JP2003509696A - 誘電体誘電率および同調性の定量結像 - Google Patents

誘電体誘電率および同調性の定量結像

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スティーブン マーク アンレイジ
デイビッド イーサン スタインハウアー
コンスタンティン ピー. ヴラハコス
フレデリック シー. ウェルストゥッド
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ユニヴァーシティー オブ メリーランド, カレッジ パーク
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Abstract

(57)【要約】 バルクおよび薄膜誘電体サンプルの誘電率および誘電同調性を、約1ミクロン以下の長さの尺度で結像する近接場走査マイクロ波顕微鏡である。顕微鏡は、線形誘電率および非線形誘電体誘電率に敏感であり、印加される電界の関数として測定することができる。汎用有限エレメント・モデルがシステムに使用されており、定量的な結果を得ることができる。技法は非破壊であり、広帯域(0.1〜50GHz)能力を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 発明の分野 本発明は一般に結像に関し、さらに詳細には近接場走査マイクロ波顕微鏡を用
いた誘電特性の測定に関する。
【0002】 関連技術 誘電体薄膜の研究は、より小型、高速、かつ、より信頼性の高い電子工学に対
する要求の増加に伴い、ますます重要になっている。例えば、リークを最小化し
たより小型のコンデンサを製造するために、高誘電率薄膜の研究が進められてい
る。低誘電率材料は、線路間の不要な漂遊容量を最小化した、より小規模の回路
を可能にすることが期待されている。電界の関数である誘電体誘電率を有する非
線形誘電体が、同調可能装置に使用されており、特にマイクロ波周波数で使用さ
れている。最後に、強誘電体薄膜は、大規模不揮発メモリに対する解決策になっ
ている。
【0003】 これらの誘電体薄膜技術はすべて、高品質かつ均質な膜を必要としている。し
かし、複雑な製造プロセスを必要とするため、この目標はしばしば実現が困難で
ある。したがって、誘電率および同調性などの薄膜特性を評価するための信頼性
の高い、一連の技法を持つことが重要である。多数の異なる技法を利用すること
ができる。標準的な低周波数(≒<1MHz)技法の1つは、薄膜コンデンサを
使用して、誘電率テンソルの直角成分および平面内成分を測定している。別の技
法は、コルビーノ・プローブからの反射測値を使用している。さらに他の技法は
、マイクロストリップ構造を介した伝送測値を使用することにより、誘電率のマ
イクロ波測値を提供している。しかし、これらの技法は、広い面積に渡って平均
しており、また、それ自体がサンプルの特性を変化させ得る薄膜電極を付着させ
なければならない。誘電体共振器も使用されているが、やはり、空間分解能が小
さいという問題を抱えている。ごく最近、近接場顕微鏡技法により、波長よりは
るかに短い空間分解能での定量測定が可能になった。これらの技法には、小型プ
ローブを介してサンプルの局部化領域に結合された共振器が使用されており、非
破壊であるという利点を有している。しかし、定量的な結果を得、かつ、高空間
分解能を維持することは、依然として困難である。
【0004】 したがって、高空間分解能で誘電率および同調性を定量的に結像させるための
、非破壊かつ非侵襲システムおよび方法が必要である。
【0005】 (発明の概要) 本発明は、バルクおよび薄膜誘電体サンプルの誘電特性を定量的に結像させる
ためのシステム、装置、および方法を提供することにより、前述の必要性に応え
るものである。誘電率および誘電同調性は、本発明によって測定することができ
る誘電特性の2つの例である。
【0006】 システムには、近接場走査マイクロ波顕微鏡(NSMM)が使用されている。
NSMMは、一端がマイクロ波信号源に結合され、他端がオープンエンド同軸プ
ローブで終端している同軸伝送線路共振器を備えている。外部導体を超えて延び
る、先端の鋭い中心導体を有するプローブが固定保持され、プローブ・チップの
下でサンプルがラスタ走査される。ばね荷重カンチレバー・サンプル・ホルダが
、約50μN(マイクロニュートン)の力でプローブ・チップにサンプルを軽く
押し付けている。帰還回路により、顕微鏡共振器の選択共振周波数へのマイクロ
波信号源の固定が維持される。マイクロ波信号によって生成される電界は、プロ
ーブ・チップに集中するため、共振周波数および共振器のQ値は、プローブ・チ
ップに近いサンプル特性の関数である。プローブ・チップを介してサンプルにマ
イクロ波信号が印加されると、マイクロ波信号は、反射してシステムに戻される
。帰還回路は、反射されたマイクロ波信号を同軸伝送線路共振器から受け取り、
共振周波数偏移を計算することができる。次いで共振周波数偏移値は、コンピュ
ータに記憶される。コンピュータは、プローブの下のサンプルの走査も制御して
いる。定量的な結果を得るために、システムは、計算共振周波数偏移データ値と
サンプルの誘電特性の関係を示すための較正曲線を使用している。
【0007】 本明細書において説明する本発明は、サンプルの定量的な結果を、約1μm以
下の長さの尺度で提供することができる利点を有している。それにより、サンプ
ルが実際に使用される環境に比例したサンプル・サイズを測定することができる
【0008】 また、本発明は、鋭く突き出た中心導体が、モデル化中におけるコーンとして
表されているため、より正確な定量結果を提供する利点を有している。
【0009】 本発明の特徴および利点は、以下に示す詳細説明および添付の図から、より明
らかになるであろう。図において、同じ参照番号は、同じエレメントまたは機能
的に類似したエレメントを表している。また、参照番号の最も左側の桁は、その
参照番号が最初に出現する図面を識別したものである。
【0010】 (好適な実施形態の詳細な説明) 本明細書に記載した本発明は、バルク・サンプルおよび薄膜サンプルの誘電特
性を表示するシステム、装置、および方法である。本発明は近接場走査型マイク
ロ波顕微鏡(NSMM)を使用している。
【0011】 本発明のシステムのための物理的デザイン 本発明の一実施形態の装置が図1に示されている。システム100は、先鋭に
突出した中央導体185を有する開放式同軸プローブを備えた、近接場光学光学
顕微鏡を示している。同軸伝送回線共振器135は、プローブ・チップ185と
静電カプラ145との間に共振を発生するために用いられる。マイクロ波信号源
165はマイクロ波信号を生成する役割をする。フィードバック回路160は同
軸伝送回線共振器135からの反射されたマイクロ波信号を受信する。また、フ
ィードバック回路160は所定の共振にマイクロ波信号源165を固定した状態
に保つ。このフィードバック回路160の別の機能は、サンプル125の誘電特
性によって生じる共振の変化に関する少なくとも1つのパラメータの値を算出す
る。測定された考えられる2つのパラメータは、共振周波数偏移(Δf)および
Q(quality factor)である。ステージ120は先鋭に突出した
中央導体185に接触しているサンプル125を支持するために用いられる。選
択的には、以下でさらに詳細に説明される図2によれば、本発明のさらなる実施
形態は、先鋭に突出した中央導体185およびステージ120に関してサンプル
を支持するためにもうけられたバネ式カンチレバ・サンプル・ホルダ210を有
している。
【0012】 システム100は、先鋭に突出した中央導体185に接しているサンプル12
5を第1、第2または第3の方向に操作するモータ・コントローラ115をさら
に備えている。例えば、このサンプルはx、yおよびz軸に沿って移動かつ/ま
たは回転することができる。カプラ150はマイクロ波信号源165と同軸伝送
回線共振器135との間に取り付けられている。カプラ150は、指向性カプラ
、サーキュレータ、またはマイクロ波信号を指向させる当業者に周知の他の装置
であってよい。このカプラは最初にマイクロ波信号をサンプル125の方向に向
け、次にフィードバック回路160の方向に反射されたマイクロ波信号を向ける
【0013】 検出器155は、フィードバック回路160に向けられた反射信号を、検出電
圧を表す電圧信号に変換する役割をする。メモリおよびプロセッサの両方を備え
たコンピュータ105が示されている。また、コンピュータ105のメモリは定
量モデリングに使用される電界構成データ・ファイルを格納する。コンピュータ
105はまた較正サンプルの周波数偏移の値およびテストサンプルの周波数偏移
の値を格納する。コンピュータ105のプロセッサは、共振周波数偏移の変化に
関する少なくとも1つのパラメータとこの変化によるサンプルの既知の誘電特性
との間の関数関係を数学的に測定する。このようなパラメータの一例は相対的誘
電率(ε)である。次に、コンピュータ105のプロセッサは、誘電特性が不
明のサンプルの共振周波数偏移をフィードバック回路160から受信し、かつモ
デル周波数偏移−誘電の特性関係に基づいて不明な誘電特性の値を測定する。表
示装置110は、一旦誘電特性の値がプロセッサ105によって測定されたら、
その値を表示するために備えられている。
【0014】 図2は本発明の選択的な一実施形態を示しており、ここでバネ式サンプル・サ
ポート200はプローブ・チップ185の真下でサンプル125を支持するため
に用いられる。サンプル・サポート200は、サンプル125を支持するための
、角度の付いた端部(angled end)および二次元平面(planar
surface)を備えたカンチレバ・サンプル・ホルダ210を使用してい
る。第1の固定装置230はx−yステージに固定され、かつバネ220によっ
てサンプル・ホルダ210に結合されている。このバネ220は、サンプル・ホ
ルダ210の角度の付いた部分が、x−yステージに取り付けられた第2の固定
装置240と接触するときに形成される軸点と近接するように位置決めされてい
る。このバネ式カンチレバの設計のために、プローブ・チップ185によって加
えられる力が走査中に実質的に一定に保ち続けることができる。また、接触モー
ドによる走査中に生じるプローブ・チップの過剰な摩耗も低減される。加えられ
る力の大きさは、適切なバネを選択し、かつカンチレバ・サンプル・ホルダ21
0に沿ってスプリングおよび/またはサンプルの位置を調整することによって設
定することができる。一実施形態では、約50μN(マイクロ・ニュートン)の
力がプローブ・チップとサンプル125との間に加えられる。
【0015】 またシステム100は、図3に示した、モデル周波数偏移−誘電の特性関係を
測定する定量モデラ(quantitative modeler)を備えてい
る。定量モデル300は、誘電特性が分かっている較正サンプルおよび誘電特性
が不明なテストサンプルの共振周波数偏移の値をコンピュータ105のメモリか
ら受信する。定量モデル300は、モデル較正曲線発生器310、測定された共
振周波数偏移と特定の誘電特性との間の関係を示すデータ(表、グラフ、ファイ
ルまたは曲線等)を発生するために、プローブ較正曲線発生器320およびテス
トサンプル曲線発生器330に測定された共振周波数偏移のデータを提供する。
特に、モデル較正曲線発生器310は、較正基準サンプルに対して、測定された
共振周波数偏移(Δf)と誘電特性(例えば、誘電率ε)との間の関係を示す
形状ディスクリプタのモデル構成曲線を異なる値で発生する。モデル較正曲線発
生器310のオペレーションを図12および図13を参照してさらに説明する。
プローブ較正曲線発生器320およびサンプル曲線発生器330は、モデル較正
曲線およびプローブ・チップ185の形状ディスクリプタの値から導かれた較正
曲線を発生する。この較正曲線は、走査中に測定された共振周波数偏移(Δf)
とイメージングに用いられる実際のNSMMの形状ディスクリプタの値における
誘電特性(例えば、誘電率ε)との間の関係を示す。この較正曲線によって、
走査中に測定された共振周波数偏移に相当する曲線状の地点を見つけ出すことに
より誘電特性の測定が可能となる。図9、12、14および17を参照して、プ
ローブ較正曲線発生器320およびテストサンプル曲線発生器330のオペレー
ションをさらに説明する。
【0016】 まず図4〜図8および図16を参照して、本発明の定量モデリングを考察する
ことが有用である。次に、本発明のオペレーションを図9〜15を参照してさら
に説明する。
【0017】 定量モデリング プローブ・チップ近傍の電界の計算 定量結果に到達するために、本発明者らは初めに最も単純な均一のバルク・サ
ンプルの例を考慮して、本システムのための物理モデルを開発した。プローブ・
チップの長さはマイクロ波(〜4cm)の自由空間の波長に比して非常に小さい
ため、このマイクロ波電界の静的計算が実行される。円筒形の対称がこの二次元
の問題をさらに単純化する。潜在的な多層サンプルに接しているプローブ・チッ
プの形状は複雑であるため、グリッド上の有限要素モデルが用いられる。グリッ
ドにより表された領域の緩和ポテンシャルΦを用い、かつ誘電率の変化を考慮す
ることにより次式が得られる。
【0018】
【数5】 本発明者らは長方形のグリッドを用いて、このプローブ・チップを平滑断端が半
径rの錐体として表し、表計算プログラムを用いて計算を行う。式(1)から
、Φijが行iおよび列jのセルのポテンシャルである場合、Φijは近接する
4つのセルの値の加重平均である。
【0019】
【数6】 ここで、図16を参照するとrは円筒形の座標軸からの半径を表し、Δrおよび
Δzは、それぞれr方向とz方向との間のセルの間隔を表しており、Δr=Δz
である。式(2)は最も単純な例である。すなわち、実際この式は、誘電サンプ
ル(ε>1)と空気(ε=1)との間のインタフェースのような場合には、
より複雑である。電界が最も強力なプローブ・チップ近傍の場合、したがって最
も臨界(critical)状態にある場合、グリッド間隔ΔrおよびΔzは小
さくかつ均一である。この箱の内側では、Δz=Δzin=0.1μmは固定さ
れており、他方では、Δr=Δzinの値は均一であるが、先鋭度が異なるプロ
ーブ・チップを考慮して調整可能(0.5μm≒<Δrin≒<1.0μm)と
なっている。図16では、プローブ・チップの先鋭度の形状ディスクリプタはア
スペクト比のパラメータα≡Δzin/Δrinで表される。
【0020】 このグリッドの境界は、選択された境界条件がプローブ・チップ近傍の電界に
及ぼす影響を最小限に抑えるために十分離れている必要がある。これを達成する
ために、プローブ・チップに近接する領域の外部ではΔrまたはΔzの値はプロ
ーブ・チップからの距離とともに連続的に増大し、これによりグリッドの外部半
径は少なくとも4mmになり、グリッドの高さは少なくとも2mmになる。この
結果得られたグリッドは84×117のセルで構成され、これは十分に小さいた
めに現代のパーソナル・コンピュータを用いた計算が容易になる。上部および外
部の境界条件はdφ/dn=0であり、ここでnは端部に対して直角の座標を表
している。厚さ500μmのサンプルの底側面を表すグリッドの底部では、境界
条件としてφ=0が用いられる。この条件をマッチさせるため、サンプルは走査
する金属層の上部に置かれる。すなわち、これには形作るのが難しいと思われる
サンプルの真下にあるいかなるものの影響からも、近接場走査型マイクロ波顕微
鏡を保護するというさらなる利点がある。
【0021】 このモデルに対する考えられる2つの適したパラメータとは形状ディスクリプ
タ、すなわち、アスペクト比αおよび半径rのプローブ端部が先鋭ではないと
いうことである。本発明者らは、データによりr=(0.6μm)/αに固定
することによって十分に適した値が得られることを発見した。これによりαはす
べてのプローブ・チップを表すのに適合する唯一のパラメータとなる。また、本
発明者らは、典型的には1<α<2であることを発見した。αが例えば1.5未
満と小さい場合、プローブ・チップは先鋭ではないと考えられる。αが例えば1
.5以上と大きい場合、プローブ・チップは先鋭であると考えられる。
【0022】 顕微鏡の周波数偏移の算出 この顕微鏡の周波数偏移は、摂動論を用いて、プローブ・チップ近傍の領域の
関数として算出される。図4は非摂動状態、すなわちサンプルが存在しない場合
および摂動状態、すなわちプローブの下にサンプルが存在する場合の周波数偏移
を示している。最小値の幅はQの変動に関して変化する。図5を参照すると、ε r1 およびεr2は2つのモデル・サンプルの誘電率として定められており、下
付き文字1および2は非摂動状態および摂動状態のシステムを示している。
【0023】
【数7】 が2つのモデル・サンプル内部の算出された電界の場合
【0024】
【数8】 サンプル1からサンプル2までの顕微鏡の周波数偏移は次式で表される。
【0025】
【数9】 ここで、ε=8.85×10−12F/mは自由空間の誘電率を表し、Wは共
振器に保存されたエネルギーを表し、この積分はサンプルの体積Vを超える。
近似値Wは共振器の負荷時のQに対する式Q=ωW/Pを用いて算出され
、ここでωは共振周波数を表し、Pは共振器内の電力損を表している。一実
施形態では、露出した(bare)厚さ500μmのランタン・アルミネート(
LAO)の基板は、その特性が十分特徴的(well−characteriz
ed)(ε=24)であるため非摂動システムとして用いられ、酸化誘電薄膜
として一般的な基板である。
【0026】 図6はバルク・サンプル610がプローブ・チップ185の下で走査されたと
きに現れる電界605を示している。
【0027】 誘電薄膜のモデリング 図7は薄膜のモデリングを示している。薄膜のイメージを提供するために、有
限要素モデルが、モデル・サンプルと同じ厚さの誘電基板715の頂部上に薄膜
710を含んだ形で拡大されている。薄膜710がモデル・サンプルと同じ厚さ
の基板上にある限り、唯一の摂動はこの薄膜である(サンプルの全体の厚みの変
化は厚い基板に比して無視できる)。薄膜サンプルの電界705を本発明の有限
要素モデルおよび式(3)を用いて算出し、薄膜サンプルの体積を積分するだけ
でΔfが算出される。一旦バルク・サンプルに対してプローブのαパラメータが
前述のプロセスを用いて見出されると、この薄膜モデルを用いて薄膜のΔfとε との間の関数関係が得られる。
【0028】 前述した定量モデルを発生するために、不明なサンプルの誘電体誘電率がその
範囲に入ると考えられる誘電率の範囲を含むようにサンプルが選択される。既知
の値εおよびt(薄膜710の厚さ)ならびに算出された値αおよびΦは、各
サンプルそれぞれの電界構成データ・ファイルにすべて格納される。図8では例
えば、定量モデル・データは、誘電体誘電率の値が10〜200でプローブ・チ
ップの形状がα=1およびα=2のサンプルを用いて生成される。したがって、
この電界構成データ・ファイルは、不明なサンプルの誘電体誘電率が10〜20
0の間になると考えられる場合に使用可能である。
【0029】 以下の論文は本発明の定量モデルに関するものであり、参照として本明細書に
すべて組み入れられている。
【0030】 Applied physics Letter誌、第75巻11月20日号
3180頁(1999年)のD.E.Steinhauer,C.P.Vlah
acos,F.C.Wellstod,Steven M.Anlage,C.
Canedy,R.Ramesh,A.StanishevskyおよびJ.M
elngailisらの“Imaging of microwave per
mittivity,tunability,and damage reco
very in (Ba,Sr)TiO thin films”
【0031】 The Americas Microscopy and Analysi
s誌2000年1月号、5頁のC.P.Vlahacos,D.E.Stein
hauer,Steven M.Anlage,F.C.Wellstod,S
udeep K.DuttaおよびJohan B.Feenstraらの“N
on−Contact Imaging of Dielectric Con
stant with a Near−Field Scanning Mic
rowave Microscope”
【0032】 本発明の方法 誘電体誘電率のイメージング 本発明の一実施形態の方法を図9にフロー・チャート900として示す。この
方法はステップ905で始まる。ステップ910では、システム100は図10
に記載のプローブ較正ルーチンに従って較正され、較正サンプルの周波数偏移の
値(ΔfsampleC)、プローブ・チップの形状ディスクリプタおよびサン
プル形状が得られる。
【0033】 テストサンプルの走査 ステップ915では、誘電特性が不明なサンプル125が、図11に示したル
ーチンに従って走査され、テストサンプルの共振周波数偏移の測定値(Δfsa mpleT )が得られる。また、これらの測定にはQおよび/または同調性の情
報(tunability information)を決定することを含む。
このテストサンプルが薄膜の場合は、誘電性の薄膜および基板の両方を含む。こ
こで、ステップ915を図11に示したステップを参照して説明する。この方法
はステップ1105で始まる。ステップ1110では、近接場走査型マイクロ波
顕微鏡の共振周波数が選択される。ステップ1115では、テストサンプルが顕
微鏡ステージ上に置かれる。ステップ1120では、プローブ・チップがこのテ
ストサンプルに接触するように移動される。ステップ1125では、ラスタ走査
が開始される。ステップ130では、テストサンプルに接触する最初の位置に相
当する位置の値が次の走査点としてコンピュータ105のメモリに格納される。
【0034】 ステップ1135では、このプローブは所定のバックグラウンド測定地点(b
ackground measurement position)まで移動さ
れるが、ここでは較正サンプルはもはや共振器を摂動させることはない。例えば
、この所定のバックグラウンド測定地点は、顕微鏡の伝送回線135の直径の1
.5倍以上の高さであるか、少なくとも近似的には較正サンプルより上の3ミリ
メータの高さである。ステップ1140では、バックグラウンドの共振周波数偏
移の測定はこのバックグラウンド測定地点から行われる。ステップ1145では
、次の走査点でプローブ・チップはテストサンプルに接触する位置まで戻される
。ステップ1150では、走査点の接触共振周波数偏移が測定される。ステップ
1155では、この走査点の接触共振周波数偏移とバックグラウンド共振周波数
偏移との差が算出される。ステップ1160では、この算出された差はテストサ
ンプルの共振周波数偏移としてコンピュータ105のメモリに保存される。
【0035】 ステップ1165では、顕微鏡のプローブ・チップは次の走査点まで移動され
る。ステップ1170では、コンピュータ105が次の走査点が走査線の終点か
どうかを決定する。この走査線の終点に達していない場合、ステップ1150〜
1165までが繰り返し行われる。次にステップ1175では、コンピュータ1
05は次の走査点が走査領域の終点であるかどうかを決定する。終点に達してい
ない場合、ステップ1135〜1170がスキャン領域の終点に達するまで繰り
返し行われる。ステップ915の終わりには、テストサンプルの共振周波数偏移
の値のセットはコンピュータ105のメモリに記録されているか、または格納さ
れている。
【0036】 ステップ920では、ステップ910から得られた較正サンプルの共振周波数偏
移の値を用いて、図12に記載したルーチンに従ってプローブ較正曲線が発生さ
れる。ステップ925では、このテストサンプルが薄膜かどうかが決定される。
ステップ930では、すべての較正サンプルがテストサンプルと同じ厚さを有し
ているかどうかが測定される。次にステップ945では、テストサンプルが薄膜
でなく、かつすべての較正サンプルがテストサンプルと同じ厚さを有している場
合、まずステップ915で得られたテストサンプルの共振周波数偏移の値(Δf sampleT )を検索し、次にステップ920から得られたプローブ較正曲線
上に相当するΔfの値を位置付けることによって、サンプルの不明な誘電特性を
測定することができる。このテストサンプルの誘電特性は、ステップ920から
得られたプローブ較正曲線上のΔfの値に相当する誘電特性と等しい。次にステ
ップ935では、テストサンプルが薄膜の場合、または唯一の較正サンプルがテ
ストサンプルと同じ厚さを有する場合、テストサンプル較正曲線が発生される。
ステップ940では、まずステップ915で得られたテストサンプルの共振周波
数偏移の値(ΔfsampleT)を検索し、次にステップ940から得られた
テストサンプル較正曲線上に相当するΔfの値を位置付けることによって、サン
プルの不明な誘電特性を測定することができる。このテストサンプルの誘電特性
は、テストサンプル較正曲線上のΔfの値に相当する誘電特性と等しい。このプ
ロセスはステップ950で完了する。
【0037】 択一的な実施形態では、ステップ920はステップ915の前に行われてよい
。さらに別の実施形態では、ステップ910はステップ912の前ではなくステ
ップ915の後に行われてよい。さらに、ステップ1135,1140および1
145は選択的には、走査の前後にサンプル上の各点にて走査中に所望の回数実
行することもできる。
【0038】 較正 誘電サンプルの不明な誘電体誘電特性(ε)を測定するには、NSMMが較
正されて、誘電率(ε)および厚さ(t)が分かっている少なくとも2つのサ
ンプルを用いてパラメータαが決定される。誘電性基板の上部にあるバルク誘電
テストサンプルまたは薄膜サンプルの厚さは、第1の測定厚さと呼ばれる。薄膜
の誘電テストサンプルの場合、この薄膜の厚さは第2の測定厚さと呼ばれる。
【0039】 システム100の構成プロセスを図10のフローチャート1000を用いて説
明する。このプロセスはステップ1010から始まる。ステップ1015では、
誘電特性が知られている少なくとも2つの較正サンプルが選択される。この少な
くとも2つの較正サンプルは、互いに近似的に同じ厚さである。また、この較正
サンプルのうち少なくとも1つは、第1の予定の厚さを有し、かつ誘電特性が不
明なテストサンプルと近似的に同じ厚さである。このテストサンプルが薄膜を含
んでいる場合、テストサンプルの第1の所定の厚さと近似的に等しい厚さを有す
る少なくとも1つの較正サンプルが、このテストサンプルの基板と同じ誘電率を
有していることがさらに必要である。
【0040】 構成サンプルの走査 ステップ1020では、選択された各構成サンプルは図11に記載した走査ル
ーチンに従って走査され、誘電特性の値が分かっているサンプルの共振周波数偏
移の各セットが測定される。この方法はステップ1105から始まる。ステップ
1110では、近接場走査型マイクロ波顕微鏡の共振周波数が選択される。ステ
ップ1115では、較正サンプルが顕微鏡ステージ上に置かれる。ステップ11
20では、プローブ・チップはこの較正サンプルと接触するように移動される。
ステップ1125では、ラスタ走査が開始される。ステップ1130では、較正
サンプルに接触する最初の位置に相当する位置の値が、次の走査点としてコンピ
ュータ105のメモリに格納される。ステップ1135では、このプローブは所
定のバックグラウンド測定地点(background measuremen
t position)まで移動されるが、ここでは較正サンプルはもはや共振
器を摂動させることはない。例えば、この所定のバックグラウンド測定地点は、
顕微鏡の伝送回線135の直径の1.5倍以上の高さであるか、少なくとも近似
的には較正サンプルより上の3ミリメータの高さである。ステップ1140では
、バックグラウンドの共振周波数偏移の測定はこのバックグラウンド測定地点か
ら行われる。ステップ1145では、次の走査点でプローブ・チップは較正サン
プルに接触する位置まで戻される。ステップ1150では、走査点の接触共振周
波数偏移が測定される。ステップ1155では、この走査点の接触共振周波数偏
移とバックグラウンド共振周波数偏移との差が算出される。ステップ1160で
は、この算出された差はテストサンプルの共振周波数偏移としてコンピュータ1
05のメモリに保存される。ステップ1165では、顕微鏡のプローブ・チップ
は次の走査点まで移動される。ステップ1170では、コンピュータ105が次
の走査点が走査線の終点かどうかを決定する。この走査線の終点に達していない
場合、ステップ1150〜1165までが繰り返し行われる。次にステップ11
75では、コンピュータ105は次の走査点が走査領域の終点であるかどうかを
決定する。終点に達していない場合、ステップ1135〜1170がスキャン領
域の終点に達するまで繰り返し行われる。各較正サンプルに対してステップ10
20が繰り返し行われる。
【0041】 ステップ1025では、プローブ・チップの形状ディスクリプタが決定される
。この形状ディスクリプタはユーザによって入力されるか、またはシステム10
0によって算出される。形状ディスクリプタはプローブ・チップの形状を表す任
意のディスクリプタであってよい。したがって、本発明の一実施形態では、形状
ディスクリプタは第1のプローブ・チップの形状ディスクリプタの値および第2
のプローブ・チップの形状ディスクリプタの値と呼ばれる。別の実施形態では、
アスペクト比α=Δz/Δrが用いられるが、ここでΔzは共振器の長さとに平
行なz方向に沿った距離を表し、Δrはプローブ・チップ185からその最外面
まで延在している半径の距離を表している。
【0042】 ステップ1030では、サンプルの形状データが入力される。例えばバルク・
サンプルの場合、サンプルの形状データはサンプルの厚さを含んでいる。バルク
基板上の薄膜の場合、薄膜の厚さが同様に提供される。
【0043】 較正曲線の発生 図12は較正曲線を発生するルーチンを示している。このルーチンはステップ
1205から開始される。ステップ1210では、電界構成データは図8に示す
ように格納される。この格納されたファイルは、ステップ1020で走査された
較正サンプルと近似的に同じ厚さを有するモデル・サンプルのデータを含む。α
の各値に対して少なくともファイルは、ステップ1020で走査された較正サン
プルの1つ同じ誘電率を有している。この誘電率はΔf=0の非摂動システムを
与えるために定められる。
【0044】 ステップ1215では、モデル較正曲線は、既に格納されている電界構成デー
タ・ファイルのうち少なくとも2つから、少なくとも2つの各プローブ・チップ
の形状ディスクリプタの値に対する電界の値および誘電率の値を読み取ることに
よって発生される。図13はα=1およびα=2の場合のモデル構成曲線の一例
を示している。α=1の場合のモデル較正曲線を発生するために、既に格納され
ている第1の電界の値(E)および第1の誘電率の値(εr1)が選択されて
、ゼロ点(Δf=0)が表される。次に、α=1の場合の第2の電界構成データ
・ファイルが読み取られ、既に格納された第2の電界の値(E)および第2の
誘電率の値(εr2)が得られる。続いて、第1のモデル較正曲線の一点が次式
を解くことによって発生される。
【0045】
【数10】 第1の較正曲線上の複数の点は、εr2およびEという異なる値に対してステ
ップ1215を繰り返し行うことによって発生される。α=2の場合の電界構成
データ・ファイルが代わりに用いられる場合を除き、α=2の場合の第2のモデ
ル較正曲線は前述したように発生される。
【0046】 ステップ1220では、較正曲線はステップ1215からのモデル較正曲線お
よびステップ1020からの較正サンプルの周波数偏移の値を用いて発生される
。この較正曲線上の一点は、まず較正サンプルの2つの周波数偏移の値の差を算
出することによって発生される。この計算に用いられる較正周波数偏移の値のう
ち1つは、ステップ1215からのゼロ点の誘電率の値に相当している必要があ
る。一旦差の値が測定されると、モデル較正曲線のΔf軸に関してグラフに示さ
れる。図14はα=1.5の場合の較正曲線を示すために、図13のモデル較正
曲線に関して4つの較正点が示された場合の一例を示したものである。このプロ
ーブのα=0の場合の値は、曲線Cm2およびCm1に関連して曲線Cの位置
を観察することによって決定される。
【0047】 テストサンプルの較正曲線の発生 テストサンプルが薄膜サンプルの場合、または唯一の較正サンプルが最初に測
定されたテストサンプルと同じ厚さを有する場合、ステップ935において別の
テストサンプルの較正曲線が発生される必要がある。
【0048】 図17にテストサンプルの較正曲線Ctsの一例を示す。ステップ915で得
られた周波数偏移の値をテストサンプルの誘電率の値に変換するために、この曲
線Ctsはステップ940において用いられる。この曲線Ctsは2つの方法の
うち1つを用いて算出されてよい。第1の方法の場合、この計算はステップ92
0で測定されたαの特定の値(例えば、図17に示すようにα=1.5)につい
て行われる。第2の方法の場合、この計算は曲線Cts1およびCts2のよう
に図17に示したようなαの2つまたはそれ以上の値について行われる。次に、
この曲線Ctsは曲線Cts1とCts2との間に挿入することによって、ステ
ップ920で測定されたαの値について算出される。この第2の方法の利点は、
曲線Cts1およびCts2の発生はあらかじめ一回だけ行われるため、各操作
に対して必要な計算が少なくて済む点にある。
【0049】 テストサンプルがバルク・サンプルの場合、および唯一の較正サンプルがテス
トサンプルと同じ厚さを有する場合、図17の曲線はプローブ較正曲線に関して
前述の項で実行したのと同じ方法を用いて算出される。この違いは新しいセット
のファイル(図8に示す)が用いられるということであり、このファイルはテス
トサンプルの厚さに等しいサンプルの厚さを表している。テストサンプルと同じ
厚さを有する較正サンプルに対してNSMMを用いて測定された周波数偏移(ス
テップ910で測定された)は、図17のテストサンプルの較正曲線に対してΔ
=0であると定められる。
【0050】 薄膜のテストサンプルの場合、図17の曲線Cts1およびCts2は図12
に記載したルーチン従って算出される。しかしここでは、図8に示した異なるセ
ットのファイルが用いられている。この新しいセットでは、ファイルはテストサ
ンプル中の第2に測定された薄膜と等しい厚さを有する薄膜を表している。体積
はこの薄膜の体積であり、サンプル全体の体積ではない。テストサンプルと
同じ厚さおよびテストサンプルの基板と同じサンプル誘電率を有する較正サンプ
ルに対してNSMMを用いて測定された周波数偏移は、図17の曲線の場合はΔ
f=0と定められる。
【0051】 非線形誘電結像 図15は本発明のさらなる特徴に従って、共振器内のバイアス・ティ(bia
s tee)80を介してプローブ・チップに電圧バイアス(V)1505を
印加することによって、どのように電界依存性結像が達成されるかを示している
。薄膜1510の下の金属層1520は、接地された対極(counterel
ectrode)として機能する。
【0052】 図15に示すように、サンプル125は誘電性薄膜フィルム1510であって
よい。この誘電性薄膜フィルム1510は接地された対極1520上に配置され
ている。この接地された対極1520は、基板1530上に設けられている。対
極1520がマイクロ波測定に影響を及ぼさないように(このシステムのモデリ
ングはこれが潜在的な問題であることを示している)、本発明者らはシート抵抗
性の高い対極を用いて、マイクロ波フィールドに対して対極が見えないようにし
ている。その結果、薄膜の対極1520の存在が前述の有限要素モデルにおいて
安全に無視される。対極1520はこの誘電性薄膜の直下にあるため、誘電率の
大きい薄膜に対して水平方向にある。印加電界は主として垂直方向にあるマイク
ロ波とは異なり、また、前述したモデルと同様の有限要素モデルを用いて加えら
れた電荷をシミュレートすることによって、本発明者らはプローブ・チップ下の
印加電界は近似的に均一でありかつE=V/tであることを発見した。こ
こでtは誘電性薄膜の厚さを表している。
【0053】 プローブ・チップに印加されたバイアス電圧1505を調節することによって
、この誘電率の非線形項が抽出される。電界Eの力の中で電気変位Dを展開し、
かつ非ゼロ項のみを維持することによって次式が得られる。
【0054】
【数11】 ここでEはr方向のrf電界を表し、E=Eはz方向の加えられたバイア
ス電界を表している。
【0055】 低周波数の振動構成要素
【0056】
【数12】 をバイアス電圧に加えることによって、印加電界は
【0057】
【数13】 となる。効果的なrf電界を次式に示す。
【0058】
【数14】 εrfおよび2ωでの構成要素は、近似的にはそれぞれε113およびε11 33 に比例することに注目されたい。この顕微鏡の共振周波数をf(εrf
ε11)に関するテイラー系(Taylor series)として展開するこ
とによって次式が得られる。
【0059】
【数15】 式5を式6に代入し、かつより長い時間のみを維持することによって次式が得ら
れる。
【0060】
【数16】 したがって、ωおよび2ωの周波数偏移の構成要素が抽出されて、非線形誘
電率の時間ε113およびε1133が決定される。これらの非線形時間は非線
形誘電率(ε11)とともに走査と同時に測定される。
【0061】 選択的な例として、電界Eは誘電性薄膜上に付着された薄膜電極を用いて水
平方向に加えられる。この利点は、ε111およびε1111のような斜状の非
線形誘電率のテンソル時間が測定されるということである。また、この場合の不
利な点は結像が電極間の小さな間隙に限定されるという点にある。
【0062】 サンプルのトポグラフィを同時に測定する方法 また、図2に示すようなバネ式サンプル・ホルダを用いればサンプルのトポグ
ラフィを測定することができる。これは走査中にサンプル・ホルダの歪み測定す
ることによって達成される。プローブ・チップは固定した状態で保持されている
ため、このサンプル・ホルダはサンプルのトポグラフィに応じて歪む。例えば、
このサンプルの上部に隆起がある場合、サンプル・ホルダは下方に歪む。この歪
みは走査中に記録することができ、かつマイクロ波画像と同じ領域に相当するト
ポグラフィ画像を得ることができる。
【0063】 このサンプル・ホルダの歪みの測定は、光センサ、容量センサ、干渉計等の多
くの技術の1つを用いて達成される。
【0064】 概要 特許第5,900,618号に請求されているように、マイクロ波顕微鏡はマ
イクロ波伝送回線に含まれた共振器から構成されている。この共振器の一端は開
放式同軸プローブとなっておりサンプルに近接して保持され、他端は結合コンデ
ンサを用いてマイクロ波発生源に接続されている。サンプルはこのプローブの真
下で走査される。プローブ中央導体にマイクロ波電界が集中するため、この共振
器の共振周波数およびQは、プローブ中央導体近傍のサンプルの特性に応じて摂
動される。走査中に記録された1つの量は共振器の共振周波数偏移(Δf)であ
る。
【0065】 オペレーションの2つのモードは非接触モードおよび接触モードである。非接
触モードの場合、中央導体の端部が外部導体の端部と同じ平面内にあるように、
好適な実施形態ではプローブ中央導体はプローブの表面と同じ平面状になってい
る。サンプルはプローブとサンプルとの間の小さな間隙が10〜100μmのプ
ローブの真下で走査される。接触モード結像では、中央導体は外部導体を越えて
延在し、かつ先鋭状である。サンプル・ホルダはこのプローブ・チップに対して
サンプルを小さな力で緩やかに押しつける。
【0066】 本発明は誘電率が分かっている誘電サンプルを用いた較正を含んでいる。非接
触モードの場合この較正データが挿入され、これにより較正サンプルと同じ厚さ
の誘電サンプルを走査し、かつ顕微鏡の周波数偏移をサンプルの局所的誘電率に
変換することが可能となる。接触モード結像の場合、物理モデルが用いられ顕微
鏡の周波数偏移とサンプルの局所的誘電率との関係が発生される。接触モード結
像のモデルを使用しているため、この場合の定量結像は較正サンプルと同じ厚さ
を有するサンプルに限定されない。接続モード結像は、バルク・サンプルと薄膜
サンプルの両方に使用できる。
【0067】 また接触モードでは、誘電率が印加電界の関数として測定されるように、低周
波数の電界がサンプルに加えられる。したがって、誘電の非線形性は線形の誘電
率と同様に測定される。
【0068】 接触モードで走査する場合、サンプルはプローブ・チップと接触した状態で走
査されるために、サンプル・ホルダの歪み、故にサンプルの歪みを測定するため
に光センサが用いられてよい。この歪みはサンプルのトポグラフィの変化と正確
に等しい。したがって、Δfが測定されるのと同時にこの歪みを記録することに
よって、サンプルのトポグラフィが誘電率と共に同時に結像されることになる。
【0069】 非接触モード結像の一実施形態では、材料の局所的誘電率はサンプルより上の
高さの関数として顕微鏡の周波数偏移を測定することによって決定される。直径
が100μmと小さい領域の測定も可能である。
【0070】 サンプルより上のプローブの高さが正確に分かっている場合に限り、不明なサ
ンプルが走査され、誘電率が測定される。
【0071】 この技術はバルク誘電材料上で迅速かつ多数の地点で実行することができる。
【0072】 この技術は単に顕微鏡の他の共振モードを選択することによって、非常に広帯
域の周波数に対して行うことができる。原理上、約100MHz〜50GHzの
間の測定を行うことができる。
【0073】 この技術は1.2ケルビン(K)〜室温まで、可能な場合には1000℃もの
広範囲の温度に適用することができる。
【0074】 近接場走査型マイクロ波顕微鏡を用いた誘電率の非接触結象 本発明の別の実施形態では、共振近接場走査型マイクロ波顕微鏡を用いた誘電
率を結像するための非接触技術が提供される。絶縁サンプルに対して走査中にシ
ステムの共振周波数の偏移を測定することによって、誘電の変動の定量結像を得
ることができる。一例では、本発明者らは、直径480μmのプローブを高さ1
00μmおよび9.08GHzの周波数で用い、1〜230の誘電率εで7つ
のサンプルを走査した。この技術ではε=230に対しては約25%、ε
2.1に対しては2%未満の精度が達成され、これは主にプローブ・サンプルの
分離の変化によって制限された。
【0075】 このアプローチは、すぐに利用できるマイクロ波構成要素を用いて誘電体を結
像するための迅速、簡便、かつ広帯域にわたって使用できる方法を提供するもの
である。
【0076】 一実施形態では、共振近接場走査型マイクロ波顕微鏡は長さ1mの同軸伝送回
線から構成されており、一端は容量的にマイクロ波発生源に接続され、かつ他端
は開放式同軸プローブに接続されている。この構成により共振回路が形成され、
この回路においてサンプルがプローブの開放端に接近したときに共振周波数f およびQが修正される(図18の挿入図を参照)。周波数追従フィードバック回
路を用いることによって、本発明は顕微鏡のソースが共振に固定されるのを維持
する。プローブの下にサンプルがある状態で、このシステムの共振周波数の偏移
Δfが走査される。Δfの変動は、サンプルの誘電率の空間的変動に直接関連付
けられる。またしかし、トポグラフィの変化によってΔfの変化が生じる。
【0077】 較正の例 このシステムを較正するために、本発明者らは誘電率の異なる6個の材料を四
角形のプラスチックの型内に置き、かつその型に樹脂を注入することによってテ
ストサンプルを作成した。また、シリコーン製の接着剤を用いて各材料を固定す
る。樹脂が硬化した後、テストサンプルを型から外し、研磨し、XYテーブルに
置いた。樹脂に生め込まれた材料は、シリコン、顕微鏡用スライド・ガラス、S
rTiO,テフロン(登録商標)樹脂、サファイアおよびランタン・アルミネ
ート(LaAlO)であった。6つのテスト片はすべて近似的には厚さ500
μm、大きさは6mm×8mmであった。テストサンプルの全体的厚さは6mm
であった。
【0078】 2.1〜230の範囲の誘電率を有する6つのテスト片を超える高さhに対す
る周波数偏移Δhが測定された。また、本発明者らは誘電率が不明なエポキシを
テストした。光学顕微鏡を用いて調べたところ、各テスト片はプローブと同様に
5μmのスケール上で平坦かつ滑らかであった。このような測定を行うために、
中央導体の直径が480μmでソース周波数が9.08GHzのプローブをテス
トの一例に用いた。各走査については、まずプローブを誘電サンプルに接触させ
、高さが体系的に増大するのにしたがって周波数偏移Δfを記録した。この結果
を図18に示す。誘電率が最大のサンプルは予想通り最大の周波数偏移を生じた
。プローブがε=230のチタン酸ストロンチウム(SrTiO)サンプル
に接触した時、観察された最大の偏移は−26.2MHzであった。プローブが
ε=2.1のテフロン樹脂サンプルに接触した時、観察された最小の偏移は−
1.2MHzでった。図18から分かるように、この周波数偏移は1mmを超え
ると本質的にはゼロになり、プローブ−サンプル間の距離が数μmより小さい場
合には飽和状態になる。
【0079】 本発明者らは前述の情報を用いて、誘電率εに周波数偏移を直接関連付ける
経験的較正曲線を作成した。この較正曲線を作成するために、本発明者らは2つ
の異なる高さhおよびhの周波数偏移の差、すなわちf=Δf(h)−
Δf(h)を用いた。ここではhはかなり離れた位置にある(>1000μ
m)。この差を用いることにより、マイクロ波発生源の周波数のドリフトの影響
は除去される。図19に示すように、f対εの2つの較正曲線が作成される
。すなわち、一方はh=10μmおよびh=1.1mmについての曲線であ
り、他方はh=100μmおよびh=1.1μの曲線である。各較正曲線の
パラメータは経験的関数を用いて設定され(図19の実線)、これにより測定さ
れた周波数偏移を誘電率に容易に変換することができる。このような曲線を用い
れば、低いプローブ高さを用いて、誘電率に対する感度を著しく高めることがで
きることが分かる。他方では、プローブ−サンプル間の間隔が接近すればトポグ
ラフィの特徴の影響が大きくなってしまう。
【0080】 結像の結果 われわれの誘電結像の可能性を検証するために、次に本発明者らは、8×5m
mの三角形でかつ厚さ500μmの単一のランタン・アルミネート(LaAlO )サンプルを走査した。本発明者らはサンプルのディレクトリを金属製の走査
テーブルに置き、この周波数偏移を位置の関数として記録した。100μmおよ
び1.1mmの480μmのプローブを用いて9.08GHzにてデータを取っ
た。2つのデータ・セットを抽出し、100μmの較正曲線を用い、結果として
得られた周波数偏移の像を誘電率の像に変換した。図20は結果として得られた
誘電率−位置の等高線上の図を示している。誘電率はサンプルに対して約20〜
約25を変動し、プローブがサンプルから離れたときに1と等しくなった。比較
のために、室温のランタン・アルミネート(LaAlO)に関して報告された
相対的誘電率の値は、18GHzでε=23.9である。この画像では、サン
プルに関するεが主に変動するのは、約20μmのサンプルの表面ではわずか
に傾きがあるためである。サンプルの端部でεの値がより小さくなるのは、プ
ローブの内部導体を平均するためである。影響を受ける領域の幅は、予想された
約500μmの空間分解能とよく一致している。
【0081】 次に、本発明者らは、プローブ−サンプル間の間隔が100μmで直径480
μmのプローブを用い、6片のテストサンプルの周波数偏移の画像を9.08G
Hzにて記録した。前述のようにε(f)の較正を用いて、周波数偏移の画
像を誘電率の画像に変換した(図22Aを参照)。図22Aの濃い色の領域は誘
電率がより高い(周波数偏移がより大きい)ことを示し、色が薄い領域は誘電率
がより小さい(周波数偏移がより小さい)ことを示している。図22Bは対応す
る表面についてのグラフを示したものである。図22Bのz軸はサンプルに現れ
る誘電率を広範囲で示すことができるように対数目盛を用いることに注意するこ
と。予想通り、誘電率が最高の材料(SrTiOおよびLaAlO)は表面
が最も高く、誘電率が最小の材料(テフロン樹脂および真空状態)は表面が最も
低かった。また、テフロン樹脂のサンプルは図22Bでは凹部を形成しており、
テフロン樹脂の誘電率が周囲のエポキシよりも低いことを示している。このエポ
キシの空隙部分は、このエポキシ内では不規則な形状の低誘電率の領域(図22
Aの白い領域)であることが容易に分かることに注意すること。図21は6つの
テスト材料の誘電率をまとめたものであり、文献から取った比較データを提供し
ている。
【0082】 図22Bからは、われわれの誘電率の画像には多少のノイズがあることは明
白である。われわれのシステムでは、ランダム誤りの所定の原因は使用した記録
用電子機器およびソース周波数の変動にある。εが決定される精度を確立する
ために、われわれは図20のLaAlOサンプルの中央近傍の小さな領域に対
してεの標準偏差を測定した。すなわち、30msのサンプリング時間に対し
てΔε=0.06となることを発見した。同様に、図22Aのテフロン樹脂に
関し、30msのサンプリング時間に対してεの標準偏差は7×10−4であ
った。また図22からは、われわれの技術の絶対的精度を推定することができる
。ε=230(SrTiO)の場合、この精度は約25%であり、ε=2
.1(テフロン樹脂)の場合は2%以上である。このような誤差が生じる主な原
因はトポグラフィの変動によるものである。われわれのテストサンプルでは研磨
した後でさえ、異なる誘電率の間では約30μm(例えば、図22のSrTiO とサファイアとの間)と高さの変動は小さくなる。このような高さの変動によ
り付加的な周波数偏移が生じるため、測定される誘電率の誤差が生じる。この点
に関し、単一の平坦な誘電サンプルの誘電率を正確に測定することはきわめて容
易である。しかし、複合材料のサンプルの画像は、εの変動を測定するための
この非接触技術の強度および感度をはっきりと示している。
【0083】 結論 本発明の種々の実施形態を示してきたが、例として示しているだけであり、限
定したものでないことを理解する必要がある。関連技術の業者であれば、本発明
の精神および範囲から逸脱することなく、形式および細部について種々の変更を
行ってよいことは明らかであろう。したがって、本発明は前述の模範的実施形態
のいずれにも限定されるものではないが、以下に示す特許請求の範囲およびその
同等物に従ってのみ定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の一般的な構造および機能を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態による、ばね荷重カンチレバー・サンプル・サポートの使用
を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態に使用される定量モデラーの線図である。
【図4】 サンプル存在時に実施された測定で検出された共振周波数偏移対サンプル不在
時に実施された測定で検出された共振周波数偏移を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態に使用される摂動公式を示す図である。
【図6】 本発明の定量モデルによるバルク・サンプルの電気等ポテンシャル曲線の線図
である。
【図7】 本発明の定量モデルによる薄膜サンプルの等電位電界の線図である。
【図8】 本発明の実施形態における顕微鏡プローブ・チップ付近の電界のモデル化を示
す線図である。
【図9】 本発明による誘電特性を決定するための方法を示す流れ図である。
【図10】 本発明の較正ルーチンの実施形態を示す流れ図である。
【図11】 本発明の走査ルーチンの実施形態を示す流れ図である。
【図12】 プローブ較正曲線生成ルーチンの実施形態を示す流れ図である。
【図13】 本発明の実施形態の中で生成される定量モデル化曲線を示す線図である。
【図14】 本発明の実施形態の中で生成される較正曲線を示す線図である。
【図15】 本発明の実施形態による、誘電非直線性を測定するための変調バイアス電圧の
使用を示す図である。
【図16】 本発明の実施形態によるプローブ・チップ幾何学記述子を示す図である。
【図17】 本発明の実施形態の中で生成される較正曲線を示す線図である。
【図18】 本発明の実施形態による、様々な高さで測定された、複数の誘電体サンプルの
周波数偏移測値を示す図である。
【図19】 本発明の実施形態による、100μmおよび10μmの高さで測定された周波
数偏移測値に対して生成された較正曲線を示す線図である。
【図20】 本発明の実施形態による、直径480μmのプローブを使用して、100μm
、9.08GHzにて結像されたLaAlOサンプルの誘電率を示す図である
【図21】 文献から得られる誘電率の値と、本発明の方法に従って測定された実験測値か
ら得られた誘電率の値を示す図である。
【図22A】 本発明の実施形態による、480μmのプローブを使用して、9.08GHz
、サンプル上100μmにて得られたテストサンプルの誘電率画像を示す図であ
る。
【図22B】 本発明の方法によって見出された、テストサンプルのトポロジーを示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 スタインハウアー デイビッド イーサン アメリカ合衆国, メリーランド 20707, ローレル, ウェストヴュー テラス 1121番地 (72)発明者 ヴラハコス コンスタンティン ピー. アメリカ合衆国, メリーランド 21224, ボルチモア, イースト ボルチモア ストリート 3014番地 (72)発明者 ウェルストゥッド フレデリック シー. アメリカ合衆国, メリーランド 20706, ランハム, メイン ストリート 6123 番地 Fターム(参考) 2G028 BB05 BC02 CG09 CG14 EJ01 FK03 FK07 HN14 JP04 MS02

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ・チップを備えた共振器を有する近接場走査マイク
    ロ波顕微鏡を使用して誘電体誘電率を接触結像させるための方法であって、 (a)プローブ・チップの幾何学記述子を決定するために、近接場走査マイクロ
    波顕微鏡を較正するステップと、 (b)較正曲線を生成するステップと、 (c)走査位置でプローブ・チップに接触したテストサンプルを走査し、かつ、
    走査位置毎に少なくとも1つのテストサンプル周波数偏移値を生成するステップ
    と、 (d)生成されたそれぞれのテストサンプル周波数偏移値および生成された較正
    曲線に基づいて、サンプル位置におけるテストサンプルの誘電体誘電率を決定す
    るステップとを含む方法。
  2. 【請求項2】 前記較正ステップ(a)が、 (i)近接場走査マイクロ波顕微鏡の共振周波数を選択するステップと、 (ii)前記少なくとも2つの較正サンプルの各々を走査するステップであって
    、走査毎に、最初に、プローブ・チップを前記少なくとも2つの較正サンプルに
    接触させるステップと、 (iii)顕微鏡プローブを所定のバックグラウンド測定位置に移動させるステ
    ップと、 (iv)前記所定のバックグラウンド測定位置でバックグラウンド共振周波数を
    測定するステップと、 (v)走査位置において前記少なくとも2つの較正サンプルの前記1つに接触さ
    せるために、プローブ・チップを移動させるステップと、 (vi)前記走査位置で接触共振周波数を測定するステップと、 (vii)前記接触共振周波数と前記バックグラウンド共振周波数の差を計算す
    るステップと、 (viii)前記計算された差を、較正サンプル共振周波数偏移値としてメモリ
    に記憶するステップと、 (ix)サンプルを次の走査位置に移動させるステップと、 (x)前記次の走査位置が走査線の終端であるかどうかを判定するステップと、 (xi)前記走査線の終端に到達するまで、ステップ(vi)から(x)を繰り
    返すステップと、 (xii)サンプルを次の走査線に移動させるステップと、 (xiii)前記次の走査線が走査領域の終端であるかどうかを判定するステッ
    プと、 (xiv)前記走査領域の終端に到達するまで、前記少なくとも2つの較正サン
    プルの各々に対して、ステップ(iii)から(xiii)を繰り返すステップ
    とを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 共振器が顕微鏡伝送線路を備え、前記ステップ(iii)が
    、顕微鏡伝送線路の直径の1.5倍の高さに顕微鏡プローブを移動させるステッ
    プを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ステップ(iii)が、較正サンプルがもはや共振器を
    摂動させない高さに顕微鏡プローブを移動させるステップを含む、請求項2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(iii)が、較正サンプル上少なくとも大よ
    そ3ミリメータの高さに顕微鏡プローブを移動させるステップを含む、請求項2
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 幾何学記述子がプローブ・チップのアスペクト比を含み、較
    正ステップ(a)が、Δzが共振器およびプローブ・チップの長さに平行のz方
    向に沿った距離であり、かつ、Δrがプローブ・チップの中心軸からその最も外
    側の表面へ延びる半径距離であるΔz/Δrとして、顕微鏡プローブ・チップの
    アスペクト比を計算するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 走査ステップ(c)が、 (i)近接場走査マイクロ波顕微鏡の共振周波数を選択するステップと、 (ii)前記テストサンプルを顕微鏡ステージに載せるステップと、 (iii)前記テストサンプルに接触させるためにプローブ・チップを移動させ
    るステップと、 (iv)前記テストサンプルに接触するポイントに対応する位置の値を記憶する
    ステップと、 (v)プローブを所定のバックグラウンド測定位置に移動させるステップと、 (vi)前記バックグラウンド測定位置でバックグラウンド共振周波数を測定す
    るステップと、 (vii)走査位置で前記テストサンプルに接触させるためにプローブ・チップ
    を移動させるステップと、 (viii)前記走査位置で接触共振周波数を測定するステップと、 (ix)前記接触共振周波数と前記バックグラウンド共振周波数の差を計算する
    ステップと、 (x)前記計算された差を、テストサンプル共振周波数偏移値としてメモリに記
    憶するステップと、 (xi)サンプルを次の走査位置に移動させるステップと、 (xii)前記次の走査位置が走査線の終端であるかどうかを判定するステップ
    と、 (xiii)前記走査線の終端に到達するまで、ステップ(viii)から(x
    ii)を繰り返すステップと、 (xiv)サンプルを次の走査線に移動させるステップと、 (xv)前記次の走査線が走査領域の終端であるかどうかを判定するステップと
    、 (xvi)前記走査領域の終端に到達するまで、ステップ(v)から(xv)を
    繰り返すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 共振器が顕微鏡伝送線路を備え、前記ステップ(v)が、顕
    微鏡伝送線路の直径の少なくとも大よそ1.5倍の高さに顕微鏡プローブを移動
    させるステップを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ステップ(v)が、テストサンプルがもはや共振器を摂
    動させない高さにプローブを移動させるステップを含む、請求項7に記載の方法
  10. 【請求項10】 前記ステップ(v)が、テストサンプル上少なくとも大よ
    そ3ミリメータの高さにプローブを移動させるステップを含む、請求項7に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 走査ステップ(c)が、バルクテストサンプルを顕微鏡ス
    テージに載せるステップを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 較正曲線を生成するステップ(b)が、 (i)電界構成データ・ファイルを記憶するステップであって、データが、既知
    の誘電特性を有する前記少なくとも2つの較正サンプルのうちの1つと大よそ同
    じ第1の厚さを有し、さらに大よそ同じ誘電率を有するモデル・サンプルに対応
    し、かつ、記憶されているデータがεが誘電体誘電率値であり、αがプローブ
    ・チップ幾何学記述子である所定の範囲εおよびα以上の、それぞれεおよ
    びαにおける電界値を表わすステップと、 (ii)前記記憶された電界構成データを使用して第1のモデル較正曲線を生成
    するステップと、 (iii)前記記憶された電界構成データを使用して第2のモデル較正曲線を生
    成するステップと、 (iv)前記生成された第1および第2のモデル較正曲線、および前記生成され
    た較正サンプル周波数偏移値を使用してプローブ較正曲線を生成するステップと
    、 (v)前記生成された第1および第2のモデル較正曲線に関連して生成された前
    記プローブ較正曲線の位置に基づいて、テストサンプルの走査時におけるプロー
    ブ・チップの幾何学記述子を決定するステップとを含む、請求項11に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 前記既に記憶されている電界構成データを使用して第1の
    モデル較正曲線を生成するステップ(ii)が、 (1)α=第1のプローブ・チップ幾何学記述子値である第1の電界構成データ
    ・ファイルから、既に記憶されている第1の電界値(E)および第1の誘電率
    値(εr1)を読み出すステップと、 (2)α=第1のプローブ・チップ幾何学記述子値である第2の電界構成データ
    ・ファイルから、既に記憶されている第2の電界値(E)を読み出すステップ
    と、 (3)式 【数1】 を解くことにより、第1のモデル較正曲線上のポイントを計算するステップと、
    (4)第1のモデル較正曲線上の所定数のポイントが生成されるまで、ステップ
    (1)から(3)を繰り返すステップとを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記既に記憶されている電界構成データ・ファイルを使用
    して第2のモデル較正曲線を生成するステップ(iii)が、 (1)α=第2のプローブ・チップ幾何学記述子値である、既に記憶されている
    第1の電界構成データ・ファイルから、既に記憶されている第1の電界値(E )および第1の誘電率値(εr1)を読み出すステップと、 (2)α=第2のプローブ・チップ幾何学記述子値である、既に記憶されている
    第2の電界構成データ・ファイルから、既に記憶されている第2の電界値(E )および第2の誘電率値(εr2)を読み出すステップと、 (3)式 【数2】 を解くことにより、第2のモデル較正曲線上のポイントを計算するステップと、 (4)第2のモデル較正曲線上の所定数のポイントが生成されるまで、ステップ
    (1)から(3)を繰り返すステップとを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 走査ステップ(c)が、前記較正サンプルの少なくとも1
    つと大よそ同じ第1の所定厚さおよび同じ誘電率を有する誘電体基板の頂部上に
    薄膜テストサンプルを配列し、次に前記配列したサンプルを顕微鏡ステージに載
    せるステップを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 較正曲線を生成するステップが、 (i)電界構成データ・ファイルを記憶するステップであって、データが、大よ
    そ同じ第2の所定厚さで、かつ、既知の誘電特性を有する前記較正サンプルの少
    なくとも1つと大よそ同じ第1の所定厚さおよび同じ誘電率を有する前記誘電体
    基板の頂部上に配列された既知の誘電体誘電率値の薄膜を有するモデル・サンプ
    ルに対応し、かつ、記憶されるデータ・ファイルが、εがモデル・サンプル薄
    膜の誘電体誘電率値であり、αがプローブ・チップ幾何学記述子を表す所定の範
    囲εおよびα以上である、それぞれεおよびαにおける電界値を表すステッ
    プと、 (ii)前記記憶された電界構成データ・ファイルを使用して第1のテストサン
    プル較正曲線を生成するステップと、 (iii)前記記憶された電界構成データ・ファイルを使用して第2のテストサ
    ンプル較正曲線を生成するステップと、 (iv)前記第1および第2のテストサンプル較正曲線、および前記生成された
    テストサンプル周波数偏移値を使用して、追加テストサンプル較正曲線を生成す
    るステップとを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記既に記憶されている電界構成データ・ファイルを使用
    して第1のテストサンプル較正曲線を生成するステップ(ii)が、 (1)α=第1のプローブ・チップ幾何学記述子値である第1の電界構成データ
    ・ファイルから、既に記憶されている第1の電界値(E)、およびεr1が大
    よそ同じ第2の所定厚さおよび既知の誘電体誘電率を有する前記薄膜の誘電率で
    ある第1の誘電率値(εr1)を読み出すステップと、 (2)α=第1のプローブ・チップ幾何学記述子値である第2の電界構成データ
    ・ファイルから、既に記憶されている第2の電界値(E)、およびεr2が大
    よそ同じ第2の所定厚さおよび既知の誘電体誘電率を有する前記薄膜の誘電率で
    ある第2の誘電率値(εr2)を読み出すステップと、 (3)式 【数3】 を解くことにより、第1のテストサンプル較正曲線上のポイントを計算するステ
    ップと、 (4)第1のテストサンプル較正曲線上の所定数のポイントが生成されるまで、
    ステップ(1)から(3)を繰り返すステップとを含む、請求項16に記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記既に記憶されている電界構成データ・ファイルを使用
    して第2のテストサンプル較正曲線を生成するステップ(iii)が、 (1)α=第2のプローブ・チップ幾何学記述子値である、既に記憶されている
    第1の電界構成データ・ファイルから、既に記憶されている第1の電界値(E )、およびεr1が大よそ同じ第2の所定厚さおよび既知の誘電体誘電率を有す
    る前記薄膜の誘電率である第1の誘電率値(εr1)を読み出すステップと、 (2)α=第2のプローブ・チップ幾何学記述子値である、既に記憶されている
    第2の電界構成データ・ファイルから、既に記憶されている第2の電界値(E )、およびεr2が大よそ同じ第2の所定厚さおよび既知の誘電体誘電率を有す
    る前記薄膜の誘電率である第2の誘電率値(εr2)を読み出すステップと、 (3)式 【数4】 を解くことにより、第2のテストサンプル較正曲線上のポイントを計算するステ
    ップと、 (4)第2のテストサンプル較正曲線上の所定数のポイントが生成されるまで、
    ステップ(1)から(3)を繰り返すステップとを含む、請求項16に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 誘電特性を表示するための装置であって、 (a)鋭く突き出した中心導体を備えたオープンエンド同軸プローブを有する近
    接場走査マイクロ波顕微鏡と、 (b)共振周波数を有する同軸伝送線路共振器と、 (c)前記電圧を発生するために、容量結合器を介して前記同軸伝送線路共振器
    に結合されたマイクロ波源と、 (d)前記鋭く突き出した中心導体に接触した前記サンプルを支えるためのばね
    荷重カンチレバーと、 (e)前記同軸伝送線路共振器に結合された、前記鋭く突き出した中心導体に接
    触した前記サンプルに局部電界を印加するためのバイアス・ティと、 (f)前記鋭く突き出した中心導体に接触した前記サンプルを、第1の方向に操
    るための第1のモータ・コントローラと、 (g)前記鋭く突き出した中心導体に接触した前記サンプルを、第2の方向に操
    るための第2のモータ・コントローラと、 (h)前記鋭く突き出した中心導体に接触した前記サンプルを、第3の方向に操
    るための第3のモータ・コントローラと、 (i)前記マイクロ波源および前記同軸伝送線路共振器に結合された結合器と、 (j)前記結合器からのマイクロ波信号を出力信号に変換するための検出器と、 (k)前記検出器の出力信号を受信し、かつ、共振周波数の偏移変化を測定する
    、所定の共振周波数への前記マイクロ波源の固定を維持する帰還回路と、 (l)前記共振周波数の変化に関連する少なくとも1つのパラメータと、前記変
    化をもたらしたサンプルの既知の誘電特性値との差を決定し、さらに、前記帰還
    回路から、前記サンプルの未知の誘電特性による前記共振周波数の変化に関連す
    る少なくとも1つのパラメータに対する前記値を受け取り、前記未知の誘電特性
    の値を決定することができるプロセッサと、 (m)前記プロセッサによって前記未知の誘電特性の値が決定されると、その値
    を結像させるための表示装置とを備える誘電特性表示装置。
  20. 【請求項20】 誘電特性を定量的にモデル化し、かつ、結像させるための
    システムであって、 (a)(i)εが誘電体誘電率値であり、αが前記プローブ・チップ幾何学記
    述子を表す所定の範囲εおよびα以上の電界値εおよびαのファイル (ii)較正サンプル共振周波数偏移値 (iii)テストサンプル共振周波数偏移値を記憶するメモリ素子と、 (b)前記メモリ素子に記憶されているファイル使用して2つのモデル較正曲線
    を生成するモデル較正曲線生成器と、 (c)前記生成されたモデル較正曲線および前記較正サンプル周波数偏移値を使
    用してプローブ較正曲線を生成するプローブ較正曲線生成器と、 (d)追加モデル較正曲線および追加較正サンプル周波数偏移値を使用してテス
    トサンプル較正曲線を生成するテストサンプル較正曲線生成器とを備えるシステ
    ム。
  21. 【請求項21】 (a)サンプルを支えるための、角度が付けられた端部お
    よび平らな表面を有するサンプル・サポートと、 (b)ピボット・ポイントを生成するための、前記サンプル・サポートの角度が
    付けられた端部に接触した第1の補強装置と、 (c)サンプル・サポートに取り付けられたばねと、 (d)ばねを所定の位置に保持するための、前記ばねに接触した第2の補強装置
    とを備えるばね荷重サンプル・ホルダ。
  22. 【請求項22】 プローブが固定保持され、かつ、サンプルと接触する、請
    求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 サンプル・ホルダおよびサンプルが水平に走査される、請
    求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 センサが、サンプル・ホルダの垂直変位を測定し、この垂
    直変位がサンプルのトポロジーの関数になる、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 近接場走査マイクロ波顕微鏡を使用してサンプルを結像さ
    せるための装置であって、 顕微鏡プローブ・チップに低周波バイアス電圧を印加するために、同軸伝送線
    路共振器内にバイアス・ティを備え、低周波バイアス電圧は、マイクロ波信号に
    は無関係であり、それにより、サンプルに局部電界を印加することができ、非線
    形性測定および同調性測定を可能にする装置。
  26. 【請求項26】 プローブ・チップを備えた共振器を有する近接場走査マイ
    クロ波顕微鏡を使用して誘電体誘電率を非接触結像させるための方法であって、
    (a)既知の誘電特性を有する少なくとも3つの誘電体サンプルを使用して近接
    場走査マイクロ波顕微鏡を較正するステップと、 (b)較正曲線を生成するステップと、 (c)プローブを用いて所定の走査高さでテストサンプルを走査し、かつ、前記
    所定の走査高さにおける少なくとも1つのテストサンプル周波数偏移値を生成す
    るステップと、 (d)生成されたテストサンプル共振周波数偏移値および生成された較正曲線に
    基づいて、テストサンプルの誘電体誘電率を決定するステップとを含む方法。
  27. 【請求項27】 前記較正ステップ(a)が、 (i)近接場走査マイクロ波顕微鏡の共振周波数を選択するステップと、 (ii)前記少なくとも3つの較正サンプルの1つをプローブの下に置くステッ
    プと、 (iii)プローブを第1の所定の高さに位置決めするステップと、 (iv)前記第1の所定の高さにおける共振周波数を測定するステップと、 (v)プローブを第2の所定の高さに移動させるステップと、 (vi)前記第2の所定の高さにおける共振周波数を測定するステップと、 (vii)前記第1の所定の高さにおける前記共振周波数と、前記第2の所定の
    高さにおける前記共振周波数の差を計算するステップと、 (viii)前記計算された差を、較正サンプル共振周波数偏移値としてメモリ
    に記憶するステップと、 (ix)前記少なくとも2つの較正サンプルの各々に対して、ステップ(ii)
    から(viii)を繰り返すステップとを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記較正曲線を生成するステップ(b)が、誘電率(ε )および周波数偏移の関数として前記較正周波数偏移値をプロットするステップ
    を含む、請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記テストサンプルを走査するステップ(c)が、 (i)近接場走査マイクロ波顕微鏡の共振周波数を選択するステップと、 (ii)前記テストサンプルをプローブの下に置くステップと、 (iii)プローブを第1の所定の高さに位置決めするステップと、 (iv)前記第1の所定の高さにおける共振周波数を測定するステップと、 (v)プローブを第2の所定の高さに移動させるステップと、 (vi)前記第2の所定の高さにおける共振周波数を測定するステップと、 (vii)前記第1の所定の高さにおける前記共振周波数と、前記第2の所定の
    高さにおける前記共振周波数の差を計算するステップと、 (viii)前記計算された差を、テストサンプル共振周波数偏移値としてメモ
    リに記憶するステップとを含む、請求項26に記載の方法。
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