穴内に係合締着部を形成するように加圧
    し、その際係合領域を直接的または間接的に形状記憶材料の変態温度(Tg)領
    域内またはそれより高い温度に晒し;かつ 材料が変態温度領域より低い温度へ冷却されるまで係合領域を変形状態に保持
    する;工程を包含している、方法。
  21. 【請求項21】 形状記憶材料が形状記憶ポリマーである、請求項20によ
    る方法。
  22. 【請求項22】 ファスナーの形成方法であって: 少なくとも一方が形状記憶材料またはMPL効果材料であるファスナーの第1
    および第2部分を準備し;かつ 第1および第2部分をファスナー形成のために組み合わせる;工程を包含して
    いる、方法。
  23. 【請求項23】 形状記憶材料の部分がその部分の形成により形が作られ、
    その際その部分が直接的または間接的に形状記憶材料の変態温度を越える温度に
    晒される、請求項22の方法。
  24. 【請求項24】 第1および第2部分が互いに永久的に締着されている、請
    求項22または23による方法。
  25. 【請求項25】 第1および第2部分が互いに接着されている、請求項24
    による方法。
  26. 【請求項26】 第1および第2部分が互いに機械的なキーにより締着され
    ている、請求項22または23による方法。
  27. 【請求項27】 第1および第2部分が互いに機械的インターロックにより
    締着されている、請求項22または23による方法。
  28. 【請求項28】 形状記憶材料またはMPL効果ポリマーの加熱方法であっ
    て、ポリマーがマイクロウエーブ吸収材料を包含しまたは備え、方法が材料をマ
    イクロウエーブ放射に晒す工程を包含している、方法。
  29. 【請求項29】 マイクロウエーブ吸収材料が中庸のまたは高い抵抗の電気
    通路を備え、通路がマイクロウエーブ放射の電界ベクトルと相互作用して発熱す
    るようになっている、請求項28による方法。
  30. 【請求項30】 マイクロウエーブ吸収材料が分離したまたは粒子状の電気
    良導体を包含している、請求項29による方法。
  31. 【請求項31】 マイクロウエーブ吸収材料が粒状または繊維状を呈しかつ
    形状記憶材料のマトリックス内に分布されている、請求項29による方法。
  32. 【請求項32】 少なくとも1個の係合領域を有するファスナーであって、
    形状記憶材料を包含し、係合領域が変態温度(Tg)領域内またはそれより高い
    温度に晒された時にその形状が非係合状態へ変化するように形状が定められてい
    る、ファスナー。
  33. 【請求項33】 少なくとも1個の係合領域を有するファスナーであって、
    形状記憶材料またはMPL効果材料を包含し、係合領域が変態温度(Tg)領域
    内またはそれより高い温度に晒された時に構造的完全性を失うように形成されて
    いるファスナー。
  34. 【請求項34】 形状記憶材料またはMPL効果材料を包含しているファス
    ナーであって、材料がマイクロウエーブ吸収材料で充填されており、ファスナー
    がマイクロウエーブ放射を受けた時に材料内で発熱されるように構成されている
    、ファスナー。
  35. 【請求項35】 電子デイスプレー手段および搭載手段を包含している装置
    であって、電子デイスプレー手段を装置内に搭載するための形状記憶材料または
    MPL効果材料を包含し、搭載手段は電子デイスプレー手段を材料変態温度領域
    内またはそれより高い温度に晒された時解放するように形状が定められている、
    装置。
  36. 【請求項36】 以下の材料:アクリル;ABS;ポリカーボネート;ポリ
    スチレン;PVC;ポリプロピレン;ナイロン;ポリウレタン;の1個またはそ
    れより多くにより提供されるMPL効果を有する装置。
  37. 【請求項37】 第1および第2ケース部を包含したケースであって、少な
    くとも1個のケース部が形状記憶またはMPL効果を備えたケースファスナーを
    包含し、このケースが直接的にまたは間接的に変態温度領域内またはそれを越え
    る温度に晒された時、第1および第2ケース部が互いに分離される、ケース。
  38. 【請求項38】 複数のMPL効果ファスナーを包含した物品であって、少
    なくとも2個のファスナーが異なる解放温度で解放されるように形状が定められ
    ている、物品。
  39. 【請求項39】 第2部分から分離可能な第1部分を有する物品であって、
    その分離が物品を直接的にまたは間接的に高い温度に晒すことにより行われるよ
    うに構成された、物品。
  40. 【請求項40】 物品がMPL効果材料を包含している、請求項39による
    物品。
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