JP2003513163A - 光可溶化性層 - Google Patents

光可溶化性層

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JP2003513163A
JP2003513163A JP2001535418A JP2001535418A JP2003513163A JP 2003513163 A JP2003513163 A JP 2003513163A JP 2001535418 A JP2001535418 A JP 2001535418A JP 2001535418 A JP2001535418 A JP 2001535418A JP 2003513163 A JP2003513163 A JP 2003513163A
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poly
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JP2001535418A
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ベリスタン、アラン
− クルネル、ミシェル、ジェイ レギムボルド
スケイアノ、ジュアン、シー
シンタ、ロジャー
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カナディアン スペース エージェンシー
ラズケム リサーチ インコーポレイテッド
ユニバーシティ オブ オタワ
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 プロトン性多官能性基を有する選択されたポリマー、例えばポリ(アクリル酸)又はポリ(ビニルアルコール)を、多官能性ビニルエーテル及びPAGと反応させることによって、光溶解性ポリマー障壁又は膜が形成される。所望により、増感剤を添加することができる。この混合物を、ポリマーの架橋を生じさせるためにベーキングする。生成する水−不透過性材料は、可視光線又は紫外線光線を照射することによって脱架橋化し、可溶化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、液体不透過性膜を形成することができる感光性及び光溶解性ポリマ
ー材料、及びこの材料を生成するための組成物に関する。
【0002】 (発明の背景) 固体支持体(すなわち、多孔質又は透析膜、ウエルプレート、生物学的材料、
例えば皮膚)上に配置するか、又は自己支持性膜として使用する場合、2種の水
性溶液及び/又は媒質(すなわち、固体/液体、液体/気体、固体/気体、液体
/蒸気相)の一定期間にわたる分離を維持することができ、また好ましくは水性
媒質中で、光可溶化して、これら2種の溶液/媒質の混合/接触を可能にする物
質の層を生成することがしばしば望まれる。
【0003】 種々の用途において、ポリマー膜が使用される。膜はどちらかの側に位置して
いる成分の混合を防止するために用いることができる。分子種の選択的輸送を可
能にする透過選択性膜(permselective)膜は、人造(例えば、脱塩装置)及び生
物学的システム(例えば、細胞膜)の両方に見出される。後者のシステムの多く
はまた、ある種の外部刺激(例えば、膨潤)によって作動か非作動に選択的に切
り換えられる。完全に消失し、両側を完全に混合することを可能にする数種の膜
の例が存在する。通常、このような混合は機械的手段により達成される。
【0004】 ウオルターリッケ(Walter Littke)の最初のタンパク質結晶化実験が、198
2年にスペースラブ(Spacelab)で開始されて以来、科学者達は、このような実験
を実施するためのより良好な実験計画を探求してきた。この目的を達成するため
の方法の一つでは、タンパク質と塩溶液との間に膜を挿入し、次いで2種の水性
溶液を相互に接触させることができる注意深く制御された条件下に、この膜を取
り除く。機械的手段はしばしば、拙劣であり、また故障しがちである。初めは内
部混合を防止するが、制御された外部入力(エネルギー)の影響下に水性媒質中
で完全に溶解するようになるポリマー膜は、このような様相で機能することがで
きる。タンパク質結晶化の例は、このような装置が有益でありうる場合の一つに
過ぎない。
【0005】 米国特許第5,071,731号は、着色像の生成に適合する感光性素子を開示してお
り、この素子は酸不安定性ポリマー及び光酸発生性(PAG)物質を含有する光
可溶化性層を備えている。しかしながら、この光可溶化層の生成には、架橋工程
は含まれておらず、またこの感光性素子の可溶化に脱架橋化工程は包含されてい
ない。
【0006】 (発明の概要) 水性媒質中で光可溶化させることができるポリマー膜/コーティングが、下記
性質を備えるために開発された。このポリマー膜/コーティングは、2種の水性
溶液/媒質の分離を、指定用途において特定の期間にわたり維持することができ
なければならない。また、このポリマー膜/コーティングは、生物学的物質(例
えば、タンパク質)、化学剤、標識した物質、及び薬理学的医薬などの水性媒質
中の各種溶質と適合しなければならない。照射すると、このポリマー膜/コーテ
ィングは、水性媒質中に溶解しなければならず、これにより2種の溶液/媒質が
接触及び/又は混合することが可能にされなければならない。この光誘発可溶化
は、熱又はいずれかの機械的手段を必要とすることなく達成される。光誘発溶解
は、各種溶質が透過性であるか、又は光安定性である波長において達成されなけ
ればならない。従って、水性光可溶化性膜/コーティングを使用すると、そうで
なければ分解されるか詰まってしまい、装置の信頼性を格別に減少させるような
動き得る要素の全部が排除される。
【0007】 本発明の一態様に従い、下記成分を含有する光溶解性組成物が提供される: 脱架橋化されると溶解する、好ましくは水中又は水性溶液中に溶解するポリマ
ー、 多官能性架橋化合物、及び 照射すると、酸を発生する化合物。 好ましくは、このポリマーはプロトン性(protic)官能性基、例えばカルボン酸
及び/又はヒドロキシル官能性基を有し、また架橋化合物は多官能性ビニルエー
テルである。
【0008】 本発明のもう一つの態様に従い、光溶解性物質の製造方法が提供され、この方
法は: a)脱架橋化されると溶解するポリマーを多官能性架橋化合物及び照射すると
酸を発生する化合物と混合し、 b)工程a)の混合物の層を形成し、次いで c)同時的に、又は順次的に、上記層を液体−不透過性障壁を生成するために
有効な温度において、有効な時間にわたり加熱する、 工程を包含する。 所望により、この組成物は増感化合物を含有することができ、これにより長い
波長における上記架橋剤を用いる上記ポリマーの脱架橋化を促進させることがで
きる。
【0009】 本発明のさらにもう一つの態様に従い、光溶解性物質の可溶化方法が提供され
、この方法は、当該物質に、構成成分であるポリマーの脱架橋化及び当該物質の
可溶化を生じさせるのに充分な時間にわたり、可視部又は紫外部範囲の照射線を
照射することを包含する。
【0010】 (発明の詳細な説明) 光化学的手段のみにより溶解させることができる水性溶液/媒質の可能なセパ
レーターとして、種々の物質が試験された。一例として、カルボン酸基(−CO 2 H)又はヒドロキシル(−OH)を有するポリマーは、多官能性ビニルエーテ
ルとの架橋によって水不溶性にすることができる(スキーム1)。このポリマー
は、側鎖カルボン酸及び/又はヒドロキシル官能性基を含有する種々のモノマー
のホモポリマー、ランダム又はブロックコポリマー、ターポリマー又は高級ポリ
マーであることができる。コポリマー及び高級ポリマーはまた、カルボン酸又は
ヒドロキシル官能性を有していないモノマー(例えば、酢酸ビニルなどのビニル
カルボン酸エステル)を含有することができ、又は側鎖ビニルエーテル単位、光
酸発生単位(例えば、強酸のエステル)又は増感単位を有するモノマーを含有す
ることもできる。
【0011】 「層」(layer)の用語が用いられている場合、その形状又は厚みに制限はない
ことに留意されるべきである。
【0012】 本発明の好適態様において、物質は膜又はコーティングの形態で提供され、多
官能性ビニルエーテルにより架橋されており、これにより酸可変性アセタールエ
ステル及び/又はアセタール結合が生成されるカルボン酸及び/又はヒドロキシ
ル官能性[例えば、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ビニルアルコール)、水溶性セ
ルロース誘導体]を有する基礎ポリマーからなる。この膜/コーティングは、約
4〜9のpH範囲で暗所において、通常の水及び種々の水性緩衝塩溶液に対して
安定である。この膜/コーティングには、照射されると直接励起により又は増感
により(増感剤がまた膜/コーティング中に含有されている場合)、強酸を放出
することができる光酸発生剤を含有させ、これによりアセタール結合を逆転させ
ることができる。このポリマー膜/コーティングの溶解は、光化学的手段によっ
てのみで達成される。
【0013】ポリマー ポリマーは、カルボン酸、スルホン酸、アミン及び/又はヒドロキシル官能性
基などの側鎖プロトン性官能性基を含有する種々のモノマーのホモポリマー、ラ
ンダム又はブロックコポリマー、ターポリマー又は高級ポリマーであることがで
きる。これらのプロトン性基は、ポリマー幹鎖に直接結合していてもよく、又は
側鎖中の置換基として存在させることもできる。カルボン酸基を含有するポリマ
ーの例には、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(イタコン酸)
、ポリ(シトラコン酸)、ポリ(安息香酸)、マロネートの半カルボン酸エステ
ルのポリマー状誘導体、ならびにそれらの塩及びコポリマーが包含される。また
、スルホン酸基を含有するポリマー及びコポリマー、例えばポリ(スチレンスル
ホン酸)及びその塩及びコポリマーを使用することもできる。
【0014】 ヒドロキシル含有ポリマーは、ポリ(ビニルアルコール)及びその各種誘導体
、セルロースエステル及びエーテル、ポリ(ヒドロキシアルキルメタアクリレー
ト)、ポリ(ヒドロキシアルキルアクリレート)、ポリ(多糖類)及びそのコポ
リマーを包含する。
【0015】架橋剤 適当な架橋剤は、プロトン性基、例えば、ビニルエーテル、ブロックされてい
るイソシアネート、又はアルデヒドを含有するポリマーと反応することができる
多官能性(すなわち、二、三、多官能性)分子である。トリ(エチレングリコー
ル)ジビニルエーテル(3)、テトラ(エチレングリコール)ジビニルエーテル
(4)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル(5)、及びトリス[4−
(ビニルオキシ)ブチル]トリメリテート(6)などの多ビニルエーテル(チャ
ート1)、又は2−クロロエチルビニルエーテルなどのビニルエーテル誘導体(
7〜9)により修飾されているプロトン性ポリマー(チャート1)。
【0016】 架橋プロセスは、基礎ポリマー(例えば、ポリ(アクリル酸)[PAA]及び
/又はポリ(ビニルアルコール)[PVA])と架橋剤(ビニルエーテル誘導体
)との混合物を加熱し、カルボン酸官能性基の場合、アセタールエステル結合を
、またアルコール官能性基の場合、アセタール結合を生じさせることによって達
成される(スキーム1b)。別法として、すでに側鎖ビニルエーテル単位を含有
する基礎ポリマーを、追加の架橋剤を必要とすることなく、加熱によって架橋さ
せる(スキーム1c)。
【0017】 スキーム1:架橋工程
【0018】 チャート1:多官能性ビニルエーテル架橋剤
【0019】光酸発生剤(PAGs) 水性光可溶化を達成するためには、熱安定性光酸発生剤(PAG)又はPAG
及び増感剤、又はそこに共有的に結合されている増感部分を有するPAGを、基
礎ポリマー及び架橋剤の混合物に添加するか、又は加熱前にビニルエーテル単位
を含有する基礎ポリマーに添加する。別法として、PAG及び/又は増感剤を基
礎ポリマーに共有結合させることもできる。PAGは、PAGが吸収しない別の
波長で増感させることにより、又は直接励起により、照射のみによって触媒(酸
)を生成する(スキーム2)。
【0020】 PAGの例は、複合金属ハライドのオニウム塩(すなわち、スルホニウム、ヨ
ウドニウム、ホスホニウム、セレノニウム塩)、又はスルホネート(例えば、ト
リフレート(triflate))、イミノスルホネート、強酸のエステル(例えば、ニト
ロベンジルスルホネートエステル、N−ヒドロキシイミド又はN−ヒドロキシア
ミドスルホネートエステル)、スルホン、ジスルホン及びハロゲン化合物、特に
非制限的なものとして、隣接ジブロミド及びトリクロロトリアジンを包含する。
このようなPAGは、膜/コーティング組成物中に組入れるため、及びコーティ
ング/膜の完全溶解が意図する用途にかかわり必要である場合(すなわち、タン
パク質結晶化装置)、引続いて可溶化するために、適当に誘導体化する必要があ
ることもある。
【0021】増感剤 ポリマー物質の可溶化を促進させ、また補助するために要求される場合、増感
剤、例えば配合に適する置換基を有する染料、フェノチアジン、ケトン類(例え
ば、ベンゾフェノン、キサントン(xanthone)、チオキサントン、フルオレノン、
アントラキノン、ベンズアントロン)、多環状芳香族炭化水素(例えば、ピレン
、アントラセン、ナフタレン、ペリレン、ルブレン、コロネン)を、膜/コーテ
ィング組成物中に添加することができ、またコーティング/膜の完全溶解が意図
する用途にかかわり要求される場合(例えば、タンパク質結晶化装置)、引続く
媒質中における可溶化のために増感剤を添加することができる。これらの増感部
分は、組成物に添加することができ、又はPAG及び/又は基礎ポリマーに共有
結合させることができる。
【0022】 一例として、ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフレート(10、n
=1の場合)、オニウム塩は直接励起によって(オニウム塩の一般的場合、λ<
300nm)(スキーム2a)、又は光増感剤(例えば、フェノチアジン(II
)又はその誘導体のいずれか)を用いるより長い波長における増感によって(オ
ニウム塩の一般的場合、λ>300nm)(スキーム2b)、トリフリル酸(tri
flic acid)を生成させる。
【0023】 スキーム2:照射工程
【0024】 アセタールエステル及びアセタール結合は、このように酸触媒下に加水分解さ
れ、架橋反応が逆転され(スキーム3)、これにより膜/コーティングの溶解が
導かれる。残留核形成中心が存在してはならないタンパク質結晶化などの指定用
途で必要とされることがある膜/コーティングの完全溶解がまた、達成される(
すなわち、PAA及び/又はPVAを基礎ポリマーとして用いる場合)。
【0025】 スキーム3:脱架橋化工程
【0026】 これらの物質を、固体支持体及び毛細プラグに流延された薄い(約1.3μm
)及び厚い(約30μm)のフィルム又はコーティングとして試験した。ポリマ
ー材料は、種々の手段、すなわちスピン−コーティング、浸漬−コーティング、
噴霧、引落し塗布技法、スロットコーティング、積層又はカレンダリング技法を
用いて、種々の基板上に成形し得る。フィルム/コーティングは、慣用の多層コ
ーティング技法を用いて同一又は相違するポリマー物質の単層コーティング又は
多層コーティングとして形成することができる。それ自体で独立しているフィル
ム/膜は、種々の手段、すなわち押出し法、カレンダリング技法、積層技法を用
いて、又は流延後に支持体からフィルムを分離/剥離することによって形成する
ことができる。
【0027】 フィルム/コーティング/膜の形成において、ベーキング工程(baking)が好ま
しい。このベーキングは、溶媒を蒸発させ、またポリマー物質の水への不溶化を
導く架橋を生じさせるのに効果的な時間にわたり、また充分に高温で行う。この
ベーキング温度は、得られる架橋の程度が、所望の時に、膜/コーティングの溶
解を生じさせるために充分に逆転させることができる程度でなければならない。
同様に、ポリマー組成物及びフィルム/コーティング/膜は、その溶解が用途の
ために望まれるまで、これらが感受性である特定の光波長範囲から保護されなけ
ればならない(製造され、装置中に挿入された場合、及びそれらの製造中及び装
置中への挿入の間中)。迷光放射により発生された痕跡量の酸のいずれもを中和
し、これによりポリマー物質の早すぎる溶解を回避するために、少量の塩基(例
えば、アミン類)をポリマー組成物に配合することもできる。
【0028】 基本的用途 図1に例示されているようなフィルム/コーティング/膜の形態の本発明によ
るポリマー物質は、分離などの多くの用途を有することができる。すなわち、こ
れらは封じ込みのため材料/媒質/溶液を分離し、及び/又は混合の防止するた
めに作用し、また封じ込め/混合の防止がもはや不必要になった時点で、これら
のフィルム/コーティング/膜は光除去することができる。一例として、感光性
膜はタンパク質結晶化を宇宙で行うことができる装置に組入れることができる。
すなわち、この膜は、適当な微小重力状態が得られるまで(このためには典型的
に、試料調製時点から2〜10日間が必要でありうる)、2種の水性溶液を分離
させることができる。また、膜は被験溶液(代表的に、4〜9のpH範囲に緩衝
されている塩溶液であり、長鎖親水性ポリマーを含有することがある)に対して
安定でなければならない。さらにまた、膜の照射は、タンパク質構造の損傷を回
避するが、膜を完全に溶解させることができ(残留核形成中心が存在しない状態
)、これにより2種の溶液の混合が生じるように(液体−液体拡散技法)、UV
A領域の波長(320〜400nm)で行う。
【0029】 これらのポリマー物質はまた、透過性/半透過性/多孔質基体(例えば、透析
膜)上に塗布し、光活性化(透析)膜を形成することができる。 別法として、これらの膜は、表面保護用途に使用することができる。保護障壁
として、これらのコーティング/膜は、湿気/水などの望まれない媒質からの露
呈/損傷を防止する役目を果たすことができる。これらはまた、保護コーティン
グに配合された適当な太陽光線防御剤の使用により、一定波長範囲のフィルター
された光又は光から防御することができるが、一方、また相違する光スペクトル
領域で活性化された場合、依然として光除去性のままであるものとして使用する
ことができる。この用途は、窓及び皮膚などの生物学的表面(すなわち、火傷の
処置)を包含することができ、これらは所望により次いで脱保護することができ
る。画像ならびに絵及び考古学的断片の保護及び/又は封止もまた、包含される
【0030】 同様に、感光性膜は光及び照射線センサー装置用に使用することもできる。一
例として、照光条件下におけるUVA/UVB光露呈又はモニター変化を追跡及
び制御することができ、従って「賢い」材料として作用することができる、すな
わち特定のエンジニアリング又は科学的目標において光に応答することができる
。太陽エネルギー収集、保存及びの使用における用途をまた、包含することがで
きる。
【0031】 その他の可能な用途は、材料(生物学的材料、化学薬剤、特殊化学製品、標識
した物質、放射性同位元素、蛍光染料、医薬、分析−特異性試薬)の封入を包含
し、治療、診断、分析、化学的検出のためのこれらの材料の包装、一時的保存及
び/又は制御放出、ならびに監視及び制御用途の目的が包含される。一例として
、種々の材料を、光除去可能なコーティングを用いるウエル(すなわち、ウエル
カップ)内に一時的に含有させることができる。 実用装置への感光性膜の可能な挿入方法は、(これらに制限されないものとし
て)、図1に例示されているようなフィルム/膜、プラグ及びカプセルを包含す
る。
【0032】薄膜(単層及び多層コーティング)の形成: 例1 本例は、基礎ポリマーとしてPAAを用いる単層コーティングフィルムの形成
、二官能性及び三官能性ビニルエーテルによる架橋、及び水中における光(25
4nm)溶解対暗所溶解の比較を例示するものである。 下記3成分を用いてメタノール溶液を調製した: メタノール中25%(w/v)PAA PAAに対して25〜50%(w/w)の架橋剤(XL3、4又は5) PAAに対して5〜20%(w/w)のPAG10(n−1)。
【0033】 この溶液を、基板(例えば、石英ディスク)上にスピンコーティングし(30
00rpmで20秒間)、薄いフィルム(〜2.5μm)を得た。次いでこのデ
ィスクを、〜115℃のオーブン中に3分間にわたり入れ、過剰の溶媒(メタノ
ール)の全部を除去し、またビニルエーテルによるPAAの架橋を達成した。 この薄膜の水不溶性を、当該ディスクを暗所で蒸留水中に浸漬することによっ
て試験した。当該薄膜を可溶化する(暗所で)のに要する時間を次いで、測定し
た。また、当該フィルムを(蒸留水中に浸漬させながら)254nmで照射し、
次いでそれらの完全可溶化に要する照射時間を測定することにより水中光可溶化
を調べた。種々のXL及び20%(w/w)のPAG10(n=1)を用いて調
製されたフィルムについて得られた結果を、表1に示す。
【0034】 a)8レイオネット(rayonet)灯を1.9mW/cm2の出力で使用し、254n
mで照射。 b)PAAに対するXLの量(w/w)。
【0035】 例2 本例では、PAG10(n=1)及び増感剤11の混合物を用いる架橋したP
AA/XL4単層コーティングされた薄フィルムの暗所可溶化速度に対する光(
350nm;増感による)可溶化速度を比較するものである。 下記成分から、メタノール溶液を調製した: メタノール中25%(w/v)PAA PAAに対して50%(w/w)の架橋剤(XL4) PAAに対して10%(w/w)のPAG10(n=1) PAG10に対して1モル当量のフェノチアジン(11)。
【0036】 フィルムを8分間かけてベーキングしたことを除き、例1に記載のとおりフィ
ルムを形成した。このフィルムを、1.5時間350nmの照射線に露呈し(8
レイオネット灯を0.9mW/cm2の出力で使用)、次いで水中に浸漬し、当
該フィルムの完全溶解及び即座溶解を観察した。水中に浸漬したときの、これら
の薄膜の可溶化に要する時間は、350nm照射線に露呈した場合に1時間であ
るのに比較して、暗所では9時間であることが測定された。
【0037】 例3 本例は、相違する酸を発生するヨードニウムPAGs(チャート2)を使用し
た架橋PAA/XL4単層コーティングフィルムの光溶解速度対暗所溶解速度を
例示するものである。 チャート2:相違する酸を発生するPAG:
【0038】 下記成分から、メタノール溶液を調製した: メタノール中25%(w/v)PAA PAAに対して50%(w/w)の架橋剤(XL4) PAAに対して10%(w/w)のPAG(12、13又は14)。 オーブン温度を、ベーキング時間中、100〜110℃に変化させたことを除
いて、例1に記載のとおり薄膜を形成した。表2は、これらのフィルムについて
水性暗所可溶化時間と光誘発可溶化時間とを比較するものである。
【0039】 a)8レイオネット灯を2.0mW/cm2の出力で使用し、254nmで照射
【0040】 例4 本例は、基礎ポリマーとしてPVAを用いる単層コーティング及び多層コーテ
ィング薄フィルムの形成、二官能性ビニルエーテルによる架橋、及び水中におけ
る光(254nm)溶解速度対暗所溶解速度の比較を例示するものである。 下記3成分を用いて2:1(v/v)メタノール:水溶液を調製した: 溶液中10%(w/v)PVA PVAに対して25〜50%(w/w)のXL4 PVAに対して5〜20%(w/w)のPAG10(n=1)。
【0041】 架橋工程で〜170℃の温度を使用したことを除き、例1に記載のとおり単層
コーティング薄フィルム(〜1.5μm)を形成した。もう一つのコーティング
を、このフィルム(既に架橋したもの)の最上面上に追加の溶液(同一組成)を
スピンコーティングし、次いでこの最上層の架橋の達成に要する時間にわたり、
さらにベーキングすることによって形成した。このようにして、多層コーティン
グフィルムが得られた。表3は、20%(w/w)のPAG10(n=1)の存
在下において50%(w/w)のXL4により架橋させた単層及び多層コーティ
ングPVAフィルムについて、水中暗所における可溶化速度と光誘発可溶化速度
とを比較するものである。
【0042】 a)8レイオネット灯を1.9mW/cm2の出力で使用し、254nmで照射
【0043】 例5 本例では、第一コーティング用の基礎ポリマーとしてPAAを使用し、及び第
二コーティング用の基礎ポリマーとしてPVAを使用した多層コーティング薄膜
の調製、各コーティングの二官能性ビニルエーテルによる架橋、及び光溶解速度
(254nm)対水中暗所溶解速度の比較を例示する。 単層コーティング薄フィルムは、同一PAA溶液[50%XL4及び20%P
AG10(n=1)を用いる]を用いて例1に記載のとおりに調製した。第二の
PVAコーティングは、同一PVA溶液[50%XL4及び20%PVA10(
n=1)を用いる]を使用し、架橋工程で〜180℃の温度を用いて、例4に記
載のように最上面上に適用した。 このPAA−PVA薄膜が水中で可溶化するのに要する時間数は、254nm
の照射線に露呈した場合の3時間と比較して、暗所では33時間にわたることが
測定された。
【0044】 例6 本例では、三官能性アルコール(トリメチロールプロパン)のビニルエーテル
単位による誘導体化による架橋剤15の生成、PAAポリマーによるその架橋、
及び光(254nm)溶解速度対水中暗所溶解速度の比較を例示する。 架橋剤15の製造
【0045】 還流コンデンサー及び添加ロートを備えた三ッ首丸底フラスコをN2によりフ
ラッシュした。トリメチロールプロパン1.0g(7.5mmol)部を、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)10mlとともに添加した。全部が溶解した時点
で、水酸化ナトリウム(NaOH)ペレット1.3g(33mmol)を添加し
た。この混合物を撹拌し、70℃で1時間温め、僅かに濁った溶液を生成した。
次いで、このDMSO溶液に2−クロロエチルビニルエーテル3.4ml(33
mmol)中に溶解したテトラブチルアンモニウムブロマイド0.16g(0.
50mmol)を滴下添加し、褐色スラリーを生成した。この混合物を、85℃
で3時間にわたり激しく撹拌した。
【0046】 冷却させた時点で、この混合物を蒸留水で稀釈した。この水性溶液をエーテル
で3回、抽出した。この有機抽出液を集め、硫酸マグネシウム(MgSO4)に
より乾燥させ、次いで濃縮し、暗いオレンジ色の液体を得た。このオレンジ色液
体を減圧蒸留させ、粘性清明液体0.95gを得た:沸点:85〜95℃/0.
04mm;IRν(cm-1):3250−3550、3118、2964、29
28、2880、1634、1621、1462、1322、1202、112
4、1042、977、821;1H NMR(200MHz、CDCl3中)、
δ(ppm):6.36−6.50(dd,2H)、4.11−4.22(dd
,2H)、3.95−4.03(dd,2H)、3.43−3.84(m,12
H)、2.84−3.01(m,2H)、1.22−1.38(q,2H)、0
.75−0.88(t,3H)。
【0047】 フィルムの調整及び架橋 下記成分から、メタノール溶液を調製した: メタノール中25%(w/v)PAA PAAに対して50%(w/w)の架橋剤(XL15) PAAに対して10%(w/w)のPAG10(n=1)。 オーブン温度を、ベーキング工程中、100〜110℃に変化させたことを除
き、例1に記載のとおりフィルムを調製した。
【0048】 フィルムの光可溶化対暗所可溶化 これらの薄膜の水中に浸漬した場合の可溶化に要する時間は、254nm照射
腺に露呈した場合(8レイオネット灯を0.9mW/cm2の出力で用いる)、
2時間であることが測定された。これに対し、水中に浸漬しながら暗所で放置し
た場合、この薄膜は、6日間後にも依然として存在していた。
【0049】 例7 本例では、予備形成されたポリマー(PVA)のビニルエーテル単位による誘
導体化、その架橋及び引続く水中における不溶解性を例示する。 ポリマーの誘導体化 還流コンデンサー及び添加ロートを備えた三ッ首丸底フラスコを、N2により
フラッシュした。ポリ(ビニルアルコール)1.0g部[80%加水分解されて
いる、平均分子量9,000〜10,000]を、DMSO10mlに溶解した
。この清明な溶液に、NaOHペレット0.3g(7.5mmol)を添加した
。この混合物を撹拌し、次いで65〜70℃まで3時間かけて激しく撹拌しなが
ら温めた。この時間中に、清明溶液から暗い黄色へ色が移行した。次いで、この
DMSO溶液に2−クロロエチルビニルエーテル0.76ml(7.5mmol
)中に溶解したテトラブチルアンモニウムブロマイド0.3g(1.0mmol
)の溶液を滴下添加した。この混合物を、65〜70℃で36時間にわたり激し
く撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却させ、次いでメタノールを添加し、
これによりポリマーを沈殿させ、このポリマーを濾過により採取し、次いで乾燥
させた。
【0050】 この修飾したポリマーの水中25%(w/v)溶液を次いで、シリコーンウエ
ファ上にスピンコーティングし(3000rpmで20秒間)、IR分光測定法
により分析した。このIRスペクトルは、そのOH官能性基について3370c
-1に広いバンドを、及びそのビニルエーテル基のC=Cについて1650cm -1 にバンドを示した。このフィルムを180℃で3分間かけてベーキングし、も
う一つのIRスペクトルを記録した。これは、架橋が生じたことを示す、165
0cm-1におけるバンドがもはや存在しないことを示した。このフィルムを次い
で、水中に浸漬したが、1週間よりも長い期間にわたり完全なままであった。
【0051】毛細プラグの調製 例8 本例は、基礎ポリマーとしてPAAを使用する毛細プラグの調製、二官能性ビ
ニルエーテルによる架橋、及びそれらの緩衝塩溶液中における暗所溶解性を例示
するものである。 下記成分から、メタノール溶液を調製した: メタノールとの1:1(w/v)割合のPAA(例えば、メタノール1ml中
のPAA1.0g) PAAに対して20〜50%(w/w)の架橋剤(XL4)。
【0052】 この粘性溶液約5μLを、内径が1.5〜1.8mmのパイレックス(R)毛
細管中に導入した。ビニルエーテルによるPAAの架橋は、この毛細管をオーブ
ン中で〜105℃において1時間、次いで〜140℃において16時間にわたり
ベーキングすることによって達成した。生成するプラグは、約1mmの厚みであ
る。 このようなプラグの水不溶化を、このプラグの両側面を緩衝塩溶液中に導入す
ることによって試験した。プラグの一方の側面の緩衝塩溶液中にのみ青色食品用
着色剤を添加した。この青色染料がプラグの他方の側面に浸透するに要する時間
を次いで、測定した。
【0053】 緩衝塩溶液は、下記成分から水中で調製する: 溶液P5 1M硫酸アンモニウム 4%(w/v)ポリエチレングリコール(平均分子量900) 0.5Mリン酸塩緩衝剤(pH5.0)。 溶液P6 1M硫酸アンモニウム 5%(w/v)ポリエチレングリコール(平均分子量900) 0.5Mリン酸塩緩衝剤(pH6.0)。 溶液P8 1M硫酸アンモニウム 3%(w/v)ポリエチレングリコール(平均分子量900) 0.5Mリン酸塩緩衝剤(pH8.0)。 溶液T8 3M硫酸アンモニウム 0.1Mトリス(Tris)緩衝剤(pH8.0)。
【0054】 50%(w/w)XL4を用いて調製したプラグについて得られた結果を表4
に示す。 *青色染料に対する浸透性により測定。
【0055】 例9 本例は、サンドイッチアプローチを用いるPVA−PAA−PVA毛細プラグ
の調製及びリン酸緩衝塩溶液(pH=6;溶液P6)中における光可溶化(25
4nm)と暗所可溶化との比較を例示するものである。 下記成分から、メタノール溶液を調製した: メタノールとの1:1(w/v)割合のPAA(例えば、メタノール1ml中
のPAA1.0g) PAAに対して25%(w/w)の架橋剤(XL4) PAAに対して10%(w/w)のPAG10(n=1)。 下記3成分から、2:1(v/v)メタノール:水溶液を調製した: 溶液中の10%(w/v)PVA PVAに対して50%(w/w)のXL4 PVAに対して10%(w/w)のPAG10(n=1)。
【0056】 これらのPVA−PAA−PVAプラグを、石英毛細管(内径1mm、長さ3
mm)中にPAA/XL4/PGA10溶液を導入することによって調製した。
この毛細管の最初のベーキングは、若干のメタノールを蒸発させるために、熱板
(〜100℃)上で1時間かけて(時々毛細管を回転させながら)行った。次い
で、PVA/XL4/PGA10溶液を、PAAプラグのどちらかの側面上で毛
細管中に注射器により導入した。加熱により膨張する気泡が導入され、毛細管の
壁部全体にわたる散乱が生じないように注意しなければならない。この毛細管を
、熱板上で100℃(徐々に125℃まで上昇した)において2.5時間かけて
もう一度、ベーキングした。ベーキング後のプラグの平均寸法は、長さ〜1.5
mm及び内径1mmであった。
【0057】 このようなプラグの暗所可溶化対光可溶化を評価した。緩衝塩溶液(P6)を
、プラグの両側面で2本のこのような毛細管中に注射器で導入した。1本の毛細
管は暗所に保持し(プラグA)、他方は254nm(2.25mW/cm2)で
照射した(プラグB)。両方のプラグの端において膨潤がみられた。しかしなが
ら、ポリマー膨潤は、プラグBの場合、より急速であった。3.5時間の照射後
、このポリマープラグは、全体的に膨潤し、約3mmの厚みになった。プラグA
の場合、同一状態に達するのに5.5時間を要した。プラグBの照射は、全部で
22時間にわたって行った。この時間後、プラグはポリマーゲルになった。これ
に対して、プラグAは5日間の期間でポリマーゲルに変化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の感光性物質の各種使用例を例示するものである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年10月11日(2001.10.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】 本発明のさらにもう一つの態様に従い、光溶解性物質の可溶化方法が提供され
、この方法は、当該物質に、構成成分であるポリマーの脱架橋化及び当該物質の
可溶化を生じさせるのに充分な時間にわたり、可視部又は紫外部範囲の照射線を
照射することを包含する。 もう一つの態様において、本発明は、非パターンの光活性化可能な障壁層の製
造における光溶解性組成物の使用を提供し、この場合、組成物は、脱架橋化する
と溶解性であるポリマー、多官能性架橋化合物、及び照射すると酸を発生する化
合物を含有する。非パターン照射(non-patterned radiation)の用語は、マスク
、ステンシル、又は構造を定めるために特定の照射パターンを付与する別の手段
の使用を必要としない照射を意味する。一態様において、本発明はまた、照射線
センサー装置の製造に、このような組成物を使用することに関する。組成物の追
加の使用例は、本明細書に記載されている。 一態様において、光溶解性組成物は、脱架橋化すると溶解性である塩基性基を
有するポリマー、多官能性架橋化合物、及び照射されると酸を発生する化合物を
含有する。 さらにもう一つの態様において、光溶解性組成物は、脱架橋化すると溶解性で
あるポリマー、多官能性架橋性ポリマー、及び照射されると酸を発生する化合物
を含有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/04 C08L 25/04 29/04 29/04 A 35/00 35/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベリスタン、アラン カナダ国 ケベック、ドラール − デ − オルモー、 ダヴィニョン 711 (72)発明者 レギムボルド − クルネル、ミシェル、 ジェイ カナダ国 オンタリオ、グローセスター、 グラフトン クレッセント 2139 (72)発明者 スケイアノ、ジュアン、シー カナダ国 オンタリオ、グローセスター、 エマード クレッセント 2196 (72)発明者 シンタ、ロジャー アメリカ合衆国 マサチューセッツ、ウォ バーン、アンナ ロード 9 Fターム(参考) 4F070 AA02 AA18 AA26 AA29 AA32 AA37 AA74 AA75 AA77 AC42 AC43 AC50 AC55 AC57 AE16 AE23 AE30 GA06 GA08 GB09 4J002 AB021 AB031 BC121 BE021 BG011 BG071 BH021 EA067 EE037 EE057 EV117 EV216 EV296 EW176 EZ006 FD146 GB01

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光溶解性組成物であって、 脱架橋化されると、溶解性であるポリマー、 多官能性架橋化合物、及び 照射されると、酸を発生する化合物、 を含有する上記組成物。
  2. 【請求項2】 ポリマーが、プロトン性官能性基を含有する、請求項1に記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 ポリマーが、カルボン酸、スルホン酸、アミン又はヒドロキ
    シル官能性基を含有する、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 官能性基が、ポリマー幹鎖に直接結合している、請求項2又
    は3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 官能性基が、ポリマーの側鎖に存在する、請求項2又は3の
    いずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 上記ポリマーが、カルボン酸基を含有し、ポリアクリル酸、
    ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸、ポリシトラコン酸、ポリ安息香酸、マロネ
    ートの半カルボン酸エステルのポリマー状誘導体、ならびにそれらの塩及びコポ
    リマーからなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項2又は3のい
    ずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 上記ポリマーが、スルホン酸基を含有し、ポリ(スチレンス
    ルホン酸)、その塩及びそのコポリマーからなる群から選択される、請求項2又
    は3のいずれかに記載の組成物。
  8. 【請求項8】 上記ポリマーが、ヒドロキシル基を含有し、ポリ(ビニルア
    ルコール)及びその誘導体、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリ(
    ヒドロキシアルキルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシアルキルアクリレート
    )、ポリ(多糖類)及びそれらのコポリマーからなる群から選択される1種又は
    2種以上である、請求項2又は3のいずれかに記載の組成物。
  9. 【請求項9】 架橋化合物が、少なくとも2個の官能性基を有する多官能性
    ビニルエーテルである、請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 架橋化合物が、トリ(エチレングリコール)ジビニルエー
    テル、テトラ(エチレングリコール)ジビニルエーテル、トリメチロールプロパ
    ントリビニルエーテル、トリス[4−(ビニルオキシ)ブチル]トリメリテート
    からなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 架橋化合物を、多官能アルコールをビニルエーテル誘導体
    により修飾することによって合成する、請求項9に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 上記酸発生性化合物が複合金属ハライドのスルホニウム、
    ヨードニウム、ホスホニウム、セレノニウム塩を包含するオニウム塩又はスルホ
    ネート、イミノスルホネート、強酸のエステル、スルホン、ジスルホン及びモノ
    −、ジ−及びポリハロゲン化化合物からなる群から選択される、請求項1に記載
    の組成物。
  13. 【請求項13】 照射すると、上記ポリマーと上記架橋化合物との間の架橋
    の逆転を促進させるのに有効な量で増感化合物をさらに含有する、請求項1に記
    載の組成物。
  14. 【請求項14】 上記増感化合物が、フェノチアジン、ベゾフェノン、キサ
    ントン、チオキサントン、フルオレノン、アントラキノン、ベンズアントロンを
    包含するケトン、ピレン、アントラセン、ナフタレン、ペリレン、ルブレン及び
    コロネンを包含する多環状芳香族炭化水素からなる群から選択される部分を含有
    する化合物及び染料からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 光溶解性物質の製造方法であって、 a)脱架橋化されると溶解性であるポリマーを多官能性架橋化合物及び照射す
    ると酸を発生する化合物と混合し、 b)工程a)の混合物の層を形成し、次いで c)同時的に、又は順次的に、上記層を液体−不透過性光溶解性物質を生成さ
    せるのに有効な温度において、また有効な時間をかけて加熱する、 ことを包含する上記方法。
  16. 【請求項16】 工程a)が、増感化合物を上記ポリマー、上記架橋化合物
    及び上記酸発生性化合物に混合することをさらに包含する、請求項15に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の方法によって生成される光溶解性物質
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の方法によって生成される光溶解性物質
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の物質の可溶化方法であって、 上記物質に、ポリマーと架橋化合物との間の脱架橋化を生じさせ、上記物質を
    可溶化するのに充分な時間にわたり、可視部又は紫外部範囲の照射線を照射する
    、 ことを包含する上記方法。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の物質の可溶化方法であって、 上記物質に、ポリマーと架橋化合物との間に脱架橋化を生じさせ、上記物質を
    可溶化するのに充分な時間にわたり、可視部又は紫外部範囲の照射線を照射する
    、 工程を包含する上記方法。
  21. 【請求項21】 上記ポリマーが水溶性ポリマーである、請求項1に記載の
    組成物。
  22. 【請求項22】 上記ポリマーがポリ(アクリル酸)であり、及び上記架橋
    化合物が二官能性ビニルエーテルである、請求項21に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 上記ポリマーがポリ(ビニルアルコール)であり、及び上
    記架橋化合物が二官能性ビニルエーテルである、請求項21に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 上記ポリマーがポリ(アクリル酸)であり、及び上記架橋
    化合物が三官能性ビニルエーテルである、請求項21に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 上記ポリマーがビニルエーテル単位により誘導体化されて
    いるポリ(ビニルアルコール)である、請求項21に記載の組成物。
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