JP2003511028A - 新規ポリペプチド、その核酸および新脈管形成および血管新生におけるその使用のための方法 - Google Patents

新規ポリペプチド、その核酸および新脈管形成および血管新生におけるその使用のための方法

Info

Publication number
JP2003511028A
JP2003511028A JP2001528585A JP2001528585A JP2003511028A JP 2003511028 A JP2003511028 A JP 2003511028A JP 2001528585 A JP2001528585 A JP 2001528585A JP 2001528585 A JP2001528585 A JP 2001528585A JP 2003511028 A JP2003511028 A JP 2003511028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pro
polypeptide
seq
antibody
gene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001528585A
Other languages
English (en)
Inventor
マリー イー. ギャレットセン,
オードリー ゴッダード,
ジェイ. クリストファー グリマルディ,
ファド メーラボン,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Genentech Inc
Original Assignee
Genentech Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Genentech Inc filed Critical Genentech Inc
Publication of JP2003511028A publication Critical patent/JP2003511028A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2799/00Uses of viruses
    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid
    • C12N2799/027Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid where the vector is derived from a retrovirus

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、新血管形成および血管新生に重要な新規ポリペプチド、ならびにそれらのポリペプチドをコードする核酸分子に関する。また、本明細書において、それらの核酸配列を含む、ベクターおよび宿主細胞、異種ポリペプチドは胃裂に融合された、本発明のポリペプチドを含むキメラポリペプチド分子、本発明のポリペプチドに結合する抗体が提供され、そして本発明のポリペプチドを生成する方法に関する。哺乳動物(ヒトを含む)における新血管形成および/または新または心血管形成を刺激または阻害するための組成物および方法が開示される。薬学的組成物は、これらの使用の1つ以上のために同定された、ポリペプチドまたはそれに対するアンタゴニストに基づく。本明細書においてこの組成物により診断、予防または処置され得る障害は、創傷のような外傷、種々の癌、および動脈硬化のような血管障害を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、新規のDNAおよびそれらのコードされる本明細書中で「PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72」ポリペプチドとして命名される細
胞内ポリペプチドの同定および単離に一般的に関する。それらの遺伝子発現は、
新脈管形成および/または血管新生をこうむる細胞内で調節される。従って、本
発明はさらに、次の生物学的効果を必要とする哺乳動物において新脈管形成およ
び/または新生血管形成もしくは心臓血管新生を促進する、あるいは阻害するの
に有用な組成物および方法に関する。これは、心臓血管障害および腫瘍学的障害
の診断および処置を含む。
【0002】 (発明の背景) 細胞内のタンパク質は、とりわけ多細胞生物体の形成、分化、および維持にお
いて重要な役割を果たす。多くの個々の細胞の運命(例えば、増殖、移動、分化
、または他の細胞との相互作用)は、他の細胞および/または隣接の環境から受
ける情報によって、典型的に支配される。この情報は、しばしば、分泌性のポリ
ぺプチド(例えば、分裂促進因子、生存因子、細胞傷害性因子、分化因子、神経
ペプチド、およびホルモン)によって伝達され、これらの因子は、次いで、多様
な細胞レセプターまたは膜結合性タンパク質によって、解釈され、そして活性化
する。各活性化シグナルは、細胞内タンパク質(例えば、タンパク質キナーゼ、
DNA結合調節タンパク質、タンパク質プロセシングタンパク質、プロテアーゼ
、グリコシダーゼ)で構成される特異的シグナル導入経路を誘導し、その結果、
このシグナルに応答する細胞の運命に関するもしくは必要とされる他の細胞内タ
ンパク質の活性化、発現、または量の調節、アップレギュレーションあるいはダ
ウンレギュレーションのいずれかを生じる。例えば、適切なシグナルの導入に応
答する細胞増殖はたは分化に必要とされる細胞内タンパク質のRNAまたはタン
パク質検出可能な変化は、細胞内タンパク質に関するシグナル誘導経路のレセプ
ター介在リン酸化によって部分的に制御され得る。
【0003】 細胞内タンパク質およびその遺伝子配列は、種々の産業的適用(医薬品、診断
、バイオセンサー、およびバイオリアクターとしての使用を含む)を有する。現
在利用可能なほとんどのタンパク質薬物は、サイトカインまたはその抗体擬態で
あるが、低分子、ペプチド、またはアンチセンス薬剤のほとんどの標的は、細胞
内タンパク質またはそれらをコードする細胞内遺伝子である。例えば、そのよう
な薬剤は、細胞内タンパク質標的と相互作用し、その活性をブロックし、関連す
るシグナル導入経路を中断させ、それによって細胞の応答またはその経路によっ
て制御される細胞の活性を止める(または調節する)。産業および学界ともに、
努力を取り入れ、新しい、ネイティブな細胞内タンパク質およびそれらの遺伝子
、それらが機能するシグナル導入経路、ならびにそれらを調節するタンパク質ま
たは遺伝子を同定する。古典的に、そのような遺伝子およびそれらのタンパク質
は、示差分析が、特定の刺激に応答する細胞又は組織上のRNAまたはタンパク
質でみなされる二元比較研究によって発見される。
【0004】 細胞性応答の一つの結果は、新しい血管の形態である。これは、2つの関連す
るメカニズム(新脈管形成(前もって存在する血管から新しい血管の成長)およ
び血管新生(内皮細胞の凝集を介する血管の形成))によって起こり得る。表面
内の全血管は内皮細胞で統一される。血管と脈管外空間との間の界面でね血管内
皮細胞は、心臓血管恒常性を維持するのに顕著に役割があり、傷に対する病態生
理応答を媒介する。例えば、新脈管形成は、創傷治癒および排卵などの現象の間
に成人において起こる。新脈管形成の間、環境的な刺激に応答する内皮細胞は、
多くの細胞性変化および応答を受け、その結果、細胞性タンパク質による基底膜
の分解、細胞外マトリックス中の内皮細胞の貫入および移動、内皮増殖ならびに
相互連結される血管ネットワークの形成を包含する工程の複合シリーズを生じる
。新しい血管のこの形成は、種々の細胞内タンパク質、細胞外マトリックス構成
物、プロテアーゼおよびプロテアーゼ阻害剤、炎症性分子、ケモキネシス、なら
びに細胞分裂および増殖、細胞骨格性再配列、付着分子おぼびまた特定の内皮細
胞集団のアポトーシスに関連する分子の調節または発現を必要とする、そして依
存する明確な相において起こる。
【0005】 内皮細胞はまた、腫瘍増殖ならびに転移ならびに種々の非新生組織疾患および
障害に関連する新血管形成の間に新脈管形成をうける。腫瘍増殖の場合、新脈管
形成は、過形成から新形成への遷移に対して、および増殖固体腫瘍への食物を提
供することに対して重大であることを現わす(Folkmanら、Nature
339:58(1989)))。新脈管形成は、腫瘍が宿主の血液床に接触す
ることを可能にし、このことが、腫瘍細胞の転移の経路を提供する。事実、固体
腫瘍増殖および転移の進行は、新脈管形成に依存する。例えば、これは、侵襲性
のヒト乳癌の組織学的切片での微小血管の数および密度と遠隔転移の実際の存在
との相関を示す研究によって支持される(Weidnerら、New Engl
.J.Med.324:1(1991))。最近のデータは、新しい血管増殖の
ブロックが、酸素および栄養源の供給を止めることで腫瘍増殖を遅らせ得、新し
い血液の供給無しに、腫瘍は直径約1〜2mmより大きく成長でき得ないことを
示唆する。従って、癌を処置する新しい新脈血管形成治療は、所望される。
【0006】 添加する生成物、方法およびアッセイの必要性が存在する。これらは、シグナ
ル導入経路を制御し、それによって細胞性応答および組織応答ならびに細胞性活
性および組織活性を調節する手段を提供する。このような生成物、方法および手
段は、多数の医学的状態および手順について利益を提供する。
【0007】 多くの疾患および障害における血管内非細胞増殖および新脈管形成の役割にお
いて、これらの進行の原因となるひとつ以上の生物学的効果を調節する手段を有
し、血管の修復および維持を高め、そして癌および腫瘍進行を減少ならびに阻害
する利益を提供することが所望される。通常のおよび疾患状態および特に癌にお
いて病原性ポリペプチドの存在をアッセイする手段を有することも所望される。
さらに、一般的に、心臓肥大の処置に適用可能な治療はないので、心筋細胞性肥
大を予防又は減少し得る因子の同定は、病態生理学的心増殖を阻害する新しい治
療的戦略の開発において非常に重要である。
【0008】 種々の心血管障害および腫瘍学障害に対していくつかの治療様相があるが、付
加的な治療的アプローチの必要がまだある。これらの存在する必要性を扱うさら
なる手段として、「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72」ポリ
ペプチドとして本明細書中で命名される新規の細胞性ポリペプチドの同定および
特徴づけが、提供される。
【0009】 (発明の要旨) 本明細書中において「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72」
として命名される新規のポリペプチドをそれぞれコードする、本明細書中でDN
A−C−MG.2−1776、DNA−C−MG.12−1776、DNA−C
−MG.45−1776、DNA−C−MG.64−1776またはDNA−C
−MG.72−1776として命名されるcDNAクローンは、同定された。そ
のDNA−C−MG.2−1776、DNA−C−MG.12−1776、DN
A−C−MG.45−1776、DNA−C−MG.64−1776またはDN
A−C−MG.72−1776RNAは、内皮細胞によって管形成を受ける細胞
において調節され、これは、新脈管形成および血管新生の間の血管の開発におい
て必要な工程である。示差cDNAスクリーニング(GeneCallingTM 技術)は、成長因子の存在、インビボの内皮細胞の新脈管形成環境を擬態したコ
ラーゲンゲルにおいて管形成を受けるヒト臍帯内皮細胞(HUVECS)に対し
て適用される;ゼラチンの表面上またはプラスチック上で増殖するHUVECS
は、管形成を受けない。
【0010】 従って、本発明は、組成物および方法に関連する。その方法は、新脈管形成お
よび/もしくは血管新生、好ましくは哺乳動物における新血管形成または新血管
新生を促進または阻害し、そしてその利益を提供する添加分子を到底する、方法
である。本発明の分子は、障害の診断および/または処置(予防を含む)に有用
な薬剤であると考えられる。以下のような効果が所望される;新脈管形成の促進
または阻害、血管内皮細胞増殖の阻害または刺激、血管内皮細胞の成長または増
殖の刺激、腫瘍増殖の阻害、新脈管形成依存増殖の阻害、新脈管形成依存増殖の
刺激、心肥大の阻害および心肥大の刺激(例えば、うっ血性心不全の処置のため
)。本発明は、内皮細胞に有効な量の本発明の化合物を供給して新脈管形成を阻
害または刺激する方法を提供する。提供されるものはまた、腫瘍を処置する、腫
瘍のサイズを減少する、腫瘍を支持する血管を減少する、または有効量の本発明
の化合物を投与することによって哺乳動物の腫瘍負荷量を減少する方法である。
【0011】 1つの実施形態において、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸
分子を提供する。
【0012】 1つの実施形態において、単離された核酸分子は、(a)配列番号2の約1〜
約577、配列番号4の約1〜474、配列番号18の約1〜約506、配列番
号16の約1〜約344、または配列番号14の約1〜約633アミノ酸残基の
配列をそれぞれ有する、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポ
リペプチドをコードするDNA分子、あるいは(b)(a)のDNA分子の相補
体、または本明細書中に記載される本発明のATCC寄託DNAによってコード
されるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコー
ドするDNA分子に対して少なくとも約80%配列同一性から配列同一性におい
て各1%増加で好ましく増加して少なくとも約99%までの配列同一性を有する
ヌクレオチド配列を含む。
【0013】 別の実施形態において、単離された核酸分子は、(a)配列番号2の約1〜約
577、配列番号4の約1〜474、配列番号18の約1〜約506、配列番号
16の約1〜約344、または配列番号14の約1〜約633アミノ酸残基の配
列をそれぞれ有する、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドをコードする核酸配列、あるいは(b)(a)のヌクレオチド配列の相
補体、またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
をコードするATCC寄託DNAを含む。
【0014】 他の実施形態において、単離された核酸分子は、(a)配列番号1の約66〜
約1796、配列番号3の約465〜1886、配列番号17の約271〜約1
788、配列番号15の約267〜約1298、または配列番号13の約71〜
約2059ヌクレオチド配列をそれぞれ有する、DNA分子、あるいは(b)(
a)のDNA分子の相補体またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドをコードするATCC寄託DNAに対して少なくとも約80
%配列同一性から配列同一性において各1%増加で好ましく増加して少なくとも
約99%までの配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。
【0015】 別の実施形態において、単離された核酸分子は、(a)それぞれ配列番号1の
約66〜約1796、配列番号3の約465〜1886、配列番号17の約27
1〜約1788、配列番号15の約267〜約1298、または配列番号13の
約71〜約2059ヌクレオチド配列、あるいは(b)(a)のヌクレオチド配
列の相補体、あるいはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドをコードするATCC寄託DNAを含む。
【0016】 別の実施形態において、本発明は、本明細書中で定義される活性PRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする単離された核
酸分子(配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜474、配列番号1
8の約1〜約506、配列番号16の約1〜約344、または配列番号14の約
1〜約633アミノ酸をそれぞれコードする核酸配列の相補体にハイブリダイズ
するヌクレオチド配列を含む)に関する。好ましくは、ハイブリダイゼーション
は、ストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条件下で起こる。
【0017】 さらに別の実施形態において、本発明は、本明細書中で定義される活性PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする単離さ
れた核酸分子(それぞれ配列番号1の約66〜約1796、配列番号3の約46
5〜1886、配列番号17の約271〜約1788、配列番号15の約267
〜約1298、または配列番号13の約71〜約2059間の核酸配列の相補体
にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む)に関する。好ましくは、ハイブ
リダイゼーションは、ストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条
件下で起こる。
【0018】 さらなる実施形態において、本発明は、(a)配列番号2の約1〜約577、
配列番号4の約1〜474、配列番号18の約1〜約506、配列番号16の約
1〜約344、または配列番号14の約1〜約633アミノ酸残基の配列を有す
る、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをそれぞ
れコードするDNA分子、あるいは(b)(a)のDNA分子の相補体、ならび
に、試験DNA分子が、(a)もしくは(b)に対して少なくとも80%配列同
一性から配列同一性において各1%増加で好ましく増加して少なくとも約99%
までの配列同一性を有する場合、その試験DNA分子と試験DNA分子をストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズすることで生成される単離された核酸分子
に関する。配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜474、配列番号
18の約1〜約506、配列番号16の約1〜約344、または配列番号14の
約1〜約633アミノ酸残基の配列をそれぞれ有する、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードするDNA分子にハイブリダ
イズ可能なこのような分子は、それぞれ少なくとも約596ヌクレオチドおよび
1535ヌクレオチドを有する。
【0019】 別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72の単離された核酸分子に関し、この核酸分子は、(a)それぞれ、配列番
号2の約1〜約577もしくは配列番号4の約1〜約474の残基のアミノ酸配
列と比較した場合に、少なくとも約80%ポジティブ(ポジティブが1パーセン
ト増大する毎に好ましさが増大する)〜少なくとも約99%ポジティブと評点さ
れるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、または(b)(a)のヌクレ
オチド配列の相補体を含む。
【0020】 別の実施形態は、例えば、ハイブリダイゼーションプローブとしての用途を見
出し得るか、あるいは抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の
結合標的、好ましくは、抗体、天然のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C
−MG.72の細胞内結合標的、または非天然の結合因子についての結合部位を
含むポリペプチドを必要に応じてコードし得るPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはP
RO−C−MG.72のポリペプチドのフラグメントをコードする、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドコード配列のフラグメ
ントに関する。このような核酸フラグメントは通常、少なくとも約20ヌクレオ
チド長であり、少なくとも約1000ヌクレオチド長まで好ましさが増大し、こ
こで、この状況では、用語「約」とは、参照されたヌクレオチド配列長+/−そ
の参照された長さの10%を意味する。好ましい実施形態では、ヌクレオチド配
列フラグメントは、配列番号1または配列番号3に示されるヌクレオチド配列の
任意のコード領域から誘導される。また意図されるのは、これらのヌクレオチド
分子フラグメントによってコードされる、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72のポリペプチドフラグメントであり、好ましくは、抗PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72の結合標的、好ましくは、抗体、天然
のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72の細胞内結合標的、ま
たは非天然の結合因子についての結合部位を含む、PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72のポリペプチドフラグメントである。
【0021】 別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−M
G.72またはそれらの改変体をコードするヌクレオチド配列を含むベクターを
提供する。このベクターは、本明細書中に同定される単離された核酸分子のうち
のいずれかを含み得る。
【0022】 このようなベクターを含む宿主細胞もまた提供される。宿主細胞は、脊椎動物
細胞、哺乳動物細胞、真菌細胞、植物細胞または細菌細胞であり得る。好ましく
は、酵母細胞、CHO細胞、E.coli、酵母細胞、ヒト細胞またはマウス細
胞である。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
を産生するためのプロセスがさらに提供され、そしてこのプロセスは、PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドを産生するために、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の発現に適切な条件下で宿
主細胞を培養する工程を含む。さらなる実施形態では、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72のポリペプチドは、細胞培養物から回収され得る。
用いられる場合、全体を通して、「細胞培養物」は、細胞または細胞培地を含む
【0023】 別の実施形態では、本発明は、本明細書中で同定される単離された核酸配列の
うちのいずれかによってコードされる、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72の単離されたポリペプチドを提供する。
【0024】 特定の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72の単離されたネイティブな配列のポリペプチドを提供し、このポリペプ
チドは、特定の実施形態では、それぞれ、配列番号2の約1〜約577、配列番
号4の約1〜約474、配列番号18の約1〜約506、配列番号16の約1〜
約344、または配列番号14の約1〜約633の残基を含むアミノ酸配列を含
む。
【0025】 別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72の単離されたポリペプチドに関し、このポリペプチドは、それぞれ、配列
番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜約474、配列番号18の約1〜
約506、配列番号16の約1〜約344、または配列番号14の約1〜約63
3のアミノ酸残基の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性(配列同一
性が1パーセント増大する毎に好ましさが増大する)〜少なくとも約99%の配
列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0026】 さらなる実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72の単離されたポリペプチドに関し、このポリペプチドは、本明細書中
に記載される通り、ATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAによってコー
ドされるアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性(配列同一性
が1パーセント増大する毎に好ましさが増大する)〜少なくとも約99%の配列
同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0027】 さらなる実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72の単離されたポリペプチドに関し、このポリペプチドは、それぞれ、
配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜約474、配列番号18の約
1〜約506、配列番号16の約1〜約344または配列番号14の約1〜約6
33の残基のアミノ酸配列と比較した場合に、少なくとも約80%ポジティブ(
ポジティブが1パーセント増大する毎に好ましさが増大する)〜少なくとも約9
9%ポジティブと評点されるアミノ酸配列を含む。
【0028】 なお別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72の単離されたポリペプチドまたはそのフラグメントに関し、このポリ
ペプチドは、それぞれ、配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜約4
74、配列番号18の約1〜約506、配列番号16の約1〜約344または配
列番号14の約1〜約633のアミノ酸残基の配列を含み、このフラグメントは
、生物学的に活性であるか、あるいは抗PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−
C−MG.72の結合標的についての、好ましくは、抗体、天然のPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64もしくはPRO−C−MG.72の細胞内結合標的または非天然の結合
因子についての結合部位を提供するに十分であり、ここで、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72のポリペプチドフラグメントであって、生物学
的活性を保有するかまたは結合部位を提供するポリペプチドフラグメントの同定
は、当該分野で周知の技術を用いて慣用的な様式で達成され得る。好ましくは、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のフラグメントは、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72のネイティブなポリペプチドの定
性的生物学的活性を保持する。
【0029】 なおさらなる実施形態では、本発明は、以下によって産生されるポリペプチド
を提供する:(i)ストリンジェントな条件下で、試験DNA分子を、(a)そ
れぞれ、配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜約474、配列番号
18の約1〜約506、配列番号16の約1〜約344もしくは配列番号14の
約1〜約633のアミノ酸残基の配列を有する、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくは
PRO−C−MG.72のポリペプチドをコードするDNA分子、または(b)
(a)のDNA分子の相補体とハイブリダイズすること、そして試験DNA分子
が、(a)または(b)に対して少なくとも約80%の配列同一性(配列同一性
が1パーセント増大する毎に好ましさが増大する)〜少なくとも約99%の配列
同一性を有する場合、(ii)ポリペプチドを産生するためにポリペプチドの発
現に適切な条件下で試験DNA分子を含む宿主細胞を培養すること、次いで必要
に応じて(iii)このポリペプチドを細胞培養物から回収すること。
【0030】 別の実施形態では、本発明は、異種ポリペプチドまたはアミノ酸配列に対して
融合された、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチ
ドを含むキメラ分子を提供し、ここで、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72のポリペプチドは、本明細書中に記載される任意のPRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド、それらの改変体またはフ
ラグメントを含み得る。このようなキメラ分子の一例は、エピトープタグ配列、
免疫グロブリンのFc領域または分泌シグナルペプチドに対して融合された、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドを含む。
【0031】 1つの実施形態では、本発明は組成物を提供し、この組成物は、薬学的に受容
可能なキャリアと混合された、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72のポリペプチドを含む。1つの局面では、この組成物は、治療有効量のこの
ポリペプチドを含む。別の局面では、この組成物は、さらなる活性成分、すなわ
ち、心臓血管因子、内皮因子もしくは脈管形成因子または血管増殖抑制(ang
iostatic)因子、好ましくは、脈管形成因子または血管増殖抑制を含む
。好ましくは、この組成物は無菌である。
【0032】 さらなる実施形態では、本発明は、心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障
害の処置のために有用な、このような組成物を調製するための方法を提供し、こ
の方法は、治療有効量のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の
ポリペプチドを薬学的に受容可能なキャリアと混合する工程を包含する。
【0033】 別の実施形態では、本発明は、本明細書中に定義された通りのPRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドに対して特異的に結合する
、本明細書中に定義された通りの抗体を提供する。必要に応じて、この抗体は、
モノクローナル抗体、抗体フラグメントまたは単鎖抗体である。
【0034】 なお別の実施形態では、本発明は、本明細書中に定義される通りのPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72のネイティブなポリペプチドのアゴニ
ストおよびアンタゴニストに関する。好ましくは、このアゴニストまたはアンタ
ゴニストは、翻訳後レベル、翻訳レベル、転写レベルまたはトランスロケーショ
ンレベルで作用することによって、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72の生物学的活性を調節する分子である。特定の実施形態では、このアゴ
ニストまたはアンタゴニストは、抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−
MG.12抗体、抗PRO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗
体もしくは抗PRO−C−MG.72抗体、アンチ遺伝子(antigene)
分子(センスまたはアンチセンス)、PRO−C−MG.2遺伝子、PRO−C
−MG.12遺伝子、PRO−C−MG.45遺伝子、PRO−C−MG.64
遺伝子もしくはPRO−C−MG.72遺伝子(例えば、遺伝子治療のため)ま
たは低分子である。
【0035】 1つのこのような実施形態では、活性なPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72の細胞性発現または細胞内濃度もしくは利用可能性を調節するた
めに使用される、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の治療的
核酸である。これらの核酸としては、アンチ遺伝子化合物、より代表的にはアン
チセンス:PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の開示された核
酸の相補体を含む一本鎖配列が挙げられ、そしてまた、遺伝子治療のための、P
RO−C−MG.2およびPRO−C−MG.12を発現する核酸が挙げられる
。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の発現のアンチ遺伝子調
節は、遺伝子調節配列に作動可能に連結された、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72のアンチセンス核酸を用い得る。細胞は、PROC−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72の配列を、この遺伝子の転写が、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする内因性mRNAに結合し
得るアンチセンス転写産物を生じるように方向付けされたプロモーター配列と共
に含むベクターでトランスフェクトされる。アンチセンス核酸の転写は、構成性
または誘導性であり得、そしてこのベクターは、安定な染色体外維持または組み
込みを提供し得る。なお別の実施形態では、PRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72をコードするゲノムDNAまたはRNAに結合する一本鎖アン
チ遺伝子核酸は、宿主中の、または宿主から一時的に単離された、標的細胞に、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の発現の実質的な減少をも
たらす濃度で投与される。
【0036】 1つの実施形態では、1以上のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72に特異的な結合親和性(PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72に特異的な少なくとも1つの天然のヒト細胞内結合標的または結合因子(例
えば、本明細書中に記載される通りのアッセイにおいて同定される、抗PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72特異的抗体または因子)に特異的に
結合する能力を含む)を有する1以上のPRO−C−MG.72化合物を有する
、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の化合物が提供される。
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の天然の結合標的は、細胞
、膜ならびに細胞抽出物および細胞画分を、開示された材料および方法でスクリ
ーニングすることによって容易に同定される。例えば、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72のフラグメントを用いたツーハイブリッドスクリー
ニングを用いて、このようなフラグメントに特異的に結合する細胞内標的を同定
する。
【0037】 別の実施形態では、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアと混合された、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドのアゴニスト
またはアンタゴニストを含む組成物を提供する。1つの局面では、この組成物は
、治療有効量のアゴニストまたはアンタゴニストを含む。別の局面では、この組
成物は、さらなる活性成分、すなわち、心臓血管因子、内皮因子もしくは脈管形
成因子または血管増殖抑制因子、好ましくは、脈管形成因子または血管増殖抑制
因子を含む。
【0038】 さらなる実施形態では、本発明は、心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障
害の処置に有用なこのような組成物を調製するための方法を提供し、この方法は
、治療有効量のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプ
チドのアゴニストまたはアンタゴニストを薬学的に受容可能なキャリアと混合す
る工程を包含する。
【0039】 1つの実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72を調節可能な細胞機能のレベルで活性な化合物を同定する効率的な方法
を提供する。一般に、これらのスクリーニング方法は、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72と、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72の天然の結合標的との相互作用を調整する化合物をアッセイする工程を包
含する。この方法は、リード化合物についての化学ライブラリーの自動化された
費用効果の高い高スループットスクリーニングとすることができる。タンパク質
−タンパク質結合アッセイ、免疫アッセイおよび細胞ベースのアッセイを含めた
、結合因子についてのアッセイが、提供される。好ましいアッセイは、高スルー
プットな細胞ベースの、またはインビトロでの結合アッセイである。例えば、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の組成物は、別のペプチドま
たはポリペプチド(例えば、タンパク質−タンパク質結合、アッセイ条件下での
安定性または検出もしくは係留のためのタグを提供または増強し得るポリペプチ
ド)との融合産物の一部であり得る。このアッセイ混合物は、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64もしくはPRO−C−MG.72の天然の細胞内結合標的、またはそれらの
活性部分を含み得る。このアッセイ混合物はまた、候補薬理学的因子を含み得る
。得られる混合物は、候補薬理学的因子の存在を別にして、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72が細胞性結合標的、部分またはアナログに参考
結合親和性で特異的に結合する条件下でインキュベートされる。その因子の存在
下での結合親和性と比較した場合の、その因子の非存在下でのPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72のタンパク質の標的結合親和性における検出
された相違は、その因子が、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2の結合標的に対する、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の
タンパク質の結合を調整することを示す。同様に、細胞ベースの転写アッセイに
おいて、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の転写誘導におけ
る、因子の存在下と非存在下とでの相違は、この因子が、PRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72によって誘導される転写を調整することを示す。
本明細書中で使用される場合、相違は、統計学的に有意であり、好ましくは、少
なくとも50%、より好ましくは、少なくとも90%の相違を表す。
【0040】 さらなる実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72のポリペプチドに対するアゴニストまたはアンタゴニストを同定する
方法に関し、この方法は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.7
2のポリペプチド、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72のポ
リペプチドを含む細胞、またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG
.72の核酸のいずれかを、候補分子と接触させる工程、ならびにPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64もしくはPRO−C−MG.72のポリペプチドもしく核酸に対する特
異的結合をモニタリングする工程、および/またはPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしく
はPRO−C−MG.72のポリペプチドによって媒介される生物学的活性をモ
ニタリングする工程を包含する。好ましくは、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72のポリペプチドは、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72のネイティブなポリペプチドである。
【0041】 別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72のポリペプチドのアゴニストを同定するための方法を提供し、この方法は
以下の工程を包含する:(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72のポリペプチドによって通常誘導されるか、通常刺激されるか、またはこれ
に通常依存している細胞応答の誘導、刺激または依存性に適切な条件下で、標的
細胞と、スクリーニングされる試験化合物とを接触させる工程;および(b)細
胞応答の誘導、刺激または依存性を決定して、試験化合物が有効なアゴニストで
あるか否かを決定する工程であって、ここで、細胞応答の誘導または増強は、試
験化合物が有効なアゴニストであることを示す。好ましい実施形態では、この標
的細胞は、内因性PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を試験期
間の間発現することを妨げるように操作または処理されている。細胞応答は好ま
しくは、細胞増殖または管形成である。
【0042】 別の実施形態では、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72のポリペプチドのアンタゴニストを同定するための方法を提供し、この方
法は、以下の工程を包含する:(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72のポリペプチドによって通常誘導されるか、通常刺激されるか、また
はこれに通常依存している細胞応答の誘導、刺激または依存性に適切な条件下で
、標的細胞と、スクリーニングされる試験化合物とを接触させる工程;および(
b)細胞応答の誘導、刺激または依存性を決定して、試験化合物が有効なアゴニ
ストであるか否かを決定する工程であって、ここで、細胞応答の誘導または増強
は、試験化合物が有効なアゴニストであることを示す。好ましい実施形態では、
この標的細胞は、内因性PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を
試験期間の間発現することを妨げるように操作または処理されている。細胞応答
は好ましくは、細胞増殖または管形成である。
【0043】 別の実施形態において、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72ポリペプチドの活性を阻害する化合物を同定するための方法を提供し
、この方法は、試験化合物およびポリペプチドが相互作用するのを可能にするの
に十分な条件および時間で、試験化合物をPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C MG.72ポリペプチドと接触させる工程、およびPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72ポリペプチドの活性が阻害されるかどうかを決定する工
程を包含する。特定の好ましい実施形態において、試験化合物またはPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドは、固体支持体上に固
定化される。別の好ましい局面において、固定化されていない成分は、検出可能
な標識を有する。好ましい局面において、この方法は、以下の工程を包含する:
(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドに対す
る細胞性応答の誘発、刺激、または依存性に適切な条件下で、細胞と、PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの存在下においてスク
リーンされる試験化合物とを接触させる工程;および(b)試験化合物が有効な
アンタゴニストであるかどうかを決定するために、細胞性応答の誘発、刺激また
は依存性を決定する工程。別の好ましい局面において、このプロセスは、以下を
包含する:(a)細胞増殖または管形成のPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドに対する刺激または依存性に適切な条件下で、細胞
と、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの存在下
でスクリーンされる試験化合物とを接触させる工程;および(b)試験化合物が
有効なアンタゴニストであるかどうかを決定するために、細胞増殖または管形成
を測定する工程。
【0044】 別の実施形態において、本発明は、正常にポリペプチドを発現する細胞におけ
るPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの発現を阻
害する化合物を同定するための方法を提供し、ここで、この方法は、細胞を試験
化合物と接触させる工程、およびPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドの発現が阻害されるかどうかを決定する工程を包含する。好
ましい局面において、この方法は、以下の工程を包含する:(a)細胞と、PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの発現を可能にす
るために適切な条件下でスクリーンされる試験化合物とを接触させる工程;およ
び(b)このポリペプチドの発現の阻害を決定する工程。
【0045】 なおさらなる実施形態において、本発明は、上記の方法によって同定される化
合物のような、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ドの発現を阻害する化合物を提供する。
【0046】 本発明の別の局面は、必要に応じて上記の方法によって同定され得るPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのアゴニストまたはア
ンタゴニストに関する。
【0047】 本発明はまた、必要に応じて、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72遺伝子またはmRNAの5’または3’非翻訳配列の一部を有するPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするポリヌクレオチド配
列を含むミクロアレイを提供する。
【0048】 なおさらなる実施形態において、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチド、核酸、または本明細書中の上記のそれらのア
ゴニストもしくはアンタゴニスト、好ましくは、抗PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72抗体もしくはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72抗原分子を、キャリアと組み合わせて含む物質の組成物に関する。必
要に応じて、このキャリアは、薬学的に受容可能なキャリアである。
【0049】 本発明の別の実施形態は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチド、核酸、アゴニストもしくはアンタゴニストに対して応答性であ
る条件の処置の際に有用な医薬の調製のための、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72ポリペプチド、核酸、または本明細書中の上記のそれらの
アゴニストもしくはアンタゴニスト、好ましくは、抗PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72抗体もしくはPRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72抗原分子の使用に関する。
【0050】 別の局面において、本発明は、以下を含む製造の物品を提供する:(a)治療
的に有効量のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
、または核酸、または本明細書中の上記のそれらのアゴニストもしくはアンタゴ
ニスト、好ましくは、抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗
体もしくはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原分子を含む
物質の組成物;(b)この組成物を含む容器;および必要に応じて、(c)この
容器に貼り付けられるラベル、または心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障
害の処置における化合物の使用に関する薬学的製品に含まれるパッケージ挿入物
【0051】 なおさらなる局面において、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドをコードする核酸配列における変異に関する疾患ま
たは疾患に対する感受性を診断するための方法を提供し、この方法は、以下の工
程を包含する:(a)宿主から誘導されるサンプル由来のPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする核酸配列を単離または
増幅する工程;および(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチド核酸配列における変異の存在または非存在を決定する工程であっ
て、ここで、変異の存在または非存在は、この疾患または疾患に対する感受性の
存在の指標である、工程。
【0052】 なおさらなる局面において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を診断する方法を提供し、この方法は、(a)哺乳動物から得
られる組織細胞の試験サンプル、および(b)同じ細胞型の公知の正常な細胞の
コントロール細胞、におけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドをコードする遺伝子の発現のレベルを分析する工程を包含し、こ
こで、コントロールサンプルと比較して、試験サンプルのより高いまたはより低
い発現レベルは、この哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害の
存在の指標である。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドをコードする遺伝子の発現は、必要に応じて、コントロールサンプルと比
較して、試験サンプルにおけるmRNAまたはポリペプチドのレベルを測定する
工程によって達成され得る。
【0053】 なおさらなる局面において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を診断する方法を提供し、この方法は、哺乳動物から得られる
組織細胞の試験サンプルにおけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドの存在または非存在を検出する工程を包含し、ここで、試験
サンプル中のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
の存在または非存在は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害
の存在の指標である。
【0054】 なおさらなる実施形態において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障
害または脈管形成障害を診断する方法を提供し、この方法は、以下を包含する:
抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体を、哺乳動物から得
られる組織細胞の試験サンプルと接触させる工程、および(b)試験サンプル中
の抗体と、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドと
の間の複合体の形成を検出する工程であって、この複合体の形成は、哺乳動物の
心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害の存在の指標である、工程。この検
出は、定性的または定量的であり得、同じ細胞型の公知の正常組織細胞のコント
ロールサンプルにおける複合体形成と比較して実施され得る。試験サンプル中に
形成されたより多量のまたはより少量の複合体は、試験組織細胞が得られる哺乳
動物の心臓血管不全、内皮不全または脈管形成不全の存在を示す。この抗体は、
好ましくは、検出可能な標識を有する。
【0055】 別の実施形態において、本発明は、サンプル中のPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72ポリペプチドの存在を決定するための方法を提供し、こ
の方法は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドを
含むと疑われるサンプルを、抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72抗体に曝露する工程、およびサンプルの成分に対するこの抗体の結合を検出
する工程、を包含する。
【0056】 さらなる局面において、本発明は、適切なパッケージ内に、抗PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72抗体または核酸、およびキャリアを含む、
心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害の診断キットを提供する。好ましく
は、このようなキットは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドまたは核酸の存在を検出するために、この抗体または核酸を使用す
るための説明書をさらに含む。好ましくは、このキャリアは、例えば、緩衝液で
ある。好ましくは、この心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害は、癌であ
る。
【0057】 さらなる実施形態において、本発明は、以下を含む製造の物品を提供する:容
器;この容器内に含まれるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドを含む組成物;および必要に応じて、この容器上のラベルであって
、この容器上のラベルは、この組成物が、心臓血管障害、内皮障害または脈管形
成障害を処置するために使用され得ることを示す。
【0058】 さらなる実施形態において、本発明は、以下を含む製造の物品を提供する:容
器;この容器内に含まれるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドアゴニストまたはアンタゴニストを含む組成物;および必要に応じ
て、この容器上のラベルであって、この容器上のラベルは、この組成物が、心臓
血管障害、内皮障害または脈管形成障害を処置するために使用され得ることを示
す。
【0059】 さらなる実施形態において、以下を含む製造の物品を提供する:容器;この容
器内に含まれる抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体また
は抗原化合物を含む組成物;および必要に応じて、この容器上のラベルであって
、この容器上のラベルは、この組成物が、心臓血管障害、内皮障害または脈管形
成障害を処置するために使用され得ることを示す。
【0060】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量のPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドを哺乳動物に投与す
る工程を包含する。好ましくは、この障害は、心臓肥大、血管外傷(例えば、創
傷、火傷、または手術)、または癌の型である。さらなる局面において、哺乳動
物は、心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害が、癌の型である場合、AC
Eインヒビターまたは化学療法剤のような心臓血管障害、内皮障害または脈管形
成障害を処置する血管形成術または薬物にさらに曝露される。好ましくは、哺乳
動物は、ヒトである。好ましくは、心臓肥大が進展する危険性があり、より好ま
しくは、心筋梗塞に羅患しているヒトである。
【0061】 別の好ましい実施形態において、心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害
は、癌であり、そしてPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドは、化学療法剤、成長阻害剤または細胞傷害剤と組み合わせて投与され
る。
【0062】 さらなる実施形態において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を処置するための方法に関し、この方法は、有効量のPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのアゴニストを哺乳動
物に投与する工程を包含する。好ましくは、この心臓血管障害、内皮障害または
脈管形成障害は、心臓肥大または血管外傷である。さらに好ましくは、哺乳動物
はヒトであり、有効量の血管形成剤がアゴニストと組み合わせて投与される。
【0063】 さらなる実施形態において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を処置するための方法に関し、この方法は、有効量のPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのアンタゴニストを哺
乳動物に投与する工程を包含する。好ましくは、心臓血管障害、内皮障害または
脈管形成障害は、癌または年齢関連黄斑変性である。さらに好ましくは、哺乳動
物は、ヒトであり、有効量のangiostatic agentがアンタゴニ
ストと組み合わせて投与される。
【0064】 さらなる実施形態において、本発明は、哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害ま
たは脈管形成障害を処置するための方法に関し、この方法は、有効量の抗PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体または抗原化合物を、哺乳動
物に投与する工程を包含する。好ましくは、心臓血管障害、内皮障害または脈管
形成障害は、心臓肥大、血管外傷、癌、または年齢関連黄斑変性である。さらに
好ましくは、哺乳動物はヒトである。本明細書中でさらに好ましくは、有効量の
血管形成剤またはangiostatic agentは、抗体を組み合わせて
投与される。
【0065】 なおさらなる実施形態において、本発明は、心臓血管障害、内皮障害または脈
管形成障害に羅患する哺乳動物の心臓血管障害、内皮障害または脈管形成障害を
処置するための方法を提供し、この方法は、抗原化合物であるか、または(a)
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、(b)PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのアゴニストまた
は(c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのア
ンタゴニストのいずれかについてコードする核酸分子を哺乳動物に投与する工程
であって、ここでこのアゴニストまたはアンタゴニストが、好ましくは、抗PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体である工程、を包含する。
好ましい実施形態において、抗原化合物は、アンチセンスオリゴヌクレオチドで
あり、より好ましくは、センスまたはアンチセンスのペプチド核酸である。好ま
しい実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。別の好ましい実施形態におい
て、遺伝子は、エキソビボ遺伝子治療によって投与される。さらに好ましい実施
形態において、遺伝子は、ベクター内に含まれ、より好ましくは、アデノウイル
スベクター、アデノ関連ウイルスベクター、レンチウイルスベクター、またはレ
トロウイルスベクター内に含まれる。
【0066】 なお別の局面において、本発明は、レトロベクターを含む組換えレトロウイル
ス粒子を提供し、このレトロベクターは、本質的に、プロモーター、(a)PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、(b)PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドのアゴニストポリペプ
チド、または(c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドのアンタゴニストポリペプチドをコードする核酸、およびポリペプチドの
細胞性分泌のためのシグナル配列からなり、ここで、レトロウイルスベクターは
、レトロウイルス構造タンパク質と関連している。好ましくは、このシグナル配
列は、天然のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
由来のような哺乳動物由来である。
【0067】 なおさらなる実施形態において、本発明は、レトロウイルス構造タンパク質を
発現する核酸構築物を含むエキソビボ産生細胞を供給し、これはまた、本質的に
、プロモーター、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポ
リペプチド、(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドのアゴニストポリペプチド、または(c)PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72ポリペプチドのアンタゴニストポリペプチドをコードする
核酸、およびポリペプチドの細胞性分泌のためのシグナル配列からなり、ここで
、この産生細胞は、組換えレトロウイルス粒子を産生するために構造タンパク質
と関連しているレトロウイルスベクターをパッケージする。
【0068】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物の内皮細胞増殖を阻害するた
めの方法を提供し、この方法は、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72ポリペプチド、または(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドのアンタゴニストであって、このアンタゴニストは
、好ましくは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原化合物
または低分子である、アンタゴニスト、を哺乳動物に投与する工程を包含し、こ
こで哺乳動物における内皮細胞増殖が、阻害される。好ましくは、この哺乳動物
は、ヒトであり、そして内皮細胞増殖は、腫瘍に関連する。
【0069】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物の内皮細胞増殖を刺激するた
めの方法を提供し、この方法は、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72ポリペプチド、または(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドのアンタゴニストであって、好ましくは、このアン
タゴニストは、好ましくは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2抗原化合物(例えば、PNA)または低分子である、アンタゴニスト、を哺乳
動物に投与する工程を包含し、ここで、哺乳動物の内皮細胞増殖が、刺激される
。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。
【0070】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物の管形成を阻害するための方
法を提供し、この方法は、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチド、または(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72ポリペプチドのアンタゴニストであって、ここで好ましくは、このアン
タゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原化合物
または低分子である、アンタゴニスト、を哺乳動物に投与する工程を包含し、こ
こで哺乳動物の管形成が、阻害される。
【0071】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物の管形成を刺激するための方
法を提供し、この方法は、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチド、または(b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72ポリペプチドのアンタゴニストであって、ここで、このアンタゴニスト
は、好ましくは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原化合
物または低分子である、アンタゴニスト、を哺乳動物に投与する工程を包含し、
ここで、この哺乳動物における管形成が刺激される。
【0072】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物において、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドにより誘導されるか、増強され
るか、またはこれらに依存する血管新生を阻害する方法を提供し、この方法は、
この哺乳動物に、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポ
リペプチドまたは(b) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドのアンタゴニスト、ここでこのアンタゴニストは、好ましくはPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原化合物、または低分子を投
与する工程を包含し、そしてここでこの哺乳動物における血管新生が阻害される
。好ましくは、この哺乳動物はヒトであり、そしてより好ましくはこの哺乳動物
は腫瘍を有する。
【0073】 なお別の実施形態において、本発明は、哺乳動物において、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドにより誘導されるか、増強され
るか、またはこれらに依存する血管新生を刺激する方法を提供し、この方法は、
この哺乳動物に、(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポ
リペプチドまたは(b) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドのアゴニスト、ここでこのアゴニストは、好ましくはPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72抗原化合物、または低分子を投与する工
程を包含し、そしてここでこの哺乳動物における血管新生が刺激される。好まし
くは、この哺乳動物はヒトである。
【0074】 (図面の簡単な説明) なし。
【0075】 (好ましい実施形態の詳細な説明) (I.定義) 用語「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド」「
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72タンパク質」、および「P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72」は、本明細書中で使用され
る場合には、ネイティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72およびPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
改変体(これらは本明細書中でさらに定義される)を含む。PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72ポリペプチドは、種々の供給源から(例えば、
ヒトの組織型から)または別の供給源から単離され得るか、あるいは組換えおよ
び/または合成方法によって調製され得る。
【0076】 「ネイティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72」
は、天然に由来するPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72と同じ
アミノ酸配列を有しているポリペプチドを含む。このようなネイティブな配列の
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72は、天然から単離され得る
か、または組換えおよび/もしくは合成手段によって産生され得る。用語「ネイ
ティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72」は、PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の、天然に存在している短縮型
または分泌された形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、天然に存在している改
変体の形態(例えば、交互にスプライシングされた形態)、および天然に存在し
ている対立遺伝子改変体を特に含む。本発明の1つの実施形態においては、ネイ
ティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72は、成熟の
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72であるか、または配列番号
2のアミノ酸約1から約577、配列番号4のアミノ酸約1から約474、配列
番号18のアミノ酸約1から約506、配列番号16のアミノ酸約1から約34
4または配列番号14のアミノ酸約1から約633をそれぞれ含む全長のネイテ
ィブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72である。また
、それぞれ配列番号2または4に開示されているPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72ポリペプチドは、アミノ酸位置1として本明細書中で示さ
れているメチオニン残基で開始することが示されており、配列番号1または配列
番号3のアミノ酸位置1のコドンの上流または下流のいずれかに配置された開始
コドンにコードされる別のメチオニン残基が、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドの開始アミノ酸残基として使用され得ることが
考えられ得、そしてそのことが可能である。
【0077】 「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体ポリペプチド」
は、以下のアミノ酸配列と少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有してい
ると本明細書中に定義されているような活性なPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドを意味する:(a)それぞれ、配列番号2のア
ミノ酸約1から約577、配列番号4のアミノ酸約1から約474、配列番号1
8のアミノ酸約1から約506、配列番号16のアミノ酸約1から約344また
は配列番号14のアミノ酸約1から約633の残基、または(b)それぞれ配列
番号2または4に示されているアミノ酸配列の別の特異的に誘導されるフラグメ
ント。このようなPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体ポ
リペプチドとしては、例えば、それぞれ配列番号2または配列番号4の配列のN
末端および/またはC末端、ならびに1つ以上の内部ドメイン中で、1つ以上の
アミノ酸残基が付加されているか、または欠失しているPRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72ポリペプチドが挙げられる。通常は、PRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72改変体ポリペプチドは、少なくとも約8
0%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約81%のアミノ酸配列
同一性、より好ましくは少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、より好まし
くは少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約8
4%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約85%のアミノ酸配列
同一性、より好ましくは少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、より好まし
くは少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約8
8%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約89%のアミノ酸配列
同一性、より好ましくは少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、より好まし
くは少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約9
2%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約93%のアミノ酸配列
同一性、より好ましくは少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、より好まし
くは少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約9
6%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約97%のアミノ酸配列
同一性、より好ましくは少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、そしてなお
より好ましくは少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を、以下に対して有す
る:(a)それぞれ、配列番号2のアミノ酸約1から約577、配列番号4のア
ミノ酸約1から約474、配列番号18のアミノ酸約1から約506、配列番号
16のアミノ酸約1から約344または配列番号14のアミノ酸約1から約63
3の残基、または(b)それぞれ配列番号2または4に示されているアミノ酸配
列の別の特異的に誘導されるフラグメント。PRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72改変体ポリペプチドは、ネイティブPRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72ポリペプチド配列を含まない。通常は、PRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72改変体ポリペプチドは、少なくとも約1
0アミノ酸の長さであり、頻繁には少なくとも約20アミノ酸の長さであり、よ
り頻繁には少なくとも約30アミノ酸の長さであり、より頻繁には少なくとも約
40アミノ酸の長さであり、より頻繁には少なくとも約50アミノ酸の長さであ
り、より頻繁には少なくとも約60アミノ酸の長さであり、より頻繁には少なく
とも約70アミノ酸の長さであり、より頻繁には少なくとも約80アミノ酸の長
さであり、より頻繁には少なくとも約90アミノ酸の長さであり、より頻繁には
少なくとも約100アミノ酸の長さであり、より頻繁には少なくとも約150ア
ミノ酸の長さであり、より頻繁には少なくとも約200アミノ酸の長さであり、
より頻繁には少なくとも約300アミノ酸の長さ以上である。
【0078】 本明細書中で同定されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチド配列に関する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列の
アラインメント、および必要である場合には、最大のパーセント配列同一性を達
成するためのギャップの導入の後での、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基の割
合として、そして配列同一性の一部としては任意の保存的置換は考慮せずに、定
義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメン
トは、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2、ま
たはMegalian(DNASTAR)ソフトウェアのような公に入手可能な
コンピューターソフトウェアを使用して、当該技術分野の範囲内である種々の方
法で達成され得る。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアライン
メントを達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含む、アラインメン
トを測定するための適切なパラメーターを決定し得る。しかし、本明細書中での
目的のためには、%アミノ酸配列同一性の値は、配列比較コンピュータープログ
ラムALIGA−2を使用して以下に記載されているように得られる。ここでは
、ALIGN−2プログラムについての完全なソースコードが、以下の表1に提
供される。ALIGN−2配列比較コンピュータープログラムは、Genent
ech,Inc.によって書かれており、そして表1に示されているソースコー
ドは、米国商標庁(Washington D.C.,20559)においてユ
ーザードキュメントとともに整理保管されている。ここでは、これは、米国著作
権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN−2プログラ
ムは、Genentech,Inc.,South San Francisc
o,Californiaを通じて公に入手可能であるか、または表1に提供さ
れているソースコードからコンパイルされ得る。ALIGN−2プログラムは、
UNIX(登録商標)オペレーティングシステム(好ましくは、デジタルUNI
X(登録商標)V4.OD)上での使用のためにコンパイルされるはずである。
全ての配列比較パラメーターが、ALIGN−2プログラムによって設定され、
そして変化しない。
【0079】
【表1】 ALIGN−2配列比較コンピュータープログラムを使用して、%アミノ酸配
列同一性(表2、比較1および2)および%核酸配列同一性(表2、比較3およ
び4)を決定するため、推定の例示を表2の比較1〜4に示し、ここで、「PR
O」は、目的の推定PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドのアミノ酸配列を表し、「比較タンパク質」は、目的の「PRO」ポリペ
プチドが比較されるポリペプチドのアミノ酸配列を表し、「PRO−DNA」は
、目的の推定PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72コード核酸配
列を表し、「比較DNA」は、目的の「PRO−DNA」核酸分子が比較される
核酸分子のヌクレオチド配列を表し、「X」、「Y」および「Z」は、それぞれ
、異なる推定アミノ酸残基を表し、そして「N」、「L」および「V」は、それ
ぞれ、異なる推定ヌクレオチドを表す。
【0080】 本明細書中での目的のために、所定の核酸配列Aの、所定の核酸配列Bと、B
とのまたはBに対する%核酸配列同一性(これは、所定の核酸配列Aと、Aとの
またはAに対して特定の%核酸配列同一性を有するかまたは%核酸配列同一性を
含む所定の核酸配列Aとして記載され得る)は、以下のように計算される: 割合X/Yの100倍 ここでは、Xは、AおよびBのアラインメントをプログラムしている配列アライ
ンメントプログラムALIGN−2によって同一性適合としてスコア付けされた
アミノ酸残基の数であり、そしてここで、Yは、B中のアミノ酸残基の総数であ
る。アミノ酸残基Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合には、Bに
対するAの%アミノ酸配列同一性は、Aに対するBの%アミノ酸配列同一性とは
等しくないことが明らかである。%アミノ酸配列同一性の計算の例として、以下
の表2の比較1および2は、PROと命名されたアミノ酸配列に対する、比較タ
ンパク質と命名されたアミノ酸配列の%アミノ酸配列同一性を計算するための方
法を示す。
【0081】
【表2】 他に特に記載されていない限りは、本明細書中で使用される全ての%アミノ酸
配列同一性の値は、ALIGN−2配列比較コンピュータープログラムを使用し
て上記のように得られる。しかし、%アミノ酸配列同一性はまた、配列比較プロ
グラムNCBI−BLAST2(Altschulら、Nucleic Aci
ds Res.,25:3389−3402(1997))を使用して決定され
得る。NCBI−BLAST−2配列比較プログラムは、http://www
.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードされ得る。NCBI−B
LAST2は、いくつかの検索パラメーターを使用する。ここでは、例えば以下
を含む、全てのこれらの検索パラメーターは、デフォルト値に設定される:マス
クされていない=yes、鎖=全て、予想される出現=10、最低の複雑性の長
さ=15/5、multi−pass e値=0.01、multi−pass
の定数=25、最終的なギャップアラインメントについてのドロップオフ=25
、およびスコアリングマトリックス=BLOSUM62。
【0082】 アミノ酸配列の比較のためにNCBI−BLAST2が使用される状況におい
ては、所定のアミノ酸配列Aの、所定のアミノ酸配列Bと、BとのまたはBに対
する%アミノ酸配列同一性(これは、所定のアミノ酸配列Bと、BとのまたはB
に対して特定の%アミノ酸配列同一性を有するかまたは%アミノ酸配列同一性を
含む所定のアミノ酸配列Aとして別に記載され得る)は、以下のように計算され
る: 割合X/Yの100倍 ここでは、Xは、AおよびBのアラインメントをプログラムしている配列アライ
ンメントプログラムNCBI−BLAST2によって同一性適合としてスコア付
けされたアミノ酸残基の数であり、そしてここで、Yは、B中のアミノ酸残基の
総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合に
は、Bに対するAの%アミノ酸配列同一性は、Aに対するBの%アミノ酸配列同
一性とは等しくないことが明らかである。
【0083】 「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体ポリヌクレオチ
ド」、またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体核酸配
列は、本明細書中に定義されているような活性なPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72ポリペプチチドをコードし、そして以下のいずれかと少な
くとも約80%の核酸配列同一性を有している核酸分子を意味する:(a)それ
ぞれ、配列番号2の約1〜約577、配列番号4の約1〜約474、配列番号1
8の約1〜約506、配列番号16の約1〜約344、または配列番号14の約
1〜約633の残基をコードする核酸配列、または(b)それぞれ、配列番号2
または配列番号4で示されるアミノ酸配列の別の特異的に誘導されたフラグメン
トをコードする核酸配列。通常は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72改変体ポリペプチドは、(a)それぞれ、配列番号2の約1〜約577
、配列番号4の約1〜約474、配列番号18の約1〜約506、配列番号16
の約1〜約344、または配列番号14の約1〜約633の残基をコードする核
酸配列、または(b)それぞれ、配列番号2または配列番号4で示されるアミノ
酸配列の別の特異的に誘導されたフラグメントをコードする核酸配列のいずれか
と、少なくとも80%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約81%の
核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約82%の核酸配列同一性、より好
ましくは少なくとも約83%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約8
4%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約85%の核酸配列同一性、
より好ましくは少なくとも約86%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくと
も約87%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約88%の核酸配列同
一性、より好ましくは少なくとも約89%の核酸配列同一性、より好ましくは少
なくとも約90%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約91%の核酸
配列同一性、より好ましくは少なくとも約92%の核酸配列同一性、より好まし
くは少なくとも約93%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約94%
の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約95%の核酸配列同一性、より
好ましくは少なくとも約96%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約
97%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約98%の核酸配列同一性
、そしてさらにより好ましくは少なくとも約99%の核酸配列同一性を有する。
【0084】 通常は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体ポリヌク
レオチドは、少なくとも約30ヌクレオチドの長さ、頻繁には、少なくとも約6
0ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なくとも約90ヌクレオチドの長さ、
より頻繁には、少なくとも約120ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なく
とも約150ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なくとも約180ヌクレオ
チドの長さ、より頻繁には、少なくとも約210ヌクレオチドの長さ、より頻繁
には、少なくとも約240ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なくとも約2
70ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なくとも約300ヌクレオチドの長
さ、より頻繁には、少なくとも約450ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少
なくとも約600ヌクレオチドの長さ、より頻繁には、少なくとも約900ヌク
レオチド以上の長さである。
【0085】 本明細書中で同定されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドをコードする核酸配列に関する「パーセント(%)核酸配列同一性
」は、配列のアラインメント、および必要である場合には、最大のパーセント配
列同一性を達成するためのギャップの導入の後での、PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72配列をコードする核酸配列中のヌクレオチドと同一で
ある候補配列中のヌクレオチドの割合として同定される。パーセント核酸配列同
一性を決定する目的のためのアラインメントは、例えば、BLAST、BLAS
T−2、ALIGN、ALIGN−2、またはMegalian(DNASTA
R)ソフトウェアのような公に入手可能なコンピューターソフトウェアを使用し
て、当業者の範囲内である種々の方法において達成され得る。当業者は、比較さ
れる配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要とされる
任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータ
ーを決定し得る。しかし、本明細書中での目的のためには、%核酸配列同一性の
値は、配列比較コンピュータープログラムALIGA−2を使用することによっ
て以下に記載されているように得られる。ここでは、ALIGN−2プログラム
についての完全なソースコードが、以下の表1に提供される。ALIGN−2配
列比較コンピュータープログラムは、Genentech,Inc.によって書
かれており、そして表1に示されているソースコードは、米国商標庁(Wash
ington D.C.,20559)においてユーザードキュメントとともに
整理補完されている。ここでは、これは、米国著作権登録番号TXU51008
7の下で登録されている。ALIGN−2プログラムは、Genentech,
Inc. South San Francisco,Californiaを
通じて公に入手可能であるか、または表1に提供されているソースコードからコ
ンパイルされ得る。ALIGN−2プログラムは、UNIX(登録商標)オペレ
ーティングシステム(好ましくは、デジタルUNIX(登録商標) V4.OD
)上での使用のためにコンパイルされるはずである。全ての配列比較パラメータ
ーが、ALIGN−2プログラムによって設定され、そして変化しない。
【0086】 本明細書中での目的のために、所定の核酸配列Cの、所定の核酸配列Dと、D
とのまたはDに対する%核酸配列同一性(これは、所定の核酸配列Dと、Dとの
またはDに対して特定の%核酸配列同一性を有するかまたは%核酸配列同一性を
含む所定の核酸配列Cとして記載され得る)は、以下のように計算される: 割合W/Zの100倍 ここでは、Wは、CおよびDのアラインメントをプログラムしている配列アライ
ンメントプログラムALIGN−2によって同一性適合としてスコア付けされた
ヌクレオチドの数である。そしてここでは、Zは、D中のヌクレオチドの総数で
ある。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと等しくない場合には、Dに対する
Cの%核酸配列同一性は、Cに対するDの%核酸配列同一性とは等しくないこと
が明らかである。%核酸配列同一性の計算の例として、以下の表3および表4は
、PROと命名された核酸配列に対する、Comparison DNAと命名
された核酸配列の%核酸配列同一性を計算するための方法を示す。
【0087】 他に特に記載されていない限りは、本明細書中で使用される全ての%アミノ酸
配列同一性の値は、ALIGN−2配列比較コンピュータープログラムを使用し
て上記のように得られる。しかし、%アミノ酸配列同一性はまた、配列比較プロ
グラムNCBI−BLAST2(Altschulら、Nucleic Aci
ds Res.,25:3389−3402(1997))を使用して決定され
得る。NCBI−BLAST−2配列比較プログラムは、http://www
.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードされ得る。NCBI−B
LAST2は、いくつかの検索パラメーターを使用する。ここでは、例えば以下
を含む、全てのこれらの検索パラメーターは、デフォルト値に設定される:マス
クされていない=yes、鎖=全て、予想される出現=10、最低の複雑性の長
さ=15/5、multi−pass e値=0.01、multi−pass
の定数=25、最終的なギャップアラインメントについてのドロップオフ=25
、およびスコアリングマトリックス=BLOSUM62。
【0088】 アミノ酸配列の比較のためにNCBI−BLAST2が使用される状況におい
ては、所定のアミノ酸配列Cの、所定のアミノ酸配列Dと、DとのまたはDに対
する%アミノ酸配列同一性(これは、所定のアミノ酸配列Dと、DとのまたはD
に対して特定の%アミノ酸配列同一性を有するかまたは%アミノ酸配列同一性を
含む所定のアミノ酸配列Cとして別に記載され得る)は、以下のように計算され
る: 割合X/Yの100倍 ここでは、Xは、CおよびDのアラインメントをプログラムしている配列アライ
ンメントプログラムNCBI−BLAST2によって同一性適合としてスコア付
けされたアミノ酸残基の数であり、そしてここで、Yは、D中のアミノ酸残基の
総数である。アミノ酸配列Cの長さがアミノ酸配列Dの長さと等しくない場合に
は、Dに対するCの%アミノ酸配列同一性は、Cに対するDの%アミノ酸配列同
一性とは等しくないことが明らかである。
【0089】 他の実施形態においては、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2改変体ポリヌクレオチドは、活性なPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72ポリペプチドをコードする核酸分子であり、そしてこれはそれぞれ、
配列番号2または配列番号4に示される全長のPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して、(好
ましくは、ストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条件下で)ハ
イブリダイズし得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変
体ポリペプチドは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体
ポリヌクレオチドによってコードされるものであり得る。
【0090】 用語「ポジティブ」は、上記のように行われるアミノ酸配列の同一性の比較の
状況においては、同一ではないが同様の特性を有する、比較される配列中のアミ
ノ酸残基を含む。目的のアミノ酸残基に対してポジティブな値をスコア付けする
アミノ酸残基は、目的のアミノ酸残基に対して同一であるか、または目的のアミ
ノ酸残基の好ましく置換されたもの(以下の表3において定義されている)であ
るかのいずれかである。
【0091】 本明細書中での目的のためには、所定のアミノ酸配列Aの、所定のアミノ酸配
列Bと、BとのまたはBに対するポジティブの%値(これは、所定のアミノ酸配
列Bと、BとのまたはBに対して特定の%ポジティブを有するかまたは%ポジテ
ィブを含む所定のアミノ酸配列Aとして別に記載され得る)は、以下のように計
算される: 割合X/Yの100倍 ここでは、Xは、AおよびBのアラインメントをプログラムしている配列アライ
ンメントプログラムALIGN−2によって、上記に定義されているようなポジ
ティブ値をスコア付けするアミノ酸残基の数であり、そしてここで、Yは、B中
のアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと
等しくない場合には、Bに対するAの%ポジティブは、Aに対するBの%ポジテ
ィブとは等しくないことが明らかである。
【0092】 本明細書中に開示されている種々のポリペプチドを記載するために使用される
場合は、「単離された」は、同定されており、そしてその天然の環境の成分から
分離されているおよび/または回収されているポリペプチドを意味する。好まし
くは、単離されたポリペプチドは、それが天然に関連している全ての成分と関連
していない。その天然の環境の混入成分は、代表的には、ポリペプチドについて
の診断的な使用または治療的な使用を妨害する材料であり、そしてこの成分とし
ては、酵素、ホルモン、および他のタンパク質性の溶質または非タンパク質性の
溶質が挙げられ得る。好ましい実施形態においては、ポリペプチドは、(1)ス
ピニングキャップシークエネーターの使用によってN末端または内部アミノ酸配
列の少なくとも15残基を得るために十分な程度まで、あるいは(2)クマシー
ブル(好ましくは、銀染色)を使用して非還元条件または還元条件下でのSDS
−PAGEによる均質まで、精製される。単離されたポリペプチドとしては、は
組換え細胞中でのインサイチュのポリペプチドが挙げられる。なぜなら、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72の天然の環境の少なくとも1つの
成分は存在しないからである。しかし、通常は、単離されたポリペプチドは、少
なくとも1つの精製工程によって調製される。
【0093】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードす
る「単離された」核酸分子は、同定され、そして通常はPRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72をコードする核酸の天然の供給源に関連している少
なくとも1つの混入核酸分子から分離されている核酸分子である。好ましくは、
単離された核酸は、天然に関連している全ての成分と関連していない。単離され
たPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする核酸分子は
、天然に見出される形態またはセッティング以外である。従って、単離された核
酸分子は、天然の細胞中に存在する場合には、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72をコードする核酸分子とは区別される。しかし、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする単離された
核酸分子は、通常はPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を発現
する細胞中に含まれるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコ
ードする核酸分子を含む。ここでは、例えば、核酸分子は、天然の細胞のものと
は異なる染色体位置に存在する。
【0094】 用語「制御配列」は、特定の宿主生物体中に作動可能に連結されたコード配列
の発現のために必要なDNA配列をいう。原核生物に適切な制御配列としては、
例えば、プロモーター、必要に応じて、オペレーター配列、およびリボソーム結
合部位が挙げられる。真核生物細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル
、およびエンハンサーを利用することが公知である。
【0095】 核酸は、別の核酸配列と機能的な関係で配置される場合には、「作動可能に連
結される」。例えば、プレ配列または分泌リーダーのDNAは、ポリペプチドの
分泌に関与しているプレタンパク質として発現される場合には、ポリペプチドの
DNAに作動可能に連結される;プロモーターまたはエンハンサーは、それが配
列の転写に影響を与える場合には、コード配列に対して作動可能に連結される;
あるいは、リボソーム結合部位は、それが翻訳を容易にするように配置される場
合には、コード配列に対して作動可能に連結される。一般には、「作動可能に連
結される」は、連結されるDNA配列が連続しており、そしてこのDNA配列が
、分泌リーダーの場合には連続しておりそしてリーディングフレーム内にあるこ
とを意味する。しかし、エンハンサーは、連続している必要はない。連結は、便
利な制限部位での連結によって達成される。このような部位が存在しない場合に
は、合成のオリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが、従来の実行に従っ
て使用される。
【0096】 用語「抗体」は、最も広い意味において使用され、そして例えば、単一の抗P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72モノクローナル抗体(アゴニ
スト、アンタゴニスト、および中和抗体を含む)、ポリペプチド特異性を有する
抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体組成物、単鎖抗PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体、および抗PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72抗体のフラグメントを含む(下記を参照の
こと)。用語「モノクローナル抗体」は、本明細書中で使用される場合には、実
質的に均質な抗体の集団から得られた抗体を言う。すなわち、微量で存在し得る
可能性のある天然に存在している変異体を除く、個々の抗体を含む集団は同一で
ある。
【0097】 ハイブリダイゼーション反応の「ストリンジェンシー」は、当業者によって容
易に決定可能であり、そして一般には、プローブの長さ、洗浄温度、および塩濃
度に依存して、経験的に計算される。一般には、より長いプローブは、適切なア
ニーリングのためにより高い温度を必要とし、一方、より短いプローブは、より
低い温度を必要とする。ハイブリダイゼーションは、一般には、相補鎖がそれら
の融解温度未満の環境に存在する場合には、変性DNAが再アニーリングする能
力に依存する。プローブとハイブリダイズが可能な配列との間でのより高い程度
の相同性が所望されるほど、より高い相対的な温度が使用され得る。結果として
、より高い相対的な温度が、反応条件をよりストリンジェントにする傾向にあり
、一方、より低い温度はストリンジェントをより低くする傾向にあることが理解
される。ハイブリダイゼーション反応のさらなる詳細およびストリンジェンシー
の説明については、Ausubelら、Current Protocols
in Molecular Biology,Wiley Interscie
nce Publishers,(1995)を参照のこと。
【0098】 「ストリンジェントな条件」または「高ストリンジェンシーの条件」は、本明
細書中で定義される場合には、以下によって同定され得る:(1)洗浄(例えば
、50℃で、0.015Mの塩化ナトリウム/0.0015Mのクエン酸ナトリ
ウム/0.1%のドデシル硫酸ナトリウム)のために、低いイオン強度および高
温を使用すること;(2)ハイブリダイゼーションの間に、ホルムアミドのよう
な変性剤(例えば、42℃で、0.1%のウシ血清アルブミンを有している50
%(v/v)ホルムアミド/0.1%のFicoll/0.1%のポリビニルピ
ロリドン/750mMの塩化ナトリウム、75mMのクエン酸ナトリウムを有す
る50mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5))を使用すること;(3)
42℃で、50%のホルムアミド、5×SSC(0.75MのNaCl、0.0
75Mのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH 6.8)
、0.1%のピロリン酸ナトリウム、5×デンハルト溶液、超音波処理サケ精子
DNA(50g/ml)、0.1%のSDS、および10%のデキストラン硫酸
を使用し、42℃での0.2×SSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)
、および55℃での50%のホルムアミドでの洗浄を伴い、続く55℃でのED
TAを含有する0.1×SSCから構成される高ストリンジェンシーの洗浄を伴
うこと。
【0099】 「中程度のストリンジェントな条件」は、Sambrookら、Molecu
lar Cloning:A Laboratory Manual,New
York:Cold Spring Harbor Press,1989に記
載されているように同定され得、そしてこれは、上記のようなような低いストリ
ンジェントの洗浄溶液およびハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、イオ
ン強度、および%SDS)の使用を含む。中程度のストリンジェントな条件の一
例は、20%のホルムアミド、5×SSC(150mMのNaCl、15mMの
クエン酸三ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デ
ンハルト溶液、10%のデキストラン硫酸、および20mg/mlの変性剪断サ
ケ精子DNAを含有する溶液中での37℃で一晩のインキュベーション、続く約
37〜50℃での1×SSC中でのフィルターの洗浄である。当業者は、プロー
ブの長さなどの因子に順応させるために必要である場合には、温度、イオン強度
などを調節する方法を認識している。
【0100】 用語「エピトープ(で)タグ化(した)」は、本明細書中で使用される場合に
は、「タグポリペプチド」に対して融合されたPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドを含むキメラポリペプチドをいう。タグポリペ
プチドは、それに対して抗体が作製され得るが、なおそれに対して融合されるポ
リペプチドの活性を妨害しないように十分に短いエピトープを提供するために十
分な残基を有する。タグポリペプチドはまた、好ましくは、抗体が他のエピトー
プと実質的に交差反応しないように、かなり特有である。適切なタグポリペプチ
ドは、一般には、少なくとも6個のアミノ酸残基を有し、そして通常は、約8個
〜50個の間のアミノ酸残基(好ましくは、約10個〜20個の間のアミノ酸残
基)を有する。
【0101】 本明細書中で使用される場合には、「イムノアドヘシン(immunoadh
esin)」は、免疫グロブリン定常ドメインのエフェクター機能と異種タンパ
ク質(「アドヘシン」)の結合特異性を組合せる、抗体様分子をいう。構造的に
は、イムノアドヘシンは、抗体の抗原認識部位および抗原結合部位以外である(
すなわち、「異種」である)所望される結合特異性を有しているアミノ酸配列と
、免疫グロブリンの定常ドメイン配列との融合体を含む。イムノアドヘシンの接
着部分は、代表的には、レセプターまたはリガンドの少なくとも結合部位を含む
連続しているアミノ酸配列である。イムノアドヘシン中の免疫グロブリン定常ド
メイン配列は、任意の免疫グロブリン(例えば、IgG−1、IgG−2、Ig
G−3、またはIgG−4サブタイプ、IgA(IgA−1およびIgA−2を
含む)、IgE、IgD、またはIgM)から得ることができる。
【0102】 本明細書中での目的については、「活性な」または「活性」は、ネイティブの
、または天然に存在しているPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2の生物学的および/または免疫学的活性を保持しているPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72の形態をいう。ここでは、生物学的活性は、ネイ
ティブのまたは天然に存在しているPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72によって保有される抗原性エピトープに対する抗体の産生を誘導する能
力以外の、ネイティブのまたは天然に存在しているPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72によって引き起こされる生物学的機能(阻害または刺激
のいずれか)をいう。そして、免疫学的活性は、ネイティブのまたは天然に存在
しているPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72によって保有され
る抗原性エピトープに対する抗体の産生を誘導する能力をいう。
【0103】 用語「アンタゴニスト」は、最も広い意味で使用され、そして本明細書中で開
示されるネイティブなPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドの生物学的活性を、部分的または完全にブロックする、阻害する、また
は中和する任意の分子を含む。同様の意味において、用語「アゴニスト」は、最
も広い意味で使用され、そして本明細書中で開示されるネイティブなPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの生物学的活性を模倣す
る任意の分子を含む。適切なアゴニストまたはアンタゴニスト分子としては、特
に、アゴニストもしくはアンタゴニスト抗体もしくは抗体フラグメント、または
ネイティブなPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
のフラグメントもしくはアミノ酸配列改変体、ペプチド、アンチセンス分子、低
有機分子などが挙げられる。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定するための方法は、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、mRNAもし
くは遺伝子を、候補のアゴニストまたはアンタゴニスト分子と接触させる工程、
およびPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドと通常
は関連した1つ以上の生物学的活性の検出可能な変更を測定する工程を包含し得
る。
【0104】 「処置」は、治療的処置、および予防的(prophylactic)または
予防的(preventive)措置(measure)の両方をいう。ここで
は、目的は、標的化された病理学的状態または障害を予防することまたは遅らせ
る(軽減する)ことである。より詳細には、「処置」は、心臓血管、内皮、新血
管形成または脈管形成の障害または状態の発症を予防するまたは症状を変化させ
る意図で行われる介入である。処置の概念は、最も広い意味で用いられ、そして
特に、任意の段階での疾患または状態の予防(prevention)(予防(
prophylaxis))、減退(moderate)、低下(reduct
ion)、および治癒を含む。従って、「処置」は、、治療的処置、および予防
的(prophylactic)または予防的(preventive)措置(
measure)の両方をいい、ここで、目的は、障害または状態を予防または
減速(減少)させることである。この障害は、任意の原因(突発性、心臓萎縮性
(cardiotrophic)、または筋萎縮性(myotrophic)の
原因、または虚血もしくは虚血性発作(例えば、心筋梗塞)を含む)から生じ得
る。処置を必要としている者は、すでに障害を有している者、障害を有する傾向
にある者、および障害が予防されている者を含む。
【0105】 「慢性的な」投与は、延長された期間の最初の治療効果(活性)を最大にする
ように、急速な態様とは対照的に、持続的な態様での薬剤の投与をいう。「断続
的な」投与は、中断を伴わずに連続的には行われないが、むしろ本質的には周期
的である処置である。
【0106】 「マイクロアレイ」は、紙、ナイロン、または他の型の膜、フィルター、ゲル
、ポリマー、チップ、スライドガラス、または任意の他の適切な支持体(固体支
持体を含む)のような基材に配置されるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオ
チドのアレイをいう。ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド(骨格化学は
当該分野で利用可能ないずれかで有り得る)は、基材上で合成され得るか、また
は基材上に適用する前に調製され得る。
【0107】 処置の目的について「哺乳動物」は、哺乳動物(ヒト、飼育動物(domes
tic animal)、および家畜動物を含む)、および動物園の動物、変種
(sport)、またはペット動物(例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ
、ブタ、ヤギ、ウサギなど)として分類される任意の動物をいう。好ましくは、
哺乳動物はヒトである。
【0108】 1つ以上のさらなる治療剤「と組合せた」投与は、同時の(並行して)および
任意の順序での連続的な投与を含む。
【0109】 「キャリア」は、本明細書中で使用される場合には、薬学的に受容可能なキャ
リア、賦形剤、または安定剤を含む。これらは、使用される投与量および濃度で
は、それに対して暴露される細胞または哺乳動物に対して非毒性である。生理学
的に受容可能なキャリアは、しばしば、水性のpH緩衝化された溶液である。
【0110】 「抗体フラグメント」は、インタクトな抗体の一部、好ましくは、インタクト
な抗体の抗原結合領域または可変領域を含む。抗体フラグメントの例としては、
Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFvフラグメント;ダイアボディー
(diabody);直鎖状の抗体(Zapataら、Protein Eng
.,8(10):1057−1062(1995));単鎖抗体分子;ならびに
抗体フラグメントから形成された多重特異的抗体が挙げられる。
【0111】 抗体のパパイン消化によって、2つの同一の抗原結合フラグメント(「Fab
」フラグメントと呼ばれる)が生じる。これらのそれぞれが、単一の抗原結合部
位および残りの「Fc」(これは、容易に結晶化する能力を反映する名称である
)フラグメントを有する。ペプシン処理によって、2つの抗原結合部位を有し、
そしてなお抗原を架橋し得るF(ab’)2フラグメントを生じる。
【0112】 「Fv」は、完全な抗原認識部位および抗原結合部位を含む最少の抗体フラグ
メントである。この領域は、密接な共有結合していない、1つの重鎖可変ドメイ
ンおよび1つの軽鎖可変ドメインの二量体から構成される。この立体配置におい
ては、それぞれの可変ドメイン中の3つのCDRが、VH−VL二量体の表面上
での抗原結合部位を定義するように相互作用する。全部で6個のCDRが、抗体
に対して抗原結合特異性を付与する。しかし、単一の可変ドメイン(または抗原
に特異的な3個のCDRのみを含むFvの半分)が、抗原を認識しそして結合す
る能力を有するが、完全な結合部位よりも親和性が低い。
【0113】 Fabフラグメントはまた、軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の最初の定常ドメ
イン(CH1)を含む。Fabフラグメントは、抗体ヒンジ領域に由来する1つ
以上のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端での数個の残基の
付加によってFab’フラグメントとは異なる。Fab’−SHは、Fab’に
ついての本明細書中での名称である。ここでは、定常ドメインのシステイン残基
は、遊離のチオール基を保有している。F(ab’)2抗体フラグメントは、通
常は、それらの間にヒンジシステインを有するFab’フラグメントの対として
産生された。抗体フラグメントの他の化学的なカップリングもまた、公知である
【0114】 任意の脊椎動物種に由来する抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの
定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、κおよびλと呼ばれる、2つの明らか
に異なる型の1つに割り当てられ得る。
【0115】 それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、免疫グロブリンは異
なるクラスに割り当てられ得る。免疫グロブリンの5個の主要なクラスが存在す
る:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgM。そしてこれらのいくつか
は、サブクラス(アイソタイプ)(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、I
gG4、IgA、およびIgA2)にさらに分類され得る。
【0116】 「単鎖Fv」または「sFv」抗体フラグメントは、抗体のVHドメインおよ
びVLドメインを含む。ここでは、これらのドメインは、単一のポリペプチド鎖
中に存在する。好ましくは、Fvポリペプチドはさらに、VHドメインとVLド
メインとの間にポリペプチドリンカーを含む。これによって、sFvが抗原結合
のために所望される構造を形成することが可能となる。sFvの総説については
、Pluckthun、The Pharmacology of Monoc
lonal Antibodies、第113巻、Rosenburg and
Moore編、Springer−Verlag、New York、269
−315頁(1994)。
【0117】 用語「ダイアボディー(diabody)」は、2つの抗原結合部位を有する
小さい抗体フラグメントをいう。これらのフラグメントは、同じポリペプチド鎖
(VH−VL)中で、軽鎖可変ドメイン(VL)に対して連結された重鎖可変ド
メイン(VH)を含む。同じ鎖上の2つのドメイン間での対合を可能にするには
短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインが、別の鎖の相補ドメイン
と対合するように強制し、そして2つの抗原結合部位を作製する。ダイアボディ
ーは、例えば、第EP 404,097号;第WO93/11161号;および
Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90
:6444−6448(1993)により完全に記載されている。
【0118】 「単離された」抗体は、同定され、そしてその天然の環境の成分から分離およ
び/または回収されている抗体である。その天然の環境の混入成分は、抗体の診
断的または治療的な使用を妨害する材料であり、そしてこれらの成分としては、
酵素、ホルモン、および他のタンパク質様または非タンパク質様の溶質が挙げら
れ得る。好ましい実施形態においては、抗体は、Lowry法によって決定され
るような抗体の95重量%以上を超えるまで、そして最も好ましくは、99重量
%を超えるまで、(2)スピニングキャップシークエネーターの使用によってN
末端および内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るために十分な程度まで
、あるいは(3)クマシーブル(好ましくは、銀染色)を使用して還元条件また
は非還元条件下でのSDS−PAGEによる均質まで、精製される。単離された
抗体としては、組換え細胞中でのインサイチュの抗体が挙げられる。なぜなら、
抗体の天然の環境の少なくとも1つの成分は存在しないからである。しかし、通
常は、単離された抗体は、少なくとも1つの精製工程によって調製される。
【0119】 用語「標識」は、本明細書中で使用される場合には、検出可能である化合物ま
たは組成物をいう。これは、「標識された」抗体を生成するように、抗体に対し
て直接または間接的に結合される。標識は、それ自体によって検出可能(例えば
、放射性同位元素または蛍光標識)であり得るか、あるいは酵素標識の場合にお
いては、検出可能である基質化合物または組成物の化学的な変化を触媒し得る。
【0120】 「固相」によって、それに対して本発明の抗体が接着し得る非水性のマトリッ
クスが意味される。本明細書中に含まれる固相の例としては、部分的または全体
が、ガラス(例えば、制御された孔ガラス)、ポリサッカライド(例えば、アガ
ロース)、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、および
シリコーンから形成されるものが挙げられる。特定の実施形態においては、状況
に依存して、固相は、アッセイプレートのウェルを含み得る;他のものでは、精
製カラム(例えば、アフィニティー精製カラム)である。この用語はまた、離散
性の粒子の不連続な固相(例えば、米国特許第4,275,149号に記載され
ているもの)をも含む。
【0121】 「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質、および/または境界活性剤の
、小さい小胞化合物である。これは、哺乳動物への薬物(例えば、PRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそれに対する抗体)
の送達に有用である。リポソームの成分は、生物学的な膜の脂質の組み合わせ(
arrange)と同様に、二重層の形成において共通して準備される。
【0122】 低分子は、約500ダルトン未満の分子量を有するとして、本明細書中で定義
される。
【0123】 句「血管または脈管形成障害」、「血管または脈管形成不全」は、交換可能に
用いられ、そして血管に影響する全身性障害(例えば、真性糖尿病)、および血
管自身(例えば、動脈、毛細血管、静脈、および/またはリンパ球)の疾患の一
部をいう。これは、脈管形成、心臓血管新生、および/または新生血管形成を刺
激する兆候、および脈管形成、心臓血管新生、および/または新生血管形成を阻
害する兆候を含む。
【0124】 「肥厚」は、本明細書中で用いられる場合、腫瘍形成を伴わない自然の増殖に
依存しない、多く器官または構造の増加として規定される。器官または組織の肥
厚は、個々の細胞の質量の増加(実際の肥厚)、または組織を作る細胞の数の増
加(過形成)、あるいはその両方のいずれかに起因する。特定の器官(例えば、
心臓)は、出生後直ぐに分裂する能力を失う。従って、「心臓肥厚」は、心臓の
質量における増加として定義される。これは、成体において、筋細胞のサイズの
増加、および細胞分裂を伴わない収縮性のタンパク質量により特徴付けられる。
肥厚を刺激することを担うストレスの特徴(例えば、前負荷の増加、後負荷の増
加、筋細胞の損失、心筋梗塞場合、または収縮性の一時性低下)は、応答の特徴
を決定する際に重要な役割を果たすことが明かである。心臓肥厚の初期段階は、
通常、筋原線維およびミトコンドリアのサイズの増加により、ならびにミトコン
ドリアおよび核の拡大により形態学的に特徴付けられる。この段階では、筋細胞
は、通常よりも大きいが、細胞機構は、ほぼ保存される。心臓肥厚のより進行し
た段階では、特定の細胞小器官(例えば、ミトコンドリア)のサイズまたは数の
優先的な増加が存在し、そして新規の収縮性要素は、不規則な様式で、細胞の局
部に添加される。長年の肥厚に供された細胞は、細胞機構におけるより明白な破
壊を示す。これは、高度に分葉した膜を伴う著しく拡大した核を含む。これは、
正常なZバンドのレジストレーションの崩壊を引き起こす。句「心臓肥厚」は、
この状態の進行の全ての段階を含み、根底にある心臓疾患にかかわらず、心筋の
構造的損傷の種々の程度により特徴付けられように用いられる。それ故、この用
語はまた、血圧の上昇、大動脈狭窄症、または心筋梗塞のような、心臓の肥厚の
発症のきっかけとなる生理学的状態を含む。
【0125】 「心不全」は、心臓機能の異常をいう。ここで、心臓は、組織を代謝するため
の要求に必要とされる速度で血液をポンプしない。心不全は、多数の因子(虚血
形態、先天性形態、リウマチ形態、または突発性形態を含む)により引き起こさ
れ得る。
【0126】 「うっ血性心不全」は、進行性の病理的状態である。ここで、心臓は、末梢組
織に酸素添加血液を送達するために、適切な心拍出量(経時的に心臓によりポン
プされる血液の容量)を漸増的に供給することができない。CHFが進行する場
合、構造的および血行力学的損傷が生じる。これらの損傷は、種々の兆候を有す
るが、1つの特徴的症状は、心室の肥厚である。CHFは、多数の種々の心臓障
害の結果の共通の結末である。
【0127】 「心筋梗塞」は、一般に、冠動脈の動脈硬化症から生じ、しばしば、重ね合わ
された冠血栓を伴う。それは、2つの主要なタイプに分けられ得る:貫壁性梗塞
(これは、心筋壊死が心室壁の全厚を包含する)、および心内膜下(非貫壁性)
梗塞(これは、心内膜下、壁内心筋、またはその両方を包含するが、心室壁を通
って心外膜まで全面的に及ばない)。心筋梗塞は、血行動態効果の変化および心
臓の損傷域および健常域の構造の変化の両方を引き起こすことが知られている。
従って、例えば、心筋梗塞は、心臓の最大心拍出量および脈拍容量を減少する。
また、心筋梗塞と関連するのは、隙間において生じるDNA合成の刺激および罹
患していない心臓の領域におけるコラーゲンの形成の増加である。
【0128】 弁上部「大動脈狭窄」は、上行大動脈が狭くなることによって特徴付けられる
遺伝性血管障害であるが、しかし他の大動脈(肺動脈を含む)もまた罹患され得
る。未処置の動脈狭窄は、心臓内圧の増加を招き、心筋肥大を生じ、そして最終
的には、心不全および死亡を生じ得る。この障害の病原は、十分に理解されてい
ないが、しかし、内側平滑筋の肥大およびおそらく過形成がこの障害の顕著な特
徴である。エラスチン遺伝子の分子改変体が、大動脈狭窄の発症および病原に関
与することが報告されている。米国特許第5,650,282号(1997年7
月22日発行)。
【0129】 「弁逆流」は、心臓弁の障害で生じる心疾患の結果として生じる。リウマチ熱
のような種々の疾患が、弁開口部の縮小または隔離を引き起こし得るが、一方、
他の疾患は、心内膜炎、心内膜または房室弁開口部の内層膜の炎症および心臓の
手術を生じ得る。心臓弁狭窄の狭化または心臓弁の欠陥的閉鎖のような欠陥が、
心臓腔中の血液の蓄積または心臓弁を通り過ぎる血液の逆流を生じる。矯正され
なければ、長期の心臓弁狭窄または不全は、心臓肥大および心筋に関連した損傷
を生じ得、これは最終的に、弁置換を必要とし得る。
【0130】 これらの全て、および他の心臓血管(内皮関与)障害および血管形成障害の処
置は、本発明によって包含される。
【0131】 用語「癌」、「癌性」、および「悪性」は、調節されない細胞増殖によって代
表的に特徴付けられる生理学的状態をいう、または記載する。
【0132】 用語「新生血管形成(neovascularization)」は、血管を
通常含まない組織における血管の成長および発達、または組織において通常であ
るのとは異なる血管の成長および発達をいう。
【0133】 本明細書中で使用する用語「細胞傷害剤」は、細胞の機能を阻害または妨害す
る、かつ/または細胞の破壊を引き起こす物質をいう。用語は、放射性同位体(
例えば、131I、125I、90Y、および186Re)、化学療法剤、およ
び毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素活性毒素)または
それらのフラグメントを包含することを意図される。
【0134】 「化学療法剤」は、癌の処置において有用な化学的化合物である。化学療法剤
の例は、アルキル化剤、葉酸アンタゴニスト、核酸代謝の抗代謝物、抗生物質、
ピリミジンアナログ、5−フルオロウラシル、シスプラチン、プリンヌクレオシ
ド、アミン、アミノ酸、トリアゾールヌクレオシド、またはコルチコステロイド
を包含する。特定の例は、アドリアマイシン、ドキソルビシン、5−フルオロウ
ラシル、シトシンアラビノシド(「Ara−C」)、シクロホスファミド、チオ
テパ、ブスルファン、サイトキシン、タキソール、タキソテル(Toxoter
e)、メトトレキセート、シスプラチン、メルファラン、ビンブラスチン、ブレ
オマイシン、エトポシド、イフォスファミド、マイトマイシンC、ミトキサント
ロン、ビンクレスチン(Vincreistine)、ビノレルビン、カルボプ
ラチン、テニポシド、ダウノマイシン、カルミノマイシン(carminomy
cin)、アミノプテリン、ダクチノマイシン、ミトマイシン、エスペラマイシ
ン(米国特許第4,675,187号を参照のこと)、メルファラン、および他
の関連ナイトロジェンマスタードを包含する。この定義内には、腫瘍に対してホ
ルモン作用を調節または阻害するように作用するホルモン剤(例えば、タモキシ
フェンおよびオナプリストン)もまた含まれる。
【0135】 本明細書中で使用される場合「増殖阻害剤」は、細胞(例えば、Wnt過剰発
現癌細胞)の増殖をインビトロまたはインビボのいずれかで阻害する化合物また
は組成物をいい、そして血管新生阻害剤を含み、そして本明細書中では、血管新
生阻害剤と交換可能に使用される。従って、増殖阻害剤は、例えば、S期の悪性
細胞の割合を有意に減少する薬剤である。増殖阻害剤の例は、細胞周期進行をブ
ロックする薬剤(S期以外の場所で)(例えば、G1阻止およびM期阻止を誘導
する薬剤)を包含する。古典的なM期遮断薬は、ビンカ類(ビンクリスチンおよ
びビンブラスチン)、タキソール、およびトポIIインヒビター(例えば、ドキ
ソルビシン、ダウノルビシン、エトポシドおよびブレオマイシン)を包含する。
G1を阻止する薬剤は、S期阻止にもあふれ出る(例えば、DNAアルキル化剤
(例えば、タモキシフェン、プレドニゾン、デカルバジン、メクロレタミン、シ
スプラチン、メトトレキセート、5−フルオロウラシル、およびara−C))
。さらなる情報は、The Molecular Basis of Canc
er, MendelsohnおよびIsrael編、Chapter 1、標
題「Cell cycle regulation, oncogenes,
and antineoplastic drugs」、Murakamiら、
(WB Saunders: Philadelphia, 1995)、特に
13頁において見出され得る。さらなる例は、腫瘍壊死因子(TNF)、酸性も
しくは塩基性FGFまたは肝細胞増殖因子(HGF)の血管形成活性を阻害また
は中和し得る抗体、組織因子、プロテインC、またはプロテインSの凝固活性を
阻害または中和し得る抗体(WO91/01753(1991年2月21日発行
)を参照のこと)、またはHER2レセプターに結合し得る抗体(WO89/0
6692)(例えば、4D5抗体)(およびそれらの機能的等価物)を包含する
(例えば、WO92/22653)。
【0136】 「心臓血管剤」は、一般に、心臓血管障害を処置する際に作用する任意の薬物
をいう。心臓血管剤の例は、血圧、心拍数、心収縮力、および内皮および平滑筋
生物学(これらの全ては、心臓血管疾患において役割を有する因子である)を調
整することにより血管ホメオスタシスを促進する薬剤である。これらの特定の例
は、アンジオテンシン−IIレセプターアンタゴニスト;エンドテリンレセプタ
ーアンタゴニスト(例えば、BOSENTANTMおよびMOXONODINTM
ような);インターフェロン−γ(IFN−γ);デス−アスパルテート−アン
ジオテンシンI;血栓溶解剤(例えば、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、t
−PA、およびより長い半減期および非常に高いフィブリン特異性を有するよう
に特に設計されたt−PA改変体であるTNK t−PA (a T103N,
N 1 17Q, KHRR (296−299) AAAA t−PA v
ariant, Keyt etal.,Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 91, 3670−3674 (1994)));変力(
inotropic)または高血圧剤(例えば、ジゴキシゲニン)およびβアド
レナリン作用レセプター遮断剤(例えば、プロプラノロール、チモロール、テル
タロロール(tertalolol)、カルテオロール、ナドロール、ベタキソ
ロール、ペンブトロール、アセトブトロール、アテノロール、メトプロロール、
およびカルベジロール);アンジオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター(
例えば、キナプリル、カプトプリル、エナラプリル、ラミプリル、ベナゼプリル
、フォシノプリルおよびリシノプリル);利尿薬(例えば、クロロチアジド、ヒ
ドロクロロチアジド、ヒドロフルメタジド(hydroflumethazid
e)、メチルクロチアジド(methylchlothiazide)、ベンズ
チアジド(benzthiazide)、ジクロフェナミド、アセタゾラミド、
およびインダパミド;ならびにカルシウムチャネル遮断薬(例えば、ジルチアゼ
ム、ニフェジピン、ベラパミル、ニカルジピン)を包含する。
【0137】 「血管形成剤」および「内皮剤」は、血管形成(angiogenesis)
および/または内皮細胞増殖、または適用可能であれば、脈管形成(vascu
logenesis)を促進する活性薬剤である。これは、創傷治癒を促進する
因子(例えば、成長ホルモン、インスリン様増殖因子−I(IGF−I)、VE
GF、VIGF、PDGF、上皮増殖因子(EGF)、CTGFおよびそのファ
ミリーのメンバー、FGF、ならびにTGF−αおよびTGF−β)を包含する
【0138】 「血管新生阻害剤」は、血管形成もしくは脈管形成を阻害するか、またはそう
でなければ癌細胞の増殖を阻害または防止する活性薬剤である。例は、上記のよ
うな血管形成剤に対する抗体または他のアンタゴニスト(例えば、VEGFに対
する抗体)を包含する。それらはさらに、細胞療法剤(例えば、細胞傷害剤)、
化学療法剤、増殖阻害剤、アポトーシス剤、および癌を処置するための他の薬剤
(抗HER−2、抗CD20、ならびに他の生物活性剤および有機化学剤)を包
含する。
【0139】 「内皮細胞」は、内皮組織の細胞を意味し、これは、漿膜性心膜腔、心臓、血
管およびリンパ管を裏打ちする膜を含む。
【0140】 本発明の背景における薬理学的意味においては、活性薬剤(例えば、PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそれらに対す
るアゴニストもしくはアンタゴニストまたは抗PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはP
RO−CMG.72抗体)の「治療有効量」は、哺乳動物における心臓血管障害
、内皮障害、または血管形成障害の処置における有効量をいい、そして経験的に
決定され得る。有効量は、処置される状態を予防するか、その悪化を減少させる
か、軽減するか、もしくは治癒するか、または細胞応答、生物学的活性、もしく
は述べられた目的を刺激するか、減少するか、または阻害する。
【0141】 本明細書中で使用されるように、活性薬剤(例えば、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−CMG.45、PRO−C−MG.64もし
くはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそれらに対するアゴニストもし
くはアンタゴニストまたは抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.
72抗体)の「有効量」は、述べられた目的を実施するために有効な量をいう。
ここで、このような量は、所望の効果について経験的に決定され得る。有効量は
、細胞応答、生物学的活性、または述べられた目的を刺激、増強、減少または阻
害し得る。
【0142】 (II.本発明の組成物および方法) (A.全長PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ド) 本発明は、本出願でPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72と
称するポリペプチドをコードする新たに同定されそして単離されたヌクレオチド
配列を提供する。特に、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72
ポリペプチドをコードするDNAは、以下の実施例でさらに詳細に開示されてい
るように、同定しそして単離した。簡便化のため、本明細書においては、DNA
−C−MG.2−1776、DNA−C−MG.12−1776、DNA−C−
MG.45−1776、DNA−C−MG.64−1776もしくはDNA−C
−MG.72−1776によってコードされたタンパク質ならびにPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64もしくはPRO−C−MG.72の前述の定義内に含まれる全てのさら
なるネイティブホモログおよび改変体を、それらの起源または調製形態に関わら
ず、「PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72」と呼ぶ。
【0143】 以下の実施例において開示されるように、DNA−C−MG.2−1776、
DNA−C−MG.12−1776、DNA−C−MG.45−1776、DN
A−C−MG.64−1776もしくはDNA−C−MG.72−1776と称
されるcDNAクローンは、ATCCに寄託されている。クローンの実際のヌク
レオチド配列は、当該分野で慣用の技術を用いる寄託されたクローンの配列決定
により、当業者によって容易に決定され得る。推定アミノ酸配列は、慣用の技術
を用いてヌクレオチド配列から決定され得る。本明細書中に記載されたPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドおよびコードされた
核酸配列については、出願人は、当時利用可能な配列情報で最良に同定可能な読
み枠であると思われたものを同定した。
【0144】 配列番号1は、ネイティブ配列PRO−C−MG.2をコードするヌクレオチ
ド配列(ヌクレオチド1−2891)を含むcDNAを示し、ここで、ヌクレオ
チド配列(配列番号1)は、本明細書中で「DNA−C−MG.2−1776」
と称されるクローンである。配列番号2は、配列番号1のコード配列に由来する
ようなネイティブ配列PRO−C−MG.2ポリペプチドのアミノ酸配列(配列
番号2)を示す。
【0145】 配列番号3は、ネイティブ配列PRO−C−MG.12をコードするヌクレオ
チド配列(ヌクレオチド1−2119)を含むcDNAを示し、ここで、ヌクレ
オチド配列(配列番号3)は、本明細書中で「DNA−C−MG.12−177
6」と称されるクローンである。配列番号4は、配列番号3のコード配列に由来
するようなネイティブ配列PRO−C−MG.12ポリペプチドのアミノ酸配列
(配列番号4)を示す。
【0146】 (B.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72改変体) 本明細書に記載されている全長のネイティブな配列のPRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64も
しくはPRO−C−MG.72ポリペプチドに加えて、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64も
しくはPRO−C−MG.72改変体を調製し得ることが意図されている。PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72改変体は、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64もしくはPRO−C−MG.72 DNA中に適切なヌクレオチド変化を導
入し、そして/または所望のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.
72ポリペプチドを合成して調製し得る。当業者は、アミノ酸変化によってPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72の翻訳後プロセスが変わり得
る、例えば、グリコシル化部位の数もしくは位置を変えるかまたは膜アンカー形
成特徴を変えられ得ることを理解する。
【0147】 ネイティブな全長配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.7
2または本明細書に記載されているPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−
MG.72の種々のドメインにおける改変は、例えば、米国特許第5,364,
934号中に記載されている、例えば保存的および非保存的突然変異に関する任
意の技術や指針を使用して行われ得る。改変は、ネイティブな配列のPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64もしくはPRO−C−MG.72と比較したとき、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64もしくはPRO−C−MG.72のアミノ酸配列が変化しているPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64もしくはPRO−C−MG.72をコードする1つ以上のコドンの置
換、欠失または挿入であり得る。必要に応じて、上記バリエーションは、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72の1つ以上のドメイン中の少な
くとも1個のアミノ酸を他の任意のアミノ酸で置換することによるものである。
所望の活性に悪い影響を与えることなくどのアミノ酸残基を挿入し、置換し、ま
たは欠失させ得るのかを決定する際の手引きは、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくは
PRO−C−MG.72の配列を公知の相同性タンパク質分子の配列と比較しそ
して高い相同性領域中でなされるアミノ酸配列変化の数を最小限にすることによ
って見いだされ得る。アミノ酸置換は、1つのアミノ酸を同様な構造および/ま
たは化学的特性を有する別のアミノ酸で置換すること、例えばセリンによるロイ
シンの置換、即ち保存的アミノ酸置換の結果であり得る。挿入または欠失は、必
要に応じて、約1〜5個のアミノ酸の範囲内であり得る。可能な改変は、配列内
のアミノ酸の挿入、欠失または置換を系統的に行い、そして得られた改変体を全
長または成熟ネイティブな配列のが示す活性について試験することによって決定
し得る。
【0148】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドのフラグ
メントを本明細書中で提供する。このようなフラグメントはN末端またはC末端
で短縮され得るかまたは、例えば、全長の天然タンパク質と比較したとき、内部
残基を欠失し得る。特定のフラグメントは、PRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPR
O−C−MG.72ポリペプチドの所望の生物学的活性に必須でないアミノ酸残
基を欠失している。
【0149】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72フラグメントは多数の
従来技術のうちのいずれかで調製され得る。所望のペプチドフラグメントは化学
的に合成され得る。代替的なアプローチは酵素的消化によって、例えば特定のア
ミノ酸残基によって特定される部位のタンパク質を切断することが公知の酵素で
タンパク質を処理するかまたは適切な制限酵素でDNAを消化し、そして所望の
フラグメントを単離することによってPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C
−MG.72フラグメントを産生することを含む。なおもう1つの適切な技術は
、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、所望のポリペプチドフラグメント
をコードするDNAフラグメントを単離しそして増幅することを包含する。PC
Rにおいては、DNAフラグメントの所望の末端を規定するオリゴヌクレオチド
が5’および3’プライマーに使用される。好ましくは、PRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドフラグメントは、それぞれ配列番
号2または配列番号4に示されているネイティブPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくは
PRO−C−MG.72ポリペプチドと少なくとも1つの生物学的および/また
は免疫学的活性を共有している。
【0150】 特定の実施形態においては、目的の保存的置換を好ましい置換という標題で表
3中に示す。このような置換によって生物学的活性が変化する場合には、表3中
で例示的な置換と命名されているかまたはアミノ酸クラスに関して以下でさらに
記載されている、より一層実質的な変化を導入しそして産物をスクリーニングす
る。
【0151】
【表3】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドの機能ま
たは免疫学的活性における実質的な改変は、以下を維持する際にそれらの効果が
有意に異なる置換を選択することによって達成される:(a)置換の領域におけ
るポリペプチド骨格の構造(例えば、シートもしくはへリックスコンフォメーシ
ョンとして);(b)標的部位の分子の電荷もしくは疎水性;または(c)側鎖
のかさ。天然に存在する残基は、一般の側鎖特性に基づいてグループに分けられ
る:(1)疎水性:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile;
(2)中性親水性:cys、ser、thr;(3)酸性:asp、glu;(
4)塩基性:asn、gln、his、lys、arg;(5)鎖配向に影響す
る残基:gly、pro;および(6)芳香族:trp、tyr、phe。
【0152】 非保存的置換は、これらのクラスの1つのメンバーを別のクラスのものに変更
することを包含する。このような置換残基はまた、保存的置換部位、またはより
好ましくは、残存する(保存されない)部位に導入され得る。
【0153】 このバリエーションは、オリゴヌクレオチド媒介性(部位特異的)変異誘発、
アラニンスキャニングおよびPCR変異誘発のような当該分野で公知の方法を使
用して行い得る。クローン化したDNAに対して、部位特異的変異誘発[Car
terら、Nucl.Acids Res.13:4331(1986);Zo
llerら、Nucl.Acids Res.、10:6487(1987)]
、カセット変異誘発[Wellsら、Gene、34:315(1985)]、
制限選択変異誘発[Wellsら、Philos.Trans.R.Soc.L
ondon SerA、317:415(1986)]または他の公知の技術を
実行して、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72改変体DNAを
産生し得る。
【0154】 スキャニングアミノ酸分析をまた使用して、連続的な配列に沿って1個以上の
アミノ酸を同定し得る。好ましいスキャニングアミノ酸のなかには比較的小さな
中性アミノ酸がある。このようなアミノ酸としては、アラニン、グリシン、セリ
ンおよびシステインが挙げられる。アラニンはβ−炭素を越えた側鎖が無くそし
て改変体の主鎖コンホメーションを変えることはあまりない[Cunningh
amおよびWells、Science、244:1081〜1085(198
9)]ので、このグループのなかでアラニンは代表的には好ましいスキャニング
アミノ酸である。アラニンはまた、これが最も一般的なアミノ酸であるという理
由で、代表的には好ましい。さらに、アラニンは隠れた位置と露出した位置の両
方にしばしば見られる[Creighton、The Proteins(W.
H.Freeman & Co.、NY);Chothia、J.Mol.Bi
ol.、150:1(1976)]。アラニン置換によって適切な量の改変体が
得られない場合、アイソテリック(isoteric)アミノ酸を使用し得る。
【0155】 (C.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の改変) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の共有結合改変は本発明
の範囲内に含まれる。共有結合改変の1つのタイプとしては、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの標的化されたアミノ酸残基を
、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の選択された側鎖または
N末端残基もしくはC末端残基と反応し得る有機誘導体化剤(organic
derivatizing agent)と反応させることが挙げられる。二官
能性薬剤による誘導体化は、例えば、抗PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72抗体の精製方法で使用するためにPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72を水不溶性の支持体マトリックスまたは表面と架橋させるた
めに有用であり、そして逆の場合も同じである。通常使用される架橋剤には、例
えば、1,1−ビス(ジアゾアセチル)−2−フェニルエタン、グルタルアルデ
ヒド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(例えば4−アジドサリチル酸と
のエステル)、3,3’−ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)のよ
うなジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、ビス−N
−マレイミド−1,8−オクタンのような二官能性マレイミド、およびメチル−
3−[(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミデートのような薬剤が挙げ
られる。
【0156】 他の改変としては、グルタミニルおよびアスパラギニル残基の、それぞれ対応
するグルタミルおよびアスパルチル残基への脱アミノ化、プロリンおよびリジン
のヒドロキシル化、セリルまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、
リジン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のα−アミノ基のメチル化[T.E.
Creighton、Proteins:Structure and Mol
ecular Properties、W.H.Freeman & Co.、
San Francisco、79〜86頁(1983)]、N末端アミンのア
セチル化ならびに任意のC末端カルボキシル基のアミド化が挙げられる。
【0157】 本発明の範囲内に含まれるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドの別のタイプの共有結合改変としては、ポリペプチドのネイティ
ブなグリコシル化パターンの改変が挙げられる。「ネイティブなグリコシル化パ
ターンの改変」は、本発明の目的では、ネイティブな配列のPRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72中に見られる1つ以上の炭水化物部分の欠失(
元となるグリコシル化部位を取り除くか、あるいは化学的および/または酵素的
手段によってグリコシル化を欠失させるかのどちらかによって)および/または
ネイティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72内には
存在していない1つ以上のグリコシル化部位の付加を意味することが意図される
。加えて、上記の句には、ネイティブなタンパク質のグリコシル化における定性
的変化が含まれており、そしてこれは存在する種々の炭水化物部分の性質および
割合の変化に係わっている。
【0158】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドに対するグ
リコシル化部位の付加は、アミノ酸配列を改変することにより達成され得る。こ
の改変は、例えば、ネイティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72に(O結合型グリコシル化部位のための)1個以上のセリンまたは
トレオニン残基を付加すること、またはこれら残基により置換することにより行
われ得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72アミノ酸配列は
DNAレベルでの変化によって、特に、所望のアミノ酸に翻訳されるコドンが産
生されるように、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプ
チドをコードするDNAを予め選択した塩基で変異させることによって、必要に
応じて改変され得る。
【0159】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの炭水化物
部分の数を増加させる別の手段は、グリコシドとこのポリペプチドの化学的また
は酵素的カップリングによるものである。このような方法は当該分野で、例えば
、1987年9月11日に公開されたWO 87/05330ならびにApli
nおよびWriston、CRC Crit.Rev.Biochem.、25
9〜306頁(1981)中に記載される。
【0160】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドに存在する
炭水化物部分の除去は、化学的もしくは酵素的に達成するか、またはグリコシル
化用標的として利用されるアミノ酸残基をコードするコドンの変異的置換によっ
て達成され得る。化学的脱グリコシル化技術は当該分野で公知であり、そして例
えば、Hakimuddinら、Arch.Biochem.Biophys.
、259:52(1987)およびEdgeら、Anal.Biochem.、
118:131(1981)に記載されている。ポリペプチドの炭水化物部分の
酵素的切断は、Thotakuraら、Meth.Enzymol.、138:
350(1987)によって記載されるように、種々のエンドグリコシダーゼお
よびエキソグリコシダーゼの使用によって達成され得る。
【0161】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の共有結合改変の別の型
には、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドを種々
の非タンパク質ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプ
ロピレングリコールまたはポリオキシアルキレン)のうちの1つと、米国特許第
4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号
;同第4,670,417号;同第4,791,192号または同第4,179
,337号中に記載されている様式で結合させることが含まれる。
【0162】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72はまた、別の異
種ポリペプチドまたはアミノ酸配列と融合したPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72を含んでいるキメラ分子を形成するような方法で改変され得
る。
【0163】 1つの実施形態では、このようなキメラ分子はPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72と、抗タグ抗体が選択的に結合し得るエピトープを提供す
るタグポリペプチドとの融合体を含んでいる。このエピトープタグは、一般的に
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアミノ末端またはカルボ
キシル末端に配置される。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
のこのようなエピトープタグ化形態の存在は、このタグポリペプチドに対する抗
体を使用して検出され得る。また、エピトープタグを備えることによって、この
エピトープタグと結合する抗タグ抗体または別のタイプの親和性マトリックスを
使用するアフィニティー精製でPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72を容易に精製することができる。種々のタグポリペプチドおよびそれらのそ
れぞれの抗体は当該分野で周知である。これらの例にはポリ−ヒスチジン(po
ly−his)またはポリ−ヒスチジン−グリシン(poly−his−gly
)タグ;flu HAタグポリペプチドおよびその抗体12CA5[Field
ら、Mol.Cell.Biol.、8:2159〜2165(1988)];
c−mycタグおよびこれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7およ
び9E10抗体[Evanら、Molecular and Cellular
Biology、5:3610〜3616(1985)];ならびに単純ヘル
ペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグおよびその抗体[Paborskyら
、Protein Engineering、3(6):547〜553(19
90)]が挙げられる。他のタグポリペプチドとしては、Flag−ペプチド[
Hoppら、Bio Technology、6:1204〜1210(198
8)];KT3エピトープペプチド[Martinら、Science、255
:192〜194(1992)];α−チューブリンエピトープペプチド[Sk
innerら、J.Biol.Chem.、266:15163〜15166(
1991)];およびT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ[Lutz−Fr
eyermuthら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、87:
6393〜6397(1990)]が挙げられる。
【0164】 代替的な実施形態では、このキメラ分子は、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72と免疫グロブリンまたは免疫グロブリンの特定領域との融合
体を含み得る。このキメラ分子の二価形態(「免疫アドヘシン」ともまた称され
る)では、このような融合体は、IgG分子のFc領域に対するものであり得る
。このIg融合体は好ましくは、Ig分子内の少なくとも1つの可変領域の代わ
りにPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの可溶性
(膜貫通ドメイン欠失または不活化)形態による置換を含んでいる。特に好まし
い実施形態では、免疫グロブリン融合体は、IgG1分子のヒンジ、CH2およ
びCH3またはヒンジ、CH1、CH2およびCH3領域を含んでいる。免疫グ
ロブリン融合体の調製に関しては、1995年6月27日に発行された米国特許
第5,428,130号もまた参照のこと。
【0165】 別の実施形態において、このキメラ分子は、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72とシグナルポリペプチドとの融合体を含み、PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの分泌を可能にするかまたは
増大し、またはさらに宿主細胞内のその位置を変更する。このシグナル配列は、
一般に、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアミノ末端また
はカルボキシ末端に位置し、より一般的には、分泌または膜の局在化が所望され
る場合はN末端に位置する。このような融合体は、代表的には、中間産物である
。なぜなら、このシグナルペプチドは、通常、宿主細胞の酵素によって特異的に
切断されるためである。シグナルペプチドの提供は、培養培地への分泌の後のP
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の容易な精製を可能にする。
種々のシグナルポリペプチド(これは、分泌または細胞内の成分のの標的化を可
能にする)は、当該分野で周知であり、そして多くの宿主細胞(酵母および哺乳
動物細胞を含む)を用いる使用に利用可能である。
【0166】 (D.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の調製) 以下の説明は主として、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
核酸を含むベクターで形質転換されるかまたはトランスフェクションされた細胞
の培養によるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の生成に関す
る。当然のことながら、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を
調製するために当該分野で周知である代替的な方法を使用し得ることが意図され
ている。例えば、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の配列あ
るいはその部分は、固相技術を使用して直接的なペプチド合成で生成され得る[
例えば、Stewartら、Solid−Phase Peptide Syn
thesis、W.H.Freeman Co.、San Francisco
,CA(1969);Merrifield、J.Am.Chem.Soc.、
85:2149〜2154(1963)を参照のこと]。インビトロタンパク質
合成は、手動技術を使用するかまたは自動により実施され得る。自動化合成は、
例えば、Applied Biosystems Peptide Synth
esizer(Foster City,CA)を使用し、製造者の説明書を用
いて達成され得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の種々
の部分を化学的に別々に合成し得、そして化学的または酵素的方法を使用して組
み合わせて、全長PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を生成し
得る。
【0167】 (1.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDN
Aの単離) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDNAは、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72 mRNAを有し、かつそ
れを検出可能なレベルで発現すると考えられる組織から調製したcDNAライブ
ラリーから得られ得る。従って、ヒトPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72 DNAは好都合なことに、実施例に記載されるように、ヒト組織か
ら調製したcDNAライブラリーから得られ得る。PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72をコードする遺伝子はまた、ゲノムライブラリーから得
られ得るか、または公知の合成方法(例えば、自動化核酸合成)によって得られ
得る。
【0168】 ライブラリーは、目的の遺伝子またはこの遺伝子によってコードされているタ
ンパク質を同定するように設計されたプローブ(例えば、PRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72に対する抗体あるいは少なくとも約20〜80塩
基のオリゴヌクレオチド)を用いてスクリーニングされ得る。選択したプローブ
を用いるcDNAまたはゲノムライブラリーのスクリーニングは、標準的な手順
、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A L
aboratory Manual(New York:Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press、1989)中に記載さ
れている手順を使用して実施され得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72をコードする遺伝子を単離する代替的な手段は、PCR法[Sam
brookら(上述);Dieffenbachら、PCR Primer:A
Laboratory Manual(Cold Spring Harbo
r Laboratory Press、1995)]を使用することである。
【0169】 以下の実施例は、cDNAライブラリーをスクリーニングする技術を記載して
いる。プローブとして選択されるオリゴヌクレオチド配列は、擬似陽性を最小限
にするに十分な長さで且つ十分に明白であるべきである。オリゴヌクレオチドは
、好ましくは、このオリゴヌクレオチドがスクリーニングされているライブラリ
ー中のDNAに対するハイブリダイゼーションによって検出され得るように標識
される。標識化方法は当該分野で周知であり、そして32P−標識ATPのような
放射性標識の使用、ビオチン化または酵素標識化が挙げられる。中程度のストリ
ンジェンシーおよび高いストリンジェンシーを含むハイブリダイゼーション条件
は、Sambrookら(前出)中に提供されている。
【0170】 このようなライブラリースクリーニング方法で同定された配列は、GenBa
nkのような公的なデータベースまたは他の私的な配列データベースに寄託され
そしてそこで利用可能な他の公知の配列と比較され、そして整列され得る。この
分子の規定の領域内または全長配列にわたる配列同一性(アミノ酸またはヌクレ
オチドレベルのどちらか)は当該分野で公知であり、かつ本明細書に記載の方法
を使用して決定され得る。
【0171】 タンパク質コード配列を有する核酸は、本明細書で初めて開示された推定アミ
ノ酸配列を使用し、そして必要な場合、前駆体を検出するために、Sambro
okら(前出)中に記載される従来のプライマー伸長手順を使用して、選択した
cDNAまたはゲノムライブラリーをスクリーニングし、そしてcDNAに逆転
写されていないmRNAの中間体をプロセシングすることによって得られ得る。
【0172】 (2.宿主細胞の選択および形質転換) 宿主細胞は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72製造のため
に本明細書で記載した発現ベクターまたはクローニングベクターでトランスフェ
クションするかまたは形質転換され、そしてプロモーターを誘発するか、形質転
換体を選択するか、または所望の配列をコードする遺伝子を増幅するために適す
るように修飾した従来の栄養培地中で培養する。培地、温度、pH等のような培
養条件は、過度の実験を行うことなく当業者により選択され得る。一般的に、細
胞培養物の生産性を最大化するための原則、プロトコルおよび実践技術は、Ma
mmalian Cell Biotechnology:a Practic
al Approach、M.Butler編(IRL Press、1991
)およびSambrookら(前出)中に見出され得る。
【0173】 真核生物細胞のトランスフェクション方法および原核生物細胞の形質転換方法
は当業者に公知である(例えば、CaCl2、CaPO4、リポソーム媒介性およ
びエレクトロポレーション)。使用する宿主細胞に依存して、形質転換はこのよ
うな細胞に適する標準的な技術を使用して行われる。Sambrookら(前出
)中に記載されているような塩化カルシウムを使用するカルシウム処理、または
エレクトロポレーションは、一般的に原核生物に対して使用される。Agrob
acterium tumefaciensによる感染は、Shawら、Gen
e、23:315(1983)および1989年6月29日に公開されたWO8
9/05859によって記載されているように、特定の植物細胞を形質転換する
ために使用される。このような細胞壁がない哺乳動物細胞では、Grahamお
よびvan der Eb、Virology、52:456〜457(197
8)のリン酸カルシウム沈降法を使用し得る。哺乳動物細胞宿主系トランスフェ
クションの一般的な局面は、米国特許第4,399,216号中に記載されてい
る。酵母内への形質転換は、代表的にはVan Solingenら、J.Ba
ct.、130:946(1977)およびHsiaoら、Proc.Natl
.Acad.Sci.(USA)、76:3829(1979)の方法に従って
実施される。しかし、DNAを細胞内に導入する他の方法(例えば核微量注入、
エレクトロポレーション、インタクトな細胞との細菌プロトプラスト融合または
ポリカチオン、例えば、ポリブレン、ポリオルニチンによる方法)もまた、使用
され得る。哺乳動物細胞を形質転換するための種々の技術については、Keow
nら、Methods in Enzymology、185:527〜537
(1990)およびMansourら、Nature、336:348〜352
(1988)を参照のこと。
【0174】 本明細書中に記載のベクター内のDNAをクローニングするかまたは発現させ
るための適切な宿主細胞としては、原核生物、酵母または高等真核生物細胞が挙
げられる。適切な原核生物としては、真正細菌(eubacterium)、例
えばグラム陰性またはグラム陽性生物、例えば、E.coliのようなEnte
robacteriaceaeが挙げられるが、これらに限定されない。種々の
E.coli株、例えばE.coli K12株MM294(ATCC 31,
446);E.coli X1776(ATCC 31,537);E.col
i株W3110(ATCC 27,325)およびK5 772(ATCC 5
3,635)が公的に入手可能である。他の適切な原核宿主細胞としては、En
terobacteriaceae(例えば、Escherichia(例えば
E.coli)、Enterobacter、Erwinia、Klebsie
lla、Proteus、Salmonella(例えば、Salmonell
a typhimurium)、Serratia(例えば、Serratia
maecescans)およびShigella)、ならびにBacilli
(例えば、B.subtilisおよびB.licheniformis(例え
ば、1989年4月12日に公開されたDD 266,710に開示されている
B.licheniformis 41P))、Pseudomonas(例え
ば、P.aeruginosa)およびStreptomycesが挙げられる
。これらの例は限定ではなく、例示である。株W3110は組換えDNA産物発
酵用の通常の宿主株であるので、これは1つの特に好ましい宿主または親宿主で
ある。好ましくは、この宿主細胞は最小限量のタンパク質分解酵素しか分泌しな
い。例えば、株W3110は、この宿主に内在性のタンパク質をコードする遺伝
子に遺伝子変異を生じさせるように改変され得、このような宿主の例としては、
完全な遺伝子型tonAを有しているE.coli W3110株1A2;完全
な遺伝子型tonA ptr3を有しているE.coli W3110株9E4
;完全な遺伝子型tonA ptr3 phoA E15(argF−lac)
169 degP ompT kanrを有しているE.coli W3110
株27C7(ATCC 55,244);完全な遺伝子型tonA ptr3
phoA E15(argF−lac)169 degP ompT rbs7
ilvG kanrを有しているE.coli W3110株37D6;E.
coli W3110株40B4(これは非カナマイシン耐性degP欠失変異
を有する株37D6である);および1990年8月7日に発行された米国特許
第4,946,783号中に開示されている変異ペリプラズムプロテアーゼ(p
eriplasmic protease)を有しているE.coli株が挙げ
られる。あるいは、クローニングのインビトロ方法、例えばPCRまたは他の核
酸ポリメラーゼ反応が適している。
【0175】 原核生物に加えて、糸状菌または酵母のような真核微生物はPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72をコードするベクター用の適切なクローニン
グまたは発現用宿主である。Saccharomyces cerevisia
eは、一般的に使用される下等真核宿主微生物である。他のものとしては、Sc
hizosaccharomyces pombe(BeachおよびNurs
e、Nature、290:140[1981];1985年5月2日に公開さ
れたEP 139,383);Kluyveromyces宿主(米国特許第4
,943,529号;Fleerら、Bio/Technology、9:96
8〜975(1991))、例えば、K.lactis(MW98−8C、CB
S683、CBS4574;Louvencourtら、J.Bacterio
l.、154(2)737−742[1983])、K.fragilis(A
TCC 12,424)、K.bulgaricus(ATCC 16,045
)、K.wickeramii(ATCC 24,178)、K.waltii
(ATCC 56,500)、K.drosophilarum(ATCC 3
6,906;Van den Bergら、Bio/Technology、8
:135(1990))、K.thermotoleransおよびK.mar
xianus;yarrowia(EP 402,226);Pichia p
astoris(EP 183,070;Sreekrishnaら、J.Ba
sic Microbiol.、28:265〜278[1988]);Can
dida;Trichoderma reesia(EP 244,234);
Neurospora crassa(Caseら、Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA、76:5259〜5263[1979]);Schwa
nniomyces、例えば、Schwanniomyces occiden
talis(1990年10月31日に公開されたEP 394,538);な
らびに糸状菌、例えば、Neurospora、Penicillium、To
lypocladium(1991年1月10日に公開されたWO 91/00
357)、およびAspergillus宿主、例えばA.nidulans(
Ballanceら、Biochem.Biophys.Res.Commun
.、112:284〜289[1983];Tilburnら、Gene、26
:205〜221[1983];Yeltonら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA、81:1470〜1474[1984])およびA.ni
ger(KellyおよびHynes、EMBO J.、4:475〜479[
1985])が挙げられる。メチロトローフ酵母(methylotropic
yeast)は本発明に適しており、そしてこれらとしては、Hansenu
la、Candida、Kloeckera、Pichia、Saccharo
myces、TorulopsisおよびRhodotorulaからなる属か
ら選択される、メタノールで増殖可能な酵母が挙げられるが、これらに限定され
ない。このクラスの酵母の例示である特定の種の列挙は、C.Anthony、
The Biochemistry of Methylotrophs、26
9(1982)中に見ることができる。
【0176】 グリコシル化したPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を発現
するための適切な宿主細胞は、多細胞生物から誘導される。無脊椎動物細胞の例
としては、Drosophila S2およびSpodoptera Sf9の
ような昆虫細胞ならびに植物細胞が挙げられる。有用な哺乳動物宿主細胞株の例
としては、チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞およびCOS細胞が挙
げられる。さらに特定の例としては、SV40で形質転換したサル腎臓CV1株
(COS−7、ATCC CRL 1651);ヒト胚性腎臓株(293細胞ま
たは懸濁培養で増殖させるためにサブクローン化した293細胞、Graham
ら、J.Gen.Virol.、36:59(1977));チャイニーズ・ハ
ムスター卵巣細胞/DHFR(CHO、UrlaubおよびChasin、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA、77:4216(1980));
マウス・セルトリ細胞(TM4、Mather、Biol.Reprod.、2
3:243〜251(1980));ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL
75);ヒト肝細胞(Hep G2、HB 8065);およびマウス乳癌(M
MT 060562、ATCC CCL51)が挙げられる。適切な宿主細胞の
選択は当該分野の技術範囲内であると考えられる。
【0177】 (3.複製可能なベクターの選択および使用) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする核酸(例え
ば、cDNAまたはゲノムDNA)は、クローニング(DNAの増幅)または発
現のために複製可能なベクター内に挿入され得る。種々のベクターが公的に入手
可能である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ウイルス粒子または
ファージの形態であり得る。適切な核酸配列を種々の手順によりベクターへ挿入
し得る。一般的に、DNAは、当該分野で公知の技術を使用して適切な制限エン
ドヌクレアーゼ部位内に挿入される。ベクター構成成分としては、一般的に、1
つ以上のシグナル配列、複製起点、1つ以上のマーカー遺伝子、エンハンサーエ
レメント、プロモーターおよび転写終結配列が挙げられるが、これらに限定され
ない。1つ以上のこれら構成成分を含む適切なベクターの構築には、当業者に公
知の標準的な連結技術が使用される。
【0178】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72は、直接組換え的に産生
されるだけでなく、成熟型タンパク質またはポリペプチドのN末端の特定の切断
部位を有しているシグナル配列または他のポリペプチドであり得る異種ポリペプ
チドとの融合ポリペプチドとしても組換え的に産生され得る。一般に、上記シグ
ナル配列はベクターの構成成分であり得るかまたはベクター内に挿入されるPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDNAの一部であ
り得る。このシグナル配列は、例えば、アルカリホスファターゼ、ペニシリナー
ゼ、lppまたは熱安定エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される原核
生物シグナル配列であり得る。酵母から分泌させるためには、上記シグナル配列
は、例えば酵母インベルターゼリーダー、α因子リーダー(これにはSacch
aromycesおよびKluyveromyces α因子リーダーが挙げら
れ、後者は米国特許第5,010,182号中に記載されている)もしくは酸ホ
スファターゼリーダー、C.albicans グルコアミラーゼリーダー(1
990年4月4日に公開されたEP 362,179)または1990年11月
15日に公開されたWO 90/13646中に記載されているシグナルであり
得る。哺乳動物細胞発現においては、哺乳動物シグナル配列、例えば、同一種ま
たは関連種の分泌ポリペプチド由来のシグナル配列ならびにウイルス分泌リーダ
ーを使用して、タンパク質の分泌を方向付け得る。
【0179】 発現ベクターとクローニングベクターは共に、1つ以上の選択された宿主細胞
内でそのベクターを複製させ得る核酸配列を含む。このような配列は種々の細菌
、酵母およびウイルスについて周知である。プラスミドpBR322由来の複製
起点は大部分のグラム陰性菌に適しており、2μプラスミド起点は酵母に適して
おり、そして種々のウイルス起点(SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、V
SVまたはBPV)は哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である
【0180】 発現ベクターおよびクローニングベクターは代表的には、選択マーカーとも称
される選択遺伝子を含む。代表的な選択遺伝子は、(a)抗生物質または他のト
キシン、例えば、アンピシリン、ネオマイシン、メトトレキセートまたはテトラ
サイクリンに対して耐性を付与するタンパク質か、(b)栄養要求性欠乏を補足
するタンパク質かまたは(c)複雑な培地から入手できない重要な栄養を供給す
るタンパク質をコードする(例えばBacillusのD−アラニンラセマーゼ
をコードする遺伝子)。
【0181】 哺乳動物細胞用の適切な選択マーカーの例は、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72をコードする核酸を取り込む能力のある細胞の同定を可能
にする選択マーカー(例えば、DHFRまたはチミジンキナーゼ)である。野生
型DHFRを使用する場合に適する宿主細胞は、Urlaubら、Proc.N
atl.Acad.Sci.USA、77:4216(1980)によって記載
されているようにして調製されそして増殖されたDHFR活性を欠失しているC
HO細胞株である。酵母で使用される適切な選択遺伝子は酵母プラスミドYRp
7中に存在するtrp1遺伝子である[Stinchcombら、Nature
、282:39(1979);Kingsmanら、Gene、7:141(1
979);Tschemperら、Gene、10:157(1980)]。t
rp1遺伝子は、トリプトファン中で増殖する能力を欠いている酵母の変異株、
例えば、ATCC番号44076またはPEP4−1[Jones、Genet
ics.85:12(1977)]の選択マーカーを提供する。
【0182】 発現ベクターおよびクローニングベクターは通常、mRNA合成を指令するた
めにPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする核酸配列
と作動可能に連結したプロモーターを含む。種々の潜在的宿主細胞によって認識
されるプロモーターは周知である。原核宿主で使用するために適しているプロモ
ーターとしては、β−ラクタマーゼおよびラクトースプロモーター系[Chan
gら、Nature、275:615(1978);Goeddelら、Nat
ure、281:544(1979)]、アルカリホスファターゼ、トリプトフ
ァン(trp)プロモーター系[Goeddel、Nucleic Acids
Res.、8:4057(1980);EP 36,776]ならびにtac
プロモーターのようなハイブリッドプロモーター[deBoerら、Proc.
Natl.Acad.Sci.USA、80:21〜25(1983)]が挙げ
られる。細菌系で使用するためのプロモーターはまた、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72をコードするDNAと作動可能に連結したシャイン
・ダルガーノ(S.D.)配列を含む。
【0183】 酵母宿主で使用される適切なプロモーター配列(promoting seq
uence)の例としては、3−ホスホグリセレートキナーゼ[Hitzema
nら、J.Biol.Chem.、255:2073(1980)]または他の
解糖酵素[Hessら、J.Adv.Enzyme Reg.、7:149(1
968);Holland、Biochemistry、17:4900(19
78)]、例えばエノラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナー
ゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ
、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムターゼ、ピ
ルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラ
ーゼおよびグルコキナーゼのプロモーターが挙げられる。
【0184】 増殖条件によって転写が制御されるというさらなる利点を有する誘導性プロモ
ーターである他の酵母プロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチ
トクロームC、酸ホスファターゼ、窒素代謝に関係のある分解酵素、メタロチオ
ネイン、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼならびにマルトース
およびガラクトース利用にを担う酵素のプロモーター領域である。酵母発現で使
用される適切なベクターおよびプロモーターはEP 73,657中でさらに記
載されている。
【0185】 哺乳動物宿主細胞内におけるベクターからPRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72の転写は、例えば、ウイルスのゲノムから得られるプロモータ
ー、例えばポリオーマウイルス、鶏痘ウイルス(1989年7月5日に公開され
たUK 2,211,504)、アデノウイルス(例えば、アデノウイルス2)
、ウシ乳頭腫ウイルス、トリ肉腫ウイルス、サイトメガロウイルス、レトロウイ
ルス、B型肝炎ウイルスおよびシミアン・ウイルス40(SV40)から得られ
るプロモーター、異種哺乳動物プロモーター、例えばアクチンプロモーターまた
は免疫グロブリンプロモーターから得られるプロモーター、ならびに熱ショック
プロモーターから得られるプロモーターによって制御されるが、但し、このよう
なプロモーターは宿主細胞株と適合性である。
【0186】 高等真核生物によるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコ
ードするDNAの転写は、ベクター内にエンハンサー配列を挿入することによっ
て増大され得る。エンハンサーは、プロモーターに作用してその転写を増大させ
る、通常、約10から300bpまでのDNAのシス作用性エレメントである。
哺乳動物遺伝子由来の多くのエンハンサー配列が現在公知である(グロビン、エ
ラスターゼ、アルブミン、α−フェトプロテインおよびインスリン)。しかし、
代表的には、真核生物細胞ウイルス由来のエンハンサーを使用する。これらの例
としては、複製起点の後側(bp 100〜270)のSV40エンハンサー、
サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後側のポリオ
ーマエンハンサーおよびアデノウイルスエンハンサーが挙げられる。上記エンハ
ンサーはベクター内のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコ
ードする配列の5’または3’位にスプライシングされ得るが、好ましくは上記
プロモーターの5’位に位置させる。
【0187】 真核宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒトまたは他の多細胞生物由
来の有核細胞)内で使用される発現ベクターはまた、転写終結およびmRNA安
定化に必要な配列を含む。このような配列は通常、真核生物またはウイルスのD
NAまたはcDNAの5’非翻訳領域から、そしてときには3’非翻訳領域から
得られる。これらの領域は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2をコードするmRNAの非翻訳部分にポリアデニル化フラグメントとして転写
されるヌクレオチドセグメントを含む。
【0188】 組換え脊椎動物細胞培養におけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72の合成に適合させることに適しているさらに他の方法、ベクターおよび
宿主細胞はGethingら、Nature、293:620〜625(198
1);Manteiら、Nature、281:40〜46(1979);EP
117,060;およびEP 117,058中に記載されている。
【0189】 (4.遺伝子増幅/発現の検出) 遺伝子増幅および/または発現は、本明細書で提供した配列に基づいて、適切
な標識プローブを使用して、試料中で直接、例えば従来のサザンブロット法、m
RNAの転写を定量するノーザンブロット法[Thomas、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA、77:5201〜5205(1980)]、ド
ットブロット法(DNA分析)またはインサイチュハイブリダイゼーションで測
定され得る。あるいは、DNA二重鎖、RNA二重鎖およびDNA−RNAハイ
ブリッド二重鎖またはDNA−タンパク質二重鎖を含む特定の二重鎖を認識し得
る抗体を使用し得る。これらの抗体は順次標識し得、そしてアッセイを実施し得
、そのアッセイにおいて、二重鎖が表面に結合され、その結果、表面に二重鎖が
形成されると、この二重鎖に結合した抗体の存在を検出し得る。
【0190】 あるいは、遺伝子発現を免疫学的方法、例えば、細胞または組織切片の免疫組
織化学的染色および細胞培養物または体液のアッセイによって測定して、遺伝子
産物の発現を直接定量し得る。免疫組織化学的染色および/またはサンプル液体
のアッセイに有用な抗体は、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体のい
ずれかであり得、そして任意の哺乳動物において調製され得る。好都合には、こ
れら抗体はネイティブな配列のPRO−C−MG.2ポリペプチド、PRO−C
−MG.12ポリペプチド、PRO−C−MG.45ポリペプチド、PRO−C
−MG.64ポリペプチドまたはPRO−C−MG.72ポリペプチドに対して
か、または本明細書中で提供されるDNA配列に基づく合成ペプチドに対してか
、またはPRO−C−MG.2 DNA、PRO−C−MG.12 DNA、P
RO−C−MG.45 DNA、PRO−C−MG.64 DNAまたはPRO
−C−MG.72 DNAと融合しそして特定の抗体エピトープをコードする外
来配列に対して調製され得る。
【0191】 (5.ポリペプチドの精製) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の形態物は、培養培地ま
たは宿主細胞溶解物から回収され得る。膜と結合している場合、これは適切な境
界活性剤溶液(例えば、Triton−X100)を使用するかまたは酵素的切
断によって膜から遊離され得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72の発現に使用された細胞は、種々の物理的または化学的手段、例えば凍結
−融解反復、超音波処理、機械的破壊または細胞溶解剤によって破壊され得る。
【0192】 組換え細胞タンパク質またはポリペプチドからPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72を精製することは望ましくあり得る。以下の手順は適切な
精製手順の例である:イオン交換カラムでの分画;エタノール沈澱;逆相HPL
C;シリカまたはDEAEのような陽イオン交換樹脂によるクロマトグラフィー
;クロマトフォーカシング;SDS−PAGE;硫酸アンモニウム沈降;例えば
、セファデックスG−75を用いるゲルろ過;IgGのような夾雑物を除去する
プロテインAセファロースカラム;およびPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72のエピトープ−タグ化形態と結合する金属キレート化カラム。種
々のタンパク質精製方法が使用され得、そしてこのような方法は当該分野で公知
であり、そして例えば、Deutscher、Methods in Enzy
mology、182(1990);Scopes、Protein Puri
fication:Principles and Practice、Spr
inger−Verlag、New York(1982)中に記載される。選
択される精製工程は、例えば、使用される製造方法および生成される特定のPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の性質に依存する。
【0193】 (E.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の使用) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするヌクレオチ
ド配列(またはそれらの相補鎖)は、ハイブリダイゼーションプローブとしての
使用を含む分子生物学分野、染色体および遺伝子マッピングならびにアンチセン
スRNA、DNAおよびPNA(ペプチド核酸)の産生における種々の適用を有
する。PRO−C−MG.2核酸、PRO−C−MG.12核酸、PRO−C−
MG.45核酸、PRO−C−MG.64核酸またはPRO−C−MG.72核
酸はまた、本明細書中で記載した組換え技術によるPRO−C−MG.2ポリペ
プチド、PRO−C−MG.12ポリペプチド、PRO−C−MG.45ポリペ
プチド、PRO−C−MG.64ポリペプチドまたはPRO−C−MG.72ポ
リペプチドの調製に有用である。全長のPRO−C−MG.2ポリペプチド、P
RO−C−MG.12ポリペプチド、PRO−C−MG.45ポリペプチド、P
RO−C−MG.64ポリペプチドまたはPRO−C−MG.72ポリペプチド
またはフラグメントをコードする配列は、例えば、ハイブリダイゼーションプロ
ーブとして、あるいはPRO−C−MG.2ポリペプチド、PRO−C−MG.
12ポリペプチド、PRO−C−MG.45ポリペプチド、PRO−C−MG.
64ポリペプチドもしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたは抗PRO
−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗PRO−C−MG.4
5抗体、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗PRO−C−MG.72抗体
への結合部位を含むポリペプチドを必要に応じてコードし得るそのフラグメント
をコードするための用途を見出す。
【0194】 全長のネイティブな配列のPRO−C−MG.2遺伝子、PRO−C−MG.
12遺伝子、PRO−C−MG.45遺伝子、PRO−C−MG.64遺伝子ま
たはPRO−C−MG.72遺伝子(それぞれ配列番号1または配列番号3)ま
たはその部分は、全長のPRO−C−MG.2 cDNA、PRO−C−MG.
12 cDNA、PRO−C−MG.45 cDNA、PRO−C−MG.64
cDNAまたはPRO−C−MG.72 cDNAを単離するかあるいはそれ
ぞれ配列番号1または配列番号3に開示されているPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72の配列と所望の配列同一性を有するさらに他のcDNA
(例えば、天然に存在するPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.7
2の改変体または他の種から得られるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C
−MG.72をコードするもの)を単離するために、cDNAライブラリーのハ
イブリダイゼーションプローブとして使用され得る。上記ハイブリダイゼーショ
ンプローブは、それぞれ配列番号1または配列番号3のヌクレオチド配列の少な
くとも部分的に新規な領域から(ここで、その領域は、過度の実験を行うことな
く決定され得る)か、またはネイティブな配列のPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72のプロモーター、エンハンサーエレメントおよびイントロ
ンを含むゲノム配列から誘導され得る。
【0195】 そのような核酸フラグメントは、通常長さが少なくとも約20ヌクレオチド、
好ましくは長さが少なくとも約30ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なく
とも約40ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約50ヌクレオチド
、より好ましくは長さが少なくとも約60ヌクレオチド、より好ましくは長さが
少なくとも約70ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約80ヌクレ
オチド、より好ましくは長さが少なくとも約90ヌクレオチド、より好ましくは
長さが少なくとも約100ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約1
10ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約120ヌクレオチド、よ
り好ましくは長さが少なくとも約130ヌクレオチド、より好ましくは長さが少
なくとも約140ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約150ヌク
レオチド、より好ましくは長さが少なくとも約160ヌクレオチド、より好まし
くは長さが少なくとも約170ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも
約180ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約190ヌクレオチド
、より好ましくは長さが少なくとも約200ヌクレオチド、より好ましくは長さ
が少なくとも約250ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約300
ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約350ヌクレオチド、より好
ましくは長さが少なくとも約400ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なく
とも約450ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約500ヌクレオ
チド、より好ましくは長さが少なくとも約600ヌクレオチド、より好ましくは
長さが少なくとも約700ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約8
00ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約900ヌクレオチド、そ
してより好ましくは長さが少なくとも約1000ヌクレオチドである。ここで、
この文脈中で用語「約」は、言及されたヌクレオチド配列の長さプラスまたはマ
イナスその言及された長さの10%を意味する。好ましい実施形態では、ヌクレ
オチド配列フラグメントは、それぞれ配列番号1または配列番号3に示したヌク
レオチド配列の任意のコード領域から得られる。1つの実施形態において、フラ
グメントサイズ範囲は、20〜50ヌクレオチドであり、これは、プローブまた
はアンチセンスの用途のために特に有用である。PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の新規フラ
グメントは、多くの任意の周知の配列整列プログラムを用いて、PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドをコードするヌクレオチド
配列と、他の公知のヌクレオチド配列とを整列させ、そしてどのPRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドをコードするヌクレオチド
配列フラグメントが新規か決定することによって、慣用的な方法で決定し得るこ
とが記載される。そのようなPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は全て本明細書中で企図され、
そして過度の実験なしに決定し得る。これらのヌクレオチド分子フラグメントに
よってコードされるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリ
ペプチドフラグメント、好ましくは抗PRO−C−MG.抗体2、抗PRO−C
−MG.抗体12、抗PRO−C−MG.抗体45、抗PRO−C−MG.64
抗体または抗PRO−C−MG.72抗体への結合部位を含むPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドフラグメントも企図される。
【0196】 一例として、スクリーニング方法は、公知のDNA配列を使用して約40塩基
の選択されたプローブを合成してPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72遺伝子のコード領域を単離する工程を包含する。ハイブリダイゼーション
プローブは、32Pもしくは36Sのような放射性ヌクレオチドまたは酵素標識、例
えばアビジン/ビオチンカップリング系を介してプローブとカップリングしてい
るアルカリホスファターゼを含む種々の標識により標識され得る。本発明のPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72遺伝子の配列と相補的な配列を
有している標識プローブを使用してヒトcDNA、ゲノムDNAまたはmRNA
のライブラリーをスクリーニングして、上記プローブがこのようなライブラリー
のうちのどのメンバーとハイブリダイズするのかを決定し得る。ハイブリダイゼ
ーション技術は以下の実施例でさらに詳細に記載される。
【0197】 本出願で開示されているEST配列はいずれも、本明細書で開示した方法を使
用して、プローブとして同様に使用され得る。
【0198】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72核酸の他の有用なフラグ
メントとしては、標的PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72 m
RNA(センス)あるいはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
DNA(アンチセンス)配列と結合し得る一本鎖核酸配列(RNAかまたはD
NAのどちらか)を含んでいる抗遺伝子(アンチセンスまたはセンス)オリゴヌ
クレオチドが挙げられる。抗遺伝子化合物は、上記および以下により詳細に議論
されるように、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72遺伝子の配
列のフラグメントを含む。このフラグメントは、5’または3’非コード領域の
いずれかを含み得る。
【0199】 密接に関連したPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72コード配
列を同定するための配列プールを作製するために、PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72オリゴヌクレオチドおよびプローブを、PCR技術にお
いて使用し得る。
【0200】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするヌクレオチ
ド配列を使用して、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコー
ドする遺伝子をマッピングするためおよび遺伝子疾患を有する個体の遺伝子分析
のためにハイブリダイゼーションプローブを構築し得る。本明細書中で提供され
るヌクレオチド配列は、公知の技術(例えば、インサイチュハイブリダイゼーシ
ョン、公知の染色体マーカーに対する連鎖分析およびライブラリーとのハイブリ
ダイゼーションスクリーニング)を使用して染色体および染色体の特定の領域に
マッピングされ得る。
【0201】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のコード配列が、別のタ
ンパク質に結合するタンパク質をコードする場合、PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72は、結合相互作用に関与する他のタンパク質または分子
を同定するためのアッセイにおいて使用され得る。このような方法によって、結
合相互作用のインヒビターが同定され得る。このような結合相互作用に関与する
タンパク質はまた、結合相互作用のペプチドまたは低分子インヒビターまたはア
ゴニストをスクリーニングするために使用され得る。また、レセプターPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72は、関連するリガンド(corre
lative ligand)を単離するために使用され得る。スクリーニング
アッセイは、ネイティブなPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
あるいはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のレセプターの生
物学的活性を模倣するリード化合物を見出すために設計され得る。このようなス
クリーニングアッセイは、化学的なライブラリーの高スループットスクリーニン
グに敏感に反応するアッセイを含み、これは、それらを低分子薬物候補を同定す
るために特に適切にする。意図される低分子としては、合成の有機化合物、また
は無機化合物が挙げられる。アッセイは、タンパク質−タンパク質結合アッセイ
、生化学的なスクリーニングアッセイ、イムノアッセイ、および細胞に基づくア
ッセイを含む種々の形式で行われ得、これらは当該分野で十分に特徴付けられて
いる。このような高スループットアッセイおよび超高スループットアッセイはま
た、アンチセンス分子を試験するために使用され得る。このようなアッセイの1
つとしては、レポーター分子(例えば、β−ラクターゼ)の使用を含み、ここで
、β−ラクターゼ発現カセットは、目的の生物学的反応の調節(例えば、チュー
ブ形成)がβ−ラクターゼ活性の調節として反映される(好ましくは、蛍光によ
る測定による)様式で、試験細胞ゲノム中に組み込まれ得る(例えば、WO98
/13353およびWO98/52047を参照のこと)。
【0202】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72またはその改変された形
態をコードする核酸もまた、トランスジェニック動物または「ノックアウト」動
物のいずれかを作製するために使用され得、次いでこれらは、治療的に有用な試
薬の開発およびスクリーニングにおいて有用である。トランスジェニック動物(
例えば、マウスまたはラット)は、トランスジーンを含む細胞を有する動物であ
る。このトランスジーンは、胎児期に(例えば、胚段階で)動物または動物の先
祖に導入された。トランスジーンは、トランスジェニック動物が発生する細胞の
ゲノム中に組み込まれるDNAである。1つの実施形態においては、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするcDNAが、確立された
技術に従ってPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする
ゲノムDNAをクローン化するために使用され得、そしてゲノム配列が、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDNAを発現する細
胞を含むトランスジェニック動物を作製するために使用され得る。トランスジェ
ニック動物(特に、マウスまたはラットのような動物)を作製するための方法は
、当該分野で従来技術となっており、そして例えば、米国特許第4,736,8
66号および同第4,870,009号に記載されている。代表的には、特定の
細胞は、組織特異的エンハンサートを伴うPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72トランスジーンの取りこみのために標的化される。胚段階で動物
の生殖系に導入されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコ
ードするトランスジーンのコピーを含むトランスジェニック動物が、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDNAの増大された発現
の影響を試験するために使用され得る。このような動物は、例えば、その過剰な
発現に関連する病理学的状態からの防御を付与すると考えられる試薬についての
テスター動物として使用され得る。本発明のこの局面に従うと、動物が試薬で処
置され、そしてトランスジーンを保有していない未処置の動物と比較した病理学
的状態の減少した指標は、病理学的状態についての可能性のある治療介入を示す
【0203】 あるいは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の非ヒトホモ
ログが、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72「ノックアウト」
動物を構築するために使用され得る。この動物は、PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72をコードする内因性の遺伝子と、動物の胚性幹細胞中に
導入されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする改
変されたゲノムDNAとの間での相同組換えの結果として、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72をコードする遺伝子を欠損しているか、または
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする遺伝子が改変
されている。例えば、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコ
ードするcDNAは、確立された技術に従って、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72をコードするゲノムDNAをクローン化するために使用さ
れ得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするゲノ
ムDNAの部分が欠失され得るか、またはそれが、組込みをモニターするために
使用され得る選択可能なマーカーをコードする遺伝子のような別の遺伝子で置き
かえられ得る。代表的には、数キロベースの改変されていない隣接しているDN
A(5’および3’末端の両方)が、ベクター中に含まれる(例えば、相同組換
えベクターの記載については、ThomasおよびCapecchi,Cell
,51:503(1987)を参照のこと)。ベクターが、胚性幹細胞株中に導
入され(例えば、エレクトロポレーションによって)、そして導入されたDNA
が内因性のDNAと相同組換えされた細胞が、選択される(例えば、Liら、C
ell,69:915(1992)を参照のこと)。選択された細胞は、次いで
、凝集キメラを形成するように動物(例えば、マウスまたはラット)の胎盤胞に
注入される(例えば、Bradley、Teratocarcinomas a
nd Embryonic Stem Cells:A Practical
Approach,E.J.Robertson編(IRL,Oxford、1
987)、113−152頁を参照のこと)。キメラの胚は、次いで、適切な偽
妊娠させた雌性の里親動物に移植され、そして胚は、「ノックアウト」動物を作
製する期間を過ごす。相同組換えされたDNAをそれらの生殖細胞中に保有して
いる子孫は、標準的な技術によって同定され得、そしてその動物の全ての細胞が
相同組換えされたDNAを含む動物を交配するために使用され得る。ノックアウ
ト動物は、例えば、特定の病理学的状態に対して防御するそれらの能力について
、およびPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの非
存在に起因する病理学的状態のそれらの発症について特徴付けられ得る。
【0204】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードす
る核酸はまた、遺伝子治療において使用され得る。遺伝子治療適用においては、
遺伝子は、治療的に有効な遺伝子産物のインビボでの合成を達成するために、例
えば、欠損遺伝子の置換のために、細胞中に導入される。あるいは、標的遺伝子
のアンチセンス形態のインビボ合成は、不必要な標的遺伝子発現を減少し得る(
例えば、腫瘍、ウイルス感染、または遺伝子過剰発現に関与する状態の場合にお
いて)。「遺伝子治療」は、従来の遺伝子治療(ここでは、永続的な効果が急性
の処置(例えば、単一処置)によって達成される)および遺伝子治療剤の投与(
これは、治療的に有効なDNAまたはmRNAの1回または反復投与を含む)の
両方を含む。アンチセンスRNAおよびDNAは、インビボで特定の遺伝子の発
現をブロックするための治療剤として使用され得る。短いアンチセンスオリゴヌ
クレオチドは、それらの低い細胞内濃度が細胞膜によるそれらの制限された取り
こみによって生じるにもかかわらず、インヒビターとして作用し得る細胞中に輸
送され得ることがすでに示されている(Zamecnikら、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA 83,4143−4146(1986))。オ
リゴヌクレオチドは、例えば、それらの負に荷電したホスホジエステル基を荷電
していない基(例えば、ペプチド核酸(PNA))で置換することによって、そ
れらの取りこみを増強するように改変され得る。
【0205】 生存可能な細胞中に核酸(抗遺伝子オリゴヌクレオチドを含む)を導入するた
めに利用可能な種々の技術が存在する。これらの技術は、核酸が、意図される宿
主の細胞のインビトロでまたはインビボで培養された細胞中に移入されるかどう
かに依存して、変化する。インビトロでの哺乳動物細胞への核酸の移入に適切な
技術としては、リポソーム、エレクトロポレーション、マイクロインジェクショ
ン、細胞融合、DEAE−デキストラン、リン酸カルシウム沈殿方法などの使用
が挙げられる。1つの実施形態において、インビボ遺伝子移入技術としては、ウ
イルス(代表的には、レトロウイルス(例えば、アデノウイルス、レンチウイル
ス、I型単純ヘルペスウイルス、またはアデノ随伴ウイルス(AAV)))ベク
ターでのトランスフェクション、ウイルスコートタンパク質−リポソーム媒介性
トランスフェクション(Dzauら、Trends in Biotechno
logy 11,205−210(1993))および脂質ベースの系(例えば
、DOTMA、DOPE、およびDC−Chol;例えば、Tonkinson
ら、Cancer Investigation 14(1):54−65(1
996))が挙げられる。WO99/22772は、抗遺伝子オリゴヌクレオチ
ドを用いる使用のための特に有用なリポソームを開示する。レトロウイルスベク
ターのようなウイルスベクターは、少なくとも1つの転写プロモーター/エンハ
ンサーまたは座位規定エレメント、または交代性スプライシング、核酸RNA輸
出、もしくはメッセンジャーの転写後の修飾などの他の方法によって遺伝子発現
を制御する他のエレメントを含む。さらに、レトロウイルスベクターのようなウ
イルスベクターは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドをコードする遺伝子の存在下で転写される場合、そこに作動可能に連結さ
れ、そして、翻訳開始配列として作用する核酸分子を含む。このようなベクター
構築物はまた、パッケージングシグナル、長い末端反復(LTR)またはその一
部、および使用されるウイルスに適切な+鎖および−鎖プライマー結合部位(こ
れらが、ウイルスベクター中にすでに存在しない場合)を含む。さらに、このよ
うなベクターは、代表的に、それが配置される宿主細胞からPRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの分泌のためのシグナル配列を含
む。好ましくは、この目的のためのシグナル配列は、哺乳動物シグナル配列であ
る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドがC末端
または内部転移ペプチドを含む場合、異種分泌シグナルペプチド活性との干渉を
避けるための変異によって、それを欠失またはそれを不活化することが好ましい
。必要に応じて、ベクター構築物はまた、ポリアデニル化を指向するシグナル、
ならびに、1つ以上の制限部位および翻訳終止配列を含み得る。一例として、こ
のようなベクターは、代表的に、5’LTR、tRNA結合部位、パッケージン
グシグナル、第2鎖DNA合成の起点、および3’LTRまたはその一部を含む
。非ウイルス(例えば、陽イオン性脂質、ポリリシン、およびデンドリマー(d
endrimer))である他のベクターは使用され得る。
【0206】 いくつかの状況においては、核酸の供給源に標的細胞を標的化する薬剤(例え
ば、細胞表面の膜タンパク質または標的細胞に対して特異的な抗体、標的細胞上
のレセプターに対するリガンドなど)を提供することが所望される。リポソーム
が使用される場合は、エンドサイトーシスに関連する細胞表面の膜タンパク質に
結合するタンパク質が、例えば、特定の細胞型について向性である、キャプシド
タンパク質またはそのフラグメント、循環している際にインターナライズを受け
るタンパク質に対する抗体、細胞内局在化を標的化しそして細胞内半減期を増大
するタンパク質中の取りこみを標的化および/または促進するために、使用され
得る。レセプターによって媒介されるエンドサイトーシスの技術は、例えば、W
uら、J.Biol.Chem.262,4429−4432(1987);お
よびWagnerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,
3410−3414(1990)によって記載されている。遺伝子作製および遺
伝子治療プロトコールの概要については、Andersonら、Science
256、808−813(1992)を参照のこと。
【0207】 (染色体マーカー)本発明の配列はまた、染色体同定について有用である。こ
の配列は、個々のヒト染色体上の特定の位置を特異的に標的化し、そして特定の
位置とハイブリダイズし得る。さらに、染色体上の特定の部位を同定するための
現在の必要性が存在する。染色体位置のマーキングに現在利用可能な実際の配列
データ(反復多型)に基づいた染色体マーキング試薬はほとんどない。本発明に
従う、DNAの染色体へのマッピングは、疾患に関連した遺伝子を有するこれら
の配列と相関する重要な第1の工程である。
【0208】 簡潔には、配列は、cDNAからPCRプライマー(好ましくは15〜25b
p)を調製することによって、染色体にマッピングし得る。3’非翻訳領域につ
いてのコンピューター分析を使用して、ゲノムDNA中に1つ以上のエクソンを
含まないプライマーを迅速に選択し、このようにして、増幅プロセスを複雑化す
る。次いで、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッ
ドのPCRスクリーニングに使用される。プライマーに対応するヒト遺伝子を含
むこれらのハイブリッドのみが、増幅フラグメントを生じる。
【0209】 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定の染色体に対する特定のDN
Aを割り当てるための迅速な手順である。同一のオリゴヌクレオチドプライマー
と共に本発明を使用して、類似の様式で、特定の染色体由来のフラグメントのパ
ネルまたは大規模なゲノムクローンのプールを用いて、亜局在化(subloc
alization)が達成され得る。その染色体に対するマッピングに同様に
使用され得る他のマッピングストラテジーは、インサイチュハイブリダイゼーシ
ョン、標識されたフロー種別染色体を用いるプレスクリーニング、および染色体
特異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリダイゼーションによるプ
レ選択を含む。
【0210】 中期染色体拡散に対するcDNAクローンのインサイチュハイブリダイゼーシ
ョンにおける蛍光(FISH)を使用して、1つの工程における正確な染色体位
置を提供し得る。この技術は、500または600塩基もの短いcDNAを用い
て行なわれ得る;しかし、2,000bpより大きいクローンは、単純な検出の
ための十分な単一強度を有する唯一の染色体位置に結合する可能性がより高い。
FISHは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
をコードする遺伝子が由来するクローンの使用を必要とし、長いほうがより良い
。例えば、2,000bpは良好であり、4,000bpはよりよく、そして、
4,000を超えることは、合理的な時間の割合で良好な結果を得るのに必要で
はない。この技術の総説としては、例えば、Vermaら、Human Chr
omosomes:a Manual of Basic Technique
s(Pergamon Press,New York,1988)を参照のこ
と。
【0211】 一旦、配列が正確な染色体位置にマッピングされると、染色体上の配列の物理
的位置は、遺伝的マップデータに相関し得る。このようなデータは、例えば、V
.McKusick,Mendelian Inheritance in M
an(Johns Hopkins University Welch Me
dical Libraryを通してオンラインで入手可能)において見出され
る。次いで、同一の染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との間の関係は
、連鎖分析(物理的に隣接した遺伝子の共同遺伝)を介して同定される。
【0212】 次に、罹患した個体と罹患していない個体との間のcDNAまたはゲノム配列
における差異を決定することが必要である。変異が罹患した個体のいくつかまた
は全てに観察されるが、正常な個体には観察されない場合、この変異は疾患の原
因因子であるようである。
【0213】 物理的なマッピングおよび遺伝的マッピング技術の現在の解決法を用いて、疾
患と関連する染色体領域に正確に位置するcDNAは、50〜500の間の可能
性のある原因遺伝子の1つであり得る(これは、1メガ塩基マッピング解決法お
よび20kbについて1つの遺伝子を仮定する)。
【0214】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドお
よび核酸分子は、組織型決定に使用され得、ここで、本発明のPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドは、別の組織と比較して、1つ
の組織において差次的に発現され得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72核酸分子は、PCR、ノーザン分析、サザン分析およびウエスタン
分析のためのプローブを作製するための使用を見出する。
【0215】 本明細書中に記載されるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドはまた、タンパク質電気泳動目的のための分子量マーカーとして使
用され得る。
【0216】 (F.PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−
MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72のアン
チ遺伝子化合物) PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG.
45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72の核酸は、P
ROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG.45
、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72の機能を調節する
際の使用のための、アンチセンス化合物、特にオリゴヌクレオチドを含み、細胞
によって産生されるPROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PR
OC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.
72の量を調節し、そして究極的にはPROC−C−MG.2、PROC−C−
MG.12、PROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPR
OC−C−MG.72が決定的である生物学的プロセスまたは応答を調節する。
これは、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−
MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72をコー
ドする1以上の核酸と特異的にハイブリダイズするアンチ遺伝子化合物を提供す
ることによって達成され得る。本明細書中で使用される場合、用語「標的核酸」
または「PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−
MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72をコー
ドする核酸」は、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PRO
C−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.7
2をコードするDNA(例えば、ゲノムDNA)、このようなDNAから転写さ
れたRNA(プレmRNA(pre−mRNA)およびmRNAを含む)ならび
にまたこのようなRNA由来のcDNAを包含する。その標的核酸を有するオリ
ゴマー化合物の特異的なハイブリダイゼーションは、核酸の通常の機能を妨害す
る。標的核酸に特異的にハイブリダイズする化合物による標的核酸の機能のこの
ような調節は、通常、「アンチセンス」技術といわれるが、ここでは、より広く
「アンチ遺伝子」技術といい、これは、明確に、センス配列とアンチセンス配列
の両方を含み、そして本明細書中で「アンチセンス」と交換可能に使用される。
アンチセンス化合物は、ペプチド核酸およびリボザイムを含む。妨害されるべき
DNAの機能としては、複製および転写が挙げられる。妨害されるべきRNAの
機能としては、例えば、タンパク質翻訳部位へのRNAの転移、RNAからのタ
ンパク質の翻訳、1以上のmRNA種を与えるRNAのスプライシング、および
RNAに関係し得るかまたはRNAによって促進され得る触媒活性のようなあら
ゆる生命機能が挙げられる。標的核酸の機能によるこのような妨害の全体の効果
は、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG
.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72の発現の調
節である。本発明の文脈において、「変異」は、遺伝子の発現における増大(刺
激)または減少(阻害)のいずれかを意味する。本発明の文脈において、阻害は
、遺伝子発現の調節の好ましい形態であり、そしてmRNAは好ましい標的であ
る。
【0217】 本発明において、標的は、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.1
2、PROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C
−MG.72をコードする核酸分子である。所望の効果(例えば、PROC−C
−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG.45、PROC
−C−MG.64またはPROC−C−MG.72の発現の検出または調節)が
生じるようなアンチ遺伝子相互作用を引き起こすためのこの遺伝子の部位を迅速
に(約1週間以内に)決定するための方法が、当該分野において利用可能である
。好ましい遺伝子内の部位は、遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF
)の翻訳開始コドンまたは終止コドンを包含する領域である。当該分野において
公知なように、翻訳開始コドンは、典型的に、5’−AUG(転写されたmRN
A分子において;対応するDNA分子における5’−ATG)であるので、翻訳
開始コドンはまた、「AUGコドン」「開始コドン」または「AUG開始コドン
」といわれる。少数派の遺伝子は、RNA配列の5’−GUG、5’−UUGま
たは5’−CUGを有する翻訳開始コドンを有し、そして5’−AUA、5’−
ACGおよび5’−CUGは、インビボで機能することが示された。従って、用
語「翻訳開始コドン」および「開始コドン」は、開始アミノ酸は、それぞれの場
合において、典型的にメチオニン(真核生物において)またはホルミルメチオニ
ン(原核生物において)であるが、多くのコドン配列を有し得る。真核細胞遺伝
子は、2つ以上の代替の開始コドンを有し得、このコドンの任意の1つは、特定
の細胞型または組織において、あるいは特定の条件設定下で、翻訳を開始するた
めに優先的に利用され得る。本発明の文脈において、「開始コドン」および「翻
訳開始コドン」とは、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、P
ROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG
.72をコードする遺伝子から転写されたmRNA分子の翻訳を開始するために
、このようなコドンの配列にかかわらず、インビボで使用されるコドンをいう。
遺伝子の翻訳終止コドン(または「停止コドン」)が3つの配列(すなわち、5
’−UAA、5’−UAGおよび5’−UGA(対応するDNA配列は、それぞ
れ5’−TAA、5’−TAGおよび5’−TGAである))の1つを有し得る
ことが当該分野で公知である。用語「開始コドン領域」および「翻訳開始コドン
領域」とは、このようなmRNAの一部分または翻訳開始コドンからのいずれか
の方向(すなわち、5’または3’)に、約25〜約50個の連続したヌクレオ
チドを包含する遺伝子をいう。同様に、用語「停止コドン領域」および「翻訳終
止コドン領域」とは、このようなmRNAの一部分または翻訳終止コドンからい
ずれかの方向(すなわち、5’または3’)に、約25〜約50個の連続したヌ
クレオチドを包含する遺伝子をいう。
【0218】 オープンリーディングフレーム(ORF)または「コード領域」(これは、翻
訳開始コドンと翻訳終止コドンとの間の領域をいう)はまた、有効に標的化され
得る。他の標的領域は、5’非翻訳領域(5’UTR)(これは、翻訳開始コド
ンからの5’方向のmRNA部分であり、そしてmRNAの5’cap部位と翻
訳開始コドンとの間のヌクレオチドまたは遺伝子上の対応するヌクレオチドを含
む)、および3’非翻訳領域(3’UTR)(これは、翻訳終止コドンから3’
方向のmRNA部分であり、従って翻訳終止コドンとmRNAの3’末端との間
のヌクレオチドまたは遺伝子上の対応するヌクレオチドを含む)を含む。mRN
Aの5’capは、5’−5’トリホスフェート結合によってmRNAの5’最
末端残基に結合したN7メチレン化グアノシン残基を含む。mRNAの5’ca
p領域は、それ自身cap構造およびcapに隣接する最初の50個のヌクレオ
チドを含むと考えられる。5’cap領域はまた、好ましい標的領域である。
【0219】 いくつかの成熟核のmRNA転写物は、直接翻訳されるが、多くは、「イント
ロン」として知られる1以上の領域を含み、これは、転写物が翻訳される前の転
写物から切除される。残った(そして従って翻訳された)領域は、「エキソン」
として知られ、そして一緒にスプライシングされ、連続したmRNA配列を形成
する。存在する場合、mRNAスプライス部位(すなわち、イントロンーエキソ
ン連結物)はまた、好ましい標的領域であり、そして異常なスプライシングが疾
患に関連するか、または特定のmRNAスプライス産物の過剰産生が疾患に関連
する状況において、特に有用である。再配列または欠失に起因する異常な融合連
結物もまた、好ましい標的である。イントロンはまた、標的化されたアンチ遺伝
子化合物(例えば、DNAまたはプレmRNA)のための有効な標的領域である
【0220】 一旦1以上の標的部位が、当該分野における技術を用いて同定された場合、P
ROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG.45
、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72の遺伝子標的に十
分に相補的である(すなわち、十分うまく、かつ十分な特異性を有してハイブリ
ダイズする)オリゴヌクレオチドが、所望の効果を与えるために選択される。所
定のタンパク質をコードするcDNA配列に基づくアンチセンスまたはセンスオ
リゴヌクレオチドを得る能力は、例えば、SteinおよびCohen(Can
cer Res.48:2659(1988))およびvan der Kro
lら(BiolTechniques 6:958(1988))に記載される
。例えば、部位を標的化することは、コンビナトリアルライブラリー(comb
inatorial librariy)を用いて、好ましくはミクロアレーに
おいて迅速に決定され得る。ペプチド核酸コンビナトリアルライブラリーの統合
は、米国特許第5,864,010号に開示される。アンチセンスまたはセンス
オリゴヌクレオチドは、これらが、PROC−C−MG.2、PROC−C−M
G.12、PROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPRO
C−C−MG.72の核酸配列に基づいて、そしてこれらに特異的に設計される
限り、RNAまたは改変された骨格または改変されたヌクレオシドを有する他の
分子を含む。
【0221】 PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−MG.
45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72のアンチ遺伝
子化合物の配列は、特異的にハイブリダイズ可能であるその標的核酸の配列に1
00%相補的である必要はない(最も、100%の相補性は好ましい)。アンチ
遺伝子化合物は、標的のPROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、
PROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−M
G.72のDNAまたはRNA分子へのこの化合物の結合が、標的DNAまたは
RNAの正常な機能を妨害し、有用性の損失を引き起こす場合、および特定の結
合が所望される条件下(すなわち、インビボアッセイまたは治療の処置の場合に
おける生理学的状況下、およびインビトロアッセイの場合、そのアッセイが実施
される条件下)で非標的配列へのPROC−C−MG.2、PROC−C−MG
.12、PROC−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC
−C−MG.72のアンチ遺伝子化合物の非特異的な結合を避けるのに十分な程
度の相補性がある場合、特異的にハイブリダイズする。
【0222】 標的遺伝子の機能を調節するために、種々の細胞(HUVECを含む)のアン
チ遺伝子化合物を投与するための方法は、公知である(例えば、Ackerma
nnら、J.Biol.Chem 274(16):11245−52(199
9))。
【0223】 アンチ遺伝子の特異性および感受性は、治療的用途に対して特に適している。
アンチ遺伝子オリゴヌクレオチドは、動物およびヒトの疾患の状態の処置におけ
る治療的成分をして利用されてきた。アンチ遺伝子オリゴヌクレオチドは、ヒト
に安全かつ有効に投与されてきて、そして多くの臨床的治験が現在行われている
。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、動物とヒトの両方において、受容可能な
安全性および毒性プロフィール(toxicity profile)を示した
。多くのアンチセンス分子は、フェーズIIおよびフェーズIIIの治験にある
。アンチセンス化合物は、受容され、そしてDMVで誘発された網膜炎の処置の
ために市場で取引される。クラスとして、アンチセンス分子は、全身的な送達に
対して動物およびヒトにおいて安全であることが証明された。従って、アンチ遺
伝子治療は、動物、特にヒトの細胞、組織の処置のための処置レジメにおいて有
用であるように形成され得る、有用な治療的形態であり得ることが確立された。
次いで、動物モデルにおける毒性および有効性を試験するための方法が、当該分
野において十分確立される。
【0224】 本発明の文脈において、用語「オリゴヌクレオチド」とは、リボ核酸(RNA
)またはデオキシリボ核酸(DNA)あるいはそれらの模倣物のオリゴマーもし
くはポリマーをいう。この用語は、天然に存在する核酸塩基、糖および共有結合
的ヌクレオシド間(internucleoside)(骨格)結合ならびに同
様に機能する天然に存在しない部分を有するオリゴヌクレオチドからなるオリゴ
ヌクレオチドを含む。このような改変されたまたは置換されたオリゴヌクレオチ
ドは、しばしば、望ましい特性(例えば、増強された細胞の取り込み、核酸標的
に対する増強された親和性およびヌクレアーゼ存在下での増大された安定性)の
ために、天然の形態を超えて好ましい。
【0225】 本発明に従うアンチ遺伝子化合物は、好ましくは、約5〜約60個の核酸塩基
を含む。約8〜約30個の核酸塩基(すなわち、約8〜約30個の結合したヌク
レオシド)からなるアンチ遺伝子オリゴヌクレオチドが、特に好ましく、そして
約15〜約25個のヌクレオシドが最も好ましい。
【0226】 17〜18個の塩基配列は、これがヒトゲノムにおける固有の配列の推定され
る長さであるので、特に目的である。当該分野において公知であるように、ヌク
レオシドは、核酸塩基−糖の組み合わせである。ヌクレオシドの塩基部分は、通
常、複素環式の塩基である。このような複素環式の塩基の2つの最も一般的なク
ラスは、プリンおよびピリミジンである。ヌクレオチドは、ヌクレオシドの糖部
分に共有結合的ン結合したリン酸基をさらに含むヌクレオシドである。ペントフ
ラノシル糖を含むこれらのヌクレオシドのために、リン酸基は、その糖の2’、
3’または5’のいずれかのヒドロキシル基に結合し得る。オリゴヌクレオチド
を形成する際に、リン酸基は、隣接するヌクレオシドとお互いに共有結合的に結
合し、線状のポリマー化合物を形成する。代わりに、この線状ポリマー構造のそ
れぞれの末端は、さらに結合し、環状構造を形成し得るが、通常、開いた線状構
造が好ましい。オリゴヌクレオチド構造内で、リン酸基は、通常、オリゴヌクレ
オチドのヌクレオシド間骨格を形成するといわれる。RNAおよびDNAの通常
の結合または骨格は、3’の5’へのリン酸ジエステル結合である。
【0227】 従って、標的核酸配列へのアンチ遺伝子オリゴヌクレオチド(アンチセンスオ
リゴヌクレオチドまたはセンスオリゴヌクレオチドのいずれか)の結合は、二重
鎖または三重鎖の形成を引き起こし、これらは、二重鎖の増強された分解、転写
または翻訳の未熟な終止を含むいくつかの手段の1つによる、あるいは他の手段
による標的配列の転写または翻訳をブロックする。従って、アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、PROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PRO
C−C−MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.7
2のタンパク質の発現をブロックするために使用され得る。アンチセンスまたは
センスオリゴヌクレオチドは、さらに改変された糖−リン酸ジエステル骨格(ま
たは他の糖結合(例えば、WO91/06629に記載される糖結合))を有す
るオリゴヌクレオチドを含み、ここで、このような糖結合は、内因性ヌクレアー
ゼに耐性である。耐性糖結合を有するこのようなオリゴヌクレオチドは、インビ
ボで安定である(すなわち、酵素分解に抵抗し得る)が、標的ヌクレオチド配列
に結合し得る配列特異性を保持する。センスまたはアンチセンスオリゴヌクレオ
チドの他の例としては、有機物の基に共有結合的に結合するこのようなオリゴヌ
クレオチド(例えば、WO90/10048に記載されるようなオリゴヌクレオ
チド)、および標的核酸配列に対するオリゴヌクレオチドの親和性を増大させる
他の基(例えば、ポリ−(L−リジン))が挙げられる。なおさらに、挿入(i
ntercalating)剤(例えば、エリプチシン)およびアルキル化剤ま
たは金属複合体が、センスまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドにくっつけら
れ、以下に記載されるように標的ヌクレオチド配列に対するアンチセンスまたは
センスオリゴヌクレオチドの結合特異性を改変し得る。 好ましいPROC−C−MG.2、PROC−C−MG.12、PROC−C−
MG.45、PROC−C−MG.64またはPROC−C−MG.72のアン
チ遺伝子化合物の特定の例としては、改変された骨格または天然に存在しないヌ
クレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドが挙げられる。この明細書に規定さ
れるように、改変された骨格を有するオリゴヌクレオチドとしては、骨格にリン
原子を保持するオリゴヌクレオチドおよび骨格にリン原子を有さないオリゴヌク
レオチドが挙げられる。この明細書の目的のために、そして当該分野において時
々参照されるように、それらのヌクレオシド間骨格にリン原子を有さない改変さ
れたオリゴヌクレオチドもまた、オリゴヌクレオシドとしてみなされ得る。
【0228】 好ましい改変されたオリゴヌクレオチド骨格としては、例えば、ホスホロチオ
ネート、キラルホスホロチオネート、ホスホロジチオネート、リン酸トリエステ
ル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’アルキレンホスホネートおよびキ
ラルホスホネートを含むメチルおよび他のアルキルホスホネート、ホスフィネー
ト、3’アミノホスホロアミデートおよびアミノアルキルホスホロアミデートを
含むホスホロアミデート、チオノホスホロアミデート、チオノアルキルホスホネ
ート、チオノアルキルホスホトリエステル、ならびに通常の3’−5’結合、こ
れらの2’−5’結合アナログ、および逆の極性を有する結合(ここで、ヌクレ
オシド単位の隣接する対は、3’−5’の5’−3’への結合または2’−5’
の5’−2’への結合である)を有するボラノホスフェートが挙げられる。種々
の塩、混合された塩および遊離酸の形態もまた挙げられる。リンを含む結合の調
製を教示する代表的な米国特許としては、以下が挙げられるが、これらに限定さ
れない:米国特許第3,687,808号;同第4,469,863号;同第4
,476,301号;同第5,023,243号;同第5,177,196号;
同第5,188,897号;同第5,264,423号;同第5,276,01
9号;同第5,278,302号;同第5,286,717号;同第5,321
,131号;同第5,399,676号;同第5,405,939号;同第5,
453,496号;同第5,455,233号;同第5,466,677号;同
第5,476,925号;同第5,519,126号;同第5,536,821
号;同第5,541,306号;同第5,550,111号;同第5,563,
253号;同第5,571,799号;同第5,587,361号;同第および
5,625,050号(これらの各々は、本明細書中で参考として援用される)
【0229】 骨格にリン原子を含まない好ましい改変されたオリゴヌクレオチド骨格は、短
鎖のアルキルまたはシクロアルキルヌクレオシド間結合、混合されたヘテロ原子
およびアルキルまたはシクロアルキルのヌクレオシド間結合、あるいは1以上の
短鎖のへテロ原子または複素環式のヌクレオシド間結合を形成する骨格をこれら
の骨格内に有するリン原子を含む。これらは、モルホリノ(morhplino
)結合(一部分ヌクレオシドの糖部分から形成される);シロキサン骨格;スル
フィド、スルフォキシドおよびスルホン骨格;ホルムアセチルおよびチオホルム
アセチル骨格;メチレンホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格;アルケ
ンを含む骨格;スルファメート(sulfamate)骨格;メリレンイミノお
よびメチレンヒドラジノ骨格:スルホネートおよびスルホンアミド骨格;アミド
骨格;ならびに混合されたN、O、SおよびCH2の成分部分を有する他の骨格
を含む。これらのオリゴヌクレオシドの調製を教示する代表的な米国特許として
は、以下が挙げられるが、これらに限定されない:米国特許第5,034,50
6号;同第5,166,315号;同第5,185,444号;同第5,214
,134号;同第5,216,141号;同第5,235,033号;同第5,
264,562号;同第5,264,564号;同第5,405,938号;同
第5,434,257号;同第5,466,677号;同第5,470,967
号;同第5,489,677号;同第5,541,307号;同第5,561,
225号;同第5,596,086号;同第5、602,240号;同第5,60
8,046号;同第5,610,289号;同第5,618,704号;同第5
,623,070号;同第5,663,312号;同第5,633,360号;
同第5,677,437号;および同第5,677,439号(これらの各々は
、本明細書中で参考として援用される)。
【0230】 他の好ましいオリゴヌクレオチド模倣物において、ヌクレオチド単位の糖とヌ
クレオシド間の両方の結合(すなわち、骨格)は、新規の基によって置換される
。この塩基単位は、適切な核酸標的化合物とのハイブリダイゼーションのために
保持される。このようなオリゴマーの(oligomeric)化合物の1つ、
優れた溶解性、膜移動、およびハイブリダイゼーション特性を有することが示さ
れたオリゴヌクレオチド模倣物は、ペプチド核酸(PNA;Nielsenら、
Science 254:1497−1500(1991))といわれる。PN
A化合物において、糖−骨格はアミドを含む骨格(例えば、アミノエチルグリシ
ン骨格)によって置換される。核酸塩基は、保持され得、そして骨格のアミド部
分のアザ(aza)窒素原子に直接または間接的に結合する。PNA化合物の調
製を教示する代表的な米国特許としては、以下が挙げられるが、これらに限定さ
れない:米国特許第5,539,082号;同第5,714,331号;および
同第5,719,262号、 ならびにPCT出願番号WO97/33551(これらの各々は、本明細書中で
参考として援用される)。PNA化合物は、二本鎖DNA(dsDNA)を認識
し、そして二本鎖DNA(dsDNA)に配列選択的および鎖選択的に結合し、
この二本鎖DNA(dsDNA)は、鎖置換によって達成され、ここでは、PN
Aは、ワトソン−クリック結合によって、その相補鎖に結合し、そして実際に一
本鎖のコンフォメーションにおいて他方の鎖を突出させる。PNA化合物はまた
、一本鎖DNA(ssDNA)およびRNAを認識して、そして配列選択的に一
本鎖DNA(ssDNA)に、およびRNAに結合する。PNAによるRNA、
ssDNAまたはdsDNAのこのような認識は、少なくとも5つの塩基長の配
列において起こり得る。より好ましい認識配列の長さは、5〜60塩基対の長さ
であり、そしてより好ましくは、8〜30塩基対の長さであり、そして最も好ま
しくは、約15〜約25ヌクレオシドである。PNA化合物の治療的用途のため
に、PNA化合物の標的物は、通常、二本鎖DNA−−この場合、PNAは、セ
ンスとアンチセンスの両方の形態において有効である−−およびRNAである。
DNAが細胞外で単離される診断用途、研究方法および試薬のために、DNAは
、一本鎖DNAに変化され得、そしてPNA化合物の使用は、このような一本鎖
DNAおよびRNAに標的化される。
【0231】 RNA、ssDNAおよびdsDNAへの結合を行い、そして二重鎖および三
重鎖複合体を形成するのに有用なPNA化合物は、ポリアミド、ポリチオアミド
、ポリスルフィンアミドまたはポリスルホンアミド骨格骨格から形成される重合
体鎖であり、複数のリガンドが骨格に沿って間隔を空けた配置で配置され、少な
くともいくつかのリガンドが、化合物または核酸標的のいずれかで他のリガンド
と水素結合し得る。骨格を形成するアミノ酸は、同一であっても異なってもよい
が、2−アミノエチル−グリシンに基づくアミノ酸が好ましい。いくつかの場合
において、PNAの結合特性を調節するために、いずれかの末端でリガンドを付
着させることは興味深くあり得る。代表的なリガンドは、DNAインターカレー
ター(dsDNA結合を改善する)、または塩基の基(例えば、リジンまたはポ
リリジン)(静電的な相互作用に起因してPNAの結合を強める)を包含する。
静電反発を減少させるために、カルボキシル基およびスルホ基のような荷電した
基が使用され得る。オリゴヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオシドは、
PNA部分およびオリゴヌクレオチド部分および/またはオリゴヌクレオシド部
分を含むキメラを形成するために末端位置のいずれかに共有結合され得る。ヌク
レオシドおよび/またはヌクレオチド(モノ、ジまたはトリホスホネート)がま
た、末端位置に付着され得る。変異はまた、非末端位置に配置され得る。一つの
実施形態において、PNAオリゴマーは、ヌクレアーゼ活性またはアルキル化活
性を有するリガンドのような低分子量のエフェクターリガンドあるいはレポータ
ーリガンド(蛍光、スピン標識、放射性、タンパク質認識リガンド(例えば、ビ
オチンまたはハプテン))に結合される。別の実施形態において、PNAは、ペ
プチドまたはタンパク質に結合され、ここで、このペプチドは、シグナル伝達活
性を有し、そしてこのタンパク質は、例えば酵素、転写因子、または抗体である
。また、PNAは、水溶性または水不溶性ポリマーに付着され得る。なお別の実
施形態において、PNAは、オリゴヌクレオチドまたは炭水化物に結合される。
所望のPNAオリゴマーが、固体支持体に付着される部分(例えば、ペプチド鎖
、レポーター、インターカレーターまたは他の型のリガンド含有基)に合成され
得る。
【0232】 さらなる実施形態において、PNA化合物はまた、遺伝子活性化因子および合
成転写因子に特異的なPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の遺
伝子配列として使用され得、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2を選択的に上方制御するのに有用である。RNAポリメラーゼによる転写開始
は、ポリメラーゼ自身によってかまたは補助転写因子によってのいずれかで、二
本鎖DNAプロモーターの配列特異的な認識を包含する。続いて、約12塩基対
のDNAらせんが融解する転写開始オープン複合体が形成され、これは、RNA
鎖が合成される塩基対合のために、鋳型鎖の塩基を曝露する。E.coliファ
ージT7 RNAポリメラーゼが、RNA/DNA二重鎖および転写伸長のため
の一本鎖DNA Dループを含む合成「RNA/DNAバブル二重鎖」複合体を
利用し得る。さらに、ホモピリミジンPNAはまた、鎖の置換によって相補的な
二本鎖DNAに結合する場合、Dループ構造、RNA/DNAオープン構造と同
様に振舞い、RNAポリメラーゼによって認識される構造を形成する。
【0233】 本発明の好ましい実施形態は、ホスホロチオエート骨格およびヘテロ原子を有
するオリゴヌクレオシド骨格を有するPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72オリゴヌクレオチドであり、特に、上で参照される米国特許第5,4
89,677号および米国特許第5,602,240号のアミド骨格の−CH2
−NH−O−CH2−、−CH2−N(CH3)−O−CH2−[メチレン(メ
チルアミノ)またはMMI骨格として公知]、−CH2−O−N(CH3)−C
H2−、−CH2−N(CH3)−N(CH3)−CH2−および−O−N(C
H3)−CH2−CH2−[ネイティブなホスホジエステル骨格が、−O−P−
O−CH2−として表される]である。米国特許第5,034,506号に記載
されるモルホリノ骨格構造を有するオリゴヌクレオチドもまた好ましい。
【0234】 改変オリゴヌクレオチドはまた、一つ以上の置換糖部分を含み得る。好ましい
オリゴヌクレオチドは、2’位に以下の1つを含む:OH;F;O−,S−,ま
たはN−アルキル;O−,S−,またはN−アルケニル;O−,S−またはN−
アルキニル;あるいはO−アルキル−O−アルキル(ここで、アルキル、アルケ
ニルおよびアルキニルは、置換または非置換のC1〜C10アルキルまたはC2
〜C10アルケニルおよびアルキニルである)。特に好ましいのは、O[(CH
2)[n]O][m]CH3、O(CH2)[n]OCH3、O(CH2)[n
]NH2、O(CH2)[n]CH3、O(CH2)[n]ONH2、およびO
(CH2)[n]ON[(CH2)[n]CH3)]2であり、ここで、nおよ
びmは、1〜約10である。他の好ましいオリゴヌクレオチドは、2’位に以下
の1つを含む:C1〜C10低級アルキル、置換低級アルキル、アルカリール、
アラルキル、O−アルカリールまたはO−アラルキル、SH、SCH3、OCN
、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2
、NO2、N3、NH2,ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリール、
アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポ
ーター基、インターカレーター、オリゴヌクレオチドの薬物動態学な性質を改善
するための基、またはオリゴヌクレオチドの薬力学的な性質を改善するための基
、ならびに同様な性質を有する他の置換基。好ましい改変には、2’メトキシエ
トキシ(2’−O−CH2CH2OCH3、2’−O−(2−メトキシエチル)
または2’−MOEとしても公知)(Martin et al.,Helv.
Chim.Acta,78:486−504(1995);McKay et
al.,J.Biol.Chem.274(3):1715−22(1999)
)、すなわち、アルコキシアルコキシ基が挙げられる。2’−O−(2−メトキ
シ)エチル化学の組み込みは、オリゴヌクレオチドの特性において多くの重要な
改善(相補的なRNAに対するハイブリダイゼーション親和性の増加(改変あた
り1.5℃)、および3’−エキソヌクレアーゼと細胞内ヌクレアーゼの両方に
対する耐性の増加を含む)を提供する。これらの改善は、オリゴヌクレオチド効
力の実質的な増加(例えば、72時間後に20倍より大きい)を生じる。さらに
好ましい改変には、2’−ジメチルアミノオキシエトキシ、すなわち、O(CH
2)2ON(CH3)2基(2’−DMAOEとして公知)が挙げられる。
【0235】 他の好ましい改変は、2’メトキシ(2’−O−CH3)、2’−アミノプロ
ポキシ(2’−OCH2CH2CH2NH2)および2’フルオロ(2’−F)
を含む。同様な改変はまた、オリゴヌクレオチドの他の位置、特に3’末端ヌク
レオチドの糖の3’位または2’−5’連結オリゴヌクレオチドおよび5’末端
ヌクレオチドの5’位でなされ得る。オリゴヌクレオチドはまた、ペントフラノ
シル糖の代わりに、シクロブチル部分のような糖部分を有し得る。このような改
変糖構造の調製を教示する代表的な米国特許は、限定しないが、以下が挙げられ
る:米国特許第4,981,957号;同第5,118,800号;同第5,3
19,080号;同第5,359,044号;同第5,393,878号;同第
5,446,137号;同第5,466,786号;同第5,514,785号
;同第5,519,134号;同第5,567,811号;同第5,576,4
27号;同第5,591,722号;同第5,597,909号;同第5,61
0,300号;同第5,627,053号;同第5,639,873号;同第5
,646,265号;同第5,658,873号;同第5,670,633号;
および同第5,700,920号(これらのそれぞれは、本明細書中でその全体
で参考として援用される)。
【0236】 オリゴヌクレオチドは、核酸塩基(単純に「塩基」と呼ばれる)改変または置
換を含み得る。本明細書中で使用する場合、「非改変」または「天然」核酸塩基
は、プリン塩基アデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基
チミジン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)を含む。改変核酸塩基に
は、5−メチルシトシン(5−me−C)、5−ヒドロキシメチルシトシン、キ
サンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6
−メチルおよび他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピルお
よび他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミンおよび2−チオシ
トシン、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピルウラシルおよびシトシ
ン、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(プソイドウラシ
ル)、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオアル
キル、8−ヒドロキシおよび他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−ハロ(
特に5−ブロモ)、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシルおよび
シトシン、7−メチルグアニンおよび7−メチルアデニン、8−アザグアニンお
よび8−アザアデンニン、7−デアザグアニンおよび7−デアザアデニンおよび
3−デアザグアニンおよび3−デアザアデニンのような他の合成および天然塩基
が挙げられる。さらなる核酸塩基には、米国特許第3,687,808、「Th
e Concise Encyclopedia Of Polymer Sc
ience And Engineering」,858−859頁,Kros
chwitz,ed.John Wiley & Sons,(1990),E
nglisch et al.,Angewandte Chemie,Int
ernational Edition,30:613(1991)、およびS
anghvi(Antisense Research and Applic
ations,Chapter 15,289−302頁,Crooke an
d Lebleu,ed.,CRC Press,(1993))に開示される
ものが挙げられる。本発明のオリゴマー化合物の結合親和性を増加するために特
に有用な核酸塩基は、5−置換ピリミジン、6−アザピリミジン、ならびにN−
2、N−6およびO−6置換プリン(2−アミノプロピルアデニン、5−プロピ
ルウラシルおよび5−プロピニルシトシンを含む)が挙げられる。5−メチルシ
トシン置換は、核酸二重鎖安定性を0.6〜1.2℃増加することを示し(Sa
nghvi、同書、276−278頁)、現在好ましい塩基置換であり、なおよ
り詳細には、2’−O−メトキシエチル糖改変と組み合わせる場合である。特定
の上記改変核酸塩基ならびに他の改変核酸塩基の調製を教示する代表的な米国特
許は、限定しないが、以下が挙げられる:上記米国特許第3,687,808号
、ならびに米国特許第4,845,205号;同第5,130,302号;同第
5,134,066号;同第5,175,273号;同第5,367,066号
;同第5,432,272号;同第5,457,187号;同第5,459,2
55号;同第5,484,908号;同第5,502,177号;同第5,52
5,711号;同第5,552,540号;同第5,587,469号;同第5
,594,121;同第5,596,091号;同第5,614,617号;同
第5,681,941号;および同第5,750,692(これらのそれぞれは
、本明細書中で参考として援用される)。
【0237】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72オリゴヌクレオ
チドの別の改変は、活性、細胞分布またはオリゴヌクレオチドの細胞取り込みを
向上する一つ以上の部分または結合体をオリゴヌクレオチドに化学的に連結する
ことを含む。このような部分には、限定しないが、コレステロール部分のような
脂質部分(Letsinger et al.,Proc.Natl.Acad
.Sci.USA86:6553−6556(1989))、コール酸 (Ma
noharan et al.,Bioorg.Med.Chem.Let 4
:1053−1060(1994))、チオエーテル(例えば、ヘキシル−S−
トリチルチオール(Manoharan et al.,Ann.N.Y.Ac
ad.Sci.660:306−309(1992);Manoharan e
t al.,Bioorg.Med.Chem.Let.3:2765−277
0(1993))、チオコレステロール(Oberhauser et al.
,Nucl.Acids Res.20:533−538(1992))、脂肪
族鎖(例えば、ドデカンジオール残基またはウンデシル残基)(Saison−
Behmoaras et al.,EMBO J.10:1111−1118
(1991);Kabanov et al.,FEBS Lett.259:
327−330(1990);Svinarchuk et al.,Bioc
himie 75:49−54(1993))、リン脂質(例えば、ジ−ヘキサ
デシル−rac−グリセロールまたはトリエチルアンモニウム1,2−ジ−O−
ヘキサデシル−rac−グリセロ−3H−ホスホネート(Manoharan
et al.,Tetrahedron Lett.,36:3651−365
4(1995);Shea et al.,Nucl.Acids Res.1
8:3777−3783(1990))、ポリアミンまたはポリエチレングリコ
ール鎖(Manoharan et al.,Nucleosides & N
ucleotides 14:969−973(1995))、またはアダマン
タン酢酸(Manoharan et al.,Tetrahedron Le
tt.36:3651−3654(1995)、パルミチル部分(Mishra
et al.,Biochim.Biophys.Acta 1264:22
9−237(1995)、またはオクタデシルアミンまたはヘキシルアミノ−カ
ルボニル−オキシコレステロール部分(Crooke et al.,J.Ph
armacol.Exp.Ther.,277:923−937(1996))
が挙げられる。このようなオリゴヌクレオチド結合体の調製を教示する代表的な
米国特許は、限定しないが、以下が挙げられる:米国特許第4,828,979
号;同第4,948,882号;同第5,218,105号;同第5,525,
465号;同第5,541,313号;同第5,545,730号;同第5,5
52,538号;同第5,578,717;同第5,580,731号;同第5
,580,731号;同第5,591,584号;同第5,109,124号;
同第5,118,802号;同第5,138,045号;同第5,414,07
7号;同第5,486,603号;同第5,512,439号;同第5,578
,718号;同第5,608,046号;同第4,587,044号;同第4,
605,735号;同第4,667,025号;同第4,762,779号;同
第4,789,737号;同第4,824,941号;同第4,835,263
号;同第4,876,335号;同第4,904,582号;同第4,958,
013号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第5,2
14,136号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第
5,214,136号;同第5,245,022号;同第5,254,469号
;同第5,258,506号;同第5,262,536号;同第5,272,2
50号;同第5,292,873号;同第5,317,098号;同第5,37
1;同第241,5,391,723号;同第5,416,203;同第5,4
51,463号;同第5,510,475号;同第5,512,667号;同第
5,514,785号;同第5,565,552号;同第5,567,810号
;同第5,574,142号;同第5,585,481号;同第5,587,3
71号;同第5,595,726号;同第5,597,696号;同第5,59
9,923号;同第5,599,928および同第5,688,941号(これ
らのそれぞれは、本明細書中で参考として援用される)。
【0238】 所定の化合物の全ての位置が均一に改変される必要はなく、実際、記載される
改変の1つより多くが、単一の化合物またはオリゴヌクレオチド内の単一のヌク
レオシドに組み込まれ得る。従って、本発明はまた、キメラ化合物であるPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原性化合物を含む。「キメラP
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原」化合物または「抗原キ
メラ」は、2つ以上の化学的に異なる領域(それぞれが、少なくとも一つのモノ
マーユニット(すなわち、オリゴヌクレオチドの場合にはヌクレオチド)から構
成される)を含む抗原性化合物、特にオリゴヌクレオチドを意味する。これらの
オリゴヌクレオチドは、代表的に、オリゴヌクレオチドが、ヌクレアーゼ分解に
対する増加した耐性、増加した細胞取り込み、および/または標的核酸に対する
増加した結合親和性をオリゴヌクレオチドに与えるように改変される少なくとも
一つの領域を含む。オリゴヌクレオチドのさらなる領域は、RNA:DNAまた
はRNA:RNAハイブリッドを切断し得る酵素(例えば、RNase)に対す
る基質として役立ち得る。例示として、RNase Hは、RNA:DNA二重
鎖のRNA鎖を切断する細胞エンドヌクレアーゼである。従って、RNase
Hの活性化は、RNA標的の切断を生じ、これによって、遺伝子発現のオリゴヌ
クレオチド阻害の効率を非常に増加する。結果として、比較可能な結果は、しば
しば、キメラオリゴヌクレオチドが使用される場合、より短いオリゴヌクレオチ
ドを用いて得られ得、同じ標的領域をハイブリダイズするホスホロチオエートデ
オキシオリゴヌクレオチドと比較される。RNA標的の切断は、ゲル電気泳動お
よび必要ならば当該分野で公知の関連する核酸ハイブリダイゼーションによって
慣用的に検出され得る。本発明のキメラ抗原性化合物は、2つ以上のオリゴヌク
レオチド、改変オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシドおよび/またはオリゴ
ヌクレオチド模倣物(本明細書中に記載される)の複合構造として形成され得る
。これらには、連結ヌクレオシドの「ギャップ」セグメントが連結ヌクレオシド
の5’と3’の間の「ウイング(wing)」セグメントに位置付けられる第1
型、ならびに「ギャップ」セグメントがオリゴマー化合物の3’末端または5’
末端のいずれかに位置する第2の「開放端」型が挙げられる。第1型のオリゴヌ
クレオチドはまた、「ギャップマー」またはギャップオリゴヌクレオチドとして
も当該分野において公知である。第2型のオリゴヌクレオチドは、「ヘミマー(
hemimer)」または「ウイングマー(wingmer)」としても当該分
野において公知である。このようなハイブリット構造の調製を教示する代表的な
米国特許は、限定しないが、以下が挙げられる:米国特許第5,013,830
号;同第5,149,797号;同第5,220,007号;同第5,256,
775号;同第5,366,878号;同第5,403,711号;同第5,4
91,133号;同第5,565,350号;同第5,623,065号;同第
5,652,355号;同第5,652,356号;および同第5,700,9
22号(これらのそれぞれは、その全体において、本明細書中で参考として援用
される)。用語「プロドラッグ」は、内因性酵素または他の化合物および/また
は条件の作用によって、体内またはその細胞において活性形態(すなわち、薬物
)に変換される不活化形態で調製される治療剤を示す。PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72抗原性化合物として、それらのプロドラッグバージ
ョンが含まれる。例えば、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
オリゴヌクレオチドのプロドラッグバージョンは、WO93/24510または
WO94/26764に開示される方法に従って、SATE[(S−アセチル−
2−チオエチル)ホスフェート]誘導体として調製され得る。
【0239】 本発明のPNA化合物は、WO92/20702、WO/92/20703お
よび米国特許第5,641,625号に開示されるものを含む任意の方法によっ
て合成され得る。
【0240】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原オリゴヌク
レオチド化合物は、固相合成の周知技術によって便利かつ慣用的になされ得る。
当該分野において公知のこのような合成のための任意の他の手段は、さらに、ま
たは代替として使用され得る。
【0241】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原性化合物は
、取り込み、分布および/または吸収を補助するために、混合される得か、カプ
セル化される得か、結合体化され得るか、あるいはそうでなければ他の分子と会
合し得るか、分子構造または化合物の混合物(例えば、リポソーム)、レセプタ
ー標的分子、経口、直腸、局所または他の処方物であり得る。このような取り込
み、分布および/または吸収を補助する処方物の調製を教示する代表的な米国特
許は、限定しないが、以下が挙げられる:米国特許第5,108,921号;同
第5,354,844号;同第5,416,016号;同第5,459,127
号;同第5,521,291号;同第5,543,158号;同第5,547,
932号;同第5,583,020号;同第5,591,721号;同第4,4
26,330号;同第4,534,899号;同第5,013,556号;同第
5,108,921号;同第5,213,804号;同第5,227,170号
;同第5,264,221号;同第5,356,633号;同第5,395,6
19号;同第5,416,016号;同第5,417,978号;同第5,46
2,854号;同第5,469,854号;同第5,512,295号;同第5
,527,528号;同第5,534,259号;同第5,543,152号;
同第5,556,948号;同第5,580,575号;および同第5,595
,756(これらのそれぞれは、本明細書中で参考として援用される)。
【0242】 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗原性化合物は
、薬学的に受容可能な塩、エステル、またはこのようなエステルの塩、あるいは
ヒトを含む動物への投与時に、生物学的に活性な代謝物またはその残基を(直接
的または間接的に)提供し得る任意の他の化合物を含む。従って、例えば、この
開示は、本発明の化合物のプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩、このよう
なプロドラッグの薬学的に受容可能な塩、ならびに他の生物学的同等物に引かれ
る。用語「薬学的に受容可能な塩」は、本発明の化合物の生理学的および薬学的
に受容可能な塩:すなわち、親化合物の所望の生物学的活性を保持し、そしてそ
れに対する望ましくない中毒的な効果を与えない塩をいう。薬学的に受容可能な
塩基付加塩は、金属またはアミン(例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金
属または有機アミン)を用いて形成される。カチオンとして使用される金属の例
は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。適切なアミ
ンの例は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン
、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチ
ルグルカミン、およびプロカイン(例えば、Berge et al.,「Ph
armaceutical Salts」,J.of Pharma Sci.
66:1−19(1977)を参照のこと)である。この酸性化合物の塩基付加
塩は、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させて、従来の方法で塩を形成
することによって調製される。遊離酸形態は、塩形態を酸と接触させ、そして従
来の方法で遊離酸を単離することによって再生され得る。遊離酸形態は、極性溶
媒中での溶解性のような特定の物理的な性質において幾分それぞれの塩形態とは
異なるが、そうでなければ、塩は、本発明の目的のために、それぞれの遊離酸に
等価である。本明細書中で使用される場合、「薬学的な付加塩」は、本発明の組
成物の成分の一つの酸形態の薬学的に受容可能な塩を包含する。これらは、アミ
ンの有機または無機酸塩を包含する。好ましい酸塩は、塩酸塩、酢酸塩、サリチ
ル酸塩、硝酸塩およびリン酸塩である。他の適切な薬学的に受容可能な塩は、当
該分野において周知であり、種々の無機および有機酸(例えば、無機酸(例えば
、塩酸、臭化水素酸、硫酸またはリン酸);有機カルボン酸;スルホン酸;スル
ホまたはホスホ酸またはN置換スルファミン酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、
グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン
酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、グルコン酸、グルカル酸(
glucaric acid)、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、
マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2
−アセト安息香酸、エンボン酸(embonic acid)、ニコチン酸また
はイソニコチン酸);アミノ酸(例えば、天然のタンパク質の合成に含まれる2
0のαアミノ酸(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)ならびにフェニル酢
酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、
エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスル
ホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、2
−または3−ホスホグリセレート、グルコース−6−ホスホネート、N−シクロ
ヘキシルスルファミン酸(シクラメートの形成をともなう)、または他の酸の有
機化合物(例えば、アスコルビン酸)の塩基の塩を含む。化合物の薬学的に受容
可能な塩はまた、薬学的に受容可能なカチオンを用いて調製され得る。適切な薬
学的に受容可能なカチオンは、当業者に周知であり、アルカリ、アルカリ土類、
アンモニウムおよび第四級アンモニウムカチオンが挙げられる。炭酸塩または炭
酸水素塩もまた可能である。
【0243】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、PRO−C−MG.72オリゴヌクレオチドについて
、薬学的に受容可能な塩の好ましい例には、(a)カチオンで形成される塩(例
えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウム、カルシウム、ポリ
アミン(スペルミンおよびスペルミジン)など);(b)無機酸(例えば、塩酸
、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)で形成される酸付加塩;(c)有機酸
(例えば、酢酸、オキサル酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グル
コン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パルミ
チン酸、アルギニン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、メタンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクツロン
酸など)で形成される塩;ならびに(d)元素アニオン(例えば、塩素、臭素、
ヨウ素)から形成される塩が含まれるが、これらに限定されない。本発明のPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72抗原化合物は、診断、治療、
予防ならびに研究試薬およびキットのために使用され得る。治療のために、本明
細書で議論される疾患または障害であって、PRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPR
O−C−MG.72の発現を調整することによって処置され得る疾患または障害
を有すると疑われる動物、好ましくは、ヒトは、本発明に従う抗原化合物を投与
することによって処置される。本発明の化合物は、有効量の抗原化合物を適切な
薬学的に受容可能な希釈剤またはキャリアに添加することによって薬学的組成物
中にて利用され得る。本発明の抗原化合物および方法の利用はまた、予防的に、
例えば、所望の応答を防止または遅延するために有用であり得る。
【0244】 研究および診断試薬としてのPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG
.72抗原化合物は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72を
コードする核酸にハイブリダイズし、サンドイッチおよびその他のアッセイが、
容易に構成され得るようにする。本発明の抗原性オリゴヌクレオチドの、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64、またはPRO−C−MG.72をコードする核酸とのハイブリ
ダイゼーションは、当該分野で公知の手段によって検出され得る。このような手
段には、酵素のオリゴヌクレオチドへの結合、オリゴヌクレオチドの放射能標識
、蛍光レポーター、または任意の他の適切な検出手段が含まれる。サンプル中の
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72抗原化合物のレベルを検
出するためのこのような検出手段を使用するキットが調製され得る。PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64、またはPRO−C−MG.72抗原化合物は、標識核酸配列を含有
する細胞へと、任意の遺伝子トランスファー方法(例えば、CaPO4 -媒介DN
Aトランスフェクション、エレクトロポレーション)によって、または遺伝子ト
ランスファーベクター(例えば、エプスタインバーウイルスおよび本明細書にお
いて詳細に議論されるもの)を使用して、導入され得る。簡単には、好ましい手
順において、アンチセンスまたはセンスオリゴヌクレオチドが、適切なレトロウ
イルスベクターに挿入される。標的核酸配列を含有する細胞が、組換えレトロウ
イルスベクターに、インビボまたはエキソビボのいずれかで、接触される。適切
なレトロウイルスベクターには、マウスレトロウイルスM−MuLVに由来する
もの、N2(M−MuLVに由来するレトロウイルス)、またはDCT5A、D
CT5B、およびDCT5Cと命名される二重コピーベクター(WO90/13
641を参照)が含まれるが、これらに限定されない。センスまたはアンチセン
スオリゴヌクレオチドはまた、標的ヌクレオチド配列を含有する細胞に、WO9
1/04753に記載されるように、リガンド結合分子との結合体の形成によっ
て導入され得る。適切なリガンド結合分子には、細胞表面レセプター、成長因子
、その他のサイトカイン、または細胞表面レセプターに結合するその他のリガン
ドが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、リガンド結合分子の結合
は、リガンド結合分子のその対応する分子もしくはレセプターに結合する能力を
実質的に妨害しないか、またはセンスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチド
またはその結合体化バージョンが細胞へ侵入する能力を実質的に遮断しない。あ
るいは、センスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的核酸配列を含
有する細胞へ、WO90/10448に記載されるように、オリゴヌクレオチド
脂質複合体の形成によって、導入され得る。センスまたはアンチセンスオリゴヌ
クレオチド脂質複合体は、好ましくは、内因性リパーゼによて細胞内において解
離される。これらおよびその他の方法は、本明細書においてより詳細に議論され
る。
【0245】 したがって、本発明はまた、本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−
C−MG.72抗原化合物を含有する薬学的組成物および処方物を含む。本発明
の薬学的組成物は、局所的もしくは全身的処置のいずれかが所望されるか、およ
び処置される領域に依存して、多数の方法において投与される。投与は、局所的
であるか(眼科および粘膜を含み、膣および直腸送達を含む)、肺(例えば、粉
末もしくはエアロゾルの吸入またはガス注入(ネブライザーによるもの;気管内
を含む)による)、鼻腔内、表皮、および経皮、経口もしくは非経口であり得る
。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内注射もしくは注入;
または頭蓋内(例えば、くも膜下内もしくは脳室内)投与を含む。少なくとも1
つの2’−O−メトキシエチル改変を有するオリゴヌクレオチドは、経口投与に
特に有用であると考えられる。腹腔内投与されるPNAは、血液脳関門を通過し
、特に、遺伝子発現を減少することがインビボで示されている(例えば、Tyl
erら、PNAS 96(12):7053−8(1999)を参照のこと)。
【0246】 局所投与のための薬学的組成物および処方物には、経皮パッチ、軟膏、ローシ
ョン、クリーム、ゲル、点滴剤、坐剤、スプレー、液体、および粉末が含まれ得
る。従来の薬学的キャリア、水性、粉末または油性ベースのもの、濃厚剤などは
、必要でありまたは所望され得る。被覆したコンドーム、グローブなどもまた、
有用であり得る。経口投与のための組成物および処方物には、粉末または顆粒、
水中または非水性媒体中の懸濁液または溶液、カプセル、袋(sachet)ま
たは錠剤が含まれる。濃厚剤、香味剤、希釈剤、エマルジョン、分散補助剤もし
くは結合剤は、望ましくあり得る。
【0247】 非経口、くも膜下内、または脳室内投与のための組成物および処方物は、緩衝
液、希釈剤、およびその他の適切な添加剤(例えば、透過促進剤、キャリア化合
物、および他の薬学的に受容可能なキャリアもしくは賦形剤が含まれるが、これ
らに限定されない)もまた含み得る滅菌水溶液を含み得る。本発明の薬学的組成
物には、溶液、エマルジョン、およびリポソーム含有処方物が含まれるが、これ
らに限定されない。これらの組成物は、種々の組成物から生成され得、それには
、予め形成された液体、自己乳化固体、および自己乳化半固体が含まれるが、こ
れらに限定されない。
【0248】 本発明の薬学的組成物は、単位用量形態で都合よく提示され得るが、薬学産業
界で周知の従来の技術にしたがって調製され得る。このような技術には、活性成
分を、薬学的キャリアまたは賦形剤と結合させる工程が含まれる。一般的に、そ
の処方物は、活性成分を液体キャリアまたは微細に分割した固体キャリアまたは
その両方と均一にかつ密接に結合させることによって、そして次いで、必要に応
じて、その生成物を成型することによって調製される。
【0249】 本発明の組成物は、任意の多数の可能な投薬形態(例えば、錠剤、カプセル、
液体シロップ、ソフトゲル、坐剤、および浣腸が含まれるが、これらに限定され
ない。)へと処方され得る。本発明の組成物はまた、水性または非水性のまたは
混合した媒体中における懸濁液として処方され得る。水性懸濁液はさらに、懸濁
液の粘度を増大する物質(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソ
ルビトールおよび/またはデキストラン)を含み得る。その懸濁液はまた、安定
剤を含有し得る。
【0250】 本発明の1つの実施形態において、薬学的組成物は、フォーム(foam)と
して処方されそして使用され得る。薬学的フォームには、エマルジョン、マイク
ロエマルジョン、クリーム、ジェリー、およびリポソームのような処方物が含ま
れるが、これらに限定されない。これらの処方物は性質において基本的に類似で
あるが、精製産物の組成および一貫性において様々でありうる。このような組成
物および処方物の調製は、一般に、薬学および処方の分野の当業者に公知であり
、そして本発明の組成物の処方に適用され得る。
【0251】 (エマルジョン) 本発明の組成物は、エマルジョンとして調製および処方され得る。エマルジョ
ンは、代表的には、通常0.1μmの直径を超える液滴の形態において、別の液
体に分散された1つの液体の異種系である。(Idson、Pharmaceu
tical Dosage Forms,Lieberman,Rieger
and Banker(編)、Marcel Dekker,Inc.、New
Youk、N.Y.,第1巻、199頁(1988);Rosoff,Pha
rmaceutical Dosage Forms,Liebermam、R
iegerおよびBanker(編)、Marcel Dekker,Inc.
,New York,N.Y.,第1巻、245頁(1988);Block
Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberma
m、RiegerおよびBanker(編)、Marcel Dekker,I
nc.,New York,N.Y.,第2巻、335頁(1988);Hig
uchiら、Remington’s Pharmaceutical Sci
ences,Mack Publishing Co.,Easton,Pa、
301頁(1985))。エマルジョンはしばしば、二相系であり、互いに親密
に混合されそして分散される2つの混合することのできない液体相を含む。一般
に、エマルジョンは、油中水(w/o)または水中油(o/w)の種類のいずれ
かであり得る。水性相が、大量の油相へと微細な液滴として微細に分割されそし
て分散される場合、得られる組成物は、油中水(w/o)エマルジョンと呼ばれ
る。あるいは、油相は、大量の水性相へと、微細な液滴として微細に分割され、
そして分散される場合、その得られる組成物は、水中油(o/w)エマルジョン
と呼ばれる。エマルジョンは、分散された相および活性薬物(これは、溶液とし
て、水性相または油相で、またはそれ自体分離相として存在し得る)に加えて、
さらなる組成物を含有し得る。乳化剤、安定剤、色素、および抗酸化剤のような
薬学的賦形剤もまた、必要に応じて、エマルジョンにおいて存在し得る。薬学的
エマルジョンはまた、2つ以上の相(例えば、油中水(o/w/o)および水中
油(w/o/w)エマルジョンの場合)から構成される多数のエマルジョンであ
り得る。このような複雑な処方物は、しばしば、簡単な二成分エマルジョンが提
供しない特定の利点を提供する。o/wエマルジョンの個々の油滴が小さな水滴
を包含する多数のエマルジョンは、w/o/wエマルジョンを構成する。同様に
、油性の連続において安定化された水の小球における油滴の系は、o/w/oエ
マルジョンを提供する。エマルジョンは、安定性がわずかなまたはほとんどない
ことによって特徴付けられる。しばしば、エマルジョンのその分散されたかまた
は不連続な相は、外部的なまたは連続した相へと十分に分散され、そしてこの形
態において乳化剤およびその処方物の粘度の手段によって維持される。エマルジ
ョンの相の例は、エマルジョンタイプの軟膏ベースおよびクリームの場合におけ
ると同様に、半固体かまたは固体であり得る。エマルジョンの安定化の他の手段
は、エマルジョンのいずれかの相に組み込み得る乳化剤の使用を含む。乳化剤は
、広範に、4つのカテゴリーに分類されうる:合成界面活性剤、天然に存在する
乳化剤、吸着ベース、および微細に分散された固体(Idson,Pharma
ceutical Dosage Forms,Liebermam、Rieg
erおよびBanker(編)、Marcel Dekker,Inc.,Ne
w York,N.Y.,第1巻、199頁、(1988))。
【0252】 合成界面活性剤はまた、表面活性剤としても知られ、エマルジョンの処方物に
おける広範な適用が見出されており、そして文献において検討されている(Ri
eger,Pharmaceutical Dosage Forms,Lie
bermam、RiegerおよびBanker(編)、Marcel Dek
ker,Inc.,New York,N.Y.,第1巻、285頁(1988
);Idson,Pharmaceutical Dosage Forms,
Liebermam、RiegerおよびBanker(編)、Marcel
Dekker,Inc.,New York,N.Y.,第1巻、199頁(1
988))。界面活性剤は、代表的には、両親媒性であり、そして親水性および
疎水性の部分を含む。その界面活性剤の疎水性の性質に対する親水性の割合は、
親水性/親油性バランス(HLB)と呼ばれており、そして処方物の調製におけ
る界面活性剤の分類および選択における貴重なツールである。界面活性剤は、親
水性基の性質に基づいて異なるクラスに分類され得る:非イオン性、アニオン性
、カチオン性、および両親媒性(Rieger,Pharmaceutical
Dosage Forms,Liebermam、RiegerおよびBan
ker(編)、Marcel Dekker,Inc.,New York,N
.Y.,第1巻、285頁(1988))。
【0253】 エマルジョン処方物に使用される天然に存在する乳化剤には、ラノリン、蜜蝋
、ホスファチド、レシチン、およびアカシアが含まれる。吸着ベースは、それら
が水を吸い上げw/oエマルジョンを形成し得、なおそれらの半固体の一貫性(
例えば、無水ラノリンおよび親水性ワセリン)を維持するように、親水性特性を
有する。微細に分割された固体はまた、特に界面活性剤との組み合わせにおいて
、および粘性の調製物において良好な乳化剤として使用されている。これらには
、極性の無機固体(例えば、重金属の水酸化物)、非膨潤クレー(例えば、ベン
トナイト、アタパルガイト、ヘクロライト、カオリン、モンモリロナイト)、コ
ロイド状ケイ酸アルミニウムおよびコロイド状ケイ酸マグネシウムアルミニウム
、顔料、および非極性固体(例えば、炭素またはグリセリルトリステアレート)
が含まれる。
【0254】 広範な種々の非乳化材料もまた、エマルジョン処方物に含まれ、そしてエマル
ジョンの特性に寄与する。これらには、脂質、油、ワックス、脂肪酸、脂肪アル
コール、脂肪エステル、湿潤剤、親水性コロイド、保存剤、および抗酸化剤が含
まれる(Block、Pharmaceutical Dosage Form
s,Liebermam、RiegerおよびBanker(編)、Marce
l Dekker,Inc.,New York,N.Y.,第1巻、335頁
、(1988);Idson,Pharmaceutical Dosage
Forms,Liebermam、RiegerおよびBanker(編)、M
arcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,第1巻、
199頁、(1988))。
【0255】 親水性のコロイドまたは親水コロイドには、天然に存在するガムおよび多糖の
ような合成ポリマー(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、カラゲナン、グア
ーガム、カラヤガム、およびトラガカント)、セルロース誘導体(例えば、カル
ボキシメチルセルロースおよびカルボキシプロピルセルロース)、および合成ポ
リマー(例えば、カルボマー、セルロースエーテル、およびカルボキシビニルポ
リマー)が含まれる。これらは、水中で分散または膨潤して、コロイド溶液を形
成し、これは、強力な界面フィルムを、分散相の液滴の回りに形成することによ
って、そして外部相の粘度を増大することによってエマルジョンを安定化する。
【0256】 エマルジョンは、しばしば、容易に微生物の増殖を支持し得る炭化水素、タン
パク質、ステロール、ホスファチドのような多数の成分を含有するので、これら
の処方物は、しばしば、保存剤を組み込んでいる。エマルジョン処方物に含ませ
て一般的に使用される保存剤には、メチルパラベン、プロピルパラベン、4級ア
ンモニウム塩、塩化ベンズアルコニウム、p−ヒドロキシ安息香酸のエステル、
およびホウ酸が含まれる。抗酸化剤もまた、処方物の悪化を防止するために、一
般的に、エマルジョン処方物に添加される。使用される抗酸化剤は、フリーラジ
カルスカベンジャー(例えば、トコフェロール、アルキル没食子酸塩、ブチル化
ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、または還元剤(例えば、
アスコルビン酸およびメタ亜硫酸水素塩)、および抗酸化共力剤(例えば、クエ
ン酸、酒石酸、およびレシチン)であり得る。
【0257】 エマルジョン処方物の皮膚科学的、経口、および非経口経路での適用およびそ
れらの製造のための方法は、文献において検討されている(Idosn,Pha
rmaceutical Dosage Forms,Liebermam、R
iegerおよびBanker(編)、Marcel Dekker,Inc.
,New York,N.Y.,第1巻、199頁、(1988))。経口送達
のためのエマルジョン処方物は、処方の簡易性、吸着の効力およびバイオアベイ
ラビリティーの観点から、非常に広範に使用されている。(Rosoff,Ph
armaceutical Dosage Forms,Liebermam、
RiegerおよびBanker(編)、Marcel Dekker,Inc
.,New York,N.Y.,第1巻、245頁、(1988));Ids
on,Pharmaceutical Dosage Forms,Liebe
rmam、RiegerおよびBanker(編)、Marcel Dekke
r,Inc.,New York,N.Y.,第1巻、199頁、(1988)
)。鉱油ベースの下剤、油溶性のビタミン、および高脂肪栄養素調製物は、一般
に、経口的にo/wエマルジョンとして投与されている材料のなかのひとつであ
る。
【0258】 (マイクロエマルジョン) 本発明の1つの実施形態において、オリゴヌクレオチドおよび核酸の組成物が
マイクロエマルジョンとして処方される。マイクロエマルジョンは、単一の光学
的に等方性かつ熱力学的に安定な液体溶液である水、油、および両親媒性の系と
して規定され得る(Rosoff,Pharmaceutical Dosag
e Forms,Liebermam、RiegerおよびBanker(編)
、Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,第1
巻、245頁、(1988))。代表的なマイクロエマルジョンは、まず油を水
性界面活性剤溶液中に分散し、次いで、十分な量の第4の成分(一般に、中間鎖
長アルコール)を添加して、透明な系を形成することによって調製される系であ
る。したがって、マイクロエマルジョンはまた、界面活性分子の界面フィルムに
よって安定化される2つの混和し得ない液体の熱力学的に安定な、等方的に明瞭
な分散液として記載されてきた(LeungおよびShah、Controll
ed Release of Drugs:Polymers and Agg
regate Systems、Rosoff,M.、編、VCH Publi
shers,New York、185−215頁、(1989))。マイクロ
エマルジョンは、一般に、油、水、界面活性剤、共界面活性剤、および電解質を
含む3つから5つの成分の組み合わせにより調製される。マイクロエマルジョン
が、油中水(w/o)かまたは水中油(o/w)タイプのものであるか否かは、
使用される油および界面活性剤の特性ならびに界面活性剤分子の極性ヘッドおよ
び炭化水素テールの構造および幾何学的パッキングに依存する(Schott,
Pharmaceutical Sciences,Mack Publish
ing Co.,Easton,Pa,271頁、(1985))。
【0259】 相ダイアグラムを使用する現象論的アプローチは、広範に研究されており、そ
して当業者にマイクロエマルジョンをどのように処方するかが理解しうる知識を
生み出している(Rosoff、Pharmaceutical Dosage
Forms,Liebermam、RiegerおよびBanker(編)、
Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,第1巻
、245頁、(1988);Block、Pharmaceutical Do
sage Forms,Liebermam、RiegerおよびBanker
(編)、Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.
,第1巻、335頁、(1988)))。従来のエマルジョンと比較して、マイ
クロエマルジョンはしばしば、自発的に形成される熱力学的に安定な液滴の処方
物において水不溶性薬物を安定化する利点を提供する。
【0260】 マイクロエマルジョンの調製において使用される界面活性剤には、イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤、Brij96、ポリオキシエチレンオレイル
エーテル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、テトラグリセロールモノラウレー
ト(ML310)、テトラグリセロールモノラウレート(MO310)、ヘキサ
グリセロールモノラウレート(PO310)、ヘキサグリセロールペンタオレエ
ート(PO500)、デカグリセロールモノカプレート(MCA750)、デカ
グリセロールモノラウレート(MO750)、デカグリセロールセクイオレエー
ト(decaglycerol sequioleate)(SO750)、デ
カグリセロールデカオレエート(DAO750)の、単独、または共界面活性剤
との組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。共界面活性剤は、通常、
エタノール、1−プロパノール、および1−ブタノールのような短鎖のアルコー
ルであり、界面流動性を、界面活性剤のフィルムに貫通することによって増大す
るよう働き、そしてその結果として、界面活性剤分子間で生成されるボイドスペ
ースのために無秩序化されたフィルムを生成する。しかし、マイクロエマルジョ
ンは、共界面活性剤を使用せずに調製され得、そしてアルコールを含まない自己
乳化マイクロエマルジョンは当該分野で公知である。水性相は、代表的には、水
、薬物、グリセロール、PEG300、PEG400、ポリグリセロール、プロ
ピレングリコール、およびエチレングリコールの誘導体の水溶液、であり得るが
、これらに限定されない。油相は、Captex300、Captex355、
Capmul MCM、脂肪酸エステル、中間鎖(C8−C12)モノ、ジ、お
よびトリグリセリド、ポリオキシエチル化グリセリル脂肪酸エステル、脂肪アル
コール、ポリグリコール化グリセリド、飽和ポリグリコール化C8−C10グリ
セリド、植物油、およびシリコーン油が含まれるが、これらに限定されない。
【0261】 マイクロエマルジョンは、薬物の可溶性および薬物の増強した吸収の観点から
特に興味深い。脂質ベースのマイクロエマルジョン(水中油型および油中水型の
両方)が、薬物(ペプチドを含む)の経口バイオアベイラビリティーを増強する
ことが提唱されている(Constantinidesら,Pharmaceu
tical Research,11:1385−1390(1994);Ri
tschel,Meth.Find.Exp.Clin.Pharmacol.
13:205(1993))。マイクロエマルジョンは、改善した薬物の可溶性
、酵素加水分解からの薬物の保護、薬物吸収の可能な増強といった利点を付与し
、それらの利点は、膜流動性および浸透性における界面活性剤誘導性変化、固体
投与形態を超える調製の容易さ、経口投与の容易さ、改善した臨床効力、および
減少した毒性に起因する(Constantinidesら,Pharmace
utical Research,11:1385(1994);Hoら,J.
Pharm.Sci.,85:138−143(1996))。しばしば、マイ
クロエマルジョンは、その成分が室温で一緒にされた場合に、自然に形成し得る
。これは、熱不安定性の薬物、ペプチドもしくはオリゴヌクレオチドを処方する
場合に、特に有利であり得る。マイクロエマルジョンは、美容外科学適用および
薬学適用の両方における活性成分の経皮送達において有効でもある。本発明のマ
イクロエマルジョン組成物およびマイクロエマルジョン処方物が、胃腸管からの
オリゴヌクレオチドおよび核酸の全身吸収の増加を促進し、そして胃腸管、膣、
口腔前庭ならびに他の投与領域内でのオリゴヌクレオチドおよび核酸の局所的細
胞取り込みを改善することが、予期される。
【0262】 本発明のマイクロエマルジョンはまた、処方物の特性を改善するためそして本
発明のオリゴヌクレオチドおよび核酸の吸収を増強するために、さらなる成分お
よび添加物(例えば、ソルビタンモノステアレートおよび浸透増強剤)を含み得
る。本発明のマイクロエマルジョンにおいて使用される浸透増強剤は、検討され
たように、5つの広範な分類−界面活性剤、脂肪酸、胆汁酸塩、キレート剤、お
よび非キレート非界面活性剤(Leeら,Critical Reviews
in Therapeutic Drug Carrier Systems,
p.92(1991))−のうちの1つに属するように分類され得る。
【0263】 (リポソーム) 薬物の処方について研究されそして使用されたマイクロエマ
ルジョンに加え、組織された多くの界面活性剤構造が存在する。これらとしては
、単層、ミセル、二重層、および小胞が挙げられる。リポソームのような小胞は
、その特異性およびそれが付与する作用期間が原因で、薬物送達の観点から、大
きな興味を引き付けている。本発明において使用される場合、用語「リポソーム
」は、球状二重層(単数もしくは複数)に配置された両親媒性脂質から構成され
た、小胞を意味する。
【0264】 リポソームは、親油性物質から形成される膜と水性内部とを有する、単膜小胞
もしくは多膜小胞である。その水性部分は、送達されるべき組成物を含む。カチ
オン性リポソームは、細胞壁に融合し得る利点を有する。非カチオン性リポソー
ムは、細胞壁と有効に融合し得ないが、インビボでマクロファージにより取り込
まれる。
【0265】 インタクトな哺乳動物皮膚を横切るために、脂質小胞は、各々50nm未満の
直径を有する一連の微細な孔を、適切な経皮勾配の影響下で通り抜けなければな
らない。従って、高度に変形可能でありそしてこのような微細な孔を通り抜ける
ことができる、リポソームを使用することが望ましい。
【0266】 リポソームのさらなる利点としては、天然のリン脂質から得られるリポソーム
は、生体適合性でありそして生分解性であること;リポソームは、広範な水溶性
薬物および脂溶性薬物を取り込み得ること;リポソームは、代謝および分解から
その内部区画中にカプセル化された薬物を保護し得ることが挙げられる(Ros
off,Pharmaceutical Dosage Forms,Lieb
erman,RiegerおよびBanker(編),Marcel Dekk
er,Inc.,New York,N.Y.,第1巻,245頁(1988)
)。リポソーム処方物の調製において重要な考慮点は、脂質表面の電荷、小胞の
大きさ、およびリポソームの水性容積である。
【0267】 リポソームは、作用部位へと活性成分を転移および送達するために有用である
。リポソームの膜は生体膜と構造的に類似するので、リポソームが組織に適用さ
れる場合、そのリポソームは、細胞膜と合併し始める。リポソームと細胞の合併
が進行すると、リポソーム内容物が、細胞中へと移り、そこで活性因子が作用し
得る。
【0268】 リポソーム処方物は、多くの薬物についての送達様式として広範な調査の焦点
であった。局所投与について、リポソームが他の処方物を越えるいくつかの利点
を示す証拠が増加している。このような利点としては、投与される薬物の高い全
身吸収に関する副作用の低減、所望の標的での投与される薬物の蓄積の増加、な
らびに広範な種類の薬物(親水性および疎水性の両方)を皮膚に投与する能力が
挙げられる。
【0269】 いくつかの報告は、皮膚へ高分子量DNAを含む因子を送達するリポソームの
能力を詳述している。鎮痛剤、抗体、ホルモンおよび高分子量DNAを含む化合
物が、皮膚に投与されている。適用の大多数は、上皮の標的化を生じた。
【0270】 リポソームは、2つの広い種類に分かれる。カチオン性リポソームは、負に荷
電したDNA分子と相互作用して安定な複合体を形成する、正に荷電したリポソ
ームである。正に荷電したDNA/リポソーム複合体は、負に荷電した細胞表面
に結合し、そしてエンドソーム内にインターナライズされる。エンドソーム内の
酸性pHに起因して、そのリポソームは、破裂し、細胞の細胞質中にその内容物
を放出する(Wangら,Biochem.Biophys.Res.Comm
un.,147:980−985(1987))。
【0271】 pH感受性であるかもしくは負に荷電したリポソームは、DNAと複合体を形
成せずにDNAを捕捉する。DNAと脂質の両方が同じように荷電しているので
、複合体形成ではなく反発が生じる。それにも関わらず、いくらかのDNAは、
これらのリポソームの水性内部に捕捉される。pH感受性リポソームは、チミジ
ンキナーゼ遺伝子をコードするDNAを培養中の細胞単層に送達するために使用
されている。外因性遺伝子の発現が、標的細胞において検出された(Zhouら
,Journal of Controlled Release,19:26
9−274(1992))。
【0272】 リポソーム組成物の1つの主要な型は、天然由来のホスファチジルコリン以外
のリン脂質である。天然のリポソーム組成物は、例えば、ジミリストイルホスフ
ァチジルコリン(DMPC)もしくはジパルミトイルホスファチジルコリン(D
PPC)から形成され得る。アニオン性リポソーム組成物は、一般に、ジミリス
トリルホスファチジルグリセロールから形成されるが、アニオン性融合性(fu
sogenic)組成物は、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPE)か
ら主に形成される。リポソーム組成物の別の型は、ホスファチジルコリン(PC
)(例えば、ダイズPCおよびタマゴPC)から形成される。別の型は、リン脂
質および/またはホスファチジルコリンおよび/またはコレステロールの混合物
から形成される。
【0273】 いくつかの研究は、皮膚へのリポソーム薬物処方物の局所送達を評価している
。インターフェロンを含むリポソームをモルモットの皮膚へと適用すると、皮膚
ヘルペス潰瘍の減少を生じたが、他の手段を介して(例えば、溶液としてかもし
くはエマルジョンとして)のインターフェロンの送達は、効果的でなかった(W
einerら,Journal of Drug Targeting,2:4
05−410(1992))。さらに、さららなる研究が、水性の系を使用して
インターフェロンを投与することに対するリポソーム処方物の一部として投与さ
れるインタフェロンの効力を試験し、そしてそのリポソーム処方物が水性投与よ
り優れていることを結論付けた(du Plessisら,Antiviral
Research 18:259−265(1992))。
【0274】 非イオン性リポソーム系もまた、非イオン性界面活性剤およびコレステロール
を含む特定の系において皮膚に薬物を送達することにおけるその有用性を決定す
るために試験された。Novasom TM1(グリセリルジラウレート/コレ
ステロール/ポリオキシエチレン−10−ステアリルエーテル)およびNova
some TM II(グリセリルジステアレート/コレステロール/ポリオキ
シエチレン−10−ステアリルエーテル)を含む非イオン性リポソーム処方物が
、シクロスポリン−Aをマウス皮膚の真皮に送達するために使用された。結果は
、このような非イオン性リポソーム系が、皮膚の異なる層にシクロスポリン−A
を堆積するのを促進するのに効果的であったことを示した。
【0275】 リポソームはまた、「立体的に安定化された」リポソームを含み、これは、本
明細書中で使用される場合、リポソームに組み込まれた場合にそれを欠くリポソ
ームと比較して増加した循環寿命を生じる、1つ以上の特定の脂質を含むリポソ
ームをいう。立体的に安定化されたリポソームの例は、リポソームの小胞形成脂
質部分の一部が、(A)1つ以上の糖脂質(例えば、モノシアロガングリオシド
G[M1])を含むか、または(B)1つ以上の親水性ポリマー(例えば、ポリ
エチレングリコール(PEG)部分)で誘導体化されているリポソームである。
いかなる特定の理論によっても拘束されることを望まないが、少なくとも、ガン
グリオシド、スフィンゴミエリンもしくはPEG誘導体化脂質を含む、立体的に
安定化されたリポソームについて、これらの立体的に安定化されたリポソームの
循環半減期の増加が、細網内皮系(RES)の細胞中への取り込みの減少に由来
することが、当該分野で考えられている(Allenら,FEBS Lette
rs,223:42(1987);Wuら,Cancer Research
53:3765(1993))。
【0276】 1つ以上の糖脂質を含む種々のリポソームが、当該分野で公知である。Pap
ahadjopoulosら(Ann.N.Y.Acad.Sci.507:6
4(1987))は、モノシアロガングリオシドG[M1]、ガラクトセレブロ
シドサルフェートおよびホスファチジルイノシトールがリポソームの血液半減期
を改善する能力を報告した。これらの知見は、Gabizonら(PNAS 8
5: 6949 (1988))により説明された。米国特許第4,837,0
28号およびWO 88/04924は、(1)スフィンゴミエリンを含むリポ
ソーム、および(2)ガングリオシドG[M1]もしくはガラクトセレブロシド
サルフェートエステルを含むリポソームを開示する。米国特許第5,543,1
52号は、スフィンゴミエリンを含むリポソームを開示する。1,2−sn−ジ
ミリストイルホスファチジルコリンを含むリポソームが、WO 97/1349
9に開示される。これらの分子の合成バージョンが好ましい。
【0277】 1つ以上の親水性ポリマーで誘導体化した脂質を含む多くのリポソーム、その
調製方法が、当該分野で公知である。Sunamotoら(Bull.Chem
.Soc.Jpn.53:2778(1980))は、PEG部分を含む非イオ
ン性界面活性剤である2C1215Gを含むリポソームを記載した。Illum
ら(FEBS Lett.167:79(1984))は、ポリマー性グリコー
ルを含むポリスチレン粒子の親水性コーティングが、血液半減期の有意な増加を
生じることを記した。ポリアルキレングリコール(例えば、PEG)をカルボキ
シル基に結合することにより改変された合成リン脂質が、Sears(米国特許
第4,426,330号および同第4,534,899号)により記載された。
Klibanovら(FEBS Lett.268:235(1990))は、
PEGもしくはPEGステアレートで誘導体化されたホスファチジルエタノール
アミン(PE)を含むリポソームが、血液循環半減期の有意な増加を有すること
示す実験を記載した。Blumeら(Biochimica et Bioph
ysica Acta 1029:91(1990))は、このような知見を、
他のPEG誘導体化リン脂質(例えば、ジステアロイルホスファチジルエタノー
ルアミン(DSPE)とPEGとの組み合わせから形成されるDSPE−PEG
)まで広げた。その外部表面上に共有結合したPEG部分を有するリポソームが
、Fischerに対する欧州特許EP 0 445 131 B1およびWO
90/04384において記載される。PEGで誘導体化されたPEを1〜2
0モルパーセント含むリポソーム組成物およびその使用法が、Woodleら(
米国特許第5,013,556号および同第5,356,633号)ならびにM
artinら(米国特許第5,213,804および欧州特許EP 0 496
813 B1)において記載される。他の多数の脂質−ポリマー結合体を含む
リポソームが、WO 91/05545および米国特許第5,225,212号
(両方ともMartinら)およびWO 94/20073(Zalipsky
ら)において記載される。PEG改変セラミド脂質を含むリポソームが、WO
96/10391(Choiら)に記載される。米国特許第5,540,935
号(Miyazakiら)および同第5,556,948号(Tagawaら)
は、その表面上の機能的部分でさらに誘導体化され得るPEG含有リポソームを
記載する。
【0278】 核酸を含む限定数のリポソームが、当該分野で公知である。WO 96/40
062(Thierryら)は、リポソーム中に高分子量核酸をカプセル化する
ための方法を記載する。米国特許第5,264,221(Tagawaら)は、
タンパク質が結合したリポソームを開示し、そしてそのようなリポソームの内容
物がアンチセンスRNAを含み得ることを主張する。米国特許第5,665,7
10号(Rahmanら)は、リポソーム中にオリゴデオキシヌクレオチドをカ
プセル化する特定の方法を記載する。WO 97/04787(Loveら)は
、ref遺伝子に標的化されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むリポソー
ムを開示する。
【0279】 (トランスフェロソーム) トランスフェロソームは、なお別の型のリポソー
ムであり、そして薬物送達ビヒクルのための魅力的な候補である、高度に変形可
能な脂質凝集物である。トランスフェロソームは、高度に変形可能であり、その
小滴よりも小さい孔を通って容易に浸透し得る、脂質小滴として記載され得る。
トランスフェロソームは、それが使用される環境に適合可能であり、例えば、そ
れらは自己最適化し(皮膚の孔の形状に適応する)、自己修復し、しばしば断片
化せずにその標的に到達し、そしてしばしば自己ローディングする(self−
loading)。トランスフェロソームを生成するために、標準的リポソーム
組成物に、表面縁(edge)アクチベーターを添加することが可能である。ト
ランスフェロソームは、皮膚に血清アルブミンを送達するために使用された。血
清アルブミンのトランスフェロソーム媒介送達は、血清アルブミンを含む溶液の
皮下注射と同じ程度効果的であることが示された。
【0280】 界面活性剤は、エマルジョン(マイクロエマルジョンを含む)およびリポソー
ムのような処方物における広範な適用が見いだされる。多くの異なる型の界面活
性剤(天然および合成の両方)の特性を分類および評価の最も一般的方法は、親
水性/疎水性バランス(HLB)の使用による。親水基(「ヘッド」としても公
知)の性質は、処方物において使用される異なる界面活性剤を分類するための最
も有用な手段を提供する(Rieger,Pharmaceutical Do
sage Forms,Marcel Dekker,Inc.,New Yo
rk,N.Y.p.285(1988))。
【0281】 界面活性剤分子がイオン化されていない場合、それは、非イオン性界面活性剤
と分類される。非イオン性界面活性剤は、薬学的製品および美容外科学的製品に
おける広範な適用が見出され、そして広範な範囲のpH値にわたって使用可能で
ある。一般に、そのHLB値は、その構造に依存して、2〜約18の範囲である
。非イオン性界面活性剤としては、非イオン性エステル(例えば、エチレングリ
コールエステル、ポリエチレングリコールエステル、グリセリルエステル、ポリ
グリセリルエステル、ソルビタンエステル、スクロースエステル、およびエトキ
シル化エステルが挙げられる。非イオン性アルカノールアミドおよびエステル(
例えば、脂肪酸アルコールエトキシレート、プロポキシル化アルコール、および
エトキシル化/プロポキシル化ブロックポリマー)もまた、この種類に含まれる
。ポリオキシエチレン界面活性剤は、非イオン性界面活性剤の種類の最も一般的
メンバーである。
【0282】 界面活性剤分子が、水に溶解もしくは分散された場合に負電荷を有する場合、
その界面活性剤は、アニオン性として分類される。アニオン性界面活性剤として
は、石けんのようなカルボキシレート、アシルラクチレート、アミノ酸のアシル
アミド、硫酸のエステル(例えば、硫酸アルキルおよびエトキシル化硫酸アルキ
ル)、スルホネート(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アシルイセチオネ
ート、アシルタウレートおよびスルホスクシネート)ならびにホスホネートが挙
げられる。アニオン性界面活性剤の種類の最も重要なメンバーは、硫酸アルキル
および石けんである。
【0283】 界面活性剤分子が水中に溶解もしくは分散した場合に正電荷を有する場合、そ
の界面活性剤は、カチオン性として分類される。カチオン性界面活性剤としては
、四塩化アンモニウム塩およびエトキシル化アミンが挙げられる。四塩化アンモ
ニウム塩は、この種類で最も使用されるメンバーである。
【0284】 界面活性剤分子が正電荷もしくは負電荷のいずれかを有する能力を有する場合
、その界面活性剤は、両性として分類される。両性界面活性剤としては、アクリ
ル酸誘導体、置換アルキルアミド、N−アルキルベタインおよびホスファチドが
挙げられる。
【0285】 薬物製品、処方物およびエマルジョンにおける界面活性剤の使用が概説されて
いる(Rieger,Pharmaceutical Dosage Form
s,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,p
.285(1988))。
【0286】 (浸透増強剤) 1つの実施形態において、本発明は、動物の皮膚に核酸(特
に、オリゴヌクレオチド)を効率的に送達することをもたらす、種々の浸透増強
剤を使用する。ほとんどの薬物は、イオン化形態および非イオン化形態の両方で
溶液中に存在する。しかし、通常は、脂質可溶性薬物もしくは親油性薬物のみが
、細胞膜を容易に横切り得る。非親油性薬物でさえ、横切るべき膜が浸透増強剤
で処理された場合は細胞膜を横切り得ることが、発見された。細胞膜を横切る非
親油性薬物の拡散を補助することに加え、浸透増強剤はまた、親油性薬物の浸透
性も増強する。
【0287】 浸透増強剤は、5つの広い分類(すなわち、界面活性剤、脂肪酸、胆汁酸塩、
キレート剤、および非キレート非界面活性剤)の1つに属するように分類され得
る。(Leeら,Crit.Rev.Ther.Drug Carrier S
ystems、p.92(1991))。上記の種類の浸透増強剤の各々が、下
記でより詳細に記載される。
【0288】 界面活性剤:本発明に関連して、界面活性剤(もしくは「界面活性薬剤」)は
、水溶液中に溶解した場合に、その溶液の表面張力またはその水溶液と別の脂質
との間の界面張力を減少し、その結果、粘膜を通ってのオリゴヌクレオチドの吸
収が増強する、化学的実体である。胆汁酸塩および脂肪酸に加え、これらの浸透
増強剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン−9−
ラウリルエステルおよびポリオキシエチレン−20−セチルエステル(Leeら
,Crit.Rev.Ther.Drug Carrier Systems,
p.92(1991));ならびに過フルオロ化合物エマルジョン(例えば、F
C−43)(Takahashiら,J.Pharm.Pharmacol.4
0:252(1988))が挙げられる。
【0289】 脂肪酸:浸透増強剤として作用する種々の脂肪酸およびその誘導体としては、
例えば、以下が挙げられる:オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸(n−デカン
酸)、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、
ジカプレート、トリカプレート、モノオレイン(1−モノオレオイル−rac−
グリセロール)、ジラウリン、カプリル酸、アラキドン酸、グリセロール1−モ
ノカプレート、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、アシルカルニチン
、アシルコリン、そのC[1−10]−アルキルエステル(例えば、メチル、イ
ソプロピル、およびt−ブチル)、ならびのそのモノグリセリドおよびジグリセ
リド(すなわち、オレエート、ラウレート、カプレート、ミリステート、パルミ
テート、ステアレート、リノレエートなど)(Leeら,Crit.Rev.T
her.Drug Carrier Systems p.92(1991);
Muranishi,Crit.Rev.Ther.Drug Carrier
Systems 7:1−33(1990);El Haririら,J.P
harm.Pharmacol.44:651−654(1992))。
【0290】 胆汁酸塩:胆汁の生理学的役割としては、脂質および脂溶性ビタミンの分散お
よび吸収の促進が挙げられる(Brunton,Chapter 38:Goo
dman&Gilman’s The Pharmacological Ba
sis of Therapeutics,9th版.,Hardmanら編,
McGraw−Hill,New York pp.934−935(1996
))。種々の天然の胆汁酸塩およびその合成誘導体が、浸透増強剤として作用す
る。従って、用語「胆汁酸塩」は、天然に存在する胆汁の成分のいずれかならび
にその合成誘導体のいずれかを含む。本発明の胆汁酸塩としては、例えば、コー
ル酸(またはその薬学的に受容可能なナトリウム塩、コール酸ナトリウム)、デ
ヒドロコール酸(デヒドロコール酸ナトリウム)、デオキシコール酸(デオキシ
コール酸ナトリウム)、グルコール酸(グルコール酸ナトリウム)、グリコール
酸酸(グリコール酸ナトリウム)、グリコデオキシコール酸(グリコデオキシコ
ール酸ナトリウム)、タウロコール酸(タウロコール酸ナトリウム)、タウロデ
オキシコール酸(タウロデオキシコール酸ナトリウム)、ケノデオキシコール酸
(ケノデオキシコール酸ナトリウム)、ウルソデオキシコール酸(UDCA)、
タウロ−24,25−ジヒドロフシジン酸ナトリウム(STDHF)、グリコジ
ヒドロフシジン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン−9−ラウリルエステル
(POE)(Leeら,Critical Reviews in Thera
peutic Drug Carrier Systems,頁92(1991
);Swinyard,Chapter 39:Remington’s Ph
armaceutical Sciences,18th版.,Gennaro
編,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,頁78
2−783(1990);Muranishi,Critical Revie
ws in Therapeutic Drug Carrier Syste
ms,7:1−33(1990);Yamamotoら,J.Pharm.Ex
p.Ther.263:25(1992);Yamashitaら,J.Pha
rm.Sci.79:579−583(1990))。
【0291】 キレート剤:本発明と関連して使用される場合、キレート剤とは、金属イオン
と錯体を形成することによって溶液からその金属イオンを除去する化合物として
定義され、その結果、粘膜を通るオリゴヌクレオチドの吸収が増強される。本発
明における透過増強剤としてのそれらの使用に関して、キレート剤は、DNas
eインヒビターとしても作用する、追加の利点を有する。なぜなら、多くの特徴
付けされたDNAヌクレアーゼは、触媒に二価金属イオンを必要とし、従って、
キレート剤によって阻害されるからである(Jarrett,J.Chroma
togr.618:315−339(1993))。本発明のキレート剤として
、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)、クエン酸、サリチラート
(例えば、サリチル酸ナトリウム、5−メトキシサリチラートおよびホモバニラ
ート)、コラーゲンのN−アシル誘導体、β−ジケトンのラウレス−9(lau
reth−9)およびN−アミノアシル誘導体(エナミン)(Leeら、Cri
tical Reviews in Therapeutic Drug Ca
rrier Systems、92頁(1991);Muranishi、Cr
itical Reviews in Therapeutic Drug C
arrier Systems、7:1−33(1990);Buurら、J.
Control Rel.14:43−51(1990))が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0292】 非キレート非界面活性剤:本明細書中で使用される場合、非キレート非界面活
性剤の透過増強化合物は、キレート剤としても界面活性剤としても有意な活性を
示さないが、にもかかわらず、消化系粘膜を通るオリゴヌクレオチドの吸収を増
強する化合物として定義され得る(Muranishi、Critical R
eviews in Therapeutic Drug Carrier S
ystems、7:1−33(1990))。このクラスの透過増強剤としては
、例えば、不飽和環状尿素、1−アルキル−アルカノン誘導体および1−アルケ
ニルアザシクロ−アルカノン誘導体(Leeら、Critical Revie
ws in Therapeutic Drug Carrier Syste
ms、92頁(1991));ならびに非ステロイド性抗炎症剤(例えば、ジク
ロフェナクナトリウム、インドメタシンおよびフェニルブタゾン)(Yamas
hitaら、J.Pharm.Pharmacol.39:621−626(1
987))が挙げられる。
【0293】 細胞レベルでオリゴヌクレオチドの取り込みを増強する薬剤もまた、本発明の
薬学的組成物および他の組成物に添加され得る。例えば、カチオン性脂質(例え
ば、リポフェクチン(Junichiら、米国特許第5,705,188号))
カチオン性グリセロール誘導体、およびポリカチオン性分子(例えば、ポリリジ
ン(Lolloら、PCT出願WO97/30731))もまた、オリゴヌクレ
オチドの細胞の取り込みを増強することが公知である。
【0294】 他の薬剤が、投与された核酸の透過を増強するために利用され得、これらには
、グリコール(例えば、エチレングリコールおよびプロピレングリコール)、ピ
ロール(例えば、2−ピロール)、アゾン、およびテルペン(例えば、リモネン
およびメントン)が挙げられる。
【0295】 (キャリア) 本発明の特定の組成物はまた、処方物中にキャリア化合物を含
む。本明細書中で使用される場合、「キャリア化合物」または「キャリア」とは
、核酸、または不活性(すなわち、それ自体で生物学的活性を保持しない)であ
るが、例えば、生物学的に活性な核酸の分解または循環からの核酸の排除の促進
による、生物学的活性を有する核酸のバイオアベイラビリティを減少するインビ
ボプロセスによって認識される、核酸のアナログを言及し得る。核酸およびキャ
リア化合物の同時投与(代表的には、後者の物質が過剰である)は、肝臓、腎臓
または他の循環外貯蔵所において回収される核酸の量の実質的な減少を生じ得、
これは、おそらく、共通のレセプターに対するキャリア化合物と核酸との間の競
合に起因する。例えば、肝組織における部分的なホスホロチオエートオリゴヌク
レオチドの回収は、ポリイノシン酸、硫酸デキストラン、ポリシチジル酸または
4−アセトアミド−4’イソチオシアノ−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸
と同時に投与された場合に、減少され得る(Miyaoら、Antisense
Res.Dev.5:115−121(1995);Takakuraら、A
ntisense & Nucl.Acid Drug Dev.6:177−
183(1996))。
【0296】 (賦形剤) キャリア化合物とは対照的に、「薬学的キャリア」または「賦形
剤」は、1以上の核酸を動物に送達するための、薬学的に受容可能な溶媒、懸濁
剤または任意の他の薬理学的に不活性なビヒクルである。賦形剤は、液体または
固体であり得、そして、所定の薬学的組成物の核酸および他の成分と組み合わせ
た場合に、所望のバルク、コンシステンシーなどを提供するように、細心の計画
した投与様式と共に、選択される。代表的な薬学的キャリアとしては、結合剤(
例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなど);充填剤(例えば、ラクトースおよび他の
糖、微結晶セルロース、ペクチン、ゼラチン、硫酸カルシウム、エチルセルロー
ス、ポリアクリレートまたはリン酸水素カルシウムなど);潤滑剤(例えば、ス
テアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリ
ン酸、ステアリン酸金属、硬化植物油、トウモロコシデンプン、ポリエチレング
リコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど);崩壊剤(例えば、デン
プン、グリコール酸ナトリウムデンプンなど);および湿潤剤(例えば、ラウリ
ル硫酸ナトリウムなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0297】 核酸と有害には反応しない、非経口投与に適切な薬学的に受容可能な有機賦形
剤または無機賦形剤もまた、本発明の組成物を処方するために使用され得る。適
切な薬学的に受容可能なキャリアとしては、水、塩溶液、アルコール、ポリエチ
レングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0298】 核酸の局所投与のための処方物としては、滅菌および非滅菌の、水溶液、一般
的な溶媒(例えば、アルコール)中の非水性溶液、または液体または固体のオイ
ル基剤中の核酸の溶液が挙げられ得る。これらの溶液はまた、緩衝剤、希釈剤お
よび他の適切な添加剤を含み得る。核酸と有害には反応しない、非経口投与に適
切な薬学的に受容可能な有機賦形剤または無機賦形剤が、使用され得る。
【0299】 適切な薬学的に受容可能な賦形剤としては、水、塩溶液、アルコール、ポリエ
チレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビ
ニルピロリドンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0300】 (他の成分) 本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
抗遺伝子組成物は、薬学的組成物に従来的に見い出される他の補助成分を、それ
らの当該分野で確立された使用レベルで、さらに含み得る。従って、例えば、組
成物は、さらなる適合性の薬学的に活性な材料(例えば、止痒剤、収斂剤、局所
麻酔剤または抗炎症剤のような)を含み得るか、または、本発明の組成物の種々
の投薬形態を物理的に処方する際に有用なさらなる材料(例えば、色素、矯味矯
臭剤、保存剤、酸化防止剤、乳白剤、濃化剤および安定剤)を含み得る。しかし
、このような材料は、添加される場合、本発明の組成物の成分の生物学的活性を
、過度に干渉するべきではない。これらの処方物は、滅菌され得、そして所望の
場合に、処方物の核酸と有害には相互作用しない補助剤(例えば、潤滑剤、保存
剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧を調整するための塩、緩衝剤、着色剤、矯
味矯臭剤および/または芳香物質など)と混合され得る。
【0301】 水性懸濁液は、この懸濁液の粘性を増加する物質(例えば、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、ソルビトールおよび/またはデキストラン)を含み得る
。懸濁液はまた、安定剤を含み得る。
【0302】 (投与) 治療組成物の処方およびそれらのその後の投与は、当業者の範囲内
にあると考えられる。投薬は、処置される疾患状態の重篤度および応答性に依存
し、処置過程は、数日間から数ヶ月間、あるいは治癒がもたらされるかまたは疾
患状態の軽減が達成されるまで継続する。最適な投薬スケジュールは、患者の身
体における薬物蓄積の測定から算出され得る。当業者は、最適な投薬量、投薬方
法および反復率を容易に決定し得る。最適な投薬量は、個々のオリゴヌクレオチ
ドの相対効力に依存して変化し得、そして一般に、インビトロおよびインビボ動
物モデルにおいて効果的であることが見い出されるEC50に基づいて推測され
得る。一般に、投薬量は、0.01μg/kg体重〜100g/kg体重であり
、1日、1週間、1ヶ月または1年に1回以上、あるいは2〜20年毎に1回で
さえ、与えられ得る。好ましい投薬量は、0.005〜35mg/kg体重であ
り、さらにより好ましくは、0.05〜20mg/kg体重、そしてなおより好
ましくは、0.01〜10mg/kg体重である。首尾よい処置の後、患者に、
その疾患状態の再発を予防するための維持療法を受けさせることが望ましくあり
得る。ここでは、オリゴヌクレオチドが、維持量で投与され、これは、1日に1
回以上〜20年毎に1回で、0.01μg/kg体重〜100g/kg体重の範
囲である。
【0303】 (G.薬物候補のスクリーニング) 本発明は、PRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72ペプチドを模倣する化合物(アゴニスト)またはPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの効果を妨げる化合
物(アンタゴニスト)を同定するための、化合物をスクリーニングする方法を包
含する。アンタゴニスト薬物候補についてのスクリーニングアッセイは、本明細
書中に同定された遺伝子によってコードされるPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドと結合または複合体化する化合物、またはPR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードする遺伝子およびmR
NAと結合または複合体化する化合物、あるいはさもなければ、他の細胞タンパ
ク質とのこれらのコードされるポリペプチドの相互作用を干渉する化合物を、同
定するために設計される。これらのスクリーニングアッセイには、化学ライブラ
リーの高スループットスクリーニングまたは超高スループットスクリーニングに
適するアッセイが挙げられ、これらのアッセイは、化学ライブラリーを、抗遺伝
子(アンチセンスまたはセンス)および小分子薬物候補の同定に特に適切なもの
にする。
【0304】 ポリペプチド標的化アッセイは、種々の形式で行われ得、これらには、タンパ
ク質−タンパク質結合アッセイ、生化学的スクリーニングアッセイ、イムノアッ
セイ、標的核酸結合アッセイ、および細胞ベースのアッセイが挙げられ、これら
は、当該分野で特徴付けられている。薬物候補に、本明細書中に同定された核酸
によってコードされるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドを、これら2つの成分が相互作用するのを可能にするに十分な条件下で
かつ十分な時間の間、接触させる。
【0305】 結合アッセイにおいて、この相互作用は、結合であり、そして形成された複合
体が、この反応混合物において単離または検出され得る。特定の実施形態におい
て、本明細書中に同定された遺伝子によってコードされるPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、あるいは薬物候補を、固相(例え
ば、マイクロタイタープレート)上に共有結合または非共有結合を介して固定す
る。非共有結合は、一般に、この固体表面を、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドの溶液を用いてコートし、そして乾燥させるこ
とによって達成される。あるいは、固定されるPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドに特異的な、固定された抗体(例えば、モノク
ローナル抗体)を使用して、このポリペプチドを固体表面に固着させ得る。この
アッセイは、この固定していない成分(これは、検出可能な標識で標識され得る
)を、この固定した成分(例えば、この固着させた成分を含有するコートした表
面)に添加することによって行われる。反応が完了すると、反応されなかった成
分を除去し(例えば、洗浄によって)、そしてその固体表面上の固着した複合体
を検出する。その元々固定されていない成分が、検出可能な標識を保持する場合
、表面上に固定された標識の検出は、複合体化が生じたことを示す。その元々固
定されていない成分が、標識を保持しない場合、複合体化は、例えば、その固定
された複合体を特異的に結合する、標識した抗体を使用することによって検出さ
れ得る。
【0306】 候補化合物が、本明細書中に同定された遺伝子によってコードされる特定のP
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドと相互作用する
が、これらに結合しない場合、このポリペプチドとの相互作用を、タンパク質−
タンパク質相互作用を検出するための周知の方法によってアッセイし得る。この
ようなアッセイとしては、従来のアプローチ(例えば、架橋形成、共免疫沈降、
および勾配またはクロマトグラフィーカラムによる共精製)が挙げられる。さら
に、タンパク質−タンパク質相互作用は、ChevrayおよびNathans
,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:5789−5793
(1991)によって開示されるような、Fieldsおよび共同研究者(Fi
eldsおよびSong、Nature(London)、340:245−2
46(1989);Chienら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA,88:9578−9582(1991))によって記載される、酵母ベー
スの遺伝子系を使用してモニターされ得る。多くの転写活性化因子(例えば、酵
母のGAL4)は、2つの物理的に異なるモジュラードメインから構成され、1
つは、DNA結合ドメインとして作用し、他方は、転写活性化ドメインとして機
能する。上記の刊行物に記載されている酵母発現系(一般には、「ツーハイブリ
ッドシステム」と呼ばれる)は、この特性を利用し、そして2つのハイブリッド
タンパク質を使用する。そのうちの1つにおいては、標的タンパク質が、GAL
4のDNA結合ドメインに融合され、そしてもう一方においては、候補活性化タ
ンパク質が、活性化ドメインに融合されている。GAL4活性化プロモーターの
制御下にあるGAL1−lacZレポーター遺伝子の発現は、タンパク質−タン
パク質相互作用を介するGAL−4活性の再構成に依存する。相互作用するポリ
ペプチドを含むコロニーが、β−ガラクトシダーゼに対する色素生成性基質を用
いて検出される。このツーハイブリッド技術を使用して2つの特異的なタンパク
質間でのタンパク質−タンパク質相互作用を同定するための完全なキット(MA
TCHMAKERTM)は、Clontechから市販されている。このシステム
はまた、特異的なタンパク質の相互作用に関与しているタンパク質ドメインをマ
ップするため、およびこれらの相互作用に重要なアミノ酸残基を特定するために
拡大され得る。
【0307】 本明細書中で同定されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドをコードする遺伝子と他の細胞内または細胞外成分との相互作用を
干渉する化合物は、以下のように試験され得る:通常は、遺伝子産物と細胞内ま
たは細胞外成分の相互作用および結合を可能にする条件下でかつ時間の間、この
2つの産物を含有する反応混合物を調製する。結合を阻害する候補化合物の能力
を試験するために、反応は、試験化合物の非存在下および存在下で行われる。さ
らに、プラシーボを、第3の反応混合物に加え、ポジティブコントロールとして
使用し得る。混合物中に存在する試験化合物と細胞内または細胞外成分との間の
結合(複合体の形成)は、本明細書中の上記のようにモニターされる。試験化合
物を含有する反応混合物中ではなく、コントロール反応物中での複合体の形成は
、この試験化合物が、試験化合物とその反応パートナーとの相互作用を干渉する
ことを示す。特に有用なアッセイ系は、チップのようなマイクロアレイアッセイ
であり、このチップ上で、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
遺伝子配列に基づく、核酸フラグメントライブラリーが合成される。
【0308】 本明細書中に記載される任意のポリヌクレオチド配列に由来するオリゴヌクレ
オチドまたはより長いフラグメントが、マイクロアレイにおける標的として使用
され得る。このマイクロアレイを使用して、多くの遺伝子の発現レベルを同時に
モニターし得(転写物画像を生成し得る)、遺伝子改変体、変異体および多型を
同定し得、効果的な核酸結合分子(例えば、アンチセンス分子、調節タンパク質
、リボソームまたはポリメラーゼ)を同定し得る。この情報は、遺伝子の機能を
決定するため、疾患の遺伝的根拠を理解するため、疾患を診断するため、治療分
子(例えば、アンチセンス)を同定するため、および治療剤を開発しそしてその
活性をモニターするため、に使用され得る。
【0309】 1つの実施形態において、マイクロアレイは、当該分野で公知の方法(例えば
、WO95/11995(Cheeら)、Lockhart,D.J.ら(Na
t.Biotech.14:1675−1680(1996))、およびSch
ena,M.ら(Proc.Natl.Acad.Sci.93:10614−
10619(1996))またはWO99/24463に記載される方法)に従
って、調製および使用され得る。
【0310】 マイクロアレイは、好ましくは、固体支持体に固定された多くの固有の一本鎖
核酸配列(通常は、合成アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはcDNAのフラ
グメント)から構成される。これらのオリゴヌクレオチドは、好ましくは、約5
〜60ヌクレオチド長、より好ましくは、約8〜30ヌクレオチド長、さらによ
り好ましくは、約15〜30ヌクレオチド長、さらにより好ましくは、15〜2
5ヌクレオチド長、そして最も好ましくは、約20〜25ヌクレオチド長である
。特定の型のマイクロアレイについて、ほんの7〜10ヌクレオチド長のオリゴ
ヌクレオチドの使用が好ましくあり得る。マイクロアレイは、既知の5’(また
は3’)配列または非翻訳化領域を含むオリゴヌクレオチド、全長配列を含む連
続的なオリゴヌクレオチド、または非翻訳化領域を含む配列の長さにわたる特定
の領域から選択された固有のオリゴヌクレオチドを含み得る。マイクロアレイに
おいて使用されるポリヌクレオチドは、その配列の少なくともフラグメントが既
知である、目的の遺伝子(好ましくは、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72遺伝子)に特異的なオリゴヌクレオチドであり得るか、または特定
の細胞型または組織型あるいは正常状態、発症状態または疾患状態に共通する、
1以上の未同定cDNAに特異的なオリゴヌクレオチドであり得る。特定の状況
下では、マイクロアレイ上でオリゴヌクレオチドの対を使用することが適切であ
る。これらの対は、1ヌクレオチド(好ましくは、この配列の中央に位置する)
を除いて同一である。(1個によってミスマッチである)対にある第2のオリゴ
ヌクレオチドは、コントロールとして作用する。オリゴヌクレオチド対の数は、
2〜1,000,000の範囲であり得る。マイクロアレイはまた、DNA二重
鎖形態のフラグメントを含み得、これは、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ゲノムDNAに結合する分子を同定するために特に有用である。
【0311】 マイクロアレイのための既知の配列に対するオリゴヌクレオチドを生成するた
めに、目的の遺伝子を、コンピューターアルゴリズムを使用して試験する。この
アルゴリズムは、このヌクレオチド配列の5’末端またはより好ましくは3’末
端で開始する。このアルゴリズムは、その遺伝子に対して固有であり、ハイブリ
ダイゼーションに適切な範囲内のGC含量を有し、そしてハイブリダイゼーショ
ンを干渉し得る推定二次構造を欠く、規定された長さのオリゴマーを同定する。
【0312】 1つの局面において、これらのオリゴヌクレオチドは、例えば、光指向型化学
カップリング手順およびインクジェット適用装置(例えば、WO95/2511
16(Baldeschweilerら)に記載のような)を使用することによ
って、基板表面上の指定の領域に合成される。基板は、紙、ナイロンまたは任意
の他の型の膜、フィルター、チップ、ガラススライド、あるいは任意の他の適切
な固体支持体であり得る。別の局面において、ドットプロットまたはスロットプ
ロットに類似する「グリッド(gridded)」アレイ(HYBRIDOT装
置、GIBCO/BRL)を、真空系、熱、UV、機械的または化学的な結合手
順を使用して、基板の表面にcDNAフラグメントまたはオリゴヌクレオチドを
整列または連結するために使用し得る。最も好ましい実施形態において、予め規
定された異なる領域の各々は、その異なる領域の互いに物理的に離される。なお
別の局面において、アレイは、自分の手で、または入手可能なデバイス、材料お
よび機械(BRINKMANNマルチチャネルピペッターまたはロボット装置)
を使用して、作製され得る。このようなアレイは、8、24、96、384、1
536または6144個のオリゴヌクレオチド、または市販の装置の効率的な使
用を導く2〜1,000,000の任意の他の数のヌクレオチドを含み得る。1
つの好ましい実施形態において、アレイは、その固体支持体の表面に結合された
少なくとも1,000個の異なるオリゴヌクレオチド、そしてより好ましくは、
少なくとも10,000個の異なるオリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオ
チドは、好ましくは、リンカー基を介して、その固体支持体の第1の表面に結合
される。予め規定された異なる領域におけるオリゴヌクレオチドは、少なくとも
約20%純粋であり、より好ましくは、少なくとも50%純粋であり、さらによ
り好ましくは、80%純粋であり、そして最も好ましくは、90%純粋である。
【0313】 1つの実施形態では、このアレイは、少なくとも第1の表面を有する平面状の
、非多孔性の固体支持体、およびこの固体支持体の第1の表面に、平方cmあた
り400異なるオリゴヌクレオチドを超える密度で付着した、複数の異なるオリ
ゴヌクレオチドを含み、ここで、この異なるオリゴヌクレオチドの各々が異なる
予め規定された領域内の固体支持体の表面に付着し、異なる決定可能な配列を有
し、そして少なくとも6ヌクレオチドの長さであり、上記で論議したような好適
な長さをもち、ここで、この異なるオリゴヌクレオチドの少なくとも1つが、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72配列である。この実施形態に
おいて、各異なるオリゴヌクレオチドは、長さが約6〜約20ヌクレオチド、よ
り好ましくは長さが少なくとも10ヌクレオチド、そして最も好ましくは長さが
少なくとも20ヌクレオチドである。最も好ましい実施形態では、上記異なる予
め規定された領域の各々は、この異なる領域の互いから物理的に分離されている
。好ましくは、オリゴヌクレオチドは、リンカー基により固体支持体の第1の表
面に付着している。異なる予め規定された領域にあるオリゴヌクレオチドは、少
なくとも20%純粋であり、より好ましくは少なくとも50%純粋であり、なお
より好ましくは少なくとも80%純粋であり、そして最も好ましくは少なくとも
90%純粋である。
【0314】 マイクロアレイを用いる試料分析は、生物学的試料からポリヌクレオチドを抽
出することによって実施され得る。この生物学的試料は、任意の身体体液(血液
、尿、唾液、粘液質、胃液など)、培養細胞、生検試料、またはその他の組織調
製物から得られる。試料から抽出されたポリヌクレオチドを用い、プローブとし
て、マイクロアレイ上の核酸に相補的である核酸配列を生成し得る。マイクロア
レイがcDNAからなる場合、アンチセンスRNA(aRNA)が適切なプロー
ブである。従って、1つの局面では、mRNAを用いてcDNAを生成し、これ
は次に、そして蛍光ヌクレオチドの存在下で、フラグメントまたはオリゴヌクレ
オチドaRNAプローブを生成するために用いられる。これらの蛍光標識された
プローブをマイクロアレイとインキュベートし、その結果、プローブ配列がマイ
クロアレイのcDNAオリゴヌクレオチドにハイブリダイズする。別の局面では
、プローブとして用いられる核酸配列は、ハイブリダイゼーション技法の領域で
周知である制限酵素、PCR技法、およびOLIGOLABELLINGTMまた
はTRANSPROBETMキット(Pharmacia)を用いて生成されたポ
リヌクレオチド、フラグメント、および相補的またはアンチセンス配列を含み得
る。代替のマイクロアレイ実施形態では、オリゴヌクレオチド(好ましくはアン
チセンス分子)が支持体上で採用され、そして標的cDNAはアッセイの可溶性
結合成分である。
【0315】 インキュベーション条件は、ハイブリダイゼーションが正確な相補的マッチで
か、または種々の程度のより少ない相補性で生じるように調節される。ハイブリ
ダイズしなかったプローブを除去した後、スキャナーを用いて蛍光のレベルおよ
びパターンを決定する。スキャンされたイメージは、マイクロアレイ上の各オリ
ゴヌクレオチド配列の相補性の程度および相対的豊富さを決定するために調査さ
れる。検出システムを用いて、すべての別個の配列について、ハイブリダイゼー
ションの不在、存在、および量を同時に測定し得る。このデータは、試料間の配
列、変異、改変、または多形の大規模相関研究または機能分析のために用いられ
得る(Heller、R.A.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.9
4:2150−55(1997))。
【0316】 遺伝子マッピングには、遺伝子またはクローン化されたDNAフラグメントを
、DNAフラグメントの整列アレイにハイブリダイズさせ、そしてアレイに付与
されたDNAエレメントの同一性が、検出されるアレイの画素または画素のパタ
ーンにより明瞭に確立される。ゲノムの物理的マップを構築することでは、固定
化されたクローン化DNAフラグメントのアレイを、その他のクローン化DNA
フラグメントとハイブリダイズし、プローブ混合物中のクローン化フラグメント
が重複し、そしてそれ故、アレイ上の固定化クローンに連続しているか否かを確
立する。例えば、Meier−Ewertら(J.Biotech.35(2−
3):191−203(1994))は、このような適用を開示する。
【0317】 固定化DNAフラグメントのアレイはまた、遺伝子診断のために用いられ得る
。例えば、変異遺伝子(単数または複数)の複数形態を含むアレイは、遺伝子の
固定化バージョンの1つのみと優先的に相互作用する患者のDNAの標識混合物
でプローブされ得る。この相互作用の検出は医療診断を提供し得る。固定化DN
Aフラグメントのアレイはまた、DNAプローブ診断において用いられ得る。ヒ
トのDNAまたはRNA含有試料のような試料の遺伝子型を明瞭に決定するかま
たは同定するために、試験試料の同一性が、ヒトを含む異なる生物からのDNA
を含むアレイにこの試料をハイブリダイズすることにより明瞭に確立され得る。
ここで、RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72遺伝子配列の1つ以
上がアレイ中に含まれる。cDNAおよびRNAのような、目的のその­他
の遺伝子分子がアレイ上に固定化され得るか、それに代わって、アレイに付与さ
れる標識プローブ混合物として用いられ得る。
【0318】 1つの実施形態では、可能なアゴニストは、免疫グロブリンのRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドとの融合に結合するポリペプチ
ドまたは小分子を含み、そして、特に、制限されずに、ポリおよびモノクローナ
ル抗体ならびに抗体フラグメント、単鎖抗体、抗イディオタイプ抗体、ならびに
このような抗体のキメラもしくはヒト化バージョンまたはフラグメント、ならび
にヒト抗体および抗体フラグメントを含む、抗体である。あるいは、可能なアン
タゴニストは、緊密に関連するタンパク質またはペプチド、例えば、RO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64またはPRO−C−MG.72結合タンパク質または基質を認識するが
、影響を与えず、それによってRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドの作用を競争的に阻害するRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
−MG.72ポリペプチドの変異形態であり得る。
【0319】 その他の可能なRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ドアンタゴニストは、本明細書に記載されるように、アンチセンス技術を用いて
調製されたアンチ遺伝子(アンチセンスまたはセンス)構築物であり、ここで、
例えば、このアンチセンス分子は、標的となるRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72mRNAにハイブリダイズすることによりmRNAの翻訳を直
接低減するように作用するか、またはこのセンスまたはアンチセンス分子は、R
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ゲノムDNAに(代表的には三
重ヘリックス形成により)ハイブリダイズすることによりmRNAの転写を低減
し、両方の手段は、RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のタンパ
ク質翻訳を防ぐか、または低減する。例えば、本明細書の成熟RO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配
列の5’コード部分は、長さが約5〜60塩基対のアンチセンスRNAまたはD
NAまたはPNAオリゴヌクレオチドを設計するために用いられる。このアンチ
センスオリゴヌクレオチドは、インビボでmRNAにハイブリダイズし、そして
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドへのmRNA分
子の翻訳をブロックする(アンチセンス−−Okano、Neurochem.
、56:560(1991));Oligodeoxynucleotides
as Antisense Inhibitors of Gene Exp
ression(CRC Press:Boca Raton、FL、1988
)。PNAセンスまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺
伝子の領域に相補的であるように設計され(三重ヘリックス−−Leeら、Nu
cl.Acids Res.、6:3073(1979);Cooneyら、S
cience、241:456(1988);Dervanら、Science
、251:1360(1991)を参照のこと)、それによって、RO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの転写および産生を防ぐ。上
記のオリゴヌクレオチドはまた細胞に送達され得、このアンチ遺伝子分子がイン
ビボで発現されてRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ドの産生を阻害し得る。アンチセンスDNAが用いられるとき、翻訳開始部位由
来のオリゴデオキシヌクレオチド、例えば、標的遺伝子ヌクレオチド配列の約−
10〜+10間位置が好適である。
【0320】 リボザイムは、RNAの特異的な切断を触媒し得る酵素性のRNA分子である
。リボザイムは、相補性の標的RNAに対する配列特異的なハイブリダイゼーシ
ョン、それに続く内部核酸溶解性の切断によって作用する。可能性のあるRNA
標的中の特異的なリボザイム切断部位は、公知の技術によって同定され得る。さ
らなる詳細については、Rossi,Current Biology,4:4
69−471(1994)、およびPCT国際公開番号第WO97/33551
号(1997年9月18日に公開された)を参照のこと。
【0321】 本明細書で論議されるように、転写を阻害するために使用される三重へリック
ス形成における核酸分子は、一本鎖であり、そしてデオキシヌクレオチドから構
成され得る。このような分子は、DNAまたはRNA中に天然には見出されない
骨格結合を有し得る。好適な形態はPNAである。RO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72遺伝子と三重鎖を形成するような分子もまた、本明細書で
論議されるように適切に標的化されるとき、RO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72転写をアップレギュレートするためのアゴニストとして作用し得
る。
【0322】 可能なアゴニストは、RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドの活性部位、タンパク質結合部位、またはその他の関係する結合部位(
例えば、コファクター結合部位、基質結合部位)に結合し、それによってRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの通常の生物学的活性
をブロックする小分子を含む。小分子の例は、限定されないで、小ペプチドまた
はペプチド様分子、好ましくは可溶性ペプチド、および合成の非ペプチド有機ま
たは無機化合物を含む。
【0323】 これら小分子は、本明細書で論議される1つ以上のスクリーニングアッセイに
より、および/または当業者に周知の任意のその他のスクリーニング技法により
同定され得る。 例えば、このRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72アゴニストは
、本明細書に記載のような内皮細胞の増殖または管形成を刺激または低減する能
力についてスクリーニングされ得る。簡単に述べれば、この増殖アッセイでは、
ヒト臍帯静脈内皮細胞が得られ、そして96ウェル平底培養プレート(Cost
ar、Cambridge、MA)中で培養され、そして細胞の増殖を促進する
ために適切な反応混合物が補填される。スクリーニングされる化合物が添加され
、そして37℃におけるインキュベーションの後、培養を3−H−チミジンでパ
ルスし、そしてグラスファイバーフィルター(phD;Cambridge T
echnology、Watertown、MA)上に回収する。3つの重複す
る培養の平均3−H−チミジン取り込み(cpm)を、液体シンチレーションカ
ウンター(Beckman Instruments、Irvine、CA)を
用いて決定する。有意な3−(H)チミジン取り込みは、内皮細胞増殖の刺激を
示す。アンタゴニストについてアッセイするため、本明細書に記載のアッセイが
実施され得る。例えば、上記のアッセイでは、スクリーニングされる化合物が添
加され、そしてその3−(H)チミジン取り込みを阻害する能力が決定される。
【0324】 本明細書で提供される疾患または症状の処置に有用な組成物は、制限すること
なく、標的遺伝子産物の発現および/または活性を阻害する抗体、小有機および
無機分子、ペプチド、ホスホペプチド、アンチセンスおよびリボザイム分子、三
重ヘリックス分子などを含む。
【0325】 本発明のRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドおよ
び核酸分子は、本明細書に記載のように、血管形成または脈管形成の発生または
進行を検出、モニター、分析、または同定するために特に有用であり、これらは
、例えば、手術後のような外傷後の血管修復および形成において、または癌、腫
瘍増殖、または血管新生のような障害または症状の間で生じ得る。内皮細胞が血
管形成への前駆体構造である内皮細胞管様構造に分化する血管形成は、外傷、腫
瘍増殖および転移、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム硬化症、糖尿病性網膜
症、水晶体後線維増殖症、血管新生緑内障、年齢関連黄斑変性、血管腫、移植角
膜組織の免疫拒絶、および慢性炎症を含む種々の疾患および障害の重要成分であ
る。脈管形成を低減することにより、本発明は、腫瘍を支援する血管系を低減し
、腫瘍サイズまたは成長を阻害し、そして哺乳動物の腫瘍負荷を低減する。逆に
、脈管形成を増大することにより、本発明は、損傷組織を支援する血管系を増加
または回復する。従って、本発明は、これらおよびその他の関連症状における血
管形成または脈管形成の発生または進行を検出し、モニターし、分析し、同定し
、または処置するため、および、これらおよびその他の関連する症状を処置する
ために有用な薬物、例えば、アンチセンス、小分子、抗体を同定するための手段
を提供する。
【0326】 種々のアッセイを用いて、血管形成活性について本明細書のポリペプチドを試
験し得る。このようなアッセイは、以下の実施例で提供されるものを含む。
【0327】 組織生成活性のアッセイは、制限することなく、WO95/16035(骨、
軟骨、腱);WO95/05846(神経、ニューロン)、およびWO/91/
07491(皮膚、内皮)に記載のアッセイを含む。
【0328】 創傷治癒活性のアッセイは、例えば、Winter、Epidermal W
ound Healing、Maibach、HIおよびRovee、DT、編
(Year Book Medical Publications、Inc.
Chicago)71−112頁に記載のアッセイ、Eaglsteinおよび
Mertz、J.Invest.Dermatol.、71:382−384(
1978)の論文によるその改変法を含む。
【0329】 (細胞を基礎にしたアッセイ) 腫瘍のような血管形成障害の細胞を基礎にしたアッセイおよび動物モデルを用
いて、本明細書の血管形成または血管抑制アッセイの知見を確認し、そしてさら
に本明細書で同定された遺伝子と、所望されない血管形成細胞増殖の発症および
病因との間の関係を理解し得る。例えば、内皮細胞、腫瘍細胞の所望または所望
されない血管形成細胞増殖の発症および病理学における、本明細書で同定された
遺伝子産物の役割は、本明細書にある、RO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72ポリペプチド、またはそのアゴニストまたはアンタゴニストにより刺
激または阻害されると同定された細胞または細胞株を用いることによって試験さ
れ得る。このような細胞は、例えば、以下の実施例で提示されるものを含む。
【0330】 異なるアプローチでは、特定の血管形成活性または障害に関与することが知ら
れる細胞型の細胞が、本明細書のcDNAでトランスフェクトされ、そしてこれ
らcDNAの過度増殖を誘導するかまたは増殖を阻害する能力が分析される。血
管形成障害が癌である場合、適切な腫瘍細胞は、例えば、B104−1−1細胞
株(neuプロトオンコジーンでトランスフェクトされた安定NIH−3T3細
胞株)およびrasでトランスフェクトされたNIH−3T3細胞のような安定
腫瘍細胞を含み、これらは所望の遺伝子でトランスフェクトされ、そして腫瘍形
成増殖についてモニターされ得る。次いで、このようなトランスフェクト細胞株
を用い、ポリまたはモノクローナル抗体または抗体組成物の腫瘍形成増殖を阻害
する能力を、形質転換細胞の増殖に対する細胞抑制もしくは細胞傷害性活性を奏
することによるか、または抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を媒介することに
よって試験し得る。本明細書で同定された遺伝子のコード配列でトランスフェク
トされた細胞は、さらに、癌のような血管形成障害の処置のための候補薬物を同
定するために用いられ得る。
【0331】 別のアッセイでは、増殖因子の存在下で三次元ゲル中において管形成を起こす
ヒト臍帯内皮細胞(HUVECS)は、インビボでの内皮細胞の新脈管形成環境
を模倣し、正常条件および腫瘍性条件の両方における新脈管形成および脈管形成
についての十分に認められた系を提供する(例えば、Davisら,Exp.C
ell Res.1996 224:39−51(1996)およびその中の実
施例を参照のこと)。例えば、1つの管形成アッセイでは、内皮細胞をI型コラ
ーゲンの三次元コラーゲン格子中に懸濁させ、そして急速な形態形成を受けさせ
る。4時間以内に、多数の小胞が、大半の内皮細胞中で観察される。24時間目
には、管様構造の形成が観察され得る。そして48時間目には、管様構造の相互
接続ネットワークが観察される。この管形成アッセイおよび他の管形成アッセイ
において、タンパク質合成のインヒビター(シクロヘキシミド)およびmRNA
合成のインヒビター(アクチノマイシンD)は、管形成を完全にブロックする。
三次元ゲルが、管への内皮細胞の分化および融合に必須であり;ゼラチン表面ま
たはプラスチック上で増殖するHUVECSは、管形成を受けない。HUVEC
Sは、ゼラチンもしくはコラーゲンフィルム(非誘導的)またはコラーゲンゲル
(誘導的)のいずれかにおいて、正常な新脈管形成または腫瘍誘導因子を刺激す
るための増殖因子の添加を伴ってかまたは伴わずに、管形成に対して誘導的また
は非誘導的な種々の条件下で増殖され得る。HUVEC細胞は、本明細書中のc
DNA(または、それらのアンチセンス)でトランスフェクトされ得、そして過
剰増殖もしくは管形成を誘導するこれらの核酸の能力、または増殖もしくは管形
成を阻害するこれらの核酸の能力が分析される。本明細書中で同定される遺伝子
のコード配列を発現するHUVEC細胞はさらに、薬物候補を同定するために使
用され得る。RCRが、3Dゲルにおいて培養された内皮細胞中および任意の他
の細胞または生物体中でのPRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,P
RO−C−MG.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
のmRNAの発現を検出するために使用され得る。さらに、トランスジェニック
動物(上記のような)における腫瘍に由来する初代培養物が、本明細書中の細胞
ベースのアッセイにおいて使用され得るが、安定な細胞株が好ましい。トランス
ジェニック動物から継続的(continuous)な細胞株を導き出すための
技術は、当該分野において周知である。例えば、Smallら,Mol.Cel
l.Biol.,5:642−648(1985)を参照のこと。
【0332】 癌については、種々の周知の動物モデルが、腫瘍の発達および病因における本
明細書中で同定された遺伝子の役割をさらに理解するために、そして低分子アン
タゴニストのような候補治療剤(ネイティブなPRO−C−MG.2,PRO−
C−MG.12,PRO−C−MG.45,PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドの抗体および他のアンタゴニストを含む)の効
力を試験するために使用され得る。このようなモデルのインビボでの性質は、そ
れらの、特にヒト患者における応答を予想させる。腫瘍および癌(例えば、乳癌
、結腸癌、前立腺癌、肺癌など)の動物モデルとしては、非組換えおよび組換え
(トランスジェニック)動物の両方が挙げられる。非組換え動物モデルとしては
、例えば、げっ歯類(例えば、マウスモデル)が挙げられる。このようなモデル
は、標準的な技術(例えば、皮下注射、尾静脈注射、脾臓移植、腹腔内移植、腎
被膜の下での移植、または同所(orthopin)移植(例えば、結腸組織に
移植された結腸癌細胞))を使用して、同系マウス中に腫瘍細胞を導入すること
によって作製され得る。例えば、PCT公開番号WO 97/33551(19
97年9月18日付公開)を参照のこと。おそらく、腫瘍学的研究において最も
頻繁に使用される動物種は、免疫欠損マウス、そして特にヌードマウスである。
胸腺欠損/発育不全を有するヌードマウスが、ヒト腫瘍異種移植片の宿主として
首尾よく作用し得るという観察によって、この目的のためのその広範な用途が導
き出された。常染色体の劣性nu遺伝子が、非常に多数のヌードマウスの別個の
類似遺伝子系統(例えば、ASW,A/He,AKR,BALB/c,B 10
.LP,C17,C3H,C57BL,C57,CBA,DBA,DDD,I/
st,NC,NFR,NFS,NFS/N,NZB,NZC,NZW,P,RI
II,およびSJLを含む)に導入されている。さらに、ヌードマウス以外の遺
伝性免疫学的欠損を有する広範な種々の他の動物が飼育され、そして腫瘍異種移
植片のレシピエントとして使用されている。さらなる詳細として、例えば、Th
e Nude Mouse in Oncology Research,E.
BovenおよびB.Winograd編(CRC Press,Inc.,1
991)を参照のこと。
【0333】 このような動物に導入された細胞は、既知の腫瘍/癌細胞株(例えば、上記に
列挙された腫瘍細胞株および例えば、B 104−1−1細胞株(neuプロト
オンコジーンでトランスフェクトされた、安定なNIH−3T3細胞株);ra
sトランスフェクトされた、NIH−3T3細胞;Caco−2(ATCC H
TB−37);または、中程度に十分に分化した、II段階のヒト結腸腺癌細胞
株,HT−29(ATCC HTB−38)のいずれか)由来であり得るか、ま
たは腫瘍および癌由来であり得る。腫瘍または癌のサンプルは、外科手術を受け
た患者から、標準的な条件(液体窒素中での凍結および保存を含む)下で得られ
得る。Karmaliら,Br.J.Cancer,48:689−696(1
983)。
【0334】 腫瘍細胞は、種々の手順によって、ヌードマウスのような動物中に導入され得
る。マウスの皮下(s.c.)腔は、腫瘍移植に非常に適切である。腫瘍は、固
形塊として、トロカールを使用して生検針として、または細胞懸濁物として、s
.c.で移植され得る。固形塊またはトロカール移植については、適切なサイズ
の腫瘍組織断片が、s.c.腔中に導入される。細胞懸濁物は、原発性腫瘍また
は適切な腫瘍細胞株から新たに調製され、そして皮下に注射される。腫瘍細胞は
また、皮下移植物として注射され得る。この位置において、接種物は、皮膚の結
合組織の下部とs.c.組織との間に配置される。
【0335】 乳癌の動物モデルは、例えば、本質的に、Drebinら,Proc.Nat
.Acad.Sci.USA,83:9129−9133(1986)に記載さ
れるように、ラット神経芽細胞腫細胞(ここから、neuオンコジーンが最初に
単離された)またはneu形質転換NIH−3T3細胞を、ヌードマウス中に移
植することによって作製され得る。
【0336】 同様に、結腸癌の動物モデルは、動物(例えば、ヌードマウス)中で結腸癌細
胞を継代すること、これらの動物中において腫瘍の出現を導くことによって作製
され得る。ヌードマウスにおけるヒト結腸癌の同所移植モデルが、例えば、Wa
ngら,Cancer Research,54:4726−4728(199
4)およびTooら,Cancer Research,55:681−684
(1995)に記載されている。このモデルは、AntiCancer,Inc
.,(San Diego,California)によって販売される、いわ
ゆる「METAMOUSE」TMに基づいている。
【0337】 動物中において生じた腫瘍は、取り出され得、そしてインビトロで培養され得
る。次いで、インビトロ培養物由来の細胞が動物中に継代される。このような腫
瘍は、さらなる試験または薬物スクリーニングのための標的として供され得る。
あるいは、継代から生じた腫瘍が単離され得、そして前継代細胞または1回以上
の継代後に単離された細胞由来のRNAが、目的の遺伝子の示差的発現について
分析され得る。このような継代技術は、任意の既知の腫瘍細胞株または癌細胞株
を用いて実施され得る。
【0338】 例えば、Meth A,CMS4,CMS5,CMS21,およびWEHI−
164は、BALB/c雌性マウスの化学的に誘導された線維肉腫であり(De
Leoら,J.Exp.Med.,146:720(1977))、そして種々
の薬剤の抗腫瘍活性を研究するための高度に制御可能なモデル系を提供する。P
alladinoら,J.Immunol.,138:4023−4032(1
987)。簡潔には、腫瘍細胞が、細胞培養物中でインビトロにおいて増殖され
る。動物への注射前に、細胞株を洗浄し、そして緩衝液中に、約10×106
10×107細胞/mlの細胞密度で懸濁する。次いで、この動物に、皮下的に
10〜100μlの細胞懸濁液を注射し、1〜3週間で腫瘍が出現するのを可能
にする。
【0339】 さらに、マウスのルイス肺(3LL)癌腫(これは、最も徹底的に研究された
実験的腫瘍の1つである)が、治験腫瘍モデルとして使用され得る。この腫瘍モ
デルの効力は、肺の小細胞癌腫(SCCL)を有すると診断されたヒト患者の処
置における有益な効力と相関した。この腫瘍は、罹患マウス由来の腫瘍断片の注
射または培養物中で維持された細胞の注射で、正常マウス中に導入され得る。Z
upiら、Br.J.Cancer 41:補遺4、30(1980)。腫瘍が
、たとえ単一細胞の注射からでも開始され得るという証拠、および非常に高い割
合の感染腫瘍細胞が生存するという証拠が示されている。この腫瘍モデルに関す
るさらなる情報については、Zacharski、Haemostasis 1
6:300−320(1986)を参照のこと。
【0340】 移植された腫瘍を有する動物モデルにおける試験化合物の効力を評価する1つ
の方法が、処理前および処理後に腫瘍のサイズを測定することである。伝統的に
、移植された腫瘍のサイズは、二次元または三次元でスライドカリパスを用いて
測定されてきた。二次元に限定された測定は、腫瘍のサイズを正確に反映しない
;従って、これは通常、数学式を使用することによって、対応する容量へと変換
される。しかし、腫瘍サイズの測定は、非常に不正確である。薬物候補の治療的
効力は、処理に誘導される増殖遅延および特異的増殖遅延として、より良好に記
載され得る。腫瘍増殖の説明における別の重要な変数が、腫瘍容量倍加時間であ
る。腫瘍増殖の計算および記載についてのコンピュータープログラムもまた利用
可能である(例えば、RygaardおよびSpang−Thomsen,Pr
oc.6th Int.Workshop on Immune−Deficie
nt Animals,WuおよびSheng編(Basel,1989),3
01頁に報告されたプログラム)。しかし、処理後の壊死応答および炎症応答は
、少なくとも最初に、腫瘍サイズの増加を実際に生じさせ得ることに留意のこと
。従って、これらの変化は、形態学的方法およびフローサイトメトリー分析の組
合せによって、注意深くモニターされることが必要である。
【0341】 さらに、組換え(トランスジェニック)動物モデルは、トランスジェニック動
物を作製するための標準的技術を使用して、本明細書中で同定されたPRO−C
−MG.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−MG.45,PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72遺伝子のコード部分を、目的の動物の
ゲノム中に導入することによって操作され得る。トランスジェニック操作のため
の標的として供され得る動物としては、制限されないが、マウス、ラット、ウサ
ギ、モルモット、ヒツジ、ヤギ、ブタ、および非ヒト霊長類(例えば、ヒヒ、チ
ンパンジー、およびサル)が挙げられる。このような動物に導入遺伝子を導入す
るための当該分野において公知の技術としては、以下が挙げられる:前核微量注
入(米国特許第4,873,191号);生殖細胞系へのレトロウイルス媒介性
遺伝子移入(例えば、Van der Puttenら,Proc.Nati.
Acad.Sci.USA,82:6148−615(1985));胚幹細胞
中における遺伝子ターゲッティング(Thompsonら,Cell,56:3
13−321(1989));胚のエレクトロポレーション(Lo,Mol.C
ell.Biol.,3:1803−1814(1983));および精子媒介
性遺伝子移入。Lavitranoら,Cell,57:717−73(198
9)。概説として、例えば、米国特許第4,736,866号を参照のこと。
【0342】 本発明の目的のために、トランスジェニック動物は、それらの細胞の部分にお
いてのみ導入遺伝子を有する動物を含む(「モザイク動物」)。導入遺伝子は、
単一導入遺伝子としてか、またはコンカテマー(例えば、頭−頭または頭−尾タ
ンデム)においてのいずれかで組み込まれ得る。特定の細胞型への導入遺伝子の
選択的導入はまた、例えば、Laskoら,Proc.Natl.Acad.S
ci.USA,89:6232−636(1992)の技術に従うことによって
、可能である。
【0343】 トランスジェニック動物中での導入遺伝子の発現は、標準的技術によってモニ
ターされ得る。例えば、サザンブロット分析またはPCR増幅を使用して、導入
遺伝子の組み込みを確認し得る。次いで、mRNA発現のレベルを、インサイチ
ュハイブリダイゼーション、ノーザンブロット分析、PCR、または免疫化学の
ような技術を使用して分析し得る。動物をさらに、腫瘍または癌の発達の徴候に
ついて試験する。
【0344】 あるいは、PRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−M
G.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
をコードする内因性遺伝子と、動物の胚性細胞中に導入された同じポリペプチド
をコードする改変ゲノムDNAとの間の相同組換えの結果として、本明細書中で
同定されたPRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−MG
.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドを
コードする遺伝子の欠損または改変を有する「ノックアウト」動物が、構築され
得る。例えば、特定のPRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,PRO
−C−MG.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドをコードするcDNAを使用して、確立された技術に従い、このポリペ
プチドをコードするゲノムDNAをクローン化し得る。特定のPRO−C−MG
.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−MG.45,PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードするゲノムDNAの一
部は欠失され得るか、または別の遺伝子(例えば、組み込みをモニターするため
に使用され得る選択可能マーカーをコードする遺伝子)で置換され得る。代表的
には、数キロベースの未改変隣接DNA(5’末端および3’末端の両方)が、
ベクター中に含まれる。相同組換えベクターの説明については、例えば、Tho
masおよびCapecchi,Cell,51:503(1987)を参照の
こと。ベクターは、胚幹細胞株中に(例えば、エレクトロポレーションによって
)導入され、そして導入されたDNAが、内因性DNAと相同的に組換えられた
細胞が選択される。例えば、Liら,Cell,69:915(1992)を参
照のこと。次いで、選択された細胞を、動物(例えば、マウスまたはラット)の
胚盤胞中に注射して、凝集キメラを形成する。例えば、Bradley,Ter
atocarcinomas and Embryonic Stem Cel
ls:A Practical Approach,E.J.Robertso
n編(IRL:Oxford,1987),113−152頁を参照のこと。次
いで、キメラ胚を、適切な偽妊娠性の雌性養母動物中に移植し得、そしてこの胚
を、「ノックアウト」動物を作製するための期間にもちこむ。生殖細胞系中に相
同組換えされたDNAを有する子孫は、標準的技術によって同定され得、そして
動物のすべての細胞が相同組換えされたDNAを含む動物を育種するために使用
され得る。ノックアウト動物はまた、本発明のアンチセンス分子を投与すること
によって、当該分野において周知のように作製され得る。このようなアンチセン
ス分子を含む動物は、本発明の実施形態として特に意図される。ノックアウト動
物は、例えば、特定の病理学的状態に対して防御するその能力によって、そして
PRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−MG.45,P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの不在(ノッ
クアウト)に起因する病理学的状態のその発達によって、特徴付けられ得る。
【0345】 本明細書中で同定されたPRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,P
RO−C−MG.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドおよび他の薬物候補を特異的に結合する抗体の効力はまた、自然発
生性動物腫瘍の処置において試験され得る。このような研究のための適切な標的
が、ネコ口腔扁平上皮癌(SCC)である。ネコ口腔SCCは、非常に侵襲性で
あり、この種で報告されている口腔腫瘍の60%より多くを説明する、ネコの最
も一般的な口腔悪性腫瘍である悪性腫瘍である。これは稀に、遠位に転移するが
、これの低い転移発生率は、単に、この腫瘍を有するネコの生存時間の短さを反
映し得る。これらの腫瘍は、通常、外科手術に従い難い。これは主に、ネコ口腔
の解剖学的構造が理由である。現在までに、この腫瘍に対する有効な処置は存在
していない。この研究に参加する前に、各ネコは、完全な臨床試験および生検を
受け、そしてコンピュータ連動断層撮影(CT)によって走査された。舌下口腔
扁平上皮癌を有すると診断されたネコは、この研究から除外した。舌は、このよ
うな腫瘍の結果として麻痺となり得、そしてたとえこの処置によって腫瘍が殺傷
されたとしても、この動物は、それら自身で食餌し得ない。各ネコを、長期間に
わたって繰り返し処理する。腫瘍の写真を、処置期間の間毎日、そしてその後の
再検査ごとに撮影する。処理後、各ネコは、さらにCT走査を受けた。CT走査
および胸部X線写真を、その後8週間毎に評価する。このデータを、コントロー
ル群に対して比較した場合の生存、応答および毒性における差異について評価す
る。陽性の応答は、好ましくは、生活の質の改善および/または寿命の増加を伴
う、腫瘍後退の証拠を必要とし得る。
【0346】 さらに、他の自然発生性動物腫瘍(例えば、イヌ、ネコ、およびヒヒの線維肉
腫、腺癌、リンパ腫、軟骨腫、または平滑筋肉腫)もまた試験され得る。当然の
ことながら、イヌおよびネコにおける乳腺癌(mammary adenoca
rcinoma)は、それらの出現および挙動がヒトにおける乳腺癌と非常に類
似しているので、好ましいモデルである。しかし、これらのモデルの使用は、動
物におけるこの型の腫瘍の稀な発生率によって制限される。当該分野において公
知の他のインビトロおよびインビボでの新脈管形成試験もまた、本発明において
適切である。
【0347】 (H.抗PRO−C−MG.2抗体,抗PRO−C−MG.12抗体,抗PR
O−C−MG.45抗体,抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C−
MG.72抗体) 本発明はさらに、抗PRO−C−MG.2抗体,抗PRO−C−MG.12抗
体,抗PRO−C−MG.45抗体,抗PRO−C−MG.64抗体または抗P
RO−C−MG.72抗体を提供する。例示的な抗体としては、ポリクローナル
抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、二重特異的抗体、およびヘテロ結合体
抗体が挙げられる。
【0348】 (1.ポリクローナル抗体) 抗PRO−C−MG.2抗体,抗PRO−C−MG.12抗体,抗PRO−C
−MG.45抗体,抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C−MG.
72抗体は、ポリクローナル抗体を含み得る。ポリクローナル抗体を調製する方
法は、当業者に公知である。ポリクローナル抗体は、哺乳動物中で、例えば、免
疫薬剤および所望される場合には、アジュバントの1回以上の注射によって惹起
され得る。代表的には、免疫薬剤および/またはアジュバントは、複数回の皮下
または腹腔内注射によって哺乳動物に注射される。免疫薬剤は、PRO−C−M
G.2,PRO−C−MG.12,PRO−C−MG.45,PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはその融合タンパク質を
含み得る。免疫される哺乳動物中で免疫原性であることが公知のタンパク質に対
して免疫薬剤を結合させることが有用であり得る。このような免疫原性タンパク
質の例としては、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサ
イログロブリン、およびダイズトリプシンインヒビターが挙げられるが、これら
に限定されない。使用され得るアジュバントの例としては、フロイント完全アジ
ュバント、およびMPL−TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成の
トレハロースジコリノミコレート(dicorynomycolate))が挙
げられる。免疫プロトコールは、過度の実験を行うことなく、当業者によって選
択され得る。
【0349】 (2.モノクローナル抗体) 抗PRO−C−MG.2抗体,抗PRO−C−MG.12抗体,抗PRO−C
−MG.45抗体,抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C−MG.
72抗体は、あるいは、モノクローナル抗体であり得る。モノクローナル抗体は
、KohlerおよびMilstein,Nature,256:495(19
75)によって記載されているような、ハイブリドーマ方法を使用して調製され
得る。ハイブリドーマ方法においては、マウス、ハムスター、または他の適切な
宿主動物が、代表的には、抗体を産生するかまたは抗体を産生し得るリンパ球を
誘発する免疫薬剤で免疫される。これらは、免疫薬剤に対して特異的に結合する
。あるいは、リンパ球は、インビトロで免疫され得る。
【0350】 免疫薬剤は、代表的には、PRO−C−MG.2,PRO−C−MG.12,
PRO−C−MG.45,PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドまたはその融合タンパク質を含む。一般には、末梢血リンパ球(
「PBL」)が、ヒト起源の細胞が所望される場合に使用されるか、または脾臓
細胞もしくはリンパ節細胞が、非ヒト哺乳動物供給源が所望される場合に使用さ
れるかのいずれかである。次いで、リンパ球は、適切な融合剤(例えば、ハイブ
リドーマ細胞を形成するためのポリエチレングリコール)を使用して、不死化細
胞株と融合される(Goding,Monoclonal Antibodie
s:Principles and Practice,Academic P
ress,(1986)、59−103頁)。不死化細胞株は、通常は、形質転
換された哺乳動物細胞であり、特に、げっ歯類、ウシ、およびヒト起源の骨髄腫
細胞である。通常は、ラットまたはマウスの骨髄腫細胞株が使用される。ハイブ
リドーマ細胞は、好ましくは、融合されていない不死化細胞の増殖または生存を
阻害する1つ以上の物質を含有する、適切な培養培地中で培養され得る。例えば
、親細胞が、酵素であるヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラ
ーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠失している場合は、ハイブリドーマのた
めの培養培地は、代表的には、ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジ
ンを含む(「HAT培地」)。これらの物質は、HGPRT欠損細胞の増殖を妨
げる。
【0351】 好ましい不死化細胞株は、効率よく融合し、選択された抗体を産生する細胞に
よる抗体の安定な高レベルの発現を支持する細胞株であり、そしてこれらは、H
AT培地のような培地に対して敏感である。より好ましい不死化細胞株は、マウ
スの骨髄腫株である。これらは、例えば、Salk Institute Ce
ll Distribution Center,San Diego,Cal
ifornia およびアメリカンタイプカルチャーコレクション、Manas
sas,Virginiaから入手することができる。ヒトの骨髄腫およびマウ
ス−ヒトのヘテロ骨髄腫細胞株もまた、ヒトのモノクローナル抗体の産生につい
て記載されている(Kozbor,J.Immunol.,133:3001(
1984);Brodeurら、Monoclonal Antibody P
roduction Techniques and Application
s,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1987)
、51−63頁)。
【0352】 ハイブリドーマ細胞が培養される培養培地は、次いで、PRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72に対して指向されたモノクローナル抗体の存在に
ついてアッセイされ得る。好ましくは、ハイブリドーマ細胞によって産生された
モノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降によって、またはインビトロでの
結合アッセイ(例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)もしくは酵素結合免疫
吸着アッセイ(ELISA)によって決定される。このような技術およびアッセ
イは、当該分野で公知である。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、M
unsonおよびPollard,Anal,Biochem.,107:22
0(1980)のScatchard分析によって決定され得る。
【0353】 所望されるハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンは、限界稀釈手順に
よってサブクローン化され得、そして標準的な方法によって増殖させられ得る(
Goding、前出)。この目的についての適切な培養培地としては、例えば、
ダルベッコ改変イーグル培地およびRPMI−1640培地が挙げられる。ある
いは、ハイブリドーマ細胞は、哺乳動物中で腹水としてインビボで増殖され得る
【0354】 サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、培養培地から単離ま
たは精製され得るか、あるいは例えば、プロテインA−Sepharose,ヒ
ドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、またはアフィ
ニティークロマトグラフィーのような、従来の免疫グロブリン精製手順によって
腹水液から単離または精製され得る。
【0355】 モノクローナル抗体はまた、米国特許第4,816,567号に記載されてい
るような組換えDNA方法によって作製され得る。本発明のモノクローナル抗体
をコードするDNAは、従来手順を使用して容易に単離されそして配列決定され
得る(例えば、マウスの抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に対して特異
的に結合し得るオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)。本発明
のハイブリドーマ細胞は、このようなDNAの好ましい供給源として作用する。
一旦単離されると、DNAは、発現ベクター中に配置され得、これは次いで、サ
ルのCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または骨髄腫細
胞(これらはそうでなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない)のような
宿主細胞中に、組換え宿主細胞中でモノクローナル抗体の合成を得るために、ト
ランスフェクトされる。DNAはまた、例えば、相同なマウスの配列の代わりに
、ヒトの重鎖および軽鎖の定常ドメインのコード配列で置きかえることによって
(米国特許第4,816,567号;Morrisonら、前出)、あるいは、
非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全てまたは一部を、免疫グロブリ
ンのコード配列に対して共有的に連結することによって、改変され得る。このよ
うな非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の定常ドメインで置換され
得るか、またはキメラの二価抗体を作製するために、本発明の抗体の1つの抗原
結合部位の可変ドメインで置換され得る。
【0356】 抗体は、一価の抗体であり得る。一価の抗体を調製するための方法は、当該分
野で周知である。例えば、1つの方法としては、免疫グロブリン軽鎖および改変
された重鎖の組換え発現が挙げられる。重鎖は、一般には、重鎖の架橋を防ぐた
めに、Fc領域中の任意の点で短縮される。あるいは、関連するシステイン残基
が、別のアミノ酸残基で置換されるか、または架橋を防ぐように欠失させられる
【0357】 インビトロでの方法もまた、一価の抗体を調製するために適切である。そのフ
ラグメント(特に、Fabフラグメント)を産生するための抗体の設計は、当該
分野で公知の慣用的な技術を使用して達成され得る。
【0358】 (3.ヒト抗体およびヒト化抗体) 本発明の抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗P
RO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C
−MG.72抗体はさらに、ヒト化抗体またはヒト抗体を含み得る。非ヒト(例
えば、マウス)抗体のヒト化形態は、キメラの免疫グロブリン、免疫グロブリン
鎖、またはそれらのフラグメント(例えば、Fv、Fab、Fab’、F(ab
’)2、または抗体の他の抗原結合サブ配列)である。これらは、非ヒト免疫グ
ロブリンに由来する最小の配列を含む。ヒト化抗体としては、ヒトの免疫グロブ
リン(レシピエント抗体)(その中で残基が、レシピエントの相補性決定領域(
CDR)を形成する)が、所望される特異性、親和性、および能力を有している
非ヒト種(例えば、マウス、ラット、またはウサギ)のCDR(ドナー抗体)に
由来する残基で置換される。いくつかの例においては、ヒトの免疫グロブリンの
Fvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。ヒト
化抗体はまた、レシピエント抗体においても導入されたCDRまたはフレームワ
ーク配列においても見出されない残基を含み得る。一般には、ヒト化抗体は、少
なくとも1つの、そして代表的には2つの可変ドメインを実質的に全て含む。こ
こでは、非ヒト免疫グロブリンのものに対応する全てのまたは実質的に全てのC
DR領域、およびFR領域の全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリンの
コンセンサス配列のものである。ヒト化抗体はまた、最適には、免疫グロブリン
定常領域(Fc)の少なくとも一部、代表的には、ヒト免疫グロブリンの少なく
とも一部を含む(Jonesら、Nature,321:522−525(19
86);Riechmannら、Nature,332:323−329(19
88);およびPresta,Curr.Op.Struct.Biol.,2
:593−596(1992))。
【0359】 非ヒト抗体をヒト化するための方法は、当該分野で周知である。一般には、ヒ
ト化抗体は、非ヒト供給源に由来するそれに導入された1つ以上のアミノ酸残基
を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、「輸入」残基と呼ばれる
。これらは代表的には、「輸入」可変ドメインから得られる。ヒト化は、本質的
には、Winterおよび共同研究者らの方法に従って、ヒト抗体の対応する配
列でげっ歯類のCDR配列を置換することによって、行われ得る(Jonesら
、Nature、321:522−525(1986);Richmannら、
Nature,332:323−327(1988);Verhoeyenら、
Science,239:1534−1536(1988))。従って、このよ
うな「ヒト化」抗体は、キメラ抗体である(米国特許第4,816,567号)
。ここでは、実質的に完全ではないヒトの可変ドメインが、非ヒト種に由来する
対応する配列によって置換されている。実際、ヒト化抗体は、代表的には、その
中のいくつかのCDR残基および可能性のあるいくつかのFR残基が、げっ歯類
の抗体中の同様の部位に由来する残基によって置換されているヒト抗体である。
【0360】 ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーを含む、当該分野で公知
の種々の技術を使用して産生され得る(HoogenboomおよびWinte
r,J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marksら、J
.Mol.Biol.,222:581(1991))。ColeらおよびBo
ernerらの技術もまた、ヒトのモノクローナル抗体の調製のために利用可能
である(Coleら、Monoclonal Antibodies and
Cancer Therapy,Alan R.Liss、77頁(1985)
およびBoernerら、J.Immunol.,147(1):86−95(
1991))。同様に、ヒト抗体は、トランスジェニック動物(例えば、内因性
の免疫グロブリン遺伝子が部分的または完全に不活化されているマウス)にヒト
の免疫グロブリン遺伝子座を導入することによって、作製され得る。チャレンジ
の際には、ヒト抗体の産生が観察され、これは、遺伝子の再配置、アセンブリ、
および抗体のレパートリーを含む全ての点においてヒトで見られるものに非常に
類似している。このアプローチは、例えば、米国特許第5,545,807号;
同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,12
6号;同第5,633,425号;同第5,661,016号、および以下の科
学文献に記載されている:Marksら、Bio/Technology 10
,779−783(1992);Lonbergら、Nature 368、8
56−859(1994);Morrison,Nature 368,812
−813(1994);Fishwildら、Nature Biotechn
ology 14,845−51(1996);Neuberger,Natu
re Biotechnology 14,826(1996);Lonber
gおよびHuszar,Intern.Rev.Immunol.13:65−
93(1995)。
【0361】 (4.二重特異的抗体) 二重特異的抗体は、モノクローナル抗体(好ましくは、ヒト抗体またはヒト化
抗体)である。これは、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有す
る。この場合においては、1つの結合特異性は、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72に対してであり、他方は、任意の他の抗原に対して、そし
て好ましくは、細胞表面タンパク質またはレセプターまたはレセプターサブユニ
ットに対してである。
【0362】 二重特異的抗体を作製するための方法は、当該分野で公知である。伝統的には
、二重特異的抗体の組換え産生は、2つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発
現に基づく。ここでは、2つの重鎖は異なる特異性を有する(Milstein
およびCuello、Nature,305:537−539(1983))。
免疫グロブリン重鎖および軽鎖のランダムな組合せに起因して、これらのハイブ
リドーマ(クアドローマ)は、10個の異なる抗体分子の可能性のある混合物を
生じる。これらのうちの1つだけが、正確な二重特異的構造を有する。正確な分
子の精製は、通常は、アフィニティークロマトグラフィー工程によって達成され
る。同様の手順が、1993年5月13日に公開された第WO93/08829
号、およびTrauneckerら、EMBO J.,10:3655−365
9(1991)に開示されている。
【0363】 所望される結合特異性を有する抗体の可変ドメイン(抗体−抗原結合部位)は
、免疫グロブリンの定常ドメイン配列に対して融合され得る。融合体は、好まし
くは、ヒンジ、CH2、およびCH3領域の少なくとも一部を含む、免疫グロブ
リン重鎖の定常ドメインを有する。融合体の少なくとも1つの中に存在している
軽鎖の結合に必要な部位を含む第1の重鎖定常領域(CH1)を有することが、
好ましい。免疫グロブリン重鎖融合体(および、所望される場合には、免疫グロ
ブリン軽鎖)をコードするDNAは、別の発現ベクター中に挿入され、そして適
切な宿主生物体中に同時トランスフェクトされる。二重特異的抗体の生成のさら
なる詳細については、例えば、Sureshら、Methods in Enz
ymology,121:210(1986)を参照のこと。
【0364】 第WO96/27011号に記載されている別のアプローチに従うと、抗体分
子の対の間の境界は、組換え細胞培養物から回収されるヘテロ二量体の割合を最
大にするように操作され得る。好ましい境界は、抗体の定常ドメインのCH3領
域の少なくとも一部を含む。この方法においては、第1の抗体分子の境界に由来
する1つ以上の小さいアミノ酸側鎖が、より大きな側鎖(例えば、チロシンまた
はトリプトファン)で置換される。大きな側鎖と同一であるかまたはそれと同様
の大きさを補う「孔」が、より小さい側鎖(例えば、アラニンまたはスレオニン
)でより大きなアミノ酸側鎖を置換することによって、第2の抗体分子の境界上
に作製される。これによって、ホモ二量体のような、他の所望されない最終生成
物を上回るヘテロニ量体の収量を増大させるための機構を提供する。
【0365】 二重特異的抗体は、全長の抗体または抗体フラグメント(例えば、F(ab’
2二重特異的抗体)として調製され得る。抗体フラグメントから二重特異的抗
体を生成するための技術は、文献に記載されている。例えば、二重特異的抗体は
、化学的な連結を使用して調製され得る。Brennanら、Science
229:81(1985)は、インタクトな抗体がタンパク質分解によって切断
されてF(ab’)2フラグメントを生じる手順を記載する。これらのフラグメ
ントは、近隣のジチオールを安定化させ、そして分子内ジスルフィド形成を防ぐ
ために、ジチオールを複合体化する薬剤である亜ヒ酸ナトリウムの存在化で還元
される。生成されたFab’フラグメントは、次いで、チオニトロベンゾエート
(TNB)誘導体に転換される。Fab−TNB誘導体の1つが、次いで、メル
カプトエチルアミンでの還元によってFab−チオールに再転換され、そして二
重特異的抗体を形成するように等量の他のFab−TNB誘導体と混合される。
産生された二重特異的抗体は、酵素の選択的な固定化のための薬剤として使用さ
れ得る。
【0366】 Fab’フラグメントは、E.coliから直接回収され得、そして二重特異
的抗体を形成するように化学的にカップリングされ得る。Shalabyら、J
.Exp.Med.175:217−225(1992)は、完全にヒト化され
た二重特異的抗体F(ab’)2分子の産生を記載している。それぞれのFab
’フラグメントは、E.coliから別々に分泌され、そして二重特異的抗体を
形成するようにインビトロでの直接的な化学的なカップリングに供される。この
ように形成された二重特異的抗体は、ErbB2レセプターを過剰に発現する細
胞および正常なヒトのT細胞に対して結合し得、そしてヒトの乳房腫瘍細胞標的
に対してヒトの細胞傷害性のリンパ球の溶解活性を誘発する。
【0367】 組換え細胞培養物から直接二重特異的抗体フラグメントを作製しそして単離す
るための種々の技術もまた、記載されている。例えば、二重特異的抗体は、ロイ
シンジッパーを使用して産生されている。Kostelnyら、J.Immun
ol.148(5):1547−1553(1992)。FosおよびJunタ
ンパク質に由来するロイシンジッパーペプチドは、遺伝子融合によって、2つの
異なる抗体のFab’部分に対して連結された。抗体のホモ二量体は、ヒンジ領
域で還元されて単量体を形成し、そして次いで、抗体のヘテロニ量体を形成する
ように再度酸化された。この方法はまた、抗体ホモ二量体の産生のためにも利用
され得る。Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 90:6444−6448(1993)によって記載されているダイアボ
ディー技術は、二重特異的抗体フラグメントを作製するための別の機構を提供す
る。フラグメントは、同じ鎖上の2つのドメイン間での対合を可能にするには短
すぎるリンカーによって軽鎖可変ドメイン(VL)に連結された重鎖可変ドメイ
ン(VH)を含む。従って、1つのフラグメントのVHおよびVLドメインが、別
のフラグメントの相補的なVLおよびVHドメインと対合し、それによって2つの
抗原結合部位を形成するするように仕向けられる。単鎖Fv(sFv)二量体の
使用により二重特異的抗体を作製するための別のストラテジーもまた、報告され
ている。Gruberら、J.Immunol.152:5368(1994)
【0368】 2つを超える結合価を有する抗体が意図される。例えば、三重特異的抗体が調
製され得る。Tuttら、J.Immunol.147:60(1991)。
【0369】 例示的な二重特異的抗体は、本明細書中の所定のPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72ポリペプチド上の2つの異なるエピトープに結合し得る
。あるいは、抗PRO−C−MG.2ポリペプチドアーム、抗PRO−C−MG
.12ポリペプチドアーム、抗PRO−C−MG.45ポリペプチドアーム、抗
PRO−C−MG.64ポリペプチドアームまたは抗PRO−C−MG.72ポ
リペプチドアームが、T細胞レセプター分子(例えば、CD2、CD3、CD2
8、またはB7)、またはIgGのFcレセプター(Fc R)(例えば、Fc
RI(CD64)、Fc RII(CD32)、およびFc RIII(CD1
6)のような、白血球上の分子を誘発するように結合するアームと結合され得る
。その結果、細胞は、特定のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドを発現する細胞に対する細胞性の防御機構に対して集中されられ
る。二重特異的抗体はまた、特定のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72ポリペプチドを発現する細胞に対して細胞傷害性薬剤を局在化させるた
めに使用され得る。これらの抗体は、PRO−C−MG.2結合アーム、PRO
−C−MG.12結合アーム、PRO−C−MG.45結合アーム、PRO−C
−MG.64結合アームまたはPRO−C−MG.72結合アーム、およびEO
TUBE、DPTA、DOTA、またはTETAのような細胞傷害性薬剤または
放射性核種キレーターに結合するアームを保有する。目的の別の二重特異的的抗
体は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドに結合
し、そしてさらに組織因子(TF)に結合する。
【0370】 (5.ヘテロ結合体抗体) ヘテロ結合体抗体もまた、本発明の範囲内である。ヘテロ結合体抗体は、2つ
の共有的に連結された抗体から構成される。このような抗体は、例えば、所望さ
れない細胞に対して免疫システムの細胞を標的化するため(米国特許第4,67
6,980号)、そしてHIV感染の処置のため(第WO91/00360号;
同第WO92/200373号;第EP 03089号)に提案されている。抗
体が、架橋剤を含む方法を含む、合成タンパク質化学における公知の方法を使用
してインビトロで調製され得ることが意図される。例えば、免疫毒素は、ジスル
フィド交換反応を使用して、またはチオエーテル結合を形成することによって、
構築され得る。この目的のための適切な試薬の例としては、イミノチオレートお
よびメチル−4−メルカプトブチルイミデート、ならびに、例えば、米国特許第
4,676,980号に開示されている試薬が挙げられる。
【0371】 (6.エフェクター機能の操作) 例えば、ガンの処置における抗体の有効性を増強するために、エフェクター機
能に関して本発明の抗体を改変することが所望され得る。例えば、システイン残
基が、Fc領域に導入され得、それによってこの領域中での鎖間ジスルフィド結
合形成を可能にする。このように生成されたホモ二量体抗体は、改善されたイン
ターナライゼーション能力、ならびに/または増大させられた補体によって媒介
された細胞殺傷、および抗体依存性の細胞性細胞傷害性(ADCC)を有し得る
。Caronら、J.Exp.Med.176:1191−1195(1992
)およびShopes,J.Immunol.148:2918−2922(1
9952)を参照のこと。増強された抗腫瘍活性を有するホモ二量体抗体もまた
、Wolffら、Cancer Research,53:2560−2565
(1993)に記載されているようなヘテロ二官能性の架橋リンカーを使用して
調製され得る。あるいは、二重のFc領域を有し、そしてそれによって増強され
た補体溶解およびADCC能力を有し得る抗体が、操作され得る。Steven
sonら、Anti−Cancer Drug Design,3:219−2
30(1989)を参照のこと。
【0372】 (7.免疫結合体) 本発明はまた、化学療法剤、毒素(例えば、酵素的に活性である、細菌、真菌
、植物、または動物起源の毒素、あるいはそれらのフラグメント)あるいは放射
活性な同位元素(すなわち、放射活性結合体)のような細胞傷害性の薬剤に対し
て結合体化した抗体を含む、免疫結合体に関する。
【0373】 このような免疫結合体の生成に有用な化学療法剤が、上記に記載されている。
使用され得る酵素的に活性な毒素およびそれらのフラグメントとしては、以下が
挙げられる:ジフテリアのA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性フラグメント、エ
キソトキシンA鎖(Pseudomonas aeruginosa由来)、リ
シンA鎖、アブリンA鎖、モデシン(modecin)A鎖、α−サリシン、A
leurites fordiiタンパク質、ジアンチン(dianthin)
タンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、
PAPII、およびPAP−S)、momordica charantiaイ
ンヒビター、カルシン(carcin)、クロチン(crotin)、sapa
onaria officinalisインヒビター、ゲロニン、ミトギリン(
mitogelin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェ
ノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)、お
よびトリコセシン(tricothecene)。種々の放射性核種が、放射活
性を結合された抗体の産生に利用可能である。例としては212Bi、131I、131
In、90Y、および186Reが挙げられる。
【0374】 抗体と細胞傷害性薬剤との結合体は、種々の二官能性タンパク質カップリング
剤(例えば、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオール)プロピオ
ネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導
体(例えば、ジメチルアジピミデート(dimethyladipimidat
e)(HCL))、活性なエステル(例えば、ジスクリンイミジルスベレート)
、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビス−アジド化合物(例えば、
ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス−ジアゾニウム誘導体
(例えば、ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミン)、ジイ
ソシアネート(例えば、トルエン2,6−ジイソシアネート)、およびビス活性
フッ素化合物(例えば、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン))を
使用して作製される。例えば、リシン免疫毒素は、Vitettaら、Scie
nce,238:1098(1987)に記載されているように調製され得る。
炭素−14−標識1−イソチオシアネートベンジル−3−メチルジエチレントリ
アミンペンタ酢酸(MX−DTPA)が、抗体に対する放射性核種の結合のため
の例示的なキレート剤である。第WO94/11026号を参照のこと。
【0375】 別の実施形態においては、抗体は、腫瘍の予備標的化における利用のための「
レセプター」(例えば、ストレプトアビジン)に対して結合され得る。ここでは
、抗体−レセプター結合体が患者に対して投与され、続いて、キレート剤を使用
して循環から結合していない結合体が除去され、次いで、細胞傷害性薬剤(例え
ば、放射性核種)に対して結合された「リガンド」(例えば、アビジン)の投与
が行われる。
【0376】 (8.免疫リポソーム) 本明細書中に開示されている抗体はまた、免疫リポソームとして処方され得る
。抗体を含有するリポソームが、Epsteinら、Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA,82:3688(1985);Hwangら、Proc
.Natl.Acad.Sci.USA,77:4030(1098);ならび
に米国特許第4,485,045号、および同第4,544,545号に記載さ
れているように、当該分野で公知の方法によって調製される。循環時間が増強さ
れたリポソームが、米国特許第5,013,556号に開示されている。
【0377】 特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、およびP
EGで誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含有する脂
質組成物を用いて、逆相蒸発方法によって生成され得る。リポソームは、所望の
直径を有するリポソームを得るために、規定された孔の大きさのフィルターを通
じて押し出される。本発明の抗体のFab’フラグメントは、Martinら、
J.Biol.Chem.,257:286−288(1982)に記載されて
いるように、ジスルフィド鎖間反応を通じてリポソームに対して結合体化され得
る。化学療法剤(例えば、ドキソルビシン)が、必要に応じて、リポソーム中に
含まれる。Gabizonら、J.National Cancer Inst
.,81(19):1484(1989)を参照のこと。
【0378】 (9.抗体の薬学的組成物) 本明細書中で同定されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドを特異的に結合する抗体、ならびに本明細書中で上記で開示される
スクリーニングアッセイによって同定された他の分子が、薬学的組成物の形態で
種々の障害の処置のために投与され得る。
【0379】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドが細胞内に
あり、そして抗体全体がインヒビターとして使用される場合は、インターナライ
ズ抗体は好ましい。しかし、リポフェクションまたはリポソームもまた、細胞中
に抗体または抗体フラグメントを送達するために使用され得る。抗体フラグメン
トが使用される場合は、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最も
小さい阻害性フラグメントが好ましい。例えば、抗体の可変領域の配列に基づい
て、標的タンパク質配列に結合する能力を保持しているペプチド分子が設計され
得る。このようなペプチドは、化学的に合成され得、および/または組換えDN
A技術によって産生され得る。例えば、Marascoら、Proc.Natl
.Acad.Sci.USA,90:7889−7893(1993)を参照の
こと。本明細書中の処方物もまた、処置される特定の指標に必要である場合、1
つを超える活性な化合物(好ましくは、互いに有害な影響を与えない相補活性を
有する化合物)を含み得る。あるいは、またはさらに、この組成物は、その機能
を増強する薬剤(例えば、細胞傷害性薬剤、サイトカイン、化学療法剤、または
増殖阻害因子)を含み得る。このような分子は、意図される目的のために有効で
ある量で組合せられて、適切に存在する。
【0380】 有効成分はまた、例えば、コアセルベーション技術によって、または境界の重
合(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロース、またはゼラチンマイクロ
カプセル、およびポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル)によって
調製されたマイクロカプセル中に、コロイド状薬物送達システム(例えば、リポ
ソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、およ
びナノカプセル)中に、またはマイクロエマルジョン中に捕捉され得る。このよ
うな技術は、Remington’s Pharmaceutical Sci
ences、前出に開示されている。
【0381】 インビボでの投与に使用される処方物は、滅菌でなければならない。これは、
滅菌の濾過膜を通じた濾過によって容易に達成される。
【0382】 徐放調製物が調製され得る。徐放調製物の適切な例としては、抗体を含む固体
の疎水性ポリマーの半透性のマトリクスが挙げられる。このマトリクスは、例え
ば、フィルムまたはマイクロカプセルのような、成形された物の形態である。徐
放マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−
ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポ
リラクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸およびγエ
チル−L−グルタミン酸のコポリマー、非分解性のエチレンビニルアセテート、
分解性の乳酸−グリコール酸コポリマー(例えば、LUPRON DEPOT(
登録商標))(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成
される注射可能なマイクロスフェア)、およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキ
シ酪酸が挙げられる。エチレン−ビニルアセテートおよび乳酸−グリコール酸の
ようなポリマーは、100日を越えて分子を放出することが可能であるが、特定
のヒドロゲルは、より短い期間の間タンパク質を放出する。カプセル化された抗
体が長期間の間体内に留まる場合は、これらは、37℃で水分に対する曝露の結
果として、変性し得るかまたは凝集し得、それによって生物学的活性の欠失およ
び免疫原性における可能性のある変化を生じる。合理的なスラテジーが、関与す
る機構に依存して安定化のために考案され得る。凝集機構が例えば、チオ−ジス
ルフィド交換を通じた分子内S−S結合の形成であると発見される場合は、安定
化は、スルフヒドリル残基を改変すること、酸性の溶液から凍結乾燥させること
、水分含有量を制御すること、適切な添加剤を使用すること、および特異的なポ
リマーマトリックス組成物を開発することによって達成され得る。
【0383】 (I.抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体の使用) 本発明の抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体は、種々
の有用性を有する。例えば、抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72抗体は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の診断アッセ
イ(例えば、特定の細胞、組織、または血清中でのその発現を検出すること)に
おいて使用され得る。当該分野で公知の種々の診断アッセイ技術(例えば、競合
結合アッセイ、直接または間接的なサンドイッチアッセイ、および不均質な相ま
たは均質な相のいずれかの中で行われる免疫沈降アッセイ)が使用され得る(Z
ola,Monoclonal Antibodies:A Manual o
f Techniques,CRC Press,Inc.(1987)、14
7−158頁)。診断アッセイにおいて使用される抗体は、検出可能な部分を用
いて標識され得る。検出可能な部分は、直接または間接的に、検出可能なシグナ
ルを産生し得るはずである。例えば、検出可能な部分は、放射性同位体(例えば
3H、14C、32P、35S、または125I)、蛍光、または化学発光化合物(例え
ば、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、またはルシフェリン)、
あるいは酵素(例えば、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、また
は西洋ワサビペルオキシダーゼ)であり得る。検出可能な部分に対して抗体を結
合体化するための当該分野で公知の任意の方法が使用され得る。これらとしては
、Hunterら、Nature,144:945(1962);Davidら
、Biochemistry,13:1014(1974);Painら、J.
Immunol.Meth.,40:219(1981);およびNygren
,J.Histochem.and Cytochem.,30:407(19
82)によって記載されている方法が挙げられる。
【0384】 抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72抗体はまた、組換え細
胞培養物または天然の供給源からのPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
G.72のアフィニティー精製のために有用である。このプロセスにおいては、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72に対する抗体は、適切な支
持体(例えば、Sephasex樹脂または濾紙)上に、当該分野で周知の方法
を使用して固定化される。次いで、固定化された抗体は、精製されるPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72を含むサンプルと接触させられ、その
後、この支持体が、固定された抗体に結合させられているPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72を除く、サンプル中の実質的に全ての材料を除去
する適切な溶媒で洗浄される。最後に、この支持体が、抗体からPRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72を解離させる別の適切な溶媒で洗浄される
【0385】 (J.診断剤としての遺伝子の使用) 本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
をコードする遺伝子を診断剤として使用することに関する。PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの変異形態の検出は、脈管形成疾
患(例えば、腫瘍)または脈管形成疾患に対する感受性の診断を可能にする。な
ぜなら、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドにお
ける変異は、腫瘍を引き起こし得るからである。
【0386】 ヒトPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコー
ドする遺伝子の変異を有する個体は、種々の技術によりDNAレベルで検出され
得る。診断のための核酸は、患者の細胞(例えば、血液、尿、唾液、組織生検、
および剖検材料)から得られ得る。ゲノムDNAが検出のために直接用いられ得
るか、または分析する前にPCR(Saikiら、Nature,324:16
3−166(1986))を使用することにより酵素的に増幅され得る。RNA
またはDNAはまた、同じ目的で使用され得る。例として、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする遺伝子に相補的なP
CRプライマーは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチド変異を同定および分析するために使用され得る。例えば、欠失および挿入
は、正常の遺伝子型と比較して、増幅した産物のサイズの変化により検出され得
る。点変異は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ドをコードする放射性標識RNAに、あるいは代わりに、PRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72ポリペプチドをコードする放射性標識アンチセン
スDNA配列に、増幅したDNAをハイブリダイズすることにより同定され得る
。完全に適合した配列は、RNaseA消化により、または融解温度の差により
不適合二重鎖から区別され得る。
【0387】 DNA配列差に基づく遺伝子鑑定(genetic testing)は、変
性剤ありまたはなしで、ゲル中のDNAフラグメントの電気泳動移動度における
変化の検出により達成され得る。小さな配列の欠失および挿入は、高分離ゲル電
気泳動により可視化され得る。異なる配列のDNAフラグメントは、変性ホルム
アミド勾配ゲル上で区別され得、このゲル中で、異なるDNAフラグメントの移
動度は、特異的融解温度または部分的融解温度に従って、異なる位置でゲルに妨
げられる。例えば、Myersら、Science,230:1242(198
5)を参照のこと。
【0388】 特定の位置における配列変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ(例えば、R
NaseおよびS1保護アッセイ)または化学的切断法(例えば、Cotton
ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.85:4397−440
1(1985))により明らかにされ得る。
【0389】 従って、特定のDNA配列の検出は、ハイブリダイゼーション、RNase保
護、化学的切断、直接DNA配列決定のような方法、または制限酵素(例えば、
制限フラグメント長多型(RFLP))およびゲノムDNAのサザンブロッティ
ングの使用により、達成され得る。
【0390】 (K.PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドレベ
ルを検出するための使用) より従来的なゲル電気泳動およびDNA配列決定に加えて、インサイチュ分析
により変異もまた検出され得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドをコードする核酸の発現は、腫瘍形成に関連した脈管疾患ま
たは新生血管形成に関連し得る。疑われる組織または腫瘍塊のサンプル(例えば
、生検)を、抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチ
ド抗体と接触させて、腫瘍形成と関連した脈管疾患または新生血管形成を診断し
得る。なぜなら、このPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドのレベルの変化は、このような障害を示し得るからである。競合アッセ
イが使用され得、ここで、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドに特異的な抗体は、固体支持体に結合され、そして標識したPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチドおよび適切に処理し
た被験体由来サンプルを、固体支持体に通過させ、ここでこの固体支持体に結合
した、検出されたレベルの量は、サンプル中のPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドの量と相関し得る。
【0391】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72 mRNAの発現は、本
明細書中で開示されるように脈管形成と相関するので、別の実施形態において、
本発明のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72特異的核酸は、腫
瘍形成と関連した脈管疾患または新生血管形成を診断または検出するために、R
NA検出または定量法(例えば、インサイチュハイブリダイゼーションまたはP
CR増幅)において使用され得る。
【0392】 (L.処置される脈管形成障害の型) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、あるいは
それらに対するアゴニストまたはアンタゴニスト(本明細書中に記載の心臓血管
アッセイ、脈管形成アッセイおよび内皮細胞アッセイにおいて活性を有する)は
、種々の脈管形成障害(脈管に影響を及ぼす全身的疾患(例えば、糖尿病)が挙
げられる)における治療的用途を有するようである。それらの治療的利用性とし
ては、動脈、毛細管、静脈、および/またはリンパ管の疾患が挙げられる。従っ
て、本発明の化合物は、所望でない過剰な新生血管形成により特徴付けられる疾
患または障害の処置における使用を有する。血管または脈管形成機能不全として
は、血管自体(例えば、動脈、毛細管、静脈、および/またはリンパ管)の疾患
がさらに挙げられる。これは、脈管形成、心臓血管新生、および/または新生血
管形成を刺激する徴候、ならびに脈管形成、心臓血管新生、および/または新生
血管形成を阻害する徴候を含む。このような障害としては、以下が挙げられる:
例えば、動脈の疾患(例えば、アテローム硬化症、高血圧、炎症性脈管炎、レー
ノー病、レーノー症候群、動脈瘤、および動脈再狭窄;静脈およびリンパ障害(
例えば、血栓性静脈炎、リンパ管炎、およびリンパ水腫);および他の脈管障害
(例えば、末梢脈管疾患、血管腫瘍(例えば、血管腫(毛細管および海綿)、グ
ロムス(glumus)腫瘍、毛細管拡張症、細菌性血管腫症状、血管内皮腫(
haemangioendothelioma)、血管肉腫、血管周皮細胞腫(
haemangiopericytoma)、カポジ肉腫、リンパ管腫、および
リンパ管肉腫)のような癌)、腫瘍脈管形成;外傷(例えば、創傷、熱傷、およ
び他の傷害組織)、インプラント固定、瘢痕化、虚血再灌流傷害、慢性関節リウ
マチ、感染、網膜症、水晶体後線維増殖症、血管新生緑内障、加齢性黄斑変性、
甲状腺過形成(thyroid hyperplasia)、グレーブス病、組
織移植、慢性炎症、肺の炎症、肥満、脳血管疾患、腎臓病(例えば、急性腎不全
)、および骨粗鬆症)。これはまた、アンギナ、心筋梗塞(例えば、急性心筋梗
塞および心不全(例えば、鬱血性心不全))もまた含み得る。
【0393】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、あるいは
それらに対するアゴニストまたはアンタゴニストはまた、創傷治癒または組織再
生および関連する治療(例えば、結合組織、皮膚、骨、軟骨、筋肉、肺、または
腎臓のような組織の再増殖に関係がある)を刺激するために、脈管形成を刺激す
るために、および血管平滑筋および内皮細胞生成の増殖を促進するために、なら
びに同種移植片および異種移植片の結果を改善する使用され得る。脈管形成(a
ngiogenes)の増大は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドにより媒介され、あるいはアンタゴニストは、虚血組織に対
して、および冠動脈狭窄に続く心臓における側副冠動脈発生に対して有益である
。アンタゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドが例えば、創傷治癒または肺線維症の間の過剰な結合組織の生成を促進
する場合、このようなポリペプチドの作用を阻害するために、例えば、このよう
な生成を制限するために使用され得る。これは、急性心筋梗塞および心不全、脈
管構造の他の外傷、および筋肉消耗病(muscle wasting dis
ease)の処置を含む。
【0394】 さらに、本発明は、根底にある原因にかかわらず、PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72ポリペプチド、あるいはそれに対するアゴニストまた
はアンタゴニストの治療的な有効量を投与することによる、心臓肥大の処置に関
する。目的がヒト患者の処置である場合、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドは、好ましくは、組換えヒトPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
またはPRO−C−MG.72ポリペプチド(rhPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64または
PRO−C−MG.72ポリペプチド)である。心臓肥大のための処置は、その
種々の段階(この段階は、種々の多様な病理学的状態から生じ得る)のいずれに
おいても行われ得る。この病理学的状態としては、心筋梗塞、高血圧、肥大型心
筋症、および弁逆流が挙げられる。この処置は、根底にある心臓障害にかかわら
ず、心筋の構造的損傷ありなしにかかわらず、心臓肥大の進行の全ての段階に拡
張される。
【0395】 任意の特定の徴候について分子自体またはそのアゴニストを使用するかどうか
の決定は、この分子に対するアンタゴニストとは異なって、本明細書中に記載の
分子が、心臓血管新生、内皮細胞の発生、または脈管形成を促進するか、あるい
はこれらの状態を阻害するか否かに主に依存する。例えば、この分子が、脈管形
成を促進する場合、この分子のアンタゴニストは、脈管形成を制限するか、もし
くは予防することが所望される障害の処置に有用である。このような障害の例と
しては、以下が挙げられる:脈管腫瘍(例えば、血管腫)、腫瘍脈管形成、網膜
、脈絡膜、または角膜における新生血管形成(糖尿病性網膜症または未熟児網膜
症または黄斑変性および増殖性硝子体網膜症(proliferative v
itreoretinopathy)と関連する)、慢性関節リウマチ、クロー
ン病、アテローム硬化症、卵巣過剰刺激(ovarian hyperstim
ulation)、乾癬、新生血管形成と関連する子宮内膜症、バルーン血管形
成術に続く再狭窄、瘢痕組織過剰生成(例えば、外科手術後に形成されるケロイ
ドにおいて見られる)、心筋梗塞後の線維症、または肺線維症と関連した線維症
病変。
【0396】 過剰な子宮内膜脈管形成は、子宮内膜の病因における重要な機構として提唱さ
れた。子宮内膜症を有する女性の子宮内膜は、腹腔における増殖、付着(imp
lant)および成長する能力の増大を有する。子宮内膜症を有する患者の子宮
内膜は、増強した内皮細胞増殖を示す。細胞接着分子であるインテグリンαβ3
は、正常な女性と比較した場合、子宮内膜症を有する女性の子宮内膜において、
より多くの血管において発現される。まとめると、これらの結果により、正常被
験体と比較した場合に、子宮内膜症を有する女性において増加した子宮内膜脈管
形成の証拠が提示される(Healyら、Hum.Reprod.Update
4(5):736−40(1988))。子宮内膜症は、本明細書中で議論さ
れるように、脈管形成疾患のファミリーの1つである。本明細書中で教示される
ように、脈管形成の阻害は、このような疾患を処置することにおいて利益を提供
する。
【0397】 しかし、この分子が脈管形成を阻害する場合、上記の状態の処置のために直接
使用されることが予測される。
【0398】 他方、この分子が新脈管形成を刺激する場合、新脈管形成が所望される徴候(
例えば、末梢血管疾患、高血圧、炎症性血管塩、Reynaud疾患およびRe
ynaud現象、動脈瘤、動脈再狭窄、血栓静脈炎、リンパ管炎、リンパ水腫、
創傷治療および組織の回復、虚血再灌流障害、アンギナ、心筋梗塞(例えば、急
性心筋梗塞)、慢性心臓病、心臓不全(例えば、うっ血性心不全)ならびに骨粗
しょう症に対してその分子自体(またはそのアゴニスト)で使用される。
【0399】 しかし、この分子が新脈管形成を阻害する場合、そのアンタゴニストは、その
アンタゴニストが、新脈管形成が所望されるこれらの状態の処置に使用される。
【0400】 本明細書中に記載される特定のタイプの疾患(PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしく
はPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアンタゴニスト)は、血管関
連薬物処置のために有用であるとして、または障害の処置もしくは予防のための
治療標的として役立つ。アテローム硬化症は、脂質の蓄積、平滑筋細胞の増殖、
および動脈壁内の繊維性組織の形成に起因する、動脈中での内部肥厚による斑の
蓄積によって特徴付けられる疾患である。これらの疾患は、任意の器官中の大、
中、および小の動脈に影響を与え得る。内皮細胞および血管の平滑筋細胞の機能
の変化は、これらの斑の蓄積および退化を調節するのに重要な役割を果たすこと
で公知である。
【0401】 高血圧は、全身動脈、肺動脈、または門脈静脈系における血圧の上昇によって
特徴付けられる。上昇した圧力は、障害性内皮機能および/または血管疾患に起
因し得るか、または結果として障害性内皮機能および/または血管疾患になる。
【0402】 炎症性血管炎(vasculitides)としては、巨細胞性動脈炎、Ta
kayasu動脈炎、多発性動脈炎(細血管異常性形態)、Kawasaki病
、微視的多発性血管炎、Wegener肉芽腫症、および種々の感染関連血管障
害(ヘーノホ‐シェーンライン紫斑病を含む)が挙げられる。変質の内皮細胞機
能は、これらの疾患に重要であることが示されている。
【0403】 Raynaud疾患およびRaynaud現象は、寒さに曝された末端を介し
た循環の断続的異常障害によって特徴付けられる。変質の内皮細胞機能は、この
疾患において重要であることが示されている。
【0404】 動脈瘤は、変質の内皮細胞および/または血管平滑筋細胞に関連する動脈樹ま
たは静脈樹の嚢胞状拡張または紡錘状拡張である。
【0405】 動脈再狭窄(動脈壁の再狭窄)は、内皮および血管の平滑筋細胞の機能および
増殖における変質の結果として以下の血管形成が生じ得る。
【0406】 血栓静脈炎およびリンパ組織炎は、静脈およびリンパそれぞれの炎症疾患であ
り、それは、変質の内皮細胞機能に起因し得、および/または結果として変質の
内皮細胞機能を生じ得る。同様に、リンパ水腫は、内皮細胞機能に起因する障害
性リンパ管を含む状態である。
【0407】 本明細書中において、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドまたはそのアンタゴニストの別の使用は、癌、および好ましくは
血管癌の予防または処置である。癌の例としては、以下が挙げられるが、これら
に限定されない:腺癌、リンパ腫、芽腫、黒色腫、肉腫、および白血病。これら
の癌のより具体的な例としては、以下が挙げられる:扁平上皮癌、小細胞肺癌、
非細胞肺癌、胃腸癌、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、グ
リア芽細胞癌、頚部癌、肝臓癌(例えば、肝性癌)、膀胱癌、乳癌、結腸癌、結
腸直腸癌、子宮膜癌、唾液腺癌、腎臓癌(例えば、腎細胞癌およびWilms癌
),基底細胞癌,黒色腫,前立腺癌,外陰癌,甲状腺癌,精巣癌,食道癌,頭部
癌および頚部癌の種々のタイプ。本明細書において、処置のための好ましい癌は
、胸部、直腸、肺、黒色腫、卵巣、および上記の腫瘍新脈管形成に記載されるよ
うな血管癌を含むその他であり、これには、増殖および/または転移し得る腫瘍
の血管新生が挙げられる。このプロセスは、新しい血管の成長に依存する。さら
に、好ましい新生物および腫瘍新脈管形成に関連する状態の例としては、以下が
挙げられる:乳癌,胃癌,食道癌,結腸直腸癌,肝臓癌,莢膜腫,男性胚腫,頚
部癌,子宮内膜癌,子宮内膜過形成,子宮内膜症,線維肉腫,絨毛癌,鼻咽頭癌
,喉頭癌,胚芽腫,Kaposi肉腫,黒色腫,皮膚癌,血管腫,海綿状血管腫
,血管芽腫,膵臓癌,網膜芽腫,星状細胞腫,受精卵核芽癌,神経鞘腫,乏突起
膠腫,髄芽腫,神経芽腫,横紋筋肉腫,骨原性肉腫,平滑筋腫, 尿路癌, 甲
状腺癌,Wilm腫瘍,腎細胞癌,前立腺癌,母斑症に関連する異常血管増殖,
水腫(例えば、脳腫瘍に関連する),ならびにメグズ症候群。本明細書中に含ま
れる、処置のための良性血管腫瘍のファミリーとしては、血管系の細胞エレメン
トの異常な増殖および成長に特徴付けられる。例えば、リンパ管は、通常、新生
児において生じる、先天性、しばしば嚢胞性、リンパ性の形成異常である、リン
パ系の良性腫瘍である。嚢胞性腫瘍は、隣接組織に増殖する傾向がある。通常、
嚢胞性腫瘍は、頚部領域および腋窩領域において生じる。これらはまた、末端の
軟部組織において生じ得る。主な症状は、拡張、しばしば網状、結合性組織によ
って取り囲まれた構造リンパ管およびリンパ球である。リンパ管腫は、不適切に
連結された胚性リンパ管またはそれらの欠損によって生じると考えられる。この
結果は、障害性局所リンパ廃液法(Grienerら、Lymphology
4:140−144(1971))である。
【0408】 本発明の方法の1実施形態において、PRO−C−MG.2、PRO−C−M
G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−
C−MG.72アゴニストは、哺乳動物の腫瘍負荷を下げるのに必要な哺乳動物
(例えば、ヒト患者)に投与される。新血管形成を阻害することによって、この
化合物は、所望されない過剰の新生血管形成によって特徴付けられる疾患または
障害の処置に有用であり、これには、以下が挙げられる:腫瘍、特に、本明細書
中に記載されるような固体悪性腫瘍、および非新生物性障害(アンギナ、心筋梗
塞(急性心筋梗塞)、および心不全(例えば、うっ血性心不全)が挙げられる)
、乾癬、肥満および他の増殖網膜症(早熟の網膜症、水晶体後線維増殖症、血管
新生緑内障、甲状腺高血圧(Grave疾患)、角膜移植および他の組織移植、
慢性炎症、肺炎症、ネフローゼ症候群、子かん前症、腹水、心内膜液浸出(例え
ば、汎心炎に関連する)、胸水、リウマチ様動脈炎、アテローム硬化症、血管腫
、肥胖病、および加齢性黄斑変性。
【0409】 加齢性黄斑変性(AMD)は、高齢者における過酷な視覚損失の主な原因であ
る。AMDの浸出形態は、慢性新生血管形成および網膜色素上皮細胞脱離によっ
て特徴付けられる。慢性新血管形成は予後の劇的な悪化に関連するので、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアン
タゴニストは、AMDの重篤度を抑えるのに有用であると期待される。
【0410】 創傷治癒および組織修復のような外傷の処置はまた、本明細書中のPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアンタゴニ
ストのための標的使用である。新しい血管の形成および退化は、組織の治癒およ
び修復のために本質的である。このカテゴリーは、以下が挙げられる:骨、軟骨
、腱、靱帯、および/または神経組織の成長または退化、ならびに創傷治癒およ
び組織の修復および置換、火傷、切開、および潰瘍の処置。骨が、通常、形成さ
れない状態において軟骨および/または骨の成長を誘導する、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアンタゴニスト
は、ヒトおよび他の動物の骨折ならびに軟骨の損傷または欠損の治癒に適用され
る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまた
はそのアンタゴニストを使用するようなこのような調製物は、皮下骨折および開
放骨折の減少において、ならびに人工関節の改良された固定化においてまた予防
的に使用され得る。先天性、腫瘍誘導、または発癌性、切除誘導頭蓋顔面欠損な
どの修復に寄与する骨原性剤によって誘導された新規の骨形成は、美容形成手術
において有用である。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72
ポリペプチドまたはそのアンタゴニストは、未治療創傷(褥瘡性潰瘍、血管不全
に関する潰瘍、外科的創傷および外傷性創傷などが挙げられるが、これらに限定
されない)の良好なまたは迅速な閉鎖を促進するために利用され得る。
【0411】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたは
そのアンタゴニストはまた、他の組織(例えば、器官(例えば、膵臓、肝臓、腸
、腎臓、皮膚、または内皮)、筋肉(平滑、骨格、または心臓)、血管(血管内
皮)組織)の発生または退化のため、あるいはこのような組織を含む細胞の増殖
を促進するための活性を示し得る。この所望される効果の一部は、通常の組織が
退化するのを可能にする繊維性の傷の阻害または調整により得る。
【0412】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたは
そのアンタゴニストはまた、肺または肝臓線維症、種々の組織における再灌流障
害、および全身性サイトカインのダメージから生じる状態に有用であり得る。ま
た、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまた
はそのアンタゴニストはまた、前駆体組織または最上由来の上記組織の分化を促
進または阻害するため、あるいは上記の組織の増殖を阻害するために有用であり
得る。
【0413】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそ
のアンタゴニストはまた、歯周疾患の処理および他の歯回復プロセスにおいて有
用であり得る。このような薬剤は、骨形成細胞を引き付けるため、骨形成細胞の
成長を刺激するため、または骨形成細胞の前駆体の分化を誘導するための環境を
提供する。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
またはそのアンタゴニストはまた、骨粗しょう症または変形性関節症において、
例えば、骨の刺激および/または軟骨の修復を介して、または炎症プロセスによ
って媒介される炎症もしくは組織破壊のプロセスを遮断することによって有用で
あり得る。なぜならば、骨の代謝回転および成長の調整に重要な役割を果たすか
らである。
【0414】 本明細書のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプ
チドまたはそのアンタゴニストに起因し得る別の組織再生活性のカテゴリーは、
腱/靭帯形成である。組織が正常に形成されない環境において、腱/靭帯様組織
または他の組織形成は、ヒトおよび他の動物において、腱または靭帯断裂、変形
、および他の腱または靭帯組断裂での適用を有する。このような調整は、腱また
は靭帯組織に対する損傷を予防する際の予防的使用、ならびに骨または他の組織
に対する腱または靭帯の改善された固定化においての使用を有し得る。PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアンタ
ゴニストにより誘導される新規の腱/靭帯様組織形成は、先天性、腫瘍誘導、ま
たは他の起源の他の腱もしくは靭帯損傷の回復に寄与し、そしてまた、腱または
靭帯の結合または回復のための美容形成外科において有用であり得る。本明細書
中の組成物は、腱または靭帯形成細胞を引き付けるため、腱または靭帯形細胞の
増殖を刺激するため、腱または靭帯形成細胞の前駆体の分化を促進するため、ま
たは組織の修復に影響を与えるために、エキソビボ次にインビボで腱/靭帯細胞
または前駆体の組織を誘導するために提供し得る。本明細書中の組成物は、腱炎
、手根管症候群、および腱または靭帯欠損において有用であり得る。この組成物
はまた、当該分野で周知のキャリアのような適切なマトリクスおよび/または隔
離剤を含み得る。
【0415】 虚血再灌流は、別の徴候である。内皮細胞の機能障害は、次の虚血再灌流障害
を発生する事象の後遺症の惹起および制御の両方において重要であり得る。
【0416】 リウマチ様動脈炎は、さらなる徴候である。血管系を介した炎症細胞の血管成
長および標的は、リウマチ様動脈炎および動脈の血清陰性形態において重要な成
分である。
【0417】 上記のように、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドまたはそのアンタゴニストが本明細書中に記載され、これは、内皮細胞
の機能、増殖、および/または形成を変化させるか、または影響を与えることが
示されており、これは、上記の多くのまたは全ての障害の病因学および病理学に
おいて重要な役割を果たし、これらのプロセスを増強または阻害するための治療
標的としてまたはこれらの障害において標的する血管関連薬物のために有用であ
り得る。
【0418】 (M.投与プロトコール、スケジュール、用量、および処方) 本発明の分子ならびにそれらのアゴニストおよびアンタゴニストは、上記のよ
うに種々の障害および疾患のための予防剤および治療剤として薬学的に有用であ
る。抗原化合物(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)は、好ましくは、
上記のように処方されそして投与される。
【0419】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたは
そのアンタゴニストは、適切な純度の任意の薬学的に受容可能なキャリア、賦形
剤、または安定剤(Remington’s Pharmaceutical
Sciences,16版、Osol,A.編(1980))を含む所望の分子
を、凍結乾燥した処方物または水溶液の形態で混合することによって、保存のた
めに調製される。適切なキャリア、賦形剤、または安定剤は、使用される用量お
よび濃度でレシピエントに対して非毒性であり、そして以下を含む:緩衝液(例
えば、リン酸、クエン酸、および他の有機酸);抗酸化剤(アスコルビン酸およ
びメチオニン);保存剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロリド;ヘキサメトニウムクロリド;ベンズアルコニウムクロリド、ベンズエ
トニウムクロリド;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;アルキルパ
ラベン(例えば、メチルまたはプロピルパラベン);カテコール;レゾルシノー
ル;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾール);低分子
量(約10残基未満)のポリペプチド;タンパク質(例えば、血清アルブミン、
ゼラチン、またはイムノグロブリン);親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピ
ロリドン);アミノ酸(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチ
ジン、アルギニン、またはリジン);モノサッカリド、ジサッカリド、および他
の炭水化物(グルコース、マンノース、またはデキストリン);キレート剤(例
えば、EDTA);糖(例えば、スクロース、マンニトール、トレハロースまた
はソルビトール);脂質(例えば、カチオン性脂質);塩形成対イオン(例えば
、ナトリウム);金属錯体(例えば、Znタンパク質錯体);および/または非
イオン性界面活性剤(例えば、TWEENTM、PLURONICSTMまたはポリ
エチレングリコール(PEG))。
【0420】 このようなキャリアのさらなる例としては、以下が挙げられる:イオン交換樹
脂、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レクチン、血清タンパク質(例えば
、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸、グリシン、ソルビン酸、
ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩、または
電解質(例えば、硫酸カリウム、硫酸水素二ナトリウム、硫酸水素カリウム、塩
化ナトリウム、鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピ
ロリドン、セルロースベース物質、およびポリエチレングリコール))。アンタ
ゴニストの局所またはゲルベースの形態のためのキャリアとしては、以下が挙げ
られる:ナトリウムカルボキシメチルセルロースまたはメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよびウッドワックスアルコー
ル。全ての投与のために、従来の貯蔵形態が適切に使用される。このような形態
には、例えば、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、軟膏剤、吸入形
態、鼻スプレー、舌下錠剤、および徐放調製物が挙げられる。PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはアンタゴニストもし
くはアゴニストは、代表的に、約0.1mg/ml〜100mg/mlの濃度で
このようなビヒクル中で処方される。
【0421】 インビボ投与のために使用される、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−
C−MG.72ポリペプチドまたはアンタゴニストは、滅菌されなければならな
い。これは、凍結乾燥および再構成の前、またはその後に、滅菌濾過膜を介して
濾過することによって容易に達成される。本明細書中に記載の治療組成物は、一
般に、滅菌アクセスポート、例えば、静脈内溶液バックまたは皮下組織注入針に
よって刺されたストッパーを有するバイアルを有する容器に配置される。PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドは、通常、全身
的に投与される場合、凍結形態または溶液中に保存される。凍結形態において、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64、もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそ
のアンタゴニストは、代表的に、使用時に、適切な希釈剤と共に再構築のための
他の成分と組合せて処方される。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくはPRO−C−
MG.72ポリペプチドまたはアンタゴニストの液体処方物の例は、続く注入の
ための単回用量バイアル中に充填した滅菌、透明、無色の非保存溶液である。繰
返し使用のために適切な保存薬学的組成物は、例えば主に、徴候および以下のポ
リペプチドのタイプに依存して含み得る:a)PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、もしくは
PRO−C−MG.72ポリペプチドまたはそのアンタゴニストもしくはアゴニ
スト;b)溶液中のポリペプチドまたは他の分子の最大の安定度の範囲でpH(
好ましくは、4〜8)を維持し得る緩衝液;c)凝集を誘導する攪拌に対してポ
リペプチドまたは分子を主に安定化するための洗浄剤/界面活性剤;d)等張剤
;e)フェノール、ベンジルアルコールおよびベンズエトニウムハライド(例え
ば、クロリド)の群から選択される保存剤;およびf)水。
【0422】 使用した界面活性剤は、非等張性であり、それは、例えば、ポリソルベート(
例えば、POLYSORBATETM(TWEENTM)20、80など)またはポ
リキサマー(例えば、POLYXAMERTM188)であり得る。非等張性界面
活性剤の使用は、ポリペプチドを変性することなく、表面圧を剪断するように、
処方物を曝すことを可能にする。さらに、このような界面活性剤含有処方物は、
肺性使用および針なしジェット注入銃で使用されるデバイスのような、エアロゾ
ルデバイスにおいて使用され得る。
【0423】 等張化剤(isotonifier)は、PRO−C−MG.2、PRO−C
−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72のポリペプチドまたはこれらに対するアンタゴニストの液体組
成物の等張性を確実にするために存在し得、これらとしては、多価糖アルコール
、好ましくは3価以上の多価糖アルコール(例えば、グリセリン、エリトリトー
ル、アラビトール、キシリトール、ソルビトール、およびマンニトール)が挙げ
られる。これらの糖アルコールは、単独または組み合わせて使用され得る。ある
いは、塩化ナトリウムまたは他の適切な無機塩が使用されて、この溶液を等張性
にし得る。
【0424】 例えば、この緩衝液は、所望のpHに依存して、アセテート緩衝液、シトレー
ト緩衝液、スクシネート緩衝液またはホスフェート緩衝液であり得る。本発明の
1つの型の液体処方物のpHは、約4〜8の範囲で、好ましくはおおよそ生理学
的pHの範囲で緩衝化される。
【0425】 保存剤のフェノール、ベンジルアルコール、およびハロゲン化ベンゼトニウム
(例えば、塩化ベンゼトニウム)は、使用され得る抗菌剤であることが公知であ
る。
【0426】 塩を形成し下文において有用である分子の薬理学的に受容可能な塩の例として
は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属
塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩)、アンモニウム塩、有機塩基塩(
例えば、ピリジン塩、トリエチルアミン塩)、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸
塩、硝酸塩)、および有機酸塩(例えば、酢酸塩、シュウ酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩)が挙げられる。
【0427】 投与経路は、例えば、静脈内経路、腹腔内経路、大脳内経路、脳脊髄内経路、
眼内経路、関節内経路、滑液内経路、鞘内経路、動脈内経路、もしくは病変内経
路による注射または注入、経口投与、局所投与、あるいは徐放システムによるよ
うな、公知の方法に従う。本発明の化合物はまた、腫瘍内経路、腫瘍周囲経路、
病変内経路、病変周囲経路にによって適切に投与され、局所治療効果ならびに全
身治療効果を発揮する。腹腔内経路は、例えば、卵巣腫瘍の処置において特に有
用であると予想される。この処方物はまた、反復の静脈内(i.v.)、皮下(
s.c.)、もしくは筋内(i.m.)注射としてか、または鼻腔内送達もしく
は肺内送達に適切なエアロゾル処方物として投与され得る(肺内送達に関しては
、例えば、EP 257,956を参照のこと)。ペプチドまたは小さい分子が
アンタゴニストまたはアゴニストとして使用される場合、これらは、好ましくは
液体または固体の形態で経口投与される。
【0428】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドはまた、
徐放性調製物の形態で投与され得る。徐放性調製物の適切な例としては、タンパ
ク質を含む固体の疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、このマトリ
ックスは、成形された物(例えば、フィルムまたはマイクロカプセル)の形態で
ある。徐放性のための組換えタンパク質のマイクロカプセル化は、ヒト増殖ホル
モン(rhGH)、インターフェロン−(rhIFN−)、インターロイキン−
2、およびMNrgpl20を用いて好首尾に実行されている。Johnson
ら、Nat.Med.、2:795−799(1996);Yasuda、Bi
omed.Ther.、27:1221−1223(1993);Horaら、
Bio/Technology、8:755−758(1990);Clela
nd「Design and Production of Single I
mmunization Vaccines Using Polylacti
de Polyglycolide Microsphere Systems
」Vaccine Design:The Subunit and Adju
vant Approach、PowellおよびNewman、編(Plen
um Press:New York、1995)439−462頁;WO 9
7/03692、WO 96/40072、WO 96/07399;および米
国特許第5,654,010号。徐放性マトリックスの例としては、ポリエステ
ル、ヒドロゲル(例えば、Langerら、J.Biomed.Mater.R
es.、15:167−277(1981)およびLanger、Chem.T
ech.、12:98−105(1982)によって記載されるようなポリ(2
−ヒドロキシエチル−メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポ
リラクチド(米国特許第3,773,919号、EP 58,481)、L−グ
ルタミン酸とγエチル−L−グルタメートのコポリマー(Sidmanら、Bi
opolymers、22:547−556(1983))、非分解性エチレン
ビニルアセテート(Langerら、前出)、分解性乳酸−グリコール酸コポリ
マー(例えば、Lupron DepotTM(乳酸−グリコール酸コポリマーお
よびロイプロリドアセテート(leuprolide acetate)から構
成される注射可能なミクロスフェア))、およびポリ−D−(−)−3−ヒドロ
キシ酪酸(EP 133,988)が挙げられる。ポリ乳酸−グリコール酸(P
LGA)コポリマーを用いて開発された徐放性処方物は、その生体適合性および
広範な生物分解性特性に起因して、好ましい。PLGAの分解産物(乳酸および
グリコール酸)は、ヒト体内で迅速に清澄され得る。さらに、このポリマーの分
解可能性は、その分子量および組成に依存して月から年に調節され得る。Lew
is「Controlled release of bioactive a
gents from lactide/glycolide polymer
」:M.Chasin and R.Langer(編)Biodegrada
ble Polymers as Drug Delivery System
s(Marcel Dekker:New York、1990)1−41頁。
【0429】 エチレン−ビニルアセテートおよび乳酸−グリコール酸のようなポリマーは、
100日にわたって分子を放出し得るが、特定のヒドロゲルはタンパク質をより
短い期間で放出する。カプセル化されたタンパク質が長期間の間体内に留まる場
合は、これらは、37℃で水分に対する暴露の結果として、変性し得るかまたは
凝集し得、それによって生物学的活性の欠失および免疫原性における可能性のあ
る変化を生じる。合理的なスラテジーが、関与する機構に依存してタンパク質安
定化のために考案され得る。凝集機構が例えば、チオ−ジスルフィド交換を通じ
た分子内S−S結合の形成であると発見される場合は、安定化は、スルフヒドリ
ル残基を改変すること、酸性の溶液から凍結乾燥させること、水分含有量を制御
すること、適切な添加剤を使用すること、および特異的なポリマーマトリックス
組成物を開発することによって達成され得る。
【0430】 徐放性のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
組成物としてはまた、リポソーム的に捕捉されたPRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはP
RO−C−MG.72のポリペプチドが挙げられる。PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72のポリペプチドを含むリポソームは、それ自体が公知
の方法によって調製される:DE 3,218,121;Epsteinら、P
roc.Natl.Acad.Sci.USA、82:3688−3692(1
985);Hwangら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、7
7:4030−4034(1980);EP 52,322;EP 36,67
6;EP 88,046;EP 143,949;EP 142,641;日本
特許出願83−118008;米国特許第4,485,045号および同第4,
544,545号;ならびにEP 102,324。通常、リポソームは、小さ
い(約200〜800オングストローム)単層状型であり(ここで、脂質内容物
は約30mol.%コレステロールよりも大きい)、選択された部分は最適な治
療に調整される。
【0431】 治療有効量のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプ
チド、アゴニスト、またはこれらに対するアンタゴニストは、当然、以下のよう
な因子:処置(予防を含む)される病理学的状態、投与方法、処置に使用される
化合物の型、関与する任意の同時治療、患者の年齢、体重、一般的な医学状態、
病歴などに依存して変化し、そしてその投与は、十分に当業者の医師の範囲内で
ある。従って、療法士は、投薬量を滴定し、そして最大の治療効果を得るのに必
要とされるように投与経路を改変することが必要である。本治療の進行は、適切
な臨床診断方法によって容易にモニターされる。動物実験は、ヒトの治療に有効
な用量の決定のための信頼できる指針を提供する。有効用量の種間のスケーリン
グが、Mordenti,J.およびChappell,W.「The use
of interspecies scaling in toxicoki
netics」Toxicokinetics and New Drug D
evelopment,Yacobiら編、Pergamon Press,N
ew York 1989、42−96頁によって主張された原理に従って行わ
れ得る。
【0432】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド、そのア
ゴニストもしくはそのアンタゴニストのインビボでの投与が使用される場合は、
通常の投与量は、投与の経路に依存して、1日当たり約10ng/kgから10
0mg/kgの哺乳動物の体重まで、またはそれ以上で、好ましくは、約1μg
/kg/日から10mg/kg/日で変化し得る。送達の特定の投与量および方
法についての指針は、以下の文献に提供される。例えば、米国特許第4,657
,760号;同第5,206,344号;または同第5,225,212号を参
照のこと。異なる処方物が、異なる処置化合物および異なる障害について有効で
あると予想される。例えば、1つの器官または組織を標的化する投与は、別の器
官または組織を標的化する様式とは異なる様式での送達を必然的に伴い得る。
【0433】 別の処方は、形成された物品中に本発明の化合物を組み込む工程を包含する。
このような物品は、内皮細胞増殖、新脈管形成、および腫瘍浸潤および転移を調
節するのに用いられ得る。この治療方法は、インプラントまたはデバイスとして
、局所的、全身的、または局部的に、組成物を投与する工程を包含する。投与さ
れた場合、使用のための治療組成物は、パイロジェンフリーの、生理学的に受容
可能な形態である。さらに、この組成物は、標的部位への送達のために、所望に
応じてカプセル化されるか、または粘性形態で注射されてもよい。局所投与は、
創傷治癒、組織修復、ならびに皮膚および口腔の病変および癌に適切であり得る
【0434】 キットは、上記の障害および表記の診断および処置に有用である、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64もしくはPRO−C−MG.72のポリペプチド、またはそのアゴニ
ストもしくはアンタゴニストを含む製品を少なくとも含む。この製品は、例えば
、ボトル(ビン)、バイアル、シリンジ、試験管、インプラントおよびポンプを
含む、容器であり得る。この容器は、ガラス、またはプラスチックのような種々
の材料から形成され得る。この容器は、状態を診断または処置するために有効で
ある組成物を有し、そして滅菌アクセスポートを有し得る(例えば、この容器は
、皮下注射針によって穿刺可能な栓を有する静脈溶液バッグまたはバイアルであ
り得る)。この組成物中の活性因子は、本発明の化合物である。この容器上、ま
たは容器に関連するラベルは、この組成物が選り抜きの状態を診断または処置す
るために用いられることを示す。このキットはさらに第二の容器を備える。この
第二容器は、薬学的に受容可能な緩衝液(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水、リ
ンゲル液、およびデキストロース溶液)を含む。この容器はさらに、商業上およ
び使用者の観点から所望される他の物(他の緩衝液、稀釈液、フィルター、ニー
ドル、シリンジ、および使用上の注意を記載した添付文書を含む)を含み得る。
このキットはまた、本明細書に記載の別の活性な因子を含む第二または第三の容
器を含み得る。
【0435】 (N.併用療法) 問題の障害を予防または処置するのにおける、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくは
PRO−C−MG.72のポリペプチド、またはそのアゴニストもしくはアンタ
ゴニストの有効性は、活性な因子を連続して、またはそれらの目的のために有効
である別の因子と組合せて(同じ組成物中または別の組成物中のいずれかで)投
与することによって、改善され得る。新脈管形成の正の調節因子としては、aF
GF、bFGF、TGF−α、TGF−β、HGF、TNF−α、アンギオゲニ
ン、IL−8など(例えば、Folkmanら、J.Biol.Chem.26
7:10931〜10934(1992)およびKlagsbrunら、Ann
u.Rev.Physiol.,53:217〜239(1991))、および
VEGF(Ferraraら、Endocr.Rev.18:4〜25(199
7))が挙げられる。負の調節因子としては、トロンボスポンジン(Goodら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,87:6624〜662
8(1990))、プロラクチンの16キロダルトンN末端フラグメント(Cl
appら、Endocrinology,133:1292〜1299(199
3))、アンギオスタチン(O’Reillyら、Cell,79:315〜3
28(1994))、およびエンドスタチン(O’Reillyら、Cell,
88:277〜285(1996))が挙げられる。疾患を予防または処置する
のにおけるアゴニストの有効性は、このアゴニストを連続的に、またはこれらの
目的に有効であるなお別の因子(例えば、免疫付着因子、リボザイム、アンチセ
ンス因子、腫瘍壊死因子(TNF)、酸性もしくは塩基性の線維芽増殖因子(F
GF)の新脈管形成活性を阻害もしくは中和し得る抗体、血管内皮増殖因子(V
EGF)、または肝細胞増殖因子)、組織因子の凝血活性を阻害もしくは中和し
得る抗体、プロテインCまたはプロテインS(1991年2月21日公開、Es
monら、PCT特許公開番号WO 91/01753、を参照のこと)、HE
R2レセプターに結合し得る抗体(1989年7月27日公開、Hudziak
ら、PCT特許公開番号 WO 89/06692、を参照のこと)、または1
つ以上の従来の治療剤(例えば、アルキル化剤、葉酸拮抗薬、核酸代謝の代謝拮
抗薬、抗生物質、ピリミジンアナログ、5−フルオロウラシル、シスプラチン、
プリンヌクレオシド、アミン、アミノ酸、トリアゾールヌクレオシド、コルチコ
ステロイドおよびタンパク質(例えば、アンギオスタチン、エンドスタチン、ト
ロンボスポンジン、および第4血小板因子)など)と組合せて投与することによ
って改善され得る。例えば、腫瘍の血管新生は、併用療法でブロックされ得る。
併用療法では、1つ以上のアンタゴニストが、例えば、腫瘍の壊死またはその転
移病巣(もしあれば)を観察することによって決定されたとおり、治療上有効な
量で腫瘍保有患者に投与される。この治療は、さらなる有利な効果が観察されな
くなるか、または臨床評価で微小な腫瘍も転移病巣も示されなくなる時点まで、
続けられる。このアンタゴニストは、単独でか、または補助因子(例えば、αイ
ンターフェロン、βインターフェロン、もしくはγインターフェロン、抗HER
2抗体、ヘレグリン、抗ヘレグリン抗体、D因子、インターロイキン1(IL−
1、インターロイキン2(IL−2)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因
子(GM−CSF))、または腫瘍中の微小血管凝血を促進する因子(例えば、
抗プロテインC抗体、抗プロテインS抗体、またはC4b結合タンパク質(Es
monら、PCT特許公開番号WO 91/01753))と組合せて投与され
る。このような他の因子は、投与される組成物中に存在しても良く、または別々
に投与されても良い。また、このアンタゴニストは、適切に連続して投与される
か、または温熱療法または放射線療法(照射または放射性物質の投与のいずれか
を含む)と組合せて投与され得る。化学療法剤の例としては、ダウノルビシン、
ダクチノマイシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ナイト
ロジェン・マスタード、クロラムブシル、メルファラン、シクロフォスファミド
、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン(CA)、5−フルオ
ロウラシル(5−FU)、フルオクスウリジン(5−FUdR)、メトトレキセ
ート(MTX)、コルヒチン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、
テニポシド、シスプラチン、およびジエチルスチルベストロール(DES)のよ
うな抗癌剤が挙げられるがこれらに限定されない。一般的には、Merck M
anual of Diagnosis and Therapy、第15版、
Berkowら編、1987,Rahway,N.J.第1206〜1228頁
を参照のこと。
【0436】 この補助剤は、それらの有効性が種々であるので、従来の様式でマトリックス
スクリーニングにより腫瘍に対するそれらの影響を比較することが所望される。
例えば、本発明のアンタゴニストおよび補助剤の投与は、所望の臨床効果が達成
されるまで繰り返される。固形腫瘍が四肢または全身循環からの単離を受けやす
い他の部位において見出される場合、本明細書中に記載される治療剤は、単離さ
れた腫瘍または器官に投与される。好ましい実施形態において、FGF、血小板
由来増殖因子(PDGF)またはVFGFアンタゴニスト(例えば、抗FGF、
抗VEGF、または抗PDGFの中和抗体)は、本発明のアンタゴニスト化合物
とともに患者に投与される。アンタゴニストでの処置は、創傷治癒または新生血
管形成の間に一時中断され得、あるいは本発明のアゴニストは、このような利益
を促進するために用いられ得る。
【0437】 他の指示において、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリ
ペプチドあるいはそれらのアゴニストは、問題の欠損、創傷、または組織の処置
に有益な他の薬剤と組み合わせられうる。これらの薬剤としては、本明細書中で
議論されるように、EGF、PDGF、TGF−αまたはTGF−β、IGF、
FGF、およびCTGFのような種々の増殖因子が挙げられる。
【0438】 さらに、癌を処置するために用いられるPRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72ポリペプチドあるいはそれらのアンタゴニストは、上記で同定さ
れた細胞傷害性薬剤、化学療法剤、または増殖阻害薬剤とともに組合されうる。
また、癌の処置に関しては、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2ポリペプチドあるいはそれらのアンタゴニストは、照射または放射活性物質の
投与を含むか否かに拘わらず、連続的に、または放射線処置と組み合わせて適切
に投与される。
【0439】 本発明の特定の好ましい実施形態は、以下を含む薬学的組成物を提供する:(
a)1以上の抗遺伝子(antigene)化合物、および(b)非抗遺伝子機
構により機能する1以上の他の薬剤(例えば、議論される化学療法剤、脈管形成
薬剤、または血管静止薬剤(angiostatic agent))。2以上
の組み合わせた化合物は、ともに、または逐次的に用いられ得る。
【0440】 別の関連する実施形態において、本発明の組成物は、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72核酸に標的化される、1以上の抗遺伝子化合物(特
にオリゴヌクレオチド)および第2の核酸標的に標的化される、1以上のさらな
る抗遺伝子化合物を含みうる。抗遺伝子化合物の多数の例は、当該分野で公知で
ある。2以上の組み合わせた化合物は、ともに、または逐次的に用いられ得る。
例えば、Imら、Cancer Research 59(4):865−90
0(1999)は、アンチセンスVEGFを用いた腫瘍増殖の阻害を報告した。
この組換えアデノウイルスベクターAd5CMVは、アンチセンス方向で野生型
VEGF165 cDNAのコード配列を有した。U−87 MG悪性神経膠腫
細胞のこのベクターでの感染は、内因性VEGF mRNAのレベルの減少を生
じ、そしてVEGFタンパク質の標的化された二次形態の生成を強く減少させた
。ヌードマウスで確立されたアンチセンスVEGFベクターの病変内注入を用い
たs.c.でのヒト神経膠腫腫瘍の処置は、腫瘍増殖を阻害した。Sharma
ら(J.Clin.Invest.102(8):1599−608(1998
))は、構成性CMV駆動アンチセンス構築物またはドキソルビシン誘導性アン
チセンス構築物のいずれかを用いることによってパールカン発現をブロックする
ことにより、結腸癌腫細胞の増殖が顕著に弱められたことを報告した。ヒト結腸
癌腫細胞により誘導された腫瘍異種移植片および高侵襲性マウス黒色腫細胞によ
り誘導された腫瘍同種移植片両方において、パールカン抑制は、腫瘍増殖および
新生血管形成の実質的な阻害を引き起こした。適切なヒト腫瘍または腫瘍細胞株
異種移植片またはマウス同種移植片と組み合わせて、マウス系はまた、最大限に
有効なPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の抗遺伝子化合物に
ついてインビボでスクリーニングするための迅速な手段を提供する。
【0441】 本発明の化合物と組み合わせて投与される治療剤の有効量は、医師または獣医
師の決定である。投薬量の投与および調節は、処置される状態の最大の管理を達
成するために行われる。この用量は、さらに、使用される治療剤の型および処置
される特定の患者のような因子に依存する。代表的には、少なくとも開始点とし
て使用される量は、所定の治療剤が本発明の化合物なしで投与される場合、この
治療剤と同じ用量である。
【0442】 本発明に従って、新脈管形成、脈管および血管新生条件は、抗遺伝子治療に十
分に適している(例えば、Thomasら,Radiographic 18(
6):1373−94(1998)を参照のこと)。従って、脈管壁への局所遺
伝子移行は、本明細書中に記載される新脈管形成関連疾患および障害を処置する
ための約束された代替物を提供する。血管および脈管壁は、前もってのアクセス
性および新規な経皮的なカテーテルベースの処置方法のために、遺伝子治療のた
めの最も簡単な標識である。脈管および介在性の放射線医学の技術はまた、ウイ
ルスまたは非ウイルスのベクターのいずれか、または合成オリゴ化合物の最少侵
襲的な、容易にモニターされる遺伝子送達に理想的に適している。組換え遺伝子
は、エキソビボおよびインビボで送達され得る;後者のアプローチは、周知の開
口手術的な経皮的注入または血管内カテーテルベースの方法に関連し得る。貫通
し、ヒドロゲルでコートされ、そして2重のバルーンカテーテルがまた容易に使
用され得る。遺伝子移入ノためのカテーテルシステムは、目的の細胞に限定され
るトランスフェクションを用いて、正確な解剖学的な位置にベクターを送達し得
、そして遠位部位へのベクターの送達(shedding)、治療剤の全身的効
果、および送達方法からの罹患率を最少にする。一方で、動脈壁への遺伝子移行
はまた、外膜から、およびいくつかの状況において、筋肉内遺伝子送達から達成
され得る。約束された治療効果が、脈管内皮増殖因子、線維芽細胞増殖因子、チ
ミジンキナーゼ、p53、bcl−x、一酸化窒素シンターゼ、および網膜芽細
胞腫に対する遺伝子の移入を用いる再狭窄の動物モデルにおいて得られている。
また、増殖停止ホメオボックス遺伝子および転写因子または細胞サイクル調節タ
ンパク質に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドが、有益な治療効果を有する
ように産生された。抗原技術を使用する抗脈管形成腫瘍治療は、広範な(bro
ad−spectrum)作用、低い毒性、および直接的な内皮標的化の場合に
おいては、薬物耐性の非存在を提供し得る。遺伝子治療は、強力な抗脈管形成物
質の治療的徐放を達成するための潜在的な方法を提供する。より期間の投与のた
めの代替(または組合せ治療)は、アンチセンス遺伝子を保有する組換えベクタ
ーである。例えば、脈管内皮増殖因子(VEGF)に対するアンギオスタイン、
エンドスタインおよびアンチセンスmRNA種をコードする遺伝子を保有するア
デノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターは、試験された3つのヒト腫瘍細胞株に
効率的に形質導入した。rAAVをコードするアンチセンスVEGF mRNA
での形質導入は、内因性腫瘍細胞VEGFの産生を阻害した(Nguyenら,
Cancer Research,58:(24):5673−7(1998)
)。以下の実施例は、例示のみの目的のために提供され、そしていずれの様式で
も本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0443】 本明細書に引用される全ての特許および参考文献は、本明細書中でその全体が
参考として援用される。
【0444】 (実施例) 本実施例において言及する市販の試薬は、特に記載していない場合を除き、製
造業者の使用説明書に従って使用した。以下の実施例中および本明細書中全体を
通してATCC受託番号により示す細胞の供給源は、アメリカンタイプカルチャ
ーコレクション(Manassas,VA)である。
【0445】 (ヒトPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするcD
NAクローンの単離) 3次元コラーゲンゲルの形成:内皮細胞による管形成は、新脈管形成および脈
管形成の間の血管の発達における重要なプロセスである。ヒト臍帯内皮細胞(H
UVEC)(増殖因子の存在下のコラーゲンゲル中で管形成を起こす)は、ニン
ビボで、内皮細胞の脈管形成環境を模倣し、新脈管形成および脈管形成について
の十分に受容された系を提供する(正常および腫瘍性条件の両方で)。この3次
元ゲルは、ゼラチンの表面上またはプラスチック上での増殖したHUVECが管
形成を起こさないので、分化および内皮細胞の管への融合に必須である。
【0446】 簡潔には、HUVECは、種々の条件下で増殖し、通常の脈管形成因子による
または腫瘍誘導因子による誘導を刺激する増殖因子の添加を伴って、または伴わ
ず、管形成に対して誘導的または非誘導的である(コラーゲンフィルム(非誘導
的)またはコラーゲンゲル(誘導的)のいずれかにおいて)。示差的cDNAス
クリーニングを使用して、このプロセスに重要な遺伝子を同定した。内皮細胞遺
伝子発現を定量化するために使用される特定の方法は、Quantitativ
e Expression Analysis(QEA;米国特許第5,871
,697号)であった。HUVEC総RNAが調製され、続いて、mRNA精製
および二本鎖cDNA合成を行った。cDNAを制限酵素対で消化して、cDN
Aフラグメントを生成し、次いで、これらを、リンカーを用いて連結した。リン
カーの特定の配列を保有するプライマー対を、PCR反応における制限産物を増
幅するために使用した。増幅産物の定量および同定は、調節遺伝子を明らかし、
従って、新脈管形成に重要な遺伝子を同定した。
【0447】 管形成を以下のように達成した。コラーゲンゲルを、10倍に濃縮したM19
9ストック、水、0.53M NaHCO3、200mM L−グルタミン、I
型コラーゲン、および1M NaOHの100:27.7:50:10:750
:62.5の比(容量で)の氷冷溶液を一緒に混合することによって形成した。
これを、HUVEC細胞(3×106細胞/mlの濃度での1X基礎培地中の)
と、細胞1容量に対して4容量のゼラチン溶液の比で混合した。このゲルを、C
2のないインキュベーター中での37℃で30分〜1時間のインキュベーショ
ンによって形成させた。次いで、このゲルを、1%FBS、1×ITS、2mM
L−グルタミン、50mg/mlのアスコルビン酸、26.5mM NaHC
3、100U/mlペニシリン、および100U/mlストレプトマイシンを
補充したM199からなる1X基礎培地に重ねた。管形成実験において、培養培
地を、80nM PMA、40nM/ml bFGFおよび40nM/ml V
EGFで補充した。実験の並行セットにおいて、内皮細胞をI型コラーゲンの表
面上、または80nM PMA、40nM/ml bFGFおよび40nM/m
l VEGFを伴うかまたは伴わない、1%FBS、1×ITS、2mM L−
グルタミン、50mg/mlのアスコルビン酸、26.5mM NaHCO3
100U/mlペニシリン、および100U/mlストレプトマイシンを補充し
たM199からなる1X基礎培地中のブタ皮膚ゼラチン(DIFCO,USA)
上で培養した。示差的cDNAスクリーニング実験(QEA(または、Gnen
CallingTM,Curagen Corp.,USAといわれる)による)
について、mRNAを、上記条件で、4時間、24時間および48時間インキュ
ベートした細胞から単離した。
【0448】 以下のように、mRNAを単離し、そしてcDNAを合成した。培地をコラー
ゲンのゲルの表面から吸引し、そしてこれらのゲルを、3容積のTri−Rea
gnt−LS(Molecular Research Center,Cin
cinnati,OH)を含む50mlのポリペプチド管に断片化した。これら
の管を、断続的に穏やかに攪拌しながら、23℃で10分間インキュベートした
。これらの管を、全ての実験サンプルが回収されるまで、−80℃で保存した。
次いで、これらの管を、室温で解凍し、そしてmRNAを、製造者の使用書に従
って、抽出した。RNAペレットを、DEPC処理水に再懸濁し、RNA含量を
、260nMで分光光度法的に定量した。RNAサンプルを、−20℃で保存し
た。GeneCallingTM分析のために使用するサンプルを、ドライアイス
上でCuragen Corp.(New Haven,CT)に送った。4時
間、24時間および48時間の時点でのサンプルを、GeneCallingTM 分析のために使用し、そして別個の実験において、80nM PMA、40nM
/ml bFGFおよび40nM/ml VEGFで補充した1X基礎培地中の
コラーゲンゲルにおいておよびI型コラーゲンの表面上で増殖させた、30分、
および2、4、8、16、24、38ならびに46.5時間の時点からのサンプ
ル細胞を、Taqman PCR確認のために調製した。定量的な発現分析のた
めに、DNA汚染を、DNAse I(Promega,Madison,WI
)で単離されたRNAを処理することによって排除した。ポリ−A+RNAを、
ビオチン化したオリゴ−dT−スオレプトアビジン磁気ビーズ方法(MPG,L
incolnPark,NJ)を使用するmRNA精製キットを使用して全RN
Aの画分化、次いで、oligo−dTプライムされたmRNA(Supers
cript II,Life Technologies)の逆転写によるcD
NA合成および第二の鎖合成によって調製した。末端リン酸除去を、Artic
Shrimp Alkaline Phosphtase(Amersham
Life Sciences,Piscataway、NJ)を用いる処理、
続いて、フェノール−クロロホルム抽出によるcDNAの精製によって達成した
。cDNAの収量を、PicoGreen色素(Molecular Prob
es,Eugene OR)を使用する蛍光比色法によって定量化した。二本鎖
DNAを、6塩基対の認識部位を有する制限酵素の対を使用して消化した。48
より多い酵素対を、所定のDNAにおける可能な配列のほとんどの代表的な包含
が達成されるように、使用しそして選択した。特定のリンカーを使用するPCR
増幅を、米国特許第5,871,697号に記載されるように実施した。最終D
NA産物を、96℃に加熱することによって変性させ、そして6M尿素中の変性
条件下で、超薄ポリアクリルアミドゲルでの電気泳動にかけた。PCR産物を、
多色レーザー励起Niagara(Curagen Corp.,Hew He
aven CT)画像化システムを使用して産物上のFAM標識の存在によって
可視化した。
【0449】 GeneCalling分析は、完全一体化Webベースのインタラクティブ
バイオインフォマティクスデータ収集および分析スート(「GeneScape
」と呼ばれる)を使用した。Niagaraゲルから得られたデータは、現在の
統計的および数学的基準を使用する公的および独自のデータベースに対してGe
neCallされ(GeneCalled)(米国特許第5,871,697号
)、そして遺伝子リストが、類似の遺伝子のリストであるcDNAフラグメント
から生成され、これらの類似の遺伝子に、cDNAフラグメントが、公知の配列
においてそれを生成する制限酵素対のフラグメントのサイズおよび位置に基づい
て、属し得る。遺伝子候補が得られ得ない場合、cDNAフラグメントが、新規
な推定遺伝子に属すると指定された。
【0450】 GeneCallは、既知の遺伝子に属するcDNAフラグメントの可能性と
して規定された。GeneCallは、目的の類似の遺伝子の既知の配列を使用
して、以前に記載された(米国特許第5,871,697号;Shimkets
ら,Nature Biotechnology 17(8):798−803
(1999))ように毒作用プライマーを設計する毒作用反応において確認され
た。目的のcDNAフラグメントの切除は、cDNAフラグメントがプライマー
が設計される遺伝子に属することを確認した。
【0451】 GeneCallがcDNAフラグメントについて得られなかった場合、新規
な推定cDNAフラグメントがE.coliから溶出され、そして標準的なTA
−クローニングベクター(Invitrogen,Palo Alto,CA)
を使用して、E.coliにサブクローニングされた。新規な推定cDNAフラ
グメントを、次いで、配列決定し、そして得られた配列を、上記のような確認の
ための毒性プライマーを設計するために、使用した。
【0452】 独立した技術(Quantitative RT−PCR(Taqman))
によってGeneCallingから発現データを確認するために、5’末端で
レポーター蛍光色素および3’末端でクエンチャー蛍光色素で標識された遺伝子
特異的PCRオリゴヌクレオチドプライマー対およびオリゴヌクレオチドプロー
ブをOligo 4.0ソフトウェア(National Bioscienc
e,Plymouth MN)を使用して設計した。全RNA(50ng)を、
50ml RT−PCR反応混合物に、製造者のプロトコル(Roche Mo
lecular Systems Inc.,Branchburg,NJ)に
従って、添加した。熱サイクル条件は、48℃で30分間の1サイクル、95℃
で10分間の1サイクル、95℃で15秒間の40サイクル、60℃で1分間の
アニーリング、および25℃で2分間の最終保持を含んだ。各遺伝子の発現につ
いての標準曲線が、単層培養において増殖した静止HUVECから単離された総
RNAの標準調製物の一連の希釈によって生成された。データを、静止HUVE
C RNAからの同じ遺伝子に対して規格化された折り畳み誘導として表現した
【0453】 GeneCallingプロセスを、管形成における示差的に発現された遺伝
子の選択(ゲーティング)に使用した。実験設計を、80nM PMA、40n
M/ml bFGFおよび40nM/ml VEGFで補充した1X基礎培地中
のI型コラーゲンの表面上で増殖した内皮細胞が管を形成しないが、むしろ単層
として残っているという観察に基づいた。これらの細胞が、ゼラチン(変性コラ
ーゲンの形態)上で増殖する場合、この結果がまた生じる。しかし、これらの細
胞が、3次元コラーゲンゲル中に懸濁され、そして80nM PMA、40nM
/ml bFGFおよび40nM/ml VEGFで補充した1X基礎培地にお
いて増殖される場合、これらの細胞は、網目構造のような相互接続された管への
同調的な分化を起こす。管状構造は、管腔様構造を含む。4時間で、大きな細胞
内空胞を形成しているが、これらの細胞は、なおも丸い。24時間で、これらの
細胞は、細長くなり、そして多くの細胞が他の細胞と接触する。48時間までに
、これらの細胞は相互接続し、そして共通の管腔を共有する。この分化において
役割を果たす遺伝子を選択するために、GeneCallin差のアレイが、設
定され、その結果、3−Dゲル環境において、24時間と4時間との間、48時
間と4時間との間、または48時間と24時間との間で2倍より大きく変化した
が、同じ2つの時間比較で2D(I型コラーゲンまたはゼラチンの表面)環境に
おいて変化しないかまたは2倍未満で変化したcDNAフラグメントが、優先的
に選択されそして同定された。
【0454】 それらのGeneCallingされたフラグメントによって同定された示差
的に発現された遺伝子に対応する全長cDNAが、以下のように調製されそして
配列決定された。oligo dTプライムされたcDNAライブラリーが、I
nvitrogen,San Diego,CA(Fast Track 2)
からの試薬およびプロトコルを使用して、上記のようにヒトHUVEC細胞から
単離されたmRNAから調製された。このRNAを使用して、Life Tec
hnologies,Gaithersburg,MD(Super Scri
pt Plasmid System)からの試薬およびプロトコルを使用して
ベクターpRK5Dにおけるoligo dTプライムされたcDNAライブラ
リーを生成した。この手順において、二本鎖cDNAを1000bpよりも大き
くサイズ決めし、そしてSalI/Notl連結されたcDNAをXhoI/N
otl切断ベクターにクローニングした。pRK5Dは、XhoI/Notl
cDNAクローニング部位に先行するsp6転写開始部位、続いてSfiI制限
酵素部位を有するクローニングベクターである。
【0455】 上記のGeneCallフラグメントに基づくオリゴヌクレオチドプローブを
、次いで、合成して、PCRによって、目的の配列を含むcDNAライブラリー
を同定し、そして目的の示差的に発現された遺伝子についての全長コード配列の
クローンを単離するためのプローブとして使用した。正方向PCRプライマーお
よび逆方向PCRプライマーは、一般に、20〜30ヌクレオチドの範囲であり
、そしてしばしば、約100〜1000bpの長さのPCR産物を与えるように
設計される。プローブ配列は、代表的に、40〜55bpの長さである。全長ク
ローンについて、いくつかのライブラリーをスクリーニングするために、これら
のライブラリーからのDNAを、Ausubelら,Current Prot
ocols in Molecular Biology,John Wile
y and Sons(1997)により、PCRプライマーを用いて、PCR
増幅によってスクリーニングした。次いで、ポジティブライブラリーを使用して
、目的の遺伝子をコードするクローンを、プローブオリゴヌクレオチドおよびプ
ライマー対の1つを使用して単離した。
【0456】 PRO−C−MG.2.最初のGeneCallアセンブルされたフラグメン
ト配列は、配列番号5であった。全長クローンを得るために、この配列に基づく
オリゴヌクレオチドプローブは以下の通りであった:
【0457】
【化1】 ヌクレオチド位置66−68に明らかな翻訳開始部位およびヌクレオチド位置
1794−1796に終止シグナルを有する単一のオープンリーディングフレー
ムを含む全長クローンを同定した(配列番号1)。推定ポリペプチドは、577
アミノ酸長であり、約64935.06ダルトンの計算された分子量および約9
.94の見積もられたpIを有する。配列番号2に示される全長PRO−C−M
G.2配列の分析は、種々の重要なポリペプチドドメインの存在を明らかにする
。これらの重要なポリペプチドドメインに対して与えられた位置は、以下に記載
されるような付近にある:アミノ酸位置54−58、441−445、および4
64−468のcAMP−およびcGMP−依存性タンパク質キナーゼリン酸化
部位;アミノ酸位置32−36、57−61、110−114、179−183
、190−194、216−220、233−237、402−406、452
−456、470−474のカゼインキナーゼIIリン酸化部位;アミノ酸位置
116−125および117−125のチロシンキナーゼリン酸化部位;アミノ
酸位置489−495、545−551および549−555のN−ミリストイ
ル化部位;アミノ酸位置289−311のロイシンジッパーパターン;アミノ酸
位置16−122のPXキナーゼドメイン;ならびにアミノ酸位置230−28
4からのpkinaseドメイン。この遺伝子は、GeneCallingアプ
ローチによって決定される遺伝子発現において、4倍より大きい増加を有した。
クローン12は、GeneCallingにより+2.5×である。
【0458】 クローンDNA−C−MG.2−1776は、1999年9月28日にATC
Cに寄託され、そしてATCC寄託番号PTA−799を割り当てられた。
【0459】 PRO−C−MG.12.最初のGeneCallアセンブリされたフラグメ
ント配列は、配列番号9であった。全長クローンを得るために、この配列に基づ
くオリゴヌクレオチド配列は、以下の通りであった:
【0460】
【化2】 ヌクレオチド位置465−467に明らかな翻訳開始部位およびヌクレオチド
位置1884−1886に終止シグナルを有する単一のオープンリーディングフ
レームを含む全長クローンを同定した(配列番号3)。推定ポリペプチドは、4
74アミノ酸長であり、約52573.30ダルトンの計算された分子量および
約6.66の見積もられたpIを有する。配列番号4に示される全長PRO−C
−MG.12配列の分析は、種々の重要なポリペプチドドメインの存在を明らか
にする。これらの重要なポリペプチドドメインに対して与えられた位置は、以下
に記載されるような付近にある:アミノ酸位置199−203および316−3
20のcAMP−およびcGMP−依存性タンパク質キナーゼリン酸化部位;ア
ミノ酸位置61−65、81−85、202−206、266−270、292
−296、328−332、353−357、411−415、458−462
463−467、467−471、および468−472のカゼインキナーゼI
Iリン酸化部位;アミノ酸位置112−118、122−128、177−18
3、218−224、224−230、262−268、287−293および
364−370のN−ミリストイル化部位;ならびに、位置99−104の潜在
的な自己触媒ペプチドスプライシング部位(LPRGhD;Guら,J.Bio
l.Chem.268(1993)を参照のこと)。この遺伝子は、GeneC
allingアプローチによって決定される遺伝子発現において、2.5倍より
大きい増加を有した。
【0461】 クローンDNA−C−MG.12−1776は、1999年9月28日にAT
CCに寄託され、そしてATCC寄託番号PTA−798を割り当てられた。
【0462】 配列番号4に示される全長配列のALIGN−2配列整列分析を使用する、D
ayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35
)の分析は、PRO−C−MG.12アミノ酸配列と以下のDayhoff配列
との間の配列同一性を明らかにした:登録番号P_Y00281。P_Y002
81は、WO9906423において遺伝子24によってコードされる337ア
ミノ酸長のヒト推定分泌タンパク質として報告された。この337アミノ酸配列
は、アミノ酸位置138−474からのPRO−C−MG.12に一致する。W
O9906423は、P_Y00281遺伝子が第一染色体にマッピングされ、
そして主に脳で、そして卵巣および活性化T細胞でより低い程度に発現され、そ
してその結果、脳の神経変性障害、免疫不全および再生における主な使用を見出
されていることが主張されたことを主張する。
【0463】 PRO−C−MG.45.最初のGeneCallアセンブリされたフラグメ
ント配列は、配列番号24であった。これは、EST登録番号AA461480
に類似した。より長い配列を得るために、配列番号24を使用して、公的なES
Tおよび他の配列データベース(例えば、GenBank)を検索した。この検
索を、コンピュータプログラムBLASTまたはBLAST−2(Altsch
ulら,Methods in Enzymology,266:460−48
0)を使用して実施した。既知のタンパク質をコードしない好ましくは70(ま
たは、いくつかの場合において、90)またはそれより大きいBLASTスコア
との比較は、プログラム「Phrap」(Phil Green,Univer
sity of Washington,Seattle,Wahington
)を用いて、コンセンサスDNA配列にクラスター化およびアセンブルされた。
この相同性スクリーンを使用して、コンセンサスDNA配列が、pharpを使
用する他の同定されたEST配列に対してアセンブリされた。さらに、得られた
このコンセンサスDNA配列は、しばしば(いつもではないが)、BLASTお
よびphrapの繰返しサイクルを使用して伸長されて、上に議論されたEST
配列の供給源を使用して、可能な限りコンセンサス配列を伸長した。
【0464】 次いで、GeneCalled配列またはコンセンサス配列のいずれか、ある
いは両方から、オリゴヌクレオチド配列を合成し、目的の配列を含むcDNAラ
イブラリーをPCRによって同定するために、およびPROポリペプチドの全長
コード配列のクローンを単離するためのプローブとして、使用する。順方向およ
び逆方向PCRプライマーは、一般に、20〜30ヌクレオチドの範囲であり、
そしてしばしば、約100〜1000bp長のPCR産物を生じるように設計さ
れる。プローブ配列は、代表的には、40〜55bp長である。いくつかの場合
において、コンセンサス配列が約1〜1.5kbpを超える場合に、さらなるオ
リゴヌクレオチドを合成する。全長クローンについていくつかのライブラリーを
スクリーニングするために、これらのライブラリー由来のDNAを、PCRプラ
イマー対を用いて、Ausubelら、Current Protocols
in Molecular Biology,前出のよる、PCR増幅によって
スクリーニングした。次いで、陽性ライブラリーを使用して、プローブオリゴヌ
クレオチドおよびこれらのプライマー対のうちの1つを用いて、目的の遺伝子を
コードするクローンを単離する。全長クローンを得るために、好ましいオリゴヌ
クレオチドプライマーは、好ましくは、以下のとおりである: 順方向PCRプライマー 5’atgcagttctttttcaacttcc
(配列番号26) 逆方向PCRプライマー 5’ctagagaccaatctaagtaa 3
’(配列番号27)。 プローブは、好ましくは、約19〜約100塩基対の固有の領域であり得る。
【0465】 cDNAクローンを単離するために使用するcDNAライブラリーを、市販の
試薬(例えば、Invitrogen,San Diego,CA製の試薬)を
使用して、標準的な方法によって構築する。cDNAは、NotI部位を含むオ
リゴdTでプライムし、SalIのヘミキナーゼ処理したアダプターに、平滑末
端化して連結し、NotIで切断し、ゲル電気泳動によって適切にサイズ化し、
そして適切なクローニングベクター(例えば、pRKBまたはpRKD;pRK
5Bは、SfiI部位を含まないpRK5Dの前駆体である;Holmesら、
Science,253:1278−1280(1991)を参照のこと)に、
その固有のXhoI部位およびNotI部位に、規定した方向にクローニングす
る。
【0466】 (PRO−C−MG.64) 最初のGeneCall構築したフラグメント
配列は、配列番号5であった。これは、EST登録番号AA913939に類似
した。より長い配列を得るために、配列番号24を使用して、公のESTデータ
ベースおよび他の配列データベース(例えば、GenBank)を検索した。こ
の検索は、コンピュータープログラムBLASTまたはBLAST−2を使用し
て行った(Altschulら、Methods in Enzymology
,26:460−480(1996))。既知のタンパク質をコードしなかった
、好ましくは、70(または、いくつかの場合においては、90)以上のBLA
STスコアでの比較から、プログラム「pharp」(Phil Green,
University of Washington,Seattle,Was
hington)を用いて、コンセンサスDNA配列にクラスター化およびアセ
ンブルした。この相同性スクリーニングを使用して、コンセンサスDNA配列を
、phrapを用いて、他の同定したEST配列に対してアセンブルした。さら
に、得られたコンセンサスDNA配列は、しばしば(常にではないが)、BLA
STおよびphrapの繰り返しサイクルを使用して伸長し、上記で議論したE
ST配列の供給源を使用して、可能な限りコンセンサス配列を伸長した。全長ク
ローンを得るために、好ましいオリゴヌクレオチドプライマーは、以下のとおり
である: 順方向PCRプライマー 5’atggtggagtggaggacctg(配
列番号28) 逆方向PCRプライマー 5’ctccaacaccaagtactcttga
3’(配列番号29)。 プローブは、好ましくは、約19〜約100塩基対の固有の領域であり得る。
【0467】 cDNAクローンを単離するために使用したcDNAライブラリは、市販の試
薬(例えば、Invitrogen,San Diego,CAの試薬)を使用
する標準的な方法により構築される。cDNAは、NotI部位を含むオリゴd
Tでプライムされ、SalI半キナーゼ処理された(hemikinased)
アダプターに平滑に連結され、NotIで切断され、ゲル電気泳動により適切に
大きさで分け、そして規定された方向で適切なクローニングベクター(例えば、
pRKBまたはpRKD;pRK5Bは、SfiI部位を含まないpRK5Dの
前駆体である;Holmesら,Science,253:1278−1280
(1991)を参照)中に独特なXhoI部位およびNotI部位においてクロ
ーン化される。
【0468】 PRO−C−MG.72.最初のGeneCall組み立てフラグメント配列
は配列番号5であった。これは、ESTアクセッション番号aa771960に
類似していた。全長クローンを得るため、この配列に基づくオリゴヌクレオチド
プローブは以下のとおりであり: 順方向PCRプライマー 5’gctgcttcttggttggaagatt
ctgg3’(配列番号20) 逆方向PCRプライマー 5’ccagaatcttccaaccaagaag
cagc3’(配列番号21) ハイブリダイゼーションプローブ 5’gcatcatgctgtttgaca
ctttcccaattaaaagtcccttcataaaactttgc3
’(配列番号22)、 そして逆方向ハイブリダイゼーションプローブはggagctgccattag
aatcaagaatctttgc(配列番号23)であった。
【0469】 ヌクレオチド71位〜73位に見かけの翻訳開始部位を、そしてヌクレオチド
2060位〜2062位に停止コドンを有する、1つのオープンリーディングフ
レームを有する完全長クローンを同定した(配列番号13)。推定ポリペプチド
は663アミノ酸長である。配列番号14に示される完全長PRO−C−MG.
72配列の分析により、種々の重要なポリペプチドドメインの存在が明示される
。このうち最も興味深いのは、Pfamアルゴリズムにより決定される(非常に
有意なE−値8.2×10-28およびスコア105.8を与える)、ほぼアミノ酸
343からほぼアミノ酸494までの辺りのRhoGapドメインである。した
がって、PRO−C−MG.72は、GTPase活性化タンパク質(好ましく
はRho型のもの)としての活性を有すると考えられる。この点に関して、特に
重要な領域(GRPase活性化活性ドメインを含む)は、配列番号14におい
て、ほぼアミノ酸206位からほぼアミノ酸553位、ほぼアミノ酸307位か
らほぼアミノ酸500位まで、そしてほぼアミノ酸341位からほぼアミノ酸5
33位までである。
【0470】 (実施例2:ハイブリダイゼーションプローブとしてのPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
、またはPRO−C−MG.72の使用) 以下の方法は、ハイブリダイゼーションプローブとしての、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、またはPRO−C−MG.72をコードするヌクレオチド配列の使用を記
述する。
【0471】 完全長または成熟PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72のコ
ード配列を含むDNAは、ヒト組織cDNAライブラリまたはヒト組織ゲノムラ
イブラリにおいて、相同DNA(例えば、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
C−MG.72の天然に存在する改変体をコードするもの)についてスクリーニ
ングするためのプローブとして用いられる。
【0472】 いずれかのライブラリDNAを含むフィルターのハイブリダイゼーションおよ
び洗浄は、以下の高ストリンジェンシー条件下で実施される。放射性標識した、
PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72に由来するプローブのフィ
ルターへのハイブリダイゼーションは、50%ホルムアミド、5×SSC、0.
1%SDS、0.1%ピロリン酸ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、pH
6.8、2×Denhardt溶液、および10%デキストラン硫酸の溶液中、
42℃にて20時間行われる。フィルターの洗浄は、0.1×SSCおよび0.1
SDSの水溶液中42℃にて行われる。
【0473】 次いで、完全長のネイティブな配列PRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72をコードするDNAと所望の配列同一性を有するDNAが、当該分野
において公知の標準的技法を使用して同定され得る。
【0474】 (実施例3:E.coliにおけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72の発現) この実施例は、E.coliにおける組換え発現により、非グリコシル化形態
のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の調製を例示する。PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコードするDNA配列は、ま
ず、選択されたPCRプライマーを用いて増幅される。プライマーは、選択した
発現ベクター上の制限酵素部位に対応する制限酵素部位を含むべきである。種々
の発現ベクターが用いられ得る。適切なベクターの例は、アンピシリンおよびテ
トラサイクリン抵抗性遺伝子を含むpBR322(E.coli由来;Boli
varら、Gene,2:95(1977)を参照)である。ベクターは制限酵
素で消化され、そして脱リン酸化される。次いで、PCR増幅配列がベクターに
連結される。ベクターは、好ましくは、抗生物質抵抗性遺伝子、trpプロモー
ター、ポリhisリーダー(最初の6つのSTIIコドン、ポリhis配列、お
よびエンテロキナーゼ切断部位を含む)、PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO
−C−MG.72のコード領域、λ転写ターミネーター、およびargU遺伝子
をコードする配列を含む。
【0475】 次いで、連結混合物は、Sambrookら(前出)に記載される方法を使用
してE.coli株を形質転換するために使用される。形質転換体はLBプレー
ト上で増殖する能力により同定され、次いで抗生物質抵抗性コロニーが選択され
る。プラスミドDNAが単離され、そして制限分析およびDNA配列決定により
確認される。
【0476】 選択したクローンは、一晩、液体培養培地(例えば、抗生物質を補充したLB
ブロス)中で増殖され得る。一晩培養物は、続いて、より大規模な培養物の接種
に使用され得る。次いで、細胞を所望の光学密度まで増殖させる。その間に発現
プロモーターにスイッチが入る。
【0477】 さらに数時間細胞を培養後、細胞は遠心分離により採集され得る。遠心分離に
より得られる細胞ペレットは、当該分野において公知の種々の薬剤を使用して可
溶化され、そして可溶化されたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72たんぱく質は、次いで、タンパク質の強固な結合を可能にする条件下で、金
属キレート化カラムを使用して精製され得る。
【0478】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72は、以下の手順を使用し
て、ポリHisタグ化形態でE.coli中で発現され得る。PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72をコードするDNAは、まず、選択したPC
Rプライマーを使用して増幅される。プライマーは、選択した発現ベクター上の
制限酵素部位に対応する制限酵素部位、ならびに、効率的で信頼できる翻訳開始
、金属キレート化カラムでの迅速な精製、およびエンテロキナーゼでのタンパク
質分解性除去を提供する他の有用な配列を含む。PCR増幅されたポリHisタ
グ化配列は、次いで、発現ベクター中に連結される。この発現ベクターが、株5
2(W3110fuhA(tonA)lon galE rpoHts(htp
Rts) clpP(lacIq)に基づくE.coli宿主を形質転換するた
めに使用される。形質転換体をまず、50mg/mlカルベニシリンを含む42
℃のLB中で振盪させながら、3〜5のO.D.600に達するまで増殖させる
。培養物を、次いで、(3.57g(NH4)2SO4、0.71gクエン酸ナトリ
ウム・2H2O、1.07g KCl、5.36g Difco酵母抽出物、50
0mLの水に5.36g Sheffield hycase SF、ならびに
、110mM MPOS、pH7.3、0.55%(w/v)グルコースおよび7
mM MgSO4を混合することにより調製された)CRAP培地中に50〜1
00倍希釈し、およそ20〜30時間30℃にて振盪しながら増殖させる。SD
S−PAGE分析により発現を確認するためにサンプルを取り出し、細胞をペレ
ット化するためにバルクの培養物を遠心分離する。細胞ペレットは精製および再
折り畳みまで凍結される。 5L〜1Lの発酵物からのE.coliペースト(6〜10gペレット)を、7
Mグアニジン、20mM Tris、pH8緩衝液中に10倍容量(w/v)で
再懸濁する。固亜硫酸ナトリウムおよびナトリウムテトラチオネートを加えて、
それぞれ0.1Mおよび0.02Mの最終濃度にし、そしてその溶液を4℃にて一
晩攪拌する。この工程により、すべてのシステイン残基が亜硫酸化によりブロッ
クされた変性タンパク質が生じる。この溶液を、Beckman Ultrac
entifugeにおいて30分間40,000rpmにて遠心分離する。上清
を3〜5倍容量の金属キレートカラム緩衝液(6Mグアニジン、20mM Tr
is、pH7.4)で希釈し、そして0.22ミクロンフィルターでろ過して明澄
にする。明澄化抽出物を、金属キレートカラム緩衝液中で平衡化した5ml Q
iagen Ni−NTA金属キレートカラムに負荷する。カラムを50mMイ
ミダゾール(Calbiochem,Utrol等級)pH7.4を含むさらな
る緩衝液で洗浄する。タンパク質を、250mMイミダゾールを含む緩衝液で溶
出させる。所望のタンパク質を含む画分をプールし、そして4℃にて貯蔵する。
タンパク質濃度を、そのアミノ酸配列に基づいて計算した吸光率を使用して、2
80nmの吸光度により推定する。
【0479】 20mM Tris、pH8.6、0.3M NaCl、2.5M尿素、5mM
システイン、20mMグリシン、および1mM EDTAからなる新たに調製し
た再折り畳み緩衝液中にサンプルをゆっくりと希釈することにより、タンパク質
を再折り畳みさせる。最終のタンパク質濃度が50マイクログラム/ml〜10
0マイクログラム/mlであるように、再折り畳み容量を選択する。再折り畳み
溶液を4℃にて12〜36時間穏やかに攪拌する。再折り畳み反応を、0.4%
(およそ3のpH)の最終濃度までのTFAの添加により停止させる。タンパク
質のさらなる精製の前に、溶液を0.22ミクロンフィルターでろ過し、アセト
ニトリルを2〜10%の最終濃度まで添加する。0.1% TFAの移動緩衝液
を使用してPoros Rl/H逆相カラムにおいて再折り畳みタンパク質をク
ロマトグラフィーにかけ、10〜80%のアセトニトリルのグラジエントで溶出
する。A280吸光度を有する画分のアリコートを、SDSポリアクリルアミド
ゲルで分析し、そして同質な再折り畳みタンパク質を含む画分をプールする。一
般に、ほとんどのタンパク質の適切に再折り畳みされた種は、最低濃度のアセト
ニトリルで溶出する。なぜなら、そのような種は、疎水性内部が逆相樹脂との相
互作用からシールドされ、最もコンパクトであるからである。凝集した種は、通
常、より高いアセトニトリル濃度で溶出する。所望の形態から誤って折り畳まれ
た形態のタンパク質を分離することに加えて、逆相工程はまた、サンプルから体
内毒素を移動させる。
【0480】 所望の折り畳まれたPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチドを含む画分をプールし、その溶液に向けた窒素の穏やかな流れを使用して
アセトニトリルを除去する。透析または処方緩衝液中で平衡化したG25 Su
perfine(Pharmacia)樹脂を使用するゲルろ過により、0.1
4M塩化ナトリウムおよび4%マンニトールを有する20mM Hepes、p
H6.8にタンパク質を処方し、滅菌ろ過する。
【0481】 (実施例4:哺乳動物細胞におけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−M
G.72の発現) この実施例は、哺乳動物細胞における組換え発現による、潜在的にグリコシル
化された形態のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72の調製を示す
【0482】 ベクターpRK5(EP 307,247を参照;1989年3月15日公開
)を発現ベクターとして用いる。必要に応じて、PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはP
RO−C−MG.72のDNAを、連結法(例えば、Sambrookら(前出
)に記載された方法)を使用してPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.
72のDNAの挿入を可能にするための選択した制限酵素部位を有するpRK5
に連結する。得られたベクターを、pRK5−PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO
−C−MG.72と呼ぶ。
【0483】 1つの実施形態において、選択した宿主細胞は、他の哺乳動物細胞について本
明細書に記載されたベクターおよびトランスフェクション法を使用する、上記の
HUVEC細胞であり得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72
を過剰発現するトランスフェクトされたHUVEC細胞、あるいはPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、またはPRO−C−MG.72アンチセンスを発現するHUVEC細胞を
、例えば管腔形成アッセイ(tube formation assay)にお
いて試験する。
【0484】 1つの実施形態において、選択した宿主細胞は293細胞であり得る。ヒト2
93細胞(ATCC CCL 1573)を、組織培養プレート中で、ウシ胎仔
血清および必要に応じて栄養素成分および/または抗生物質を補充したDMEM
のような培地においてコンフルーエンスまで増殖させる。約10μgのpRK5
−PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72 DNAを、VA RNA
遺伝子[Thimmappayaら、Cell,31:543(1982)]を
コードする約1μgのDNAと混合し、そして500μlの1mM Tris−
HCl、0.1mM EDTA、0.227M CaCl2に溶解する。この混合
物に、500μlの50mM HEPES(pH7.35)、280mM Na
Cl、1.5mM NaPO4を滴下して加え、そして25℃にて10分間沈殿物
を形成させる。沈殿物を懸濁し、そして293細胞に添加し、そして37℃にて
約4時間沈降させる。培養培地を吸引して除き、そして2mlのPBS中20%
グリセロールを30秒間加える。293細胞を、次いで、無血清培地で洗浄し、
新鮮な培地を加え、そして細胞を約5日間インキュベートする。
【0485】 トランスフェクションの約24時間後、その培養培地を取り除き、そして培養
培地(単独)または200μCi/ml 35S−システインおよび200μCi
/ml 35S−メチオニンを含む培養培地に交換する。12時間のインキュベー
ション後、条件付けられた培地を集め、スピンフィルターで濃縮し、そして15
%SDSゲル上に負荷する。プロセスしたゲルは乾燥させ、そしてPRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの存在を明らかにするために
選択された時間フィルムに曝露させ得る。トランスフェクト細胞を含む培養物は
さらなるインキュベーション(無血清培地中)を受け得、そして培地は選択した
バイオアッセイにおいて試験され得る。
【0486】 別の技法において、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72は、S
omparyracら、Pro.Natl.Acad.Sci.,12:757
5(1981)により記載されたデキストラン硫酸法を使用して一過性に293
細胞中に導入され得る。293細胞を、スピナーフラスコ中で最大密度まで増殖
させ、そして700μgのpRK5−PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−M
G.72 DNAを加える。細胞をまず、遠心分離によりスピナーフラスコから
濃縮し、そしてPBSで洗浄する。DNA−デキストラン沈殿物を、細胞ペレッ
ト上で4時間インキュベートする。細胞を、20%グリセロールで90秒間処理
し、組織培養培地で洗浄し、そして組織培養培地、5μg/mlウシインスリン
および0.1μg/mlウシトランスフェリンを含むスピナーフラスコ中に再導
入する。約4日後、条件付けられた培地を遠心分離し、そしてろ過して細胞およ
び残渣を除去する。発現したPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72
を含むサンプルは、次いで、任意の選択された方法(例えば、透析および/また
はカラムクロマトグラフィー)により濃縮および精製され得る。
【0487】 別の実施形態において、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72を
CHO細胞において発現させ得る。pRK5−PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPR
O−C−MG.72を、公知の試薬(例えば、CaPO4またはDEAE−デキス
トラン)を使用してCHO細胞中にトランスフェクトさせ得る。上記のように、
細胞培養物をインキュベートし得、そしてその培地を培養培地(単独)または放
射性標識(例えば、35S−メチオニン)を有する培地と交換し得る。PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの存在の決定後、培養培
地を、無血清培地と交換し得る。好ましくは、培養物を約6日間インキュベート
し、次いで条件付けられた培地を採集する。次いで、発現したPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
、またはPRO−C−MG.72を含む培地を、任意の選択した方法により、濃
縮および精製し得る。
【0488】 エピトープ−タグ化PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72もまた
、宿主CHO細胞において発現させ得る。PRO−C−MG.2、PRO−C−
MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−
C−MG.72を、pRK−5ベクターからサブクローニングし得る。サブクロ
ーンインサートをPCRを経験させて、バキュロウイルス発現ベクター中に、選
択されたエピトープタグ(例えば、ポリhisタグ)とインフレームで融合させ
る。ポリhisタグ化PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72インサ
ートを、次いで、安定なクローンの選択のための選択マーカー(例えば、DHF
R)を含むSV40由来ベクター中にサブクローニングし得る。最後に、CHO
細胞は、SV40由来ベクターで(上記のように)トランスフェクトされ得る。
標識化を上記のように行い、発現を確証し得る。発現したポリHisタグ化PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64、またはPRO−C−MG.72を含む培養培地は、次いで、任意
の選択された方法(例えば、Ni2+−キレートアフィニティークロマトグラフィ
ー)により濃縮および精製され得る。
【0489】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72はまた、一過性発現手順に
よりCHOおよび/またはCOS細胞において、または別の安定な発現手順によ
りCHO細胞において発現され得る。
【0490】 CHO細胞における安定な発現は以下の手順を使用して実施される。タンパク
質をIgG構築物(イムノアドヘシン(immunoadhesin))として
発現させる。このIgG構築物において、可溶形態(例えば、細胞外ドメイン)
のそれぞれのタンパク質のコード配列はヒンジ、CH2、およびCH2ドメイン
を含むIgG1定常領域配列と融合され、そして/またはポリHisタグ化形態
である。
【0491】 PCR増幅後、それぞれのDNAを、Ausubelら、Current P
rotocols of Molecular Biology,Unit 3
.16、John Wiley and Sons(1997)に記載のような
標準的な技法を使用して、CHO発現ベクターにサブクローニングされる。cD
NAの簡便な往復を可能にするために、目的のDNAの5’および3’側に適合
性の制限部位を有するようにCHO発現ベクターを構築する。CHO細胞におけ
る発現に使用されるベクターは、Lucasら、Nucl.Acids Res
.24:9(1774−1779(1996)に記載されるようなものであり、
そして目的のcDNAおよびジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)の発現を駆
動するためにSV40初期プロモーター/エンハンサーが使用される。DHFR
発現により、トランスフェクション後のプラスミドの安定な維持が可能になる。
【0492】 市販のトランスフェクション試薬Superfect(登録商標)(Quia
gen)、Dosper(登録商標)またはFugene(登録商標)(Boe
hringer Mannheim)を使用して、12マイクログラムの所望の
プラスミドDNAを、約10000000個のCHO細胞中に導入する。細胞を
Lucasら(前出)に記載のように増殖させる。本明細書に記載のさらなる増
殖および生産のために、約3×107個の細胞をアンプル中で凍結させる。
【0493】 水浴中に配置することによりプラスミドDNAを含むアンプルを解凍し、ボル
テックスすることにより混合する。内容物を、10mLの培地を含む遠沈管中に
ピペットで入れ、そして1000rpmで5分間遠心分離する。上清を吸引し、
そして細胞を10mLの選択培地(5%の0.2μmの透析ろ過した胎仔ウシ血
清を含む0.2μmのろ過したPS20)に再懸濁する。細胞を、次いで、90
mLの選択培地を含む100mLスピナー中に小分けした。1〜2日後、細胞を
、150mLの選択増殖培地を満たした250mLスピナーに移し、そして37
℃にてインキュベートする。さらに2〜3日後、250mL、500mL、およ
び2000mLのスピナーに3×105細胞/mLを播種する。細胞培地を、遠
心分離および生産培地中への再懸濁により、新鮮な培地と交換する。任意の適切
なCHO培地を用い得るが、米国特許第5,122,469号(1992年6月1
6日発行)に記載された生産培地を実際には使用し得る。3Lの生産スピナーに
1.2×106細胞/mLを播種する。0日め、細胞の数、pHを決定する。1日
め、スピナーをサンプリングし、ろ過空気での散布を始める。2日め、スピナー
をサンプリングし、温度を33℃にシフトさせ、そして30mLの500g/L
グルコースおよび0.6mLの10%消泡剤(例えば、35%ポリジメチルシロ
キサン、Dow Corning 365 Medical Grade Em
ulsion)を加える。生産を通じて、必要に応じて、7.2付近に維持する
ようpHを調整する。10日後、または生存率が70%以下に落ちるまで、細胞
培養物を、遠心分離および0.22μmフィルターでのろ過により採集する。ろ
液を4℃にて貯蔵するか、または精製のためカラムに直ぐに負荷する。
【0494】 ポリHisタグ化構築物については、Ni−NTAカラム(Qiagen)を
使用してタンパク質を精製する。精製の前に、イミダゾールを、条件付けられた
培地に、5mMの濃度まで加える。条件付けられた培地を、0.3M NaCl
および5mMイミダゾールを含む、20mM Hepes(pH7.4)緩衝液
において平衡化された6ml Ni−NTAカラムに、4〜5ml/分の流速で
4℃にて汲み上げられる。負荷後、カラムを、さらなる平衡緩衝液で洗浄し、0
.25Mイミダゾールを含む平衡化緩衝液でタンパク質を溶出する。高度に精製
されたタンパク質を、続いて、25mlのG25 Superfine(Pha
rmacia)カラムを用いて、10mM Hepes、0.14M NaCl
および4%マンニトール(pH6.8)を含む貯蔵緩衝液中に脱塩化し、そして
−80℃にて貯蔵する。
【0495】 イムノアドヘシン(Fc含有)構築物を、条件付け培地から以下のとおり精製
する。条件付け培地を、20mM リン酸Na緩衝液(pH6.8)中で平衡化
した5mlプロテインAカラム(Pharmacia)に汲み上げる。負荷後、
カラムを平衡化緩衝液で過剰に洗浄した後、100mMクエン酸(pH3.5)
で溶出させる。275μLの1M Tris緩衝液(pH9)を含むチューブに
1ml画分を集めることにより、溶出したタンパク質を直ぐに中和する。高度に
精製されたタンパク質を、続いて、ポリHisタグ化タンパク質のために、上記
のように、貯蔵緩衝液中に脱塩化する。SDSポリアクリルアミドゲルおよびエ
ドマン分解によるN末端アミノ酸配列決定によって同質性を評価する。
【0496】 (実施例5:酵母におけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72
の発現) 以下の方法は、酵母におけるPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.7
2の組換え発現を記載する。
【0497】 最初に、ADH2/GAPDHプロモーターからPRO−C−MG.2、PR
O−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、または
PRO−C−MG.72の細胞内産生または分泌のために、酵母発現ベクターを
構築する。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72をコードするDN
Aおよびプロモーターを、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72の
細胞内産生を導くために、選択されたプラスミドにおける適切な制限酵素部位に
挿入する。分泌のためには、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72
をコードするDNAを、ADH2/GAPDHプロモーター、哺乳動物シグナル
ペプチドまたは例えば酵母α−因子もしくはインベルターゼ分泌シグナル/リー
ダー配列、およびPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72の発現のた
めのリンカー配列(必要な場合)とともに、選択したプラスミド中にクローニン
グし得る。
【0498】 次いで、酵母細胞(例えば、酵母AB110株)を、上記の発現プラスミドで
形質転換し、そして選択した発酵培地において培養し得る。形質転換酵母細胞上
清を、10%トリクロロ酢酸での沈殿およびSDS−PAGEによる分離、続く
クーマシーブルー染色でのゲルの染色によって分析し得る。
【0499】 組換えPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72を、続いて、遠心分
離により発酵培地から酵母細胞を除去し、続いて選択したカートリッジフィルタ
ーを使用してその培地を濃縮することによって、単離および精製し得る。PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64、またはPRO−C−MG.72を含む濃縮物を、選択したカラムク
ロマトグラフィー樹脂を使用して、さらに精製し得る。
【0500】 (実施例6:バキュロウイルス感染昆虫細胞におけるPRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、ま
たはPRO−C−MG.72の発現) 以下の方法は、バキュロウイルス感染昆虫細胞におけるPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、
またはPRO−C−MG.72の組換え発現を記載する。
【0501】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
RO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72をコードする配列を、バキ
ュロウイルス発現ベクター内に含まれるエピトープタグの上流に融合する。この
ようなエピトープタグには、ポリhisタグおよび免疫グロブリンタグ(IgG
のFc領域のような)が含まれる。市販のプラスミド(例えば、pVL1393
)(Novagen)に由来するプラスミドを含む、種々のプラスミドを用い得
る。簡潔には、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72をコードする
配列、またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72のコード配列の
所望の部分(例えば、膜貫通タンパク質の細胞外ドメインをコードする配列、ま
たはタンパク質が細胞外性である場合には成熟タンパク質をコードする配列)を
、5’および3’領域に相補的なプライマーを用いるPCRにより増幅させる。
5’プライマーを隣接する(選択された)制限酵素部位に組み込み得る。次いで
、生成物をその選択された制限酵素で消化し、そして発現ベクター中にサブクロ
ーニングする。
【0502】 組換えバキュロウイルスを、リポフェクチン(GIBCO−BRLから市販さ
れている)を使用してSpodoptera frugiperda(「Sf9
」)細胞(ATCC CRL 1711)中に上記プラスミドおよびBacul
oGoldTMウイルスDNA(Pharmingen)を同時トランスフェクト
することにより作製する。28℃でのインキュベーションの4〜5日後、放出さ
れたウイルスを採集し、さらなる増幅に使用する。ウイルス感染およびタンパク
質発現を、O’Reilleyら、Baculovirus expressi
on vector:A Laboratory Mannual,Oxfor
d:Oxford University Press(1994)により記載
されるとおり実施する。
【0503】 次いで、発現したポリhisタグ化PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−M
G.72を、例えば、Ni2+−キレートアフィニティークロマトグラフィーによ
り、以下のとおり精製し得る。抽出物を、Rupertら、Nature,36
2:175−179(1993)により記載されるとおり、組換えウイルス感染
Sf9細胞から調製する。簡潔には、Sf9細胞を洗浄し、超音波処理緩衝液(
25mL Hepes、pH7.9;12.5mM MgCl2;0.1mM ED
TA;10%グリセロール;0.1% NP−40;0.4M KCl)に再懸濁
し、そして氷上で2回20秒間超音波処理する。超音波処理物を遠心分離により
明澄化し、そして上清を負荷緩衝液(50mMホスフェート、300mM Na
Cl、10%グリセロール、pH7.8)中で50倍希釈し、そして0.45μm
フィルターでろ過する。Ni2+−NTAアガロースカラム(Qiagenから市
販)を5mLの床容量で調製し、25mLの水で洗浄し、25mLの負荷緩衝液
で平衡化する。ろ過した細胞抽出物を、0.5mL/分でカラムに負荷する。カ
ラムを負荷緩衝液でベースラインのA280まで洗浄する。この時点で画分収集を
開始する。次に、カラムを第2の洗浄緩衝液(50mMホスフェート;300m
M NaCl,10%グリセロール、pH6.0)で洗浄する。 この第2の洗浄緩衝液は、非特異的に結合タンパク質を溶出する。再びA280
ースラインに達した後、カラムを、第2の洗浄緩衝液中0〜500mMのイミダ
ゾールグラジエントで展開する。1mLの画分を収集し、SDS−PAGEおよ
び銀染色またはNi2+−NTA結合アルカリホスファターゼ(Qiagen)で
のウエスタンブロットにより分析する。溶出したHis10タグ化PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4、またはPRO−C−MG.72を含む画分をプールし、負荷緩衝液に対して
透析する。
【0504】 あるいは、IgGタグ化(またはFcタグ化)PRO−C−MG.2、PRO
−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはP
RO−C−MG.72の精製を、公知のクロマトグラフィー技法(例えば、プロ
テインAまたはプロテインGカラムクロマトグラフィー)を使用して実施し得る
【0505】 (実施例7:PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72に結合する抗
体の調製) この実施例は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72に特異的に
結合するモノクローナル抗体の調製を例示する。
【0506】 モノクローナル抗体を生成する技法は当該分野において公知であり、例えばG
oding(前出)に記載される。用いられ得る免疫原には、精製されたPRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64、またはPRO−C−MG.72、PRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPR
O−C−MG.72を含む融合タンパク質、および細胞表面上に組換えPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64、またはPRO−C−MG.72を発現する細胞が含まれる。免疫原の
選択は、当業者が、過度な実験を要することなく行い得る。
【0507】 マウス(例えば、Balb/c)を、完全フロイントアジュバント中で乳化し
、そして1〜100マイクログラムの量で皮下または腹腔内に注射したPRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64、またはPRO−C−MG.72免疫原で免疫する。あるいは、免疫原
をMPL−TDMアジュバント(Ribi Immunochemical R
esearch、Hamilton,MT)中で乳化し、そして動物の後肢掌に
注射する。次いで、10〜12日後、免疫したマウスを、選択したアジュバント
中で乳化したさらなる免疫原で追加免疫する。その後、数週間、マウスをまた、
さらなる免疫注射で追加免疫する。ELISAアッセイにおいて試験して抗PR
O−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
C−MG.64、またはPRO−C−MG.72抗体を検出するために、眼窩採血
により血清サンプルをマウスから周期的に入手し得る。
【0508】 適切な抗体力価を検出した後、抗体について「ポジティブな」動物に、PRO
−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64、またはPRO−C−MG.72の最終静脈内注射をし得る。3〜4
日後、マウスを屠殺し、そして脾臓細胞を採集する。次いで、選択したマウスミ
エローマ細胞株(例えば、ATCC No.CRL 1597から入手可能なP
3X63AgU.1)に脾臓細胞を融合する(35%ポリエチレングリコールを
使用して)。この融合によりハイブリドーマ細胞が作製される。このハイブリド
ーマ細胞は、次いで、非融合細胞、ミエローマハイブリッド、および脾臓細胞ハ
イブリッドの増殖を阻害するためのHAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、
およびチミジン)培地を含む96ウェル組織培養プレート中に配置され得る。
【0509】 ハイブリドーマ細胞を、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72に
対する反応性について、ELISAにおいてスクリーニングする。PRO−C−
MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64、またはPRO−C−MG.72に対する所望のモノクローナル抗体を分泌
する「ポジティブな」ハイブリドーマ細胞の決定は、当該分野における技術の範
囲内である。
【0510】 抗PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72モノクローナル抗体を含
む腹水を産生するため、ポジティブなハイブリドーマ細胞を、同系のBalb/
cマウスの腹腔内に注射し得る。あるいは、ハイブリドーマ細胞を、組織培養フ
ラスコまたはローラーボトル中で増殖させ得る。腹水ちゅうに産生されたモノク
ローナル抗体の精製を、硫酸アンモニウム沈降、続くゲル排除クロマトグラフィ
ーを使用して達成し得る。あるいは、プロテインAまたはプロテインGへの抗体
の結合に基づくアフィニティークロマトグラフィーを使用し得る。
【0511】 (実施例8:特異抗体を使用するPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG
.72ポリペプチドの精製) ネイティブまたは組換えのPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72
ポリペプチドを、タンパク質精製の分野における種々の標準的な技法により精製
し得る。例えば、プロPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペ
プチド、成熟PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、
またはプレPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドを、
目的のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドに特異的
な抗体を使用する免疫アフィニティークロマトグラフィーにより精製し得る。一
般に、免疫アフィニティーカラムは、活性化したクロマトグラフィー樹脂に抗P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO
−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド抗体を共有的に結
合することにより構築される。
【0512】 ポリクローナル免疫グロブリンは、硫酸アンモニウムでの沈降または固相化プ
ロテインA(Pharmacia LKB Biotechnology,Pi
scataway,N.J.)での精製のいずれかにより免疫血清から調製され
る。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈降または固相化プロテ
インAでのクロマトグラフィーによりマウス腹水から調製される。部分的に精製
された免疫グロブリンはクロマトグラフィー樹脂(例えば、CnBr活性化SE
PHAROSETM(Pharmacia LKB Biotechnology
))に共有的に付着される。製造業者の指示に従って、抗体を樹脂に結合し、樹
脂をブロックし、そして誘導体樹脂を洗浄する。
【0513】 このような免疫アフィニティーカラムを、可溶形態でPRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、ま
たはPRO−C−MG.72ポリペプチドを含む細胞から画分を調製することに
より、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの精製に
おいて使用する。この調製物は、全細胞または界面活性剤の添加によりもしくは
当該分野において周知の他の方法により差分遠心分離を介して得られた細胞画分
の可溶化によって誘導される。あるいは、異種分泌シグナルペプチドを使用する
ことにより、可溶性PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプ
チドを、細胞が増殖した培地中に有用な量で分泌させ得る。
【0514】 可溶性PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.4
5、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド含有調
製物を、免疫アフィニティーカラム上を通過させ、そしてPRO−C−MG.2
、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、
またはPRO−C−MG.72ポリペプチドの優先的な吸光度を可能にする条件
(例えば、界面活性剤の存在下の高イオン強度緩衝液)下でカラムを洗浄する。
次いで、抗体/PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド
結合を崩壊させる条件(例えば、およそpH2〜3のような低pH緩衝液、また
は高濃度のカオトロープ(chaotrope;例えば、尿素またはチオシアネ
ートイオン))下でカラムを溶出させ、そしてPRO−C−MG.2、PRO−
C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPR
O−C−MG.72ポリペプチドを収集する。
【0515】 (実施例9:薬物スクリーニング) 本発明は、種々の薬物スクリーニング技法のいずれかにおいてPRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4、またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、あるいはその結合フラグメン
トを使用することにより、化合物をスクリーニングするに特に有用である。その
ような試験に用いられる、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64、またはPRO−C−MG.72ポ
リペプチド、あるいはフラグメントは、溶液中で遊離しているか、固体支持体に
固定されているか、細胞表面上に有されるか、細胞内に局在しているかのいずれ
かであり得る。薬物スクリーニングの1つの方法は、PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64、また
はPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはフラグメントを発現する、組換え
核酸で安定に形質転換されている、真核生物または原核生物の宿主細胞を利用す
る。薬物は、競合結合アッセイにおいてこのような形質転換細胞に対してスクリ
ーニングされる。このような細胞(生存可能であっても、固定形態であってもい
ずれでも)は、標準的な結合アッセイのために使用され得る。例えば、PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはフラグメントと、
試験される因子との間での複合体の形成を調べ得る。あるいは、試験される因子
によって引き起こされる、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポ
リペプチドと、その標的細胞または標的レセプターとの間での複合体形成の減少
を調べ得る。
【0516】 したがって、本発明は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PR
O−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポ
リペプチド関連疾患または障害に影響し得る薬物または他の因子についてスクリ
ーニングする方法を提供する。これらの方法は、そのような因子を、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64もしくはPRO−C−MG.72またはそのフラグメントと接触させる工
程、および、当該分野において周知の方法により、(i)その因子とPRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−M
G.64もしくはPRO−C−MG.72またはフラグメントとの間の複合体の存
在について、または(ii)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72
ポリペプチドまたはフラグメントと細胞との間の複合体の存在についてアッセイ
する工程を包含する。このような競合結合アッセイにおいて、PRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64
もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはフラグメントは代表的には
標識されている。適切なインキュベーション後、遊離PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしく
はPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはフラグメントは、結合形態で存在
するものから分離され、そして遊離しているかまたは複合体化していない標識の
量が、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.72ポリペプチドまたはフ
ラグメントへ結合するか、またはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64もしくはPRO−C−MG.
72ポリペプチド/細胞複合体を妨げる、その特定の因子の能力の尺度である。
【0517】 薬物スクリーニングのための別の技術は、ポリペプチドに対する適切な結合親
和性を有する化合物についての高処理能スクリーニングを提供し、そしてこれは
、1984年9月13日に公開された、WO 84/03564に詳細に記載さ
れている。手短に述べると、大多数の異なる低ペプチド試験化合物を、プラスチ
ックピンまたはいくつかの他の表面のような固体支持体上で合成する。PRO−
C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドに対して適用すると
き、そのペプチド試験化合物は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72のポリペプチドと反応させ、そして洗浄する。結合した、PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドを、当該分野において周知
の方法により検出する。精製したPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72もまた、上記の薬物スクリーニング技術において使用するためにプレート
に直接コーティングし得る。さらに、非中和抗体を用いて、そのペプチドを捕捉
し得、そしてその固体支持体にそれを固定することができる。
【0518】 本発明はまた、競合的薬物スクリーニングアッセイの使用を企図する。この方
法において、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチ
ドに結合し得る中和抗体は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2のポリペプチドあるいはそのフラグメントに対する結合について試験化合物と
特異的に競合する。このようにして、その抗体を使用して、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72のポリペプチドと1つ以上の抗原性決定基を共
有する任意のペプチドの存在を検出し得る。
【0519】 (実施例10:合理的薬物設計) 合理的薬物設計の目標は、目的の生物学的に活性なポリペプチド(例えば、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド)の構造アナ
ログ、またはそれらが相互作用する低分子(例えば、アゴニスト、アンタゴニス
トまたはインヒビター)の構造アナログを生成することである。これらの例のい
ずれかを用いて、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペ
プチドのより活性な形態または安定な形態であるか、またはPRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの機能をインビボで増強または
阻害する、薬物を形成し得る (Hodgson,Bio/Technolog
9:19−21(1991)を参照のこと)。
【0520】 1つのアプローチにおいて、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72のポリペプチド、あるいはPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12
、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.
72のポリペプチド−インヒビターの複合体の三次元構造は、X線結晶構造解析
、コンピュータモデリングまたは最も代表的には、2つのアプローチの組合せに
よって決定される。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリ
ペプチドの形状および電荷の両方を確認して構造を解明し、そしてその分子の活
性部位を決定しなければならない。あまり頻繁ではないが、PRO−C−MG.
2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.6
4またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの構造に関する有用な情報は、
相同性タンパク質の構造に基づくモデリングにより得られ得る。両方の場合、関
連する構造情報を用いて、類似のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
.72のポリペプチド様の分子を設計するか、または効率のよいインヒビターを
同定する。合理的薬物設計の有用な例としては、Braxton and We
lls,Biochemistry,31:7796−7801(1992)に
よって示される活性または安定性が改善された分子、あるいはAthauda
etal.,J.Biochem.,113:742−746(1993)によ
って示される、ネイティブペプチドのインヒビター、アゴニストまたはアンタゴ
ニストとして作用する分子が挙げられる。
【0521】 上記のように機能的アッセイにより選択された標的特異的抗体を単離すること
、次いでその結晶構造を解明することもまた可能である。このアプローチは、原
則として、引き続きの薬物設計が基づき得るファーマコア(pharmacor
e)を得る。機能的な薬理学的に活性な抗体に対する抗イディオタイプ抗体(抗
id)を生成することによって全くタンパク質結晶解析を回避することが可能で
ある。鏡像の鏡像として、抗idの結合部位は、元乗れ似非ぷたーのアナログで
あることが予定される。次いで、抗idを使用して、化学的または生物学的に生
成されたペプチドの傾斜(bank)からペプチドを同定および単離することが
できる。次いで、この単離されたペプチドは、ファーマコアとして作用し得る。
【0522】 本発明により、十分量のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
のポリペプチドは、X線結晶構造解析のような分離研究を行うために利用可能に
作製され得る。さらに、本明細書において提供される、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72のポリペプチドのアミノ酸配列の知見は、X線結晶
構造解析の代わりまたはそれに加えて、コンピュータモデリング技術を使用する
技術への案内を提供する。
【0523】 (実施例11:アンチセンスオリゴヌクレオチドの調製) オリゴヌクレオチド合成。置換されていないかまたは置換されたホスホジエス
テル(P=0)オリゴヌクレオチドを、ヨード化による酸化を用いた標準的なホ
スホルアミダイトを用いて、自動化DNA合成器(Applied Biosy
stems model 380B)において合成する。ホスホロチオエート(
P=S)を、ホスファイト結合の段階的チオ化(thiation)のために、
アセトニトリル中の3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン1,1−ジオキ
シドの標準的な酸化ボトルを、0.2M容器に置き換えることを除き、ホスホジ
エステルオリゴヌクレオチドについてと同様に合成する。チオ化待機工程は、6
8℃に上昇させ、そして続いて捕捉工程を行う。CPGカラムからの切断および
濃水酸化アンモニウム中で55℃(18時間)脱ブロック化した後、そのオリゴ
ヌクレオチドを、2回2.5容積のエタノールを用いて0.5M NaCl溶液
から沈降させることにより精製する。ホスフィネートオリゴヌクレオチドは、米
国特許第5,508,270号において記載されるように調製する。この文献は
、本明細書において参考として援用される。アルキルホスホネートオリゴヌクレ
オチドは、米国特許第4,469,863号に記載されるように調製される。こ
の文献は、本明細書において参考として援用される。3’−デオキシ−3’−メ
チレンホスホネートオリゴヌクレオチドは、米国特許第5,610,289 号
または同第5,625,050号において記載されるように調製される。これら
の文献は、本明細書において参考として援用される。ホスホルアミダイトオリゴ
ヌクレオチドは、米国特許第5,256,775号または同第5,366,87
8号に記載されるように調製される。これは、本明細書において参考として援用
される。アルキルホスホノチオエートオリゴヌクレオチドは、公開されたPCT
出願PCT/US94/00902およびPCT/US93/06976(それ
ぞれ、WO 94/17093およびWO 94/02499として公開された
)において記載されるように調製する。これらの文献は、本明細書において参考
として援用される。3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデートオリゴヌ
クレオチドは、米国特許第5,476,925号において記載されるように調製
される。この文献は、本明細書において参考として援用される。ホスホトリエス
テルオリゴヌクレオチドは、米国特許第5,023,243号に記載されるよう
に調製される。この文献は、本明細書において参考として援用される。ボラノホ
スフェートオリゴヌクレオチドは、米国特許第5,130,302号および同第
5,177,198号に記載されるように調製される。これらは両方とも本明細
書において参考として援用される。
【0524】 オリゴヌクレオチド合成。メチレンメチルイミノ結合オリゴヌクレオシド(M
MI結合オリゴヌクレオシド)、メチレンジメチルヒドラゾ結合オリゴヌクレオ
シド(MDH結合オリゴヌクレオシド)、およびメチレンカルボニルアミノ結合
オリゴヌクレオシド(アミド−3結合オリゴヌクレオシド)、ならびにメチレン
アミノカルボニル結合オリゴヌクレオシド(アミド−4結合オリゴヌクレオシド
)、ならびに例えば、MMIおよびP=OまたはP=Sの結合を変更するtこと
を有する混合された骨格化合物は以下に記載されるようにして調製される:米国
特許第5,378,825号、同第5,386,023号、同第5,489,6
77号、同第5,602,240号、および同第5,610,289号(これら
はすべて、本明細書において参考として援用される)。ホルムアセタールおよび
クロロホルムアセタールおよびチオホルムアセタール結合オリゴヌクレオシドは
、米国特許第5,264,562号、同第5,264,564号に記載されるよ
うに調製される。これらは、本明細書において参考として援用される。エチレン
オキシド結合オリゴヌクレオシドは、米国特許第5,223,618号に記載さ
れるように調製される。これは、本明細書において参考として援用される。
【0525】 PNA合成。ペプチド核酸(PNA)は、以下において参照される種々の手順
のいずれかに従って調製される:Peptide Nucleic Acids
(PNA):Synthesis,Properties and Pote
ntial Applications,Bioorganic & Medi
cinal Chemistry,4:5−23 (1996)。これらはまた
、米国特許第5,539,082号、同第 5,700,922号、および同第
5,719,262号に従って調製される。これは、本明細書において参考とし
て援用される。
【0526】 キメラオリゴヌクレオチドの合成。[2’−O−Me]−[2’−デオキシ]
−[2’−O−Me]キメラホスホロチオエートオリゴヌクレオチド:2’−O
−アルキルホスホロチオエートオリゴヌクレオチドセグメントおよび2’−デオ
キシホスホロチオエートオリゴヌクレオチドセグメントを有する、キメラオリゴ
ヌクレオチドを、Applied Biosystemの自動化DNA合成器M
odel 380Bを用いて、上述のように合成する。オリゴヌクレオチドを、
自動化合成器、ならびにDNA部分について2’−デオキシ−5’−ジメトキシ
トリチル−3’−ホスホロアミダイトおよび5’および3’のウィングについて
5’−ジメトキシトリチル−2’−O−メチル−3’−O−ホスホロアミダイト
を用いて合成する。標準的な合成サイクルを、テトラゾールおよび塩基の送達後
の待機工程を600秒をRNAについて4回の反復に、2’−O−メチルについ
て2回までに増加させることにより改変する。完全に保護されたオリゴヌクレオ
チドを、その支持体から切断し、そしてホスフェート基を3:1アンモニア/エ
タノール中で室温にて一晩脱保護し、次いで凍結乾燥して乾燥させる。次いで、
メタノール性アンモニア中での24時間にわたる室温での処理を行って、すべて
の塩基を脱保護し、そしてサンプルを再び凍結乾燥して乾燥させる。そのペレッ
トを、THF中の1M TBAF中で24時間にわたり室温で再懸濁して2’位
を脱保護する。次いで、その反応を、1M TEAAでクエンチし、次いでその
サンプルをrotovacにより1/2容量にまで減少させ、その後G25のサ
イズの排除カラムで脱塩する。次いで回収したオリゴをキャピラリー電気泳動お
よび質量分析により、収率および純度について分光学的に分析する。[2’−O
−(2−メトキシエチル)]−[2’−デオキシ]−[2’−O−(メトキシエ
チル)]キメラホスホロチオエートオリゴヌクレオチド:[2’−デオキシ]−
[2’−O−(メトキシエチル)]キメラホスホロチオエートオリゴヌクレオチ
ドを2’−O−メチルキメラオリゴヌクレオチドについての上記手順に従って、
2’−O−(メトキシエチル)アミダイトを2’−O−メチルアミダイトの代わ
りに使用して調製する。[2’−O−(2−メトキシエチル)ホスホロジエステ
ル]−[2’−デオキシホスホロチオエート]−[2’−O−(2−メトキシエ
チル)ホスホジエステル]キメラオリゴヌクレオチド:[2’−O−(2−メト
キシエチル)ホスホロジエステル]−[2’−デオキシホスホロチオエート]−
[2’−O−(2−メトキシエチル)ホスホジエステル]キメラオリゴヌクレオ
チドを、2’−O−(メトキシエチル)アミダイトを2’−O−メチルアミダイ
トの代わりに使用して調製し、ヨウ素で酸化してホスホロジエステルヌクレオチ
ド間結合を、キメラ構造のウイング部分内に生成し、そして3H−1,2−ベン
ゾジチオール−3−オン1,1ジオキシド(Beaucage試薬)を硫化して
中心のギャップについてホスホロチオエートのヌクレオチド間結合を生成する。
他のキメラオリゴヌクレオチド、キメラオリゴヌクレオシド、および混合キメラ
オリゴヌクレオチド/オリゴヌクレオシドは、米国特許第5,623,065号
にしたがって合成する。この文献を本明細書において参考として援用する。
【0527】 (実施例12:角膜新血管形成アッセイ) 新血管形成のインデューサーとしてVEGFを用いた角膜新血管形成アッセイ
を用いて、抗新血管形成活性についてPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
MG.72のアンタゴニストとして、あるいは新血管形成を増強することについ
てPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアゴニストとして分子
を試験し得る。1.5mmの切除を、イソフルラン−ケタミン(60−80mg
/kg)キシラジン(10−15mg/kg)の麻酔したSprague−Da
wleyラットの角膜の中心から約1っmのところに作製する。曲げたスパーテ
ルを用いて、その切除を、目の外側眼角に向けて間質を通じて平滑に切除する。
VEGF(200ng)、スクラルファート(100μg)を含みおよび種々の
量での試験分子ありまたはなし(コントロール)のHydronのペレット(2
×20mm)をそのポケットの基底部へと挿入する。手術後、眼をゲンタマイシ
ン軟膏でコーティングする。動物を非特異的炎症の発生について24−48時間
で観察し、次いでその後毎日観察する。6日目に、その動物を安楽死させ、そし
てFITCデキストランを注射して血管系の可視化をさせる。角膜の全土台は核
を抜かれた眼からできており、そしてコンピュータ補助画像化分析を用いて新血
管形成領域について分析する。
【0528】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアンタゴニストのイン
ビボ抗新血管形成効果を、上記のようにSprague−Dawleyラットの
角膜に移植された、種々のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
のアンタゴニストを伴うかまたは伴わないかで、200ngの組換えVEGFを
含むHydronペレットを用いて示す。新血管形成のインビボ増強もまた、こ
の系において研究され得る。この実験からのデータは、PRO−C−MG.2、
PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64ま
たはPRO−C−MG.72のアンタゴニストおよびVEGFの組合せを含むペ
レットがVEGFのみ(陽性)コントロールに比較して、血管長において有意な
減少を生じ得ることを示す。これらのインビボのデータは、インビトロのデータ
と一致している。すなわち、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、
PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.7
2の拮抗作用は、内皮組織における新血管形成の強力な阻害を生じる。逆に、P
RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアゴニズムは、内皮組織に
おける新血管形成の増強を生じる。
【0529】 (実施例13:内皮増殖アッセイ) HUVECを、10% FBS、2mMLグルタミン、100U/mlのペニ
シリンおよび100U/mlのストレプトマイシンを補充した、Cloneti
cs EGM中で6,000細胞/cm2でコラーゲンコーティングした96ウ
ェルプレート上に播種し、そして4時間にわたり付着させる。次いで、培地を、
1%FBS、1×ITS、2mM L−グルタミン、50mg/mlアスコルビ
ン酸、26.5mM NaHCO3、100U/mlペニシリンおよび100U
/mlストレプトマイシンを補充し、40ng/ml bFGF、40ng/m
l VEGFおよび80nM PMAを補充したM193からなる1×基本培地
に置き換える。細胞を、上記培地に、試験薬物またはビヒクルの存在下で4時間
培養する。次いで5ml(100mM)の5’−ブロモ−2’−デオキシウリジ
ン(BrdU)を最終容量100mg/ウェルに加え、そして細胞をさらに20
時間にわたりインキュベートする。BrdU取り込みを、Boeringer
Mannheim(Indianapolis、IN)からのELISAキット
により評価する。
【0530】 データを、平均±標準誤差として表す。統計学的な分析は、片側ANOVA(
INSTAT、Graph Pad Software,Sorrento V
alley,CA)を用いて行う。そのコントロールに対する多重比較を、ステ
ューデントのt検定のBonferroni改変を用いて分析して、群間の差異
を決定する。p値<0.05を有意として受容する。
【0531】 このアッセイは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアン
タゴニストが増殖因子誘導性の内皮細胞増殖を抑制または阻害し得ることを示し
得る。BrdU取り込みアッセイを行って、ビヒクルあるいはPRO−C−MG
.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
64またはPRO−C−MG.72のアンタゴニストの存在下で、増殖因子(例
えば、VEGF、bFGFおよびPMA)を含む培地においてI型コラーゲンコ
ーティングされた表面上で培養された内皮細胞の増殖を検出する。従って、本発
明はまた、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のアンタゴニス
トの有効量と内皮細胞とを接触させることによって、増殖因子誘導性内皮細胞増
殖を阻害する方法に関する。増殖因子誘導性内皮細胞増殖から生じる、所望され
ない血管形成および新血管形成に関連する状態は、本明細書において記載される
様式においてそのアンタゴニストを投与することによって処置され得る。
【0532】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72はまた、新血管形成に関
連する遺伝子発現事象を調節する。Flk/KDRおよびFit−1は、2つの
構造的に関連する、VEGFに対する内皮細胞チロシンキナーゼレセプターであ
る。新血管形成の間のこれらの2つのレセプターの重要性は、KDRが内皮細胞
増殖および分化をシグナル伝達するトランスデューサーとして機能すること、お
よびFlt−1が内皮細胞形態形成に関与する重要な生存因子であるという知見
によってあきらかに実証された(Fong,G.H.et al.,(1995
)Nature(London)376:66−70;Ferrara,N.e
t al.,(1997)Endocr.Rev.18:4−25;Ilan,
N.et al.,(1998)J.Cell Sci.111:3621−3
631)。PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の活性を増強ま
たはブロックすることが、Flt−1およびKDRの遺伝子発現を変化するか否
かは、リアルタイム定量RT−PCRを用いて、三次元コラーゲンゲルにおける
HUVECにおける増殖因子の混合物を用いた系において容易に決定され得る。
プロテアーゼ(例えば、プラスミノーゲンアクチベーター)およびそのインヒビ
ター(例えば、新血管形成プロセスの2つの重要な工程である、プラスミノーゲ
ンアクチベーターインヒビターI、PAI−1)の生成が細胞外マトリクスの内
皮細胞分解および遊走と相関づけられている。結果、PRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72のアゴニズムまたは拮抗作用の、三次元コラーゲンゲ
ルにおいてウロキナーゼ型プラスミノーゲン(uPA)およびPAI−1の遺伝
子発現に対する効果は、容易に決定され得る。HUVECの試験薬物での処理は
、約4時間でuPA mRNAを減少または増強のいずれかをし得、そして約2
4時間においてPAI−1遺伝子発現を減少または増強し得る。
【0533】 (実施例14:内皮細胞増殖の刺激) このアッセイを、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72が副腎
皮質毛細血管内皮細胞(ACE)増殖を刺激する能力を示すか否かを決定するよ
うに設計する。
【0534】 ウシ副腎皮質毛細血管内皮細胞(ACE)(初代培養から、最大で12−14
継代)は、100マイクロリットルあたり500細胞/ウェルで96ウェルプレ
ートにプレートする。アッセイ培地は、低グルコースDMEM、10%仔ウシ血
清、2mMグルタミンおよび1×ペニシリン/ストレプトマイシン/フンジゾン
(fungizone)を含んだ。コントロールウェルは、以下を含んだ:(1
)ACE細胞を加えない;(2)ACE細胞単独;(3)ACE細胞およびVE
GF(5ng/ml);ならびに(4)ACE細胞およびFGF(5ng/ml
)。次いで、コントロールまたは試験サンプル(100μl容量)を、そのウェ
ルに加える(それぞれ、1%、0.1%および0.01%の希釈で)。細胞培養
物を、37℃/5% CO2で6−7日にわたりインキュベートする。インキュ
ベーション後、そのウェルの中のその培地を吸引し、そしてその細胞を1回PB
Sで洗浄する。次いで、酸ホスファターゼ反応混合物(100μl;0.1M酢
酸ナトリウム、pH5.5、0.1% Triton X−100,10mM
p−ニトロフェニルホスフェート)を各ウェルに加える。2時間の37℃でのイ
ンキュベーション後、その反応を、10μlの1N NaOHの添加により停止
する。光学密度(OD)を405nmでマイクロプレートリーダー上で測定する
【0535】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の活性を、(I)細胞の
みのバックグラウンドに比較して、および(2)VEGFによる最大刺激に比較
して、増殖の増殖倍率として算出する(酸ホスファターゼ活性によって決定する
、OD405nm)。VEGF(3−10ng/ml)およびFGF(1−5n
g/ml)を最大刺激についての活性参照として使用する。このアッセイの結果
を、観察された刺激がバックグラウンドに対して、50%以上の増加である場合
「陽性」とみなす。
【0536】 (実施例15:内皮細胞増殖の血管内皮増殖因子(VEGF)刺激増殖の阻害
) 種々のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドが
VEGF刺激された内皮細胞の増殖を阻害する能力を、試験し得る。具体的には
、ウシ副腎皮質毛細血管内皮細胞(ACE)(初代培養由来、最大12−14継
代)を、100μlあたり、96ウェルプレート中で500細胞/ウェルでプレ
ートする。アッセイ培地は以下を含む:低グルコースDMEM、10%ウシ血清
、2mMグルタミン、および1×ペニシリン/ストレプトマイシン/フンジゾン
。コントロールウェルは、以下を含む:(1)ACE細胞を加えない;(2)A
CE細胞単独;(3)ACE細胞および5ng/ml FGF;(4)ACE細
胞および3ng/ml VEGF;(5)ACE細胞および3ng/ml AV
EGFおよび1ng/ml TGFβ;ならびに(6)ACE細胞および3ng
/ml VEGFおよび3ng/ml VEGFおよび5ng/ml LIF。
次いで、試験サンプルであるポリhisタグ化されたPRO−C−MG.2、P
RO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64また
はPRO−C−MG.72のポリペプチド(100μl容量)を、ウェルに添加
する(それぞれ、1%、0.1%および0.01%の希釈で)。この細胞培養物
を、37℃/5%CO2で6−7日にわたりインキュベートする。インキュベー
ション後、ウェル中の培地を吸引し、その細胞を1回PBSで洗浄する。次いで
、酸ホスファターゼ反応混合物(100μl;0.1M酢酸ナトリウム、pH5
.5、0.1% Triton X−100,10mM p−ニトロフェニルホ
スフェート)を各ウェルに加える。2時間の37℃でのインキュベーション後、
その反応を、10μlの1N NaOHの添加により停止する。光学密度(OD
)を405nmでマイクロプレートリーダー上で測定する。
【0537】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の活性を、刺激なしの細
胞に比較して、VEGF(3ng/ml)刺激された増殖の阻害の%として算出
する(OD405nmでの酸ホスファターゼ活性によって決定する)。TGFβ
を、1ng/mlで活性参照として使用する。なぜなら、TGFβは、VEGF
刺激されたACE細胞増殖の70−90%をブロックするからである。その結果
は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの癌治
療における、および特に腫瘍新血管形成の阻害における有用性の指標である。そ
の結果は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリぺぷyち
どが、内皮細胞増殖のVEGF刺激の30%以上の阻害を示す(相対阻害30%
以上)場合、陽性であるとみなす。
【0538】 (実施例16:c−fosの内皮細胞における誘導) このアッセイは、内皮細胞においてc−fosを誘導する能力を、PRO−C
−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドが示すか否かを決定す
るように設計する。
【0539】 増殖培地(GHTなしの50%Ham F12:低グルコース、およびグリシ
ンなしの50%DMEM:NaHCO3、1% グルタミン、10mM HEP
ES、10% FBS、10ng/ml bFGFを有する)中のヒト静脈臍静
脈内皮細胞(HUVEC、Cell Systems)を細胞密度1×104
胞/ウェルで96ウェルマイクロタイタープレートでプレートする。プレート後
の翌日、その細胞を、増殖培地を取り出すこと、および100HI/ウェル試験
サンプルおよびコントロール(陽性コントロール:増殖培地;陰性コントロール
:10mM HEPES、10mM HEPES、140mM NaCl、4%
(w/v)マンニトール、pH6.8)でその細胞を処置することによって飢餓
させる。その細胞を、30分間にわたり37℃で、5% CO2中でインキュベ
ートする。そのサンプルを取り出し、そしてbDNAキットプロトコルの最初の
一部(Chiron Diagnostics、カタログ番号6005−037
)に従い、ここで、以下に列挙する各々の大文字の試薬/緩衝液は、そのキット
から入手可能である。
【0540】 手短には、試験に必要なTM溶解緩衝液(Lysis Buffer)および
プローブ(Probe)の量は、製造業者によって提供される情報に基づいて算
出される。融解したプローブの適切な量を、TM溶解緩衝液に加える。捕捉ハイ
ブリダイゼーション緩衝液(Capture Hybridization B
uffer)を室温に温める。bDNAストリップを金属ストリップホルダーに
設定し、100μlの捕捉ハイブリダイゼーション緩衝液を必要とされる各bD
NAウェルに加え、次いで少なくとも30分にわたりインキュベートする。細胞
を有する試験プレートを、インキュベーターから除去し、そしてその培地をゆっ
くりと、真空マニホルドを用いて取り除く。プローブを有する、100μlの溶
解ハイブリダイゼーション緩衝液を、マイクロタイタープレートの各々のウェル
中に迅速にピペッティングする。次いで、プレートを55℃で15分にわたりイ
ンキュベートする。インキュベーターからの取り出し後、そのプレートをマイク
ロタイターアダプターヘッドを有するボルテックスミキサー上に配置し、そして
#2の設定で1分間にわたりボルテックスする。80μlの溶解物を取り出し、
そして捕捉ハイブリダイゼーション緩衝液を含むbDNAウェルに加え、そして
上下にピペッティングして混合する。そのプレートを、少なくとも16時間にわ
たり53℃でインキュベートする。
【0541】 翌日、bDNAキットプロトコルの第二部分に従う。具体的には、そのプレー
トをインキュベーターから取り出し、そしてベンチにおいて10分間にわたり冷
却する。必要とされる添加物の容量は、製造業者によって提供される情報に基づ
いて算出する。増幅因子作業溶液(Amplifier Working So
lution)を、ALハイブリダイゼーション緩衝液(Hybridizat
ion Buffer)中で増幅因子濃縮物(Amplifier Conce
ntrate)(20fm/μl)の1;100希釈物を作製することによって
調製する。このハイブリダイゼーション混合物を、そのプレートから取り出し、
そして洗浄液(Wash)Aで2回洗浄する。50μlの増幅因子作業溶液を各
ウェルに添加し、そしてそのウェルを30分間にわたり53℃でインキュベート
する。次いで、そのプレートは、そのインキュベーターから取り出し、そして1
0分間にわたり冷却させる。標識プローブ作業溶液(Label Probe
Working Solution)を、ALハイブリダイゼーション緩衝液中
で標識濃縮物(Label Concentrate)(40pモル/μL)を
作製することによって調製する。10分間の冷却期間の後、増殖因子ハイブリダ
イゼーション混合物を取り出し、そしてそのプレートを2回洗浄液Aで洗浄する
。50μlの標識プローブ作業溶液を各ウェルに加え、そしてそのウェルを、1
5分間にわたり53℃でインキュベートする。10分間にわたる冷却後、基質(
Substrate)を室温に温める。そのアッセイに必要な基質1ml各々に
、3μlの基質エンハンサー(Substrate Enhancer)を加え
る際に、そのプレートを10分間冷却させ、その標識ハイブリダイゼーション混
合物を取り出し、そしてそのプレートを洗浄液Aで2回洗浄し、そして洗浄液(
Wash)Dで3回洗浄する。エンハンサー(Enhancer)をともなう、
50μlの基質溶液(Substrate Solution)を各ウェルに加
える。そのプレートを37℃で30分間にわたりインキュベートし、そしてRL
Uを適切なルミノメーター中で読む。
【0542】 反復したものを平均し、そして変異係数を決定する。陰性コントロール(HE
PES緩衝液)の値に対する増加倍率の活性測定を、化学発光単位(RLU)に
より示す。結果は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリ
ペプチドが陰性コントロールに対して少なくとも2倍の値を示す場合、陽性とみ
なす。代表的には、1.00%希釈で、陰性コントロール=約1.00RLU、
そして1.00%希釈で陽性コントロール=約8.39。
【0543】 (実施例17:ヒト静脈内皮細胞カルシウムフラックスアッセイ) このアッセイは、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリ
ペプチドがヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC,Cell System)におけ
るカルシウムフラックスを刺激する能力を示すか否かを決定するように設計する
。カルシウム流入は、そのレセプターに対する特定のリガンドの結合の際の十分
に説明された応答である。このCa流入アッセイにおける陽性応答を生じる試験
化合物は、特定のレセプターに結合するということができ、そしてヒト内皮細胞
における生物学的シグナル伝達経路を活性化するということができる。これは、
例えば、細胞分裂、細胞増殖の阻害、内皮管形成、細胞遊走、アポトーシスなど
を最終的にもたらし得る。
【0544】 増殖培地(グリシンなしの50:50、1%グルタミン、10mM Hepe
s、10% FBS、10ng/ml Bfgf)中のヒト静脈臍静脈内皮細胞
(HUVEC、Cell Systems)を96ウェルマイクロタイターVi
ewPlates−96 (Packard Instrument Comp
any Part #6005182)マイクロタイタープレートに2×104
細胞/ウェルの細胞密度でプレートする。プレートの翌日、その細胞を緩衝液(
HBSSおよび10mM Hepes)で3回洗浄し、100μl/ウェルを残
す。次いで、100μl/ウェルの8μMのFluo−3(2×)を加える。そ
の細胞を、1.5時間37℃で5% CO2でインキュベートする。次いでイン
キュベーション後、その細胞を、3回緩衝液(上述)で洗浄し、100μl/ウ
ェルを残す。試験薬物を、緩衝液中で5×濃度で異なる96ウェルプレート上で
調製する。陽性コントロールは、50μMのイオノマイシン(5×)に対応し;
陰性コントロールは、Protein32に対応した。細胞プレートおよびサン
プルプレートは、FLIPR(Molecular Devices)機器にお
いて実行する。FLIPR機器は25μlの試験サンプルをその細胞に加え、そ
して読み取りを、1分にわたり毎秒行い、次いで次の3分間にわたり3秒ごとに
行う。
【0545】 基底線からその曲線の最大の上昇の蛍光の変化(A変化)を算出し、そして反
復したものを平均する。蛍光の増加率をモニターし、そしてA変化が1000を
超え、かつ、60秒内の上昇を有したサンプルのみを陽性とみなす。結果を、陽
性コントロールに比較して表す。
【0546】 (実施例18:内皮細胞管形成アッセイ) 実施例1に記載される管形成アッセイの代替として、以下の管形成アッセイの
いずれかを使用し得る。管形成アッセイにおいて、内皮管形成を刺激または阻害
し得る因子(三次元マトリクスにおいて移動、化学遊走および/または内皮形態
変化を刺激または阻害することに関与する因子、および特に三次元マトリクスに
おいて、外因性増殖因子(例えば、VEGF、bFGF)の存在下で、管様構造
へと分化させるように内皮細胞を刺激する因子を含む)は、容易に同定され得る
。これらの因子は、本明細書において記載されるように、アゴニストまたはアン
タゴニストであり得る。
【0547】 マトリゲル(Matrigel)管形成アッセイ。0.5mlのMatrig
el(Becton Dickinson #4023)を、24ウェル組織培
養プレートの各ウェルの表面にピペッティングする。このマトリゲルを、20分
間37℃でのインキュベーションにより固化させる。ヒト臍静脈内皮細胞を、培
養培地(培地199、1%仔ウシ血清、1×インスリン−トランスフェリン−セ
レン(ITS)溶液、2mモル/L L−グルタミン、26.5 NaHCO3
、100U/mlペニシリン、100U/mlストレプトマイシンを補充)中に
1mlあたり2×105細胞で再懸濁する。以下のうちの1つを加え得る:(a
)添加物なし;(b)塩基性線維芽細胞増殖因子(40ng/ml);(c)血
管内皮細胞増殖因子(40ng/ml);(d)ホルボールミリステートアセテ
ート(80nM);(e)(b)、(c)および(d)の組合せ;ならびに(a
)、(b)、(c)、(d)または(e)の任意の1つ以上と、種々の濃度での
試験因子との組合せ。次いで、1細胞懸濁物の1ウェルあたり200μlを、固
化したMatrigelの上に加える(約40,000細胞/ウェル)。次いで
、その細胞を、湿潤化5% CO2インキュベーター中で培養し、そして4時間
、8時間および24時間で観察する。このアッセイにおける活性を、管様構造の
形成における変化として測定する。これは、形成された管様構造の長さの測定お
よび/または管様網によって網羅される培養物の面積の測定によって定量し得る
【0548】 フィブリンゲル管形成アッセイ。トロンビン溶液を、基本培地(1%仔ウシ血
清、1×インスリン−トランスフェリン−セレン(ITS)溶液、2mモル/L
L−グルタミン、26.5 NaHCO3、100U/mlペニシリン、10
0U/mlストレプトマイシンを補充した培地199)を2ml、100Uトロ
ンビン(Sigma Chemical Company、カタログ#6634
)を加えることによって調製する。これを氷上で維持する。フィブリノーゲン溶
液を、112mgのフィブリノーゲン(Sigma Chemical Com
pany,Catalog #F−4883)を44mlの基本培地に溶解する
ことによって調製する。次いで、ヒト臍内皮細胞を、フィブリノーゲン溶液中に
1mlあたり4×105細胞の最終濃度で懸濁する。次いで、このトロンビン溶
液を氷上の48ウェル組織培養プレートのウェルにアリコートする(10μl/
ウェル)。次いで、300μlのHUVEC/フィブリノーゲン混合物を、各ト
ロンビン含有ウェルに加え、そして3から5回ピペッティングすることによって
混合する。このプレートを、20分間にわたり37℃でインキュベートすること
によって、フィブリンゲルの固化をさせる。次いで、基本培地に以下のうちの1
つを加える:(a)添加物なし;(b)塩基性線維芽増殖因子(40ng/ml
);(c)血管内皮細胞増殖因子(40ng/ml);(d)ホルボールミリス
テートアセテート(80nM);(e)(b)、(c)および(d)の組合せ;
ならびに(a)、(b)、(c)、(d)または(e)の任意の1つ以上と、種
々の濃度での試験因子との組合せ。このアッセイにおける活性を、管様構造の形
成における変化として測定する。これは、形成された管様構造の長さの測定およ
び/または管様網によって網羅される培養物の面積の測定により定量され得る。
【0549】 アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかの因子(例えば、PRO−C−M
G.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG
.64またはPRO−C−MG.72の発現をブロックする因子)はまた、以下
のスコア付けで迅速にスクリーニングされ得る。ここでは、陽性の結果は、2以
上のスコア:スコア1,細胞はすべて丸い;スコア2,細胞は長くなっている;
スコア3,細胞はいくつかの結合とともに管を形成している;ならびにスコア4
、細胞は複合管網を形成している。
【0550】 必要に応じて、細胞溶液に、約1μMの6−FAM−FITC色素を加えて、
それらが形成しつつあるときに液胞を染色し得る。そして、インキュベーション
後に、細胞を、3.7%ホルマリンで室温で10分間にわたり固定し、PBSで
5回洗浄し、次いでRh−ファロイディンで4℃で一晩染色し、続いて4μM
DAPIで核染色する。続いて、その細胞を、アポトーシスに対する因子の効果
についてスコア付けし得、それにより、特に、外因性増殖因子(例えば、VEG
F、bFGF)の存在下で、三次元マトリクスにおける細胞生存を容易にするか
または減少させる因子を同定することを可能にする。このアポトーシスアッセイ
において、陽性の結果は、1以下であり、ここで0=アポトーシスなし、1=約
20%未満の細胞がアポトーシスである、2=約50%未満の細胞がアポトーシ
スである、そして3=約50%より多い細胞がアポトーシスである。さらに、液
胞染色に加え、bFGFまたはVEGF(40ng/ml)の存在下で、それら
が形成しつつある間の液胞を染色するための1μM 6−FAM−FITC色素
とともに、内皮液胞形成および管腔の形成を刺激または減少する因子を同定し得
る。細胞を、37℃で/5% CO2で48時間インキュベートし、3.7%ホ
ルマリンで室温で10分間にわたり固定し、PBSで5回洗浄し、次いでRh−
ファロイディンで4℃で一晩染色し、続いて4μM DAPIで核染色する。陽
性の結果は、2以上であり:1=20%未満の細胞に液胞が存在する、2=20
−50%の細胞に液胞が存在する、3=50%を超える細胞に液胞が存在する。
このアッセイは、ピノサイトーシス、イオンポンプ活動、透過性、および接合形
成を刺激することに関与する因子を同定するように設計される。
【0551】 (材料の寄託) 以下の材料は、American Type Culture Collec
tion,10801 University Blvd.,Manassas
,VA 20110−2209,USA (ATCC)に寄託した: 材料 ATCC寄託番号 寄託日 DNA−C−MG.2−1776 PTA−799 1999年9月28日 DNA−C−MG.12−1776 PTA−798 1999年9月28日。
【0552】 この寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約
およびその規則(ブダペスト条約)の規定に基づいて行った。これは、寄託日か
ら30年間にわたり寄託の生存培養の維持を保証する。この寄託物は、ブダペス
ト条約の規定の元でATCCにより入手可能になり、そしてGenentec,
Inc.とATCCとの間の合意に従う。これは、関連する米国特許の発行、ま
たは米国または米国にとっての外国の特許出願の公への公開の際のいずれか早い
方に公にその寄託物の培養物の子孫の恒久のかつ拘束されない入手可能性を保証
し、そして米国特許第122条に従ってかつその関連する長官規則(米国特許施
行規則1.14および特に886OG638を含む)に従って与えられるべき、
米国特許商標庁長官によって決定される者に対するその子孫の入手可能性を保証
する。
【0553】 本願の譲受人は、適切な条件下で培養される場合に寄託に係る材料の培養物が
死滅し、または紛失し、または破壊されるとき、その材料は、同じものの別のも
のへ通知によって迅速に置き換えられることに合意した。寄託材料の入手可能性
は、その特許法に従って、任意の政府の当局の元で認証された権利に違反しての
本発明を実施する実施権としてみなされるべきではない。
【0554】 上記の発明の詳細な説明は、当業者が本発明を実施することを可能にするに十
分であると考える。本発明は、寄託された構築物により範囲を限定されるべきで
はなく、これは、単なる本発明の特定の実施形態の例示であることが意図され、
そして機能的に等価な任意の構築物は、本発明の範囲内にある。本明細書におけ
る材料の寄託は、含まれる本明細書における発明の詳細な説明が本発明の任意の
実施形態の実施(その最良の形態を含む)を可能にするに不適切であることを認
めることを構成せず、しかも、それを、それが表す特定の例示に特許請求の範囲
を限定するとみなされるべきではない。実際、本発明の種々の改変は、本明細書
に示しそして記載したものに加え、当業者には、以上の説明から明らかであり、
そしてその改変は添付の特許請求の範囲内に入る。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61P 7/00 4B065 45/00 9/10 4C084 48/00 17/00 4C085 A61P 7/00 35/00 4C086 9/10 C07K 14/47 4H045 17/00 16/18 35/00 16/46 C07K 14/47 C12M 1/00 A 16/18 C12N 1/15 16/46 1/19 C12M 1/00 1/21 C12N 1/15 7/00 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A 7/00 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z C12Q 1/02 33/53 D 1/68 M G01N 33/15 33/566 33/50 37/00 102 33/53 C12P 21/08 C12R 1:91 33/566 1:93 37/00 102 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 F (C12N 5/10 5/00 A C12R 1:91) B (C12N 7/00 A61K 37/02 C12R 1:93) (C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (71)出願人 キュラジェン コーポレイション アメリカ合衆国 コネチカット州 06511 ニュー ヘイブン ロング ウォーフ ドライブ 555 (72)発明者 ギャレットセン, マリー イー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94402, サン マテオ, パロット ドライブ 541 (72)発明者 ゴッダード, オードリー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94131, サン フランシスコ, コンゴ ストリ ート 110 (72)発明者 グリマルディ, ジェイ. クリストファ ー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94122, サン フランシスコ, 36ティーエイチ アベニュー 1434 (72)発明者 メーラボン, ファド アメリカ合衆国 コネチカット 06611, トランブル, メイン ストリート 6095 Fターム(参考) 2G045 AA40 BA11 BB50 DA12 DA13 DA14 DA36 FB02 FB03 4B024 AA01 AA11 CA04 DA02 DA06 DA12 FA02 GA01 HA01 HA14 HA17 4B029 AA07 AA23 4B063 QA18 QA19 QQ08 QQ43 QR32 QR55 QS33 QS34 4B064 AG01 AG27 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26 AA72 AA90 AA97 AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 AA17 BA01 BA08 BA22 BA23 MA01 NA14 ZA402 ZA512 ZA892 ZB262 4C085 AA13 AA14 AA16 CC32 DD62 EE01 GG01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA40 ZA51 ZA89 ZB26 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 CA40 DA76 EA23 EA28 FA74

Claims (112)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下: (a) PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    であって、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列
    番号4の約1から約474、配列番号18の約1から約506、配列番号16の
    約1から約344、または配列番号14の約1から約633のアミノ酸残基の配
    列を含む、ポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列;または (b)(a)の該ヌクレオチド配列の相補体、 に対して少なくとも約80%配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、単離
    された核酸分子。
  2. 【請求項2】 それぞれ、配列番号1の約66から約1796、配列番号3
    の約465から約1886、配列番号17の約271から約1788、配列番号
    15の約267から約1298、または配列番号13の約71から約2059の
    ヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  3. 【請求項3】 それぞれ、配列番号1または配列番号3のヌクレオチド配列
    を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  4. 【請求項4】 それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の約
    1から約474、配列番号18の約1から約506、配列番号16の約1から約
    344、または配列番号14の約1から約633のアミノ酸残基の配列をコード
    するヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  5. 【請求項5】 以下: (a)ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日に、ATCC
    寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄託されたヒト
    タンパク質cDNAによってコードされるポリペプチドをコードするヌクレオチ
    ド配列(それぞれ、DNA−C−MG.2−1776およびDNA−C−MG.
    12−1776);または (b)(a)のDNA分子の相補体、 に対して、少なくとも約80%配列同一性を含む、ヌクレオチド配列を含む、単
    離された核酸分子。
  6. 【請求項6】 ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日に
    、ATCC寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄託
    されたヒトタンパク質cDNAによってコードされるポリペプチドをコードする
    ヌクレオチド配列(それぞれ、DNA−C−MG.2−1776およびDNA−
    C−MG.12−1776)によってコードされるポリペプチドをコードするヌ
    クレオチド配列を含む、請求項5に記載の単離された核酸分子。
  7. 【請求項7】 以下: (a)ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日に、ATCC
    寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄託されたヒト
    タンパク質cDNAの全長ポリペプチドコード配列(それぞれ、DNA−C−M
    G.2−1776およびDNA−C−MG.12−1776);または (b)(a)のコード配列の相補体、 に対して、少なくとも約80%配列同一性を含む、ヌクレオチド配列を含む、単
    離された核酸分子。
  8. 【請求項8】 ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日に
    、ATCC寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄託
    されたヒトタンパク質cDNAの全長ポリペプチドコード配列(それぞれ、DN
    A−C−MG.2−1776およびDNA−C−MG.12−1776)を含む
    、請求項7に記載の単離された核酸分子。
  9. 【請求項9】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−
    C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリ
    ペプチドをコードする単離された核酸分子であって、該ポリペプチドは、それぞ
    れ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の約1から約474、配列番号
    18の約1から約506、配列番号16の約1から約344、または配列番号1
    4の約1から約633のアミノ酸をコードする核酸配列の相補体に対してハイブ
    リダイズする、核酸を含む、単離された核酸分子。
  10. 【請求項10】 それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の
    約1から約474、配列番号18の約1から約506、配列番号16の約1から
    約344、または配列番号14の約1から約633のアミノ酸をコードする前記
    核酸は、 それぞれ、配列番号1の約66から約1796、配列番号3の約465から約
    1886、配列番号17の約271から約1788、配列番号15の約267か
    ら約1298、または配列番号13の約71から約2059のヌクレオチドを含
    む、請求項9に記載の単離された核酸分子。
  11. 【請求項11】 前記ハイブリダイゼーションは、ストリンジェントなハイ
    ブリダイゼーションまたは洗浄の条件下で起こる、請求項9に記載の単離された
    核酸分子。
  12. 【請求項12】 以下: (a)それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の約1から約4
    74、配列番号18の約1から約506、配列番号16の約1から約344、ま
    たは配列番号14の約1から約633のアミノ酸配列に比較したときに、少なく
    とも80%陽性のスコア付けがされるポリペプチドをコードする核酸配列、また
    は (b)(a)のDNAの相補体、 を含む、単離された核酸分子。
  13. 【請求項13】 それぞれ、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.1
    2、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG
    .72について、少なくとも約596ヌクレオチドまたは1535ヌクレオチド
    を含む、単離された核酸分子であって、該核酸分子は、以下: (a)それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の約1から約4
    74、配列番号18の約1から約506、配列番号16の約1から約344、ま
    たは配列番号14の約1から約633のアミノ酸残基の配列を含む、PRO−C
    −MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−
    MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドをコードするDNA分
    子 (b)(a)のDNA分子の相補体、 と、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で試験DNA分子とハイ
    ブリダイズさせる工程;および 該試験DNA分子を単離する工程、 によって生成される、単離された核酸分子。
  14. 【請求項14】 前記(a)または(b)に対して少なくとも80%の配列
    同一性を有する、請求項13に記載の単離された核酸分子。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか1項に記載の核酸分子を含む、
    ベクター。
  16. 【請求項16】 前記核酸分子は、前記ベクターによって形質転換される宿
    主細胞によって認識される、制御配列に対して作動可能に連結される、請求項1
    5に記載のベクター。
  17. 【請求項17】 ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日
    に、ATCC寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄
    託された、核酸分子(それぞれ、DNA−C−MG.2−1776およびDNA
    −C−MG.12−1776)。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  19. 【請求項19】 CHO細胞である、請求項18に記載の宿主細胞。
  20. 【請求項20】 E.coliである、請求項18に記載の宿主細胞。
  21. 【請求項21】 酵母細胞である、請求項18に記載の宿主細胞。
  22. 【請求項22】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドを生成するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程: 請求項18に記載の宿主細胞を、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
    12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
    G.72のポリペプチドの発現に適切な条件下で培養する工程であって、該、P
    RO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PR
    O−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドが生成される
    、工程、 を包含する、プロセス。
  23. 【請求項23】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドを、前記細胞培養物から回収する工程をさらに包含する、請求項22
    に記載のプロセス。
  24. 【請求項24】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単
    離されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2の約
    1から約577、配列番号4の約1から約474、配列番号18の約1から約5
    06、配列番号16の約1から約344、または配列番号14の約1から約63
    3のアミノ酸残基の配列に対して少なくとも約80%配列同一性を含むアミノ酸
    配列を含む、ポリペプチド。
  25. 【請求項25】 それぞれ、配列番号2の約1から約577、配列番号4の
    約1から約474、配列番号18の約1から約506、配列番号16の約1から
    約344、または配列番号14の約1から約633のアミノ酸残基を含む、請求
    項24に記載の、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
    −MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単離さ
    れたポリペプチド。
  26. 【請求項26】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単
    離されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、ATCC寄託番号PTA−
    799で1999年9月28日に、ATCC寄託番号PTA−798で1999
    年9月28日に、ATCCに寄託されたベクターのcDNA挿入物(それぞれ、
    DNA−C−MG.2−1776およびDNA−C−MG.12−1776)に
    よってコードされるポリペプチドに対して少なくとも約80%の配列同一性を有
    する、単離されたポリペプチド。
  27. 【請求項27】 ATCC寄託番号PTA−799で1999年9月28日
    に、ATCC寄託番号PTA−798で1999年9月28日に、ATCCに寄
    託されたベクターのcDNA挿入物(それぞれ、DNA−C−MG.2−177
    6およびDNA−C−MG.12−1776)によってコードされる、請求項2
    6に記載のPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単離されたポ
    リペプチド。
  28. 【請求項28】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単
    離されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2の約
    1から約577、配列番号4の約1から約474、配列番号18の約1から約5
    06、配列番号16の約1から約344、または配列番号14の約1から約63
    3のアミノ酸残基の配列に比較したときに、少なくとも80%陽性のスコア付け
    がされる、単離されたポリペプチド。
  29. 【請求項29】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の単
    離されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2の約
    1から約577、配列番号4の約1から約474、配列番号18の約1から約5
    06、配列番号16の約1から約344、または配列番号14の約1から約63
    3のアミノ酸残基の配列、あるいは抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C
    −MG.12抗体、抗PRO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64
    抗体または抗PRO−C−MG.72抗体に対する結合部位を提供するに十分な
    そのフラグメント、を含む、単離されたポリペプチド。
  30. 【請求項30】 以下: (i)以下: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    をコードするDNA分子であって、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2の
    約1から約577、配列番号4の約1から約474、配列番号18の約1から約
    506、配列番号16の約1から約344、または配列番号14の約1から約6
    33のアミノ酸残基の配列を含むDNA分子、あるいは(a)のDNA分子の相
    補体と、ストリンジェントな条件下で試験DNA分子とハイブリダイズする工程
    ; (ii)該ポリペプチドの発現に適切な条件下で該試験DNA分子を含む宿主
    細胞を培養する工程;ならびに (iii)該細胞培養物から該ポリペプチドを回収する工程、 によって生成される、単離されたポリペプチド。
  31. 【請求項31】 前記試験DNAは、前記(a)または(b)に対して少な
    くとも約80%の配列同一性を有する、請求項30に記載の単離されたポリペプ
    チド。
  32. 【請求項32】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドを含むキメラ分子であって、該ポリペプチドは、異種アミノ酸配列に
    融合された、キメラ分子。
  33. 【請求項33】 前記異種アミノ酸配列は、エピトープタグ配列である、請
    求項32に記載のキメラ分子。
  34. 【請求項34】 前記異種アミノ酸配列は、分泌シグナルペプチドである、
    請求項32に記載のキメラ分子。
  35. 【請求項35】 前記異種アミノ酸配列は、免疫グロブリンのFc領域であ
    る、請求項32に記載のキメラ分子。
  36. 【請求項36】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドに対して特異的に結合する、抗体。
  37. 【請求項37】 モノクローナル抗体である、請求項36に記載の抗体。
  38. 【請求項38】 ヒト化抗体である、請求項36に記載の抗体。
  39. 【請求項39】 抗体フラグメントである、請求項36に記載の抗体。
  40. 【請求項40】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の遺
    伝子配列に標的化された抗遺伝子化合物であって、該抗遺伝子化合物は、PRO
    −C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
    C−MG.64またはPRO−C−MG.72の発現を阻害する、抗遺伝子化合
    物。
  41. 【請求項41】 5〜60のヌクレオ塩基を含むアンチセンスオリゴヌクレ
    オチドである、請求項40に記載の抗遺伝子化合物。
  42. 【請求項42】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ
    の改変されたヌクレオシド間結合を含む、請求項41に記載の抗遺伝子化合物。
  43. 【請求項43】 前記改変されたヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエー
    ト結合である、請求項41に記載の抗遺伝子化合物。
  44. 【請求項44】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ
    の改変された糖部分を含む、請求項41に記載の抗遺伝子化合物。
  45. 【請求項45】 前記改変された糖部分は、2’−O−メトキシエチル糖部
    分である、請求項44に記載の抗遺伝子化合物。
  46. 【請求項46】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ
    の改変されたヌクレオ塩基を含む、請求項41に記載の抗遺伝子化合物。
  47. 【請求項47】 前記改変されたヌクレオ塩基は、5’−メチルシトシンで
    ある、請求項46に記載の抗遺伝子化合物。
  48. 【請求項48】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、キメラオリゴヌ
    クレオチドである、請求項41に記載の抗遺伝子化合物。
  49. 【請求項49】 ペプチド核酸またはリボザイムである、請求項41に記載
    の抗遺伝子化合物。
  50. 【請求項50】 前記5〜60のヌクレオ塩基は、配列番号1からの配列を
    含む、請求項40に記載の抗遺伝子化合物。
  51. 【請求項51】 請求項40に記載の抗遺伝子オリゴヌクレオチドをコード
    するDNAを含む、ベクター。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  53. 【請求項53】 ヒト細胞またはヒト組織において、インビトロでPRO−
    C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C
    −MG.64またはPRO−C−MG.72の発現を阻害する方法であって、 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
    PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の発現が阻害されるよう
    に、請求項40に記載の抗遺伝子化合物と、該細胞または該組織とを接触させる
    工程、 を包含する、方法。
  54. 【請求項54】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の細
    胞による発現に関連する状態を処置するための薬学的調製物であって、 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
    PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の抗遺伝子を含み、該抗
    遺伝子は、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72を発現する細胞
    に侵入し、そしてPRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
    −MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72をコード
    する核酸分子に特異的に結合し、 該抗遺伝子は、生物学的に受容可能なキャリア中に存在する、 薬学的調製物。
  55. 【請求項55】 前記PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
    RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
    を発現する細胞への、前記抗遺伝子の送達を改善するための、少なくとも1つの
    因子をさらに含む、請求項54に記載の薬学的調製物。
  56. 【請求項56】 前記少なくとも1つの因子は、脂質を含む、請求項55に
    記載の薬学的調製物。
  57. 【請求項57】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72の抗
    遺伝子の細胞型特異的送達を改善するための、少なくとも1つの標的化因子をさ
    らに含む、請求項55に記載の薬学的調製物。
  58. 【請求項58】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドに対する、アゴニスト。
  59. 【請求項59】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドに対するアンタゴニスト。
  60. 【請求項60】 以下: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドに
    対するアゴニスト、 (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドに
    対するアンタゴニスト、あるいは (d)抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗PR
    O−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C−
    MG.72抗体を、 薬学的に受容可能なキャリアと混合して含む、 組成物。
  61. 【請求項61】 治療有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アンタゴニスト、 を含む、請求項60に記載の組成物。
  62. 【請求項62】 心血管因子、内皮因子、血管形成因子または血管抑制因子
    をさらに含む、請求項60に記載の組成物。
  63. 【請求項63】 前記ポリペプチドまたは抗体、および前記心血管因子、内
    皮因子、血管形成因子または血管抑制因子が、治療有効量で存在する、請求項6
    2に記載の組成物。
  64. 【請求項64】 前記アゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−C−
    MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
    C−MG.72をコードする核酸である、請求項60に記載の組成物。
  65. 【請求項65】 前記アンタゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−
    C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
    O−C−MG.72のアンチセンス分子または抗体である、請求項60に記載の
    組成物。
  66. 【請求項66】 心血管因子、内皮因子、血管形成因子または血管抑制因子
    をさらに含む、請求項60に記載の組成物。
  67. 【請求項67】 以下: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アゴニスト、あるいは、 (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アンタゴニスト、 を薬学的に受容可能なキャリアとともに混合する工程、を包含する、 請求項60に記載の組成物を調製する方法。
  68. 【請求項68】 以下: (a)以下: (i)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (ii)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
    G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチ
    ドのアゴニスト、あるいは (iii)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−
    MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプ
    チドのアンタゴニスト、 を薬学的に受容可能なキャリアと混合して含む、組成物; (b)該組成物を含む容器;および (c)該容器に付着された標識または添付文書であって、該標識または添付文
    書は薬学的製品に含まれ、血管形成障害の処置のための該(a)の使用に関して
    言及する、標識または添付文書、 を含む、製品。
  69. 【請求項69】 前記アゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−C−
    MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−
    C−MG.72の抗体または抗遺伝子化合物である、請求項68に記載の製品。
  70. 【請求項70】 前記アンタゴニストは、PRO−C−MG.2、PRO−
    C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
    O−C−MG.72の抗体または抗遺伝子化合物である、請求項68に記載の製
    品。
  71. 【請求項71】 前記組成物は、治療有効量の: 前記(a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−M
    G.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチ
    ド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    アンタゴニスト、 を前記薬学的に受容可能なキャリアと混合して含む、請求項68に記載の製品。
  72. 【請求項72】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドのアゴニストを同定するための方法であって、該方法は以下の工程: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドに
    よって正常に増強される細胞応答の誘導に適切な条件下で、スクリーニングされ
    る試験化合物と、細胞とを接触させる工程;および (b)該細胞応答の誘導を判定して該試験化合物が有効なアゴニストか否かを
    決定する工程であって、該細胞応答の誘導は、該試験化合物が有効なアゴニスト
    であることの指標である、工程、 を包含する、方法。
  73. 【請求項73】 前記PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、P
    RO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72
    のポリペプチドによって正常に誘導される前記細胞応答は、管の形成の刺激であ
    る、請求項72に記載の方法。
  74. 【請求項74】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドの活性を阻害する化合物を同定するための方法であって、該方法は: 試験化合物と、PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C
    −MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペ
    プチドとを、該試験化合物と該ポリペプチドとが相互作用を可能とするに十分な
    条件および時間で接触させる工程;ならびに 該PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
    、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの活性
    が阻害されるか否かを決定する工程、 を包含する、方法。
  75. 【請求項75】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドまたは遺伝子の、該ポリペプチドを正常に発現する細胞における発現
    を阻害する化合物を同定するための方法であって、該方法は以下の工程: 該PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45
    、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの発現
    を可能にするに適切な条件下で試験化合物と該細胞とを接触させる工程;ならび
    に PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
    PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドまたは遺
    伝子の発現が阻害されるか否かを決定する工程、 を包含する、方法。
  76. 【請求項76】 前記化合物は、抗遺伝子化合物である、請求項75に記載
    の方法。
  77. 【請求項77】 前記抗遺伝子化合物は、アンチセンスオリゴヌクレオチド
    である、請求項76に記載の方法。
  78. 【請求項78】 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO
    −C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポ
    リペプチドをコードする核酸配列において変異に関連する、疾患または該疾患に
    対する感受性を診断するための方法であって、該方法は以下の工程: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドを
    コードする核酸配列を、宿主に由来するサンプルから単離する工程;および (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.
    45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの
    核酸配列における該変異の存在または非存在を決定する工程であって、該変異の
    該存在または該非存在は、該疾患または該疾患に対する該感受性の存在の指標で
    ある、工程、 を包含する、方法。
  79. 【請求項79】 哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障
    害を診断する方法であって、該方法は、 (a)該哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプル中、および (b)該同じ細胞型の既知の正常組織のコントロールサンプル中の、 PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、P
    RO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドをコードす
    る遺伝子の発現のレベルを分析する工程であって、該コントロールサンプルに比
    較して、該試験サンプルにおけるより高いかまたはより低い発現のレベルは、該
    哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障害の存在の指標である
    、工程、 を包含する、方法。
  80. 【請求項80】 哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障
    害を診断する方法であって、該方法は以下の工程: 該哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルにおける、PRO−C−MG
    .2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.
    64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドの存在または非存在を検出す
    る工程であって、該サンプル中の該PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.
    12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−M
    G.72のポリペプチドの該存在または該非存在は、該哺乳動物における心血管
    障害、内皮障害または血管形成障害の存在の指標である、工程、 を包含する、方法。
  81. 【請求項81】 哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障
    害を診断する方法であって、該方法は以下の工程: (a)該哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルと、抗PRO−C−M
    G.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗PRO−C−MG.45抗体、
    抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C−MG.72抗体と接触させ
    る工程、ならびに (b)該試験サンプルにおける、抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C
    −MG.12抗体、抗PRO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64
    抗体または抗PRO−C−MG.72抗体と、PRO−C−MG.2、PRO−
    C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPR
    O−C−MG.72のポリペプチドとの間の複合体の形成を検出する工程であっ
    て、該複合体の形成は、該哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形
    成障害の存在の指標である、工程、 を包含する、方法。
  82. 【請求項82】 サンプルにおけるPRO−C−MG.2、PRO−C−M
    G.12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C
    −MG.72のポリペプチドの存在を決定するための方法であって、該方法は以
    下の工程: PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、
    PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチドを含むと
    推定されるサンプルと、抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.1
    2抗体、抗PRO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗体または
    抗PRO−C−MG.72抗体とを接触させる工程、ならびに 該抗体の該サンプル中の成分への結合を決定する工程、 を包含する、方法。
  83. 【請求項83】 抗PRO−C−MG.2抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO
    −C−MG.12抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.45抗体もしく
    は抗遺伝子、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗遺伝子または抗PRO−
    C−MG.72抗体もしくは抗遺伝子、およびキャリアを備える、心血管障害、
    内皮障害または血管形成障害の診断キット。
  84. 【請求項84】 該抗体を用いてPRO−C−MG.2、PRO−C−MG
    .12、PRO−C−MG.45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−
    MG.72のポリペプチドまたは抗遺伝子の存在を検出するための指示書をさら
    に備える、請求項83に記載のキット。
  85. 【請求項85】 哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障
    害を処置するための方法であって、該方法は以下の工程: 該哺乳動物に、治療有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程、 を包含する、方法。
  86. 【請求項86】 前記障害は、血管外傷または癌である、請求項85に記載
    の方法。
  87. 【請求項87】 前記量の(a)、(b)または(c)は、心血管因子、内
    皮因子、血管形成因子または血管抑制因子とともに投与される、請求項85に記
    載の方法。
  88. 【請求項88】 前記量の(a)、(b)または(c)は、化学療法剤、増
    殖阻害因子、細胞傷害性因子または血管抑制因子と合わせて投与される、請求項
    85に記載の方法。
  89. 【請求項89】 前記アゴニストは、抗PRO−C−MG.2抗体もしくは
    抗遺伝子、抗PRO−C−MG.12抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−M
    G.45抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗遺伝
    子または抗PRO−C−MG.72抗体もしくは抗遺伝子である、請求項85に
    記載の方法。
  90. 【請求項90】 前記アンタゴニストは、抗PRO−C−MG.2抗体もし
    くは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.12抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C
    −MG.45抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗
    遺伝子または抗PRO−C−MG.72抗体もしくは抗遺伝子である、請求項8
    5に記載の方法。
  91. 【請求項91】 哺乳動物における心血管障害、内皮障害または血管形成障
    害を処置するための方法であって、該方法は以下の工程: 該哺乳動物に、 (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 をコードする核酸分子を投与する工程、 を包含する、方法。
  92. 【請求項92】 前記アゴニストは、抗PRO−C−MG.2抗体もしくは
    抗遺伝子、抗PRO−C−MG.12抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−M
    G.45抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗遺伝
    子または抗PRO−C−MG.72抗体もしくは抗遺伝子である、請求項91に
    記載の方法。
  93. 【請求項93】 前記アンタゴニストは、抗PRO−C−MG.2抗体もし
    くは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.12抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C
    −MG.45抗体もしくは抗遺伝子、抗PRO−C−MG.64抗体もしくは抗
    遺伝子または抗PRO−C−MG.72抗体もしくは抗遺伝子である、請求項9
    1に記載の方法。
  94. 【請求項94】 前記核酸分子は、エキソビボ遺伝子治療を介して投与され
    る、請求項91に記載の方法。
  95. 【請求項95】 前記心血管障害、内皮障害または血管形成障害は、血管外
    傷または癌である、請求項91に記載の方法。
  96. 【請求項96】 レトロウイルスベクターを含む、組換えレトロウイルス粒
    子であって、該レトロウイルスベクターは以下: プロモーター; (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニストポリペプチド、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニストポリペプチド、 をコードする核酸;ならびに 該ポリペプチドの細胞分泌のためのシグナル配列、 から本質的になり、 該レトロウイルスベクターは、レトロウイルス構造タンパク質と会合する、 組換えレトロウイルス粒子。
  97. 【請求項97】 核酸構築物を含むエキソビボプロデューサー細胞であって
    、該細胞はレトロウイルス構造タンパク質を発現し、そしてまた以下: プロモーター; (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニストポリペプチド、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニストポリペプチド、 をコードする核酸;ならびに 該ポリペプチドの細胞分泌のためのシグナル配列、 から本質的になる、レトロウイルスベクターを含み、 該プロデューサー細胞は、該構造タンパク質と会合して該レトロウイルスベク
    ターをパッケージングして、組換えレトロウイルス粒子を生成する、 エキソビボプロデューサー細胞。
  98. 【請求項98】 哺乳動物における内皮細胞増殖を阻害するための方法であ
    って、該方法は以下の工程: 該哺乳動物に、有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、 (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、あるいは (d)抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗P
    RO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C
    −MG.72抗体 を投与する工程であって、該哺乳動物における内皮細胞増殖が阻害される、工
    程、 を包含する、方法。
  99. 【請求項99】 哺乳動物における内皮細胞増殖を刺激するための方法であ
    って、該方法は以下の工程: 該哺乳動物に、有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72ポリペプチド、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、 (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、あるいは (d)抗PRO−C−MG.2抗体、抗PRO−C−MG.12抗体、抗P
    RO−C−MG.45抗体、抗PRO−C−MG.64抗体または抗PRO−C
    −MG.72抗体、 を投与する工程であって、該哺乳動物における内皮細胞増殖が刺激される、工
    程、 を包含する、方法。
  100. 【請求項100】 血管形成を阻害するための方法であって、該方法は以下
    の工程: 哺乳動物に、有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程であって、該血管形成が阻害される、工程、 を包含する、方法。
  101. 【請求項101】 血管形成を刺激するための方法であって、該方法は以下
    の工程: 哺乳動物に、有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程であって、該血管形成が刺激される、工程、 を包含する、方法。
  102. 【請求項102】 内皮管形成を阻害するための方法であって、該方法は以
    下の工程: 哺乳動物に、管形成誘導有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程であって、該内皮管形成が阻害される、工程、 を包含する、方法。
  103. 【請求項103】 内皮管形成を刺激するための方法であって、該方法は以
    下の工程: 哺乳動物に、管形成誘導有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程であって、該管形成が刺激される、工程、 を包含する、方法。
  104. 【請求項104】 腫瘍を処置するため、腫瘍のサイズを低減するため、腫
    瘍を支持する血管系を低減するため、または哺乳動物の腫瘍負荷を低減するため
    の方法であって、該方法は以下の工程: それを必要とする哺乳動物に、治療有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程、 を包含する、方法。
  105. 【請求項105】 所望されない過剰の新血管形成によって特徴づけられる
    疾患または障害を処置するための方法であって、該方法は以下の工程: それを必要とする哺乳動物に、治療有効量の: (a)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    、 (b)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアゴニスト、あるいは (c)PRO−C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG
    .45、PRO−C−MG.64またはPRO−C−MG.72のポリペプチド
    のアンタゴニスト、 を投与する工程、 を包含する、方法。
  106. 【請求項106】 前記疾患または障害は、慢性関節リウマチ、乾癬、動脈
    硬化、網膜症、水晶体後繊維増殖、新血管形成緑内障、加齢性黄斑変性、甲状腺
    過形成、グレーヴ病、組織移植、慢性炎症、肺炎症および肥満からなる群より選
    択される、請求項105に記載の方法。
  107. 【請求項107】 マイクロアレイであって、該マイクロアレイは、 固体支持体、および 複数の異なるオリゴヌクレオチドであって、該オリゴヌクレオチドは、該支持
    体に付着される、オリゴヌクレオチド、 を備え、 該異なるオリゴヌクレオチドの各々は、異なる所定の領域において該固体支持
    体の表面に付着し、異なる決定可能な配列を有し、かつ少なくとも6ヌクレオチ
    ド長であり、ここで、該異なるオリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、PRO
    −C−MG.2、PRO−C−MG.12、PRO−C−MG.45、PRO−
    C−MG.64またはPRO−C−MG.72の配列である、 マイクロアレイ。
  108. 【請求項108】 前記異なるオリゴヌクレオチドの各々は、約5から約6
    0のヌクレオチド長である、請求項107に記載のアレイ。
  109. 【請求項109】 前記アレイは、前記固体支持体に付着された2から1,
    000,000の異なるオリゴヌクレオチドを含む、請求項107に記載のアレ
    イ。
  110. 【請求項110】 前記固体支持体はガラスである、請求項107に記載の
    アレイ。
  111. 【請求項111】 前記オリゴヌクレオチドは、リンカー基を通じて前記固
    体支持体の前記表面に付着される、請求項107に記載のアレイ。
  112. 【請求項112】 前記オリゴヌクレオチドは、少なくとも20%純粋であ
    る、請求項107に記載のアレイ。
JP2001528585A 1999-10-07 2000-10-05 新規ポリペプチド、その核酸および新脈管形成および血管新生におけるその使用のための方法 Withdrawn JP2003511028A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15858799P 1999-10-07 1999-10-07
US60/158,587 1999-10-07
US16261199P 1999-10-28 1999-10-28
US60/162,611 1999-10-28
PCT/US2000/027512 WO2001025433A2 (en) 1999-10-07 2000-10-05 Novel polypeptides, their nucleic acids, and methods for their use in angiogenesis and vascularization

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003511028A true JP2003511028A (ja) 2003-03-25

Family

ID=26855179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001528585A Withdrawn JP2003511028A (ja) 1999-10-07 2000-10-05 新規ポリペプチド、その核酸および新脈管形成および血管新生におけるその使用のための方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20050032693A1 (ja)
EP (1) EP1224282A2 (ja)
JP (1) JP2003511028A (ja)
AU (1) AU783147B2 (ja)
CA (1) CA2382859A1 (ja)
WO (1) WO2001025433A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011250792A (ja) * 2004-04-07 2011-12-15 Access Bio Inc 核酸検出システム

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7410798B2 (en) 2001-01-10 2008-08-12 Geron Corporation Culture system for rapid expansion of human embryonic stem cells
US7135174B2 (en) 2002-01-07 2006-11-14 Amgen Fremont, Inc. Antibodies directed to PDGFD and uses thereof
JP2007525434A (ja) 2003-03-19 2007-09-06 アブジェニックス インコーポレイテッド T細胞、免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン1(tim−1)抗原に対する抗体およびその使用。
EP1687410A4 (en) * 2003-10-07 2008-04-09 Isis Pharmaceuticals Inc ANTISENSE OLIGONUCLEOTIDES OPTIMIZED TO TARGET THE KIDNEY
US20050191653A1 (en) * 2003-11-03 2005-09-01 Freier Susan M. Modulation of SGLT2 expression
AU2006315580A1 (en) 2005-11-10 2007-05-24 Curagen Corporation Method of treating ovarian and renal cancer using antibodies against T cell immunoglobulin domain and mucin domain 1 (TIM-1) antigen
CA2669675A1 (en) * 2006-11-10 2008-05-15 Syndax Pharmaceuticals, Inc. Combination of er.alpha.+ ligands and histone deacetylase inhibitors for the treatment of cancer
WO2009015180A2 (en) * 2007-07-23 2009-01-29 Syndax Pharmaceuticals, Inc. Novel compounds and methods of using them
US20090131367A1 (en) * 2007-11-19 2009-05-21 The Regents Of The University Of Colorado Combinations of HDAC Inhibitors and Proteasome Inhibitors
WO2010148447A1 (en) * 2009-06-23 2010-12-29 Centenary Institute Of Cancer Medicine And Cell Biology A novel regulator of cellular senescence
WO2011120099A1 (en) * 2010-03-31 2011-10-06 Centenary Institute Of Cancer Medicine And Cell Biology Diagnostic and prognostic methods for cancer

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2158479C (en) * 1993-04-05 2009-07-07 Mark T. Keating Diagnosis and treatment of supravalvular aortic stenosis and williams syndrome
US5871697A (en) * 1995-10-24 1999-02-16 Curagen Corporation Method and apparatus for identifying, classifying, or quantifying DNA sequences in a sample without sequencing
WO2000073469A2 (en) * 1999-05-28 2000-12-07 Sugen, Inc. Protein kinases

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011250792A (ja) * 2004-04-07 2011-12-15 Access Bio Inc 核酸検出システム

Also Published As

Publication number Publication date
US20050032693A1 (en) 2005-02-10
AU783147B2 (en) 2005-09-29
WO2001025433A3 (en) 2001-11-29
AU7994600A (en) 2001-05-10
EP1224282A2 (en) 2002-07-24
WO2001025433A2 (en) 2001-04-12
CA2382859A1 (en) 2001-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU784338B2 (en) Differentially expressed genes involved in angiogenesis, the polypeptides encoded thereby, and methods of using the same
CA2322792C (en) Polypeptides homologous to vegf and bmp1
EP1294876B1 (en) Eg-vegf nucleic acids and polypeptides and methods of use
US20080241835A1 (en) Differentially expressed genes involved in angiogenesis, the polypeptides encoded thereby, and methods of using the same
US7960531B2 (en) EG-VEGF nucleic acids and polypeptides and methods of use
AU768694B2 (en) Promotion or inhibition of angiogenesis and cardiovascularization
JP2012246296A (ja) 血管形成及び心血管疾患の調節に使用する肝細胞成長因子の新規インヒビター
JP2003531811A5 (ja)
JP2009019032A (ja) 血管形成及び心臓血管新生の促進又は阻害
JP2003511028A (ja) 新規ポリペプチド、その核酸および新脈管形成および血管新生におけるその使用のための方法
JP3660880B2 (ja) 新規なチンパンジーエリスロポエチン(chepo)ポリペプチドおよびこれをコードする核酸
JP2003524599A (ja) 血管新生と心血管新生の促進又は阻害
KR20010085915A (ko) 신생 세포 성장을 억제하기 위한 방법 및 조성물
KR100678523B1 (ko) Pro840 폴리펩티드 아고니스트 또는 길항제의 확인 방법
KR100904593B1 (ko) Eg-vegf 핵산 및 폴리펩티드 및 사용 방법
AU2005248940A1 (en) Novel polypeptides, their nucleic acids, and methods for their use in angiogenesis and vascularization
EP1287161A2 (en) Differentially expressed genes involved in angiogenesis, the polypeptides encoded thereby, and methods of using the same

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108