JP2003506984A - 音再生のための補償システムおよび補償方法 - Google Patents

音再生のための補償システムおよび補償方法

Info

Publication number
JP2003506984A
JP2003506984A JP2001515654A JP2001515654A JP2003506984A JP 2003506984 A JP2003506984 A JP 2003506984A JP 2001515654 A JP2001515654 A JP 2001515654A JP 2001515654 A JP2001515654 A JP 2001515654A JP 2003506984 A JP2003506984 A JP 2003506984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
reverberation
frequency
parameter
filters
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001515654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003506984A5 (ja
Inventor
マイルバーグ マッツ
リムベリス アレックス
イー.オンダース ティモシー
オー.ジョンソン キース
Original Assignee
パシフィック マイクロソニックス インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by パシフィック マイクロソニックス インコーポレイテッド filed Critical パシフィック マイクロソニックス インコーポレイテッド
Publication of JP2003506984A publication Critical patent/JP2003506984A/ja
Publication of JP2003506984A5 publication Critical patent/JP2003506984A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R5/00Stereophonic arrangements
    • H04R5/04Circuit arrangements, e.g. for selective connection of amplifier inputs/outputs to loudspeakers, for loudspeaker detection, or for adaptation of settings to personal preferences or hearing impairments
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 音補償システムは、関連する挙動特性を有する音響再生装置に入力するための電気的音声信号を変更する。この装置の挙動特性は、音響再生装置の個別構成要素または個別構成要素のグループによって定義され、機械的、音響的、および電磁気的挙動を含む。このモデルは、音響再生装置の挙動特性のうちの少なくとも1つをシミュレートする複数のフィルタを含む。このフィルタは、デジタル信号プロセッサまたはアナログ回路によって定義され、関連する周波数、時間、位相、および過渡反響のうちの1つまたは複数によって特徴付けられる。これらの反響は、組み合わされてモデルについての全反響を定義する。このフィルタは、フィルタ反響を変更し、未変更のフィルタ、したがって音響再生装置の反響に共役な反響を生成するために使用される調節可能パラメータを含む。コントローラはパラメータを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は、一般には、音響伝送および再生システムで使用するための補償方法
および補償システムに関し、より詳細には、パラメータ値を使用して、伝送シス
テムまたは再生システムで使用される構成要素または要素のような、特性または
反響を伴う変換またはモデルを有するプロセスを制御または調節する補償方法お
よび補償システムに関する。
【0002】 (関連技術の説明) 大部分の音声再生システムは、電気機械的スピーカを使用して、音響的に音声
信号を再生する。スピーカの電気的、機械的、および音響的特性は、しばしば理
想的な特性に到達せず、ひずみ、反響異常、および異なる音色の音を引き起こす
。知覚される音声品質を改良するために、多くの技法が使用され、スピーカの特
性に対して補償される。
【0003】 このような補償を行うために、スピーカの機能モデルまたは挙動モデルが実際
に使用されており、そのようなモデルが文献に記載されている。モデルの良い例
と、どのようにモデリングプロセスが機能するかということが、「Active
Equalization of Loudspeakers」、Speak
er Builder、1997年2月に記載されている。各モデルは、技術言
語を統合し、通常、電気的励振からスピーカシステムの音響反響を模倣またはシ
ミュレートすることを意図する。モデル作成または合成は、しばしば、スピーカ
の全部または一部を集合的に表し、またはそのように振る舞う要素の機能的グル
ーピングを作成することによって開始する。コイル部品および磁石部品はモータ
となり、それは抵抗器、インダクタ、コンデンサ、バックEMFジェネレータ、
および他の変換部品によって表される。空気量(air volume)、移動
質量、音響負荷、磁気制動、および機械的損失などの因子の組合せを解析し、L
CR共鳴器ネットワークまたは回路に単純化することができる。しばしば、モデ
ルで表される、変換した電気機械的、音響的、および機械的表現は、さらに単純
化してより少ない要素に削減することができる。このモデルは、依然としてスピ
ーカのように反響するが、モデルを作成する部分は、もはやスピーカを作成する
部品と挙動的に全く同じではない。したがって、従来のモデルは、スピーカ部品
が変更されたときにパラメトリックにアドレス指定されるゼロ位相補償の作成を
意図することも、それを作成する能力もない。
【0004】 よく考えられたモデルの周波数反響や他の特性を特徴付け、反転し、スピーカ
の線形位相補正を達成することができる。この技法はファッションに対して機能
するが、従来のモデルと結び付いた、その専用の柔軟性のない回路または専用プ
ロセスにより、その使用が1つのスピーカ設計に限定される。複数のドライバの
間の信号スペクトルを分割するように構築される、一部の高品質クロスオーバネ
ットワークは、このようなある共役反響補正を有することがある。
【0005】 低周波数共鳴ブーストは、大部分のスピーカについて意図的に設計される。し
ばしば、従来のモデルは、定量化可能かつ予測可能な音響挙動と、低音反響に影
響を与える他のスピーカ設計因子とを表すように作成される。空気の機械的構造
および特性により、周波数、共鳴損失、および音響出力に対するその構造の効果
が決定される。より広範な周波数範囲についてのゼロ位相共役または同次補正に
対する良好な近似を、このように設計し、実装することができる。いくつかの構
成要素は、共鳴挙動とマッチすることが必要であるが、類似の概念および設計の
異なるスピーカに対して調節を行うとき、すべての構成要素は互いに相互作用す
る。したがって、調節をモデルから再計算して、新しいスピーカでの最良の忠実
度のために必要な最小位相または正確なマッチを生み出さなければならないので
、オペレーションは、厳密にパラメトリックに制御されない。より多くの補正が
加えられるとき、この相互作用問題は手に負えないものとなる。調節をするたび
に、システムを実験的に同調するか、またはモデルを解析しなければならない。
したがって、反響平坦化(response flattening)のための
集中モデルプロセス(lumped model process)が、本質的
に特定のスピーカについて設計される。このプロセスは、他のスピーカについて
再設計しなければならない。
【0006】 従来の曲線フィッティング方法は、数百のデータ点と、セットアップするため
の対応する調節と、獲得した周波数反響とマッチさせるための多くの構成要素ま
たは多くの処理能力とを必要とする可能性がある。アナログ方法は非現実的であ
り、デジタルプロセスは、これを行うための多大の計算と、大規模なアーキテク
チャとを必要とする。これらのどちらも、スピーカおよびその動作の知識なしに
は、後に説明する位相精密反響または隠れ補正(hidden correct
ion)を実現することができない。モデルを用いない場合、測定した反響から
、振幅、時間、および位相補正を組み合わせるための労力は膨大なものとなる。
【0007】 (音響的に知覚可能な効果に対する)スピーカの最も重要な挙動のうちの一部
は、従来の方法からはモデル化または実装することができない。このような挙動
には、定常波干渉、モード分解(modal breakup)、および結合共
鳴、ならびにこのような潜在的に相互作用する音響挙動および機械的挙動からの
非線型結果が含まれる。逆効果のランダムな運動または分解が行われる可能性が
ある。平均反響がフラットのままであるか、再生成される他の周波数と同じであ
るときでも、エネルギーが信号励振中に堆積し、信号が変化するか、終了すると
きに解放される可能性がある。加えて、可動部のスチフネスに関する他の空間因
子と、駆動ボイスコイルから離れる運動についての高周波数デカップリングを考
慮する必要がある。これらのうちのいずれも、信号源の移動、エネルギー解放の
遅延、および両耳での聴取に対する位相誤差を生み出す可能性がある。しばしば
、このような弱め合う反響は、従来のマイクロフォンおよびスペクトル解析器較
正方法から不可視であるか、解釈することが非常に難しい。
【0008】 例えば、ノードおよび定常波挙動から生じる望ましくない反響は、整定時間、
指向性挙動、およびスピーカの放射出力に影響を与える。しばしば、これらの反
響は、インテリジェンス信号に、知覚的な変化を引き起こすが、反響プロットか
らは可視でないか、または認識できない。大きな蓄積エネルギーを有する機械的
運動は、変換器の異なる部分では位相外れである可能性がある。音響出力はフラ
ットであるように見えることがあるが、人間の両耳での聴取は、挙動をその信号
源に位置付けることができ、改変された知覚は、ステレオイメージングを低下す
る可能性がある。
【0009】 しばしば、機械的外乱は可聴であるが、周波数掃引およびマイクロフォンを用
いて行われる反響測定から不可視であるか、解釈することが難しい。放射面の部
分は、他の部分とは異なる位相関係で振動する可能性があり、その結果、その付
加音響出力は、関係する変換器およびエネルギー蓄積内の運動と比べて低い。ノ
ード周波数での信号が変化し、突然中止するとき、蓄積エネルギーの解放は、異
なる周波数での他の信号と相互作用する可能性がある。結果として生じる2つの
周波数の間のうなり音は、可聴である可能性があり、非常に不快である可能性が
ある。干渉周波数範囲中のスペクトルを有する音響はより大きく、粗く聞こえる
可能性がある。人間の両耳での聴取は、外乱を、指向性ローブがそこから反響し
た可能性があるドライバまたは表面に位置付けることができ、それによって多重
スピーカステレオ再生からのステージイリュージョンに対してより一層の損傷を
付与する。この状況に関して、結果として生じる反響のアンマスク再生を防止す
るために、機械的外乱を生み出す周波数を十分に減衰しなければならない。経験
により、これを行うために必要なシャープでディープなノッチが、補正周波数の
周りの十分なエネルギーを除去し、鼻音を引き起こすことが示されている。この
不適切な補正を修正してフラットな反響を達成する場合、機械的音響は、潜在的
に望ましくないバランス収差と共にとどまる。
【0010】 多くの小型スピーカは、変換器と、エンクロージャと、ポートまたは受動放射
器などの、低音反響を拡張するためのある共鳴手段とで構築される。通常、これ
らの部品は、効率、周波数反響の正確さ、および許容可能なひずみの間の、実用
的かつ経済的兼ね合いを達成するように設計される。安価で低電力のシステムの
設計者は、一般に、より高い効率を選択して、関連する電源およびパッケージン
グのコストと共に増幅器の要件を削減する。この兼ね合いの状況は、多くの望ま
しくない挙動面を露呈する。
【0011】 大部分の従来のスピーカ補正方法は、振幅等化のある種類を応用して、スピー
カからの反響を平坦化し、拡張する。調節は、時には耳で行われる。定量的にす
るためには、関連するデータを獲得しなければならない。これを行うための最も
一般的な技法は、ノイズ励振からのスペクトル解析を使用する。次いで、反響プ
ロットまたは表示は、どのようにイコライザを調節すべきかを示す。遅延受諾ま
たはサンプル化ウィンドウに基づく、より精巧な技法は、スピーカからの第1到
来反響を測定して、無響状のデータを作成することができる。この目的は、室内
の聴取者、またはテストマイクロフォンが通常指定され、スピーカから1メート
ルに配置される標準測定の実施のいずれかに関連する情報を得ることである。こ
のような技法は、シングルポイントテストマイクロフォンに対してバランスされ
て聞こえる可能性がある反響を作成する。1つまたは複数の周知のシステムは、
経路長または時間遅延を調節して複数のスピーカをリスニング位置に整合するこ
とによって、わずかにこれを超過する。
【0012】 他の技法は、事象の後に、過渡反響波形、ウォータフォール、またはスペクト
ルプロットの連続を提供する。グループ遅延および時間関連の情報が獲得される
。このようなデータは、解釈を必要とし、周波数反響レベリング実施に対しての
使用が限定される。ある挙動反響を認識することができるが、スピーカについて
のより多くの情報を知らなければならない。加速度計、差動音響プローブ、なら
びにマイクロフォンなどの測定装置がこのために必要である。装置を疑わしい挙
動サイト付近に配置し、反響が位置と共にどのように変化するかを調査するため
に移動させることができる。本質的にノイズ生成を観測している間に、重み付け
ノッチを同調し、または疑わしい周波数にわたってゆっくりと掃引することがで
きる。部品の寸法、リスニング位置、ならびに床、シェルフ、あるいは、コンピ
ュータモニタ、またはリスニング環境の一部であることがある他の媒介する物体
についてのより多くの情報が必要である。時間位相精密補正が可能な共役モデル
を完了するために、他の技術的指定または表現が必要である。
【0013】 人間のオペレータは、グラフィックイコライザを調節し、パラメトリックフィ
ルタを手動で同調し、またはクロスオーバ装置に設定を変更することによって、
アライメントの役割を想定することができる。市販のアナログ構成要素は、これ
らの機能を実行するが、制限を有する。グラフィックイコライザは、最大31個
の帯域または共鳴器を有し、パラメトリック装置は、いくつかの調節可能フィル
タを含み、いくつかは可変クロスオーバ機能およびシェルフ機能を有する。より
多くのフィルタが必要である。グラフィックイコライザおよびパラメトリックイ
コライザの組合せは、スピーカからの複雑な挙動を効果的に補償するのに十分大
きな数の点も、正確な位相および時間応答も提供することができない。どの補正
も特定の周波数にマッチせず、それによって位相誤差が生み出され、またはフィ
ルタの数は整定時間および定常波問題を扱うのに不十分である。グループ遅延ひ
ずみ、時間位相誤差、不完全な補正、および他の欠点は、他の改良よりも重大で
ある可能性が高い。
【0014】 DSPフィルタは、アナログ回路で実用的なフィルタ区間より多くのフィルタ
区間を生成することができる。パラメトリックに制御される区間を備えるグラフ
ィックイコライザが、専用制御生成ソフトウェアと共に使用され、室内反響レベ
リングが生成されてきた。このようなプロセスは、室内が重要な挙動インジケー
タの識別と干渉するので、セットアップすることが難しい。その入力がない場合
、共役反響補正は可能ではない。定常波およびノードひずみ補正をこのようなシ
ステムから作成することもできる。しかし、パラメトリックに補償したノッチを
移動するのに必要な、扱いにくいコンパイリングおよび処理は難しくなることに
なる。おそらく、システムにデータを入力するために、シングルポイント反響ピ
ックアップおよびFFTが使用されてきた。このような方法は、スピーカに対す
る真の共役反響を生み出すのに必要な時間位相情報に応答し、またはそれを提供
することができない。MLSSAなどの解析システムは、測定により室内干渉を
除去することができ、スピーカシステムからの周波数、過渡、および整定反響デ
ータを生成することができる。しかし、これらの測定による大量のデータを解釈
しなければならない。多重帯域グラフィックイコライザは、補正をインストール
するための良い選択ではない。
【0015】 DSPシステムは、アナログ回路では非現実的である多くのパラメトリックフ
ィルタおよび時間に関係するプロセスを、経済的に生み出すことができる。従来
の大規模なDSPシステムは、他の測定異常からのスピーカ挙動を識別し、選ぶ
ためにほとんど手段を有さない。その周波数領域反響は、位相誤差を増加し、遅
延整定エネルギーを見落とす可能性が高い。音(サウンド)は、あるリスニング
位置については向上することがあるが、他のすべてについては低下することにな
る。おそらく、再生音は、確実に向上せずに変化することになる。
【0016】 したがって、音響再生装置反響に対する共役反響を作成することができるよう
な音響再生装置の完全な挙動をモデル化するシステムおよび方法に対する必要が
、音の再生に関して理解されている。修正可能な共役反響を利用するシステムお
よび方法に対する必要も理解されている。さらに、音を聞く環境とは無関係に音
の再生を補償するシステムおよび方法に対する必要も理解されている。本発明は
これらの必要や他の必要を実現する。
【0017】 (発明の概要) 簡潔に、かつ一般の用語で言えば、本発明は、音響再生装置の個別反響特性を
モデル化し、周波数、装置の時間、位相、および振幅性能を向上させるための共
役モデルを作成するためのシステムおよび方法を提供し、音響バランスの向上、
音響明瞭度、ひずみの低減、およびステレオイメージングの向上を提供する。
【0018】 第1態様では、本発明は、複数の個別反響によって特徴付けられる、音響再生
装置に入力するための電気的音声信号を修正するための装置に関する。装置の個
別反響は、組み合わされて全反響を定義する。各個別反響は、周波数、時間、位
相、または過渡反響のうちの1つまたは複数を含む。この装置は、音響再生装置
の複数の個別反響をシミュレートする修正反響を有する複数の修正フィルタを含
む。この修正フィルタは、電気的音声信号を受け取り、電気的音声信号を修正し
、電気的音声信号を音響再生装置に供給する。この装置は、複数の調節可能パラ
メータをさらに含む。この調節可能パラメータのそれぞれは、修正フィルタのう
ちの少なくとも1つに関連する。この調節可能パラメータにより、修正フィルタ
の反響に対する調節が可能となる。この調節により、複数の個別共役反響が生み
出される。各個別共役反響は、複数の個別反響のうちの少なくとも1つに関連す
る。
【0019】 再生装置の個別反響をモデル化する反響を有する複数のフィルタまたはネット
ワークを作成し、フィルタまたはネットワーク反響を調節するためのパラメータ
を提供することにより、このシステムは、再生装置の反響に対して、特定の反対
の反響または補正反響を提供する共役反響の作成を可能にする。
【0020】 本発明の詳細な態様では、音響再生装置の複数の個別反響が、音響再生装置の
機械的、音響的、および電磁気的挙動のうちの少なくとも1つに関係する。本発
明の別の詳細な態様では、複数の修正反響が組み合わされて、音響再生装置につ
いての全反響に対して共役である全反響が形成される。本発明のさらに別の詳細
な態様では、修正フィルタのうちの少なくとも1つがカットオフフィルタを備え
、カットオフフィルタの周波数反響を調節するためのパラメータが、ピーク周波
数パラメータ、振幅パラメータ、およびQパラメータを含む。本発明のさらに別
の態様では、修正フィルタのうちの少なくとも1つが、定数勾配イコライザを備
え、定数勾配イコライザの周波数反響を調節するためのパラメータが、クロスオ
ーバ周波数パラメータおよびブーストシェルフパラメータを含む。本発明の別の
詳細な態様では、修正フィルタのうちの少なくとも1つが、パラメトリックノッ
チフィルタを備え、パラメトリックノッチフィルタの周波数反響を調節するため
のパラメータが、ノッチ周波数パラメータ、振幅パラメータ、およびQパラメー
タを含み、修正フィルタのうちの少なくとも1つが、パラメトリックノッチブー
ストフィルタを備え、パラメトリックノッチブーストフィルタの周波数反響を調
節するためのパラメータが、ノッチ周波数パラメータ、振幅パラメータ、および
Qパラメータを含む。
【0021】 第2態様では、本発明は、関連する挙動特性を有する音響再生装置に入力する
ための電気的音声信号を変更するための音補償システムに関する。このシステム
は音響再生装置のモデルを含む。このモデルは、音響再生装置の挙動特性のうち
の少なくとも1つをシミュレートする複数のフィルタまたはプロセスを含む。各
フィルタは、組み合わされてモデルについての全反響を定義する、関連する反響
を有する。各個別反響は、周波数、時間、位相、または過渡反響のうちの少なく
とも1つを含む。このシステムは、複数のフィルタのそれぞれの反響を修正して
、フィルタを共役フィルタに変換するコントローラも備える。各共役フィルタは
、フィルタまたはプロセスの元の反響に共役な反響を有する。
【0022】 本発明の詳細な態様では、挙動特性が、音響再生装置の個別構成要素または個
別構成要素のグループによって定義される。再生装置の個別構成要素と、これら
構成要素または構成要素のグループの特性とをモデル化することにより、これら
の特性に対する個別補償をパラメトリックに作成し、操作することができる。し
たがって、これらの同じ補償を類似の構成要素または特性を有する追加のシステ
ムに適用することができる。
【0023】 本発明の別の詳細な態様では、フィルタが、デジタル信号プロセス、またはア
ナログ回路によって定義され、コントローラが、コンピュータまたは調節可能回
路構成要素を備える。本発明の他の詳細な態様では、音響再生装置がスピーカを
備え、複数のフィルタのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの関連する調
節可能パラメータを有し、パラメータの値が、標準スピーカモデルから導出され
または標準テスト測定を使用して実験的に決定される、スピーカの物理的特性に
基づいて計算される。本発明のさらに別の詳細な態様では、1つのパラメータを
設定する際の調節が少なくとも1つの他のパラメータを変調するように、コント
ローラが構成される。本発明のさらに別の詳細な態様では、コントローラが、音
響再生装置でプログラム条件を監視し、プログラム条件に基づいてパラメータ値
のうちの少なくとも1つを設定する。
【0024】 第3態様では、本発明は音響システムに関する。この音響システムは、関連す
る機械的、音響的、および電磁気的挙動特性を有する音響再生装置を含む。この
音響システムは、電気的音声信号を音響再生装置のモデルに出力するための信号
源も含む。このモデルは、音響再生装置の機械的、音響的、および電磁気的挙動
特性のうちの少なくとも1つをシミュレートする複数のフィルタを含む。各フィ
ルタは、周波数、時間、位相、または過渡反響のうちの少なくとも1つを含む、
関連する反響を有する。このモデルは、電気的音声信号を音響再生装置に出力す
る。この音響システムは、フィルタの反響を修正して、モデルを、フィルタの元
の反響に対する共役を備える反響と共に複数のフィルタを有する共役モデルに変
換するコントローラをさらに含む。
【0025】 第4態様では、本発明は、組み合わされて音響再生装置についての全反響を定
義する複数の個別反響によって特徴付けられる、音響再生装置に入力するための
電気的音声信号を修正するための方法に関する。各個別反響は、周波数、時間、
位相、または過渡反響のうちの少なくとも1つを含む。この方法は、複数のフィ
ルタで複数の個別反響をシミュレートするステップと、各フィルタについて、調
節した反響が個別反響のうちの1つに共役な反響を備えるように、複数のフィル
タの反響を調節するステップとを含む。この方法は、電気的音声信号をフィルタ
に入力するステップをさらに含む。
【0026】 本発明の詳細な態様では、フィルタのうちの少なくとも1つがカットオフフィ
ルタを備え、カットオフフィルタの周波数反響を調節するステップが、ピーク周
波数、振幅、およびQのうちの少なくとも1つを設定するステップを含む。本発
明の別の詳細な態様では、フィルタのうちの少なくとも1つが、定数勾配イコラ
イザを備え、定数勾配イコライザの周波数反響を調節するステップが、クロスオ
ーバ周波数およびブーストシェルフのうちの少なくとも一方を設定するステップ
を含む。さらに別の詳細な態様では、フィルタのうちの少なくとも1つが、パラ
メトリックノッチフィルタを備え、パラメトリックノッチフィルタの周波数反響
を調節するステップが、ノッチ周波数、振幅、およびQのうちの少なくとも1つ
を設定するステップを含む。本発明のさらに別の詳細な態様では、フィルタのう
ちの少なくとも1つが、パラメトリックノッチブーストフィルタを備え、パラメ
トリックノッチブーストフィルタの周波数反響を調節するステップが、ノッチ周
波数、振幅、およびQのうちの少なくとも1つを設定するステップを含む。
【0027】 第5態様では、本発明は、関連する挙動特性を有する音響再生装置に入力する
ための電気的音声信号を変更する方法に関する。この方法は、音響再生装置の挙
動特性のうちの少なくとも1つを、複数のフィルタでシミュレートするステップ
を含む。フィルタのそれぞれは、周波数、時間、位相、または過渡反響のうちの
少なくとも1つを備える、関連する反響を有する。この方法は、各フィルタにつ
いて、フィルタの反響を修正して、フィルタを、フィルタの元の反響に対する共
役を備える反響を有する共役フィルタに変換するステップをさらに含む。
【0028】 本発明の詳細な態様では、この音響再生装置は、音響再生装置がスピーカを備
え、複数のフィルタのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの関連する調節
可能パラメータを有し、フィルタの反響を修正するステップが以下のステップの
対のうちの1つまたは複数を含む。すなわち、少なくとも1つの調節可能パラメ
ータ値の値を、スピーカの物理的特性に基づいて計算し、パラメータを計算した
値に設定するステップと、調節可能パラメータを標準スピーカモデルから導出し
、パラメータを導出した値に設定するステップと、調節可能パラメータを、標準
テスト測定を使用して実験的に決定し、パラメータを決定した値に設定するステ
ップである。本発明のさらに別の詳細な態様では、この方法は、他のパラメータ
の設定に応答して、少なくとも1つのパラメータの設定を変調するステップをさ
らに含む。別の詳細な態様では、この方法は、少なくとも1つのプログラム条件
を音響再生装置で監視するステップと、プログラム条件に基づいて、パラメータ
値のうちの少なくとも1つを設定するステップとをさらに含む。
【0029】 音響中性を維持するこれらの機能および能力により、単純化した直感的な制御
指定で制御し、調節することができる、複雑で、動的に変化する反響補正が可能
な補正システムおよび方法が作成される。従来の反響レベリング方法と比較して
、この補償方法およびシステムは、処理の複雑さを必要とせず、異なる音響再生
システムに容易に応用することができる。この補償方法およびシステムは、全体
または一部をオンオフすることができ、ある周波数から別の周波数に移動するこ
とができ、または単純で直感的なコマンドによって変更することができる。
【0030】 本発明のこれらや他の態様および利点は、本発明の好ましい実施形態を例示的
に示す添付の図面と共に示される、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0031】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 以下の説明では、スピーカシステムへの本発明の応用例に対して焦点を当てる
。しかし、本発明は、このような応用例に限定されず、本明細書の最後で述べる
他の音響伝送装置および音響再生装置に応用することができる。
【0032】 ここで図面を参照すると、同じ参照番号は、図全体を通して同じまたは対応す
る部分を示しており、特に図1を参照すると、本発明を組み込むシステム10が
示されている。システム10は、電気的音声信号を供給するための信号源12を
含む。信号源は、例えばCDプレーヤとすることができる。信号源12からの出
力14は、本発明の詳細な機能および態様を利用する補償システム16に入力さ
れる。出力14は補償システム16によって処理され、電力増幅器19およびス
ピーカ20に供給される、補償された電気的音声信号18が生成される。
【0033】 図2を参照すると、補償システム18は、スピーカの様々な機械的、音響的、
および電磁気的構成要素によって示される周波数反響、時間応答、および位相応
答をシミュレートする個別補償反響を、個別に、または組合せで示す複数のフィ
ルタ24を使用する。フィルタ24のそれぞれ、したがって補償反響のそれぞれ
に、1つまたは複数の調節可能パラメータ22が関連する。フィルタ24は、D
SPまたはアナログ回路を使用して作成される。スピーカ挙動の解析モデルがデ
ジタルシステムを設計するために使用される数学的合成技法に容易に変換される
ので、デジタル信号処理が好ましい実装である。アナログ回路は、カスケードア
ーキテクチャでひずみ蓄積を有する。したがって、挙動反響が分離し、相互作用
しないときに並列接続回路要素を使用することができることをアナログ設計者が
知っているときにのみ、補償システム18の実用的なアナログ実装は可能である
。一部のパラメータ22調節は、補償システムの1つまたは複数の部分と干渉す
る。デジタル実装により、可能な設定の編集を利用することができるようになり
、または必要な時にこれらの関係を計算することができるようになる。補償シス
テムがコンピュータから制御されるとき、セットアップ調節は単純で直観的とな
ることがわかる。
【0034】 これらの計算し、調節可能な補償反響のそれぞれを、とりわけサイズ、移動特
性、または音響放射挙動に関するパラメータ可変な特徴または設計面に対してス
ケーリングすることができる。スピーカの時間遅延、最大偏位限度、波長の関係
、節および定常波周波数、境界反射などの特性を調節し、補償システムで使用す
ることができる。スピーカ要素を集め、または減らして集中反響システムを作成
する代わりに、この補償システムは、最小位相等価と、非相互作用フィルタのス
トリングとを使用する。
【0035】 小型スピーカについての典型的な全反響を図3fに示す。同じ反響を図4の上
部に繰り返す。図3a〜3eは、スピーカ構成要素に関する複数の個別反響を示
し、それらを組み合わせて全反響曲線が生成される。図4a〜4eに、複数の調
節可能パラメータ、例えばLS、HS、LX、HXなどを介して調節され、複数の共
役反響が生成される複数の個別補償反響を示す。パラメータの特性を以下に詳細
に説明する。図4fに示すように、個別共役反響を組み合わせて全共役反響を生
成する。全スピーカ反響(図3f)および共役反響(図4f)の組合せにより、
スムースな反響が生成される。
【0036】 図3aおよび4aより、高周波数および低周波数の両方に対する第1カットオ
フ変曲(cut−off inflection)および第2カットオフ変曲は
明らかである。曲線上のこれらの点により、LX、LS、HX、HSに対する周波数
が決定される。ボイスコイル長およびモーショナルコンプライアンス能力が周知
であるとき、図5に示すのと同様の計算またはチャートを、Lpについての妥当
な周波数および振幅を決定する助けとすることができる。Hpは同様に扱われる
。関係する変曲、カットオフ、および周波数を図3bおよび図4bに示す。Lp
およびHpの振幅設定は、主観的なパワーハンドリングおよび重み付け補償問題
を有する。
【0037】 そのエンクロージャ内で動作するドライバの自己共鳴を測定また計算し、W0
を得ることができる。音響結合因子が除去されている場合に、関係するQ0およ
び|A|0設定を、従来のモデルから実験的に測定または計算することができる
。図3dおよび4dにこの低音補償を示す。
【0038】 W1などの機械的共鳴の表現は、従来のモデルではほとんど使用されない。音
響反響誤差およびW1からの音色が|A|1を設定することによって除去できるこ
とを、図3dおよび4dのより高い周波数部分は示している。サラウンド共鳴が
留意され、使用するスピーカ材料に典型的な共鳴挙動モデルを補償するように、
プリセットまたはデフォルトのQを選ぶことができる。
【0039】 ノードおよび干渉挙動は、図3eで明らかである。図6での他の例により、ノ
ードジャンプと、干渉と、粗い、汚れた音のためにしばしば「コーンクライ(c
one cry)」と呼ばれる、関係する問題とが明らかとなる。図7に示すよ
うなウォータフォールまたはMLSSAプロットは、このような高エネルギー移
動干渉に典型的な周波数と遅延分解結果を示すことができる。図4eの隠れ補償
ノッチWCC1およびWCC2により、これらの周波数およびエネルギー蓄積問題が除
かれる。
【0040】 最良の聴取者の好みを達成するために、勾配または傾斜EQを加える。図3c
および4cに挙動および補正を示す。追加の下向きの傾斜を、主観的なバランス
のために加えることもできる。
【0041】 図からわかるように、解像度8ビット程度の範囲にある約12から16個の調
節により、非常に良好な共役補正を行うことができる。2つのスピーカドライバ
ユニットからの典型的な周波数反響を図6に示す。ドライバが非常に大きなエン
クロージャ中で動作するので、下端の反響曲線のロールオフによって示すように
、Lpに関するW0および第2変曲反響は存在しない。これ以外の他のパラメトリ
ックに関係する特徴は明らかであり、これらの曲線から調節を行うことができる
【0042】 以下のパラメータにより、スピーカの複雑な周波数、位相、および時間応答の
作成、シミュレーション、またはそれらに対する共役が可能となる。これらの調
節可能なパラメータ22およびその操作は、ゼロ位相応答を近似し、低音出力を
拡張し、スピーカからの機械的音響を除くことができる(他のパラメータも同様
に使用することができる)。個々の補償を、デジタルに実行することができ、あ
るいはRC回路、アナログ共鳴器などの能動アナログ回路または受動アナログ回
路を使用して実行することができ、あるいは状態可変フィルタまたはバイクオッ
ド(biquad)のような完全なパラメトリック回路を使用して実行すること
ができる。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】 8個と32個のパラメータ調節の間のいずれかを使用して補償システムをプロ
グラムし、十分な補償プロセスを操作することができる。パラメータは専門の物
理面および挙動面に関係するので、調節範囲および調節精度に対するデータ要件
は、人間の知覚の有効範囲に対して必要となるものよりずっと小さい。これらの
うちの多くに対しては8ビット解像度で十分であり、その結果1回のデータスト
リーム1〜5kビットにより、モデルから非常に複雑な反響を特徴付けることが
できる。上述のパラメータを以下に説明する。
【0046】 低クロスオーバ(LX)または音響カップリング:低周波数出力は放射面のサ
イズに依存する。この関係からのオクターブあたり6dBの損失は、モータ構造
からの逆電圧が駆動信号に比べて小さい場合、コーンの運動を増大させることに
よって本質的に補償される。コンプライアンスが無限であり、モータの生成する
力が速度制限を有さない場合、この理想化した構成はフラットな反響を有するこ
とになる。空気量、機械的スチフネス、および速度の限度を有する現実のシステ
ムは、反響がフラットおよび6dB/オクターブの低音損失の有効範囲から破れ
、次いで12dB/オクターブの低音損失から破れる、2つの実用上のクロスオ
ーバ点を有する。通常、第2変曲は、スピーカの最低の有用な反響の近くであり
、しばしば補償するには非現実的である。この補償に対する制御パラメータは、
Hz単位の周波数であり、共役反響(特定の補償)は周波数低減に対して+6d
B/オクターブブーストである。このブーストは、スピーカからの第1反響変曲
で開始する。このパラメータについての値は、テスト信号、例えば正弦波をスピ
ーカに印加し、その反響を測定することによって測定することができる。この値
は、コーンおよびコイル質量などのスピーカの物理的特性に基づいて計算するこ
ともできる。この値は、スピーカ製造業者によって提供される標準Theil/
Smallモデルなどのスピーカモデルから導出することもできる。
【0047】 高クロスオーバ(HX)または質量コンプライアンス因子:高周波数出力は、
放射面のサイズおよび速度に依存する。通常、カットオフ近くの周波数について
関心ある波長は、出力を生み出すスピーカの可動部分と比べて小さい。コーン材
料のスチフネスおよびダンピング特性は、より低い周波数での全表面放射からの
この移行に影響を与える。より高い周波数は、ボイスコイルのより近くで放射す
る。移動質量は、周波数の増加と共に6dB/オクターブの運動の縮小を最終的
に生み出す。モータアセンブリからの漏れインダクタンスにより、より一層のコ
ンプライアンスがシステムに加えられ、最高の実用的周波数で12dB/オクタ
ーブ降下を作成する第2変曲が生み出される。これらの損失は、放射領域の減少
と共に、音響出力の減少をもたらす。より低い周波数では、上手にこの2つの関
係のバランスを取って、フラットな音響反響を生み出すことができる。この補償
に対する制御パラメータは、Hz単位の周波数であり、共役反響は、周波数が増
加した6dB/オクターブブーストである。低クロスオーバに対して前で説明し
たのと同様に、このパラメータに対する値を測定または計算することができる。
【0048】 低ブーストシェルフ(LS):LSからの最大ブーストは、増幅器出力、コーン
の運動、ボイスコイル長、エンクロージャサイズ、および意図する低音拡張から
の、実用上の最大限度に制限される。これらの要件は競合し、相互に作用する。
例えば、より長いボイスコイルはより大きな増幅器およびサスペンション部品を
必要とする。例えば、拡張コイルは、より線形な偏位およびより低音の出力ポテ
ンシャルを供給することができるが、磁石からのフラックスエネルギーが増大し
なれば効率が低下する。偏位が増大することにより、より大きなサラウンドが必
要となり、同じ放射領域および低音出力を維持するためにコーン直径を大きくし
なければならない。低音共鳴はより低いが、スピーカを物理的により大きくしな
ければならず、移動質量が増大することによりさらに効率が低下する。増幅器出
力が限定される場合、エンクロージャはより大きくなる。LX、W0(以下で説明
する)、およびLSパラメータの操作により、より妥協をせずに、効果的な、ま
たは拡張した反響スピーカ設計が行われる。加えて、異なるボリューム制御設定
およびプログラムダイナミクスを変更または追跡するようにLSパラメータを作
成することができ、その結果広範囲の条件に対してスピーカシステムをその最大
能力近くで動作させることができる。LSパラメータは、放射エリア、コンプラ
イアンス、駆動モータの力係数を含む、設計および構築因子の影響を受ける。モ
デル化パラメータは、これらの因子に対する変化を、ほとんど相互作用すること
なく追跡することができる。LSパラメータは+/−dBである。テスト測定で
妥協点を実験することによって、LSパラメータ設定を決定することができる。
【0049】 高ブーストシェルフ(HS):スピーカの、実用上の最大性能およびパワーハ
ンドリング機能により、最大高周波数ブーストが制限される。ある応用例では、
スピーカではなくプログラムソースからの知覚されるひずみを低減するように、
Sパラメータを設定することがある。LSと同様に、内部動作設定をコマンドに
よって変更するように作成することができる。この機能は、プログラム材料を含
むシステムの他の部分がその最大線形出力能力を超えて動作するようにプッシュ
されるときに、ひずみの増大を覆う助けとすることができる。HSパラメータは
+/−dBである。その設定はテスト測定によって実験的に最良に決定される。
【0050】 低ピーキング(WL):共鳴低音カットオフは、しばしば好ましい。録音はこ
のためにバランスが取られ、大部分スピーカは、自己共鳴低音エンハンスメント
を有するように設計される。一般に、より大型のスピーカはより低い共鳴周波数
を有し、聴取者が値をこの関係に関連付ける。WLパラメータは、スピーカ自体
の自然自己共鳴(W0)より下の低周波数共鳴ブーストを供給する。反響ディッ
プを補償する低QLがW0効果を除去するとき、スピーカシステムは、電気的かつ
音響的に、より大型であるかのように振る舞う。このスピーカシステムは、等化
した小型スピーカのブームまたはボックス音を有さないことになる。過剰なひず
みおよびパワードローを防止するために、WL未満の信号は急速に減衰し、関係
する高域フィルタはWLパラメータ設定を追跡する。人間の聴覚のWL臨界帯域中
の他の音によってマスクされないときに、カットオフ未満の周波数を、弱いが依
然として可聴とすることができるので、この動作は、重み付け補償と同様の主観
的な因子を有する。一般に、最大再生条件に対する制御パワーおよびひずみに、
Lピーキングを調節し、設定する。他の条件については、高域フィルタまたは
サブ低音フィルタを停止することができ、明白な主観的結果なしに低域フィルタ
(Lp)を移動または変更することができる。既に述べた通り、WLパラメータを
動的に変調して、低音を拡張し、またはひずみを低減することができる。低域フ
ィルタの反響に対する調節は、ピーク周波数(WL)およびdB単位の振幅|AL |を含む。デフォルトのQL設定が含まれる。
【0051】 高ピーキング(WH):第2カットオフ変曲に対して補償するために共鳴カッ
トオフが好ましいことがあり、またはそれを再生成した帯域幅を制限するために
使用することができる。第1応用例は、反響を拡張し、グループ遅延ひずみを低
減することができる。ひずんだプログラム音響をより良好にするために帯域幅制
限が必要なことがある。ピーキング共鳴器および追跡高域フィルタ(Hp)は、
低周波数ピーキングシステムに対して同様に動作する。高域フィルタを整列して
、重み付け反響制限を生み出し、現代の設計の実施で好ましい、ピークのあるカ
ットオフ反響を提供することができる。高域フィルタ調節は、Hz単位のピーク
周波数(WH)と、dB単位の振幅(|AH|)を含む。デフォルトのQH設定を
含意する。
【0052】 モータ(BL):磁石構造およびボイスコイルの特性は、従来の表現に統合さ
れる。ボイスコイル直径、巻き長さ、ギャップフラックス、極の寸法などが、モ
ータおよびジェネレータ同等物を生み出す従来のスピーカモデルの部分である。
電気的な流れおよび機械的な運動を伴う力(Force)とバックEMFとの関
係、ならびに機械的特性に関する他の因子は、単純な表現となる。時には、漏れ
インダクタンスと機械的質量の関係が含まれる。これらの要素は、様々な手段に
よって測定、計算、導出され、スピーカの多くの性能の側面に影響を与える可能
性があるモータ関係のパラメータのグループが生み出される。補償システムに対
する調節可能パラメータと、その処理は、BLに依存する。したがって、必要な
場合、このモデルは、BLがパラメータ設定を変調することができるように関係
セットアップを有することができる。例えば、異なる磁石重量、ボイスコイル長
、または他の電気機械的因子を有する類似のスピーカに関して、BL指定を使用
して他のパラメータを追跡または再調整することができる。調節可能BLパラメ
ータは、フラックス×長さ、ボルト×速度、ピーク偏位長、および抵抗/インダ
クタンスまたは時定数である。
【0053】 低音共鳴(W0)または自己共鳴:これは、スピーカの自然低音共鳴周波数で
ある。その値は、空気量、機械的コンプライアンス、放射領域、ダンピング、移
動質量、モータ特性、およびスピーカの他の設計特徴によって決定される。従来
の低音モデルとは異なり、音響カップリング因子は既に補償システムのLXパラ
メータ中に反映されているので、音響カップリング因子は、W0反響の部分では
ない。この配置により調節パラメータ間の相互作用が防止され、機械的挙動に等
価なものが、機械的挙動と等価なLCR共鳴器に変換される。周波数W0、Q0
および結合エネルギーまたは振幅|A0|のユーザコマンド言語は、機械的共鳴
挙動に対する共役反響を指定することができる。システムについてのスピーカ挙
動および補正反響は、同じ順序で振幅が逆であるので、グループ遅延性能を非常
に良好にすることができる。調節は、Hz単位のW0と、数Q0、およびdB単位
の|A|0である。これらの調節値は、非常に近い範囲の装置、位置感知変換器
によって実験的に決定することができ、または計算によって決定することができ
る。
【0054】 ポート同調(WB):多くのスピーカは、周波数反響を拡張するため、または
パワーハンドリングを改良するために、2次低音共鳴を供給するように設計され
る。これを行うための物理的構造には、ポート、チューブ、受動共鳴器、迷路、
他のウーハなどが含まれる。これらのシステムをモデリングし、同調して、通常
は最もフラットな周波数反響を達成するために、多くの文献が提供されてきた。
このようなモデルは、補償システムと共に、スピーカのコストを追加することな
く、低音を拡張し、過渡反響を改良し、効率を改良する能力を有する。より高い
パワーハンドリングと、低音能力の拡張を構造的に設計することができ、この戦
略を用いることによる、結果として生じる周波数反響の不規則と、エンドバンド
ひずみの兼ね合いは、共役補正によって除去することができる。この選択を行っ
たとき、低音を改良するための他の変更と共に、ポートをより大きくして、より
低く同調することができ、エンクロージャをより小さく作成することができる。
結果として生じる、粗い反響およびサブ低音過負荷という結果は、補償システム
によって反転することができる。フラグまたはスイッチを、スピーカでのプログ
ラム条件または反響状態を識別する制御オペレーションの一部とすることができ
る。サンプルまたはテストからの制限条件により、このフィードフォワード/フ
ィードバックタイプシステムについてのスイッチ状態が決定される。次いで、ス
イッチまたはステータス入力から、パラメータ係数が選ばれる。この方式では、
補償システムは、不要なトグリングまたはパラメータ値に対する変更を防止する
ために、ファジー論理制御または他の手段と共に動作することができる。例えば
、異なるボリューム制御設定、プログラムレベル、または低音コンテントは、パ
ラメータ係数およびアライメントを変更して、より高い出力またはよりフラット
な反響最適化を達成することができる。スイッチング動作は可聴である可能性が
高いが、制御ヒステリシスにより、より目立たず、または不快でない戦略的変更
が実現される。高価でない装置が意図され、高価でない装置は、過負荷となるか
、または適度な線形動作を超えてプッシュされる可能性が高い。適切な制御論理
と共に動作する補償システムは、中間にひずみの連続を生み出すことなく最適な
アライメントをそれぞれ有する、ソフトかつラウドな動作状態を活動化すること
ができる。
【0055】 機械的共鳴(W1、W2、〜、Wn):スピーカシステムの多くの部品および動
作は、共鳴器のように振る舞う。W0とは異なり、これらのうちの大部分は意図
的なものではなく、これらがスピーカの音響出力に加わる。これらには、とりわ
け、ドーム、コーン、およびサラウンドのたわみおよび質量挙動、ならびにキャ
ビネット共鳴が含まれる。非相互作用個別補正またはW0についてと同様の調節
に対して、等価なLCR挙動がパラメータ表示される。共鳴調節は、Hz単位の
1、W2、〜、Wn、ユニット単位のQ1、Q2、〜、Qn(以下で説明する)、お
よび+/−dB単位の|A|1、|A|2、〜、|A|n(以下で説明する)であ
る。しばしば、室内反響と同様に現れる小さな低Q共鳴は、音響インパクトを有
する。従来の反響レベリングに対して使用されるテストマイクロフォンとは異な
り、聴取者は動き回る可能性があり、適時に、広帯域共鳴に崩壊する信号崩壊を
感知し、それに気付く可能性がある。共役補正は、この難点をなくし、補助等化
システムからの結果を改良する助けとなる。
【0056】 整定共鳴(WCC1、WCC2、〜、WCCn):多重共鳴器ノッチおよび重み付けサ
イドエネルギーエンハンスメントを使用する補償プロセスは、周波数で配置され
、これらの制御パラメータによって調節される。遅延ノード共鳴および定常波干
渉からの音響結果は、低下し、または除去される。
【0057】 カップリングおよび損失因子(|A|0、|A|1、〜、|A|n、およびQ1
2、〜、Qn):材料、設計、およびスピーカに共通の構築材料に対して作用す
る、ある周波数についてのQ個のパラメータを、デフォルト値と仮定することが
できる。反響プロットまたは単純な測定から偶然にQを決定することはほとんど
不可能であるので、固定値が実際的であり、デフォルトの選択により、調節の数
が単純化され、削減される。
【0058】 波干渉(Td):スピーカエンクロージャの有限の寸法は、放射表面の背後に
、波に関係した干渉圧力を生み出す可能性がある。この問題は、反響の補正の複
雑さのために通常無視される。高価なスピーカは、後進波干渉に対処するための
耐密磁気カップリングを有する大きなモータアセンブリと共に構築される。これ
らのシステムは、しばしば、内部バッフル、異なるタイプの吸収材料の積層、特
別な形状の背面空洞、または干渉を除去する助けとなる伝送線チューブを有する
。典型的なスピーカは、その単純なボックスタイプのエンクロージャからの強め
合う/弱め合う波の干渉を示し、それは最終的に、周波数と共に発生が増加する
反響リップルを引き起こす。この不規則は、ショートターン効果およびBLから
のダンピングが、磁石が小さくなること、スチールが減少すること、および他の
経済的因子によって減少するにつれて悪化する。遅延およびフィードバックルー
ププロセスからの共役対向反響によって補正を行う。アナログ実装が可能である
が、DSP方法はより経済的であり、その性質により、修正すべき物理的挙動お
よび問題に対して良好な等価を作成する。同様の補正は、床、テーブル上端、壁
などからの反射した干渉を低減することができる。
【0059】 傾斜(dB):大部分の現代の聴取者は、その反響が周波数の増加と共にわず
かに降下するスピーカを好む。スピーカがより安価に作成されるとき、その反響
は上昇する傾向がある。補償システムは、磁石の重量を減らすことから生じる多
くの問題および変化を補正し、効率を向上し、高周波数反響を拡張する。しかし
、これらの共役補正から生み出されたフラットな音響バランスは、現代のトーン
標準と比べて濁って聞こえるか、またはか細く聞こえるかのいずれかとなる可能
性がある。傾斜は、補償反響勾配を生み出す。この傾斜パラメータは、トーン制
御と同様に動作し、所望の低音トレブルバランスを達成するために使用される。
XおよびHXの内部操作、ならびに従来の反響レベリング方法またはプロセスが
、この反響を生み出す。
【0060】 遅延または全通過:このパラメータは、信号を適時に移動し、異なる位置から
高周波数および低周波数を放射する変換器に対して補償する。調節により、グル
ープ遅延ひずみを低減し、サブウーハへの位相マッチを改良し、過渡反響を整合
することができる。調節は、物理的測定または電気的測定を用いて行うことがで
きる。
【0061】 図8a〜8fに、パラメータを調節するために使用する制御パネルディスプレ
イおよびメニューを示す。測定データ、設計表現、および反響曲線により、シス
テムをスピーカに調節または同調するのに有用な情報が提供される。システムは
、そのスピーカに対して共役反響を生成し、遅延した、または長整定の機械的音
響(long−setting mechanical sound)を静かに
除去する。より複雑な従来のレベリング実施と比較して、多くの聴取位置に対し
てより良好な性能が、経験により示された。共通デジタルプロセスをこれらの機
能の実装のために利用することができる。例示的な周知のデジタルプロセスを付
録Aに示す。代替の周知のデジタル実装を使用して、全く同様の結果を達成する
こともできる。
【0062】 補償システムをアナログ回路を使用して実装することもできる。しかし、多重
共鳴器と結合機能の対は、それらが複雑でない限り広範な調節範囲を追跡しない
可能性が高い。したがって、アナログ回路は、周知のより良好なDSP等価に対
する機能性および類似性が示される。これらの回路は、調節可能パラメトリック
制御を有するが、デジタルシステムに固有のパラメトリックアライメント精度を
シミュレートするために、構成要素を変更する必要がある。以下の例は、セミパ
ラメトリック調節機能を有し、説明したような共役反響を生成する従来の回路で
ある。
【0063】 カットオフフィルタ:SallenおよびKey回路は、調節可能ピーキング
反響を有する能動高域フィルタおよび低域フィルタを作成することができる。図
9に単一オペアンプに構成される2つのフィルタを示す。中間帯域反響はフラッ
トであり、カットオフ勾配は、オクターブあたり+−18dBである。Lpおよ
びHpのピーキング振幅は、調節可能であり、図4bに対応する。しかし、周波
数はこの回路に対してプリセットしなければならない。この例に関しては、2つ
の区間は周波数分離が広いので、互いに相互作用しない。
【0064】 定数勾配イコライザ:RC時定数は、アクティブフィードバック回路中で変化
し、図4aのような反響曲線が生み出される。図10に示す回路は、精巧パラメ
トリックトーン制御のブースティングハーフである。その調節範囲は、シェルフ
とクロスオーバの間の良好なパラメトリック独立のために限定される。
【0065】 パラメトリックノッチ:図11および12に、広範な同調範囲を有する単純な
アナログノッチ回路を示す。ノッチ深さは定数のままであるが、Qは周波数設定
と共に増加する。実用上の調節範囲についてのQ0、Q1、〜、Qnに対する妥当
な近似を提供するように、構成要素値を選ぶことができる。
【0066】 重み付け補償ノッチ:複合フィルタ要素は、阻止周波数の片側または両側に加
えられるエネルギーをそれぞれ有する、1つまたは複数のシャープなノッチから
構成される。その阻止およびブースティングエネルギーおよび帯域幅を注意深く
選ぶとき、フィルタシステムは、音響バランスをほとんど損なわず、または改変
せずに望ましくないエネルギーを除去することができる。阻止ノッチは、この目
的のためにはシャープであり、高減衰を有し、一般に高Qである。側波帯補償ま
たは修復は、阻止の両側でのブースト反響から最良に行われる。しかし、片側の
補償は、組合せ反響ロールオフおよび干渉エネルギー問題を有するスピーカに対
してより良好に機能する。非対称ブーストは、周波数反響をフラットにする助け
になる。他の態様も同じである。補償は、非常に小さくすることができ、低Qを
有し、補正を中心とする1オクターブ帯域に対して半分の平均ピンクノイズエネ
ルギーは、プロセスがオンまたはオフのとき定数である。
【0067】 音響からの崩壊は、知覚的に低Q側波帯周波数にシフトする。したがって、よ
り良好な即時過渡反響整定のための二重同調アライメントが、片側または単一同
調ブースト方法に対して好ましい。結果として得られる複合フィルタを、有用な
周波数範囲にわたって静かに同調することができるように、注意深く同調し、ス
ケーリングすることができる。重み付けがない場合、補正の片側上の小さい反響
損失は、鼻音に寄与する。音色はかすかであるが、より多くの補正を使用すると
き、損失はどんな利点も克服する可能性がある。これは、反響が単にフラットに
作成される場合、標準実施等化で行うことができるので、特に真である。重みづ
けは、兼ね合いをなくし、多重補正が音響相互作用をより効果的かつ自由にする
ことを可能にし、異なる挙動特性を有するスピーカに意図しない補正が印加され
たときにも損失をなくする。
【0068】 いずれの実装に対しても、中性重み付け反響ノッチを、信号に加えられる共鳴
および反共鳴反響から構成することができる。図13を参照すると、補正要素は
、その周波数が挙動モード上に心合わせされる単一高Qノッチを組み込むことが
できる。1つの低Qブースト反響は、同じ周波数に配置され、補償等ウェイトエ
ネルギーが提供される。図13の回路部分に、フィードバック経路での能動回路
ノッチおよび受動LRCブースト共鳴器の実際の組合せを示す。両方の部分は、
重み付け反響ノッチを生み出す。しかし、人間の聴覚は、低Q共鳴に崩壊する過
渡音響を分解することができるので、この同調範囲は限定され、低Qブーストは
可聴である可能性が高い。
【0069】 より良好な代替方法は、それぞれが同調され、高Qノッチの片側または両側に
配置される2つの低Q共鳴ブースト反響を使用することである。図14に、4つ
の同調可能バイクオッド共鳴器または状態可変フィルタから作成される例を示す
。フィルタのうちの2つにより、近接して配置された高Qノッチが生み出され、
他の2つにより、外側の高い側と低い側で、ブーストされた低Qエネルギーが提
供される。これらの状態可変フィルタは、容易にDSPプロセッサで作成され、
広範な同調幅にわたって一定のQおよびノッチ深さを維持する。図15に示す反
響を生み出すアナログシステムは、単一シャフト上で連動し、WCC1または重み
付けノッチパラメータを同調する8つの精度の可変抵抗器を有する。図13に4
つの区間のうちの1つについての回路を示す。図15に、2つの異なるQの設定
に関する反響曲線を示す。これらは、図4dと相関する。二重同調ブーストを整
合して、過渡に対するより高速で、より小さい整定反響が生み出される。図と同
様の二重同調ノッチにより、同様の利点が提供され、スピーカごとの製造公差に
対応する不感帯または帯域消去能力も提供される。側周波数ブーストは依然とし
て必要であり、二重同調共鳴器が最良に使用される。
【0070】 大部分のスピーカでそうである可能性が高いように、隣接する挙動モードが類
似の特性を有するときに、他の変形および単純化を行うことができる。2つ以上
の阻止ノッチは、Q設定および振幅設定、ならびに補償ブーストを共有すること
ができる。組合せには、3つのブーストを有する2つのノッチ、2つの非対称ブ
ーストを有する2つのノッチ、2つのブーストを有する3つのノッチなどが含ま
れる。2つのノッチの間の周波数を有する単一低Qブーストを使用することがで
きる。下、上、中間の周波数を有する3つの低Qブーストは、より良好な変形形
態である。これらの実装のすべてに対して、ノッチ深さはしばしば大きく、側周
波数ブーストは通常小さい。通常、補償領域についての平均化したランダムノイ
ズに対する全エネルギー反響は、補正なしの場合と同じか、またはわずかに高い
【0071】 遅延干渉または全通過:ハイブリッドアナログ−デジタルCCD装置は、小さ
い、便利な同調可能遅延を生み出すことができる。性能は貧弱である可能性があ
るが、図16の例のように接続または構成して、干渉のような挙動を提供するこ
とができる。この回路は、壁、テーブル、およびスピーカエンクロージャの内部
、または伝送経路、またはシステムの他の部分からの波長に関係した反射および
伝送挙動に対する近似共役反響を生み出すことができる。回路は、反射面からの
負干渉損失に対して時間、位相、および振幅が反対となる、反転くし形フィルタ
または正の干渉状の反響を生み出すように設定することができる。干渉が取り去
る場所に補正がブーストする。この回路は、くし形フィルタ状の反響を有するよ
うに調節し、スピーカエンクロージャ内の反射からの正エネルギーを打ち消すこ
ともできる。より良好な時間遅延干渉フィルタまたはくし形フィルタ状の反響を
、DSPプロセスから作成することができる。アナログおよびDSPのどちらも
、物理的反射モデルに関連するように構成することができ、補正システムの同様
の他の部分は、物理的挙動に関するパラメトリック調節によって調節される。遅
延干渉経路フィルタは、寸法、表面吸収、および必要な干渉補正の量に関する制
御を有する。
【0072】 図16を参照すると、Tdは、スピーカから聴取者への直接経路と、やはりス
ピーカから聴取者への、より長い反響経路との間の差に関係する。Tdは、スピ
ーカとエンクロージャ内の反対面との間のリターン経路にも関係する。スピーカ
の背後の壁を、同様に特徴付けることができる。より大きなTdは、より長い距
離を与える。RCは、表面粗度または高周波数での吸収に関係する。より大きな
RCは、より大きな損失、または上方周波数くし形フィルタ反響および補正のよ
り高速な減衰を生成する。制御R1は、反響または補正の大きさを調節する。C
W方向は負反響を増加し、オペアンプへの+入力近くのCCW位置は最大正反響
を与える。この回路は、その振幅が周波数と共に減少する干渉反響を生成する。
これは、実際のスピーカの吸収材料の損失をマッチングまたはシミュレートする
。小型スピーカからの不規則反響の大部分は、補償システムによってより容易に
処理されるように見えるものに実験的に変更することができる。通常、これを行
うための遅延設定は、スピーカエンクロージャから予測されるバック到来波関係
にマッチする。設定がマッチするとき、この1つの調節可能パラメータは、従来
の反響レベリングプロセスの多数に等しい。
【0073】 図17は、全通過または位相シフトネットワークである。その周波数反響はフ
ラットであるが、その出力は高周波数では同相であり、低周波数では位相外れで
ある。この回路は、周波数反響を変更することなく過渡反響を変更する。可変制
御は、CWを動かすときに移行周波数を増加する。この要素は、グループ遅延お
よび他の過渡関係の反響を補正するのに有用である。
【0074】 前で触れたように、スピーカによって生成される機械的外乱は、しばしば可聴
であるが、周波数掃引およびマイクロフォンを使用して行われる反響測定からは
不可視であるか、または解釈が難しい。ディープノッチを使用する従来の補償方
法は、通常鼻音または望ましくないバランス収差となる。本発明の重み付け補償
ノッチフィルタは、この問題を解決し、いくつかの他の利点も生み出す。2つの
ドライバ(ウーハおよびツィータ)が、コンデンサだけによって、または周波数
が重なる回路によってクロスオーバするとき、一方または両方のドライバは、他
への知覚される損失なしに干渉補償を有することができる。同じことが異なるリ
スニング位置に対して当てはまる。悪い反響を有する1つの位置は、他のリスニ
ング位置についての音を損なうことなく補償することができる。この補正は、重
み付けサイドエネルギーによって隠される。良好なリスニング位置は、補正によ
って損なわれないので、広範なリスニング位置が良好な音響を有することができ
る。この特徴は、据付けごとにわずかに異なる補正が必要な劇場音用のホーンタ
イプスピーカに対して特に有用である。スピーカのクラスまたは構造の特徴に対
してデフォルトの最適化を使用することにより、パラメトリック制御および調節
が、単純かつ直感的となる。
【0075】 (音響的に知覚可能な効果に関する)スピーカの最も重要な挙動のうちの一部
は、従来の方法でモデル化または実装することができない。そのような挙動には
、干渉および共鳴カップリング、ならびにそのような挙動からの非線型結果が含
まれる。加えて、可動部のスチフネスに関する他の空間因子と、駆動ボイスコイ
ルからの運動に関する高周波数デカップリングとを考慮する必要がある。これら
のうちのいずれも、ソース移動、遅延エネルギー解放、および両耳での聴取に対
する位相誤差を生み出す可能性がある。しばしば、このような弱め合う反響は、
従来のマイクロフォンおよびスペクトル解析器較正方法からは不可視であり、ま
たは解釈することが非常に難しい可能性がある。
【0076】 特定の物理的効果に対してパラメトリックに対処する補償の例は、大型のフル
レンジスピーカでの機械的デカップリングに対する補償である。このようなスピ
ーカは、通常、低周波数で全コーンを動かすように設計される。高周波数では、
ドライバの内部部分のみが、主な能動放射器である。コーンの残りを故意にデカ
ップリングしてそのノード分解を減衰する。この設計の選択により、等価な放射
源の位置が変更される。高周波数放射を適時に前進させるための線形補正は、複
雑なパスフィルタを使用して、より低い周波数の帯域限定遅延を生み出す。次い
で、周波数が増加するにつれて、最後の遅延が減少し、それによってスピーカの
反響次数への位相マッチを維持する。一部のグループ遅延ひずみをこのようにし
て除去することができる。スピーカからの物理的寸法は、コーンの減衰特性およ
び音速特性と共に、専用フィルタプロセスからの補正を指定するための情報を生
み出すことができる。しかし、遅延効果およびデカップリング周波数を実験的に
決定して、パラメータ値を得ることができる。スピーカ部品のうちの一部のサイ
ズまたは減衰特性を変更した場合、新しい値を外挿することができる。
【0077】 従来の方法を使用して補償することが難しいか、または不可能であるパラメト
リックに対処する補償の追加の例は、小型スピーカでのドップラ変調に対する補
償である。コンピュータおよび多重チャネル音響システムでは、小型スピーカを
非常に大きな音で再生することが必要である。結果として生じる高速で、高変位
のコーンの運動の組合せにより、再生される音に、正速度または負速度を付与す
る可能性がある。スピーカコーンの低周波数移動は、効果的な高周波数放射領域
を移動することによってドップラ変調効果を付与する。この効果は非常に厄介で
あり、なんとか大きな音量で再生される、小型スピーカに典型的な音が生み出さ
れる。放射領域、周波数、および音響パワー出力が周知であるとき、結果として
生じるコーンの運動およびドップラ放射因子の適度に正確な計算を行うことがで
きる(図5を参照)。対向交番時間遅延(opposing alternat
ing time delay)が、スピーカ反響を補正するために生み出され
る。この乗法的または非線形プロセスは、非線形ひずみが減少するような、より
定常の等価な放射源を作成することができる。スピーカの良好な挙動モデルおよ
び単一次元パラメータは、補正を指定することができる。このようなどんな開ル
ープまたはフィードフォワード非線形補正も、実施することは非常に難しい。モ
デル化時間遅延変調は、正確な共役反響補正を供給するので、より良好である。
低音ドライバからのコーンの運動はモデルからほぼ予測可能であり、DSP方法
からの瞬間補正がいずれより実用的となることになるので、この例をここに含め
た。電圧制御発振器クロックから動作するCMOSタイプアナログ遅延を使用す
ることによって実験を実行した。一方の経路補償は、両方の「バケットブリゲー
ド」デバイスからの待ち時間に対して補償し、他方は可変クロックを受け取り、
遅延変調を生成する。
【0078】 ノードたわみ、波干渉、および非線形運動の状況に対して、重み付けノッチプ
ロセスを使用することによる挙動反響の除去または減衰は、良好な兼ね合いであ
る。この重み付け補償を、それが必要な場所にパラメトリックに移動させること
ができる。必要な場合、その重大度を、プログラムダイナミックス、スピーカか
らのひずみ、および人間の臨界帯域聴覚に最良にマッチするように変調すること
ができる。
【0079】 音声信号のダイナミックスが検出され、それを使用してパラメータまたは隠れ
補償を変更するときに、追加の低音出力機能および反響拡張を有することができ
る。この技法は、改善した方法によって動作するスピーカシステムに対して使用
することができる。
【0080】 しかし、スピーカの部品が動的補償を必要とするように設計されている場合、
追加の性能機能が可能である。専門システムのための調節リストまたはビットマ
ップは、汎用システムと同じパラメータおよび調節を有することができ、すなわ
ち、制御は共通に機能を有する。したがって、補償システムを備える電子システ
ムは、一般的なスピーカと、具体的には補償システムと共に使用するために設計
されたスピーカの両方の様々なスピーカモデルと、それに取り付けることができ
る製品とを補償し、最適化するための命令を受け取ることができる。必要なとき
には、システムは、音響バランスを変更することなく、明瞭度、イメージング、
および低音拡張を改良することができ、すなわち、製品線の音響シグネチャが維
持される。
【0081】 パラメータが生み出す調節効果は、前で説明したテーブル中に含まれるような
、シンボルまたは頭字語によって記述され、または表される。このようにして、
数学的ステートメント、回路、スピーカ設計特徴、および他の専門言語が、プロ
グラマまたはユーザが直感的に解釈することができるリストに統合される。次い
で、反響曲線、挙動特徴、波長関係、および人間の知覚にとって重要な他の事柄
が、スピーカシステムの設計および/または補償のために使用されるプロセスモ
デルに関連する。設計と性能変更の間の相互作用が変化し、基本的な関係が重要
かつ直感的となるので、補償は単純化される。
【0082】 整定およびノード補償パラメータ調節は、Hz単位の周波数、数Q、およびd
B単位の阻止を含む。多次元のノード挙動が可能であるので、Qおよび阻止調節
は、1つの補償周波数よりも同様の値になる可能性が高い。2つ以上のHz単位
の周波数が、機械的特性または干渉特性を共通に共有するノード挙動に対する補
正を指定することができるように、制御を連携することができる。
【0083】 スピーカコーンに対するBellモード補償により良好な例が提供される。い
くつかの方法は、これらの周波数を決定することができる。正弦波励起および光
干渉法を使用して、多重ノードまたは波長関係の干渉を観測することができる。
図7に示すような、MLSSAタイプの励振からのウォータフォールプロットま
たは差動マイクロフォンプローブを解釈して、分解からの整定エネルギーを明ら
かにすることができる。これらの挙動は可聴であり、隠れ補償プロセスを手動で
、または低速で周波数ごとに掃引して、ピンクノイズ再生の間の音響変化を明ら
かにすることができる。この実験的方法は、室内の残響が機械的音響を模倣する
可能性があるので、注意と経験を必要とする。この3つの技法の間の相関は良好
であり、同様の理由によるいくつかの周波数が決定されるとき、同様のQの複合
重み付けノッチと、共有ブーストパラメータとによって補正が単純化される。
【0084】 上記のパラメータとその調節により、スピーカの専門の挙動に対する構成した
補償が変更される。一部のプロセスは、特定の種類の挙動がスピーカシステムか
ら生じる可能性が最も高い、狭い範囲の周波数に本質的に制限される。時間およ
び反響勾配に影響を与える他のプロセスは、広いスペクトルをカバーする。これ
らの専用オペレーションは、その間の相互作用が小さくなるように互いに十分に
分離する。選択したパラメータを、他に影響を与えずに変更することができる。
加えて、データ要件は、有用な調節解像度に対して控えめである。
【0085】 前述のスピーカの例で説明したように、補償システムを調節する制御は、スピ
ーカの物理的部分および音響特性に関係する。類似だが、全く同じ設計または構
造ではない他のスピーカを同様に改良することができる。これを行うための制御
乗法または指定情報は、同じ直感的な言語を有する。小型の安価なスピーカを、
16個のパラメータ調節およびいくつかのデフォルト設定で大幅に改良すること
ができる。このシステムからの複雑な反響をマッチするためには、従来の多帯域
またはグラフィックイコライザでは、100を超える帯域と、さらに多くの制御
情報を必要となる。
【0086】 この補償システムは、勾配、クロスオーバ、および他の数学関数を使用して、
スピーカの特性に対する予測した補正を生み出す。これらのオペレーションは、
線形プロットに対する反響を記録、計算する代わりに、係数または点、およびプ
ロセスコマンドによって制御される。各プロセスは専用の性質を有するので、周
波数、振幅、Qなどの範囲により、パラメータ範囲は制御空間の小部分に限定さ
れる。3ワードコードは、正確に配置した共鳴器または複雑な重み付け反響ノッ
チサブシステムを生み出すことができる。8ビットコードワードの場合、このマ
ップまたは情報シーケンスにより、10を底とする周波数の対数に対する128
個の点と、振幅に対する1/2dBステップごとの+/−20dBと、16個の
Q設定と、プロセスコマンドおよび制御フォーマッテイングに対する空間とが与
えられる。例えば、音声帯域中の384個の点または周波数が、シャープな阻止
ノッチおよび重み付け補償の設定に対して利用可能であることになる。他のパラ
メトリック制御およびプロセスコマンドについてのビットマップは、高い解像度
を必要としないことがあり、したがって、より高い経済性を実現する。このコン
パクトな仕様の特徴を補償システムのバーコード据付けのために使用して特定の
スピーカ設計を補正することができ、またはHDCDシステム中で使用されるよ
うなデータストリーム中に隠されるコードからのプロセスの動的制御のために使
用することができる。以下に詳細に説明するように、補聴器および通信システム
などのポータブルデバイスは、処理する情報の範囲が縮小するときに益を得る。
【0087】 多くの応用例に対して、10個の基本オペレーション、すなわちシェルフ、ノ
ッチ、カットオフフィルタ、遅延などを組み込むプロセスを成功させるために、
音声帯域中の384個の点または周波数を選ぶことができる。プロセススケール
は、解像度と共に非常に急速に増加する。阻止ノッチはシャープにすることがで
き、正確な同調を必要とし、干渉補償は本質的に複雑であり、従来の測定例から
のスピーカ反響は、処理の単純化のためにほとんど有用な情報を表さない。補償
システムが曲線からサブシステムまたはモデル化反響を認識し、処理するように
設計されていない限り、この補正を点ごとに行わなければならない。この方式で
良好な反響補正を行ったとしても、かなりの処理パワーが必要となる。従来の処
理の範囲は、時間、位相、および整定問題を考慮するときに広くなる。この状況
に対して、(ウォータフォールプロットなどの)3次元グリッド中のどこでも有
用な補正反響を決定するのに必要なフィルタまたはプロセスの数は、非現実的で
ある可能性がある。フィルタまたは処理パワーが、より高い解像度およびより高
い補正活動を必要とするグリッドの部分に割り振られるとき、ある経済的な方法
が可能である。このような労力を払っても、補償システムの隠れ補正または補償
した補正の利益を達成することに失敗する。
【0088】 この困難の良い例は図6から明らかである。この補償システムは、8個のノッ
チ、ノード補正のための1つの重み付けノッチ、ならびにブーストクロスオーバ
およびシェルフを有する。高周波数降下によりツィータへのクロスオーバが提供
される。明らかに、点をプロットし、反響合成を作成するのが難しいことは明白
である。この補償システムは、24個の調節(LX、LS、LP、W0、Q0、|A
0、W1〜W7、|A|1〜|A|7、WCC1、および1つのQ設定)からこの共役
曲線を形成する。
【0089】 帯域内信号の除去を補償するのと類似の戦略を、最高周波数および最低周波数
に対して使用することができる。例えば、低音エネルギーによる過剰なコーン運
動によって引き起こされるひずみは、スピーカへの入力を減少させることによっ
て不快さを抑えることができる。これを行うための1つの方式は、低周波数反響
を実用的な値に制限することである。おそらく、プログラム材料が低い低音信号
をマスクしない場合に、スピーカは、カットオフ未満の微弱な低音再生を作成す
ることができたであろう。広いダイナミックレンジプログラム材料は、これらの
周波数で、知覚できる出力をスピーカに生成させることができる。遺憾ながら、
結果として得られる微弱な出力は、同じ人間の聴覚の知覚帯域の他の音によって
しばしば覆い隠される。したがって、ほとんどの場合スピーカからの拡張反響は
役に立たず、単にひずみを増加し、増幅器電力を消費するだけである。
【0090】 補償システムの重み付け反響補正は、低周波数あるいは高周波数広帯域または
カットオフ阻止またはフィルタのどちらの可聴側にも印加することができる。こ
れを注意深く行った場合、知覚反響は不変のように見え、フィルタ処理の前に音
を拡張させることができる。高出力の、可聴周波数以下の(infrasoni
c)エネルギーまたは超低音エネルギーを再生するための大規模システムは、異
なる手法を必要とするが、同様の方法が適用される。
【0091】 この補償システムにより、スピーカモデルおよび共役プロセスを組み合わせて
、その音響出力が低グループ遅延ひずみを有するゼロ位相フィルタが作成される
。この応用例について、標準的な慣習を満たすだけでなく、アライメントで使用
して、グループ遅延を改良する助けとし、帯域限定特徴をターンオンまたはター
ンオフすることを可能にする隠れ補償の一部とする。
【0092】 上述のような中性を選んだとき、補償システムを、そのカットオフ深さを変更
し、エネルギーを最小聴度で補償するように作成することができる。この機能に
より、補償システムをボリューム制御設定、パワーレベル、または知覚帯域を求
めて競合するプログラム条件の変化から追跡または変調することが可能となる。
このようにして、帯域幅制限は、ひずみが起こる前により大きな出力をスピーカ
に強制することができる。今や可聴エネルギーを供給したので、より小型の増幅
器が同じ再生ボリュームを再生することができる。
【0093】 これらの要素は経済的重要性を有する。スピーカは、システムが補償システム
から利益を得ることができるように設計された部品を有することができる。これ
らは、増幅器からより大きな出力を生成するために、より短いボイスコイルと、
より軽い重量のコーンを有することになる。効率は高いが、機械的挙動はしばし
ば損なわれ、このような設計による音響出力は、周波数と共に上昇する傾向があ
る。補正を行わない場合、スピーカ音は粗くて、かん高く聞こえるので、補償し
なければならない。しかし、これらの変更を補償システムによって補正すると、
スピーカがより大きな音で再生され、スピーカをより小型にすることができ、よ
り低出力の増幅器を使用することができる。
【0094】 仮想低音拡張を選んだ場合、注意深く実施される戦略で、ピークのある反響ま
たは補償反響の周波数が移動する。プロセス設定および帯域の端での関連する音
響ピーキング周波数は、プログラム材料、増幅器のパワーリザーブ、およびスピ
ーカの運動能力に依存する。再生レベルが高く、低周波数エネルギーが強力であ
るとき、ピーキング反響の周波数は、妥当なコーン運動およびひずみ性能を維持
するために上昇する。
【0095】 大部分のエンターテイメントシステムは、イコライザ、トーン制御、および他
のユーザ操作機能またはユーザ起動機能を有する。音響視認性(acousti
c visibility)が必要である。補償システムは、これらと共にタン
デムで最良に動作し、これらの性能を改良することができる。一旦スピーカシス
テムが補償システムによって供給されるより理想化した放射挙動を有すると、様
々な反響レベリングシステムは、マイクロフォンから取られた測定された反響の
どの部分がスピーカから発生し、または室内から発生したかを選別または推測す
る必要がなくなることになる。補償システムは、これらの反響レベリングプログ
ラムから、位相反響を破壊する可能性があるか、または他の聴取者位置にとって
不適切である可能性がある不適切な等化をより効果的に排除することができる。
タンデムオペレーションにより、従来の方法で識別不可能な反響によって引き起
こされる、気を散らす機械的音響の除去が保証される。人間の両耳の知覚は、こ
れらの音を知覚し、認識し、その位置を突き止めることに優れている。気を散ら
す機械的音響が除去されると、従来の等化方法は、粗さを増加させることなく高
周波数をブーストし、最小の構成に典型的なボックスブーム(box boom
)または濁った音なしに低周波数をブーストすることができる。
【0096】 この補償システムについて、専用アナログ機能ブロック回路は単純で実用的な
システムを作成することができる。その調節可能部品についての反響範囲を、共
役モデルから予測することができ、その結果平行信号経路および多重共有機能が
可能である。必要な能動装置はずっと少なく、それによってコストおよびひずみ
が軽減される。全通過フィルタからのある時間関係の補正が可能であるが、他の
遅延オペレーションは非現実的である。
【0097】 スピーカコンテキストでのこの補償システムの例示的アナログおよびDSP実
装を、付録BおよびCでそれぞれ与える。補償システムの他の応用例の説明を以
下で行う。
【0098】 通信システム:通信システムは、固定周波数または変動周波数で、望ましくな
い狭帯域ノイズまたはトーンを受ける可能性がある。しばしば、サブシステムが
このようなトーンを識別し、追跡することを可能にする、ある待ち時間が利用可
能である。位相外れ信号を生み出して外乱を除去することが現実的でなく、また
は可能でないとき、補償システムは効果的な結果を達成する。しばしば、パラメ
トリックに移動可能な重み付け反響ノッチで外乱を追跡することが可能である。
インテリジェンス信号が阻止された信号と同じ周波数を有さない限り、補正は効
果的であり、しかも音を低下または変更しない。しばしば、通信システムは、マ
イクロフォン、ヘッドフォン、およびスピーカなどの変換器を音響再生システム
の一部として有する。これらの要素は、システムとして個々に、または全体で保
証される可能性がある、望ましくない反響を有する可能性がある。信号チェーン
中のどこにでも、1つまたは複数のプロセッサを配置することができる。このプ
ロセッサは、変換器、信号経路、人間の聴覚要件などの多数の構成要素パートミ
ックスを保証するように制御し、またはプログラムすることができる。このよう
なシステムをセットアップするために、信号経路中の隠れコードによって制御パ
ラメータ情報を識別し、またはアクセスすることができる。補助チャネルおよび
他の手段を使用してこの情報を搬送することができる。補償システムはこの情報
を効率的に使用して非常に複雑な反響を生み出すので、補正プロセスを多くのシ
ステム中にインストールすることができる。この例には、コンピュータスピーカ
、聴覚障害者用の電話システム、および移動体通信が含まれる。これらのシステ
ムについて、プロセッサは、エンドユーザ装置の外部またはエンドユーザ装置の
一部ではないようにすることができる。したがって、装置の特定のモデルに対し
て補償システムをプログラムすることができ、外部から活動化させることができ
る。プロセッサの一部または全部は装置に常駐することができ、あるいはプロセ
ッサのどの部分も装置に常駐しないようにすることもできる。
【0099】 補聴器:多くの聴覚障害は、内耳神経内の有毛細胞に損傷を与えることによっ
て生じる。しばしば、耳鳴りまたはヘッドリンギング(head ringin
g)に苦しみ、混み合った騒々しい室内で会話を理解することに困難を有する人
々がいる。時には、狭周波数帯域に対応する、近接する細胞のグループが機械的
な損傷を受け、高強度の刺激に対する過大な神経応答を引き起こすことがある。
この動作は、しばしば不協和で苦痛な音に聞こえる。脳との聴覚フィードバック
経路の破壊を引き起こし、それによって早すぎる保護機能が開始され、それによ
って不快な感覚が悪化する。機械的運動を引き起こす刺激は、医療テストルーチ
ンによって容易に定義される周波数の範囲内であるので、パラメトリック重み付
けノッチフィルタを同じ周波数に容易に同調させて、これらの細胞を刺激する音
響伝送をブロックすることができる。正重み付けをその人に対して適切にセット
アップした場合、他の音に対する知覚損失が低減される。典型的な状況では、ノ
ッチは、音響圧力レベルと共に広げなければならない可能性のある帯域阻止特性
を有さなければならない。保証サイドエネルギーは、これらの変化を追跡し、他
の音に対する了解度損失を低減する。この補正を実行するように設計されたシス
テムを、汎用の反響輪郭方法(response contouring me
thod)よりも効果的なものとすることができ、かつその専用処理がより電池
を消費しないようにすることができる。
【0100】 透かし識別:記録は、シャープノッチによって除去される周知の周波数で行う
ことができる。同じ記録を後に識別する必要がある場合、その周知の欠落周波数
を検索するようにシステムを作成することができる。不感帯をシフトし、多数の
困難を生み出すフラッタ、ノイズ、および予測不能クロックレートが予期される
可能性がある。記録は、音楽信号を使用して符号化セキュリティノッチの動作周
波数およびタイミングを定義することができる。クロック依存性が減少し、ナン
バキーを使用してこれらの周波数を発見し、その目的を改変することを防止する
。再生中、プログラムキー識別部分は、検証のために使用されるパラメータの復
号化を開始する。前述の通信システムと同様に、記録したノッチは、できるだけ
サイレントまたは隠れるべきであり、ある周波数から別の周波数にジャンプする
可能性が高い。パラメトリックに制御される重み付け補償方法が、この応用例の
ために理想的であり、キー周波数ジャンピングおよび陰ぺいにより効果的なセキ
ュリティシステムが実現される。
【0101】 音響システムからのフィードバック除去:大型の音響装置、電話、および音素
の同時取得および再生に関係する他のシステムは、フィードバックを受ける。通
常、マイクロフォンは再生した音響信号の一部をピックアップし、信号に加えて
振動を引き起こす。スピーカフォンの精巧なDSP部品は、音響伝送を明瞭にし
、フィードバックをなくするために、室内エコーと、漏話の位相関係とを選別す
ることができる。周波数シフタは、フィードバック位相をランダム化して、ハウ
リングの遅い増加または高Q疎結合振動を防止する。時には、これらの方法から
の待ち時間がステージ性能または同期と干渉する。同調可能重み付けノッチをに
敏感な周波数に設定して音に対して著しい損失を与えずに振動をなくすることが
できる。二重または多重同調バージョンは互いにほとんど相互作用を有さず、固
有不感帯によってフィードバックのチューンアウトがより容易になる。
【0102】 CDプレーヤ:デジタル領域またはアナログ領域(あるいはその両方)で動作
する典型的な電子システムは、意図的なユーザ調節と補償システムを組み合わせ
ることができる。部品説明、数学モデル、測定されるデータ、および人間のプリ
ファレンス情報を組合せ、その設計に組み込むことができる。一旦パラメータを
定義し、その係数値を決定した後、数の編成グループは、電気的または数学的シ
ステムをプログラムして、スピーカの異なる形状およびサイズに対する特定の補
正反響を実行することができる。パラメータリスト、さらには個別補正モジュー
ルを、CDプレーヤまたは他の装置中のデジタル信号プロセッサにダウンロード
することができる。このオペレーションは、任意の時間に行うことができ、その
結果プログラム更新を供給する。このオペレーションをバーコード、リモート制
御によって活動化することができ、コンピュータからダウンロードすることがで
き、または専用プレーヤ/スピーカの組合せにインストールすることができる。
【0103】 本発明のいくつかの特定の形態を示し、説明したが、本発明の精神および範囲
から逸脱することなく、様々な修正形態を作成することができることは明らかで
あろう。
【0104】 (付録A) 図A1、A2、およびA3に、低域フィルタ(Lp)、高域フィルタ(Hp)カ
ットオフフィルタについての可能な実装を示す。これらの特定のフィルタの次数
は、低MIPS実装をサポートするために小さく保つ。図A4に、高シェルビン
グイコライザおよび低シェルビングイコライザについての可能な実装を示す。こ
れらのイコライザは、LSおよびHS用に使用する。図A5に、ブーストまたはカ
ット応用例のために使用可能なパラメトリックイコライザ実装を示す。このよう
なイコライザの組合せを、図A6、およびA7に示すように組み合わせ、補償ノ
ッチ効果を構築することができる。
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
【0176】
【0177】
【0178】
【0179】
【0180】
【0181】
【0182】
【0183】
【0184】
【0185】
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
【0195】
【0196】
【0197】
【0198】
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
【0203】
【0204】
【0205】
【0206】
【0207】
【0208】
【0209】
【0210】
【0211】
【0212】
【0213】
【0214】
【0215】
【0216】
【0217】
【0218】
【0219】
【0220】
【0221】
【0222】
【0223】
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
【0230】
【0231】
【0232】
【0233】
【0234】
【0235】
【0236】
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
【0243】
【0244】
【0245】
【0246】
【0247】
【0248】
【0249】
【0250】
【0251】
【0252】
【0253】
【0254】
【0255】
【0256】
【0257】
【0258】
【0259】
【0260】
【0261】
【0262】
【0263】
【0264】
【0265】
【0266】
【0267】
【0268】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による補償システムを組み込む音響再生システムのブロック図である。
【図2】 フィルタの周波数反響、時間応答、および位相応答のうちの1つまたは複数を
修正するための複数の調節可能パラメータをそれぞれ有する複数の修正形態フィ
ルタを有する補償システムのブロック図である。
【図3】 図3a〜3eはスピーカについての複数の反響構成要素を示し、図3fは図
3a〜3eの個々の反響を組み合わせるときに形成される反響全体を示す図であ
る。
【図4】 図4aは図3aの反響構成要素への共役反響を形成するようにそれぞれが調節
可能な、補償システムに対する複数の調節可能修正反響を示し、図4bは図3b
の反響構成要素への共役反響を形成するようにそれぞれが調節可能な、補償シス
テムに対する複数の調節可能修正反響を示し、図4cは図3cの反響構成要素へ
の共役反響を形成するようにそれぞれが調節可能な、補償システムに対する複数
の調節可能修正反響を示し、図4dは、図3dの反響構成要素への共役反響を形
成するようにそれぞれが調節可能な、補償システムに対する複数の調節可能修正
反響を示し、図4eは図3eの反響構成要素への共役反響を形成するようにそれ
ぞれが調節可能な、補償システムに対する複数の調節可能修正反響を示し、図4
fは図4a〜4eの個々の周波数反響を組み合わせたときの全共役反響を示す図
である。
【図5】 1音響ワット出力を生成するための円形コーンに関する運動を示すグラフであ
る。
【図6】 2つの小型スピーカドライバについての周波数反響を示す図である。
【図7】 右側の矢印が時間軸の増加を示すウォータフォールプロットを示す図である。
【図8a】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図8b】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図8c】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図8d】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図8e】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図8f】 修正フィルタの反響を修正するためのパラメトリック制御を調節するための一
連のグラフィカルユーザインターフェースを示す図である。
【図9】 周波数を移動するためのすべてのCを変更しなければならない低域/高域ピー
キングフィルタの概略図である。
【図10】 CcおよびRcがどちらもオペアンプをバイアスする目的で非常に大きい、ブ
ーストし、近似パラメトリックインピーダンスを有する能動RCまたは定数勾配
イコライザの概略図である。
【図11】 周波数可動ノッチの概略図である。
【図12】 周波数可動ノッチの代替構成の概略図である。
【図13】 重み付けノッチフィルタの概略図と、フィルタを使用して得ることができる、
ブーストに対する反響、ノッチ構成要素、および組み合わせ反響を含む図である
【図14】 多重共鳴重み付けノッチフィルタの概略図と、ノッチフィルタを使用して得る
ことができる、ブーストに対する反響、ノッチ構成要素、および合成反響を含む
図である。
【図15】 ノッチフィルタに対する周波数および位相反響を示す図である。
【図16】 CWが干渉と同じ反響と等しく、CCWが共役補正と等しく、RCがより高い
周波数に対する減少補償と等しい遅延干渉シミュレータ/補償器の概略図である
【図17】 全通過または位相シフトネットワークの概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 アレックス リムベリス アメリカ合衆国 95126 カリフォルニア 州 サンノゼ ローズクレスト テラス 1456 (72)発明者 ティモシー イー.オンダース アメリカ合衆国 94025 カリフォルニア 州 メンロ パーク ノース レモン ア ベニュー 1102 (72)発明者 キース オー.ジョンソン アメリカ合衆国 94044 カリフォルニア 州 パシフィカ オビエド コート 28 Fターム(参考) 5D020 AC06 AC07 AC11 AD02

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組み合わせて音響再生装置についての全反響を定義する複数
    の個別反響によって特徴付けられる、前記音響再生装置に入力するために電気的
    音声信号を修正するための装置であって、各個別反響は、周波数、時間、位相、
    または過渡反響のうちの少なくとも1つを備え、 複数の個別反響をシミュレートする修正反響を有し、前記電気的音声信号を受
    け取り、前記電気的音声信号を修正し、前記電気的音声信号を前記音響再生装置
    に供給するための複数の修正フィルタと、 該修正フィルタの反響に対する調節を可能にするためにそれぞれが前記修正フ
    ィルタのうちの少なくとも1つに関連する複数の調節可能パラメータと を備え、前記調節により複数の個別共役反響が生成され、各個別共役反響は、
    前記複数の個別反響のうちの少なくとも1つに関連することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記音響再生装置の複数の個別反響は、前記音響再生装置の
    機械的、音響的、および電磁気的挙動のうちの少なくとも1つに関係することを
    特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタは、デジタル信号プロセスによって定義される
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタは、アナログ回路によって定義されることを特
    徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の修正フィルタは相互作用しないことを特徴とする
    請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の修正反響を組み合わせて、前記音響再生装置につ
    いての全反響に対して共役である全反響を形成することを特徴とする請求項1に
    記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記修正フィルタのうちの少なくとも1つはカットオフフィ
    ルタを備え、前記カットオフフィルタの周波数反響を調節するためのパラメータ
    は、ピーク周波数パラメータ、振幅パラメータ、およびQパラメータを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記ピーク周波数パラメータ、振幅パラメータ、およびQパ
    ラメータは、低周波数範囲および高周波数範囲のうちの少なくとも一方で、前記
    カットオフフィルタの周波数反響を修正することを特徴とする請求項7に記載の
    装置。
  9. 【請求項9】 修正フィルタのうちの少なくとも1つは、定数勾配イコライ
    ザを備え、該定数勾配イコライザの周波数反響を調節するためのパラメータは、
    クロスオーバ周波数パラメータおよびブーストシェルフパラメータを備えること
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記クロスオーバ周波数およびブーストシェルフパラメー
    タは、前記低周波数範囲および高周波数範囲のうちの少なくとも一方で、前記定
    数勾配イコライザの周波数反響を修正することを特徴とする請求項9に記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 前記修正フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリ
    ックノッチフィルタを備え、該パラメトリックノッチフィルタの周波数反響を調
    節するためのパラメータは、ノッチ周波数パラメータ、振幅パラメータ、および
    Qパラメータを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記修正フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリ
    ックノッチブーストフィルタを備え、該パラメトリックノッチブーストフィルタ
    の周波数反響を調節するためのパラメータは、ノッチ周波数パラメータ、振幅パ
    ラメータ、およびQパラメータを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置
  13. 【請求項13】 関連する挙動特性を有する音響再生装置に入力するための
    電気的音声信号を変更するための音補償システムであって、 前記音響再生装置の挙動特性のうちの少なくとも1つをシミュレートする複数
    のフィルタを有する前記音響再生装置のモデルであって、各フィルタは、組み合
    わせて前記モデルについての全反響を定義する、関連する反響を有し、各反響は
    、周波数、時間、位相、または過渡反響のうちの少なくとも1つを備えるモデル
    と、 前記複数のフィルタのそれぞれの反響を修正して、前記フィルタを、該フィル
    タの元の反響に共役な反響を有する共役フィルタに変換するコントローラと を備えることを特徴とする音響補償システム。
  14. 【請求項14】 前記挙動特性は、前記音響再生装置の個別構成要素によっ
    て定義されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 【請求項15】 前記挙動特性は、前記音響再生装置の個別構成要素のグル
    ープによって定義されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記フィルタはデジタル信号プロセスによって定義され、
    前記コントローラはコンピュータを備えることを特徴とする請求項13に記載の
    システム。
  17. 【請求項17】 前記フィルタはアナログ回路によって定義され、前記コン
    トローラは調節可能回路構成要素を備えることを特徴とする請求項13に記載の
    システム。
  18. 【請求項18】 前記音響再生装置はスピーカを備え、前記複数のフィルタ
    のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの関連する調節可能パラメータを備
    え、前記パラメータの値は、前記スピーカの物理的特性に基づいて計算されるこ
    とを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記スピーカの物理的特性は、コーン質量およびコイル質
    量、空気量、機械的コンプライアンス、放射領域、ダンピング、移動質量、なら
    びにモータ特性のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記
    載のシステム。
  20. 【請求項20】 前記音響再生装置はスピーカを備え、前記複数のフィルタ
    のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの関連する調節可能パラメータを有
    し、前記パラメータの値は標準スピーカモデルから導出されることを特徴とする
    請求項13に記載のシステム。
  21. 【請求項21】 前記複数のフィルタのうちの少なくとも1つは、少なくと
    も1つの関連する調節可能パラメータを有し、前記パラメータの値は、標準テス
    ト測定を使用して実験的に導出されることを特徴とする請求項13に記載のシス
    テム。
  22. 【請求項22】 前記コントローラは、1つのパラメータを設定する際の調
    節が少なくとも1つの他のパラメータを変調するように構成されることを特徴と
    する請求項13に記載のシステム。
  23. 【請求項23】 前記音響再生装置はスピーカを備え、前記少なくとも1つ
    の他のパラメータを変調する1つのパラメータは、前記スピーカの磁石構造およ
    びボイスコイルに関係することを特徴とする請求項22に記載のシステム。
  24. 【請求項24】 前記コントローラは、前記音響再生装置でプログラム条件
    を監視し、前記プログラム条件に基づいて前記パラメータ値のうちの少なくとも
    1つを設定することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  25. 【請求項25】 前記プログラム条件は、ボリューム制御設定、プログラム
    レベル、および低音コンテントのうちの少なくとも1つを備えることを特徴とす
    る請求項24に記載のシステム。
  26. 【請求項26】 前記フィルタのうちの1つは、重み付け補償ノッチフィル
    タを備えることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  27. 【請求項27】 前記フィルタは、単一同調重み付け補償ノッチを備えるこ
    とを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  28. 【請求項28】 前記フィルタは、二重同調重み付け補償ノッチを備えるこ
    とを特徴とする請求項26に記載のシステム。
  29. 【請求項29】 関連する機械的、音響的、および電磁気的挙動特性を有す
    る音響再生装置と、 電気的音声信号を前記音響再生装置のモデルに出力するための信号源であって
    、前記モデルは、前記音響再生装置の機械的、音響的、および電磁気的挙動特性
    のうちの少なくとも1つをシミュレートする複数のフィルタを有し、各フィルタ
    は、周波数、時間、位相、または過渡反響のうちの少なくとも1つを備える、関
    連する反響を有し、前記モデルは、電気的音声信号を前記音響再生装置に出力す
    る信号源と、 前記フィルタの反響を修正して、前記モデルを、前記フィルタの元の反響に対
    する共役を備える反響と共に複数のフィルタを有する共役モデルに変換するコン
    トローラと を備えることを特徴とする音響システム。
  30. 【請求項30】 前記フィルタは、デジタル信号プロセスによって定義され
    ることを特徴とする請求項29に記載のシステム。
  31. 【請求項31】 前記フィルタは、アナログ回路によって定義されることを
    特徴とする請求項29に記載のシステム。
  32. 【請求項32】 前記複数のフィルタは相互作用しないことを特徴とする請
    求項29に記載のシステム。
  33. 【請求項33】 前記フィルタのうちの少なくとも1つはカットオフフィル
    タを備え、該カットオフフィルタの周波数反響への修正は、ピーク周波数、振幅
    、およびQへの調節を備えることを特徴とする請求項29に記載のシステム。
  34. 【請求項34】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、定数勾配イコラ
    イザを備え、該定数勾配イコライザの周波数反響への修正は、クロスオーバ周波
    数およびブーストシェルフへの調節を備えることを特徴とする請求項29に記載
    のシステム。
  35. 【請求項35】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリック
    ノッチフィルタを備え、該パラメトリックノッチフィルタの周波数反響への修正
    は、ノッチ周波数、振幅、およびQへの調節を備えることを特徴とする請求項2
    9に記載のシステム。
  36. 【請求項36】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリック
    ノッチブーストフィルタを備え、該パラメトリックノッチブーストフィルタの周
    波数反響への修正は、ノッチ周波数、振幅、およびQへの調節を備えることを特
    徴とする請求項29に記載のシステム。
  37. 【請求項37】 組み合わせて音響再生装置についての全反響を定義する複
    数の個別反響によって特徴付けられる、前記音響再生装置に入力するために電気
    的音声信号を修正するための方法であって、各個別反響は、周波数、時間、位相
    、または過渡反響のうちの少なくとも1つを備え、 複数のフィルタで前記複数の個別反響をシミュレートするステップと、 各フィルタについて、前記調節した反響が前記個別反響のうちの1つに共役な
    反響を備えるように、前記複数のフィルタの反響を調節するステップと、 前記電気的音声信号を前記フィルタに入力するステップと を備えることを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 前記音響再生装置の複数の個別反響は、前記音響再生装置
    の機械的、音響的、および電磁気的挙動のうちの少なくとも1つに関係すること
    を特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記複数のフィルタは相互作用しないことを特徴とする請
    求項37に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記複数の調節した反響を組み合わせて、前記音響再生装
    置についての全反響に対して共役である全反響を形成することを特徴とする請求
    項37に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記フィルタのうちの少なくとも1つはカットオフフィル
    タを備え、該カットオフフィルタの周波数反響を調節するステップは、ピーク周
    波数、振幅、およびQのうちの少なくとも1つを設定するステップを備えること
    を特徴とする請求項37に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、定数勾配イコラ
    イザを備え、該定数勾配イコライザの周波数反響を調節するステップは、クロス
    オーバ周波数およびブーストシェルフのうちの少なくとも一方を設定するステッ
    プを備えることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリック
    ノッチフィルタを備え、該パラメトリックノッチフィルタの周波数反響を調節す
    るステップは、ノッチ周波数、振幅、およびQのうちの少なくとも1つを設定す
    るステップを備えることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記フィルタのうちの少なくとも1つは、パラメトリック
    ノッチブーストフィルタを備え、該パラメトリックノッチブーストフィルタの周
    波数反響を調節するステップは、ノッチ周波数、振幅、およびQのうちの少なく
    とも1つを設定するステップを備えることを特徴とする請求項37に記載の装置
  45. 【請求項45】 関連する挙動特性を有する音響再生装置に入力するための
    電気的音声信号を変更する方法であって、 前記音響再生装置の挙動特性のうちの少なくとも1つを、複数のフィルタでシ
    ミュレートするステップであって、各フィルタは、周波数、時間、位相、または
    過渡反響のうちの少なくとも1つを備える、関連する反響を有するステップと、 前記フィルタの各々について、該フィルタの反響を修正して、前記フィルタを
    、該フィルタの元の反響に対する共役を備える反響を有する共役フィルタに変換
    するステップとを含む方法。
  46. 【請求項46】 前記挙動特性は、前記音響再生装置の個別構成要素によっ
    て定義されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  47. 【請求項47】 前記挙動特性は、前記音響再生装置の個別構成要素のグル
    ープによって定義されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記音響再生装置はスピーカを備え、前記複数のフィルタ
    のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの関連する調節可能パラメータを有
    し、前記フィルタの反響を修正するステップは、 前記少なくとも1つの調節可能パラメータ値の値を、前記スピーカの物理的特
    性に基づいて計算するステップと、 前記パラメータを前記計算した値に設定するステップと を備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記スピーカの物理的特性は、コーン質量およびコイル質
    量、空気量、機械的コンプライアンス、放射領域、ダンピング、移動質量、なら
    びにモータ特性のうちの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項48に
    記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記音響再生装置はスピーカを備え、前記複数のフィルタ
    のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの関連する調節可能パラメータを有
    し、前記フィルタの反響を修正するステップは、 前記少なくとも1つの調節可能パラメータを、標準スピーカモデルから導出す
    るステップと、 前記パラメータを前記導出した値に設定するステップと を備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記複数のフィルタのうちの少なくとも1つは、少なくと
    も1つの関連する調節可能パラメータを有し、前記フィルタの反響を修正するス
    テップは、 前記少なくとも1つの調節可能パラメータを、標準テスト測定を使用して実験
    的に決定するステップと、 前記パラメータを前記決定した値に設定するステップと を備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  52. 【請求項52】 他のパラメータの設定に反響して、少なくとも1つのパラ
    メータの設定を変調するステップをさらに備えることを特徴とする請求項48、
    50、または51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 少なくとも1つのプログラム条件を前記音響再生装置で監
    視するステップと、 前記少なくとも1つのプログラム条件に基づいて、前記パラメータ値のうちの
    少なくとも1つを設定するステップと をさらに備えることを特徴とする請求項48、50、または51に記載の方法
  54. 【請求項54】 前記プログラム条件は、ボリューム制御設定、プログラム
    レベル、および低音コンテントのうちの少なくとも1つを備えることを特徴とす
    る請求項53に記載の方法。
JP2001515654A 1999-08-11 2000-08-10 音再生のための補償システムおよび補償方法 Pending JP2003506984A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14841299P 1999-08-11 1999-08-11
US60/148,412 1999-08-11
PCT/US2000/021916 WO2001011918A2 (en) 1999-08-11 2000-08-10 Compensation system and method for sound reproduction

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003506984A true JP2003506984A (ja) 2003-02-18
JP2003506984A5 JP2003506984A5 (ja) 2010-06-17

Family

ID=22525663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001515654A Pending JP2003506984A (ja) 1999-08-11 2000-08-10 音再生のための補償システムおよび補償方法

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP2003506984A (ja)
CN (2) CN100382657C (ja)
AU (1) AU6900900A (ja)
MY (1) MY131348A (ja)
TW (1) TW479437B (ja)
WO (1) WO2001011918A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006009028A1 (ja) * 2004-07-20 2006-01-26 Pioneer Corporation 音響再生装置および音響再生システム
CN108269578A (zh) * 2018-02-05 2018-07-10 百度在线网络技术(北京)有限公司 用于处理信息的方法和装置

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200306479A (en) 2002-03-29 2003-11-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd Apparatus and method for supporting speaker design, and program therefor
GB0521418D0 (en) * 2005-10-20 2005-11-30 Bray Nicholas P Stand alone electrogate
GB201121077D0 (en) * 2011-12-08 2012-01-18 Sontia Logic Ltd Reducing resonance
US9084058B2 (en) 2011-12-29 2015-07-14 Sonos, Inc. Sound field calibration using listener localization
US9106192B2 (en) 2012-06-28 2015-08-11 Sonos, Inc. System and method for device playback calibration
US9219460B2 (en) 2014-03-17 2015-12-22 Sonos, Inc. Audio settings based on environment
GB201318802D0 (en) * 2013-10-24 2013-12-11 Linn Prod Ltd Linn Exakt
CN103686556B (zh) * 2013-11-19 2017-02-08 歌尔股份有限公司 微型扬声器模组和增强其频率响应的方法以及电子设备
CN103686555B (zh) * 2013-11-19 2017-01-11 歌尔股份有限公司 微型扬声器模组和增强其频率响应的方法以及电子设备
US9264839B2 (en) 2014-03-17 2016-02-16 Sonos, Inc. Playback device configuration based on proximity detection
JP6593741B2 (ja) * 2014-04-30 2019-10-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカシステム
EP3111678B1 (en) * 2014-09-09 2023-11-01 Sonos, Inc. Method of calibrating a playback device, corresponding playback device, system and computer readable storage medium
US9952825B2 (en) 2014-09-09 2018-04-24 Sonos, Inc. Audio processing algorithms
TWI562648B (en) * 2014-10-29 2016-12-11 Sunplus Technology Co Ltd Sound generating device
EP3531714B1 (en) 2015-09-17 2022-02-23 Sonos Inc. Facilitating calibration of an audio playback device
US9693165B2 (en) 2015-09-17 2017-06-27 Sonos, Inc. Validation of audio calibration using multi-dimensional motion check
US9743207B1 (en) 2016-01-18 2017-08-22 Sonos, Inc. Calibration using multiple recording devices
US10003899B2 (en) 2016-01-25 2018-06-19 Sonos, Inc. Calibration with particular locations
US11106423B2 (en) 2016-01-25 2021-08-31 Sonos, Inc. Evaluating calibration of a playback device
US9864574B2 (en) 2016-04-01 2018-01-09 Sonos, Inc. Playback device calibration based on representation spectral characteristics
US9860662B2 (en) 2016-04-01 2018-01-02 Sonos, Inc. Updating playback device configuration information based on calibration data
US9763018B1 (en) 2016-04-12 2017-09-12 Sonos, Inc. Calibration of audio playback devices
US9794710B1 (en) 2016-07-15 2017-10-17 Sonos, Inc. Spatial audio correction
US10372406B2 (en) 2016-07-22 2019-08-06 Sonos, Inc. Calibration interface
US10459684B2 (en) 2016-08-05 2019-10-29 Sonos, Inc. Calibration of a playback device based on an estimated frequency response
CN108462921B (zh) * 2017-02-20 2020-06-02 北京东方广视科技股份有限公司 扬声器声场均衡设备
WO2019135269A1 (ja) * 2018-01-04 2019-07-11 株式会社 Trigence Semiconductor スピーカ駆動装置、スピーカ装置およびプログラム
CN110765675B (zh) * 2018-07-24 2022-10-04 上汽通用五菱汽车股份有限公司 一种汽车排气系统噪声预测方法
US11206484B2 (en) 2018-08-28 2021-12-21 Sonos, Inc. Passive speaker authentication
US10299061B1 (en) 2018-08-28 2019-05-21 Sonos, Inc. Playback device calibration
CN111970607B (zh) * 2019-05-20 2022-07-05 宏碁股份有限公司 扬声器调整方法与使用此方法的电子装置
US10734965B1 (en) 2019-08-12 2020-08-04 Sonos, Inc. Audio calibration of a portable playback device
CN110381415B (zh) * 2019-08-27 2021-06-15 联想(北京)有限公司 一种扬声器、信息处理装置及方法
CN110913307A (zh) * 2019-11-28 2020-03-24 歌尔科技有限公司 智能控制系统及智能音箱
CN111131961A (zh) * 2019-12-31 2020-05-08 歌尔股份有限公司 一种音箱以及音箱共振的改善方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0122663A3 (en) * 1983-04-08 1986-12-30 Tommyca Freadman Method and system for improving speaker performance
US5168251A (en) * 1991-05-29 1992-12-01 Eagle Comtronics, Inc. Quality factor improvement for filter application
US5533120A (en) * 1994-02-01 1996-07-02 Tandy Corporation Acoustic feedback cancellation for equalized amplifying systems
CN1112317A (zh) * 1994-03-07 1995-11-22 王幼华 自适应噪声滤波器
JPH08237800A (ja) * 1995-02-27 1996-09-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 低音増強回路
GB2310104A (en) * 1996-02-12 1997-08-13 Yang Yi Fu Loud speaker enclosure and tunable audio reproduction apparatus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006009028A1 (ja) * 2004-07-20 2006-01-26 Pioneer Corporation 音響再生装置および音響再生システム
US8094827B2 (en) 2004-07-20 2012-01-10 Pioneer Corporation Sound reproducing apparatus and sound reproducing system
CN108269578A (zh) * 2018-02-05 2018-07-10 百度在线网络技术(北京)有限公司 用于处理信息的方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW479437B (en) 2002-03-11
CN100382657C (zh) 2008-04-16
CN1369188A (zh) 2002-09-11
AU6900900A (en) 2001-03-05
CN101883304B (zh) 2013-12-25
MY131348A (en) 2007-08-30
WO2001011918A3 (en) 2001-11-15
WO2001011918A2 (en) 2001-02-15
CN101883304A (zh) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7184556B1 (en) Compensation system and method for sound reproduction
JP2003506984A (ja) 音再生のための補償システムおよび補償方法
JP5448771B2 (ja) 音響処理装置及び方法
US6766025B1 (en) Intelligent speaker training using microphone feedback and pre-loaded templates
CN108781331B (zh) 用于头戴式扬声器的音频增强
US4340778A (en) Speaker distortion compensator
CN104969570B (zh) 具有并联分频器的相统一扬声器
US8386242B2 (en) Method, medium and apparatus enhancing a bass signal using an auditory property
WO2007016527A1 (en) Audio tuning system
GB2519675A (en) A method for reducing loudspeaker phase distortion
US9319789B1 (en) Bass enhancement
JP2003511881A (ja) 音響補正装置
JP2016195439A (ja) 動的閾値を用いた周波数帯域圧縮
KR20050026928A (ko) 룸 스피커로부터의 사운드를 디지털 등화하는 방법 및 그용도
JP2002524996A (ja) 低周波オーディオエンハンスメントシステム
CN111970628B (zh) 音频信号的增强方法、装置、存储介质和处理器
WO2006013490A1 (en) Sound enhancement
CN109716793A (zh) 滤波器生成装置、滤波器生成方法以及程序
US4426552A (en) Speaker distortion compensator
US20040234093A1 (en) Sound output system
KR101606546B1 (ko) 무선 마이크를 이용한 원격 음향 조율 시스템 및 그 방법
CN110740404B (zh) 一种音频相关性的处理方法及音频处理装置
Shorter A survey of performance criteria and design considerations for high-quality monitoring loudspeakers
JP3230525B2 (ja) ツーウエイ・スピーカ・システム用修正回路及び方法
JP6699280B2 (ja) 音響再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040909

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070810

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A524 Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20100419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100521