JP2003508454A - 腫瘍寛解方法および組成物、および癌抑制方法および組成物 - Google Patents

腫瘍寛解方法および組成物、および癌抑制方法および組成物

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JP2003508454A JP2001520156A JP2001520156A JP2003508454A JP 2003508454 A JP2003508454 A JP 2003508454A JP 2001520156 A JP2001520156 A JP 2001520156A JP 2001520156 A JP2001520156 A JP 2001520156A JP 2003508454 A JP2003508454 A JP 2003508454A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 癌細胞の移動および接着を抑制し、腫瘍抑制を促進し、感染性微生物を抑制することによって癌患者を治療する方法および治療組成物の提供を課題とする。 【解決手段】 アルカリ塩を投与し、全身のイオン生理作用、局所イオン生理作用および/または細胞イオン生理作用を変えることによって細胞外イオン生理作用および細胞内イオン生理作用を制御する。本発明方法によれば、癌細胞からアシドーシス環境を奪い、嫌気性環境をつくりだし、生体電気修復電位および苦痛緩和を最適化し、アルカリ塩の細胞同化を促し、生物学的システムからの各種の毒素を中和する。本発明は、高い抗ウイルス活性、抗バクテリア活性および抗転移活性を実現するものである。投与は経口投与または注入あるいは静脈点滴によって行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、癌患者に、抗転移作用、腫瘍寛解作用および感染性微生物の抑制作
用をもち、全身、局所および/または細胞レベルのイオン生理作用によって癌細
胞の再現、移動および接着を抑制する治療剤を治療上有効な量で投与する方法お
よび製剤組成物に関する。経口または静脈投与製剤組成物として投与される本発
明組成物は、癌再発および腫瘍成長を防止するだけでなく、同時に苦痛を実質的
に緩和する高い作用をもつ。また、本発明は、抗腫瘍活性および/または抗転移
活性をもつ薬理学および薬剤の分野を対象とする。本発明は、各種疾病の原因と
なる微生物の活性を抑制するものでもある。さらに、本発明は、変性疾病の予防
、腫瘍寛解作用および抑制作用の増強や癌予防に有効な薬剤にも関するが、他の
疾病の治療または予防を排除するものではない。
【0002】
【従来の技術】
癌細胞は、正常な健全細胞とはいくつかの点で異なっている。ほぼすべての癌
細胞が正常な健全細胞と異なっている第1点は、癌細胞がそのエネルギーの大部
分を解糖作用、つまりグリコーシスにより得ている点である。正常な健全細胞の
場合、酸化代謝を利用するため、グリコーシスから得るエネルギー部分はごくわ
ずかである。正常な健全細胞がそのエネルギーの大部分をグリコーシスから得る
のは、例えば、極端な筋肉運動などのごく例外的な場合に限られ、正常な状態で
は、酸化代謝を利用する。このように、エネルギー代謝が、正常細胞と癌細胞と
の大きな違いである。
【0003】 癌細胞の異常なエネルギー代謝の一つの特徴は、乳酸などの酸を産生する点で
ある。この結果、癌細胞に極めて近い部位のpH(生体の全pHである全身pHと
比較した細胞外部のpHeまたはpH)が通常よりかなり低くなる。pHe値がより
低い癌は、一般的に成長が速く、患者にとって致命的になる恐れが強い。低いp
Heは、血管新生の引き金となり、腫瘍への血流を増強する。また、pHeが低くな
ると、癌への免疫反応の効果が低下する。異常なエネルギー代謝は、例えば、正
常な代謝よりもエネルギー量(ATP/(ADP+Pi))を低くする。通常、癌細胞は、細
胞間pH(細胞内部のpHiまたはpH)が正常細胞より低い。換言すれば、正常な
細胞よりも水素イオンを多く含んでいる。さらに、例えば、癌細胞は、内部ナト
リウムが過剰で、かつ内部カルシウムが全体として過剰であり、時には内部カリ
ウムが不足している正常な細胞とは異なるイオンの細胞分布をもっている。また
、癌細胞は、イオン流れが正常細胞と異なり、膜の電位(細胞外に対する細胞内
)の電気陰性度が正常細胞より低い。低いpHi、高い内部イオンまたは高い内部
カルシウムなどのイオン濃度の異常が生じると、アポプトシスの発生および/ま
たは癌細胞の免疫系による認識が発生する。
【0004】 癌が発生すると、腫瘍性細胞の成長とその調節プロセスによる破壊との間にあ
る平衡が生じる。癌発生を伴う遺伝学的変化に大きな関心が向けられ、これらに
ついて多くが知られている。このような変化は、病気の発生に必要な前提条件で
あるが、身体の自然な防御作用を崩すには十分ではない。このように、癌は、免
疫反応やアポプトシスなどの身体の自然な防御作用を強化する治療によって未然
に防止でき、癌発生と癌の排除との間の平衡を、癌を排除する方向にシフトでき
る。
【0005】 癌細胞を特異的に標的化する方法として異常なエネルギー代謝を使用するさい
の鍵は、健全な正常細胞に対する毒性がほとんどなく、その上癌細胞を生存不能
にする治療方法を見つけることである。また、理想的な治療方法は、癌細胞によ
る酸化作用を低減し、pHeを7.37〜7.40に近づけるものでなければなら
ない。pHeが正常値に近いと、アシドーシス、最適な生化学的環境での免疫系の
癌防止活性によって、代謝機能が犠牲にされることはなく、また血管新生もない
。この血管新生は、pHの低下により生じる。また、アルカリ化が十分であると、
腫瘍壊死のアシドーシス作用が小さくなる。このような治療方法は、各種のアシ
ドーシスを誘因とする変性疾病に明らかに有効であると考えられる。
【0006】 セシウムおよびルビジウムは、化学的特性および物理的特性がカリウムに類似
するが、原子量ははるかに重いアルカリ金属である。これらアルカリ金属が生物
圏、すなわち食物および水に豊富に存在することは実際にはない。カリウムは、
生きている細胞の主要な内部カチオンであり、そしてカリウムイオン流れが、細
胞のイオン生理作用にとって重要である。哺乳動物の細胞は、全体として多量の
カリウム流れとともに解糖作用によるエネルギー代謝を誘導する条件に反応する
。膜を通過する流れ、およびセシウムおよびルビジウムの細胞蓄積は、カリウム
の動きを支配する同じ細胞機序の支配を受けるが、これらの動きの速度は遅く、
かつ蓄積レベルは異なる。これらによって、細胞のイオン生理作用が変化するだ
けでなく、カリウムの膜を通過する運動が抑制されることになる。今までの治療
方法は次の通りである。
【0007】 1.手術 従来の癌治療は、腫瘍の外科的除去に大きく依存している。手術にはストレス
が伴い、コストも高く、転移の危険が高い上に、癌組織の完全な除去を確実にお
こなうのは極めて難しく、そして通常は追加治療が必要である。さらに、手術に
は、化学的かつ生理学的な依存作用を促進する別な薬剤が苦痛緩和のために必要
である。
【0008】 2.化学療法 従来の化学療法では、主に、癌などの深刻な変性疾病を薬動力学的浸透性治療
薬や放射線を使用して治療を行なうが、生物学的身体の電気生理学的反応を考慮
していない。さらに、化学療法は、アシドーシス状態の誘因になることもあり、
急速な細胞分裂を正常に行なっている細胞を抑制あるいは破壊し、あるいはさも
なければ患者の生理学的に健康な状態を脆弱にする。これらが2つ以上同時に起
こることもある。
【0009】 これら従来の治療法や治療薬は、固有な性質として特に末期段階において効果
が遅く、有効性も欠き、抗原作用などの深刻な副作用をもち、治癒の可能性も低
く、細胞から生体電気エネルギー(電気的な構造エネルギー)を奪い、本質的な
pH平衡、重要な酵素活性および必須栄養素の同化作用を阻害するものである。
このため、細胞の代謝機能が実質的に低下し、そして潜在的な寿命が実質的に短
くなり、生物学的な機能および有効性が低下する。
【0010】 3.放射線 従来の放射線治療は、永続的な損傷を与えるだけでなく、酸性毒素の蓄積に寄
与し、生物学的環境を脆弱化する。
【0011】 4.生体電気的治療法 癌エネルギー代謝の独特な特性に基づく抗腫瘍剤としていくつかの化学物質が
提案されている。例えば、Na/H交換の抑制剤や膜プロトンポンプの抑制剤が抗腫
瘍剤として提案されているが、抗腫瘍作用はそれ程強くない。いずれにせよ、こ
れらは本発明の要旨とはかけ離れたもので、本発明よりもすぐれたものではない
【0012】 セシウムおよびルビジウムを系とする治療法を使用して、予備的な研究が行な
われているが、この研究の場合、癌細胞の独特なエネルギー代謝におけるイオン
の関与に関する最近の進んだ認識を利用していない。早期に結果が出るという期
待にもかかわらず、従来は利用できなかった技術を使用した場合にのみ、セシウ
ムおよび/またはルビジウムを利用する治療薬を正確に製剤化でき、治療上正確
かつ信頼性高く投与できる。
【0013】 5.微生物を病因とする病気 ウイルス、バクテリアおよびその他の感染性微生物の場合、抗生物質を複数併
用してもこれらに対する耐性または免疫性を強めるため、最終的には効果を失う
。また、微生物はアシドーシスエネルギー代謝をもつため、イオンの生理機能を
変えることによってこれを標的化でき、薬剤活性に対する耐性を発現する可能性
を排除できる。
【0014】 すべての癌性細胞の生物学的環境について述べると、非常に狭く、かつ特異的
な生存可能な領域は、狭いpH範囲と、酸化還元電位(ORP)に制限されている(
図1)。なお、健全なヒトの細胞は、癌の生物学的環境外のpH範囲およびORPで
生存できる。体液からの酸の除去を促進することによって、これら体液が体内を
循環する間に、嫌気的で、かつ恒常的な代謝機能に一致する範囲内にあるORPお
よびpHの方向に体液を移動する。従って、癌性細胞および他の蓄積した酸性物質
が、正常な代謝排泄機能(腎臓、呼吸器官、消化器官)により体内から出て行く
。このような反応は、病気の再発や腫瘍の再成長を防止するのに役立つ。
【0015】 変性疾病に罹患すると、急性の適応不順反応と同じ機能不全が発症し、生物学
的環境が酸素の不足した、酸―低酸素症状態になる。イオンが再配列すると、苦
痛および腫脹を緩和できる。このように、電気陰性の電荷はニューロンの過剰な
興奮性を抑え、超酸化物や過酸化物などのストレスの多い、生物学的に炎症を引
き起こす錯体を処理するため、pHiを正常化し安定化するとともに、毒素を処理
する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、癌を病んでいるヒトや他の哺乳動物に投与することに
より、pHeおよびpHiを高くし、全身の酸性度を低くできる毒性のない、薬学上
許容できる薬剤を提供することである。
【0017】 本発明の第2の目的は、転移性腫瘍を全身的に、かつ主要な腫瘍部位で予防す
るか、あるいは治療するための治療法および組成物を提供することである。
【0018】 毒性が極めて低いのが本発明の作用効果の一つである。なお、このような低い
毒性は、“従来の”抗転移性、抗発癌性誘導剤にはほとんどか全くみられないも
のである。
【0019】 本発明の第4の目的は、電解水と自動処理法を使用することによって、最適な
溶解作用と活性成分の利用可能性をもつ薬剤上許容できる製剤組成物を正確に製
造できる製造方法を提供することである。
【0020】 本発明の第5の目的は、独立した治療法としても有効であると同時に、手術療
法、放射線療法や化学療法などの従来の各種癌治療法の補助療法としても有効な
治療法を提供することである。
【0021】 本発明方法および組成物によって最も治療しやすい癌細胞は、酸産生代謝作用
が最も強く、増殖速度が最も高い癌細胞であって、従来の治療法で対処するのが
難しいことが多い癌細胞である。このような癌細胞を本発明の方法および組成物
で治療でき、同時に体液の水和および酸性毒素の排泄を促進できるのが本発明の
第2の作用効果である。
【0022】 本発明の第3の作用効果は、従来の療法で見られた癌細胞の耐性が、本発明治
療法および組成物にはないことである。
【0023】 本発明の第4の作用効果は、腫瘍付近の酸性化を抑制または排除することによ
って、新生した血管の腫瘍への成長を抑制できる点である。なお、血管新生は、
pHが低くなると発生する。
【0024】 本発明の第5の作用効果は、効力を制御できるように投与を調節できるため、
予測可能かつ漸進的な方法で悪性腫瘍や非悪性腫瘍を安定化し、除去でき、従っ
て腫瘍壊死を伴うジストレスや死亡という事態を避けることができる点である。
【0025】 本発明の第6の作用効果は、イオンの生理作用を変えることによって癌細胞の
分泌作用を抑制できる点である。従って、癌細胞の抗癌剤を分泌する作用やこれ
を拒絶する作用を抑制でき、多剤耐性を取り去ることができ、転移を強める腫瘍
プロテアーゼを分泌する作用を抑制できる。
【0026】 本発明の第7の作用効果は、酸産生、乳酸塩産生、カルシウム蓄積、ナトリウ
ム蓄積などに関して経過観察することによって患者個々に応じて治療法を微調整
し、これによって治療効力を評価できるため、投与を予測可能に調節でき、かつ
これを評価できる点である。
【0027】 本発明の第8の作用効果は、毒性が低いため、第1の治療法として選択でき、
苦痛を実質的に緩和あるいは除去でき、癌を寛解させるため、コストの高い検査
を留保できる上に治療しにくい癌のみを対象とする他の療法も留保できる点であ
る。
【0028】 本発明の第9の作用効果は、局所的なアシドーシスサイクルおよび全身的なア
シドーシスサイクルを停止させることができ、かつ広範囲にわたる各種癌の治療
を対象とする作用が速く、有効性も高く、非毒性の費用効果の高い製剤組成物で
あって、活性成分の有効投与量を低く抑えることができる上に冷蔵の必要がなく
、保存期間も3年を超える製剤組成物を提供できることである。
【0029】 本発明の第10の作用効果は、癌の成長環境を阻止および/または排除でき、
各種の従来療法と併用でき、しかもイオン環境内の有利な細胞間変化を維持でき
る点である。
【0030】 本発明は、抗転移性効果および癌寛解効果を実現し、癌の予防に極めて有効で
ある。本発明は、短期間治療法として、あるいは長期間維持療法として単独でも
実施可能であり、また手術、放射線治療または化学療法と併用可能である。本発
明では、基本的に独特なアプローチを使用し、以前には利用できなかった組成物
およびその製造方法および使用方法を利用する。また、本発明では、細胞レベル
で癌形成過程の開始点を絶ち、より悪性度の高い腫瘍、非悪性腫瘍(筋腫、腺腫
)、ポリープ、膿ほうの1種かそれ以上の治療、同時に全身性(転移性)癌の治
療に治療効果を示す非毒性組成物を利用する。費用効果の高い、水をベースとす
る電解処理組成物は、細胞内環境における疾病への耐性を強め、細胞内環境のイ
オン変化を促し、細胞の化学作用を変化させると同時に、安全に癌細胞を殺し、
イオン環境をアルカリ化し、全身的な生理作用、局所的生理作用および/または
細胞生理作用を変化させるものである。これらは、低酸素状態におけるエネルギ
ー代謝から生じる大きな膜横断カリウム移動の抑制に二次的な作用を含むセシウ
ムおよび/またはルビジウムの作用のベースである。このような作用には、pH制
御、過剰なナトリウム蓄積、低い膜電位およびナトリウム/カルシウム交換機序
の作用低下などを変化させる作用も含まれる。酸素正常状態にある細胞は、セシ
ウムまたはルビジウムの存在下でも維持できる小さなカリウム流れを示す。本発
明の方法および組成物は、生物学的システムの健全細胞すべてに対して完全な非
毒性である状態下で癌を殺す活性(腫瘍寛解作用および腫瘍抑制)をもつ。本発
明は、特に細胞環境を有利に変えることによって手術後に残る腫瘍細胞などの残
存腫瘍細胞を根絶する有用な方法を提供する。作用効果には、一般には15〜3
0連続日の範囲にある効力の速度、癌患者の主死亡原因である二次感染に対する
高い効力、高い水和作用および酸素利用可能性およびこれに伴う効果的な苦痛緩
和作用がある。
【0031】 本発明では、効力対毒性比が特に高いため、癌治療の一部を外来で行なうこと
ができ、コストの大幅な節約になる。
【0032】 活性成分については、昏睡状態の癌患者や末期段階にある癌患者に好適な静脈
投与を対象として、また初期段階の癌患者や外来患者の自己投与に好適な場合を
対象として製剤化することができ、また癌再発(遺伝要因、環境要因などで)の
恐れがある患者や癌進展の恐れが非常に高い患者に対して持続的に投与すること
を対象として、あるいは変性アシドーシス状態の進展予防を目的として持続的に
投与することを対象として製剤化することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
1.生体電気治療用組成物アルカリ金属塩 活性主成分は、アルカリ金属であるセシウムおよびルビジウムの塩からなる。
これら塩の陽イオン部分は、セシウムおよびルビジウムの生物学的利用可能性を
実質的に阻害しない非毒性元素か化合物であればよい。本発明のセシウム化合物
およびルビジウム化合物は、単独で使用しても、あるいは各種の組み合わせで使
用しても、所望の抗発癌活性および抗転移活性、そして各種の治療効果を実現で
きるものである。
【0034】副化合物 副活性成分としては、アルカリ金属塩の効果を補強するか、助長するように選
択する。これら副成分は、癌細胞のイオン代謝を変えて、癌細胞を生存不能にす
ることができる。あるいは、癌細胞の全く別な方法で生存する可能性を低く抑え
ることができる。あるいは、癌治療に伴うストレスに対する患者の耐性を強化す
ることができる。副化合物の実例として、脈管形成抑制剤を使用すると、アルカ
リ金属の効果を補強することができる。他の疾病の治療や他の疾病の予防を目的
として異なる副成分を選択することができる。
【0035】 本発明の製剤組成物を製造するさいに使用する水は、純水化処理、殺菌処理し
てもよく、あるいは活性成分の利用可能性を強くする処理を行なってもよい。あ
るいは、これらを複数組み合わせた処理を行なってもよい。特に、製造のための
化学的パラメーターおよび物理的パラメーターを変更するために、水を電解処理
することも可能である。
【0036】 電解処理水は、負のレドックス電位をもつため、親電子性毒素を中性化し、活
性成分が利用でき、かつその有効性が高いレドックス環境を維持することができ
る。また、使用する水は、表面張力が55〜68ダイン/cm、特に60〜6
8ダイン/cmの範囲、ORPが−350〜−560ミリボルトの範囲、そしてp
Hが8.5〜9.7の範囲にあるのが好ましい。
【0037】 2.癌治療への使用 効力 製剤組成物および治療法の効力は、標準的な医療観察方法によって、またイオ
ン生理学的治療に特有な観察方法によって観察する。このような観察方法には、
pHe、pHiおよび全身のpHをモニターすることが含まれる。
【0038】 毒素 腫瘍細胞壊死率および全身アシドーシスに関連する観察および治療は、治療方
法の毒性を防止するために行なう。
【0039】 生理学的ストレス 生体電気治療の生理学的ストレスに関連する観察および治療は、治療に伴うス
トレスを取り除くために行なう。
【0040】 3.疾病治療への使用 癌以外の疾病の治療にも上記と同じことが言える。効力に関する観察は、特定
の疾病に特有なものであるが、医師ならば既知の疾病に応じた観察方法を選定で
きるはずである。
【0041】 4.癌予防への使用 予防的治療の効力については、当業者によく知られている統計的手法により評
価することができる。理論的には、前癌性細胞の周囲を酸性化する能力か、ある
いは解糖エネルギー代謝を利用して、急速に再現する能力のいずれか、あるいは
両者を減殺することによって癌の発症を予防する。このように、個別治療の効力
は、例えば一過性の化学的低酸素症を誘導するなどして細胞レベルで酸の産生を
誘導する一種か複数の誘導剤の攻撃に対する反応を観察することによって評価で
きる。あるいは、イオン代謝の他のアーチファクトを細胞質pHなどの細胞レベ
ルで測定することも可能である。壊死に関わる毒性は、予防的治療などでは大き
なファクターではない。予防を目的とする投与量は少量であるため、生体電気的
な癌予防は意味のあるストレスを伴わない。
【0042】
【発明の最良の実施態様】
本発明の好適な実施態様は、癌などの深刻な変性疾病のイオン治療、腫瘍の寛
解および抑制に有効な治療を対象とする治療方法および治療製剤組成物を提供す
るものである。対象癌を挙げれば、肺癌、乳癌、直腸癌、前立腺癌、肝臓癌など
であるが、これらに本発明は限定されない。
【0043】 本発明は、電気化学的必要条件および電気生理学的必要条件を満足するアルカ
リ塩の電解溶液を使用して、一種か複数の悪性腫瘍または非悪性腫瘍を発症して
いるヒトの患者、あるいは癌を発症している他の哺乳動物を治療し、これら細胞
に有効量の、あるいは治療上十分な量のセシウムイオンおよび/またはルビジウ
ムイオンを与える、従来にない治療方法および治療製剤組成物を提供するもので
ある。さらに、本発明は、癌の予防的治療を対象とする方法および製剤組成物を
提供するものでもある。
【0044】 本発明方法および製剤組成物によれば、癌性腫瘍内の細胞外液の全身または局
所酸性度レベルをアルカリ化し、細胞の細胞内イオン環境を変化させる。細胞内
に取り込まれたセシウムイオンおよびルビジウムイオンの放出速度は、極めて低
くなる傾向をもつ。これらイオンの一部は、細胞の寿命に相当する期間細胞内に
残るため、より長い持続的な効果を発揮する。癌性細胞の酸性度が生理学的によ
り正常なレベルまで下がると、患者の代謝機能および免疫系(抗体、大食細胞な
どを含む)機能がより有効に作用するため、癌細胞の増殖および腫瘍への接着を
抑制する。
【0045】 癌死のうち多くは、通常はバクテリアや他の感染性微生物などの病原体による
各種の二次感染症によるものである。バクテリア誘導かあるいは腫瘍発生のいず
れかによるアシドーシスな生物学的環境によって患者の免疫系が抑制されている
場合、本発明の治療を適用すると、pHが恒常的レベルに戻るため、免疫系が刺
激され、患者の広範な二次感染症に対する耐性が強化されるだけでなく、免疫機
能反応が促進される。
【0046】 製造方法 主活性成分 本発明の製剤組成物を製造する際には、セシウムの塩、ルビジウムの塩又はそ
れらの組み合わせの塩を利用する。セシウムおよびルビジウムの塩は、限定する
ものではないが、塩化セシウムおよび塩化ルビジウムである。本発明は、式MAで
表されるアルカリ塩溶液を使用する癌治療方法および癌治療製剤組成物を提供す
るものである。尚、MAは水溶液中で実質的に解離し、M+およびA-を生成する。M
は、セシウムおよび/またはルビジウムであればよいアルカリ金属部である。ま
た、Aは、塩化物、硫酸塩、炭酸塩または燐酸塩などの相溶性のある非毒性無機
種であればよい陽イオン部であるか、あるいは乳酸塩、クエン酸塩または酢酸塩
などの非毒性有機種であってもよい。
【0047】 アルカリ金属部と、容易には利用できない陽イオン部とを結合することが望ま
しい場合、これは実現が容易である。例えば、アルカリ金属の水酸化物を所望の
陽イオンの酸形態に結合できる。すなわち、 MOH+HAはMA+H2Oになる。 2個以上の水素イオンに解離できる酸の場合、最終生成物は、一部をプロトン
化、例えばMHCO2またはM2CO2(二酸化炭素の重炭酸塩または炭酸塩)にすること
もできる。また、最終生成物は、反応の化学量論を制御するか、あるいは公知の
製造方法によって任意の所望pHに制御することができる。乾燥製剤組成物が望
ましい場合には、水を蒸発すればよい。
【0048】 全身の酸性度を低くすることが望ましい場合には、炭酸塩か、あるいは代謝で
きる有機種が好ましい。例えば、クエン酸塩を使用して、中性に近いpHが得ら
れるまで水酸化セシウムの溶液を中和することができる。あるいは、溶解時に所
定のpHが得られるように、正確な量の水酸化セシウムを所定量のクエン酸と混
合することもできる。腫瘍の代謝を乳酸塩または乳酸塩デヒドロゲナーゼ(LDH
)測定によって経過観察する場合には、背景乳酸塩またはLDH信号を最小限に抑
えるために乳酸塩の使用は避けるのが好ましい。経口投与用製剤組成物の場合に
は、経口のし易さが陽イオンの選択に影響するので、芳香剤を一種か複数使用す
る。
【0049】 用いるルビジウムに対するセシウムの割合、すなわちルビジウムに対するセシ
ウムの比は、腫瘍抑制効力および腫瘍寛解効力や患者の生理学的ストレスを考慮
して決定する。ある一種類のイオンの投与量が大きい場合に生じる生理学的スト
レスに関しては、イオンを組み合わせて使用すると、十分な治療効果を維持した
状態で、ストレス作用を緩和できる。
【0050】 必要な場合には、利用可能性を保持した状態で、吐き気を抑制するために消化
器官の最適な部位に放出されるように、活性成分を製剤化する。
【0051】 二次成分 これら成分は、活性成分の作用を補強または助長するように選択する。ここで
、これら助長成分の実例を医師などが選択するさいの基準を明らかにするために
挙げるが、言及しない他の成分を排除するものではない。イオンの生理作用によ
り誘導するアポプトシスの傾向を強くする成分を配合することによって、セシウ
ム/ルビジウム作用の助長を実現することができる。例示すれば、好ましくは等
量比のカルシウム・マグネシウム剤、ビタミンD、セレン塩、カルシトニン、カ
ルシウムイオノフォアなどのカルシウムの蓄積を刺激する化合物、モネンジンや
ナトリウム/カリウム交換抑制剤などの癌細胞からのナトリウムの離脱を阻止す
る化合物、ニゲリシン、アミロライドおよびその誘導体、4,4'−ジイソチオ
シアノスチルベン-2,2−ジスルホン酸やバフィロマイシンなどのpH制御性を
変える化合物などである。さらに実例を挙げると、ロニダミンなどの腫瘍細胞に
よるグルコース利用を抑える化合物や、アポプトシスの活性作用を独立して増強
する化合物である。主活性成分の活性を助長する別なクラスの成分は、免疫系を
刺激または支持する成分、特に癌の二次的な作用として不足する成分、例えばマ
グネシウム、亜鉛、ビタミンB2やビタミンB12などである。セシウムおよび/また
はルビジウム治療法を補完する成分は、関係のない手段によって作用を発揮する
が、癌の生存性を抑制するのに有効な成分である。これらには、イオン生理作用
を標的にしない各種の化学療法が含まれる。癌の発症は、癌細胞の増殖と死との
間のバランスであるため、癌細胞の増殖を抑制するか、癌細胞の死を強制する別
な成分も、セシウムおよび/またはルビジウム療法を単独で適用した場合に強い
耐性を示す癌に対して潜在的に有効である。毒性のある化学療法の使用は最小限
に抑え、使用する場合には、慎重な医療上の監視を行なうのが好ましい。ルビジ
ウムおよび/またはセシウム療法を補完するさらに別なクラスの成分は、腫瘍ネ
クロシスの毒性作用を最小限に抑える成分である。これら成分には、腫瘍ネクロ
シスの毒性を抑制する水和成分またはアルカリ化成分、食餌療法剤、癌または腫
瘍ネクロシスに伴う生理学的ストレスに好適な助剤などが含まれる。ルビジウム
および/またはセシウム療法の作用を補完するさらに別なクラスの成分は、カリ
ウム剤、他のミネラル剤、食餌療法剤や、本発明療法のそれ程強くない利尿作用
により生じる可能性のあるカリウムなどの不足を補う酸化防止剤である。微量の
ミネラルを含有するミネラル剤を使用すると、所望の体液pH範囲および細胞代謝
を実現でき、これを維持することも可能になる。
【0052】 本発明塩の凝固した結晶性形態が輸送、保管または経口投与の点からみて望ま
しい場合には、緩衝塩を使用する従来方法で製剤化できる。
【0053】 好ましい場合には、予め溶解することなく、活性成分を経口投与することがで
きる。あるいは、キャリヤ水溶液を使用して、胃からの摂取または注射に好適な
溶液として活性成分を製剤化してもよい。例えば、注入液は注入に好適な化学組
成物を用いて、製剤化する必要がある。例えば、血液に対して等張性をもつ殺菌
緩衝食塩溶液に活性成分を溶解すると、注入液を製剤化することができる。
【0054】 水としては、適当な純度もつ水ならば任意源の水を使用することができる。制
限する意図はないが、好ましい水の製造方法を挙げれば、薬学上許容できる均質
な投与という作用効果をもち、かつ各種用途において有効な各種の濃度で製造す
るのに好適な外部エネルギー場(電磁場、磁場、放射線場、超音波場など)への
暴露処理を使用する、100%処理流れか、あるいは陽極出力流れ、陰極出力流
れである電解処理などによって処理した水を使用する。電気エネルギー場に暴露
処理すると、水分子集団の電気粘度特性が変化し、水分子集団が再構成されるた
め、水の特性が変化する。活性成分の含量、反応室における水の流速、流体圧力
差や制御可能な電流強度および電圧などを適宜組み合わせて調節すると、正確な
製剤化方法を実現できる。活性成分が溶解した、濃度を調節した懸濁液を加える
と、電解的に変換された水性混合物を得ることができる。この再構成された水性
混合物に、治療可能な各種癌の治療に有効な量または濃度のアルカリ塩を配合す
る。
【0055】 また、強度の高い場に暴露処理すると、水分子集団間の水素結合がより小さい
準安定な結合に活性化されたキャリヤ水溶液が再構成され、これら結合がミネラ
ルイオンの周囲に集まり、大きさがほぼ50%か、場合によっては50%以下ま
で小さくなる。必要ならば、水の粘度および表面張力も小さくできる。例えば、
表面張力は73ダイン/cm2から55〜68ダイン/cmまで小さくなる。なお
、表面張力が小さくなると、溶解性および利用可能性が向上する。また、水の粘
度が低くなると、全身の水和作用が向上する。
【0056】 製剤組成物への活性水溶塩(セシウムおよび/またはルビジウム)の導入につ
いては、水が再構成される電解反応室に導入する前に流体流れに噴射することに
よって、製剤組成物における正確な濃度の噴射と水流速を制御する高速コンピュ
ータ制御インジェクタにより行なう。なお、濃厚な製剤組成物に含まれる一部の
ミネラル塩および活性化剤は電解の後に噴射する。また、水製造パラメーターに
ついては、生理学的に許容できるpH値が得られ、ORPが実質的に非毒性で、活性
成分の最適な利用可能性が得られ、水和を維持し、かつアシドーシスサイクルを
相殺するように選択する。健全な組織への考えられる損傷を避けるために、組成
物のORP値は−350〜−700ミリボルト、好ましくは−350〜−560ミ
リボルトでなければならない。経口摂取の場合、pH値の範囲は8.5〜9.7
、好ましくは8.6〜9.5である。活性成分は、水の特性および患者の生理学
的条件にもよるが、非電解水組成物と比較した場合、利用可能性量はほぼ2倍か
それ以上と考えられる。
【0057】 使用方法 投与方法 本発明のアルカリ塩溶液は、定期的な注入、静脈注入、移植浸透ミニポンプや
その他の放出速度の遅い方法や装置などの任意の適当な手段によって血流に直接
投与できる。なお、“注入”は、血液循環に直接活性成分または活性化合物を導
入する任意の方法を示す用語である。注入できる製剤組成物は好ましくは血液に
対して等張性を示すものでなければならず、またpH値は約7.4でなければな
らない。注入部位はこれ以外の部位であってもよく、例えば腫瘍に、あるいは腫
瘍付近に注入してもよい。
【0058】 所望ならば、本発明のアルカリ塩は経口投与してもよく、錠剤やカプセルとし
て、あるいは食餌剤または栄養剤として投与してもよい。炭水化物とともに摂取
される経口投与が最も好ましい。
【0059】 必要ならば他の組成物形態も可能で、例えばゲル、オイル、包帯、ローション
、灌注剤、座薬、直腸灌注剤、舌下剤、ドロップ剤などの活性成分を含む薬学上
許容できる組成物として使用することができる。
【0060】 一般的にいって、治療効力に必要な投与量は、患者の体重、年齢、食餌療法、
性別、症状、状態、投与時間および回数、選択した投与方法、癌の種類やその進
行段階などのファクターに依存するものである。致死限界(セシウム)はマウス
で約10mEq/kgであり、5mEq/kgではジストレスはないが、活性の若干の低下
が認められる。一般的なガイドとして、治療投与量範囲はセシウムでは、癌治療
を目的とした場合一日に0.1〜5mEq/kg、癌予防を目的とした場合24時間
当たり0.005〜0.1mEq/kg、そして変性疾病の予防を目的とした場合0
.00001〜0.01mEq/kgである。1mEq/kg以上の投与量は、絶対に必要
な場合に限り、しかもストレス徴候を慎重に監視た状態で使用すべきである。年
少者に投与する場合には、体重などにもよるが、より少量で、一般的にいって成
人の約半分である。セシウムも、ルビジウムも検査を行なわずに、妊婦または授
乳期の女性や幼児に投与してはならない。腫瘍に直接注入する場合、かなり少量
でよく、一日につき300mg/腫瘍1kg以下である。必要な腫瘍作用度、必
要なアルカリ化度や何らかのストレス作用の存在により、治療で投与するセシウ
ムおよび/またはルビジウムの投与量が決まる。最適な投与方法は、治療の進行
に応じて調節すればよい。限定するものではないが、一例を挙げれば、急性アシ
ドーシス患者の場合には、主にこの症状をルビジウムで治療してから、セシウム
または他の治療に有効な組み合わせ剤の量を徐々に増やし、ストレスのない腫瘍
ネクロシス度を与えるのに十分な抗腫瘍活性を得る。投与量については、投与開
始時には効力がそれ程強くなく、その後徐々に増量して、酸毒素の過剰な放出、
例えば多量の腫瘍ネクロシスによるショックを避けるようにするのが好ましい。
なお、治療効果は、食餌療法が栄養上十分で、アシドーシスストレスを発生しな
い場合に最も高くなる。一例を挙げれば、pHが2.5未満の食餌や飲料は絶対
に避けるべきで、pH3未満の食物や、燐酸などのミネラル酸によりpHが低い食
物や飲料の摂取については最小限に抑えるか、実質的に避けるべきである。なお
、治療時に薦められる食餌は中性かわずかにアルカリ性の食餌である。
【0061】 効力 投与方法に関係なく、体温や血圧などの生命徴候はいうまでもなく、患者の腫
瘍をモニターする必要がある。治療過程では患者の唾液、尿および血液pHをモ
ニターする必要があり、また投与量も患者の生理学的状態の必要性に応じて適正
に調節する必要がある。本発明の第1の目的は、適正なpHeをほぼ7.4のpH
値の生理学的レベルに近いレベルまで全身的に、かつ腫瘍部位では一部または完
全に回復し、細胞内外に蓄積された酸を放出することである。可能な場合には、
腫瘍内部の体液のpHまたは腫瘍から生じる血液のpHをできるだけ正確な方法で
モニターする必要がある。例えば、磁気共鳴分光や組織のサンプリングおよび分
析を含むその他の適当な方法を使用すると、pHe、pHiや腫瘍ナトリウム、カリ
ウム、マグネシウム、カルシウムレベルなどのイオン生理作用の指標や乳酸塩な
どの代謝産物を示す指標などをモニターできる。あるいは、近赤外線分光を使用
すると、pHを非侵襲的にモニターできる。効力を示す他の指標は、腫瘍の縮小
であり、血液やその他の体液における腫瘍ネクロシスのマーカーの存在である。
pHeの低下、および癌の場合とは異なる、解糖代謝に対する正常なイオン反応が
治療の有効性に関する短期指標である。なお、本発明は、腫瘍の退行によって確
認する必要がある大容量の腫瘍の治療に好適である。pHeやその他の指標による
反応がない場合は、投与量が不足していることを表す。
【0062】 ストレス ルビジウム塩およびセシウム塩を過剰投与すると、例えばそれ程強くない利尿
作用による生理学的ストレス、カリウム不足による生理学的ストレス、非常に低
い血圧による生理学的ストレスやあるいは過剰な全身アルカリ化に生理学的スト
レスが生じる。治療時に最大の効力が必要な場合、投与量の上限は、ストレスの
徴候によって決まる。なお、最大投与量は、電解液平衡の崩れが損傷を引き起こ
す点未満でなければならない。効力に関する上記pH値が、生理学的ストレスを
評価するさいの情報になる。血液pHは7.4を、唾液pHは実質的に7.7を、
そして尿pHは実質的に7.1を超えてはならない。また、尿pHは5.0未満に
なることは許されない。過剰なpH上昇は、筋肉痛や口周囲の麻痺という徴候に
つながる。これら徴候が許容できるレベルになるまで、投与量を減量するか、(
アルキローシスを避けるために)投与を短期間中断するか、カリウムの投与量を
増量する。血液カリウムについては、許容レベル以上を維持する必要がある。脱
水についても経過観察する必要があり、脱水が認められた場合には処置する必要
がある。治療を開始する前、患者には十分に水分補給しておくことが好ましい。
血圧についても経過観察が必要である。麻痺の知覚は、神経組織のイオン状態に
対して何らかの作用が現れ始めた指標である。麻痺をごくわずかでも知覚するよ
うな投与量を超えて投与してはならない。
【0063】 なお、“治療”とは、本発明によるアルカリ塩の特定作用に関係なく、またあ
る特定患者の癌が完全に寛解するかどうかに関係なく、患者の体の癌に対する闘
いや抵抗を助ける治療を意味する。例えば、ある特定患者に寛解をもたらさなく
ても、延命させるかあるいは苦痛の緩和に役立つ治療は非常に有効と言える。
【0064】 本発明の適用を説明するために、以下に実施例を記載する。医療分野に携わる
者ならば、患者個々の必要条件やその他の事情に応じて、本発明製剤組成物およ
び方法に多くの変更が可能なことは認識できるはずである。
【0065】 実施例1:セシウムおよび/またはルビジウム癌治療における経口投与 セシウムおよび/またはルビジウム塩とその他の成分を含有する電解水溶液組
成物の4オンスビンにおける量は次の通りである。
【0066】 クエン酸セシウムおよび/またはクエン酸ルビジウム、あるいはその併合剤の
量は、24時間当たり500mg〜5,000mg、好ましくは24時間当たり
2,500mgである。(好ましくは燐酸塩、グルコン酸塩および酢酸塩として
の)カリウムの量は500〜2,000mgである。カルシウムは2,500m
g、クエン酸マグネシウムは200〜500mg、そして塩化ナトリウム、ヨウ
素、セレン(セレノメチオニン)はそれぞれ50〜200mgである。バナジウ
ム(硫酸バナジル)は2〜10mgで、グルコン酸亜鉛は30〜200mgであ
る。 ビタミンDの量は2,000〜4,000IU、ビタミンAの量は2,000〜5
,000IU、緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)の量は1,000〜5,00
0mg、リンゴ酸の量は100〜500mg、Coqの量は25〜50mg、DHEA
(デヒドロエピアンドロステロン)の量は5〜50mg、B3ニコチン酸メチルの
量は20〜30mg、B6の量は25〜100mg、そしてB12の量は20〜50
mgである。
【0067】 24時間につき2回4オンス投与する。患者については、ストレスおよび効力
について上記と同様にして経過観察する必要がある。また、治療については、生
理学的ストレスを最小限に抑えた状態で、腫瘍寛解反応および腫瘍抑制作用を得
ることができるように調節する必要がある。初期段階あるいは好適な反応の期間
が経過した後に反応がない場合、補完成分または助長成分について考慮する必要
があることを意味する。
【0068】 実施例2:遅いI.V.投与のセシウム/ルビジウム治療 I.V.液は次のようにして投与する。好ましい実施態様では、血液と等張化した
緩衝食塩水中CsCl1lにつき200mg〜10g、より好ましくは1lにつき1
,200mgで、RbCl1lにつき200mg〜10gである。上記の濃度範囲でCs
ClおよびRbClを併用することができる。
【0069】 一例として、24時間連続静脈点滴(2x)投与する。点滴量は、必要に応じ
て250〜1,000ccの範囲で調節する。なお、昏睡性末期癌などの、生命
に危険のある生理学的状態に患者がある場合には、投与量を例えば1,000c
c(2x)/24時間に増量する必要がある。また、水和状態を維持し、ビタミ
ン剤およびミネラル剤を含む十分な食餌を与える必要がある。なお、経口食餌と
しては次の配合のものを使用する。(好ましくは燐酸塩、グルコン酸塩および酢
酸塩としての)カリウムの量は150〜1,200mgである。カルシウムは1
,500〜2,500mg、クエン酸マグネシウムは200〜1,500mg、
そしてヨウ素、セレン(セレノメチオニン)はそれぞれ50〜200mgである
。バナジウム(硫酸バナジル)は2〜10mgで、グルコン酸亜鉛は50〜20
0mgである。ビタミンDの量は2,000〜4,000IU、ビタミンAの量は2
,000〜5,000IU、緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)の量は1,00
0〜5,000mg、リンゴ酸の量は3〜5mg、Coqの量は25〜50mg、B
3ニコチン酸メチルの量は5〜20mg、B6の量は25〜100mg、そしてB12
の量は20〜50mgである。
【0070】 患者については、ストレスおよび効力について上記と同様にして経過観察する
必要がある。また、治療については、生理学的ストレスを最小限に抑えた状態で
、腫瘍寛解反応および腫瘍抑制作用を得ることができるように調節する必要があ
る。初期段階あるいは好適な反応の期間が経過した後に反応がない場合、補完成
分または助長成分について考慮する必要があることを意味する。
【0071】 実施例3:セシウム/ルビジウム腫瘍抑制および/または長期持続投与 好ましくは炭水化物とともに、錠剤またはカプセル剤を1日に1回か2回投与す
る。1日の投与量は250〜1,000mg、好ましくは500mgである。限
定する意図はないが、例示すれば次の通りである。クエン酸セシウムは400m
g、そしてクエン酸ルビジウムは100mgである。(好ましくは燐酸塩、グル
コン酸塩および酢酸塩としての)カリウムの量は150〜1,200mgである
。カルシウムは2,500mg、クエン酸マグネシウムは200〜1,500m
g、そしてヨウ素、セレン(セレノメチオニン)はそれぞれ50〜200mcg
である。バナジウム(硫酸バナジル)は2〜10mgで、グルコン酸亜鉛は50
〜200mgである。ビタミンDの量は2,000〜4,000IU、ビタミンAの
量は2,000〜5,000IU、緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)の量は1
,000〜5,000mg、リンゴ酸の量は3〜5mg、Coqの量は25〜50
mg、B3ニコチン酸メチルの量は5〜20mg/日、B6の量は25〜100mg
、そしてB12の量は20〜50mgである。
【0072】 投与量およびカプセルにもよるが、24時間に1錠以上投与する。これは、再
発の恐れが高いため、治療上適切な方法を医師側が使用することによって定期検
診する必要がある患者を対象とする。遺伝学的統合性および修復を最大化するた
めに唾液pHを7.2〜7.4の範囲に維持する必要がある。弱いか異常なミネ
ラル吸収や低血圧などの状態が治療によって悪化した場合には、ストレスの経過
観察から知ることができる。
【0073】 本発明の新規な方法および製剤組成物に関しては、本発明は、実施例に記載し
た以上に広くかつ実施例に記載した実施態様以外の包含するため、これらに従っ
て評価すべきである。
【0074】 本明細書に開示した事実および理論は、本発明の実施方法を説明するものであ
る。なお、本発明の基礎となる理論は請求の範囲を構成するものではなく、発明
者自身も発明を説明するいかなる理論にもこだわらない。事実、本発明の基礎を
構成する理論は、腫瘍学が発展し成熟するに従って、明らかになるはずである。
【0075】 本発明を好適な実施態様について説明してきたが、当業者ならば、発明の精神
および範囲から逸脱しなくても、各種の変更、変化あるいは置換を実施できるは
ずである。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその法的な等価範囲
によってのみ定義されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 細胞間液および各種癌ラインの発癌環境のORP/pHe範囲を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/714 A61K 31/714 33/00 33/00 33/06 33/06 33/30 33/30 45/00 45/00 47/04 47/04 47/20 47/20 47/22 47/22 47/28 47/28 47/42 47/42 47/46 47/46 A61P 35/00 A61P 35/00 37/04 37/04 43/00 105 43/00 105 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA11 AA29 AA36 CC03 CC27 DD22 DD55 DD58 DD70 4C084 AA17 NA05 NA14 ZB212 4C086 AA01 AA02 HA02 HA16 HA17 HA19 HA20 HA24 MA01 MA03 MA04 MA05 MA07 MA16 MA35 MA43 MA52 MA56 NA05 NA14 ZB26

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物の癌の治療を対象とし、次の一般式で表されるアル
    カリ金属塩水溶液からなる組成物。 MA(aq) ただし、MAは水中で解離して、M+およびA−を生成し、 Mはセシウムおよびルビジウムからなる群から選択されるアルカリ金属
    で、セシウムおよびルビジウムを単独か、あるいは両者を任意の組み合わせで含
    有し、そして Aは塩化物、硫酸塩、炭酸塩、燐酸塩、乳酸塩、クエン酸塩および酢酸
    塩からなる群から選択される陽イオンである。
  2. 【請求項2】 さらに、 カルシウムの蓄積を刺激する物質であって、ビタミンD、セレン塩、カルシトニ
    ンおよびカルシウムイオノフォアからなる群から選択される物質を少なくとも1
    種と、 癌細胞からのナトリウムの離脱を抑制する物質であって、モネンジンおよびナト
    リウム/カリウム交換抑制剤からなる群から選択される物質を少なくとも1種と
    、そして 腫瘍部位の酸性度および患者全身の酸性度を低くするのに十分な量の、ニゲリ
    シン、アミロライド、4,4'−ジイソチオシアノスチルベン−2,2−ジスル
    ホン酸およびバフィロマイシンからなる群から選択される少なくとも1種のpH
    調節物質とを含有する請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、 患者におけるアポプトシスの活性作用を増強するのに十分な量の少なくとも1
    種の物質と、 免疫系を刺激するのに十分な量の物質であって、マグネシウム、亜鉛、ビタミ
    ンB2およびビタミンB12からなる群から選択される物質を少なくとも1種と、 関係はないが、癌の生存可能性を抑制するのに有効な手段によってセシウムお
    よび/またはルビジウムの治療作用を補完する物質であって、従来公知で、イオ
    ンの生理作用を標的にしない化学療法によく使用されている物質を含む物質を少
    なくとも1種と、そして 治療の何らかの利尿作用によるカリウム不足を補うのに十分な量の物質であっ
    て、カリウム、酸化防止剤および微量ミネラルを含有するミネラル剤からなる群
    から選択される物質を少なくとも1種とを含有する請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】 上記溶液が4オンスの投与量で1日に2回経口投与するのに
    好適で、上記アルカリ金属塩が250mg〜2,500mgの範囲にある量で使
    用されるクエン酸セシウムおよび/またはクエン酸ルビジウム、あるいはこれら
    の任意の組み合わせからなり、そして上記溶液がさらに125〜1,000mg
    の、燐酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび酢酸カリウムからなる群から選択
    されるカリウム塩、1,250mgのカルシウム、100〜1,250mgのク
    エン酸マグネシウム、ヨウ素、50mcg〜150mcgのセレノメチオニン、
    1〜5mcgの硫酸バナジル、25〜100mgのグルコン酸亜鉛、1,000
    〜2,000IUのビタミンD、1,000〜2,500IUのビタミンA、500〜
    2,500mgの緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)、50〜250mgのリ
    ンゴ酸、12.5〜25mgのCOq、2.5〜25mgのDHEA(デヒドロエピア
    ンドロステロン)、10〜15mgのB3ニコチン酸メチル、12.5〜50mg
    のB6および10〜25mcgのB12を含有する請求項1の組成物。
  5. 【請求項5】 上記アルカリ金属塩が水1lにつき200mg〜10gの範
    囲にある量の塩化セシウムおよび/または塩化ルビジウムを単独か、あるいは任
    意の組み合わせでなり、上記溶液を血液に対して等張性になるように緩衝して、
    患者の必要性に応じて、250〜2,000ccの範囲にある量で24時間につ
    き2回静脈点滴注入によって投与できるようにした請求項1の組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、125〜1,000mgの、燐酸カリウム、グルコ
    ン酸カリウムおよび酢酸カリウムからなる群から選択されるカリウム塩、1,2
    50mgのカルシウム、100〜1,250mgのクエン酸マグネシウム、ヨウ
    素、50mcg〜150mcgのセレノメチオニン、1〜5mcgの硫酸バナジ
    ル、25〜100mgのグルコン酸亜鉛、1,000〜2,000IUのビタミン
    D、1,000〜2,500IUのビタミンA、500〜2,500mgの緩衝ビタ
    ミンC(L-アスコルビン酸)、50〜250mgのリンゴ酸、12.5〜25m
    gのCOq、2.5〜25mgのDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)、10〜
    15mgのB3ニコチン酸メチル、12.5〜50mgのB6および10〜25mc
    gのB12を含有する請求項5の組成物。
  7. 【請求項7】 上記アルカリ金属塩が400mgのクエン酸セシウムおよび
    100mgのクエン酸ルビジウムからなり、そしてさらに125〜1,000m
    gの、燐酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび酢酸カリウムからなる群から選
    択されるカリウム塩、1,250mgのカルシウム、100〜1,250mgの
    クエン酸マグネシウム、ヨウ素、50mcg〜150mcgのセレノメチオニン
    、1〜5mcgの硫酸バナジル、25〜100mgのグルコン酸亜鉛、1,00
    0〜2,000IUのビタミンD、1,000〜2,500IUのビタミンA、500
    〜2,500mgの緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)、50〜250mgの
    リンゴ酸、12.5〜25mgのCOq、2.5〜25mgのDHEA(デヒドロエピ
    アンドロステロン)、10〜15mgのB3ニコチン酸メチル、12.5〜50m
    gのB6および10〜25mcgのB12を含有し、そして上記溶液を癌患者に1日
    に2回経口投与できるように、乾燥錠剤または粉末剤に処理した請求項1の組成
    物。
  8. 【請求項8】 患者に治療上有効な量のアルカリ金属水溶液を投与すること
    からなる哺乳動物の癌を治療する方法において、 上記アルカリ金属が次の一般式で表される癌治療方法。 MA(aq) ただし、MAは水中で解離して、M+およびA−を生成し、 Mはセシウムおよびルビジウムからなる群から選択されるアルカリ金属
    で、セシウムおよびルビジウムを単独か、あるいは両者を任意の組み合わせで含
    有し、そして Aは塩化物、硫酸塩、炭酸塩、燐酸塩、乳酸塩、クエン酸塩および酢酸
    塩からなる群から選択される陽イオンである。
  9. 【請求項9】 上記アルカリ金属水溶液がさらにカルシウムの蓄積を刺激す
    る物質であって、ビタミンD、セレン塩、カルシトニンおよびカルシウムイオノ
    フォアからなる群から選択される物質を少なくとも1種と、癌細胞からのナトリ
    ウムの離脱を抑制する物質であって、モネンジンおよびナトリウム/カリウム交
    換抑制剤からなる群から選択される物質を少なくとも1種とを含有する請求項8
    の治療方法。
  10. 【請求項10】 上記アルカリ金属水溶液がさらに、 腫瘍部位の酸性度および患者全身の酸性度を低くするのに十分な量の、ニゲリシ
    ン、アミロライド、4,4'−ジイソチオシアノスチルベン−2,2−ジスルホ
    ン酸およびバフィロマイシンからなる群から選択される少なくとも1種のpH調
    節物質と、 腫瘍細胞によるグルコースの利用を抑制する少なくとも1種の物質と、および
    患者におけるアポプトシスの活性作用を増強するのに十分な量の少なくとも1種
    の物質と、そして 免疫系を刺激するのに十分な量の物質であって、マグネシウム、亜鉛、ビタミ
    ンB2およびビタミンB12からなる群から選択される物質を少なくとも1種と、お
    よび治療の何らかの利尿作用によるカリウム不足を補うのに十分な量の物質であ
    って、カリウム、酸化防止剤および微量ミネラルを含有するミネラル剤からなる
    群から選択される物質を少なくとも1種とを含有する請求項8の治療方法。
  11. 【請求項11】 上記金属アルカリ水溶液を経口投与する請求項8の治療方
    法。
  12. 【請求項12】 上記金属アルカリ水溶液を注入投与する請求項8の治療方
    法。
  13. 【請求項13】 上記金属アルカリ水溶液を体腔に導入することによって投
    与する請求項8の治療方法。
  14. 【請求項14】 上記金属アルカリ水溶液を癌性新生物に直接投与する請求
    項8の治療方法。
  15. 【請求項15】 治療上有効な量のアルカリ金属水溶液を投与することから
    なる哺乳類の癌の治療方法において、 上記アルカリ金属塩が250mg〜2,500mgの範囲にある量で使用され
    るクエン酸セシウム、塩化セシウム、クエン酸ルビジウムおよび塩化ルビジウム
    単独か、あるいはこれらの任意の組み合わせからなり、そして上記溶液がさらに
    125〜1,000mgの、燐酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび酢酸カリ
    ウムからなる群から選択されるカリウム塩、1,250mgのカルシウム、10
    0〜1,250mgのクエン酸マグネシウム、ヨウ素、50mcg〜150mc
    gのセレノメチオニン、1〜5mcgの硫酸バナジル、25〜100mgのグル
    コン酸亜鉛、1,000〜2,000IUのビタミンD、1,000〜2,500I
    UのビタミンA、500〜2,500mgの緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)
    、50〜250mgのリンゴ酸、12.5〜25mgのCOq、2.5〜25mg
    のDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)、10〜15mgのB3ニコチン酸メチ
    ル、12.5〜50mgのB6および10〜25mcgのB12を含有する癌の治療
    方法。
  16. 【請求項16】 上記アルカリ金属塩が溶液4オンスにつき250〜2,5
    00mgの範囲にある量で使用されるクエン酸セシウムおよびクエン酸ルビジウ
    ム単独か、あるいはこれらの任意の組み合わせからなり、1日に2回経口投与す
    る請求項15の治療方法。
  17. 【請求項17】 上記アルカリ金属塩が水1lにつき200mg〜10gの
    範囲にある量の塩化セシウムおよび/または塩化ルビジウム単独か、あるいは任
    意の組み合わせでなり、上記溶液を血液に対して等張性になるように緩衝して、
    患者の必要性に応じて、250〜2,000ccの範囲にある量で24時間につ
    き2回静脈点滴注入による投与できるようにした請求項15の治療方法。
  18. 【請求項18】 上記アルカリ金属水溶液がさらに、125〜1,000m
    gの、燐酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび酢酸カリウムからなる群から選
    択されるカリウム塩、1,250mgのカルシウム、100〜1,250mgの
    クエン酸マグネシウム、ヨウ素、50mcg〜150mcgのセレノメチオニン
    、1〜5mcgの硫酸バナジル、25〜100mgのグルコン酸亜鉛、1,00
    0〜2,000IUのビタミンD、1,000〜2,500IUのビタミンA、500
    〜2,500mgの緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)、50〜250mgの
    リンゴ酸、12.5〜25mgのCOq、2.5〜25mgのDHEA(デヒドロエピ
    アンドロステロン)、10〜15mgのB3ニコチン酸メチル、12.5〜50m
    gのB6および10〜25mcgのB12を含有する請求項17の治療方法。
  19. 【請求項19】 上記アルカリ金属塩が400mgのクエン酸セシウムおよ
    び100mgのクエン酸ルビジウムからなり、そしてさらに125〜1,000
    mgの、燐酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび酢酸カリウムからなる群から
    選択されるカリウム塩、1,250mgのカルシウム、100〜1,250mg
    のクエン酸マグネシウム、ヨウ素、50mcg〜150mcgのセレノメチオニ
    ン、1〜5mcgの硫酸バナジル、25〜100mgのグルコン酸亜鉛、1,0
    00〜2,000IUのビタミンD、1,000〜2,500IUのビタミンA、50
    0〜2,500mgの緩衝ビタミンC(L-アスコルビン酸)、50〜250mg
    のリンゴ酸、12.5〜25mgのCOq、2.5〜25mgのDHEA(デヒドロエ
    ピアンドロステロン)、10〜15mgのB3ニコチン酸メチル、12.5〜50
    mgのB6および10〜25mcgのB12を含有し、そして上記溶液を哺乳動物の
    癌の長期治療を目的として経口投与できるように、乾燥錠剤または粉末剤カプセ
    ルに処理した請求項15の治療方法。
  20. 【請求項20】 全身のpH、腫瘍のpHeおよび腫瘍のpHiが所定の範囲に
    くるように、pHを経過観察し、治療の調節することを含む請求項8の治療方法
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