JP2003518053A - カルボニル化プロセスからのアセトンの強化除去方法 - Google Patents

カルボニル化プロセスからのアセトンの強化除去方法

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JP2003518053A JP2001546623A JP2001546623A JP2003518053A JP 2003518053 A JP2003518053 A JP 2003518053A JP 2001546623 A JP2001546623 A JP 2001546623A JP 2001546623 A JP2001546623 A JP 2001546623A JP 2003518053 A JP2003518053 A JP 2003518053A
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Abstract

(57)【要約】 酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトン混合物を含むアセトンの除去方法には、蒸留帯域からアセトンに富んだ側流を取り出す工程が含まれる。好ましい態様に於いては、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトン混合物が、分別蒸留の前又は分別蒸留と同時に水と接触される。この方法は、無水酢酸の製造用のカルボニル化プロセスに於けるアセトン副生物を除去するのに特に適用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 発明の分野 本発明は、カルボニル化による無水酢酸の製造の間に生成されるアセトンの改
良された除去方法に関する。更に詳しくは、本発明は、ハロゲン化アルキル、酢
酸メチル及びアセトンを含む混合物からアセトンを除去する分離方法に関する。
【0002】発明の背景 近年、カルボニル化プロセス、特にロジウム接触カルボニル化プロセスは、工
業的に重要になってきた。このような重要な一つのカルボニル化プロセスは、ヨ
ウ化メチル並びに酢酸メチル及び/又はジメチルエーテルを含む混合物を、ロジ
ウム触媒の存在下で一酸化炭素と接触させることによる無水酢酸の製造及び酢酸
の共製造のためである。このようなロジウム触媒反応方法は当該技術分野で公知
であり、多数の特許の主題であった。
【0003】 上記のカルボニル化プロセスに於いて、望ましくない副生物であるアセトンが
生成し、典型的には、カルボニル化反応器の内容物の全重量基準で、約5重量%
の最高レベルまで、無水酢酸製造システム内に蓄積する。生成されるアセトンの
量は比較的小さいので、この値は、それを販売クレードのアセトン製品にまで分
離し、精製するためのコストを正当化するために十分ではない。しかしながら、
酢酸メチル及びヨウ化メチル再循環流プロセス中のアセトン副生物は、更なる望
ましくない副生物及び/又は全体プロセス効率の低下を生ずるおそれがある。特
に、アセトンはプロセス触媒を抑制すると報告されている。アセトンは、また、
無水酢酸製品に於ける品質問題を引き起こす「還元物質」を生成する。また、ア
セトンが反応して、プロセスから除去しなくてはならないタールを生成すること
も見出された。カルボニル化再循環流からアセトン副生物を効率よく除去するこ
とに対する障害は、アセトンが、二成分系共沸混合物を生成するために、酢酸メ
チル及びヨウ化メチルから分離することが困難なことである。
【0004】 多数のアセトン除去方法が特許文献に記載されている。例えば米国特許第4,25
2,748号には、ヨウ化メチルの全て、アセトンの全て及び幾らかの酢酸メチルを
、低沸点再循環流から除去する、複雑な方法が記載されている。次いで、この流
を分別して、酢酸メチルアセトン富化流を得、次いでこれをペンタンと共に共沸
蒸留に付して、酢酸メチルとアセトン含有ペンタン流とを得る。アセトンを水で
抽出して、ペンタンを再循環させる。この複雑な構成では、大容積の廃液の処理
が必要となり、合計5個の運転工程(4個の蒸留及び1個の抽出)を伴なう。更
に、この流れ中の最も価値のあるプロセス物質であるヨウ化メチルの一部がペン
タン中に蓄積すると予想される。
【0005】 米国特許第4,444,624号には、米国特許第4,252,748号のプロセスに類似してい
るシステムが記載されており、このシステムに於いては、低沸点物排液の一部を
、酢酸の向流と共に蒸留して、ヨウ化メチル及び酢酸メチルに富んだ画分と、酢
酸メチル及びアセトンに富んだ画分とを得、これらの両方には非常に大量の酢酸
が含まれている。アセトン含有画分を更に蒸留して、主として酢酸メチル及びア
セトンの大部分を含む画分を得る。酢酸メチルのアセトンに対する比は、非常に
高く、一般的に約50:1である。このアセトンは、より大量の酢酸メチルから
、ペンタンとの共沸蒸留及びそれに続くアセトンを除去する水抽出により除去さ
れる。このプロセスでは、非常に大容積の酢酸、即ち抽出的に蒸留する低沸点物
画分の2部当たり一般的にほぼ1部の酢酸を使用し、4個の運転工程(3個の蒸
留及び1個の抽出)を伴なう。このプロセスでは、アセトン−水混合物からアセ
トンを精製することを試みないので、米国特許第4,252,748号のプロセスよりも
1個少ない工程が必要である。米国特許第4,252,748号及び米国特許第4,444,624
号の両方のプロセスでは、そうでなければペンタンは無水酢酸製造システム内で
使用されないので、生成物汚染の危険性を誘発するペンタンの使用が必要である
【0006】 米国特許第4,717,454号には、アセトンを、エチリデンジアセタートの一部と
して蒸留中に製造システムから除去することができる縮合生成物に転化すること
によって、アセトンを除去できる方法が開示されている。この特許では、アセト
ン濃度を反応系中の平衡にまで到達させることができる。
【0007】 米国特許第5,057,192号には、酢酸メチル、ヨウ化メチル、酢酸及びアセトン
を有する低沸点流を蒸留する、無水酢酸製造システムからのアセトンの除去プロ
セスが開示されている。このプロセスには、(1)酢酸メチル、ヨウ化メチル、
酢酸及びアセトンを含む低沸点流を製造システムから得る工程、(2)工程(1
)の流を蒸留して、(a)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含むオーバ
ーヘッド流並びに(b)酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセトン及び本質的に全て
の酢酸を含んでなるアンダーフロー流を得る工程、(3)工程(2)(a)流を
水で抽出して、(a)酢酸メチルを含むヨウ化メチル相及び(b)酢酸メチル、
ヨウ化メチル及びアセトンを含む水相を得る工程並びに(4)この水相を蒸留し
て、(a)酢酸メチル、ヨウ化メチル並びに少量のアセトン及び水を含む蒸気相
及び(b)酢酸メチル及びアセトンを含む水性流を得る工程が含まれている。
【0008】 米国特許第5,244,545号には、無水酢酸製造システムからアセトンを除去する
方法が開示されている。この方法には、(1)製造システムから、酢酸メチル、
ヨウ化メチル、酢酸及びアセトンを含む低沸点流を得る工程、(2)工程(1)
の流を蒸留して、(a)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含むオーバー
ヘッド流及び(b)酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセトン及び本質的に全ての酢
酸を含むアンダーフロー流を得る工程、(3)(a)工程(2)(a)流を蒸留
塔の中間部分に供給し、そして(b)水を蒸留塔の上部分に供給する工程又は工
程(3)(a)及び(3)(b)の代わりに、(c)水を工程(2)(a)流に
供給しそして得られた混合物を蒸留塔の中間部分に供給する工程並びに(4)蒸
留塔から、(a)ヨウ化メチル及び酢酸メチルからなるオーバーヘッド蒸気流、
(b)水を含むアンダーフロー液体流並びに(c)蒸留塔の下部分からアセトン
及び水を含む蒸気流又は流(4)(b)及び(4)(c)の代わりに、(d)水
及びアセトンを含むアンダーフロー液体流を取り出す工程が含まれている。
【0009】 米国特許第5,262,014号には、アセトン、酢酸メチル及びヨウ化メチルを含む
混合物からアセトンを除去する方法が開示されており、この方法には、(a)ア
セトン、酢酸メチル及びヨウ化メチルを含む混合物を、蒸留帯域中に導入する工
程、(b)アセトン/酢酸メチル/ヨウ化メチル混合物の蒸留帯域中への導入点
よりも上の1個又はそれ以上の点で、水を蒸留帯域中に導入する工程、(c)ア
セトン/酢酸メチル/ヨウ化メチル混合物の蒸留帯域中への導入点又はそれより
も上の1個若しくはそれ以上の点で、酢酸を導入する工程、(d)蒸留帯域から
酢酸メチル及びヨウ化メチルを含むヘッド生成物流を取り出す工程並びに(e)
蒸留帯域中へのアセトン/酢酸メチル/ヨウ化メチル混合物の導入点よりも下の
1個又はそれ以上の点で、蒸留帯域から水、酢酸及びアセトンを取り出す工程が
含まれている。
【0010】 従って、混合物、望ましくはハロゲン化メチル助触媒を含む触媒系の存在下で
、一酸化炭素を、ヨウ化メチル並びに酢酸メチル及び/又はジメチルエーテルを
含む混合物と接触させることによって、無水酢酸及び酢酸が製造されるカルボニ
ル化プロセスからの混合物(この混合物には、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びア
セトンが含まれている)から、アセトンを効率よく且つ有効に除去する改良方法
についてのニーズが存続している。
【0011】発明の要約 有利には、そして全く驚くべきことに、本発明の方法は、最小の工程及び処理
装置を使用して、アセトン処理流中に如何なる顕著な量の物質を損失させること
なく、アセトンを除去する一層効率のよい手段を提供する。
【0012】 概して、本発明は、ハロゲン化メチル助触媒、好ましくはヨウ化メチルを含む
混合物(この混合物には、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンが含まれてい
る)からアセトンを除去する方法である。好ましい態様に於いて、この混合物は
、ハロゲン化メチル助触媒を含むロジウムのような触媒系の存在下で、一酸化炭
素を、ヨウ化メチル並びに酢酸メチル及び/又はジメチルエーテルを含む混合物
と接触させることによって、無水酢酸及び酢酸が製造されるカルボニル化プロセ
スからのものである。本発明の方法には、(1)アセトン、酢酸メチル及びヨウ
化メチルを含む混合物を第一蒸留帯域中に導入する工程、(2)アセトン、酢酸
メチル及びヨウ化メチルを有する側流を第一蒸留帯域から取り出す工程、(3)
この側流を第二蒸留帯域中に導入する工程、(4)側流供給と実質的に同じ供給
点で又は側流供給よりも上の1個若しくはそれ以上の点で、水を第二蒸留帯域の
中に導入する工程並びに(5)第二蒸留帯域に供給された酢酸メチル及び実質的
に全てのヨウ化メチルを含むオーバーヘッド生成物を取り出し、そして側流供給
点よりも下の1個又はそれ以上の点で、アセトン、酢酸メチル及び水を含むアン
ダーフロー生成物を取り出す工程が含まれる。
【0013】 驚くべきことに、本発明の方法によって、無水酢酸製造システムからのより少
量の低沸点物質から、より大量のアセトンを除去することが可能になる。有利に
は、より小さい装置を、少ない資本及び運転費用でアセトンを除去するのに使用
することができる。
【0014】 本発明の目的は、アセトンの除去方法を提供することにある。更に詳しくは、
本発明の目的は、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを有する低沸点流から
アセトンを除去する方法を提供することにある。
【0015】 本発明の他の目的は、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを有する低沸点
流からの本質的に全てのヨウ化メチルの回収方法を提供することである。
【0016】 これらの及びその他の目的及び利点は、下記の説明及び添付する図面(図面に
於いて、種々の図及び態様を通して類似の参照番号は同様の部分を指す)を考慮
して、当業者に一層明らかになるであろう。
【0017】発明の詳細な説明 本発明を、添付する図面と関連させて詳細に説明する。 図1を参照するに、酢酸メチル、ヨウ化メチル、酢酸及びアセトンを含む低沸
点混合物を導管10により第一蒸留塔12に供給する。この低沸点混合物は、米
国特許第4,374,070号の実施例1に記載されている無水酢酸製造システム並びに
他の公知の無水酢酸製造方法から得ることができる。この低沸点混合物は、触媒
成分の除去後に残留する反応器排液の一部、実質量の低沸点成分並びに本質的に
全ての無水酢酸及びより高沸点の副生物である。典型的には、低沸点混合物は、
アセトン除去方法を、運転した時間の長さに依存して、約8〜4重量%で変化す
るアセトンの濃度で、約75〜45重量%の酢酸メチル、30〜15重量%のヨ
ウ化メチル及び20〜5重量%の酢酸を含んでなる。この混合物には、また、微
量の、例えば約0.1〜0.5重量%の無水酢酸が含まれていてよい。この混合
物には顕著な量、例えば30〜40重量%の無水酢酸が含有されていてよいが、
好ましい方法は、通常、製造システムのどこかで実質的に全ての無水酢酸及びエ
チリデンジアセテートのような他の高沸点物がそれから除去された混合物を使用
して実施される。この方法での揮発性物質の沸点を、下記の表Iに示す。
【0018】
【表1】
【0019】 表中、MeIはヨウ化メチルであり、MeOAcは酢酸メチルであり、そしてM
eI/アセトン、MeI/MeOAc及びMeOAc/アセトンは、それぞれ重
量%で、95%のヨウ化メチル及び5%のアセトン、97.3%のヨウ化メチル
及び2.7%の酢酸メチル並びに50%の酢酸メチル及び50%のアセトンから
なる定沸点混合物(二成分系共沸混合物)である。
【0020】 蒸留塔12は、環境圧力で、リボイラー14のような熱源により維持された約
60〜70℃の底部温度並びに低沸点混合物を、(1)酢酸メチル、ヨウ化メチ
ル及びアセトンを含むオーバーヘッド流、(2)酢酸メチル、ヨウ化メチル及び
アセトンを含む側流並びに(3)酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセトン並びに本
質的に全ての酢酸、無水酢酸及びカラムに供給された高沸点物を含む底部流、即
ち底部生成物流に分別するための約40〜50℃の頂部温度で運転する。底部流
は、導管16を経て蒸留塔12から取り出され、追加の酢酸メチル、ヨウ化メチ
ル及び触媒成分と共にカルボニル化反応器に再循環することができる。塔12の
主な機能は、低沸点混合物からの酢酸の全て又は本質的に全てを取り出すことで
ある。この目的を達成するために、塔12に供給されたヨウ化メチル及びアセト
ンの実質的な部分が、酢酸と共に取り出される。
【0021】 蒸発したオーバーヘッド流は、蒸留塔12から、導管18の手段により取り出
され、凝縮器20を通過し、ここで流の実質的に全てが液体に転化される。凝縮
器20からの凝縮液の一部は、ライン22及び24を経て還流液として蒸留塔1
2に戻すことができる。凝縮液の残りは、ライン26を経てカルボニル化システ
ムに再循環させることができる。
【0022】 酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む側流は、ライン28を経て蒸留
塔12から取り出し、この流の構成成分の実質的に全てを液相に転化させるため
に、凝縮器30を通過する。側流28は、望ましくは、1:20から、好ましく
は1:10から、更に好ましくは1:8.5からのアセトン/ヨウ化メチルの比
を有し、これにより有利に、より小さい量の低沸点物質からのより大きいアセト
ン除去が可能になる。凝縮器30から出る側流は、ライン36を経て第二蒸留塔
又は分別蒸留塔38に供給される。望ましくは、側流36は、第二蒸留塔38の
中間部又はその付近に供給点を有する。任意に、還流目的のために戻されない蒸
留塔12のオーバーヘッドからの凝縮液の一部、即ちライン26内の物質を、側
流36と一緒にし、その後第二蒸留塔38の中に導入することができるか又はラ
イン26内の凝縮液を流36の供給点で又は実質的にその付近で導入することが
できる。
【0023】 水が、側流供給物36と実質的に同じ供給点で又は側流供給物36より上の1
個若しくはそれ以上の点で、ライン39を経て第二蒸留塔38の中に導入する。
第二蒸留塔38に添加される水の量は、アセトン/酢酸メチル/ヨウ化メチル混
合物の組成、生成物流の要求される組成及び蒸留帯域内の分離段の数のような要
因に依存する。典型的に、水の混合物に対する比は、約1:1〜約10:1が適
当であろう。
【0024】 第二蒸留塔38には、典型的に、本質的に全てのヨウ化メチルオーバーヘッド
を除去するのに適した物質移動を与えるために十分な充填物又は他の内部物質、
典型的に8〜20の理想段が含まれている。第二蒸留塔38は、ほぼ環境圧力で
、リボイラー40により維持された約98〜105℃の底部温度及び約45〜5
5℃の頂部温度で運転される。酢酸メチル、少量のアセトン及び水並びに本質的
に全てのヨウ化メチルを含む蒸気流が、蒸留塔38の頂部からライン42を通っ
て取り出され、凝縮器44内で凝縮され、ここで得られる液体の少なくとも一部
は、還流液としてライン46を経て蒸留塔38に戻すか又は導管48によりカル
ボニル化プロセスに再循環させることができる。
【0025】 水、酢酸メチル及びアセトンの大部分、例えば蒸留塔38に供給されるアセト
ンの少なくとも75重量%からなる水性流は、ライン50を通って液体として取
り出され、一般的な廃水処理プラントに輸送される。このアセトン除去システム
は、約3:1以下、好ましくは、約1:1以下の酢酸メチル:アセトン重量比を
含有する、ライン50を経る方法排液を作る方式で運転することができる。更に
、このシステムの運転によって、システムに供給される化学薬品の最も価値のあ
るものであるヨウ化メチルの少なくとも95重量%、通常少なくとも99重量%
の回収が得られる。そうして、ライン50を経てシステムから除去されるプロセ
ス排液中に存在するヨウ素の量は、望ましくは200ppm(100万当たりの
部)を越えず、好ましくは、100ppmより少ない。
【0026】 図2を参照して、図1に示した方法の変形を示す。この態様に於いて、分別蒸
留塔38の下部分は、塔の底部に集まる微量のアセトン及び酢酸メチルを含む可
能性のある水から実質的になる液相である。好ましくは、抽出蒸留塔38の下部
分は、合計で約5重量%より少ない酢酸メチル及びアセトンを有する。この液相
は、塔38の底部から導管50を通って排出され、一部は熱源40に供給され、
次いで約90〜95℃の底部温度を維持するのに塔の底に戻し循環される。この
液相の残りは、ライン51の手段によって抽出蒸留塔38の上部分、望ましくは
側流36のための供給点又はそれより上に再循環され、そして好ましくは、水を
第二蒸留塔38の中に導入する前に、水供給ライン39と一緒にする。
【0027】 第二側流が、第二蒸留塔38からライン52を経て取り出される。第二側流5
2には、ライン36を経て第二蒸留塔38に供給されたアセトンの約75〜95
重量%、更に好ましくはライン36を経て第二蒸留塔38に供給されたアセトン
の80〜95重量%が含有されており、残りの重量%は水及び酢酸メチルからな
る。第二側流52は凝縮器54内で凝縮され、ライン56を経て適当な工業的廃
水処理プラントに輸送される。
【0028】 任意に、低沸点供給物流10中の酢酸含有量が十分に低く、望ましくは供給物
流10の1重量%より少なく、経済的価値のほとんど無いものである場合には、
第一蒸留塔を省略することができ、低沸点流10を分別蒸留塔38に直接供給す
ることができる。このような場合に、本発明の方法には、(1)アセトン、酢酸
メチル及びヨウ化メチルを含む混合物を蒸留帯域中に導入する工程、(2)混合
物供給流と実質的に同じ供給点で又は混合物供給流よりも上の1個若しくはそれ
以上の点で、水を蒸留帯域中に導入する工程並びに(3)蒸留塔から、(a)蒸
留塔に供給された酢酸メチル及び本質的に全てのヨウ化メチルを含むオーバーヘ
ッド蒸気流、(b)アセトン、酢酸メチル及び水を有する側流並びに(c)実質
的に水からなるアンダーフロー又は底部生成物を取り出す工程が含まれる。
【0029】 図3を参照して、本発明の他の態様を示し、これは下記の変更以外は、図1に
示したものと同様の方法を表す。ライン22及び24を経て還流液として蒸留塔
12に戻されなかった凝縮器20からの凝縮液の一部は、ライン26を経ること
によって向流水抽出塔31の上部分に供給する。還流液の抽出器供給物に対する
典型的な量比、即ち導管24還流液:導管26抽出器供給物の典型的な量比は、
2:1〜10:1である。水が、抽出塔31の底付近に位置するライン32を経
て抽出塔31に供給する。水抽出塔31には、典型的には、0.625インチの
ポール(pall)リング充填材料を有する4個の充填床が設けられている。上方に流
れる水によって、アセトンの本質的に全て、例えば少なくとも98重量%及び酢
酸メチルの実質的部分、例えば約92〜99重量%が抽出される。水抽出塔31
に供給されたヨウ化メチルの少量、例えば約5重量%は、水相と共にオーバーフ
ローする。酢酸メチルの残りは、水抽出塔31の底から導管33を経て取り出さ
れ、カルボニル化反応器に再循環させることができるか又は米国特許第4,388,21
7号に記載されているタール除去方法に於けるヨウ化メチル原料として使用する
ことができる。水抽出器31から得られたヨウ化メチル流は、典型的には、少な
くとも95重量%、好ましくは少なくとも98重量%の純度を有する。水相は、
頂部又は頂部付近で抽出塔31からオーバーフローし、導管34を通って、分別
蒸留塔38の中間部に輸送する。水抽出塔31からの水相オーバーフローは、側
流供給物36と実質的に同じ供給点で分別蒸留塔38に供給するか又は第二蒸留
塔38の中に導入する前に側流36と一緒にすることができるか又は側流供給物
36より上の1個若しくはそれ以上の点で第二蒸留塔38の中に導入することが
できる。
【0030】 図4を参照して、本発明の他の態様を示し、これは下記の変更以外は、図3に
示したものと同様の方法を表す。分別蒸留塔38の底部は、実質的に水からなり
、望ましくは、約95重量%より多い水並びに約5重量%より少ない酢酸メチル
とアセトンとの合計からなる液相である。好ましくは、分別蒸留塔38の底部液
体は、約98重量%より多い水並びに約2重量%より少ない酢酸メチルとアセト
ンとの合計からなる。この液相は、塔38の底部から導管50を通って排出され
、一部は熱源40に供給され、次いで約90〜95℃の底部温度を維持するため
に塔の底部に戻し循環する。この液相の残りは、ライン51の手段によって、(
a)側流36供給点の位置より上及び/若しくは水性流34供給点より上の供給
点に再循環され並びに/又は(b)図示していない新しい水メークアップライン
によって供給される新しい水と共に水抽出塔31のための水源として使用される
。望ましくは、導管51によって輸送される液相の約60重量%以下を、水源と
して使用するために水抽出塔31に再循環することができる。
【0031】 第二側流が、ライン52を経て第二蒸留塔38から取り出される。第二側流5
2には、ライン36を経て第二蒸留塔38に供給されたアセトンの約75〜95
重量%、更に好ましくは、ライン36を経て第二蒸留塔38に供給されたアセト
ンの約80〜95重量%が含まれており、残りの重量%は水及び酢酸メチルから
なる。第二側流52は凝縮器54内で凝縮され、ライン56を経て適当な工業的
廃水処理プラントに輸送される。
【0032】 本発明の方法は、予定された範囲内のカルボニル化反応器内のアセトンの濃度
を下げるために必要なとき、連続的に又は半連続的に使用することができる。低
レベルのアセトンの存在下、例えば反応器内容物の全重量基準で約2.0〜2.
5重量%のアセトン濃度でのカルボニル化プロセスの運転は、より低いレベルの
「還元物質」を含む無水酢酸の製造になる。達成することが困難である無水酢酸
についての純度仕様の一つは、酢酸セルロースのメーカーにとって特に重要な仕
様である「還元物質」のレベルである。典型的な仕様には、試薬化学薬品(Reage
nt Chemicals)、第6版(ワシントン・ディー・シー(Washington, D.C.)、米国
化学会刊)第66及び68頁に公開された、過マンガン酸塩還元物質試験、米国
化学会仕様(the Substances Reducing Permanganate Test, American Chemical
Society Specifications)の修正に従った少なくとも30分間の過マンガン酸塩
還元物質試験値を必要とする。より低いレベルの還元物質を含む無水酢酸を使用
することによって、酢酸セルロース製造方法で必要な漂白剤の量が減少し、それ
によって製造コストが低下し、無水酢酸の価値が更に増大する。本発明によって
提供される方法は、前記のカルボニル化プロセスにより、還元物質試験に更に一
貫して合格する無水酢酸を製造する手段を提供する。
【0033】 本発明者等は、また、より低いアセトン濃度が、増加した生産速度、無水酢酸
製品の色に於ける改良、低下したタール生成速度及び生成されたタールのロジウ
ムを結合する傾向に於ける低下になることを見出した。生産速度増加の少なくと
も一部は、単純に、存在するアセトンのより低い体積により、より多くの反応剤
のために利用可能になった反応器体積に起因する。例えば本明細書に記載された
ようにアセトンのレベルを約1.4重量%まで低下させると、増加した有用な反
応器体積に起因して生産速度が約2%増加することになる。
【0034】 カルボニル化プロセスにより生成したタールの量の減少は、より少ない量の触
媒−タール混合物の処理を必要とし、これは続いてこのような方法に於けるロジ
ウム損失の危険を顕著に低下させる。ロジウムのコストの劇的な上昇のために、
無水酢酸製造システム全体に於けるその損失の危険を低下させる全ての方法改良
は、ますます重要になってきた。
【0035】 本発明を、下記に示す具体的な実施例によって更に詳細に示す。この実施例は
、例示的態様であり、本発明の限定であることを意図するものではないことが理
解されるべきであり、むしろ本発明は付属する特許請求の範囲の範囲及び内容内
で広く解釈されるべきである。
【0036】 下記の実施例は、米国特許第4,374,070号に記載されているような無水酢酸製
造システム[このシステムでは、ヨウ化メチル及び酢酸メチルの混合物を、ロジ
ウム及びリチウム塩を含む触媒系の存在下に、約160〜220℃の温度で、約
21.7〜83.7絶対バール(約300〜1200psig)の圧力で、一酸
化炭素と接触させる]と結びつけた本発明の方法の運転を示す。カルボニル化プ
ロセスに於いて、酢酸メチルを含有する供給混合物をカルボニル化反応器に連続
的に供給し、無水酢酸を含有する反応生成物混合物を連続的に取り出す。反応器
への供給物は、反応混合物内で、約500〜1000ppmのロジウム、約15
00〜3700ppmのリチウム、約7〜35重量%のヨウ化メチル及び約5〜
40重量%の酢酸を維持するようにする。
【0037】 液相カルボニル化反応器からの排液を処理して、未反応一酸化炭素及び他の非
凝縮性ガス並びに触媒成分を除去する。酢酸メチルに転化されない、カルボニル
化反応器に供給された全てのジメチルエーテルも、非凝縮性ガスの成分として除
去される。排液の残りは蒸留塔に供給され、蒸留塔から粗製無水酢酸/酢酸混合
物が得られる。蒸留塔の頂部又はその付近で取り出された蒸発した低沸点物流は
、酢酸メチル、ヨウ化メチル、酢酸及びアセトンを含む。この低沸点物流は凝縮
され、その全て又は一部、典型的に約5〜25重量%が、本発明のアセトン除去
方法に付される。
【0038】 アセトン除去方法の運転の開始時に、反応器中のアセトンの濃度は4.0〜4
.5重量%であった。全ての部は重量基準で示し、流速は1分間当たりの部であ
る。
【0039】実施例 図3に於けるフローダイヤグラムに従って、カルボニル化からの低沸点物流を
、導管10を通して、1000部の速度で、蒸留塔12の低い中間部に供給した
。蒸留塔12を、熱源14により60〜65℃の底部温度で維持して、ライン1
6によって取り出される酢酸アンダーフロー又は底部流を得た。蒸気側流を、5
0部の速度で導管28を通して取り出し、凝縮器30内で凝縮させた。次いで、
この物質を、導管36の手段により蒸留塔38の中央部に供給した。
【0040】 塔12の頂部から取り出された蒸気を凝縮させ、一部を、ライン24を経て還
流液として塔に戻した。凝縮液の残りを、導管26を通して水抽出塔31の上部
に、200部の速度で輸送した。水を、抽出器31の底付近で、520部の速度
で導管32により供給した。ほぼ99%の純度を有するヨウ化メチルを、水抽出
塔から導管33により取り出した。
【0041】 水抽出器31の頂部からの水相を、590部の速度で取り出し、ライン34を
経て分別蒸留塔38の中央部に供給した。蒸留塔12からの側流供給物(ライン
36)を、同じトレイ上で分別蒸留塔38に供給した。分別蒸留塔38は、熱源
40により95〜100℃の底部温度で維持した。酢酸メチル、ヨウ化メチル並
びに少量のアセトン及び水の蒸気流を蒸留塔38から取り出し、凝縮させた。凝
縮液の一部を導管46を通して塔38の頂部に還流液として戻した。凝縮液の残
りを、導管48を経てカルボニル化システムに120部の速度で戻した。酢酸メ
チル及びアセトンを含有する水を、分別蒸留塔38の底からライン50により5
20部の速度で取り出した。塔の底部から取り出された酢酸メチル:アセトンの
比は、2:1〜1:2の範囲内である。
【0042】 導管10、26、28、34、48及び50により輸送された流の組成を、流
の全重量基準の重量%として表IIに示す。
【0043】
【表2】
【0044】 上記のアセトン除去方法の運転により、カルボニル化反応器内に存在するアセ
トンの量の減少、例えば反応器内容物の全重量基準で約2.0〜3.0重量%の
アセトン濃度になった。
【0045】 本発明を現在好ましい態様に関して説明したが、このような開示は本明細書に
記載した発明に対する限定として解釈されるべきでは無いことはいうまでもない
。この開示を読んだ後に、種々の変更及び修正が、本発明が関係する当業者に明
らかになるであろうことは疑いない。付属する特許請求の範囲が、本発明の精神
及び範囲内に入る全てのこのような変更及び修正をカバーするとして解釈される
ことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の一態様の概略図面を示し、ここで、アセトン、酢酸メチル、酢
酸及びヨウ化メチルを含む混合物が第一蒸留塔に導入され、アセトン、酢酸メチ
ル及びヨウ化メチルを有する側流が、第一蒸留塔の中間帯域から取り出され、こ
の側流が第二蒸留塔中に導入され、側流供給と実質的に同じ供給点で又は側流供
給よりも上の1個若しくはそれ以上の点で、水が第二蒸留塔中に導入し、そして
第二蒸留塔から、第二蒸留塔に供給された酢酸メチル及び実質的に全てのヨウ化
メチルを含むオーバーヘッド生成物を取り出し、そして側流供給点よりも下の1
個又はそれ以上の点でアセトン、酢酸メチル及び水を含むアンダーフロー生成物
を取り出す。
【図2】 本発明の方法の他の態様の表示であり、ここで、第二蒸留塔に供給された酢酸
メチル、水及び本質的に全てのアセトンを含む側流が取り出し、本質的に水を含
む液体底部流の一部を、第二蒸留塔のための水供給点に再循環する。
【図3】 本発明の方法の他の態様の表示であり、ここで、第一蒸留塔からのオーバーヘ
ッド流の一部を、水抽出塔内で水と接触させ、酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセ
トン及び水を有する生成物流が作られる。
【図4】 本発明の方法の他の態様の表示であり、ここで、側流及び第二蒸留塔から取り
出される液体底部流に加えて、液体底部流の一部を水抽出塔内に使用して、酢酸
メチル、ヨウ化メチル、アセトン及び水を有する生成物流が作られ並びに/又は
第二蒸留塔のための水供給点に再循環する。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む混合物からア
    セトンを除去するにあたり、 (1)アセトン、酢酸メチル及びヨウ化メチルを含む混合物を蒸留帯域中に導
    入する工程、 (2)前記混合物流を蒸留帯域中に導入する位置と実質的に同じ点で又はこれ
    よりも上の1個若しくはそれ以上の点で、水を蒸留帯域中に導入する工程並びに (3)蒸留塔から、 (a)蒸留塔に供給された酢酸メチル及び本質的に全てのヨウ化メチルを含む
    オーバーヘッド蒸気流、 (b)アセトン、酢酸メチル及び水を含む側流並びに (c)実質的に水からなる底部生成物を取り出す工程 を含んでなるアセトンの除去方法。
  2. 【請求項2】 前記混合物に1重量%よりも少ない酢酸が含まれている請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む混合物からア
    セトンを除去するにあたり、 (1)アセトン、酢酸メチル及びヨウ化メチルを含む混合物を第一蒸留帯域中
    に導入する工程、 (2)前記第一蒸留帯域から、アセトン、酢酸メチル及びヨウ化メチルを有す
    る側流を取り出す工程、 (3)前記第一蒸留側流を第二蒸留帯域中に導入する工程、 (4)前記第一蒸留側流を第二蒸留帯域中に導入する位置と実質的に同じ点で
    又はこれよりも上の1個若しくはそれ以上の点で、水を第二蒸留帯域中に導入す
    る工程並びに (5)前記第二蒸留帯域から、(a)蒸留塔に供給された酢酸メチル及び本質
    的に全てのヨウ化メチルを含むオーバーヘッド蒸気流並びに(b)前記第一蒸留
    側流を第二蒸留帯域中に導入する位置よりも下の1個又はそれ以上の点で、アセ
    トン、酢酸メチル及び水を含むアンダーフロー又は底部生成物を取り出す工程 を含んでなるアセトンの除去方法。
  4. 【請求項4】 酢酸メチル、ヨウ化メチル、酢酸及びアセトンを含む混合物
    からアセトンを除去するにあたり、 (1)前記混合物を第一蒸留帯域内で蒸留して、 (a)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含むオーバーヘッド流、 (b)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む側流及び (c)酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセトン及び本質的に全ての酢酸を含む底
    部流を得る工程、 (2)前記オーバーヘッド流を水と接触させて、 (a)酢酸メチルを含むヨウ化メチル相及び (b)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む水相を得る工程、 (3)工程(1)(b)及び(2)(b)からの流を第二蒸留帯域に供給する
    工程並びに (4)前記第二蒸留帯域から、(a)前記第二蒸留帯域に供給される酢酸メチ
    ル及び本質的に全てのヨウ化メチルを含むオーバーヘッド蒸気流及び (b)水及びアセトンを含む底部流を取り出す工程 を含んでなるアセトンの除去方法。
  5. 【請求項5】 前記第二蒸留帯域に供給する前に、前記流(1)(b)と(
    2)(b)とを一緒にする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記流(2)(b)を、前記第二蒸留帯域に、前記第二蒸留
    帯域中への流(1)(b)の供給点よりも上の1個又はそれ以上の点で供給する
    請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第二蒸留帯域からの前記底部流に、200ppmより少
    ないヨウ素が含まれている請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第二蒸留帯域からの前記底部流に、100ppmより少
    ないヨウ素が含まれている請求項4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 酢酸メチル、ヨウ化メチル、酢酸及びアセトンを含む混合物
    からアセトンを除去するにあたり、 (1)前記混合物を第一蒸留帯域内で蒸留して、 (a)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含むオーバーヘッド流、 (b)酢酸メチル、ヨウ化メチル及びアセトンを含む側流及び (c)酢酸メチル、ヨウ化メチル、アセトン及び本質的に全ての酢酸を含む底
    部流を得る工程、 (2)前記オーバーヘッド流を水と接触させて、 (a)酢酸メチルを含むヨウ化メチル相及び(b)酢酸メチル、ヨウ化メチル
    及びアセトンを含む水相を得る工程、 (3)工程(1)(b)及び(2)(b)からの流を第二蒸留帯域に供給する
    工程並びに (4)前記第二蒸留帯域から、 (a)前記第二蒸留帯域に供給される酢酸メチル及び本質的に全てのヨウ化メ
    チルを含む第二オーバーヘッド蒸気流、 (b)前記第二蒸留帯域からの第二側流、前記第二側流は、第二蒸留塔に供給
    される酢酸メチル、水及びアセトンの75〜95重量%を含んでなり並びに (c)水及びアセトンを含む第二底部流を取り出す工程 を含んでなるアセトンの除去方法。
  10. 【請求項10】 前記第二蒸留帯域からの前記第二側流が第二蒸留塔に供給
    されるアセトンの80〜95重量%を含む請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記第二底部流が95重量%より多い水を含む請求項9に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記第二底部流が98重量%より多い水を含む請求項9に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 更に、前記第二底部流の一部を、工程(2)(b)水相の
    供給よりも上の点で、前記第二蒸留帯域に再循環させることを含んでなる請求項
    9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記再循環した第二底部流の60重量%以下を、工程(1
    )(a)の前記オーバーヘッド流を水と接触させるために使用する請求項9に記
    載の方法。
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