JP2003508551A - 販売可能な製品への不均化による油井ガスの転化方法 - Google Patents

販売可能な製品への不均化による油井ガスの転化方法

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オリアー、デニス
モーア、ドナルド、エイチ
− ヤン チェン、コン
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シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • C10G35/00Reforming naphtha
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Abstract

(57)【要約】 油井ガス中のアルカンを分子量がより大きいアルカンと分子量がより小さいアルカンとに不均化することにより油井ガスを現地で販売可能な製品に部分的に転化する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願への相互引照) 本出願は1999年6月11日に受理の米国特許出願09/330,886の
一部継続であり、これは参照によって本記載に加入されている。
【0002】 (技術分野) 本発明は油井ガス中のアルカンのいくらかをシンクルード(syncrude
)と市販可能なガス溜分とに転化することにより、販売可能な製品への不均化に
より油井ガスを部分的に転化することに関する。本発明の方法は遠隔地において
市販できないガスを処分するのに特に有用である。
【0003】 (背景技術) 石油産業は貯留部として知られる地下の地質学的構造中に捕捉されている原油
および/または天然ガスから経済的価値をできるだけ引きだすことに関心がある
。貯留部を貫通する油井は貯留部中の炭化水素を表面に移送することを可能にす
る。多くの場合、表面に流れる炭化水素は沸点の異なる化学物質の混合物からな
り、またこの炭化水素は、それが市場に輸送されることができる前に、大気の圧
力および温度で安定な液体である溜分と安定でない溜分とに分離されねばならな
い。多くの場合、この後者のガス溜分はプロパンとブタンとの混合物を含有し、
これはしばしば液化石油ガスまたはLPGと称され、その出荷を正当化するのに
十分な商業的価値をもたない。LPGを含む、商業的価値が少ないこの溜分は通
常、燃料に対する局所的需要を満たすために消費されることができ、あるいはフ
レア燃焼によって処分されあるいは貯留部に再注入される。各々の場合、LPG
または他の市販できないガスの潜在的な価値の多くは失われる。加えて市販でき
ないガスの処分は操業費用にあたる。
【0004】 LPGのような市販できないガスを遠隔地域で使用するか処分するかの選択は
限られている。現存する技術によってシンクルードに転化するのは複雑で費用が
かかり、経済的見地から正当化できない。フレア燃焼は環境の理由からやはり満
足できないであろう。処分の方法としてのガスの再注入は利用可能な選択であろ
うが、再注入は潜在的価値のある製品を失う結果になるであろう。この問題は、
販売できないガスをシンクルードに経済的に転化する技術が利用できるならば、
回避されるであろう。
【0005】 本記載では、油およびガスの油井から回収される湿性ガスは、蒸気圧が規定さ
れた原油を製造するように分溜した後に残留する、油井からの非凝縮製品を指す
。油井ガスの販売可能な溜分を回収した後、プロパンおよびブタンそしておそら
くはメタン、エタンおよびペンタンから通常なる、より軽質な残留するアルカン
は経済的価値がより低い。このガス溜分は本開示では軽質炭化水素廃棄ガスと称
される。この開示で用いる場合、油井ガスという用語には、天然ガス、特に「湿
性天然ガス」と一般に称されるガスも含まれる。「湿性天然ガス」とは、C3+
ルカンをかなりの量含有する天然ガスをさす。
【0006】 この開示で用いるとき「シンクルード」という用語は、原油製品と配合されあ
るいは別個に出荷されることができる溜分に、通常は販売可能でないガスが本明
細書中に記載される本発明によって転化された後に、この販売できないガスから
回収されるアルカンをさす。シンクルードはC5+溜分つまり少なくとも5つの炭
素原子をほとんどが有する分子を含有する混合物を通常さす。市場に応じて、C 5 溜分つまりペンタン溜分はLPG溜分の一部であるとときには考えられる。本
開示の目的に関して、C5溜分は、利用できる市場機会に応じてLPG溜分また
はシンクルード溜分にいずれかに含められることができる。いくつかの場合、ペ
ンタンをシンクルード製品とは別な製品として別個に出荷するのが好ましいであ
ろう。しかしながら、本開示の目的に関して、ペンタンは通常シンクルード溜分
の一部として含められ、また以下の考察で脈絡的に別な指摘をしないかぎりペン
タンをそのように仮定する。加えて、最終出荷製品に関する蒸気圧仕様を高める
ためにいくらかのブタンがシンクルードに含められることができよう。
【0007】 セールスガス(sales gas)とはC2-溜分、つまりメタンとエタンと
か主としてなる溜分をいう。いくつかの場合、セールスガスは製造地から市場に
出荷され、あるいは別な場合にセールスガスは燃料として燃焼され、フレア燃焼
され、または再注入されるであろう。
【0008】 本開示で「不均化」という用語は、アルカンまたはオレフィンを分子量がとも
により小さいおよびより大きい新たな炭化水素に転化することを意味する。例え
ばアルカンの、ブタンは以下の反応に従って、不均化によって転化されるであろ
う:
【0009】
【0010】 本開示で「アルカン」という用語は、水素で完全に飽和されまた一般式Cn2 n+2 を有する分枝または非分枝の炭化水素分子をさす。アルカンは普通パラフィ
ンとも称される。
【0011】 「オレフィン」は水素で完全に飽和していない分枝または非分枝の炭化水素分
子である。オレフィンは一般式Cn2nを有する。オレフィンはアルカンの不均
化反応で中間的な化学種として働くと考えられるので本発明において重要である
【0012】 飽和炭化水素の不均化は米国特許第3,484,499号、第3,668,2
68号、第3,856,876号、第3,864,417号および第3,953
,537号の特許文献に記載されている。一般文献では、Hughes,T.R
.,et.al.,Proc.Int.Congr.Catal.,5th(P
aper 87)1972 and Burnett R.L.,et.al.
,Jour.of Cat.31,pp 55−64,1973を参照されたい
。石油産業では製油所ガスの転化のため(例えば米国特許第3,773,845
号参照)また溜出油輸送燃料の改質のために(例えば米国特許第4,676,8
85号参照)に不均化が提案されている。
【0013】 本開示に記載されている方法は、LPGのような販売できないガス溜分を、等
容積のLPGに比べて容積基準での価値がより大きいシンクルードのようなより
高価値の製品に転化するように図られている。この方法は販売できないガス溜分
の一部だけを転化するのに用いることができるが、販売不可能なガスをすべて販
売可能な製品に転化するように操作するのが好ましい。本発明の方法の追加的な
利点は、市場への輸送、従って商業的価値の実現のために副生物のいくらかが天
然ガスと混合されることができる。あるいは別に、副生物は他の目的のために既
にある施設によって経済的に処分されてよい。
【0014】 (発明の開示) 最も広い局面で本発明は、油井ガスから販売可能な製品を回収する方法に関し
、この方法は(a)油井ガスをアルカン含有ガス溜分とこれより高い露点を有す
るコンデンセート(condensate)とに分離し、(b)このガス溜分中
のアルカンのかなりの部分をより高級のおよびより低級のアルカンの双方へと不
均化によって転化するように選定された条件下で、ガス溜分の少なくとも一部分
を不均化帯内で不均化触媒と接触し、(c)アルカンを不均化帯から回収し、そ
して(c)アルカンを販売可能な製品へと分離することを包含する。本方法はす
べてのガス溜分を販売可能製品に完全に転化するように操作するのが好ましいで
あろう。しかしながら、いくつかの場合、ガス溜分をすべて完全に販売可能製品
に転化することは実施可能でなくまたある量の市販不可能なガスが処分のために
残るであろう。この市販不可能なガス溜分は本開示で軽質炭化水素廃棄ガスと称
される。当業者なら、販売可能な製品および軽質炭化水素廃棄ガスに関する精確
な組成は操作に従って変化しまた油井ガスの元来の組成、製品が販売される市場
、製品に規格、および輸送費用のような要因に依存するであろう。一般に軽質炭
化水素廃棄ガスはLPGを含むであろう。セールスガスを市場に輸送する費用が
その商業的価値をこえるならあるいはその輸送に必要な施設が利用できないなら
、LPGはこの溜分を含有してよい。
【0015】 本発明の方法は連続的プロセスとして通常操作され、また販売不可能なアルカ
ン、通常は、不均化帯から回収されて一層の転化のために不均化帯に戻されるブ
タンおよび/またはプロパンの少なくとも一部を循環する様々な循環ループによ
って通常操作される。本開示で用いる場合、「より高級なアルカン」および「よ
り低級なアルカン」という用語は、露点によって分離されることができる炭化水
素の異なる溜分をさす相対的な用語であるとやはり理解すべきである。より低級
なアルカンとは、より高級なアルカンと比較して比較的少ない炭素原子を分子中
に含むアルカン溜分をさす。以下に説明するように、不均化プロセスは元のアル
カン分子を、それぞれの分子中により大きな数の炭素とより小さな数の炭素をと
もに有する新たなアルカン分子へと転化する。しかしながら、供給物中の分子の
そして不均化後の製品中の分子の平均分子量は同じままであろう。
【0016】 本方法によって製造される軽質炭化水素廃棄ガスはいずれも様々な方法で処分
されることができる。これは燃料として局所的に使用され、フレア燃焼され、あ
るいは地下の地層内に再注入によって戻されることができる。処分方法の選定は
経済的および環境上の因子に依存するであろう。軽質炭化水素廃棄ガスは圧力維
持のためあるいは第2の回収計画の一部として産油層内に再注入されることがで
きる。これら双方の状況では、この再注入は原油の回収を改善するためでありま
た販売不可能な製品の単なる処分方法としてではない。軽質炭化水素廃棄ガスを
地中に再注入する場合、ときにこの廃棄ガスは注入ガスと称される。セールスガ
スを販売可能製品として回収する場合、不均化帯から回収される軽質炭化水素廃
棄ガスは、それが存在するなら、プロパンと、シンクルードに一緒に含められな
いブタンの部分から主としてなる。いくつかの場合、いくらかのペンタンもまた
軽質炭化水素廃棄ガス中に含められてよい。シンクルード製品中に含められるペ
ンタンおよびブタンの量は、最終的な出荷製品に関する蒸気圧規格に依存するで
あろう。セールスガスが販売可能製品として回収されない場合、軽質炭化水素廃
棄ガスもまたメタンおよびエタンを含有するであろう。
【0017】 セールスガスが軽質炭化水素廃棄ガスの一部として処分される場合、本発明は
、C4-炭化水素のかなりの部分をC5+製品に転化するように選定された条件下で
4-炭化水素を不均化帯内で不均化触媒と接触させ、C4-炭化水素からなる軽質
炭化水素廃棄ガスからC5+製品を別個に回収し、そして軽質炭化水素廃棄ガスを
処分する工程を包含する、油井ガスからのC4-炭化水素が部分的にC5+製品に転
化される販売可能な製品を油井ガスから製造するための連続的方法として記載す
ることができる。ペンタン溜分がシンクルード製品の一部として含められず、軽質
炭化水素廃棄ガスの一部として残留する場合、本発明は、C5-炭化水素のかなり
の部分をC6+製品に転化するように選定された条件下でC5-炭化水素を不均化帯
内で不均化触媒と接触させ、C5-炭化水素から主としてなる軽質炭化水素廃棄ガ
スからC6+製品を別個に回収し、そして軽質炭化水素廃棄ガスを処分する工程を
包含する、油井ガスからのC5-炭化水素が部分的にC6+製品に転化される販売可
能な製品を油井ガスから製造するための連続的方法として記載することができる
【0018】 セールスガスがシンクルードとは別の販売可能な製品およびなんらかの軽質炭
化水素廃棄ガスとして回収される場合、本方法は、LPGのかなりの部分をセー
ルスガスとシンクルード製品とに転化するように選定した条件下で不均化帯内で
LPGを不均化触媒と接触させ、シンクルード製品とセールスガスとを含有する
混合物を不均化帯から回収し、そしてセールスガスとシンクルード製品とを別個
に回収することを包含する、LPGをセールスガスおよびシンクルードに転化す
る方法として記載することができる。この場合、転化の後に残留する軽質炭化水
素廃棄ガスはすべて未転化のLPGから主としてなり、これはさらに転化するた
めにあるいは処分のために循環されることができる。ペンタンがシンクルード製
品に一部として回収される場合、本発明は、LPG中のC3およびC4炭化水素の
かなりの部分をC2-製品とC5+製品とに転化するように選定した条件下で不均化
帯内でLPGを不均化触媒と接触させ、C5+製品とC2-製品との混合物を不均化
帯から回収し、そしてC2+製品とC5+製品とを分離することを包含する、C3
よびC4炭化水素からなるLPGをC2-製品とC5+製品とに転化させる連続的方
法として記載することができる。ペンタンがシンクルード製品の一部として回収
されない場合、本発明は、LPG中のかなりの部分をC2-製品とC6+製品とに転
化するように選定した条件下で不均化帯内でLPGを不均化触媒と接触させ、C 6+ 製品とC2-製品とを含有する混合物を不均化帯から回収し、そしてC2+製品と
6+製品とを分離することを包含する、C3、C4およびC5炭化水素からなるL
PGをC2-製品とC6+製品とに転化するための連続的方法として記載することが
できる。この場合、ペンタン溜分もまた販売可能な製品として別個に回収される
ことができる。
【0019】 本発明に従うとき、経済性に応じて市場に別個に運ばれる、あるいは出荷のた
めに油井から回収される原油と配合されてよいより重質な製品およびより軽質な
製品の双方に油井ガス中の炭化水素を転化するのに不均化が用いられる。出荷さ
れない軽質炭化水素廃棄ガスはすべて場内で処分される。本発明は油井ガスを取
り扱う慣用の方法に対しておおくの有利性を有する。第一に、本発明では油井ガ
スの少なくとも一部が価値のより大きい製品に場内で転化される。不均化反応は
水素を転化することなく実施され、従って本発明は、油井ガスを他の製品に転化
するために、水素製造装置または循環ガス圧縮機の設置を必要としない。しかし
ながら、触媒の初期の還元および触媒の再生のためにいくつかの圧縮機および水
素および窒素の現地供給が必要であろう。これの必要は周期的であり、連続的で
はないであろう。本発明の方法は穏和な圧力で操作される。本発明の方法は大量
の反応熱を放出せずあるいは消費せず、従って、本方法は反応器内に熱を制御す
るための内部制御装置を必要としない。これらの要因のため、比較的安価で、安
全でまた操作が単純な設備を結局用意することになる。
【0020】 本発明の方法を実施するのに好適な不均化触媒は文献にすでに記載されている
。本発明を実施するのに使用する触媒物質は不均化活性および脱水素/水素化活
性をともにもたねばならない。触媒の不均化活性および脱水素/水素化活性は、
異なる機能を果たすために別個な成分を通常必要とし、またこの触媒は二元機能
触媒と称される。
【0021】 不均化機能としては元素周期律表のVIB族またはVIIB族から選択される
金属または金属混合物を含むのが好ましい。不均化触媒として使用するのに特に
好ましいのはタングステン、レニウム、およびモリブデンまたはこれらの混合物
である。脱水素/水素化機能のためには、元素周期律表のVIII族から選択さ
れる金属または金属混合物および/またはこれらの化合物が好ましい。特に好ま
しいのは貴金属であり、また金属または金属混合物が白金および/またはパラジ
ウムあるいはこれらの混合物を含有するのが最も好ましい。加えてレニウムの存
在は脱水素/水素化触媒中で使用する金属の活性を増強することが見いだされて
いる。
【0022】 本開示で用いるとき、ここにいう元素周期律表はthe Handbook
of Chemistry and Physics,72版(1991〜19
92)中のChemical Abstract Serviceによって出版
されている版である。当業者なら、不均化機能および脱水素/水素化機能の双方
のための触媒として使用される金属に言及するとき、金属の活性形態は必ずしも
純粋な金属ではないことを認めるであろう。それは金属酸化物のような金属化合
物であってよい。実際の反応に際して存在する金属成分の特定的な形態は知られ
ていなく、従って本開示において反応で触媒として作用する特定的な金属に言及
する場合、金属の精確な化合物および/または酸化状態は知られていないことを
了解すべきである。
【0023】 不均化機能および脱水素/水素化機能のために使用する金属成分は、アルミナ
、ジルコニア、シリカ、ボリア、マグネシアのような酸化物、あるいはこれらの
物質の任意の2つ以上の混合物のような耐熱性固体物質であって、ゼオライトお
よびMCM−41のような多孔性が中程度である(mesoporous:メソ
細孔の)物質をふくむものであるがこれらに限定されないものの上に通常支持さ
れるであろう。ここで用いられる多孔性が中程度である物質とは、約20オング
ストロームから約200オングストロームの範囲内の寸法が均一な細孔を有する
分子篩をさす。支持体として炭素もまた使用することができる。支持体は非酸性
の支持体つまり遊離の酸の部位がほとんどまたは全くない支持体であるのが好ま
しいであろう。遊離酸の部位を有する支持体は、これを支持体として使用するの
を一層好適にするリチウム陽イオンのようなアルカリ金属の陽イオンを用いて中
和されてよい。
【0024】 別個な成分、つまり不均化および脱水素/水素化の別個な成分の上に異なる機
能を有するこれらの触媒では、2つの成分が互いに緊密に近接しているのが好ま
しい。本発明で使用するのに好適な2元機能触媒の例はアルミナ上の白金成分と
シリカ上のタングステン成分とを有する触媒である。
【0025】 (発明の詳細な説明) 本発明の方法では、油井ガスを構成する様々なアルカン溜分が、分子量がより
大きいそしてより小さいアルカンの双方に転化される。例えば、油井ガスのブタ
ンは不均化反応器中で主としてプロパンとペンタンに転化されるが、ただしヘキ
サンおよびエタンのような分子量がより大きいおよびより小さいいくつかのアル
カンもまた生成するであろう。ペンタンはシンクルード溜分の一部として通常回
収され、一方プロパンは未転化の油井ガスの一部となりそしてさらなる転化のた
めに循環されあるいは産油層中に再注入するなどにより処分されてよい。
【0026】 本発明の方法は図面を参照することにより明瞭に理解することができよう。図
1はLPGをセールスガスおよびシンクルードに転化するための連続的方法を例
示する。分子構造内に2〜6個の炭素原子を有するアルカンから主としてなる油
井からのガス混合物は管2によって不均化反応器4に送られ、そこでガスが脱水
素/水素化活性と不均化活性との双方を有する触媒物質と接触される。反応器内
で、ガス中のプロパンは、分子量がより大きいおよびより小さいアルカンととも
にほとんどエタンおよびブタンに転化される。生成物は管6によって不均化反応
器から分離器8に運ばれ、そこでC5+溜分は管10を経て液体として回収される
。C5+溜分は油井からの原油と配合されそして市場に出荷される。C2-溜分およ
び未転化のプロパン/ブタンは管12によってガス分離器14に運ばれ、そこで
エタンおよびメタンが管16によって回収される。この溜分はセールスガスとし
て出荷される。ガス分離器から回収されるプロパンおよびブタンは一層の転化の
ために管18によって不均化反応器4に戻すように循環される。過剰のプロパン
およびブタンはすべて、すでに論じた方法によって管20を通じて処分される。
【0027】 図2はセールスガス溜分がLPGとともに軽質炭化水素廃棄ガス中に含められ
そしてガスが産油層内に再注入によって戻される本発明の第2の態様を例示する
。この態様では、原油と油井ガスとの混合物102が産油パイプ連鎖物106に
よって地下の産油層104から搬出される。油とガスとの混合物はウエルヘッド
から導管108によって最初の分離器110に運ばれ、そこで分子構造内に炭素
原子を4個より多く有する炭化水素からなる原油製品が油井ガスから分離される
。油井ガスは分子構造内に炭素原子を5個より少なく有するアルカンから主とし
てなるガスの混合物である。原油製品は管112によって所蔵部に運ばれそして
産油地から最終的に出荷される。ガス溜分は第1の分離器110から管114に
よって不均化反応器116に運ばれ、そこで脱水素/水素化活性と不均化活性と
をともに有する触媒物質にガスが接触される。反応器内でガス溜分中のアルカン
が分子量がより大きいおよびより小さいアルカンに転化される。転化されたガス
は管118によって不均化反応器から第2の分離器120に運ばれ、そこでC5+ 溜分が管122を通じて液体として回収される。管122中のC5+溜分は管11
2中の油井からの原油と配合されそして原油とともに市場に出荷される。C4-
分はこの箇所で注入ガスとして油井中に再注入されてよく、あるいはこの態様に
示すごとく管124によってガス分離器126に運ばれ、そこでブタン、プロパ
ンおよびより高級な他のすべてのアルカンがガス分離器から回収され、そして管
128によって一層の不均化のために不均化反応器116に循環され戻される。
より低級なアルカンつまりその分子構造内に4個より少ない炭素原子を有しアル
カンは、管130によってウエルヘッドに戻すように搬送されそしてパイプの連
鎖物(列)132によって注入ガスとして地下の産油層に再注入によって戻され
る。
【0028】 ガス溜分はその組成に応じてなんらの事前の処理なしで不均化反応器に直接送
られてよい。しかしながら、不均化段階の前にいくつかの先行処理を行うのがほ
とんどの場合好ましいであろう。例えば、脱水素/水素化成分として白金を含有
する触媒の場合、硫黄は穏和な被毒物として作用するであろう。不均化成分とし
てタングステンまたはVIBもしくはVIIB族の他の金属を使用する触媒では
、硫黄は永久毒として作用することが予想されるであろう。従って、硫黄化合物
が油井ガス中に存在する場合、不均化触媒との接触に先立ってこの汚染物を除去
するのが好ましいであろう。油井ガスから硫黄を除去するのに好適な種々の方法
が文献中に記載されている。例えば油井ガスから硫化水素を除去するアミンによ
る処理を用いることができる。メルカプタンのような有機硫黄化合物は苛性処理
によってまたは水添処理のような水素化によって除去されることができる。しか
しながら、このような場合、水添処理工程のために現地の水素源が必要であろう
。油井ガスから硫黄化合物を除去するための特定の商業的方法が利用可能であり
、またこれは当業者に良く知られている。
【0029】 加えて、反応への供給物中のアンモニアおよび水分の存在はいくつかの不均化
触媒に対して有害な影響を与える。不均化反応器への供給物から汚染物を除去す
るために使用できる商業的な方法は当業者に周知である。不均化帯中の過剰のオ
レフィンおよび水素の存在は、不均化反応の平衡に影響を与えまた触媒を失活さ
せることも知られている。油井ガスの組成は場所によって変化するので、存在す
る汚染物を同定し、そして本発明を実施するのに使用する場合による処理方式お
よび触媒が何であるかを知るいくつかの日常的実験が必要であろう。
【0030】 不均化反応を接触するために種々の触媒が知られている。本発明を実施するの
に使用する触媒物質は脱水素/水素化活性と不均化活性との双方を持たねばなら
ない。脱水素活性は供給物中のアルカンを、不均化を起こす実際の化学種である
と考えられるオレフィンに転化するのに必要であると考えられる。不均化に引き
続いてオレフィンは転化されてアルカンに戻される。触媒の脱水素/水素化活性
もまたオレフィンのアルカンへの再水素化にも寄与することが理論化されている
。本発明を特定のなんらかの機構に限定する意図にはないが、アルカンの不均化
の原因であると考えられる化学反応の系列をさらに考察することは、触媒の選定
を説明するのに役立つであろう。例としてブタンの反応の一般的系列は以下であ
ると考えられる:
【0031】
【0032】 不均化帯で使用するための触媒物質は2元機能的であり、また同一の触媒粒子
上で2つの機能を有するか、あるいは脱水素/水素化および不均化の別個な成分
を触媒物質内に有する異なる触媒からなるであろう。触媒物質内での脱水素/水
素化機能としては、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、ル
テニウム、オスミウムおよびイリジウムを含む元素周期律表のVIII族金属を
通常含むであろう。脱水素/水素化成分はパラジウム、白金、ロジウム、ルテニ
ウム、オスミウム、イリジウムまたはこれらの様々な組み合わせのような少なく
とも1つのVIII族貴金属を通常含むであろう。脱水素/水素化成分中に含め
るのに白金およびパラジウムまたはこれらの化合物が好ましく、白金またはその
化合物が特に好ましい。さらに、貴金属と組み合わせられたレニウムの存在が好
ましい。特に好ましいのは白金とレニウムとの混合物を含有する触媒である。す
でに述べたように本開示において特定的な金属を本発明で有用であるとする場合
、その金属は元素状金属としてまたは金属化合物として存在するであろう。上記
に論じたように、本開示において特定の金属に言及することは、製造に際して使
用するものとして特定的な化合物の名称があげられている実施例におけるように
、特定の名称の化合物が示されない限り、本発明をなんらかの特定的な形の金属
に限定する意図にはない。
【0033】 運転時間に従って触媒が失活する場合、触媒の再生のために当業者に周知であ
る特定的プロセスが利用できる。
【0034】 触媒物質の不均化成分は、クロム、マンガン、モリブデン、レニウム、および
タングステンを含む元素周期律表のVIBまたはVIIB族の金属またはその化
合物を含有するであろう。不均化成分中に含ませるのに好ましいのはモリブデン
、レニウム、タングステンおよびこれらの化合物である。不均化成分中で使用す
るのに特に好ましいのは、タングステンまたはその化合物である。考察したごと
く上記の金属は、元素金属としてまたは例えば金属の酸化物のような金属化合物
として存在するであろう。金属は触媒成分上に単独でまたは他の金属と組み合わ
せて存在してよいことも理解される。
【0035】 ほとんどの場合、触媒物質中の金属は耐熱性物質上に支持されるであろう。支
持体として使用するのに好適な耐熱性物質には、製油工業で使用するための触媒
を製造するのに使用される慣用の耐熱性物質である。このような物質にはアルミ
ナ、ジルコニア、シリカ、ボリア、マグネシア、チタニアおよび他の耐熱性酸化
物物質またはこれらの物質の任意の2つ以上の混合物が含まれるがこれらに必ず
しも限定されない。支持体は粘土のような天然産の物質、またはシリカ−アルミ
ナおよびホウ珪酸塩のような合成物質であってよい。ゼオライトのような分子篩
もまた、触媒物質の2元機能を果たさせるのに使用する金属のための支持体とし
ても使用されてきた。例えば米国特許第3,668,268号を参照されたい。
Kresge,C.T.、Nature(359巻)1992年、710〜71
2ページに記載されているようなMCM−41およびMCM−48のごとき多孔
性が中程度である物質もまた耐熱性支持体として使用されることができる。炭素
のような他の既知の耐熱性支持体もまた本発明のいくつかの態様において活性形
態の金属のための支持体として役立つであろう。支持体は非酸性である、つまり
分子上に遊離酸の部位がほとんどまたは全くないのが好ましい。支持体上の遊離
酸の部位はリチウム塩のようなアルカリ金属塩によって中和されることができる
。アルミナ、特に酸の部位が硝酸リチウムのようなアルカリ塩によって中和され
ているアルミナが脱水素/水素化成分のための支持体として通常好ましく、また
シリカが不均化成分のための支持体として通常好ましい。
【0036】 支持体上に存在する活性金属の量は変化してよいが、この量は少なくとも触媒
として活性がある量、つまり所望の反応を接触するのに十分な量でなければなら
ない。脱水素/水素化成分の場合、活性金属の含有率は元素基準で約0.01〜
約50重量%の範囲内に通常あり、約0.1〜約20重量%の範囲が好ましい。
不均化成分の場合、活性金属の含有率は元素基準で約0.01〜約50重量%の
範囲内に通常あり、約0.1〜約15重量%の範囲が好ましい。
【0037】 白金成分とタングステン成分とを含有する本発明で使用するための典型的な不
均化触媒は、参照によって全体に開示が本記載に加入されている米国特許第3,
856,876号中に記載されている。本発明の1つの態様では、アルミナ上の
白金とシリカ上のタングステンとの混合物を含む触媒が使用され、この場合、タ
ングステン成分に対する白金成分の容積比は1:50より大きくまた50:1よ
り小さい。この特定の態様ではタングステン成分に対する白金成分の容積比は1
:10〜10:1である。
【0038】 脱水素/水素化成分と不均化成分とはともに、例えば、脱水素/水素化成分が
酸化タングステンのような非支持の不均化成分上に分散されている触媒のように
、同一の支持体粒子上にある触媒物質中に存在してよい。本発明の別な1態様で
は触媒成分は異なる粒子上で隔離されていてよい。脱水素/水素化成分と不均化
成分とが別個な粒子上にある場合、例えば、2つの成分を含有する粒子の物理的
混合物におけるように、2つの成分が互いに緊密に近接しているのが好ましい。
しかしながら、本発明の他の態様では、例えば、別個な脱水素/水素化帯および
不均化帯が反応器内に存在するプロセスにおけるように、2つの成分は互いに物
理的に隔離されている。層化されている固定触媒床がある反応器においては、こ
のような態様では2つの成分が床内で別な層に分けられてよい。いくつかの応用
では、脱水素および不均化の段階を実施するための別個な反応器を保有するのが
有利ですらあろう。しかしながら、アルカンのオレフィンへの脱水素が、オレフ
ィンの不均化反応とは別個に起きる処理方式では、オレフィンの再水素化が不均
化段階の後に起きねばならないので工程に追加的な水素化段階を含めるのが必要
であろう。
【0039】 本発明を実施するために選定されたプロセス条件は、使用する不均化触媒に依
存するであろう。一般に、反応帯内の温度は約400°F(200℃)〜約1,
750°F(950℃)の範囲内にあり、約500°F(260℃)〜約1,3
50°F(730℃)の範囲内にある温度が通常好ましい。不均化によるアルカ
ンの転化は圧力の増大とともに増加する。従って、この方法を実施するのに選定
される最適な圧力は通常、当該の状況下で実用的に最高の圧力であろう。従って
、反応帯内の圧力は100psigを越えるように維持すべきであり、好ましく
は圧力は500psigを越えるように維持すべきである。本発明を実施するた
めの実用的に最高の圧力は約5000psigである。一層典型的には、実用的
な操作圧力は約3000psigを下まわるであろう。不均化反応器への供給原
料は最少のオレフィンを含有すべきであり、また添加される水素を含有すべきで
ない。
【0040】 不均化反応は比較的穏和な条件下で進行するので、本発明を実施するのに白金
/タングステン触媒が特に好ましい。白金/タングステン触媒を使用する場合、
温度は約400°F(200℃)〜約1200°F(650℃)の範囲内に維持
すべきであり、約500°F(260℃)を越え、約1000°F(450℃)
を下まわる温度が特に好ましい。
【0041】 当業者なら、不均化帯内で起きる反応が平衡反応であり、またこのこと自体か
ら、不均化帯での所望の生成物の濃度をできるだけ低い濃度まで低下して、所望
の方向の反応を有利にするのが好ましいことを認めるであろう。従って、C5+
化水素を不均化帯に導入する前に、できるだけ多くのC5+炭化水素を油井ガスか
ら除去するのが好ましい。加えて、不均化帯中で生成するメタンの量を最少にす
るように選定された条件下でプロセスが実施されるのが好ましい。このこと自体
から、本方法を実施するのに最適な条件を見いだすために、いくつかの日常的実
験が必要であろう。
【0042】 実施例1 水49.0g中にPt(NH34(NO320.3446gおよびLiNO3
1.7263gを溶解することにより脱水素/水素化触媒成分を調製した。Ca
tapalアルミナ(42〜60メッシュの画分)34.4g中に溶液を一晩含
浸した。含浸された粒子を最初250°Fの温度で空気中でか焼し、5時間にわ
たって1004°Fまで昇温し、そして1004°Fに5時間保持した。触媒成
分を約5時間以内で室温まで冷却した。
【0043】 実施例2 水48.0g中にメタタングステン酸アンモニウム(WO390.6重量%)
1.9886gを溶解することにより不均化成分を調製した。W.R.Grac
e/Davisonによって製造されたシリカゲル(シリカゲル等級57、42
〜60メッシュの画分)20.72gに溶液を一晩含浸した。得られる含浸され
た部室を上記実施例1に記載の成分と同様にか焼した。
【0044】 実施例3 実施例1で調製した脱水素/水素化成分2.25ccと実施例2で調製した不
均化成分1.75ccとを混合することにより不均化触媒を調製した。触媒混合
物(触媒容積4.0cc)を、3つの加熱帯を有する電気炉内に取り付けた1/
4インチのステンレス管反応器内に装填した。触媒混合物を室温から400°F
まで1時間以内で窒素流(100cc/分)中でまず乾燥した。1時間以内に4
00°Fから900°Fにし、そして12時間900°Fに保持することからな
る温度プログラムを用いて混合物を水素流(100cc/分)中で還元した。引
き続いて触媒混合物を窒素流で約1時間パージしそして800°Fに冷却した。
反応器を窒素で900psigまで加圧した。窒素を、4.0cc/時の流量で
供給されるn−ブタンまたはプロパンからなる炭化水素供給物に切り替えた。n
−ブタンに関する不均化反応の結果を表1にまたプロパンに関する結果を表2に
示す。
【0045】
【0046】
【0047】 これらの表はブタン供給物の約30重量%とプロパン供給物の約6重量%とが
、実施例の条件下でシンクルードにそれぞれ転化されたことを示す。さらに、ブ
タン供給物の約6重量%およびプロパン供給物の約16.5%がセールスガスに
転化された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 油井ガス中のLPGをセールスガスおよびシンクルードに転化するためのプロ
セスを例示する図式的なプロセスフロー図である。
【図2】 油井ガスの一部がシンクルードに転化されまた残留するガス留分が産油層に再
注入によって戻される本発明の別な1態様を例示する図式的なプロセスフロー図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 チェン、コン − ヤン アメリカ合衆国 カリフォルニア、リッチ モンド、スクーナー コート 176 (72)発明者 ホワイト、ピーター、ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア、プリー ザント ヒル、ストーンブリッジ ウェイ 710

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油井ガスをアルカン含有ガス溜分と該ガス溜分より高い露点
    を有するコンデンセートとに分離し;このガス溜分中のアルカンのかなりの部分
    をより高級のおよびより低級のアルカンの双方へと不均化によって転化するよう
    に選定された条件下で、該ガス溜分の少なくとも一部分を不均化帯内で不均化触
    媒と接触させ;そして該アルカンを不均化帯から販売可能な製品として回収する
    :ことを包含する、販売可能な製品を油井ガスから回収する方法。
  2. 【請求項2】 C4-炭化水素のかなりの部分をC5+製品に転化するように選
    定された条件下でC4-炭化水素を不均化帯内で不均化触媒と接触させ;そして残
    留するC4-炭化水素から主としてなる軽質炭化水素廃棄ガスからC5+製品を別個
    に回収する:ことを包含する、油井ガスからのC4-炭化水素が部分的にC5+製品
    に転化される販売可能な製品を油井ガスから製造するための連続的方法である請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 C5-炭化水素のかなりの部分をC6+製品に転化するように選
    定された条件下でC5-炭化水素を不均化帯内で不均化触媒と接触させ;そしてC 5- 炭化水素から主としてなる軽質炭化水素廃棄ガスからC6+製品を別個に回収す
    る:工程を包含する、油井ガスからのC5-炭化水素が部分的にC6+製品に転化さ
    れる販売可能な製品を油井ガスから製造するための連続的方法である請求項1に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 不均化帯からブタンの少なくとも一部分を販売可能製品へと
    回収しそしてこのブタンをさらに転化するために不均化帯に循環する追加の工程
    を含む連続的方法である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 不均化帯からプロパンの少なくとも一部分を販売可能製品へ
    と回収しそしてこのプロパンをさらに転化するために不均化帯に循環する追加の
    工程を含む連続的方法である請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 所定の露点を有するより高級なアルカンを含有する溜分が販
    売可能製品として不均化帯から回収されそしてより低級なアルカンが軽質炭化水
    素廃棄ガスとして回収される請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 所定の露点を有するより高級なアルカン溜分が販売可能製品
    として不均化帯から回収されそしてコンデンセート製品と混合される請求項1に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 所定の露点を有するより低級なアルカンを含有する溜分が販
    売可能製品として不均化帯からやはり別個に回収される請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 より高級なアルカン溜分がシンクルードであり、また販売可
    能製品として回収されるより低級なアルカンが、セールスガス(sales g
    as)である請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 不均化触媒が、脱水素/水素化成分と不均化成分とを有す
    る2元機能触媒である請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 不均化成分が元素基準で活性金属約0.01重量%〜約2
    0重量%の範囲内にある量で耐熱性支持体上に少なくとも1つの活性金属を含み
    、また脱水素/水素化成分が元素基準で約0.01重量%〜約50重量%の範囲
    内にある量で耐熱性支持体上に少なくとも1つの活性金属を含む請求項10に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 不均化成分中の活性金属が元素基準で約0.1重量%〜約
    15.0重量%の範囲内にあり、また脱水素/水素化成分上の活性金属の量が元
    素基準で約0.1重量%〜約20重量%の範囲内にある請求項11に記載の方法
  13. 【請求項13】 脱水素/水素化成分が鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウ
    ム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、および白金からなる群か
    ら選択される少なくとも1つの金属または対応する金属化合物を含む請求項10
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 金属が白金またはパラジウムあるいは白金とパラジウムと
    の混合物またはそれらの化合物である請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 脱水素/水素化成分がレニウムまたはレニウムの化合物も
    また含む請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 不均化成分がクロム、マンガン、モリブデン、タングステ
    ン、およびレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属または対応
    する金属化合物を含む請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 金属または対応する金属化合物がタングステン、モリブデ
    ン、またはレニウムである請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 不均化成分がタングステンまたはその化合物を含む請求項
    17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 脱水素/水素化成分が白金または白金化合物を含み、また
    不均化成分がタングステンまたはタングステンの化合物を含む請求項11に記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 不均化触媒がアルミナ上の白金とシリカ上の酸化タングス
    テンとの混合物であり、またタングステン成分に対する白金成分の容積比が1:
    50より大きくそして50:1より小さい請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 タングステン成分に対する白金成分の容積比が1:10〜
    10:1である請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 不均化帯内の温度が約500°F〜約1000°Fの範囲
    内に維持される請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 不均化帯内の温度が約400°F〜約1,750°Fの範
    囲内に維持される請求項10に記載の方法。
  24. 【請求項24】 不均化触媒が耐熱性支持体上の活性金属を含む請求項1に
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 耐熱性支持体がアルミナ、ジルコニア、シリカ、ボリア、
    マグネシア、およびチタニアまたはこれらの混合物から選択される請求項24に
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 耐熱性支持体が分子篩である請求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 耐熱性支持体が多孔性が中程度の(メソ細孔の)物質であ
    る請求項24に記載の方法。
  28. 【請求項28】 耐熱性支持体がアルミナまたはシリカを含む請求項24に
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 不均化帯が約100psig〜5000psigの範囲内
    に維持される請求項1に記載の方法。
  30. 【請求項30】 圧力が約500psig〜約3000psigの範囲に維
    持される請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 予め選定した蒸気圧を有する原油製品とガス溜分とに油井
    ガスを分離し;ガス溜分のかなりの部分をシンクルード製品に転化するように選
    択された条件下で、ガス溜分の一部を不均化帯内で不均化触媒と接触させ;残留
    する軽質炭化水素廃棄ガスからシンクルード製品を別個に回収し;そして軽質炭
    化水素廃棄ガスを処分する:ことを包含する、油およびガスの油井から生産され
    る販売可能な製品を油井ガスから回収する方法。
  32. 【請求項32】 C4-炭化水素のかなりの部分をC5+シンクルード製品に転
    化するように選定された条件下でC4-炭化水素を不均化帯内で不均化触媒と接触
    させ;残留するC4-炭化水素からC5+シンクルード製品を別個に回収し;そして
    転化されないC4-炭化水素を処分する:工程を包含する、油井ガスからのC4-
    化水素が部分的にC5+シンクルード製品に転化される販売可能な製品を油井ガス
    から製造するための連続的方法である請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 C5-炭化水素のかなりの部分をC6+シンクルード製品に転
    化するように選定された条件下でC5-炭化水素を不均化帯内で不均化触媒と接触
    させ;残留するC5-炭化水素からC6+シンクルード製品を別個に回収し;そして
    転化されないC5-炭化水素を処分する:工程を包含する、油井ガスからのC5-
    化水素が部分的にC6+シンクルード製品に転化される販売可能な製品を油井ガス
    から製造するための連続的方法である請求項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】 軽質炭化水素廃棄ガスが再注入によって産油層に戻される
    請求項32に記載の方法。
  35. 【請求項35】 LPGのかなりの部分をセールスガス製品とシンクルード
    製品とに転化するように選定した条件下で不均化帯内でLPGを不均化触媒と接
    触させ;シンクルード製品とセールスガス製品との混合物を不均化帯から回収し
    ;そしてセールスガス製品とシンクルード製品とを別個に回収する:ことを包含
    する、LPGをセールスガスおよびシンクルードに転化する方法。
  36. 【請求項36】 LPG中のC3およびC4炭化水素のかなりの部分をC2-
    品とC5+製品とに転化するように選定した条件下で不均化帯内でLPGを不均化
    触媒と接触させ;C5+製品とC2-製品との混合物を不均化帯から回収し;そして
    2+製品とC5+製品とを分離する:ことを包含する、LPG中のC3およびC4
    化水素がC2-製品とC5+製品とに転化される請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 LPG中のかなりの部分をC2-製品とC6+製品とに転化す
    るように選定した条件下で不均化帯内でLPGを不均化触媒と接触させ;C6+
    品とC2-製品との混合物を不均化帯から回収し;そしてC2+製品とC6+製品とを
    分離する:ことを包含する、C3、C4およびC5炭化水素がC2-製品とC6+製品
    とに転化される請求項35に記載の方法。
  38. 【請求項38】 転化されないLPGもまた不均化帯から回収される請求項
    35に記載の方法。
  39. 【請求項39】 不均化帯から回収されるLPGがさらなる転化のために不
    均化帯に戻される請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 LPGの実質的にすべてが販売可能な製品に転化される請
    求項38に記載の方法。
  41. 【請求項41】 不均化帯の圧力が約500psig〜約3000psig
    の範囲内に維持される請求項35に記載の方法。
  42. 【請求項42】 不均化帯内でのメタンの生成を最小にするようにプロセス
    条件が予め選定される請求項35に記載の方法。
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